JP4016730B2 - Cooker top plate - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電磁加熱装置と赤外線加熱装置を備えた調理器のトッププレートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気調理器の加熱系には、ラジエントヒーターや、高出力タイプで知られるハロゲンヒーターなどの赤外線加熱装置や、インダクションヒーター(IH)などの電磁加熱装置が用いられている。
【0003】
従来、赤外線加熱装置を備えた調理器のトッププレートには、可視光を遮断して赤外光を透過する濃色結晶化ガラス板が利用されている。可視光の遮断は、加熱装置部品を見えにくくすることや、ハロゲンヒーターからの強力な可視発光を軽減し、眩しくないようにするためである。なおこの種の調理器は、赤熱したヒーター部が濃色結晶化ガラス板を通して視認できるため、それを加熱時の目印としている。
【0004】
一方、電磁加熱装置を備えた調理器は、赤外線加熱装置のように可視光の発生をともなわないため、加熱時の目印となるヒーター部の点灯がない。そこでこの種の調理器では、発光ダイオードなどを用いて電磁加熱パワーを別途表示するようになってきている。この加熱パワー表示体は、調理器の側部に設けられるものもあるが、加熱部の近傍に設置してトッププレートを通して加熱パワーを確認できるものが主流となりつつある。ところが発光ダイオードの光は、従来の赤外線加熱ヒーターから発せられる光ほど強くない。このため濃色結晶化ガラス板ではダイオードの光が目立たず、見にくいという難点がある。そこで電磁加熱装置のトッププレートには、発光ダイオードを表示する部位を除いて遮光被膜を設けることで、調理器の内部構造を見えないようにした透明結晶化ガラス板が用いられつつある。遮光被膜には、ラスター層(金属光沢膜)や、無機顔料粉末とガラス粉末の混合物からなる無機顔料層が用いられる。これらの遮光被膜は何れも膜材料を印刷、焼成することにより形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、赤外線加熱調理器と電磁調理器の両方を備えた調理器が普及しつつあるが、そのトッププレートには遮光被膜を設けた透明結晶化ガラス板が用いられている。
【0006】
しかしラスター層は可視光の遮断性がそれほど高くなく、これを遮光被膜に用いたトッププレートは、構造上内部構造が目立ちやすい電磁加熱装置用としては不向きである。またラスター層の多くは貴金属を含有するため高価であり、安価なトッププレートを提供することが難しい。一方、無機顔料層の場合、可視光の遮蔽性能は高いものの、赤外線透過率が低いため、これを用いたトッププレートは、赤外線加熱装置により効率よく加熱することが困難である。
【0007】
本発明の目的は、外観が良好で、赤外線加熱装置の調理性能が高く、しかも安価に作製可能な調理器用トッププレートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の調理器用トッププレートは、電磁加熱装置と赤外線加熱装置を備えた調理器のトッププレートとして用いられる調理器用トッププレートであって、低膨張透明結晶化ガラス板の表面に無機顔料層からなる遮光被膜が形成されてなり、赤外線加熱部分の遮光被膜の印刷密度が電磁加熱部分のそれの30〜80%であることを特徴とする。
【0009】
また本発明の調理器用トッププレートは、電磁加熱装置と赤外線加熱装置を備えた調理器のトッププレートとして用いられる調理器用トッププレートであって、低膨張透明結晶化ガラス板の表面に無機顔料層からなる遮光被膜が形成されてなり、赤外線加熱部分の遮光被膜の印刷密度が電磁加熱部分のそれの30〜80%であり、赤外線加熱部分の遮光被膜は、直径0.05〜3mmの開孔が1cm2当たり5〜500個形成されてなることを特徴とする。
【0010】
また本発明の調理器用トッププレートは、赤外線加熱装置を備えた調理器のトッププレートとして用いられる調理器用トッププレートであって、低膨張透明結晶化ガラス板の表面に無機顔料層からなる遮光被膜が形成されてなり、赤外線加熱部分の遮光被膜の印刷密度がその他の遮光被膜形成部分のそれの30〜80%であることを特徴とする。
