JP4187941B2 - Boron-containing polyorganosilsesquioxane and adhesive composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサン及び接着剤組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、耐熱性や耐候性などに優れると共に、被着体との密着性の良好な湿気硬化型の接着剤組成物における接着成分などとして有用なホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサン、及びこのものを接着成分として含む上記特性を有する接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、無機系接着剤の代表的なものとして水ガラスが知られているが、この水ガラスは強塩基性であるため、一般に無機材料と無機材料との接着に用いられている。また、有機−無機複合系接着剤として、シリコーン樹脂系のものが知られているが、このものは、一般に硬化時に紫外線を照射したり、加熱を必要とするものが多く、また被着体との密着性を向上させるために、被着体に対する濡れ性を考慮する必要もある。このシリコーン樹脂系接着剤の中で特殊なタイプとして、アルコキシシランを用いた湿気硬化型のものが知られている。しかしながら、このものは水分との反応が遅く、反応性が悪い(硬化速度が遅い)ために、通常酸又は塩基触媒が添加されている。
一方、シリコーン樹脂の一種であるポリシルセスキオキサンは耐熱性や耐候性に優れた材料であることが知られている。このポリシルセスキオキサンの中で、ケイ素原子に有機基が結合したポリオルガノシルセスキオキサンは、例えば非加水分解性有機基が一つ結合したトリクロロシランやトリアルコキシシランなどの3官能性シランを加水分解、縮合させることにより、製造することができる。このポリオルガノシルセスキオキサンは、無機基材や有機基材上に無機材料層を形成する場合の該無機材料層中のバインダーなどとして用いられている。そして、ポリオルガノシルセスキオキサン中の非加水分解性有機基として、エポキシ基、水酸基、チオール基などの官能基を含む基を用いることにより、基材と無機材料層との密着性の向上が図られている。
ところで、近年、接着剤の応用展開は一段と多様化が進み、包装・製本、土木・建築、電子・電気機器、自動車、光学部品などの工業分野、あるいは一般コンシューマー分野など、あらゆる分野において、接着剤が利用されている。
接着剤としては、一般にエポキシ系、ウレタン系、アクリル系、シリコーン系、ゴム系、酢酸ビニル系、無機系などが用いられており、そして、この接着剤の中で、湿気硬化型であって、雰囲気中の水分により常温で硬化し、かつ耐熱性や耐候性に優れると共に、有機材料−無機材料、有機材料−有機材料及び無機材料−無機材料を密着性よく接着させるものは、工業的に応用分野が極めて広い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、耐熱性や耐候性などに優れ、有機材料−無機材料、有機材料−有機材料及び無機材料−無機材料を密着性よく接着し得る湿気硬化型の接着剤組成物における接着成分などとして有用な新規なポリオルガノシルセスキオキサン、及びこのものを接着成分として含む上記特性を有する接着剤組成物を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ポリオルガノシルセスキオキサンであって、分子内のケイ素原子の一部が酸素原子を介してホウ素原子に結合した構造を有する化合物は新規なもので、その目的に適合し得ることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
(1)(a)一般式(I)
R1−B−R2 2・・・・・・(I)
(式中、R1は水酸基、炭素数1〜4のアルコキシル基又は塩素原子、R2は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、2つのR2は互いに同一でも異なっていてもよく、また互いに結合してモノまたはポリシクロ環を形成してもよい)で表されるホウ素化合物と、(b)一般式(II)
R3−Si−R4 3・・・・・・(II)
(式中、R3は炭素数1〜12の炭化水素基又は水酸基、チオール基、アミノ基、シアノ基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、エポキシ基及び(メタ)アクリロイルオキシ基の中から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する炭素数1〜12の炭化水素基、R4は加水分解性基で、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルコキシル基を示し、3つのR4は互いに同一でも異なっていてもよい)で表されるケイ素化合物を縮合させて得られたポリオルガノシルセスキオキサンの末端のケイ素原子の一部が、酸素原子を介してホウ素原子に結合した構造を有することを特徴とするホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサン、
(2)ケイ素原子とホウ素原子の割合が、モル比で5:1〜500:1である上記(1)に記載のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサン、
及び
【0005】
(3)(a)一般式(I)
R1−B−R2 2・・・・・・(I)
(式中、R1は水酸基、炭素数1〜4のアルコキシル基又は塩素原子、R2は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、2つのR2は互いに同一でも異なっていてもよく、また互いに結合してモノまたはポリシクロ環を形成してもよい)
で表されるホウ素化合物と、(b)一般式(II)
R3−Si−R4 3・・・・・・(II)
(式中、R3は炭素数1〜12の炭化水素基又は水酸基、チオール基、アミノ基、シアノ基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、エポキシ基及び(メタ)アクリロイルオキシ基の中から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する炭素数1〜12の炭化水素基、R4は加水分解性基で、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルコキシル基を示し、3つのR4は互いに同一でも異なっていてもよい)で表されるケイ素化合物と、(c)一般式(III)
H−Si−R5 3・・・・・・(III)
(式中、R5は炭素数1〜4のアルコキシル基又は塩素原子を示し、3つのR5は互いに同一でも異なっていてもよい)
で表されるシラン化合物を縮合させ、さらに
(d)一般式(IV)
CH2=CH−R6・・・・・・(IV)
(式中、R6はイソシアネート基またはイソチオシアネート基を有する炭素数1〜10の炭化水素基を示す)
で表されるビニル化合物を付加させてなるものであって、ケイ素原子の一部に−CH2CH2−R6基(R6はイソシアネート基またはイソチオシアネート基を有する炭素数1〜10の炭化水素基を示す)が導入されてなる上記(1)又は(2)記載のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサン、
(4)前記一般式(I)で表されるホウ素化合物がジメチルヒドロキシボラン、ジエチルヒドロキシボラン、ジ−tert−ブチルヒドロキシボラン、ジフェニルヒドロキシボラン、ジベンジルヒドロキシボラン、tert−ブチルエチルヒドロキシボラン、1−ヒドロキシボラシクロオクタン、8−ヒドロキシ−8−ボラビシクロ〔3.2.1〕オクタンン、ジメチルメトキシボラン、ジエチルメトキシボラン、ジ−tert−ブチルメトキシボラン、ジフェニルメトキシボラン、ジベンジルメトキシボラン、tert−ブチルエチルメトキシボラン、1−メトキシボラシクロオクタン、8−メトキシ−8−ボラビシクロ〔3.2.1〕オクタン、ジシクロヘキシルクロロボランのいずれかである上記(1)又は(2)に記載のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサン、および
(5)接着成分として、上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンを含むことを特徴とする接着剤組成物を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンは、分子内のケイ素原子の一部が酸素原子を介してホウ素原子に結合した構造を有する新規な化合物であって、該ホウ素原子は分子末端に導入される。
分子中のケイ素原子には有機基が一つ結合しており、該有機基としては、炭素数1〜12の炭化水素基及び官能基を有する炭素数1〜12の炭化水素基が好ましく挙げられる。ここで、炭素数1〜12の炭化水素基としては、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、芳香環上に置換基を有する若しくは有しない炭素数6〜12のアリール基、芳香環上に置換基を有する若しくは有しない炭素数7〜12のアラルキル基を挙げることができる。上記炭素数1〜12のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、このアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。炭素数2〜12のアルケニル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、このアルケニル基の例としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基などが挙げられる。炭素数6〜12のアリール基としては、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などが挙げられ、炭素数7〜12のアラルキル基としては、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基などが挙げられる。
【0007】
一方、官能基を有する炭素数1〜12の炭化水素基における官能基としては、例えば水酸基、チオール基、アミノ基、シアノ基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、エポキシ基及び(メタ)アクリロイルオキシ基などの中から選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。これらの官能基が導入される炭素数1〜12の炭化水素基としては、前記の炭素数1〜12の炭化水素基の説明において例示したものと同じものを挙げることができる。
この官能基を有する炭素数1〜12の炭化水素基としては、例えば2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−メルカプトエチル基、3−メルカプトプロピル基、2−メルカプトプロピル基、2−アミノエチル基、3−アミノプロピル基、2−アミノプロピル基、2−ジメチルアミノエチル基、4−ジメチルアミノベンジル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、2−シアノプロピル基、3−イソシアナトプロピル基、3−イソチオシアナトプロピル基、3−グリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、3−アクリロイルオキシプロピル基、3−メタクリロイルオキシプロピル基などが挙げられる。
【0008】
本発明においては、分子中のケイ素原子に結合する前記有機基としては同じ種類のものであってもよく、また異なる種類のものであってもよい。特に、分子中のケイ素原子に結合する有機基が前記の官能基を有する炭化水素基であれば、本発明のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンを接着成分として使用する場合、被着体への密着性が向上する。
