JP3976879B2 - 層状珪酸塩粒子及びそれを用いたオレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒並びにオレフィン重合体の製造法 - Google Patents
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Description
〔発明の背景〕
【発明の属する技術分野】
本発明は、層状珪酸塩粒子およびその利用法に関するものである。本発明による層状珪酸塩粒子は、機械的強度や耐磨耗性に優れ、反応や安定運転の阻害となる粒子の破壊や微粉等の生成も抑制され、また流動性に優れていることから、触媒成分ないし触媒として、好適に使用できるものである。
【0002】
層状珪酸塩は、各種触媒成分ないし触媒として、あるいはプラスチック、塗料等の添加剤として、また、その優れた使用触感から化粧品や医薬品の添加剤として、広く用いられている。特に、石油精製や酸化・還元、水素化、脱水素、アルキル化をはじめとする種々の化学反応、またオレフィン類の重合反応にあずかる触媒成分あるいは触媒として工業的に使用される場合も多い。
【0003】
一般に、触媒を利用する反応系では、気相、液層いずれにしても、いわゆる不均一系触媒反応が主体であって、通常、固定層、移動層、噴流層あるいは懸濁床等の形式で反応が行われる。このため大部分の触媒は、原料および/または反応生成物の流通や物質・熱の移動をよくすることを考慮して粒状に成形されたり、あらかじめ粒状の担体をつくって、これに触媒となるべき物質や助触媒等を担持させて用いることが多い。本発明による層状珪酸塩粒子は、このような触媒成分ないし触媒として特に好ましいものである。
【0004】
【従来の技術】
層状珪酸塩は、それが粉末状態で使用される場合、天然品であれ、合成品であれ、通常、機械力による粉砕によって粉末化されているが、そのほとんどは不定形の形状を呈しており、嵩密度が小さく、微粉が多く、粒度が不均一である。そのような形状・物性のものは、本発明者等が知る限りでは、触媒成分や触媒として使用する場合には流動性が悪いものでありがちであり、生産性も悪く、微粉等により安定運転が困難であった。
【0005】
従来、このような層状珪酸塩の形状改良方法としては、たとえば、水膨潤性粘土鉱物を水に分散させ、これを噴霧造粒する方法(特開昭63−50311号公報)、微粉雲母をその溶融温度で加熱再結晶させる方法(特開平6−263431号公報)、酸処理スメクタイト粘土を混合、凝集させて顆粒にする方法(特開平6−263421号公報)等が知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これらの方法の中でも、噴霧乾燥による方法は、簡便で粒径の整った球状粉末が得られるが、経済性を向上させるために水膨潤性粘土鉱物の水性分散液の濃度を上げると、スラリー粘度が上昇してノズルの目詰まりや形状不良を起こしやすく、また、スラリー粘度を良好に保つために濃度を下げると、粒子径の小さな粉末しか得られないので、生産性も不十分となる等の問題点があるようである。
【0007】
本発明者らは、これらの諸問題を解決するため、先に特定の条件下で処理を行った層状珪酸塩を造粒することで、微粉、粗粒が少なく、嵩密度が高い等の粉体性状の良好な粒子が得られることを見いだした(特開平5−301917号公報、特開平7−228621号公報)。しかしながら、雲母族層状珪酸塩のような板状で比較的粒子径の大きなものを用いた場合は、たとえ造粒できたとしても嵩密度が小さく、また粒子強度が十分でない場合があるので、触媒担体として用いたときの目的重合体生産性や微粉の発生等の点で、上述の改良方法は必ずしも満足できるものとは言い難たかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
<要旨>
本発明は、上記従来技術の問題点に解決を与えようとするものであって、層状珪酸塩の種類に着目して、性質の異なる層状珪酸塩の所定の混合物を用いた場合には、強度および嵩密度が高い粉体性状の良好な層状珪酸塩粒子が得られる、という知見に基づくものである。
【0009】