【0011】
また本発明の調理器用トッププレートは、赤外線加熱部分の遮光被膜は、直径0.05〜3mmの開孔が1cm2当たり5〜500個形成されてなることを特徴とする。
【0012】
【作用】
本発明の調理器用トッププレートは、透明結晶化ガラス板の表面に無機顔料層からなる遮光被膜が形成されている。
【0013】
無機顔料層は、無機顔料とガラスからなる。また結晶化ガラス板との膨張差によるクラック発生を防止するために多孔質であることが望ましい。無機顔料層を多孔質にするためには、無機顔料粉末とガラス粉末の割合が質量比で5:5〜9:1、好ましくは5:5〜8:2の範囲にある形成材料を使用することが好ましい。ガラス粉末の割合が1割以上であれば、無機顔料粉末を結晶化ガラス板に強固に固定することができ、また5割以下であれば、ガラス粉末が緻密に焼結することがなく、容易に多孔質膜を得ることができる。
【0014】
無機顔料粉末としては、TiO2、ZrO2、ZrSiO4の他、Co−Al−Zn系、Co−Al−Si系、Co−Al−Ti系、Co−Al−Cr系、Co−Ni−Ti−Zn系、Ti−Sb−Cr系、Ti−Ni系、Co−Si系、Ti−Fe−Zn系、Fe−Zn系、Fe−Ni−Cr系、Zn−Fe−Cr−Al系、Co−Cr−Fe系、Cu−Cr系、Cu−Cr−Fe系、Cu−Cr−Mn系の酸化物顔料等を単独又は混合して用いることができる。ガラス粉末としては、B2O3−SiO2系、Na2O−CaO−SiO2系、Li2O−Al2O3−SiO2系、ZnO−Al2O3−P2O5系等のガラスが使用できる。
【0015】
遮光被膜の厚みは、赤外線加熱部分、電磁加熱部分とも平均0.1〜50μm、特に0.2〜40μmであることが好ましい。厚みが0.1μm以上であれば加熱装置を隠すための可視光遮蔽が可能となり、また50μm以下であれば、印刷回数の増加や材料コストの増加による製膜コストの上昇を抑制することができる。さらに、トッププレートは再溶融してリサイクルされるが、被膜に含まれる無機顔料はガラスにとって不純物となり、ガラスの着色の原因となる。しかし膜厚が薄ければ着色が生じ難くなる。
【0016】
本発明の調理器用トッププレートは、赤外線加熱部分の遮光被膜の印刷密度が電磁加熱部分等その他の遮光被膜形成部分のそれより低いことを特徴とする。赤外線加熱部分の遮光被膜の印刷密度を低くすることにより、赤外線加熱に必要な量の赤外線を透過させることが可能になる。なお、本発明でいう「印刷密度」とは、単位面積当たりの膜形成(印刷)面積を意味している。例えばトッププレートの或る領域1cm2当たりの膜形成部分の総面積が0.5cm2である場合、印刷密度は50%である。また「赤外線加熱部分の印刷密度」とは、調理器の赤外線加熱装置と対応する領域全体の平均印刷密度であり、「その他の遮光被膜形成部分の印刷密度」とは、赤外線加熱部分を除いた遮光被膜全体の平均印刷密度であり、また「電磁加熱部分の印刷密度」とは、電磁加熱装置と対応する領域全体の平均印刷密度を意味している。
【0017】
赤外線加熱部分の印刷密度は、電磁加熱部分等その他の遮光被膜形成部分の印刷密度の30〜80%、特に40〜80%であることが好ましい。赤外線加熱部分の印刷密度が電磁加熱部分等の30%以上であれば、加熱装置等の内容物を完全に隠すための可視光遮蔽が可能となり、また印刷密度が80%以下であれば、赤外線透過量が十分となり、高い調理性能が得られる。
【0018】
赤外線加熱部分の印刷密度を低くし、十分な赤外線透過量を確保する方法としては、例えば多数の開孔を設ける方法がある。
【0019】
開孔を形成する場合、赤外線加熱部分全体に均一に分布させることが望ましい。各開孔の大きさは、直径0.05〜5mm程度、特に0.1〜3mm程度であることが好ましい。また1cm2当たり5〜500個程度、特に10〜500個程度の開孔を形成することが好ましい。
【0020】
なお遮光被膜は、結晶化ガラス板全面に形成してもよいが、必要に応じて未形成部分を設けてもよい。例えば加熱部分周辺に発光ダイオード表示領域を形成するための未形成部分を設けることができる。
