JP4368356B2 - 画像形成装置および画像形成装置のトナー容器離脱方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成装置のトナー容器離脱方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像形成装置および画像形成装置のトナー容器離脱方法に係り、特に、トナーを用いて画像形成を行う画像形成装置と、この画像形成装置に用いられる画像形成装置および画像形成装置のトナー容器離脱方法に関する。
近年、画像形成装置の高速化の要求が高まり、印字処理枚数(単位時間当たり)が増加すると共に、搬送用紙の高速化が進んでいる。例えば、従来は60枚/分(A4横搬送)以上が高速機とされていたものが、近年では80枚/分以上のものが高速機と呼ばれるようになり、さらに100枚/分以上の装置の開発が進んでいる。
このような画像形成装置における現像装置では、トナーの消費量が多いため、複数のトナー容器を併設し、各々のトナー容器から補給されるトナーを直接現像槽に補給することなく、一旦「中継ボックス」のように機能するトナー供給装置に溜めた後に、現像槽内のトナー濃度の低下に応じてトナー補給を行い、現像槽内のトナー濃度の一定化と、多量印字が行われた時の「トナーエンプティー」を解消する手法が多く採用されている(特許文献1を参照)。
特開平03−220577号公報
しかしながら、このようなトナー補給方法では、トナー供給装置にトナー容器からトナーの補給が行われた時に使用中のトナー容器のトナー残量が無くなって、いわゆる空検出をされた場合、従来の様に、画像形成装置の表示部に「トナーエンプティー」表示を行っても、上記の通り高速印字の継続中である時には、他のトナー容器からのトナー補給が継続されるため、空トナー容器の交換メッセージが忘れられてしまうという問題があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、空検出されたトナー容器の交換作業の忘れを防止するとともに、ユーザーへの空告知の視認性の向上を図り、トナー補給不足による画像形成装置が停止することを防止できる画像形成装置および画像形成装置のトナー容器離脱方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための本発明に係る画像形成装置および画像形成装置のトナー容器離脱方法の各構成は、次の通りである。
請求項1に記載した画像形成装置は、感光体上に形成される静電潜像をトナーによって現像してトナー像を感光体上に形成する現像装置を設けた画像形成装置であって、
画像形成装置には、前記トナーがトナー収容部内に充填される複数のトナー容器と、
前記現像装置における印字処理工程で消費されるトナー量に応じて、前記複数のトナー容器から補給されるトナーを前記現像装置に供給するトナー補給部、前記複数のトナー容器のそれぞれを支持するものであって前記トナー補給部に装着されるトナー容器支持部材、および、前記複数のトナー容器のそれぞれを前記トナー容器支持部材への装着方向と反対方向に移動して前記トナー補給部から離脱させるトナー容器離脱手段を備えるトナー補給装置とが搭載されており、
前記トナー補給部には、複数のトナー容器から排出されたトナーを一時的に蓄積する空間を設け、
前記複数のトナー容器内のトナーが充填されるトナー収容部のトナー残量をそれぞれ検出するトナー残量検出手段を設け、
前記トナー残量検出手段が前記複数のトナー容器の一方のトナー容器内のトナー残量が所定量以下になったことを検出した時に、該トナー容器の交換する旨の表示を表示部に行わせると共に、印字処理を引き続き可能な状態とした上で前記トナー容器離脱手段によってトナー残量が所定量以下となったことが検出された前記トナー容器を前記トナー容器支持部への装着方向と反対方向に移動させて前記トナー容器支持部から離脱させることを特徴とするものである。
請求項2に記載した画像形成装置は、請求項1に記載した構成に加えて、前記トナー残量検出手段を、前記トナー容器に配置したことを特徴とするものである。
請求項3に記載した画像形成装置は、請求項1または2に記載した構成に加えて、前記トナー容器の構成として、その内部を前記トナー収容部とトナーが存在しない空間部とに分離する隔壁部材と、前記隔壁部材を前記トナー収容部内のトナー残量に応じて前記トナー収容部の容積が適正な容積となるように移動可能な隔壁部材移動手段を備え、前記トナー残量検出手段により、前記トナー収容部の容積が所定容積以下となった時の前記隔壁部材の位置を検出することを特徴とするものである。
請求項4に記載した画像形成装置は、請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載した構成に加えて、前記トナー容器離脱手段の構成として、前記トナー容器が前記トナー供給部に装着される位置で、前記トナー容器が装着される方向に対して反対方向に前記トナー容器を付勢する弾性部材を備え、前記弾性部材を、前記トナー容器が装着される前記トナー補給部のトナー容器先端側に配置して、前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記トナー容器を移動するようにしたことを特徴とするものである。
請求項5に記載した画像形成装置は、請求項4に記載した構成に加えて、前記トナー容器離脱手段の構成として、前記弾性部材が前記トナー容器を移動する方向に動作した後に、前記弾性部材を基の位置に復帰する弾性部材復帰手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項6に記載した画像形成装置は、請求項4に記載した構成に加えて、前記トナー容器の構成として、前記トナー補給部との装着位置から移動する動作にともない、前記トナー補給部へトナーを供給するためのトナー排出口が閉塞するようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項7に記載した画像形成装置は、請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記画像形成装置の外装部には、前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記トナー容器が前記トナー補給部から離脱して、前記トナー補給部への装着方向と反対方向に移動する動作にともない、開放可能なトナー容器用開閉部が形成されていることを特徴とするものである。
請求項8に記載した画像形成装置は、請求項7に記載した構成に加えて、前記トナー容器用開閉部を、複数個搭載されるトナー容器に対応して複数箇所に分割して形成したことを特徴とするものである。
請求項9に記載した画像形成装置は、請求項7または8に記載した構成に加えて、前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記画像形成装置の入力操作を行なう操作部の表示部にトナー残量不足を報知する機能を備えたことを特徴とするものである。
また、請求項10に記載した画像形成装置のトナー容器離脱方法は、感光体上に形成される静電潜像をトナーによって現像してトナー像を感光体上に形成する現像装置を設けた画像形成装置のトナー容器離脱方法において、
画像形成装置には、前記トナーがトナー収容部内に充填される複数のトナー容器と、
前記現像装置における印字処理工程で消費されるトナー量に応じて、前記複数のトナー容器から補給されるトナーを前記現像装置に供給するトナー補給部、前記複数のトナー容器のそれぞれを支持するものであって前記トナー補給部に装着されるトナー容器支持部材、および、前記複数のトナー容器のそれぞれを前記トナー容器支持部材への装着方向と反対方向に移動して前記トナー補給部から離脱させるトナー容器離脱手段を備えるトナー補給装置とが搭載されており、
前記トナー補給部には、複数のトナー容器から排出されたトナーを一時的に蓄積する空間を設けたものであり、
前記複数のトナー容器内のトナーが充填されるトナー収容部のトナー残量をそれぞれ検出する工程と、
前記トナー残量検出手段が前記複数のトナー容器の一方のトナー容器内のトナー残量が所定量以下になったことを検出した時に、該トナー容器の交換する旨の表示を表示部に行わせる工程と、印字処理を引き続き可能な状態とした上で前記トナー容器離脱手段によってトナー残量が所定量以下となったことが検出された前記トナー容器を前記トナー容器支持部への装着方向と反対方向に移動させて前記トナー容器支持部から離脱させる工程を有することを特徴とするものである。
請求項11に記載した画像形成装置のトナー容器離脱方法は、請求項10に記載した工程に加えて、前記トナー容器の内部を前記トナー収容部とトナーが存在しない空間部とに分離する隔壁部材を前記トナー収容部内のトナー残量に応じて前記トナー収容部の容積が適正な容積となるように移動する工程と、前記トナー収容部の容積が所定容積以下となった時の前記隔壁部材の位置を検出する工程とを有することを特徴とするものである。
請求項12に記載した画像形成装置のトナー容器離脱方法は、請求項10または11に記載した工程に加えて、前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記トナー容器が装着される方向に対して反対方向に前記トナー容器を付勢する弾性部材により前記トナー容器を移動する工程を有することを特徴とする。
請求項13に記載した画像形成装置のトナー容器離脱方法は、請求項12に記載した工程に加えて、前記トナー容器を移動する方向に動作した後に、前記トナー容器が前記トナー補給部に装着される位置に前記弾性部材を復帰する工程を有することを特徴とするものである。
請求項14に記載した画像形成装置のトナー容器離脱方法は、請求項10乃至13のうちの何れか一項に記載した工程に加えて、前記トナー容器が前記トナー補給部との装着位置から移動する動作にともない、前記トナー補給部へトナーを供給するためのトナー排出口を閉塞する工程を有することを特徴とするものである。
請求項15に記載した画像形成装置のトナー容器離脱方法は、請求項10乃至14のうちの何れか一項に記載した工程に加えて、前記トナー容器が前記トナー補給部との装着位置から移動する動作にともない、前記画像形成装置の外装部に形成されたトナー容器用開閉部を開放する工程を有することを特徴とするものである。
請求項16に記載した画像形成装置のトナー容器離脱方法は、請求項10乃至15のうちの何れか一項に記載した工程に加えて、前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記画像形成装置の入力操作を行なう操作部の表示部にトナー残量不足を報知する工程を有することを特徴とするものである。
請求項1に記載した発明によれば、前記トナー残量検出手段が前記複数のトナー容器の一方のトナー容器内のトナー残量が所定量以下になったことを検出した時に、該トナー容器の交換する旨の表示を表示部に行わせると共に、印字処理を引き続き可能な状態とした上で前記トナー容器離脱手段によってトナー残量が所定量以下となったことが検出された前記トナー容器を前記トナー容器支持部への装着方向と反対方向に移動させて前記トナー容器支持部から離脱させることで、トナー容器内のトナーが残量不足の時に、前記トナー容器をトナー補給部から離脱して、例えば、前記トナー容器が装着される画像形成装置の外側に突出させて作業者から視認できる状態にすることできるので、直接視覚的に報知することで空トナー容器またはトナー残量不足のトナー容器の交換作業の忘れを防止することができる。これにより、画像形成装置が停止すること無く高効率で稼働できる。
また、請求項1〜16に記載の発明で得られる上記共通の効果に加え、各請求項に記載の発明によれば次の効果を得ることができる。
詳しくは、請求項2に記載した発明によれば、請求項1に記載した発明で得られる効果に加えて、前記トナー残量検出手段を、前記トナー容器に配置したことで、直接トナー容器内のトナー残量を検出できるので、トナー残量の検出を正確にできる。
請求項3に記載した発明によれば、請求項1または2に記載した発明で得られる効果に加えて、前記トナー容器の構成として、その内部を前記トナー収容部とトナーが存在しない空間部とに分離する隔壁部材と、前記隔壁部材を前記トナー収容部内のトナー残量に応じて前記トナー収容部の容積が適正な容積となるように移動可能な隔壁部材移動手段を備え、前記トナー残量検出手段により、前記トナー収容部の容積が所定容積以下となった時の前記隔壁部材の位置を検出することで、トナー容器内のトナー残量がトナーエンプティー状態であることを容易に検出することができる。
請求項4に記載した発明によれば、請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載した発明で得られる効果に加えて、前記トナー容器離脱手段の構成として、前記トナー容器が前記トナー供給装置に装着される位置で、前記トナー容器が装着される方向に対して反対方向に前記トナー容器を付勢する弾性部材を備え、前記弾性部材を、前記トナー容器が装着される前記トナー供給装置のトナー容器先端側に配置して、前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記トナー容器を移動するようにしたことで、簡単な構成でトナー容器を移動させることができる。
請求項5に記載した発明によれば、請求項4に記載した発明で得られる効果に加えて、前記トナー容器離脱手段の構成として、前記弾性部材が前記トナー容器を移動する方向に動作した後に、前記弾性部材を基の位置に復帰する弾性部材復帰手段を備えたことで、トナー容器の交換作業を容易にして作業性の向上を図ることができる。
請求項6に記載した発明によれば、請求項4に記載した発明で得られる効果に加えて、
前記トナー容器の構成として、前記トナー補給部との装着位置から移動する動作にともない、前記トナー補給部へトナーを供給するためのトナー排出口が閉塞するようにしたことで、トナー容器内よりトナーが溢れることなく簡単にトナー容器の交換を行なうことができるので、作業者や装置を汚すことなく作業性の向上を図ることができる。
請求項7に記載した発明によれば、前記画像形成装置の外装部に、前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記トナー容器が前記トナー補給部から離脱して、前記トナー補給部への装着方向と反対方向に移動する動作にともない、開口可能なトナー容器用開閉部を形成したことで、トナーエンプティーが検出された時に、例えば、トナー容器を移動させて、トナー容器によりトナー容器用開閉部を開放することで、視認性の高い報知を行なうことができる。
