JP4084622B2 - Planographic printing plate precursor - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は平版印刷版原版に関し、詳細には、コンピュータ等のデジタル信号から各種レーザを用いて高感度で記録可能な、いわゆるダイレクト製版可能な平版印刷版原版に関する。
【0002】
【従来の技術】
波長300nm〜1200nmの紫外光、可視光、赤外光を放射する固体レーザ及び半導体レーザ、ガスレーザは高出力かつ小型のものが容易に入手できるようになっており、これらのレーザはコンピュータ等のデジタルデータから直接製版する際の記録光源として、非常に有用である。これら各種レーザ光に感応する記録材料については種々研究されており、代表的なものとして、第一に、感光波長760nm以上の赤外線レーザで記録可能な材料である酸触媒架橋型のネガ型記録材料等がある(例えば、特許文献1参照。)。また、第二に、300nm〜700nmの紫外光又は可視光レーザ対応型の記録材料としてラジカル重合型のネガ型記録材料等が多数挙げられる(例えば、特許文献2及び3参照。)。
【0003】
通常、このような各種レーザを用いるネガ型の画像記録材料は、光又は熱により発生したラジカルを開始剤として、重合反応を生起させ、露光部の記録層を硬化させて画像部を形成する記録方式を利用している。
このようなネガ型の画像記録材料を記録層として用いた平版印刷版原版において、印刷物の製造する際には、非画像部へのインクの付着を抑制するためにインクと共に湿し水が用いられる。記録層において、重合反応により形成された画像部中に残留モノマーが多く存在する場合、この残留モノマーが湿し水に溶解して画像部中に湿し水が浸透しやすくなり、結果的に、耐刷性を低下させてしまうという問題を有していた。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−276558号公報
【特許文献2】
米国特許2,850,445号明細書
【特許文献3】
特公昭44−20189号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は上記問題を考慮してなされたものであり、湿し水による耐刷性の低下が抑制され、耐刷性の良好な光又は熱重合性ネガ型の平版印刷版原版を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定のラジカル重合性モノマーを用いることにより高耐刷化が実現できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明の平版印刷版原版は、支持体上に、アルカリ可溶性ポリマーと、下記のいずれかの縮合多環式炭化水素を有し、I/O値が0.3以上1.0以下であるラジカル重合性モノマーと、該ラジカル重合性モノマーとは異なる増感色素と、重合開始剤と、を含有する記録層を設けてなる。
縮合多環式炭化水素:ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、フルオレン、ペンタレン、フェナントレン、アントラセン、フルオロアントラセン、アセフェナンチレン、アセアントリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、テトラフェニレン、ヘキサフェン、ヘキサセン、ルビセン、コロネン、トリナフチレン、ヘプタフェン、ヘプタセン、ピランスレン、オバレン、ジベンゾフェナントレン
また、前記ラジカル重合性モノマーが、下記一般式(I)で表される構造を有することが好ましい。
Ar−[L−(M)m]n 一般式(I)
(一般式(I)中、Arはペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、フルオレン、ペンタレン、フェナントレン、アントラセン、フルオロアントラセン、アセフェナンチレン、アセアントリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、テトラフェニレン、ヘキサフェン、ヘキサセン、ルビセン、コロネン、トリナフチレン、ヘプタフェン、ヘプタセン、ピランスレン、オバレン、又はジベンゾフェナントレンを表し、Lは(m+1)価の有機基からなる連結基である。Mはラジカル重合性基を表す。mは1以上10以下の整数、nは2以上10以下の整数を表す。)
更に、前記縮合多環式炭化水素基が、アントラセン、フェナントレン、又はトリフェニレンであることが好ましく、トリフェニレンであることがより好ましい。
加えて、前記増感色素が赤外線吸収剤であることが好ましく、また、重合開始剤がオニウム塩であることが好ましい。
本発明において、ラジカル重合性モノマーの含有量が、記録層の全成分の重量に対して40〜75%であることが好ましい態様である。
【0007】
本発明の作用機構は明確ではないが、記録層中に、上記の特定なラジカル重合性モノマーを用いているため、このラジカル重合性モノマーが画像部において重合せず、残留モノマーとなってしまったとしても、所定のI/O値を有するため湿し水に対して溶解することなく、その結果、耐刷性の低下が抑制されるものと推測される。また、このラジカル重合性モノマーは、分子内に有する縮合多環式炭化水素同士が強く相互作用するため、塗膜中でモノマー同士が良好な形態で配向することができる。従って、耐刷性低下の抑制効果がより向上するものと思われる。
また、本発明の平版印刷版原版は、特にレーザー光の波長が800nm以上のヒートモードレーザー対応のダイレクト平版印刷版原版に対し、経時安定性と反応性との両立ができるため好適に用いられる。その理由は、未露光時は縮合多環式炭化水素同士の相互作用の影響によりラジカルのモビリティーが低下しているため経時安定性が良好となり、ヒートモードレーザー露光時は高い熱が発生するため、縮合多環式炭化水素同士の相互作用の影響を受けずに重合が進行するものと考えられる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の平版印刷版原版について、詳細に説明する。
本発明の平版印刷版原版は、支持体上に、アルカリ可溶性ポリマーと、下記のいずれかの縮合多環式炭化水素を有し、I/O値が0.3以上1.0以下であるラジカル重合性モノマーと、該ラジカル重合性モノマーとは異なる増感色素と、重合開始剤と、を含有する記録層を設けてなる。
縮合多環式炭化水素:ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、フルオレン、ペンタレン、フェナントレン、アントラセン、フルオロアントラセン、アセフェナンチレン、アセアントリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、テトラフェニレン、ヘキサフェン、ヘキサセン、ルビセン、コロネン、トリナフチレン、ヘプタフェン、ヘプタセン、ピランスレン、オバレン、ジベンゾフェナントレン
まず、本発明における記録層について説明する。
【0009】
〔記録層〕
<縮合多環式炭化水素を有し、I/O値が0.3以上1.0以下であるラジカル重合性モノマー(特定ラジカル重合性モノマー)>
本発明に係る特定ラジカル重合性モノマーは、分子内に、上記のいずれかの縮合多環式炭化水素を有し、上記の特定のI/O値の範囲を有していれば、いかなるラジカル重合性モノマーをも使用することができる。
【0010】
ここで、I/O値とは、甲田善生著「有機概念図−基礎と応用−」(三共出版、1984年)に記載されている方法により求められるI値とO値とを用いたもので、I値をO値で割った値である。I値は化合物の無機性を表し、O値は化合物の有機性を示すため、I/O値が大きな化合物は親水性物質であり、この値が小さい化合物は親油性物質であることを指す。このI/O値が0.3以上1.0以下の範囲である場合、特定ラジカル重合性モノマーの湿し水への溶解が抑制される。このため、画像部の湿し水によるダメージが抑制され、結果的に、高耐刷性を達成することができる。一方、I/O値が0.3より小さい場合、親油性が高すぎるため、現像性が大きく低下してしまう場合がある。
このI/O値の範囲の中でも、湿し水に対する耐性と、現像性と、を良好にするという観点から、0.33以上0.8以下の範囲であることがより好ましく、0.35以上0.6以下の範囲であることが更に好ましい。
【0011】
次に、本発明における特定ラジカル重合性モノマーが有する縮合多環式炭化水素について説明する。縮合多環式炭化水素とは、2個以上の環がそれぞれ2個(ときにはそれ以上)の原子を共有した縮合環構造を持つものであり、本発明においては、ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、フルオレン、ペンタレン、フェナントレン、アントラセン、フルオロアントラセン、アセフェナンチレン、アセアントリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、テトラフェニレン、ヘキサフェン、ヘキサセン、ルビセン、コロネン、トリナフチレン、ヘプタフェン、ヘプタセン、ピランスレン、オバレン、又はジベンゾフェナントレンであることを要する。これらの中でより好ましくは、アントラセン、フェナントレン、トリフェニレンが挙げられる。特に好ましくはトリフェニレンが挙げられる。
【0012】
更に、本発明における特定ラジカル重合性モノマーにおけるラジカル重合性基について詳述する。本発明における特定ラジカル重合性モノマーにおけるラジカル重合性基は、ラジカル重合する基であれば特に限定はない。好ましい例としては、α−アルキルアクリル基[−OC(=O)−C(−CnH2n+1)=CH2、n=2〜12]、α−置換メチルアクリル基[−OC(=O)−C(−CH2Z)=CH2、Z=ヘテロ原子から始まる炭化水素基]、アクリル基、メタクリル基、アリル基、スチリル基、ビニル基、クロトニル基、イソクロトニル基、イタコニル基等が挙げられ、この中でも特に好ましくはアクリル基、メタクリル基を挙げることができる。
【0013】
以上、本発明に用いられる特定ラジカル重合性モノマーについて説明してきたが、かかる特定ラジカル重合性モノマーは、下記一般式(I)で表される構造を有するものがより好ましい。
【0014】
Ar−[L−(M)m]n 一般式(I)
【0015】
(一般式(I)中、Arは縮合多環式炭化水素基、Lは(m+1)価の有機基からなる連結基である。Mはラジカル重合性基を表す。mは1以上10以下の整数、nは2以上10以下の整数を表す。)
【0016】
一般式(I)のArで表わされる縮合多環式炭化水素基としては、上に列記した縮合多環式炭化水素において、環を構成するいずれかの炭素上からn個の水素原子を除いたものが挙げられる。よって、特定ラジカル重合性モノマーは、この縮合多環式炭化水素基が、n個の[L−(M)m]構造と結合している構造を有する。
【0017】
次に、一般式(I)のLで表わされる連結基について説明する。連結基としては、アルキル基又はアリール基から水素をm個除いた(m+1)価の有機基、及び、−O−X、−O−CO−X、−CH2−O−CO−X、−CO−O−X、−CO−N(X’)−X、−N(X’)−CO−Xで表わされる基のXからm個の水素を除いた(m+1)価の有機基、更にはこれらの有機基を組み合せてなる有機基のいずれかが挙げられる。ここで、Xは、存在しないか、アルキル基又はアリール基を表わす。なお、上記の有機基を組み合せて連結基を形成する場合、単結合により各々を結合してもよいし、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、若しくはウレイド結合等を介して結合してもよい。また、X’は、水素原子、アルキル基又はアリール基を表す。
ここでのアルキル基又はアリール基は、置換基を有してもよく、より詳細には、以下に示すような基が挙げられる。
【0018】
前記アルキル基としては、炭素原子数が1から20までの直鎖状、分岐状、又は環状のアルキル基を挙げることができ、その具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘブチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルへキシル基、2−メチルへキシル基、シクロへキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニル基を挙げることができる。これらの中では、炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状、並びに炭素原子数5から10までの環状のアルキル基がより好ましい。
【0019】
これらのアルキル基は置換基とアルキレン基との結合により置換アルキル基を構成し得る。置換基としては、水素を除く一価の非金属原子団が用いられ、好ましい例としては、ハロゲン原子(−F、−Br、−Cl、−I)、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルジチオ基、アリールジチオ基、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、N−アルキルカルバモイルオキシ基、N−アリールカルバモイルオキシ基、N,N−ジアルキルカルバモイルオキシ基、N,N−ジアリールカルバモイルオキシ基、N−アルキル−N−アリールカルバモイルオキシ基、アルキルスルホキシ基、アリールスルホキシ基、アシルチオ基、アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基、N−アリールアシルアミノ基、ウレイド基、N’−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキルウレイド基、N’−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリールウレイド基、N−アルキルウレイド基、N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアルキル−N−アリールウレイド基、N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アリール−N−アリールウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アルキルウレイド基、N’,N’−ジアリール−N−アリールウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アルキルウレイド基、N’−アルキル−N’−アリール−N−アリールウレイド基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アルキル−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アルコキシカルボニルアミノ基、N−アリール−N−アリーロキシカルボニルアミノ基、ホルミル基、アシル基、カルボキシル基及びその共役塩基基(以下、カルボキシラートと称す)、アルコキシカルボニル基、アリーロキシカルボニル基、カルバモイル基、N−アルキルカルバモイル基、N,N−ジアルキルカルバモイル基、N−アリールカルバモイル基、N,N−ジアリールカルバモイル基、N−アルキル−N−アリールカルバモイル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、スルホ基(−SO3H)及びその共役塩基基(以下、スルホナト基と称す)、アルコキシスルホニル基、アリーロキシスルホニル基、スルフィナモイル基、N−アルキルスルフィナモイル基、N,N−ジアルキルスルフィナモイル基、N−アリールスルフィナモイル基、N,N−ジアリールスルフィナモイル基、N−アルキル−N−アリールスルフィナモイル基、スルファモイル基、N−アルキルスルファモイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−アリールスルファモイル基、N,N−ジアリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリールスルファモイル基、N−アシルスルファモイル基及びその共役塩基基、N−アルキルスルホニルスルファモイル基(−SO2NHSO2(alkyl))及びその共役塩基基、N−アリールスルホニルスルファモイル基(−SO2NHSO2(aryl))及びその共役塩基基、N−アルキルスルホニルカルバモイル基(−CONHSO2(alkyl))及びその共役塩基基、N−アリールスルホニルカルバモイル基(−CONHSO2(aryl))及びその共役塩基基、アルコキシシリル基(−Si(Oalkyl)3)、アリーロキシシリル基(−Si(Oaryl)3)、ヒドロキシシリル基(−Si(OH)3)及びその共役塩基基、ホスホノ基(−PO3H2)及びその共役塩基基(以下、ホスホナト基と称す)、ジアルキルホスホノ基(−PO3(alkyl)2)、ジアリールホスホノ基(−PO3(aryl)2)、アルキルアリールホスホノ基(−PO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノ基(−PO3H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、アルキルホスホナト基と称す)、モノアリールホスホノ基(−PO3H(aryl))及びその共役塩基基(以後、アリールネスホナト基と称す)、ホスホノオキシ基(−OPO3H2)及びその共役塩基基(以後、ホスホナトオキシ基と称す)、ジアルキルホスホノオキシ基(−OPO3(alkyl)2)、ジアリールホスホノオキシ基(−OPO3(aryl)2)、アルキルアリールホスホノオキシ基(−OPO3(alkyl)(aryl))、モノアルキルホスホノオキシ基(−OPO3H(alkyl))及びその共役塩基基(以後、アルキルホスホナトオキシ基と称す)、モノアリールホスホノオキシ基(−OPO3H(aryl))及びその共役塩基基(以後、アリールホスホナトオキシ基と称す)、シアノ基、ニトロ基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基が挙げられる。
【0020】
これらの置換基における、アルキル基の具体例としては、前述のアルキル基が挙げられ、アリール基の具体例としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、トリル基、キシリル基、メシチル基、クメニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、クロロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、エトキシフェニル基、フェノキシフェニル基、アセトキシフェニル基、ベンゾイロキシフェニル基、メチルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、メチルアミノフェニル基、ジメチルアミノフェニル基、アセチルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、エトキシカルボニルフェニル基、フェノキシカルボニルフェニル基、N−フェニルカルバモイルフェニル基、フェニル基、ニトロフェニル基、シアノフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナトフェニル基などを挙げることができる。また、アルケニル基の例としては、ビニル基、1−プロペニル基、1−ブテニル基、シンナミル基、2−クロロ−1−エテニル基、等が挙げられ、アルキニル基の例としては、エチニル基、1−プロピニル基、1−ブチニル基、トリメチルシリルエチニル基、フェニルエチニル基等が挙げられる。
上述のアシル基(R10CO−)としては、R10が水素原子及び上記のアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基を挙げることができる。
【0021】
一方、置換アルキル基におけるアルキレン基としては前述の炭素数1から20までのアルキル基上の水素原子のいずれか1つを除し、2価の有機残基としたものを挙げることができ、好ましくは炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状並びに炭素原子数5から10までの環状のアルキレン基を挙げることができる。好ましい置換アルキル基の具体例としては、クロロメチル基、ブロモメチル基、2−クロロエチル基、トリフルオロメチル基、メトキシメチル基、メトキシエトキシエチル基、アリルオキシメチル基、フェノキシメチル基、メチルチオメチル基、トリルチオメチル基、エチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基、モルホリノプロピル基、アセチルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、N−シクロへキシルカルバモイルオキシエチル基、N−フェニルカルバモイルオキシエチル基、アセチルアミノエチル基、N−メチルベンゾイルアミノプロピル基、2−オキソエチル基、2−オキソプロピル基、カルボキシプロピル基、メトキシカルボニルエチル基、メトキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルブチル基、エトキシカルボニルメチル基、ブトキシカルボニルメチル基、アリルオキシカルボニルメチル基、ベンジルオキシカルボニルメチル基、メトキシカルボニルフェニルメチル基、トリクロロメチルカルボニルメチル基、アリルオキシカルボニルブチル基、クロロフェノキシカルボニルメチル基、カルバモイルメチル基、N−メチルカルバモイルエチル基、N,N−ジプロピルカルバモイルメチル基、N−(メトキシフェニル)カルバモイルエチル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)カルバモイルメチル基、スルホプロピル基、スルホブチル基、スルホナトブチル基、スルファモイルブチル基、N−エチルスルファモイルメチル基、N,N−ジプロピルスルファモイルプロピル基、N−トリルスルファモイルプロピル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スルファモイルオクチル基、
【0022】
【化1】
【0023】
ホスホノブチル基、ホスホナトヘキシル基、ジエチルホスホノブチル基、ジフェニルホスホノプロピル基、メチルホスホノブチル基、メチルホスホナトブチル基、トリルホスホノへキシル基、トリルホスホナトヘキシル基、ホスホノオキシプロピル基、ホスホナトオキシブチル基、ベンジル基、フェネチル基、α−メチルベンジル基、1−メチル−1−フェニルエチル基、p−メチルベンジル基、シンナミル基、アリル基、1−プロペニルメチル基、2−ブチニル基、2−メチルアリル基、2−メチルプロペニルメチル基、2−プロピニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、等を挙げることができる。
【0024】
前記アリール基としては、1個から3個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したものを挙げることができ、具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナフテニル基、フルオレニル基、を挙げることができ、これらの中では、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
【0025】
これらのアリール基は、置換基がアリール基に結合した置換アリール基を構成し得る。置換アリール基は、前述のアリール基の環形成炭素原子上に置換基として、水素を除く一価の非金属原子団を有するものが用いられる。好ましい置換基の例としては、前述のアルキル基、置換アルキル基、並びに、先に置換アルキル基における置換基として示したものを挙げることができる。これらの、置換アリール基の好ましい具体例としては、ビフェニル基、トリル基、キシリル基、メンチル基、クメニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基、クロロメチルフェニル基、トリフルオロメチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、メトキシエトキシフェニル基、アリルオキシフェニル基、フェノキシフェニル基、メチルチオフェニル基、トリルチオフェニル基、フェニルチオフェニル基、エチルアミノフェニル基、ジエチルアミノフェニル基、モルホリノフェニル基、アセチルオキシフェニル基、ベンゾイルオキシフェニル基、N−シクロへキシルカルバモイルオキシフェニル基、N−フェニルカルパモイルオキシフェニル基、アセチルアミノフェニル基、N−メチルベンゾイルアミノフェニル基、カルボキシフェニル基、メトキシカルボニルフェニル基、アリルオキシカルボニルフェニル基、クロロフェノキシカルボニルフェニル基、カルバモイルフェニル基、N−メチルカルバモイルフェニル基、N,N−ジプロピルカルバモイルフェニル基、N−(メトキシフェニル)力ルバモイルフェニル基、N−メチル−N−(スルホフェニル)力ルバモイルフェニル基、スルホフェニル基、スルホナトフェニル基、スルファモイルフェニル基、N−エチルスルファモイルフェニル基、N,N−ジプロピルスルファモイルフェニル基、N−トリルスルファモイルフェニル基、N−メチル−N−(ホスホノフェニル)スルファモイルフェニル基、ホスホノフェニル基、ホスホナトフェニル基、ジエチルホスホノフェニル基、ジフェニルホスホノフェニル基、メチルホスホノフェニル基、メチルホスホナトフェニル基、トリルホスホノフェニル基、トリルホスホナトフェニル基、アリルフェニル基、1−プロペニルメチルフェニル基、2−ブチニルフェニル基、2−メチルアリルフェニル基、2−メチルプロペニルフェニル基、2−プロピニルフェニル基、2−ブチニルフェニル基、3−ブチニルフェニル基、等を挙げることができる。
【0026】
次に、一般式(I)のMで表わされるラジカル重合性基としては、上述のラジカル重合性基と同義であり、好ましい例も同様である。
このラジカル重合性基の特定ラジカル重合性モノマー中における含有量(臭素滴定によるラジカル重合可能な不飽和二重結合の含有量)は、モノマー1gあたり5.0mmol以上であることが好ましい。より好ましくは、モノマー中の重合性基の含有量が7.0以上である。ラジカル重合性基の含有量は高いほど露光による硬化性が良好となり、高耐刷となる。
【0027】
また、mは1以上10以下の整数、nは2以上10以下の整数を表す。好ましくは、m×nの値が4以上、より好ましくはm×nの値が6以上となるものである。
以下に、特定ラジカル重合性モノマーの具体例(X−1〜X−48)を挙げるが、本発明においては、これらに限定されるものではない。
【0028】
【化2】
【0029】
【化3】
【0030】
【化4】
【0031】
【化5】
【0032】
【化6】
【0033】
【化7】
【0034】
【化8】
【0035】
【化9】
【0036】
【化10】
【0037】
本発明において用いられる特定ラジカル重合性モノマーは、分子量が100以上2500以下の範囲であることが好ましい。より好ましくはモノマーの分子量は300以上200以下、より好ましくは500以上1900以下である。特定ラジカル重合性モノマーの分子量が2500より大きくなると現像液への拡散性が低下するため現像除去性が低下し、印刷汚れが発生しやすくなる。一方、分子量が100より低い場合、現像液への拡散性が大きいため未反応(未架橋)のモノマーの抜け出しが起こりやすく、耐刷性が低下してしまう。
本発明においては、架橋剤として,液晶性を有するものが好ましい。
【0038】
本発明において用いられる特定ラジカル重合性モノマーの含有量としては、記録層の組成物の全成分の重量に対して5〜90%、より好ましくは20〜80%、更に好ましくは40〜75%である。含有量が5%以下では低感度となり、90%以上では被膜性が低下し耐刷性が低下する場合がある。
【0039】
<アルカリ可溶性ポリマー>
本発明におけるアルカリ可溶性ポリマーとしては、線状有機高分子重合体が用いられることが好ましい。このような「線状有機高分子重合体」としては、光重合可能なエチレン性不飽和化合物と相溶性を有している線状有機高分子重合体である限り、いかなるものを使用しても構わない。好ましくは水現像或いは弱アルカリ水現像を可能とする水或いは弱アルカリ水可溶性又は膨潤性である線状有機高分子重合体が選択される。線状有機高分子重合体は、平版印刷版原版の記録層の皮膜形成剤としてだけでなく、現像剤として水、弱アルカリ水或いは有機溶剤のいずれが使用されるかに応じて適宜選択使用される。例えば、水可溶性有機高分子重合体を用いると水現像が可能になる。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭54−92723号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号に記載されているもの、すなわち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等がある。また同様に側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体がある。この他に水酸基を有する付加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。
【0040】
特にこれらの中で〔ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体及び〔アリル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/必要に応じてその他の付加重合性ビニルモノマー〕共重合体が好適である。この他に水溶性線状有機高分子として、ポリビニルピロリドンやポリエチレンオキサイド等が有用である。また、硬化皮膜の強度を上げるためにアルコール可溶性ポリアミドや2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパンとエピクロロヒドリンのポリエーテル等も有用である。また、上記の特定ラジカル重合性モノマーとの組み合わせにおいて、側鎖に環状構造を有する線状有機高分子重合体であることが好ましい。かかる環状構造の例としては、芳香環、複素芳香環、ヘテロ環が挙げられる。
【0041】
次に、本発明におけるアルカリ可溶性ポリマーのアルカリ可溶性基について詳述する。本発明におけるアルカリ可溶性ポリマーが有するアルカリ可溶性基は、pH10〜13のアルカリ現像液に溶解する機能を有するものであれば特に限定しない。好ましい例としては、スルホン酸、カルボン酸、フェノール、スルホン酸アミド、スルホン酸イミド、ヒドロキサム酸、バルビツル酸、チオール、燐酸、ホスホン酸、及びその他pKa10以下の活性プロトンを有する官能基が挙げられる。この中でも特に好ましくは、カルボン酸が挙げられる。
また、本発明におけるアルカリ可溶性ポリマーの酸価は、0.5meq./g以上7.0meq./g未満であることが好ましい。より好ましくは、アルカリ可溶性ポリマーの酸価が1.0meq./g以上5.0meq./g未満、更に好ましくは、1.5meq./g以上3.0meq./g未満である。アルカリ可溶性ポリマーが低酸価の場合、本発明の特徴的な化合物である上述の特定ラジカル重合性モノマーの使用により非画像部の現像除去性が低下しているため、非画像部に汚れが発生しやすい。一方、アルカリ可溶性ポリマーが高酸価の場合、画像部のアルカリ現像液に対する耐性が低下し、耐刷性が低下する場合がある。これらの線状有機高分子重合体は、記録層の全組成中に任意な量を混和させることができる。しかし、記録層の組成物の全成分の重量に対して90重量%を超える場合には、形成される画像強度等の点で好ましい結果を与えない。そのため、好ましい量は、記録層の組成物の全成分の重量に対して30〜75重量%である。
【0042】
<その他の成分>
本発明の平版印刷版原版の記録層には、前記の必須成分の他、更に必要に応じて、種々の添加剤を添加することができる。
【0043】
[重合開始剤]
本発明に係る平版印刷版原版の記録層は、重合開始剤を含有する。好ましい重合開始剤としては(a)芳香族ケトン類、(b)オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(d)チオ化合物、(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(f)ケトオキシムエステル化合物、(g)ボレート化合物、(h)アジニウム化合物、(i)メタロセン化合物、(j)活性エステル化合物、(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物等が挙げられる。以下に、上記(a)〜(k)の具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0044】
(a)芳香族ケトン類
本発明に用いられる重合開始剤として好ましい(a)芳香族ケトン類としては、「RADIATION CURING IN POLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY」J.P.Fouassier,J.F.Rabek(1993),p77−117記載のベンゾフェノン骨格或いはチオキサントン骨格を有する化合物が挙げられる。例えば、下記化合物が挙げられる。
【0045】
【化11】
【0046】
中でも、特に好ましい(a)芳香族ケトン類の例を以下に列記する。
特公昭47−6416記載のα−チオベンゾフェノン化合物、特公昭47−3981記載のベンゾインエーテル化合物、例えば、下記化合物が挙げられる。
【0047】
【化12】
【0048】
特公昭47−22326記載のα−置換ベンゾイン化合物、例えば、下記化合物が挙げられる。
【0049】
【化13】
【0050】
特公昭47−23664記載のベンゾイン誘導体、特開昭57−30704記載のアロイルホスホン酸エステル、特公昭60−26483記載のジアルコキシベンゾフェノン、例えば、下記化合物が挙げられる。
【0051】
【化14】
【0052】
特公昭60−26403、特開昭62−81345記載のベンゾインエーテル類、例えば、下記化合物が挙げられる。
【0053】
【化15】
【0054】
特公平1−34242、米国特許第4,318,791号、ヨーロッパ特許0284561A1号記載のα−アミノベンゾフェノン類、例えば、下記化合物が挙げられる。
【0055】
【化16】
【0056】
