JP4034896B2 - レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

レジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子等の製造に於いて使用される新規なレジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アルカリ可溶性の樹脂として、ノボラック樹脂やフェノール樹脂、或いはアクリル酸,メタクリル酸を構成成分とするポリマー等が知られており、写真製版や、レジスト材料等の電子工業用材料として用いられ、数多くのポリマーが実用化されている。特にリソグラフィ技術の分野では、露光光源として、g線(波長436nm)、i線(波長365nm)の紫外光,また最近ではエキシマレーザー(KrFエキシマレーザー;波長248nm、ArFエキシマレーザー;波長193nm)が使用されてきており、これらの光源に対応したレジスト材料のベースポリマーには、g線、i線用レジストではノボラック樹脂、KrFレジストではフェノール樹脂が主として用いられており、そのいずれにおいてもアルカリ現像液で現像可能な官能基としてフェノール性水酸基(pKa 約12)を有している。
【0003】
一方、現在開発途上にあるArFレジスト材料で用いるベースポリマーとしては、アクリル酸誘導体又はメタクリル酸誘導体樹脂が主流である(例えば、特開平7-199467号公報、特開平8-82925号公報、特開平7-234511号公報等)。その理由は、従来用いられてきた芳香環を含有する樹脂は遠紫外領域での透明性が低 く、ArFエキシマレーザー光波長である193nmでは全く不透明となるためである。しかしながら、このアクリル酸又はメタクリル酸樹脂をベースに用いたレジスト材料は、カルボン酸基を可溶性基とするために酸性度が高く(pKa 約5)、従来のフェノール性水酸基を可溶性基とするポリマーに比べてアルカリ現像時の溶解速度が非常に速いため、既存のアルカリ現像液である2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液では、希釈しないで用いると微細パターン形成時に膜はがれが生じたり、また未露光部まで溶解するため、良好なパターンが得られないという欠点が生じる。
しかも、半導体装置の実製造ラインで現在採用されているアルカリ現像液は、前述した2.38%TMAHが主流であり、i線レジストとKrFレジストまたはKrFレジストとArFレジストのように各世代のレジスト材料が混在した製造ラインでは、現像液を希釈して用いることは非常に困難な状況である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した如き状況に鑑みなされたもので、220nm以下の遠紫外光、特にArFエキシマレーザ光等に対し高い透過性を有し、エッチング耐性等に優れたレジスト膜が得られる新規なレジスト組成物及びこれを用いたパターン形成方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一般式[1a]
【0006】
【化7】
Figure 0004034896
【0007】
(式中、Xは置換基を有していても良い多環式炭化水素基を表し、Zはスペーサー又は結合手を表し、Rは保護された水酸基を1又は2個有する置換アルキル基又はアルケニル基を表す。)で示されるモノマー単位を構成単位として含んで成るポリマーと、露光により酸を発生する感光性化合物と、これ等を溶解可能な溶剤とを含んで成るレジスト組成物、の発明である。
【0008】
また、本発明は、上記記載のレジスト組成物を(1)基板上に塗布する工程と、(2)加熱処理の後、マスクを介して220nm以下の光で露光する工程と、(3)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程、とを含んで成るパターン形成方法、の発明である。
【0009】
即ち、本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、220nm以下の波長領域での光透過性が高く、これをレジスト材料として用いることによりエッチング耐性の高いレジスト膜が得られる上記一般式[1a]で示されるモノマー単位を構成単位として含んで成る新規なポリマーを見い出し、該ポリマーと露光により酸を発生する感光性化合物と、これ等を溶解可能な溶剤とを含んで成る化学増幅型レジスト材料に到達し、本発明を完成するに至った。
【0010】
一般式[1a]に於いて、Xで示される、置換基を有していても良い多環式炭化水素基としては、例えば下記一般式[2a]〜[4a]で示される基等が挙げられる。
【0011】
【化8】
Figure 0004034896
【0012】
(式中、R16及びR17は夫々独立して、水素原子,アルキル基,シアノ基,アルキルオキシカルボニル基又はカルバモイル基を表し、は0又は1を表す。)
【0013】
【化9】
Figure 0004034896
【0014】
(式中、R18及びR19は夫々独立して、水素原子,アルキル基,シアノ基,アルキルオキシカルボニル基又はカルバモイル基を表す。)
【0015】
【化10】
Figure 0004034896
【0016】
上記式中、R16〜R19で示されるアルキル基としては、直鎖状でも分枝状でも或いは環状でも良く、例えば炭素数1〜20のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、2-エチルヘキシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
アルキルオキシカルボニル基としては、直鎖状でも分枝状でも或いは環状でも良い。直鎖状又は分枝状のアルキルオキシカルボニル基としては、例えば炭素数2〜19のアルキルオキシカルボニル基が挙げられ、具体的にはメチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、tert-ブチルオキシカルボニル基、2-エチルヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
また、環状のアルキルオキシカルボニル基としては、環は単環でも多環でも良く、例えば炭素数6〜14の脂環状アルキルオキシカルボニル基が挙げられ、具体的にはシクロヘキシルオキシカルボニル基、トリシクロデカニルオキシカルボニル基、アダマンチルオキシカルボニル基、ノルボルニルオキシカルボニル基、ビシクロ[3.2.1]オクテニルオキシカルボニル基、ビシクロ[2.2.2]オクチルオキシカルボニルオキシカルボニル基、メンチルオキシカルボニル基、イソボルニルオキシカルボニル基等が挙げられる。
【0017】
一般式[1a]に於いて、Rで示される、保護された水酸基を1又は2個有する置換アルキル基又はアルケニル基としては、直鎖状でも分枝状でも或いは環状でも良く、例えば下記一般式[5]又は一般式[6]で示される基等が挙げられる。
【0018】
【化11】
Figure 0004034896
【0019】
(式中、R1及びR2は夫々独立して、水素原子,アルキル基,置換アルキル基又は脂肪族多環式炭化水素基を表し、また、R1とR2とが結合し、夫々が隣接する炭素原子と一緒になって脂肪族環を形成していても良く、R3はアルキル基,アルケニル基,ヒドロキシアルキル基,アルキルオキシカルボニル基又はアルキルシリル基を表す。)
【0020】
【化12】
Figure 0004034896
【0021】
(式中、R4はアルキル基を表し、R1,R2及びR3は前記と同じ。また、R3とR4とが結合して置換基を有していても良いメチレン鎖又は置換基を有していても良い脂肪族環を形成していても良い。)
【0022】
一般式[5]及び[6]に於いて、R1及びR2で示されるアルキル基としては、直鎖状でも分枝状でも或いは環状でも良く、例えば炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、2-エチルヘキシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、2-シクロヘキシルエチル基等が挙げられる。
また、置換アルキル基としては、上記アルキル基の水素原子の少なくとも1つが例えばシアノ基、水酸基、例えばフッ素,塩素,臭素,沃素等のハロゲン原子、例えばメトキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,イソプロポキシ基,ブトキシ基,tert-ブトキシ基,ペンチルオキシ基,ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6の低級アルコキシ基等の官能基で置換された炭素数1〜12、好ましくは1〜8の置換基を有するアルキル基が挙げられ、具体的にはシアノメチル基,シアノエチル基,シアノプロピル基,シアノブチル基,シアノペンチル基,シアノヘキシル基,シアノヘプチル基等のシアノアルキル基、例えばヒドロキシメチル基,ヒドロキシエチル基,ヒドロキシプロピル基,ヒドロキシブチル基,ヒドロキシペンチル基,ヒドロキシヘキシル基,ヒドロキシヘプチル基,ヒドロキシオクチル基等のヒドロキシアルキル基、例えばクロロメチル基,ブロモメチル基,トリフルオロメチル基,2-クロロエチル基,3-クロロプロピル基,3-ブロモプロピル基,3,3,3-トリフルオロプロピル基,パーフルオロオクチル基等のハロアルキル基、例えばメトキシメチル基,メトキシエチル基,エトキシメチル基,エトキシエチル基,プロポキシメチル基,2-プロポキシメチル基,プロポキシエチル基,ブトキシメチル基,tert-ブトキシメチル基等のアルコキシアルキル基等が挙げられる。
脂肪族多環式炭化水素基としては、例えば炭素数3〜30、好ましくは5〜12の脂肪族多環式炭化水素基が挙げられ、具体的にはトリシクロ[5.2.1.02.6]デカニル基、ジシクロペンテニル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、2-メチル-2-アダマンチル基、メンチル基等が挙げられる。
また、一般式[5]及び[6]に於いて、R1とR2とが結合し、夫々が隣接する炭素原子と一緒になって脂肪族環を形成している場合の環としては、炭素数3〜10の脂肪族環が挙げられ、環は単環でも多環でも良く、具体例としては、一般式[5]に於いては、例えばシクロペンテン環、シクロヘキセン環、シクロオクテン環、シクロデセン環、2-ノルボルネン環等が、また、一般式[6]に於いては、例えばシクロプロパン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロデカン環、2-ノルボルナン環等が夫々挙げられる。
【0023】
一般式[5]及び[6]に於いて、R3で示されるアルキル基としては、直鎖状でも分枝状でも良く、例えば炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、2-エチルヘキシル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、直鎖状でも分枝状でも良く、例えば炭素数2〜12、好ましくは炭素数2〜8のアルケニル基が挙げられ、具体的にはエテニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテニル基、ペンテニル基、イソペンテニル基、ヘキセニル基、イソヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基等が挙げられる。
ヒドロキシアルキル基としては、直鎖状でも分枝状でも良く、例えば炭素数1〜12、好ましくは炭素数2〜8のヒドロキシアルキル基が挙げられ、具体的にはヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシヘキシル基、ヒドロキシヘプチル基、ヒドロキシオクチル基等が挙げられる。