請求項8に記載した発明によれば、請求項7に記載した発明で得られる効果に加えて、前記トナー容器用開閉部を、複数個搭載されるトナー容器に対応して複数箇所に分割して形成したことで、それぞれのトナー容器のトナー残量の不足を報知することができる。
請求項9に記載した発明によれば、請求項7または8に記載した発明で得られる効果に加えて、前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記画像形成装置の入力操作を行なう操作部の表示部にトナー残量不足を報知する機能を備えたことで、作業者が操作時に必ず使用する表示部にトナー容器のトナー残量の不足を報知して、確実に作業者に対してトナー容器交換を促すことができる。
請求項10に記載した発明によれば、感光体上に形成される静電潜像をトナーによって現像してトナー像を感光体上に形成する現像装置を設けた画像形成装置のトナー容器離脱方法において、前記トナー補給部には、複数のトナー容器から排出されたトナーを一時的に蓄積する空間を設けたものであり、前記複数のトナー容器内のトナーが充填されるトナー収容部のトナー残量をそれぞれ検出する工程と、前記トナー残量検出手段が前記複数のトナー容器の一方のトナー容器内のトナー残量が所定量以下になったことを検出した時に、該トナー容器の交換する旨の表示を表示部に行わせる工程と、印字処理を引き続き可能な状態とした上で前記トナー容器離脱手段によってトナー残量が所定量以下となったことが検出された前記トナー容器を前記トナー容器支持部への装着方向と反対方向に移動させて前記トナー容器支持部から離脱させる工程を有することで、トナー容器内のトナーが残量不足の時に、前記トナー容器をトナー供給装置から離脱して、例えば、前記トナー容器が装着される画像形成装置の外側に突出させて作業者から視認できる状態にすることできるので、直接視覚的に報知することで空トナー容器またはトナー残量不足のトナー容器の交換作業の忘れを防止することができる。これにより、画像形成装置が停止すること無く高効率で稼働できる。
請求項11に記載した発明によれば、請求項10に記載した発明で得られる効果に加えて、前記トナー容器の内部を前記トナー収容部とトナーが存在しない空間部とに分離する隔壁部材を前記トナー収容部内のトナー残量に応じて前記トナー収容部の容積が適正な容積となるように移動する工程と、前記トナー収容部の容積が所定容積以下となった時の前記隔壁部材の位置を検出する工程とを有することで、トナー容器内のトナー残量がトナーエンプティー状態であることを容易に検出することができる。
請求項12に記載した発明によれば、請求項10または11に記載した発明で得られる効果に加えて、前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記トナー容器が装着される方向に対して反対方向に前記トナー容器を付勢する弾性部材により前記トナー容器を移動する工程を有することで、簡単な構成でトナー容器を移動させることができる。
請求項13に記載した発明によれば、請求項12に記載した発明で得られる効果に加えて、前記トナー容器を移動する方向に動作した後に、前記トナー容器が前記トナー供給装置に装着される位置に前記弾性部材を復帰する工程を有することで、トナー容器の交換作業を容易にして作業性の向上を図ることができる。
請求項14に記載した発明によれば、請求項10乃至13のうちの何れか一項に記載した発明で得られる効果に加えて、前記トナー容器が前記トナー補給部との装着位置から移動する動作にともない、前記トナー補給部へトナーを供給するためのトナー排出口を閉塞する工程を有することで、トナー容器内よりトナーが溢れることなく簡単にトナー容器の交換を行なうことができるので、作業者や装置を汚すことなく作業性の向上を図ることができる。
請求項15に記載した発明によれば、請求項10乃至14のうちの何れか一項に記載した発明で得られる効果に加えて、前記トナー容器が前記トナー補給部との装着位置から移動する動作にともない、前記画像形成装置の外装部に形成されたトナー容器用開閉部を開放する工程を有することで、トナーエンプティーが検出された時に、例えば、トナー容器を移動させて、トナー容器によりトナー容器用開閉部を開放することで、視認性の高い報知を行なうことができる。
請求項16に記載した発明によれば、請求項10乃至15のうちの何れか一項に記載した発明で得られる効果に加えて、前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記画像形成装置の入力操作を行なう操作部の表示部にトナー残量不足を報知する工程を有することで、作業者が操作時に必ず使用する表示部にトナー容器のトナー残量の不足を報知して、確実に作業者に対してトナー容器交換を促すことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
図1は発明を実施する形態の一例であって、本発明に係るトナー容器が用いられた画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。
本実施形態は、図1に示すように、現像ローラ231により供給される現像剤(トナー)によって画像データに基づき感光体ドラム21(21a,21b,21c,21d)に形成された現像剤像を転写行程を経て記録用紙に転写する画像形成装置1において、トナーが収容されるトナーボトル(トナー容器)200(200a,200b,200c,200d)と、トナーボトル200が装着されて該トナーボトル200から排出されるトナーを現像装置23(23a,23b,23c,23d)に供給するトナー補給部装着機構(トナー供給装置)600(600a,600b,600c,600d)とを備えて現像装置23における印字処理工程で消費されるトナー量に応じて現像装置23にトナーを供給するトナー補給装置100(100a,100b,100c,100d)を搭載して、現像装置23にトナーを自動供給して画像出力を行うようにしたものである。
本実施形態に係る画像形成装置1は、図1に示すように、色分解された画像情報に応じて各色相に合致した現像剤(以下、トナーと称する。)により形成される現像剤像(以下、トナー像と称する。)が形成される感光体ドラム21(21a,21b,21c,21d)と、この感光体ドラム21の表面に前記トナーを供給する現像装置23(23a,23b,23c,23d)とを備えた複数のプロセス印刷ユニット(画像形成手段)20(20a,20b,20c,20d)を備え、さらに、画像情報に基づいて色毎に各々の感光体ドラム21上にレーザ光(ビーム)を照射して静電潜像を生成する露光ユニット(光走査装置)10と、供給された記録用紙を搬送する無端の転写ベルト31を備えた転写ベルトユニット30と、加熱ローラ27aと加圧ローラ27bとにより記録用紙に転写されたトナー像を熱定着させる定着ユニット27とを備えている。
まず、画像形成装置1の全体構成について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置1は、図1に示すように、画像情報を色分解して色相毎に画像を形成してカラー画像を出力するようにした、いわゆるデジタルカラープリンタであって、大略的に画像形成部108と給紙部109とにより構成され、外部に接続されたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置(図示省略)からの印刷ジョブに基づいて多色画像又は単色画像を記録用紙上に形成するものである。
画像形成部108は、電子写真方式で、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の各色を用いて多色画像を形成するものであって、主に、露光ユニット10、プロセス印刷ユニット20、定着ユニット27、転写ベルト31を備える転写手段としての転写ベルトユニット30、転写ローラ36、転写ベルトクリーニングユニット37とにより構成されている。
画像形成部108の概略構成は、画像形成装置1の筐体1aの一端側の上部に定着ユニット27を配置し、該定着ユニット27の下方に筐体1aの一端側から他端側に渡り転写ベルトユニット30を配置するとともに、該転写ベルトユニット30の下方にプロセス印刷ユニット20を配置し、さらに該プロセス印刷ユニット20の下方に露光ユニット10を配置している。
また、転写ベルトユニット30の他端側には転写ベルトクリーニングユニット37が設けられている。さらに、画像形成部108の上部には定着ユニット27に隣接して排紙トレイ43が設けられている。そして、この画像形成部108の下側に給紙部109が構成されている。
本実施形態では、プロセス印刷ユニット20として、ブラック(BK)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色に対応した4個のプロセス印刷ユニット20a,20b,20c,20dが転写ベルト31に沿って順次設けられている。
これらプロセス印刷ユニット20(20a,20b,20c,20d)は、筐体1a内で略水平方向(図中の左右方向)に平行して並設され、色毎に像担持体たる感光体ドラム21(21a,21b,21c,21d)、該感光体ドラム21を帯電させる帯電器(帯電手段)22(22a,22b,22c,22d)、現像装置(現像手段)23(23a,23b,23c,23d)、クリーナユニット24(24a,24b,24c,24d)等をそれぞれ備えている。
ここで、色毎に対応する構成要素に付したa,b,c,dの記号は、それぞれブラック(BK)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色に対応するように記載したものであるが、以下の説明において、特定の色に対応する構成要素を指定して説明する場合を除き、各色に対して設けられている構成要素をまとめて、感光体ドラム21、帯電器22、現像装置23、クリーナユニット24と記載するものとする。
感光体ドラム21は、外周面の一部が転写ベルト31の表面に接触するように配置されるとともに、ドラムの外周面に沿って電界発生部としての帯電器22、現像装置23、及びクリーナユニット24が近接配置されている。
帯電器22は、コロナワイヤーチャージャー型帯電器が用いられ、感光体ドラム21を挟んで転写ベルトユニット30が配置する位置と略反対側で感光体ドラム21の外周面に沿って近接配置されている。尚、本実施形態では帯電器22としてコロナワイヤーチャージャー型帯電器を用いているが、コロナワイヤーチャージャー型帯電器の代わりにファーブラシ型帯電器、磁気ブラシ型帯電器、ローラ型帯電器、ノコ歯型帯電器、イオン発生帯電装置等、感光体ドラムに所望の帯電性を付与できるものであれば特に限定せず使用可能である。
現像装置23は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、及びシアン(C)、ブラック(BK)の各色のトナーが各色ずつ現像装置23a,23b,23c,23d毎に収納されており、感光体ドラム回転方向(図中の矢印A方向)で帯電器22より下流側に配置されている。
現像装置23a,23b,23c,23dには、高速、且つ大量印刷に対応可能にするために、それぞれの現像装置23a,23b,23c,23dにトナーを補給するための5個のトナー補給部500a,500b,500c,500dを備えたトナー補給装置100a,100b,100c,100dが設けられ、それぞれ現像ローラ231a,231b,231c,231dが感光体ドラム21a,21b,21c,21dに対向して配置されて、それぞれ感光体ドラム21a,21b,21c,21dの外周面に形成された静電潜像に各色のトナーを供給して顕像化するように構成されている。
補給用のトナーとして、トナー補給部500aにはブラック(BK)のトナー、トナー補給部500bにはシアン(C)のトナー、トナー補給部500cにはマゼンタ(M)のトナー、トナー補給部500dにはイエロー(Y)のトナーが収納されている。
尚、ブラック(BK)のトナー用のトナー補給部500aは、通常多く用いられるモノ黒印字を考慮して大量印刷が可能なように並列して2個設けられている。
そして、各トナー補給部500は、それぞれ対応するトナーを用いて現像する現像装置23のほぼ真上に配置されており、対応する現像装置23それぞれに対して、トナーの補給用通路体612(612a,612b,612c,612d)を介して接続されている。
なお、ブラック(BK)のトナーを補給するための補給用通路体612a及びトナー補給部装着機構600aは、2つのトナー補給装置100a,100aからのトナーを一つにまとめて現像装置23aに補給するような構造となっている。
クリーナユニット24は、感光体ドラム回転方向で帯電器22より上流側に配置されている。また、クリーナユニット24は、クリーニングブレード241を備え、該クリーニングブレード241を感光体ドラム21の外周面に沿って当接配置し、該感光体ドラム21上の残留トナーを掻き取り回収するように構成されている。図中の符号242は回収したトナーを搬送する搬送スクリューである。
本実施例ではクリーニングブレード241を用いたが、特にこれらの構成に限定されるものではなく、クリーニングブレードは1つ以上用いても良いし、ファーブラシや磁気ブラシを単独で用いても良い。またクリーニングブレードとファーブラシ、磁気ブラシを併用しても良い。該感光体ドラム21上の残留トナーを掻き取り回収するように構成されるものであれば使用できる。
露光ユニット10は、主に、箱状に形成された筐体10aと、その内部に配置されるレーザ照射部11aを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)11、ポリゴンミラー12、及び色毎にレーザ光を反射する反射ミラー13a,13b,13c,13d,14a,14b,14c等により構成されている。
レーザスキャニングユニット11のレーザ照射部から発せられたレーザ光は、図示しないポリゴンミラー及びfθレンズにより色分解された後、反射ミラー13a〜13cで反射して、色毎にそれぞれの感光体ドラム21a,21b,21c,21d上に照射されるようになっている。
尚、レーザスキャニングユニット11は、レーザ照射部の代わりにEL(Electro Luminescence)、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子をアレイ状に並べた書込ヘッドを用いる構成であっても良いし、光源と液晶シャッターを用いた構成であっても良く、該感光体ドラム21上に静電潜像を形成できる手段であれば使用できる。
転写ベルトユニット30は、図1に示すように、主に、転写ベルト31、転写ベルト駆動ローラ32、転写ベルト従動ローラ33、中間転写ローラ35a,35b,35c,35dとにより構成されている。
