JP4139267B2 - 塗膜形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車車体等に形成される積層塗膜の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の積層塗膜は、各塗膜を形成する毎に、焼付け硬化させる方法と、積層された複数の塗膜を同時に硬化させる方法がある。例えば2コート1ベークでメタリック塗膜が形成されることは、一般的に行われている方法であり、更に、特開平11−114489号公報に示されるように、上塗り塗膜の意匠性を高めるために、カラーベース塗膜、メタリックベース塗膜及びクリヤー塗膜を順次形成し、3層を同時に焼付け硬化させる塗膜形成方法も既に提案されている。
【0003】
一方、車両が走行した場合等に小石を跳ね上げ、これが塗膜に衝突する、このいわゆるチッピングにより、塗膜剥離が発生する場合がある。従来の塗膜形成方法では、中塗り塗膜を形成した後、この中塗り塗膜のみを一度硬化させる工程を備えていたので、耐チッピング性を有する特有の中塗り塗膜を設けたり、上塗り塗膜との明度を合わせ、チッピングが目立たない中塗り塗膜を設ける等の対策を講じることができた。
【0004】
例えば、特開平6−256714号公報あるいは特開平6−254482号公報では、中塗り塗料の組成面から耐チッピング性の向上を検討しているが、上記三層を一度に焼付け硬化させる方法では、外観及び性能が十分ではなかった。
【0005】
また、上述の二層あるいは三層の塗膜をウエットオンウエットで塗膜形成すると、中塗り用の焼付け乾燥炉を省略することができ、経済性及び環境面から大きい効果を期待できるが、凹凸の多い自動車車体を全面ウエットオンウエットで塗装するということになると、部位によってワキやなじみ等の外観不良が起こり、問題があった。
【0006】
特に、低溶剤型塗料は粘度が低く、未硬化の中塗塗膜とベース塗膜等を塗り重ねると、これらの界面で塗料が混ざり(一般に「混相」と呼ばれる。)、塗膜の色が濁り易い、という問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、基材上に、中塗り塗料及び上塗り塗料を、特にベース塗料及びクリヤー塗料からなる上塗り塗料を、順次ウエットオンウエットで塗装した場合の、各塗膜層間の界面でのなじみや反転を制御し、更にチッピングにより起こる電着塗膜表面での剥がれ、剥離面積の大きさを軽減させる積層塗膜を形成する方法を提供することにある。
【0008】
中塗りとベースの混層を防ぐには、中塗りのベース界面に▲1▼中塗りの高粘度化、▲2▼溶解性パラメーターの差を大きくすることが有効である。そこで、塗装後中塗り表面に移行して高粘度化と溶解性パラメーター差を大きくすることができる界面制御用樹脂の開発を試みた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電着塗膜が形成された基材の上に、中塗り塗料、ベース塗料及びクリヤー塗料を、順次塗装する工程、塗装された三層を一度に焼付け硬化させる工程を包含する塗膜形成方法であって、上記中塗り塗料が、イソフタル酸を80モル%以上含有する酸成分と多価アルコールとの重縮合によって得られ、ガラス転移点(Tg)が40〜80℃である水酸基含有ポリエステル樹脂と、脂肪族ジイソシアネート化合物とを反応して得られる数平均分子量1500〜3000のウレタン変性ポリエステル樹脂(a)40〜56重量%;メラミン樹脂(b)10〜30重量%;ヘキサメチレンジイソシアネートおよびヘキサメチレンジイソシアネートとこれと反応する化合物と反応して得られるイソシアネート化合物を活性メチレン基を有する化合物でブロックしたイソシアネート化合物(c)15〜30重量%;コアシェル構造を有する非水デイスパージョン樹脂であって、
シェル部はα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物を共重合して得られたアクリル樹脂で構成されており、該α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の溶解性パラメーター(SP値)が8.5以上12.0以下であり、該アクリル樹脂の数平均分子量が1000〜20000であり、
コア部はα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物を共重合して得られたアクリル樹脂で構成されており、該α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物のSP値が12.0を越え16.0以下であり、該アクリル樹脂の数平均分子量が15000〜50000であり、且つ、
シェル部を形成するα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物のSP値とコア部を形成するα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物のSP値との差(△SP値)が1.0〜5.0である、非水デイスパージョン樹脂(d)4〜15重量%((a)〜(d)の量は塗料樹脂固形分重量を基準にする。);及び長径が1〜10μmであり、数平均粒径が2〜6μmである扁平顔料(e)0.4〜2重量部(塗料樹脂固形分重量を100重量部とする。);を含有することを特徴とする塗膜形成方法を提供するものである。
【0010】
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0011】
【発明の実施の形態】
中塗り塗膜
本発明の塗膜形成方法において、中塗り塗膜の形成には中塗り塗料が用いられ、この中塗り塗料は、ウレタン変性ポリエステル樹脂(a)、メラミン樹脂(b)、ブロックイソシアネート化合物(c)、コアシェル構造を有する非水デイスパージョン樹脂(d)、及び扁平顔料(e)を含有する。この中塗り塗料は、更に、有機系や無機系の各種着色顔料及び体質顔料等を含有することができる。
【0012】
上記ウレタン変性ポリエステル樹脂(a)としては、水酸基含有ポリエステル樹脂と、脂肪族ジイソシアネート化合物とを反応して得られる数平均分子量1500〜3000のものが挙げられる。
