JP4262881B2 - Exhaust passage switching valve control device - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関から排出された排気ガスの排気通路を、メイン排気通路と、排気ガス中の炭化水素および水分を吸着可能な吸着材を有するバイパス排気通路とに切り替える切替バルブを制御する排気通路切替バルブの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ガソリンエンジンなどの排気系においては、排気ガス中の有害物質(炭化水素、一酸化炭素および窒素化合物)を浄化するために、排気管の途中に三元触媒が設けられている。しかし、エンジンの冷間始動直後(例えば始動時から約30〜40秒)などでは、三元触媒が活性化しないことで、有害物質が十分に浄化されず、特に未燃焼成分である炭化水素が外部へ排出されてしまうことがある。このため、これを阻止するために、排気管に、三元触媒に加えて、炭化水素を吸着する吸着材を設けたものがある。このような吸着材は、三元触媒を設けた排気管のメイン排気通路の途中から分岐したバイパス排気通路に設けられている。そして、排気管の分岐部分に設けられた切替バルブが、三元触媒の状態に応じて、排気ガスの排気通路を、メイン排気通路とバイパス排気通路とに切り替える。これにより、エンジンの冷間始動直後の排気ガスは、炭化水素が吸着材に吸着されることで浄化された後、外部に排出される。このような切替バルブの制御装置として、例えば特開平11−2115号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
この切替バルブの制御装置は、排気管の三元触媒と切替バルブとの間に、三元触媒の下流の排気温度を検出するための温度センサを有しており、この温度センサの検出結果に応じて、切替バルブを次のように制御する。すなわち、温度センサで検出された排気温度と、あらかじめ規定した所定温度(例えば300℃)とを比較し、排気温度が所定温度よりも低いときには、三元触媒が活性化していないとして、切替バルブで、メイン排気通路を閉鎖しかつバイパス排気通路を開放する。これにより、排気ガスをバイパス排気通路に導き、排気ガス中の炭化水素を吸着材に吸着させることによって、排気ガスを浄化する。逆に、排気温度が上記所定温度を超えているときには、三元触媒が活性化しているとして、切替バルブで、バイパス排気通路を閉鎖しかつメイン排気通路を開放することによって、三元触媒で浄化された排気ガスをそのまま外部に排出する。なお、上記の吸着材は、低温状態(例えば100℃未満)のときに炭化水素を吸着し、所定温度以上(例えば100〜250℃)の状態のときに、一旦吸着した炭化水素を脱離するようになっており、脱離した炭化水素は、EGR管などを介してエンジンに再循環される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、上記切替バルブの制御装置では、三元触媒の下流の排気温度を温度センサで検出し、その検出結果に基づいて、三元触媒の状態を推定し、切替バルブを制御している。しかし、この切替バルブの制御装置では、切替バルブが、吸着材における実際の炭化水素の吸着状態とは無関係に制御されている。しかも、温度センサで検出される温度は、一般に、変化が鈍く、応答性が低いとともに、外気温などを含む種々のパラメータの影響を受けやすい。このため、この制御装置では、切替バルブを適正なタイミングで切替制御することができないことがあり、このため、排気ガスを十分に浄化できないおそれがある。
【0005】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、切替バルブを適正なタイミングで切替制御することができ、その結果、排気ガスの浄化を十分に行うことができる排気通路切替バルブの制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、内燃機関1から排出された排気ガスを浄化するための触媒(実施形態における(以下、本項において同じ)触媒装置6)を配置した排気通路を、排気通路のうちのメイン排気通路13と、このメイン排気通路を迂回するとともに、排気ガス中の炭化水素および水分を吸着可能な吸着材(HC吸着材16)を配置したバイパス排気通路14とに切り替える切替バルブ15を制御する排気通路切替バルブの制御装置であって、バイパス排気通路の吸着材の下流側に設けられ、バイパス排気通路に導かれた排気ガスの湿度を検出する湿度センサ22(下流側湿度センサ22A)と、この湿度センサの検出結果に基づいて、切替バルブを駆動する切替バルブ駆動手段(ECU25、図13のステップ171〜173)と、を備えていることを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、湿度センサを、バイパス排気通路の吸着材の下流側に設けるので、吸着中である吸着材を通過した排気ガス、すなわち吸着材によって炭化水素および水分が吸着された後の排気ガス(吸着後排気ガス)の湿度を検出することが可能となる。そして、この湿度センサの検出結果に基づいて、切替バルブ駆動手段により、切替バルブを駆動し、排気通路を、メイン排気通路あるいはバイパス排気通路に切り替える。吸着材における炭化水素および水分の吸着能力は、互いに比例関係にあるので、吸着後排気ガスの湿度は、吸着材における炭化水素の実際の吸着状態に対して高い相関性を有する。したがって、吸着後排気ガスの湿度を検出することによって、例えば、吸着材における炭化水素の吸着が実際に完了したか否かを適切に推定することが可能であり、それに応じて、切替バルブを切り替えることによって、切替バルブを適正なタイミングで切替制御することができ、その結果、排気ガスの浄化を十分に行うことができる。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1の排気通路切替バルブの制御装置において、湿度センサの応答遅れを補償するための応答遅れ補償手段(ECU25、図5のステップ121、122)を、更に備えていることを特徴とする。
【0009】
この構成によれば、応答遅れ補償手段によって、湿度センサの応答遅れを補償することにより、実際に使用される湿度センサが応答性の低いものであっても、そのような湿度センサの応答遅れを適切に補償しながら、切替バルブをより適正なタイミングで切替制御することができる。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1または2の排気通路切替バルブの制御装置において、湿度センサは、排気ガスに晒された状態で排気ガスの湿度を検出するセンサ素子22aを有しており、このセンサ素子を加熱するためのヒータ28と、内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段(ECU25、図3のステップ101〜103および105)と、この運転状態検出手段で検出された運転状態に応じて、ヒータの作動を制御するヒータ制御手段(ECU25、図3のステップ101〜105)と、を更に備えていることを特徴とする。
【0011】
この構成によれば、内燃機関の運転状態に応じて、ヒータ制御手段がヒータを作動させ、このヒータによって湿度センサのセンサ素子を加熱することにより、そのセンサ素子を湿度検出に適した状態とすることが可能である。例えば、センサ素子は、自身の結露や、コーキングの付着などによって、湿度を正しく検出できなくなるおそれがあるので、内燃機関が上記の結露やコーキングの生じやすい状態にあるときに、センサ素子を加熱することで、そのような不具合を回避し、これにより、湿度を正しく検出することが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態を適用した内燃機関を示している。同図に示すように、この内燃機関(以下「エンジン」という)1の排気系2は、エンジン1から排出された排気ガスを、浄化しながら外部(大気中)に排出するとともに、その一部をエンジン1に再循環(EGR)させるように構成されており、排気マニホルド3を介してエンジン1に接続された排気管4を有している。
【0013】
この排気管4の途中には、排気ガスを浄化するための排気ガス浄化触媒として、2つの三元触媒5、5を有する触媒装置6および炭化水素を吸着するための炭化水素吸着触媒装置7が設けられている。触媒装置6の2つの三元触媒5、5は、排気管4に沿って互いに隣接して配置されており、これらが所定温度(例えば300℃)以上となることで活性化することにより、触媒装置6を通過する排気ガス中の有害物質(炭化水素、一酸化炭素および窒素化合物)を、酸化・還元作用によって浄化する。
【0014】
一方、炭化水素吸着触媒装置7は、排気管4の触媒装置6の下流側に配置されており、三元触媒5、5が活性化していない状態でのエンジン1の始動期間(例えば、始動時から約30〜40秒間)に、排気ガス中の炭化水素を吸着し、これによって、外部に排出される排気ガス中の炭化水素を大幅に低減するためのものである。図1および図2に示すように、炭化水素吸着触媒装置7は、排気通路切替装置8を介して、触媒装置6の下流端部に連結されており、ほぼ円筒状の外殻を構成するケース11と、このケース11の内部に配置されたバイパス排気管12と、このバイパス排気管12の途中に充填され、バイパス排気管12に流入した排気ガス中の炭化水素を吸着するための円柱状のHC吸着材16(吸着材)とを備えている。
【0015】
図2に示すように、ケース11は、その上流端部が上下に二股になっており、上側の開口部11aが、排気管4の排気通路に連通するとともに、ケース11内における上記バイパス排気管12の外側の断面環状のスペース(メイン排気通路13)と連通する一方、下側の開口部11bが、バイパス排気管12の内部のスペース(バイパス排気通路14)と連通している。
【0016】
バイパス排気管12は、その上流端部がケース11の下側の開口部11bの内面に、下流端部がケース11の下流端部の内面に、それぞれ気密状態で接続されている。また、バイパス排気管12の下流端寄りの位置には、長孔状の複数(例えば5個)の連通孔12aが、互いに周方向に等間隔で形成されており、これらの連通孔12aを介して、ケース11内のメイン排気通路13およびバイパス排気通路14の下流端部同士が連通している。
【0017】
HC吸着材16は、表面にゼオライトを担持した金属製のハニカムコア(図示せず)で構成されており、バイパス排気通路14に流入した排気ガスがHC吸着材16の内部を通過する際に、その排気ガス中の炭化水素および水分がゼオライトに吸着する。ゼオライトは、高耐熱性を有しており、低温状態(例えば100℃未満)のときに炭化水素を吸着し、所定温度以上(例えば100〜250℃)の状態のときに、一旦吸着した炭化水素を脱離する。そして、脱離した炭化水素は、排気通路切替装置8の後述する分岐管部18b、およびエンジン1の吸気管1aに両端部がそれぞれ接続されたEGR管17を介して、エンジン1に再循環され、エンジン1で燃焼される。なお、上記ゼオライトは炭化水素および水分を吸着可能であれば良く、その種類は特に限定されるものではないが、本実施形態では、USY(Y型)、Ga−MFIおよびフェリエライトを混合したものを使用した。
【0018】