尚、以下の説明においては、中間転写ローラ35a,35b,35c,35dを総じて用いる場合には中間転写ローラ35と記載するものとする。
転写ベルト31は、厚さ75μm〜120μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。転写ベルト31の材質は、主にポリイミド、ポリカーボネイト、サーモプラスチックエラストマーアロイ等が用いられている。
また、転写ベルト31は、その表面が感光体ドラム21の外周面と接触するように、転写ベルト駆動ローラ32、転写ベルト従動ローラ33、中間転写ローラ35により張架され、該転写ベルト駆動ローラ32の駆動力により副走査方向(図中の矢印B方向)へ移動するように構成されている。
転写ベルト駆動ローラ32は、筐体1aの一端側に配置され、転写ベルト31に駆動を掛けて該転写ベルト31を搬送するとともに、転写ベルト31と記録用紙とを重ね合わせた状態で転写ローラ36とで挟み込んで圧接しながら記録用紙を搬送するように設けられている。
転写ベルト従動ローラ33は、筐体1aの他端側に配置され、転写ベルト駆動ローラ32とともに転写ベルト31を定着ユニット27側から筐体1aの他端側に渡り略水平に架設しているが、図1中の画像形成装置1の横幅方向の寸法を小さくする場合、いわゆる幅方向の設置面積を省スペース化する場合には、転写ベルト駆動ローラ32とともに転写ベルト31を定着ユニット27側から筐体1aの他端側に渡り、いずれか一方に傾斜を持たせることも可能であり、それに伴う感光体、現像、レーザ照射部、定着等、種々適切な配置、大きさ等に、適宜設定しても構わない。
中間転写ローラ35は、転写ベルト駆動ローラ32から転写ベルト従動ローラ33に渡り巻回された転写ベルト31の内側空間に配置されているが、軸心を感光体ドラム21に対して図中左右方向に転写ベルト31の移動方向下流側にずらした位置に配置され、転写ベルト31の内側面を押圧して、前記転写ベルト31の外側面が感光体ドラム21の外周面の一部を巻回して所定のニップ量を得るように設けてもよい。
また、中間転写ローラ35は、直径8〜10mmの金属類(例えば、ステンレス)軸を備え、その金属軸の外周面にEPDM、発泡ウレタン等の導電性を有する弾性材が被覆されているが、これら弾性材に限定しなくとも良い。
このように構成された中間転写ローラ35は、感光体ドラム21に形成されたトナー像を転写ベルト31に転写するために高電圧の転写バイアス、すなわち、トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧が印加され、弾性材により転写ベルト31に対して均一的に高電圧を印加するようにされている。
上述の各感光体ドラム21上で各色相に応じた顕像化されトナー像(静電像)が転写ベルト31で積層され、装置に入力された画像情報となる。このように積層された画像情報は、転写ベルト31の接触位置に配置される転写ローラ36によって記録用紙に転写されるようになっている。
転写手段を構成する転写ローラ36は、転写ベルト31に転写されたトナー像を記録用紙に転写する転写手段を構成するものであって、転写ベルト駆動ローラ32に対して略水平で平行に対向し、該転写ベルト駆動ローラ32に巻回される転写ベルト31に対して所定のニップで圧接するように配設され、該転写ベルト31上に形成された多色トナー像を記録用紙上に転写させるための電圧、すなわち、トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧が印加されるように構成されている。
また、転写ベルト31と転写ローラ36との間のニップを定常的に得るために、転写ベルト駆動ローラ32又は転写ローラ36の何れか一方のローラを金属等の硬質材料により構成し、他方のローラを弾性ゴム、発泡性樹脂等の軟質材料により構成するようにしている。
転写ベルト駆動ローラ32と転写ローラ36の下方にはレジストローラ26が設けられている。レジストローラ26は、給紙部109から供給された記録用紙の先端と転写ベルト31上のトナー像の先端とを整合して転写ローラ36側へ搬送するように構成されている。
また上記のように、感光体ドラム21との接触により転写ベルト31に付着したトナー、または転写ローラ36によって記録用紙上に転写画行われずに転写ベルト31残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるため、転写ベルトクリーニングユニット37によって除去・回収されるように設定されている。
転写ベルトクリーニングユニット37は、転写ベルト従動ローラ33の近傍に設けられ、転写ベルト31に当接(または摺接)するように配置したクリーニングブレード37aと、該クリーニングブレード37aにより転写ベルト31上の残留トナーを掻き取ったトナー(廃トナー)を一旦収納するボックス状のトナー回収部37bとを備え、転写ベルト31上の残留トナーを掻き取り回収するようにされている。
また、転写ベルトクリーニングユニット37は、プロセス印刷ユニット20aより転写ベルト31の移動方向上流側で該プロセス印刷ユニット20aに近接して配置されている。また、転写ベルト31のクリーニングブレード37aが外側面に接触する部分は、その内側面が転写ベルト従動ローラ33で支持されている。
定着ユニット27は、図1に示すように、加熱ローラ27aと加圧ローラ27bとにより構成された一対の定着ローラ271と、その定着ローラ271の上方に搬送ローラ27cを備え、記録用紙を定着ローラ271の下方より搬入して、搬送ローラ27cの上方に搬出するようにされている。
さらに、定着ユニット27の上方には排紙ローラ28が設けられ、搬送ローラ27cから搬送された記録用紙を該排紙ローラ28により排紙トレイ43上に記録用紙を排紙するようにされている。
定着ユニット27によるトナー像の定着は、加熱ローラ27aの内部若しくは近接して設けられたヒータランプ等の加熱手段(図示省略)を温度検出器(図示省略)の検出値に基づいて制御することにより、加熱ローラ27aを所定の温度(定着温度)に保つとともに、トナー像が転写された記録用紙を加熱ローラ27aと加圧ローラ27bとにより挟んで回転搬送しながら加熱・加圧することで記録用紙上にトナー像を熱定着するようにされている。
また、定着ユニット27に隣接して、両面印刷用の両面原稿搬送路S3が定着ユニット27の後方から下方に向かい給紙部109付近まで構成され、その両面原稿搬送路S3上に上下方向で並設された搬送ローラ29a,29bにより記録用紙を反転させた状態で、再び転写ローラ36に向かい搬送するようになっている。
具体的には、搬送ローラ29aは定着ユニット27の後方に配置され、搬送ローラ29bは、上下方向で搬送ローラ29aの下方に位置するとともに、横方向でレジストローラ26と略同じ位置に配置されている。
本実施例ではヒータランプ等の加熱手段の加熱ローラ27aと加圧ローラ27bを用いたが、誘導加熱方式を用いても良いし、併用しても構わない。また加圧にローラ状のものを用いなくとも良く、記録用紙上にトナー像を乱すことなく一様に熱定着できる適切な方法であれば特に手段は選ばない。
給紙部109は、画像形成に使用する記録用紙を収容するための手差トレイ41、給紙カセット42を備え、手差トレイ41、給紙カセット42から記録用紙を一枚ずつ画像形成部108に供給するようにされている。
手差トレイ41は、図1に示すように、画像形成装置1の筐体1aの一側端(図中で右側)に、使用時には外方に拡開され、未使用時には一側端に収納可能に設けられ、利用者が所望する種類の記録用紙を少数枚(必要とする枚数)だけ載置して画像形成装置1の筐体1a内部に1枚ずつ取込むものである。
手差トレイ41による記録用紙の給紙方向(図中の矢印C方向)下流側の画像形成装置1の筐体1a内には、露光ユニット10の側方にピックアップローラ41aが設けられ、さらに給紙方向下流側に搬送ローラ41bが略水平に設けられている。
ピックアップローラ41aは、手差トレイ41から給紙された記録用紙の一端部の表面と接触して、ローラの摩擦抵抗により一枚ずつ確実に搬送するようになっている。
前述したピックアップローラ41a及び搬送ローラ41b,41c,41dによって記録用紙搬送路S1が構成されている。
一方、給紙カセット42は、筐体1a内の画像形成部108及び露光ユニット10の下側に設けられ、装置の仕様により規定されたサイズ、又は利用者が予め定めたサイズの記録用紙を大量に収容可能となっている。
給紙カセット42の一端部(図中の左側端部)の上にはピックアップローラ42aが設けられ、該ピックアップローラ42aの記録用紙搬送方向下流側には搬送ローラ42bが設けられている。
ピックアップローラ42aは、出力要求に応じて給紙カセット42にセットされた記録用紙の最上部にある記録用紙の一端部の表面と接触して、ローラの摩擦抵抗により一枚ずつ確実に繰り出して搬送するようになっている。
搬送ローラ42bは、ピックアップローラ42aから繰り出された記録用紙を、筐体1a内の一端側に形成された記録用紙搬送路S2に沿って上方に向かい画像形成部108に搬送するようになっている。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1による画像出力について説明する。
画像形成装置1は、給紙部109から供給される記録用紙上に感光体ドラム21上のトナー像をいわゆる中間転写方式(オフセット方式)によって転写ベルト31を介して記録用紙に転写するようにされている。
まず、帯電器22により感光体ドラム21の外周面を所定の電位に均一的に帯電する。帯電された感光体ドラム21に露光ユニット10からレーザ光を照射することで、色毎の感光体ドラム21上に色毎の静電潜像が生成される。
次に、現像装置23(23a,23b,23c,23d)より感光体ドラム21(21a,21b,21c,21d)のそれぞれの外周面にトナーが供給されて、感光体ドラム21の外周面に形成された静電潜像がトナーによりトナー像として顕像化される。
そして、感光体ドラム21に生成したトナー像が転写ベルト31に転写される。
感光体ドラム21から転写ベルト31へのトナー像の転写は、転写ベルト31の裏側に接触配置された中間転写ローラ35に高電圧を印加することにより行われる。
中間転写ローラ35にトナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧を印加することで、転写ベルト31は、この中間転写ローラ35により均一的に高電圧が印加されて逆極性(+)となる。これにより、感光体ドラム21上の帯電極性(−)のトナー像は、感光体ドラム21が転写ベルト31と回転接触する際に転写ベルト31上に転写される。
各々の感光体ドラム21に形成された各色のトナー像は、転写ベルト31が移動しながら各々の感光体ドラム21と回転接触するに従いイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の順に重ねて転写され、転写ベルト31上にはカラーのトナー像が形成される。
このようにして、色毎に感光体ドラム21上でトナーにより顕像化された静電潜像は転写ベルト31上で積層され、印刷用画像が多色トナー像として転写ベルト31上に再現される。
そして、転写ベルト31上に転写された多色トナー像は、転写ベルト31が移動して記録用紙と該転写ベルト31とが重なり合う位置で、転写ローラ36によって転写ベルト31から記録用紙上に転写される。
感光体ドラム21と接触することで転写ベルト31に付着したトナー、又は転写ローラ36によって記録用紙上に転写が行われずに転写ベルト31上に残留したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるため、転写ベルトクリーニングユニット37によって除去および回収される。
次に、給紙部109による記録用紙の供給動作について説明する。
手差トレイ41に載置された記録用紙を用いる場合は、操作パネル(図示省略)の指示により制御されたタイミングで、図1に示すように、ピックアップローラ41aにより手差トレイ41内から記録用紙が1枚ずつ装置内部に取り込まれる。
装置内部に取り込まれた記録用紙は、搬送ローラ41bにより記録用紙搬送路S1に沿って画像形成部108へ搬送される。
一方、給紙カセット42に収容された記録用紙を用いる場合は、出力要求に応じてピックアップローラ42aにより給紙カセット42内から記録用紙が1枚ずつ分離給送され、搬送ローラ42bにより記録用紙搬送路S2に沿って上方の画像形成部108へ搬送される。
手差トレイ41、給紙カセット42から搬送された記録用紙は、レジストローラ26により記録用紙の先端と転写ベルト31上のトナー像の先端とを整合するタイミングで転写ローラ36側へ搬送されて、転写ベルト31上のトナー像が記録用紙上に転写される。
トナー像が転写された記録用紙は、略垂直に搬送されて定着ユニット27に到達し、定着ユニット27において、加熱ローラ27aと加圧ローラ27bとによりトナー像が記録用紙に熱定着される。
定着ユニット27を通過した記録用紙は、片面印刷要求の場合、排紙ローラ28により排紙トレイ43上にフェイスダウンで排出される。
一方、両面印刷要求の場合は、排紙ローラ28により記録用紙をチャックした後、該排紙ローラ28を逆回転させて記録用紙を両面原稿搬送路S3へ導き、搬送ローラ29a,29bにより再度レジストローラ26へ搬送する。
この時、記録用紙は、転写される面が反転するとともに搬送される前後方向が変わる。つまり、最初の転写時にスタート側となる端部が裏面転写時にはエンド側となり、最初の転写時にエンド側となる端部が裏面転写時にはスタート側となる。
そして、記録用紙の裏面にトナー像を転写及び熱定着させた後、排紙ローラ28により排紙トレイ43上に排出される。
このようにして、記録用紙への転写動作が行われる。
次に、本実施形態に係る現像装置23とトナー補給装置100の構成について図面を参照して詳細に説明する。
図2は本実施形態に係る画像形成装置を構成する現像装置とトナー補給装置の構成を示す概略側面断面図、図3は前記現像装置とトナー補給装置の構成を示す正面から見た概略図、図4は本実施形態に係る画像形成装置に搭載される現像装置の構成を示す斜視図、図5は本実施形態に係るトナー補給装置を構成するトナー補給部装着機構にトナー補給部を装着した場合の装着例を示す斜視図、図6は前記トナー補給部装着機構の構成を示す斜視図である。
まず、現像装置23について説明する。
現像装置23は、図2,3に示すように、外装部を形成する筐体234の上部にはトナーを導入するためのトナー導入口234aが開口形成され、筐体234内部には現像ローラ231、第1トナー搬送ローラ232、第2トナー搬送ローラ233が配置され、該現像ローラ231を感光体ドラム21と対向させて当接または近接させた状態で画像形成装置本体に装着される。現像装置23のトナー導入口234aは、トナー補給部装着機構600(600a,600b,600c,600d)のトナー供給口611(611a,611b,611c,611d)と同一側で転写ベルト幅Wよりも外側に形成されている。
