JP4221290B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、比較的低温で接着硬化することができ、溶媒に可溶で耐熱性および接着性に優れた樹脂組成物に関する。本発明の組成物は、フレキシブル印刷回路基板、TAB(Tape Automated Bonding)用テープ、積層材料、自動車部品固定などに用いられる耐熱性および接着性に優れた接着剤として有用である。
また、本発明は、電気・電子機器などに広く使用されるプリント配線板を製造するための熱硬化性樹脂シートおよび金属箔付き熱硬化性樹脂シートに関する。さらに、本発明は、プリント配線板およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、セミアディティブ工法により製造される高密度プリント配線板、および、その製造方法、ならびに、該工法を適用し得るビルドアップ多層プリント配線板、および、その製造方法に関する。
近年、電子機器の高機能化、高性能化、小型化が進んでおり、それらにともなって、用いられる電子部品に対する小型化、軽量化が求められてきている。そのため、半導体素子パッケージ方法やそれらを実装する配線材料または配線部品も、より高密度、高機能、かつ、高性能なものが求められるようになってきた。とくに、半導体パッケージ、COL(チップ・オン・リード)パッケージおよびLOC(リード・オン・チップ)パッケージ、MCM(Multi Chip Module)などの高密度実装材料や多層FPCなどのプリント配線板材料、さらには、航空宇宙材料、自動車部品の固定材料として好適に用いることのできる良好な接着性を示す材料が求められている。
従来、半導体パッケージやその他の実装材料において、良好な機械的特性や耐熱特性、絶縁特性を示す接着剤として、アクリル系、フェノール系、エポキシ系、ポリイミド系樹脂などの接着剤が知られている。ところが、接着性に優れているフェノール系およびエポキシ系の接着剤は、柔軟性に劣る。柔軟性に優れているアクリル系の接着剤は耐熱性が低いという問題が生じていた。
これらの接着剤の問題点を解決するために、ポリイミド樹脂の使用が検討されている。ポリイミド樹脂は、種々の有機ポリマーのなかでも耐熱性に優れているため、宇宙、航空分野から電子通信分野まで幅広く用いられ、接着剤としても用いられている。しかし、耐熱性の高いポリイミド樹脂系接着剤は、接着するために300℃前後の高温と高圧力を要し、接着力もそれほど高いとはいえない。また、イミド樹脂系接着剤を半導体パッケージやその他の実装材料に用いる場合、要求されるはんだ耐熱性やPCT(プレッシャークッカーテスト)耐性についても、はんだ実装後に膨れが生じたり、PCT後に接着強度が大幅に低下するという問題も有していた。
一方、表面に回路を形成したプリント配線板が、電子部品や半導体素子などを実装するために広く用いられている。近年の電子機器の小型化、高機能化の要求にともない、プリント配線板には、回路の高密度化や薄型化が強く望まれている。とくにライン/スペースの間隔が25μm/25μm以下であるような微細回路形成方法の確立は、プリント配線板分野の重要な課題である。
この高密度なプリント配線板を製造する方法として、セミアディティブ法と呼ばれる方法が検討されており、代表例としては以下のような工程でプリント配線板が製造されている。
高分子材料よりなる絶縁基板の表面にパラジウム化合物などのめっき触媒を付与したのち、そのめっき触媒を核として無電解銅めっきを行ない、絶縁基板1の表面全体に、厚さの薄い金属皮膜を形成する。
そのようにして形成された銅皮膜の表面にレジスト膜を塗布し、回路の形成を予定する部分のレジスト被膜を取り除く。そののち、無電解めっき膜が露出する部分を給電電極として使用して電解銅めっきを行ない、その表面に回路形状を有する第2金属皮膜を形成する。
つぎに、レジスト被膜を除去したのち、無電解銅めっき皮膜をエッチング除去する。なお、この際に、電解銅めっき皮膜の表面も、無電解銅めっき皮膜の厚さ程度エッチングされて、回路パターンの厚さや幅が減少する。
さらに、必要に応じて、形成された回路パターンの表面にニッケルめっきや金めっきを行なって、プリント配線板を製造する。
このようなセミアディティブ法は、感光性めっきレジストの解像度に応じた回路ピッチで回路形成を行なうため、厚さの厚い金属箔をエッチングして回路を形成するサブトラクティブ法と呼ばれる方法と比較して、微細な回路を精度よく形成することが可能である。
しかしながら、微細な回路を有するプリント配線板の製造において、以下のような問題点を有していることが明らかになっている。
その第1は、形成される回路電極と基板間の接着性の問題である。先に述べたように、基板と回路電極のあいだは無電解銅めっき層になっている。無電解めっき層は表面塗布された触媒を活性点としてそこから形成されるので、本質的には基板との接着性はないと考えるべきである。基板表面の凹凸が大きい場合には、このあいだの接着はアンカー効果によって良好に保たれるが、基板表面が平滑になるにしたがい、当然その接着性は弱くなる傾向にある。
このために、セミアディティブ法では基板となる高分子材料の表面を粗化する工程が必要となり、通常その表面にはRz値換算で3〜5μm程度の凹凸がつけられる。このような基板表面の凹凸は、形成される回路のライン/スペースの値が30/30μm以上である場合には問題とならないが、30/30μm以下、とくに25/25μm以下の線幅の回路形成には重大な問題となる。それは、高密度の極細線の回路線が基板表面の凹凸の影響をうけ、良好な形状を有する回路の形成が困難となるためである。
したがって、ライン/スペースの値が25/25μm以下の回路形成のためには、平滑性はRz値換算で3μm以下、さらに望ましくは1μm以下であり、かつ、良好な接着性を有することが必要である。
第2の問題は、そのエッチング工程にある。電解銅めっき層の給電層として用いられる無電解銅めっき層は、回路には不要な層であるから、電解銅めっき層形成後はエッチングによって取り除く必要がある。しかし、無電解銅めっき層をエッチング除去する際にエッチング時間を長くすると、無電解銅めっき層は良好に除去され、高い絶縁信頼性が得られるが、電解銅めっき層の回路パターンも幅、厚さが減少し、精密な回路パターンを再現性よく製造することが難しくなる。逆にエッチング時間を短くすると良好な回路パターンを得ることができるものの、無電解銅めっき層が部分的に残留し、高い絶縁信頼性が得られない。すなわち、良好な形状の回路形成と高い絶縁信頼性の両立が困難であった。このことは、とくに配線の線幅、厚さが小さくなるほど重要な問題となる。
また、第3の問題として、電気絶縁性の問題がある。ライン/スペースの値が25/25μm以下になると、回路間の絶縁性を保つことが従来材料では困難である。高い絶縁性を得るためには、第2の問題としてあげた無電解銅めっき層のエッチングを完全に行なうこととともに、従来材料よりも絶縁抵抗値がより大きい材料を用いることが重要である。
また、第4の問題として、樹脂材料の誘電特性の問題がある。半導体のクロック周波数の増大にともない、配線板材料にはGHz帯での信号遅延が小さいこと、伝送損失が小さいこと、すなわち、低誘電率、低誘電正接を有することが求められている。しかしながら、従来材料、たとえばエポキシ樹脂などは、比誘電率が3.5〜4.0、誘電正接は0.03〜0.05程度であり、低誘電率、低誘電正接を有する新たな樹脂の出現が望まれている。
本発明の目的は、はんだ耐熱性に優れ、かつ、耐熱性、PCT耐性および接着性ともに優れ、比較的低温、たとえば、250℃以下で接着可能な樹脂組成物を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、プリント配線板の製造方法において、表面平滑性に優れた高分子材料上に、強固に接着された微細な金属回路層を形成することにある。さらに、微細金属配線をセミアディティブ工法で製造する場合に、その給電層除去のためのエッチング工程での回路形状の悪化を最小限に抑えることができ、かつ、エッチング工程で給電電極層の除去を可能にして回路間の絶縁特性を確保することができ、かつ、高い絶縁性を有する樹脂材料を用いて回路間、層間の絶縁特性を確保することができ、また、誘電特性に優れた樹脂材料を用いて高周波数の信号を処理することができるプリント配線板、およびプリント配線板の製造方法を提供することにある。さらに、該プリント配線板の製造方法に適したポリイミド樹脂シート、および金属箔付きポリイミド樹脂シートを提供することにある。
すなわち、本発明の第1の樹脂組成物は、下記一般式(1)であらわされるポリイミド樹脂、および熱硬化性樹脂を含有する樹脂組成物に関する。
Figure 0004221290
(式中、m整数であり、nは0を除く整数であり、m+nは1以上である。Vは、−O−T−O−で示される2価の基であり、Tは2価の有機基を表わす。Yは、互いに独立した2価の有機基であり、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2b−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−C(=O)O−および単結合からなる群より選ばれた1つを表わす。a、bおよびcは、互いに独立した0以上5以下の整数である。Xは互いに独立した官能基であり、−OH、−COOH、−OCNおよび−CNからなる群より選ばれた1種または2種以上の官能基を含む。dは1〜4の整数である。)
本発明の第2の樹脂組成物は、(A)酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られるポリイミド樹脂、および、(B)熱硬化性樹脂を含有する接着剤用樹脂組成物であって、酸二無水物成分が下記一般式(2)で表わされる酸二無水物(a)を含有し、ジアミン成分が一般式(3)で表わされるジアミン(b)を含有する樹脂組成物に関する。
Figure 0004221290
(式中Vは、−O−T−O−で示される2価の基であり、Tは2価の有機基を表わす。)
Figure 0004221290
