JP4415593B2 - 棚札装置及び棚札用フレーム - Google Patents

Description

本発明は、棚札装置及び棚札用フレームに関し、詳しくはスーパーマーケットやコンビニエンスストア、小売販売店等で、商品陳列棚に取り付けて陳列商品の価格を表示する棚札と、特売商品やサービス商品など顧客の関心をひくために用いる文字や数字などを表示する棚札用フレームとからなる棚札装置、及び棚札用フレームに関する。

スーパーマーケットやコンビニエンスストア、小売販売店等で、商品陳列棚に陳列した商品について価格を表示するのに電子棚札や、板紙やプラスチックシートなどのカードに印刷した棚札が使用されている。そして、その陳列した商品の中で、顧客に特にアピールしたい商品、例えば、特売商品やサービス商品などについては、前記棚札や棚札の付近に、顧客の目を引く文字や数字などで表示した棚札用フレーム（例えば、ＰＯＰ表示札）を取り付けている。

その棚札用フレームは、棚札或いは該棚札が装着される商品陳列棚に設けられた切り口状のスリットに、棚札用フレームの背面に形成した凸部を差し込むタイプのものが知られている（例えば、特許文献１参照）。

特開２００１−１７８５９９号公報

しかしながら、特許文献１に記載の場合、取り付け方によっては棚札用フレームの凸部をスリットに上手く差し込むことができない場合があった。
そして、棚札用フレームは該フレーム背面の凸部がスリットに差し込まれているだけであるため、棚に陳列された商品を取り出す際に誤って棚札用フレームに触れた場合、凸部がスリットから外れ、棚札用フレームが棚札或いは商品陳列棚から外れてしまうという場合があった。
又、本件出願人が既に提案している特願２００２−１９７１２２号に開示しているような棚札の向き（縦長配置、横長配置）を変えることが可能な棚札の場合、棚札の向きが変わる為に該棚札が装着されている商品陳列棚（棚前面の取付枠）に、上記したような棚札用フレームを差し込むような構造は事実上採用できないという問題を有していた。

本発明が解決しようとする課題は、棚札用フレームを棚札に対して簡単にしかもしっかりと取り付けることができる棚札装置及び棚札用フレームを提供することにある。
更に、棚札が取り付けられる商品陳列棚のレール形状に依存せずに取り付けることができる棚札装置及び棚札用フレームを提供することにある。

上記課題を解決する為に本発明の棚札装置は、商品陳列棚に陳列された商品の値段等を表示する棚札と、該棚札の表示部を露出させる窓孔と、その窓孔の周囲に、棚札の該当商品について顧客の関心を引く文字や数字などのメッセージを表示する窓枠を備えた弾性変形可能な棚札用フレームとからなり、前記棚札用フレームの窓孔の縁を利用して前記棚札に着脱可能に装着したことを特徴とする（請求項１）。
上記棚札装置を構成する棚札とは、電子棚札に限らず、板紙やプラスチックシートなどのカードに印刷したものがケースに収容されて形成されたものでもよい。
又、電子棚札は、電子棚札本体と該電子棚札本体を支持するホルダーとで構成されている。
前記棚札に装着する棚札用フレームは、曲げたりする弾性変形が可能な樹脂製平板で構成し、その平板に前記棚札が嵌合される窓孔を開設し、その窓孔の縁より外側の窓枠部分はメッセージを表示する部分として使用する（請求項２）。
上記棚札用フレームは、樹脂製平板からなる１枚ものに限定されず、２枚の平板が接着／剥離が可能な接着層を介して積層された積層板でもよい。
この手段によれば、棚札用フレームが弾性変形可能であるため、その棚札用フレームを曲げて窓孔を棚札に嵌着することで、簡単に棚札用フレームと棚札を組み合わせて棚札装置を構成できる。尚、棚札用フレームとして積層板を使用した場合は、メッセージが表示された表面層を剥がして、他のメッセージが表示された表面層と貼りかえることも可能となる。

そして、棚札に窓孔を介して外嵌めする棚札用フレームは、前記窓孔の縁裏側に、棚札の背面を支持する支持部を設け、該支持部と前記縁とで棚札を挟持するように構成する（請求項３）。
又、上記支持部は、前記窓孔の左右両側及び上側に配置形成することが出来る（請求項４）。