一方、本発明のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンにおいて、ケイ素原子の一部が酸素原子を介して結合するホウ素原子は、分子末端に存在する。また、分子末端に存在するホウ素原子には、有機基が二つ結合している。この有機基は、炭素数1〜12の炭化水素基である。該炭素数1〜12の炭化水素基としては、前述のケイ素原子に結合する有機基における炭素数1〜12の炭化水素基の説明において例示したものと同じものを挙げることができる。この有機基として嵩高の炭化水素基でもよく、このような嵩高炭化水素基としては、例えばtert−ブチル基、tert−アミル基、tert−オクチル基、フェニル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。また、末端に存在するホウ素原子に炭素数1〜12の炭化水素基はたがいに結合して、ホウ素原子と共にモノ又はポリシクロ環の嵩高基を形成してもよい。このような嵩高基の例としては、ボラシクロオクタン−1−イル基、8−ボラビシクロ〔3.2.1〕オクタン−8−イル基などを挙げることができる。
このようなホウ素原子を導入したホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンは、水分によりホウ素原子と酸素原子との間の結合が切断されて末端に水酸基が生成し、重合(重縮合)が進むので、接着成分として用いた場合、湿気硬化型の接着剤を得ることができる。
【0009】
本発明のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンにおけるケイ素原子とホウ素原子の割合は、モル比で、通常5:1〜500:1の範囲で選定される。ホウ素原子の含有割合が上記範囲より少ないとホウ素原子を導入した効果が充分に発揮されないおそれがあり、一方上記範囲より多いとポリオルガノシルセスキオキサンとしての性能が失われ場合があり、好ましくない。これらの理由から、ケイ素原子とホウ素原子の好ましい割合は5:1〜100:1の範囲であり、特に5:1〜20:1の範囲が好適である。
本発明のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンは、以下に示す二つの方法により製造することができる。
まず、第1の方法は、(a)一般式
R1−B−R2 2・・・・・・(I)
(式中、R1は水酸基、炭素数1〜4のアルコキシル基又は塩素原子、R2 は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、2つのR2は互いに同一でも異なっていてもよく、また互いに結合してモノまたはポリシクロ環を形成してもよい)
で表されるホウ素化合物と、(b)一般式(II)
R3−Si−R4 3・・・・・・(II)
(式中、R3は炭素数1〜12の炭化水素基又は水酸基、チオール基、アミノ基、シアノ基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、エポキシ基及び(メタ)アクリロイルオキシ基の中から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する炭素数1〜12の炭化水素基、R4は加水分解性基で、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルコキシル基を示し、3つのR4は互いに同一でも異なっていてもよい)で表されるケイ素化合物を縮合させる方法である。
【0010】
前記(a)成分の一般式(I)で表される化合物において、R 1 の炭素数1〜4のアルコキシル基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基が挙げられる。またR2 の炭素数1〜12の炭化水素基としては、前述のケイ素原子に結合する有機基における炭素数1〜12の炭化水素基の説明において例示したものと同じものを挙げることができる。
この一般式(I)で表されるホウ素化合物としては、単官能ホウ素化合物として、例えば一般式(I−a)
R1−B−R7 2・・・・・・(I−a)
(式中、R1は前記と同じであり、R7は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、2つのR7はたがいに同一でも異なっていてもよく、また、たがいに結合してモノ又はポリシクロ環を形成してもよい)
で表される化合物を挙げることができる。
【0011】
前記一般式(I−a)で表される化合物の例としては、ジメチルヒドロキシボラン、ジエチルヒドロキシボラン、ジ−tert−ブチルヒドロキシボラン、ジフェニルヒドロキシボラン、ジベンジルヒドロキシボラン、tert−ブチルエチルヒドロキシボラン、1−ヒドロキシボラシクロオクタン、8−ヒドロキシ−8−ボラビシクロ〔3.2.1〕オクタンン、ジメチルメトキシボラン、ジエチルメトキシボラン、ジ−tert−ブチルメトキシボラン、ジフェニルメトキシボラン、ジベンジルメトキシボラン、tert−ブチルエチルメトキシボラン、1−メトキシボラシクロオクタン、8−メトキシ−8−ボラビシクロ〔3.2.1〕オクタン、ジシクロヘキシルクロロボランなどが挙げられる。
【0012】
本発明においては、(a)成分のホウ素化合物として、前記の一般式(I−a)で表されるホウ素化合物の中から一種を選び用いてもよく、二種以上を選び用いてもよい。
【0013】
一方、前記(b)成分の一般式(II)で表される化合物において、R3で表される有機基としては、炭素数1〜12の炭化水素基及び官能基を有する炭素数1〜12の炭化水素基を挙げることができる。
ここで、炭素数1〜12の炭化水素基としては、前述のケイ素原子に結合する有機基における炭素数1〜12の炭化水素基の説明において例示したものと同じものを挙げることができる。また、官能基を有する炭素数1〜12の炭化水素基における官能基としては、例えば水酸基、チオール基、アミノ基、シアノ基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、エポキシ基及び(メタ)アクリロイルオキシ基などの中から選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。
【0014】
この官能基を有する炭素数1〜12の炭化水素基としては、例えば2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−メルカプトエチル基、3−メルカプトプロピル基、2−メルカプトプロピル基、2−アミノエチル基、3−アミノプロピル基、2−アミノプロピル基、2−ジメチルアミノエチル基、4−ジメチルアミノベンジル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、2−シアノプロピル基、3−グリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、3−アクリロイルオキシプロピル基、3−メタクリロイルオキシプロピル基などが挙げられる。
また、R4 のうちのハロゲン原子としては塩素原子が好ましく挙げられ、炭素数1〜4のアルコキシル基としては、前記一般式(I)において、炭素数1〜4のアルコキシル基の説明で例示したものと同じものを挙げることができる。
【0015】
前記一般式(II) で表されるケイ素化合物としては、例えばメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ベンジルトリメトキシシラン、ベンジルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2−アミノエチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、4−ジメチルアミノベンジルトリメトキシシラン、2−シアノエチルトリメトキシシラン、3−シアノプロピルトリメトキシシラン、2−シアノプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランなどのトリアルコキシシラン類及びこれらに対応するトリクロロシラン類などが挙げられる。これらのケイ素化合物は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0016】
本発明においては、所定の割合の(a)成分である前記一般式(I)で表されるホウ素化合物と、(b)成分である一般式(II)で表されるケイ素化合物を、少なくとも水を含む溶媒中において、酸又は塩基触媒の存在下、好ましくは塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などの酸触媒の存在下、0〜50℃程度の温度、好ましくは10〜40℃の温度において、部分的に加水分解させながら縮合させることにより、本発明のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンが得られる。
この反応において、(a)成分の一般式(I)で表されるホウ素化合物として、単官能ホウ素化合物を用いた場合には、ポリオルガノシルセスキオキサンの末端のケイ素原子が、酸素を介してホウ素原子に結合する。
【0017】
一般式(I)で表されるホウ素化合物として、前記一般式(I−a)で表される単官能ホウ素化合物を用い、これと一般式(II)で表されるケイ素化合物を縮合させた場合、例えば一般式(V)
【0018】
【化1】
【0019】
(式中、R3 及びR7 は前記と同じであり、nは重合度を示す。)
で表されるホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンを製造することができる。
次に、第2の方法は、(a)前記一般式(I)で表されるホウ素化合物と、(b)上記一般式(II) で表されるケイ素化合物と、(c)一般式(III)
H−Si−R5 3 ・・・・・・(III)
(式中、R5 は炭素数1〜4のアルコキシル基又は塩素原子を示し、3つのR5 は互いに同一でも異なっていてもよい)。
で表されるシラン化合物を縮合させ、さらに(d)一般式(IV)
CH2 =CH−R6 ・・・・・・(IV)
(式中、R6 は官能基を有する炭素数1〜10の炭化水素基を示す。)
で表されるビニル化合物を付加させることにより、ケイ素原子の一部に−CH2 CH2 −R6 基(R6 は前記と同じである。)が導入されてなるホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンを製造する方法である。
【0020】
この方法は、前述の第1の方法では、容易に加水分解してホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサン中に導入することができない官能基、例えばイソシアネート基やイソチオシアネート基などを導入する方法である。
前記(c)成分の一般式(III)において、R5 で表される炭素数1〜4のアルコキシル基としては、前記一般式(I)において、炭素数1〜4のアルコキシル基の説明で例示したものと同じものを挙げることができる。この一般式(III)で表されるシラン化合物の例としては、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリクロロシランなどが挙げられる。
また、(d)成分の一般式(IV) において、R6 で表される官能基を有する炭素数1〜10の炭化水素基における官能基としては、特にイソシアネート基やイソチオシアネート基を好ましく挙げることができる。この一般式(IV) で表されるビニル化合物としては、例えばアリルイソシアネート、アリルイソチオシアネートなどを好ましく挙げることができる。
【0021】
本発明においては、所定の割合の(a)成分である前記一般式(I)で表されるホウ素化合物と、(b)成分である一般式(II)で表されるケイ素化合物と、一般式(III)で表されるトリアルコキシシランを、少なくとも水を含む溶媒中において、酸又は塩基触媒の存在下、好ましくは、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などの酸触媒の存在下、10〜100℃程度の温度、好ましくは20〜90℃の温度において、部分的に加水分解させながら縮合させることにより、ホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンを生成させる。生成したホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンはヘキサンなどの有機溶媒を加えて析出させて回収することができる・