(式中、Yは、互いに独立した2価の有機基であり、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2b−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−C(=O)O−および単結合からなる群より選ばれた1つを表わす。aおよびbは、互いに独立した0以上5以下の整数である。)
本発明の第3の樹脂組成物は、(A)酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られるポリイミド樹脂、および、(B)熱硬化性樹脂を含有する接着剤用樹脂組成物であって、酸二無水物成分が一般式(2)で表わされる酸二無水物からなり、ジアミン成分が下記一般式(4)で表されるジアミンを含有する樹脂組成物に関する。
Figure 0004221290
(式中、Zは、互いに独立した2価の有機基であり、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2b−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−C(=O)O−および単結合からなる群より選ばれた1つを表わす。bおよびcは、互いに独立した0以上5以下の整数である。Xは互いに独立した官能基であり、−OH、−COOH、−OCN、−CNから選ばれた1種または2種以上の官能基を含む。eは1〜4の整数である。)
本発明の第4の樹脂組成物は、第2の樹脂組成物において、前記ジアミン成分が、さらに一般式(4)で表わされるジアミンを含む樹脂組成物に関する。
本発明の第5の樹脂組成物は、第3または第4の樹脂組成物であって、前記一般式(4)で表わされるジアミンが、水酸基を含有するジアミンである樹脂組成物に関する。
本発明の第6の樹脂組成物は、第1〜第5の樹脂組成物であって、一般式(2)におけるTが、
Figure 0004221290
で表わされる基、および
Figure 0004221290
(式中、Zは、−CqH2q−であり、qは1以上5以下の整数である。)
で表わされる基からなる群より選ばれた少なくとも1種の酸二無水物である樹脂組成物に関する。
本発明における第7の樹脂組成物は、第4の樹脂組成物において、ジアミン成分が、ジアミン(b)1〜99モル%と、一般式(4)で表されるジアミン99〜1モル%とを含有する樹脂組成物に関する。
本発明における第8の樹脂組成物は、第2または第4の樹脂組成物において、ジアミン(b)が、一般式(5)で表わされるメタ位にアミノ基を有するジアミンである樹脂組成物に関する。
Figure 0004221290
(式中、Yは、互いに独立した2価の有機基であり、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2b−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−C(=O)O−および単結合からなる群より選ばれた1つを表わす。aおよびbは、互いに独立した0以上5以下の整数である。)
本発明における第9の樹脂組成物は、第3または第4の樹脂組成物において、一般式(4)で表されるジアミンが、下記式で表わされる3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルである樹脂組成物に関する。
Figure 0004221290
本発明における第10の樹脂組成物は、第1〜第4の樹脂組成物において、ポリイミド樹脂(A)のガラス転移温度Tgが350℃以下である樹脂組成物に関する。
本発明における第11の樹脂組成物は、第1〜第4の樹脂組成物であって、さらに沸点が160℃以下の溶媒を含む樹脂組成物に関する。
本発明の第1の樹脂シートは、第1〜第4の樹脂組成物を含む樹脂シートに関する。
本発明の第2の樹脂シートは、第1の樹脂シートであって、支持体上に形成されてなる樹脂シートに関する。
本発明の第3の樹脂シートは、第2の樹脂シートにおいて、樹脂シートと接触している支持体の表面粗度Rzが、1μm以下である樹脂シートに関する。
本発明の第4の樹脂シートは、第2の樹脂シートにおいて、支持体が合成樹脂フィルムである樹脂シートに関する。
本発明の第5の樹脂シートは、第1の樹脂シートであって、樹脂シートの表面に保護フィルムを有する樹脂シートに関する。
本発明の第1の金属箔付き樹脂シートは、第1の樹脂シートが金属箔上に設けられてなる金属箔付き樹脂シートに関する。
本発明の第2の金属箔付き樹脂シートは、第1の金属箔付き樹脂シートにおいて、樹脂シートに接触している金属箔の表面粗度Rzが3μm以下である金属箔付き樹脂シートに関する。
本発明の第1のプリント配線板は、第1の樹脂シートを用いて得られるプリント配線板に関する。
本発明の第1のプリント配線板の製造方法は、第1の樹脂シートを用いるプリント配線板の製造方法であって、(i)金属箔と回路形成した内層配線板の回路面とのあいだに樹脂シートを挟んで加熱および/または加圧をともなう方法で積層する工程、(ii)得られた積層体の表面の金属箔を除去する工程、(iii)露出した樹脂表面から内層配線板の電極にいたる穴あけ加工工程、(iv)化学めっきによるパネルめっき工程、(v)感光性めっきレジストによるレジストパターン形成工程、(vi)電気めっきによる回路パターン形成工程、(vii)レジストパターン剥離工程、および、(viii)レジストパターン剥離により露出した化学めっき層を除去する工程を含むプリント配線板の製造方法に関する。
本発明の第2のプリント配線板の製造方法は、第1の金属箔付き樹脂シートを用いるプリント配線板の製造方法であって、(i)金属箔付き樹脂シートの樹脂面と回路形成した内層配線板の回路面を対向させ、加熱および/または加圧をともなった方法で積層する工程、(ii)得られた積層体の表面の金属箔を除去する工程、(iii)露出した樹脂表面から内層配線板の電極にいたる穴あけ加工工程、(iv)化学めっきによるパネルめっき工程、(v)感光性めっきレジストによるレジストパターン形成工程、(vi)電気めっきによる回路パターン形成工程、(vii)レジストパターン剥離工程、および、(viii)レジストパターン剥離により露出した化学めっき層を除去する工程を含むプリント配線板の製造方法に関する。
本発明の樹脂組成物は、接着剤として使用するときに、比較的低温、たとえば、250℃程度の温度で接着可能である。従来の耐熱接着剤と異なり、接着に高温を要せず、ポリイミドフィルムに対しても高い接着力を示し、高温まで高い接着力を保持する。またPCT処理後の引き剥がし強度保持率が高く、さらにはんだ浴に浸漬する際の膨れなどを生じないはんだ耐熱性を有する。以上より、高信頼性と耐熱性を要求するエレクトロニクス用材料として工業的に極めて利用価値が高いという利点を有する。
本発明のポリイミド樹脂シートまたは金属箔付きポリイミド樹脂シートを用いる本発明のプリント配線板の製造方法によれば、本発明にかかわるポリイミド樹脂組成物上の微細な表面凹凸に微細回路パターンを良好に形成することができ、かつ高い接着強度を得ることができる。また、微細な表面凹凸上の給電層をエッチング残りなく良好にエッチングできること、および、本発明にかかわるポリイミド樹脂組成物は絶縁抵抗値が大きいこと、以上2つの理由により、今後ますます狭ピッチ化する微細回路スペース部に求められる高い絶縁性を実現できるものである。また、本発明のポリイミド樹脂シートおよび金属箔付きポリイミド樹脂シートは、本発明のプリント配線板およびプリント配線板の製造方法に好ましく用いることできる。
本発明の樹脂組成物は、下記一般式(2)で表わされる酸二無水物(a)を含む酸二無水物成分と、ジアミン成分とを反応させて得られるポリアミド酸を脱水閉環したポリイミド樹脂(A)成分と、熱硬化性樹脂(B)成分とを含む。
(A)成分は、酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られ、酸二無水物成分は、一般式(2)で表わされる酸二無水物(a)を含む。
Figure 0004221290
(式中、Vは−O−T−O−で示される2価の基であり、Tは2価の有機基を表わす)
なかでも、前記一般式(1)におけるTが、
Figure 0004221290
Figure 0004221290
で表わされる基、および、
Figure 0004221290
(式中Zは、−CqH2q−であり、qは1以上5以下の整数である。)
で表わされる基からなる群より選択された少なくとも1種の酸二無水物を用いることが、はんだ耐熱性、PCT耐性に優れたポリイミド樹脂が得られるという点から好ましい。
一般式(2)で表わされる酸二無水物は、これらを単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。ここで、一般式(2)において、各ベンゼン環には、メチル基やエチル基などの炭化水素基や、BrやClなどのハロゲン基が導入されていてもよい。
一般式(2)で表わされる酸二無水物の具体例としては、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(無水フタル酸)、4,4’−ハイドロキノンビス(無水フタル酸)をあげることができる。これらは1種のみで用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いることも可能である。これらのなかで、溶解性・耐熱性に優れた熱可塑性ポリイミド樹脂を与える酸二無水物として、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビス(無水フタル酸)が好ましく使用される。
これらの酸二無水物のなかでも、
Figure 0004221290
で表わされる4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸無水物を用いると、得られるポリイミドの溶媒に対する溶解性や加工特性や耐熱性におけるバランスがよくなる点から好ましい。
酸二無水物(a)は、酸二無水物成分の50モル%以上用いられることが好ましい。
