JP4169394B2 - 濃い緑色のソーダライムガラス - Google Patents

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Description

【0001】
本発明はガラス形成主成分及び着色剤から構成された灰色の色相を有する濃い緑色で着色されたソーダライムガラスに関する。
【0002】
“ソーダライムガラス”という表現はここでは広義に使用され、下記成分(重量百分率)を含有する全てのガラスに関係する:
NaO 10〜20%
CaO 0〜16%
SiO 60〜75%
O 0〜10%
MgO 0〜10%
Al 0〜 5%
BaO 0〜 2%
BaO+CaO+MgO 10〜20%
O+NaO 10〜20%
【0003】
このタイプのガラスは建造物又は自動車の窓ガラスの分野で極めて広く使用されている。それは一般に延伸又はフロート法によってリボンの形態で製造される。かかるリボンはシートの形態に切断することができ、次いでそれは機械的特性を増強するために例えば熱強化処理に供したり、曲げたりすることができる。
【0004】
ガラスシートの光学的特性について述べるとき、一般にこれらの特性を標準光源に関連づける必要がある。本明細書では、二つの標準光源が使用される:即ち、照明についての国際会議(Commission Internationale de l'Eclairage又はC.I.E.)によって規定される光源C及び光源Aである。光源Cは6700Kの色温度を有する平均的な昼光を表わす。とりわけ、この光源は建造物のために意図された窓の光学的特性を測定するために特に有用である。光源Aは約2856Kの温度のプランク放熱器の放射線を表わす。この光源は車のヘッドランプによって放出される光を表わし、本質的には自動車のために意図された窓の光学的特性を測定しようとするものである。照明についての国際会議はまた“Colorimetry,Official Recommendations of the C.I.E.”(1970年5月)という標題の文献を発行しており、それは可視スペクトルの各波長の光に対する測色コーディネート(colorimetric coordinates)がx及びyの直交軸を有する(C.I.E.3色度図として知られる)図に表わすことができるように規定される理論を記載する。この3色度図は可視スペクトルの各波長(ナノメーターで表わされる)の光を表わす軌跡を示している。この軌跡は“スペクトル軌跡”と称され、コーディネートがこのスペクトル軌跡上にある光は特有の波長に対して100%の励起純度を持つと言われている。スペクトル軌跡はスペクトル軌跡の点を結合する“紫境界部(purple boundary )”と称される線によって閉じられ、そのコーディネートは380nm(青紫)及び780nm(赤)の波長に相当する。スペクトル軌跡と紫境界部の間にある領域はいずれの可視光の3色度コーディネートに対しても利用できるものである。光源Cによって放出される光のコーディネートは例えばx=0.3101及びy=0.3162に相当する。この点Cは白色光を表わすものとみなされ、結果としていずれの波長に対してもゼロに等しい励起純度を有する。線はいずれの所望の波長に対しても点Cからスペクトル軌跡まで導くことができ、これらの線上にあるいずれの点もそのコーディネートx及びyによってだけでなく、それがある線に相当する波長及び波長線の全長に対する点Cからのその距離の関数として規定することができる。結果として、1枚の着色ガラスシートを通って透過した光の色はその主波長及びその励起純度(百分率で表わされる)によって記載することができる。
【0005】
実際、1枚の着色ガラスシートを通って透過した光のC.I.E.コーディネートはガラスの組成によってだけでなく、その厚さによっても左右されるだろう。本明細書及び特許請求の範囲では励起純度P、透過光の主波長λ及びガラスの光透過率(TLC5)の全ての値は5mm厚のガラスシートのスペクトル比内部透過率((spectral specific internal transmission)SITλ)から計算される。ガラスシートのスペクトル比内部透過率は単にガラスの吸収量によって決定され、下記ベールランバートの法則によって表わすことができる:
SITλ=e−E・Aλ
式中、Aλは問題になっている波長におけるガラスの吸収率(cm−1)であり、Eはガラスの厚さ(cm)である.