特開平2−211452記載のp−ジ(ジメチルアミノベンゾイル)ベンゼン、例えば、下記化合物が挙げられる。
【0057】
【化17】
【0058】
特開昭61−194062記載のチオ置換芳香族ケトン、例えば、下記化合物が挙げられる。
【0059】
【化18】
【0060】
特公平2−9597記載のアシルホスフィンスルフィド、例えば、下記化合物が挙げられる。
【0061】
【化19】
【0062】
特公平2−9596記載のアシルホスフィン、例えば、下記化合物が挙げられる。
【0063】
【化20】
【0064】
また、特公昭63−61950記載のチオキサントン類、特公昭59−42864記載のクマリン類等を挙げることもできる。
【0065】
(b)オニウム塩化合物
本発明に用いられる重合開始剤として好ましい(b)オニウム塩化合物としては、下記一般式(1)〜(3)で表される化合物が挙げられる。
【0066】
【化21】
【0067】
一般式(1)中、Ar1とAr2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素原子数20個以下のアリール基を示す。このアリール基が置換基を有する場合の好ましい置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数12個以下のアルキル基、炭素原子数12個以下のアルコキシ基、又は炭素原子数12個以下のアリールオキシ基が挙げられる。(Z2)-はハロゲンイオン、過塩素酸イオン、カルボン酸イオン、テトラフルオロボレートイオン、ヘキサフルオロホスフェートイオン、及びスルホン酸イオンからなる群より選択される対イオンを表し、好ましくは、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロフォスフェートイオン、及びアリールスルホン酸イオンである。
【0068】
一般式(2)中、Ar3は、置換基を有していてもよい炭素原子数20個以下のアリール基を示す。好ましい置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数12個以下のアルキル基、炭素原子数12個以下のアルコキシ基、炭素原子数12個以下のアリールオキシ基、炭素原子数12個以下のアルキルアミノ基、炭素原子数12個以下のジアルキルアミノ基、炭素原子数12個以下のアリールアミノ基又は、炭素原子数12個以下のジアリールアミノ基が挙げられる。(Z3)-は(Z2)-と同義の対イオンを表す。
【0069】
一般式(3)中、R23、R24及びR25は、それぞれ同じでも異なっていてもよく、置換基を有していてもよい炭素原子数20個以下の炭化水素基を示す。好ましい置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、炭素原子数12個以下のアルキル基、炭素原子数12個以下のアルコキシ基、又は炭素原子数12個以下のアリールオキシ基が挙げられる。(Z4)-は(Z2)-と同義の対イオンを表す。
【0070】
本発明において、好適に用いることのできる(b)オニウム塩化合物の具体例としては、特開2001−133969号公報の段落番号[0030]〜[0033]、特開2001−92127号公報の段落番号[0096]〜[0101]、及び、特開2001−343742公報の段落番号[0015]〜[0046]に記載されたものなどを挙げることができる。
【0071】
本発明において用いられる(b)オニウム塩化合物は、極大吸収波長が400nm以下であることが好ましく、更に360nm以下であることが好ましい。このように吸収波長を紫外線領域にすることにより、平版印刷版原版の取り扱いを白灯下で実施することができる。
【0072】
(c)有機過酸化物
本発明に用いられる重合開始剤として好ましい(c)有機過酸化物としては、分子中に酸素−酸素結合を1個以上有する有機化合物のほとんど全てが含まれるが、その例としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ブタン、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキサイド、ターシャリーブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ビス(ターシャリーブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ターシャリーブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−キサノイルパーオキサイド、過酸化こはく酸、過酸化ベンゾイル、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、メタ−トルオイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ターシャリーブチルパーオキシアセテート、ターシャリーブチルパーオキシピバレート、ターシャリーブチルパーオキシネオデカノエート、ターシャリーブチルパーオキシオクタノエート、ターシャリーブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、ターシャリーブチルパーオキシラウレート、ターシャリーカーボネート、3,3’4,4’−テトラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(t−アミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(t−オクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、カルボニルジ(t−ブチルパーオキシ二水素二フタレート)、カルボニルジ(t−ヘキシルパーオキシ二水素二フタレート)等が挙げられる。
【0073】
これらの中でも、3,3’4,4’−テトラ−(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(t−アミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(t−ヘキシルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(t−オクチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(クミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’4,4’−テトラ−(p−イソプロピルクミルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレートなどの過酸化エステル系が好ましく用いられる。
【0074】
(d)チオ化合物
本発明で用いられる重合開始剤として好ましい(d)チオ化合物としては、下記一般式(4)で示される構造を有する化合物が挙げられる。
【0075】
【化22】
【0076】
(一般式(4)中、R26はアルキル基、アリール基又は置換アリール基を示し、R27は水素原子又はアルキル基を示す。また、R26とR27は、互いに結合して酸素、硫黄及び窒素原子から選ばれたヘテロ原子を含んでもよい5員ないし7員環を形成するのに必要な非金属原子群を示す。)
【0077】
上記一般式(4)におけるアルキル基としては炭素原子数1〜4個のものが好ましい。また、アリール基としてはフェニル、ナフチルのような炭素原子数6〜10個のものが好ましく、置換アリール基としては、上記のようなアリール基に塩素原子のようなハロゲン原子、メチル基のようなアルキル基、メトシキ基、エトキシ基のようなアルコキシ基で置換されたものが含まれる。R27は、好ましくは炭素原子数1〜4個のアルキル基である。一般式(4)で示されるチオ化合物の具体例としては、下記に示すような化合物が挙げられる。
【0078】
【表1】
【0079】
(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物
本発明に用いられる重合開始剤として好ましい(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、特公昭45−37377号、特公昭44−86516号記載のロフィンダイマー類、例えば、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2’−ビス(o,o’−ジクロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メチルフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール、2,2’−ビス(o−トリフルオロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
【0080】
(f)ケトオキシムエステル化合物
本発明に用いられる重合開始剤として好ましい(f)ケトオキシムエステル化合物としては、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−p−トルエンスルホニルオキシイミノブタン−2−オン、2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン等が挙げられる。
【0081】
(g)ボレート化合物
本発明に用いられる重合開始剤として好ましい(g)ボレート化合物の例としては、下記一般式(5)で表される化合物を挙げることができる。
【0082】
【化23】
【0083】
(一般式(5)中、R28、R29、R30及びR31は互いに同一でも異なっていてもよく、各々置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアルケニル基、置換若しくは非置換のアルキニル基、又は置換若しくは非置換の複素環基を示し、R28、R29、R30及びR31はその2個以上の基が結合して環状構造を形成してもよい。ただし、R28、R29、R30及びR31のうち、少なくとも1つは置換若しくは非置換のアルキル基である。(Z5)+はアルカリ金属カチオン又は第4級アンモニウムカチオンを示す。)
【0084】
上記R28〜R31のアルキル基としては、直鎖、分枝、環状のものが含まれ、炭素原子数1〜18のものが好ましい。具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ステアリル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが含まれる。また置換アルキル基としては、上記のようなアルキル基に、ハロゲン原子(例えば、−Cl、−Brなど)、シアノ基、ニトロ基、アリール基(好ましくは、フェニル基)、ヒドロキシ基、−COOR32(ここでR32は、水素原子、炭素数1〜14のアルキル基、又はアリール基を示す)、−OCOR33又は−OR34(ここでR33、R34は炭素数1〜14のアルキル基、又はアリール基を示す)、及び下記式で表されるものを置換基として有するものが含まれる。
【0085】
【化24】
【0086】
(式中、R35、R36は独立して水素原子、炭素数1〜14のアルキル基、又はアリール基を示す。)
【0087】
上記R28〜R31のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などの1〜3環のアリール基が含まれ、置換アリール基としては、上記のようなアリール基に前述の置換アルキル基の置換基又は、炭素数1〜14のアルキル基を有するものが含まれる。上記R28〜R31のアルケニル基としては、炭素数2〜18の直鎖、分枝、環状のものが含まれ、置換アルケニル基の置換基としては、前記の置換アルキル基の置換基として挙げたものが含まれる。上記R28〜R31のアルキニル基としては、炭素数2〜28の直鎖又は分枝のものが含まれ、置換アルキニル基の置換基としては、前記置換アルキル基の置換基として挙げたものが含まれる。また、上記R28〜R31の複素環基としてはN、S及びOの少なくとも1つを含む5員環以上、好ましくは5〜7員環の複素環基が挙げられ、この複素環基には縮合環が含まれていてもよい。更に置換基として前述の置換アリール基の置換基として挙げたものを有していてもよい。一般式(5)で示される化合物例としては具体的には米国特許3,567,453号、同4,343,891号、ヨーロッパ特許109,772号、同109,773号に記載されている化合物及び以下に示すものが挙げられる。
【0088】
【化25】
【0089】
(h)アジニウム化合物
本発明に用いられる重合開始剤として好ましい(h)アジニウム塩化合物としては、特開昭63−138345号、特開昭63−142345号、特開昭63−142346号、特開昭63−143537号並びに特公昭46−42363号記載のN−O結合を有する化合物群を挙げることができる。
【0090】
(i)メタロセン化合物
本発明に用いられる重合開始剤として好ましい(i)メタロセン化合物としては、特開昭59−152396号、特開昭61−151197号、特開昭63−41484号、特開平2−249号、特開平2−4705号記載のチタノセン化合物並びに、特開平1−304453号、特開平1−152109号記載の鉄−アレーン錯体を挙げることができる。
【0091】
上記チタノセン化合物の具体例としては、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジフルオロフェニ−1−イル、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)フェニル)チタニウムビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(メチルスルホンアミド)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチルビアロイル−アミノ)フェニル〕チタン、
【0092】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ブチル−(4−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−ベンジル−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(2−エチルヘキシル)−4−トリル−スルホニル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(3−オキサヘプチル)ベンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(3,6−ジオキサデシル)ベンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロメチルスルホニル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(トリフルオロアセチルアミノ)フェニル〕チタン、
【0093】
ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(2−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(4−クロロベンゾイル)アミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(3,6−ジオキサデシル)−2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−(3,7−ジメチル−7−メトキシオクチル)ベンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、ビス(シクロペンタジエニル)ビス〔2,6−ジフルオロ−3−(N−シクロヘキシルベンゾイルアミノ)フェニル〕チタン、等を挙げることができる。
【0094】
(j)活性エステル化合物
本発明に用いられる重合開始剤として好ましい(j)活性エステル化合物としては、特公昭62−6223記載のイミドスルホネート化合物、特公昭63−14340号、特開昭59−174831号記載の活性スルホネート類を挙げることができる。
【0095】
(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物
本発明に用いられる重合開始剤として好ましい(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物としては、下記一般式(6)から(12)のものを挙げることができる。
【0096】
【化26】
【0097】
上記一般式(6)で表される化合物。
(一般式(6)中、X2はハロゲン原子を表わし、Y1は−C(X2)3、−NH2、−NHR38、−NR38、−OR38を表わす。ここでR38はアルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基を表わす。またR37は−C(X2)3、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、置換アルケニル基を表わす。)
【0098】
【化27】
【0099】
上記一般式(7)で表される化合物。
(一般式(7)中、R39は、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリール基、置換アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、置換アルコキシル基、ニトロ基又はシアノ基であり、X3はハロゲン原子であり、nは1〜3の整数を表わす。)
【0100】
【化28】
【0101】
上記一般式(8)で表される化合物。
(一般式(8)中、R40は、アリール基又は置換アリール基であり、R41は、以下に示す基又はハロゲンであり、Z6は−C(=O)−、−C(=S)−又は−SO2−である。また、X3はハロゲン原子であり、mは1又は2を表わす。)
【0102】
【化29】
【0103】
(式中、R42、R43はアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリール基又は置換アリール基であり、R44は一般式(6)中のR38と同じである。)
【0104】
【化30】
【0105】
上記一般式(9)で表される化合物。
(一般式(9)中、R45は置換されていてもよいアリール基又は複素環式基であり、R46は炭素原子1〜3個を有するトリハロアルキル基又はトリハロアルケニル基であり、pは1、2又は3を表わす。)
【0106】
【化31】
【0107】
上記一般式(10)で表わされるトリハロゲノメチル基を有するカルボニルメチレン複素環式化合物。
(一般式(10)中、L7は水素原子又は式:CO−(R47)q(C(X4)3)rの置換基であり、Q2はイオウ、セレン又は酸素原子、ジアルキルメチレン基、アルケン−1,2−イレン基、1,2−フェニレン基又はN−R基であり、M4は置換又は非置換のアルキレン基又はアルケニレン基であるか、又は1,2−アリーレン基であり、R48はアルキル基、アラルキル基又はアルコキシアルキル基であり、R47は炭素環式又は複素環式の2価の芳香族基であり、X4は塩素、臭素又はヨウ素原子であり、q=0及びr=1であるか又はq=1及びr=1又は2を表わす。)
【0108】
【化32】
【0109】
上記一般式(11)で表わされる4−ハロゲノ−5−(ハロゲノメチル−フェニル)−オキサゾール誘導体。
(一般式(11)中、X5はハロゲン原子であり、tは1〜3の整数であり、sは1〜4の整数であり、R49は水素原子又はCH3-tX5 t基であり、R50はs価の置換されていてもよい不飽和有機基を表わす。)
【0110】
【化33】
【0111】
上記一般式(12)で表わされる2−(ハロゲノメチル−フェニル)−4−ハロゲノ−オキサゾール誘導体。
(一般式(12)中、X6はハロゲン原子であり、vは1〜3の整数であり、uは1〜4の整数であり、R51は水素原子又はCH3-vX6 v基であり、R52はu価の置換されていてもよい不飽和有機基を表わす。)
【0112】
このような炭素−ハロゲン結合を有する化合物の具体例としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、例えば、2−フェニル4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−クロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(2’,4’−ジクロルフェニル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−n−ノニル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(α,α,β−トリクロルエチル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン等が挙げられる。その他、英国特許1388492号明細書記載の化合物、例えば、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メチルスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロルメチル)−S−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4−アミノ−6−トリクロルメチル−S−トリアジン等、特開昭53−133428号記載の化合物、例えば、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン、2−〔4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル〕−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン)、2−(アセナフト−5−イル)−4,6−ビス−トリクロルメチル−S−トリアジン等、独国特許3337024号明細書記載の化合物、例えば、下記化合物等を挙げることができる。
【0113】
【化34】
【0114】
また、F.C.Schaefer等によるJ.Org.Chem.29、1527(1964)記載の化合物、例えば、2−メチル−4,6−ビス(トリブロムメチル)−S−トリアジン、2,4,6−トリス(トリブロムメチル)−S−トリアジン、2,4,6−トリス(ジブロムメチル)−S−トリアジン、2−アミノ−4−メチル−6−トリブロムメチル−S−トリアジン、2−メトキシ−4−メチル−6−トリクロルメチル−S−トリアジン等を挙げることができる。更に特開昭62−58241号記載の、例えば、下記化合物等を挙げることができる。
【0115】
【化35】
【0116】
更に、特開平5−281728号記載の、例えば、下記化合物等を挙げることができる。
【0117】
【化36】
【0118】
或いは更に、M.P.Hutt、E.F.Elslager及びL.M.Herbel著「Journalof Heterocyclic chemistry」第7巻(No.3)、第511頁以降(1970年)に記載されている合成方法に準じて、当業者が容易に合成することができる次のような化合物群、例えば、下記化合物等を挙げることができる。
【0119】
【化37】
【0120】
また、本発明におけるラジカル開始剤の更により好ましい例としては、上述の(a)芳香族ケトン類、(b)オニウム塩化合物、(c)有機過酸化物、(e)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(i)メタロセン化合物、(k)炭素ハロゲン結合を有する化合物、を挙げることができ、更に最も好ましい例としては、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、チタノセン化合物、一般式(16)で表わされるトリハロメチル−S−トリアジン化合物を挙げることができる。
このような重合開始剤は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの重合開始剤は、記録層の組成物に固形分として0.01〜60重量%添加することが好ましい。
【0121】
[増感色素]
また、本発明の平版印刷版原版の記録層には、感度向上の観点から、所定の波長の光を吸収する増感色素を添加する。この増感色素が吸収し得る波長の露光により上記重合開始剤のラジカル発生反応や、それによる上記特定ラジカル重合性モノマーの重合反応が促進される。このような増感色素としては、公知の分光増感色素、又は、光を吸収して重合開始剤と相互作用する染料或いは顔料が挙げられる。この増感色素の吸収する光の波長により、記録層は、紫外線から可視光線及び赤外線まで種々の波長に感応することが可能となる。
【0122】
(分光増感色素又は染料)
本発明に用いられる増感色素として好ましい分光増感色素又は染料は、多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えば、チアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、フタロシアニン類(例えば、フタロシアニン、メタルフタロシアニン)、ポルフィリン類(例えば、テトラフェニルポルフィリン、中心金属置換ポルフィリン)、クロロフィル類(例えば、クロロフィル、クロロフィリン、中心金属置換クロロフィル)、アントラキノン類(例えばアントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)、金属錯体(例えば、下記化合物)等が挙げられる。
【0123】
【化38】
【0124】
より好ましい分光増感色素又は染料の例を以下に示す。
特公平37−13034号記載のスチリル系色素。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0125】
【化39】
【0126】
特開昭62−143044号記載の陽イオン染料。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0127】
【化40】
【0128】
特公昭59−24147号記載のキノキサリニウム塩。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0129】
【化41】
【0130】
特開昭64−33104号記載の新メチレンブルー化合物。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0131】
【化42】
【0132】
特開昭64−56767号記載のアントラキノン類。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0133】
【化43】
【0134】
特開平2−1714号記載のベンゾキサンテン染料、特開平2−226148号及び特開平2−226149号記載のアクリジン類。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0135】
【化44】
【0136】
特公昭40−28499号記載のピリリウム塩類。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0137】
【化45】
【0138】
特公昭46−42363号記載のシアニン類。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0139】
【化46】
【0140】
特開平2−63053号記載のベンゾフラン色素。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0141】
【化47】
【0142】
特開平2−85858号、特開平2−216154号の共役ケトン色素。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0143】
【化48】
【0144】
特開昭57−10605号記載の色素、特公平2−30321号記載のアゾシンナミリデン誘導体。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0145】
【化49】
【0146】
特開平1−287105号記載のシアニン系色素。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0147】
【化50】
【0148】
特開昭62−31844号、特開昭62−31848号、特開昭62−143043号記載のキサンテン系色素。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0149】
【化51】
【0150】
特公昭59−28325号記載のアミノスチリルケトン。具体例としては、以下に示すような構造を有する。
【0151】
【化52】
【0152】
特開平2−179643号記載の下記一般式(13)〜(15)で表わされる色素。
【0153】
【化53】
【0154】
(一般式(13)〜(15)中、A3は、酸素原子、イオウ原子、セレン原子、テルル原子、アルキル又はアリール置換された窒素原子又はジアルキル置換された炭素原子を表し、Y2は、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、アシル基、又は置換アルコキシカルボニル基を表し、R53、R54は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、若しくは置換基として、−OR55、−(CH2CH2O)w−R55、ハロゲン原子(F、Cl、Br、I)、及び下記式で表される基を有する炭素数1〜18の置換アルキル基(但し、R55は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、B1は、ジアルキルアミノ基、水酸基、アシルオキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基を表す。)また、wは0〜4の整数を表す。)
【0155】
【化54】
【0156】
特開平2−244050号記載の下記一般式(16)で表されるメロシアニン色素。
【0157】
【化55】
【0158】
(一般式(16)中、R56及びR57は各々独立して水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルコキシカルボニル基、アリール基、置換アリール基又はアラルキル基を表わす。A4は、酸素原子、イオウ原子、セレン原子、テルル原子、アルキルないしはアリール置換された窒素原子、又はジアルキル置換された炭素原子を表わす。X7は含窒素ヘテロ五員環を形成するのに必要な非金属原子群を表わす。Y3は置換フェニル基、無置換ないし置換された多核芳香環、又は無置換ないしは置換されたヘテロ芳香環を表わす。Z7は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、置換アミノ基、アシル基、又はアルコキシカルボニル基を表しし、Y3と互いに結合して環を形成していてもよい。)
かかるメロシアニン色素の好ましい具体例としては、下記化合物が挙げられる。
【0159】
【化56】
【0160】
特公昭59−28326号記載の下記一般式(17)で表されるメロシアニン色素。
【0161】
【化57】
【0162】
(一般式(17)中、R58及びR59はそれぞれ水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基又はアラルキル基を表わし、それらは互いに等しくても異ってもよい。X8はハメット(Hammett)のシグマ(σ)値が−0.9から+0.5までの範囲内の置換基を表す。)
【0163】
特開昭59−89303号記載の下記一般式(18)で表されるメロシアニン色素。
【0164】
【化58】
【0165】
(一般式(18)中、R60及びR61は各々独立して水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基又はアラルキル基を表わす。X9はハメット(Hammett)のシグマ(σ)値が−0.9から+0.5までの範囲内の置換基を表わす。Y4は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、アラルキル基、アシル基又はアルコキシカルボニル基を表す。)
かかるメロシアニン色素の好ましい具体例としては、下記化合物が挙げられる。
【0166】
【化59】
【0167】
特願平6−269047号記載の下記一般式(19)で表されるメロシアニン色素。
【0168】
【化60】
【0169】
(一般式(19)中、R62、R63、R64、R65、R70、R71、R72、R73はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、ヒドロキシル基、置換オキシ基、メルカプト基、置換チオ基、アミノ基、置換アミノ基、置換カルボニル基、スルホ基、スルホナト基、置換スルフィニル基、置換スルホニル基、ホスフォノ基、置換ホスフォノ基、ホスフォナト基、置換ホスフォナト基、シアノ基、ニトロ基を表すか、若しくは、R62とR63、R63とR64、R64とR65、R70とR71、R71とR72、R72とR73が互いに結合して脂肪族又は芳香族環を形成していてもよい。また、R66は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、又は置換アリール基を表し、R67は置換、又は無置換のアルケニルアルキル基、又は置換若しくは無置換のアルキニルアルキル基を表し、R68、R69はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アリール基、置換アリール基、置換カルボニル基を表す。)
かかるメロシアニン色素の好ましい具体例としては、下記化合物が挙げられる。
【0170】
【化61】
【0171】
特願平7−164583号記載の下記一般式(20)で表されるベンゾピラン系色素。
【0172】
【化62】
【0173】
