JP3994541B2 - 車両用走行制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の走行状態(加速、減速、前進、後退、定速維持等)を制御する車両走行制御装置に係り、詳しくは、車両の制動系及びアクセル系の少なくとも一方に設けられたアクチュエータを手動操作部の操作量に応じた制御信号に基づいて駆動制御するようにした車両用走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、制動系のマスタシリンダのピストン軸を往復動させるサーボモータ( アクチュエータ)をハンドルブレーキスイッチ(手動操作部)の操作量に応じた制御信号にて駆動制御するようにした制動装置が提案されている(特開平9−58426)。このような制動装置によれば、緊急時に即座にハンドルスイッチを操作することにより、アクセルペダルからブレーキペダルへの踏み替え時間に起因した車両の空走距離を短縮することが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように手動操作部の操作量に応じた制御信号に基づいてアクチュエータの駆動制御を行うようにした車両用走行制御装置では、手動操作部の少ない操作量で必要な駆動量をアクチュエータに発生させなければならない。このような制限のなかで、運転者の不用意な操作や車両振動等の外乱に起因した操作の走行状態に対する影響が比較的大きく、手動操作部を操作する運転者の意思に従った走行状態が阻害され易い。
【0004】
そこで、本発明の課題は、車両の制動系及びアクセル系の少なくとも一方に設けられたアクチュエータを手動操作部の操作量に応じた制御信号に基づいて駆動制御するようにした車両用走行制御装置において、手動操作部を操作する運転者の意思に従った走行状態を阻害され難くすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、請求項1に記載されるように、車両の制動系及びアクセル系の少なくとも一方に設けられたアクチュエータを手動操作部の操作量に応じた制御信号に基づいて駆動制御し、該手動操作部は、中立位置を有すると共に、該中立位置から2方向に移動可能な操作体と、該操作体に対して操作力が付加されない状態において該操作体を該中立位置に保持する機構とを備える車両用走行制御装置において、上記手動操作部は、操作量と操作力との関係が、操作量が多くなるに従って該操作量の増分に対する必要な操作力の増分が多くなるような機構と、上記操作体が上記中立位置にある場合にアクチュエータの駆動量をなくし、上記操作体が上記中立位置から一方向に操作された場合と上記中立位置から他方向に操作された場合とで、車両の走行特性が異なるような制御信号を生成する信号生成手段と、上記操作体が操作されていないと見込まれる場合の上記操作体の位置に基づいて、上記中立位置の補正を行う中立位置補正手段と、を備え、上記中立位置補正手段は、ステアリングホイールの舵角が所定角度より大きいか否かを判定し、該ステアリングホイール上の通常運転操作時の把持位置付近に設けられた上記手動操作部における上記操作体が操作されていないと見込まれる場合を判定するように構成される。
【0006】
このような車両用走行制御装置では、手動操作部の操作量が多くなればなるほど、その操作量の増分に対する必要な操作力の増分が大きくなるので、大きな操作量を得るために必要な力が非線形的に大きくなる。従って、運転者自らの意思にて手動操作部の操作量を多くすることは可能であるが、不用意に多くの操作量にて手動操作部が操作されにくくなる。
【0007】
制動系は車両制動を行う系であり、油圧機構、電気的な制動機構等を用いて構成することができる。また、アクセル系は車両の動力源を駆動させる系であり、駆動源(エンジン(ガソリン、ディーゼル)、電気モータ等)に適した機構を有する。上記操作量と操作力との関係が、操作量が多くなるに従ってその操作量の増分に対する必要な操作力の増分が多くなるような非線形関係となる機構は、例えば、請求項3に記載されるように、弾性係数の異なる複数の弾性体を直列に接続した複合弾性体を有し、その複合弾性体が操作力に抗する反発力を発生するようにして構成することができる。
【0008】
このような車両用走行制御装置では、手動操作部の当該機構に操作力を加えてゆくと、弾性係数のより小さい弾性体の変形が限界に達する毎に、操作力と操作量との関係を表す特性が段階的に変化するようになる。
上記複合弾性体は、例えば、弾性係数の異なる複数のコイルスプリングを直列に接続することで構成することができる。
【0009】
また、同機構は、請求項4に記載されるように、弾性係数が連続的に変化する弾性体を有し、その弾性体が操作力に抗する力を発生するように構成することができる。このような車両用走行制御装置では、手動操作部の当該機構に操作力を加えてゆくと、操作力と操作量との関係を表す特性が連続的に変化するようになる。
【0010】
上記弾性体は、捲線の線径を連続的に変化させたコイルスプリングにて構成することができる。また、上記課題を解決するために、本発明は、車両の制動系及びアクセル系の少なくとも一方に設けられたアクチュエータを手動操作部の操作量に応じた制御信号に基づいて駆動制御するようにした車両用走行制御装置において、手動操作部の操作量が多くなるに従ってその操作量の増分に対するアクチュエータの駆動量の増分が多くなるような非線形特性にて当該アクチュエータを駆動させるための制御信号を生成する信号生成手段を有するように構成される。