【0013】
更に上記ウレタン変性ポリエステル樹脂(a)の含有量は、塗料樹脂固形分重量を基準にして40〜56重量%である。含有量が40重量%を下回ると耐チッピング性能が不十分となり、56%重量%を上回ると塗膜硬度が低下する。好ましくは43〜50重量%である。
【0014】
上記ウレタン変性ポリエステル樹脂(a)は数平均分子量が1500〜3000である。好ましくは1200〜2500である。1500より小さいと作業性および硬化性が十分でなく、3000を越えると塗装時の不揮発分が低くなりすぎ、かえって作業性が悪くなる。なお、本明細書では、分子量はスチレンポリマーを標準とするGPC法により決定される。
【0015】
また上記ウレタン変性ポリエステル樹脂は、30〜180の水酸基価を有することが好ましく、更に好ましくは40〜160である。上限を越えると塗膜の耐水性が低下し、下限を下回ると塗膜の硬化性が低下する。また、3〜30mgKOH/gの酸価を有することが好ましく、更に好ましくは5〜25mgKOH/gである。上限を越えると塗膜の耐水性が低下し、下限を下回ると塗膜の硬化性が低下する。
【0016】
一般に、ポリエステル樹脂は多価カルボン酸及び/又は酸無水物のような酸成分と多価アルコールを重縮合することによって製造することができるが、本発明に用いられる水酸基含有ポリエステル樹脂は、上記酸成分中にイソフタル酸を、酸成分の全モル数を基準にして80モル%以上含有する。酸成分中のイソフタル酸の量が80モル%を下回ると水酸基含有ポリエステル樹脂のガラス転移点(Tg)が低くなりすぎる。
【0017】
水酸基含有ポリエステル樹脂は、40〜80℃、好ましくは45〜75℃のガラス転移点(Tg)を有する。上記ガラス転移点(Tg)が下限を下回ると塗膜硬度が低下し、上限を上回ると耐チッピング性能が低下する。
【0018】
上記イソフタル酸以外の多価カルボン酸及び/又は酸無水物としては特に限定されず、例えば、フタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水ハイミック酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸、テレフタル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コハク酸、無水コハク酸、ドデセニルコハク酸、ドデセニル無水コハク酸等が挙げられる。
【0019】
また、上記多価アルコールとしては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル−2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピオネート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリカプロラクトンポリオール、グリセリン、ソルビトール、アンニトール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
【0020】
上記多価カルボン酸及び/又は酸無水物と多価アルコール成分以外の他の反応成分として、モノカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸、ラクトン等を含んでいてもよい。また、乾性油、反乾性油及びそれらの脂肪酸を含有していてもよい。例えば、具体的には、カージュラE(シェル化学社製)等のモノエポキサイド化合物、ラクトン類がある。上記ラクトン類は、多価カルボン酸及び多価アルコールのポリエステル類へ開環付加してグラフト鎖を形成し得るものであり、例えば、β−プロピオラクロン、ジメチルプロピオラクトン、ブチルラクトン、γ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−カプリロラクトン、クロトラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン等が挙げられるが、なかでもε−カプロラクトンが最も好ましい。
【0021】
上記脂肪族ジイソシアネート化合物としては、具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネートなどを挙げることができる。なかでも、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート及びこれらのビュレット体、イソシアヌレート体、アダクト体を用いることが、耐チッピング性能、耐候性の観点から好ましい。
【0022】
上記メラミン樹脂(b)としては、塗料樹脂固形分重量を基準にして10〜30重量%である。含有量が10重量%を下回ると硬化性が不十分となり、30重量%を上回ると硬化膜が堅くなりすぎ脆くなる。好ましくは、15〜25重量%である。
【0023】
上記メラミン樹脂としては、特に限定されるものではなく、メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂あるいはメチル、ブチル混合型メラミン樹脂を用いることができる。例えば三井東圧株式会社から市販されている「サイメル−303」、「サイメル254」、「ユーバン128」、「ユーバン20N60」、住友化学工業株式会社から市販されている「スミマールシリーズ」等が挙げられる。
【0024】
上記ブロックイソシアネート化合物(c)としては、ヘキサメチレンジイソシアネートあるいはそのヌレート体等の多量体に、活性メチレン基を有する化合物を付加させることによって得られ、加熱によりブロック剤が解離してイソシアネート基が発生し、上記ウレタン変性ポリエステル樹脂中の官能基と反応し硬化するものが挙げられる。上記活性メチレン基を有する化合物としては、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、マロン酸エチルなどの活性メチレン化合物が挙げられる。
【0025】