【0021】
本発明における透明結晶化ガラス板は、無色の透明低膨張結晶化ガラスであることが好ましいが、本発明の目的が達成されるのであれば有色の透明結晶化ガラスでも差し支えない。結晶化ガラス板は、加熱、冷却が繰り返されるため、低膨張であることが求められ、特に30〜750℃における平均線熱膨張係数が−10〜+30×10-7/℃、特に−10〜+20×10-7/℃の範囲にあるものを使用することが望ましい。熱膨張係数が上記範囲内にあれば、加熱時にトッププレート内部に著しい温度分布が生じても、膨張差で割れることがない。この条件を満たす結晶化ガラスとして、例えば日本電気硝子株式会社製N−0がある。
【0022】
本発明の調理器用トッププレートは、遮光被膜が調理器本体側、即ち電磁加熱装置や赤外線加熱装置と対向するように調理器に取り付けて使用される。調理器への取り付けは、調理器本体に設けられたトッププレート支持枠に、シリコン樹脂等を用いて接着、固定することにより行われる。なお適用できる調理器は、赤外線加熱装置を備えた調理器であればよく、電磁加熱装置及び赤外線加熱装置の両方を備えた調理器のみならず、赤外線加熱装置のみを備えた調理器にも適用できる。
【0023】
なお調理器の上面となる面にも、意匠性向上やヒーター位置の表示等のために、必要に応じて装飾被膜を印刷形成することができる。装飾被膜も無機顔料粉末とガラス粉末からなる材料を用いて形成できるが、擦れても剥がれないように、また汚れが付着しにくいように、強固で平滑な膜にすることが必要である。それゆえ装飾被膜用材料には、遮光被膜用材料よりもガラス含有率の高いものを選択することが重要である。具体的には、装飾被膜材料中のガラス含有率は、質量基準で5割以上であることが好ましい。またガラス粉末や無機顔料粉末には、遮光被膜に用いるものと同様の材料を使用することができる。
【0024】
また調理器の上面となる面には、フッ素コート等の防汚処理を施してもよい。
【0025】
本発明の調理器用トッププレートは、次のようにして作製される。まず所定のサイズに成形、加工された低膨張透明結晶化ガラス板を用意する。また無機顔料粉末とガラス粉末との混合粉末をペースト化する。次いで結晶化ガラス板表面にペーストをスクリーン印刷、転写等の方法で印刷し、乾燥させる。スクリーン印刷の場合、スクリーンのパターンを変化させることにより、赤外線加熱部分の遮光被膜に所望の開孔を形成することができる。その後、焼成することにより、透明結晶化ガラス板上に無機顔料層からなる遮光被膜が形成された調理器用トッププレートを得ることができる。
【0026】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明を説明する。
【0027】
(実施例1)
まず市販のCu−Cr−Mn系黒色無機顔料粉末とB2O3−SiO2系ガラス粉末(日本電気硝子株式会社製BHW)からなるフリットに、樹脂及び有機溶剤を添加して遮光被膜形成用無機顔料ペーストを作製した。なお無機顔料粉末とガラス粉末の混合割合は、質量比で7:3とした。次にこのペーストを日本電気硝子株式会社製の板厚4mmの透明結晶化ガラス板N−0(30〜750℃の平均線熱膨張係数−4×10-7/℃)にスクリーン印刷した。ここで赤外線加熱部分の印刷密度を、電磁加熱部分の印刷密度の0%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%と変えて印刷を行った。印刷密度の変化は、赤外線加熱部分全体に均一に分布させた開孔(1mmφドット)の密度を変化させることで調整した。続いてペーストを100〜150℃で10〜20分間乾燥させた後、850℃で30分間焼成を行い、図1に示すような、結晶化ガラス板1に無機顔料層からなる遮光被膜2を形成した。なお図中、Aは赤外線加熱部分を示している。この遮光被膜2を膜厚計で測定したところ、厚みは5μmであった。
【0028】
このようにして作製した試料を、遮光被膜が下方を向くように1.5kWのラジアントヒーター上部に設置し、フルパワーで300mlビーカーに入れた100mlの水を沸騰させた。結果を表1、2に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