排気通路切替装置8は、上記構成の炭化水素吸着触媒装置7を触媒装置6に連結するとともに、触媒装置6を通過した排気ガスの排気通路を、三元触媒5の活性状態に応じて、上記メイン排気通路13とバイパス排気通路14とに、選択的に切り替えるためのものである。この排気通路切替装置8は、ほぼ円筒状の連結管18と、この連結管18内に設けられ、排気通路を切り替えるための切替バルブ15とを有している。連結管18は、触媒装置6の下流端部と炭化水素吸着触媒装置7のメイン排気通路13とを気密状態で連通させるメイン管部18aと、このメイン管部18aの上流部から分岐し、触媒装置6の下流端部と炭化水素吸着触媒装置7のバイパス排気通路14とを気密状態で連通させる分岐管部18bとで構成されている。
【0019】
一方、切替バルブ15は、円板状のバルブ本体15aと、このバルブ本体15aを一端部に支持する所定形状のアーム15cとを有している。後述するECU25によって制御される切替バルブ駆動装置19(図1参照)により、アーム15cが他端部を中心に所定角度、回動駆動されることに伴い、バルブ本体15aも回動し、メイン管部18aおよび分岐管部18bのいずれか一方を開放し、他方を閉鎖する。したがって、バルブ本体15aが、図2に示すように、メイン管部18aを開放しかつ分岐管部18bを閉鎖しているときには、触媒装置6を通過した排気ガスがメイン管部18aを通って、ケース11内のメイン排気通路13に流れる。逆に、バルブ本体15aがメイン管部18aを閉鎖しかつ分岐管部18bを開放しているときには(図2の2点鎖線参照)、触媒装置6を通過した排気ガスが分岐管部18bを通って、バイパス排気通路14に流れる。なお、アーム15cの他端部には、図示しないねじりコイルばねが設けられており、このねじりコイルばねによって、バルブ本体15aは、常時は、図2に示すように、メイン管部18aを開放しかつ分岐管部18bを閉鎖している。
【0020】
このように構成された排気通路切替装置8では、通常、エンジン1の始動直後、分岐管部18bを閉鎖しているバルブ本体15aが回動駆動されることによって、分岐管部18bを開放しかつメイン管部18aを閉鎖する。これにより、触媒装置6を通過した排気ガスは、分岐管部18bを介して、バイパス排気通路14に導かれて流れ、炭化水素および水分がHC吸着材16に吸着され、HC吸着材16を通過した排気ガスが、更に下流へと流れて外部に排出される。そして、後述するように、HC吸着材16における炭化水素の吸着が完了したと判別されると、メイン管部18aを閉鎖していたバルブ本体15aが再度回動駆動されることによって、メイン管部18aを開放しかつ分岐管部18bを閉鎖する。これにより、触媒装置6を通過した排気ガスは、メイン管部18aを介して、ケース11内のメイン排気通路13に導かれて流れ、バイパス排気管12の下流端部の連通孔12aを介して、バイパス排気管12内に流入し、更に下流へと流れて外部に排出される。
【0021】
炭化水素吸着触媒装置7のケース11には、バイパス排気通路14におけるHC吸着材16の下流側の湿度(以下、単に「下流側湿度」という)Dを検出する下流側湿度センサ22Aが取り付けられており、その検出信号はECU25に出力される。ECU25にはまた、吸気温TAを検出する吸気温センサ27が接続されている。ECU25(切替バルブ駆動手段、応答遅れ補償手段、ヒータ制御手段、運転状態検出手段)は、これらのセンサ22A、27の検出結果などに基づいて、切替バルブ15を含め、エンジン1および排気系2の各種の制御を行う。
【0022】
下流側湿度センサ22Aは、先端のセンサ素子22aがバイパス排気管12の連通孔12aの1つを介して、バイパス排気通路14に臨むように、ケース11の下流端部に取り付けられており、上述したように、下流側湿度Dを検出し、その検出信号をECU25に送る。この検出信号は、ECU25において、後述するHC吸着材16による炭化水素の吸着条件が成立しているときには、相対湿度の検出信号として扱われる一方、その吸着条件が成立していないときには、絶対湿度の検出信号として扱われる。また、下流側湿度センサ22Aには、センサ素子22aを加熱するためのヒータ28が設けられている。このヒータ28は、ECU25によって制御されるようになっており、後述する所定条件が成立したときに、所定時間作動し、下流側湿度センサ22Aのセンサ素子22aを加熱する。なお、下流側湿度センサ22Aの詳細については、本出願人が既に提案した特願2000−23085号において説明しているので、ここでは省略する。
【0023】
また、上記下流側湿度センサ22Aに加えて、図1および図2に二点鎖線で示すように、HC吸着材16の上流側にも、下流側湿度センサ22Aと同じ湿度センサである上流側センサ22Bが設けられる場合もある。この上流側湿度センサ22Bは、バイパス排気通路14におけるHC吸着材16の上流側の湿度(以下、単に「上流側湿度」という)DFを検出する。なお、以下の説明では、下流側湿度センサ22Aおよび上流側湿度センサ22Bを特に区別しない場合には、それらのセンサをまとめて、単に「湿度センサ22」という。
【0024】
また、エンジン1には、クランク角センサ32が設けられており、エンジン1の図示しないクランクシャフトの回転に伴い、所定のクランク角ごとに、パルス信号であるCRK信号およびTDC信号をECU25に出力する。TDC信号は、例えばクランクシャフトが180度回転するごとに、1パルスがECU25に出力される。
【0025】
ECU25は、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROMなどからなるマイクロコンピュータで構成されている。上述した湿度センサ22および吸気温センサ27などの各種センサからの検出信号はそれぞれ、I/OインターフェースでA/D変換や整形がなされた後、CPUに入力される。CPUは、各種センサからの検出信号に応じ、ROMに記憶された制御プログラムなどに従って、エンジン1の運転状態を検出するとともに、検出した運転状態に応じ、各種の制御を行う。なお、ECU25は、例えば湿度センサ22が故障していると判定したときには、警告ランプ26に制御信号を出力し、これにより、警告ランプ26が点灯することで、湿度センサ22の故障を運転者に報知する。
【0026】
次に、図3〜図13を参照しながら、ECU25で実行される制御処理について、具体的に説明する。図3は、湿度検出の実行決定処理を示している。本処理は、エンジン1を始動させるために、イグニッションスイッチをオンにしたときに、直ちに開始される。本処理ではまず、ステップ101(「S101」と図示する。以下同じ)において、湿度センサ22を加熱するヒータ28が作動中か否かを判別する。この判別結果がYes、すなわちヒータ28が作動中であるときには、そのまま本プログラムを終了する。一方、ステップ101の判別結果がNo、すなわちヒータ28が作動していないときには、続くステップ102に進み、エンジン1が始動前か否か、具体的にはクランキングの開始前か否かを判別する。この判別結果がYes、すなわちエンジン1が始動前であるときには、続くステップ103に進み、吸気温センサ27で検出した吸気温TAが、所定の判定値TA_HT_JDG(例えば50℃)よりも低いか否かを判別する。
【0027】
ステップ103の判別結果がYes、すなわち吸気温TAが判定値TA_HT_JDGよりも小さいときには、ヒータ28を所定時間(例えば10秒)作動させ(ステップ104)、本プログラムを終了する。このようなヒータ28の制御を行うのは、次のような理由からである。すなわち、エンジン1の始動時に雰囲気温度が低いときには、湿度センサ22のセンサ素子22aに結露が生じやすく、その状態で湿度検出を実行すると、実際の値を精度良く検出することができないので、ヒータ28を作動させることによって、結露による水滴をセンサ素子22aから除去するためである。一方、このステップ103の判別結果がNo、すなわち吸気温TAが判定値TA_HT_JDG以上であるときには、センサ素子22aに結露が生じるおそれがないとして、後述するステップ106の湿度検出処理を実行して、本プログラムを終了する。
【0028】
一方、上記ステップ102の判別結果がNo、すなわちエンジン1が始動後であるときには、続くステップ105に進み、エンジン1のアイドリングが所定時間(例えば10秒)以上継続したか否かを判別する。アイドリングが所定時間以上継続することで、湿度センサ22のセンサ素子22aに結露が生じることがあるため、ステップ105の判別結果がYesのときには、上記と同様に、水滴をセンサ素子22aから除去すべく、ヒータ28を所定時間作動させ(ステップ104)、本プログラムを終了する。上記ステップ105の判別結果がNo、すなわちアイドリングの継続が所定時間未満であるときには、ステップ106に進む。
【0029】
図4は、このステップ106で実行される、湿度センサ22の検出結果に基づく湿度検出処理を示している。この処理ではまず、ステップ111において、下流側湿度センサ22Aによって検出された検出値Dを、下流側湿度の今回値Hum_R(n)としてセットする。
【0030】
次いで、ステップ112において、エンジン1が始動前か否かを判別する。この判別結果がYes、すなわちエンジン1が始動前であるときには、続くステップ113において、上流側推定湿度の今回値Hum_F_hat(n)を、ステップ111でセットした下流側湿度Hum_R(n)にセットする。エンジン1の始動前では、エンジン1からの排気ガスがバイパス排気通路14に未だ流入していないので、下流側湿度Hum_R(n)をそのまま、上流側推定湿度Hum_F_hat(n)とする。また、ステップ113では、上流側推定湿度の前回値Hum_F_hat(n−1)を、その今回値Hum_F_hat(n)にセットする。
【0031】
その後、ステップ114において、上流側湿度センサ22Bが設けられているか否かを判別する。図1および図2に二点鎖線で示すように、HC吸着材16の上流側に、上流側湿度センサ22Bが設けられている場合には、それにより検出された検出値DFを、上流側湿度の今回値Hum_F(n)としてセットし(ステップ115)、本プログラムを終了する。一方、上流側湿度センサ22Bが設けられていない場合には(ステップ114:No)、ステップ117に進み、上記ステップ113でセットした、あるいは後述するステップ116で算出した上流側推定湿度Hum_F_hat(n)を、上流側湿度Hum_F(n)としてセットし、本プログラムを終了する。
【0032】
上記ステップ112の判別結果がNo、すなわちエンジン1が始動した後には、ステップ116に進み、相対湿度の最大値である最大湿度Hum_MAXおよび上流側推定湿度の前回値Hum_F_hat(n−1)を用い、下記の式(1)から上流側推定湿度の今回値Hum_F_hat(n)を算出する(ステップ116)。
Hum_F_hat(n)=ALF×Hum_MAX+(1−ALF)×Hum_F_hat(n−1) …(1)
この式(1)におけるALFは、実験によって得られる重み係数であり、0<ALF<1.0の範囲の値をとる。また、ステップ116においては、上記算出とともに、上流側推定湿度の前回値Hum_F_hat(n−1)を、今回の本処理実行時の上流側推定湿度Hum_F_hat(n)にセットし、上記ステップ114に進む。
【0033】
以上のように、この湿度検出処理では、上流側湿度センサ22Bが有る場合には、上流側湿度の今回値Hum_F(n)として、その上流側湿度センサ22Bの検出値DFを用い、逆に、上流側湿度センサ22Bが無い場合には、下流側湿度センサ22Aの検出値Dに基づいて、ステップ113または116において推定した上流側推定湿度Hum_F_hat(n)を用いる。
【0034】