上記ブロックイソシアネート化合物の含有量は、塗料樹脂固形分重量を基準にして、15〜30重量%である。17〜25重量%であることが更に好ましい。上記範囲外では、硬化が不足する。
【0026】
例えば、具体的には旭化成社製活性メチレン型ブロックイソシアネート「デュラネートMF−K60X」等が挙げられる。
【0027】
上記コアシェル構造を有する非水デイスパージョン樹脂(d)は、図1に示すようなコア・シェルから成る2層構造のアクリル樹脂である。かかるアクリル樹脂は、分散安定アクリル樹脂と有機溶剤との混合液中で、重合性単量体を共重合させることにより、この混合液に不溶な非架橋樹脂粒子として調製することができる。分散安定アクリル樹脂は非水ディスパージョン樹脂のシェル部を構成し、重合性単量体の共重合によってコア部が形成される。
【0028】
但し、上記分散安定アクリル樹脂及び非水ディスパージョンを合成するためには、官能基を有する重合性単量体を用いることが好ましい。官能基を有する非水ディスパージョンは官能基を含有せしめた分散安定アクリル樹脂と共に後記硬化剤と反応して三次元に架橋した塗膜を形成することができるからである。
【0029】
上記非水デイスパージョン樹脂(d)の含有量は、塗料樹脂固形分重量を基準にして4〜15重量%である。含有量が4重量%を下回ると総合塗膜外観が不十分となり、15重量%を上回ると耐チッピング性能が低下する。好ましくは、5〜12重量%である。
【0030】
上記分散安定アクリル樹脂は、非水ディスパージョンを有機溶剤中で安定に合成できるものであれば特に限定されるものではない。具体的には、水酸基価が10〜250、好ましくは20〜180であり、酸価が0〜100mgKOH/g、好ましくは0〜50mgKOH/g、数平均分子量が1000〜20000であるアクリル樹脂等を用いることが好ましい。上限を越えると、樹脂のハンドリング性が低下し、非水ディスパージョン自身のハンドリングも低下する。下限を下回ると塗膜にした場合に樹脂が脱離したり、粒子の安定性が低下したりする。
【0031】
上記分散安定アクリル樹脂の合成方法は、特に限定されるものではないが、ラジカル重合開始剤の存在下でラジカル重合により得る方法、縮合反応や付加反応により得る方法等が好ましいものとして挙げられる。更に、上記分散安定アクリル樹脂を得るために用いられる単量体としては、樹脂の特性に応じて適宜選択され得るが、後述する非水ディスパージョンを合成するために用いられる重合性単量体が有するような、水酸基、酸基等の官能基を有するものを用いることが好ましく、更に必要に応じて、グリシジル基、イソシアネート基等の官能基を有するものを用いてもよい。
【0032】
好ましい一態様では、分散安定アクリル樹脂はα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物を共重合して得られたものである。α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物は8.5以上12.0以下のSP値を有することが好ましい。
【0033】
ここで、SP値とは、溶解性パラメーター(solubility parameter)の略号であり、液体分子の分子間相互作用の尺度を表す特性値である。SP値の意義は、例えばJ.Paint Technology,vol. 142, 176 (1970)、にまとめられている。α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物のSP値は、式
【数1】
SP=SP1×fw1+SP2×fw2+ … +SPn×fwn
[式中、SP1、SP2、…、SPnは各モノマーのSP値であり、fw1、fw2、…、fwnは各モノマーのモノマー混合物総量に対する重量分率である。]
に従って計算することができる。
【0034】
また、上記分散安定アクリル樹脂と上記重合性単量体との構成比率は目的に応じて任意に選択できるが、例えば、該両成分の合計重量に基いて分散安定アクリル樹脂は3〜80重量%、特に5〜60重量%、重合性単量体は97〜20重量%、特に95〜40重量%が好ましい。さらに有機溶剤中における分散安定アクリル樹脂と重合性単量体との合計濃度は合計重量を基準に、30〜80重量%、特に40〜60重量%が好ましい。
【0035】
上記非水ディスパージョンは、分散安定アクリル樹脂の存在下でラジカル重合性の単量体を重合させることによって得ることができる。重合によって形成される非水ディスパージョンのコア部は、好ましくは、α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物を共重合して得られるアクリル樹脂でなる。コア部を構成するこのアクリル樹脂は数平均分子量が15000〜50000であることが好ましい。コア部を構成するアクリル樹脂の数平均分子量は、非水ディスパージョン全体の分子量分布から分散安定アクリル樹脂の分子量分布を差し引いてコア部のみの分子量分布を得、この分子量分布の数平均を求めた値をいう。
【0036】
そして、好ましくは、コア部のアクリル樹脂を構成するα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物は12.0を超え16.0以下のSP値を有する。更に、シェル部を形成するα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物のSP値とコア部を形成するα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物のSP値との差(△SP値)は1.0〜5.0である。
【0037】
このように構成された非水ディスパージョンは、シェル部の低いSP値の作用により中塗り表面に移行し、コア部の高い粘性と高いSP値の作用により中塗りとベースの混層を防ぐ機能を奏する。シェル部およびコア部のSP値および分子量が上記の範囲外になると、このような非水ディスパージョンの機能が損なわれ、中塗塗膜とベース塗膜との混層が生じ、塗膜の外観が低下する。
【0038】
非水ディスパージョンとしては、水酸基価が50〜400、好ましくは100〜300であり、酸価が0〜200mgKOH/g、好ましくは0〜50mgKOH/g、平均粒径(D50)が0.05〜10μm、好ましくは0.1〜2μmであるものが好ましい。下限を越えると粒子形状を維持できず、上限を越えると塗料に分散した場合の安定性が低下する。