(一般式(20)中、R74〜R77は互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、水酸基、アルコキシ基又はアミノ基を表す。またR74〜R77はそれらが各々結合できる炭素原子と共に非金属原子から成る環を形成していてもよい。R78は水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ芳香族基、シアノ基、アルコキシ基、カルボキシ基又はアルケニル基を表す。R79はR78で表される基又はZ7−R78であり、Z7はカルボニル基、スルホニル基、スルフィニル基又はアリーレンジカルボニル基を表す。またR78及びR79は共に非金属原子から成る環を形成してもよい。A5はO原子、S原子、NH又は置換基を有するN原子を表す。B2はO原子、又は=C(G7)(G8)の基を表す。G7、G8は同一でも異なっていてもよく、水素原子、シアノ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、アリールカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、又はフルオロスルホニル基を表す。但し、G7、G8は同時に水素原子となることはない。またG7及びG8は炭素原子と共に非金属原子からなる環を形成していてもよい。)
【0174】
その他、増感色素として特に以下の赤外線吸収剤(染料或いは顔料)も好適に使用される。好ましい前記染料としては、例えば、特開昭58−125246号、特開昭59−84356号、特開昭59−202829号、特開昭60−78787号公報等に記載されているシアニン染料、英国特許434,875号明細書記載のシアニン染料等を挙げることができる。
【0175】
また、米国特許第5,156,938号明細書に記載の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、更に、米国特許第3,881,924号明細書に記載の置換されたアリールベンゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号(米国特許第4,327,169号)公報に記載のトリメチンチアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同58−220143号、同59−41363号、同59−84248号、同59−84249号、同59−146063号、同59−146061号公報に記載のピリリウム系化合物、特開昭59−216146号公報に記載のシアニン色素、米国特許第4,283,475号明細書に記載のペンタメチンチオピリリウム塩等や、特公平5−13514号、同5−19702号公報に記載されているピリリウム化合物も好ましく用いられる。
【0176】
また、米国特許第4,756,993号明細書中に式(I)、(II)として記載されている近赤外吸収染料、EP916513A2号明細書に記載のフタロシアニン系染料も好ましい染料として挙げることができる。
【0177】
更に、特願平10−79912号公報に記載のアニオン性赤外線吸収剤も、好適に使用することができる。アニオン性赤外線吸収剤とは、実質的に赤外線を吸収する色素の母核にカチオン構造がなく、アニオン構造を有するものを示す。例えば、例えば、(c1)アニオン性金属錯体、(c2)アニオン性カーボンブラック、(c3)アニオン性フタロシアニン、更に(c4)下記一般式(21)で表される化合物などが挙げられる。これらのアニオン性赤外線吸収剤の対カチオンは、プロトンを含む一価の陽イオン、或いは多価の陽イオンである。
【0178】
【化63】
【0179】
ここで、(c1)アニオン性金属錯体とは、実質的に光を吸収する錯体部の中心金属及び配位子全体でアニオンとなるものを示す。
【0180】
(c2)アニオン性カーボンブラックは、置換基としてスルホン酸、カルボン酸、ホスホン酸基等のアニオン基が結合しているカーボンブラックが挙げられる。これらの基をカーボンブラックに導入するには、カーボンブラック便覧第三版(カーボンブラック協会編、1995年4月5日、カーボンブラック協会発行)第12頁に記載されるように、所定の酸でカーボンブラックを酸化する等の手段をとればよい。
【0181】
(c3)アニオン性フタロシアニンは、フタロシアニン骨格に、置換基として、先に(c2)の説明において挙げたアニオン基が結合し、全体としてアニオンとなっているものを示す。
【0182】
次に、前記(c4)一般式(21)で表される化合物について、詳細に説明する。前記一般式(21)中、G9はアニオン性置換基を表し、G10は中性の置換基を表す。(X10)+は、プロトンを含む1〜m価のカチオンを表し、mは1ないし6の整数を表す。M5は共役鎖を表し、この共役鎖M5は置換基や環構造を有していてもよい。共役鎖M5は、下記式で表すことができる。
【0183】
【化64】
【0184】
(式中、R80、R81、R82はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アルキニル基、カルボニル基、チオ基、スルホニル基、スルフィニル基、オキシ基、アミノ基を表し、これらは互いに連結して環構造を形成していてもよい。nは、1〜8の整数を表す。)
【0185】
前記一般式(21)で表されるアニオン性赤外線吸収剤のうち、以下のIRA−1〜IRA−5のものが、好ましく用いられる。
【0186】
【化65】
【0187】
また、以下のIRC−1〜IRC−44に示すカチオン性赤外線吸収剤も好ましく使用できる。
【0188】
【化66】
【0189】
【化67】
【0190】
【化68】
【0191】
【化69】
【0192】
【化70】
【0193】
【化71】
【0194】
【化72】
【0195】
【化73】
【0196】
【化74】
【0197】
前記構造式中、T-は、1価の対アニオンを表し、好ましくは、ハロゲンアニオン(F−,Cl−、Br−、I−)、ルイス酸アニオン(BF4−、PF6−、SbCl6−、ClO4−)、アルキルスルホン酸アニオン、アリールスルホン酸アニオンである。
【0198】
前記アルキルスルホン酸のアルキルとは、炭素原子数が1から20までの直鎖状、分岐状、又は環状のアルキル基を意味し、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、イソプロピル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、1−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、2−ノルボルニル基を挙げることができる。これらの中では、炭素原子数1から12までの直鎖状、炭素原子数3から12までの分岐状、並びに炭素原子数5から10までの環状のアルキル基がより好ましい。
【0199】
また、前記アリールスルホン酸のアリールとは、1個のベンゼン環からなるもの、2又は3個のベンゼン環が縮合環を形成したもの、ベンゼン環と5員不飽和環が縮合環を形成したものを表し、具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、インデニル基、アセナブテニル基、フルオレニル基、を挙げることができ、これらの中でも、フェニル基、ナフチル基がより好ましい。
【0200】
また、以下のIRN−1〜IRN−9に示す非イオン性赤外線吸収剤も好ましく使用できる。
【0201】
【化75】
【0202】
【化76】
【0203】
【化77】
【0204】
前記例示化合物中、特に好ましいアニオン性赤外線吸収剤としてはIRA−1が、カチオン性赤外線吸収剤としてはIRC−7、IRC−30、IRC−40、及びIRC−42が、非イオン性赤外線吸収剤としてはIRN−9が挙げられる。
【0205】
(顔料)
本発明において使用される顔料としては、市販の顔料及びカラーインデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用できる。
【0206】
顔料の種類としては、黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられる。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、ペリレン及びペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カーボンブラック等が使用できる。これらの顔料のうち好ましいものはカーボンブラックである。
【0207】
これら顔料は表面処理をせずに用いてもよく、表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法には、樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップリング剤、エポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)及び「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
【0208】
顔料の粒径は0.01μm〜10μmの範囲にあることが好ましく、0.05μm〜1μmの範囲にあることが更に好ましく、特に0.1μm〜1μmの範囲にあることが好ましい。顔料の粒径が0.01μm未満の場合には、分散物の記録層塗布液中での安定性の点で好ましくなく、また、10μmを越えると記録層の均一性の点で好ましくない。
【0209】
顔料を分散する方法としては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散器、サンドミル、アトライター、パールミル、スーパーミル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に記載されている。
【0210】
なお、本発明の平版印刷版原版において、硬化反応を促進するために添加される増感色素は、記録層の組成物中に他の成分とともに直接添加してもよいが、これに隣接する別の層を設けて、そこへ添加しても同様の効果を得ることができる。また、記録層の波長300nm〜1200nmの範囲における吸収極大での光学濃度が、0.1〜3.0の間にあることが好ましい。この範囲をはずれた場合、感度が低くなる傾向がある。光学濃度は前記増感色素の添加量と記録層の厚みとにより決定されるため、所定の光学濃度は両者の条件を制御することにより得られる。記録層の光学濃度は常法により測定することができる。測定方法としては、例えば、透明、或いは白色の支持体上に、乾燥後の塗布量が平版印刷版として必要な範囲において適宜決定された厚みの記録層を形成し、透過型の光学濃度計で測定する方法、アルミニウム等の反射性の支持体上に記録層を形成し、反射濃度を測定する方法等が挙げられる。
増感色素を用いる場合、記録層中の重合開始剤と増感色素のモル比は100:0〜1:99であり、より好ましくは、90:10〜10:90であり、最も好ましくは80:20〜20:80である。
【0211】
[共増感剤]
更に、本発明の平版印刷版原版の記録層には、感度を一層向上させる、或いは酸素による重合阻害を抑制する等の作用を有する公知の化合物を共増感剤として加えてもよい。
このような共増感剤の例としては、アミン類、例えばM.R.Sanderら著「Journal of Polymer Society」第10巻3173頁(1972)、特公昭44−20189号、特開昭51−82102号、特開昭52−134692号、特開昭59−138205、特開昭60−84305号、特開昭62−18537号、特開昭64−33104号、Research Disclosure 33825号記載の化合物等が挙げられ、具体的には、トリエタノールアミン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、p−ホルミルジメチルアニリン、p−メチルチオジメチルアニリン等が挙げられる。
【0212】
共増感剤の別の例としてはチオール及びスルフィド類、例えば、特開昭53−702号、特公昭55−500806号、特開平5−142772号記載のチオール化合物、特開昭56−75643号のジスルフィド化合物等が挙げられ、具体的には、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、β−メルカプトナフタレン等が挙げられる。
【0213】
また別の例としては、アミノ酸化合物(例、N−フェニルグリシン等)、特公昭48−42965号記載の有機金属化合物(例、トリブチル錫アセテート等)、特公昭55−34414号記載の水素供与体、特願平5−91089号記載のイオウ化合物(例、トリチアン等)、特願平5−32147号記載のリン化合物(ジエチルホスファイト等)、特願平6−191605号記載のSi−H、Ge−H化合物等が挙げられる。
【0214】
上記共増感剤を使用する場合には、重合開始剤1重量部に対して、0.01〜50重量部使用するのが適当であり、より好ましくは0.02〜20重量部、最も好ましくは0.05〜10重量部である。
【0215】
[熱重合禁止剤]
本発明においては、記録層を構成する組成物に、その製造中或いは保存中において組成物中に含まれる重合可能なエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合防止剤を添加することが望ましい。
適当な熱重合防止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。
熱重合防止剤の添加量は、全組成物の重量に対して約0.01重量%〜約5重量%が好ましい。
また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにべヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で記録層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.5重量%〜約10重量%が好ましい。
【0216】
[着色剤]
更に、記録層の着色を目的として染料若しくは顔料を添加してもよい。これにより、本発明の平版印刷版原版では、製版後の視認性や、画像濃度測定機適性といったいわゆる検版性を向上させることができる。ここで用いる着色剤としては、特に顔料の使用が好ましい。これは、多くの染料が、記録層の露光感度の低下を生じさせる恐れがあるためであり、着色剤として染料を使用する場合、この点も考慮することが必要であるからである。着色剤としては、具体的には、例えば、フタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイオレット、アゾ系染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料などの染料が挙げられる。染料及び顔料の添加量は全組成物の約0.5重量%〜約5重量%が好ましい。
【0217】
[その他の添加剤]
前記の各添加剤の他、更に、硬化皮膜の物性を改良するために無機充填剤や、可塑剤、記録層表面のインク着肉性を向上させうる感脂化剤等の公知の添加剤を加えてもよい。
【0218】
可塑剤としては、例えば、ジオクチルフタレート、ジドデシルフタレート、トリエチレングリコールジカプリレート、ジメチルグリコールフタレート、トリクレジルホスフェート、ジオクチルアジペート、ジブチルセバケート、トリアセチルグリセリン等があり、結合剤を使用した場合、エチレン性不飽和二重結合を有する化合物と結合剤との合計重量に対し10重量%以下添加することができる。
【0219】
また、後述する膜強度(耐刷性)向上を目的とした現像後の加熱・露光処理の効果を強化するための、UV開始剤や、熱架橋剤等の添加剤を使用することもできる。
【0220】
なお、本発明の平版印刷版原版においては、記録層と支持体との密着性向上や、記録層の未露光領域における現像除去性を高めるために、両者の間に中間層を設けることも可能である。また、記録層中に支持体基板と相互作用を形成し得る化合物を添加することも可能である。そのような化合物としては、例えば、ジアゾニウム構造を有する化合物や、ホスホン化合物等が挙げられ、これらは記録層に添加したり、下塗り層形成用塗布組成物に添加して用いられ、これにより、密着性が向上し、耐刷性を高めることが可能となる。また、非画像部領域の除去性を向上させるためには、ポリアクリル酸や、ポリスルホン酸のような親水性ポリマーを添加したり、これを含有する下塗り層を形成するといった手段をとればよく、これにより、非画像部の現像性が向上し、非画像部領域の汚れを効果的に抑制することが可能となる。
【0221】
本発明の平版印刷版原版は、支持体上に記録層塗布液を塗布して記録層を形成することにより作製される。かかる記録層塗布液を調製する際には、以下のような溶媒が用いられる。
ここで使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、酢酸エチル、エチレンジクロライド、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、アセチルアセトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、3−メトキシプロパノール、メトキシメトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、乳酸メチル、乳酸エチルなどがある。これらの溶媒は、単独或いは混合して使用することができる。そして、塗布液中の固形分の濃度は、2〜50重量%が適当である。
【0222】
記録層の塗布量は、主に、記録層の感度、現像性、露光膜の強度・耐刷性に影響しうるもので、用途に応じ適宜選択することが望ましい。被覆量が少なすぎる場合には、耐刷性が低下する傾向があり、多すぎる場合には、感度が下がり、露光に時間がかかる上、現像処理にもより長い時間を要することになる。本発明の平版印刷版原版が、走査露光可能である場合の記録層塗布量は、乾燥後の重量で約0.1〜約10g/m2の範囲が適当であり、より好ましくは0.5〜5g/m2である。
【0223】
〔支持体〕
本発明の平版印刷版原版に用い得る支持体としては、表面が親水性の支持体が望ましく、従来公知の、平版印刷版に使用される親水性支持体であれば、特に限定無く使用することができる。
支持体基板は、寸度的に安定な板状物であることが好ましく、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記のような金属がラミネート若しくは蒸着された紙若しくはプラスチックフィルム等が含まれる。支持体としては、これらの基材表面に、必要に応じ親水性の付与や、強度向上等の目的で適切な公知の物理的、化学的処理を施したものを用いることができる。
【0224】
特に、好ましい支持体としては、紙、ポリエステルフィルム又はアルミニウム板が挙げられ、その中でも寸法安定性がよく、比較的安価であり、必要に応じた表面処理により親水性や強度にすぐれた表面を提供できるアルミニウム板は特に好ましい。
また、特公昭48−18327号に記載されているようなポリエチレンテレフタレートフィルム上にアルミニウムシートが結合された複合体シートも好ましく用いられる。
【0225】
好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板及びアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む合金板であり、更にはアルミニウムがラミネート又は蒸着されたプラスチックフィルムでもよい。アルミニウム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタン等がある。合金中の異元素の含有量は高々10重量%以下である。本発明において特に好適なアルミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なアルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに異元素を含有するものでもよい。
このように本発明に適用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるものではなく、従来より公知公用の素材のアルミニウム板を、適宜、利用することができる。本発明で用いられるアルミニウム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程度、好ましくは0.15mm〜0.4mm、特に好ましくは0.2mm〜0.3mmである。
【0226】
また、金属、特にアルミニウムの表面を有する支持体の場合には、粗面化(砂目立て)処理、珪酸ソーダ、弗化ジルコニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処理、或いは陽極酸化処理などの表面処理が施されていることが好ましい。
【0227】
アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法及び化学的に表面を選択溶解させる方法により行われる。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨法、ブラスト研磨法、バフ、磨法等の公知の方法を用いることができる。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸、硝酸等の電解液中で交流又は直流により行う方法がある。また、特開昭54−63902号に開示されているように両者を組み合わせた方法も利用することができる。また、アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所望により、表面の圧延油を除去するために、例えば、界面活性剤、有機溶剤又はアルカリ性水溶液等による脱脂処理が行われる。
【0228】
更に、粗面化したのちに珪酸ナトリウム水溶液に浸漬処理され、表面親水化されたアルミニウム板が好ましく使用でき、例えば、特公昭47−5125号に記載されているようにアルミニウム板を陽極酸化処理したのちに、アルカリ金属珪酸塩の水溶液に浸漬処理したものが好適に使用される。陽極酸化処理は、例えば、燐酸、クロム酸、硫酸、硼酸等の無機酸、若しくは蓚酸、スルファミン酸等の有機酸又はそれらの塩の水溶液又は非水溶液の単独又は二種以上を組み合わせた電解液中でアルミニウム板を陽極として電流を流すことにより実施される。
【0229】
このような、支持体表面の珪酸化合物による親水化処理としては、米国特許第3658662号に記載されているようなシリケート電着が有効である。更に、特公昭46−27481号、特開昭52−58602号、特開昭52−30503号に開示されているような電解グレインを施した支持体と、上記陽極酸化処理及び珪酸ソーダ処理を組合せた表面処理も有用である。
また、特開昭56−28893号に開示されているような機械的粗面化、化学的エッチング、電解グレイン、陽極酸化処理更に珪酸ソーダ処理を順に行ったものも好適である。
【0230】
更に、これらの処理を行った後に、水溶性の樹脂、例えば、ポリビニルホスホン酸、スルホン酸基を側鎖に有する重合体及び共重合体、ポリアクリル酸、水溶性金属塩(例えば硼酸亜鉛)若しくは、黄色染料、アミン塩等を下塗りしたものも好適である。
【0231】
支持体表面の親水化処理の他の例として、特願平5−304358号に開示されているようなラジカルによって付加反応を起こし得る官能基を共有結合させたゾル−ゲル処理基板も好適に挙げられる。
その他好ましい例として、任意の支持体上に表面層として耐水性の親水性層を設けたものも上げることができる。このような表面層としては例えばUS3055295号や、特開昭56−13168号記載の無機顔料と結着剤とからなる層、特開平9−80744号記載の親水性膨潤層、特表平8−507727号記載の酸化チタン、ポリビニルアルコール、珪酸類からなるゾルゲル膜等を挙げることができる。
【0232】
これらの親水化処理は、支持体の表面を親水性とするために施される以外に、その上に設けられる重合性組成物の有害な反応を防ぐため、かつ記録層の密着性の向上等のために施されるものである。
【0233】
〔保護層〕
本発明の平版印刷版原版には、記録層の上に、必要に応じて保護層を設けることができる。このような平版印刷版原版は、通常、露光を大気中で行うが、保護層は、記録層中で露光により生じる画像形成反応を阻害する大気中に存在する酸素や塩基性物質等の低分子化合物の記録層への混入を防止し、大気中での露光による画像形成反応の阻害を防止する懸念がある。従って、このような保護層に望まれる特性は、酸素等の低分子化合物の透過性が低いことであり、更に、露光に用いる光の透過性が良好で、記録層との密着性に優れ、かつ、露光後の現像工程で容易に除去できることが望ましい。
【0234】
このような、保護層に関する工夫が従来よりなされており、米国特許第3、458、311号、特開昭55−49729号に詳しく記載されている。保護層に使用できる材料としては例えば、比較的、結晶性に優れた水溶性高分子化合物を用いることがよく、具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、酸性セルロース類、ゼラチン、アラビアゴム、ポリアクリル酸などのような水溶性ポリマーが知られていが、これらのうち、ポリビニルアルコールを主成分として用いることが、酸素遮断性、現像除去性といった基本特性的にもっとも良好な結果を与える。保護層に使用するポリビニルアルコールは、必要な酸素遮断性と水溶性を有するための、未置換ビニルアルコール単位を含有する限り、一部がエステル、エーテル、及びアセタールで置換されていてもよい。また、同様に一部が他の共重合成分を有していてもよい。
【0235】
ポリビニルアルコールの具体例としては、71〜100%加水分解され、分子量が300から2400の範囲のものを挙げることができる。具体的には、株式会社クラレ製のPVA−105、PVA−110、PVA−117、PVA−117H、PVA−120、PVA−124、PVA−124H、PVA−CS、PVA−CST、PVA−HC、PVA−203、PVA−204、PVA−205、PVA−210、PVA−217、PVA−220、PVA−224、PVA−217EE、PVA−217E、PVA−220E、PVA−224E、PVA−405、PVA−420、PVA−613、L−8等が挙げられる。
【0236】
保護層の成分(PVAの選択、添加剤の使用)、塗布量等は、酸素遮断性・現像除去性の他、カブリ性や密着性・耐傷性を考慮して選択される。一般には使用するPVAの加水分解率が高い程(保護層中の未置換ビニルアルコール単位含率が高い程)、膜厚が厚い程酸素遮断性が高くなり、感度の点で有利である。しかしながら、極端に酸素遮断性を高めると、製造時・生保存時に不要な重合反応が生じたり、また画像露光時に、不要なカブリ、画線の太りが生じたりという問題を生じる。また、画像部との密着性や、耐傷性も版の取り扱い上極めて重要である。即ち、水溶性ポリマーからなる親水性の層を新油性の重合層に積層すると、接着力不足による膜剥離が発生しやすく、剥離部分が酸素の重合阻害により膜硬化不良などの欠陥を引き起こす。
【0237】
これに対し、これら2層間の接着性を改すべく種々の提案がなされている。例えば、米国特許第292、501号、米国特許第44、563号には、主にポリビニルアルコールからなる親水性ポリマー中に、アクリル系エマルジヨン又は水不溶性ビニルピロリドン−ビニルアセテート共重合体などを20〜60重量%混合し、重合層の上に積層することにより、十分な接着性が得られることが記載されている。本発明における保護層に対しては、これらの公知の技術をいずれも適用することができる。このような保護層の塗布方法については、例えば米国特許第3,458,311号、特開昭55−49729号に詳しく記載されている。
【0238】
更に、保護層に他の機能を付与することもできる。例えば、露光に使う光(例えば、赤外線レーザならば波長760〜1200nm)の透過性に優れ、かつ、露光に係わらない波長の光を効率よく吸収しうる、着色剤(水溶性染料等)の添加により、感度低下を起こすことなく、セーフライト適性を更に高めることができる。
【0239】
加えて、保護層には他の機能を付与することもできる。例えば、光源としてレーザー光を使用する場合、感光性の記録層としてはその光源波長での感光性には優れるが、他の波長では感光してほしくない場合がある。例えば、光源が750nm以上の赤外領域のものであれば、実質上明室で使用することができるが、実際には蛍光灯の光など短波の光でも感光する場合がある。その場合には、光源の光透過性に優れ、かつ700nm未満の波長光を効率よく吸収しうる着色剤(水溶性染料等)の添加が好ましい。また、別の例として光源が450nm以下の紫外領域のものであれば、実質上セーフライト下で使用することができる。しかし実際には、500nm以上の可視光により感光する場合がある。その場合には、光源の光透過性に優れ、かつ500nm以上の光を効率よく吸収しうる、着色剤(水溶性染料等)の添加により、感度低下を起こすことなく、セーフライト適性を更に高めることができる。
【0240】
〔バックコート層〕
本発明の平版印刷版原版には、支持体の裏面に、必要に応じてバックコートが設けられてもよい。かかるバックコート層としては、特開平5−45885号公報記載の有機高分子化合物、及び特開平6−35174号公報記載の有機又は無機金属化合物を加水分解及び重縮合させて得られる金属酸化物からなる被覆層が好ましく用いられる。
これらの被覆層のうち、Si(OCH3)4、Si(OC2H5)4、Si(OC3H7)4、Si(OC4H9)4などの珪素のアルコキシ化合物が安価で入手し易く、その珪素のアルコキシ化合物から与られる金属酸化物の被覆層が耐現像性に優れており特に好ましい。
【0241】
本発明の平版印刷版原版の露光方法は、公知の方法を制限なく用いることができる。光源としてはレーザが好ましく。例えば、350〜450nmの波長の入手可能なレーザー光源としては以下のものを利用することができる。
ガスレーザーとして、Arイオンレーザー(364nm、351nm、10mW〜1W)、Krイオンレーザー(356nm,351nm,10mW〜1W)、He−Cdレーザー(441nm,325nm,1mW〜100mW)、固体レーザーとして、Nd:YAG(YVO4)とSHG結晶×2回の組み合わせ(355mm、5mW〜1W)、Cr:LiSAFとSHG結晶の組み合わせ(430nm,10mW)、半導体レーザー系として、KNbO3、リング共振器(430nm,30mW)、導波型波長変換素子とAlGaAs、InGaAs半導体の組み合わせ(380nm〜450nm、5mW〜100mW)、導波型波長変換素子とAlGaInP、AlGaAs半導体の組み合わせ(300nm〜350nm、5mW〜100mW)、AlGaInN(350nm〜450nm、5mW〜30mW)、その他、パルスレーザーとしてN2レーザー(337nm、パルス0.1〜10mJ)、XeF(351nm、パルス10〜250mJ)が挙げられる。
特に、この中でも、AlGaInN半導体レーザー(市販InGaN系半導体レーザー400〜410nm、5〜30mW)が波長特性、コストの面で好適である。
【0242】
その他、450nm〜700nmの入手可能な光源としては、Ar+レーザ−(488nm)、YAG−SHGレーザー(532nm)、He−Neレーザー(633nm)、He−Cdレーザー、赤色半導体レーザー(650〜690nm)、及び700nm〜1200nmの入手可能な光源としては半導体レーザ(800〜850nm)、Nd−YAGレーザ(1064nm)が好適に利用できる。
【0243】
その他にも、超高圧、高圧、中圧、低圧の各水銀灯、ケミカルランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライド灯、紫外のレーザランプ(ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザーなど)、放射線としては電子線、X線、イオンビーム、遠赤外線なども利用できる。
上記の中でも、本発明の平版印刷版原版の像露光に用いられる光線の光源としては、近赤外から赤外領域に発光波長を持つ光源が好ましく、固体レーザ、半導体レーザが特に好ましい。
また、露光機構は内面ドラム方式、外面ドラム方式、フラットベッド方式等のいずれでもよい。
【0244】
本発明の平版印刷版原版の記録層においては、通常、画像露光したのち、現像液で記録層の未露光部を除去し、画像を得る。ここで、本発明の平版印刷版原版の好ましい現像液としては、特公昭57−7427号に記載されているような現像液が挙げられ、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、メタケイ酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、アンモニア水などのような無機アルカリ剤やモノエタノールアミン又はジエタノールアミンなどのような有機アルカリ剤の水溶液が適当である。このようなアルカリ溶液の濃度が0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%になるように添加される。
【0245】
また、このようなアルカリ性水溶液には、必要に応じて界面活性剤やべンジルアルコール、2−フェノキシエタノール、2−ブトキシエタノールのような有機溶媒を少量含むことができる。例えば、米国特許第3375171号及び同第3615480号に記載されているものを挙げることができる。
更に、特開昭50−26601号、同58−54341号、特公昭56−39464号、同56−42860号の各公報に記載されている現像液も好適に用いられる。
【0246】
上記現像液及び補充液を用いて現像処理された平版印刷版は水洗水、界面活性剤等を含有するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体を含む不感脂化液で後処理される。本発明の平版印刷版の後処理としては、これらの処理を種々組み合わせて用いることができる。
その他、本発明の平版印刷版原版の製版プロセスとしては、必要に応じ、露光前、露光中、露光から現像までの間に、全面を加熱してもよい。このような加熱により、記録層中の画像形成反応が促進され、感度や耐刷性の向上や、感度の安定化といった利点が生じ得る。更に、画像強度・耐刷性の向上を目的として、現像後の画像に対し、全面後加熱若しくは、全面露光を行うことも有効である。通常現像前の加熱は150℃以下の穏和な条件で行うことが好ましい。温度が高すぎると、非画像部までがかぶってしまう等の問題を生じる。現像後の加熱には非常に強い条件を利用する。通常は200〜500℃の範囲である。温度が低いと十分な画像強化作用が得られず、高すぎる場合には支持体の劣化、画像部の熱分解といった問題を生じる。本発明の平版印刷版原版の露光方法は、公知の方法を制限なく用いることができる。
【0247】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔特定ラジカル重合性モノマーの合成〕
<合成例1:特定ラジカル重合性モノマー(X−14)>