また、上記両湿度センサ22A、22Bが、応答性の低いものである場合には、検出値D、DFに応答遅れが生じるので、これを補償するために、図5に示す湿度センサ22の応答遅れ補償処理が実行される。同図に示すように、この補償処理では、今回の検出値D、DFおよび前回の検出値D_old、DF_oldを用い、下記の式(2)および(3)からそれぞれ、上流側湿度Hum_F(n)および下流側湿度Hum_R(n)を算出する(ステップ121)。
Hum_F(n)=1/ALF1(DF−(1−ALF1)×DF_old) …(2)
Hum_R(n)=1/ALF2(D−(1−ALF2)×D_old) …(3)
ここで、ALF1およびALF2は、湿度センサ22の仕様ごとに実験によって求められ、応答遅れを補償するための補正係数であり、0<ALF1<1.0、0<ALF2<1.0の範囲の値をとる。例えば、上記式(2)は、
Hum_F(n)=1/ALF1(DF−DF_old)+DF_old
と書き換えられることからわかるように、補正係数ALF1、ALF2が大きいほど、補償の度合いが小さくなり、それらの値が1に近づくにつれて、上流側湿度Hum_F(n)および下流側湿度Hum_R(n)はそれぞれ、今回値DF、Dに限りなく近づく。一方、補正係数ALF1、ALF2が小さいほど、補償の度合いがより大きくなる。
【0035】
次いで、ステップ122において、次回の補償処理時に前回値として用いるために、今回値DFおよびDをそれぞれ、前回値DF_oldおよびD_oldとしてセットし、本プログラムを終了する。なお、上記両湿度センサ22A、22Bがいずれも応答性の高いものである場合には、それぞれの検出値D、DFがそのまま、下流側湿度Hum_R(n)および上流側湿度Hum_F(n)としてそれぞれ用いられ、上記補償処理は実行されない。
【0036】
図6(a)、(b)および(c)はそれぞれ、HC吸着材16の上流側湿度について得られた実際の湿度(真値)、上流側湿度センサ22Bの検出値DF、および検出値DFを補償処理した後の上流側湿度Hum_F(n)の各推移の一例を示している。同図(a)に示すように、例えば、エンジン1を始動させることで、排気ガスの湿度が始動直後に上昇し、その後はほぼ一定の値になるように推移する場合、応答性の低い湿度センサによって、その湿度を検出すると、検出値DFは同図(b)に示すように、真値よりも遅れた状態で推移する。これに対し、上流側湿度Hum_F(n)は、前述した式(2)で算出されることから、真値とほぼ同じタイミングで推移する湿度が得られ、それにより、上流側湿度センサ22Bの応答遅れを補償することができる。
【0037】
なお、上流側湿度センサ22Bが無い場合には、例えば、図5のステップ121で算出した補償後の下流側湿度Hum_R(n)を、図4のステップ113、116で用いることにより、応答遅れを補償した適正な上流側湿度Hum_F(n)を得ることができる。
【0038】
図7は、HC吸着材16における炭化水素の吸着状態および脱離状態の推定処理、ならびに湿度センサ22の故障判定処理の一連の実行手順のメインフローを示している。この処理は、例えば、クランク角センサ32からのTDC信号がECU25に入力されるのに同期して実行される。本処理ではまず、HC吸着材16による炭化水素の吸着条件が成立しているか否かを判別する(ステップ131)。具体的には、切替バルブ15のバルブ本体15aが、図2に二点鎖線で示すように、メイン排気通路13を閉鎖しかつバイパス排気通路14を開放している状態、すなわちエンジン1からの排気ガスをバイパス排気通路14に導く状態になっているか否かを判別する。
【0039】
ステップ131の判別結果がYes、すなわち上記吸着条件が成立しているときには、ステップ132に進み、HC吸着状態の推定処理を実行する。図8は、HC吸着状態の推定処理のサブルーチンを示しており、本処理により、HC吸着材16における炭化水素の吸着状態が推定される。本処理ではまず、図4の湿度検出処理で算出した上流側湿度Hum_F(n)および下流側湿度Hum_R(n)を用い、下記式(4)から両湿度の差分累積値deltsumを算出する(ステップ141)。
deltsum=deltsum+Hum_F(n)−Hum_R(n) …(4)
エンジン1を始動させると、上流側湿度および下流側湿度は、通常、図9に示すように推移する。すなわち、上流側湿度は、下流側湿度よりも先に立ち上がり(時刻tF)、時間の経過に従って値が次第に大きくなり、一定値に収束するように推移する。一方、下流側湿度は、上流側湿度がある程度大きくなってから、これに遅れて立ち上がり(時刻tR)、その後は、値が大きくなるように推移し、HC吸着材16における炭化水素の吸着が完了したときに(時刻tS)、上流側湿度とほぼ同じ値に収束する。したがって、本処理が繰り返し実行されることにより、上記式(4)によって、差分累積値deltsum、すなわち図9に示す斜線部分の面積が算出され、これが、HC吸着材16に吸着した水分吸着量に相当する。そして、この水分吸着量は、HC吸着材16に吸着した炭化水素吸着量に比例し、これに対して高い相関性を有している。
【0040】
次いで、ステップ142に進み、上流側湿度Hum_F(n)と下流側湿度Hum_R(n)との差の絶対値が、所定の判定値D_H_JDG(例えば、10%)よりも小さいか否かを判別する。この判別結果がNoのときには、上流側湿度Hum_F(n)と下流側湿度Hum_R(n)との偏差が大きいとして、HC吸着材16における炭化水素の吸着が完了していないと判定し(ステップ145)、本プログラムを終了する。一方、ステップ142の判別結果がYes、すなわち上流側湿度Hum_F(n)と下流側湿度Hum_R(n)との偏差が小さいときには、ステップ143に進む。
【0041】
このステップ143では、上記ステップ141で算出した差分累積値deltsumが、所定の判定値TRAP_JDG(例えば、2000%)よりも大きいか否かを判別する。この判別結果がNoのときには、差分累積値deltsumが小さいとして、HC吸着材16における炭化水素の吸着が完了していないと判定し(ステップ145)、本プログラムを終了する。一方、ステップ143の判別結果がYes、すなわち差分累積値deltsumが判定値TRAP_JDGを上回っているときには、HC吸着材16における炭化水素の吸着が完了したと判定し(ステップ144)、本プログラムを終了する。
【0042】
以上のように、この推定処理では、上流側湿度Hum_F(n)と下流側湿度Hum_R(n)との偏差が判定値D_H_JDGよりも小さく、かつ、差分累積値deltsumが判定値TRAP_JDGよりも大きいときには、HC吸着材16における炭化水素の吸着が完了したと判定する。上述したように、エンジン1の始動時に、上記偏差は、HC吸着材16における炭化水素の吸着の完了に向かうにつれて、次第に小さくなるとともに、上記差分累積値deltsumは、HC吸着材16における炭化水素の吸着量に対して高い相関性を有している。したがって、上記のような処理により、下流側湿度センサ22A、あるいはこれに加えて上流側湿度センサ22Bの検出結果に基づいて、HC吸着材16における炭化水素の吸着状態、すなわちHC吸着材16における炭化水素の吸着の完了を適切に判定することができる。
【0043】
図7に戻り、上述したステップ132のHC吸着状態の推定処理に続くステップ133では、エンジン1の始動後、所定時間(例えば、10秒)が経過したか否かを判別するとともに、前回のエンジン1の運転時(運転終了時)に、HC吸着材16における炭化水素の後述する脱離が完了していたか否かを判別する(ステップ134)。これらの判別結果のいずれかがNoのときには、湿度センサ22の故障判定処理を実行すべき条件が成立していないとして、本プログラムを終了する。一方、ステップ133およびステップ134の判別結果がいずれもYesであるときには、湿度センサ22の故障判定処理を実行すべき条件が成立したとして、この故障判定処理を行う(ステップ135)。
【0044】
上記のように、湿度センサ22の故障判定処理を実行するために、上記ステップ133および134の判別を行うのは、次の理由による。すなわち、まずステップ133において、エンジン1の始動後、所定時間が経過したことを条件としているのは、エンジン1が始動してからある程度の時間が経過することで、HC吸着材16における炭化水素の吸着が完了に向かい、これによって、湿度センサ22の検出値がほぼ一定の値に安定するので(図9、図11(b)参照)、この検出値の安定時に、湿度センサ22の故障判定を実行することで、適切な判定が可能となるからである。一方、ステップ134において、前回の運転時における炭化水素の脱離完了を条件としているのは、HC吸着材16における炭化水素の脱離が前回の運転時に完了していないと、湿度センサ22の検出値の推移が変わってくることで、故障判定を適切に行うタイミングがずれてくるので、そのような場合には、故障判定を行わず、前回の運転時に炭化水素の脱離が完了している時にのみ故障判定を行うことによって、誤判定を回避するためである。
【0045】
図10は、上記ステップ135で実行される故障判定処理のサブルーチンを示しており、本処理により、下流側湿度センサ22Aの故障の有無が判定される。本処理ではまず、ステップ151において、故障判定完了フラグが「1」にセットされているか否かを判別する。この故障判定完了フラグは、イグニッションスイッチのオン時に「0」にリセットされるとともに、下流側湿度センサ22Aの故障判定が完了したときに、後述するステップ156で「1」にセットされるものである。ステップ151の判別結果がYes、すなわち故障判定完了フラグが「1」にセットされているときには、そのまま本プログラムを終了する。このように、下流側湿度センサ22Aの故障判定が既に完了しているときには、その後は故障判定が行われず、すなわちこの故障判定は、エンジン1の始動時に1回のみ実行される。
【0046】
ステップ151の判別結果がNo、すなわち本処理において、下流側湿度センサ22Aの故障判定が完了していないときには、エンジン1の全気筒の燃料噴射時間toutを用いて、その積算値sgm_toutを下記式(5)から算出する(ステップ152)。
sgm_tout=sgm_tout+tout …(5)
この式(5)は、エンジン1から排気系2に与えられた始動時からの総熱量を推定するためのものである。
【0047】
次いで、上記の算出した積算値sgm_toutが、その所定の判定値SGM_JDGRよりも大きいか否かを判別する(ステップ153)。この判別結果がNoのときには、上記総熱量が小さいことで、下流側湿度センサ22Aのセンサ素子22aの温度が十分に上昇していないとして、下流側湿度センサ22Aの故障判定は行わず、そのまま本プログラムを終了する。
【0048】
一方、ステップ153の判別結果がYesのときには、センサ素子22aの温度が十分に上昇したとして、ステップ154に進み、下流側湿度Hum_R(n)が判定値H_R_JDG(例えば、90%)よりも小さいか否かを判別する。図11(a)に示すように、エンジン1の始動時から時間が経過するにつれて、上記積算値sgm_toutが増加し、判定値SGM_JDGRを超えた時点(時刻tK)では、センサ素子22aの温度が十分に上昇しているとともに、HC吸着材16における炭化水素の吸着が完了あるいは完了に近いことで、下流側湿度Hum_R(n)は、ほぼ一定の値になっている。上記判定値H_R_JDGは、この一定値よりも若干低い所定の値として設定されている。したがって、ステップ154の判別結果がNo、すなわち下流側湿度Hum_R(n)が判定値H_R_JDG以上であるときには、下流側湿度センサ22Aが正常であると判定する一方、判別結果がYes、すなわち下流側湿度Hum_R(n)が判定値H_R_JDGよりも小さいときには、下流側湿度センサ22Aが故障していると判定する。そして、故障判定完了フラグを「1」にセットして(ステップ156)、本プログラムを終了する。