この反応において、一般式(I)で表されるホウ素化合物として、前記一般式(I−a)で表される単官能ホウ素化合物を用いた場合、例えば一般式(VI)
【0022】
【化2】
【0023】
(式中、R3 、R7 及びnは前記と同じである。)
で表される化合物が得られる。
次に、このようにして得られたホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンに、一般式(IV) で表されるビニル化合物を、例えば塩化白金酸触媒を用い、通常50〜200℃、好ましくは80〜150℃の温度において付加させることにより、ケイ素原子の一部に−CH2 CH2 −R6 基(R6 は前記と同じである。)を導入させてなるホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンが得られる。
この場合、前記一般式(VI)で表される化合物に該ビニル化合物を付加させると、一般式(VII)
【0024】
【化3】
【0025】
(式中、R3 、R6 、R7 及びnは前記と同じである。)
で表されるホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンが得られる。
このような本発明のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンは、水分によって該ホウ素原子と酸素原子の間が切断されて、重合がさらに進み、ゲル化する性質を有している。したがって、湿気硬化型接着剤の接着成分として有用である。また、ケイ素原子に各種の官能基を導入することが可能であり、これにより、接着成分として用いた場合、被着体との密着性を良好なものとすることができる。
本発明の接着剤組成物は、接着成分として、前述の本発明のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンを含むものであり、空気中の水分によって硬化する湿気硬化型である。
この接着剤組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により、無機充填剤、硬化触媒、着色剤などを含有させることができる。無機充填剤としては、例えばシリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、クレーなどを挙げることができる。
【0026】
さらに、接着成分であるホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンが、ケイ素原子にアクリロイルオキシ基やメタクリロイルオキシ基などの光重合性官能基が導入されているものである場合、光重合開始剤を配合し、接着時に、接着層に対して、紫外線などの活性光線を照射し、被着体との密着性を向上させることもできる。
また、該ホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンが、ケイ素原子にグリシジル基などのエポキシ系官能基が導入されているものである場合、接着時に接着層をアルカリ溶液などで処理してエポキシ基を開環させ、被着体との密着性を向上させることができる。
本発明の接着剤組成物の大気中での硬化時間は、常温で、一般に6〜48時間程度である。
【0027】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
ケイ素化合物としてフェニルトリメトキシシラン10gとホウ素化合物としてジエチルメトキシボラン1.3gを、トルエン−水重量比22:2.5の混合溶液24.5gに加え、さらに触媒としてメタンスルホン酸0.24gを添加し、低沸点成分を留去しながら23℃にて3時間、続けて90℃で6時間反応を行った。
反応終了後、反応液にヘキサンを加え、析出した反応生成物6.2gを回収した。
この反応生成物について、次の方法により数平均分子量を測定すると共に、元素分析、赤外線吸収スペクトル(IR)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)の測定を行った。
(1)数平均分子量
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、ポリスチレン換算の数平均分子量を測定した(TSKゲル、G2500、G2000、G1000、THF溶媒)。測定には、HLC−8020クロマトグラフィー(東ソー(株)製)を使用した。
(2)元素分析
ICP分光分析により、ケイ素原子とホウ素原子の比を測定した。測定は、反応生成物0.01gを100mlの水に分散させ、少量のフッ化水素を加え分解した後、更に水を加え約100ppmとして行なった。測定には、ICP.S−1000IV((株)島津製作所製)を使用した。
(3)赤外線吸収スペクトル(IR)
FT・IR1600(パーキンエルマー社製)を使用した。
(4)核磁気共鳴スペクトル
1H NMRと13C NMRの測定にはFX270(日本電子(株)製)を、29Si CP/MAS NMRの測定にはJNM・A−500(日本電子(株)製)を使用した。
その結果を以下に示す。
数平均分子量
Mn=1400
元素分析
Si:B≒5:1
赤外線吸収スペクトル
3490cm-1(OH)、2950cm-1(−CH)
1600,1440,720,700cm-1(Ph)
1110cm-1(C−Si)、1040cm-1(Si−O−Si)
核磁気共鳴スペクトル
29Si CP/MAS NMR:−78ppmこれらの結果より、反応生成物は末端にホウ素に結合したエチル基を有し、かつケイ素原子とホウ素原子のモル比が5:1で、フェニル基を有するポリオルガノシルセスキオキサンであることが同定された。
【0028】
実施例2
ケイ素化合物として3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン10g、ホウ素化合物としてジシクロヘキシルクロロボラン0.8g及びメタンスルホン酸0.24gを用い、実施例1と同様に実施して、反応生成物6.8gを得た。
この反応生成物について、実施例1と同様に数平均分子量を測定すると共に、元素分析、IR及びNMRの測定を行った。その結果を以下に示す。
数平均分子量
Mn=1200
元素分析
Si:B≒10:1
赤外線吸収スペクトル
2954cm-1(CH)、1716cm-1(C=O)
1637cm-1(C=C)、1124cm-1(C−O−C)
1039cm-1(Si−O−Si)
核磁気共鳴スペクトル
これらの結果より、反応生成物はホウ素に結合したシクロヘキシル基を有し、かつケイ素原子とホウ素原子のモル比が10:1で、3−メタクリロイルオキシプロピル基を有するポリオルガノシルセスキオキサンであることが同定された。
【0029】
実施例3
ケイ素化合物として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン10g、ホウ素化合物としてジエチルメトキシボラン1.3g及び触媒として濃塩酸0.35gを用い、実施例1と同様に実施して、反応生成物5.0gを得た。
この反応生成物について、実施例1と同様に数平均分子量を測定すると共に、元素分析、IR及びNMRの測定を行った。その結果を以下に示す。
数平均分子量
Mn=2000
元素分析
Si:B≒10:1
赤外線吸収スペクトル
2950cm-1(CH)、1110cm-1(C−O−C)
1040cm-1(Si−O−Si)
核磁気共鳴スペクトル
1H NMR:1.2ppm(BCH2 CH 3 )
3.6ppm(BCH 2 CH3)
1.5〜2.0ppm(CH2)
2.5〜3.5ppm(CH2)
13C NMR:7.1ppm(SiCH2)、8.2ppm(CH3)
15.5ppm(SiCH2 CH 2 )
20.8ppm(CH2)
43.0、50.5ppm(CH−O−CH2)
73.1ppm(CH2)
29Si CP/MAS NMR:−78ppm
これらの結果より、反応生成物は末端にホウ素に結合したエチル基を有し、かつケイ素原子とホウ素原子のモル比が10:1で、3−グリシドキシプロピル基を有するポリオルガノシルセスキオキサンであることが同定された。
【0030】
参考例1
ケイ素化合物として3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン10g、ホウ素化合物としてジヒドロキシフェニルボラン0.8g及び触媒として濃塩酸0.35gを用い、実施例1と同様に実施して反応生成物7.2gを得た。
この反応生成物について、実施例1と同様に数平均分子量を測定すると共に、元素分析、IR及びNMRの測定を行った。その結果を以下に示す。
数平均分子量
Mn=4000
元素分析
Si:B≒10:1
赤外線吸収スペクトル
3490cm-1(OH)、2950cm-1(CH)
1720cm-1(C=O)、1637cm-1(C=C)
1120cm-1(C−O−C)
1040〜1080cm-1(Si−O−Si)
核磁気共鳴スペクトル
1HNMR:1.9ppm(CH3)、4.0ppm(OCH2)
5.5,6.0ppm(CH=C)
7.2〜7.8ppm(Ph−B)
13C NMR:8ppm(CH2)、18ppm(CH3)
67,68ppm(OCH2)、22ppm(CH2)
125,135ppm(C=C)
128,129.132ppm(Ph−B)
29Si CP/MAS NMR:−78ppm
これらの結果より、反応生成物は、末端にホウ素に結合したフェニル基を有し、かつケイ素原子とホウ素原子のモル比が10:1で、3−メタクリロイルオキシプロピル基を有するポリオルガノシルセスキオキサンであることが同定された。
【0031】
実施例5
ケイ素化合物として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン10gとシラン化合物としてトリメトキシシラン2.6g及びホウ素化合物としてジフェニルヒドロキシボラン0.9gをトルエン−水重量比22:2.5の混合溶液24.5gに加え、さらに触媒としてメタンスルホン酸0.24gを添加し、低沸点成分を留去しながら23℃にて3時間、続けて90℃で6時間反応させた。次いで反応液にヘキサンを加え、析出した反応生成物6.5gを回収した。
次に、溶媒として、トルエン18gに上記反応生成物6.5gを加えたのち、ビニル化合物としてアリルイソシアネート2gと触媒として塩化白金酸1mgを添加し、80℃にて3時間反応させたのち、ヘキサンを加えて析出し反応生成物を回収した。収量7.0g。
この反応生成物について、実施例1と同様に数平均分子量を測定すると共に、元素分析、IR及びNMRの測定を行った。その結果を以下に示す。
数平均分子量
Mn=2000
元素分析
Si:B≒8:1
赤外線吸収スペクトル
2950cm-1(CH)、2240cm-1(NCO)
1110cm-1(C−O−C)、1040cm-1(Si−O−Si)
核磁気共鳴スペクトル
1H NMR:1.5〜2.0ppm(CH2)
2.5〜3.5ppm(CH2)
7.25〜7.5ppm(Ph−B)
13C NMR:7.1ppm(SiCH2)
15.5ppm(SiCH2CH2)
17.9ppm(SiCH2)
43.0,50.5ppm(CH−O−CH2)
73.1ppm(CH2)、38.3ppm(CH 2 −N)
122ppm(C=O)
128〜135ppm(Ph−B)
29Si CP/MAS NMR:−78ppm
これらの結果より、該反応生成物は末端にホウ素に結合したフェニル基を有し、かつケイ素原子とホウ素原子のモル比が8:1で、3−グリシドキシプロピル基とイソシアネート基を有するポリオルガノシルセスキオキサンであることが同定された。
【0032】
比較例1
フェニルトリメトキシシラン10gをトルエン−水重量比22:2.5の混合溶液24.5gに加え、さらに触媒としてメタンスルホン酸0.24gを添加し、実施例1と同様に実施して、ポリオルガノシルセスキオキサン7.0gを得た。