【0006】
第1近似として、SITλは下記式によって表わしてもよい:
(I3λ+R2λ)/(I1λ−R1λ
式中、I1λはガラスシートの第1面についての入射可視光の強度であり、R1λはこの面によって反射される可視光の強度であり、I3λはガラスシートの第2面から透過した可視光の強度であり、R2λはこの第2面を通ってシートの内部に反射される可視光の強度である。
【0007】
本明細書及び特許請求の範囲では下記のものも使用される:
− 4mmの厚さに対して測定された光源Aについての全光透過率(TLA)(TLA4)。この全透過率は波長380nmと780nmの間で下記式を積分した結果である:
ΣTλ・Eλ・Sλ/ΣEλ・Sλ
式中、Tλは波長λにおける透過率であり、Eλは光源Aのスペクトル分布であり、Sλは波長λの関数としての通常の人の目の感度である。
− 4mmの厚さに対して測定された全エネルギー透過率(TE)(TE4)。この全透過率は波長300nmと2150nmの間で下記式を積分した結果である:
ΣTλ・Eλ/ΣEλ
式中、Eλは水平より上に30°の太陽のスペクトルエネルギー分布である。
− 全エネルギー透過率に対する光源Aについての全光透過率の比(TLA/TE)によって測定された選択性(SE);及び
− 4mmの厚さについて測定された紫外線における全透過率(TUV4)。この全透過率は波長280nmと380nmの間で下記式を積分した結果である:
ΣTλ・Uλ/ΣUλ
式中、UλはDIN標準67507に規定された、大気を通過する紫外線のスペクトル分布である。
【0008】
本発明は特に灰色の色相を有する緑色のガラスに関する。透明物質の透過率曲線が可視波長の関数としてほとんど変化しないとき、この物質は“無彩灰色(neutral grey)”と称される。C.I.E.系では、それは主波長をもたず、その励起純度はゼロである。拡張によって本体はそのスペクトル曲線が可視領域において相対的にフラットであるが、それにもかかわらず主波長及び低いがゼロではない純度を規定することができる弱い吸収バンドを有するとき灰色とみなされる。本発明による灰色の色相を有する緑色のガラスは好ましくは480nm〜550nmの主波長を有する。
【0009】
緑色のガラスは一般に太陽光線に対する保護特性のために選択され、特に建造物におけるそれらの用途が知られている。緑色のガラスは自動車又は列車の客室における部分的な窓ガラス及び建造物にも使用される。内部が外側から見えるのを防止するためには極めて濃い緑色のガラスが主に使用される。
【0010】
本発明は車両の窓の形で、特にリアサイドウインドウ及びリアウインドウとして使用するために特に好適な高い選択性の灰色の色相の濃い緑色のガラスに関する。
【0011】
高い選択性を有するガラスは一般に赤外線の高い吸収性を負い、それはかかるガラスを従来のガラス炉で製造することを困難にしている。
【0012】
本発明は主ガラス形成成分及び着色剤から構成される濃い緑色に着色されたソーダライムガラスにおいて、それが0.4重量%未満のFeOを含有すること、それが5%以上の励起純度を有し、光源Aの下でかつ4mmのガラス厚さについて30%より大きい光透過率(TLA4)、1.55より大きい選択性(SE4)及び10%より小さい紫外線透過率(TUV4)を有することを特徴とするソーダライムガラスを提供する。
【0013】
これらの光学的特性の組合せは車両の後側の安全性の理由のために推奨される下限を満足するガラスを通る光の充分な透過率を確保しながら紫外線における低い透過率及び高い選択性を与えるという点において特に有利である。これは本発明による窓ガラスによって境界付けられた容積の内部加熱及び紫外太陽光線の影響によるこれらの容積内に置かれた物体の好ましくない退色の両方を避けることができる。
【0014】
好ましくは、本発明によるガラスは1.6より大きい選択性(SE4)を有する。
【0015】
本発明によるガラスはFeO重量含有量の低い上限を有するが、このような結果が得られることは注目に値する。このFeO重量含有量の値はガラスが従来の大容量の炉によって製造できることを意味する。かかる炉の使用は高選択性ガラスの製造に通常使用されなければならない小さな電気炉の使用と比較して経済的である。これはかかる場合においてガラスの0.4重量%より大きい高いFeO含有量がそれを溶融することを困難にし、小容量の電気炉の使用を要求するからである。