結果の判定は、外観については、明らかにトッププレートを通して赤外線ヒーターの構造が見えるものを「×」、ヒーター構造が認識可能であるが明瞭には見えないものを「△」とし、全く見えないものを「○」とした。調理性能については、水の沸騰に要した時間(分)を示した。
【0032】
この結果、印刷密度が10%以上の試料はヒーター構造が見えにくく、特に40%以上の試料はヒーターの存在が全く見えず、外観上好ましかった。また90%以下の試料は、実使用上、赤外線加熱が可能となり、特に80%以下のものは、早期に水を沸騰させることができた。
【0033】
(実施例2)
図2は、装飾被膜を形成した本発明の調理器用トッププレートを示している。なお図中、Aは赤外線加熱部分を、Bは電磁加熱部分をそれぞれ表している。
【0034】
まず実施例1と同様にして遮光被膜形成用無機顔料ペーストを結晶化ガラス板にスクリーン印刷した。ここで赤外線加熱部分の印刷密度は、電磁加熱部分の印刷密度の50%とした。続いてペーストを100〜150℃で10〜20分間乾燥させた後、850℃で30分間焼成を行い、結晶化ガラス板1に無機顔料層からなる遮光被膜2を形成した。この遮光被膜を膜厚計で測定したところ、厚みは5μmであった。
【0035】
調理面となるもう一方の面(表側)の装飾被膜形成は、以下のように準備した。TiO2白色無機顔料粉末とB2O3−SiO2系ガラス粉末からなるフリットに、樹脂及び有機溶剤を添加して装飾被膜用無機顔料ペーストを作製した。なお無機顔料粉末とガラス粉末の混合割合は、質量比で3:7とした。次に、遮光被膜が形成された面とは反対の面(表側)にこのペーストをスクリーン印刷した。続いてペーストを100〜150℃で10〜20分間乾燥させた後、850℃で30分間焼成を行い、結晶化ガラス板1に装飾被膜3を形成した。このようにして形成された装飾被膜は、ガラス中に無機顔料が分散しており、気孔を殆ど含まないものであった。装飾被膜を膜厚計で測定したところ、厚みは5μmであった。
【0036】
得られた調理器用トッププレートについて、トッププレート裏側に形成された遮光被膜を観察したところ、クラックは見られなかった。また表側は光沢のある平滑な表面を呈していた。
【0037】
次にトッププレートを、電磁加熱部分が電磁ヒーター(1.5kW)上に、赤外線加熱部分が赤外線ヒーター(1.5kW)上になるように、遮光被膜を下側にして調理器本体にセットした。
【0038】
この調理器について、遮光性及び調理性能を評価した。その結果、加熱装置の構造は全く見えなかった。しかも電磁ヒーター、赤外線ヒーターとも良好な調理性能を有していた。
【0039】
なお調理性能は、300ml容器に入れた100mlの水を、各ヒーターにてフルパワーで5分間加熱することにより評価した。評価の結果、水が沸騰すれば良好な調理性能を有していると判断した。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の調理器用トッププレートは、外観が良好で、赤外線加熱装置の調理性能が高く、しかも安価に作製可能であるため、電磁加熱装置と赤外線加熱装置を備えた調理器のトッププレートとして好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す説明図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す説明図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。
【符号の説明】
1 低膨張透明結晶化ガラス板
2 遮光被膜
3 装飾被膜
A 赤外線加熱部分
B 電磁加熱部分[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a top plate of a cooker provided with an electromagnetic heating device and an infrared heating device.