【0033】
実施例6〜8、10
実施例1〜3、5および参考例1で得られたホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンそれぞれを、厚さ2mmのガラス板((株)パルテック製)、ポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ社製、商品名:ルミラー、厚さ188μm〕及びポリカーボネートフィルム〔三省物産社製、商品名:レキサン8101、厚さ100μm〕の3種の被着体に、厚みが20μmになるように塗布し、接着剤層を設けた。
なお、実施例2および参考例1は、予め光開始剤としてα−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.14gを添加しておき、接着剤層に紫外線を300mJ照射した。また、実施例3、5では、該接着剤層を10重量%水酸化ナトリウム水溶液に10分間浸漬させて、エポキシ基を反応させた。
第1表に示す時間、23℃、相対湿度50%の条件下で硬化後、サンシャインウエザオメータWEL−SUN−HCH(スガ試験機(株)製)にて200時間の耐候促進試験を行ったのち、3種の被着体への密着性及び硬度を下記の方法に従って評価した。その結果を第1表に示す。
(5)密着性
JIS K5400に準じてセロハン粘着テープ剥離試験(碁盤目法)により評価した。
○ 評価点数8〜10
△ 評価点数4〜6
× 評価点数0〜2
(6)硬度
接着剤層の表面を#0000のスチールウールで5往復こすり、その表面を目視観察し、以下の基準で評価した。
○ 表面に傷がみられない
△ 表面の一部に傷がみられる。
× 表面全体に傷がみられる。
【0034】
比較例2〜4
水ガラス3号(比較例2)、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン(比較例3)及び比較例1で得られたポリオルガノシルセスキオキサン(比較例4)を用い、実施例6〜10と同様にして、ガラス板、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びポリカーボネートフィルムそれぞれに厚みが20μmになるように塗布し、接着剤層を設けた。
第1表に示す時間、23℃、相対湿度50%の条件下で硬化後、実施例6〜10と同様にして、サンシャインウエザオメータで200時間の耐候促進試験を行ったのち、3種の被着体への密着性及び硬度を評価した。結果を第1表に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】
本発明のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンは、新規な化合物であって、耐熱性や耐候性などに優れると共に、被着体との密着性の良好な湿気硬化型の接着剤組成物における接着成分などとして有用である。
本発明の接着剤組成物は、接着成分として上記のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサンを含む湿気硬化型のものであって、有機−無機材料、有機−有機材料及び無機−無機材料を密着性よく接着させ、かつ耐熱性や耐候性などに優れている。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a boron-containing polyorganosilsesquioxane and an adhesive composition. More specifically, the present invention is a boron-containing polyorganosilsesquioxide useful as an adhesive component in a moisture-curing adhesive composition having excellent heat resistance and weather resistance and good adhesion to an adherend. Sun and the adhesive composition which has the said characteristic containing this as an adhesive component.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, water glass is known as a representative inorganic adhesive, but since this water glass is strongly basic, it is generally used for bonding an inorganic material and an inorganic material. Moreover, as an organic-inorganic composite-based adhesive, a silicone resin-based adhesive is known, but this adhesive is generally irradiated with ultraviolet rays at the time of curing or requires heating. In order to improve the adhesion, the wettability to the adherend needs to be considered. Among these silicone resin adhesives, a moisture curing type using alkoxysilane is known as a special type. However, since this has a slow reaction with moisture and poor reactivity (low curing rate), an acid or base catalyst is usually added.
On the other hand, polysilsesquioxane, which is a kind of silicone resin, is known to be a material excellent in heat resistance and weather resistance. Among these polysilsesquioxanes, polyorganosilsesquioxanes in which an organic group is bonded to a silicon atom are, for example, trifunctional silanes such as trichlorosilane and trialkoxysilane in which one non-hydrolyzable organic group is bonded. Can be produced by hydrolysis and condensation. This polyorganosilsesquioxane is used as an inorganic substrate or a binder in the inorganic material layer when an inorganic material layer is formed on the organic substrate. And by using groups containing functional groups such as epoxy groups, hydroxyl groups, and thiol groups as non-hydrolyzable organic groups in polyorganosilsesquioxane, the adhesion between the substrate and the inorganic material layer can be improved. It is illustrated.
By the way, in recent years, the application development of adhesives has further diversified, and adhesives are used in various fields such as industrial fields such as packaging / binding, civil engineering / architecture, electronic / electric equipment, automobiles, optical parts, and general consumer fields. Is being used.
As the adhesive, generally epoxy, urethane, acrylic, silicone, rubber, vinyl acetate, inorganic, etc. are used, and among these adhesives, it is a moisture curable type, Those that harden at room temperature with moisture in the atmosphere and are excellent in heat resistance and weather resistance, and that adhere organic materials-inorganic materials, organic materials-organic materials and inorganic materials-inorganic materials with good adhesion, are industrially applied. The field is extremely wide.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
Under such circumstances, the present invention is a moisture curable adhesive that is excellent in heat resistance and weather resistance and can adhere an organic material-inorganic material, organic material-organic material, and inorganic material-inorganic material with good adhesion. It is an object of the present invention to provide a novel polyorganosilsesquioxane useful as an adhesive component in a composition, and an adhesive composition having the above-mentioned properties containing this as an adhesive component.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have found that polyorganosilsesquioxane has a structure in which some silicon atoms in the molecule are bonded to boron atoms through oxygen atoms. It has been found that a compound having a is novel and can be adapted to its purpose. The present invention has been completed based on such findings.