フラスコ内に、1,8,9−トリヒドロキシアントラセン(1.0mol)、アセトン(500ml)、トリエチルアミン(3.0mol)を入れ、氷冷下で4−クロロメチルベンゾイルクロリド(3.0mol)を滴下し1時間攪拌後、室温で3時間攪拌した。減圧濃縮し、水を加え、中間体をろ取した。これをフラスコに入れ、N,N−ジメチルアセトアミド(500ml)、アクリル酸(3.0mol)、ヨウ化カリウム(3.0mol)、DBU(3.0mol)を入れ12時間攪拌する。水を入れ、ろ取して、特定ラジカル重合性モノマー(X−14)を収率75%で得た。化合物の構造は、NMR、MASS、IRにより確認した。
【0248】
<合成例2:特定ラジカル重合性モノマー(X−45)>
フラスコ内に、2,3,6,7,10,11−ヘキサヒドロキシトリフェニレン(1.0mol)、THF(500ml)、トリエチルアミン(10.0mol)を加え、氷冷下でアクリル酸クロリド(6.0mol)を滴下し1時間攪拌後、室温で3時間攪拌した。これに1Mの塩酸水を加え、ろ取して、特定ラジカル重合性モノマー(X−45)を収率80%で得た。化合物の構造は、NMR、MASS、IRにより確認した。
出発物質を選択することで、以上の合成例と同様にして、具体例に示した全ての化合物を合成できる。
【0249】
(実施例1)
<支持体の調製>
厚さ0.24mmのアルミニウム板を10重量%水酸化ナトリウムに60℃で25秒間浸漬してエッチングした後、流水で水洗後20重量%硝酸で中和洗浄し、次いで水洗した。これを正弦波の交番波形電流を用いて1重量%硝酸水溶液中で300クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。引き続いて1重量%水酸化ナトリウム水溶液中に40℃で5秒間浸漬後30重量%の硫酸水溶液中に浸漬し、60℃で40秒間デスマット処理した後、20重量%硫酸水溶液中、電流密度2A/dm2において、陽極酸化皮膜の厚さが2.7g/m2になるように、2分間陽極酸化処理した。その表面粗さを測定したところ、0.3μm(JIS B0601によるRa表示)であった。
【0250】
このように処理された基板の裏面に下記のゾル−ゲル反応液用いたバックコート層塗布液をバーコーターで塗布し100℃で1分間乾燥し、乾燥後の塗布量が70mg/m2のバックコート層を設けた支持体を作成した。
(ゾル−ゲル反応液)
・テトラエチルシリケート 50重量部
・水 20重量部
・メタノール 15重量部
・リン酸 0.05重量部
【0251】
上記成分を混合、撹拌すると約5分で発熱が開始し、60分間反応させた後、以下に示す液を加えることによりバックコート層塗布液を調製した。
【0252】
・ピロガロールホルムアルデヒド縮合樹脂 4重量部
(分子量2000)
・ジメチルフタレート 5重量部
・フッ素系界面活性剤 0.7重量部
(N−ブチルペルフルオロオクタンスルホンアミドエチルアクリレート/ポリオキシエチレンアクリレート共重合体:分子量2万)
・メタノールシリカゾル 50重量部
(日産化学工業(株)製、メタノール30重量%)
・メタノール 800重量部
【0253】
<記録層の調製>
このように処理されたアルミニウム板上に下記組成の記録層塗布液を乾燥塗布量が1.5g/m2となるように塗布し、100℃で1分乾燥させ記録層を形成させた。
(記録層塗布液)
・下記表2に記載の特定ラジカル重合性モノマー[X] 1.5g
・下記表2に記載の重合開始剤[Y] 0.34g
・下記表2に記載のアルカリ可溶性ポリマー[Z] 2.0g
・下記表2に記載の添加剤[S] 0.4g
・フッ素系界面活性剤 0.03g
(メガファックF−177:大日本インキ化学工業(株)製)
・熱重合禁止剤 0.01g
(2,4−ジブロベンゾキノン)
・顔料分散物(下記組成) 2.0g
・メチルエチルケトン 20g
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 20g
【0254】
(顔料分散物の組成)
・Pigment Blue 15:6 15重量部
・アリルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 10重量部
(共重合モル比83/17)
・シクロヘキサノン 15重量部
・メトキシプロピルアセテート 20重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル 40重量部
【0255】
【表2】
【0256】
【化78】
【0257】
【化79】
【0258】
【化80】
【0259】
【化81】
【0260】
<保護層の調整>
前記記録層の一部には、その記録層上にポリビニルアルコール(ケン化度98モル%、重合度550)の3重量%の水溶液を乾燥塗布重量が2g/m2となるように塗布し、100℃で2分間乾燥して、保護層を設け、平版印刷版原版を得た。なお、保護層の有無は前記表2に併記した。
【0261】
<平版印刷版原版の評価>
得られた平版印刷版原版を、以下の方法で評価した。結果を下記表3に示す。
(耐刷性及び印刷汚れの評価)
上記平版印刷版原版を、記録層に対応したレーザで走査露光し、3%網点(ハイライト)を形成し、露光後、下記組成の現像液で現像した。その後、マン・ローランド社製R201型印刷機で、大日本インキ社製GEOS G墨(N)を使用して印刷し、印刷初期における非画像部の印刷汚れの有無を目視により評価した。また、そのまま印刷を継続し、網点が版飛びを起こした印刷枚数を耐刷性の評価の指標とした。
露光光源としては、実施例1〜5及び比較例1〜4については、400nmの半導体レーザー、実施例6〜10及び比較例5〜8については532nmのFD−YAGレーザー、実施例11〜15及び比較例9〜12については830nmの半導体レーザーを用い、それぞれ大気中で露光した。
(現像液の組成)
・トリエタノールアミン 1.5重量部
・水酸化カリウム 0.20重量部
・ポリオキシエチレンナフチルエーテル(n=12) 5.0重量部
・水 93.3重量部
【0262】
(保存安定性の評価)
レーザ露光前の上記平版印刷版原版を高温条件下(60℃)に6日間放置し、その後、この保存後の平版印刷版原版を前記と同様にレーザ露光し、記録に必要なエネルギー量を算出し、高温保存前後のエネルギー比(高温保存後のエネルギー/高温保存前のエネルギー)を求めた。このエネルギー比が1.1以下であることが製造上好ましく、保存安定性においても良好といえる。
【0263】
【表3】
【0264】
表3より、本実施例における平版印刷版原版は、耐刷性に優れ、保存安定性も良好であることがわかった。また、本実施例における平版印刷版原版は、印刷初期における印刷汚れも無いことが判明した。
【0265】
【発明の効果】
本発明によれば、湿し水による耐刷性の低下が抑制され、耐刷性の良好な光又は熱重合性ネガ型の平版印刷版原版を提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a lithographic printing plate precursor, and more particularly to a so-called lithographic printing plate precursor capable of direct plate making which can be recorded with high sensitivity from various digital signals from a computer or the like.
[0002]
[Prior art]
Solid-state lasers, semiconductor lasers, and gas lasers that emit ultraviolet light, visible light, and infrared light having a wavelength of 300 nm to 1200 nm are easily available as high-power and small-sized lasers. It is very useful as a recording light source when making a plate directly from data. Various studies have been made on recording materials sensitive to these various laser beams. As a typical example, firstly, an acid-catalyst-crosslinked negative recording material that can be recorded with an infrared laser having a photosensitive wavelength of 760 nm or more is used. (For example, refer to Patent Document 1). Secondly, as a recording material compatible with ultraviolet light or visible light laser of 300 nm to 700 nm, there are many radical polymerization type negative recording materials (see, for example, Patent Documents 2 and 3).
[0003]
In general, a negative type image recording material using such various lasers uses a radical generated by light or heat as an initiator, causes a polymerization reaction, and cures the recording layer of the exposed portion to form an image portion. The method is used.
In a lithographic printing plate precursor using such a negative image recording material as a recording layer, a fountain solution is used together with the ink in order to suppress the adhesion of the ink to the non-image area when the printed material is produced. . In the recording layer, when a large amount of residual monomer is present in the image portion formed by the polymerization reaction, the residual monomer is dissolved in the fountain solution, and the dampening water easily penetrates into the image portion. There was a problem that printing durability was lowered.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-8-276558
[Patent Document 2]
US Patent 2,850,445
[Patent Document 3]
Japanese Patent Publication No. 44-20189
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, the present invention has been made in consideration of the above problems, and provides a light or heat-polymerizable negative lithographic printing plate precursor having good printing durability, in which deterioration of printing durability due to dampening water is suppressed. There is to do.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies, the present inventors have found that high printing durability can be realized by using a specific radical polymerizable monomer, and have completed the present invention.
That is, the lithographic printing plate precursor of the present invention comprises an alkali-soluble polymer on a support,Any of the followingA radically polymerizable monomer having a condensed polycyclic hydrocarbon and having an I / O value of 0.3 to 1.0;A sensitizing dye different from the radical polymerizable monomer, a polymerization initiator,A recording layer containing is provided.
Fused polycyclic hydrocarbons: pentalene, indene, naphthalene, azulene, heptalene, biphenylene, as-indacene, s-indacene, acenaphthylene, fluorene, pentalene, phenanthrene, anthracene, fluoroanthracene, acephenanthylene, aceanthrylene, triphenylene , Pyrene, chrysene, naphthacene, picene, perylene, pentaphen, pentacene, tetraphenylene, hexaphene, hexacene, rubicene, coronene, trinaphthylene, heptaphene, heptacene, pyranthrene, ovalene, dibenzophenanthrene
Moreover, it is preferable that the said radically polymerizable monomer has a structure represented by the following general formula (I).
Ar- [L- (M)m]n Formula (I)
(In the general formula (I), Ar isPentalene, indene, naphthalene, azulene, heptalene, biphenylene, as-indacene, s-indacene, acenaphthylene, fluorene, pentalene, phenanthrene, anthracene, fluoroanthracene, acephenanthylene, acanthrylene, triphenylene, pyrene, chrysene, naphthacene, Picene, perylene, pentaphen, pentacene, tetraphenylene, hexaphen, hexacene, rubicene, coronene, trinaphthylene, heptaphene, heptacene, pyranthrene, ovalene, or dibenzophenanthreneL is a linking group composed of an (m + 1) -valent organic group. M represents a radical polymerizable group. m represents an integer of 1 to 10, and n represents an integer of 2 to 10. )
Furthermore, the condensed polycyclic hydrocarbon group is preferably anthracene, phenanthrene, or triphenylene, and more preferably triphenylene.
In addition, the sensitizing dye is preferably an infrared absorber, and the polymerization initiator is preferably an onium salt.
In the present invention, the content of the radical polymerizable monomer is preferably 40 to 75% with respect to the weight of all components of the recording layer.
[0007]
Although the mechanism of action of the present invention is not clear, since the above-mentioned specific radical polymerizable monomer is used in the recording layer, this radical polymerizable monomer does not polymerize in the image area and becomes a residual monomer. However, since it has a predetermined I / O value, it does not dissolve in dampening water, and as a result, it is presumed that a decrease in printing durability is suppressed. In addition, in this radical polymerizable monomer, condensed polycyclic hydrocarbons in the molecule strongly interact with each other, so that the monomers can be oriented in a good form in the coating film. Therefore, it is considered that the effect of suppressing the decrease in printing durability is further improved.
Further, the lithographic printing plate precursor according to the invention is preferably used because it can achieve both stability over time and reactivity with a direct lithographic printing plate precursor for a heat mode laser having a laser beam wavelength of 800 nm or more. The reason is that when unexposed, the mobility of radicals is reduced due to the influence of the interaction between condensed polycyclic hydrocarbons, so the stability over time is good, and high heat is generated during heat mode laser exposure, It is considered that the polymerization proceeds without being affected by the interaction between the condensed polycyclic hydrocarbons.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the lithographic printing plate precursor according to the invention will be described in detail.
The planographic printing plate precursor of the present invention comprises an alkali-soluble polymer on a support,Any of the followingA radically polymerizable monomer having a condensed polycyclic hydrocarbon and having an I / O value of 0.3 to 1.0;A sensitizing dye different from the radical polymerizable monomer, a polymerization initiator,A recording layer containing is provided.
Fused polycyclic hydrocarbons: pentalene, indene, naphthalene, azulene, heptalene, biphenylene, as-indacene, s-indacene, acenaphthylene, fluorene, pentalene, phenanthrene, anthracene, fluoroanthracene, acephenanthylene, aceanthrylene, triphenylene , Pyrene, chrysene, naphthacene, picene, perylene, pentaphen, pentacene, tetraphenylene, hexaphene, hexacene, rubicene, coronene, trinaphthylene, heptaphene, heptacene, pyranthrene, ovalene, dibenzophenanthrene
First, the recording layer in the present invention will be described.
[0009]
[Recording layer]
<Radically polymerizable monomer having a condensed polycyclic hydrocarbon and an I / O value of 0.3 or more and 1.0 or less (specific radical polymerizable monomer)>
The specific radical polymerizable monomer according to the present invention has, in the molecule,Any of the aboveAny radically polymerizable monomer can be used as long as it has a condensed polycyclic hydrocarbon and has the above specific I / O value range.
[0010]
Here, the I / O value is obtained by using the I value and the O value obtained by the method described in Yoshio Koda "Organic Conceptual Diagram-Basics and Applications-" (Sankyo Publishing, 1984). , I value divided by O value. Since the I value represents the inorganic nature of the compound and the O value represents the organic nature of the compound, a compound having a large I / O value is a hydrophilic substance, and a compound having a small I / O value is a lipophilic substance. When this I / O value is in the range of 0.3 to 1.0, dissolution of the specific radical polymerizable monomer in the fountain solution is suppressed. For this reason, the damage by the dampening water of an image part is suppressed, and, as a result, high printing durability can be achieved. On the other hand, if the I / O value is less than 0.3, the lipophilicity is too high, and the developability may be greatly reduced.
Among these I / O value ranges, from the viewpoint of improving resistance to dampening water and developability, it is more preferably in the range of 0.33 or more and 0.8 or less, and 0.35 or more. More preferably, it is in the range of 0.6 or less.
[0011]
Next, the condensed polycyclic hydrocarbon possessed by the specific radical polymerizable monomer in the present invention will be described. A fused polycyclic hydrocarbon has a fused ring structure in which two or more rings each share two (and sometimes more) atoms.In the present invention,Pentalene, indene, naphthalene, azulene, heptalene, biphenylene, as-indacene, s-indacene, acenaphthylene, fluorene, pentalene, phenanthrene, anthracene, fluoroanthracene, acephenanthylene, asanthrylene, triphenylene, pyrene, chrysene, naphthacene, Picene, perylene, pentaphen, pentacene, tetraphenylene, hexaphen, hexacene, rubicene, coronene, trinaphthylene, heptaphene, heptacene, pyranthrene, ovalene,OrDibenzophenanthreneIt is necessary to be.Of these, anthracene, phenanthrene, and triphenylene are more preferable. Particularly preferred is triphenylene.
[0012]
Furthermore, the radical polymerizable group in the specific radical polymerizable monomer in the present invention will be described in detail. The radical polymerizable group in the specific radical polymerizable monomer in the present invention is not particularly limited as long as it is a radical polymerizable group. Preferable examples include α-alkylacrylic groups [—OC (═O) —C (—CnH2n + 1) = CH2, N = 2 to 12], α-substituted methylacrylic group [—OC (═O) —C (—CH2Z) = CH2, Z = hydrocarbon group starting from a hetero atom], acrylic group, methacryl group, allyl group, styryl group, vinyl group, crotonyl group, isocrotonyl group, itaconyl group, etc., among which acrylic group, methacryl group are particularly preferable. Can be mentioned.
[0013]
The specific radical polymerizable monomer used in the present invention has been described above, and it is more preferable that the specific radical polymerizable monomer has a structure represented by the following general formula (I).
[0014]
Ar- [L- (M)m]n Formula (I)
[0015]
(In general formula (I), Ar is a condensed polycyclic hydrocarbon group, L is a linking group composed of an (m + 1) -valent organic group, M represents a radical polymerizable group, and m is 1 or more and 10 or less. Integer, n represents an integer of 2 to 10.
[0016]
As the condensed polycyclic hydrocarbon group represented by Ar in the general formula (I), in the condensed polycyclic hydrocarbon listed above, n hydrogen atoms were removed from any carbon constituting the ring. Things. Therefore, the specific radical polymerizable monomer has n condensed [L- (M)m] Having a structure coupled with the structure.
[0017]
Next, the linking group represented by L in the general formula (I) will be described. Examples of the linking group include an (m + 1) -valent organic group obtained by removing m hydrogen atoms from an alkyl group or an aryl group, and —O—X, —O—CO—X, —CH.2M hydrogens were removed from X of the group represented by -O-CO-X, -CO-OX, -CO-N (X ')-X, -N (X')-CO-X ( m + 1) valent organic groups and organic groups formed by combining these organic groups. Here, X is absent or represents an alkyl group or an aryl group. When forming a linking group by combining the above organic groups, each may be bonded by a single bond, or bonded via an ether bond, an ester bond, an amide bond, a urethane bond, a ureido bond, or the like. Also good. X 'represents a hydrogen atom, an alkyl group or an aryl group.