更に、商品陳列棚に陳列された商品の値段等を表示する棚札と、該棚札の表示部を露出させる窓孔と、その窓孔の周囲に、棚札の該当商品について顧客の関心を引く文字や数字などのメッセージを表示する窓枠を備えた弾性変形可能な棚札用フレームとからなる棚札装置において、前記棚札の側周辺に、棚札用フレームの窓孔の縁を前後から支える取り付け縁を二重に設け、前記棚札用フレームの窓孔の縁を、前記二重の取り付け縁の間に嵌合し、前記棚札用フレームを棚札に着脱可能に装着してもよい（請求項５）。
上記棚札における取り付け縁が設けられる側周辺とは、矩形四辺の内の何れか一辺、或いは四辺の内の複数辺の何れでもよく、また一辺の一部に設けるようにしてもよい。
又、取り付け縁が配置される二重とは、取り付け縁の全長が完全に重なって配置されている形態に限らず、取り付け縁の一部が重なって配置される形態、或いは取り付け縁の重なり部分がなく互い違いにずれている形態も含むものである。そして、その二重の形態を棚札の側周辺（四辺）に適宜配置することは任意である。

又、棚札と棚札用フレームからなる棚札装置は、棚札の側周辺に、棚札用フレームを取り付ける凹部を形成し、他方、棚札用フレームの窓孔の縁には前記凹部と対応する位置に凸部を形成し、前記棚札用フレームにおける凸部を棚札の凹部に嵌合し、前記棚札用フレームを棚札に着脱可能に装着するように構成してもよい（請求項７）。
上記棚札の側周辺とは、矩形四辺の辺をいい、凹部が形成される辺（左右辺、上下辺）、及び形成する凹部の数、凹部の形状については問わない。従って、棚札用フレームの窓孔の縁に形成する凸部の位置、数、形状は前記棚札側に設ける凹部に合わせて形成する。
尚、棚札用フレームを棚札に対して安定的に固定する場合は、少なくとも該棚札用フレームの窓孔の上縁と下縁、或いは窓孔の左縁と右縁が嵌合するように配置する。
上記凹部の形態としては、閉塞された凹みに限らず、スリットでもよいものである。

更に、棚札と棚札用フレームとからなる棚札装置は、棚札の側周四辺のうち少なくとも一辺に、その側辺の全長に亘って連続した溝を形成し、他方、前記棚札用フレームの窓孔の大きさは、前記棚札の側周に設けた溝に嵌合可能な程度前記棚札の外周の大きさより小さくし、前記棚札用フレームにおける窓孔の縁を前記棚札の溝に嵌合し、前記棚札用フレームを前記棚札に着脱可能に装着するように構成してもよい（請求項９）。
棚札に設ける溝を形成する側周辺の数、場所は問わない。要は、棚札用フレームを嵌合し、固定できればよい。例えば、棚札の上辺，下辺，左辺，右辺の内の何れか一辺、棚札の対向する二辺（上下辺、左右辺）、或いは交叉する二辺（上辺と左・右辺の何れか一辺、下辺と左・右辺の何れか一辺）、四辺の内の三辺、四辺全部に溝を設け、その溝に棚札用フレームの窓孔の縁を嵌合することで、より確実に固定する。尚、前記した請求項５の取り付け縁と組み合わせることも可能である。例えば、四辺の内の一辺に二重の取り付け縁を、他の三辺の内の任意の辺に溝を形成し、二重の取り付け縁と溝に窓孔の縁を嵌合するようにしてもよい。

又、前記した棚札装置を構成する棚札用フレームは、窓枠の表裏両面に所定事項を表示したものとすることができる（請求項１１）。その場合、表裏面に表示する事項は、表裏同一内容、表裏面で異なる内容の何れでもよい。

本発明によれば、棚札用フレームが弾性変形可能であるため、該フレームに形成した窓孔を利用し、棚札用フレームを簡単に曲げて棚札に取り付けることができる。
しかも、棚札用フレームは棚札に直接取り付けるので、商品陳列棚に装備された取付枠の形状に依存することなく取り付けることができる。
又、請求項３、４記載の構成のよれば、棚札用フレームの窓孔の縁が棚札の縁に係合し、且つ棚札用フレームの背面に設けた支持部が該棚札の背面側を支持する為、該棚札用フレームは窓孔の縁と支持部で棚札を挟み込むように押える。従って、棚札用フレームを棚札に対して簡単な構造でしっかりと固定することができる。