第1トナー搬送ローラ232及び第2トナー搬送ローラ233は、筐体234の底部側で互いに現像ローラ231の軸心方向に沿って平行に配置され、筐体234内に供給されたトナーを現像剤とともに撹拌しながら現像ローラ231に搬送するようになっている。現像ローラ231は、第1トナー搬送ローラ232の上側で開口部235から露出した状態で配置されている。
筐体234は、画像形成装置本体に装着した状態で、転写する方向(転写ベルト搬送方向)に対して直角の方向(転写ベルト幅方向)に長い箱状を呈し、現像装置23を画像形成装置本体に装着した状態で内在する現像ローラ231と感光体ドラム21とが対向するように開口部235が開口形成されている。
開口部235は、少なくとも現像ローラ231が感光体ドラム21と対向して当接可能に現像ローラ231の軸心方向に沿って筐体234の幅方向に長く開口形成されている。開口部235の図中下側端縁には、現像ローラ231に軸心方向に沿ってブレード236が設けられている。ブレード236は、該ブレード236の端縁と現像ローラ231の表面との間に所定の隙間を形成するように設けられ、この隙間より現像ローラ231の表面に所定量のトナーを供給するようになっている。
このように構成された現像装置23の上側にトナー補給装置100が配設されている。
次に、本実施形態に係るトナーボトル200とトナー補給装置100の構成について図面を参照して説明する。
図7(a)は本実施形態に係るトナー補給装置を構成するトナー補給部の構成を示す側面図、(b)は前記トナー補給部のトナー補給側端面側から見た正面図、図8は前記トナー補給部を構成するトナーボトルの先端部の側面図、図9は前記トナーボトルの先端部にトナー搬送用のスクレイパーを装着した場合の構成を示す側面図、図10は前記スクレイパーの一例を示す説明図、図11は図10に示すスクレイパーをトナーボトルに取り付けた場合の概略を示す説明図、図12は前記トナーボトルの構成を示す正面図である。
本実施形態では、画像形成装置1に搭載されるトナー補給装置100(100a,100b,100c,100d)を構成するトナー補給部500a,500b,500c,500dは何れも同じ構造とする。
トナー補給装置100は、図2、図7(a)に示すように、主に、現像剤であるトナーが充填されているトナーボトル(トナー容器)200と、該トナーボトル200を一端部側で回動可能に支持するボトル支持部材(トナー容器支持部材)300とを有するトナー補給部500と、このトナー補給部500が装着されて現像装置23にトナーを供給するトナー補給部装着機構(トナー供給装置)600とにより構成されている。
ボトル支持部材300の底面(画像形成装置1にトナー補給装置100を装着したときの下面)には、図7(b)に示すように、トナーボトル200から補給されるトナーをボトル支持部材300外部に排出するためのトナー排出口(後述する)を開閉するためのシャッター機構400が設けられている。
つまり、シャッター機構400によりボトル支持部材300のトナー排出口が開口状態になると、該トナー排出口と、トナー補給部装着機構600を構成する補給用通路体612とが連通状態となり、現像装置23に接続された補給用通路体612を通ってトナーボトル200から供給されたトナーが現像装置23に補給される。
まず、本実施形態において特徴的なトナーボトル200について説明する。
トナーボトル200は、図7(a)に示すように、略円筒状に形成された本体部201からなる。本体部201のボトル支持部材300に支持される側の端部を先端部201aとしたとき、この先端部201aには、トナーを排出するための開口部(後述)が形成されている。なお、本体部201の先端部201aとは反対側の端部である後端部201bは、閉塞されている。
本体部201の表面には、回転軸Xに向かって窪んだ複数の溝部201cが形成されている。なお、本体部201の内部では、溝部201cに相当する部分が回転軸X側に突出した形状の突出部となっている。
突出部間に形成される溝は、本体部201内に収容されたトナーを後端部201bから先端部201aに向かって案内するための案内溝として機能するようになっている。
ここでは、溝部201cは、図7(a)に示すように、本体部201が回転軸Xを中心に時計回りのY方向に回転したときに、重力方向である下側が先端部201a方向に、重力方向とは反対側の方向である上側が後端部201b方向に傾くように傾斜して形成されている。これにより、トナーボトル200がY方向に回転することで、該トナーボトル200に収容しているトナーは、本体部201の後端部201bから先端部201aに向かって搬送されるようになる。
なお、溝部201cは、本体部201に収容したトナーを後端部201bから先端部201aに向かって搬送することが可能であれば、どのような形状であってもよい。
先端部201aは、図8に示すように、本体部201の中央部分よりも直径が小さい円筒形状に形成されている。この先端部201aの先端面201dには、外部に突出したリブ202,202が形成されている。
リブ202,202は、トナー補給装置100が画像形成装置1に装着されたときに、図示しない駆動装置の駆動部と嵌合するようになっている。これにより、トナー補給装置100のトナーボトル200は、駆動部からの駆動力がリブ202,202を介して伝達され回転する。
また、先端部201aの周面201eには、図9,10に示すように、トナーを搬送する複数のスクレイパー(トナー搬送体)203と、スクレイパー203が一体的に固定された固定部材(トナー搬送体取付部)204とにより構成されたトナー搬送手段206が設けられている。
スクレイパー203は、ゴム等の弾性を有する板状の樹脂からなり、図10〜12に示すように、固定部材204の表面の周面方向で8等配された位置から略放射状に設けられ、また、自由端側がトナーボトル200の回転方向(図中の矢印D方向)に沿って上流側(後方)に「へ」字状に屈曲して形成されている。
本実施形態では、スクレイパー203の固定部材204側の放射状に構成された部分をトナー搬送部203aとし、トナーボトル200の回転方向上流側(後方)に屈曲した部分を蓋部203bとしている。
トナー搬送部203aは、ボトル支持部材300内のトナー搬送スペースよりも長く構成され、トナー搬送手段206をトナーボトル200に装着した状態でボトル支持部材300に組み込み、トナーボトル200を回転させた時にトナーボトル回転方向上流側(後方)に自由端側が傾斜するようになっている(図13(a),(b)を参照)。
これは、トナー排出室300d内に蓄積されたトナーを無駄なく掻きだすための措置である。しかしながら、スクレイパー203のトナー搬送部203aの長手方向の長さが長すぎると、ボトル支持部材300の内周面との摩擦力が大きくなり、回転の負荷が増大するので、該回転の負荷があまり増大しない程度の長さにするのが好ましい。
蓋部203bは、ボトル支持部材300の内周面と摺接する部分の長さW2がトナー排出口300bの開口長W1よりも長く形成され、蓋部203bがトナー排出口300bと対向した状態でトナー排出口300bの開口部を覆い閉塞するようなっている(図13(a),(b)を参照)。
トナー搬送部203aと蓋部203bとの開き角度は、図10に示すスクレイパー203が開放状態の時をθ1とし、スクレイパー203がボトル支持部材300内部に組み込まれた状態をθ2とした場合、θ1>θ2となるように設定されている。この開き角度の差分で、スクレイパー203の弾性力により蓋部203bをトナー排出口300bに密着させることができる。
固定部材204は、伸縮性を有する材料(ゴム等の弾性を有する樹脂一般等)からなるリング状を呈し、図10に示すように、その内径が先端部201aの外径よりも若干小さめに形成されており、その内周面に突起部204aが形成されている。
この突起部204aは、図11に示すように、この先端部201aに予め形成された切欠き部201fに嵌合するようになっている。
本実施形態では、このような固定部材204を用いることで、リング部分を少し拡げて先端部201aの周面201eに装着するだけで、簡単にスクレイパー203を本体部201に設けることができる。しかも、固定部材204の先端部201aへの装着時に、固定部材204の突起部204aを先端部201aの周面201eに設けられた切欠き部201fに嵌合することで、固定部材204の先端部201aへの固定を確実に行わせることができる。つまり、固定部材204は、先端部201aの周面201eを空回りすることなく、先端部201aと一体的に駆動することが可能となる。
なお、スクレイパー203は、先端部201aの周面201eに直接設けてもよい。
本体部201における先端部201aと段差を形成する端面201gには、図12に示すように、本体部201に収容されたトナーを排出するためのボトル側トナー排出口201hが形成されている。
尚、本実施形態では、このボトル側トナー排出口201hを略長方形状に形成した例を示しているが、これに限定されるものではなく、トナーの排出に支障がなければ、例えば略正方形状、多角形状、円形状等の開口形状を有するものであってもよい。
また、スクレイパー203は、図12に示すように、そのセンター位置がボトル側トナー排出口201hの中心に対して所定の角度αとなる位置に配置されるように固定部材204の装着時に調整される。
ここで、スクレイパー203の配設位置は、ボトル側トナー排出口201hからのトナー排出を邪魔しない位置であるのが好ましく、このような位置であれば、角度αはどのような角度でもよいが、ボトル側トナー排出口201hからのトナー排出不良を確実に防止するには角度αは90°が好ましい。
ボトル側トナー排出口201hから排出されたトナーは、先端部201aを覆うようにして設けられているボトル支持部材300の内部に収容される。ボトル支持部材300には、収容したトナーを排出するためのトナー排出口(後述する)が形成されている。
ボトル側トナー排出口201hは、図12に示すように、トナーボトル200が回転して現像装置23にトナーを供給する動作が行われる直前までシール部材220により一時的に閉塞されている。
シール部材220は、可撓性を有する部材で円弧状に形成され、トナーボトル200が回転することにより該トナーボトル200から剥離してボトル側トナー排出口201hを開口するように構成されている。
次に、ボトル支持部材300について図面を参照して詳細に説明する。
図13の(a)は本実施形態に係るトナー補給装置を構成するボトル支持部材の構成を示す正面図、(b)は前記ボトル支持部材の背面側から見た斜視図、図14の(a)は前記ボトル支持部材を構成する第1筐体の構成を示す斜視図、(b)は前記ボトル支持部材を構成する第2筐体の構成を示す斜視図、図15は前記ボトル支持部材のトナー排出室とトナーボトルのスクレイパーの配設位置との関係を示す説明図、図16は前記トナーボトルの先端部の構成を示す概略断面図である。
ボトル支持部材300は、前述した図7(a),(b)に示すように、略円筒形状に形成されており、本体部201の先端部201aを覆うようにして接合された第1筐体301と第2筐体302とで構成され、該ボトル支持部材300の端部には、先端部201aの先端面201dに設けられたリブ202が少なくとも露出するように開口部300aが形成されている。
第1筐体301の表面には、画像形成装置1にトナー補給装置100を装着して固定するための固定用の板状の第1固定部材(ガイド部)303と第2固定部材(ガイド部)304とが互いに並行となるように形成されている。この第1固定部材303と第2固定部材304との間には、トナー補給装置100から補給されたトナーの外部への排出の制御を行うシャッター機構400が設けられている。
従って、第1固定部材303と第2固定部材304とは、シャッター機構400が機能するように、ボトル支持部材300と画像形成装置1とのクリアランスを確保する高さに調整されている。
また、第1固定部材303および第2固定部材304には、それぞれ一対のリブ体303a,303bおよび304a,304bにより所定の間隔をとって且つトナーボトル200の軸線方向に沿ったガイド部303c,304cが形成されている。
ボトル支持部材300は、図13(a),(b)に示すように、第1筐体301の底面側、すなわち第1固定部材303と第2固定部材304の間にトナー排出口300bが形成されている。なお、このトナー排出口300bは、シャッター機構400によって開閉されるようになっている。
第1筐体301は、図14(a)に示すように、上述したトナー排出口300bの近傍の内周面301aに、トナーをせき止めるための第1堰部301bが形成されると共に、この第1堰部301bからトナー排出口300bとは反対側に壁部301cが延設されている。この壁部301cは、第1筐体301の内部の一方端面である当接面301dと所定の距離を隔て設けられている。この距離は、上述したスクレイパー203の幅よりも少し広い程度に設定されている。
第2筐体302は、図14(b)に示すように、第1筐体301と同様に、内周面302aに、トナーをせき止めるための第2堰部302bが形成されると共に、この第2堰部302bから壁部302cが延設されている。この壁部302cは、第2筐体302の内部の一方端面である当接面302dと所定の距離を隔てて設けられている。この距離は、上述したスクレイパー203の幅よりも少し広い程度に設定されている。
第1筐体301と第2筐体302とを接合することで、図13(b)に示すようなボトル支持部材300になる。
また、第1筐体301と第2筐体302とが接合されたとき、図15に示すように、第1筐体301の第1堰部301bおよび第2筐体302の第2堰部302bと、壁部301cおよび壁部302cとによって囲まれた第1空間300cが形成される。
本実施形態では、第1空間300cをトナーの排出を規制するためのトナー排出規制室と称する。一方、第1空間とは別の第1堰部301bと第2堰部302bとの間の他方の空間(第2空間)300dをトナーボトル200からのトナーを一時的にためてから排出するためのトナー排出室と称する。
トナー排出規制室300cは、実際にトナーを排出するための空間ではなく、第1堰部301bを乗り越えたスクレイパー203が通過できるような空間として機能している。なお、トナー排出規制室300cには、スクレイパー203と一緒に第1堰部301bを乗り越えたトナーが若干存在するが、このトナーはスクレイパー203の回転移動により第2堰部302b側から掻きだされることになる。