The alkyl group or aryl group here may have a substituent, and more specifically, the following groups are exemplified.
[0018]
Examples of the alkyl group include linear, branched, or cyclic alkyl groups having 1 to 20 carbon atoms. Specific examples thereof include a methyl group, an ethyl group, a propyl group, and a butyl group. Pentyl group, hexyl group, hebutyl group, octyl group, nonyl group, decyl group, undecyl group, dodecyl group, tridecyl group, hexadecyl group, octadecyl group, eicosyl group, isopropyl group, isobutyl group, s-butyl group, t- Examples thereof include a butyl group, an isopentyl group, a neopentyl group, a 1-methylbutyl group, an isohexyl group, a 2-ethylhexyl group, a 2-methylhexyl group, a cyclohexyl group, a cyclopentyl group, and a 2-norbornyl group. Of these, linear alkyl groups having 1 to 12 carbon atoms, branched alkyl groups having 3 to 12 carbon atoms, and cyclic alkyl groups having 5 to 10 carbon atoms are more preferable.
[0019]
These alkyl groups can constitute a substituted alkyl group by a bond between a substituent and an alkylene group. As the substituent, a monovalent nonmetallic atomic group excluding hydrogen is used, and preferable examples include halogen atoms (—F, —Br, —Cl, —I), hydroxyl groups, alkoxy groups, aryloxy groups, mercapto groups. Group, alkylthio group, arylthio group, alkyldithio group, aryldithio group, amino group, N-alkylamino group, N, N-dialkylamino group, N-arylamino group, N, N-diarylamino group, N-alkyl -N-arylamino group, acyloxy group, carbamoyloxy group, N-alkylcarbamoyloxy group, N-arylcarbamoyloxy group, N, N-dialkylcarbamoyloxy group, N, N-diarylcarbamoyloxy group, N-alkyl- N-arylcarbamoyloxy group, alkylsulfoxy group, arylsulfoxy group Group, acylthio group, acylamino group, N-alkylacylamino group, N-arylacylamino group, ureido group, N′-alkylureido group, N ′, N′-dialkylureido group, N′-arylureido group, N ', N'-diarylureido group, N'-alkyl-N'-arylureido group, N-alkylureido group, N-arylureido group, N'-alkyl-N-alkylureido group, N'-alkyl-N -Arylureido group, N ', N'-dialkyl-N-alkylureido group, N', N'-dialkyl-N-arylureido group, N'-aryl-N-alkylureido group, N'-aryl-N An arylureido group, an N ′, N′-diaryl-N-alkylureido group, an N ′, N′-diaryl-N-arylureido group, '-Alkyl-N'-aryl-N-alkylureido group, N'-alkyl-N'-aryl-N-arylureido group, alkoxycarbonylamino group, aryloxycarbonylamino group, N-alkyl-N-alkoxycarbonyl Amino group, N-alkyl-N-aryloxycarbonylamino group, N-aryl-N-alkoxycarbonylamino group, N-aryl-N-aryloxycarbonylamino group, formyl group, acyl group, carboxyl group and its conjugate base Group (hereinafter referred to as carboxylate), alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, carbamoyl group, N-alkylcarbamoyl group, N, N-dialkylcarbamoyl group, N-arylcarbamoyl group, N, N-diarylcarbamoyl group, N-alkyl-N-a Lillecarbamoyl group, alkylsulfinyl group, arylsulfinyl group, alkylsulfonyl group, arylsulfonyl group, sulfo group (-SOThreeH) and conjugated base groups thereof (hereinafter referred to as sulfonate groups), alkoxysulfonyl groups, aryloxysulfonyl groups, sulfinamoyl groups, N-alkylsulfinamoyl groups, N, N-dialkylsulfinamoyl groups, N-aryls Rufinamoyl group, N, N-diarylsulfinamoyl group, N-alkyl-N-arylsulfinamoyl group, sulfamoyl group, N-alkylsulfamoyl group, N, N-dialkylsulfamoyl group, N-aryl Sulfamoyl group, N, N-diarylsulfamoyl group, N-alkyl-N-arylsulfamoyl group, N-acylsulfamoyl group and its conjugate base group, N-alkylsulfonylsulfamoyl group (- SO2NHSO2(Alkyl)) and its conjugate base group, N-arylsulfonylsulfamoyl group (-SO2NHSO2(Aryl)) and its conjugate base group, N-alkylsulfonylcarbamoyl group (—CONHSO2(Alkyl)) and its conjugate base group, N-arylsulfonylcarbamoyl group (—CONHSO)2(Aryl)) and its conjugate base group, alkoxysilyl group (-Si (Oalkyl))Three), Aryloxysilyl group (-Si (Oaryl))Three), Hydroxysilyl group (-Si (OH)Three) And its conjugate base group, phosphono group (—POThreeH2) And conjugated base groups thereof (hereinafter referred to as phosphonate groups), dialkylphosphono groups (—POThree(Alkyl)2), Diarylphosphono group (—POThree(Aryl)2), An alkylarylphosphono group (—POThree(Alkyl) (aryl)), monoalkylphosphono group (—POThreeH (alkyl)) and its conjugate base group (hereinafter referred to as alkylphosphonate group), monoarylphosphono group (—POThreeH (aryl)) and its conjugated base group (hereinafter referred to as arylnesshonato group), phosphonooxy group (-OPOThreeH2) And conjugated base groups thereof (hereinafter referred to as phosphonatoxy groups), dialkylphosphonooxy groups (—OPO)Three(Alkyl)2), Diarylphosphonooxy group (-OPOThree(Aryl)2), An alkylarylphosphonooxy group (—OPOThree(Alkyl) (aryl)), monoalkylphosphonooxy group (—OPOThreeH (alkyl)) and its conjugate base group (hereinafter referred to as alkylphosphonatoxy group), monoarylphosphonooxy group (—OPO)ThreeH (aryl)) and its conjugate base group (hereinafter referred to as arylphosphonatoxy group), cyano group, nitro group, aryl group, alkenyl group, alkynyl group.
[0020]
Specific examples of the alkyl group in these substituents include the above-described alkyl groups, and specific examples of the aryl group include a phenyl group, a biphenyl group, a naphthyl group, a tolyl group, a xylyl group, a mesityl group, and a cumenyl group. , Fluorophenyl group, chlorophenyl group, bromophenyl group, chloromethylphenyl group, hydroxyphenyl group, methoxyphenyl group, ethoxyphenyl group, phenoxyphenyl group, acetoxyphenyl group, benzoyloxyphenyl group, methylthiophenyl group, phenylthiophenyl Group, methylaminophenyl group, dimethylaminophenyl group, acetylaminophenyl group, carboxyphenyl group, methoxycarbonylphenyl group, ethoxycarbonylphenyl group, phenoxycarbonylphenyl group, N-phenylcarbamoyl group Group, a phenyl group, nitrophenyl group, cyanophenyl group, sulfophenyl group, sulfonatophenyl group, phosphonophenyl group, and the like phosphonium Hona preparative phenyl group. Examples of alkenyl groups include vinyl, 1-propenyl, 1-butenyl, cinnamyl, 2-chloro-1-ethenyl, etc. Examples of alkynyl include ethynyl, 1 -Propynyl group, 1-butynyl group, trimethylsilylethynyl group, phenylethynyl group and the like.
The acyl group (RTenCO-) is RTenCan include a hydrogen atom and the above alkyl, aryl, alkenyl, and alkynyl groups.
[0021]
On the other hand, examples of the alkylene group in the substituted alkyl group include divalent organic residues obtained by removing any one of the hydrogen atoms on the alkyl group having 1 to 20 carbon atoms. Can include linear alkylene groups having 1 to 12 carbon atoms, branched chains having 3 to 12 carbon atoms, and cyclic alkylene groups having 5 to 10 carbon atoms. Specific examples of preferred substituted alkyl groups include chloromethyl, bromomethyl, 2-chloroethyl, trifluoromethyl, methoxymethyl, methoxyethoxyethyl, allyloxymethyl, phenoxymethyl, methylthiomethyl, Ruthiomethyl group, ethylaminoethyl group, diethylaminopropyl group, morpholinopropyl group, acetyloxymethyl group, benzoyloxymethyl group, N-cyclohexylcarbamoyloxyethyl group, N-phenylcarbamoyloxyethyl group, acetylaminoethyl group, N-methylbenzoylaminopropyl group, 2-oxoethyl group, 2-oxopropyl group, carboxypropyl group, methoxycarbonylethyl group, methoxycarbonylmethyl group, methoxycarbonylbutyl group, ethoxycarbonyl Bonylmethyl group, butoxycarbonylmethyl group, allyloxycarbonylmethyl group, benzyloxycarbonylmethyl group, methoxycarbonylphenylmethyl group, trichloromethylcarbonylmethyl group, allyloxycarbonylbutyl group, chlorophenoxycarbonylmethyl group, carbamoylmethyl group, N- Methylcarbamoylethyl group, N, N-dipropylcarbamoylmethyl group, N- (methoxyphenyl) carbamoylethyl group, N-methyl-N- (sulfophenyl) carbamoylmethyl group, sulfopropyl group, sulfobutyl group, sulfonatobutyl group, sulfo Famoylbutyl, N-ethylsulfamoylmethyl, N, N-dipropylsulfamoylpropyl, N-tolylsulfamoylpropyl, N-methyl-N- (phosphono Eniru) sulfamoyl-octyl group,
[0022]
[Chemical 1]
[0023]
Phosphonobutyl group, phosphonatohexyl group, diethylphosphonobutyl group, diphenylphosphonopropyl group, methylphosphonobutyl group, methylphosphonatobutyl group, tolylphosphonohexyl group, tolylphosphonatohexyl group, phosphonooxypropyl group, phospho Natobutyl group, benzyl group, phenethyl group, α-methylbenzyl group, 1-methyl-1-phenylethyl group, p-methylbenzyl group, cinnamyl group, allyl group, 1-propenylmethyl group, 2-butynyl group, A 2-methylallyl group, a 2-methylpropenylmethyl group, a 2-propynyl group, a 2-butynyl group, a 3-butynyl group, and the like can be given.
[0024]
Examples of the aryl group include those in which 1 to 3 benzene rings form a condensed ring, and those in which a benzene ring and a 5-membered unsaturated ring form a condensed ring. Specific examples include a phenyl group , A naphthyl group, an anthryl group, a phenanthryl group, an indenyl group, an acenaphthenyl group, and a fluorenyl group. Among these, a phenyl group and a naphthyl group are more preferable.
[0025]
These aryl groups can constitute a substituted aryl group in which the substituent is bonded to the aryl group. As the substituted aryl group, those having a monovalent nonmetallic atomic group excluding hydrogen as a substituent on the ring-forming carbon atom of the aforementioned aryl group are used. Examples of preferred substituents include the aforementioned alkyl groups, substituted alkyl groups, and those previously shown as substituents in the substituted alkyl group. Preferred examples of these substituted aryl groups include biphenyl group, tolyl group, xylyl group, menthyl group, cumenyl group, chlorophenyl group, bromophenyl group, fluorophenyl group, chloromethylphenyl group, trifluoromethylphenyl group, Hydroxyphenyl, methoxyphenyl, methoxyethoxyphenyl, allyloxyphenyl, phenoxyphenyl, methylthiophenyl, tolylthiophenyl, phenylthiophenyl, ethylaminophenyl, diethylaminophenyl, morpholinophenyl, acetyl Oxyphenyl group, benzoyloxyphenyl group, N-cyclohexylcarbamoyloxyphenyl group, N-phenylcarbamoyloxyphenyl group, acetylaminophenyl group, N-methylbenzoyl Minophenyl group, carboxyphenyl group, methoxycarbonylphenyl group, allyloxycarbonylphenyl group, chlorophenoxycarbonylphenyl group, carbamoylphenyl group, N-methylcarbamoylphenyl group, N, N-dipropylcarbamoylphenyl group, N- (methoxyphenyl) ) Force ruberamoylphenyl group, N-methyl-N- (sulfophenyl) force ruberamoylphenyl group, sulfophenyl group, sulfonatophenyl group, sulfamoylphenyl group, N-ethylsulfamoylphenyl group, N, N -Dipropylsulfamoylphenyl group, N-tolylsulfamoylphenyl group, N-methyl-N- (phosphonophenyl) sulfamoylphenyl group, phosphonophenyl group, phosphonatophenyl group, diethylphosphonophenyl group, Gif Nylphosphonophenyl group, methylphosphonophenyl group, methylphosphonatophenyl group, tolylphosphonophenyl group, tolylphosphonatophenyl group, allylphenyl group, 1-propenylmethylphenyl group, 2-butynylphenyl group, 2- Examples thereof include a methylallylphenyl group, a 2-methylpropenylphenyl group, a 2-propynylphenyl group, a 2-butynylphenyl group, and a 3-butynylphenyl group.
[0026]
Next, the radical polymerizable group represented by M in the general formula (I) has the same meaning as the above-described radical polymerizable group, and preferred examples thereof are also the same.
The content of the radical polymerizable group in the specific radical polymerizable monomer (content of unsaturated double bond capable of radical polymerization by bromine titration) is preferably 5.0 mmol or more per 1 g of monomer. More preferably, the content of the polymerizable group in the monomer is 7.0 or more. The higher the content of the radical polymerizable group, the better the curability by exposure and the higher the printing durability.
[0027]
M represents an integer of 1 to 10, and n represents an integer of 2 to 10. Preferably, the value of m × n is 4 or more, more preferably the value of m × n is 6 or more.
Specific examples of the specific radical polymerizable monomer (X-1 to X-48) are shown below, but the invention is not limited thereto.
[0028]
[Chemical formula 2]
[0029]
[Chemical Formula 3]
[0030]
[Formula 4]
[0031]
[Chemical formula 5]
[0032]
[Chemical 6]
[0033]
[Chemical 7]
[0034]
[Chemical 8]
[0035]
[Chemical 9]
[0036]
Embedded image
[0037]
The specific radical polymerizable monomer used in the present invention has a molecular weight in the range of 100 to 2500.InIt is preferable. More preferably, the molecular weight of the monomer is 300 or more and 200 or less, and more preferably 500 or more and 1900 or less. When the molecular weight of the specific radical polymerizable monomer is larger than 2500, the diffusibility to the developer is lowered, so that the development removability is lowered, and printing stains are likely to occur. On the other hand, when the molecular weight is lower than 100, since the diffusibility to the developer is large, the unreacted (uncrosslinked) monomer tends to escape and the printing durability is deteriorated.
In the present invention, those having liquid crystallinity are preferable as the crosslinking agent.
[0038]
The content of the specific radical polymerizable monomer used in the present invention is 5 to 90%, more preferably 20 to 80%, still more preferably 40 to 75% based on the weight of all components of the recording layer composition. is there. When the content is 5% or less, the sensitivity is low, and when it is 90% or more, the film property is lowered and the printing durability may be lowered.
[0039]
<Alkali-soluble polymer>
As the alkali-soluble polymer in the present invention, a linear organic polymer is preferably used. As such a “linear organic polymer”, any linear organic polymer having compatibility with a photopolymerizable ethylenically unsaturated compound can be used. I do not care. Preferably, a linear organic high molecular weight polymer that is water-soluble or weakly alkaline water-developable and that is soluble or swellable in weakly alkaline water is selected. The linear organic polymer is appropriately selected and used depending on whether water, weak alkaline water or an organic solvent is used as a developer as well as a film-forming agent for a recording layer of a lithographic printing plate precursor. The For example, when a water-soluble organic polymer is used, water development is possible. Examples of such a linear organic polymer include addition polymers having a carboxylic acid group in the side chain, such as JP-A-59-44615, JP-B-54-34327, JP-B-58-12777, JP-A-54-25957, JP-A-54-92723, JP-A-59-53836, JP-A-59-71048, ie, methacrylic acid copolymer, acrylic acid copolymer, Examples thereof include an itaconic acid copolymer, a crotonic acid copolymer, a maleic acid copolymer, and a partially esterified maleic acid copolymer. Similarly, there is an acidic cellulose derivative having a carboxylic acid group in the side chain. In addition, those obtained by adding a cyclic acid anhydride to an addition polymer having a hydroxyl group are useful.
[0040]
Among these, [benzyl (meth) acrylate / (meth) acrylic acid / other addition-polymerizable vinyl monomers as required] copolymer and [allyl (meth) acrylate / (meth) acrylic acid / as required Other addition-polymerizable vinyl monomers] copolymers are preferred. In addition, polyvinyl pyrrolidone, polyethylene oxide, and the like are useful as the water-soluble linear organic polymer. In order to increase the strength of the cured film, alcohol-soluble polyamide, polyether of 2,2-bis- (4-hydroxyphenyl) -propane and epichlorohydrin, and the like are also useful. Moreover, it is preferable that it is a linear organic high molecular polymer which has a cyclic structure in a side chain in combination with said specific radically polymerizable monomer. Examples of such a cyclic structure include an aromatic ring, a heteroaromatic ring, and a heterocyclic ring.
[0041]
Next, the alkali-soluble group of the alkali-soluble polymer in the present invention will be described in detail. The alkali-soluble group of the alkali-soluble polymer in the present invention is not particularly limited as long as it has a function of dissolving in an alkaline developer having a pH of 10 to 13. Preferable examples include sulfonic acid, carboxylic acid, phenol, sulfonic acid amide, sulfonic acid imide, hydroxamic acid, barbituric acid, thiol, phosphoric acid, phosphonic acid, and other functional groups having an active proton of pKa 10 or less. Among these, carboxylic acid is particularly preferable.
The acid value of the alkali-soluble polymer in the present invention is 0.5 meq. / G or more 7.0 meq. / G is preferable. More preferably, the acid value of the alkali-soluble polymer is 1.0 meq. / G or more 5.0 meq. / G, more preferably 1.5 meq. / G or more and 3.0 meq. / G. When the alkali-soluble polymer has a low acid value, the use of the above-mentioned specific radical polymerizable monomer, which is a characteristic compound of the present invention, reduces the development removability of the non-image area, resulting in smearing in the non-image area. It's easy to do. On the other hand, when the alkali-soluble polymer has a high acid value, the resistance of the image portion to the alkaline developer is lowered, and the printing durability may be lowered. These linear organic high molecular polymers can be mixed in an arbitrary amount in the entire composition of the recording layer. However, when it exceeds 90% by weight with respect to the weight of all the components of the composition of the recording layer, a preferable result is not obtained in terms of the image strength to be formed. Therefore, a preferable amount is 30 to 75% by weight based on the weight of all components of the composition of the recording layer.
[0042]
<Other ingredients>
In addition to the essential components described above, various additives can be added to the recording layer of the lithographic printing plate precursor according to the invention as required.
[0043]
[Polymerization initiator]
Recording of planographic printing plate precursor according to the present inventionLayerContains a polymerization initiatorThePreferred polymerization initiators include (a) aromatic ketones, (b) onium salt compounds, (c) organic peroxides, (d) thio compounds, (e) hexaarylbiimidazole compounds, (f) ketoxime esters. Compounds, (g) borate compounds, (h) azinium compounds, (i) metallocene compounds, (j) active ester compounds, (k) compounds having a carbon halogen bond, and the like. Specific examples of the above (a) to (k) are given below, but the present invention is not limited to these.
[0044]
(A) Aromatic ketones
(A) Aromatic ketones preferred as the polymerization initiator used in the present invention include “RADIATION CURING IN POLYMER SCIENCE AND TECHNOLOGY” P. Fouassier, J. et al. F. Examples include compounds having a benzophenone skeleton or a thioxanthone skeleton described in Rabek (1993), p77-117. For example, the following compounds are mentioned.
[0045]
Embedded image
[0046]
Among these, particularly preferred examples of (a) aromatic ketones are listed below.
The α-thiobenzophenone compound described in JP-B-47-6416 and the benzoin ether compound described in JP-B-47-3981 include, for example, the following compounds.
[0047]
Embedded image
[0048]
Examples of the α-substituted benzoin compounds described in JP-B-47-22326 include the following compounds.
[0049]
Embedded image
[0050]
Examples thereof include benzoin derivatives described in JP-B-47-23664, aroylphosphonic acid esters described in JP-A-57-30704, dialkoxybenzophenones described in JP-B-60-26483, for example, the following compounds.
[0051]
Embedded image
[0052]
Examples of the benzoin ethers described in JP-B-60-26403 and JP-A-62-181345 include the following compounds.
[0053]
Embedded image
[0054]
Examples of the α-aminobenzophenones described in JP-B-1-34242, US Pat. No. 4,318,791, and European Patent 0284561A1, such as the following compounds.
[0055]
Embedded image
[0056]
P-Di (dimethylaminobenzoyl) benzene described in JP-A-2-211452, for example, the following compounds may be mentioned.
[0057]
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[0058]
Examples of the thio-substituted aromatic ketone described in JP-A-61-194062 include the following compounds.
[0059]
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[0060]
The acylphosphine sulfide described in JP-B-2-9597, for example, the following compounds may be mentioned.
[0061]
Embedded image
[0062]
Examples of the acylphosphine described in JP-B-2-9596 include the following compounds.
[0063]
Embedded image
[0064]
Further, thioxanthones described in JP-B-63-61950, coumarins described in JP-B-59-42864, and the like can also be mentioned.
[0065]
(B) Onium salt compounds
Preferred examples of the onium salt compound (b) as a polymerization initiator used in the present invention include compounds represented by the following general formulas (1) to (3).
[0066]
Embedded image
[0067]
In general formula (1), Ar1And Ar2Each independently represents an aryl group having 20 or less carbon atoms, which may have a substituent. Preferred substituents when this aryl group has a substituent include a halogen atom, a nitro group, an alkyl group having 12 or less carbon atoms, an alkoxy group having 12 or less carbon atoms, or a carbon atom having 12 or less carbon atoms. An aryloxy group is mentioned. (Z2)-Represents a counter ion selected from the group consisting of halogen ion, perchlorate ion, carboxylate ion, tetrafluoroborate ion, hexafluorophosphate ion, and sulfonate ion, preferably perchlorate ion, hexafluorophosphine Fate ions and aryl sulfonate ions.
[0068]
In general formula (2), ArThreeRepresents an aryl group having 20 or less carbon atoms which may have a substituent. Preferred examples of the substituent include a halogen atom, a nitro group, an alkyl group having 12 or less carbon atoms, an alkoxy group having 12 or less carbon atoms, an aryloxy group having 12 or less carbon atoms, and 12 or less carbon atoms. Examples thereof include an alkylamino group, a dialkylamino group having 12 or less carbon atoms, an arylamino group having 12 or less carbon atoms, or a diarylamino group having 12 or less carbon atoms. (ZThree)-Is (Z2)-Represents a counter ion having the same meaning as.
[0069]
In general formula (3), Rtwenty three, Rtwenty fourAnd Rtwenty fiveThese may be the same or different and each represents a hydrocarbon group having 20 or less carbon atoms which may have a substituent. Preferable substituents include a halogen atom, a nitro group, an alkyl group having 12 or less carbon atoms, an alkoxy group having 12 or less carbon atoms, or an aryloxy group having 12 or less carbon atoms. (ZFour)-Is (Z2)-Represents a counter ion having the same meaning as.
[0070]
Specific examples of the (b) onium salt compound that can be suitably used in the present invention include paragraph numbers [0030] to [0033] of JP-A No. 2001-133969 and paragraph numbers of JP-A No. 2001-92127. Examples include [0096] to [0101] and those described in paragraph numbers [0015] to [0046] of JP-A-2001-343742.
[0071]
The onium salt compound (b) used in the present invention preferably has a maximum absorption wavelength of 400 nm or less, and more preferably 360 nm or less. By making the absorption wavelength in the ultraviolet region in this way, the lithographic printing plate precursor can be handled under white light.