すなわち、本発明による層状珪酸塩粒子は、スメクタイト族の層状珪酸塩および雲母族の層状珪酸塩からなる混合物であって、このスメクタイト族の層状珪酸塩を0.1〜50重量%含有し、かつ、下記の条件(A)〜(C)を同時に充足すること、を特徴とするものである。
【0010】
(A):平均粒径が20μm以上1000μm以下であり、かつ粒径が10μm以下の粒子の数が全粒子数の20%以下であること、
(B):微小圧縮試験器で測定した粒子の圧壊強度が0.5MPa以上であること、
(C):粒子の嵩密度が0.6g/cm3 以上であること。
【0011】
また、本発明によるオレフィン重合用触媒成分は、メタロセン系遷移金属化合物と上記の層状珪酸塩粒子との組合せからなるものである。
【0012】
また、本発明によるオレフィン重合用触媒は、上記のオレフィン重合用触媒成分と有機アルミニウム化合物成分の組合せからなるものである。
そして、本発明によるオレフィン重合体の製造法は、上記のオレフィン重合用触媒にオレフィンを接触させて重合させることからなるものである。
【0013】
<効果>
本発明によれば、粒径の整った、強度が高く、嵩密度が高く、微粉や粗粒が少ない等の粒子性状に優れた層状珪酸塩粒子を得ることができる。この層状珪酸塩粒子は、種々の用途があって、例えば化学反応、代表的にはオレフィン類の重合反応等における触媒成分として、特に工業的に使用される場合に、特に有用なものである。このような本発明によれば、流動性が良好な触媒が得られ、そして微粉や粗粒が少なくかつ嵩密度が高いオレフィン重合体が得られ、そし反応生成物もしくは熱の移動が良好なオレフィン重合体の製造法が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
1 層状珪酸塩粒子
<一般的説明>
本発明による層状珪酸塩粒子は、先ず、スメクタイト族の層状珪酸塩および雲母族の層状珪酸塩からなる混合物であって、このスメクタイト族の層状珪酸塩を0.1〜50重量%含有するものである。ここで、「からなる」とは、スメクタイト族の層状珪酸塩および雲母族の層状珪酸塩のみからなるもの(即ち、スメクタイト族の層状珪酸塩0.1〜50重量%と雲母族の層状珪酸塩50〜99.9重量%のもの)の外に、これらのスメクタイト族の層状珪酸塩および雲母族の層状珪酸塩以外の合目的的もしくは不可避的に存在することになる成分を少量、例えば上記両族の層状珪酸塩の0.1〜30重量%程度、含むものをも意味する。
そして、本発明による層状珪酸塩粒子は、上記に加えて、特定の条件(A)〜(C)を同時に充足すること、を特徴とするものである。
【0015】
ここで、条件(A)とは、本発明による層状珪酸塩粒子の平均粒径および粒径が10μm以下の存在比率に関するものであって、具体的には、平均粒径が20μm以上1000μm以下であり、かつ粒径が10μm以下の粒子の数が全粒子の20%以下であること、というものである。本発明では、平均粒径が20μm以上500μm以下、特に20μm以上100μm以下、のものが好ましく、粒径が10μm以下の粒子が全粒子の15%以下、特に10%以下、であるものが好ましい。従って、条件(A)は、平均粒径および粒子径10μm以下の粒子径の存在量に関する上記の好ましい条件の両方を満たすものが本発明では好ましい。
【0016】
ここで、粒子の測定は、具体的には(株)セイシン企業社のレーザー回析法による粒度分布測定装置(「LMS−24」、光源:半導体レーザー(波長670nm))を用いて行ったときのものである。測定は、エタノールを分散媒として用い、屈折率1.33、形状係数1.0として粒径分布および平均粒径を算出した。
【0017】
条件(B)は、本発明による層状珪酸塩粒子の強度に関するものであって、具体的には微小圧縮試験器で測定した粒子の圧壊強度が0.5MPa以上であること、というものである。本発明で好ましい条件(B)は、圧壊強度が1.0MPa以上であること、というものである。上限は40MPa程度である。
【0018】
ここで、圧壊強度は、具体的には、島津製作所社製微小圧縮試験器「MCTM−500」を用いて、任意の10個以上の粒子の圧縮強度を測定し、その平均値を圧壊強度として求めたときのものである。
【0019】