【0039】
上記非水ディスパージョンを合成するために用いられる官能基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーとしてその代表的なものは以下のとおりである。水酸基を有するものとして、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、メタクリル酸ヒドロキシメチル、アリルアルコール、(メタ)メタクリル酸ヒドロキシエチルとε−カプロラクトンとの付加物等が挙げられる。
【0040】
一方、酸性基を有するものとしては、カルボキシル基、スルホン酸基等を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーが挙げられる。カルボキシル基を有するものの例としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、フマール酸等が挙げられる。スルホン酸基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーの例としては、t−ブチルアクリルアミドスルホン酸等が挙げられる。酸性基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーを用いる場合は、酸性基の一部はカルボキシル基であることが好ましい。
【0041】
また、(メタ)アクリル酸グリシジル等のグリシジル基含有不飽和単量体、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、アクリル酸イソシアナトエチル等のイソシアネート基含有不飽和単量体等が官能基を有するα,β−エチレン性不飽和モノマーとして挙げられる。
【0042】
この他のα,β−エチレン性不飽和モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、メタクリル酸トリデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、油脂肪酸とオキシラン構造を有するアクリル酸またはメタクリル酸エステルモノマーとの付加反応物(例えば、ステアリン酸とグリシジルメタクリレートの付加反応物等)、C3 以上のアルキル基を含むオキシラン化合物とアクリル酸またはメタクリル酸との付加反応物、スチレン、α−メチルスチレン、ο−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、(メタ)アクリル酸ベンジル、イタコン酸エステル(イタコン酸ジメチルなど)、マレイン酸エステル(マイレン酸ジメチルなど)、フマール酸エステル(フマール酸ジメチルなど)、その他に、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、メチルイソプロペニルケトン、酢酸ビニル、ベオバモノマー(シェル化学社製、商品名)、ビニルプロピオネート、ビニルピバレート、プロピオン酸ビニル、エチレン、プロピレン、ブタジエン、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、アクリルアミド、ビニルピリジン等が挙げられる。
【0043】
上記非水ディスパージョンを得るための重合反応は、ラジカル重合開始剤の存在下で行うことが好ましい。ラジカル重合開始剤としては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、t−ブチルパーオクトエート等が挙げられる。これらの開始剤の使用量は重合性単量体合計100重量部あたり0.2〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部が望ましい。分散安定アクリル樹脂を含有する有機溶剤中での非水ディスパージョンを得るための重合反応は、一般に60〜160℃程度の温度範囲で約1〜15時間行うことが好ましい。
【0044】
また、上記非水ディスパージョンは架橋重合体微粒子と異なり、塗料中においては粒子成分であるが、塗膜においては粒子構造を形成しない特徴を有する。つまり非水ディスパージョンは粒子内に架橋部位が存在しないため、焼き付け過程で粒子形状が変化し、樹脂成分となり得る点が架橋重合体微粒子とは異なる。
【0045】
更に、例えば色材、48巻(1975)第28頁〜第34頁中に記載されているNAD塗料に用いられるNAD(Non Aqueous Dispersion、非水系重合体分散液)と言われる樹脂粒子も使用することができる。
【0046】
上記扁平顔料(e)としては、マイカ、アルミナ、タルク及びシリカ等を挙げることができるが、タルクを用いることがチッピング性能の観点から好ましい。
【0047】
上記扁平顔料の寸法は、長径が1〜10μmであり、数平均粒径が2〜6μmであることが好ましい。長径が上記範囲外であると塗膜外観が劣ったり、十分な耐チッピング性能が出なくなり、数平均粒径が上記範囲外であると同様に塗膜外観が劣ったり、十分な耐チッピング性能が出なくなる。
【0048】
上記扁平顔料(e)の含有量は、塗料中の樹脂固形分重量を100重量部として、0.4〜2重量部である。0.5〜1.5重量部であることが更に好ましい。上記範囲外では、下地塗膜との付着性が低下するので十分なチッピング性能を得られない。
【0049】
上記その他に含有させることができる樹脂としては、特に限定されるものではなく、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂等を挙げることができ、1種または2種以上を併用して用いることができる。
【0050】