アルキルオキシカルボニル基としては、直鎖状でも分枝状でも或いは環状でも良く、例えば炭素数3〜19のアルキルオキシカルボニル基が挙げられ、具体的にはエチルオキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、tert-ブチルオキシカルボニル基、2-エチルヘキシルオキシカルボニル基、シクロヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
アルキルシリル基のアルキル基としては、直鎖状でも分枝状でも良く、低級アルキル基、例えば炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基等が挙げられ、アルキルシリル基の具体例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリn-プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリn-ブチルシリル基、トリペンチルシリル基、トリn-ヘキシルシリル基、tert-ブチルジメチルシリル基等のトリアルキルシリル基等が好ましく挙げられる。
【0024】
一般式[6]に於いて、R4で示されるアルキル基としては、直鎖状でも分枝状でも良く、例えば炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、n-ヘプチル基、イソヘプチル基、n-オクチル基、イソオクチル基、2-エチルヘキシル基等が挙げられる。
【0025】
また、R3とR4とが結合してメチレン鎖を形成している場合のメチレン鎖としては、例えば炭素数1〜3のメチレン鎖、具体的には、メチレン、エチレン、トリメチレン等が挙げられ、更に、R3とR4とが結合して脂肪族環を形成している場合の環としては、単環でも多環でも良く、例えば炭素数3〜10の脂肪族環が挙げられ、具体的には、シクロプロパン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、ノルボルナン環等が挙げられる。また、これらメチレン鎖及び脂肪族環は、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等炭素数1〜6のアルキル基等を置換基として1以上有していてもよい。
【0026】
これら一般式[1]に於いてRで示される、保護された水酸基を1又は2個有する置換アルキル基又は置換アルケニル基の中では、下記一般式[7]、[8]又は[8’]で示される基が特に好ましい。
【0027】
【化13】
Figure 0004034896
【0028】
【化14】
Figure 0004034896
【0029】
【化15】
Figure 0004034896
【0030】
(式中、R1'は水素原子を表し、R2'及びR3'は炭素数1〜4の低級アルキル基を基を表し、また、R1'とR2'とが結合し、夫々が隣接する炭素原子と一緒になって炭素数5〜6の脂肪族環、即ち、シクロペンテン環又はシクロヘキセン環を形成していてもよく、Y及びY’は下記式[9]又は下記一般式[10]で示される基を表す。
【0031】
【化16】
Figure 0004034896
【0032】
【化17】
Figure 0004034896
{式中、R4'とR5'は水素原子又は炭素数1〜4の低級アルキル基を表す。})
【0033】
また、一般式[1]に於いてZで示されるスペーサーとしては、例えば下記一般式[11]で示される基等が挙げられる。
【0034】
【化18】
Figure 0004034896
【0035】
(式中、A2は酸素原子を有していても良い二価の炭化水素基を表し、A1及びA3は夫々独立して低級アルキレン基を表し、m,p,q及びrは夫々独立して、0又は1を表す。但し、mが1のときqは1を表し、m,p,q及びrの内の少なくとも1つは1である。)
【0036】
一般式[11]に於いてA2で示される酸素原子を有していても良い二価の炭化水素基としては、例えばアルキレン基等が挙げられる。
該アルキレン基としては、直鎖状でも分枝状でも或いは環状でも良く、例えば炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10のアルキレン基が挙げられ、具体的には、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、2-メチルプロピレン基、ペンチレン基、2,2-ジメチルプロピレン基、2-エチルプロピレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、2-エチルヘキシレン基、ノニレン基、デシレン基、シクロプロピレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、アダマンタンジイル基、トリシクロ[5.2.1.02.6]デカンジイル基、ノルボルナンジイル基、メチルノルボルナンジイル基、イソボルナンジイル基、デカリンジイル基等が挙げられる。
また、酸素原子を有している場合には、上記二価の炭化水素基の主鎖及び/又は側鎖中に酸素原子が1〜3個有しているものが挙げられ、その具体例としては、メトキシエチルエチレン基、エトキシエチルエチレン基、ボルニルオキシエチルエチレン基、ノルボルニルオキシエチルエチレン基、メンチルオキシエチルエチレン基、アダマンチルオキシエチルエチレン基、メトキシエトキシエチルエチレン基、エトキシエトキシエチルエチレン基、ボルニルオキシエトキシエチルエチレン基、メンチルオキシエトキシエチルエチレン基、-O-CH2-基、-O-CH2CH2-基、-CH2-O-CH2-基、-CH2CH2-O-CH2-基、-CH2CH2-O-CH2CH2-基、-CH2CH2-O-CH2CH2-O-CH2CH2-基等が挙げられる。
1及びA3で示される低級アルキレン基としては、直鎖状でも分枝状でも良く、例えば炭素数1〜6のアルキレン基が挙げられ、具体的にはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、2-メチルプロピレン基、ペンチレン基、2,2-ジメチルプロピレン基、2-エチルプロピレン基、ヘキシレン基等が挙げられる。
【0037】
これらZで示されるスペーサーの中で、下記一般式[12]で示されるものが特に好ましい。
【0038】
【化19】
Figure 0004034896
【0039】
(式中、m’及びp’は夫々独立して、0又は1を表す。但し、m’又はp’の少なくとも一方は1である。)
【0040】
本発明に係る上記一般式[1a]で示されるモノマー単位は、一般式[1]
【0041】
【化20】
Figure 0004034896
【0042】
(式中、X’は重合性二重結合を有する、置換基を有していても良い多環式炭化水素基を表し、Z及びRは前記と同じ。)で示されるモノマーに由来するものである。
【0043】
一般式[1]に於いて、X’で示される、重合性二重結合を有する、置換基を有していても良い多環式炭化水素基としては、例えば下記一般式[2]〜[4]で示される脂肪族基等が挙げられる。
【0044】
【化21】
Figure 0004034896
【0045】
(式中、R16,R17及びkは前記と同じ。)
【0046】
【化22】
Figure 0004034896
【0047】
(式中、R18及びR19は前記と同じ。)
【0048】
【化23】
Figure 0004034896
【0049】
一般式[1]に於ける、X’で示される、重合性二重結合を有する、置換基を有していても良い多環式炭化水素基の具体例としては、例えばビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,1-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,7-メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,1-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5-イソプロピルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5-ペンチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5-ヘプチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5-(2-エチルヘキシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-6-イル基,7-オクチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,1-ノニルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5-ノニルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5-ドデシルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5-ペンタデシルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5,5-ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-6-イル基,1,4-ジイソプロピルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5,5-ジイソプロピルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-6-イル基,5,5-ジブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-6-イル基,5,5-ジヘキシルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-6-イル基,5-メチル-5-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-6-イル基,5,5-ジデシルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-6-イル基,5,6-ジメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5-メチル-6-エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5,6-ジプロピルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5,6-ジイソプロピルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5,6-ジペンチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5,6-ジ(2-エチルヘキシル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5,6-ジドデシルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5,5,6-トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-6-イル基,5-シクロブチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5,6-ジシクロペンチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5-メチルシクロペンチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5-イソプロピルシクロペンチルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基,5-シクロヘキシルビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5-イル基等の2環性炭化水素基、例えばトリシクロ[5.2.1.02.6]デカ-8-エン-3-イル基,トリシクロ[5.2.1.02.6]デカ-8-エン-4-イル基,3-メチルトリシクロ[5.2.1.02.6]デカ-8-エン-4-イル基,3-エチルトリシクロ[5.2.1.02.6]デカ-8-エン-4-イル基,3,5-ジメチルトリシクロ[5.2.1.02.6]デカ-8-エン-4-イル基等の3環性炭化水素基、例えばテトラシクロ[4.4.0.12.5.17.10]ドデカ-3-エン-8-イル基等の4環性炭化水素基等が挙げられる。