That is, the present invention
(1)(A) General formula (I)
R1-BR2 2・ ・ ・ ・ ・ ・ (I)
(Wherein R1Is a hydroxyl group, an alkoxyl group having 1 to 4 carbon atoms or a chlorine atom, R2Represents a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, and two R2May be the same or different from each other, and may be bonded to each other to form a mono- or polycyclo ring), and (b) the general formula (II)
RThree-Si-RFour Three・ ・ ・ ・ ・ ・ (II)
(Wherein RThreeHas at least one functional group selected from a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, a hydroxyl group, a thiol group, an amino group, a cyano group, an isocyanate group, an isothiocyanate group, an epoxy group, and a (meth) acryloyloxy group. A hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, RFourIs a hydrolyzable group and represents a halogen atom or an alkoxyl group having 1 to 4 carbon atoms, and 3 RFourWherein the silicon atoms at the terminal of the polyorganosilsesquioxane obtained by condensing the silicon compounds represented by (1) may be the same or different from each other) are bonded to the boron atom via an oxygen atom. A boron-containing polyorganosilsesquioxane, characterized in that
(2) The boron-containing polyorganosilsesquioxane according to the above (1), wherein the molar ratio of silicon atom and boron atom is 5: 1 to 500: 1,
as well as
[0005]
(3) (a) General formula (I)
R1-BR2 2・ ・ ・ ・ ・ ・ (I)
(Wherein R1Is a hydroxyl group, an alkoxyl group having 1 to 4 carbon atoms or a chlorine atom, R2Represents a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, and two R2May be the same as or different from each other, and may combine with each other to form a mono- or polycyclo ring)
A boron compound represented by formula (b): general formula (II)
RThree-Si-RFour Three・ ・ ・ ・ ・ ・ (II)
(Wherein RThreeHas at least one functional group selected from a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, a hydroxyl group, a thiol group, an amino group, a cyano group, an isocyanate group, an isothiocyanate group, an epoxy group, and a (meth) acryloyloxy group. A hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, RFourIs a hydrolyzable group and represents a halogen atom or an alkoxyl group having 1 to 4 carbon atoms, and 3 RFourMay be the same or different from each other), and (c) the general formula (III)
H-Si-RFive Three・ ・ ・ ・ ・ ・ (III)
(Wherein RFiveRepresents an alkoxyl group having 1 to 4 carbon atoms or a chlorine atom, and three RFiveMay be the same or different from each other)
A silane compound represented by
(D) General formula (IV)
CH2= CH-R6・ ・ ・ ・ ・ ・ (IV)
(Wherein R6Is a C1-C10 hydrocarbon group having an isocyanate group or an isothiocyanate group)
Vinyl compounds represented byWithIn which a part of the silicon atom is —CH2CH2-R6Group (R6Represents a C1-C10 hydrocarbon group having an isocyanate group or an isothiocyanate group), and the boron-containing polyorganosilsesquioxane described in (1) or (2) above,
(4) The boron compound represented by the general formula (I) is dimethylhydroxyborane, diethylhydroxyborane, di-tert-butylhydroxyborane, diphenylhydroxyborane, dibenzylhydroxyborane, tert-butylethylhydroxyborane, 1- Hydroxyboracyclooctane, 8-hydroxy-8-borabicyclo [3.2.1] octane, dimethylmethoxyborane, diethylmethoxyborane, di-tert-butylmethoxyborane, diphenylmethoxyborane, dibenzylmethoxyborane, tert-butylethyl Boron-containing as described in (1) or (2) above, which is any one of methoxyborane, 1-methoxyboracyclooctane, 8-methoxy-8-borabicyclo [3.2.1] octane and dicyclohexylchloroborane Li organosilsesquioxane, and
(5) An adhesive composition comprising the boron-containing polyorganosilsesquioxane according to any one of (1) to (4) as an adhesive component is provided.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The boron-containing polyorganosilsesquioxane of the present invention is a novel compound having a structure in which a part of silicon atoms in a molecule is bonded to a boron atom through an oxygen atom.Is minutesIntroduced at the child endThe
One organic group is bonded to the silicon atom in the molecule. Preferred examples of the organic group include a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms and a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms having a functional group. . Here, as a C1-C12 hydrocarbon group, a C1-C12 alkyl group, a C2-C12 alkenyl group, a C6-C12 carbon atom which has or does not have a substituent on an aromatic ring. Examples thereof include an aryl group and an aralkyl group having 7 to 12 carbon atoms which may or may not have a substituent on the aromatic ring. The alkyl group having 1 to 12 carbon atoms may be linear, branched or cyclic, and examples of the alkyl group include a methyl group, an ethyl group, an n-propyl group, an isopropyl group, n -Butyl group, isobutyl group, sec-butyl group, tert-butyl group, pentyl group, hexyl group, octyl group, cyclopentyl group, cyclohexyl group and the like. The alkenyl group having 2 to 12 carbon atoms may be linear, branched or cyclic, and examples of the alkenyl group include vinyl group, allyl group, butenyl group, hexenyl group and octenyl group. Can be mentioned. Examples of the aryl group having 6 to 12 carbon atoms include a phenyl group, tolyl group, xylyl group, and naphthyl group. Examples of the aralkyl group having 7 to 12 carbon atoms include benzyl group, phenethyl group, phenylpropyl group, And a naphthylmethyl group.
[0007]
On the other hand, examples of the functional group in the hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms having a functional group include a hydroxyl group, a thiol group, an amino group, a cyano group, an isocyanate group, an isothiocyanate group, an epoxy group, and a (meth) acryloyloxy group. At least one selected from among the above. Examples of the hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms into which these functional groups are introduced are the same as those exemplified in the description of the hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms.
Examples of the hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms having this functional group include 2-hydroxyethyl group, 3-hydroxypropyl group, 2-hydroxypropyl group, 2-mercaptoethyl group, 3-mercaptopropyl group, 2- Mercaptopropyl group, 2-aminoethyl group, 3-aminopropyl group, 2-aminopropyl group, 2-dimethylaminoethyl group, 4-dimethylaminobenzyl group, 2-cyanoethyl group, 3-cyanopropyl group, 2-cyano Propyl group, 3-isocyanatopropyl group, 3-isothiocyanatopropyl group, 3-glycidoxypropyl group, 3,4-epoxycyclohexyl group, 3-acryloyloxypropyl group, 3-methacryloyloxypropyl group, etc. It is done.
[0008]
In the present invention, the organic group bonded to the silicon atom in the molecule may be the same or different. In particular, if the organic group bonded to the silicon atom in the molecule is a hydrocarbon group having the above functional group, when the boron-containing polyorganosilsesquioxane of the present invention is used as an adhesive component, Adhesion is improved.
On the other hand, in the boron-containing polyorganosilsesquioxane of the present invention, a boron atom in which a part of silicon atoms are bonded through an oxygen atom is, MinutesChildOn the edgeExistsTheAlso, MinutesThe boron atom present at the child end contains organicTwo groupsOneTheThis organic group is a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms.It is.As this C1-C12 hydrocarbon group, the same thing as what was illustrated in description of the C1-C12 hydrocarbon group in the above-mentioned organic group couple | bonded with a silicon atom can be mentioned. The organic group may be a bulky hydrocarbon group, and examples of such a bulky hydrocarbon group include a tert-butyl group, a tert-amyl group, a tert-octyl group, a phenyl group, and a cyclohexyl group. In addition, the boron atom present at the terminal is a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms.flagIt may be bonded to an insulator to form a mono- or polycyclo ring bulky group with a boron atom. Examples of such bulky groups include a boracyclooctane-1-yl group and an 8-borabicyclo [3.2.1] octane-8-yl group.
In such a boron-containing polyorganosilsesquioxane into which boron atoms are introduced, the bond between the boron atom and the oxygen atom is broken by moisture to generate a hydroxyl group at the terminal, and polymerization (polycondensation) proceeds. When used as an adhesive component, a moisture curable adhesive can be obtained.
[0009]
The ratio of silicon atom and boron atom in the boron-containing polyorganosilsesquioxane of the present invention is selected in a molar ratio, usually in the range of 5: 1 to 500: 1. If the boron atom content is less than the above range, the effect of introducing boron atoms may not be sufficiently exhibited, while if it exceeds the above range, the performance as polyorganosilsesquioxane may be lost, which is not preferable. . For these reasons, the preferred ratio of silicon atoms and boron atoms is in the range of 5: 1 to 100: 1, with 5: 1 to 20: 1 being particularly preferred.
The boron-containing polyorganosilsesquioxane of the present invention can be produced by the following two methods.
First, the first method is (a) a general formula.
R1-BR2 2・ ・ ・ ・ ・ ・ (I)
(Wherein R1Is a hydroxyl group, an alkoxyl group having 1 to 4 carbon atoms or a chlorine atom, R2 Is charcoal1 to 12 hydrocarbonsGroup2 R2May be the same or different from each other and may be bonded to each other to form a mono- or polycyclo ring.I)
A boron compound represented by formula (b): general formula (II)
RThree-Si-RFour Three・ ・ ・ ・ ・ ・ (II)
(Wherein RThreeIsCarbon having at least one functional group selected from a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms or a hydroxyl group, a thiol group, an amino group, a cyano group, an isocyanate group, an isothiocyanate group, an epoxy group, and a (meth) acryloyloxy group Hydrocarbon group of 1 to 12, RFourIs a hydrolyzable group and represents a halogen atom or an alkoxyl group having 1 to 4 carbon atoms, and 3 RFourMay be the same or different from each otherI)Is a method of condensing a silicon compound represented by the formula:
[0010]
In the compound represented by the general formula (I) of the component (a), R 1 ofExamples of the alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms include methoxy group, ethoxy group, n-propoxy group, isopropoxy group, n-butoxy group, isobutoxy group, sec-butoxy group, and tert-butoxy group. Also R2 CharcoalExamples of the hydrocarbon group having 1 to 12 primes include the same ones as exemplified in the description of the hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms in the organic group bonded to the silicon atom.
Examples of the boron compound represented by the general formula (I) include a monofunctional boron compound such as the general formula (Ia).
R1-BR7 2・ ・ ・ ・ ・ ・ (Ia)
(Wherein R1Is the same as above and R7Is a hydrocarbon having 1 to 12 carbon atomsGroup2 R7May be the same or different, and may be bonded to each other to form a mono- or polycyclo ring.I)
The compound represented by these can be mentioned.