[0072]
(C) Organic peroxide
The organic peroxide (c) that is preferable as the polymerization initiator used in the present invention includes almost all organic compounds having one or more oxygen-oxygen bonds in the molecule. Examples thereof include methyl ethyl ketone peroxide. , Cyclohexanone peroxide, 3,3,5-trimethylcyclohexanone peroxide, methylcyclohexanone peroxide, acetylacetone peroxide, 1,1-bis (tertiarybutylperoxy) -3,3,5-trimethylcyclohexane, 1,1 -Bis (tertiary butyl peroxy) cyclohexane, 2,2-bis (tertiary butyl peroxy) butane, tertiary butyl hydroperoxide, cumene hydroperoxide, diisopropylbenzene hydroperoxide, Ramethane hydroperoxide, 2,5-dimethylhexane-2,5-dihydroperoxide, 1,1,3,3-tetramethylbutyl hydroperoxide, ditertiary butyl peroxide, tertiary butyl cumyl peroxide, Dicumyl peroxide, bis (tertiarybutylperoxyisopropyl) benzene, 2,5-dimethyl-2,5-di (tertiarybutylperoxy) hexane, 2,5-xanoyl peroxide, succinic peroxide, Benzoyl peroxide, 2,4-dichlorobenzoyl peroxide, meta-toluoyl peroxide, diisopropyl peroxydicarbonate, di-2-ethylhexyl peroxydicarbonate, di-2-ethoxyethyl peroxydicarbonate, dimethoxy Isopropyl peroxycarbonate, di (3-methyl-3-methoxybutyl) peroxydicarbonate, tertiary butyl peroxyacetate, tertiary butyl peroxypivalate, tertiary butyl peroxyneodecanoate, tertiary butyl peroxy Oxyoctanoate, tertiary butyl peroxy-3,5,5-trimethylhexanoate, tertiary butyl peroxylaurate, tertiary carbonate, 3,3'4,4'-tetra- (t-butylper Oxycarbonyl) benzophenone, 3,3′4,4′-tetra- (t-amylperoxycarbonyl) benzophenone, 3,3′4,4′-tetra- (t-hexylperoxycarbonyl) benzophenone, 3,3 '4,4'-tetra- (t-o Octylperoxycarbonyl) benzophenone, 3,3′4,4′-tetra- (cumylperoxycarbonyl) benzophenone, 3,3′4,4′-tetra- (p-isopropylcumylperoxycarbonyl) benzophenone, carbonyldi (T-butylperoxydihydrogen diphthalate), carbonyldi (t-hexylperoxydihydrogen diphthalate) and the like.
[0073]
Among these, 3,3′4,4′-tetra- (t-butylperoxycarbonyl) benzophenone, 3,3′4,4′-tetra- (t-amylperoxycarbonyl) benzophenone, 3,3 ′ 4,4′-tetra- (t-hexylperoxycarbonyl) benzophenone, 3,3′4,4′-tetra- (t-octylperoxycarbonyl) benzophenone, 3,3′4,4′-tetra- ( Peroxide esters such as (cumylperoxycarbonyl) benzophenone, 3,3′4,4′-tetra- (p-isopropylcumylperoxycarbonyl) benzophenone, di-t-butyldiperoxyisophthalate are preferably used.
[0074]
(D) Thio compound
Preferred examples of the (d) thio compound as a polymerization initiator used in the present invention include compounds having a structure represented by the following general formula (4).
[0075]
Embedded image
[0076]
(In the general formula (4), R26Represents an alkyl group, an aryl group or a substituted aryl group, and R27Represents a hydrogen atom or an alkyl group. R26And R27Represents a group of nonmetallic atoms necessary to form a 5- to 7-membered ring which may be bonded to each other and may contain a heteroatom selected from oxygen, sulfur and nitrogen atoms. )
[0077]
As an alkyl group in the said General formula (4), a C1-C4 thing is preferable. The aryl group is preferably one having 6 to 10 carbon atoms such as phenyl or naphthyl, and the substituted aryl group may be a halogen atom such as a chlorine atom or a methyl group as described above. Those substituted with an alkoxy group such as an alkyl group, a methoxy group, and an ethoxy group are included. R27Is preferably an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms. Specific examples of the thio compound represented by the general formula (4) include the following compounds.
[0078]
[Table 1]
[0079]
(E) Hexaarylbiimidazole compound
Preferred (e) hexaarylbiimidazole compounds as polymerization initiators used in the present invention include lophine dimers described in JP-B Nos. 45-37377 and 44-86516, such as 2,2′-bis (o -Chlorophenyl) -4,4 ', 5,5'-tetraphenylbiimidazole, 2,2'-bis (o-bromophenyl) -4,4', 5,5'-tetraphenylbiimidazole, 2,2 '-Bis (o, p-dichlorophenyl) -4,4', 5,5'-tetraphenylbiimidazole, 2,2'-bis (o-chlorophenyl) -4,4 ', 5,5'-tetra ( m-methoxyphenyl) biimidazole, 2,2'-bis (o, o'-dichlorophenyl) -4,4 ', 5,5'-tetraphenylbiimidazole, 2,2'-bis (o- Trophenyl) -4,4 ′, 5,5′-tetraphenylbiimidazole, 2,2′-bis (o-methylphenyl) -4,4 ′, 5,5′-tetraphenylbiimidazole, 2,2 Examples include '-bis (o-trifluorophenyl) -4,4', 5,5'-tetraphenylbiimidazole.
[0080]
(F) Ketoxime ester compounds
Preferred (f) ketoxime ester compounds as polymerization initiators used in the present invention include 3-benzoyloxyiminobutan-2-one, 3-acetoxyiminobutan-2-one, and 3-propionyloxyiminobutane-2. -One, 2-acetoxyiminopentane-3-one, 2-acetoxyimino-1-phenylpropan-1-one, 2-benzoyloxyimino-1-phenylpropan-1-one, 3-p-toluenesulfonyloxy Iminobutan-2-one, 2-ethoxycarbonyloxyimino-1-phenylpropan-1-one, and the like.
[0081]
(G) Borate compound
Examples of the (g) borate compound preferable as the polymerization initiator used in the present invention include compounds represented by the following general formula (5).
[0082]
Embedded image
[0083]
(In the general formula (5), R28, R29, R30And R31May be the same as or different from each other, and each may be a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, a substituted or unsubstituted alkenyl group, a substituted or unsubstituted alkynyl group, or a substituted or unsubstituted complex. Represents a cyclic group, R28, R29, R30And R31The two or more groups may combine to form a cyclic structure. However, R28, R29, R30And R31Of these, at least one is a substituted or unsubstituted alkyl group. (ZFive)+Represents an alkali metal cation or a quaternary ammonium cation. )
[0084]
R above28~ R31Examples of the alkyl group include linear, branched, and cyclic groups, and those having 1 to 18 carbon atoms are preferable. Specifically, methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, pentyl, hexyl, octyl, stearyl, cyclobutyl, cyclopentyl, cyclohexyl and the like are included. The substituted alkyl group includes an alkyl group as described above, a halogen atom (for example, -Cl, -Br, etc.), a cyano group, a nitro group, an aryl group (preferably a phenyl group), a hydroxy group, -COOR.32(Where R32Represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 14 carbon atoms, or an aryl group), -OCOR33Or -OR34(Where R33, R34Represents an alkyl group having 1 to 14 carbon atoms or an aryl group), and those having a substituent represented by the following formula.
[0085]
Embedded image
[0086]
(Wherein R35, R36Independently represents a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 14 carbon atoms, or an aryl group. )
[0087]
R above28~ R31Examples of the aryl group include 1 to 3 ring aryl groups such as a phenyl group and a naphthyl group. As the substituted aryl group, the aryl group as described above may be substituted with the above-described substituted alkyl group or with 1 carbon atom. Those having ˜14 alkyl groups are included. R above28~ R31Examples of the alkenyl group include linear, branched, and cyclic groups having 2 to 18 carbon atoms, and examples of the substituent of the substituted alkenyl group include those listed above as the substituents of the substituted alkyl group. R above28~ R31Examples of the alkynyl group include linear or branched groups having 2 to 28 carbon atoms, and examples of the substituent of the substituted alkynyl group include those exemplified as the substituent of the substituted alkyl group. In addition, the above R28~ R31Examples of the heterocyclic group include a 5- or more-membered heterocyclic group containing at least one of N, S and O, preferably a 5- to 7-membered heterocyclic group, and this heterocyclic group includes a condensed ring. Also good. Furthermore, you may have what was mentioned as a substituent of the above-mentioned substituted aryl group as a substituent. Specific examples of the compound represented by the general formula (5) are described in US Pat. Nos. 3,567,453 and 4,343,891, European Patents 109,772 and 109,773. Compounds and those shown below are mentioned.
[0088]
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[0089]
(H) Azinium compounds
Preferred (h) azinium salt compounds as polymerization initiators used in the present invention include JP-A 63-138345, JP-A 63-142345, JP-A 63-142346, and JP-A 63-143537. In addition, a compound group having an N—O bond described in JP-B-46-42363 can be given.
[0090]
(I) Metallocene compound
Preferred (i) metallocene compounds as polymerization initiators for use in the present invention are disclosed in JP 59-152396, JP 61-151197, JP 63-41484, JP 2-249, Examples thereof include titanocene compounds described in Kaihei 2-4705 and iron-arene complexes described in JP-A-1-304453 and JP-A-1-152109.
[0091]
Specific examples of the titanocene compound include di-cyclopentadienyl-Ti-di-chloride, di-cyclopentadienyl-Ti-bis-phenyl, and di-cyclopentadienyl-Ti-bis-2,3. 4,5,6-pentafluorophen-1-yl, di-cyclopentadienyl-Ti-bis-2,3,5,6-tetrafluorophen-1-yl, di-cyclopentadienyl-Ti- Bis-2,4,6-trifluorophen-1-yl, di-cyclopentadienyl-Ti-2,6-difluorophen-1-yl, di-cyclopentadienyl-Ti-bis-2,4 -Difluorophen-1-yl, di-methylcyclopentadienyl-Ti-bis-2,3,4,5,6-pentafluorophen-1-yl, di-methylcyclopentadienyl-Ti- -2,3,5,6-tetrafluorophen-1-yl, di-methylcyclopentadienyl-Ti-bis-2,4-difluorophen-1-yl, bis (cyclopentadienyl) -bis (2,6-difluoro-3- (pyridin-1-yl) phenyl) titanium bis (cyclopentadienyl) bis [2,6-difluoro-3- (methylsulfonamido) phenyl] titanium, bis (cyclopentadi Enyl) bis [2,6-difluoro-3- (N-butylbialoyl-amino) phenyl] titanium,
[0092]
Bis (cyclopentadienyl) bis [2,6-difluoro-3- (N-butyl- (4-chlorobenzoyl) amino) phenyl] titanium, bis (cyclopentadienyl) bis [2,6-difluoro-3 -(N-benzyl-2,2-dimethylpentanoylamino) phenyl] titanium, bis (cyclopentadienyl) bis [2,6-difluoro-3- (N- (2-ethylhexyl) -4-tolyl-sulfonyl] ) Amino) phenyl] titanium, bis (cyclopentadienyl) bis [2,6-difluoro-3- (N- (3-oxaheptyl) benzoylamino) phenyl] titanium, bis (cyclopentadienyl) bis [2 , 6-Difluoro-3- (N- (3,6-dioxadecyl) benzoylamino) phenyl] titanium, bis (cyclopentadienyl) bi [2,6-difluoro-3- (trifluoromethylsulfonyl) amino) phenyl] titanium, bis (cyclopentadienyl) bis [2,6-difluoro-3- (trifluoroacetyl) phenyl] titanium,
[0093]
Bis (cyclopentadienyl) bis [2,6-difluoro-3- (2-chlorobenzoyl) amino) phenyl] titanium, bis (cyclopentadienyl) bis [2,6-difluoro-3- (4-chloro Benzoyl) amino) phenyl] titanium, bis (cyclopentadienyl) bis [2,6-difluoro-3- (N- (3,6-dioxadecyl) -2,2-dimethylpentanoylamino) phenyl] titanium, bis (Cyclopentadienyl) bis [2,6-difluoro-3- (N- (3,7-dimethyl-7-methoxyoctyl) benzoylamino) phenyl] titanium, bis (cyclopentadienyl) bis [2,6 -Difluoro-3- (N-cyclohexylbenzoylamino) phenyl] titanium and the like.
[0094]
(J) Active ester compound
Preferred (j) active ester compounds as polymerization initiators used in the present invention include imide sulfonate compounds described in JP-B-62-2223, and active sulfonates described in JP-B-63-14340 and JP-A-59-174831. Can be mentioned.
[0095]
(K) Compound having carbon halogen bond
Preferred examples of the compound (k) having a carbon halogen bond as the polymerization initiator used in the present invention include those represented by the following general formulas (6) to (12).
[0096]
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[0097]
The compound represented by the said General formula (6).
(In the general formula (6), X2Represents a halogen atom, Y1Is -C (X2)Three, -NH2, -NHR38, -NR38, -OR38Represents. Where R38Represents an alkyl group, a substituted alkyl group, an aryl group, or a substituted aryl group. Also R37Is -C (X2)ThreeRepresents an alkyl group, a substituted alkyl group, an aryl group, a substituted aryl group, or a substituted alkenyl group. )
[0098]
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[0099]
The compound represented by the said General formula (7).
(In the general formula (7), R39Is an alkyl group, substituted alkyl group, alkenyl group, substituted alkenyl group, aryl group, substituted aryl group, halogen atom, alkoxy group, substituted alkoxyl group, nitro group or cyano group, and XThreeIs a halogen atom and n represents an integer of 1 to 3. )
[0100]
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[0101]
The compound represented by the said General formula (8).
(In the general formula (8), R40Is an aryl group or a substituted aryl group, R41Is a group or halogen shown below, Z6Is —C (═O) —, —C (═S) — or —SO.2-. XThreeIs a halogen atom, and m is 1 or 2. )
[0102]
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[0103]
(Wherein R42, R43Is an alkyl group, a substituted alkyl group, an alkenyl group, a substituted alkenyl group, an aryl group or a substituted aryl group, and R44Is R in the general formula (6)38Is the same. )
[0104]
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[0105]
The compound represented by the said General formula (9).
(In the general formula (9), R45Is an optionally substituted aryl or heterocyclic group, R46Is a trihaloalkyl group or trihaloalkenyl group having 1 to 3 carbon atoms, and p represents 1, 2 or 3. )
[0106]
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[0107]
A carbonylmethylene heterocyclic compound having a trihalogenomethyl group represented by the general formula (10).
(In the general formula (10), L7Is a hydrogen atom or the formula: CO- (R47) Q (C (XFour)Three) R substituent, Q2Is a sulfur, selenium or oxygen atom, a dialkylmethylene group, an alkene-1,2-ylene group, a 1,2-phenylene group or an N—R group;FourIs a substituted or unsubstituted alkylene group or alkenylene group, or a 1,2-arylene group, R48Is an alkyl group, an aralkyl group or an alkoxyalkyl group, and R47Is a carbocyclic or heterocyclic divalent aromatic group, XFourIs a chlorine, bromine or iodine atom, q = 0 and r = 1 or q = 1 and r = 1 or 2. )
[0108]
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[0109]
4-halogeno-5- (halogenomethyl-phenyl) -oxazole derivative represented by the above general formula (11).
(In the general formula (11), XFiveIs a halogen atom, t is an integer of 1-3, s is an integer of 1-4, R49Is a hydrogen atom or CH3-tXFive tR and R50Represents an s-valent unsaturated organic group which may be substituted. )
[0110]
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[0111]
A 2- (halogenomethyl-phenyl) -4-halogeno-oxazole derivative represented by the general formula (12).
(In the general formula (12), X6Is a halogen atom, v is an integer of 1-3, u is an integer of 1-4, R51Is a hydrogen atom or CH3-vX6 vR and R52Represents a u-valent unsaturated organic group which may be substituted. )
[0112]
Specific examples of such a compound having a carbon-halogen bond include, for example, Wakabayashi et al., Bull. Chem. Soc. Japan, 42, 2924 (1969), for example, 2-phenyl 4,6-bis (trichloromethyl) -S-triazine, 2- (p-chlorophenyl) -4,6-bis (trichloromethyl)- S-triazine, 2- (p-tolyl) -4,6-bis (trichloromethyl) -S-triazine, 2- (p-methoxyphenyl) -4,6-bis (trichloromethyl) -S-triazine, 2 -(2 ', 4'-dichlorophenyl) -4,6-bis (trichloromethyl) -S-triazine, 2,4,6-tris (trichloromethyl) -S-triazine, 2-methyl-4,6 -Bis (trichloromethyl) -S-triazine, 2-n-nonyl-4,6-bis (trichloromethyl) -S-triazine, 2- (α, α, β-trichloroethyl) -4,6- Scan (trichloromethyl) -S- triazine. In addition, compounds described in British Patent 1388492, for example, 2-styryl-4,6-bis (trichloromethyl) -S-triazine, 2- (p-methylstyryl) -4,6-bis (trichloromethyl) -S-triazine, 2- (p-methoxystyryl) -4,6-bis (trichloromethyl) -S-triazine, 2- (p-methoxystyryl) -4-amino-6-trichloromethyl-S-triazine, etc. And compounds described in JP-A No. 53-133428, such as 2- (4-methoxy-naphth-1-yl) -4,6-bis-trichloromethyl-S-triazine, 2- (4-ethoxy-naphtho) 1-yl) -4,6-bis-trichloromethyl-S-triazine, 2- [4- (2-ethoxyethyl) -naphth-1-yl] -4,6-bis-trichloro Til-S-triazine, 2- (4,7-dimethoxy-naphth-1-yl) -4,6-bis-trichloromethyl-S-triazine), 2- (acenaphtho-5-yl) -4,6- Examples include compounds described in German Patent No. 3333724, such as bis-trichloromethyl-S-triazine, and the like.
[0113]
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[0114]
F.F. C. J. Schaefer et al. Org. Chem. 29, 1527 (1964), for example, 2-methyl-4,6-bis (tribromomethyl) -S-triazine, 2,4,6-tris (tribromomethyl) -S-triazine, 2, 4,6-tris (dibromomethyl) -S-triazine, 2-amino-4-methyl-6-tribromomethyl-S-triazine, 2-methoxy-4-methyl-6-trichloromethyl-S-triazine, etc. be able to. Furthermore, for example, the following compounds described in JP-A-62-258241 can be exemplified.
[0115]
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[0116]
Furthermore, for example, the following compounds described in JP-A-5-281728 can be mentioned.
[0117]
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[0118]
Alternatively, M.M. P. Hutt, E .; F. Elslager and L. M.M. The following compounds that can be easily synthesized by those skilled in the art according to the synthesis method described in “Journalof Heterocyclic Chemistry”, Volume 7 (No. 3) by Herbel, page 511 et seq. (1970) Examples of the group include the following compounds.
[0119]
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[0120]
Further, as still more preferred examples of the radical initiator in the present invention, the above-mentioned (a) aromatic ketones, (b) onium salt compounds, (c) organic peroxides, (e) hexaarylbiimidazole compounds, (I) a metallocene compound, (k) a compound having a carbon halogen bond, and most preferred examples include an aromatic iodonium salt, an aromatic sulfonium salt, a titanocene compound, and a general formula (16). Mention may be made of trihalomethyl-S-triazine compounds.
Such polymerization initiators may be used alone or in combination of two or more.
These polymerization initiators are preferably added to the recording layer composition in an amount of 0.01 to 60% by weight as a solid content.
[0121]
[Sensitizing dye]
The recording layer of the lithographic printing plate precursor according to the present invention includesFrom the viewpoint of improving sensitivity,Add a sensitizing dye that absorbs light of a given wavelengthTheThe exposure of the wavelength that can be absorbed by the sensitizing dye promotes the radical generation reaction of the polymerization initiator and the polymerization reaction of the specific radical polymerizable monomer. Examples of such a sensitizing dye include known spectral sensitizing dyes, and dyes or pigments that absorb light and interact with a polymerization initiator. Depending on the wavelength of light absorbed by the sensitizing dye, the recording layer can respond to various wavelengths from ultraviolet rays to visible rays and infrared rays.
[0122]
(Spectral sensitizing dye or dye)
Spectral sensitizing dyes or dyes preferred as sensitizing dyes used in the present invention are polynuclear aromatics (eg, pyrene, perylene, triphenylene), xanthenes (eg, fluorescein, eosin, erythrosine, rhodamine B, rose bengal). ), Cyanines (eg thiacarbocyanine, oxacarbocyanine), merocyanines (eg merocyanine, carbomerocyanine), thiazines (eg thionine, methylene blue, toluidine blue), acridines (eg acridine orange, chloroflavin) , Acriflavine), phthalocyanines (eg, phthalocyanine, metal phthalocyanine), porphyrins (eg, tetraphenylporphyrin, central metal-substituted porphyrin), chlorophylls (eg, chlorophyll) Chlorophyllin, center metal-substituted chlorophyll), anthraquinones (e.g. anthraquinone), squaryliums (e.g., squarylium), metal complexes (for example, the following compound) or the like.
[0123]
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[0124]
Examples of more preferable spectral sensitizing dyes or dyes are shown below.
A styryl dye described in JP-B-37-13034. As a specific example, it has the following structure.
[0125]
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[0126]
Cationic dyes described in JP-A-62-143044. As a specific example, it has the following structure.
[0127]
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[0128]
Quinoxalinium salts described in JP-B-59-24147. As a specific example, it has the following structure.
[0129]
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[0130]
New methylene blue compounds described in JP-A No. 64-33104. As a specific example, it has the following structure.
[0131]
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[0132]
Anthraquinones described in JP-A No. 64-56767. As a specific example, it has the following structure.
[0133]
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[0134]
Benzoxanthene dyes described in JP-A-2-17714, acridines described in JP-A-2-226148 and JP-A-2-226149. As a specific example, it has the following structure.
[0135]
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[0136]
The pyrylium salts described in JP-B-40-28499. As a specific example, it has the following structure.
[0137]
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[0138]
Cyanines described in JP-B-46-42363. As a specific example, it has the following structure.
[0139]
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[0140]
A benzofuran dye described in JP-A-2-63053. As a specific example, it has the following structure.
[0141]
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[0142]
Conjugated ketone dyes disclosed in JP-A-2-85858 and JP-A-2-216154. As a specific example, it has the following structure.
[0143]
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[0144]
A dye described in JP-A No. 57-10605 and an azocinnamylidene derivative described in JP-B-2-30321. As a specific example, it has the following structure.
[0145]
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[0146]
Cyanine dyes described in JP-A-1-287105. As a specific example, it has the following structure.
[0147]
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[0148]
Xanthene dyes described in JP-A-62-31844, JP-A-62-31848, and JP-A-62-143043. As a specific example, it has the following structure.
[0149]
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[0150]
Aminostyryl ketone described in JP-B-59-28325. As a specific example, it has the following structure.
[0151]
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[0152]
A dye represented by the following general formulas (13) to (15) described in JP-A-2-179634.
[0153]
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[0154]
(In the general formulas (13) to (15), AThreeRepresents an oxygen atom, a sulfur atom, a selenium atom, a tellurium atom, an alkyl or aryl-substituted nitrogen atom or a dialkyl-substituted carbon atom;2Represents a hydrogen atom, an alkyl group, a substituted alkyl group, an aryl group, a substituted aryl group, an aralkyl group, an acyl group, or a substituted alkoxycarbonyl group;53, R54Is a hydrogen atom, an alkyl group having 1 to 18 carbon atoms, or -OR55,-(CH2CH2O)w-R55, A halogen atom (F, Cl, Br, I), and a substituted alkyl group having 1 to 18 carbon atoms having a group represented by the following formula (provided that R55Represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 10 carbon atoms;1Represents a dialkylamino group, a hydroxyl group, an acyloxy group, a halogen atom, or a nitro group. ) Moreover, w represents the integer of 0-4. )
[0155]
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[0156]
A merocyanine dye represented by the following general formula (16) described in JP-A-2-244050.