更に、棚札用フレームの窓孔の縁を、棚札の側周辺に設けた二重の取り付け縁の間に嵌合したり（請求項５、６）、或いは棚札用フレームの窓孔の縁と棚札の側周辺に相対して嵌合する凸部と凹部を設けた（請求項７、８）、又、棚札用フレームの窓孔の縁を、棚札の側周辺のうち少なくとも一辺に、その側辺の全長に亘って連続して形成した溝に嵌合するようにした（請求項９，１０）場合は、平板状の棚札用フレームであっても棚札に対してしっかりと固定することができる。

そして、棚札用フレームとして単に平板状の棚札用フレームを使用する場合は、請求項１１記載の構成により、表裏の窓枠を広告、宣伝面に使用することができる。従って、表裏の表示内容を変えた場合は、１個で２個分の棚札用フレームの役割を果たすことができる為、棚札用フレームを用意する場合、準備個数の削減、コストダウンに貢献できる。
更に、平板状の棚札用フレームとした場合は、該フレームの保管や運搬等を嵩張らずに効率良く行うことができる。

棚札装置は、商品陳列棚に陳列された商品の値段等を表示する棚札と、該棚札の表示部を露出させる窓孔と、その窓孔の周囲に、棚札の該当商品について顧客の関心を引く文字や数字などのメッセージを表示する窓枠を備えた弾性変形可能な平板状の棚札用フレームとで構成する。
そして、棚札の上側辺と下側辺には、棚札用フレームを取り付けるスリット形態の凹部を形成し、他方、前記平板状の棚札用フレームの窓孔の縁には前記スリット形態の凹部と対応する位置に凸部を窓孔内方に向けて一体に突出形成し、前記棚札用フレームにおける凸部を棚札の凹部に嵌合することで、前記棚札用フレームを棚札に着脱可能に装着できる。

本発明に係る棚札装置の実施例１を図１乃至図４に基づいて説明する。
棚札装置Ａは、図１に示すように商品陳列棚Ｂの前面に配した取付枠１に係合装着する棚札Ａ１と、その棚札Ａ１に対して係着する棚札用フレームＡ２とで構成されている。

上記棚札Ａ１は、電子棚札（赤外線通信、電池式）２を合成樹脂材で成形したホルダー３に嵌め込みセットしたもので、そのホルダー３の裏面には前記取付枠１に対して係脱する棚札取付装置Ｃが装着されている。

棚札取付装置Ｃは図２に示すように、商品陳列棚Ｂの前面に配した取付枠１の上側係止縁に対して圧接係着する係合片を有し、且つその係合片を前記取付枠の上側係止縁に圧接する方向に付勢する弾機手段を備えた弾発部材Ｃ１と、前記取付枠１の下側係止縁に対して係着する係合片を有し、且つ表面に棚札取付手段を備えた棚札装着部材Ｃ２とで構成され、棚札装着部材Ｃ２の棚札取付手段に棚札Ａ１が装着されるように構成されている。図示の棚札取付手段は、スライド嵌め合い方式である。

棚札Ａ１を構成する電子棚札２は、今日周知のもので、ケース２ａに、商品の価格を表示する液晶表示器２ｂ、赤外線送受信部２ｃが収容され、且つケースの外側には前記液晶表示器２ｂと並んで品名や商品バーコード等を印刷したラベル２ｄが貼付されて構成されている。従って、棚札Ａ１の表示部には、液晶表示器２ｂとラベル２ｄが現出される。

上記電子棚札２を前記した棚札取付装置Ｃに装着するためのホルダー３は、合成樹脂材で箱形に形成され、その裏面には前記棚札装着部材Ｃ２の表面側に形成した棚札取付手段４が嵌合する断面略Ｌ字形の案内枠５が所定間隔をおいて平行に形成されている。
又、ホルダー３の上・下側辺及び左・右側辺の側周辺には突縁６が、該ホルダー３の前面縁から少なくとも棚札用フレームＡ２の板厚に相当する取付部を開けて突出形成されている。その突縁６の取付形態は、図３に示すように該ホルダー３の各角部にＬ字形に形成されている。