【0050】
本発明に係る上記一般式[1]で示されるモノマーの具体例としては、例えば
【0051】
【化24】
Figure 0004034896
【0052】
【化25】
Figure 0004034896
【0053】
【化26】
Figure 0004034896
【0054】
【化27】
Figure 0004034896
【0055】
【化28】
Figure 0004034896
【0056】
【化29】
Figure 0004034896
【0057】
【化30】
Figure 0004034896
【0058】
【化31】
Figure 0004034896
【0059】
等が挙げられる。
【0060】
本発明に係る上記一般式[1]で示されるモノマーを製造するには、例えば下記の如くして行えば良い。
即ち、例えば一般式[13]
【0061】
【化32】
Figure 0004034896
【0062】
(式中、R1,R2,X’及びZは前記と同じ。)で示される化合物とオルトカルボン酸エステル類とを要すれば適当な溶媒中、酸触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。
【0063】
オルトカルボン酸エステル類としては、例えばオルトぎ酸メチル、オルトぎ酸エチル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸エチル等が挙げられる。
【0064】
オルトカルボン酸エステル類の使用量は特に限定されないが、一般式[13]で示される化合物に対して通常1〜30倍モル、好ましくは1〜10倍モルの範囲から適宜選択される。
【0065】
酸触媒としては、例えばカンファースルホン酸,p-トルエンスルホン酸,p-トルエンスルホン酸ピリジニウム,シュウ酸,塩化ピリジニウム等の有機酸(或いはその塩)、例えば塩酸,硫酸,硝酸等の無機酸、例えば塩化アルミニウム,三ふっ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(BF3・Et20)等のルイス酸等が挙げられる。
【0066】
酸触媒の使用量は特に限定されないが、一般式[13]で示される化合物に対して通常0.1〜20モル%、好ましくは1〜10モル%の範囲から適宜選択される。
【0067】
必要に応じて用いられる反応溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、シクロヘキサン、n-ヘキサン、n-オクタン等の炭化水素類、例えば塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類、例えばメタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール等のアルコール類、例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらは夫々単独で用いても、二種以上適宜組み合わせて用いても良い。
【0068】
反応温度は特に限定されないが、通常0〜150℃、好ましくは20〜80℃の範囲から適宜選択される。
【0069】
反応時間は、反応させる上記一般式[13]で示される化合物等の種類や濃度等の反応条件により自ら異なるが、通常0.5〜10時間の範囲から適宜選択される 。
【0070】
本発明に係る上記一般式[1]で示されるモノマーは、また、下記に示す製造法によっても得ることができる。
即ち、例えば上記一般式[13]で示される化合物とジオール類とを要すれば適当な溶媒中、酸触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。
【0071】
ジオール類としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、2,2-ジメチルプロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、2,2,4-トリメチル-1,6-ヘキサンジオール、トリエチレングリコール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、1,2-シクロヘキサンジオール、1,3-シクロヘキサンジオール等が挙げられる。
【0072】
ジオール類の使用量は特に限定されないが、一般式[13]で示される化合物に対して通常1〜20倍モル、好ましくは3〜10倍モルの範囲から適宜選択される。
【0073】
酸触媒としては、例えばカンファースルホン酸、p-トルエンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸ピリジニウム塩等の有機酸(或いはその塩)、例えば塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸等が挙げられる。
【0074】
酸触媒の使用量は特に限定されないが、一般式[13]で示される化合物に対して通常0.1〜20モル%、好ましくは1〜10モル%の範囲から適宜選択される。
【0075】
必要に応じて用いられる反応溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、シクロヘキサン、n-ヘキサン、n-オクタン等の炭化水素類、例えば塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類、例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらは夫々単独で用いても、二種以上適宜組み合わせて用いても良い。尚、これら反応溶媒は、水と共沸混合物を形成し、反応系から水を除去できる溶媒が好ましい。
【0076】
反応温度は特に限定されないが、通常0〜150℃、好ましくは20〜130℃の範囲から適宜選択される。
【0077】
反応時間は、反応させる上記一般式[13]で示される化合物等の種類や濃度等の反応条件により自ら異なるが、通常0.5〜48時間の範囲から適宜選択される 。
【0078】
反応後の後処理等は、上記何れの製造法においても通常行われる後処理法に準じて行えばよく、得られた上記一般式[1]で示されるモノマーは特に精製することなく、粗製のままで重合反応に付してもよく(即ち、未反応の、上記一般式[13]で示される化合物が共存している状態であってもよい。)、また蒸留やカラムクロマトグラフィー等の任意の精製方法により精製した後、次の反応に付してもよい。
【0079】
尚、上記一般式[13]で示される化合物は、市販品を用いても或いは常法により適宜製造したものを用いても良い。
【0080】
また、本発明に係るモノマーがアルキルシリル基を有するものである場合には、上記何れかの製造法により得られたアルキルシリル基を有さない本発明に係るモノマーとアルキルシリルハライドとを、要すれば適当な溶媒中、塩基性触媒の存在下で反応させることにより得ることができる。
【0081】
アルキルシリルハライドとしては、例えばクロロトリメチルシラン、クロロトリエチルシラン、クロロジメチルエチルシラン、クロロトリプロピルシラン、クロロトリイソプロピルシラン、クロロトリブチルシラン、クロロトリヘキシルシラン、ブチルクロロジメチルシラン等が挙げられる。
【0082】
アルキルシリルハライドの使用量は特に限定されないが、アルキルシリル基を有さない一般式[1]で示される化合物に対して通常1〜20倍モル、好ましくは1〜5倍モルの範囲から適宜選択される。
【0083】
塩基性触媒としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、ピペリジン、ピリジン、4-ジメチルアミノピリジン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ-5-エン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、トリ-n-ブチルアミン、N-メチルモルホリン等の有機アミン類、例えば水素化ナトリウム等の金属水素化物類、例えばn-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウム等の塩基性有機アルカリ金属化合物類等が挙げられる。
【0084】
塩基性触媒の使用量は特に限定されないが、アルキルシリル基を有さない一般式[1]で示される化合物に対して通常0.1〜20倍モル、好ましくは1〜5倍モルの範囲から適宜選択される。
【0085】
必要に応じて用いられる反応溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、シクロヘキサン、n-ヘキサン、n-オクタン等の炭化水素類、例えば塩化メチレン、ジクロロエタン、トリクロロエチレン、四塩化炭素、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、プロピオン酸メチル等のエステル類、例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらは夫々単独で用いても、二種以上適宜組み合わせて用いても良い。
【0086】
反応温度は特に限定されないが、通常0〜150℃、好ましくは20〜80℃の範囲から適宜選択される。
【0087】
反応時間は、反応させるアルキルシリル基を有さない上記一般式[1]で示される化合物等の種類や濃度等の反応条件により自ら異なるが、通常0.5〜48時間の範囲から適宜選択される。
【0088】
反応後の後処理等は、通常行われる後処理法に準じて行えばよく、得られたアルキルシリル基を有する上記一般式[1]で示されるモノマーは特に精製することなく、粗製のままで重合反応に付してもよく(即ち、未反応の、上記一般式[13]で示される化合物や、アルキルシリル基を有さない本発明に係るモノマーが共存している状態であってもよい。)、また蒸留やカラムクロマトグラフィー等の任意の精製方法により精製した後、次の反応に付してもよい。
【0089】
本発明に係る上記一般式[1a]で示されるモノマー単位を構成単位として含んで成る本発明に係るポリマーとしては、本発明に係るモノマー単位1種以上、或いは本発明に係るモノマー単位1種以上と本発明に係るモノマー単位以外のモノマー単位(以下、「その他のモノマー単位」という。)1種以上とを構成単位として含んで成るポリマーが挙げられる。
【0090】
上記その他のモノマー単位としては、例えば下記一般式[14a]及び[15a]で示されるモノマー単位が挙げられる。
【0091】
【化33】
Figure 0004034896
【0092】
[式中、R9は水素原子,低級アルキル基又はハロゲン原子を表し、R10は水素原子,低級アルキル基,ハロゲン原子,カルボキシル基,アルキルオキシカルボニル基又はホルミル基を表し、R11は水素原子,低級アルキル基,カルボキシル基,アルキルオキシカルボニル基又はハロゲン原子を表し、R12は二重結合を有していても良いアルキレン基又は結合手を表し、R13は水素原子,アルキル基,ハロアルキル基,脂肪族ヘテロ環基,ハロゲン原子,アルキルオキシカルボニル基,ヒドロキシアルキルオキシカルボニル基,アシルオキシ基,シアノ基,カルボキシル基,ホルミル基,カルバモイル基又はヒドロキシル基を表す。また、R10とR13とで結合して−CO−Q−CO−基{QはO又はN−R14(R14は水素原子又は低級アルキル基を表す。)}を形成していても良い。]
【0093】