【0011】
このような車両用走行制御装置では、手動操作部の操作量が多くなればなるほど、その操作量の増分に対するアクチュエータの駆動量の増分が多くなるので、手動操作部の操作量が小さいうちは、アクチュエータの駆動量はあまり多くならない。運転者が自らの意思をもって手動操作部を多くの操作量にて操作した場合には、アクチュエータがより大きい駆動量にて駆動される。しかし、不用意に手動操作部に触れたとしても、僅かな操作量では、アクチュエータの駆動量に与える影響はより小さなものとなる。
【0012】
更に、上記課題を解決するため、本発明は、車両の制動系及びアクセル系の少なくとも一方に設けられたアクチュエータを手動操作部の操作量に応じた制御信号に基づいて駆動制御するようにした車両用走行制御装置において、手動操作部の操作量が所定周波数以上にて変動する場合に、手動操作部の操作量に対するアクチュエータの駆動量の応答特性を鈍くするように制御信号を調整する信号調整手段を備えるように構成される。
【0013】
このような車両用走行制御装置では、運転者が手動操作部を操作中に車両の振動等によってその操作量が所定周波数以上にて変動すると、信号調整手段は、アクチュエータの駆動制御を行うべき制御信号を手動操作部の操作量に対するアクチュエータの駆動量の応答特性が鈍くなるように調整する。従って、手動操作部の操作量の変動に基づいたアクチュエータの駆動量の変動が緩和される。その結果、手動操作部の所定周波数以上での変動の影響がアクチュエータの駆動制御に基づいた車両の走行状態に表れ難くなる。
【0014】
上記制御信号の調整を行うための操作量の変動の基準となる所定周波数は、時間的変動の頻繁さや急峻さの基準を表しており、手動操作部に外乱として加わる振動や走行特性を考慮して予め定められる。上記車両用走行制御装置において、上記信号調整手段は、例えば、手動操作部の操作量を表す信号の所定周波数以上の成分を減衰させるローパスフィルタ手段と、該ローパスフィルタ手段にて処理された信号に基づいてアクチュエータを駆動するための制御信号を調整する手段とを備えるように構成することができる。
【0015】
このような車両用走行制御装置では、手動操作部の運転者の直接の操作による操作量に外乱等に起因して変動する操作量が重畳され、全体の操作量を表す信号に所定周波数以上の成分が含まれると、その成分がローパスフィルタ手段にて減衰される。そして、当該成分が減衰された信号に基づいてアクチュエータを駆動するための制御信号が調整される。その結果、上記外乱等に起因して変動する操作量がアクチュエータの駆動量に与える影響が低減される。
【0016】
更にまた、上記課題を解決するため、本発明は、車両の制動系及びアクセル系の少なくとも一方に設けられたアクチュエータを手動操作部の操作量に応じた制御信号に基づいて駆動制御するようにした車両用走行制御装置において、手動操作部の操作量の変動の急峻さを表す値が所定値以上となったか否かを判定する操作変動判定手段と、該操作変動判定手段が、操作量の変動の急峻さを表す値が所定値以上となったことを判定したときに、アクチュエータの駆動量が上記手動操作部の操作量変動より緩やかに当該変動後の操作量に対応する駆動量まで変化するように制御信号を調整する信号調整手段とを備えるように構成される。
【0017】
このような車両用走行制御装置では、例えば、運転者が手動操作部を誤って急激に操作した場合、その操作量の変動の急峻さを表す値が所定値以上になると、信号調整手段が調整する制御信号により、アクチュエータの駆動量が当該操作量の変動より穏やかに変化するように当該変動後の操作量に対応する駆動量まで変化する。従って、運転者の意に反した走行状態の急激な変動が緩和される。
【0018】
上記車両用走行制御装置において、上記操作変動判定手段は、例えば、手動操作部の操作量を表す信号を微分処理する微分処理手段と、該微分処理手段にて得られた信号が所定値以上であるか否かを判定する判定手段とを有するように構成することができる。また、上記信号調整手段は、例えば、手動操作部の操作量を表す信号を変動後の操作量に対応するものまでその操作量変動より穏やかに徐々に変化させる信号処理手段と、該信号処理手段にて処理された信号に基づいてアクチュエータを駆動するための制御信号を調整する手段を有するように構成することができる。
【0019】
上記各操作変動判定手段及び信号調整手段によれば、手動操作部の操作量の変動に対するアクチュエータの駆動量の変動を電気的な処理によって容易に緩和することができる。ところで、通常、車両の運転を行う場合、加速と減速、前進と後退、急激な加速と緩慢な加速、急激な減速と緩慢な減速等、異なる走行特性をいろいろな場面で使い分けている。更に、このような異なる走行特性を種々の場面で使い分けるための運転操作(制動操作、アクセル操作)が容易に行えるという観点から、本発明は、請求項1に記載されるように、上述した車両用制動制御装置において、手動操作部は、中立位置を有すると共に、その中立位置から2方向に移動可能な操作体と、該操作体に対して操作力が付加されない状態において当該操作体を該中立位置に保持する機構とを備え、更に、操作体が中立位置にある場合にアクチュエータの駆動量をなくし、該操作体が中立位置から一方向に操作された場合と中立位置から他方向に操作された場合で、車両の走行特性が異なるような制御信号を生成する信号生成手段を備えるように構成される。