一方、トナー排出室300dは、トナーボトル200のボトル側トナー排出口201hから排出されたトナーを一時的に蓄積される空間として機能している。
ここで、第1堰部301bのスクレイパー203との当接面301dは、図15に示すように、スクレイパー203がうまく乗り上げることができるように、スクレイパー203の回転方向(図中の矢印方向)に向かって傾斜している。つまり、当接面301dは、トナーボトル200の回転中心Oからの法線Lからスクレイパー203の回転方向に向かってずれるように傾斜している。
換言すると、スクレイパー203によるトナー搬送方向の上流側に第1堰部301bが設けられ、この第1堰部301bのスクレイパー203の当接面301dが回転中心Oからの法線Lから所定の角度β傾斜した状態でトナー排出室300dを仕切っている。この角度βは、スクレイパー203の素材、長さ等の要因により適切に設定されるものとする。
また、第1堰部301bは、トナー排出口300bからスクレイパー203の回転方向に若干ずれた位置に設けられている。これは、トナー排出室300d内にトナーをため易くするためである。このように、トナー排出室300dにトナーをため易くすることで、トナー排出口300bから排出されるトナー供給量を一定に保つことが可能となる。トナーの安定的な供給を可能とする。
また、第2堰部302bは、第1堰部301bと同様に、スクレイパー203の当接面302d(トナー排出規制室300c側の面)が、回転中心Oからの法線Lから所定の角度β傾斜した状態でトナー排出室300dを仕切っている。この角度βは、スクレイパー203の素材、長さ等の要因により適切に設定されるものとする。
なお、第1堰部301bと第2堰部302bとのトナー排出室300d側の間隔は、トナー排出口300bを塞がない程度の距離であればよいが、トナーの安定的な供給の為にはトナーをある程度トナー排出室300dに蓄積する必要があるので、所望するトナー蓄積量に合わせて適宜設定するようにすればよい。
また、上述したスクレイパー203の形状は板状としたが、これに限定されるものではなく、例えば断面略V字状であってもよい。このようにスクレイパー203が断面略V字状となることで、ボトル支持部材300の内周面とトナーボトル200との間をシールするシール機能を有することになるので、別途シール部材を設ける必要がなくなる。
以上のように構成されたトナー補給部500では、トナーボトル200はボトル支持部材300に回動可能に支持されているので、トナーボトル200とボトル支持部材300との間には若干の隙間が生じる。このため、トナーボトル200とボトル支持部材300との間に適切なシールを施さないと、ボトル支持部材300のトナー排出口300b以外からトナーが漏れだすことになる。
そこで、本実施形態では、図16に示すように、トナーボトル200の本体部201の先端部201aにシールとして機能する2つのVリング501,502が装着されている。
Vリング501は、スクレイパー203の装着位置よりも外側の先端部201aの周面201iに装着されており、Vリング502は、スクレイパー203の装着位置よりも内側の先端部201aの端面201gに装着されている。
Vリング501の装着位置のさらに外側には、トナーボトル200とボトル支持部材300との間のクリアランスを確保すると共に、トナーボトル200の回転を滑らかに行わせるための板状の環状部材からなるスリップリング503が装着されている。
Vリング501のシール片501aをスリップリング503に圧接させ、Vリング502のシール片502aをボトル支持部材300の内周面(後述)に圧接させるようにして、それぞれのVリング501,502を本体部201に装着している。これにより、2つのVリング501,502をシールとして機能させている。
スリップリング503は、本体部201の先端部201aの周面201iに回転可能に嵌合し、且つ、ボトル支持部材300をトナーボトル200に取り付けたときに該ボトル支持部材300の内周面で固定されるようになっている。
これにより、スリップリング503は、ボトル支持部材300側で固定され、該スリップリング503の内周面をトナーボトル200の本体部201が回転するようになる。
ここで、スリップリング503の一例について図面を参照して説明する。
図17は本実施形態に係るトナー補給装置を構成するトナーボトルのスナップリングの構成を示す平面図、図18は前記トナーボトルの先端部にボトル支持部材を取り付けた状態の概略断面図である。
スリップリング503は、図17に示すように、内周側において、本体部201の先端部201aにおける装着面となる周面201iに点で当接する複数の突起部503aと、周面201eに線で当接する該周面201iと同じ曲率の略円弧状の支持部503cとが形成され、外周面の頭頂に突起部503bが形成されている。この突起部503bは、図示しないボトル支持部材300の内周面に形成された切欠きに嵌合するようになっている。
通常、スリップリング503とトナーボトル200の本体部201とは摺動するようになっているので、できるだけ摩擦力を小さくする方に負荷がかからず滑らかにトナーボトル200を回転させることができる。
従って、図17に示すように、スリップリング503の内周面に、周面201iに点で当接する複数の突起部503aが設けられることで、トナーボトル200とスリップリング503との接触部分が少なくなり、この結果、スリップリング503とトナーボトル200の本体部201との間の摩擦力を小さくできる。これにより、摩擦力の増加による回転負荷の低減を図ることができるので、スリップリング503内でトナーボトル200を滑らかに回転させることができる。
なお、スリップリング503の形状としては、図17に示すような形状に限定されず、トナーボトル200をピンポイントで支持するような形状、例えば多角形状に形成したものであってもよい。
つまり、板状のスリップリング503の内周側において、トナーボトル200の周面201iとの間に生じる所定のクリアランスを加算した外径の円弧形状である、下側の所定の角度の領域突き出し部503cと、該領域突き出し部503cの他の部分が、さらに大きな曲率で形成されており、かつ、所定の大きな曲率部の一部に突起形状となる突起部503aとが形成されている。
これにより、自重のかかる下方は円弧形状で受けることにより磨耗を防止するとともに、その他の部分は所定間隔の突起、もしくは多角形形状でピンポイントに近い支持を行うことにより摺動負荷の低減を図ることができる。
しかも、このスリップリング503には、Vリング501のシール片501aが当接されているので、ボトル支持部材300における下方(自重方向)のトナー漏れを確実に防止することができる。
Vリング502は、図18に示すように、トナーボトル200の本体部201の先端部201aがボトル支持部材300で支持されるとき、シール片502aがボトル支持部材300の内周面300eに圧接するように先端部201aに装着されている。これにより、ボトル支持部材300の後端部300f側からのトナーの漏れを防止することができる。
なお、第1筐体301と第2筐体302との接合部分においても十分にシールを施している。
以上のように、ボトル支持部材300におけるトナー漏れを起こす可能性のある部分については、全てシールを施している。
また、トナーボトル200の本体部201の先端部201a周面には、図15に示すように、弾性を有する樹脂等からなる板状のリブ210が斜め方向に並行に設けられており、ボトル支持部材300によるトナーボトル200の支持を行う際に、リブ210がボトル支持部材300の内周面eに圧接するように設けられている。これにより、トナーボトル200とボトル支持部材300との隙間に入り込んだトナーをリブ210の回転により吐き出すことが可能となる。
ボトル支持部材300は、第1筐体301、第2筐体302の2つに分割された筐体を接合することで構成されているが、この第1筐体301と第2筐体302とを取り外し可能に接合することで、トナー補給装置100のメンテナンス時に、第1筐体301と第2筐体302との接合を解除するだけで、消耗品であるシール部材(Vリング501,502、スリップリング503、リブ202)の取り替えを容易に行うことが可能となる。つまり、トナー補給装置100におけるメンテナンス性の向上を図ることができる。
尚、一般に、ボトル支持部材300によるトナーボトル200の支持部分においては、トナー漏れ等を生じさせないように、ボトル支持部材300およびトナーボトル200の寸法精度が必要になる。
ところが、一般には、トナーボトル200はブロー成型により形成されるので、成型時の寸法にバラツキが生じ易い。同様に、ボトル支持部材300においても、ブロー成型により形成されるので、成型時の寸法にバラツキが生じ易い。
本実施形態では、上述のように、Vリング502が、シール片502aをボトル支持部材300の内周面300eに圧接させることで、シールとして機能させているので、トナーボトル200とボトル支持部材300との隙間、すなわちトナーボトル200の本体部201の表面とボトル支持部材300との間に形成される空間において、ボトル支持部材300あるいはトナーボトル200の成型誤差を吸収することが可能となる。
次に、シャッター機構400について図面を参照して説明する。
図19の(a)は前記ボトル支持部材のトナー排出口が開口されている状態を示す説明図、(b)は前記トナー排出口がシャッター機構により閉塞されている状態を示す説明図、図20は前記ボトル支持部材における背面の概略構成を示す説明図である。
シャッター機構400は、図19(a),(b)に示すように、ボトル支持部材300の底面において、矢印F方向および矢印R方向にスライド可能な板状のシャッター部材401を備えている。尚、本実施形態では、ボトル支持部材300の先端部の開口部300aかトナーボトル200のリブ202,202が突出している側をフロント(F)側とし、その反対側をリア(R)側とする。
シャッター機構400は、図19(a)に示すように、シャッター部材401が矢印R方向にスライドすると、ボトル支持部材300のトナー排出口300bが開口される。一方、図19(b)に示すように、シャッター部材401が矢印F方向にスライドすると、ボトル支持部材300のトナー排出口300bが閉塞される。
ボトル支持部材300には、図20に示すように、シャッター部材401をガイドするための第1ガイド部材306と第2ガイド部材307が設けられている。
第1ガイド部材306は、ボトル支持部材300の底面にほぼ並行な略平板状の部材からなり、該ボトル支持部材300のトナー排出口300bに連通する開口部306aが形成されている。さらに、第1ガイド部材306の、矢印F・R方向に直行する方向の側端部306b,306bは、ボトル支持部材300への取付側と反対側において肉薄形状となっている。この側端部306b,306bがシャッター部材401のガイドレールとしての機能することになる。
また、第2ガイド部材307は、第1ガイド部材306の取付位置から矢印R方向の下流側で、矢印R方向に向かって延設され、互いに板面が対向配置された2枚の案内板307a,307bからなる。この案内板307a,307bは、シャッター部材401のガイドレールとして機能することになる。
ここで、シャッター部材401について図面を参照して説明する。
図21の(a)は本実施形態に係るトナー補給装置を構成するシャッター機構の構成を示す正面からみた斜視図、(b)は前記シャッター機構の背面からみた斜視図、図22の(a)は前記シャッター機構とボトル支持部材の第1ガイド部材との関係を示す説明図、(b)は前記シャッター機構とトナーボトルの回転との関係を示す説明図である。
シャッター部材401は、板状の樹脂からなり、実際に開口部を覆う側のシャッター部401aと、該シャッター部401aに延設されたガイド部401bとで構成されている。
シャッター部401aには、図21(a)に示すように、シャッター部材401における移動を規制するための規制部材402が形成されている。この規制部材402は、一方端がシャッター部401aに接続された略L字状の本体部402aと、本体部402aのシャッター部401aとの接続側とは反対側端部に形成された第1掛止部402bおよび第2掛止部402cとで構成されている。
第1掛止部402bと第2掛止部402cとの間は、所定の間隔の隙間が形成されている。この隙間は、第2掛止部402cが第1掛止部402b側に倒れ込んだ時に、先端部が接触する程度の距離に設定されている。
また、シャッター部401aの裏面は、図21(b)に示すように、上述したボトル支持部材300のトナー排出口300bが形成された第1ガイド部材306に対してスライド可能に支持する第1スライド部材403がシャッター部材401長手方向に向かって設けられている。すなわち、図22(a)に示すように、第1スライド部材403は、両サイドに設けられた掛止部403a,403aによって第1ガイド部材306をスライド可能に支持している。
また、ガイド部401bの裏面には、図21(b)に示すように、第2ガイド部材307の案内板307aおよび307bに対してスライド可能に支持する第2スライド部材404がシャッター部材401長手方向に向かって設けられている。第2スライド部材404は、第2ガイド部材307の案内板307a,307bによって案内されるスライド板404a,404aが形成されている。
なお、シャッター部401aの裏面には、ボトル支持部材300のトナー排出口300bを密閉するためのスポンジからなるマイラー405が形成されている。このマイラー405の大きさは、シャッター部材401のシャッター部401aがトナー排出口300bを覆う際に、該トナー排出口300bを密閉する大きさであれば特に限定されるものではない。
また、第2スライド部材404のスライド板404a,404aは、シャッター部材401が矢印F方向側に移動しているとき、すなわち、ボトル支持部材300の開口部300aを閉塞しているときには、図22(b)に示すように、トナーボトル200の表面に形成されている突起状の掛止部205がスライド板404a,404aの間に入り込み該トナーボトル200の回転を規制している。また、シャッター部材401が矢印R方向に移動すれば、スライド板404a,404aも矢印R方向に移動し、掛止部205との掛止状態を解除する。
これにより、トナーボトル200の回転規制が解除される。つまり、ボトル支持部材300のトナー排出口300bが開口され、トナー補給装置100がトナー補給動作を行うときには、トナーボトル200の回転を妨げないようなっている。
次に、トナー補給部装着機構600について図面を参照して説明する。
図23は本実施形態に係るトナー補給装置を構成するトナー補給部装着機構の構成を示す説明図、図24は前記トナー補給部装着機構と現像装置とを連結する補給用通路体の構成を示す説明図である。