【化34】
Figure 0004034896
【0094】
[式中、G’は脂肪族環式炭化水素基を表し、R20及びR21は夫々独立して、水素原子,アルキル基,親水性を有する基又はアルキルオキシカルボニル基を表す。また、R20とR21とで結合してジカルボキシイミド(−CO−NH−CO−)基を形成していても良い。]
【0095】
上記一般式[14a]で示されるモノマー単位の中では、下記一般式[16]で示されるものが特に好ましい。
【0096】
【化35】
Figure 0004034896
【0097】
(式中、R10とR13とで結合して−CO−Q−CO−基{QはO又はN−R14[R14は水素原子又は低級アルキル基を表す。]}を形成していても良い。)
【0098】
また、一般式[15a]で示されるモノマー単位の中では、下記一般式[17]〜[19]で示されるものが特に好ましい。
【0099】
【化36】
Figure 0004034896
【0100】
【化37】
Figure 0004034896
【0101】
【化38】
Figure 0004034896
【0102】
(式中、R20、R21及びkは前記と同じ。)
【0103】
また、本発明に係るポリマーは、上記一般式[13]で示される化合物に由来する下記一般式[13a]
【0104】
【化39】
Figure 0004034896
【0105】
(式中、R1,R2,X及びZは前記と同じ。)で示されるモノマー単位を構成単位として含んでいても良い。
【0106】
一般式[14a]に於いて、R9,R10,R11及びR13で示されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、沃素等が挙げられる。
9,R10及びR11で示される低級アルキル基としては、直鎖状でも分枝状でも良く、例えば炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基等が挙げられる。
10,R11及びR13で示されるアルキルオキシカルボニル基としては、直鎖状でも分枝状でも或いは環状でも良く、また、二重結合を有していても良い。直鎖状又は分枝状のアルキルオキシカルボニル基としては、例えば炭素数2〜19のアルキルオキシカルボニル基が挙げられ、具体的にはメチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、エテニルオキシカルボニル基、プロペニルオキシカルボニル基、ブテニルオキシカルボニル基、tert-ブチルオキシカルボニル基、2-エチルヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられ。また、環状のアルキルオキシカルボニル基としては、環は単環でも多環でも良く、例えば炭素数7〜14の脂環状アルキルオキシカルボニル基が挙げられ、具体的にはシクロヘキシルオキシカルボニル基、トリシクロデカニルオキシカルボニル基、アダマンチルオキシカルボニル基、ノルボルニルオキシカルボニル基、ビシクロ[3.2.1]オクテニルオキシカルボニル基、ビシクロ[2.2.2]オクチルオキシカルボニル基、メンチルオキシカルボニル基、イソボルニルオキシカルボニル基等が挙げられる。 R13で示されるアルキル基としては、直鎖状でも分枝状でも或いは環状でも良く、例えば炭素数1〜20のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、2-エチルヘキシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
ハロアルキル基としては、例えば上記アルキル基が任意にハロゲン化(例えばフッ素化、塩素化、臭素化、沃素化等。)された炭素数1〜20のハロアルキル基が挙げられ、具体的にはクロロメチル基、ブロモメチル基、トリフルオロメチル基、2-クロロエチル基、3-クロロプロピル基、3-ブロモプロピル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、2-パーフルオロオクチルエチル基、パーフルオロオクチル基、1-クロロデシル基、1-クロロオクタデシル基等が挙げられる。
脂肪族ヘテロ環基としては、例えば5員環又は6員環の脂肪族ヘテロ環基が好ましく、異性原子として1〜3個の例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を含んでいるものが挙げられ、その具体例としては、例えばピロリジル-2-オン基、ピペリジノ基、モルホリノ基等が挙げられる。
アシルオキシ基としては、カルボン酸由来の例えば炭素数2〜18のアシルオキシ基が好ましく、具体的にはアセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、ペンタノイルオキシ基、ヘキサノイルオキシ基、ヘプタノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ラウロイルオキシ基、ステアロイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等が挙げられる。
ヒドロキシアルキルオキシカルボニル基としては、上記した如きアルキルオキシカルボニル基の水素原子がヒドロキシル基に置換された炭素数2〜19のヒドロキシアルキルオキシカルボニル基が挙げられ、具体的にはヒドロキシメチルオキシカルボニル基、ヒドロキシエチルオキシカルボニル基、ヒドロキシプロピルオキシカルボニル基、ヒドロキシブチルオキシカルボニル基、ヒドロキシペンチルオキシカルボニル基、ヒドロキシヘキシルオキシカルボニル基、ヒドロキシヘプチルオキシカルボニル基、ヒドロキシオクチルオキシカルボニル基、ヒドロキシドデシルオキシカルボニル基、ヒドロキシオクタデシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
12で示される二重結合を有していても良いアルキレン基としては、直鎖状でも分枝状でも良く、例えば炭素数1〜10のアルキレン基が挙げられ、また、二重結合を有している場合としては、該アルキレン基の末端または鎖中の任意の位置に二重結合を1個以上、好ましくは1〜5個、より好ましくは1〜3個有しているものが挙げられ、具体的にはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、2-メチルプロピレン基、ペンチレン基、2,2-ジメチルプロピレン基、2-エチルプロピレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、2-エチルヘキシレン基、ノニレン基、デシレン基、エテニレン基、プロペニレン基、ブテニレン基、ペンテニレン基、ヘキセニレン基、ブタジエニレン基等が挙げられる。
【0107】
一般式[14a]に於いて、R10とR13とで結合して形成される−CO−Q−CO−基に於ける、Qに於いて、R14で示される低級アルキル基としては、直鎖状でも分枝状でも或いは環状でも良く、例えば炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、sec-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチルペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基,シクロプロピル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基等が挙げられる。
【0108】
一般式[14a]で示されるその他のモノマー単位は、一般式[14]
【0109】
【化40】
Figure 0004034896
【0110】
(式中、R9〜R13は前記に同じ。)で示されるモノマーに由来するものである 。
該モノマーの具体例としては、例えばギ酸ビニル,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,酢酸イソプロペニル等の炭素数3〜20のアルケニルエステル類、例えば塩化ビニル,塩化ビニリデン,フッ化ビニリデン,テトラフルオロエチレン,テトラクロロエチレン等の炭素数2〜20の含ハロゲンエチレン性不飽和化合物類、例えばアクリル酸,メタクリル酸,イタコン酸,マレイン酸,フマル酸,クロトン酸,シトラコン酸,メサコン酸,ビニル酢酸,アリル酢酸等の炭素数3〜20のエチレン性不飽和カルボン酸類(これら酸類は、例えばナトリウム,カリウム等のアルカリ金属塩やアンモニウム塩等、塩の形になっているものでもよい。)、例えばメタクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸プロピル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸2-エチルヘキシル,メタクリル酸ラウリル,メタクリル酸ステアリル,メタクリル酸ビニル,メタクリル酸アリル,メタクリル酸アダマンチル,メタクリル酸トリシクロデカニル,メタクリル酸メンチル,メタクリル酸ノルボルニル,メタクリル酸イソボルニル,アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチル,アクリル酸2-エチルヘキシル,アクリル酸ラウリル,アクリル酸ステアリル,アクリル酸ビニル,アクリル酸アダマンチル,アクリル酸トリシクロデカニル,アクリル酸メンチル,アクリル酸ノルボルニル,アクリル酸イソボルニル,イタコン酸ジメチル,イタコン酸ジエチル,マレイン酸ジメチル,マレイン酸ジエチル,フマル酸ジメチル,フマル酸ジエチル,クロトン酸メチル,クロトン酸エチル,クロトン酸ビニル,シトラコン酸ジメチル,シトラコン酸ジエチル,メサコン酸ジメチル,メサコン酸ジエチル,3-ブテン酸メチル,メタクリル酸2-ヒドロキシエチル,メタクリル酸3-ヒドロキシプロピル,メタクリル酸2-ヒドロキシプロピル,アクリル酸2-ヒドロキシエチル,アクリル酸3-ヒドロキシプロピル,アクリル酸2-ヒドロキシプロピル等の炭素数4〜20のエチレン性不飽和カルボン酸エステル類、例えばアクリロニトリル,メタクリロニトリル,シアン化アリル等の炭素数3〜20の含シアノエチレン性不飽和化合物類、例えばアクリルアミド,メタクリルアミド,マレイミド等の炭素数3〜20のエチレン性不飽和アミド化合物類、例えばアクロレイン,クロトンアルデヒド等の炭素数3〜20のエチレン性不飽和アルデヒド類、例えばビニルスルホン酸等の炭素数2〜20のエチレン性不飽和スルホン酸類(これら酸類は、例えばナトリウム,カリウム等のアルカリ金属塩等、塩の形になっているものでもよい。)、例えばビニルアミン,アリルアミン等の炭素数2〜20のエチレン性不飽和脂肪族アミン類、例えばN-ビニルピロリドン,ビニルピペリジン等の炭素数5〜20のエチレン性不飽和脂肪族ヘテロ環状アミン類、例えばアリルアルコール,クロチルアルコール等の炭素数3〜20のエチレン性不飽和アルコール類、例えばブタジエン,イソプレン等の炭素数4〜20のジエン系化合物類等が挙げられる。
【0111】
一般式[15a]で示されるモノマー単位は、一般式[15]
【0112】
【化41】
Figure 0004034896
【0113】
(式中、Gは重合性二重結合を有する脂肪族環式炭化水素基を表し、R20及びR21は前記と同じ。)で示されるモノマーに由来するものである。
【0114】
一般式[15a]に於いて、G’で示される脂肪族環式炭化水素基は、一般式[15a]に於ける、Gで示される、重合性二重結合を有する脂肪族環式炭化水素基に由来するものであるが、該重合性二重結合を有する脂肪族環式炭化水素基としては、例えば炭素数7〜12の脂肪族多環式炭化水素基が挙げられ、具体的には下記式で示されるもの等が好ましいものとして挙げられる。
【0115】
【化42】
Figure 0004034896
【0116】
【化43】
Figure 0004034896
【0117】
【化44】
Figure 0004034896
【0118】
【化45】
Figure 0004034896
【0119】