【0020】
このような車両用走行制御装置では、ある走行特性(例えば、加速)にて車両を運転するために、操作体を一方向に操作すると、信号生成手段は、その走行特性におけるその操作量に応じた制御信号を生成する。そして、その制御信号に基づいてアクチュエータの駆動制御がなされる。その結果、車両はその走行特性に従った走行状態となる。
【0021】
ここで、運転者が他の走行特性(例えば、減速)にて運転を行うために、まず、操作体から手(指)を離すと、操作体が中立位置に保持されるように移動される。操作体が中立位置に保持された状態で、信号生成手段は、アクチュエータの駆動量がなくなるような制御信号を生成し、その制御信号に基づいてアクチュエータの駆動量がなくなる。その結果、車両は一時的にその走行特性に従った走行制御が停止される。
【0022】
その後、運転者がその操作体を中立位置から他方向に操作すると、信号生成手段は、当該他の走行特性におけるその操作量に応じた制御信号を生成する。そして、その制御信号に基づいてアクチュエータの駆動制御がなされる。その結果、車両はその他の走行特性に従った走行状態となる。
上記のように、走行特性を切り換える場合、操作体から手を離して操作力が操作体に付加されなくなると、操作体が中立位置に保持されるように移動し、運転者は、操作体を中立位置から更に他方向に操作し易い状態になる。そして、1つの操作体で2つの走行特性での車両運転が可能となる。
【0023】
上記異なる走行特性は、加速と減速、前進と後退、急激な加速と緩慢な加速、急激な減速と緩慢な減速など、1つの操作体の操作で使い分けるべき特性として適したものが、実際に想定される車両運転の走行パターン等から決めることができる。特に、幅の広い走行特性の切換えができるという観点から、本発明は、請求項5に記載されるように、上記信号生成手段は、操作体が中位位置から一方に操作された場合と中位位置から他方向に操作された場合で、車両の走行特性が逆になるような制御信号を生成するように構成することができる。
【0024】
このような車両用走行制御装置では、操作体の操作方向を変えることで、全く逆の走行特性での走行状態が得られる。
逆の走行特性とは、加速と減速、前進と後退等のように、走行特性を表す情報の変化の方向が逆であることを意味する。
また、上記のように手動操作部が該操作体に対して操作力が付加されない状態において当該操作体を該中立位置に保持する機構を備える場合、その機構の経年劣化等により、操作体に操作力が付加されない状態において操作体が中立位置と異なる位置に保持されてしまう場合がある。このような場合には、本来、アクチュエータの駆動量がなくなるような制御信号が生成されるにもかかわらず、中立位置とその異なる位置との差に対応した操作量に基づいた制御信号が発生して、アクチュエータが駆動されてしまう。
【0025】
そのような事態を防止するという観点から、本発明は、上記車両用走行制御装置において、操作力が付加されていない状態での操作体の位置にて常にアクチュエータの駆動量がなくなるように制御信号を補正する中立位置補正手段を有するように構成することができる。このような車両用走行制御装置では、操作体を中立位置に保持する機構の経年変化等により、操作体に操作力が付加されない状態において操作体が中立位置と異なる位置に保持されてしまっても、中立位置補正手段が、操作体の保持位置にてアクチュエータの駆動量がなくなるように制御信号を補正する。これにより、操作体に操作力が付加されていない状態で常にアクチュエータの駆動量がなくなるようになる。
【0026】
また、運転操作中の運転手が手動操作部の操作を容易にできるという観点から、本発明は、上述した各車両用走行制御装置において、上記手動操作部は、車両の操舵を行うためのステアリングホイールに設けられるように構成することができる。このような車両用走行制御装置では、ステアリングホイールを握って車両の操舵運転を行う運転者は、ステアリングホイールに設けられた手動操作部の操作を即座に行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態について図面に基づいて説明する。
車両は、アクセルペダル及びブレーキペダルを備えており、それぞれの踏み込み操作によって、車両の走行及び制動がなされる。このような車両において、例えば、図1に示すように、ステアリングホイール10の通常の握り位置の近傍に走行制御スイッチ100が設けられている。この走行制御スイッチ100は、後述するように、補助的なアクセル制御及び制動制御に用いられる。ステアリングホイール10におけるこの走行制御スイッチ100の設置部分は、図1のA−A断面図である図2に示すように、くぼんでおり、走行制御スイッチ100の操作レバー101の先端がステアリングホイール10の外表面から突出しないようになっている。このような構造により、ステアリングホイール10を操作する運転者が誤って操作レバー101を動かしてしまうことを防止している。
【0028】
この走行制御スイッチ100は、図3に示すように、操作レバー101が、終端位置(B)と(F)の間で往復動可能となっている。そして、この操作レバー101は、操作力が付加されない非操作状態において、中立位置(N)に保持されている。操作レバー101を終端位置(B)方向に操作すると、その操作量に応じた制動力が発生される。操作レバー101を反対側の終端位置(F)方向に操作すると、その操作量に応じたアクセル開度でのアクセル制御が行われるようになっている。