トナー補給部装着機構600は、図1,2,5,6に示すように、トナー補給部500を、転写ベルトユニット30を挟んで現像装置23と略平行に対向して配置するように構成されている。トナー補給部装着機構600には、黒色トナーを収容するトナー補給部500aが2個まとめて装着できるようになっている。
トナー補給部装着機構600は、上部にトナー補給部500が装着される装着台602が転写ベルト搬送方向に対して略直角方向(転写ベルト幅方向)に長く延設されている。
トナー補給部500は、図5に示すように、ボトル支持部材300側で駆動機構701側に固定されると共に、反対側でトナーボトル200が保持ベルト702により固定されている。
駆動機構701には、トナー補給部500が装着台602に装着されたときに、前述したボトル支持部材300の開口部300aから突出したトナーボトル200のリブ202が嵌合して駆動力(回転力)を伝達する駆動部(図示せず)が設けられている。駆動部は、通常、モータで構成され、トナーを供給する状態に応じて運転制御されている。
一方、保持ベルト702は、トナー補給部500が装着台602に装着されたときに、該トナー補給部500のトナーボトル200を保持するようになっており、装着台602に着脱可能に設けられている。尚、保持ベルト702は、トナーボトル200を保持する際に、該トナーボトル200が回転可能な程度の隙間を開けているか、あるいは回転可能な程度の摩擦力で該トナーボトル200に接触するように装着台602に装着される。
トナー補給部装着機構600において、トナー補給部500が搭載される装着台602は、図6に示すように、上面のトナー補給部500のボトル支持部材300が装着される一端側には、該ボトル支持部材300に設けられたシャッター機構400に対応する箇所にトナー供給口611(611a,611b,611c,611d)が形成され、下側面には該トナー供給口611からトナー補給部装着機構600の下方に設けられている現像装置23に連通するトナー搬送用の補給用通路体612(612a,612b,612c,612d)が設けられている。
尚、図6では、説明の便宜上、黒色トナーのトナー補給部500aに対応する装着台の一部を省略して記載している。
この黒色トナー用のトナー補給部500aの装着台602に設けられた補給用通路体612aは、2つのトナー補給部500aに対応するそれぞれのトナー供給口611,611から供給されるトナーを一つにまとめて、一つの黒色用の現像装置23aに設けられたトナー導入口234aから送り込むように構成されている。
トナー補給部装着機構600は、図23に示すように、転写ベルト搬送方向に対して直角方向の転写ベルト幅Wより外側に設けられたトナー供給口611よりトナー補給部500から供給されるトナーを導入するようになっている。
装着台602は、転写ベルト幅方向に長い箱状で形成された筐体610aを備え、その筐体610aの内部に現像ローラ231の軸線方向と平行に設けられた第1トナー撹拌シャフト(トナー搬送手段)610bと第2トナー撹拌シャフト(トナー搬送手段)610cとが並設して配置されている。
筐体610a内部は、隔壁体610dにより第1トナー撹拌シャフト610bが配置される第1トナー室(トナー貯留部)610eと第2トナー撹拌シャフト610cが配置される第2トナー室(トナー貯留部)610fとに分割形成されている。
第1および第2トナー撹拌シャフト610b,610cは、それぞれトナーを撹拌、搬送するためのスクリュー610b1,610c1が設けられ、また、筐体610aの他端側610a2に設けられた駆動ギヤ610b2,610c2を介して図示しない駆動モータにより回転するようになっている。
また、第1および第2トナー撹拌シャフト610b,610cは、それぞれトナー搬送方向下流側端部にトナー受け板610b3,610c3が設けられ、搬送されたトナーを受けるようになっている。
尚、トナー撹拌用手段としてスクリュー610b1,610c1に限定されるものではなく、例えば、第1および第2トナー撹拌シャフト610b,610cにトナー搬送方向に対して傾斜した複数の撹拌板を設けたものであっても良く、同様な作用を奏し得るものであれば他の構成であっても良い。
隔壁体610dは、筐体610a内で第1トナー撹拌シャフト610bと第2トナー撹拌シャフト610cに沿って筐体幅方向に渡り形成され、筐体610aの両側壁付近では第1トナー室610eと第2トナー室610fとが連通可能にトナー室連通口610d1,610d2が開口形成されている。このトナー室連通口610d1,610d2を通ってトナーが第1トナー室610eから第2トナー室610fへ、及び第2トナー室610fから第1トナー室610eへと循環するようになっている。
筐体610aの一端側610a1には、上方に配置されたトナーボトル200から供給されるトナーを導入するトナー供給口611と、下方に配置されて現像装置23にトナーを導入する補給用通路体612に筐体610a内部のトナーを供給するトナー供給口610a4とが設けられている。
トナー供給口611は、筐体610aの一端側610a1から他端側610a2に向かいトナーを撹拌、搬送する第1トナー撹拌シャフト610bの一部と対向する位置に開口形成されている。
一方、トナー供給口610a4は、筐体610aの他端側610a2から一端側610a1に向かいトナーを撹拌、搬送して循環する第2トナー撹拌シャフト610cの一部と対向する位置に開口形成されている。
補給用通路体612は、図24に示すように、図中上部がトナー補給部装着機構600と一体的に設けられ、一方、下部には、現像装置23と着脱可能に構成された現像装置取付部612a1が設けられている。
補給用通路体612の上部にはトナーを導入するためのトナー導入口612b1が開口形成され、このトナー導入口612b1から現像装置取付部612a1に渡りトナーを通過させるトナー通路612c1が上下方向で略直線状に設けられている。
また、装着台602の筐体610aの上面の一端側には、図6に示すように、トナー補給部500を装着した状態で、ボトル支持部材300の第1固定部材303及び第2固定部材304と対向する位置に、第1固定部材303及び第2固定部材304のガイド部303c,304cと係合してガイドするボトル支持部材ガイド部620,620が突出形成されている。ボトル支持部材ガイド部620,620は、トナー供給口611を挟んで略平行に、装着台602の長手方向に沿って延設されている。
装着台602のトナー供給口611は、トナー補給部500を装着したときにボトル支持部材300に設けられたシャッター機構400のシャッター部材401と対応する位置に形成されている。つまり、シャッター機構400によりボトル支持部材300のトナー排出口300bが開口されたときに、該トナー排出口300bから排出されるトナーを受け入れることができる位置にトナー供給口611が形成されている。
トナー供給口611の近傍には、シャッター機構400のシャッター部材401に設けられた規制部材402の掛止部(後述する)による掛止により該シャッター部材401の移動を規制する突起部613が形成されている。
一方、装着台602のトナー供給口611とは長手方向反対側には、トナー補給装置100を装着したときにトナーボトル200の後端部(ボトル支持部材300の装着部とは反対側の端部)側を支持するための支持部材614が形成されている。
この支持部材614は、トナーボトル200と装着台602との間に所定のクリアランスを得るためのものであり、トナーボトル200の回転を滑らかにしている。この支持部材614の形状等は特に限定されるものではなく、トナーボトル200の回転が滑らかに回転できるような形状および素材であればどのようなものであってもよい。
トナー供給口611の近傍に設けられた突起部613の形成位置は、規制部材402の規制動作によって決定される。
ここで、突起部613の形成位置の決定について、図面を参照して説明する。
図25の(a)は本実施形態に係るトナー補給装置の装着台への装着完了前の規制部材と突起部との位置関係を示す説明図、(b)は前記トナー補給装置の装着台への装着完了時の規制部材と突起部との位置関係を示す説明図、(c)は前記トナー補給装置の装着台から離脱させるときの規制部材と突起部との位置関係を示す説明図である。
突起部613は、規制部材402との係合により、トナー補給装置100が装着台602に装着完了されるときに、シャッター部材401がボトル支持部材300のトナー排出口300bを開口状態にし、トナー補給装置100が装着台602から離脱するときに、ボトル支持部材300のトナー排出口300bを閉塞状態にするような位置に形成される。
規制部材402は、上述したように本体部402aの先端部(突起部613との係合側端部)に第1掛止部402a、第2掛止部402cが形成されている。
第1掛止部402aは、第2掛止部402c側よりも先端側に設けられていると共に、突起部613への当接したときに該突起部613を乗り越え易いように接触面402dが傾斜するように形成されている。なお、突起部613の頂部との接触面積ができるだけ小さくなるように接触面402dが傾斜されていればよい。
このように第1掛止部402aの接触面402dが傾斜していれば、図25(a)に示す状態から、規制部材402を矢印F方向に移動させれば、第1掛止部402bが第1筐体301上に形成された突起部613を乗り越え、さらに矢印F方向に移動することで、第2掛止部402cも突起部613を乗り越える。これにより、規制部材402が矢印F方向と逆向きに移動しようとした場合、突起部613と第2掛止部402cとにより規制部材402の移動が規制される(図25(b)に示す状態)。
次に、トナー補給装置100の画像形成装置への装着について説明する。
トナー補給装置100は、トナー補給部500のボトル支持部材300側をトナー補給部装着機構600の装着台602上をスライドさせて該トナー補給部装着機構600に装着するようになっている。
このトナー補給部500のスライド動作により、図25(a),(b),(c)に示すように、ボトル支持部材300に設けられたシャッター機構400のシャッター部材401が該ボトル支持部材300のトナー排出口300bを開閉する。
シャッター部材401の移動は、シャッター部材401に一体的に形成された規制部材402によって規制される。
シャッター機構400により、ボトル支持部材300のトナー排出口300bが開口されるとき、シャッター部材401の矢印R方向の移動に伴って、規制部材402は、図25(b)に示す状態から、さらに矢印R方向に移動するとき、図25(c)に示すように、第2掛止部402cが突起部613と当接することで、第1掛止部402b側に倒れ込み、さらに、矢印R方向に移動することで、第2掛止部402cとともに第1掛止部402bが突起部613を乗り越える。これにより、ボトル支持部材300のトナー排出口300bを開口状態にする。
トナー補給部装着機構600からトナー補給部500を取り外す場合は、トナー補給部500をトナー補給部装着機構600から引き抜く動作にともない、上述した操作と逆の操作により、シャッター部材401が矢印F方向に移動してボトル支持部材300のトナー排出口300bが閉塞される。
次に、トナーボトル200を用いたトナー補給装置100による現像装置23へのトナーの供給動作について説明する。
トナーボトル200は、ボトル側トナー排出口201hがシール部材220によって閉塞された状態でトナー補給部装着機構600に装着されている。
現像装置23にトナーを供給する場合は、トナー補給部装着機構600に設けられた駆動機構700の駆動によりにトナーボトル200が回転することで、まず、シール部材220をトナーボトル200から剥がしてトナーボトル200のボトル側トナー排出口201hを開封し、その後にボトル側トナー排出口201hからのトナー供給が可能となる。
そして、トナーボトル200が回転することで、図3,13(a)、に示すように、トナーボトル200から排出されるトナーがトナーボトル200と一体的に設けられたスクレイパー203によりボトル支持部材300内部からトナー補給部装着機構600に供給され、該トナー補給部装着機構600によりトナーを撹拌した後に現像装置23に供給される。
トナーの供給を停止する場合は、トナーボトル200の回転を停止して、トナーボトル200からのトナーの搬送を止める。この時、トナーボトル200は、図示しないトナーボトル200の回転位置検出センサにより、複数のスクレイパー203のうちの何れか一つのスクレイパー203の蓋部203bがボトル支持部材300のトナー排出口300bと対向する位置に来るように動作制御されている。
これにより、トナーボトル200の回転が停止した状態で、ボトル支持部材300のトナー排出口300bがスクレイパー203の蓋部203bにより閉塞されるため、トナーの供給は完全に停止することができる。従って、画像形成装置1を移動したり振動が加えられたりしても、トナー補給装置100からトナーが不用意に現像装置23に供給されることがない。
次に、本実施形態に係るトナーボトル200における本発明に係る特徴的な構成の一態様について図面を参照して説明する。
図26は本実施形態に係るトナーボトルの内部の構成を示す概略説明図である。
トナーボトル200は、図26に示すように、本体部201には、その内部をトナーが収容されるトナー収容部211とトナーが存在しない空間部212とに分離する仕切り板(隔壁部材)213と、仕切り板213をトナーボトル200の軸線方向に沿って移動する搬送軸(隔壁部材移動手段)214が配置されている。
搬送軸214は、螺旋軸より形成され、図示しない駆動モータ等により回転可能に配置されて、その回転により仕切り板213をトナーボトル200の軸線方向に沿って図中左右方向に搬送して、トナー収容部211内のトナー残量に応じてトナー収容部211の容積が適正な容積となるように駆動制御されている。
トナー収容部211の先端部201a側には、トナー収容部211の容積が所定容積以下となった時の仕切り板213の位置を検出するマイクロスイッチ(トナー残量検出手段)211aが設けられている。
すなわち、マイクロスイッチ211aは、トナー収容部211内のトナー残量が不足した状態となったときに、トナー残量に応じて移動する仕切り板213を検出して信号を出力するようになっている。
トナーボトル200の先端部201aには、トナー補給部装着機構600aの供給口611と対向する位置にトナー排出口215が形成され、該トナー排出口215を開閉するための排出口スライド開閉部216が配設されている。