【0049】
以上の処理により、下流側湿度センサ22Aの故障判定を、その検出結果に基づいて、適切に行うことができる。なお、上流側湿度センサ22Bが有る場合には、その故障判定処理は、上記の2つの判定値(SGM_JDGR、H_R_JDG)の大きさを変えるだけで、下流側湿度センサ22Aの故障判定と同様に行うことができる。
【0050】
図7に戻り、ステップ131の判別結果がNo、すなわち吸着条件が成立していないときには、ステップ136に進み、HC吸着材16による炭化水素の脱離条件が成立しているか否かを判別する。具体的には、EGRが実行中であるか否かを判別する。このステップ136の判別結果がYes、すなわち脱離条件が成立しているときには、ステップ137に進み、HC脱離状態の推定処理を実行する。図12は、HC脱離状態の推定処理のサブルーチンを示しており、本処理により、HC吸着材16からの炭化水素の脱離状態が推定される。本処理では、ステップ161において、下流側湿度Hum_R(n)が所定の判定値REL_JDG(例えば15%)よりも小さいか否かを判別する。
【0051】
図11(b)に示すように、HC吸着材16からの炭化水素の脱離が開始されると、その当初は、HC吸着材16から炭化水素とともに水分が脱離されることにより、下流側湿度Hum_R(n)は、ほぼ一定の値を保ち、その後、HC吸着材16に残存する水分量が少なくなることに伴い、その脱離量が減少することによって、下流側湿度Hum_R(n)が低下する。したがって、ステップ161の判別結果がYes、すなわち下流側湿度Hum_R(n)が判定値REL_JDGよりも小さいときには、下流側湿度Hum_R(n)が小さく、HC吸着材16からの炭化水素の脱離が完了したと判定して(ステップ162)、本プログラムを終了する。一方、ステップ161の判別結果がNo、すなわち下流側湿度Hum_R(n)が判定値REL_JDG以上であるときには、炭化水素の脱離が完了していないと判定して(ステップ163)、本プログラムを終了する。
【0052】
以上の推定処理により、下流側湿度センサ22Aの検出結果に基づいて、HC吸着材16からの炭化水素の脱離の完了を適切に判定することができる。
【0053】
図13は、切替バルブの制御処理のフローチャートを示しており、本処理によって、排気通路がメイン排気通路13とバイパス排気通路14とに、選択的に切り替えられる。本処理では、ステップ171において、HC吸着材16における炭化水素の吸着が完了しているか否かを判別する。この判別は、上述した図8のステップ144が実行されているか否かに基づいて行われる。ステップ171の判別結果がNoであるときには、HC吸着材16における炭化水素の吸着が完了しておらず、吸着途中であるので、切替バルブ15を現在の状態のまま保持する。すなわち、切替バルブ15のバルブ本体15aで、メイン排気通路13を閉鎖しかつバイパス排気通路を開放した状態に保持する(ステップ173)。
【0054】
一方、ステップ171の判別結果がYesであるときには、HC吸着材16における炭化水素の吸着が完了しているので、切替バルブ15のバルブ本体15aで、メイン排気通路13を開放しかつバイパス排気通路を閉鎖する(ステップ172)。なお、その後、EGR管17を介してEGRが実行されることにより、HC吸着材16からの炭化水素の脱離が行われる。
【0055】
以上の処理により、切替バルブ15を、下流側湿度センサ22Aの検出結果に基づいて、適正なタイミングで切替制御することができる。
【0056】
以上詳述したように、本実施形態によれば、HC吸着材16における炭化水素の実際の吸着状態に対して高い相関性を有する下流側湿度Hum_R(n)に基づいて、HC吸着材16における炭化水素の吸着状態、すなわちHC吸着材16における炭化水素の吸着が実際に完了したか否かを適切に推定することができる。そして、HC吸着材16における炭化水素の吸着状態に応じて、切替バルブ15を切り替えることにより、切替バルブ15を適正なタイミングで切替制御することができ、その結果、排気ガスの浄化を十分に行うことができる。
【0057】
また、湿度センサ22の応答遅れを補償することにより、その湿度センサ22が応答性の低いものであっても、そのような湿度センサ22の応答遅れを適切に補償しながら、切替バルブ15をより適正なタイミングで切替制御することができる。さらに、エンジン1の運転状態に応じて、ヒータ28で湿度センサ22のセンサ素子22aを加熱することにより、そのセンサ素子22aを湿度検出に適した状態とすることが可能であり、その結果、例えば、センサ素子22aの結露やコーキングの付着などの不具合を回避し、湿度を正しく検出することができる。
【0058】
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、排気ガス浄化触媒として、三元触媒5を有する触媒装置6と、HC吸着材16を有する炭化水素吸着触媒装置7を互いに別個に排気管4に設けたが、本発明は、これらが単一の装置として構成された、いわゆるハイブリッド型の排気ガス浄化触媒にも適用可能である。また、湿度センサ22を、空燃比センサと同じ筐体を用いて、これらを一体化することも可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の排気通路切替バルブの制御装置は、切替バルブを適正なタイミングで切替制御することができ、その結果、排気ガスの浄化を十分に行うことができるなどの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を適用した内燃機関を示す構成図である。
【図2】炭化水素吸着触媒装置を拡大して示す断面図である。
【図3】湿度検出の実行決定処理を示すフローチャートである。
【図4】湿度検出処理を示すフローチャートである。
【図5】湿度センサの応答遅れ補償処理を示すフローチャートである。
【図6】湿度センサの応答遅れ補償処理を説明するためのイメージ図であり、(a)は実際の湿度(真値)、(b)は湿度センサの検出値、(c)はその検出値を補償処理した後の上流側湿度の推移の一例を示す。
【図7】HC吸着材における炭化水素の吸着状態および脱離状態の推定処理、ならびに湿度センサの故障判定処理の実行手順を示すフローチャートである。
【図8】HC吸着状態の推定処理を示すフローチャートである。
【図9】エンジン始動時からの上流側湿度および下流側湿度の推移の一例を示すタイムチャートである。
【図10】湿度センサの故障判定処理を示すフローチャートである。
【図11】エンジンの始動時からの各種データの推移の一例を示す図であり、(a)は燃料噴射時間積算値、(b)は下流側湿度、(c)はセンサ素子温度を示す。
【図12】HC脱離状態の推定処理を示すフローチャートである。
【図13】切替バルブの制御処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 内燃機関
4 排気管
13 メイン排気通路
14 バイパス排気通路
15 切替バルブ
15a バルブ本体
16 HC吸着材(吸着材)
19 切替バルブ駆動装置
22 湿度センサ
22a センサ素子
22A 下流側湿度センサ
22B 上流側湿度センサ
25 ECU(切替バルブ駆動手段、応答遅れ補償手段、運転状態検出手段、ヒータ制御手段)
28 ヒータ
D 下流側湿度の検出値
DF 上流側湿度の検出値
Hum_R(n) 下流側湿度
Hum_F(n) 上流側湿度
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention provides an exhaust for controlling a switching valve that switches an exhaust passage of exhaust gas discharged from an internal combustion engine to a main exhaust passage and a bypass exhaust passage having an adsorbent capable of adsorbing hydrocarbons and moisture in the exhaust gas. The present invention relates to a control device for a passage switching valve.
[0002]
[Prior art]
Generally, in an exhaust system such as a gasoline engine, a three-way catalyst is provided in the middle of an exhaust pipe in order to purify harmful substances (hydrocarbon, carbon monoxide and nitrogen compounds) in the exhaust gas. However, immediately after the cold start of the engine (for example, about 30 to 40 seconds from the start), the three-way catalyst is not activated, so that harmful substances are not sufficiently purified. It may be discharged to the outside. For this reason, in order to prevent this, some exhaust pipes are provided with an adsorbent for adsorbing hydrocarbons in addition to the three-way catalyst. Such an adsorbent is provided in the bypass exhaust passage branched from the middle of the main exhaust passage of the exhaust pipe provided with the three-way catalyst. And the switching valve provided in the branch part of the exhaust pipe switches the exhaust gas exhaust passage to the main exhaust passage and the bypass exhaust passage according to the state of the three-way catalyst. As a result, the exhaust gas immediately after the cold start of the engine is purified by adsorbing hydrocarbons on the adsorbent, and then discharged to the outside. As such a control device for a switching valve, for example, a device described in JP-A-11-2115 is known.