他方、棚札Ａ１のホルダー３に嵌合セットする棚札用フレームＡ２は、弾性変形可能な合成樹脂製の平板、例えば、ポリエチレン樹脂（ＰＥＴ）の平板を用いて、該平板に前記棚札Ａ１のホルダー３の外形と略同形の窓孔７を開設し、その窓孔７の周囲には、棚札の該当商品について顧客の関心を引く文字や数字などのメッセージを表示する窓枠８が一体に形成されている。窓枠８の外形は図示の矩形形状に限定されず、顧客の目を引く形状、例えばハート型、花びら形状等、任意である。

尚、上記窓孔７を前記ホルダー３の外形より僅かに小さく形成し、その窓孔７の縁の弾性変形でホルダー３に嵌合係着する場合は、ホルダー３の側周辺に設ける突縁６は不要である。窓孔７をホルダー３の外形と同形に形成した場合は、棚札用フレームＡ２の嵌合位置決めのために突縁６は必要である。

又、前記棚札用フレームＡ２におけるメッセージを表示する窓枠８の裏面には、棚札Ａ１の背面（棚札の表示部と反対側の面）を支持する支持部９が窓孔７の周囲に配置されている。それにより、棚札用フレームＡ２は窓孔７周囲の窓枠８と支持部９とで棚札Ａ１を挟み押える形で定着される。尚、支持部９は棚札用フレームＡ２と一体成形するようにしてもよい。

上記支持部９の取り付け形態としては、棚札用フレームＡ２の裏面側において窓孔７の縁の上側に断面略Ｌ字形に形成した上側支持片９ａを、孔縁の左右両側にはクランク形に形成した左右側支持片９ｂ，９ｃを配置し、この３個の支持片９ａ，９ｂ，９ｃによって窓孔７に嵌合セットする棚札Ａ１の位置決め、及び棚札用フレームＡ２から棚札Ａ１が裏面側に抜け落ちるのを防止する。特に、左右側支持片９ｂ，９ｃは、棚札Ａ１の裏面側を押える為、棚札Ａ１は棚札用フレームＡ２の窓孔縁と左右側支持片９ｂ，９ｃとで挟み押えられ、しっかり固定される。
上記棚札用フレームＡ２を棚札Ａ１に装着する方法は、該棚札用フレームＡ２を、左右側支持片９ｂ，９ｃが互いに開くように弓形に変形させて、ホルダー３に嵌合装着する。
上記構成により、商品についてのメッセージを窓枠８に表示した棚札用フレームＡ２を窓孔７を利用して棚札Ａ１のホルダー３に嵌着することで、該棚札用フレームＡ２を棚札Ａ１に対して着脱可能に装着することが出来る。

図５乃至図８は棚札装置Ａを構成する棚札Ａ１と、それに対して取り付ける棚札用フレームＡ２の取り付け方式の他の例を示す図で、棚札Ａ１を構成するホルダー３の側周辺に、棚札用フレームＡ２の窓孔７の縁（窓枠）を前後から支える取り付け縁１０，１１を二重に設け、棚札用フレームＡ２の窓孔７の縁を前記二重の取り付け縁１０，１１の間に嵌合して定着保持する。
また、平板の棚札用フレームＡ２における窓枠８への表示は、表面（片面）だけに限定されず、裏面にも表示することは任意である。表裏両面に表示する場合、表示事項は表裏同一内容でも、或いは表裏で表示内容を違えてもよい。表裏で表示内容を違えた場合は、１個の棚札用フレームＡ２を２種類の商品に使用することができる。

棚札Ａ１を構成するホルダー３の側周辺に形成する二重の取り付け縁１０，１１の形態としては、図５〜図７に示すようにホルダー３の上側辺には手前側の取り付け縁１０を横幅の中央部（左右両側部を除いた）に、後側の取り付け縁１１は横幅の全長に渡って形成すると共に、該取り付け縁１１の高さは前記取り付け縁１０の高さの約２倍の高さにして二重に構成されている。
他方、ホルダー３の下側辺には上側辺と同様、手前側の取り付け縁１０は横幅の中央部に配置し、後側は中央部を除いて左右両側部に手前側の取り付け縁１０と一部をオーバーラップさせて、且つ、上側辺と同様、手前側より後側を高くして取り付け縁１０，１１が二重に配置形成されている。
尚、手前側に位置する取り付け縁１０の高さを低くするのは、棚札用フレームＡ２を棚札Ａ１に対して装着する方向が棚札Ａ１の表示面側から行う為で、反対側から行う場合は装着方向と対面する取り付け縁を低くするものである。又、後側に位置する取り付け縁１１の高さは、手前側の取り付け縁１０を乗り越えた棚札用フレームＡ２が後方に外れるのを防止する為、外れるのを防止できる高さであればよい。
又、二重の形態をなす取り付け縁１０と取り付け縁１１との間隔は、棚札用フレームＡ２の厚さより僅か広い間隔とし、取り付け縁１０，１１の間に嵌合した棚札用フレームＡ２が前後に揺れ動かないようにする。