【0016】
鉄は実際には市場に存在するほとんどのガラスにおいて不純物として又は着色剤として故意に導入されて存在する。Fe3+の存在はガラスに短波長(410及び440nm)の可視光のわずかな吸収及び紫外域における極めて強い吸収帯(380nmを中心とする吸収帯)を与え、一方Fe2+の存在は赤外域(1050nmを中心とする吸収帯)において強い吸収を引き起こす。第二鉄イオンはガラスにわずかに黄色を与え、一方第一鉄イオンはより顕著な青−緑色を与える。他のものも全て同様であり、それは赤外領域において吸収を招き、それゆえTEに影響を与えるFe2+イオンである。Fe2+イオンの濃度が増加するときTE値は減少し、それによってSE値を上昇する。それゆえ高い選択性はFe3+イオンに対するFe2+イオンの存在を多くすることによって得られる。
【0017】
好ましくは、本発明によるガラスは7%未満のTUV4を与える。かかる値は当然本発明によるガラスによってはめられた表面によって境界付けられる容積内にある物体の退色に対する保護を最適化する。この特性は自動車部門に特に有利である。これは紫外線の低透過率が太陽の作用に常に暴露される内部の装飾品や備品の老化及び退色を車両において防止できるからである。
【0018】
有利には、本発明によるガラスの主波長は550nm未満、好ましくは520nm未満である。これらの上限を満たす色相を有する緑色ガラスは、魅力的なものとされる。
【0019】
好ましくは、本発明によるガラスは着色剤として、鉄に加えて少なくとも一つのセレン、クロム、コバルト、セリウム及びバナジウムの元素を含有する。これらの元素の使用は最適な方法でガラスの光学的特性を調整でき、特に高選択性ガラスを得ることができる。
【0020】
主着色剤としてニッケルを使用することによって本発明によるガラスとほぼ同じ色を有するガラスを製造することができる。しかしながら、ニッケルの存在は特にガラスをフロート法によって製造しなければならないときに欠点となる。フロート法では、熱いガラスのリボンはその表面が平らで平行になるように溶融錫の浴の表面に沿って運搬される。このリボンによって酸化錫の連行に導く浴の表面上の錫の酸化を避けるために、還元雰囲気は浴の上で維持される。ガラスがニッケルを含有するとき、後者は錫の浴上の雰囲気によって部分的に還元され、製造されたガラスに曇りを生じる。この元素は赤外領域の光を吸収しないのでそれを含有するガラスの選択性の高い値を得るために貢献せず、それは高TE値に導く。さらに、ガラス中に存在するニッケルは硫化物NiSを形成しうる。この硫化物は様々な結晶形態で存在し、それは様々な温度範囲にわたって安定である。自動車の分野及び建造物(バルコニー、階段など)の窓によくあることだが、ガラスを熱強化処理によって強化しなければならないときにその結晶形態が次から次へと変態することは問題を生じる。本発明によるガラスはニッケルを全く含有しないので、建築用途又は自動車などの車両の分野における使用と同様にフロート法によって製造するために特に良く適している。
【0021】
(“Le Verre”[“Glass”],H. Scholze 著、J. Le Du − Glass Institute − Paris翻訳による)ガラスの製造のために個々に考えられた様々な着色剤の効果は以下の通りである:
コバルト:CoII基は鉄−セレン発色団によって与えられたものとほとんど反対の主波長で強烈な青色を生成する。
クロム:CrIII基の存在は650nmで吸収帯を生じ、薄い緑色を与える。高レベルの酸化がCrVI基を生じ、それは365nmで極めて強い吸収帯を生じ、黄色を与える。
セリウム:組成物中のセリウムイオンの存在は紫外領域において強い吸収を得ることができる。酸化セリウムは二つの形で存在する。即ち、CeIVは240nm付近の紫外領域で吸収し、CeIIIは314nm付近の紫外領域で吸収する。
セレン:Se4+カチオンは実際には着色効果を全く有さないが、変化していない化合物SeOはピンク色を呈する。Se2−アニオンは存在する第二鉄イオンと発色団を形成し、このためガラスに茶色がかった赤色を与える。
バナジウム:アルカリ酸化物の含有量を増大するにつれて色は緑から無色に変化する。これはVIII基をVに酸化することによって生じる。
【0022】