一般式(2)で表わされる酸二無水物以外の酸二無水物としては、たとえば、以下のものが例示される。ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、p−フェニレンジフタル酸無水物などの芳香族テトラカルボン酸二無水物、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフタル酸無水物などがあげられるが、これに限定されない。
前記(A)成分は、一般式(3)
Figure 0004221290
(式中、Yは、互いに独立した2価の有機基であり、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2b−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−C(=O)O−および単結合からなる群より選ばれた1つを示す。aおよびbは、互いに独立した0以上5以下の整数である。)
で表わされるジアミン(b)を用いて得られることが好ましい。一般式(3)において、aは好ましくは1以上5以下の整数の整数である。また、bは好ましくは1以上5以下の整数である。
ジアミン(b)は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。ここで、式(3)において、複数個のYは、各繰り返し単位間で同一であっても異なっていてもよく、各ベンゼン環には、メチル基やエチル基などの炭化水素基や、BrやClなどのハロゲン基が導入されていてもよい。
一般式(3)で表わされるジアミンとしては、たとえば、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、ビス[4−(4−アミノフェニキシ)フェニル]メタン、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス[3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテル、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ベンゾフェノン、4,4’−ビス[4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ]ジフェニルスルホン、ビス[4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル]スルホン、1,4−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル]ベンゼンなどがあげられる。
さらに、一般式(3)で表わされるジアミンのなかでも、メタ位にアミノ基を有するジアミン化合物、すなわち、一般式(5)で表わされるジアミン化合物は、パラ位にアミノ基を有するジアミンよりもさらに溶解性に優れた熱可塑性ポリイミド樹脂を与えるので好ましい。
Figure 0004221290
(式中、Yは、互いに独立した2価の有機基であり、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2b−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−C(=O)O−および単結合よりなる群から選ばれた1つを示す。aおよびbは、互いに独立した0以上5以下の整数である。)
一般式(5)で表わされるジアミンとしては、1,1−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、1,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ブタン、2,2−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、1,4−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、1,3−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ベンゼン、4,4’−ビス[3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル]ジフェニルエーテルなどがあげられる。
前述したジアミンのうち、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼンを用いることは、各種の有機溶媒に対する溶解性、はんだ耐熱性、PCT耐性に優れたポリイミド樹脂を与える点で、とくに好ましい。
以上の説明のとおり、メタ位にアミノ基を有するジアミンを用いると、本発明にかかわるポリイミド樹脂の溶解性を向上させる効果が期待できるが、これを用いる場合は、全ジアミン成分に対して50〜100モル%がより好ましく、とくに好ましくは80〜100モル%である。
また、前記(A)成分は、一般式(4)で表されるジアミンを用いて得られるポリイミド樹脂であることも好ましい。一般式(4)で表されるジアミンとしては、下記式で表わされる3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルが好ましい。
Figure 0004221290
このジアミンを用いたポリイミド樹脂には水酸基が導入されているので、水酸基と反応可能な基を有する化合物と反応させることができる。したがって、後述の(B)成分として水酸基と反応可能な基を有する樹脂を用いれば、架橋が進行し、さらに耐熱性、はんだ耐熱性およびPCT耐性に優れた樹脂組成物を与えることが可能である。
前記(A)成分は、前記酸二無水物(a)と3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを併用して得ることが、はんだ耐熱性およびPCT耐性の点から好ましく、ジアミン成分は、式(3)で表わされるジアミン(b)を1〜99モル%と、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを99〜1モル%含むことが、溶解性と架橋密度のバランスの点で好ましい。
一方、一般式(4)で表わされる反応性を有するジアミンの使用も好ましい。
Figure 0004221290
(式中、Zは、互いに独立した2価の有機基であり、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2b−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−C(=O)O−および単結合よりなる群から選ばれた1つを表わす。bおよびcは、互いに独立した0以上5以下の整数である。Xは互いに独立した官能基であり、−OH、−COOH、−OCN、−CNからなる群より選ばれた1種または2種以上の官能基を含む。eは1〜4の整数である。)
一般式(4)において、bは好ましくは1以上5以下の整数である。また、cは好ましくは1以上5以下の整数である。
一般式(4)で表わされるジアミンは、これらを単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。ここで、一般式(4)において、ベンゼン環に結合した反応性を有する官能基を必須成分とするが、これ以外に、メチル基やエチル基などの炭化水素基やBrやClなどのハロゲン基が導入されていてもよい。
前記反応性を有するジアミンとしては、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、3,5−ジアミノ安息香酸などをあげることができる。たとえば、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを用いたポリイミド樹脂には水酸基が導入されているので、熱硬化性樹脂であるエポキシ化合物、シアナートエステル化合物などとの反応性を有する。したがって、本発明のポリイミド樹脂と熱硬化性樹脂とを含有する樹脂組成物においては、架橋が進行し、耐熱性、およびPCT耐性に優れた接着剤の提供を可能にする。反応性を有するジアミンを多く用いると得られるポリイミド樹脂の溶解性を損なうおそれがあるので、一般式(4)で表わされるジアミンは、ジアミン成分中に、好ましくは0〜50モル%、さらに好ましくは0〜20モル%である。
また、水酸基を有するジアミン成分と酸二無水物を反応させてポリイミド樹脂を得たのちに、ポリイミドの側鎖の水酸基を、たとえば臭化シアンと反応させてシアナートエステル基に変性したシアナートエステル変性ポリイミド樹脂とし、反応性を付与することも可能である。
その他の使用可能なジアミン成分としては、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルホキシド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシド、ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]スルホキシドなどがあげられるが、これらに限定されない。
前記(A)成分は、対応する前駆体ポリアミド酸重合体を脱水閉環して得られる。ポリアミド酸重合体は、酸二無水物成分とジアミン成分とを実質的に等モル反応させて得られる。
反応の代表的な手順として、1種以上のジアミン成分を有機極性溶剤に溶解または拡散させ、そののち1種以上の酸二無水物成分を添加し、ポリアミド酸溶液を得る方法があげられる。各モノマーの添加順序はとくに限定されず、酸二無水物成分を有機極性溶媒に先に加えておき、ジアミン成分を添加し、ポリアミド酸重合体の溶液としてもよいし、ジアミン成分を有機極性溶媒中に先に適量加えて、つぎに過剰の酸二無水物成分を加え、過剰量に相当するジアミン成分を加えて、ポリアミド酸重合体の溶液としてもよい。このほかにも、当業者に公知のさまざまな添加方法がある。なお、ここでいう「溶解」とは、溶媒が溶質を完全に溶解する場合のほかに、溶質が溶媒中に均一に分散または拡散されて実質的に溶解しているのと同様の状態になる場合を含む。反応時間、反応温度は、とくに限定されない。