図８は、二重の取り付け縁１０，１１の変形例を示す図で、棚札Ａ１におけるホルダー３の上側辺には前後の取り付け縁１０，１１を前後に所定の間隔をおいて中央部に配置形成し（図８（ａ）参照）、ホルダー３の下側辺には前後の取り付け縁１０，１１を左右に離間して配置形成（図８（ｂ）参照）する。
この場合、ホルダー３の上側辺では完全に重なり合っている取り付け縁１０，１１で棚札用フレームＡ２が挟持されるため、しっかり固定でき、下側辺では該二重が互い違いにずれているので、棚札用フレームＡ２を取り付け縁１０，１１間に取り付ける作業を容易に行うことが可能となる。

図９乃至図１１は棚札装置Ａを構成する棚札Ａ１と、それに対して取り付ける棚札用フレームＡ２の取り付け方式の更に他の例を示す図で、棚札Ａ１を構成するホルダー３の側周辺に、棚札用フレームＡ２を取り付ける凹部１２を形成し、他方、前記棚札用フレームＡ２の窓孔７の縁には前記凹部１２と対応する位置に凸部１３を形成し、前記棚札用フレームＡ２における凸部１３を棚札Ａ２の凹部１２に嵌合し、前記棚札用フレームＡ２を棚札Ａ１に着脱可能に装着する。

ホルダー３の凹部１２は、上側辺と下側辺に設け、上側辺には横幅の略中央位置に、棚札用フレームＡ２の板厚よりやや広幅のスリットとして該ホルダーの壁を貫通して形成し、下側辺には左右両側位置に上側辺と同様に該ホルダーの壁を貫通してスリットが形成されて構成されている。
他方、棚札用フレームＡ２の凸部１３は、前記ホルダー３が嵌合される窓孔７の縁において前記凹部１２と対応する位置に、ホルダー３の壁厚に相当する高さの突片が窓孔７の内方に向けて突出形成されている。
図示の実施例では、凹部１２と凸部１３の数を上側辺に１個、下側辺に２個設けたが、凹部１２と凸部１３を設ける位置、及び個数は限定されず、任意である。要は棚札用フレームＡ２を凹部と凸部の嵌合構造で棚札Ａ１に対して固定できればよい。尚、図示するように、棚札用フレームＡ２の窓孔７の孔縁における対向する二辺に、凹部と凸部の嵌合構造が設けることで、棚札用フレームＡ２を安定よく固定できる。

図１２は前記した実施例２に類似したもので、棚札装置Ａを構成する棚札Ａ１のホルダー３の側周辺における二辺（図示は上辺と下辺）に、溝１４をそれら辺の全長に亘って連続して形成し、その溝１４に棚札用フレームＡ２における窓孔７の上縁７ａと下縁７ｂが嵌着することで、棚札用フレームＡ２を着脱可能に固定できる。
この場合、棚札用フレームＡ２に形成する窓孔７の大きさは、棚札Ａ１のホルダー３の側周に設けた溝１４に嵌合可能且つ固定可能な程度に、ホルダー３の外形より小さくする。図示の場合は、窓孔７の左右縁間の幅はホルダー３の横幅寸法と略同じ幅とし、上縁３ａと下縁３ｂ間の幅はホルダー３の縦幅寸法より少し短くする。
この実施例においては、棚札用フレームＡ２に特別な部材等を設けることなく、単に窓孔を開設するだけで、棚札用フレームＡ２を棚札Ａ１に嵌合し、固定することができる。
又、実施例４で示した溝構造と、実施例２で示した二重の取り付け縁構造を、棚札Ａ１の側周辺に配設し、棚札用フレームＡ２の窓孔７の縁を前記溝および二重の取り付け縁に嵌着して固定してもよい。

