JP4305951B2 - 燃料ポンプ - Google Patents
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Description
本発明の目的は、軸長を短縮する燃料ポンプを提供することにある。
請求項6、8および11記載の発明によると、電機子は一方の軸方向端部側を覆うカバーを有している。したがって、回転により電機子の一方の軸方向端部側が受ける抵抗は低減する。
請求項13記載の発明によると、電機子は、周方向に複数のボビンを設置し、各ボビンに巻線を集中巻きしてコイルを形成している。複数のボビンに連続して巻線を巻回する分布巻に比べ、集中巻きにすることによりボビン間で巻線が交差しない。
請求項16記載の発明によると、電機子および整流子からなる回転子の重心位置は、両軸受部材のほぼ中間である。回転子の回転により回転軸と直交する方向に回転軸が受ける力が低減するので、回転子の回転が安定する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による燃料ポンプを図1に示す。燃料ポンプ10は、例えば車両等の燃料タンク内に装着されるインタンク式ポンプである。ハウジング12は吸入側カバー14と吐出側カバー19とをかしめ固定している。ハウジング12は、後述する永久磁石32とともに固定子30を構成している。
4分の1の円弧状に形成されている永久磁石32は、ハウジング12の内周壁に円周上に4個取り付けられており、ハウジング12とともに固定子を構成している。永久磁石32は回転方向に交互に極の異なる磁極を4個形成している。
本発明の第2実施形態を図9に示す。第2実施形態の燃料ポンプ140において第1実施形態の燃料ポンプ10と実質的に同一構成部分に同一符号を付す。
カバー150は、シャフト22の一方の軸方向端部側であるコイル62の整流子80と反対側を覆っている。カバー150は、回転子40のシャフト22の一方の軸方向端部外側に該当する箇所に凹部160を形成している。カバー150は、凹部160の底部に位置する中央部にシャフト22と結合している結合部152を有し、結合部152の外周縁からシャフト22に沿って凹部160の開口側に向けて斜めに延びるテーパ部153を有し、テーパ部153の反結合部側と接続している外周部154を有している。結合部152およびテーパ部153により段差が形成されている。シャフト22の外周面とテーパ部153の内周面との間に空間が形成されており、この空間に突部17および軸受け22の一部が収容されている。
本発明の第3実施形態を図10に示す。第3実施形態の燃料ポンプ170において第1実施形態の燃料ポンプ10と実質的に同一構成部分に同一符号を付す。第3実施形態の燃料ポンプ170は、所謂ブラシレスの電動機を用いた燃料ポンプである。
回転子180および固定子190は燃料ポンプ170の電動機を構成している。回転子180は、シャフト22に取り付けられているロータコア182とロータコア182の外周壁に固定されている4個の永久磁石186とからなり、固定子190の内周側に回転可能に収容されている。
永久磁石186は、4分の1の円弧状に形成されており、ロータコア182の外周壁に周方向に固定されている。永久磁石186は、回転方向に交互に極の異なる磁極を4個形成している。
以上説明した本発明の上記複数の実施形態では、燃料ポンプ全体の軸長を短縮することにより、燃料が流れる燃料ポンプ内の容積が減少する。したがって、燃料ポンプを始動するときに燃料吐出量の立ち上がりが早くなり、応答性が向上する。
上記複数の実施形態では、ポンプケーシング16の突部17および軸受部材26の両方が凹部120、160、183内に位置しているが、突部17または軸受部材26の一方だけが凹部120、160、183内に位置してもよい。また、ポンプケーシング16の突部18を削除することにより、回転子とポンプケーシング16とが軸方向に重なる構成を実現してもよい。
また、回転子とポンプケーシング16とが軸方向に重なるのであれば、回転子またはポンプケーシング16のどちらに凹部、または凹部内に位置する突部を形成してもよい。また、凹部および突部の位置は、回転子の中央部から離れていてもよい。
上記複数の実施形態では、吸入力発生手段としてのインペラ20が回転することにより燃料タンクから燃料を吸入する吸入力を発生した。インペラ以外にも、吸入力発生手段としてギアポンプ等の構成を採用することは可能である。
Claims (16)
- 燃料タンクから吸入する燃料を内燃機関に供給する燃料ポンプにおいて、
回転子と、
前記回転子とともに回転する回転軸と、
前記回転軸の軸方向両端側を軸受けする軸受部材と、
前記回転子の外周に設置され前記回転子を取り囲む固定子と、