ポリアミド酸の重合反応に用いられる有機極性溶媒としては、たとえば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどをあげることができる。さらに必要に応じて、これらの有機極性溶媒とキシレンあるいはトルエンなどの芳香族炭化水素とを組み合わせて用いることもできる。
前記方法により得られたポリアミド酸溶液を、熱的または化学的方法により脱水閉環し、ポリイミドを得るが、ポリアミド酸溶液を熱処理して脱水する熱的方法、脱水剤を用いて脱水する化学的方法のいずれも用いることができる。また、減圧下で加熱してイミド化する方法も用いることができる。以下に各方法について説明する。
熱的に脱水閉環する方法として、前記ポリアミド酸溶液を加熱処理によりイミド化反応を進行させると同時に、溶媒を蒸発させる方法を例示することができる。この方法により、固形のポリイミド樹脂を得ることができる。加熱の条件はとくに限定されないが、300℃以下の温度で約5分〜200分の時間の範囲で行なうことが好ましい。
また、化学的に脱水閉環する方法として、前記ポリアミド酸溶液に化学量論以上の脱水剤と触媒を加えることにより、脱水反応を起こし、有機溶媒を蒸発させる方法を例示することができる。これにより、固形のポリイミド樹脂を得ることができる。脱水剤としては、たとえば、無水酢酸などの脂肪族酸無水物、無水安息香酸などの芳香族酸無水物などがあげられる。また、触媒としては、たとえば、トリエチルアミンなどの脂肪族第3級アミン類、ジメチルアニリンなどの芳香族第3級アミン類、ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、イソキノリンなどの複素環式第3級アミン類などがあげられる。化学的に脱水閉環する際の条件は、100℃以下の温度が好ましく、有機溶媒の蒸発は、200℃以下の温度で約5分〜120分の時間の範囲で行なうことが好ましい。
また、ポリイミド樹脂を得るための別の方法として、前記の熱的または化学的に脱水閉環する方法において、溶媒の蒸発を行なわない方法もある。具体的には、熱的イミド化処理または脱水剤による化学的イミド化処理を行なって得られるポリイミド樹脂溶液を貧溶媒中に投入して、ポリイミド樹脂を析出させ、未反応モノマーを取り除いて精製、乾燥させ、固形のポリイミド樹脂を得る方法である。貧溶媒としては、溶媒とは良好に混合するがポリイミドは溶解しにくい性質のものを選択する。例示すると、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ベンゼン、メチルセロソルブ、メチルエチルケトンなどがあげられるが、これらに限定されない。
つぎに、減圧下で加熱してイミド化する方法であるが、このイミド化の方法によれば、イミド化によって生成する水を積極的に系外に除去できるので、ポリアミド酸の加水分解を抑えることが可能であり、高分子量のポリイミドが得られる。また、この方法によれば、原料の酸二無水物中に不純物として存在する片側または両側開環物が再閉環するので、より一層の分子量の向上効果が期待できる。
減圧下で加熱イミド化する方法の加熱条件は、80〜400℃が好ましいが、イミド化が効率よく行なわれ、しかも水が効率よく除かれる100℃以上がより好ましく、さらに好ましくは120℃以上である。最高温度は目的とするポリイミドの熱分解温度以下が好ましく、通常のイミド化の完結温度、すなわち250〜350℃程度が通常適用される。
減圧する圧力の条件は、小さいほうが好ましいが、具体的には、9×104〜1×102Pa、好ましくは8×104〜1×102Pa、より好ましくは7×104〜1×102Paである。
このようにして得られたポリイミド樹脂は、ガラス転移温度を比較的低温領域に有するが、本発明の樹脂組成物がとくに良好な加工特性を有するためには、ポリイミド樹脂のガラス転移温度は350℃以下が好ましく、より好ましくは320℃以下、とくに好ましくは280℃以下である。ポリイミド樹脂のガラス転移温度が350℃をこえると、プリント配線板を製造する場合において、積層工程で高温の加工が要求される傾向がある。
つぎに、(B)熱硬化型樹脂について説明する。熱硬化性樹脂をポリイミド樹脂に適量添加することにより、接着強度を上げる効果が得られる。また、適度な樹脂流れ性を付与することができる、すなわち、優れた加工性を付与する効果がある。ここで、適度な樹脂流れ性に関して説明する。本発明のポリイミド樹脂シートおよび金属箔付きポリイミド樹脂シートは、ポリイミド樹脂と熱硬化性樹脂を含むポリイミド組成物からなり、半硬化状態を保っている。本発明のポリイミド樹脂シートおよび金属箔付きポリイミド樹脂シートを、回路を有する内層板に加熱プレスにより積層する場合、適度に本発明の樹脂組成物が溶融・流動する状態が、すなわち、適度な樹脂流れ性と表現される。
(B)成分としては、ビスマレイミド樹脂、ビスアリルナジイミド樹脂、フェノール樹脂、シアナート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、トリアジン樹脂、ヒドロシリル硬化樹脂、アリル硬化樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などをあげることができ、これらを単独または適宜組み合わせて用いることができる。
また、前記熱硬化性樹脂以外に、高分子鎖の側鎖または末端に、エポキシ基、アリル基、ビニル基、アルコキシシリル基、ヒドロシリル基などの反応性基を有する側鎖反応性基型熱硬化性高分子を、熱硬化成分として使用することも可能である。
前記熱硬化性樹脂のなかでも、エポキシ樹脂、シアン酸エステル樹脂がバランスのよい樹脂組成物を与える点で好ましい。なかでも、高接着性、低温加工性に優れ、耐熱性およびはんだ耐熱性を向上させることができるという点から、エポキシ樹脂を用いることが好ましい。
以下に、エポキシ樹脂について説明する。エポキシ樹脂としては、任意のエポキシ樹脂が本発明に使用可能である。たとえば、ビスフェノール系エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノール系エポキシ樹脂、フェノールノボラック系エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック系エポキシ樹脂、アルキルフェノールノボラック系エポキシ樹脂、ポリフェノール系エポキシ樹脂、ポリグリコール系エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、クレゾールノボラック系エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、ゴム変性エポキシ樹脂、エポキシ変性ポリシロキサンなどを用いることができる。
つぎに、シアン酸エステル樹脂について説明する。シアナートエステル樹脂としては、任意のシアン酸エステル樹脂が本発明に使用可能である。たとえば、2,2’−ジシアナトジフェニルメタン、2,4’−ジシアナトジフェニルメタン、4,4’−ジシアナトジフェニルメタン、ビス(3−メチル−4−シアナトフェニル)メタン、ビス(3,5−ジメチル−4−シアナトフェニル)メタン、ビス(3,5−ジブロモ−4−シアナトフェニル)メタン、ビス(3,5−ジクロロ−4−シアナトフェニル)メタン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−シアナトフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−メチル−4−シアナトフェニル)プロパン、4,4’−ジシアナトジフェニルエーテル、4,4’−ジシアナトジフェニルチオエーテル、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)パーフルオロプロパン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)エタン、2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−シアナトフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−シアナトフェニル)プロパンがあげられる。これらのなかも、4,4’−ジシアナトジフェニルメタン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−シアナトフェニル)メタン、4,4’−ジシアナトジフェニルチオエーテル、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)パーフルオロプロパン、1,1−ビス(4−シアナトフェニル)エタン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−シアナトフェニル)プロパンが好ましい。さらに好ましくは、4,4’−ジシアナトジフェニルメタン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−シアナトフェニル)プロパンなどがあげられる。
また、硬化触媒を使用することが好ましいが、必ずしも必要ではない。硬化触媒としては、イミダゾール類、第3級アミン、有機金属化合物などが用いられる。なかでも有機金属化合物が好ましく、オクチル酸コバルト、オクチル酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛などが好ましく用いられる。また、硬化反応の促進のために不揮発性のフェノール類を併用することが好ましく、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどの各種ビスフェノール類やノニルフェノールなどが使用される。
前記(B)成分の混合割合は、前記(A)成分100重量部に対して、好ましくは1重量部以上、より好ましくは5重量部以上である。(B)成分が少なすぎると接着強度が低くなるおそれがあり、樹脂流れ性の低下が生じる傾向がある。また、(B)成分の混合割合は、好ましくは10000重量部以下、より好ましくは2000重量部以下、さらに好ましくは70重量部以下、とくに好ましくは60重量部以下である。(B)成分が多すぎると、柔軟性または耐熱性が低下するおそれがある。ポリイミド樹脂組成物が、高温時に高弾性率を求められる、すなわち、熱硬化性樹脂的な特性を求められる場合には、(B)成分の混合割合は、前記(A)成分100重量部に対して、100〜2000重量部であることが好ましい。ポリイミド樹脂組成物が、柔軟性を求められる、すなわち、熱可塑性樹脂的な特性を求められる場合、(B)成分の混合割合は5〜100重量部であることが好ましい。