【0029】
走行制御スイッチ100の内部は、例えば、図4に示すような構造となっている。即ち、操作レバー101の両側に複合スプリング(弾性体)102及び103が設けられている。操作レバー101が終端位置(B)方向に操作されると、その方向に位置する複合スプリング102が圧縮され、操作レバー101の操作量に応じた反発力が操作レバー101に作用する。また、操作レバー101が終端位置(F)方向に操作されると、その方向に位置する複合スプリング103が圧縮され、操作レバー101の操作量に応じた反発力が操作レバー101に作用する。また、操作レバー101に操作力が付加されていない状態では、双方の複合スプリング102、103の作用によって操作レバー101が中立位置(N)に保持される。
【0030】
各複合スプリング102及び103は、例えば、異なるバネ定数(弾性係数)となる2つ(3つ以上でもよい)のスプリングが直列接続された構造となっている。このような構造により、当該複合スプリングが圧縮されると、その圧縮量が多くなるに従って、バネ定数の小さいスプリングの圧縮量に対するバネ定数の大きいスプリングの圧縮量の比率が大きくなる。このため、操作レバー101の操作量が多くなるに従って、その操作量の増分に対する複合スプリングからの反発力の増分、即ち、操作力の増分が大きくなる。操作レバー101の操作量と操作力との関係が上記のような非線形関係となるため、操作を行おうとする運転者の積極的な意思なくして操作レバー101が多くの操作量にて操作されることはない。即ち、誤って操作レバー101が多くの操作量にて操作されることが防止される。
【0031】
上記のような、各複合スプリング102及び103の特性は、バネ定数が連続的に変化するようなスプリングにて実現することも可能である。このようなスプリングは、連続的に線径の変化するワイヤにて製作することができる。
上記操作レバー101は、図5に示すように、可変抵抗器の摺動子101aに連結されており、操作レバー101の操作によってその摺動子101aが抵抗体104上を摺動するようになっている。そして、摺動子101aに接続された端子O1 及び終端位置(F)に近い抵抗体104の端子O2 を当該可変抵抗器の出力端子(O1 、O2 )としている。この可変抵抗器の抵抗体104の出力抵抗特性は、例えば、図6に示すように、終端位置(B)から逆の終端位置(F)に至るまで、操作レバー101の位置(ストローク)に応じて抵抗値が最大値RB から最小値RF に至るまで線形的に(直線的に)変化するようになっている。なお、操作レバー101が中立位置(N)に保持されている状態では、その出力抵抗値はRN になる。
【0032】
走行制御装置の基本的な構成は、図7に示すようになっている。
図7において、上記のような抵抗特性の可変抵抗器にて構成される走行制御スイッチ100が制御ユニット20に接続されている。制御ユニット20は、走行制御スイッチ100の操作レバー101の操作量に対応した抵抗値に対応する制御信号を車両制動系におけるホイルシリンダ圧を調整するブレーキアクチュエータ30及びアクセル系におけるアクセル開度を調整するアクセルアクチュエータ40に供給している。具体的には、例えば、図8に示すような加減速特性が得られるように、走行制御スイッチ100の操作量に応じた抵抗値に基づいた制御信号がブレーキアクチュエータ30及びアクセルアクチュエータ40に供給される。
【0033】
図8において、走行制御スイッチ100の操作レバー101が中立位置(N)から終端位置(B)まで操作される間、その操作量(ストローク)に応じて、減速度がゼロから−G1 まで直線的に変化するような制動制御(ブレーキアクチュエータ30の駆動制御)がなされる。また、操作レバー101が中立位置(N)から逆方向の終端位置(F)まで操作される間、その操作量(ストローク)に応じて、加速度がゼロからG2 まで直線的に変化するようなアクセル制御(アクセルアクチュエータ40の駆動制御)がなされる。 上記のような走行制御装置により、ステアリングホイール10に設けた走行制御スイッチ100の操作レバー101の操作によって、車両の加速、減速、停止を行うことが可能となる。そして、前述したように、操作レバー101の操作量と操作力との関係が、操作量が多くなればなるほど加速度的にその操作力が増加するような非線形関係となっているため、操作レバー101の大きな操作量での誤操作が防止される。
【0034】
なお、上述した例では、走行制御スイッチ100の操作レバー101の操作量(ストローク)に基づいた加減速特性は、図8に示すように、線形特性であったが、例えば、図9に示すような非線形特性であってもよい。このような非線形特性は、走行制御スイッチ100の可変抵抗器の出力特性にて実現することも、また、制御ユニット20の制御信号の出力特性にて実現することも可能である。
【0035】
このように走行制御スイッチ100の操作レバー101の操作量に基づいた加減速特性が非線形特性となる場合、操作量が多くなるに従って、その操作量の増分に対する加減速の増分が大きくなる。即ち、その操作量の増分に対する各アクチュエータ30、40の駆動量の増分が大きくなるように、制御信号が調整される。このような特性によれば、運転者が不用意に操作レバー101に触れても、それに伴う操作量が小さいため、各アクチュエータ30、40の駆動量に与える影響は小さい。車両を大きな加減速度にて走行制御する場合には、運転者が自らの意思をもって操作レバー101を大きく操作しなければならない。