[0003]
This control device for the switching valve has a temperature sensor for detecting the exhaust temperature downstream of the three-way catalyst between the three-way catalyst and the switching valve in the exhaust pipe. Accordingly, the switching valve is controlled as follows. That is, the exhaust temperature detected by the temperature sensor is compared with a predetermined temperature (for example, 300 ° C.), and when the exhaust temperature is lower than the predetermined temperature, it is determined that the three-way catalyst is not activated and the switching valve is used. The main exhaust passage is closed and the bypass exhaust passage is opened. Thus, the exhaust gas is purified by introducing the exhaust gas to the bypass exhaust passage and adsorbing the hydrocarbons in the exhaust gas to the adsorbent. Conversely, when the exhaust temperature exceeds the predetermined temperature, it is assumed that the three-way catalyst is activated, and the switching valve closes the bypass exhaust passage and opens the main exhaust passage, thereby purifying with the three-way catalyst. The discharged exhaust gas is discharged to the outside as it is. The adsorbent adsorbs hydrocarbons at a low temperature (for example, less than 100 ° C.), and desorbs the hydrocarbons once adsorbed at a predetermined temperature or higher (for example, 100 to 250 ° C.). The desorbed hydrocarbons are recirculated to the engine via an EGR pipe or the like.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the control device for the switching valve detects the exhaust temperature downstream of the three-way catalyst with the temperature sensor, estimates the state of the three-way catalyst based on the detection result, and controls the switching valve. Yes. However, in this switching valve control device, the switching valve is controlled regardless of the actual hydrocarbon adsorption state in the adsorbent. In addition, the temperature detected by the temperature sensor is generally slow to change, has low responsiveness, and is easily affected by various parameters including the outside air temperature. For this reason, in this control device, there is a case where the switching valve cannot be switched at an appropriate timing, and there is a possibility that exhaust gas cannot be sufficiently purified.
[0005]
The present invention has been made in order to solve the above-described problems, and can perform switching control of a switching valve at an appropriate timing, and as a result, an exhaust passage capable of sufficiently purifying exhaust gas. An object of the present invention is to provide a control device for a switching valve.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, the invention according to claim 1 of the present application arranges a catalyst for purifying exhaust gas discharged from the internal combustion engine 1 (catalyst device 6 in the embodiment (hereinafter the same in this section)). The bypass exhaust in which the main exhaust passage 13 in the exhaust passage and the adsorbent (HC adsorbent 16) capable of adsorbing hydrocarbons and moisture in the exhaust gas are arranged while bypassing the main exhaust passage 13 in the exhaust passage. A control device for an exhaust passage switching valve for controlling a switching valve 15 for switching to the passage 14, provided at a downstream side of the adsorbent in the bypass exhaust passage and for detecting the humidity of the exhaust gas led to the bypass exhaust passage Based on the sensor 22 (downstream humidity sensor 22A) and the detection result of the humidity sensor, switching valve driving means (ECU 25, FIG. 13) for driving the switching valve. And-up 171 to 173), and characterized in that it comprises.
[0007]
According to this configuration, since the humidity sensor is provided on the downstream side of the adsorbent in the bypass exhaust passage, the exhaust gas that has passed through the adsorbent being adsorbed, that is, the exhaust after hydrocarbons and moisture are adsorbed by the adsorbent. It becomes possible to detect the humidity of the gas (exhaust gas after adsorption). Based on the detection result of the humidity sensor, the switching valve driving means drives the switching valve to switch the exhaust passage to the main exhaust passage or the bypass exhaust passage. Since the adsorption capacity of hydrocarbons and moisture in the adsorbent is proportional to each other, the humidity of the exhaust gas after adsorption has a high correlation with the actual adsorption state of hydrocarbons in the adsorbent. Therefore, by detecting the humidity of the exhaust gas after adsorption, for example, it is possible to appropriately estimate whether or not the adsorption of hydrocarbons in the adsorbent is actually completed, and the switching valve is switched accordingly. Thus, the switching valve can be switched at an appropriate timing, and as a result, exhaust gas can be sufficiently purified.
[0008]
The invention according to claim 2 is the exhaust passage switching valve control device according to claim 1, further comprising response delay compensation means (ECU 25, steps 121 and 122 in FIG. 5) for compensating the response delay of the humidity sensor. It is characterized by.
[0009]
According to this configuration, by compensating the response delay of the humidity sensor by the response delay compensation means, even if the humidity sensor actually used has a low response, the response delay of such a humidity sensor is reduced. The switching valve can be switched at a more appropriate timing while appropriately compensating.
[0010]
The invention according to claim 3 is the exhaust passage switching valve control device according to claim 1 or 2, wherein the humidity sensor has a sensor element 22a for detecting the humidity of the exhaust gas when exposed to the exhaust gas. The heater 28 for heating the sensor element, the operation state detection means (ECU 25, steps 101 to 103 and 105 in FIG. 3) for detecting the operation state of the internal combustion engine, and the operation detected by the operation state detection means Heater control means (ECU 25, steps 101 to 105 in FIG. 3) for controlling the operation of the heater according to the state is further provided.
[0011]
According to this configuration, the heater control unit operates the heater according to the operating state of the internal combustion engine, and the sensor element of the humidity sensor is heated by the heater, so that the sensor element is in a state suitable for humidity detection. It is possible. For example, since the sensor element may not be able to detect humidity correctly due to its own dew condensation or adhesion of coking, the sensor element is heated when the internal combustion engine is in a state where the above dew condensation or coking is likely to occur. Thus, it is possible to avoid such a malfunction and thereby correctly detect the humidity.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 shows an internal combustion engine to which an embodiment of the present invention is applied. As shown in the figure, an exhaust system 2 of the internal combustion engine (hereinafter referred to as “engine”) 1 exhausts exhaust gas discharged from the engine 1 to the outside (in the atmosphere) while purifying it, and a part thereof Is recirculated (EGR) to the engine 1 and has an exhaust pipe 4 connected to the engine 1 via an exhaust manifold 3.
[0013]
In the middle of the exhaust pipe 4, there are a catalyst device 6 having two three-way catalysts 5 and 5 and a hydrocarbon adsorption catalyst device 7 for adsorbing hydrocarbons as exhaust gas purification catalysts for purifying exhaust gas. Is provided. The two three-way catalysts 5 and 5 of the catalyst device 6 are arranged adjacent to each other along the exhaust pipe 4, and are activated when they become a predetermined temperature (for example, 300 ° C.) or more, thereby Harmful substances (hydrocarbon, carbon monoxide and nitrogen compounds) in the exhaust gas passing through the device 6 are purified by oxidation / reduction action.
[0014]
On the other hand, the hydrocarbon adsorption catalyst device 7 is disposed downstream of the catalyst device 6 in the exhaust pipe 4, and the engine 1 is started in a state where the three-way catalysts 5 and 5 are not activated (for example, at the time of start-up). For about 30 to 40 seconds), the hydrocarbons in the exhaust gas are adsorbed, thereby significantly reducing the hydrocarbons in the exhaust gas discharged to the outside. As shown in FIGS. 1 and 2, the hydrocarbon adsorption catalyst device 7 is connected to the downstream end of the catalyst device 6 via an exhaust passage switching device 8 and constitutes a substantially cylindrical outer shell. 11, a bypass exhaust pipe 12 disposed inside the case 11, and a columnar shape for adsorbing hydrocarbons in the exhaust gas filled in the bypass exhaust pipe 12 and flowing into the bypass exhaust pipe 12. HC adsorbent 16 (adsorbent).
[0015]
As shown in FIG. 2, the case 11 has an upstream end that is bifurcated up and down, and the upper opening 11 a communicates with the exhaust passage of the exhaust pipe 4 and the bypass exhaust pipe in the case 11. 12, the lower opening 11 b communicates with the space inside the bypass exhaust pipe 12 (bypass exhaust passage 14).
[0016]
The bypass exhaust pipe 12 has an upstream end connected to the inner surface of the lower opening 11 b of the case 11 and a downstream end connected to the inner surface of the downstream end of the case 11 in an airtight state. Further, at the position near the downstream end of the bypass exhaust pipe 12, a plurality of (for example, five) long communication holes 12a are formed at equal intervals in the circumferential direction, and these communication holes 12a are interposed through the communication holes 12a. Thus, the downstream ends of the main exhaust passage 13 and the bypass exhaust passage 14 in the case 11 communicate with each other.
[0017]
The HC adsorbent 16 is composed of a metal honeycomb core (not shown) carrying zeolite on its surface, and when the exhaust gas flowing into the bypass exhaust passage 14 passes through the inside of the HC adsorbent 16, The hydrocarbons and moisture in the exhaust gas are adsorbed on the zeolite. Zeolite has high heat resistance and adsorbs hydrocarbons at low temperatures (for example, less than 100 ° C.), and once adsorbed hydrocarbons at predetermined temperatures (for example, 100 to 250 ° C.). Is detached. The desorbed hydrocarbons are recirculated to the engine 1 via a branch pipe portion 18b described later of the exhaust passage switching device 8 and an EGR pipe 17 having both ends connected to the intake pipe 1a of the engine 1 respectively. The engine 1 burns. The zeolite is not particularly limited as long as it can adsorb hydrocarbons and moisture, but in this embodiment, USY (Y type), Ga-MFI and ferrierite are mixed. It was used.
[0018]
The exhaust passage switching device 8 connects the hydrocarbon adsorption catalyst device 7 having the above configuration to the catalyst device 6, and the exhaust passage of the exhaust gas that has passed through the catalyst device 6 depends on the active state of the three-way catalyst 5. This is for selectively switching between the main exhaust passage 13 and the bypass exhaust passage 14. The exhaust passage switching device 8 includes a substantially cylindrical connecting pipe 18 and a switching valve 15 provided in the connecting pipe 18 for switching the exhaust passage. The connecting pipe 18 branches from a main pipe part 18a that communicates the downstream end part of the catalyst device 6 and the main exhaust passage 13 of the hydrocarbon adsorption catalyst apparatus 7 in an airtight state, and an upstream part of the main pipe part 18a. The downstream end portion of the device 6 and the branch exhaust pipe portion 18b that communicates the bypass exhaust passage 14 of the hydrocarbon adsorption catalyst device 7 in an airtight state.