幾つかの着色剤を含有するガラスのエネルギー及び光学的特性はそれゆえそれらの間の複雑な相互作用から生じる。これはこれらの着色剤がそれらのレドックス状態及びこの状態になりやすい他の元素の存在に強く依存する挙動を有するからである。
【0023】
本発明によるガラスは着色剤のうちセレンを使用することによって得られてもよい。かかるガラスは下記重量百分率の着色剤を含有するだろう:
Fe 1.5〜1.8%(全鉄)
FeO 0.25〜0.30%
Co 0.0090〜0.0145%
Cr 0.0015〜0.0025%
Se 0.0003〜0.0009%
【0024】
この組成物と下記光学特性が組合される:
30%<TLA4<40%
20%<TE4<30%
TUV4<5%
490nm<λ<500nm
5%<P<15%
【0025】
しかしながら、本発明の好ましい形態では、ガラスは高価でありかつガラス中に十分含まれていないセレンを含有しない。
【0026】
結果として、本発明の好ましい形態によれば、ガラスは下記重量百分率の着色剤を含有する:
Fe 1.2〜1.8%(全鉄)
FeO 0.25〜0.35%
Co 0.0020〜0.0100%
Cr 0.0010〜0.0100%
CeO 0.1〜0.8%
【0027】
これらの着色剤の組合せ、特にクロムとセリウムの使用はガラス製造炉の耐火壁の保護に好ましく、それらの壁に対してそれらはいかなる腐食の危険も与えない。
【0028】
また、本発明の好ましい形態はガラス中の下記重量百分率の着色剤の存在に相当する:
Fe 0.9〜1.8%(全鉄)
FeO 0.25〜0.35%
Co 0.0010〜0.0100%
Cr 0〜0.0150%
0〜0.2%
【0029】
着色剤としてのバナジウムの使用はこの元素の安価な特長のため本発明によるガラスの製造コストを制限する利点を提供する。さらに、バナジウムはその低汚染特性のため環境保護に有益である。
【0030】
元素セリウム及びバナジウムはともに本発明によるガラスの低紫外線透過率を得るために好ましい。
【0031】
本発明の特に好ましい形態では着色剤として鉄、コバルト及びバナジウムだけを使用することができ、この場合において下記重量百分率を有する:
Fe 0.9〜1.8%(全鉄)
FeO 0.25〜0.35%
Co 0.0010〜0.0100%
0.01〜0.2%
【0032】
限定された数の着色剤を含有するこのガラスはより容易に製造できる。
【0033】
本発明の他の特に好ましい形態では、バナジウム及びクロムはともに着色剤のうちゼロではない割合で存在する。そのとき後者はそれらの全体において下記重量百分率で使用されるだろう:
Fe 0.9〜1.8%
FeO 0.25〜0.37%
Co 0.0010〜0.0100%
Cr 0〜0.0240%
0〜0.2%
【0034】
クロムとバナジウムの同時存在は腐食の影響から炉壁を保護する。
【0035】
上で規定した着色剤の割合は光学的特性が下で規定した範囲内にあるガラスを得ることができる:
30%<TLA4<55%
20%<TE4<30%
480nm<λ<520nm
5%<P<15%
【0036】
かくして規定された光透過率の範囲は本発明によるガラスを車両のサイドリアウインドウ又はリアウインドウのために使用するとき自動車ヘッドライトの光によって使用者がまぶしくなるのを防止するのに特に有用である。対応するエネルギー透過率の範囲はガラスに高選択性を与える。主波長及び励起純度の範囲に関して、これらは色相及び色強度に相当し、それらは建築及び自動車分野で現在実施されている材料に関する原理に従って特に評価される。
【0037】
本発明の特に好ましい形態によれば、ガラスは下記重量百分率の着色剤を含有する:
Fe 1.4〜1.6%
FeO 0.29〜0.31%
Co 0.0040〜0.0070%
Cr 0.0030〜0.0060%
CeO 0.2〜0.5%
【0038】
本発明の別の特に好ましい形態は下記重量百分率の着色剤を含むガラスに相当する:
Fe 1.2〜1.6%
FeO 0.29〜0.31%
Co 0.0020〜0.0050%
0.02〜0.15%
【0039】
これらの組成物と下記範囲の光学的特性が組合される:
40%<TLA4<50%
25%<TE4<30%
TUV4<6%
495nm<λ<500nm
7%<P<11%
【0040】