一般式[15a]及び[15]に於いて、R20及びR21で示されるアルキルオキシカルボニル基としては、直鎖状でも分枝状でも良く、例えば炭素数2〜9のアルキルオキシカルボニル基が挙げられ、具体的にはメチルオキシカルボニル基、エチルオキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、tert-ブチルオキシカルボニル基、2-エチルヘキシルオキシカルボニル基等が挙げられる。
親水性を有する基としては、例えばヒドロキシアルキルオキシカルボニル基,シアノ基,ホルミル基,ヒドロキシル基,ヒドロキシアルキル基,カルボキシル基,カルボキシアルキル基,カルバモイル基,−CH2OCOCH2COCH3基,−CH2OCOCH2COC25基,或いはR20とR21とで結合して形成されるジカルボキシイミド(−CO−NH−CO−)基等が挙げられる。
該ヒドロキシアルキルオキシカルボニル基としては、上記した如きアルキルオキシカルボニル基の水素原子がヒドロキシル基に置換された炭素数3〜9のヒドロキシアルキルオキシカルボニル基が挙げられ、具体的にはヒドロキシエチルオキシカルボニル基、ヒドロキシプロピルオキシカルボニル基、ヒドロキシブチルオキシカルボニル基、ヒドロキシペンチルオキシカルボニル基、ヒドロキシヘキシルオキシカルボニル基、ヒドロキシヘプチルオキシカルボニル基、ヒドロキシオクチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
また、ヒドロキシアルキル基としては、直鎖状でも分枝状でも良く、例えば炭素数1〜8のヒドロキシアルキル基が挙げられ、具体的にはヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基、ヒドロキシヘキシル基、ヒドロキシヘプチル基、ヒドロキシオクチル基等が挙げられる。
カルボキシアルキル基としては、直鎖状でも分枝状でもよく、例えば炭素数2〜6のカルボキシアルキル基が挙げられ、具体的にはカルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、カルボキシブチル基、カルボキシペンチル基等が挙げられる。
【0120】
一般式[15]で示されるモノマーの具体例としては、例えば下記の如きモノマーが挙げられる。
【0121】
【化46】
Figure 0004034896
【0122】
【化47】
Figure 0004034896
【0123】
【化48】
Figure 0004034896
【0124】
【化49】
Figure 0004034896
【0125】
【化50】
Figure 0004034896
【0126】
【化51】
Figure 0004034896
【0127】
【化52】
Figure 0004034896
【0128】
【化53】
Figure 0004034896
【0129】
【化54】
Figure 0004034896
【0130】
【化55】
Figure 0004034896
【0131】
【化56】
Figure 0004034896
【0132】
【化57】
Figure 0004034896
【0133】
【化58】
Figure 0004034896
【0134】
【化59】
Figure 0004034896
【0135】
本発明に係るポリマーを製造するに当たっては、本発明に係るモノマー以外にこれらのモノマー(以下、「その他のモノマー」という。)を一種又は二種以上適宜組み合わせて用いても良い。尚、本発明に係るポリマーをArF用レジスト材料として用いる場合には、本発明に係るモノマーと組み合わせて用いるこれらその他のモノマーは、基板密着性を向上させるためには、親水性を有する基を有するモノマーが好ましく用いられ、親水性を有する基を有し且つ多環式炭化水素基を有するモノマーがより好ましく用いられる。
【0136】
本発明に係るポリマーとしては、例えば下記一般式[20]で示されるものが挙げられる。
【0137】
【化60】
Figure 0004034896
【0138】
(式中、x+y+z=1、0.10≦x≦0.99、0≦y≦0.90、0≦z≦0.90、0.01≦y+z≦0.90を表し、また、nは重合度を表す。尚、その他の記号は前記と同じ。)
【0139】
また、本発明に係るポリマーに於いて、上記一般式[13a]で示されるモノマー単位を構成単位として含む場合には、本発明に係るポリマーとしては、例えば下記一般式[20’]で示されるものが挙げられる。
【0140】
【化61】
Figure 0004034896
【0141】
(式中、x+y+z+z'=1、0.10≦x≦0.99、0≦y≦0.90、0≦z≦0.90、0≦z'≦0.50、0.01≦y+z+z'≦0.90を表し、また、nは重合度を表す。尚、その他の記号は前記と同じ。)
【0142】
これら本発明に係るポリマーのうち、より具体的には、下記一般式[20'']で示されるものが好ましいものとして挙げられる。
【0143】
【化62】
Figure 0004034896
【0144】
(式中、x+y+z=1、0.10≦x≦0.99、0≦y≦0.90、0≦z≦0.90、0.01≦y+z≦0.90を表し、また、nは重合度を表し、R20'は水素原子又はヒドロキシメチル基を表し、Qは前記と同じ。また、R’は下記一般式[7]、[8]又は[8’]を表す。
【0145】
【化63】
Figure 0004034896
【0146】
【化64】
Figure 0004034896
【0147】
【化65】
Figure 0004034896
【0148】
{式中、R1'は水素原子を表し、R2'及びR3'は炭素数1〜4の低級アルキル基を基を表し、また、R1'とR2'とが結合して炭素数3〜4のメチレン鎖を形成していてもよく、Y及びY’は下記式[9]又は下記一般式[10]で示される基を表す。
【0149】
【化66】
Figure 0004034896
【0150】
【化67】
Figure 0004034896
[式中、R4'とR5'は水素原子又は炭素数1〜4の低級アルキル基を表す。]})
【0151】
本発明に係るポリマーの具体例としては、例えば下記に示すセグメントを有するポリマーが挙げられる。
【0152】
【化68】
Figure 0004034896
【0153】
【化69】
Figure 0004034896
【0154】
【化70】
Figure 0004034896
【0155】
【化71】
Figure 0004034896
【0156】
【化72】
Figure 0004034896
【0157】
【化73】
Figure 0004034896
【0158】
【化74】
Figure 0004034896
【0159】
【化75】
Figure 0004034896
【0160】
【化76】
Figure 0004034896
【0161】
【化77】
Figure 0004034896
【0162】
【化78】
Figure 0004034896
【0163】
【化79】
Figure 0004034896
【0164】
【化80】
Figure 0004034896
【0165】
【化81】
Figure 0004034896
【0166】
本発明に係るポリマーは、例えば下記(a)又は(b)に示す方法により容易に得る事が出来る。
【0167】
(a)方法−1
本発明に係るモノマーと、要すればその他のモノマーとを適当な溶媒中、触媒量のラジカル重合開始剤の存在下、要すれば不活性ガス雰囲気下で、20〜150℃で0.5〜48時間常法に従って重合反応を行う。反応後は高分子取得法の常法に従って後処理を行うことにより、目的の上記一般式[1a]で示されるモノマー単位を構成単位として含んで成るポリマーを得ることができる。
【0168】
ラジカル重合開始剤としては、例えばアゾビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオン酸メチル)、2,2'-アゾビス(2-メチルブチロニトリル)、2,2'-アゾビス(2,4-ジメチル-4-メトキシバレロニトリル)、4,4'-アゾビス(4-シアノペンタン酸)等のアゾ系重合開始剤、例えばラウロイルパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド、ビス(4-tert-ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、tert-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、メチルエチルケトンパーオキシド等の過酸化物系重合開始剤等が挙げられる。
【0169】
反応溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル等のエステル類、例えばエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン等のエーテル類、例えばエタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、sec-ブタノール、イソブタノール、tert-ブタノール等のアルコール類、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類等の有機溶剤が挙げられる。
【0170】
また、重合反応を不活性ガス雰囲気下で行う場合に用いられる、不活性ガスとしては、例えば窒素ガス、アルゴンガス等が挙げられる。
【0171】
(b)方法−2
本発明に係るモノマーと要すればその他のモノマーとを適当な有機溶剤中、触媒量の有機金属触媒の存在下、要すれば不活性ガス雰囲気下で、−78〜50℃で0.5〜48時間常法に従って重合反応を行う。反応後は高分子取得法の常法に従って後処理を行うことにより、目的の上記一般式[1a]で示されるモノマー単位を構成単位として含んで成るポリマーを得ることができる。
【0172】
有機金属触媒としては、例えばn-ブチルリチウム,sec-ブチルリチウム,tert-ブチルリチウム,ナフタレンナトリウム,ナフタレンカリウム,クミルカリウム等の有機アルカリ金属化合物、例えば[Pd(CH3CN)4][BF4]2,[Pd(PhCN)4][BF4]2,[Pd(C(CH3)3CN)4][BF4]2,[Pd(C5H5N)4][BF4]2,[Pd(CH3CN)4-n(PPh3)n][BF4]2,[Pd(CH3CN)x(CO)y][BF4]2等の有機パラジウム化合物等が挙げられる。
【0173】
有機溶剤としては、例えばエチルエーテル、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,3-ジオキソラン等のエーテル類、例えばメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル等のエステル類、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、例えばニトロメタン、ニトロエタン等のニトロ化合物類等が挙げられ、これら有機溶剤は乾燥したものを用いることが好ましい。
【0174】
また、重合反応を不活性ガス雰囲気下で行う場合に用いられる、不活性ガスとしては、例えば窒素ガス、アルゴンガス等が挙げられる。
【0175】
本発明に係るモノマー及びその他のモノマーの重合反応時の濃度は、方法−1及び方法−2何れの場合も特に限定されないが、両者の合計が通常5〜95重量%、好ましくは10〜90重量%の範囲となるよう適宜選択される。
【0176】
本発明に係る、一般式[1a]で示されるモノマー単位を構成単位として含んで成るポリマーの分子量としては、特に限定されないが、重量平均分子量として通常1,000〜300,000、好ましくは1,500〜50,000、より好ましくは1,500〜30,000のものが挙げられる。また、該ポリマーの重合度(n)としては、特に限定されないが、通常4〜2000、好ましくは8〜500、より好ましくは10〜300である。
【0177】