[0002]
[Prior art]
In the heating system of the electric cooker, an infrared heating device such as a radiant heater, a halogen heater known as a high output type, or an electromagnetic heating device such as an induction heater (IH) is used.
[0003]
Conventionally, a dark crystallized glass plate that blocks visible light and transmits infrared light has been used as a top plate of a cooking appliance equipped with an infrared heating device. The blocking of the visible light is to make the heating device parts difficult to see and to reduce the strong visible light emission from the halogen heater so as not to be dazzled. In addition, since this kind of cooking device can visually recognize the red-heated heater part through the dark-colored crystallized glass plate, it is used as a mark at the time of heating.
[0004]
On the other hand, a cooker equipped with an electromagnetic heating device does not generate visible light unlike an infrared heating device, and therefore does not light a heater portion that serves as a mark during heating. Therefore, in this type of cooker, electromagnetic heating power is separately displayed using a light emitting diode or the like. Some of these heating power display bodies are provided on the side of the cooking device, but those which are installed near the heating unit and can confirm the heating power through the top plate are becoming mainstream. However, the light emitted from the light emitting diode is not as strong as the light emitted from the conventional infrared heater. For this reason, the dark-colored crystallized glass plate has a drawback that the light of the diode is not conspicuous and is difficult to see. Therefore, a transparent crystallized glass plate is used on the top plate of the electromagnetic heating device by providing a light-shielding film except for the portion displaying the light-emitting diode so that the internal structure of the cooker is not visible. For the light-shielding film, a raster layer (metal gloss film) or an inorganic pigment layer made of a mixture of inorganic pigment powder and glass powder is used. All of these light shielding films are formed by printing and baking a film material.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
In recent years, a cooker equipped with both an infrared heating cooker and an electromagnetic cooker has become widespread, but a transparent crystallized glass plate provided with a light-shielding film is used for its top plate.
[0006]
However, the raster layer does not have a high visible light blocking property, and a top plate using this as a light-shielding film is unsuitable for an electromagnetic heating device in which the internal structure is easily noticeable. Many of the raster layers are expensive because they contain precious metals, and it is difficult to provide an inexpensive top plate. On the other hand, in the case of an inorganic pigment layer, although the visible light shielding performance is high, the infrared transmittance is low, so that it is difficult to efficiently heat the top plate using the infrared pigment using an infrared heating device.
[0007]
An object of the present invention is to provide a top plate for a cooker that has a good appearance, has high cooking performance of an infrared heating device, and can be manufactured at low cost.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The top plate for a cooker of the present invention is a top plate for a cooker used as a top plate of a cooker provided with an electromagnetic heating device and an infrared heating device, and is composed of an inorganic pigment layer on the surface of a low expansion transparent crystallized glass plate. A light-shielding film is formed, and the printing density of the light-shielding film in the infrared heating portion is 30 to 80% of that in the electromagnetic heating portion.
[0009]
Moreover, the top plate for a cooker of the present invention is a top plate for a cooker used as a top plate of a cooker provided with an electromagnetic heating device and an infrared heating device, and an inorganic pigment layer is formed on the surface of a low expansion transparent crystallized glass plate. The printing density of the light-shielding film in the infrared heating part is 30 to 80% of that of the electromagnetic heating part, and the light-shielding film in the infrared heating part has a diameter of 0.05 to 3 mm. 5 to 500 per cm 2 is formed.
[0010]
The top plate for a cooker of the present invention is a top plate for a cooker used as a top plate of a cooker equipped with an infrared heating device, and a light-shielding film made of an inorganic pigment layer is formed on the surface of a low expansion transparent crystallized glass plate. It is formed, The printing density of the light shielding film of an infrared heating part is 30 to 80% of that of the other light shielding film formation part, It is characterized by the above-mentioned.