排出口スライド開閉部216は、トナーボトル200の軸線方向に沿ってスライドすることで該トナー排出口215を開閉可能に構成され、トナーボトル200の先端部201a側には、トナー補給部装着機構600aの供給口611aに設けられた供給口スライド開閉部631と係合する突起部217が外側(図中下方)に向かい突出形成され、一方、他端側には、排出口スライド開閉部216をトナーボトル200の軸線方向に沿って先端側に付勢するばね部材(弾性部材)218が配設されている。
また、排出口スライド開閉部216は、ばね部材218により通常状態、すなわち、トナーボトル200が単体で扱われ、トナー補給部装着機構600aに装着されていない状態でトナー排出口215を閉塞するようになっており、また、通常状態からばね部材218のばね力を抗してトナー排出口215を開口可能になっている。
また、トナーボトル200の先端部201a側には、排出口スライド開閉部216の突起部217より外側に、トナー補給部装着機構600aの供給口スライド開閉部631と当接する係止部219が突起部217よりも低く突出形成されている。
この係止部219は、トナーボトル200がトナー補給部装着機構600aに装着される際に、後述する供給口スライド開閉部631と当接するようになっている。
次に、上述したトナーボトル200に対応したトナー補給部装着機構600における本発明に係る特徴的な構成の一態様について図面を参照して説明する。
図27は本実施形態に係るトナーボトルに対応するトナー補給部装着機構の構成を示す概略説明図である。
トナー補給部装着機構600aは、図6、図27に示すように、箱体の筐体623で外装部が構成され、その上部に2個のトナーボトル200に対応するトナー供給口611a,611aが形成され、該筐体623内部を前記トナー供給口611a,611aから供給されたトナーの一時貯留部としている。
筐体623内部には、貯留したトナーを撹拌する回転体624,625,626が図示しない駆動モータによって回転可能に軸止されている。また、筐体623の下部には、補給用通路体612aを介して現像装置23にトナーを供給するためのトナー排出口611a1が形成されている。
回転体624,625は、それぞれトナーボトル200a,200aからトナーが供給されるトナー供給口611a,611aの下方に配置され、回転体626は、回転体624,625の間で且つその下方に配置されている。
トナー供給口611a、611aにはトナーボトル200がそれぞれ装着可能であって、図26,27に示すように、トナーボトル200のトナー排出口215に設けられた排出口スライド開閉部216に対応して供給口スライド開閉部631が配設されている。
供給口スライド開閉部631は、装着されたトナーボトル200の軸線方向に沿ってスライドすることでトナー供給口611aを開閉可能に構成され、一端側には排出口スライド開閉部216に形成された突起部217と係合する突起部632が外側(図中上方)に向かい突出形成され、一方、他端側には、供給口スライド開閉部631をトナーボトル200の軸線方向に沿って一端側に付勢するばね部材(弾性部材)633が配設されている。
また、供給口スライド開閉部631は、ばね部材633により通常状態、すなわち、トナーボトル200がトナー補給部装着機構600aに装着されていない状態でトナー供給口611aを閉塞するようになっており、また、通常状態からばね部材633を抗してトナー供給口611aを開口可能になっている。
また、トナー補給部装着機構600aのトナーボトル200挿入側(図中左側)には、供給口スライド開閉部631の突起部632より外側に、トナーボトル200の排出口スライド開閉部216と当接する係止部634が突起部632よりも低く突出形成されている。
この係止部634は、トナーボトル200がトナー補給部装着機構600aに装着される際に、トナーボトル200の排出口スライド開閉部216と当接するようになっている。
本実施形態では、排出口スライド開閉部216と供給口スライド開閉部631は、トナーボトル200がトナー補給部装着機構600aに装着される際にトナーボトル200の軸線方向に沿って移動することにより、互いに逆方向にスライドして開閉するようになっている。
次に、トナーボトル200のトナー補給部装着機構600aへの装着操作について図面を参照して説明する。
図28の(a)は本実施形態に係るトナーボトルをトナー補給部装着機構に装着する前の状態を示す概略説明図、(b)は前記トナーボトルをトナー補給部装着機構に装着している状態を示す概略説明図、(c)は前記トナーボトルのトナー補給部装着機構への装着が終了した状態を示す概略説明図である。
トナーボトル200をトナー補給部装着機構600aに装着する場合は、図28(a)に示すように、トナーボトル200をトナー補給部装着機構600aの上側(装着部)に対して略平行にトナーボトル200に軸線方向に沿って移動する。
トナーボトル200が移動してトナー補給部装着機構600aへの装着が開始されると、図28(b)に示すように、トナーボトル200の係止部219がトナー補給部装着機構600aの供給口スライド開閉部631の突起部632と当接し、また、トナーボトル200の排出口スライド開閉部216の突起部217がトナー補給部装着機構600aの係止部634と当接する。
さらに、トナーボトル200が進入すると、トナー補給部装着機構600a側の供給口スライド開閉部631は、係止部219に押されてばね部材633のばね力を抗してトナー供給口611aを開口する方向に移動する。
また、トナーボトル200側の排出口スライド開閉部216は、係止部634に当接することで移動が阻止されるため、トナーボトル200の進入と相対してばね部材218のばね力を抗してトナー排出口215を開口する方向に移動する。
そして、トナーボトル200のトナー補給部装着機構600aへの装着が終了すると、図28(c)に示すように、トナー補給部装着機構600a側の供給口スライド開閉部631は、係止部219によりトナー供給口611aが開口され、トナーボトル200の排出口スライド開閉部216は、係止部634によりトナー排出口215が開口される。
これにより、トナーボトル200側のトナー供給口611aとトナー補給部装着機構600a側のトナー排出口215とが連通するため、トナーボトル200からトナー補給部装着機構600a内へトナーの供給が可能となる。
また、トナー補給部装着機構600aからトナーボトル200を取り外す場合は、図28(c)から(a)の順に示すように、上述した動作と逆の動作が行なわれる。すなわち、トナーボトル200がトナー補給部装着機構600aから取り外される時には、トナーボトル200においては、排出口スライド開閉部216はばね部材218のばね力によってトナー排出口215を閉じる方向に動作して、トナー排出口215は排出口スライド開閉部216により閉塞される。
一方、トナー補給部装着機構600aにおいては、供給口スライド開閉部631がばね部材633のばね力によってトナー供給口611aを閉じる方向に動作して、トナー供給口611aは供給口スライド開閉部631により閉塞される。
このように構成により、トナーボトル200を扱う時は、常にトナー排出口215を閉塞させることができるのでトナーを溢す心配がない。
次に、本実施形態に係るトナー補給装置100における本発明に係る特徴的な構成の一態様について図面を参照して説明する。
図29(a)は本実施形態に係るトナー補給装置にトナーボトルを装着した状態を示す概略説明図、(b)は前記トナー補給装置によるトナーボトルの取り出し動作を示す概略説明図である。
トナーボトル200が装着されるトナー補給装置100の駆動機構701a近傍には、図29(a),(b)に示すように、トナーボトル200を装着方向と反対方向に移動してトナー補給部装着機構600aから離脱するトナーボトル離脱機構(トナー容器離脱手段)800が設けられている。
トナーボトル離脱機構800は、図29(a)に示すように、主に、トナーボトル200が装着される位置(セット位置)で、トナーボトル200が装着される方向に対して反対方向にトナーボトル200を付勢するばね部材801,801と、ばね部材801と一体的に構成されてトナーボトル200を押し出す押し板802と、ばね部材801をトナーボトル200のセット位置に付勢するソレノイド803とにより構成されている。
ソレノイド803は、通電時には磁力によってロッド803aを本体内部に引き込んだ状態で、ばね部材801をセット位置まで圧縮状態に変位させ、非通電時には磁力を解除して、図29(b)に示すように、ばね部材801のばね力によって押し板802をトナーボトル200が装着される方向に対して反対方向に押し出すようになっている。
また、ソレノイド803は、トナーボトル200をトナー補給部装着機構600aから離脱した後は、押し板802を基の位置(セット位置)に引き戻すようになっている。
尚、ソレノイド803の動作制御は、上述した制御に限定されるものではなく、使用するソレノイドの構成によって、通電時の動作と非通電時の動作を逆にしたものであったり、非通電時にロッド803aの保持状態を保つようにしたものであっても良い。
トナー補給装置100が構成される画像形成装置1の筐体(外装部)1aには、トナーボトル200を装着、取り出し可能な開閉カバー(トナー容器用開閉部)810が開閉可能に形成されている。
開閉カバー810は、図1に示すように、各色のトナーボトル200に対応して複数箇所に設けられ、本実施形態では、BK,BK,C,M,Yの5本のトナーボトルに対応して開閉カバー810a1,810a2,810b,810c,810dが5カ所に分割して形成されている。
開閉カバー810は、図29(b)に示すように、図中上側の一端側811aを自由端とし、下側の他端側811bを支軸811cによって、一端側811aを下方に向かい外側に回動可能に軸支されている。開閉カバー810の一端側811aにはマグネット812が設けられ、簡単な構成で筐体1aと着脱可能となっている。
そして、開閉カバー810は、トナーボトル200内のトナー残量が所定量以下になった時に、トナーボトル200がトナー補給部装着機構600aから離脱して、トナー補給部装着機構600aへの装着方向と反対方向に移動する動作にともない、トナーボトル200が衝突することで外側に開放するようになっている。また、開閉カバー810へトナーボトル200が衝突する場合には、開放される一端側811aに近い位置で衝突するようにされている。
画像形成装置1は、入力操作を行なう操作部には一般に液晶パネルが用いられた表示部が配置されており、トナーボトル200のトナー残量が所定量以下になった時に、その表示部にトナー残量不足を報知するようにされている。
尚、トナーボトル200のトナー残量不足を報知する手段は、上記に限るものではなく、例えば、パトライトやその他のランプを用いて視覚的に報知するようにしたものであったり、警告音(音声を含む)によって聴覚的に報知するようにしたものであっても良い。
次に、本実施形態に係る画像形成装置1のトナー補給装置100によるトナー補給動作・作用についてフローチャートを参照して説明する。
図30は、本実施形態に係る画像形成装置のトナー補給動作・作用を示すフローチャートである。
まず、印字要求がされると(ステップS1)、複数のトナーボトル200の内のトナー残量が不足して(空になって)いるトナーボトル200が有るか否かがそれぞれのトナーボトル200に設けられたマイクロスイッチ211aにより検知される(ステップS2)。
マイクロスイッチ211aによりトナー残量不足が検出されなかった場合は、そのまま印字処理に入る(ステップS3)。
一方、マイクロスイッチ211aによりトナー残量不足が検出された場合は、該当するトナーボトル200を交換する旨のメッセージを表示部に表示する(ステップS4)。
そして、トナー残量不足のトナーボトル200が交換されたか否かが判断される(ステップS5)。
ステップS5において、トナー残量不足のトナーボトル200が交換されていないと判断された場合はステップS2に進む。
一方、トナー残量不足のトナーボトル200が交換されたと判断された場合は印字処理が行なわれ(ステップS3)、印字中にトナーの補給が行なわれたか否かが判断される(ステップS6)。
ステップS6において、印字中にトナー補給は行なわれていないと判断された場合は次の印字の要求が有るか否かが判断され(ステップS7)、印字要求が有る場合はステップS3に進み、引き続き印字処理が行なわれる。印字要求がない場合は待機状態になる。
一方、印字中にトナー補給は行なわれたと判断された場合はステップS8に進み、トナーボトル200のトナー残量が不足しているか否かが判断される。
ステップ8において、トナーボトル200がトナー残量不足でないと判断された場合はステップS7に進む。
一方、トナーボトル200がトナー残量不足である判断された場合は、トナーボトル離脱機構800のソレノイド803を動作させて、トナーボトル200を押し出してセット位置から離脱する(ステップS9)。このとき、トナーボトル200は、筐体1aの開閉カバー810に押し当てられ、これによって、開閉カバー810が開放されて筐体1aの外側に突出した状態となる。
トナーボトル200が装置の外側に押し出されたことで、トナーボトル200が未装着状態であること視覚的に報知され(ステップS10)、画像形成装置1の操作部の表示部に、トナーボトル交換のメッセージが表示される(ステップS11)。
そして、トナーボトル200が交換されたか否かが判断され(ステップS12)、交換されたと判断された場合はステップS7に進み、引き続き印字要求の確認が行なわれて印字処理が行なわれる。
このようにして、画像形成装置1におけるトナー補給が行なわれる。
以上のように構成したので、本実施形態によれば、トナー補給装置100において、トナーボトル200のトナー残量を確認して、トナー残量不足である場合にはトナーボトル200を筐体(装置外装部)1aから突出させ、これによりトナー残量不足であることを視覚的に報知することができるので、ユーザーやオペレータ等がトナーボトルの交換作業を忘れて印字不良を発生させたり、画像形成装置が停止する等の問題が発生することを確実に防止することができる。
また、本実施形態によれば、トナーボトル200のトナー残量を検知するトナー残量検出手段として、トナーボトル200内にマイクロスイッチ211aを設けて、トナーが収容されるトナー収容部211の容積を調整する仕切り板213を検出するようにしたので、簡単な構成で且つ正確にトナー残量不足を検知することができる。
尚、本発明は、上述したトナー残量検出手段の構成に限定されるものではなく、例えば、直接的に検出するマイクロスイッチ211aに代えて、非接触型のセンサによりトナーボトル200の外側より仕切り板213の位置を検出するようにしたものであっても良く、その他の方式により検出するものであっても良い。