また着色顔料として、例えば有機系のアゾキレート系顔料、不溶性アゾ系顔料、縮合アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、インジゴ顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、ジオキサン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、金属錯体顔料等が挙げられ、無機系では黄鉛、黄色酸化鉄、ベンガラ、カーボンブラック、二酸化チタン等を用いることができる。また、体質顔料として、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミニウム粉、カオリン等を用いることができる。
【0051】
標準的には、カーボンブラックと二酸化チタンとを主要顔料としたグレー系のものが用いられる。更に、上塗りとの色相を合わせたものや各種の着色顔料を組み合わせたものを用いることもできる。
【0052】
また、上記中塗り塗料には、上塗り塗膜とのなじみ防止、塗装作業性を確保するために、粘性制御剤を添加することができる。粘性制御剤としては、一般にチクソトロピー性を示すものを含有でき、例えば、脂肪酸アマイドの膨潤分散体、アマイド系脂肪酸、長鎖ポリアミノアマイドの燐酸塩等のポリアマイド系のもの、酸化ポリエチレンのコロイド状膨潤分散体等のポリエチレン系等のもの、有機酸スメクタイト粘土、モンモリロナイト等の有機ベントナイト系のもの、ケイ酸アルミ、硫酸バリウム等の無機顔料、顔料の形状により粘性が発現する扁平顔料、架橋樹脂粒子等を粘性制御剤として挙げることができる。
【0053】
本発明で用いられる中塗り塗料の塗装時の全固形分量は、30〜80重量%であり、好ましくは35〜65重量%である。この範囲外では塗料安定性が低下する。また上限を越えると、粘性が高すぎて塗膜外観が低下し、下限を下回ると粘性が低すぎてなじみやムラ等の外観不良が発生する。
本発明に用いられる中塗り塗料中には、上記成分の他に塗料に通常添加される添加剤、例えば、表面調整剤、酸化防止剤、消泡剤等を配合してもよい。これらの配合量は当業者の公知の範囲である。
【0054】
本発明に用いられる塗料組成物の製造方法は、後述するものを含めて、特に限定されず、顔料等の配合物をニーダーまたはロール、SGミル等を用いて混練、分散する等の当業者に周知の全ての方法を用い得る。
【0055】
ベース塗膜
本発明の塗膜形成方法において用いられるベース塗料は、クリヤー塗料と共に上塗り塗膜を構成するために用いるものである。このベース塗料には、塗膜形成性樹脂、硬化剤、着色顔料、必要に応じて光輝性顔料等が含まれる。
【0056】
上記ベース塗料に含有される塗膜形成性樹脂としては、特に限定されるものではなく、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等を好ましいものとして挙げることができ、1種または2種以上を併用して用いることができる。
【0057】
上記塗膜形成性樹脂は、硬化剤と組み合わせて用いることができるが、得られた塗膜の諸性能、コストの点からアミノ樹脂および/またはブロックイソシアネート樹脂が好ましいものとして用いられる。
【0058】
上記硬化剤の含有量は、塗膜形成性樹脂の固形分重量に対して20〜60重量%とすることが好ましく、更に好ましくは30〜50重量%である。含有量が20重量%を下回ると硬化性が不十分となり、60重量%を上回ると硬化膜が堅くなりすぎ脆くなる。
【0059】
また、上記着色顔料としては、例えば、上述の中塗り塗料についての記載で挙げたもの等を含有することができる。
【0060】
上記ベース塗料に必要に応じて含まれる光輝性顔料としては、形状は特に限定されず、更に着色されていても良いが、例えば、平均粒径(D50)が2〜50μmであり、且つ厚さが0.1〜5μmであるものが好ましい。また、平均粒径が10〜35μmの範囲のものが光輝感に優れ、更に好適に用いられる。
上記塗料中の光輝性顔料の顔料濃度(PWC)は、一般的に20.0%以下である。上限を越えると塗膜外観が低下する。好ましくは、0.01%〜18.0%であり、より好ましくは、0.1%〜15.0%である。光輝剤の含有量が20.0重量%を超えると、塗膜外観が低下する。
【0061】
上記光輝性顔料としては、アルミニウム、銅、亜鉛、鉄、ニッケル、スズ、酸化アルミニウム等の金属または合金等の無着色あるいは着色された金属製光輝剤及びその混合物が挙げられる。更に、干渉マイカ顔料、ホワイトマイカ顔料、グラファイト顔料その他の着色、有色扁平顔料等を併用しても良い。
【0062】
上記光輝性顔料およびその他の全ての顔料を含めた塗料中の全顔料濃度(PWC)としては、0.1〜50%であり、好ましくは、0.5%〜40%であり、より好ましくは、1.0%〜30%である。上限を越えると塗膜外観が低下する。
【0063】
更に、上記ベース塗料には、上述の中塗り塗料同様に、塗装作業性を確保するために、粘性制御剤を添加することが好ましい。粘性制御剤は、ムラ及びたれのない塗膜を良好に形成するために用いられるのであり、一般にチクソトロピー性を示すものを含有できる。このようなものとして、例えば、上述の中塗り塗料についての記載で挙げたものを含有することができる。
【0064】
本発明に用いられるベース塗料中には、上記成分の他に塗料に通常添加される添加剤、例えば、表面調整剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、消泡剤等を配合してもよい。これらの配合量は当業者の公知の範囲である。
【0065】
本発明で用いられるベース塗料の塗装時の全固形分量は、10〜60重量%であり、好ましくは15〜50重量%である。上限および下限を越えると塗料安定性が低下する。上限を越えると、粘性が高すぎて塗膜外観が低下し、下限を下回ると粘性が低すぎてなじみやムラ等の外観不良が発生する。
【0066】
クリヤー塗膜
上記クリヤー塗膜の形成にはクリヤー塗料が用いられる。このクリヤー塗料は、特に限定されず、塗膜形成性熱硬化性樹脂および硬化剤等を含有するものを利用できる。このクリヤー塗料の形態としては、溶剤型、水性型および粉体型のものが挙げられる。
【0067】
上記溶剤型クリヤー塗料の好ましい例としては、透明性あるいは耐酸エッチング性等の点から、アクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂とアミノ樹脂との組合わせ、あるいはカルボン酸・エポキシ硬化系を有するアクリル樹脂および/またはポリエステル樹脂等が挙げられる。