【0036】
上記のような車両走行制御装置においては、運転者は車両運転の最中に、ステアリングホイール10を握りながら、例えば、親指を走行制御スイッチ100の操作レバー101にあてがうことになる。このような状態で車両が走行する際、路面の凹凸等に起因した振動がステアリングホイール10を介して運転者の手に伝わり、その手の振動が操作レバー101に伝達してしまう。この操作レバー101が振動すると、各アクチュエータ30、40に供給されるべき制御信号が比較的高い周波数で変動し、安定した走行状態が得られない。
【0037】
そこで、操作レバー101の振動にて車両の安定性が損なわれることを防止するため、制御ユニット20は、例えば、図10に示すような手順で操作レバー101の操作位置に係る信号を調整している。
制御ユニット20は、所定のタイミング信号に同期して処理を実行する。図10において、走行制御スイッチ100の出力抵抗値に基づいた信号をアナログ−デジタル変換して、例えば、図6に示す特性に従った、操作位置(ストローク)データデータPswadが取得される(S1)。そして、その操作位置データPswadと調整後の操作位置データPsw(初期値「0」)との偏差Err(Pswad−Psw)が演算される(S2)。この偏差Errが求まると、更に、この偏差の積分値IErrが演算される(S3)。具体的には、前回(前タイミング)での偏差の積分値IErro (初期値「0」)に当該演算された偏差Errが加算される(IErr=IErro +Err)。そして、この演算された積分値IErrが次回(次タイミング)使用べき偏差の前回積分値IErro として設定され(S4)、更に、この演算された積分値IErrにフィルタ定数Kf を乗ずることにより、調整済の操作位置データPswが演算される(Psw=IErr*Kf )(S5)。
【0038】
なお、上記ステップS5における操作位置データPswを演算するために用いられるフィルタ定数Kf は、同期信号によるサンプリング周波数とカットオフ周波数に依存する。カットオフ周波数は、車両が走行する際に路面から拾う振動がステアリングホイール10に設けれた走行制御スイッチ100の操作レバー101にあてがわれる指に影響を及ぼす臨界的な周波数に基づいて定められる。
【0039】
上記のようなS1からS5までの処理を繰り返すことによって、図11に示すような伝達関数を用いて表されるローパスフィルタの機能が実現される。その結果、サンプリング周波数、カットオフ周波数に依存したフィルタ定数Kf で決まる特性に従って、走行制御スイッチ100の実際の操作位置に対応した操作位置データPswadの比較的高い周波変動分が除去され、調整後の操作位置データPswが得られる。
【0040】
そして、制御ユニット20は、このように比較的高い周波変動成分が除去された操作位置データPswに基づいて、例えば、図8や図9に示す特性に従って、各アクチュエータ30、40が駆動制御されるように、各アクチュエータ30、40に対する制御信号が生成される。
このように、走行制御スイッチ100の実際の操作位置に対応した操作位置データPswadの比較的高い周波数成分がが除去された後の操作位置データPswに基づいてブレーキアクチュエータ30及びアクセルアクチュエータ40が制御されるので、車両振動がステアリングホイール10に伝わっても、その影響が走行制御スイッチ100の操作に基づいた走行制御に表れない。その結果、車両の安定した走行状態が保たれる。
【0041】
上述したような構造の走行制御スイッチ100では、操作レバー101に操作力が付加されていないときには、操作レバー101が常に中立位置(N)に保持されるような構造となっている。このような構造では、製造のばらつきや、機構部品の経年変化等により、操作力が付加されない状態(無負荷状態)で操作レバー101が保持される位置が、真の中立位置(N)(出力抵抗値がRN となる位置)からずれることがある。このような場合、運転者が操作レバー101から指を離しても、走行制御スイッチ100の出力に基づいた僅かながらの加減速度制御が行われてしまう。
【0042】
そこで、走行制御スイッチ100の操作レバー101に操作力を付加しない状態では、走行制御スイッチ100の出力に基づいた各アクチュエータができるだけ駆動されないようにするため、制御ユニット20は、例えば、図12に示す手順に従った処理を実行する。
図12において、走行制御スイッチ100の出力抵抗値に基づいた信号をアナログ−デジタル変換して、例えば、図6に示す特性に従った、操作位置(ストローク)データデータPswadが取得される(S11)。そして、その取得された操作位置データPswadとその前回(前タイミング)取得された操作位置データPswado とを比較する(S12)。
【0043】
ここで、今回の操作位置データPswadと前回の操作位置データPswado とが等しい場合(S12、YES)は、走行制御スイッチ100の操作がなされていないとして、更に、ステアリングホイール10の舵角(操作角)Steer(絶対値)が所定角度Kangより大きいか否かが判定される(S13)。この所定角度は、運転者が走行制御スイッチ100を操作し得ないような状況となるようなステアリングホイール10の舵角であって、例えば、90°に設定される。