図１３は上記した各実施例における棚札用フレームＡ２の変形例で、棚札用フレームＡ２’を積層体で構成したものである。即ち、棚札用フレームＡ２’は、弾性変形可能な合成樹脂製の薄板からなる基板１５と、その基板１５の表面に接着層１６を介して剥離可能に貼着した表示片１７とで構成し、その積層体に窓孔７を開設し、窓孔７周囲の前記表示片１７の表面には顧客の目を引くメッセージ等が表示される。
上記構成により、例えば棚札用フレームＡ２’の表示片１７の窓枠部分に「広告の品」と表記されている場合、「広告の品」を「新発売」に変更する場合には「広告の品」と表記されている表示片１７を剥がし、代わりに「新発売」と表記された表示片１７を貼り付ければ、簡単に表記内容の変更を行うことができる。

又、前記した実施例２〜４における棚札装置において、棚札用フレームＡ２に開設する窓孔７の位置を、該フレームの横幅の中心に位置させ、窓孔の左右に存在する窓枠部分が左右対称となるようにすると、より有効に使用できる。即ち、窓枠部分が左右対称であれば、棚札用フレームＡ２の表裏を裏返しにした場合、棚札Ａ１に対する左右窓枠部分の張り出し量が変わらないため、商品の位置を気にせずに棚札用フレームＡ２の裏表の変更を行うことができる。

上記した棚札装置Ａは、商品陳列棚Ｂの取付枠１に対して棚札取付装置Ｃを介して取り付けた構成について説明したが、棚札装置Ａは商品陳列棚の取付枠１以外に、商品を山済みして陳列する商品ワゴンや陳列用ハンガー等にも取り付けることができる。その一例を図１４に基づいて説明する。
図１４（ａ）は、商品ワゴンＢ’に棚札装置Ａを取り付けた状態を示し、商品ワゴンＢ’の周壁に取付杆１４を万力やその他のクランプ装置で起立取り付け、その取付杆１４の上部に、前記棚札取付手段４を備えた棚札装着部材Ｃ２’を定着し、その棚札装着部材Ｃ２’の棚札取付手段４に前記した棚札装置Ａを装着する。
図１４（ｂ）は、商品陳列棚に取り付けられた陳列用ハンガーＢ”に棚札装置Ａを取り付けた状態を示し、同ハンガーＢ”の先端部に、図１４（ａ）で示したと同様に棚札装着部材Ｃ２’を定着し、その棚札装着部材Ｃ２’の棚札取付手段４に前記した棚札装置Ａを装着する。

本発明に係る棚札装置の実施例１を示す斜視図。 図１の（２）−（２）線に沿える拡大断面図。 図１の棚札装置を棚札と棚札用フレームに分離した斜視図。 図１の横断面図。 実施例２を示す分解斜視図。 実施例２による棚札と棚札用フレームの装着状態を示す正面図。 図６の（７）−（７）線に沿える断面図。 実施例２の変形例を示す図で、（ａ）は平面図、（ｂ）は底面図。 実施例３による棚札と棚札用フレームの係合構造を示す分解斜視図。 実施例３による棚札と棚札用フレームの装着状態を示す正面図。 図１０の（１１）−（１１）線に沿える断面図。 実施例４による棚札と棚札用フレームの係合構造を示す分解斜視図。 棚札用フレームの変形例を示す断面図。 （ａ）は棚札装置を商品ワゴンに取り付けた図、（ｂ）は棚札装置を陳列ハンガーに取り付けた図。

符号の説明

Ａ…棚札装置 Ａ１…棚札
Ａ２，Ａ２’…棚札用フレーム Ｂ…商品陳列棚
Ｃ…棚札取付装置 ７…窓孔
８…窓枠 ９…支持部
１０，１１…取り付け縁 １２…凹部（スリット）
１３…凸部 １４…溝

Claims (11)