【0068】
また、上記水性型クリヤー塗料の例としては、上記溶剤型クリヤー塗料の例として挙げたものに含有される塗膜形成性樹脂を、塩基で中和して水性化した樹脂を含有するものを挙げることができる。この中和は重合の前又は後に、ジメチルエタノールアミンおよびトリエチルアミンのような3級アミンを添加することにより行うことができる。
【0069】
一方、粉体型クリヤー塗料としては、熱可塑性および熱硬化性粉体塗料のような通常の粉体塗料を用い得ることができる。良好な物性の塗膜が得られるため、熱硬化性粉体塗料が好ましい。熱硬化性粉体塗料の具体的なものとしては、エポキシ系、アクリル系およびポリエステル系の粉体クリヤー塗料等が挙げられるが、耐候性が良好なアクリル系粉体クリヤー塗料が特に好ましい。
【0070】
本発明に用いる粉体型クリヤー塗料として、硬化時の揮散物が無く、良好な外観が得られ、そして黄変が少ないことから、エポキシ含有アクリル樹脂/多価カルボン酸の系の粉体塗料が特に好ましい。
【0071】
更に、上記クリヤー塗料には、上述の中塗り塗料同様に、塗装作業性を確保するために、粘性制御剤を添加されていることが好ましい。粘性制御剤は、一般にチクソトロピー性を示すものを含有できる。このようなものとして、例えば、上述の中塗り塗料についての記載で挙げたものを含有することができる。また必要により、硬化触媒、表面調整剤等を含むことができる。
【0072】
基材
本発明の塗膜形成方法は、種々の基材、例えば金属、プラスチック、発泡体等、特に金属表面、および鋳造物に有利に用い得るが、カチオン電着塗装可能な金属製品に対し、特に好適に使用できる。
【0073】
上記金属製品としては、例えば、鉄、銅、アルミニウム、スズ、亜鉛等およびこれらの金属を含む合金が挙げられる。具体的には、乗用車、トラック、オートバイ、バス等の自動車車体および部品が挙げられる。これらの金属は予めリン酸塩、クロム酸塩等で化成処理されたものが特に好ましい。
【0074】
また、本発明のメタリック塗膜形成方法に用いられる基材には、化成処理された鋼板上に電着塗膜が形成されていても良い。電着塗膜を形成する電着塗料としては、カチオン型及びアニオン型を使用できるが、カチオン型電着塗料組成物が防食性において優れた積層塗膜を与えるため好ましい。
【0075】
塗膜形成方法
本発明の塗膜形成方法では、基材上に、中塗り塗料により中塗り塗膜、ベース塗料によりベース塗膜及びクリヤー塗料によりクリヤー塗膜を、順次ウエットオンウエットで形成する。
【0076】
本発明で中塗り塗料を自動車車体に塗装する場合は、外観を高めるために、エアー静電スプレー塗装による多ステージ塗装、好ましくは2ステージで塗装するか、或いは、エアー静電スプレー塗装と、通称「μμ(マイクロマイクロ)ベル」、「μ(マイクロ)ベル」あるいは「メタベル」等と言われる回転霧化式の静電塗装機とを組み合わせた塗装方法等により塗膜を形成することができる。
【0077】
本発明における、中塗り塗料による乾燥塗膜の膜厚は所望の用途により変化するが、多くの場合10〜60μmが有用である。上限を越えると、鮮映性が低下したり、塗装時にムラあるいは流れ等の不具合が起こることがあり、下限を下回ると、下地が隠蔽できず膜切れが発生する。
【0078】
本発明の塗膜形成方法では更に、未硬化の中塗り塗膜の上に、ベース塗料、およびクリヤー塗料をウエットオンウエットで塗布し、ベース塗膜、およびクリヤー塗膜を形成する。
【0079】
本発明の方法におけるベース塗膜を形成する為に用いるベース塗料は、上記中塗り塗料と同様に、エアー静電スプレー塗装あるいはメタベル、μμベル、μベル等の回転霧化式の静電塗装機により塗装することができ、その塗膜の乾燥膜厚は5〜35μmに設定することができ、好ましくは7〜25μmである。ベース塗膜の膜厚が35μmを超えると、鮮映性が低下したり、塗膜にムラまたは流れが生じることがあり、5μm未満であると、下地隠蔽性が不充分となり、膜切れ(塗膜が不連続な状態)が生じることがあるため、いずれも好ましくない。
【0080】
本発明の塗膜形成方法において、上記ベース塗膜を形成した後に塗装されるクリヤー塗膜は、上記ベース塗膜に起因する凹凸、光輝性顔料が含まれる場合に起こるチカチカ等を平滑にし、保護するために形成される。塗装方法として具体的には、先に述べたμμベル、μベル等の回転霧化式の静電塗装機により塗膜形成することが好ましい。
【0081】
上記クリヤー塗料により形成されるクリヤー塗膜の乾燥膜厚は、一般に10〜80μm程度が好ましく、より好ましくは20〜60μm程度である。上限を越えると、塗装時にワキあるいはタレ等の不具合が起こることもあり、下限を下回ると、下地の凹凸が隠蔽できない。
【0082】
上述のようにして得られた積層された塗膜は、同時に硬化させる、いわゆる3コート1ベークによって塗膜形成を行う。この場合、焼き付け乾燥炉を省略することができ、経済性及び環境面からも好ましい。
【0083】
上記積層塗膜を硬化させる硬化温度を100〜180℃、好ましくは130〜160℃に設定することで高い架橋度の硬化塗膜が得られる。上限を越えると、塗膜が固く脆くなり、下限未満では硬化が充分でない。硬化時間は硬化温度により変化するが、130℃〜160℃で10〜30分が適当である。
【0084】
本発明で形成される積層塗膜の膜厚は、多くの場合30〜300μmであり、好ましくは50〜250μmである。上限を越えると、冷熱サイクル等の膜物性が低下し、下限を下回ると膜自体の強度が低下する。
【0085】
【実施例】
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。尚、以下に於いて「部」とあるのは「重量部」を意味する。
【0086】
製造例1
ウレタン変性ポリエステル樹脂の製造