[0157]
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[0158]
(In the general formula (16), R56And R57Each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, a substituted alkyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryl group, a substituted aryl group or an aralkyl group. AFourRepresents an oxygen atom, a sulfur atom, a selenium atom, a tellurium atom, an alkyl or aryl-substituted nitrogen atom, or a dialkyl-substituted carbon atom. X7Represents a nonmetallic atom group necessary for forming a nitrogen-containing hetero five-membered ring. YThreeRepresents a substituted phenyl group, an unsubstituted or substituted polynuclear aromatic ring, or an unsubstituted or substituted heteroaromatic ring. Z7Represents a hydrogen atom, an alkyl group, a substituted alkyl group, an aryl group, a substituted aryl group, an aralkyl group, an alkoxy group, an alkylthio group, an arylthio group, a substituted amino group, an acyl group, or an alkoxycarbonyl group;ThreeAnd may be bonded to each other to form a ring. )
Preferable specific examples of such merocyanine dyes include the following compounds.
[0159]
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[0160]
A merocyanine dye represented by the following general formula (17) described in JP-B-59-28326.
[0161]
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[0162]
(In the general formula (17), R58And R59Each represents a hydrogen atom, an alkyl group, a substituted alkyl group, an aryl group, a substituted aryl group or an aralkyl group, which may be the same or different from each other. X8Represents a substituent having a Hammett sigma (σ) value in the range of −0.9 to +0.5. )
[0163]
A merocyanine dye represented by the following general formula (18) described in JP-A-59-89303.
[0164]
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[0165]
(In the general formula (18), R60And R61Each independently represents a hydrogen atom, an alkyl group, a substituted alkyl group, an aryl group, a substituted aryl group or an aralkyl group. X9Represents a substituent having a Hammett's sigma (σ) value in the range of −0.9 to +0.5. YFourRepresents a hydrogen atom, an alkyl group, a substituted alkyl group, an aryl group, a substituted aryl group, an aralkyl group, an acyl group or an alkoxycarbonyl group. )
Preferable specific examples of such merocyanine dyes include the following compounds.
[0166]
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[0167]
A merocyanine dye represented by the following general formula (19) described in Japanese Patent Application No. 6-269047.
[0168]
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[0169]
(In the general formula (19), R62, R63, R64, R65, R70, R71, R72, R73Are each independently a hydrogen atom, halogen atom, alkyl group, substituted alkyl group, aryl group, substituted aryl group, hydroxyl group, substituted oxy group, mercapto group, substituted thio group, amino group, substituted amino group, substituted carbonyl group , Sulfo group, sulfonate group, substituted sulfinyl group, substituted sulfonyl group, phosphono group, substituted phosphono group, phosphonate group, substituted phosphonate group, cyano group, nitro group, or R62And R63, R63And R64, R64And R65, R70And R71, R71And R72, R72And R73May be bonded to each other to form an aliphatic or aromatic ring. R66Represents a hydrogen atom, an alkyl group, a substituted alkyl group, an aryl group, or a substituted aryl group, and R67Represents a substituted or unsubstituted alkenylalkyl group, or a substituted or unsubstituted alkynylalkyl group, R68, R69Each independently represents a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, a substituted alkyl group, an aryl group, a substituted aryl group, or a substituted carbonyl group. )
Preferable specific examples of such merocyanine dyes include the following compounds.
[0170]
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[0171]
A benzopyran dye represented by the following general formula (20) described in Japanese Patent Application No. 7-164583.
[0172]
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[0173]
(In the general formula (20), R74~ R77Independently denote a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an aryl group, a hydroxyl group, an alkoxy group or an amino group. Also R74~ R77May form a ring composed of nonmetallic atoms together with carbon atoms to which they can be bonded. R78Represents a hydrogen atom, an alkyl group, an aryl group, a heteroaromatic group, a cyano group, an alkoxy group, a carboxy group or an alkenyl group. R79Is R78Or a group represented by Z7-R78And Z7Represents a carbonyl group, a sulfonyl group, a sulfinyl group or an arylene carbonyl group. Also R78And R79Both may form a ring composed of nonmetallic atoms. AFiveRepresents an O atom, an S atom, NH or an N atom having a substituent. B2Is an O atom or = C (G7) (G8) Group. G7, G8May be the same or different and each represents a hydrogen atom, a cyano group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, an acyl group, an arylcarbonyl group, an alkylthio group, an arylthio group, an alkylsulfonyl group, an arylsulfonyl group, or a fluorosulfonyl group. To express. However, G7, G8Do not become hydrogen atoms at the same time. G7And G8May form a ring composed of a nonmetallic atom together with a carbon atom. )
[0174]
In addition, the following infrared absorbers (dyes or pigments) are also preferably used as sensitizing dyes. Preferred examples of the dye include cyanine dyes described in JP-A-58-125246, JP-A-59-84356, JP-A-59-202829, JP-A-60-78787, and the like. Examples include cyanine dyes described in Japanese Patent No. 434,875.
[0175]
Further, a near-infrared absorption sensitizer described in US Pat. No. 5,156,938 is also preferably used, and further, a substituted arylbenzoate described in US Pat. No. 3,881,924 is used. (Thio) pyrylium salt, trimethine thiapyrylium salt described in JP-A-57-142645 (US Pat. No. 4,327,169), JP-A-58-181051, 58-220143, 59 -41363, 59-84248, 59-84249, 59-146063, 59-146061, pyranyl compounds described in JP-A-59-216146, cyanine dyes described in US It is described in the pentamethine thiopyrylium salt described in Japanese Patent No. 4,283,475, and Japanese Patent Publication Nos. 5-13514 and 5-19702. Pyrylium compounds are also preferably used.
[0176]
In addition, near infrared absorbing dyes described as formulas (I) and (II) in US Pat. No. 4,756,993 and phthalocyanine dyes described in EP 916513A2 are also preferable dyes. Can do.
[0177]
Furthermore, the anionic infrared absorber described in Japanese Patent Application No. 10-79912 can also be suitably used. An anionic infrared absorbing agent refers to an anionic infrared absorbing agent having an anionic structure without a cationic structure in the mother nucleus of a dye that substantially absorbs infrared rays. For example, (c1) anionic metal complex, (c2) anionic carbon black, (c3) anionic phthalocyanine, and (c4) a compound represented by the following general formula (21) can be used. The counter cation of these anionic infrared absorbers is a monovalent cation containing a proton or a polyvalent cation.
[0178]
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[0179]
Here, the (c1) anionic metal complex refers to an anion formed by the central metal and the entire ligand of the complex part that substantially absorbs light.
[0180]
Examples of (c2) anionic carbon black include carbon black to which anionic groups such as sulfonic acid, carboxylic acid, and phosphonic acid groups are bonded as substituents. In order to introduce these groups into carbon black, as described in Carbon Black Handbook 3rd Edition (Edited by Carbon Black Association, April 5, 1995, published by Carbon Black Association), page 12, What is necessary is just to take means, such as oxidizing carbon black.
[0181]
(C3) Anionic phthalocyanine refers to a phthalocyanine skeleton bonded with the anionic group previously mentioned in the description of (c2) as a substituent to form an anion as a whole.
[0182]
Next, the compound represented by (c4) general formula (21) will be described in detail. In the general formula (21), G9Represents an anionic substituent and GTenRepresents a neutral substituent. (XTen)+Represents a 1 to m-valent cation containing a proton, and m represents an integer of 1 to 6. MFiveRepresents a conjugated chain, and this conjugated chain MFiveMay have a substituent or a ring structure. Conjugated chain MFiveCan be represented by the following formula.
[0183]
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[0184]
(Wherein R80, R81, R82Each independently represents a hydrogen atom, halogen atom, cyano group, alkyl group, aryl group, alkenyl group, alkynyl group, carbonyl group, thio group, sulfonyl group, sulfinyl group, oxy group, amino group, which are linked to each other. Thus, a ring structure may be formed. n represents an integer of 1 to 8. )
[0185]
Of the anionic infrared absorbers represented by the general formula (21), those of the following IRA-1 to IRA-5 are preferably used.
[0186]
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[0187]
Moreover, the cationic infrared absorber shown to the following IRC-1-IRC-44 can also be used preferably.
[0188]
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[0189]
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[0190]
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[0191]
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[0192]
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[0193]
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[0194]
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[0195]
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[0196]
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[0197]
In the structural formula, T-Represents a monovalent counter anion, preferably a halogen anion (F-, Cl-, Br-, I-), a Lewis acid anion (BFFour-, PF6-, SbCl6-, ClOFour-), An alkyl sulfonate anion, and an aryl sulfonate anion.
[0198]
The alkyl of the alkyl sulfonic acid means a linear, branched or cyclic alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, specifically, a methyl group, an ethyl group, a propyl group, a butyl group. , Pentyl, hexyl, heptyl, octyl, nonyl, decyl, undecyl, dodecyl, tridecyl, hexadecyl, octadecyl, eicosyl, isopropyl, isobutyl, s-butyl, t- A butyl group, isopentyl group, neopentyl group, 1-methylbutyl group, isohexyl group, 2-ethylhexyl group, 2-methylhexyl group, cyclohexyl group, cyclopentyl group, and 2-norbornyl group can be exemplified. Of these, linear alkyl groups having 1 to 12 carbon atoms, branched alkyl groups having 3 to 12 carbon atoms, and cyclic alkyl groups having 5 to 10 carbon atoms are more preferable.
[0199]
The aryl of the aryl sulfonic acid includes one consisting of one benzene ring, two or three benzene rings forming a condensed ring, and benzene ring and five-membered unsaturated ring forming a condensed ring. Specific examples include a phenyl group, a naphthyl group, an anthryl group, a phenanthryl group, an indenyl group, an acenaphthenyl group, and a fluorenyl group, and among these, a phenyl group and a naphthyl group are more preferable.
[0200]
Moreover, the nonionic infrared absorber shown to the following IRN-1-IRN-9 can also be used preferably.
[0201]
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[0202]
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[0203]
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[0204]
Among the exemplified compounds, IRA-1 is a particularly preferred anionic infrared absorber, and IRC-7, IRC-30, IRC-40, and IRC-42 are nonionic infrared absorbers as cationic infrared absorbers. As IRN-9.
[0205]
(Pigment)
Examples of the pigment used in the present invention include commercially available pigments and color index (CI) manual, “Latest Pigment Handbook” (edited by Japan Pigment Technology Association, published in 1977), “Latest Pigment Application Technology” (CMC Publishing, 1986), “Printing Ink Technology”, CMC Publishing, 1984) can be used.
[0206]
Examples of the pigment include black pigments, yellow pigments, orange pigments, brown pigments, red pigments, purple pigments, blue pigments, green pigments, fluorescent pigments, metal powder pigments, and other polymer-bonded dyes. Specifically, insoluble azo pigments, azo lake pigments, condensed azo pigments, chelate azo pigments, phthalocyanine pigments, anthraquinone pigments, perylene and perinone pigments, thioindigo pigments, quinacridone pigments, dioxazine pigments, isoindolinone pigments In addition, quinophthalone pigments, dyed lake pigments, azine pigments, nitroso pigments, nitro pigments, natural pigments, fluorescent pigments, inorganic pigments, carbon black, and the like can be used. Among these pigments, carbon black is preferable.
[0207]
These pigments may be used without surface treatment, or may be used after surface treatment. The surface treatment method includes a method of surface coating with a resin or wax, a method of attaching a surfactant, a method of bonding a reactive substance (eg, silane coupling agent, epoxy compound, polyisocyanate, etc.) to the pigment surface, etc. Can be considered. The surface treatment methods described above are described in “Characteristics and Applications of Metal Soap” (Sachibo), “Printing Ink Technology” (CMC Publishing, 1984) and “Latest Pigment Application Technology” (CMC Publishing, 1986). Yes.
[0208]
The particle size of the pigment is preferably in the range of 0.01 μm to 10 μm, more preferably in the range of 0.05 μm to 1 μm, and particularly preferably in the range of 0.1 μm to 1 μm. When the particle diameter of the pigment is less than 0.01 μm, it is not preferable from the viewpoint of stability of the dispersion in the recording layer coating solution, and when it exceeds 10 μm, it is not preferable from the viewpoint of uniformity of the recording layer.
[0209]
As a method for dispersing the pigment, a known dispersion technique used in ink production, toner production, or the like can be used. Examples of the disperser include an ultrasonic disperser, a sand mill, an attritor, a pearl mill, a super mill, a ball mill, an impeller, a disperser, a KD mill, a colloid mill, a dynatron, a three-roll mill, and a pressure kneader. Details are described in "Latest Pigment Applied Technology" (CMC Publishing, 1986).
[0210]
In the lithographic printing plate precursor according to the present invention, the sensitizing dye added to accelerate the curing reaction may be directly added to the composition of the recording layer together with other components. The same effect can be obtained even if the layer is provided and added thereto. Further, it is preferable that the optical density at the absorption maximum in the wavelength range of 300 nm to 1200 nm of the recording layer is between 0.1 and 3.0. When this range is deviated, the sensitivity tends to be low. Since the optical density is determined by the addition amount of the sensitizing dye and the thickness of the recording layer, the predetermined optical density can be obtained by controlling both conditions. The optical density of the recording layer can be measured by a conventional method. As a measuring method, for example, on a transparent or white support, a recording layer having a thickness appropriately determined in a range where the coating amount after drying is necessary as a lithographic printing plate is formed, and a transmission optical densitometer is used. Examples thereof include a measuring method, a method of forming a recording layer on a reflective support such as aluminum, and measuring a reflection density.
When a sensitizing dye is used, the molar ratio of the polymerization initiator and the sensitizing dye in the recording layer is 100: 0 to 1:99, more preferably 90:10 to 10:90, and most preferably 80. : 20 to 20:80.
[0211]
[Co-sensitizer]
Furthermore, a known compound having an action such as further improving sensitivity or suppressing inhibition of polymerization by oxygen may be added as a co-sensitizer to the recording layer of the lithographic printing plate precursor according to the invention.
Examples of such cosensitizers include amines such as M.I. R. Sander et al., “Journal of Polymer Society”, Vol. 10, page 3173 (1972), Japanese Examined Patent Publication No. 44-20189, Japanese Unexamined Patent Publication No. 51-82102, Japanese Unexamined Patent Publication No. 52-134692, Japanese Unexamined Patent Publication No. 59-138205, Japanese Unexamined Patent Publication No. 59-138205. Examples thereof include compounds described in JP-A-60-84305, JP-A-62-18537, JP-A-64-33104, Research Disclosure 33825, and specific examples include triethanolamine, ethyl p-dimethylaminobenzoate. Examples include esters, p-formyldimethylaniline, p-methylthiodimethylaniline and the like.
[0212]
Other examples of co-sensitizers include thiols and sulfides such as thiol compounds described in JP-A-53-702, JP-B-55-500806, JP-A-5-142772, and JP-A-56-75643. Specific examples include 2-mercaptobenzothiazole, 2-mercaptobenzoxazole, 2-mercaptobenzimidazole, 2-mercapto-4 (3H) -quinazoline, β-mercaptonaphthalene, and the like. .
[0213]
Other examples include amino acid compounds (eg, N-phenylglycine), organometallic compounds described in Japanese Patent Publication No. 48-42965 (eg, tributyltin acetate), and hydrogen donors described in Japanese Patent Publication No. 55-34414. Sulfur compounds described in Japanese Patent Application No. 5-91089 (eg, trithiane), phosphorus compounds described in Japanese Patent Application No. 5-32147 (diethyl phosphite etc.), Si—H described in Japanese Patent Application No. 6-191605, A Ge-H compound etc. are mentioned.
[0214]
When using the above-mentioned co-sensitizer, it is appropriate to use 0.01 to 50 parts by weight, more preferably 0.02 to 20 parts by weight, most preferably with respect to 1 part by weight of the polymerization initiator. Is 0.05 to 10 parts by weight.
[0215]
[Thermal polymerization inhibitor]
In the present invention, in order to prevent unnecessary thermal polymerization of a compound having a polymerizable ethylenically unsaturated double bond contained in the composition constituting the recording layer during production or storage of the composition. It is desirable to add a small amount of thermal polymerization inhibitor.
Suitable thermal polymerization inhibitors include hydroquinone, p-methoxyphenol, di-t-butyl-p-cresol, pyrogallol, t-butylcatechol, benzoquinone, 4,4′-thiobis (3-methyl-6-t- Butylphenol), 2,2′-methylenebis (4-methyl-6-tert-butylphenol), N-nitrosophenylhydroxyamine primary cerium salt and the like.
The addition amount of the thermal polymerization inhibitor is preferably about 0.01% by weight to about 5% by weight with respect to the weight of the total composition.
If necessary, higher fatty acid derivatives such as behenic acid and behenic acid amide may be added to prevent polymerization inhibition by oxygen, and unevenly distributed on the surface of the recording layer during the drying process after coating. Good. The amount of the higher fatty acid derivative added is preferably from about 0.5% to about 10% by weight of the total composition.
[0216]
[Colorant]
Further, a dye or pigment may be added for the purpose of coloring the recording layer. Thereby, in the lithographic printing plate precursor according to the present invention, it is possible to improve so-called plate inspection properties such as visibility after plate making and suitability for an image density measuring machine. As the colorant used here, it is particularly preferable to use a pigment. This is because many dyes may cause a decrease in exposure sensitivity of the recording layer, and this point needs to be taken into consideration when using the dye as a colorant. Specific examples of the colorant include pigments such as phthalocyanine pigments, azo pigments, carbon black, and titanium oxide, and dyes such as ethyl violet, crystal violet, azo dyes, anthraquinone dyes, and cyanine dyes. Can be mentioned. The amount of dye and pigment added is preferably about 0.5% to about 5% by weight of the total composition.
[0217]
[Other additives]
In addition to the above-mentioned additives, further known additives such as inorganic fillers, plasticizers, and oil sensitizers that can improve the ink inking property of the recording layer surface in order to improve the physical properties of the cured film. May be added.
[0218]
Examples of plasticizers include dioctyl phthalate, didodecyl phthalate, triethylene glycol dicaprylate, dimethyl glycol phthalate, tricresyl phosphate, dioctyl adipate, dibutyl sebacate, and triacetyl glycerin. Or less than 10% by weight based on the total weight of the compound having an ethylenically unsaturated double bond and the binder.
[0219]
In addition, additives such as a UV initiator and a thermal cross-linking agent can be used to enhance the effect of post-development heating / exposure treatment for the purpose of improving the film strength (printing durability) described later.
[0220]
In the lithographic printing plate precursor according to the invention, an intermediate layer may be provided between the recording layer and the support in order to improve the adhesion between the recording layer and the support and to improve the development removability in the unexposed area of the recording layer. It is. It is also possible to add a compound capable of forming an interaction with the support substrate in the recording layer. Examples of such a compound include a compound having a diazonium structure, a phosphone compound, and the like, which are added to the recording layer or added to the coating composition for forming the undercoat layer. And the printing durability can be improved. Further, in order to improve the removability of the non-image area, it is sufficient to add a hydrophilic polymer such as polyacrylic acid or polysulfonic acid, or to take a means such as forming an undercoat layer containing this, As a result, the developability of the non-image area is improved, and contamination of the non-image area can be effectively suppressed.
[0221]
The lithographic printing plate precursor according to the invention is produced by applying a recording layer coating solution on a support to form a recording layer. In preparing such a recording layer coating solution, the following solvent is used.
Solvents used here include acetone, methyl ethyl ketone, cyclohexane, ethyl acetate, ethylene dichloride, tetrahydrofuran, toluene, ethylene glycol monomethyl ether, ethylene glycol monoethyl ether, ethylene glycol dimethyl ether, propylene glycol monomethyl ether, propylene glycol monoethyl ether, Acetylacetone, cyclohexanone, diacetone alcohol, ethylene glycol monomethyl ether acetate, ethylene glycol ethyl ether acetate, ethylene glycol monoisopropyl ether, ethylene glycol monobutyl ether acetate, 3-methoxypropanol, methoxymethoxyethanol, diethylene glycol monomethyl ether, Ethylene glycol monoethyl ether, diethylene glycol dimethyl ether, diethylene glycol diethyl ether, propylene glycol monomethyl ether acetate, propylene glycol monoethyl ether acetate, 3-methoxypropyl acetate, N, N-dimethylformamide, dimethyl sulfoxide, γ-butyrolactone, methyl lactate, lactic acid There are ethyl and the like. These solvents can be used alone or in combination. The solid content in the coating solution is suitably 2 to 50% by weight.
[0222]
The coating amount of the recording layer mainly affects the sensitivity of the recording layer, the developability, the strength of the exposed film, and the printing durability, and is preferably selected as appropriate according to the application. When the coating amount is too small, the printing durability tends to be lowered. When the coating amount is too large, the sensitivity is lowered, the exposure takes time, and the development process takes a longer time. When the lithographic printing plate precursor according to the present invention can be subjected to scanning exposure, the coating amount of the recording layer is about 0.1 to about 10 g / m by weight after drying.2Is preferably in the range of 0.5 to 5 g / m.2It is.
[0223]
[Support]
As a support that can be used in the lithographic printing plate precursor according to the present invention, a support having a hydrophilic surface is desirable, and any conventionally known hydrophilic support used in a lithographic printing plate can be used without any particular limitation. Can do.
The support substrate is preferably a dimensionally stable plate, for example, paper, paper laminated with plastic (eg, polyethylene, polypropylene, polystyrene, etc.), metal plate (eg, aluminum, zinc, Copper), plastic film (eg, cellulose diacetate, cellulose triacetate, cellulose propionate, cellulose butyrate, cellulose acetate butyrate, cellulose nitrate, polyethylene terephthalate, polyethylene, polystyrene, polypropylene, polycarbonate, polyvinyl acetal, etc.), as described above For example, paper or plastic film laminated or vapor-deposited with a metal is included. As the support, those obtained by subjecting the surface of these base materials to known physical and chemical treatments appropriate for the purpose of imparting hydrophilicity and improving the strength as required can be used.
[0224]
In particular, preferred supports include paper, polyester film or aluminum plate, among which dimensional stability is good, relatively inexpensive, and a surface with excellent hydrophilicity and strength is provided by surface treatment as required. An aluminum plate which can be used is particularly preferred.
A composite sheet in which an aluminum sheet is bonded to a polyethylene terephthalate film as described in Japanese Patent Publication No. 48-18327 is also preferably used.
[0225]
A suitable aluminum plate is a pure aluminum plate or an alloy plate containing aluminum as a main component and containing a trace amount of foreign elements, and may also be a plastic film on which aluminum is laminated or vapor-deposited. Examples of foreign elements contained in the aluminum alloy include silicon, iron, manganese, copper, magnesium, chromium, zinc, bismuth, nickel, and titanium. The content of foreign elements in the alloy is at most 10% by weight. Particularly suitable aluminum in the present invention is pure aluminum, but completely pure aluminum is difficult to produce in the refining technique, and may contain slightly different elements.
Thus, the composition of the aluminum plate applied to the present invention is not specified, and an aluminum plate made of a publicly known material can be used as appropriate. The thickness of the aluminum plate used in the present invention is about 0.1 mm to 0.6 mm, preferably 0.15 mm to 0.4 mm, and particularly preferably 0.2 mm to 0.3 mm.
[0226]
In the case of a support having a surface of metal, particularly aluminum, roughening (graining) treatment, immersion treatment in an aqueous solution of sodium silicate, potassium fluoride zirconate, phosphate or the like, or anodization treatment, etc. It is preferable that the surface treatment is performed.