[0011]
The top plate for a cooking appliance of the present invention, the light-shielding film of infrared heating section is characterized in that the aperture diameter 0.05 to 3 mm is formed from 5 to 500 per 1 cm 2.
[0012]
[Action]
The top plate for a cooker of the present invention has a light-shielding film made of an inorganic pigment layer formed on the surface of a transparent crystallized glass plate.
[0013]
The inorganic pigment layer is made of an inorganic pigment and glass. Moreover, it is desirable to be porous in order to prevent the generation of cracks due to a difference in expansion from the crystallized glass plate. In order to make the inorganic pigment layer porous, a forming material in which the ratio of the inorganic pigment powder to the glass powder is in the range of 5: 5 to 9: 1, preferably 5: 5 to 8: 2 is used. It is preferable. If the ratio of the glass powder is 10% or more, the inorganic pigment powder can be firmly fixed to the crystallized glass plate, and if it is 50% or less, the glass powder does not sinter densely and easily. A porous membrane can be obtained.
[0014]
Examples of the inorganic pigment powder, other TiO 2, ZrO 2, ZrSiO 4 , Co-Al-Zn -based, Co-Al-Si-based, Co-Al-Ti-based, Co-Al-Cr-based, Co-Ni-Ti -Zn, Ti-Sb-Cr, Ti-Ni, Co-Si, Ti-Fe-Zn, Fe-Zn, Fe-Ni-Cr, Zn-Fe-Cr-Al, Co -Cr-Fe-based, Cu-Cr-based, Cu-Cr-Fe-based, Cu-Cr-Mn-based oxide pigments and the like can be used alone or in combination. Examples of the glass powder include B 2 O 3 —SiO 2 type, Na 2 O—CaO—SiO 2 type, Li 2 O—Al 2 O 3 —SiO 2 type, ZnO—Al 2 O 3 —P 2 O 5 type, etc. Glass can be used.
[0015]
The thickness of the light-shielding film is preferably 0.1 to 50 μm, particularly 0.2 to 40 μm on average for both the infrared heating part and the electromagnetic heating part. If the thickness is 0.1 μm or more, it is possible to shield visible light to hide the heating device, and if it is 50 μm or less, it is possible to suppress an increase in the film forming cost due to an increase in the number of printings and an increase in material cost. . Furthermore, although the top plate is remelted and recycled, the inorganic pigment contained in the coating becomes an impurity for the glass and causes the glass to be colored. However, if the film thickness is thin, coloring is difficult to occur.
[0016]
The top plate for a cooker according to the present invention is characterized in that the printing density of the light-shielding film in the infrared heating part is lower than that in other light-shielding film forming parts such as an electromagnetic heating part. By reducing the printing density of the light-shielding film in the infrared heating portion, it becomes possible to transmit the amount of infrared rays necessary for infrared heating. The “printing density” in the present invention means a film formation (printing) area per unit area. For example, when the total area of the film forming portions per 1 cm 2 of a certain area of the top plate is 0.5 cm 2 , the printing density is 50%. The “printing density of the infrared heating portion” is the average printing density of the entire region corresponding to the infrared heating device of the cooker, and the “printing density of the other light-shielding film forming portion” excludes the infrared heating portion. The average print density of the entire light-shielding film, and the “print density of the electromagnetic heating portion” means the average print density of the entire region corresponding to the electromagnetic heating device.
[0017]
The printing density of the infrared heating portion is preferably 30 to 80%, particularly preferably 40 to 80%, of the printing density of the other light shielding film forming portion such as the electromagnetic heating portion. If the printing density of the infrared heating part is 30% or more of the electromagnetic heating part or the like, the visible light shielding for completely hiding the contents of the heating device or the like is possible, and if the printing density is 80% or less, the infrared ray The amount of permeation is sufficient, and high cooking performance is obtained.