[0011]
Examples of the compound represented by the general formula (Ia) include dimethylhydroxyborane, diethylhydroxyborane, di-tert-butylhydroxyborane, diphenylhydroxyborane, dibenzylhydroxyborane, tert-butylethylhydroxyborane, 1-hydroxyboracyclooctane, 8-hydroxy-8-borabicyclo [3.2.1] octane, dimethylmethoxyborane, diethylmethoxyborane, di-tert-butylmethoxyborane, diphenylmethoxyborane, dibenzylmethoxyborane, tert- Examples include butylethylmethoxyborane, 1-methoxyboracyclooctane, 8-methoxy-8-borabicyclo [3.2.1] octane, dicyclohexylchloroborane and the like..
[0012]
In the present invention, as the boron compound of component (a), one type may be selected from the boron compounds represented by the general formula (Ia), or two or more types may be selected and used.
[0013]
oneOn the other hand, in the compound represented by the general formula (II) of the component (b), RThreeExamples of the organic group represented by the formula include a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms and a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms having a functional group.
Here, as a C1-C12 hydrocarbon group, the same thing as what was illustrated in description of a C1-C12 hydrocarbon group in the above-mentioned organic group couple | bonded with a silicon atom can be mentioned. Moreover, as a functional group in a C1-C12 hydrocarbon group which has a functional group, for example, a hydroxyl group, a thiol group, an amino group, a cyano group,Isocyanate groups, isothiocyanate groups,Examples thereof include at least one selected from an epoxy group and a (meth) acryloyloxy group.
[0014]
Examples of the hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms having this functional group include 2-hydroxyethyl group, 3-hydroxypropyl group, 2-hydroxypropyl group, 2-mercaptoethyl group, 3-mercaptopropyl group, 2- Mercaptopropyl group, 2-aminoethyl group, 3-aminopropyl group, 2-aminopropyl group, 2-dimethylaminoethyl group, 4-dimethylaminobenzyl group, 2-cyanoethyl group, 3-cyanopropyl group, 2-cyano A propyl group, 3-glycidoxypropyl group, 3,4-epoxycyclohexyl group, 3-acryloyloxypropyl group, 3-methacryloyloxypropyl group and the like can be mentioned.
RFourAmong them, a chlorine atom is preferably exemplified, and the alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms is the same as that exemplified in the description of the alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms in the general formula (I). Can be mentioned.
[0015]
Examples of the silicon compound represented by the general formula (II) include methyltrimethoxysilane, methyltriethoxysilane, methyltripropoxysilane, methyltriisopropoxysilane, ethyltrimethoxysilane, ethyltriethoxysilane, and propyltriethoxy. Silane, butyltrimethoxysilane, phenyltrimethoxysilane, phenyltriethoxysilane, vinyltrimethoxysilane, vinyltriethoxysilane, benzyltrimethoxysilane, benzyltriethoxysilane, 2-hydroxyethyltrimethoxysilane, 3-hydroxypropyltri Methoxysilane, 2-hydroxypropyltrimethoxysilane, 2-mercaptoethyltrimethoxysilane, 3-mercaptopropyltrimethoxysilane, 2-mercaptopropyltri Methoxysilane, 2-aminoethyltrimethoxysilane, 3-aminopropyltrimethoxysilane, 2-aminopropyltrimethoxysilane, 2-dimethylaminoethyltrimethoxysilane, 4-dimethylaminobenzyltrimethoxysilane, 2-cyanoethyltrimethoxy Silane, 3-cyanopropyltrimethoxysilane, 2-cyanopropyltrimethoxysilane, 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane, 3,4-epoxycyclohexyltrimethoxysilane, 3-acryloyloxypropyltrimethoxysilane, 3-methacryloyl Examples include trialkoxysilanes such as oxypropyltrimethoxysilane and the corresponding trichlorosilanes. These silicon compounds may be used individually by 1 type, and may be used in combination of 2 or more type.
[0016]
In the present invention, the boron compound represented by the general formula (I) as the component (a) in a predetermined ratio and the silicon compound represented by the general formula (II) as the component (b) are at least water. In the presence of an acid or base catalyst, preferably in the presence of an acid catalyst such as hydrochloric acid, sulfuric acid, p-toluenesulfonic acid, methanesulfonic acid, etc., at a temperature of about 0-50 ° C., preferably 10-40. The boron-containing polyorganosilsesquioxane of the present invention can be obtained by condensation while partially hydrolyzing at a temperature of ° C.
In this reaction, when a monofunctional boron compound is used as the boron compound represented by the general formula (I) of the component (a), the terminal silicon atom of the polyorganosilsesquioxane is bonded via oxygen. Bonds to a boron atom.
[0017]
oneWhen the monofunctional boron compound represented by the general formula (Ia) is used as the boron compound represented by the general formula (I), and this is condensed with the silicon compound represented by the general formula (II) For example, the general formula (V)
[0018]
[Chemical 1]
[0019]
(Wherein RThreeAnd R7Is the same as described above, and n represents the degree of polymerization. )
The boron-containing polyorganosilsesquioxane represented by this can be manufactured.
Next, the second method includes (a) a boron compound represented by the general formula (I), (b) a silicon compound represented by the general formula (II), and (c) a general formula (III). )
H-Si-RFive Three・ ・ ・ ・ ・ ・ (III)
(Wherein RFiveRepresents an alkoxyl group having 1 to 4 carbon atoms or a chlorine atom, and three RFiveMay be the same or different.
A silane compound represented by formula (IV):
CH2= CH-R6 ・ ・ ・ ・ ・ ・ (IV)
(Wherein R6Represents a C1-C10 hydrocarbon group having a functional group. )
By adding a vinyl compound represented by the formula: —CH2CH2-R6Group (R6Is the same as above. ) Is introduced into the boron-containing polyorganosilsesquioxane.
[0020]
This method is a method of introducing a functional group that cannot be easily hydrolyzed and introduced into the boron-containing polyorganosilsesquioxane, such as an isocyanate group or an isothiocyanate group, in the first method described above. .
In the general formula (III) of the component (c), RFiveAs a C1-C4 alkoxyl group represented by these, the same thing as what was illustrated by description of a C1-C4 alkoxyl group in the said general formula (I) can be mentioned. Examples of the silane compound represented by the general formula (III) include trimethoxysilane, triethoxysilane, and trichlorosilane.
In the general formula (IV) of the component (d), R6As a functional group in a C1-C10 hydrocarbon group which has a functional group represented by this, an isocyanate group and an isothiocyanate group can be mentioned preferably especially. Preferred examples of the vinyl compound represented by the general formula (IV) include allyl isocyanate and allyl isothiocyanate.
[0021]
In the present invention, the boron compound represented by the general formula (I) as the component (a) in a predetermined ratio, the silicon compound represented by the general formula (II) as the component (b), and the general formula The trialkoxysilane represented by (III) is present in a solvent containing at least water, preferably in the presence of an acid or base catalyst, preferably in the presence of an acid catalyst such as hydrochloric acid, sulfuric acid, p-toluenesulfonic acid, methanesulfonic acid, etc. The boron-containing polyorganosilsesquioxane is produced by condensation while partially hydrolyzing at a temperature of about 10 to 100 ° C., preferably 20 to 90 ° C. The resulting boron-containing polyorganosilsesquioxane can be recovered by adding an organic solvent such as hexane to precipitate.
In this reaction, when the monofunctional boron compound represented by the general formula (Ia) is used as the boron compound represented by the general formula (I), for example, the general formula (VI)
[0022]
[Chemical 2]
[0023]
(Wherein RThree, R7And n are the same as described above. )
Is obtained.
Next, to the boron-containing polyorganosilsesquioxane thus obtained, a vinyl compound represented by the general formula (IV) is used, for example, with a chloroplatinic acid catalyst, usually 50 to 200 ° C., preferably 80 By adding at a temperature of ˜150 ° C., —CH2CH2-R6Group (R6Is the same as above. Boron-containing polyorganosilsesquioxane is obtained.
In this case, when the vinyl compound is added to the compound represented by the general formula (VI), the general formula (VII)
[0024]
[Chemical 3]
[0025]
(Wherein RThree, R6, R7And n are the same as described above. )
A boron-containing polyorganosilsesquioxane represented by the following formula is obtained.
Such a boron-containing polyorganosilsesquioxane of the present invention has the property that the boron atom and the oxygen atom are cut by moisture, polymerization further proceeds, and gelation occurs. Therefore, it is useful as an adhesive component of a moisture curable adhesive. In addition, various functional groups can be introduced into the silicon atom, and thereby, when used as an adhesive component, the adhesion to the adherend can be improved.
The adhesive composition of the present invention contains the above-described boron-containing polyorganosilsesquioxane of the present invention as an adhesive component, and is a moisture curable type that is cured by moisture in the air.
This adhesive composition can contain an inorganic filler, a curing catalyst, a colorant, and the like as desired, as long as the object of the present invention is not impaired. Examples of the inorganic filler include silica, alumina, aluminum hydroxide, magnesium oxide, calcium carbonate, talc, mica, and clay.