[0227]
The surface roughening treatment of the aluminum plate is performed by various methods. For example, a method of mechanically roughening, a method of electrochemically dissolving and roughening a surface, and a method of selectively dissolving a surface chemically. This is done by the method of As the mechanical method, known methods such as a ball polishing method, a brush polishing method, a blast polishing method, a buffing method, and a polishing method can be used. In addition, as an electrochemical surface roughening method, there is a method of performing alternating current or direct current in an electrolytic solution such as hydrochloric acid or nitric acid. Further, as disclosed in JP-A-54-63902, a method in which both are combined can also be used. Further, prior to roughening the aluminum plate, for example, a degreasing treatment with a surfactant, an organic solvent, an alkaline aqueous solution, or the like is performed in order to remove the rolling oil on the surface, if desired.
[0228]
Furthermore, an aluminum plate that has been roughened and then immersed in an aqueous solution of sodium silicate and has been made hydrophilic can be preferably used. For example, an aluminum plate is anodized as described in JP-B-47-5125. After that, an immersion treatment in an aqueous solution of an alkali metal silicate is preferably used. Anodizing treatment is carried out in an electrolytic solution in which an inorganic acid such as phosphoric acid, chromic acid, sulfuric acid or boric acid, an organic acid such as oxalic acid or sulfamic acid, or a salt solution thereof, or a combination of two or more thereof, is used. This is carried out by passing an electric current using the aluminum plate as an anode.
[0229]
Silicate electrodeposition as described in US Pat. No. 3,658,662 is effective as such a hydrophilic treatment with a silicic acid compound on the surface of the support. Furthermore, a combination of electrolytic grained support as disclosed in JP-B-46-27481, JP-A-52-58602, JP-A-52-30503, and the above anodizing treatment and sodium silicate treatment are combined. Surface treatment is also useful.
Further, those obtained by sequentially performing mechanical surface roughening, chemical etching, electrolytic graining, anodizing treatment and sodium silicate treatment as disclosed in JP-A-56-28893 are also suitable.
[0230]
Furthermore, after performing these treatments, a water-soluble resin such as polyvinylphosphonic acid, a polymer or copolymer having a sulfonic acid group in the side chain, polyacrylic acid, a water-soluble metal salt (for example, zinc borate) or Also suitable are those coated with a yellow dye, amine salt or the like.
[0231]
As another example of the hydrophilization treatment of the support surface, a sol-gel treated substrate having a functional group capable of causing an addition reaction by a radical as disclosed in Japanese Patent Application No. 5-304358 is also preferable. It is done.
As another preferred example, a substrate provided with a water-resistant hydrophilic layer as a surface layer on an arbitrary support can be raised. As such a surface layer, for example, a layer comprising an inorganic pigment and a binder described in US Pat. No. 3,055,295 or JP-A-56-13168, a hydrophilic swelling layer described in JP-A-9-80744, and JP 8- Examples thereof include sol-gel films composed of titanium oxide, polyvinyl alcohol, silicic acids described in No. 507727.
[0232]
These hydrophilic treatments are performed to make the surface of the support hydrophilic, in order to prevent harmful reactions of the polymerizable composition provided thereon, and to improve the adhesion of the recording layer, etc. It is given for.
[0233]
[Protective layer]
In the lithographic printing plate precursor according to the invention, a protective layer can be provided on the recording layer as necessary. Such a lithographic printing plate precursor is usually exposed in the air, but the protective layer is a low-molecular substance such as oxygen or a basic substance present in the air that inhibits the image forming reaction caused by exposure in the recording layer. There is a concern of preventing the compound from being mixed into the recording layer and preventing the inhibition of the image forming reaction due to exposure in the air. Therefore, the properties desired for such a protective layer are low permeability of low-molecular compounds such as oxygen, furthermore, good transparency of light used for exposure, and excellent adhesion to the recording layer, And it is desirable that it can be easily removed in the development process after exposure.
[0234]
Such a device for the protective layer has been conventionally devised, which is described in detail in US Pat. No. 3,458,311 and JP-A-55-49729. As a material that can be used for the protective layer, for example, a water-soluble polymer compound that is relatively excellent in crystallinity is preferably used. Specifically, polyvinyl alcohol, polyvinyl pyrrolidone, acidic celluloses, gelatin, gum arabic, Water-soluble polymers such as acrylic acid are known, and among these, using polyvinyl alcohol as a main component gives the best results in terms of basic properties such as oxygen barrier properties and development removability. The polyvinyl alcohol used for the protective layer may be partially substituted with an ester, an ether, and an acetal as long as it contains an unsubstituted vinyl alcohol unit for having necessary oxygen barrier properties and water solubility. Similarly, some of them may have other copolymer components.
[0235]
Specific examples of polyvinyl alcohol include those having a hydrolysis rate of 71 to 100% and a molecular weight in the range of 300 to 2400. Specifically, Kuraray Co., Ltd. PVA-105, PVA-110, PVA-117, PVA-117H, PVA-120, PVA-124, PVA-124H, PVA-CS, PVA-CST, PVA-HC, PVA-203, PVA-204, PVA-205, PVA-210, PVA-217, PVA-220, PVA-224, PVA-217EE, PVA-217E, PVA-220E, PVA-224E, PVA-405, PVA- 420, PVA-613, L-8 and the like.
[0236]
Components of the protective layer (selection of PVA, use of additives), coating amount, and the like are selected in consideration of fogging, adhesion, and scratch resistance in addition to oxygen barrier properties and development removability. In general, the higher the hydrolysis rate of the PVA used (the higher the content of the unsubstituted vinyl alcohol unit in the protective layer), the thicker the film thickness, the higher the oxygen barrier property, which is advantageous in terms of sensitivity. However, when the oxygen barrier property is extremely increased, there arises a problem that unnecessary polymerization reaction occurs during production and raw storage, and unnecessary fogging and image line thickening occur during image exposure. In addition, adhesion to the image area and scratch resistance are extremely important in handling the plate. That is, when a hydrophilic layer made of a water-soluble polymer is laminated on a new oil-based polymer layer, film peeling due to insufficient adhesion tends to occur, and the peeled part causes defects such as poor film hardening due to inhibition of oxygen polymerization.
[0237]
On the other hand, various proposals have been made to improve the adhesion between these two layers. For example, in U.S. Pat. Nos. 292,501 and 44,563, an acrylic emulsion or a water-insoluble vinyl pyrrolidone-vinyl acetate copolymer is added to a hydrophilic polymer mainly composed of polyvinyl alcohol. It is described that sufficient adhesion can be obtained by mixing 60% by weight and laminating on the polymerized layer. Any of these known techniques can be applied to the protective layer in the present invention. Such a coating method of the protective layer is described in detail in, for example, US Pat. No. 3,458,311 and JP-A-55-49729.
[0238]
Furthermore, other functions can be imparted to the protective layer. For example, addition of a colorant (such as a water-soluble dye) that excels in the transmission of light used for exposure (for example, a wavelength of 760 to 1200 nm for an infrared laser) and can efficiently absorb light of a wavelength that is not related to exposure. Therefore, the suitability for safelight can be further enhanced without causing a decrease in sensitivity.
[0239]
In addition, other functions can be imparted to the protective layer. For example, when a laser beam is used as a light source, the photosensitive recording layer is excellent in photosensitivity at the light source wavelength, but may not be sensitive to other wavelengths. For example, if the light source is in the infrared region of 750 nm or more, it can be used in a substantially bright room, but in fact, it may be sensitive to short-wave light such as light from a fluorescent lamp. In that case, it is preferable to add a colorant (such as a water-soluble dye) that is excellent in light transmittance of the light source and can efficiently absorb light having a wavelength of less than 700 nm. As another example, if the light source is in the ultraviolet region of 450 nm or less, it can be used under a safelight substantially. However, in actuality, there are cases where exposure is made with visible light of 500 nm or more. In that case, the addition of a colorant (such as a water-soluble dye) that excels in light transmittance of the light source and can efficiently absorb light of 500 nm or more can further enhance the suitability for safelight without causing a decrease in sensitivity. be able to.
[0240]
[Back coat layer]
The lithographic printing plate precursor according to the invention may be provided with a back coat on the back surface of the support, if necessary. As such a back coat layer, an organic polymer compound described in JP-A-5-45885 and a metal oxide obtained by hydrolysis and polycondensation of an organic or inorganic metal compound described in JP-A-6-35174 are used. A coating layer is preferably used.
Of these coating layers, Si (OCHThree)Four, Si (OC2HFive)Four, Si (OCThreeH7)Four, Si (OCFourH9)FourA silicon alkoxy compound such as the above is inexpensive and easily available, and a metal oxide coating layer provided from the silicon alkoxy compound is particularly preferable because of its excellent development resistance.
[0241]
As the exposure method for the lithographic printing plate precursor according to the invention, known methods can be used without limitation. A laser is preferable as the light source. For example, the following can be used as an available laser light source having a wavelength of 350 to 450 nm.
As a gas laser, Ar ion laser (364 nm, 351 nm, 10 mW to 1 W), Kr ion laser (356 nm, 351 nm, 10 mW to 1 W), He—Cd laser (441 nm, 325 nm, 1 mW to 100 mW), and solid laser as Nd: YAG (YVOFour) And SHG crystal x 2 combinations (355 mm, 5 mW to 1 W), Cr: LiSAF and SHG crystal combination (430 nm, 10 mW), KNbO as a semiconductor laser systemThree, Ring resonator (430 nm, 30 mW), combination of waveguide wavelength conversion element and AlGaAs, InGaAs semiconductor (380 nm to 450 nm, 5 mW to 100 mW), combination of waveguide wavelength conversion element, AlGaInP, AlGaAs semiconductor (300 nm to 350 nm) 5 mW to 100 mW), AlGaInN (350 nm to 450 nm, 5 mW to 30 mW), N as a pulse laser2Laser (337 nm, pulse 0.1 to 10 mJ), XeF (351 nm, pulse 10 to 250 mJ) may be mentioned.
In particular, among these, an AlGaInN semiconductor laser (commercially available InGaN-based semiconductor laser 400 to 410 nm, 5 to 30 mW) is preferable in terms of wavelength characteristics and cost.
[0242]
Other available light sources from 450 nm to 700 nm include Ar+Lasers (488 nm), YAG-SHG lasers (532 nm), He-Ne lasers (633 nm), He-Cd lasers, red semiconductor lasers (650-690 nm), and semiconductor lasers (700 nm-1200 nm) as available light sources 800 to 850 nm) and Nd-YAG laser (1064 nm) can be suitably used.
[0243]
In addition, ultra-high pressure, high pressure, medium pressure, low pressure mercury lamps, chemical lamps, carbon arc lamps, xenon lamps, metal halide lamps, ultraviolet laser lamps (ArF excimer laser, KrF excimer laser, etc.), and radiation as electron beams X-rays, ion beams, far-infrared rays, etc. can also be used.
Among the above, the light source used for image exposure of the lithographic printing plate precursor according to the present invention is preferably a light source having an emission wavelength from the near infrared to the infrared region, and a solid laser or a semiconductor laser is particularly preferable.
The exposure mechanism may be any of an internal drum system, an external drum system, a flat bed system, and the like.
[0244]
In the recording layer of the lithographic printing plate precursor according to the invention, usually, after image exposure, an unexposed portion of the recording layer is removed with a developer to obtain an image. Here, as a preferable developer of the lithographic printing plate precursor according to the present invention, a developer as described in JP-B-57-7427 may be mentioned. Sodium silicate, potassium silicate, sodium hydroxide, hydroxide Inorganic alkaline agents such as potassium, lithium hydroxide, tribasic sodium phosphate, dibasic sodium phosphate, tribasic ammonium phosphate, dibasic ammonium phosphate, sodium metasilicate, sodium bicarbonate, aqueous ammonia and monoethanol An aqueous solution of an organic alkaline agent such as amine or diethanolamine is suitable. Such an alkaline solution is added so that the concentration is 0.1 to 10% by weight, preferably 0.5 to 5% by weight.
[0245]
Such an alkaline aqueous solution can contain a small amount of an organic solvent such as a surfactant, benzyl alcohol, 2-phenoxyethanol, or 2-butoxyethanol as necessary. Examples thereof include those described in US Pat. Nos. 3,375,171 and 3,615,480.
Further, developers described in JP-A-50-26601, 58-54341, JP-B-56-39464, and 56-42860 are also preferably used.
[0246]
The lithographic printing plate developed using the developer and the replenisher is post-treated with a desensitizing solution containing washing water, a rinsing solution containing a surfactant and the like, gum arabic and a starch derivative. As the post-treatment of the planographic printing plate of the present invention, these treatments can be used in various combinations.
In addition, as the plate making process of the lithographic printing plate precursor according to the present invention, the entire surface may be heated before exposure, during exposure, and between exposure and development, if necessary. Such heating promotes an image forming reaction in the recording layer, and may have advantages such as improvement of sensitivity and printing durability and stabilization of sensitivity. Further, for the purpose of improving the image strength and printing durability, it is also effective to subject the developed image to full post heating or full exposure. Usually, heating before development is preferably performed under mild conditions of 150 ° C. or less. If the temperature is too high, problems such as covering the non-image area occur. Very strong conditions are used for heating after development. Usually, it is the range of 200-500 degreeC. If the temperature is low, sufficient image strengthening action cannot be obtained. If the temperature is too high, problems such as deterioration of the support and thermal decomposition of the image area occur. As the exposure method for the lithographic printing plate precursor according to the invention, known methods can be used without limitation.
[0247]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention, this invention is not limited to these Examples.
[Synthesis of specific radical polymerizable monomer]
<Synthesis Example 1: Specific radical polymerizable monomer (X-14)>
Into the flask, 1,8,9-trihydroxyanthracene (1.0 mol), acetone (500 ml), triethylamine (3.0 mol) are added, and 4-chloromethylbenzoyl chloride (3.0 mol) is added dropwise under ice cooling. After stirring for 1 hour, the mixture was stirred at room temperature for 3 hours. The mixture was concentrated under reduced pressure, water was added, and the intermediate was collected by filtration. This is put into a flask, N, N-dimethylacetamide (500 ml), acrylic acid (3.0 mol), potassium iodide (3.0 mol) and DBU (3.0 mol) are added and stirred for 12 hours. Water was added and filtered to obtain the specific radical polymerizable monomer (X-14) in a yield of 75%. The structure of the compound was confirmed by NMR, MASS, and IR.
[0248]
<Synthesis Example 2: Specific radical polymerizable monomer (X-45)>
2,3,6,7,10,11-hexahydroxytriphenylene (1.0 mol), THF (500 ml), triethylamine (10.0 mol) were added to the flask, and acrylic acid chloride (6.0 mol) was cooled with ice. ) Was added dropwise and stirred for 1 hour, and then stirred at room temperature for 3 hours. 1M aqueous hydrochloric acid was added thereto, and the mixture was collected by filtration to obtain the specific radical polymerizable monomer (X-45) at a yield of 80%. The structure of the compound was confirmed by NMR, MASS, and IR.
By selecting the starting material, all the compounds shown in the specific examples can be synthesized in the same manner as in the above synthesis examples.
[0249]
Example 1
<Preparation of support>
An aluminum plate having a thickness of 0.24 mm was etched by being immersed in 10% by weight sodium hydroxide at 60 ° C. for 25 seconds, washed with running water, neutralized with 20% by weight nitric acid, and then washed with water. This was changed to 300 coulomb / dm in a 1% by weight aqueous nitric acid solution using a sinusoidal alternating current.2Electrolytic surface roughening treatment was performed with the amount of electricity at the time of anode. Subsequently, after dipping in a 1% by weight aqueous sodium hydroxide solution at 40 ° C. for 5 seconds and then in a 30% by weight sulfuric acid aqueous solution and desmutting at 60 ° C. for 40 seconds, the current density in 20% by weight sulfuric acid aqueous solution was 2 A / dm2The thickness of the anodized film is 2.7 g / m2Then, it was anodized for 2 minutes. When the surface roughness was measured, it was 0.3 μm (Ra indication according to JIS B0601).
[0250]
The back coat layer coating solution using the following sol-gel reaction solution was applied to the back surface of the substrate thus treated with a bar coater and dried at 100 ° C. for 1 minute. The coating amount after drying was 70 mg / m.2A support having a back coat layer was prepared.
(Sol-gel reaction solution)
・ 50 parts by weight of tetraethyl silicate
・ 20 parts by weight of water
・ Methanol 15 parts by weight
・ 0.05 parts by weight of phosphoric acid
[0251]
When the above components were mixed and stirred, heat generation started in about 5 minutes, and after reacting for 60 minutes, the following liquid was added to prepare a backcoat layer coating solution.
[0252]
・ Pyrogallol formaldehyde condensation resin 4 parts by weight
(Molecular weight 2000)
・ Dimethyl phthalate 5 parts by weight
・ 0.7 parts by weight of fluorosurfactant
(N-butylperfluorooctanesulfonamidoethyl acrylate / polyoxyethylene acrylate copolymer: molecular weight 20,000)
・ Methanol silica sol 50 parts by weight
(Nissan Chemical Industry Co., Ltd., methanol 30% by weight)
・ 800 parts by weight of methanol
[0253]
<Preparation of recording layer>
A recording layer coating solution having the following composition was dried on the aluminum plate thus treated with a dry coating amount of 1.5 g / m.2And a recording layer was formed by drying at 100 ° C. for 1 minute.
(Recording layer coating solution)
-1.5 g of specific radical polymerizable monomer [X] described in Table 2 below
-Polymerization initiator [Y] described in Table 2 0.34 g
・ 2.0 g of alkali-soluble polymer [Z] described in Table 2 below
-Additives [S] listed in Table 2 below 0.4 g
・ Fluorine surfactant 0.03g
(Megafuck F-177: manufactured by Dainippon Ink & Chemicals, Inc.)
・ Thermal polymerization inhibitor 0.01g
(2,4-dibrobenzoquinone)
・ Pigment dispersion (composition below) 2.0g
・ Methyl ethyl ketone 20g
・ Propylene glycol monomethyl ether 20g
[0254]
(Composition of pigment dispersion)
・ Pigment Blue 15: 6 15 parts by weight
・ Allyl methacrylate / methacrylic acid copolymer 10 parts by weight
(Copolymerization molar ratio 83/17)
・ Cyclohexanone 15 parts by weight
・ Methoxypropyl acetate 20 parts by weight
・ Propylene glycol monomethyl ether 40 parts by weight
[0255]
[Table 2]
[0256]
Embedded image
[0257]
Embedded image
[0258]
Embedded image
[0259]
Embedded image
[0260]
<Adjustment of protective layer>
In a part of the recording layer, a 3 wt% aqueous solution of polyvinyl alcohol (saponification degree: 98 mol%, polymerization degree: 550) is dried on the recording layer at a coating weight of 2 g / m 2.2And dried at 100 ° C. for 2 minutes to provide a protective layer to obtain a lithographic printing plate precursor. The presence or absence of the protective layer is also shown in Table 2 above.
[0261]
<Evaluation of planographic printing plate precursor>
The obtained lithographic printing plate precursor was evaluated by the following method. The results are shown in Table 3 below.
(Evaluation of printing durability and printing stains)
The lithographic printing plate precursor was scanned and exposed with a laser corresponding to the recording layer to form a 3% halftone dot (highlight). After exposure, the plate was developed with a developer having the following composition. Thereafter, printing was performed using a GEOS G black (N) manufactured by Dainippon Ink Co., Ltd. with an R201 type printer manufactured by Man Roland, and the presence or absence of printing stains in the non-image area at the initial printing stage was visually evaluated. Further, printing was continued as it was, and the number of printed sheets in which halftone dots jumped was used as an index for evaluation of printing durability.
As an exposure light source, for Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 4, a 400 nm semiconductor laser, for Examples 6 to 10 and Comparative Examples 5 to 8, a 532 nm FD-YAG laser, Examples 11 to 15 and About Comparative Examples 9-12, 830 nm semiconductor laser was used, and it exposed in air | atmosphere, respectively.
(Developer composition)
・ 1.5 parts by weight of triethanolamine
・ 0.20 parts by weight of potassium hydroxide
・ 5.0 parts by weight of polyoxyethylene naphthyl ether (n = 12)
・ 93.3 parts by weight of water
[0262]
(Evaluation of storage stability)
The lithographic printing plate precursor before laser exposure is left under high temperature conditions (60 ° C.) for 6 days, and then the lithographic printing plate precursor after storage is laser-exposed in the same manner as described above to calculate the amount of energy required for recording. The energy ratio before and after high temperature storage (energy after high temperature storage / energy before high temperature storage) was determined. It is preferable for production that this energy ratio is 1.1 or less, and it can be said that the storage stability is also good.
[0263]
[Table 3]
[0264]
From Table 3, it was found that the lithographic printing plate precursor in this example was excellent in printing durability and storage stability. It was also found that the lithographic printing plate precursor in this example was free from printing stains at the initial printing stage.
[0265]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a light or heat-polymerizable negative lithographic printing plate precursor having a good printing durability, in which a decrease in printing durability due to dampening water is suppressed.
Claims (7)
アルカリ可溶性ポリマーと、下記のいずれかの縮合多環式炭化水素を有し、I/O値が0.3以上1.0以下であるラジカル重合性モノマーと、該ラジカル重合性モノマーとは異なる増感色素と、重合開始剤と、を含有する記録層を設けてなる平版印刷版原版。
縮合多環式炭化水素:ペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、フルオレン、ペンタレン、フェナントレン、アントラセン、フルオロアントラセン、アセフェナンチレン、アセアントリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、テトラフェニレン、ヘキサフェン、ヘキサセン、ルビセン、コロネン、トリナフチレン、ヘプタフェン、ヘプタセン、ピランスレン、オバレン、ジベンゾフェナントレン On the support,
A radical polymerizable monomer having an alkali-soluble polymer, one of the following condensed polycyclic hydrocarbons and having an I / O value of 0.3 or more and 1.0 or less, and the radical polymerizable monomer are different from each other. A lithographic printing plate precursor comprising a recording layer containing a dye-sensitive dye and a polymerization initiator .
Fused polycyclic hydrocarbons: pentalene, indene, naphthalene, azulene, heptalene, biphenylene, as-indacene, s-indacene, acenaphthylene, fluorene, pentalene, phenanthrene, anthracene, fluoroanthracene, acephenanthylene, aceanthrylene, triphenylene , Pyrene, chrysene, naphthacene, picene, perylene, pentaphen, pentacene, tetraphenylene, hexaphene, hexacene, rubicene, coronene, trinaphthylene, heptaphene, heptacene, pyranthrene, ovalene, dibenzophenanthrene
Ar−[L−(M)Ar- [L- (M) mm ]] nn 一般式(I) Formula (I)
(一般式(I)中、Arはペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、ビフェニレン、as−インダセン、s−インダセン、アセナフチレン、フルオレン、ペンタレン、フェナントレン、アントラセン、フルオロアントラセン、アセフェナンチレン、アセアントリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、ナフタセン、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、テトラフェニレン、ヘキサフェン、ヘキサセン、ルビセン、コロネン、トリナフチレン、ヘプタフェン、ヘプタセン、ピランスレン、オバレン、又はジベンゾフェナントレンを表し、Lは(m+1)価の有機基からなる連結基である。Mはラジカル重合性基を表す。mは1以上10以下の整数、nは2以上10以下の整数を表す。)(In the general formula (I), Ar is pentalene, indene, naphthalene, azulene, heptalene, biphenylene, as-indacene, s-indacene, acenaphthylene, fluorene, pentalene, phenanthrene, anthracene, fluoroanthracene, acephenanthylene, acanthrin. Lene, triphenylene, pyrene, chrysene, naphthacene, picene, perylene, pentaphen, pentacene, tetraphenylene, hexaphene, hexacene, rubicene, coronene, trinaphthylene, heptaphene, heptacene, pyranthrene, ovalene, or dibenzophenanthrene, L is (m + 1) A linking group composed of a valent organic group, M represents a radical polymerizable group, m represents an integer of 1 to 10, and n represents an integer of 2 to 10.
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