窒素導入管、撹拌機、温度調節機、滴下ロートおよびデカンターを備えた冷却管を取り付けた2Lの反応容器にイソフタル酸440部、ヘキサヒドロフタル酸20部、アゼライン酸40部、トリメチロールプロパン300部及びネオペンチルグリコール200部とを仕込み、加熱により原料が溶解し撹拌可能となったところで、ジブチル錫オキサイド0.2部を投入し、撹拌を開始し、反応層温度を180から220℃まで3時間かけて徐々に昇温した。生成する縮合水は系外へ留去した。220℃に達したところで、1時間保温し、反応層内にキシレン20部を徐々に添加し、溶剤存在化で縮合反応を進行させた。樹脂酸価が10mgKOH/gに達したところで、100℃に冷却し、ヘキサメチレンジイソシアネート100部を30分間かけて徐々に添加した。更に、1時間保持後、キシレン200部および酢酸ブチル200部を加え、固形分70%、数平均分子量2000、酸価8mgKOH/g、水酸基価120、樹脂Tg60℃のウレタン変性ポリエステル樹脂を得た。
【0087】
製造例2
非水ディスパージョンの製造
(a)分散安定アクリル樹脂の製造
攪拌機、温度制御装置、還流冷却器を備えた容器に酢酸ブチル90部を仕込んだ。次に、SP値が9.0の下記組成のモノマー混合物
【0088】
【表1】
【0089】
の内20部を加え、攪拌しながら加熱し、温度を上昇させた。110℃で上記混合溶液の残り85部を3時間で滴下し、次いでアゾビスイソブチロニトリル0.5部と酢酸ブチル10部からなる溶液を30分間で滴下した。反応溶液をさらに2時間攪拌還流させて樹脂への変化率を上昇させた後、反応を終了させ、固形分50%、数平均分子量6000のアクリル樹脂を得た。
【0090】
(b)非水ディスパージョンの製造
攪拌機、冷却器、温度制御装置を備えた容器に酢酸ブチル90部、上記の(a)分散安定アクリル樹脂の製造で得たアクリル樹脂60部を仕込んだ。次に、SP値が13.0の下記組成のモノマー混合物
【0091】
【表2】
【0092】
を100℃で3時間で滴下し、次いでアゾビスイソブチロニトリル0.1部と酢酸ブチル1部からなる溶液を30分間で滴下した。反応溶液をさらに1時間攪拌を続けたところ、固形分60%、粒子径180nmのエマルジョンを得た。このエマルジョンを酢酸ブチルで希釈し、粘度300cps(25℃)、粒子径180nmの非水ディスパージョン含量40重量%のコアシェル型酢酸ブチル分散体を得た。この非水ディスパージョン樹脂のTgは23℃、水酸基価は162であり、数平均分子量は23000であった。従って、コア部の数平均分子量を計算すると30000であった。また、分散安定アクリル樹脂であるシェル部とコア部とのSP値差(ΔSP値)は4.0であった。
【0093】
製造例3〜10
非水ディスパージョンの製造
シェル部に使用するモノマー混合物とコア部に使用するモノマー混合物の組成を表3のように変更すること以外は調製例2と同様にして、非水ディスパージョン樹脂を得た。各非水ディスパージョンの特性値を表4に示す。
【0094】
【表3】
【0095】
【表4】
【0096】
実施例1
中塗り塗料1
1Lのベッセルに、先の製造例1で得られたウレタン変性ポリエステル樹脂ワニス107部、CR−97(石原産業社製酸化チタン)280部、MA−100(三菱化学社製カーボンブラック顔料)13部、LMS−100(富士タルク社製鱗片状タルク)7部、酢酸ブチル47部およびキシレン47部を仕込み、仕込み重量と同量のGB503M(粒径1.6mmガラスビーズ)を投入し、卓上SGミルを用いて室温で3時間分散し、灰色の顔料ペーストとした。グラインドゲージによる分散終了時の粒度は5μm以下であった。ガラスビーズを濾過して顔料ペーストを得た。この顔料ペーストに、表5に示した配合になるように中塗り塗料を調製した。更に、エトキシエチルプロピオネート/S−100(エクソン社製芳香族炭化水素溶剤)=1/1の混合溶剤で、No.4フォードカップを用いて19秒/20℃に希釈調整した。塗布時の不揮発分は49%であった。
【0097】
【表5】
【0098】
ベース塗料
日本ペイント社製アクリルメラミン系メタリックベース塗料「オルガTO H600 18J グリーンメタリック」を用い、エトキシエチルプロピオネート/S−100(エクソン社製芳香族炭化水素溶剤)/トルエン=1/1/2の混合溶剤で、No.3フォードカップを用いて17秒/20℃に希釈調整した。塗布時の塗料不揮発分は31%であった。塗着時の不揮発分は65%であった。
【0099】
クリヤー塗料
日本ペイント社製酸エポキシ硬化系クリヤー塗料「マック O−1600 クリヤー」を用い、エトキシエチルプロピオネート/S−100(エクソン社製芳香族炭化水素溶剤)=1/1の混合溶剤で、No.4フォードカップを用いて26秒/20℃に希釈調整した。塗布時の塗料不揮発分は50%であった。また塗着時の不揮発分は61%であった。
【0100】
塗膜形成方法
厚さ0.8mm、縦30cm、横10cmのリン酸亜鉛処理したSPC鋼板に、カチオン電着塗料「パワートップV−20」(日本ペイント社製)を、乾燥膜厚が20μmとなるように電着塗装し、160℃で30分間焼き付けた塗板を用意した。次に、移動体に貼着し、移動させながら先の中塗り塗料を乾燥膜厚が20μmとなるように「マイクロベル」(回転霧化型静電塗装機)で塗装し、塗布後に10分間のインターバルをとり、セッティングを行った。
【0101】
次いで、先のベース塗料を、乾燥膜厚15μmとなるように「マイクロベル」と「メタベル」で2ステージ塗装した。2回の塗布の間に、2.5分間のインターバルを行った。2回目の塗布後、8分間セッティングを行った。次に、先のクリヤー塗料を、乾燥膜厚35μmとなるように「マイクロベル」により、1ステージ塗装し、7分間セッティングした。ついで、得られた塗装板を乾燥機で140℃で30分間焼き付けを行った。
【0102】
得られた塗装板について、塗膜の仕上がり外観、特に艶感について以下の評価基準により目視評価した。
【0103】
【表6】
【0104】
次に、塗膜の混層の程度を基準塗装板との色差(ΔE)で測定した。基準塗装板は、中塗り塗膜を焼き付け、その後ベース塗膜およびクリヤー塗膜を2コート1ベーク法で形成すること以外は実施例1と同様にして得た。その際、中塗り塗膜は、その塗布後に10分間セッティングを行い、140℃で30分間焼き付けた。その上に、ベース塗膜およびクリヤー塗膜をウェットオンウェットで塗布し、10分間セッティングを行い、140℃で30分間焼き付けた。