[0018]
As a method for reducing the printing density of the infrared heating portion and ensuring a sufficient infrared transmission amount, for example, there is a method of providing a large number of apertures.
[0019]
When forming the apertures, it is desirable to uniformly distribute the entire infrared heating portion. The size of each opening is preferably about 0.05 to 5 mm in diameter, particularly about 0.1 to 3 mm. Further, it is preferable to form about 5 to 500 holes, especially about 10 to 500 holes per 1 cm 2 .
[0020]
The light shielding film may be formed on the entire surface of the crystallized glass plate, but an unformed portion may be provided as necessary. For example, an unformed portion for forming a light emitting diode display region can be provided around the heated portion.
[0021]
The transparent crystallized glass plate in the present invention is preferably a colorless transparent low expansion crystallized glass, but a colored transparent crystallized glass may be used as long as the object of the present invention is achieved. Since the crystallized glass plate is repeatedly heated and cooled, the crystallized glass plate is required to have low expansion. The average linear thermal expansion coefficient at 30 to 750 ° C. is −10 to + 30 × 10 −7 / ° C., particularly −10 to It is desirable to use one in the range of + 20 × 10 −7 / ° C. If the thermal expansion coefficient is in the above range, even if a significant temperature distribution is generated inside the top plate during heating, the thermal expansion coefficient does not break due to a difference in expansion. An example of crystallized glass that satisfies this condition is N-0 manufactured by Nippon Electric Glass Co., Ltd.
[0022]
The top plate for a cooker of the present invention is used by being attached to the cooker so that the light-shielding coating faces the cooker body side, that is, the electromagnetic heating device or the infrared heating device. The attachment to a cooking appliance is performed by adhere | attaching and fixing to a top plate support frame provided in the cooking appliance main body using silicon resin etc. In addition, the cooker which can be applied should just be a cooker provided with the infrared heating device, and is applicable not only to the cooker provided with both the electromagnetic heating device and the infrared heating device but also to the cooker provided only with the infrared heating device. it can.
[0023]
In addition, a decorative coating can be printed and formed on the upper surface of the cooker as necessary for improving the design and displaying the heater position. The decorative coating can also be formed using a material composed of an inorganic pigment powder and a glass powder, but it is necessary to form a strong and smooth film so that it does not peel off even when rubbed and it is difficult for dirt to adhere. Therefore, it is important to select a decorative coating material having a higher glass content than the light-shielding coating material. Specifically, the glass content in the decorative coating material is preferably 50% or more on a mass basis. Moreover, the same material as what is used for a light shielding film can be used for glass powder and inorganic pigment powder.
[0024]
Moreover, you may give antifouling processes, such as a fluorine coat, to the surface used as the upper surface of a cooking device.
[0025]
The top plate for a cooker of the present invention is manufactured as follows. First, a low expansion transparent crystallized glass plate molded and processed to a predetermined size is prepared. Also, a mixed powder of inorganic pigment powder and glass powder is made into a paste. Next, the paste is printed on the surface of the crystallized glass plate by a method such as screen printing or transfer and dried. In the case of screen printing, desired apertures can be formed in the light-shielding film of the infrared heating portion by changing the screen pattern. Then, the top plate for cooking appliances in which the light-shielding film which consists of an inorganic pigment layer was formed on the transparent crystallized glass plate can be obtained by baking.
[0026]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described based on examples.