本発明に係るモノマーとその他のモノマーとを重合反応させることにより得られるコポリマーに於ける、本発明に係るモノマー由来のモノマー単位の構成率としては、特に限定されるものではないが、通常99〜10重量%、好ましくは95〜20重量%の範囲から適宜選択される。
【0178】
また、その他のモノマー由来のモノマー単位の構成率としては、通常1〜90重量%、好ましくは5〜80重量%の範囲から適宜選択される。
【0179】
このようにして得られた本発明に係るポリマーは、分子内に例えば上記一般式[5]又は[6]で示される、保護された水酸基を1又は2個有する置換アルキル基又は置換アルケニル基を有することが特徴である。
【0180】
本発明に係るポリマーを本発明のレジスト材料として用いることにより、該ポリマー中の上記一般式[5]又は[6]で示される、保護された水酸基を1又は2個有する置換アルキル基又は置換アルケニル基の保護基が露光により発生した酸の作用により外れて(脱保護して)生ずる水酸基が、従来用いられているノボラック樹脂やフェノール樹脂の可溶性基であるフェノール性水酸基と同等のpKa(12〜13)を有する基となるので、前記基を本発明に係るポリマーに導入することにより、露光後の現像処理に於いて既存のアルカリ現像液である2.38%TMAH水溶液が使用可能になり、アルカリ現像時における溶解速度の制御が容易となり、且つ溶解特性の優れたレジスト材料を提供することが可能となった、という点に顕著な効果を奏するものである。
従って、前記本発明に係るポリマーと、露光により酸を発生する感光性化合物と、これ等を溶解可能な溶剤とを含んで成るレジスト組成物は次世代露光技術として有力なArFエキシマレーザ用レジスト材料として極めて有効に使用し得る。
【0181】
本発明のレジスト組成物に於いて、露光により酸を発生する感光性化合物(以下、酸発生剤と略記する。)としては、文字通り露光により酸を発生する感光性化合物でレジストパターン形成に悪影響を及ぼさないものであれば何れにても良いが、特に193nm付近の光透過性が良好でレジスト組成物の高透明性を維持出来るか、又は露光により193nm付近の光透過性が高められレジスト組成物の高透明性を維持出来る酸発生剤がより好ましく挙げられる。この様な本発明に於いて特に好ましい酸発生剤としては、例えばトリメチルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート、シクロヘキシルメチル(2-オキソシクロヘキシル)スルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート、シクロペンチルメチル(2-オキソシクロヘキシル)スルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート、2-オキソシクロヘキシルメチル(2-ノルボルニル)スルホニウム・トリフルオロメタンスルホネート等のスルホニウム塩類、トリフルオロメチルスルホニルオキシ-7-オキサビシクロ[2.2.1]ヘプト-5-エン-2,3-ジカルボキシイミド、トリフルオロメチルスルホニルオキシビシクロ[2.2.2]ヘプト-5-エン-2,3-カルボキシイミド、トリフルオロメチルスルホニルオキシスクシンイミド等のカルボン酸イミド化合物類、1-シクロヘキシルスルホニル-1-(1,1-ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1-ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1-メチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert-ブチルスルホニルジアゾメタン、tert-ブチルスルホニルメチルスルホニルジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニルエチルスルホニルジアゾメタン等のジアゾジスルホン化合物類等が挙げられる。
尚、上記酸発生剤は、市販品を用いても或いは常法により適宜合成したものを用いてもよい。
【0182】
本発明で用いられる溶剤としては、本発明に係るポリマーと酸発生剤とを溶解可能なものであれば何れにても良いが、通常は成膜性が良好で、且つ190〜400nm付近に吸収を有しないものがより好ましく用いられる。具体的にはメチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸2-エトキシエチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、2-ヘプタノン、1,4-ジオキサン、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル等が挙げられる。
【0183】
本発明のレジスト組成物は、通常前記の3成分(本発明に係るポリマー、酸発生剤及び溶剤)を主たる構成成分とするが、必要に応じて紫外線吸収剤[例えば9-ジアゾフルオレン及びその誘導体、1-ジアゾ-2-テトラロン、2-ジアゾ-1-テトラロン、9-ジアゾ-10-フェナントロン、ベンゾフェノン、9-(2-メトキシエトキシ)メチルアントラセン、9-(2-エトキシエトキシ)メチルアントラセン、9-(4-メトキシブトキシ)メチルアントラセン、酢酸9-アントラセンメチル、ベンゾフェノン等が挙げられる。]等を添加してもよい。
【0184】
更にまた、通常この分野で使用される感度調整剤[例えば、ポリビニルピリジン、ポリ(ビニルピリジン/メタクリル酸メチル)、ピリジン、ピペリジン、トリエチルアミン、トリ-n-プロピルアミン、トリ-n-ブチルアミン、トリオクチルアミン、トリベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ-n-ブチルアンモニウムヒドロキシド、N-メチル-2-ピロリドン等が挙げられる。]、可塑剤[例えば、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジプロピル等が挙げられる。]、有機酸[例えば、サリチル酸、乳酸、2-ヒドロキシナフタレン-3-カルボン酸、2-ニトロ安息香酸、フタル酸、コハク酸、マロン酸等が挙げられる。]、及び界面活性剤[例えば、市販の各種ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤や各種フッ素系界面活性剤{例えば、フロラード(住友3M(株)商品名)、エフトップ(トーケムプロダクツ(株)商品名)、サーフロン(旭硝子(株)商品名)、フタージェント(ネオス(株)商品名)、メガファック(大日本インキ(株)商品名)、ユニダイン(ダイキン工業(株)商品名)等の商品名で市販されている。}等が挙げられる。]等を適宜1種以上これ等に添加してもよい。
【0185】
本発明のレジスト組成物を用いてパターン形成を行うには、例えば以下の如くして行えば良い。
即ち、本発明のレジスト組成物を、例えばシリコンウェハー等の半導体基板上に厚みが0.3〜2.0μm程度となるように塗布(3層の上層として用いる場合には0.1〜0.5μm程度)し、これをオーブン中、70〜130℃で10〜30分間、若しくはホットプレート上、60〜150℃、好ましくは60〜110℃で60〜180秒間プリベークする。
次いで、目的のパターンを形成するためのマスクを上記の如くして得たレジスト膜上にかざし、例えば220nm以下の遠紫外光を露光量1〜100mJ/cm2程度となるように照射した後、ホットプレート上で60〜150℃、好ましくは60〜110℃で60〜180秒間ベークする。更に、0.1〜5%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液等の現像液を用い、0.5〜3分程度、浸漬(dip)法、パドル(puddle)法、スプレー(spray)法等の常法により現像することにより、基板上に目的のパターンを形成することができる。
【0186】
本発明に係るポリマーと酸発生剤とのレジスト組成物に於ける混合比としては、ポリマー100重量部に対して酸発生剤は1〜30重量部、好ましくは1〜20重量部が挙げられる。また、本発明のレジスト組成物中の溶剤の量としては、本発明に係るポリマーと酸発生剤とを溶解した結果得られるポジ型レジスト材料を基板上に塗布する際に支障をきたさない量であれば特に限定されるものではないが、ポリマー1重量に対して通常1〜20重量、好ましくは1.5〜10重量の範囲が挙げられる。
【0187】
上記した如き各種パターン形成法に於いて用いられる現像液としては、レジスト材料の溶解性に応じて、露光部と未露光部との溶解度差を大きくさせ得る様な適当な濃度のアルカリ水溶液を選択すれば良く、通常0.01〜20%の範囲から適宜選択される。更に、使用するアルカリ水溶液としては、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、トリエタノールアミン、モルホリン、1-メチルモルホリン等の有機アミン類、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ化合物類等を含む水溶液が挙げられる。
【0188】
また、半導体基板としては、例えばシリコンウェハー,ポリシリコン,TiN基板,BPSG基板等が挙げられる。尚、これら半導体基板は、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)等の基板処理剤で処理しておくことが好ましい。
【0189】
本発明に係るポリマーは、例えば上記した如き一般式[5]又は[6]で示される、保護された水酸基を1又は2個有する置換アルキル基又は置換アルケニル基を有する一般式[1a]で示されるモノマー単位を構成単位として含んで成ることに起因して、これをレジスト材料として用いた場合、従来の同種目的で使用されるポリマーに比して、pKaを適宜選択設定することができるため、アルカリ現像時の溶解速度の制御が可能となり、そのため良好なレジストパターンが得られるため、より集積度の高い半導体集積回路等の半導体装置の製造が可能である、という点に顕著な効果を奏するものである。
【0190】
本発明のレジスト組成物は、遠紫外光、KrFエキシマレーザ光及び電子線や軟X線照射でも酸が発生し、化学増幅作用される事が確認されている。従って、本発明のレジスト組成物は化学増幅作用を利用して低露光量の遠紫外光、KrFエキシマレーザ光及び電子線或いは軟X線照射法によってもパターン形成可能なレジスト材料である。
【0191】
本発明のレジスト材料について具体例で説明すると、220nm以下の波長の遠紫外線光、例えばArFエキシマレーザ光(λ=193nm)等で露光された部位は、例えば下記[式1],[式2],又は[式3]で示される光反応に従って酸が発生する。
【0192】
【式1】
Figure 0004034896
【0193】
【式2】
Figure 0004034896
【0194】
【式3】
Figure 0004034896
【0195】
露光工程に続いて加熱処理すると下記[式4]又は[式5]の反応に従って本発明に係るポリマーの特定の官能基が酸により脱保護し、アルカリ可溶性となって現像の際、現像液に溶出してくる。
【0196】
【式4】
Figure 0004034896
【0197】
【式5】
Figure 0004034896
【0198】
他方、未露光部は酸が発生しない為、加熱処理しても化学変化は起こらない。このように本発明に係るポリマーを含んで成るレジスト組成物を用いてパターン形成を行った場合には、露光部と未露光部との間でアルカリ現像液に対して溶解度差を生じ、その結果、良好なコントラストを有したポジ型のパターンが形成される。
【0199】
以下に実施例及び参考例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれ等により何等制約を受けるものではない。
尚、実施例で使用される酸発生剤については、例えば特開平7-25846号公報,T.M.Chapman等;Synthesis,1971,591、T.M.Chapman等;J.Org,Chem.,38,3908(1973).等に記載の方法で合成した。
【0200】
【実施例】
