JP4412600B2 - アパタイトゾルおよびその製造方法 - Google Patents
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また、本発明は、上記のアパタイトゾルからなる懸濁重合用分散剤を提供するものである。
さらに、本発明は、上記のアパタイトゾルからなる重合トナーの懸濁重合用分散剤を提供するものである。
前記アパタイト粒子の含有量が3〜15質量%であるのが好ましい。
前記重合リン酸塩がヘキサメタリン酸ソーダ、前記アルミン酸塩がアルミン酸ソーダであるのが好ましい。
前記アパタイトスラリーを限外濾過により濃縮するのが好ましい。
さらに、本発明は、上記のアパタイトゾルからなる重合トナーの懸濁重合用分散剤である。
本発明は、上記の長期の分散安定性に優れたアパタイトゾルを容易に得る製造方法を提供することができる。
本発明は、上記のアパタイトゾルからなる懸濁重合用分散剤および重合トナーの懸濁重合用分散剤を提供することができる。
本発明のアパタイトゾルは、平均粒子径が100nm以下のアパタイト粒子を含有し、かつ分散安定剤として重合リン酸塩とアルミン酸塩を含有することにより、安定した懸濁状態を確保することができることを特徴とする。
アパタイト粒子の平均粒子径は100nm以下、好ましくは30〜70nmであるのが望ましい。100nmより大きいと懸濁重合時のモノマー液滴の合一が生じ重合粒子径が大きくなるので好ましくない。
実施例1
(1)塩化カルシウム2水和物147gを、50Lの脱イオン水に溶解する。完全に溶解後、25%NaOH水溶液160gをゆっくりと添加し塩基性に調整した。このようにして得られた塩基性塩化カルシウム水溶液をA液とする。
(2)85%リン酸100gを、10Lの脱イオン水で希釈する。さらに25%NaOH水溶液320g添加し塩基性に調整した。このようにして得られた塩基性リン酸水溶液をB液とする。
(3)A液を激しく攪拌しながら、B液を素早く全量添加し反応を行なった。反応は室温で行った。
(4)全量添加後、さらに10分間攪拌を行なった後、反応液を静置し、生じたアパタイトの沈殿を沈降させた。
(5)沈殿の容積が20L以下になるまで静置後、上澄み液を抜き出し、沈殿相に10%ヘキサメタリン酸ソーダ200g及び10%水酸化ナトリウム40gを添加し、攪拌を行ない均一な懸濁液とした。
(6)上記の(5)で得たリン酸カルシウム懸濁液を、限外ろ過膜(旭化成株式会社製、限外ろ過モジュール SIP−1013)を用いて懸濁液が1L以下になるまで濃縮を行なった。
(7)上記の(6)で得たリン酸カルシウム懸濁液に、10%ヘキサメタリン酸ソーダ溶液100gと10%水酸化ナトリウム溶液40g及び10%アルミン酸ナトリウム水溶液(Na/Al:1.5)20gを添加した後、超音波ホモジナイザーにて分散を行ないアパタイトが均一に分散したアパタイトゾルを得た。
実施例1において、工程(7)の10%アルミン酸ナトリウム水溶液(Na/Al:1.5)を10gを添加した以外は実施例1と同様の方法でアパタイトが均一に分散したアパタイトゾルを得た。
実施例1において、工程(7)において、アルミン酸ナトリウム溶液を加えない以外、実施例1と同様の方法でアパタイトゾルを得た。
アパタイトスラリー(日本化学製、スーパータイト:アパタイト濃度10%、平均粒子径1.42μm(1420nm))をビーズミル(アシザワファインテック製、ビーズ径0.5mm)にて湿式粉砕を行った。スラリー20Lを供給速度350m1/minで6パス(pass)粉砕を行ったところ、平均粒子径は0.37μm(370nm)であった。この結果より、ビーズミルによる湿式粉砕を6回繰り返しても、本発明の目的とする平均粒子径が100nm以下の粒子は得られず、粉砕によるアパタイトゾルの製造は不可能であった。
作成したアパタイトゾルを塩酸で溶解後、Ca及びPの含有量をICP発光分析により測定した。この測定結果を用い、CaO含有率、PO4 含有率を求めた。
また、スラリー濃度は、液中のカルシウム分はCa3 (PO4 )2 として存在しているとみなし、CaO含有率より見積もった値である。
作成したアパタイトゾルを5ml分取し、塩酸5mlで溶解後、100mlメスフラスコの表線まで脱イオン水を加えた。この溶液を10ml分取し、100mlメスフラスコの表線まで脱イオン水を加えた。さらに、この溶液を10ml分取し、100mlメスフラスコの表線まで脱イオン水を加えた。これを試験液とする。
PO4 含有率(%)=P(ppm)×94.97/30.97.×0.2
スラリー濃度(%)=CaO(%)÷3×310.17/56.08
このようにして求めた各分析値を表1に示す。
スラリーのpHを東亜電波工業株式会社製 ガラス電極式水素イオン濃度計(IM−22P)により測定した。
アパタイトゾルの粒度分布は、日機装株式会社製 Microtrac(UPA)を用い、屈折率1.63の条件で測定した。その結果を表1および図1〜3に示す。図1は実施例1、図2は実施例2、図3は参考例1を示す。
各実施例と参考例で作成したアパタイトゾルを室温で放置し、安定性の試験を行なった。ゾルが流動性を失いゲル化するまでの時間は、参考例1で作成したものは7日間でゲル化するのに対し、実施例1、2で作成したものでは28日間経過後も流動性を有しており、安定性が向上していた。
重合法トナーの製造方法
実施例1のアパタイトゾル(アバタイト濃度10%)40部をイオン交換水300部に混合して均一水溶液を得た。(A液)
スチレン70部、ブチルメタクリレート30部、カーボンブラック7部、染料1部、および重合開始剤(サクシニックパーオキサイド)6部を混合して、更にボールミルで分散を行い、均一混合液を得た。(B液)
Claims (8)
- 平均粒子径が100nm以下のアパタイト粒子を含有し、かつ重合リン酸塩とアルミン酸塩を含有することを特徴とするアパタイトゾル。
- 前記アパタイトの粒子の含有量が3〜15質量%である請求項1記載のアパタイトゾル。
- 前記重合リン酸塩がヘキサメタリン酸ソーダである請求項1記載のアパタイトゾル。
- 前記アルミン酸塩がアルミン酸ソーダである請求項1記載のアパタイトゾル。
- リン酸ナトリウムと可溶性カルシウム塩を反応させてアパタイトゾルを製造する方法において、リン酸ナトリウムと可溶性カルシウム塩を反応させて濃度が1質量%以下のアパタイトスラリーを得る工程、前記アパタイトスラリーを濃縮する工程、濃縮した前記アパタイトスラリーに重合リン酸塩とアルミン酸塩を添加する工程を有することを特徴とするアパタイトゾルの製造方法。
- 前記アパタイトスラリーを限外濾過により濃縮する請求項5に記載のアパタイトゾルの製造方法。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のアパタイトゾルからなる懸濁重合用分散剤。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のアパタイトゾルからなる重合トナーの懸濁重合用分散剤。
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