条件(C)は、本発明による層状珪酸塩粒子の嵩密度に関するものであって、具体的にはその値が0.6g/cm3 以上、好ましくは0.7g/cm3 以上、であること、というものである。上限は1.5g/cm3 程度である。
【0020】
<スメクタイト族の層状珪酸塩>
本発明による層状珪酸塩粒子を得るために用いられるスメクタイト族の層状珪酸塩とは、2:1型層構造をもつ層状珪酸塩のうち、スメクタイト族に属する層状珪酸塩をいうものである。代表的なものとしては、一般にはモンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ノントロナイト、ヘクトライト、ソーコナイト等がある。本発明では、天然品または合成品いずれも使用可能である。「クニピア」、「スメクトン」(いずれもクニミネ工業社製)、「モンモリロナイトK10」(アルドリッチ社製、ジュートヘミー社製)、「K−Catalystsシリーズ」(ジュートヘミー社製)等の市販品を利用することもできる。本発明の実施にあたっては、これらを単独で用いても、2種以上を任意に混合して用いることもできる。
【0021】
このようなスメクタイト族の層状珪酸塩は、必要に応じて、粉砕処理することができる。目的とする本発明による層状珪酸塩粒子を、例えばスラリー状態を経て製造する方法(詳細後記)によって得る場合には、このような粉砕処理に付すことによってスメクタイト族の層状珪酸塩をスラリー分散媒に高分散させることができる。よって、上記の方法によって製造する場合には、スメクタイト族の層状珪酸塩は粉砕処理に付すことが好ましい。この際の粉砕方法は特に限定されるものではないが、高速の気流による粒子同士の衝突あるいは粒子と粉砕装置壁との衝突により粉砕する方法は、工業的規模で容易に実施可能な方法の一つである。使用可能な具体的な装置としては、ジェットミルおよびシングルトラックミル等が挙げられる。粉砕後の粒子の大きさは、好ましくは0.01〜50μm、特に好ましくは0.01〜30μm、である。なお、粉砕処理後のこのスメクタイト族の層状珪酸塩粒子の直径およびの粒径分布は、それを本発明による層状珪酸塩粒子としたときには、上記の条件(A)を満たすものであることは言うまでもない。
【0022】
<雲母族の層状珪酸塩>
本発明による層状珪酸塩粒子を得るために用いられる雲母族の層状珪酸塩とは、2:1型層構造をもつ雲母族に属する層状珪酸塩をいうものである。代表的なものとしては、白雲母、パラゴナイト、金雲母、黒雲母、レピドライト等がある。本発明では、天然品または合成品いずれも使用可能である。市販品の「合成雲母ソマシフ」(コープケミカル社製)、「フッ素金雲母」、「フッ素四ケイ素雲母」、「テニオライト」(いずれもトピー工業社製)等は、本発明において特に好ましいものの代表例である。本発明では、これらを単独で用いることも、2種以上を混合して用いることもできる。
【0023】
<具体的説明>
本発明による層状珪酸塩粒子は、上記の雲母族の層状珪酸塩とスメクタイト族の層状珪酸塩からなる混合物である。スメクタイト族層状珪酸塩の含量は、0.1〜50重量%、好ましくは0.5〜40重量%、特に好ましくは1〜30重量%、である。スメクタイト族層状珪酸塩の含量がこの範囲より少なすぎると圧壊強度又は嵩密度が低下するという問題が、また逆に多すぎると噴霧造粒法により層状珪酸塩粒子を製造する際、水スラリーの粘度が高過ぎノズルの目詰まり等を起こし、逆に適当なスラリー粘度にするため濃度を下げると平均粒径が小さくなり、条件(A)を満たさなくなるという問題が生じる。
【0024】
また、本発明では、スメクタイト族の層状珪酸塩および雲母族の層状珪酸塩の両者とも、イオン交換性(ないし膨潤性)であることが好ましい。ここで、「イオン交換性」とは、層状珪酸塩の層間陽イオンが交換可能なことを意味する。また、「膨潤性」とは、層状珪酸塩が水と共存するとその層間域に水分子を取り込んで底面間隔が拡大することを意味する。底面間隔拡大の割合は、少なくとも1.2倍、好ましくは1.5倍、以上である。また「層状」というのは層構造を有することを意味する。
【0025】
一般に、天然品は、非イオン交換性(非膨潤性)であることが多く、その場合は、好ましいイオン交換性(ないし膨潤性)を有するものとするために、イオン交換性(ないし膨潤性)を付与するための処理を行うことが好ましい。そのよう処理のうちで特に好ましいものとしては、次のような化学処理があげられる。