また、本実施形態によれば、トナーボトル200を移動させるトナーボトル離脱機構800として、ばね部材801とソレノイド803を採用しているので、空のトナーボトル200を離脱した後、容易にトナーボトル200がセット可能な状態に復帰させることができる。また、構成を簡略化してコンパクトな装置構成を実現できるとともに、簡単な制御でトナーボトル200を移動させることができる。
尚、本発明は、上述したトナーボトル離脱機構800の構成に限定されるものではなく、例えば、ばね部材801に代えてゴム部材を用いるものであったり、ソレノイド803に代えてエアシリンダ等のアクチュエータを用いるものであっても良く、その他の構成によるものであっても良い。
尚、本実施形態では、本発明に係るトナーボトル200を用いたトナー補給装置100を図1に示すような画像形成装置1に適用した例について説明したが、トナー補給装置や現像装置が搭載される画像形成装置であれば、これに限定されるものではなく、例えば、図31に示すような複写機101に適用してもよい。
複写機101は、図31に示すように、前述した実施形態に係る画像形成装置1と略同様な構成でトナーボトル200を有する画像形成部108の上方に画像読取り装置(スキャナー)110を配置し、この画像形成部108の下側に複数種類の用紙に対応した第1給紙カセット142a,第2給紙カセット142b,第3給紙カセット142c,第4給紙カセット142dを配置して、多種、大量印刷を自動で行うようにしたものである。
図中の符号120は、廃トナーを回収する廃トナーボックスである。
尚、複写機101において、上述した実施形態に係る画像形成装置1と同様な構成を有するものは同一の符号を付することで説明を省略する。
さらに、本発明は、現像剤(トナー)を補給する必要のある画像形成装置であれば、上述したような構成の画像形成装置や複写機に限定されるものではなく、その他の画像形成装置等に展開が可能である。
以上のように、本発明は、上述した実施形態や実施例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係るトナー容器が用いられた画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。 前記画像形成装置を構成する現像装置とトナー補給装置の構成を示す概略側面断面図である。 前記現像装置とトナー補給装置の構成を示す正面から見た概略図である。 前記現像装置の構成を示す斜視図である。 前記トナー補給装置を構成するトナー補給部装着機構にトナー補給部を装着した場合の装着例を示す斜視図である。 前記トナー補給部装着機構の構成を示す斜視図である。 (a)は前記トナー補給装置を構成するトナー補給部の構成を示す側面図、(b)は前記トナー補給部のトナー補給側端面側から見た正面図である。 前記トナー補給部を構成するトナーボトルの先端部の側面図である。 前記トナーボトルの先端部にトナー搬送用のスクレイパーを装着した場合の構成を示す側面図である。 前記スクレイパーの一例を示す説明図である。 前記スクレイパーをトナーボトルに取り付けた場合の概略を示す説明図である。 前記トナーボトルの構成を示す正面図である。 (a)は前記トナー補給装置を構成するボトル支持部材の構成を示す正面図、(b)は前記ボトル支持部材の背面側から見た斜視図である。 (a)は前記ボトル支持部材を構成する第1筐体の構成を示す斜視図、(b)は前記ボトル支持部材を構成する第2筐体の構成を示す斜視図である。 前記ボトル支持部材のトナー排出室とトナーボトルのスクレイパーの配設位置との関係を示す説明図である。 前記トナーボトルの先端部の構成を示す概略断面図である。 前記トナーボトルのスナップリングの構成を示す平面図である。 前記トナーボトルの先端部にボトル支持部材を取り付けた状態の概略断面図である。 (a)は前記ボトル支持部材のトナー排出口が開口されている状態を示す説明図、(b)は前記トナー排出口がシャッター機構により閉塞されている状態を示す説明図である。 前記ボトル支持部材における背面の概略構成を示す説明図である。 (a)は本実施形態に係るトナー補給装置を構成するシャッター機構の構成を示す正面からみた斜視図、(b)は前記シャッター機構の背面からみた斜視図である。 (a)は前記シャッター機構とボトル支持部材の第1ガイド部材との関係を示す説明図、(b)は前記シャッター機構とトナーボトルの回転との関係を示す説明図である。 前記トナー補給部装着機構の構成を示す説明図である。 前記トナー補給部装着機構と現像装置とを連結する補給用通路体の構成を示す説明図である。 (a)は前記トナー補給装置の装着台への装着完了前の規制部材と突起部との位置関係を示す説明図、(b)は前記トナー補給装置の装着台への装着完了時の規制部材と突起部との位置関係を示す説明図、(c)は前記トナー補給装置の装着台から離脱させるときの規制部材と突起部との位置関係を示す説明図である。 前記トナーボトルの内部の構成を示す概略説明図である。 前記トナーボトルに対応するトナー補給部装着機構の構成を示す概略説明図である。 (a)は前記トナーボトルをトナー補給部装着機構に装着する前の状態を示す概略説明図、(b)は前記トナーボトルをトナー補給部装着機構に装着している状態を示す概略説明図、(c)は前記トナーボトルのトナー補給部装着機構への装着が終了した状態を示す概略説明図である。 (a)は前記トナー補給装置にトナーボトルを装着した状態を示す概略説明図、(b)は前記トナー補給装置によるトナーボトルの取り出し動作を示す概略説明図である。 前記画像形成装置のトナー補給動作・作用を示すフローチャートである。 本発明のその他の実施形態に係る複写機の全体の構成を示す説明図である。
符号の説明
1 画像形成装置
23,23a,23b,23c,23d 現像装置
100,100a,100b,100c,100d トナー補給装置
101 複写機
200 トナーボトル(トナー容器)
200a トナー供給口
201 本体部(トナー容器本体)
211 トナー収容部
211a マイクロスイッチ(トナー残量検出手段)
212 空間部
213 仕切り板(隔壁部材)
214 搬送軸(隔壁部材移動手段)
215 トナー排出口
216 排出口スライド開閉部
217 突起部
218 ばね部材(弾性部材)
219 係止部
400 シャッター機構
500,500a,500b,500c,500d トナー補給部
600 トナー補給部装着機構(トナー供給装置)
631 供給口スライド開閉部
632 突起部
633 ばね部材(弾性部材)
634 係止部
700 駆動機構
800 トナーボトル離脱機構(トナー容器離脱手段)
801 ばね部材(弾性部材)
802 押し板
803 ソレノイド(弾性部材復帰手段)
810,810a1,810a2,
810b,810c,810d 開閉カバー(トナー容器用開閉部)
812 マグネット

Claims (16)

  1. 感光体上に形成される静電潜像をトナーによって現像してトナー像を感光体上に形成する現像装置を設けた画像形成装置であって、
    画像形成装置には、前記トナーがトナー収容部内に充填される複数のトナー容器と、
    前記現像装置における印字処理工程で消費されるトナー量に応じて、前記複数のトナー容器から補給されるトナーを前記現像装置に供給するトナー補給部、前記複数のトナー容器のそれぞれを支持するものであって前記トナー補給部に装着されるトナー容器支持部材、および、前記複数のトナー容器のそれぞれを前記トナー容器支持部材への装着方向と反対方向に移動して前記トナー補給部から離脱させるトナー容器離脱手段を備えるトナー補給装置とが搭載されており、
    前記トナー補給部には、複数のトナー容器から排出されたトナーを一時的に蓄積する空間を設け、
    前記複数のトナー容器内のトナーが充填されるトナー収容部のトナー残量をそれぞれ検出するトナー残量検出手段を設け、
    前記トナー残量検出手段が前記複数のトナー容器の一方のトナー容器内のトナー残量が所定量以下になったことを検出した時に、該トナー容器の交換する旨の表示を表示部に行わせると共に、印字処理を引き続き可能な状態とした上で前記トナー容器離脱手段によってトナー残量が所定量以下となったことが検出された前記トナー容器を前記トナー容器支持部への装着方向と反対方向に移動させて前記トナー容器支持部から離脱させることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記トナー残量検出手段は、前記トナー容器に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記トナー容器は、その内部を前記トナー収容部とトナーが存在しない空間部とに分離する隔壁部材と、前記隔壁部材を前記トナー収容部内のトナー残量に応じて前記トナー収容部の容積が適正な容積となるように移動可能な隔壁部材移動手段を備え、
    前記トナー残量検出手段は、前記トナー収容部の容積が所定容積以下となった時の前記隔壁部材の位置を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記トナー容器離脱手段は、前記トナー容器が前記トナー補給部に装着される位置で、前記トナー容器が装着される方向に対して反対方向に前記トナー容器を付勢する弾性部材を備え、
    前記弾性部材は、前記トナー容器が装着される前記トナー補給部のトナー容器先端側に配置され、前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記トナー容器を移動することを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記トナー容器離脱手段は、前記弾性部材が前記トナー容器を移動する方向に動作した後に、前記弾性部材を基の位置に復帰する弾性部材復帰手段を備えたことを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記トナー容器は、前記トナー補給部との装着位置から移動する動作にともない、前記トナー補給部へトナーを供給するためのトナー排出口が閉塞することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記画像形成装置の外装部には、前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記トナー容器が前記トナー補給部から離脱して、前記トナー補給部への装着方向と反対方向に移動する動作にともない、開口可能なトナー容器用開閉部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記トナー容器用開閉部は、複数個搭載されるトナー容器に対応して複数箇所に分割して形成されていることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記画像形成装置は、前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記画像形成装置の入力操作を行なう操作部の表示部にトナー残量不足を報知する機能を備えたことを特徴とする請求項7または8に記載の画像形成装置。
  10. 感光体上に形成される静電潜像をトナーによって現像してトナー像を感光体上に形成する現像装置を設けた画像形成装置のトナー容器離脱方法において、
    画像形成装置には、前記トナーがトナー収容部内に充填される複数のトナー容器と、
    前記現像装置における印字処理工程で消費されるトナー量に応じて、前記複数のトナー容器から補給されるトナーを前記現像装置に供給するトナー補給部、前記複数のトナー容器のそれぞれを支持するものであって前記トナー補給部に装着されるトナー容器支持部材、および、前記複数のトナー容器のそれぞれを前記トナー容器支持部材への装着方向と反対方向に移動して前記トナー補給部から離脱させるトナー容器離脱手段を備えるトナー補給装置とが搭載されており、
    前記トナー補給部には、複数のトナー容器から排出されたトナーを一時的に蓄積する空間を設けたものであり、
    前記複数のトナー容器内のトナーが充填されるトナー収容部のトナー残量をそれぞれ検出する工程と、
    前記トナー残量検出手段が前記複数のトナー容器の一方のトナー容器内のトナー残量が所定量以下になったことを検出した時に、該トナー容器の交換する旨の表示を表示部に行わせる工程と、印字処理を引き続き可能な状態とした上で前記トナー容器離脱手段によってトナー残量が所定量以下となったことが検出された前記トナー容器を前記トナー容器支持部への装着方向と反対方向に移動させて前記トナー容器支持部から離脱させる工程を有することを特徴とする画像形成装置のトナー容器離脱方法。
  11. 前記トナー容器の内部を前記トナー収容部とトナーが存在しない空間部とに分離する隔壁部材を前記トナー収容部内のトナー残量に応じて前記トナー収容部の容積が適正な容積となるように移動する工程と、
    前記トナー収容部の容積が所定容積以下となった時の前記隔壁部材の位置を検出する工程とを有することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置のトナー容器離脱方法。
  12. 前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記トナー容器が装着される方向に対して反対方向に前記トナー容器を付勢する弾性部材により前記トナー容器を移動する工程を有することを特徴とする請求項10または11に記載の画像形成装置のトナー容器離脱方法。
  13. 前記トナー容器を移動する方向に動作した後に、前記トナー容器が前記トナー補給部に装着される位置に前記弾性部材を復帰する工程を有することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置のトナー容器離脱方法。
  14. 前記トナー容器が前記トナー補給部との装着位置から移動する動作にともない、前記トナー補給部へトナーを供給するためのトナー排出口を閉塞する工程を有することを特徴とする請求項10乃至13のうちの何れか一項に記載の画像形成装置のトナー容器離脱方法。
  15. 前記トナー容器が前記トナー補給部との装着位置から移動する動作にともない、前記画像形成装置の外装部に形成されたトナー容器用開閉部を開放する工程を有することを特徴とする請求項10乃至14のうちの何れか一項に記載の画像形成装置のトナー容器離脱方法。
  16. 前記トナー容器内のトナー残量が所定量以下になった時に、前記画像形成装置の入力操作を行なう操作部の表示部にトナー残量不足を報知する工程を有することを特徴とする請求項10乃至15のうちの何れか一項に記載の画像形成装置のトナー容器離脱方法。
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