本発明にかかわるポリイミド樹脂および熱硬化性樹脂を含むポリイミド樹脂組成物は、高い電気絶縁性を有している。近年、プリント配線板の回路幅、スペースの微細化が進行しているが、従来材料では絶縁抵抗が小さく、充分な絶縁性を保つことが困難であった。本発明のポリイミド樹脂組成物は、絶縁抵抗が高く、好ましい実施態様において体積抵抗値は5×1012Ω・cm以上、より好ましくは5×1016Ω・cm以上である。なお、測定はASTM D−257に準拠して行なった。また、本発明のポリイミド樹脂組成物は、低誘電率、低誘電正接を有している。近年、半導体のクロック周波数の増大にともない、配線板材料にはGHz帯での信号遅延が小さいこと、伝送損失が小さいこと、すなわち、低誘電率、低誘電正接を有することが求められている。好ましい実施態様において、比誘電率は3.5以下、誘電正接は0.015以下であり、より好ましくは、誘電率は3.0以下、誘電正接は0.010以下である。
好ましい実施態様として、本発明の樹脂組成物には、少なくとも1種の溶媒が含まれる。溶媒は、ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂を溶解するものであれば、とくに限定されないが、ポリイミド樹脂中の残揮発成分量を10重量%以下、より好ましくは7重量%以下に抑えることができる種類および量が好ましい。また、乾燥の際の温度、時間を適切な条件に設定することも必要である。残揮発成分量が10重量%より大きいと、プリント配線板製造の際の加熱をともなう工程、あるいは、製造されたプリント配線板に部品実装する際のはんだリフロー工程において、発泡の原因となり好ましくない。経済性および作業性の点を考えて、沸点が160℃以下である溶媒が好ましい。さらには130℃以下の沸点を有する溶媒が好ましく、105℃以下の沸点を有する溶媒がとくに好ましい。このような低沸点溶媒としては、テトラヒドロフラン(以下、THFと略す。沸点66℃)、1,4−ジオキサン(以下、ジオキサンと略す。沸点103℃)、モノグライム(沸点84℃)、ジオキソラン(沸点76℃)、ジメトキシエタン(沸点85℃)を好適に使用することができる。これらは、1種で使用してもよいし、2種以上組み合わせて用いることもできる。
本発明においては、前記(A)成分を構成成分として用いることにより、低吸水性および低温接着を可能とする優れた接着剤を得ることができる。
また、(A)成分として3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを用いて得られるポリイミド樹脂を用い、(B)成分としてエポキシ樹脂を用いた場合には、(A)成分中に存在する水酸基とエポキシ樹脂とが反応することにより、架橋が進行し、エレクトロニクス用材料の信頼性試験であるPCT処理後の引き剥し強度保持率の高い優れたPCT耐性を有する樹脂組成物とすることができる。
さらに、本発明の組成物には、吸水性、はんだ耐熱性、耐熱性、接着性などの必要に応じて、酸二無水物などの酸無水物系、アミン系、イミダゾール系などに一般に用いられるエポキシ硬化剤、促進剤や種々のカップリング剤を併用し得る。また、エポキシ樹脂以外の熱硬化性樹脂、フェノール樹脂、シアナート樹脂などを併用してもよい。
従来のポリイミド樹脂系接着剤は、銅箔などの金属およびポリイミド樹脂などの樹脂フィルムに対して接着性が充分ではなかった。また、エポキシ樹脂との混合は、その難溶性より困難であった。しかし、本発明の樹脂組成物は、銅箔などの金属箔やポリイミドフィルムとの接着性が良好である。また、本発明に用いられるポリイミド樹脂は、溶媒への溶解性も良好である。また、本発明の接着剤用組成物は、有機溶媒に対する溶解性が良好であるので、使用に際して加工性に優れる。たとえば、前記ポリアミド酸重合体をイミド化して得られたポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂の溶液を、直接シート状に形成した状態またはワニスの状態として用いることができ、さらには、ポリイミド樹脂およびエポキシ樹脂の溶液を固体状にしてから適宜有機溶媒に溶解してワニスとしても用い得る。
本発明の接着剤用樹脂組成物の具体的な使用態様としては、当業者が実施し得る範囲内のいずれの方法も可能である。なかでも、取扱い性に優れ、工業的利用価値が高いことから、あらかじめシート状に成形しておき、シート状接着剤として用い得る。また、本発明の樹脂組成物は、ガラス布、ガラスマット、芳香族ポリアミド繊維布、芳香族ポリアミド繊維マットなどにワニスとして含浸し、樹脂を半硬化させ、繊維強化型のシート状接着剤として用いることも可能である。
さらに、本発明の樹脂組成物を溶媒に溶解し、ワニスとして用いることもできる。具体的には、たとえば、ポリイミドフィルムの片面もしくは両面に、樹脂組成物を溶解したワニスを塗布、乾燥したのち、銅箔、アルミ箔、42合金箔などの金属箔、ポリイミドフィルムまたは印刷回路基板などを加熱加圧して接着してもよい。ここで、ポリイミドフィルムの種類は、とくに限定されない。溶解する有機溶媒としては、とくに限定されないが、ポリアミド酸溶液の生成反応に用いられる有機極性溶媒が好ましい。たとえば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶など、フェノール、o−、m−、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、へキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどをあげることができる。さらに必要に応じて、これらの有機極性溶媒と、キシレン、トルエンなどの芳香族炭化水素とを組み合わせて用い得るが、これらに限定されるものではない。
本発明の接着剤用組成物の接着条件としては、充分に接着硬化し得る接着条件であればよい。具体的には、加熱温度は、好ましくは150℃〜250℃である。圧力は、好ましくは0.1〜10MPaである。加熱時間は、好ましくは5〜20分程度である。
本発明の樹脂組成物は、電子機器、とくにフレキシブル印刷回路基板、TAB用テープ、積層材料などに好適に用いられ得る特性を有する。すなわち、はんだ耐熱などの耐熱性に優れ、さらにポリイミド樹脂の水酸基とエポキシ樹脂との反応により架橋が進行するため、PCT処理後の引き剥し強度保持率が、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上という高い保持率を発現し、かつ接着性にも優れている。さらに、接着剤として使用する際に、比較的低温、たとえば、約250℃以下の温度においても接着可能である。
本発明のポリイミド樹脂シートまたは金属箔付きポリイミド樹脂シートは、本発明にかかわるポリイミド樹脂および熱硬化性樹脂を含むポリイミド樹脂組成物を、少なくとも1種の溶媒を用いて溶解せしめたポリイミド樹脂組成物溶液を、たとえば、一般に知られているダイコート法、ナイフコート法、グラビアコート法などの各種塗布法により、支持体上または金属箔上に形成し、硬化反応が極端に進行しない程度の温度下で乾燥させることにより、得ることができる。
支持体としては、塗布・乾燥工程で必要な耐熱性、プリント配線板を製造する際に必要な離型性を有していれば、とくに限定されないが、支持体はプリント配線板の製造の際には剥離されて廃棄されることを考慮すると、経済性に優れた合成樹脂フィルムであることが好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリフェニレンサルファーフィルムなどがあげられるが、とくにコストが低く、かつ品質的にも安定したポリエチレンテレフタレートフィルムの使用が好ましい。また、耐熱性が要求される場合、ポリエチレンナフタレートフィルムも好ましく使用される。
支持体は、プリント配線板製造の積層工程の前に剥離するが、剥離したポリイミド樹脂シート表面には支持体表面粗度に応じた表面が転写されている。本発明のポリイミド樹脂シートを用いてプリント配線板を製造する場合、対向させた回路形成した内層配線板の回路面と金属箔の粗化表面とのあいだに本発明のポリイミド樹脂シートを挟み、加熱および/または加圧をともなった方法などで積層し、硬化せしめ、積層体を得る。この際、金属箔粗化面がポリイミド樹脂シートに気泡をかみ込むことなく流れ込むことにより、充分な接着強度と高い絶縁信頼性、部品実装の際の耐リフロー性が発現することが求められる。このためには、積層前のポリイミド樹脂シート表面が平滑であることが好ましく、すなわち、支持体が平滑であることが好ましく、表面粗度Rzが1μm以下であることが好ましい。より好ましくは、支持体の表面粗度Rzは0.5μm以下である。
本発明のポリイミド樹脂シートには、表面の汚染、傷などを防ぐ目的で保護フィルムを設けることも可能である。
本発明のポリイミド樹脂シートを用いて得られた前記積層体を用い、サブトラクティブ法またはセミアディティブ法による回路形成を行なうことにより、プリント配線板を製造することができる。
金属箔付きポリイミド樹脂シートに用いられる金属箔は、プリント配線板の回路の一部として使用される場合もあるため、電気抵抗が低い金属からなることが好ましい。具体的には、銅箔、アルミ箔、ニッケル箔などがあげられるが、プリント配線板製造において一般的な銅箔が好ましい。また、金属箔の粗化面にポリイミド樹脂組成物を形成することが、高い接着性を付与するために好ましく実施される。金属箔がプリント配線板の回路の一部として使用される場合、金属箔と硬化後のポリイミド樹脂組成物が強固に接着している必要がある。本発明にかかわるポリイミド樹脂組成物は粗化表面を有する金属箔と充分な接着強度を有する。ここで、充分な接着強度とは7N/cm以上、より好ましくは10N/cmである。