1. 商品陳列棚に陳列された商品の値段等を表示する棚札と、
   該棚札の表示部を露出させる窓孔と、その窓孔の周囲に、棚札の該当商品について顧客の関心を引く文字や数字などのメッセージを表示する窓枠を備えた弾性変形可能な棚札用フレームとからなり、
   前記棚札用フレームの窓孔を前記棚札に嵌着して着脱可能に装着したことを特徴とする棚札装置。
2. 商品陳列棚に陳列された商品の値段等を表示する棚札に装着する棚札用フレームであって、
   弾性変形可能な平板に、該棚札の表示部を露出させる窓孔と、その窓孔の周囲に、棚札の該当商品について顧客の関心を引く文字や数字などのメッセージを表示する窓枠を備え、前記窓孔を棚札に嵌着して着脱可能に装着することを特徴とする棚札用フレーム。
3. 前記窓孔の縁裏側に、棚札の背面と係合して当該棚札用フレームを支持する支持部を設け、該支持部と前記縁とで棚札を挟持することを特徴とする請求項２記載の棚札用フレーム。
4. 前記支持部は、前記窓孔の左右両側及び上側に配置されている事を特徴とする請求項３記載の棚札用フレーム。
5. 商品陳列棚に陳列された商品の値段等を表示する棚札と、
   該棚札の表示部を露出させる窓孔と、その窓孔の周囲に、棚札の該当商品について顧客の関心を引く文字や数字などのメッセージを表示する窓枠を備えた弾性変形可能な棚札用フレームとからなり、
   前記棚札の側周辺に、棚札用フレームの窓孔の縁を前後から支える取り付け縁を二重に設け、前記棚札用フレームの窓孔の縁を、前記二重の取り付け縁の間に嵌合し、前記棚札用フレームの窓孔を前記棚札に嵌着して着脱可能に装着したことを特徴とする棚札装置。
6. 上記請求項５記載の棚札装置における棚札に使用する棚札用フレームであって、
   弾性変形可能な平板に、該棚札の表示部を露出させる窓孔と、その窓孔の周囲に、棚札の該当商品について顧客の関心を引く文字や数字などのメッセージを表示する窓枠を備え、前記窓孔を棚札に嵌着して着脱可能に装着することを特徴とする棚札用フレーム。
7. 商品陳列棚に陳列された商品の値段等を表示する棚札と、
   該棚札の表示部を露出させる窓孔と、その窓孔の周囲に、棚札の該当商品について顧客の関心を引く文字や数字などのメッセージを表示する窓枠を備えた弾性変形可能な棚札用フレームとからなり、
   前記棚札の側周辺に、棚札用フレームを取り付ける凹部を形成し、他方、前記棚札用フレームの窓孔の縁には前記凹部と対応する位置に凸部を形成し、前記棚札用フレームにおける凸部を棚札の凹部に嵌合し、前記棚札用フレームの窓孔を前記棚札に嵌着して着脱可能に装着したことを特徴とする棚札装置。
8. 上記請求項７記載の棚札装置における棚札に使用する棚札用フレームであって、
   弾性変形可能な平板に、該棚札の表示部を露出させる窓孔と、その窓孔の周囲に、棚札の該当商品について顧客の関心を引く文字や数字などのメッセージを表示する窓枠を備え、前記窓孔の縁に凸部を突設して棚札の凹部に着脱可能としたことを特徴とする棚札用フレーム。
9. 商品陳列棚に陳列された商品の値段等を表示する棚札と、
   該棚札の表示部を露出させる窓孔と、その窓孔の周囲に、棚札の該当商品について顧客の関心を引く文字や数字などのメッセージを表示する窓枠を備えた弾性変形可能な棚札用フレームとからなり、
   前記棚札の側周辺のうち少なくとも一辺に、その側辺の全長に亘って連続した溝を形成し、他方、前記棚札用フレームの窓孔の大きさは、前記棚札の側周に設けた溝に嵌合可能な程度前記棚札の外周の大きさより小さくし、前記棚札用フレームにおける窓孔の縁を前記棚札の溝に嵌合し、前記棚札用フレームの窓孔を前記棚札に嵌着して着脱可能に装着したことを特徴とする棚札装置。
10. 上記請求項９記載の棚札装置における棚札に使用する棚札用フレームであって、
    弾性変形可能な平板に、該棚札の表示部を露出させる窓孔と、その窓孔の周囲に、棚札の該当商品について顧客の関心を引く文字や数字などのメッセージを表示する窓枠を備え、前記窓孔は、前記棚札の側周に設けた溝に嵌合可能な程度前記棚札の外周の大きさより小さくし、前記棚札の溝に着脱可能としたことを特徴とする棚札用フレーム。
11. 上記棚札用フレームは、窓枠の表裏両面に所定事項が表示されていることを特徴とする請求項６、８又は１０記載の棚札用フレーム。

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