【0105】
ついで、標準板に対する塗装板の色差を、色差測定機(「CR−354色差計」、ミノルタ社製)を用いて測定した。結果を表7に示す。
【0106】
実施例2〜9
非水ディスパージョン樹脂(樹脂(d))の種類を表7に示すように変更すること以外は実施例1と同様にして中塗り塗料を調製し、塗装板を得、評価した。結果を表7に示す。
【0107】
実施例1〜3では、シェル部のSP値が異なる非水ディスパージョン樹脂を用いた。そうすると、シェル部のSP値が低いほどΔEは低く、混層が改善されていた。図2は両者の関係をプロットしたグラフである。
【0108】
実施例5〜6では、コア部のSP値が異なる非水ディスパージョン樹脂を用いた。そうすると、コア部のSP値が高いほどΔEは低く、混層が改善されていた。図3は両者の関係をプロットしたグラフである。
【0109】
実施例7〜9では、コア部の数平均分子量が異なる非水ディスパージョン樹脂を用いた。そうすると、コア部の数平均分子量が高いほどΔEは低く、混層が改善されていた。図4は両者の関係をプロットしたグラフである。
【0110】
比較例
比較例では、実施例1で用いた中塗り塗料を用いず、単層で硬化が必要な日本ペイント社製ポリエステル・メラミン系中塗り塗料「オルガTO H870グレー」を用いた。本中塗り塗料をウエットオンウエットで用いて積層塗膜を作製し、評価した。評価結果を表7に示した。
【0111】
【表7】
【0112】
【発明の効果】
本発明の実施例では、中塗り塗膜、ベース塗膜及びクリヤー塗膜を、順次ウエットオンウエットで形成しても、艶感に優れた積層塗膜を得ることができた。また、本発明で行った塗装系は、3コート2ベークシステムの塗装系と比較すると、焼付け回数が少ないため、耐チッピング性において劣ることがあったが、中塗り塗料の組成を上記のものにすることで、塗膜にチッピング時の衝撃に対する反発力と、衝撃エネルギーを熱エネルギーに変換する能力を付与することができる為、得られた積層塗膜はチッピングを受けた場合にも、外観上剥離面積が小さい上、剥離頻度も少なくなったものと思われる。
【0113】
更に、3コート1ベーク塗装において、現行の2コート1ベーク塗装と同等の色調を得ることのできるコア・シェル型アクリル樹脂の特性範囲を掴むことができた。この界面制御用アクリル樹脂を適量添加した中塗り塗料により、中塗りとベースの混ざりを抑制し、課題であった色の濁りを解決できた。
【0114】
本発明の方法により、中塗り塗膜及びメタリック塗膜を順次塗装した場合の、各塗膜層間の界面でのなじみや反転を制御することができ、塗膜物性に優れた、高外観を有する積層塗膜を工業的に提供することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コアシェル構造を有する非水デイスパージョン樹脂(d)のコアシェル構造を模式的に示した断面図である。
【図2】 色差とシェル部のSP値との関係をプロットしたグラフである。
【図3】 色差とコア部のSP値との関係をプロットしたグラフである。
【図4】 色差とコア部の数平均分子量との関係をプロットしたグラフである。
Claims (2)
- 電着塗膜が形成された基材の上に、中塗り塗料、ベース塗料及びクリヤー塗料を、順次塗装する工程、塗装された三層を一度に焼付け硬化させる工程を包含する塗膜形成方法であって、
該中塗り塗料が、イソフタル酸を80モル%以上含有する酸成分と多価アルコールとの重縮合によって得られ、ガラス転移点(Tg)が40〜80℃である水酸基含有ポリエステル樹脂と、脂肪族ジイソシアネート化合物とを反応して得られる数平均分子量1500〜3000のウレタン変性ポリエステル樹脂(a)40〜56重量%;
メラミン樹脂(b)10〜30重量%;
ヘキサメチレンジイソシアネートおよびヘキサメチレンジイソシアネートとこれと反応する化合物と反応して得られるイソシアネート化合物を活性メチレン基を有する化合物でブロックしたイソシアネート化合物(c)15〜30重量%;
コアシェル構造を有する非水デイスパージョン樹脂であって、
シェル部はα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物を共重合して得られたアクリル樹脂で構成されており、該α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の溶解性パラメーターが8.5以上12.0以下であり、該アクリル樹脂の数平均分子量が1000〜20000であり、
コア部はα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物を共重合して得られたアクリル樹脂で構成されており、該α,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の溶解性パラメーターが12.0を越え16.0以下であり、該アクリル樹脂の数平均分子量が15000〜50000であり、且つ、
シェル部を形成するα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の溶解性パラメーターとコア部を形成するα,β−エチレン性不飽和モノマー混合物の溶解性パラメーターとの差が1.0〜5.0である、非水デイスパージョン樹脂(d)4〜15重量%((a)〜(d)の量は塗料樹脂固形分重量を基準にする。);及び
長径が1〜10μmであり、数平均粒径が2〜6μmである扁平顔料(e)0.4〜2重量部(塗料樹脂固形分重量を100重量部とする。);
を含有する溶剤型中塗り塗料であることを特徴とする塗膜形成方法。 - 前記非水デイスパージョン樹脂は、水酸基価が50〜400、平均粒径が0.05〜10μmであることを特徴とする請求項1記載の塗膜形成方法。
Priority Applications (8)
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---|---|---|---|
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