[0026]
Furthermore, when the boron-containing polyorganosilsesquioxane, which is an adhesive component, is a compound in which a photopolymerizable functional group such as acryloyloxy group or methacryloyloxy group is introduced into a silicon atom, a photopolymerization initiator is added. During the bonding, the adhesive layer can be irradiated with an actinic ray such as ultraviolet rays to improve the adhesion to the adherend.
Further, when the boron-containing polyorganosilsesquioxane has an epoxy functional group such as a glycidyl group introduced into a silicon atom, the adhesive layer is treated with an alkaline solution or the like at the time of bonding to open the epoxy group. It can be made to ring, and adhesiveness with an adherend can be improved.
The curing time in the atmosphere of the adhesive composition of the present invention is normal temperature and is generally about 6 to 48 hours.
[0027]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention further in detail, this invention is not limited at all by these examples.
Example 1
10 g of phenyltrimethoxysilane as a silicon compound and 1.3 g of diethylmethoxyborane as a boron compound are added to 24.5 g of a mixed solution having a toluene-water weight ratio of 22: 2.5, and 0.24 g of methanesulfonic acid is added as a catalyst. Then, the reaction was carried out at 23 ° C. for 3 hours and then at 90 ° C. for 6 hours while distilling off the low boiling point components.
After completion of the reaction, hexane was added to the reaction solution, and 6.2 g of the precipitated reaction product was recovered.
For this reaction product, the number average molecular weight was measured by the following method, and elemental analysis, infrared absorption spectrum (IR), and nuclear magnetic resonance spectrum (NMR) were measured.
(1) Number average molecular weight
The number average molecular weight in terms of polystyrene was measured by gel permeation chromatography (GPC) (TSK gel, G2500, G2000, G1000, THF solvent). For the measurement, HLC-8020 chromatography (manufactured by Tosoh Corporation) was used.
(2) Elemental analysis
The ratio of silicon atoms to boron atoms was measured by ICP spectroscopic analysis. The measurement was carried out by dispersing 0.01 g of the reaction product in 100 ml of water, adding a small amount of hydrogen fluoride for decomposition, and then adding water to about 100 ppm. For the measurement, ICP. S-1000IV (manufactured by Shimadzu Corporation) was used.
(3) Infrared absorption spectrum (IR)
FT • IR1600 (manufactured by PerkinElmer) was used.
(4) Nuclear magnetic resonance spectrum
1H NMR and13For the measurement of C NMR, FX270 (manufactured by JEOL Ltd.) was used.29For the measurement of Si CP / MAS NMR, JNM A-500 (manufactured by JEOL Ltd.) was used.
The results are shown below.
Number average molecular weight
Mn = 1400
Elemental analysis
Si: B≈5: 1
Infrared absorption spectrum
3490cm-1(OH), 2950cm-1(-CH)
1600, 1440, 720, 700cm-1(Ph)
1110cm-1(C-Si), 1040cm-1(Si-O-Si)
Nuclear magnetic resonance spectrum
29Si CP / MAS NMR: -78 ppm From these results, the reaction product has an ethyl group bonded to boron at the terminal, a molar ratio of silicon atom to boron atom of 5: 1, and a polyorgano having a phenyl group. Silsesquioxane was identified.
[0028]
Example 2
The same procedure as in Example 1 was carried out using 10 g of 3-methacryloyloxypropyltrimethoxysilane as the silicon compound, 0.8 g of dicyclohexylchloroborane and 0.24 g of methanesulfonic acid as the boron compound, and 6.8 g of a reaction product was obtained. It was.
About this reaction product, while measuring the number average molecular weight similarly to Example 1, the elemental analysis, IR, and the measurement of NMR were performed. The results are shown below.
Number average molecular weight
Mn = 1200
Elemental analysis
Si: B≈10: 1
Infrared absorption spectrum
2954cm-1(CH), 1716cm-1(C = O)
1637cm-1(C = C), 1124cm-1(C-O-C)
1039cm-1(Si-O-Si)
Nuclear magnetic resonance spectrum
From these results, the reaction product is a polyorganosilsesquioxane having a cyclohexyl group bonded to boron and a molar ratio of silicon atom to boron atom of 10: 1 and having a 3-methacryloyloxypropyl group. It was identified.
[0029]
Example 3
The same procedure as in Example 1 was carried out using 10 g of 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane as the silicon compound, 1.3 g of diethylmethoxyborane as the boron compound and 0.35 g of concentrated hydrochloric acid as the catalyst. Got.
About this reaction product, while measuring the number average molecular weight similarly to Example 1, the elemental analysis, IR, and the measurement of NMR were performed. The results are shown below.
Number average molecular weight
Mn = 2000
Elemental analysis
Si: B≈10: 1
Infrared absorption spectrum
2950cm-1(CH), 1110cm-1(C-O-C)
1040cm-1(Si-O-Si)
Nuclear magnetic resonance spectrum
11 H NMR: 1.2 ppm (BCH2 CH Three )
3.6 ppm (BCH 2 CHThree)
1.5-2.0 ppm (CH2)
2.5-3.5 ppm (CH2)
13C NMR: 7.1 ppm (SiCH2), 8.2 ppm (CHThree)
15.5 ppm (SiCH2 CH 2 )
20.8ppm (CH2)
43.0, 50.5 ppm (CH—O—CH2)
73.1 ppm (CH2)
29Si CP / MAS NMR: -78 ppm
From these results, the reaction product has a polyorganosilsesquioxy having an ethyl group bonded to boron at the terminal, a molar ratio of silicon atom to boron atom of 10: 1, and a 3-glycidoxypropyl group. Identified as Sun.
[0030]
Reference example 1
The same reaction as in Example 1 was carried out using 7.2 g of 3-methacryloyloxypropyltrimethoxysilane as a silicon compound, 0.8 g of dihydroxyphenylborane as a boron compound and 0.35 g of concentrated hydrochloric acid as a catalyst, to obtain 7.2 g of a reaction product. It was.
About this reaction product, while measuring the number average molecular weight similarly to Example 1, the elemental analysis, IR, and the measurement of NMR were performed. The results are shown below.
Number average molecular weight
Mn = 4000
Elemental analysis
Si: B≈10: 1
Infrared absorption spectrum
3490cm-1(OH), 2950cm-1(CH)
1720cm-1(C = O), 1637cm-1(C = C)
1120cm-1(C-O-C)
1040-1080cm-1(Si-O-Si)
Nuclear magnetic resonance spectrum
1HNMR: 1.9 ppm (CH3), 4.0 ppm (OCH2)
5.5, 6.0 ppm (CH = C)
7.2 to 7.8 ppm (Ph-B)
13C NMR: 8 ppm (CH2), 18 ppm (CH3)
67,68 ppm (OCH2), 22 ppm (CH2)
125,135 ppm (C = C)
128,129.132 ppm (Ph-B)
29Si CP / MAS NMR: -78 ppm
From these results, the reaction product is a polyorganosilsesquioxy having a phenyl group bonded to boron at the end, a molar ratio of silicon atom to boron atom of 10: 1, and a 3-methacryloyloxypropyl group. Identified as Sun.
[0031]
Example 5
10 g of 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane as a silicon compound, 2.6 g of trimethoxysilane as a silane compound, and 0.9 g of diphenylhydroxyborane as a boron compound are mixed in 24.5 g of a toluene-water weight ratio of 22: 2.5. In addition, 0.24 g of methanesulfonic acid was added as a catalyst, and the mixture was reacted at 23 ° C. for 3 hours and then at 90 ° C. for 6 hours while distilling off low-boiling components. Next, hexane was added to the reaction solution, and 6.5 g of precipitated reaction product was recovered.
Next, 6.5 g of the above reaction product was added as a solvent to 18 g of toluene, 2 g of allyl isocyanate as a vinyl compound and 1 mg of chloroplatinic acid as a catalyst were added and reacted at 80 ° C. for 3 hours, and then hexane. And precipitated to collect the reaction product. Yield 7.0g.
About this reaction product, while measuring the number average molecular weight similarly to Example 1, the elemental analysis, IR, and the measurement of NMR were performed. The results are shown below.
Number average molecular weight
Mn = 2000
Elemental analysis
Si: B≈8: 1
Infrared absorption spectrum
2950cm-1(CH), 2240cm-1(NCO)
1110cm-1(C-O-C), 1040 cm-1(Si-O-Si)
Nuclear magnetic resonance spectrum
11 H NMR: 1.5-2.0 ppm (CH2)
2.5-3.5 ppm (CH2)
7.25 to 7.5 ppm (Ph-B)
13C NMR: 7.1 ppm (SiCH2)
15.5 ppm (SiCH2CH2)
17.9 ppm (SiCH2)
43.0,50.5 ppm (CH—O—CH2)
73.1 ppm (CH2), 38.3 ppm (CH 2 -N)
122ppm (C = O)
128-135 ppm (Ph-B)
29Si CP / MAS NMR: -78 ppm
From these results, the reaction product has a phenyl group bonded to boron at the terminal, a molar ratio of silicon atom to boron atom of 8: 1, and a polyglyceride having 3-glycidoxypropyl group and isocyanate group. It was identified as an organosilsesquioxane.