本発明の金属箔付きポリイミド樹脂シートは、セミアディティブ工法に好ましく用いることができる。本発明のプリント配線板の製造方法にかかわるセミアディティブ工法では、本発明の金属箔付きポリイミド樹脂シートのポリイミド樹脂組成物面と回路形成した内層配線板とを対向させ、加熱および/または加圧をともなった方法で積層し、硬化せしめる。得られた積層体の金属箔をエッチングなどの方法で除去したのち、レーザーなどのヴィア穴あけ加工を施し、つづいてエッチングにより金属箔を除去したポリイミド樹脂シート表面に化学めっきを施し、ついで、めっきレジストの形成、電解めっきによるパターンめっき、レジスト剥離を行ない、給電層として機能した化学めっき層をクイックエッチングすることにより、回路を形成する。この場合、金属箔をエッチングなどの方法で除去したポリイミド樹脂シート表面には、金属箔の粗化面が転写している。化学めっきは、この転写された粗化面に対するアンカー効果により、主に接着強度が発現すると考えられる。高い接着強度を得るためには、粗化面の表面粗度を大きくする、すなわち、金属箔の粗化面の表面粗度が大きいものを用いることが有効であるが、既述したように、表面粗度Rzが3〜5μm程度であると、形成される回路のライン/スペースの値が30/30μm以上である場合には問題とならないが、30/30μm以下、とくに25/25μm以下の線幅の回路形成では、表面の凹凸の影響をうけ、良好な回路形成が困難となり重大な問題となる。したがって、本発明の金属箔付きポリイミド樹脂シートのポリイミド樹脂組成物が形成される金属箔表面の表面粗度が小さいことが、微細回路の形成に有利であり、同時に強固に接着している必要がある。強固な接着強度発現と、微細回路形成のためには、この金属箔の表面粗度Rzは3μm以下が好ましく、より好ましくは2μm以下、さらに好ましくは1μm以下である。なお、形成する回路幅の0.1倍程度以下の表面粗さを金属箔が有することが、良好な回路形状が得られ点で好ましい。金属箔が銅箔の場合、電解銅箔と圧延銅箔が入手可能であるが、圧延銅箔の方が表面粗度の小さなものが入手可能であり、好ましく使用される。
本発明にかかわる樹脂組成物は、その表面粗度が3μm以下である場合にも、化学めっきと強固に接着し得る。すなわち、本発明にかかわる樹脂組成物は、良好な接着性と微細な回路形成の両立を可能とした。さらに、表面粗度が小さいと、表面粗度が大きい場合と比較して、セミアディティブ工法におけるエッチング工程において給電電極の除去を短時間の内に行なうことが可能であり、微細回路の形成にとって好ましい。すなわち、短時間の内にエッチングが完了するため、電気めっきで形成する回路パターンのエッチング量が少なく、回路幅、厚さが設計値通りに形成が可能となり、とくに微細回路形成にとって好ましい。
本発明のポリイミド樹脂シートおよび金属箔付きポリイミド樹脂シートは、高絶縁抵抗、良好な接着強度を有しており、微細な回路形成が可能であり、微細な配線を有するプリント配線板用材料、さらにはビルドアップ配線板用材料として好ましく使用できる。
なお、表面粗度RzはJIS B0601などの表面形状に関する規格に規定されており、その測定には、JIS B0651の触針式表面粗さ計やB0652の光波干渉式表面粗さ計を用いることができる。本発明では、光波干渉式表面粗さ計ZYGO社製NewView5030システムを用いて高分子フィルムの10点平均粗さを測定した。
つぎに、本発明のプリント配線板の製造方法にかかわる積層工程について説明する。本発明のポリイミド樹脂シートまたは金属箔付きポリイミド樹脂シートのポリイミド樹脂組成物面と回路形成した内層配線板を対向させ、加熱および/または加圧をともなった方法で積層する。積層加工は、油圧プレスのほか、真空プレス、真空ラミネートも適用でき、積層時の泡の咬み込み、内層回路の埋め込み性の観点、また、本発明にかかわる積層体の金属層からなる接着層1の加熱による金属酸化を抑える観点から、真空プレス、真空ラミネートが好ましく使用される。最高積層温度は、好ましくは300℃以下、より好ましくは250℃以下、さらに好ましくは200℃以下である。また、積層時間は、好ましくは1分〜3時間程度、より好ましくは1分〜2時間である。真空プレス、真空ラミネートの場合、チャンバー内圧力は10kPa以下、さらに好ましくは1kPa以下である。
また、積層したのち、熱風オーブンなどの硬化炉に投入することも可能である。これによりポリイミド樹脂組成物の熱硬化反応を硬化炉中で促進させることができ、とくに積層時間を短くした場合、好ましくは20分以下にした場合、生産性向上の観点より好ましい。また、セミアディティブ法でプリント配線板を製造する場合、生産性を考慮し、20分以下の積層時間とし、完全にポリイミド樹脂組成物の硬化反応が終わっていない段階で、全面の銅箔を除去したのち、硬化炉中で熱硬化反応を促進させることも可能である。この方法は、ポリイミド樹脂組成物中の残溶媒量が多い場合に、発泡させることなく硬化炉中での硬化反応を行なえるため、好ましい。
本発明のポリイミド樹脂シートを用いて積層する場合、金属箔を用いる。金属箔の種類は、とくに制限されないが、用いられる金属箔はプリント配線板の回路の一部として使用される場合もあるため、電気抵抗が低い金属からなることが好ましい。具体的には、銅箔、アルミ箔、ニッケル箔などが好ましく使用されるが、プリント配線板の製造において一般的な銅箔がより好ましい。また、積層後に全面の金属箔をエッチングすることにより露出するポリイミド樹脂表面には、この金属箔の表面が転写されており、この表面に化学めっきを施す。先述したように、強固な接着強度発現と、微細回路形成のためには、この金属箔の表面粗度Rzは3μm以下が好ましく、より好ましくは2μm以下、さらに好ましくは1μm以下である。なお、形成する回路幅の0.1倍程度以下の表面粗さであることが良好な回路形状が得られる点で好ましい。金属箔が銅箔の場合、電解銅箔と圧延銅箔が入手可能であるが、圧延銅箔の方が表面粗度の小さなものが入手可能であり、好ましく使用される。
本発明のプリント配線板の製造方法では、積層工程ののち、全面の金属箔をエッチングなどの方法により剥離したポリイミド樹脂表面から内層配線板の電極にいたる穴あけ加工を行なう。金属箔のエッチングには、金属箔に応じたエッチャントが好ましく用いられる。好ましい金属箔としてあげた銅箔、アルミ箔、ニッケル箔などであれば、一般に入手可能な塩化第二鉄系エッチャント、塩化第二銅系エッチャントなどが好ましく使用される。
穴あけ加工方法としては、公知のドリルマシン、ドライプラズマ装置、炭酸ガスレーザー、UVレーザー、エキシマレーザーなどを用いることができるが、UV−YAGレーザー、エキシマレーザーが、小径、とくに50μm以下、とくには30μm以下のビア形成のために好ましい。また、良好な形状のビアを形成でき、好ましい。言うまでもなく、ドリルマシンによる貫通スルーホールを形成したのち、化学めっきによるパネルめっきを行なってもよい。また、穴あけ加工ののち、公知の技術でデスミアすることも可能である。
本発明のプリント配線板の製造方法に用いる化学めっきの種類としては、無電解銅めっき、無電解ニッケルめっき、無電解金めっき、無電解銀めっき、無電解錫めっきなどをあげることができ、いずれも本発明に使用可能であるが、工業的観点、耐マイグレーション性などの電気特性の観点より、無電解銅めっき、無電解ニッケルめっきが好ましく、無電解銅めっきがとくに好ましい。
化学めっきは、レーザードリリングなどの方法により形成されたビアの内面および/または貫通スルーホールの内面に、めっき皮膜を形成し、給電電極となる必要がある。したがって、また、本発明のプリント配線板の製造方法における化学めっきの厚さは、100nm〜1000nmであることが好ましく、さらには200nm〜800nmであることが好ましい。100nmより薄いと、給電電極とした際の面内の電気めっきの厚さがばらつき、逆に1000nmをこえる場合、本発明のプリント配線板の製造方法におけるエッチング工程で余分にエッチングを行なう必要があり、回路設計値よりも回路厚さが薄くなったり、回路幅が狭くなったりする。さらに、アンダーカットなどが発生し、回路形状が劣化するという問題が生じる。
本発明のプリント配線板の製造方法に用いる感光性めっきレジストとしては、広く市販されている公知の材料を用いることができる。本発明の製造方法では、狭ピッチ化に対応するために、50μmピッチ以下の解像度を有する感光性めっきレジストを用いることが好ましい。もちろん、本発明の製造方法で得られるプリント配線板の配線ピッチに、50μm以下のピッチを有する回路とそれ以上のピッチを有する回路が混在してもよい。
本発明のプリント配線板の製造方法に用いる電気めっきには、公知の多くの方法を適用することができる。具体的には、電解銅めっき、電解はんだめっき、電解錫めっき、電解ニッケルめっき、電解金めっきなどをあげることができる。工業的観点、耐マイグレーション性などの電気特性の観点より、電解銅めっき、電解ニッケルめっきが好ましく、電解銅めっきがとくに好ましい。
本発明のプリント配線板の製造方法における化学めっき層を除去する工程においては、公知のクイックエッチャントを用いることができる。たとえば、硫酸・過酸化水素系エッチャント、過硫酸アンモニウム系エッチャント、過硫酸ナトリウム系エッチャントや希釈した塩化第二鉄系エッチャント、希釈した塩化第二銅系エッチャントなどを好ましく用いることができる。
本発明のプリント配線板の製造方法にしたがい、ライン/スペース15μm/15μmの回路パターンを製造した場合、得られた回路の幅はエッチング前15.0μmであったものが、エッチング後に14.7μmとなり、ほぼ設計どおりの形状を有していた。
前述のように、本発明のプリント配線板の製造方法においては、本発明にかかわるポリイミド樹脂組成物上の微細な表面凹凸に、微細回路パターンを良好に形成することができ、かつ高い接着強度を有している。また、微細な表面凹凸上の給電層をエッチング残りなく良好にエッチングできること、および、本発明にかかわるポリイミド樹脂組成物は絶縁抵抗値が大きいこと、以上2つの理由により、今後益々狭ピッチ化する微細回路スペース部に求められる高い絶縁性を実現できるものである。また、本発明のポリイミド樹脂シートおよび金属箔付きポリイミド樹脂シートは、本発明のプリント配線板およびプリント配線板の製造方法に好ましく用いることできる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は、本発明を説明するためのものであり、限定するためのものではない。当業者は、本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更、修正、および改変を行ない得る。