[0027]
Example 1
First, a resin and an organic solvent are added to a frit comprising a commercially available Cu—Cr—Mn black inorganic pigment powder and B 2 O 3 —SiO 2 glass powder (BHW manufactured by Nippon Electric Glass Co., Ltd.) for forming a light shielding film. An inorganic pigment paste was prepared. The mixing ratio of the inorganic pigment powder and the glass powder was 7: 3 by mass ratio. Next, this paste was screen-printed on a transparent crystallized glass plate N-0 (average linear thermal expansion coefficient of -4 × 10 −7 / ° C. at 30 to 750 ° C.) made by Nippon Electric Glass Co., Ltd. with a thickness of 4 mm. Here, the printing density of the infrared heating part is 0%, 10%, 20%, 30%, 40%, 50%, 60%, 70%, 80%, 90%, 100% of the printing density of the electromagnetic heating part. I changed it and printed it. The change in the printing density was adjusted by changing the density of the apertures (1 mmφ dots) distributed uniformly throughout the infrared heating portion. Subsequently, the paste was dried at 100 to 150 ° C. for 10 to 20 minutes and then baked at 850 ° C. for 30 minutes to form a light-shielding
[0028]
The sample thus prepared was placed on top of a 1.5 kW radiant heater so that the light-shielding coating faced downward, and 100 ml of water placed in a 300 ml beaker was boiled at full power. The results are shown in Tables 1 and 2.
[0029]
[Table 1]
[0030]
[Table 2]
[0031]
Judgment of the result is "X" when the structure of the infrared heater is clearly visible through the top plate, and "△" when the heater structure is recognizable but not clearly visible. Was marked as “◯”. About cooking performance, the time (minute) required for boiling of water was shown.
[0032]
As a result, it was difficult to see the heater structure of the sample having a printing density of 10% or more, and particularly the sample having a printing density of 40% or more was preferable in terms of appearance because the presence of the heater was not seen at all. In addition, 90% or less of the sample can be heated by infrared rays in actual use, and particularly 80% or less of the sample was able to boil water at an early stage.
[0033]
(Example 2)
FIG. 2 shows a top plate for a cooker according to the present invention on which a decorative coating is formed. In the figure, A represents an infrared heating portion, and B represents an electromagnetic heating portion.
[0034]
First, an inorganic pigment paste for forming a light-shielding film was screen-printed on a crystallized glass plate in the same manner as in Example 1. Here, the printing density of the infrared heating portion was 50% of the printing density of the electromagnetic heating portion. Subsequently, the paste was dried at 100 to 150 ° C. for 10 to 20 minutes and then baked at 850 ° C. for 30 minutes to form a light-shielding
[0035]
The decorative film formation on the other surface (front side) serving as the cooking surface was prepared as follows. A resin and an organic solvent were added to a frit composed of TiO 2 white inorganic pigment powder and B 2 O 3 —SiO 2 glass powder to prepare an inorganic pigment paste for decorative coating. The mixing ratio of the inorganic pigment powder and the glass powder was 3: 7 by mass ratio. Next, this paste was screen-printed on the surface (front side) opposite to the surface on which the light-shielding film was formed. Subsequently, the paste was dried at 100 to 150 ° C. for 10 to 20 minutes, and then baked at 850 ° C. for 30 minutes to form a decorative coating 3 on the crystallized
[0036]
When the light-shielding film formed on the back side of the top plate was observed with respect to the obtained cooker top plate, no cracks were observed. The front side had a glossy and smooth surface.
[0037]
Next, the top plate was set on the cooker body with the light-shielding coating on the bottom so that the electromagnetic heating part was on the electromagnetic heater (1.5 kW) and the infrared heating part was on the infrared heater (1.5 kW). .
[0038]
About this cooking appliance, light-shielding property and cooking performance were evaluated. As a result, the structure of the heating device was not visible at all. Moreover, both electromagnetic heaters and infrared heaters had good cooking performance.
[0039]
The cooking performance was evaluated by heating 100 ml of water in a 300 ml container with each heater at full power for 5 minutes. As a result of the evaluation, if water boiled, it was judged that it had good cooking performance.
[0040]
【The invention's effect】
As described above, the top plate for a cooker according to the present invention has a good appearance, the cooking performance of the infrared heating device is high, and can be manufactured at a low cost. Therefore, the cooker provided with the electromagnetic heating device and the infrared heating device. It is suitable as a top plate.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory view showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory view showing another embodiment of the present invention, in which (a) is a plan view and (b) is a cross-sectional view.
[Explanation of symbols]
1 Low expansion transparent crystallized
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