[0019]
On the other hand, the switching valve 15 has a disc-shaped valve body 15a and an arm 15c having a predetermined shape that supports the valve body 15a at one end. A switching valve drive device 19 (see FIG. 1) controlled by an ECU 25, which will be described later, rotates the valve body 15a with a predetermined angle around the other end so that the valve body 15a also rotates. One of the part 18a and the branch pipe part 18b is opened and the other is closed. Therefore, as shown in FIG. 2, when the valve main body 15a opens the main pipe portion 18a and closes the branch pipe portion 18b, the exhaust gas that has passed through the catalytic device 6 passes through the main pipe portion 18a. It flows to the main exhaust passage 13 in the case 11. Conversely, when the valve body 15a closes the main pipe portion 18a and opens the branch pipe portion 18b (see the two-dot chain line in FIG. 2), the exhaust gas that has passed through the catalyst device 6 passes through the branch pipe portion 18b. And flows into the bypass exhaust passage 14. Note that a torsion coil spring (not shown) is provided at the other end of the arm 15c. With this torsion coil spring, the valve body 15a normally opens the main pipe portion 18a as shown in FIG. And the branch pipe part 18b is closed.
[0020]
In the exhaust passage switching device 8 configured in this way, normally, immediately after the engine 1 is started, the valve body 15a that closes the branch pipe portion 18b is rotationally driven to open the branch pipe portion 18b and The main pipe part 18a is closed. As a result, the exhaust gas that has passed through the catalyst device 6 flows through the branch pipe portion 18 b to the bypass exhaust passage 14, where hydrocarbons and moisture are adsorbed by the HC adsorbent 16 and pass through the HC adsorbent 16. The exhaust gas thus flowed further downstream is discharged to the outside. Then, as will be described later, when it is determined that the adsorption of hydrocarbons in the HC adsorbent 16 is completed, the valve main body 15a that has closed the main pipe portion 18a is driven to rotate again, whereby the main pipe portion 18a is opened and the branch pipe part 18b is closed. Thereby, the exhaust gas that has passed through the catalyst device 6 flows through the main pipe portion 18 a to the main exhaust passage 13 in the case 11 and flows through the communication hole 12 a at the downstream end of the bypass exhaust pipe 12. , Flows into the bypass exhaust pipe 12, flows further downstream, and is discharged to the outside.
[0021]
The case 11 of the hydrocarbon adsorption catalyst device 7 is provided with a downstream humidity sensor 22A for detecting the humidity (hereinafter, simply referred to as “downstream humidity”) D downstream of the HC adsorbent 16 in the bypass exhaust passage 14. The detection signal is output to the ECU 25. The ECU 25 is also connected with an intake air temperature sensor 27 that detects the intake air temperature TA. The ECU 25 (switching valve driving means, response delay compensation means, heater control means, operating state detection means) includes the switching valve 15 and the engine 1 and the exhaust system 2 based on the detection results of these sensors 22A and 27. Perform various controls.
[0022]
The downstream humidity sensor 22A is attached to the downstream end of the case 11 so that the sensor element 22a at the front end faces the bypass exhaust passage 14 via one of the communication holes 12a of the bypass exhaust pipe 12. As described above, the downstream humidity D is detected, and the detection signal is sent to the ECU 25. This detection signal is treated as a relative humidity detection signal in the ECU 25 when a hydrocarbon adsorption condition by the HC adsorbent 16 described later is established, while when the adsorption condition is not established, the absolute humidity is detected. Treated as a detection signal. The downstream humidity sensor 22A is provided with a heater 28 for heating the sensor element 22a. The heater 28 is controlled by the ECU 25, and operates for a predetermined time when a predetermined condition described later is satisfied, and heats the sensor element 22a of the downstream humidity sensor 22A. The details of the downstream humidity sensor 22A have been described in Japanese Patent Application No. 2000-23085 already proposed by the present applicant, and are therefore omitted here.
[0023]
In addition to the downstream humidity sensor 22A, an upstream sensor that is the same humidity sensor as the downstream humidity sensor 22A is also provided upstream of the HC adsorbent 16 as shown by a two-dot chain line in FIGS. 22B may be provided. The upstream humidity sensor 22B detects the upstream humidity (hereinafter simply referred to as “upstream humidity”) DF of the HC adsorbent 16 in the bypass exhaust passage 14. In the following description, when the downstream humidity sensor 22A and the upstream humidity sensor 22B are not particularly distinguished, these sensors are collectively referred to as “humidity sensor 22”.
[0024]
The engine 1 is provided with a crank angle sensor 32, and outputs a CRK signal and a TDC signal, which are pulse signals, to the ECU 25 for each predetermined crank angle as the crankshaft (not shown) of the engine 1 rotates. . As the TDC signal, for example, one pulse is output to the ECU 25 every time the crankshaft rotates 180 degrees.
[0025]
The ECU 25 is composed of a microcomputer including an I / O interface, CPU, RAM, ROM, and the like. The detection signals from the various sensors such as the humidity sensor 22 and the intake air temperature sensor 27 described above are each input to the CPU after A / D conversion and shaping by the I / O interface. The CPU detects the operating state of the engine 1 according to a control program stored in the ROM in accordance with detection signals from various sensors, and performs various controls according to the detected operating state. For example, when the ECU 25 determines that the humidity sensor 22 is out of order, the ECU 25 outputs a control signal to the warning lamp 26, whereby the warning lamp 26 is turned on, and the failure of the humidity sensor 22 is notified to the driver. Inform.
[0026]
Next, the control process executed by the ECU 25 will be specifically described with reference to FIGS. FIG. 3 shows an execution determination process for humidity detection. This process is started immediately when the ignition switch is turned on to start the engine 1. In this process, first, in step 101 (illustrated as “S101”, the same applies hereinafter), it is determined whether or not the heater 28 for heating the humidity sensor 22 is operating. When the determination result is Yes, that is, when the heater 28 is operating, this program is ended as it is. On the other hand, when the determination result in step 101 is No, that is, when the heater 28 is not operating, the process proceeds to the subsequent step 102 to determine whether or not the engine 1 is before starting, specifically, whether or not cranking is started. . When the determination result is Yes, that is, when the engine 1 is not started, the process proceeds to the subsequent step 103, and whether or not the intake air temperature TA detected by the intake air temperature sensor 27 is lower than a predetermined determination value TA_HT_JDG (for example, 50 ° C.). Is determined.
[0027]
When the determination result in step 103 is Yes, that is, when the intake air temperature TA is smaller than the determination value TA_HT_JDG, the heater 28 is operated for a predetermined time (for example, 10 seconds) (step 104), and this program is terminated. The heater 28 is controlled for the following reason. That is, when the ambient temperature is low when the engine 1 is started, condensation is likely to occur in the sensor element 22a of the humidity sensor 22, and if the humidity detection is performed in this state, the actual value cannot be detected accurately. This is because water droplets due to condensation are removed from the sensor element 22a by actuating. On the other hand, when the determination result in step 103 is No, that is, when the intake air temperature TA is equal to or higher than the determination value TA_HT_JDG, it is determined that there is no possibility of condensation on the sensor element 22a, and a humidity detection process in step 106 described later is executed. Exit the program.
[0028]
On the other hand, when the determination result in step 102 is No, that is, after the engine 1 is started, the process proceeds to the subsequent step 105, where it is determined whether or not the idling of the engine 1 has continued for a predetermined time (for example, 10 seconds). When idling continues for a predetermined time or longer, condensation may occur on the sensor element 22a of the humidity sensor 22. Therefore, when the determination result in step 105 is Yes, water droplets should be removed from the sensor element 22a as described above. Then, the heater 28 is operated for a predetermined time (step 104), and this program is terminated. When the determination result in Step 105 is No, that is, when the idling is continued for less than the predetermined time, the process proceeds to Step 106.
[0029]
FIG. 4 shows a humidity detection process based on the detection result of the humidity sensor 22 executed in step 106. In this process, first, in step 111, the detection value D detected by the downstream humidity sensor 22A is set as the current value Hum_R (n) of the downstream humidity.
[0030]
Next, at step 112, it is determined whether or not the engine 1 is before starting. When the determination result is Yes, that is, when the engine 1 is not started, in the subsequent step 113, the current upstream value Hum_F_hat (n) of the upstream estimated humidity is set to the downstream humidity Hum_R (n) set in step 111. Since the exhaust gas from the engine 1 has not yet flowed into the bypass exhaust passage 14 before the engine 1 is started, the downstream humidity Hum_R (n) is set as the upstream estimated humidity Hum_F_hat (n). In step 113, the previous value Hum_F_hat (n-1) of the upstream estimated humidity is set to the current value Hum_F_hat (n).
[0031]
Thereafter, in step 114, it is determined whether or not the upstream humidity sensor 22B is provided. As shown by a two-dot chain line in FIGS. 1 and 2, when the upstream humidity sensor 22 </ b> B is provided on the upstream side of the HC adsorbent 16, the detected value DF detected thereby is used as the upstream humidity. The current value Hum_F (n) is set (step 115), and the program is terminated. On the other hand, if the upstream side humidity sensor 22B is not provided (step 114: No), the process proceeds to step 117, and the upstream side estimated humidity Hum_F_hat (n) set in step 113 or calculated in step 116 described later. Is set as the upstream humidity Hum_F (n), and this program ends.
[0032]
When the determination result in Step 112 is No, that is, after the engine 1 is started, the process proceeds to Step 116, where the maximum humidity Hum_MAX that is the maximum value of the relative humidity and the previous value Hum_F_hat (n−1) of the upstream side estimated humidity are used, The current value Hum_F_hat (n) of the estimated upstream humidity is calculated from the following equation (1) (step 116).
Hum_F_hat (n) = ALF × Hum_MAX + (1−ALF) × Hum_F_hat (n−1) (1)
ALF in the equation (1) is a weighting coefficient obtained by experiment and takes a value in the range of 0 <ALF <1.0. In step 116, along with the above calculation, the previous upstream value Hum_F_hat (n-1) of the upstream side estimated humidity is set to the upstream side estimated humidity Hum_F_hat (n) at the time of the current main processing, and the process proceeds to step 114. .
[0033]
As described above, in the humidity detection process, when there is the upstream humidity sensor 22B, the detection value DF of the upstream humidity sensor 22B is used as the current value Hum_F (n) of the upstream humidity. If there is no upstream humidity sensor 22B, the upstream estimated humidity Hum_F_hat (n) estimated in step 113 or 116 is used based on the detection value D of the downstream humidity sensor 22A.