なお、ガラス転移点温度は、DMS200(セイコーインスツルメンツ製)を用いて測定した。
実施例1
容量2000mlのガラス製フラスコに、ジメチルホルムアミド(以下、DMFという。)、0.95当量の1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(以下、APBという。)および0.05当量の3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニル(和歌山精化社製)を仕込み、チッ素雰囲気下で撹拌溶解した。さらに、フラスコ内をチッ素置換雰囲気下、溶液を氷水で冷却しつつ撹拌し、1当量の4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸無水物(以下、IPBPという。)を添加した。以上のようにして、ポリアミド酸重合体溶液を得た。なお、DMFの使用量は、APB、3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルおよびIPBPのモノマー仕込濃度が30重量%となるようにした。
このポリアミド酸溶液300gを、テフロンコートしたバットにとり、真空オーブンで、200℃、180分、665Paの条件で減圧加熱し、80gの水酸基を有する熱可塑性ポリイミド樹脂を得た。得られたポリイミド樹脂のガラス転移温度は150℃であった。
前記方法により得られたポリイミド樹脂粉末、ノボラック型のエポキシ樹脂(エピコート1032H60:油化シェル社製)、および、硬化剤として4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン(以下、4,4’−DDSとする)を、それぞれジオキソランに溶解し、濃度が20重量%の溶液を得た。得られたそれぞれの溶液を、ポリイミド、エポキシ樹脂、4,4’−DDSの重量比が70:30:9になるように混合し、接着剤溶液を得た。
得られた接着剤溶液を、ポリイミドフィルム(アピカル12.5HP、鐘淵化学工業社製)にグラビアコーターにて片面ずつ塗布したのち、170℃で2分間乾燥し、それぞれの接着剤層の厚さが5μmである接着層を形成した。
得られた両面接着剤層付きポリイミドフィルムと、厚さ5μmの銅箔とを、温度200℃、圧力3MPaで5分間加熱仮圧着し、積層体を得た。この積層体の導体層と反対の面の接着剤層に、18μmの厚延銅箔のマット面を、温度200℃、圧力3MPaで60分間加熱圧着し、接着剤層を硬化させた。この銅箔と積層体との引き剥し強度を測定したところ、常態で10.0N/cm、PCT後で7.0N/cmであり、PCT後の保持率は70%であった。また、はんだ耐熱試験を行なったところ、260℃で膨れや剥がれは生じなかった。
実施例2
実施例1と同様にして得たポリアミド酸溶液500gにβ−ピコリン35g、無水酢酸60gを加えて1時間攪拌したのち、さらに100℃で1時間攪拌し、イミド化させた。そののち、高速で攪拌したメタノール中にこの溶液を少しずつ投入し、糸状のポリイミド樹脂を得た。100℃で30分乾燥させたのち、ミキサーで粉砕し、メタノールでソックスレー洗浄を行ない、100℃で2時間乾燥させ、ポリイミド粉末を得た。得られたポリイミド樹脂のガラス転移温度は150℃であった。
前述のようにして得られたポリイミド樹脂粉末を用いたほかは、実施例1と同様にして銅箔と積層体との引き剥し強度を測定したところ、常態で9.8N/cm、PCT後で6.9N/cmであり、PCT後の保持率は70%であった。また、はんだ耐熱試験を行なったところ、260℃で膨れや剥がれはなかった。
実施例3
ポリイミド、エポキシ樹脂、4,4’−DDSの重量比が50:50:15になるように混合したほかは、実施例1と同様にして接着剤溶液を得た。
さらに、実施例1と同様にして積層体を得、銅箔と積層体との引き剥し強度を測定したところ、常態で8.7N/cm、PCT後で6.0N/cmであり、PCT後の保持率は69%であった。また、はんだ耐熱試験を行なったところ、260℃で膨れや剥がれは生じなかった。
参考例1
0.95当量のAPBおよび0.05当量の3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを、1当量の3、3’−ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン(以下BAPS-Mという)としたほかは、実施例1と同様にして熱可塑性ポリイミド樹脂を得た。得られたポリイミド樹脂のガラス転移温度は190℃であった。得られたポリイミド樹脂を用い、ポリイミド、エポキシ樹脂、4,4’−DDSの重量比が70:30:9になるように混合したほかは,実施例1と同様にして接着剤溶液を得た。
さらに、実施例1と同様にして積層体を得、銅箔と積層体との引き剥し強度を測定したところ、常態で9.0N/cm、PCT後で6.0N/cmであり、PCT後の保持率は67%であった。また、はんだ耐熱試験を行なったところ、260℃で膨れや剥がれは生じなかった。
実施例5
0.95当量のAPBおよび0.05当量の3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを、0.8当量のAPBおよび0.2当量の3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルとしたほかは、実施例1と同様にして熱可塑性ポリイミド樹脂を得た。得られたポリイミド樹脂のガラス転移温度は160℃であった。得られたポリイミド樹脂を用い、ポリイミド、エポキシ樹脂、4,4’−DDSの重量比が70:30:9になるように混合したほかは,実施例1と同様にして接着剤溶液を得た。
さらに、実施例1と同様にして積層体を得、銅箔と積層体との引き剥し強度を測定したところ、常態で8.2N/cm、PCT後で5.7N/cmであり、PCT後の保持率は70%であった。また、はんだ耐熱試験を行なったところ、260℃で膨れや剥がれは生じなかった。
比較例1
酸二無水物成分をピロメリット酸二無水物(PMDA)、ジアミン成分をオキシジアニリン(ODA)としたほかは、実施例1と同様にしてポリイミド樹脂粉末を得た。得られたポリイミド樹脂のガラス転移温度は350℃以上であった。
このポリイミド樹脂粉末は、DMF、THF、ジオキサン、ジオキソランのいずれの溶媒にも溶解しなかった。
比較例2
プラタボンドM1276(共重合ナイロン、日本リルサン社製)10g、エピコート1032H60(油化シェル社製)20g、および、ジアミノジフェニルサルフォン1gを、83gのDMFに溶解した。得られた接着剤溶液を、ポリイミドフィルム(アピカル12.5HP、鐘淵化学工業(株)製)に、グラビアコーターにて片面ずつ塗布したのち、100℃で4分間乾燥し、それぞれの接着剤層の厚さが5μmである接着層を形成した。
得られた両面接着剤層付きポリイミドフィルムと厚さ5μmの銅箔とを、温度200℃、圧力3MPaで5分間加熱仮圧着し、積層体を得た。この積層体の導体層と反対の面の接着剤層に、18μmの厚延銅箔のマット面を、温度200℃、圧力3MPaで60分間加熱圧着し、接着剤層を硬化させた。この銅箔と積層体との引き剥し強度を測定したところ、常態で8.0N/cm、PCT後で2.0N/cmであり、PCT後の保持率は25%であった。また、はんだ耐熱試験を行なったところ、260℃で膨れや剥がれを生じた。
なお、引き剥がし強度の測定は、JISC 6481に準拠した。また、はんだ耐熱試験については、積層体を40℃、湿度90%、96時間の環境試験後に、260℃のはんだ浴に10秒浸漬し、膨れや剥がれを目視にて判断した。
エレクトロニクス用材料の信頼性試験であるPCT(Pressure Cooker Test)処理条件は、121℃、湿度100%、96時間とした。PCT処理後の引き剥がし強度の保持率は、PCT処理前の引き剥がし強度をF1とし、PCT処理後の引き剥がし強度をF2とし、下記式:
PCT処理後の引き剥がし強度の保持率(%)=F2÷F1×100
により算出した。
参考例2
(1)参考例1で得られたポリイミド樹脂を用いて、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、4,4’−DDSの重量比を90:10:3としたほかは、実施例1と同様にして接着剤溶液を得た。
得られた接着剤溶液を、支持体である125μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(表面粗度0.1μm)に、乾燥後の厚さが25μmになるように塗布し、80℃で2分間、120℃で2分間、150℃で2分間、170℃で2分間乾燥してポリイミド樹脂シートを得た。
得られたポリイミド樹脂シートから支持体を剥離した単層シートを、2枚の銅箔粗化面(圧延銅箔;株式会社ジャパンエナジー製BHY−22B−T、Rz=1.97μm)で挟み、200℃、2時間の条件で硬化させて硬化後フィルムを得た。圧延銅箔の接着強度は11N/cm、圧延銅箔エッチング後の粗化面に対する化学めっき銅の接着強度は8N/cm、絶縁抵抗は1.7×1016Ω・cm、比誘電率は3.1、誘電正接は0.012であった。なお、誘電特性評価は、関東電子応用株式会社製の空洞共振器摂動法複素誘電率評価装置を用いて1〜10GHzの範囲で評価を行なった。
(2)銅箔9μmのガラスエポキシ銅張積層板から内層回路板を作製し、回路面と圧延銅箔(株式会社ジャパンエナジー製BHY−22B−T、Rz=1.97μm)の粗化面を対向させ、両者のあいだに工程(1)で得られたポリイミド樹脂シートを挟み、真空プレスにより温度200℃、熱板圧力3MPa、プレス時間2時間、真空条件1KPaの条件で内層回路板に積層、硬化した。
(3)(2)で得られた積層体の全面の銅箔を、塩化第二鉄エッチャントでエッチングした。