【0044】
ステアリングホイール10の舵角Steerが所定角度Kangより大きい場合、即ち、走行制御スイッチ100が操作されていないと見込まれる場合、操作レバー101に操作力が付加されていない状態で、操作位置データの補正値Pswg が演算される(S14)。この演算は、例えば、
Pswg =(Psw+Pswgo)/2
に従って行われる。上記式において、Pswは調整後の操作位置データであり、Pswgoは前回(前タイミング)における補正値である。即ち、この補正値Pswg は、前回の補正値Pswsoと今回の中立位置(N)に対応した操作位置(原点)データPswの平均として演算される。そして、このように演算された補正値Pswg が次回の演算にて用いられる前回の補正値Pswgoとして設定される(S15)。
【0045】
その後、調整後の操作位置データPswは、走行制御スイッチ100の出力値に基づいた操作位置データPswad(ステップS1にて取得)から補正値Pswg を差し引いた値(Psw=Pswad−Pswg )演算される(S16)。そして、今回ステップS1にて取得された操作位置データPswadが次回(次タイミング)の演算で用いられる前回の操作位置データPswado として設定される。
【0046】
なお、今回取得した操作位置データPswadと前回取得した操作位置データPswado とが等しくない場合(S12、NO)または、ステアリングホイール10の舵角(操作角)Steerが所定角度Kang以下である場合には、走行制御スイッチ100の操作レバー101が操作されている可能性があるので、特にステップS14及びS15での補正値Pswg に関する演算処理は行われない。
【0047】
上記のようにして演算される補正値Pswg を用いて走行制御スイッチ100の出力値に基づいた操作位置データPswadを補正するようにしたので、操作レバー101に操作力が付加されていない状態では、当該操作レバー101の絶対的な位置がずれても、走行制御スイッチ100の出力値に基づいて各アクチュエータができるだけ駆動されないないようにすることができる。
【0048】
更に、上記走行制御スイッチ100は、その操作レバー101から指を離すと(操作力を除くと)、常に、中立位置(N)に戻る構造になっている。従って、走行制御スイッチ100の操作レバー101の操作に従った走行制御が行われている過程で、運転者が操作レバー101から指を離すと、例えば、図13(a)の時刻t1 に示されるように、操作位置データPswadが急激に変動してしまう。このような場合、その操作位置データPswadに基づいた加減速制御が急激に変動することを防止するため、制御ユニット20は、例えば、図14に示す手順に従った処理を実行する。
【0049】
図14において、走行制御スイッチ100の出力抵抗値に基づいた信号をアナログ−デジタル変換して、例えば、図6に示す特性に従った、操作位置(ストローク)データPswadが取得される(S21)。そして、操作位置データPswadの微分値Dpsw が演算される(S22)。この微分値Dpsw は、前回(前タイミング)の操作位置データPswado から今回ステップS21にて取得した操作位置データPswadとの差(Dpsw =Pswado −Pswad)として演算される。
【0050】
次いで、この微分値Dpsw が所定の基準値Kd より小さいか否かが判定される(S23)。走行制御スイッチ100の操作レバー101を操作して車両の走行制御を行っている場合には、図13(b)の時刻t1 以前に示すように、当該微分値Dpsw は、上記基準値Kd を超えることはない。このような状況では、微分値Dpsw が所定値Kd より小さいと判定される(S23、YES)。すると、過渡処理が実行さていることを表すフラグFd がセット(Fd =1)されているか否かが判定される(S24)。このフラグFd がセットされていない場合、ステップS21で取得された操作位置データPswadが出力すべき操作位置データPswとして設定される(S25)。そして、今回取得された操作位置データPswadが次回の処理にて用いられる前回の操作位置データPswado として設定される(S31)。
【0051】
以後、走行制御スイッチ100の操作レバー101が急激に操作されて、対応する操作位置データPswadの微分値Dpsw が基準値Kd を超える状況が発生するまで、上記と同様の処理(ステップS21、S22、S23、S24、S25、S31)が繰り返し実行される。
ここで、運転者が走行制御スイッチ100の操作レバー101から指を離すと、操作レバー101は、中立位置(N)に急激に戻される。このとき、例えば、図13(b)の時刻t1 で示すように、操作位置データPswadが急激に変動し、その微分値Dpsw が基準値Kd を超える(S23、NO)。すると、上記フラグFd がセットされ(Fd =1)(S26)、その後、ローパスフィルター処理(LPF)が実行される(S27)。このローパスフィルタ処理では、前述したように、図12に示す手順に従って、取得された操作位置データPswad(in)から変化が緩和された状態の調整操作位置データPswf が演算される。
【0052】