[0034]
Further, when both the humidity sensors 22A and 22B have low responsiveness, a response delay occurs in the detection values D and DF. In order to compensate for this, the response of the humidity sensor 22 shown in FIG. Delay compensation processing is executed. As shown in the figure, in this compensation processing, the upstream side humidity Hum_F (n) is obtained from the following equations (2) and (3) using the current detection values D and DF and the previous detection values D_old and DF_old. Then, the downstream humidity Hum_R (n) is calculated (step 121).
Hum_F (n) = 1 / ALF1 (DF− (1−ALF1) × DF_old) (2)
Hum_R (n) = 1 / ALF2 (D− (1−ALF2) × D_old) (3)
Here, ALF1 and ALF2 are obtained by experiments for each specification of the humidity sensor 22, and are correction coefficients for compensating for response delay, and are in the range of 0 <ALF1 <1.0 and 0 <ALF2 <1.0. Takes a value. For example, the above equation (2) is
Hum_F (n) = 1 / ALF1 (DF−DF_old) + DF_old
As the correction coefficients ALF1 and ALF2 increase, the degree of compensation decreases, and as their values approach 1, the upstream humidity Hum_F (n) and the downstream humidity Hum_R (n) Each approaches the current values DF and D as much as possible. On the other hand, the smaller the correction coefficients ALF1, ALF2, the greater the degree of compensation.
[0035]
Next, in step 122, the current values DF and D are set as the previous values DF_old and D_old, respectively, so as to be used as the previous values in the next compensation process, and the program ends. When both of the humidity sensors 22A and 22B have high responsiveness, the detected values D and DF are directly used as the downstream humidity Hum_R (n) and the upstream humidity Hum_F (n), respectively. Used, and the compensation process is not executed.
[0036]
6A, 6B, and 6C show the actual humidity (true value) obtained for the upstream humidity of the HC adsorbent 16, the detected value DF of the upstream humidity sensor 22B, and the detected value DF, respectively. Is shown an example of each transition of the upstream humidity Hum_F (n) after the compensation process. As shown in FIG. 5A, for example, when the engine 1 is started, the humidity of the exhaust gas rises immediately after the start and then changes to a substantially constant value. When the humidity is detected by the sensor, the detection value DF changes in a state delayed from the true value as shown in FIG. On the other hand, since the upstream humidity Hum_F (n) is calculated by the above-described equation (2), a humidity that changes at substantially the same timing as the true value is obtained, whereby the response of the upstream humidity sensor 22B. Delay can be compensated.
[0037]
If there is no upstream humidity sensor 22B, for example, the compensated downstream humidity Hum_R (n) calculated in step 121 in FIG. 5 is used in steps 113 and 116 in FIG. The compensated appropriate upstream humidity Hum_F (n) can be obtained.
[0038]
FIG. 7 shows a main flow of a series of execution procedures of the hydrocarbon adsorption state and desorption state estimation process in the HC adsorbent 16 and the humidity sensor 22 failure determination process. This process is executed in synchronization with the TDC signal from the crank angle sensor 32 being input to the ECU 25, for example. In this process, first, it is determined whether or not the hydrocarbon adsorption condition by the HC adsorbent 16 is satisfied (step 131). Specifically, as shown by a two-dot chain line in FIG. 2, the valve body 15a of the switching valve 15 is in a state where the main exhaust passage 13 is closed and the bypass exhaust passage 14 is opened, that is, exhaust from the engine 1. It is determined whether or not the gas is guided to the bypass exhaust passage 14.
[0039]
When the determination result of step 131 is Yes, that is, when the above-described adsorption condition is satisfied, the process proceeds to step 132, and the HC adsorption state estimation process is executed. FIG. 8 shows a subroutine of the process for estimating the HC adsorption state. By this process, the hydrocarbon adsorption state in the HC adsorbent 16 is estimated. In this process, first, using the upstream humidity Hum_F (n) and the downstream humidity Hum_R (n) calculated in the humidity detection process of FIG. 4, the difference accumulated value deltasum of both humidity is calculated from the following equation (4) (step). 141).
deltsum = deltsum + Hum_F (n) −Hum_R (n) (4)
When the engine 1 is started, the upstream humidity and the downstream humidity usually change as shown in FIG. That is, the upstream humidity rises before the downstream humidity (time tF), and gradually increases in value as time elapses, and changes so as to converge to a constant value. On the other hand, the downstream humidity rises later (time tR) after the upstream humidity has increased to some extent, and thereafter the value increases so that the hydrocarbon adsorption on the HC adsorbent 16 is completed. (Time tS), it converges to almost the same value as the upstream humidity. Therefore, by repeatedly executing this processing, the difference accumulated value deltasum, that is, the area of the hatched portion shown in FIG. 9, is calculated by the above equation (4), and this is the amount of moisture adsorbed on the HC adsorbent 16. Equivalent to. The moisture adsorption amount is proportional to the hydrocarbon adsorption amount adsorbed on the HC adsorbent 16, and has a high correlation with this.
[0040]
Next, the routine proceeds to step 142, where it is determined whether or not the absolute value of the difference between the upstream humidity Hum_F (n) and the downstream humidity Hum_R (n) is smaller than a predetermined determination value D_H_JDG (for example, 10%). . When the determination result is No, it is determined that the hydrocarbon adsorption in the HC adsorbent 16 is not completed because the deviation between the upstream humidity Hum_F (n) and the downstream humidity Hum_R (n) is large (step 145). ), This program ends. On the other hand, when the determination result in step 142 is Yes, that is, when the deviation between the upstream humidity Hum_F (n) and the downstream humidity Hum_R (n) is small, the process proceeds to step 143.
[0041]
In step 143, it is determined whether or not the difference accumulated value deltasum calculated in step 141 is larger than a predetermined determination value TRAP_JDG (for example, 2000%). When the determination result is No, it is determined that the difference accumulated value deltasum is small and the hydrocarbon adsorption on the HC adsorbent 16 is not completed (step 145), and this program is terminated. On the other hand, when the determination result of step 143 is Yes, that is, when the difference accumulated value deltasum exceeds the determination value TRAP_JDG, it is determined that the hydrocarbon adsorption in the HC adsorbent 16 is completed (step 144), and this program is terminated. .
[0042]
As described above, in this estimation process, when the deviation between the upstream humidity Hum_F (n) and the downstream humidity Hum_R (n) is smaller than the determination value D_H_JDG and the difference accumulated value deltasum is larger than the determination value TRAP_JDG. Then, it is determined that the hydrocarbon adsorption in the HC adsorbent 16 is completed. As described above, when the engine 1 is started, the deviation gradually decreases as the adsorption of hydrocarbons in the HC adsorbent 16 is completed, and the accumulated difference value deltasum is equal to the hydrocarbon in the HC adsorbent 16. It has a high correlation with the amount of adsorption. Therefore, the hydrocarbon adsorption state in the HC adsorbent 16, that is, the carbonization in the HC adsorbent 16, based on the detection result of the downstream humidity sensor 22A or the upstream humidity sensor 22B in addition to the above processing. Completion of hydrogen adsorption can be appropriately determined.
[0043]
Returning to FIG. 7, in step 133 following the HC adsorption state estimation process in step 132 described above, it is determined whether or not a predetermined time (for example, 10 seconds) has elapsed after the engine 1 is started, and the previous engine is determined. During the operation of 1 (at the end of the operation), it is determined whether or not the later-described desorption of hydrocarbons in the HC adsorbent 16 has been completed (step 134). If any of these determination results is No, it is determined that the condition for executing the failure determination process of the humidity sensor 22 is not satisfied, and this program is terminated. On the other hand, when the determination results of step 133 and step 134 are both Yes, the failure determination process is performed assuming that the condition for executing the failure determination process of the humidity sensor 22 is satisfied (step 135).
[0044]
As described above, the determination of steps 133 and 134 in order to execute the failure determination process of the humidity sensor 22 is performed for the following reason. That is, first, in step 133, the condition that a predetermined time has elapsed after the engine 1 is started is that a certain amount of time has passed since the engine 1 was started, so that the hydrocarbons in the HC adsorbent 16 are reduced. Since the suction is completed, the detected value of the humidity sensor 22 is stabilized to a substantially constant value (see FIGS. 9 and 11B). Therefore, when the detected value is stable, the failure determination of the humidity sensor 22 is performed. This is because appropriate determination can be performed. On the other hand, in step 134, the condition for completion of hydrocarbon desorption during the previous operation is that the humidity sensor 22 detects that the hydrocarbon desorption from the HC adsorbent 16 has not been completed during the previous operation. As the transition of the value changes, the timing for properly performing the failure determination shifts. In such a case, the failure determination is not performed and the hydrocarbon desorption is completed during the previous operation. This is to avoid erroneous determination by performing failure determination only at times.
[0045]
FIG. 10 shows a subroutine of the failure determination process executed in step 135, and with this process, it is determined whether or not there is a failure in the downstream humidity sensor 22A. In this process, first, in step 151, it is determined whether or not the failure determination completion flag is set to “1”. This failure determination completion flag is reset to “0” when the ignition switch is turned on, and is set to “1” in step 156 to be described later when the failure determination of the downstream humidity sensor 22A is completed. . When the determination result of step 151 is Yes, that is, when the failure determination completion flag is set to “1”, this program is ended as it is. Thus, when the failure determination of the downstream humidity sensor 22A has already been completed, the failure determination is not performed thereafter, that is, this failure determination is executed only once when the engine 1 is started.
[0046]
If the determination result in step 151 is No, that is, if the failure determination of the downstream humidity sensor 22A is not completed in this process, the integrated value sgm_tout is expressed by the following formula (5) using the fuel injection time tout of all cylinders of the engine 1. 5) (step 152).
sgm_tout = sgm_tout + tout (5)
This equation (5) is for estimating the total amount of heat given from the engine 1 to the exhaust system 2 from the start.
[0047]
Next, it is determined whether or not the calculated integrated value sgm_tout is larger than the predetermined determination value SGM_JDGR (step 153). When this determination result is No, it is determined that the temperature of the sensor element 22a of the downstream humidity sensor 22A is not sufficiently increased because the total heat amount is small, and the failure determination of the downstream humidity sensor 22A is not performed, and this Exit the program.