上で規定したさらに制限された着色剤濃度に相当するガラスは特に高い性能を有する。なぜならばそれは車両のサイドリアウインドウ及びリアウインドウとして使用されるためにエネルギー及び光透過率をともに最適化するからである。それが建築目的のために使用されるとき、それはエアコンディショニングシステムの負荷を減らすことと関連するかなりのエネルギー節約効果と美学的品質を組合せる。
【0041】
かかるガラスは車両のサイドリアウインドウ及びリアウインドウのためには3又は4mmの厚さ、建造物には4mm以上の厚さを有するシートの形態で使用されることが好ましい。
【0042】
また、本発明によるガラスは25〜55%の5mmの厚さについての光源Cの下で全光透過率(TLC5)を有することが好ましく、それは建造物に使用されるとき太陽光によるまぶしさを除去するのに貢献する。
【0043】
本発明によるガラスは金属酸化物の層で被覆されてもよく、それは太陽光線による加熱、結果としてかかるガラスを窓ガラスとして使用する車両の内部の加熱を減少する。
【0044】
本発明によるガラスは従来の方法によって製造されてもよい。バッチ材料に関して天然材料、リサイクルされたガラス、スコリア又はこれらの材料の組合せを使用することができる。着色剤は必ずしも示された形で添加されないが、示された形と同等の形で添加される着色剤の量を与えるこの方法は現在の慣行である。実際には鉄はべんがらの形で加えられ、コバルトはCoSo・7HO又はCoSo・6HOのような水和硫酸塩の形で加えられ、クロムはKCrのような重クロム酸の形で加えられる。セリウムは酸化物又は炭酸塩の形で導入される。バナジウムに関して、これは酸化バナジウムまたはバナジン酸ナトリウムの形で導入される。セレンは存在する場合にはNaSeO又はZnSeOの如きセレン化物の形で又は元素の形で加えられる。
【0045】
他の元素は本発明によるガラスの製造に使用されるバッチ材料における不純物としていくらか存在させてもよく(例えば約100ppmの濃度の酸化マグネシウム)、それは天然材料、リサイクルされた材料又はスコリア中にあってもよいが、これらの不純物の存在がガラスに上記限定外の特性を与えない場合、これらのガラスは本発明に従ったものとみなされる。
【0046】
本発明は下記の組成物及び光学的特性の特定の実施例によって説明されるだろう。
【0047】
実施例 1〜54
表Iは本発明によるガラスを製造するために溶融されるガラスバッチの成分及びガラスのベース組成を与えたものであり、表IIaびIIbは着色剤のうちでクロム及びセリウム又はバナジウム及び/又はクロムのいずれかをそれぞれ含むガラスの着色剤の重量割合及び光学的特性を与えたものである。表IIIは着色剤のうちでセレンを含むガラスの着色剤の重量割合及び光学的特性を与えたものである。これらの割合はガラスのX線蛍光によって測定され、示された分子種に変換される。
【0048】
【表1】
Figure 0004169394
【0049】
ガラスバッチはもし必要ならコークス、グラファイト又はスラグのような還元剤、又は硫酸塩のような酸化剤を含有してもよい。
【0050】
【表2】
Figure 0004169394
【0051】
【表3】
Figure 0004169394
【0052】
【表4】
Figure 0004169394
【0053】
【表5】
Figure 0004169394
【0054】
【表6】
Figure 0004169394
【0055】
【表7】
Figure 0004169394
【0056】
【表8】
Figure 0004169394

Claims (16)

  1. ガラス形成主成分及び着色剤から構成される灰−緑着色ソーダライムガラスにおいて、前記ガラスが5%以上の励起純度を有し、光源Aの下でかつ4mmのガラス厚さについて30%より大きい光透過率(TLA4)、1.55より大きい選択性(SE4)及び10%より小さい紫外線透過率(TUV4)を有すること、及び前記ガラスが、下記重量百分率の着色剤の組(鉄の全量はFeの形で表示される)を含有することを特徴とする灰−緑着色ソーダライムガラス:
    Fe 0.9〜1.8%
    FeO 0.25〜0.4%
    Co 0.0010〜0.0100%
    Cr 0〜0.0240%
    0〜0.2%
  2. ガラス形成主成分及び着色剤から構成される灰−緑着色ソーダライムガラスにおいて、前記ガラスが5%以上の励起純度を有し、光源Aの下でかつ4mmのガラス厚さについて30%より大きい光透過率(TLA4)、1.55より大きい選択性(SE4)及び10%より小さい紫外線透過率(TUV4)を有すること、及び前記ガラスが、下記重量百分率の着色剤の組(鉄の全量はFeの形で表示される)を含有することを特徴とする灰−緑着色ソーダライムガラス:
    Fe 1.2〜1.8%
    FeO 0.25〜0.35%
    Co 0.0020〜0.0100%
    Cr 0.0010〜0.0100%
    CeO 0.1〜0.8%
  3. 下記重量百分率の着色剤の組(鉄の全量はFeの形で表示される)を含有することを特徴とする請求項1記載の灰−緑着色ソーダライムガラス:
    Fe 0.9〜1.8%
    FeO 0.25〜0.37%
    Co 0.0010〜0.0100%
    Cr 0〜0.0240%
    0〜0.2%
  4. 下記重量百分率の着色剤の組(鉄の全量はFeの形で表示される)を含有することを特徴とする請求項1又は3記載の灰−緑着色ソーダライムガラス:
    Fe 0.9〜1.8%
    FeO 0.25〜0.35%
    Co 0.0010〜0.0100%
    0.01〜0.2%
  5. 下記重量百分率の着色剤の組(鉄の全量はFeの形で表示される)を含有することを特徴とする請求項1又は3記載の灰−緑着色ソーダライムガラス:
    Fe 0.9〜1.8%
    FeO 0.25〜0.35%
    Co 0.0010〜0.0100%
    Cr 0.005〜0.015%
    0.02〜0.2%
  6. 下記重量百分率の着色剤の組(鉄の全量はFeの形で表示される)を含有することを特徴とする請求項4記載の灰−緑着色ソーダライムガラス:
    Fe 1.2〜1.6%
    FeO 0.29〜0.31%
    Co 0.0020〜0.0050%
    0.02〜0.15%
  7. 下記重量百分率の着色剤の組(鉄の全量はFeの形で表示される)を含有することを特徴とする請求項2記載の灰−緑着色ソーダライムガラス:
    Fe 1.4〜1.6%
    FeO 0.29〜0.31%
    Co 0.0040〜0.0070%
    Cr 0.0030〜0.0060%
    CeO 0.2〜0.5%
  8. 1.6より大きい選択性(SE4)を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の灰−緑着色ソーダライムガラス。
  9. 7%未満のTUV4を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の灰−緑着色ソーダライムガラス。
  10. 5mmのガラス厚さについて550nmより小さい、好ましくは520nmより小さい主波長(λ)を有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか記載の灰−緑着色ソーダライムガラス。
  11. 下記光学特性を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の灰−緑着色ソーダライムガラス:
    30%<TLA4<55%
    20%<TE4<30%
    480nm<λ<520nm
    5%<P<15%
  12. 下記光学特性を有することを特徴とする請求項6又は7記載の灰−緑着色ソーダライムガラス:
    40%<TLA4<50%
    25%<TE4<30%
    TUV4<6%
    495nm<λ<500nm
    7%<P<11%
  13. 5mmの厚さについて25〜55%の光源Cの下での光透過率(TLC5)を有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか記載の灰−緑着色ソーダライムガラス。
  14. 金属酸化物の層で被覆されていることを特徴とする請求項1〜13のいずれか記載の灰−緑着色ソーダライムガラス。
  15. シートの形であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか記載の灰−緑着色ソーダライムガラス。
  16. 自動車のための窓を形成することを特徴とする請求項1〜15のいずれか記載の灰−緑着色ソーダライムガラス。
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