参考例1. 5-ノルボルネン-2-メチル アセトアセテートの合成
5-ノルボルネン-2-メタノール(endo-exo混合物) 100.30g(807.7mmol)をトルエン 800mlに溶解し、これにトリエチルアミン 0.82g(8.1mmol)を注入し、ジケテン 67.9g(807.7mmol)を30℃で15分かけて滴下した後、同温で4時間攪拌反応させた。一夜放置後、反応液を1N-H2SO4 260ml、水 260mlで4回順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留去後、ヴィグリュー精留管で減圧蒸留して、目的とする微黄色油状の5-ノルボルネン-2-メチル アセトアセテート 118.4g(収率 70%)を得た。
1H-NMR δppm(CDCl3,270MHz):0.56,1.17(m,1H),1.26(d,1H),1.44(d,1H),1.72-1.89(m,1H),2.28(s,3H),2.40(m,1H),2.83(s,1H),2.88(s,1H),3.47(s,2H),3.74,4.05(dd,1H),3.92,4.22(dd,1H),5.00(s,0.1H,エノール化2重結合 10%分),5.93-6.18(m,2H),12.11(s,0.1H,エノール化OH 10%分)。
【0201】
参考例2. 5-ノルボルネン-2-メチル 3-メトキシ-2-ブテノエートの合成
参考例1で得られた5-ノルボルネン-2-メチル アセトアセテート 30g(144.1mmol)をオルトギ酸メチル 47ml(432.2mmol)に溶解し、これにカンファースルホン酸 1.67g(7.20mmol)を投入した後、室温で3.5時間攪拌反応させた。一夜放置後、反応液をトルエン 120mlで希釈し、飽和重曹水 60ml×2、水 60ml、飽和食塩水 60mlで順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留去後、得られた粗生成物を減圧蒸留して、目的とする微黄色オイルの5-ノルボルネン-2-メチル 3-メトキシ-2-ブテノエート 30.33g(収率 94%)を得た。
沸点:134-137℃/4mmHg。
1H-NMR δppm(CDCl3,270MHz):0.58,1.17(m,1H),1.26(d,1H),1.45(d,1H),1.80-1.90(m,1H),2.29(s,3H),2.38-2.43(m,1H),2.82(s,1H),2.90(s,1H),3.64(s,3H),3.66,4.00(dd,1H),3.86,4.14(dd,1H),5.03(s,1H),5.95-6.17(m,2H)。
【0202】
参考例3. 5-ノルボルネン-2-メチル 3-エトキシ-2-ブテノエートの合成
参考例1で得られた5-ノルボルネン-2-メチル アセトアセテート 62.48g(300mmol)をオルトギ酸エチル 150ml(900mmol)に溶解し、これにカンファースルホン酸 3.48g(15mmol)を投入して、室温で3.5時間攪拌反応させた。一夜放置後、反応液をトルエン 240mlで希釈し、飽和重曹水 120ml×2、水 120ml、飽和食塩水 120mlで順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留去後、得られた粗生成物を減圧蒸留して、目的とする微黄色オイルの5-ノルボルネン-2-メチル 3-エトキシ-2-ブテノエート 33.56g(収率 47%)を得た。
沸点:128-132℃/4mmHg。
1H-NMR δppm(CDCl3,270MHz):0.57,1.18(m,1H),1.27(d,1H),1.35(t,J=6.96,3H),1.45(d,1H),1.80-1.90(m,1H),2.29(s,3H),2.36-2.43(m,1H),2.82(s,1H),2.90(s,1H),3.83(q,J=6.96,2H),3.51,3.98 (dd,1H),3.65,4.13(dd,1H),5.00(s,1H),5.94-6.17(m,2H)。
【0203】
参考例4. 5-ノルボルネン-2-メチル 2,2-(2',2'-ジメチルプロピレンジオキシ)ブタノエートの合成
参考例1と同様の方法で得られた5-ノルボルネン-2-メチル アセトアセテート 52.07g(250mmol)をトルエン 250mlに溶解し、これに2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール 78.11g(750mmol)及びp-トルエンスルホン酸・1水和物 0.48g(2.5mmol)を投入して、分水器で副生する水分を除去しながら、4時間還流反応させた。反応終了後、反応液を飽和重曹水 125ml、水 125ml、飽和食塩水 125mlで順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留去後、得られた粗生成物を減圧蒸留して、目的とする微黄色オイルの5-ノルボルネン-2-メチル 2,2-(2',2'-ジメチルプロピレンジオキシ)ブタノエート 45.86g(収率 62.3%)を得た。
沸点:141-147℃/3mmHg。
1H-NMR δppm(CDCl3,270MHz):0.52-0.59,1.12-1.18(m,1H),0.94(s,3H),1.01(s,3H),1.25(d,1H),1.45(d,1H),1.46(s,3H),1.79-1.88(m,1H),2.38-2.43(m,1H),2.80(d,3H),2.89(s,1H),3.48-4.13(m,6H),5.92-6.17(m,2H)。
【0204】
参考例5. 5-ノルボルネン-2-メチル 2,2-(2'-ブチル-2'-エチルプロピレンジオキシ)ブタノエートの合成
参考例1と同様の方法で得られた5-ノルボルネン-2-メチル アセトアセテート 24.99g(120mmol)をトルエン 240mlに溶解し、これに2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール 28.85g(180mmol)及びdl-カンファースルホン酸 1.39g(6mmol)を投入して、分水器で副生する水分を除去しながら、5時間還流反応させた。反応終了後、反応液を飽和重曹水60ml、水60ml、飽和食塩水60mlで順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒留去後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィ[充填剤:ワコーゲルC-200(和光純薬工業(株)商品名);溶離液:n-ヘキサン/酢酸エチル=4/1]により精製して、目的とする微黄色油状の5-ノルボルネン-2-メチル 2,2-(2'-ブチル-2'-エチルプロピレンジオキシ)ブタノエート 32.95g(収率 78.3%)を得た。
1H-NMR δppm(CDCl3,270MHz):0.53-0.60(m,1H),0.77-0.84(m,3H),0.91(t,J=6.96,3H),1.11-1.51(m,10H),1.54(s,3H),1.79-1.88(m,1H),2.36-2.45(m,1H),2.81-2.78(m,3H),2.89(s,1H),3.54-4.19(m,6H),5.92-6.17(m,2H)。
【0205】
参考例6.
5-ノルボルネン-2-メタノール(endo-exo混合物) 0.40g(3.2mmol)、無水マレイン酸 2.98g(30.4mmol)、参考例2で得られた5-ノルボルネン-2-メチル 3-メトキシ-2-ブテノエート 10.31g(46.4mmol)及び乾燥テトラヒドロフラン(THF) 44mlを混合し、これを65℃に加熱した後、アゾビスイソブチロニトリル 0.53g(3.2mmol)を加えて、窒素気流中、同温度で16時間重合反応させた。反応終了後、反応液をn-ヘキサン 500ml中に注いでポリマーを析出させた。これを濾取し、乾燥して目的物 5.93g(収率 43%)を得た。得られたポリマーの5-ノルボルネン-2-メタノール単位,無水マレイン酸単位及び5-ノルボルネン-2-メチル 3-メトキシ-2-ブテノエート単位の構成比率は1H-NMR測定より約0.16:0.33:0.50であった。また、ポリスチレンを標準としたGPC(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ,溶媒:テトラヒドロフラン)測定から重量平均分子量(Mw)は2000、分散度は1.50であった。
【0206】
参考例7.
参考例5に於いて、5-ノルボルネン-2-メチル 3-メトキシ-2-ブテノエートの代わりに参考例3で得られた5-ノルボルネン-2-メチル 3-エトキシ-2-ブテノエートを用いた以外は参考例6と全く同様にして重合反応を行い、目的物 5.75g(収率 40%)を得た。得られたポリマーの5-ノルボルネン-2-メタノール単位,無水マレイン酸単位及び5-ノルボルネン-2-メチル 3-エトキシ-2-ブテノエート単位の構成比率は1H-NMR測定より約0.16:0.33:0.50であった。また、ポリスチレンを標準としたGPC(溶媒:テトラヒドロフラン)測定から重量平均分子量(Mw)は2300、分散度は1.48であった。
【0207】
参考例8.
参考例6に於いて、5-ノルボルネン-2-メチル 3-メトキシ-2-ブテノエートの代わりに参考例4で得られた5-ノルボルネン-2-メチル 2,2-(2',2'-ジメチルプロピレンジオキシ)ブタノエートを用いた以外は参考例6と全く同様にして重合反応を行い、目的物 6.48g(収率 38%)を得た。得られたポリマーの5-ノルボルネン-2-メタノール単位,無水マレイン酸単位及び5-ノルボルネン-2-メチル 2,2-(2',2'-ジメチルプロピレンジオキシ)ブタノエート単位の構成比率は1H-NMR測定より約0.16:0.33:0.50であった。また、ポリスチレンを標準としたGPC(溶媒:テトラヒドロフラン)測定から重量平均分子量(Mw)は2000、分散度は1.50であった。
【0208】
参考例9.
参考例6に於いて、5-ノルボルネン-2-メチル 3-メトキシ-2-ブテノエートの代わりに参考例5で得られた5-ノルボルネン-2-メチル 2,2-(2'-ブチル-2'-エチルプロピレンジオキシ)ブタノエートを用いた以外は参考例6と全く同様にして重合反応を行い、目的物 6.69g(収率 34%)を得た。得られたポリマーの5-ノルボルネン-2-メタノール単位,無水マレイン酸単位及び5-ノルボルネン-2-メチル 2,2-(2'-ブチル-2'-エチルプロピレンジオキシ)ブタノエート単位の構成比率は1H-NMR測定より約0.16:0.33:0.50であった。また、ポリスチレンを標準としたGPC(溶媒:テトラヒドロフラン)測定から重量平均分子量(Mw)は2500、分散度は1.29であった。
【0209】
参考例10.
窒素気流下、[Pd(CH3CN)4][BF4]2 0.09g(0.2mmol)をニトロメタン 15mlに懸濁し、この懸濁液に参考例1で得られた5-ノルボルネン-2-メチル アセトアセテート1.25g(6mmol)、参考例2で得られた5-ノルボルネン-2-メチル 3-メトキシ-2-ブテノエート3.11g(14mmol)、及びニトロメタン5mlからなる溶液を室温で5分間かけて滴下し、室温で16時間重合反応させた。反応終了後、重合触媒をろ去し、得られた母液をジイソプロピルエーテル(IPE)200ml中に注いでポリマーを析出させた。これを濾取し、乾燥して目的物1.98g(収率45%)を得た。得られたポリマーの5-ノルボルネン-2-メチル アセトアセテート単位、5-ノルボルネン-2-メチル 3-メトキシ-2-ブテノエート単位の構成比率は1H-NMR測定より約0.30:0.70であった。また、ポリスチレンを標準としたGPC(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィ,溶媒:テトラヒドロフラン)測定から重量平均分子量(Mw)は19200、分散度は2.27であった。
【0210】
実施例1.