前記回転子の回転駆動力により前記燃料タンクから燃料を吸入する吸入力を発生する吸入力発生手段と、を備え、
前記回転子は一方の軸方向端部外側の中央部に凹部を有し、前記軸受部材の一方の少なくとも一部は前記凹部内に位置し、
前記回転子と前記吸入力発生手段とは軸方向に重なり、
前記吸入力発生手段は、径外方向の端部で前記固定子側へ突出し、前記回転子とハウジングとの間の空間の容積を小さくする突部を有し、この突部は、前記吸入力発生手段が前記燃料タンクから吸入した燃料を前記回転子側へ吐出する連通路の開口する箇所で途切れるC字状に形成されることを特徴とする燃料ポンプ。 - 前記吸入力発生手段は、前記回転子とともに回転する回転部材と、前記回転部材を収容しているケース部材とを有し、前記ケース部材は、前記凹部に向けて突出し少なくとも一部が前記凹部内に位置している突部を有し、前記突部は内周側で前記軸受部材の一方を支持していることを特徴とする請求項1記載の燃料ポンプ。
- 前記回転子と前記吸入力発生手段とは、一方の凹部内に他方の突部の少なくとも一部が位置することにより軸方向に重なっていることを特徴とする請求項1記載の燃料ポンプ。
- 前記回転子は一方の軸方向端部外側の中央部に前記凹部を有していることを特徴とする請求項3記載の燃料ポンプ。
- 前記吸入力発生手段は、前記回転子とともに回転する回転部材と前記回転部材を収容しているケース部材とを有し、前記ケース部材は前記突部を有していることを特徴とする請求項4記載の燃料ポンプ。
- 前記固定子は周上に設置され交互に極の異なる複数の磁極を形成する永久磁石を有し、
前記回転子は、前記固定子の内周側に回転可能に設置されている電機子と、前記電機子とともに回転し前記電機子の各コイルと電気的に接続している複数のセグメントを有する整流子とを有し、
前記電機子は一方の軸方向端部側を覆うカバーを有し、前記カバーに前記凹部が形成されていることを特徴とする請求項1、2、4または5のいずれか一項記載の燃料ポンプ。 - 前記回転子または前記吸入力発生手段の一方に形成した段差は、他方に形成した段差と向き合い軸方向に重なっていることを特徴とする請求項1記載の燃料ポンプ。
- 前記固定子は周上に設置され交互に極の異なる複数の磁極を形成する永久磁石を有し、
前記回転子は、前記固定子の内周側に回転可能に設置されている電機子と、前記電機子とともに回転し前記電機子の各コイルと電気的に接続している複数のセグメントを有する整流子とを有し、
前記電機子は一方の軸方向端部側を覆うカバーを有し、前記カバーに前記段差が形成されていることを特徴とする請求項7記載の燃料ポンプ。 - 前記固定子は周上に設置された複数のコイルを有し、前記回転子は、周上に設置され交互に極の異なる複数の磁極を形成する永久磁石を有していることを特徴とする請求項1から5、または7のいずれか一項記載の燃料ポンプ。
- 前記固定子は周上に設置され交互に極の異なる複数の磁極を形成する永久磁石を有し、
前記回転子は、前記固定子の内周側に回転可能に設置されている電機子と、前記電機子とともに回転し前記電機子の各コイルと電気的に接続している複数のセグメントを有する整流子とを有していることを特徴とする請求項1から5、または7のいずれか一項記載の燃料ポンプ。 - 前記電機子は一方の軸方向端部側を覆うカバーを有していることを特徴とする請求項10記載の燃料ポンプ。
- 前記カバーは、前記凹部の底部に位置し前記回転軸と結合する結合部と、前記結合部の外周縁から前記回転軸に沿って前記凹部の開口側に延びる筒部を有し、前記結合部の厚みは前記筒部よりも厚いことを特徴とする請求項6、8または11のいずれか一項記載の燃料ポンプ。
- 前記電機子は、周方向に複数のボビンを設置し、各ボビンに巻線を集中巻きしてコイルを形成していることを特徴とする請求項6、8、あるいは10から12のいずれか一項記載の燃料ポンプ。
- 前記電機子は、前記電機子の回転中央部に設置されている中央コアと、前記中央コアと磁気的に接続し前記中央コアと別体であり前記中央コアの外周に周方向に設置されている複数のコイルコアと、各コイルコアを覆っているボビンと、各ボビンに巻線を巻回して形成されているコイルとを有していることを特徴とする請求項13記載の燃料ポンプ。
- 前記電機子の前記回転軸と直交する断面ならびに前記回転軸を含む断面において、前記ボビンが形成する巻線の巻回空間は、前記コイルコアを挟み前記外周部側から前記回転中央側に向けて狭まる台形状に形成されていることを特徴とする請求項13または14記載の燃料ポンプ。
- 前記回転子の重心位置は、両軸受部材のほぼ中間であることを特徴とする請求項1から15のいずれか一項記載の燃料ポンプ。
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