[0048]
On the other hand, when the determination result in step 153 is Yes, it is determined that the temperature of the sensor element 22a has sufficiently increased, and the process proceeds to step 154, where the downstream humidity Hum_R (n) is smaller than the determination value H_R_JDG (for example, 90%). Determine whether or not. As shown in FIG. 11A, the integrated value sgm_tout increases as time elapses from the start of the engine 1, and when the determination value SGM_JDGR is exceeded (time tK), the temperature of the sensor element 22a is sufficient. The downstream humidity Hum_R (n) has a substantially constant value because the adsorption of hydrocarbons in the HC adsorbent 16 is completed or close to completion. The determination value H_R_JDG is set as a predetermined value slightly lower than this fixed value. Therefore, when the determination result in step 154 is No, that is, when the downstream humidity Hum_R (n) is equal to or higher than the determination value H_R_JDG, it is determined that the downstream humidity sensor 22A is normal, while the determination result is Yes, that is, the downstream humidity. When Hum_R (n) is smaller than the determination value H_R_JDG, it is determined that the downstream humidity sensor 22A has failed. Then, the failure determination completion flag is set to “1” (step 156), and this program is terminated.
[0049]
Through the above processing, failure determination of the downstream humidity sensor 22A can be appropriately performed based on the detection result. When the upstream humidity sensor 22B is present, the failure determination process is performed in the same manner as the failure determination of the downstream humidity sensor 22A, only by changing the magnitudes of the two determination values (SGM_JDGR, H_R_JDG). be able to.
[0050]
Returning to FIG. 7, when the determination result of step 131 is No, that is, when the adsorption condition is not satisfied, the routine proceeds to step 136, where it is determined whether or not the hydrocarbon desorption condition by the HC adsorbent 16 is satisfied. Specifically, it is determined whether or not EGR is being executed. When the determination result in step 136 is Yes, that is, when the desorption condition is satisfied, the process proceeds to step 137, and the HC desorption state estimation process is executed. FIG. 12 shows a subroutine of the process for estimating the HC desorption state. By this process, the desorption state of hydrocarbons from the HC adsorbent 16 is estimated. In this process, in step 161, it is determined whether or not the downstream humidity Hum_R (n) is smaller than a predetermined determination value REL_JDG (for example, 15%).
[0051]
As shown in FIG. 11 (b), when desorption of hydrocarbons from the HC adsorbent 16 is started, initially, moisture is desorbed from the HC adsorbent 16 together with hydrocarbons, thereby reducing the downstream humidity. Hum_R (n) is maintained at a substantially constant value, and thereafter, the amount of moisture remaining in the HC adsorbent 16 decreases, and the amount of desorption decreases, thereby reducing the downstream humidity Hum_R (n). To do. Therefore, when the determination result of step 161 is Yes, that is, when the downstream humidity Hum_R (n) is smaller than the determination value REL_JDG, the downstream humidity Hum_R (n) is small, and the desorption of hydrocarbons from the HC adsorbent 16 is completed. It is determined that the program has been completed (step 162), and the program is terminated. On the other hand, when the determination result in step 161 is No, that is, when the downstream humidity Hum_R (n) is equal to or higher than the determination value REL_JDG, it is determined that the desorption of hydrocarbons is not completed (step 163), and this program ends. To do.
[0052]
Through the above estimation process, completion of hydrocarbon desorption from the HC adsorbent 16 can be appropriately determined based on the detection result of the downstream humidity sensor 22A.
[0053]
FIG. 13 shows a flow chart of the switching valve control process. By this process, the exhaust passage is selectively switched between the main exhaust passage 13 and the bypass exhaust passage 14. In this process, in step 171, it is determined whether or not the hydrocarbon adsorption on the HC adsorbent 16 is completed. This determination is made based on whether or not step 144 in FIG. 8 is executed. When the determination result in step 171 is No, the hydrocarbon adsorption in the HC adsorbent 16 is not completed and is in the middle of adsorption, so the switching valve 15 is maintained as it is. That is, the valve main body 15a of the switching valve 15 holds the main exhaust passage 13 closed and the bypass exhaust passage opened (step 173).
[0054]
On the other hand, when the determination result in step 171 is Yes, hydrocarbon adsorption in the HC adsorbent 16 is completed, so the main exhaust passage 13 is opened and the bypass exhaust passage is opened by the valve body 15a of the switching valve 15. Close (step 172). After that, EGR is performed through the EGR pipe 17 so that hydrocarbons are desorbed from the HC adsorbent 16.
[0055]
With the above processing, the switching valve 15 can be switched at an appropriate timing based on the detection result of the downstream humidity sensor 22A.
[0056]
As described above in detail, according to the present embodiment, based on the downstream humidity Hum_R (n) having a high correlation with the actual adsorption state of hydrocarbons in the HC adsorbent 16, the HC adsorbent 16 It is possible to appropriately estimate the hydrocarbon adsorption state, that is, whether or not the hydrocarbon adsorption on the HC adsorbent 16 is actually completed. Then, by switching the switching valve 15 according to the hydrocarbon adsorption state in the HC adsorbent 16, the switching valve 15 can be switched at an appropriate timing, and as a result, exhaust gas is sufficiently purified. be able to.
[0057]
Further, by compensating the response delay of the humidity sensor 22, even if the humidity sensor 22 has a low response, the switching valve 15 can be further compensated while appropriately compensating for the response delay of the humidity sensor 22. Switching control can be performed at an appropriate timing. Furthermore, by heating the sensor element 22a of the humidity sensor 22 with the heater 28 according to the operating state of the engine 1, the sensor element 22a can be brought into a state suitable for humidity detection. Thus, it is possible to avoid defects such as condensation of the sensor element 22a and adhesion of coking, and to correctly detect the humidity.
[0058]
In addition, this invention can be implemented in various aspects, without being limited to the said embodiment described. For example, in the embodiment, as the exhaust gas purification catalyst, the catalyst device 6 having the three-way catalyst 5 and the hydrocarbon adsorption catalyst device 7 having the HC adsorbent 16 are provided in the exhaust pipe 4 separately from each other. The present invention is also applicable to a so-called hybrid type exhaust gas purification catalyst in which these are configured as a single device. It is also possible to integrate the humidity sensor 22 using the same housing as the air-fuel ratio sensor.
[0059]
【The invention's effect】
As described above in detail, the control device for the exhaust passage switching valve according to the present invention can switch the switching valve at an appropriate timing, and as a result, the exhaust gas can be sufficiently purified. Have
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram showing an internal combustion engine to which an embodiment of the present invention is applied.
FIG. 2 is an enlarged cross-sectional view of a hydrocarbon adsorption catalyst device.
FIG. 3 is a flowchart showing an execution determination process for humidity detection.
FIG. 4 is a flowchart showing a humidity detection process.
FIG. 5 is a flowchart showing a response delay compensation process of a humidity sensor.
FIG. 6 is an image diagram for explaining response delay compensation processing of a humidity sensor, where (a) shows actual humidity (true value), (b) shows detected value of the humidity sensor, and (c) shows detected value. An example of transition of upstream humidity after compensation processing is shown.
FIG. 7 is a flowchart showing an execution procedure of a process for estimating a hydrocarbon adsorption state and a desorption state in an HC adsorbent and a humidity sensor failure determination process.
FIG. 8 is a flowchart showing an HC adsorption state estimation process.
FIG. 9 is a time chart showing an example of changes in upstream humidity and downstream humidity from the start of the engine.
FIG. 10 is a flowchart showing a humidity sensor failure determination process.
FIGS. 11A and 11B are diagrams showing an example of transition of various data from the start of the engine, where FIG. 11A shows a fuel injection time integrated value, FIG. 11B shows downstream humidity, and FIG. 11C shows sensor element temperature.
FIG. 12 is a flowchart showing an HC desorption state estimation process.
FIG. 13 is a flowchart showing control processing of a switching valve.
[Explanation of symbols]
1 Internal combustion engine
4 Exhaust pipe
13 Main exhaust passage
14 Bypass exhaust passage
15 switching valve
15a Valve body
16 HC adsorbent (adsorbent)
19 Switching valve drive
22 Humidity sensor
22a Sensor element
22A Downstream humidity sensor
22B Upstream humidity sensor
25 ECU (switching valve drive means, response delay compensation means, operating state detection means, heater control means)
28 Heater
D Downstream humidity detection value
DF upstream humidity detection value
Hum_R (n) Downstream humidity
Hum_F (n) Upstream humidity

Claims (3)

内燃機関から排出された排気ガスを浄化するための触媒を配置した排気通路を、当該排気通路のうちのメイン排気通路と、このメイン排気通路を迂回するとともに、排気ガス中の炭化水素および水分を吸着可能な吸着材を配置したバイパス排気通路とに切り替える切替バルブを制御する排気通路切替バルブの制御装置であって、
前記バイパス排気通路の前記吸着材の下流側に設けられ、当該バイパス排気通路に導かれた前記排気ガスの湿度を検出する湿度センサと、
この湿度センサの検出結果に基づいて、前記切替バルブを駆動する切替バルブ駆動手段と、
を備えていることを特徴とする排気通路切替バルブの制御装置。
An exhaust passage in which a catalyst for purifying exhaust gas exhausted from the internal combustion engine is arranged bypasses the main exhaust passage of the exhaust passage and the main exhaust passage, and removes hydrocarbons and moisture in the exhaust gas. A control device for an exhaust passage switching valve that controls a switching valve that switches to a bypass exhaust passage in which an adsorbable adsorbent is disposed,
A humidity sensor that is provided downstream of the adsorbent in the bypass exhaust passage and detects the humidity of the exhaust gas guided to the bypass exhaust passage;
Based on the detection result of the humidity sensor, switching valve driving means for driving the switching valve;
A control device for an exhaust passage switching valve.
前記湿度センサの応答遅れを補償するための応答遅れ補償手段を、更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の排気通路切替バルブの制御装置。The exhaust passage switching valve control device according to claim 1, further comprising response delay compensation means for compensating a response delay of the humidity sensor. 前記湿度センサは、前記排気ガスに晒された状態で当該排気ガスの湿度を検出するセンサ素子を有しており、
このセンサ素子を加熱するためのヒータと、
前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
この運転状態検出手段で検出された運転状態に応じて、前記ヒータの作動を制御するヒータ制御手段と、
を更に備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の排気通路切替バルブの制御装置。
The humidity sensor has a sensor element that detects the humidity of the exhaust gas when exposed to the exhaust gas,
A heater for heating the sensor element;
An operating state detecting means for detecting an operating state of the internal combustion engine;
Heater control means for controlling the operation of the heater according to the operating state detected by the operating state detecting means;
The exhaust passage switching valve control device according to claim 1, further comprising:
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