【0026】
すなわち、これらの両珪酸塩は、化学処理を施したものであることが好ましい。ここで、化学処理とは、表面に付着している不純物を除去する表面処理と、層状珪酸塩の結晶構造、化学組成に影響を与える処理のいずれをも用いることができる。具体的には、(イ)酸処理、(ロ)アルカリ処理、(ハ)塩類処理、(ニ)有機物処理等が挙げられる。これらの処理は、表面の不純物を取り除く、層間の陽イオンを交換する、結晶構造のAl、Si、Mg等の陽イオンを溶出させ、その結果、イオン複合体、分子複合体、有機複合体等を形成し、表面積や層間距離、固体酸性度等をかえることができる。これらの処理は単独で行ってもよいし、2つ以上の処理を組み合わせてもよい。なお、この「化学処理」の結果として、両珪酸塩の一方または両方のイオン交換性(ないし膨潤性)の付与あるいは向上が見られる場合、この「化学処理」は、前記の「イオン交換性(ないし膨潤性)の付与するための処理」と捉えることもできる。これらの化学処理は、スメクタイト族層状珪酸塩および雲母族層状珪酸塩に対して、両者の混合前にどちらか一方にまたは両方に行ってもよいし、混合の後に両者に対して同時に行ってもよい。
【0027】
化学処理に用いられる(イ)酸としては、合目的的な無機酸あるいは有機酸、好ましくは、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、シュウ酸等が挙げられ、(ロ)アルカリとしては、NaOH、KOH、NH3が挙げられる。(ハ)塩類としては、2族から14族原子からなる群より選ばれた少なくとも一種の原子を含む陽イオンと、ハロゲン原子または無機酸もしくは有機酸由来の陰イオンからなる群より選ばれた少なくとも一種の陰イオン、とからなる化合物が好ましい。更に好ましいものは、Al、Mg、Ti、Zr、Hf、Cr、Zn、Sn、Cu、Ni、Fe、NbまたはTa由来のイオンを陽イオンとするもの、Cl、SO4、NO3、OH、C2H4およびPO4由来のイオンを陰イオンとするもの、である。(ニ)有機物としては、アルコール(炭素数1〜4の脂肪族アルコール、好ましくは例えばメタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、グリセリン、炭素数6〜8の芳香族アルコール、好ましくは例えばフェノール)、高級炭化水素(炭素数5〜10、好ましくは5〜8、のもの、好ましくは例えばヘキサン、ヘプタン等が挙げられる。また、ホルムアミド、ヒドラジン、ジメチルスルホキシド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアニリン等が好ましくあげられる。ここで、原子の周期律は、1989年にIUPACにより推奨された18族方式に基づくものである。
【0028】
層状珪酸塩粒子が、上記の条件(A)〜(C)を同時に充足していない場合、あるいは同時に充足しているときであってもより好ましいものとするために、本発明では、例えば、造粒、分粒、別等によって粒子の性状を制御することができる。その方法は合目的的な任意のものでありうる。特に、造粒法について示せば、例えば噴霧造粒法、転動造粒法、圧縮造粒法、撹拌造粒法、ブリケッティング法、コンパクティング法、押し出し造粒法、流動層造粒法、乳化造粒法および液中造粒法等が挙げられる。特に好ましい造粒法は、上記のうち、噴霧造粒法、転動造粒法および圧縮造粒法である。
【0029】
このような粒子性状の制御を行なう場合には、スメクタイト族の層状珪酸塩粒子と雲母族の層状珪酸塩からなる混合物を、その制御方法に適するような形態にあらかじめしておくことが出来る。例えば粒子性状の制御の方法として噴霧造粒法を採用する場合には、前記混合物を分散媒に分散させてスラリー状としておくことができ、かつ好ましい。
【0030】
噴霧造粒で用いられる分散媒としては、水あるいは有機物(例えばメタノール、エタノール、クロロホルム、塩化メチレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン)の単独または混合溶液が好ましい。これらの中で特に好ましいものは水である。スラリー濃度は5〜70重量%、好ましくは10〜50重量%、更に好ましくは20〜40重量%、である。最適なスラリー濃度は、スラリー粘度を考慮して適宜選ばれる。具体的には6000cps以下、好ましくは10〜5000cps、特に好ましくは1000〜3000cps、である。