[0032]
Comparative Example 1
10 g of phenyltrimethoxysilane was added to 24.5 g of a mixed solution having a weight ratio of toluene: water of 22: 2.5, and 0.24 g of methanesulfonic acid was further added as a catalyst. 7.0 g of silsesquioxane was obtained.
[0033]
Example 6-8,10
Example 13,5And Reference Example 1Each of the boron-containing polyorganosilsesquioxanes obtained in 1 above was obtained by using a 2 mm thick glass plate (manufactured by Partec Co., Ltd.), a polyethylene terephthalate film [manufactured by Toray Industries, Inc., trade name: Lumirror, thickness 188 μm] and a polycarbonate film [ Three types of adherends manufactured by Sansho Bussan Co., Ltd., trade name: Lexan 8101, thickness 100 μm] were applied so as to have a thickness of 20 μm, and an adhesive layer was provided.
Example 2And Reference Example 1In advance, 0.14 g of α-hydroxycyclohexyl phenyl ketone was previously added as a photoinitiator, and the adhesive layer was irradiated with ultraviolet rays of 300 mJ. In Examples 3 and 5, the adhesive layer was immersed in a 10% by weight aqueous sodium hydroxide solution for 10 minutes to react epoxy groups.
After curing under the conditions shown in Table 1 under conditions of 23 ° C. and 50% relative humidity, a 200-hour weathering acceleration test was conducted with a sunshine weatherometer WEL-SUN-HCH (manufactured by Suga Test Instruments Co., Ltd.). Thereafter, the adhesion and hardness to the three types of adherends were evaluated according to the following methods. The results are shown in Table 1.
(5) Adhesiveness
The cellophane adhesive tape peeling test (cross cut method) was evaluated according to JIS K5400.
○ Evaluation score 8-10
△ Evaluation score 4-6
× Evaluation score 0-2
(6) Hardness
The surface of the adhesive layer was rubbed 5 times with # 0000 steel wool, and the surface was visually observed and evaluated according to the following criteria.
○ No scratches on the surface
△ A part of the surface is scratched.
× Scratches are observed on the entire surface.
[0034]
Comparative Examples 2-4
Examples 6-10 using water glass No. 3 (Comparative Example 2), 3-methacryloyloxypropyltrimethoxysilane (Comparative Example 3) and polyorganosilsesquioxane obtained in Comparative Example 1 (Comparative Example 4) In the same manner as described above, each of the glass plate, the polyethylene terephthalate film and the polycarbonate film was applied to a thickness of 20 μm, and an adhesive layer was provided.
After curing under the conditions shown in Table 1 under conditions of 23 ° C. and 50% relative humidity, a 200-hour weather resistance acceleration test was conducted with a sunshine weatherometer in the same manner as in Examples 6 to 10, The adhesion to the adherend and the hardness were evaluated. The results are shown in Table 1.
[0035]
[Table 1]
[0036]
【The invention's effect】
The boron-containing polyorganosilsesquioxane of the present invention is a novel compound that has excellent heat resistance and weather resistance, and adhesion in a moisture-curable adhesive composition having good adhesion to an adherend. Useful as an ingredient.
The adhesive composition of the present invention is a moisture curable type containing the above boron-containing polyorganosilsesquioxane as an adhesive component, and adheres an organic-inorganic material, an organic-organic material, and an inorganic-inorganic material. Adhesive well and excellent in heat resistance and weather resistance.
Claims (5)
R1−B−R2 2・・・・・・(I)
(式中、R1は水酸基、炭素数1〜4のアルコキシル基又は塩素原子、R2は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、2つのR2は互いに同一でも異なっていてもよく、また互いに結合してモノまたはポリシクロ環を形成してもよい)で表されるホウ素化合物と、(b)一般式(II)
R3−Si−R4 3・・・・・・(II)
(式中、R3は炭素数1〜12の炭化水素基又は水酸基、チオール基、アミノ基、シアノ基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、エポキシ基及び(メタ)アクリロイルオキシ基の中から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する炭素数1〜12の炭化水素基、R4は加水分解性基で、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルコキシル基を示し、3つのR4は互いに同一でも異なっていてもよい)で表されるケイ素化合物を縮合させて得られたポリオルガノシルセスキオキサンの末端のケイ素原子の一部が、酸素原子を介してホウ素原子に結合した構造を有することを特徴とするホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサン。(A) General formula (I)
R 1 -B-R 2 2 (I)
(Wherein R 1 represents a hydroxyl group, an alkoxyl group having 1 to 4 carbon atoms or a chlorine atom, R 2 represents a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, and two R 2 s may be the same as or different from each other; And may combine with each other to form a mono- or polycyclo ring) and (b) a general formula (II)
R 3 -Si-R 4 3 (II)
(In the formula, R 3 is at least selected from a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms or a hydroxyl group, a thiol group, an amino group, a cyano group, an isocyanate group, an isothiocyanate group, an epoxy group, and a (meth) acryloyloxy group). A hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms having one kind of functional group, R 4 is a hydrolyzable group, and represents a halogen atom or an alkoxyl group having 1 to 4 carbon atoms, and three R 4 s may be the same or different from each other. It is characterized in that a part of the silicon atom at the end of the polyorganosilsesquioxane obtained by condensing the silicon compound represented by the formula (1) may be bonded to a boron atom through an oxygen atom. Boron-containing polyorganosilsesquioxane.
R1−B−R2 2・・・・・・(I)
(式中、R1は水酸基、炭素数1〜4のアルコキシル基又は塩素原子、R2は炭素数1〜12の炭化水素基を示し、2つのR2は互いに同一でも異なっていてもよく、また互いに結合してモノまたはポリシクロ環を形成してもよい)
で表されるホウ素化合物と、(b)一般式(II)
R3−Si−R4 3・・・・・・(II)
(式中、R3は炭素数1〜12の炭化水素基又は水酸基、チオール基、アミノ基、シアノ基、イソシアネート基、イソチオシアネート基、エポキシ基及び(メタ)アクリロイルオキシ基の中から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する炭素数1〜12の炭化水素基、R4は加水分解性基で、ハロゲン原子又は炭素数1〜4のアルコキシル基を示し、3つのR4は互いに同一でも異なっていてもよい)で表されるケイ素化合物と、(c)一般式(III)
H−Si−R5 3・・・・・・(III)
(式中、R5は炭素数1〜4のアルコキシル基又は塩素原子を示し、3つのR5は互いに同一でも異なっていてもよい)
で表されるシラン化合物を縮合させ、さらに
(d)一般式(IV)
CH2=CH−R6・・・・・・(IV)
(式中、R6はイソシアネート基またはイソチオシアネート基を有する炭素数1〜10の炭化水素基を示す)
で表されるビニル化合物を付加させてなるものであって、ケイ素原子の一部に−CH2CH2−R6基(R6はイソシアネート基またはイソチオシアネート基を有する炭素数1〜10の炭化水素基を示す)が導入されてなる請求項1又は2記載のホウ素含有ポリオルガノシルセスキオキサン。(A) General formula (I)
R 1 -B-R 2 2 (I)
(Wherein R 1 represents a hydroxyl group, an alkoxyl group having 1 to 4 carbon atoms or a chlorine atom, R 2 represents a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms, and two R 2 s may be the same as or different from each other; And may be bonded to each other to form a mono or polycyclo ring)
A boron compound represented by formula (b): general formula (II)
R 3 -Si-R 4 3 (II)
(In the formula, R 3 is at least selected from a hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms or a hydroxyl group, a thiol group, an amino group, a cyano group, an isocyanate group, an isothiocyanate group, an epoxy group, and a (meth) acryloyloxy group). A hydrocarbon group having 1 to 12 carbon atoms having one kind of functional group, R 4 is a hydrolyzable group, and represents a halogen atom or an alkoxyl group having 1 to 4 carbon atoms, and three R 4 s may be the same or different from each other. And (c) the general formula (III)
H-Si-R 5 3・ ・ ・ ・ ・ ・ (III)
(Wherein R 5 represents an alkoxyl group having 1 to 4 carbon atoms or a chlorine atom, and three R 5 may be the same or different from each other)
A silane compound represented by formula (IV):
CH 2 = CH-R 6 (IV)
(In the formula, R 6 represents a C 1-10 hydrocarbon group having an isocyanate group or an isothiocyanate group)
A is a in represented by vinyl compounds made by vulcanizing with a part of the silicon atoms -CH 2 CH 2 -R 6 group (R 6 is from 1 to 10 carbon atoms having an isocyanate group or isothiocyanate group The boron-containing polyorganosilsesquioxane according to claim 1 or 2, wherein a hydrocarbon group is introduced).
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