そして、調整操作位置データPswf が今回取得された操作位置データPswadに等しいか否かが判定される(S28)。これは、上記ローパスフィルタ処理によって変化が緩和された調整操作位置データPswf が操作レバー101が急激に中立位置(N)に戻された後の操作位置データPswadに達したか否かを判定するものである。そして、調整操作位置データPswf が、まだ、ステップS21で取得された操作位置データPswadに達していない場合には、その調整操作位置データPswf を出力すべき操作位置データPswとして設定される(S30)。そして、上記と同様に、今回取得された操作位置データPswadが次回の処理にて用いられる前回の操作位置データPswado として設定され(S31)た後に、操作位置データPswadの取得(S21)、操作位置データPswapの微分値Dpsw.の演算(S22)及び微分値Dpsw の大きさ判定(S23)が行われる。
【0053】
運転者が操作レバー101から指を離した後で、その操作レバー101の操作位置に対応した操作位置データPswadの変動が小さくなり、その微分値Dpsw が基準値K d より小さくなると、(S23、YES)と、更に、フラグFdがセットされているか否かが判定される(S24)。この時点では、既にフラグFdがセット(Fd =1)されているので、上記ローパスフィルタ処理等(S27S、28)が実行され、そのローパスフィルタ処理(S27)にて得られた調整操作位置データPswf が出力すべき操作位置データPswとして設定される(S30)。以後、操作位置データPswado の設定(S31)から上述した処理(S21、S22、S23、S24、S27、S28、S30)が繰り返し実行される。
【0054】
その結果、走行制御スイッチ100の出力抵抗値に基づいた操作位置データPswadは、例えば、図13(a)の時刻t1 におけるように、急激に変化した場合であっても、実際に出力される操作位置データPswは、上記ローパスフィルタ処理の特性に従ってなだらかに減少してゆく。従って、その操作位置データPswに基づいて生成される制御信号によって決まる目標減速度は、例えば、図13(c)に示すように、時刻t1 から徐々に減少する。
【0055】
上記のような処理を実行している際に、ローパスフィルタ処理により得られた調整操作位置データPswf が徐々に低下して、その値が、操作レバー101が既に中立位置(N)に保持された状態で取得された操作位置データPswadに等しくなると(S28、YES)、上記フラグFd がリセットされる(Fd =0)(S29)。そして、ローパスフィルタ処理にて得られた調整操作位置データPswf が出力すべき操作位置データPswとしてセットされた以後は、操作レバー101の急激な中立位置(N)の復帰する前と同様の処理(S21、S22、S23、S24、S25、S31)の処理が繰り返され、取得される操作位置データPswadが出力すべき操作位置データPswとして設定される(S31)。
【0056】
上記のような処理によれば、走行制御スイッチ100を操作していた運転者がその操作レバー101から指を離したために、操作レバー101が急激に中立位置(N)に戻ったとしても、制御ユニット20内で各アクチュエータに対する制御信号を生成するために出力される操作位置データPswは、中立位置(N)に対応する値まで徐々に減少する。そのため、車両も急激に減速されることなく、徐々に減速され、その安定性が損なわれることはない。
【0057】
なお、上記例においては、車両振動に起因した操作位置データの比較的高い周波数での変動を除去するための処理(図10参照)、操作レバー101の中立位置(N)の変動にともなう補正(図12参照)及び操作レバー101の急激な操作に対する操作位置データの調整処理(図14参照)は、別々に行われるように説明した。しかし、それらのなかから2つ処理を任意に組み合わせて行うこと、あるいは、それら3つの処理をすべて行うことが可能である。
【0058】
上記例において、走行制御スイッチ100の操作レバー101のストロークと加減速度との関係を表した図9に示す特性に従って各アクチュエータ30、40に対する制御信号を生成する制御ユニット20の機能が上記信号生成手段に対応する。図10に示す処理が上記信号調整手段に対応する。また、図14に示すステップS22、S23での処理が上記操作変動判定手段に、図14に示すステップS27、S28、S30での処理が上記信号調整手段に対応する。
【0059】
更に、走行制御スイッチ100の操作レバー101のストロークと加減速度との関係を示した図8または図9に示す特性に従って各アクチュエータ30、40に対する制御信号を生成する制御ユニット20の機能が請求項1記載の信号生成手段に対応し、図12に示す処理が請求項1記載の中立位置補正手段に対応する。
【0060】
なお、運転者の手による操作にて車両の走行制御をなしうる走行制御スイッチとしては、種々の形態が考え得る。
例えば、図15に示すように、制動操作用のブレーキボタン110a,110bとアクセル操作用のアクセルボタン120を別々にステアリングホイール10に設けることができる。アクセルボタン120の設置位置は、通常の運転操作時に運転者がステアリングホイール10を握ったときに、その親指でそのボタンを押すことができるような位置に決められる。また、各ブレーキボタン110、110は、通常の運転操作時に運転者がステアリングホイール10を握った状態で、親指を上方に延ばして各ボタンを押すことができるような位置に決められる。
【0061】