本発明において、スラリー粘度とは、B型粘度計で温度30℃、6rpmで測定した値を示す。この粘度が6000cps超過であると噴霧ノズルへの液の送りが難しく、また、ノズルの目詰まり等が生じる傾向があり、逆に粘度を下げるためにスラリー濃度を下げると粒子形の小さな造粒品しか得られない傾向がある。造粒粒子の粒子径は噴霧速度にもよるが、スラリー濃度が5%未満では10μm以上の粒子を得ることは難しい。噴霧に際しては、ディスクタイプや加圧ノズル式、2流体ノズル式などの一般的な噴霧乾燥方法が適用できる。いずれの場合も噴霧時の熱風の入口温度は150℃から300℃程度の広い温度範囲で設定できる。また、排気温度はノズルからの噴霧流量などによって規定されるが、おおむね100℃前後がよい。
【0031】
したがって、本発明よる層状珪酸塩粒子の代表的かつ簡便で経済的な製造法の一つとしては、雲母族の層状珪酸塩およびスメクタイト族の層状珪酸塩の混合粉体を、イオン交換処理に付し、得られたイオン交換体を分散媒に分散させてスラリーとし、次いで、このスラリーを噴霧造粒処理に付すことからなる方法を挙げることができる。この場合、スメクタイト族層状珪酸塩の含量は、10〜50重量%、特に好ましくは30〜50重量%添加、混合することが好ましい。
【0032】
また、他の代表的かつ簡便で経済的な構造法としては、イオン交換処理に付した雲母族の層状珪酸塩を分散媒に分散させてスラリーとし、ここにイオン交換処理を行わないスメクタイト族の層状珪酸塩のスラリーを添加、混合したスラリーを噴霧造粒処理に付す方法が挙げられる。この場合、添加するスメクタイト族層状珪酸塩の含量は、0.1〜30重量%、特に好ましくは0.1〜15重量%、である。これによって、高強度、高嵩密度の造粒品を製造することができる。
【0033】
2.オレフィン重合用触媒
本発明による上記した層状珪酸塩粒子は、特にオレフィン重合用触媒成分用の担体として、好適に用いることができるものである。とりわけ好ましくはメタロセン系遷移金属化合物、有機アルミニウム化合物およびその他の化合物を用いてなるオレフィン重合用触媒において、有効に使用することができるものである。
【0034】
<メタロセン系遷移金属化合物>
本発明による触媒でのメタロセン系遷移金属化合物は、公知のメタロセン系オレフィン重合用触媒において用いられるメタロセン系遷移金属化合物を用いることができる。例えば、それは、置換されてもよい1個もしくは2個のシクロペンタジエニル系配位子すなわち置換基が結合して縮合環を形成してもよい1個から2個のシクロペンタジエニル環含有配位子と長周期表の3、4、5または6族の遷移金属からなる有機金属化合物、あるいはそれらのカチオン型錯体である。
【0035】
このようなメタロセン系化合物として好ましいものは、下記一般式[I]もしくは[2]で表される化合物である。
(CpR1 aH5-a )p(CpR2 bH5-b )qMR3 r …[1]
[(CpR1 aH5-a )p(CpR2 bH5-b )qMR3 rLm]n+[R4]…[2]
ここで、Cpは、共役五員環配位子を示し、R1およびR2は、Cp上の置換基を示す。したがって、CpR1 aH5-a およびCpR2 bH5-b は、シクロペンタジエニル(Cp)基の誘導体を示す。
【0036】
R1およびR2は、それぞれ独立して、炭素数1から20の置換されてもよい炭化水素基(この場合の置換基としては例えばメチル基、エチル基、ブチル基が好ましい)、ケイ素含有置換基、リン含有置換基、窒素含有置換基、酸素含有置換基である。特に好ましい具体例には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、トリメチルシリル基、メトキシ基、フェノキシ基等がある。R1およびR2が複数存在する場合、全てのR1およびR2が同一である必要はなく、またR1およびR2は同一であっても異なっていてもよい。
【0037】