下記の組成から成るレジスト組成物を調製した。
(a)参考例5で得られたポリマー 3.0g
(b)酸発生剤 60mg
(トリフェニルスルホニウム トリフルオロメタンスルホネート)
(c)エチレングリコールジメチルエーテル 15.6g
【0211】
上記組成から成るレジスト組成物を0.1μmのテフロンフィルターで濾過し、得られた濾液をシリコンウエハー上にスピンコートした後、140℃で60秒間ホットプレート上でベーキングを行い、膜厚が0.4μmのレジスト膜を得た。
次いで、窒素で充分にパージされた投影式露光実験機中に成膜したウエハーを静置し、パターンを描いたマスクを介してArFエキシマレーザ光(λ=193nm;NA 0.55)を露光した。露光後90℃で60秒間ホットプレート上で加熱し、現像液[2.38%TMAH水溶液。液温23℃。]を用いてパドル法で60秒間、現像した後、60秒間超純水でリンス処理を行い、0.17μm(露光量約36mJ/cm2)のライン アンド スペースパターンが得られた。
【0212】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は、半導体素子等の製造に於いて用いられる新規なレジスト組成物とこれを用いたパターン形成方法を提供するものであり、本発明のレジスト組成物は、次世代露光技術として有力なArFエキシマレーザ用レジスト材料として極めて有効に使用し得る。従って本発明は、例えば半導体産業等に於ける微細パターンの形成にとって大きな価値を有するものである。

Claims (13)

  1. 一般式[1a]
    Figure 0004034896
    (式中、Xは置換基を有していても良い多環式炭化水素基を表し、Zはスペーサー又は結合手を表し、Rは保護された水酸基を1又は2個有する置換アルキル基又は置換アルケニル基を表す。)で示されるモノマー単位を構成単位として含んで成るポリマーと、露光により酸を発生する感光性化合物と、これ等を溶解可能な溶剤とを含み、
    一般式[1a]に於ける、Rで示される、保護された水酸基を1又は2個有する置換アルキル基又はアルケニル基が一般式[5]
    Figure 0004034896
    (式中、R 1 及びR 2 は夫々独立して、水素原子,アルキル基,置換アルキル基又は脂肪族多環式炭化水素基を表し、また、R 1 とR 2 とが結合し、夫々が隣接する炭素原子と一緒になって脂肪族環を形成していても良く、R 3 はアルキル基,アルケニル基,ヒドロキシアルキル基,アルキルオキシカルボニル基又はアルキルシリル基を表す。)又は一般式[6]
    Figure 0004034896
    (式中、R はアルキル基を表し、R 1 ,R 2 及びR 3 は前記と同じ。また、R 3 とR とが結合して置換基を有していても良いメチレン鎖又は置換基を有していても良い脂肪族環を形成していても良い。)で示される基であり、
    一般式[1a]に於ける、Xで示される、置換基を有していても良い多環式炭化水素基が一般式[2a]
    Figure 0004034896
    (式中、R 16 及びR 17 は夫々独立して、水素原子,アルキル基,シアノ基,アルキルオキシカルボニル基又はカルバモイル基を表し、kは0又は1を表す。)で示される基、一般式[3a]
    Figure 0004034896
    (式中、R 18 及びR 19 は夫々独立して、水素原子,アルキル基,シアノ基,アルキルオキシカルボニル基又はカルバモイル基を表す。)で示される基、又は一般式[4a]
    Figure 0004034896
    で示される基である、レジスト組成物。
  2. 請求項1に記載のレジスト組成物において、
    一般式[1a]における、Rで示される、前記置換アルキル基又はアルケニル基が一般式[7]、[8]、又は[8’]
    Figure 0004034896
    Figure 0004034896
    Figure 0004034896
    (式中、R 1' は水素原子を表し、R 2' 及びR 3' は炭素数1〜4の低級アルキル基を表し、また、R 1' とR 2' とが結合し、夫々が隣接する炭素原子と一緒になって炭素数3〜4の低級アルキレン基を形成していてもよく、Y及びY’は一般式[9]
    Figure 0004034896
    又は一般式[10]
    Figure 0004034896
    (式中、R 4' とR 5' は水素原子又は炭素数1〜4の低級アルキル基を表す。)で示される基を表す。)
    で示される基である、レジスト組成物。
  3. 請求項1に記載のレジスト組成物において、
    一般式[1a]における、Zで示されるスペーサは、一般式[11]
    Figure 0004034896
    (式中、A 2 は酸素原子を有していても良い二価の炭化水素基を表し、A 1 及びA 3 は夫々独立して低級アルキレン基を表し、m,p,q及びrは夫々独立して、0又は1を表す。但し、mが1のときqは1を表し、m,p,q及びrの内の少なくとも1つは1である。)
    で示される基である、レジスト組成物。
  4. 請求項3に記載のレジスト組成物において、
    前記一般式[11]で示されるスペーサは一般式[12]
    Figure 0004034896
    (式中、m’及びp’は夫々独立して、0又は1を表す。但し、m’又はp’の少なくとも一方は1である。)
    で示される基である、レジスト組成物。
  5. 請求項1に記載のレジスト組成物において、
    16 〜R 19 は水素原子である、レジスト組成物。
  6. 一般式[20]
    Figure 0004034896
    (式中、Xは置換基を有していても良い多環式炭化水素基を表し、Zはスペーサー又は結合手を表し、Rは保護された水酸基を1又は2個有する置換アルキル基又は置換アルケニル基を表し、R 9 は水素原子,低級アルキル基又はハロゲン原子を表し、R 10 は水素原子,低級アルキル基,ハロゲン原子,カルボキシル基,アルキルオキシカルボニル基又はホルミル基を表し、R 11 は水素原子,低級アルキル基,カルボキシル基,アルキルオキシカルボニル基又はハロゲン原子を表し、R 12 は二重結合を有していても良いアルキレン基又は結合手を表し、R 13 は水素原子,アルキル基,ハロアルキル基,脂肪族ヘテロ環基,ハロゲン原子,アルキルオキシカルボニル基,ヒドロキシアルキルオキシカルボニル基,アシルオキシ基,シアノ基,カルボキシル基,ホルミル基,カルバモイル基又はヒドロキシル基を表し、R 10 とR 13 とで結合して−CO−Q−CO−基{QはO又はN−R 14 (R 14 は水素原子又は低級アルキル基を表す。)}を形成していても良く、G’は脂肪族環式炭化水素基を表し、R 20 及びR 21 は夫々独立して、水素原子,アルキル基,親水性を有する基又はアルキルオキシカルボニル基を表し、R 20 とR 21 とで結合してジカルボキシイミド(−CO−NH−CO−)基を形成していても良く、x+y+z=1、 0.10 ≦x≦ 0.99 0 ≦y≦ 0.90 0 ≦z≦ 0.90 0.01 ≦y+z≦ 0.90 を表し、また、nは重合度を表す。)
    で示されるポリマーを含んで成り、
    一般式[20]に於ける、Xで示される、置換基を有していても良い多環式炭化水素基が一般式[2a]
    Figure 0004034896
    (式中、R 16 及びR 17 は夫々独立して、水素原子,アルキル基,シアノ基,アルキルオキシカルボニル基又はカルバモイル基を表し、nは0又は1を表す。)で示される基、一般式[3a]
    Figure 0004034896
    (式中、R 18 及びR 19 は夫々独立して、水素原子,アルキル基,シアノ基,アルキルオキシカルボニル基又はカルバモイル基を表す。)で示される基、又は一般式[4a]
    Figure 0004034896
    で示される基であり、
    一般式[20]に於ける、Rで示される、前記置換アルキル基又はアルケニル基が一般式[5]
    Figure 0004034896
    (式中、R 1 及びR 2 は夫々独立して、水素原子,アルキル基,置換アルキル基又は脂肪族多環式炭化水素基を表し、また、R 1 とR 2 とが結合し、夫々が隣接する炭素原子と一緒になって脂肪族環を形成していても良く、R 3 はアルキル基,アルケニル基,ヒドロキシアルキル基,アルキルオキシカルボニル基又はアルキルシリル基を表す。)で示される基、又は一般式[6]
    Figure 0004034896
    (式中、R 4 はアルキル基を表し、R 1 ,R 2 及びR 3 は前記と同じ。また、R 3 とR 4 とが結合して置換基を有していても良いメチレン鎖又は置換基を有していても良い脂肪族環を形成していても良い。)
    で示される基である、レジスト組成物。
  7. 請求項6に記載のレジスト組成物において、
    Rで示される、前記置換アルキル基又はアルケニル基が一般式[7]、[8]、又は[8’]
    Figure 0004034896
    Figure 0004034896
    Figure 0004034896
    (式中、R 1' は水素原子を表し、R 2' 及びR 3' は炭素数1〜4の低級アルキル基を表し、また、R 1' とR 2' とが結合し、夫々が隣接する炭素原子と一緒になって炭素数3〜4の低級アルキレン基を形成していてもよく、Y及びY’は下記式[9]
    Figure 0004034896
    又は一般式[10]
    Figure 0004034896
    (式中、R 4' とR 5' は水素原子又は炭素数1〜4の低級アルキル基を表す。)で示される基を表す。)
    で示される基である、レジスト組成物。
  8. 請求項6に記載のレジスト組成物において、
    Zで示されるスペーサは、一般式[11]
    Figure 0004034896
    (式中、A 2 は酸素原子を有していても良い二価の炭化水素基を表し、A 1 及びA 3 は夫々独立して低級アルキレン基を表し、m,p,q及びrは夫々独立して、0又は1を表す。但し、mが1のときqは1を表し、m,p,q及びrの内の少なくとも1つは1である。)
    で示される基である、レジスト組成物。
  9. 請求項8に記載のレジスト組成物において、
    前記一般式[11]で示されるスペーサは一般式[12]
    Figure 0004034896
    (式中、m’及びp’は夫々独立して、0又は1を表す。但し、m’又はp’の少なくとも一方は1である。)
    で示される基である、レジスト組成物。
  10. 請求項6に記載のレジスト組成物において、
    一般式[20]に於ける、一般式[14a]
    Figure 0004034896
    の部分が一般式[16]
    Figure 0004034896
    (式中、R 10 とR 13 とで結合して−CO−Q−CO−基{QはO又はN−R 14 [R 14 は水素原子又は低級アルキル基を表す。]}を形成する。)
    で示される基である、レジスト組成物
  11. 請求項6に記載のレジスト組成物において、
    一般式[20]に於ける、一般式[15a]
    Figure 0004034896
    の部分が一般式[17]
    Figure 0004034896
    で示される基、一般式[18]
    Figure 0004034896
    で示される基、又は一般式[19]
    Figure 0004034896
    (式中、R 20 及びR 21 )は上記と同じ意味を表し、nは0又は1を表す。)
    で示される基である、レジスト組成物。
  12. 請求項6に記載のレジスト組成物において、
    16 〜R 19 は水素原子である、レジスト組成物
  13. 請求項に記載のレジスト組成物を(1)基板上に塗布する工程と、(2)加熱処理の後、マスクを介して220nm以下の光で露光する工程と、(3)必要に応じて加熱処理した後、現像液を用いて現像する工程、とを含んで成るパターン形成方法。
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