この場合、各ボタンの操作圧力に応じた制動力及びアクセル開度が得られるように、制御ユニットは各アクチュエータを制御する。2つのブレーキボタン110a,110bはどちらを操作しても制動がかけられるようになっている。
また、例えば、図16に示すように、制動操作用のブレーキボタン110a、110bを図15に示す場合と同様の位置に設置し、アクセル操作用の操作レバー130を右側のブレーキ操作ボタン110bの上部に設置するようにしてもよい。この場合、アクセル操作がレバー操作でできるようになるので、アクセル状態を保持するための操作が、図15に示す例のようにアクセルボタン120を押し続ける操作より行い易くなる。また、ブレーキ操作とアクセル操作が異なっているため、運転者は、車両前方から視線をそらすことなくブレーキボタン110a、110bと操作レバー130を指先で判断することができるようになる。
【0062】
【発明の効果】
以上、説明してきたように、各請求項記載の本発明によれば、手動操作部の不用意な操作に対する車両走行状態に与える影響が少なくなり、あるいは、車両振動などの外乱に起因した手動操作部の操作量変動の車両走行状態に与える影響が少なくなる。その結果、手動操作部を操作する運転者の意思に従った走行状態を阻害され難くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る車両走行制御装置の走行制御スイッチの設置位置を示す図である。
【図2】図1に示す走行制御スイッチのステアリングホイールでの設置状態を示す断面図である。
【図3】走行制御スイッチの操作レバー位置を示す図である。
【図4】走行制御スイッチの構造例を示す図である。
【図5】走行制御スイッチの操作レバーと摺動抵抗器との関係を示す図である。
【図6】操作レバーの操作量(ストローク)と走行制御スイッチの出力抵抗値との関係を示す図である。
【図7】本発明の実施の一形態に係る車両用走行制御装置の構成を示すブロック図である。
【図8】走行制御スイッチの操作レバーの操作量とその操作量に基づいて制御される加減速度との関係を示す特性図である。
【図9】走行制御スイッチの操作レバーの操作量とその操作量に基づいて制御される加減速度との他の関係を示す特性図である。
【図10】制御ユニットでの処理の例を示すフローチャートである。
【図11】図10に示す処理で実現されるローパスフィルタを伝達関数で示したブロック図である。
【図12】制御ユニットでの処理の他の例を示すフローチャートである。
【図13】操作レバーの操作に基づいた操作位置データの状態、その変動を表す操作位置データの微分値及び操作位置データに基づいて決定される目標減速度を示す特性図である。
【図14】制御ユニットでの処理の更に他の例を示すフローチャートである。
【図15】走行制御スイッチの他の設置例を示す図である。
【図16】走行制御スイッチの更に他の設置例を示す図である。
【符号の説明】
10 ステアリングホイール
20 制御ユニット
30 ブレーキアクチュエータ
40 アクセルアクチュエータ
100 走行制御スイッチ
101 操作レバー
102、103 複合スプリング
104 摺動抵抗器
Claims (5)
- 車両の制動系及びアクセル系の少なくとも一方に設けられたアクチュエータを手動操作部の操作量に応じた制御信号に基づいて駆動制御し、該手動操作部は、中立位置を有すると共に、該中立位置から2方向に移動可能な操作体と、該操作体に対して操作力が付加されない状態において該操作体を該中立位置に保持する機構とを備える車両用走行制御装置において、
上記手動操作部は、操作量と操作力との関係が、操作量が多くなるに従って該操作量の増分に対する必要な操作力の増分が多くなるような機構と、
上記操作体が上記中立位置にある場合にアクチュエータの駆動量をなくし、上記操作体が上記中立位置から一方向に操作された場合と上記中立位置から他方向に操作された場合とで、車両の走行特性が異なるような制御信号を生成する信号生成手段と、
上記操作体が操作されていないと見込まれる場合の上記操作体の位置に基づいて、上記中立位置の補正を行う中立位置補正手段と、を備え、
上記中立位置補正手段は、ステアリングホイールの舵角が所定角度より大きいか否かを判定し、該ステアリングホイール上の通常運転操作時の把持位置付近に設けられた上記手動操作部における上記操作体が操作されていないと見込まれる場合を判定する車両用走行制御装置。 - 請求項1記載の車両用走行制御装置において、
上記中立位置補正手段は、今回取得された操作体の位置と前回取得された操作体の位置とが等しい場合に、上記所定角度より大きいか否かの判定を行う車両用走行制御装置。 - 請求項1記載の車両用走行制御装置において、
上記機構は、弾性係数の異なる複数の弾性体を直列に接続した複合弾性体を有し、該複合弾性体が操作力に抗する反発力を発生するようにした車両用走行制御装置。 - 請求項1記載の車両用走行制御装置において、
上記機構は、弾性係数が連続的に変化する弾性体を有し、該弾性体が操作力に抗する力を発生するようにした車両用走行制御装置。 - 請求項1記載の車両用走行制御装置において、
上記信号生成手段は、操作体が中立位置から一方に操作された場合と中立位置から他方向に操作された場合とで、車両の走行特性が逆になるような制御信号を生成するようにした車両走行制御装置。
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