(4)UV−YAGレーザーにより、内層板の電極直上に該電極にいたる内径30μmのビアホールを開けた。
(5)つづいて、基板全面に無電解銅めっきを行なった。無電解めっき層の形成方法はつぎのとおりである。まず、アルカリクリーナー液で積層体を洗浄し、ついで酸での短時間プレディップを行なった。さらに、アルカリ溶液中で白金付加とアルカリによる還元を行なった。つぎに、アルカリ中での化学銅めっきを行なった。めっき温度は室温、めっき時間は10分間であり、この方法で300nmの厚さの無電解銅めっき層を形成した。
(6)液状感光性めっきレジスト(ジェイ エス アール(株)製、THB320P)をコーティングし、110℃で10分間乾燥して20μm厚さのレジスト層を形成した。レジスト層にライン/スペースが15/15μmのガラスマスクを密着して、超高圧水銀灯の紫外線露光機で1分間露光したのち、現像液(ジェイ エス アール(株)製、PD523AD)に3分間浸漬して感光した部分を除去し、ライン/スペースが15/15μmのめっきレジストパターンを形成した。
(7)つづいて、硫酸銅めっき液によって無電解銅めっき皮膜が露出する部分の表面に、厚み10μmの銅製パターンを形成した。電解銅めっきは、10%硫酸中で30秒間予備洗浄し、つぎに室温中で20分間めっきを行なった。電流密度は2A/dm2であり、膜厚は10μmとした。
(8)アセトンを用いてめっきレジストを剥離した。
(9)硫酸過酸化水素エッチャントに5分間浸漬し、回路以外の部分の無電解銅めっき層を除去してプリント配線板を得た。
得られたプリント配線板は、ほぼ設計値通りのライン/スペースを有していた。また、給電層剥離部分のEPMA分析による残留金属の有無の測定を行なったが、残存金属の存在は認められなかった。また、回路パターンは強固に接着していた。
参考例3
0.95当量のAPBおよび0.05当量の3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルを、1当量の1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(以下APB)としたほかは、実施例1と同様にして熱可塑性ポリイミド樹脂を得た。得られたポリイミド樹脂のガラス転移温度は150℃であった。得られたポリイミド樹脂を用いて、参考例2と同様の操作を行ない、硬化後フィルムおよびプリント配線板を得た。
硬化後フィルムの圧延銅箔の接着強度は12N/cm、化学めっき銅の接着強度は7N/cm、絶縁抵抗は1.5×1016Ω・cm、比誘電率は3.0、誘電正接は0.010であった。
得られたプリント配線板は、ほぼ設計値通りのライン/スペースを有していた。また、給電層剥離部分のEPMA分析による残留金属の有無の測定を行なったが、残存金属の存在は認められなかった。また、回路パターンは強固に接着していた。
実施例8
実施例1のポリイミド樹脂を用いたほかは、参考例2と同様の操作を行ない、硬化後フィルムおよびプリント配線板を得た。
硬化後フィルムの圧延銅箔の接着強度は12N/cm、化学めっき銅の接着強度は7N/cm、絶縁抵抗は1.7×1016Ω・cm、比誘電率は3.1、誘電正接は0.010であった。
得られたプリント配線板は、ほぼ設計値通りのライン/スペースを有していた。また、給電層剥離部分のEPMA分析による残留金属の有無の測定を行なったが、残存金属の存在は認められなかった。また、回路パターンは強固に接着していた。
実施例9
実施例6の工程(1)において支持体として用いられた125μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを、銅箔(圧延銅箔;株式会社ジャパンエナジー製BHY−22B−T、Rz=1.97μm)に変え、銅箔粗化面上にポリイミド樹脂組成物溶液を塗布したほかは、実施例6と同様の操作を行ない、プリント配線板を得た。
得られた金属箔付きポリイミド樹脂シートを硬化させ、各種評価を行なったところ、圧延銅箔の接着強度は13N/cm、化学めっき銅の接着強度は7N/cm、絶縁抵抗は1.7×1016Ω・cm、比誘電率は3.1、誘電正接は0.010であった。
得られたプリント配線板は、ほぼ設計値通りのライン/スペースを有していた。また、給電層剥離部分のEPMA分析による残留金属の有無の測定を行なったが、残存金属の存在は認められなかった。また、回路パターンは強固に接着していた。
比較例3
銅箔9μmのガラスエポキシ銅張積層板から内層回路板を作製し、つぎにビルドアップ基板用エポキシ樹脂シートをラミネートし、170℃で30分間硬化した。ついで、前記絶縁基板を、過マンガン酸カリウム溶液に浸漬して、樹脂層の表面を粗面化し、無電解めっきの密着性を向上させる処理を行なった。ついで、実施例6の工程(4)以降と同様の手順でプリント配線板を得た。
表面粗化後の樹脂表面のRz値は3.0μmであった。得られた多層プリント配線板は、樹脂表面の凹凸が大きいために、回路幅が安定しなかった。また、化学めっき銅の接着強度は7N/cm、絶縁抵抗は5.0×1013Ω・cm、比誘電率は3.5、誘電正接は0.040であった。

Claims (17)

  1. 下記一般式(1)であらわされるポリイミド樹脂、および熱硬化性樹脂を含有する樹脂組成物。
    Figure 0004221290
    (式中、mは整数であり、nは0を除く整数であり、m+nは1以上である。Vは、−O−T−O−で示される2価の基であり、Tは2価の有機基を表わす。Yは、互いに独立した2価の有機基であり、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2b−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−C(=O)O−および単結合からなる群より選ばれた1つを表わす。a、bおよびcは、互いに独立した0以上5以下の整数である。Xは、−OH基である。dは1〜4の整数である。)
  2. (A)酸二無水物成分とジアミン成分とを反応させて得られるポリイミド樹脂、および、(B)熱硬化性樹脂を含有する接着剤用樹脂組成物であって、酸二無水物成分が下記一般式(2)で表わされる酸二無水物を含有し、ジアミン成分が下記一般式(4)で表されるジアミンを含有する樹脂組成物。
    Figure 0004221290
    (式中Vは、−O−T−O−で示される2価の基であり、Tは2価の有機基を表わす。)
    Figure 0004221290
    (式中、Zは、互いに独立した2価の有機基であり、−C(=O)−、−SO2−、−O−、−S−、−(CH2b−、−NHCO−、−C(CH32−、−C(CF32−、−C(=O)O−および単結合からなる群より選ばれた1つを表わす。bおよびcは、互いに独立した0以上5以下の整数である。Xは、−OH基である。eは1〜4の整数である。)
  3. 前記一般式(4)で表わされるジアミンが、水酸基を含有するジアミンである請求項2記載の樹脂組成物。
  4. 一般式(1)または一般式(2)におけるTが、
    Figure 0004221290
    で表わされる基、および
    Figure 0004221290
    (式中、Zは、−CqH2q−であり、qは1以上5以下の整数である。)
    で表わされる基からなる群より選ばれた少なくとも1種のである請求項1または2記載の樹脂組成物。
  5. 一般式(4)で表されるジアミンが、下記式で表わされる3,3’−ジヒドロキシ−4,4’−ジアミノビフェニルである請求項2記載の樹脂組成物。
    Figure 0004221290
  6. ポリイミド樹脂のガラス転移温度Tgが350℃以下である請求項1または2記載の樹脂組成物。
  7. さらに沸点が160℃以下の溶媒を含む請求項1または2記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1または2記載の樹脂組成物を含む樹脂シート。
  9. 支持体上に形成されてなる請求項記載の樹脂シート。
  10. 樹脂シートと接触している支持体の表面粗度Rzが、1μm以下である請求項記載の樹脂シート。
  11. 支持体が合成樹脂フィルムである請求項記載の樹脂シート。
  12. 樹脂シートの表面に保護フィルムを有する請求項記載の樹脂シート。
  13. 請求項記載の樹脂シートが金属箔上に設けられてなる金属箔付き樹脂シート。
  14. 樹脂シートに接触している金属箔の表面粗度Rzが3μm以下である請求項13記載の金属箔付き樹脂シート。
  15. 請求項記載の樹脂シートを用いて得られるプリント配線板。
  16. 請求項記載の樹脂シートを用いるプリント配線板の製造方法であって、(i)金属箔と回路形成した内層配線板の回路面とのあいだに樹脂シートを挟んで加熱および/または加圧をともなう方法で積層する工程、(ii)得られた積層体の表面の金属箔を除去する工程、(iii)露出した樹脂表面から内層配線板の電極にいたる穴あけ加工工程、(iv)化学めっきによるパネルめっき工程、(v)感光性めっきレジストによるレジストパターン形成工程、(vi)電気めっきによる回路パターン形成工程、(vii)レジストパターン剥離工程、および、(viii)レジストパターン剥離により露出した化学めっき層を除去する工程を含むプリント配線板の製造方法。
  17. 請求項13記載の金属箔付き樹脂シートを用いるプリント配線板の製造方法であって、(i)金属箔付き樹脂シートの樹脂面と回路形成した内層配線板の回路面を対向させ、加熱および/または加圧をともなった方法で積層する工程、(ii)得られた積層体の表面の金属箔を除去する工程、(iii)露出した樹脂表面から内層配線板の電極にいたる穴あけ加工工程、(iv)化学めっきによるパネルめっき工程、(v)感光性めっきレジストによるレジストパターン形成工程、(vi)電気めっきによる回路パターン形成工程、(vii)レジストパターン剥離工程、および、(viii)レジストパターン剥離により露出した化学めっき層を除去する工程を含むプリント配線板の製造方法。
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