また、R1およびR2は互いに結合して架橋基を形成してもよい。具体的には、(イ)アルキレン基、例えばメチレン基、エチレン基等、(ロ)アルキリデン基、例えばエチリデン基、プロピリデン基等、(ハ)ケイ素含有架橋基、特に置換または非置換シリレンないしオリゴシリレン基(ここで、置換基は、好ましくは、低級アルキル基(C4以下程度))、例えばジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基等、(ニ)ゲルマニウム含有架橋基、特に置換または非置換ゲルミレンないしオリゴゲルミレン基(ここで、置換基は、好ましくは、低級アルキル基(C4以下程度))、例えばジメチルゲルミレン基、ジエチルゲルミレン基等、(ホ)アミノ基(アミノ基が2級または3級アミノ基であるときの置換基は、好ましくは低級アルキル基(C4以下程度))、(ヘ)ホスフィニル基等が挙げられる。
【0038】
さらに、同一Cp上にR1(またはR2)が複数存在する場合、R1どうし、(またはR2どうし)が互いにそのω‐端で結合して環を形成してもよい。
【0039】
具体的には、Cp中の隣接する2つ炭素原子にそれぞれ結合した2つのR1が両者のω‐端で結合してCp中の当該2つ炭素原子を共有して縮合環を形成した構造を有するもの、典型的には、インデニル基またはフルオレニル基、である。R1由来の縮合環は非置換のもの(上記の化合物の場合で示せば、テトラヒドロインデニル、オクタヒドロフルオレニル基)であっても、置換されたもの(置換基としては、例えばメチル基、エチル基、ブチル基およびフェニル基が好ましい)であってもよい。R1由来の縮合環が非置換であるということは、両R1の合計炭素数が該縮合環を形成するのに必要な炭素数に丁度等しいということであり、両R1の合計炭素数がこの必要な炭素数より多いときはその余剰分が置換基となるということができる。同一化合物中のもう一方のCpに結合するR2も、上記と同様に、縮合環を形成していてもよい。
【0040】
R3は、炭素数1から20の置換されてもよい炭化水素基(この場合の置換基としては例えばメチル基、エチル基およびベンジル基が好ましい)、水素、ハロゲン、ケイ素含有置換基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、またはチオアルコキシ基、S(O)s、R5、OR5、NR5 t、SiR5、P(O)uR5 3である〔ここで、sは0、1、2または3であり、tは0、1、2または3であり、uは0、1、2または3であり、R5は同一または異なってもよい水素、ハロゲン、珪素含有基、ハロゲン置換基を有してもよい炭素数が1ないし20の炭化水素基である〕。
【0041】
R3の好ましい具体例は、(イ)水素、(ロ)低級アルキル基乃至アリール基、特にメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、フェニル基、(ハ)ハロゲン、特に塩素、(ニ)低級アルキルオキシ基、特にメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、(ホ)ジ低級アルキル基、特にジメチルアミド基、(ヘ)低級アルキルチオ低級アルキルオキシ基、特にメチルチオアルコキシ基、があって、中でも水素、メチル基および塩素が特に好ましい。
【0042】
また、上記のようなR1〜R3の典型例に加えて、R3は、R1もしくはR2もしくはCpと結合していてもよい。このような配位子の好ましい具体例としては、CpH4(CH2)nO−(1≦n≦5)、CpMe4(CH2)nO−(1≦n≦5)、CpH4(Me2Si)(t−Bu)N−、CpMe4(Me2Si)(t−Bu)N−等(Cpはシクロペンタジエニル基、Meはメチル基、Buはブチル基を示す)が挙げられる。さらにR3が相互に結合して二座配位子を形成してもよい。このようなR3の具体例としては、−OCH2O−、−OCH2CH2O−、−O(o−C6H4)O−等が挙げられる。なお、これらのR1〜R3の非典型例でのR1〜R3の定義は、矛盾しない限り、上限の典型例での定義に従うものとする。
【0043】
Mは、周期率表3、4、5、6族の原子であって、具体的には、スカンジウム、イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、アクチニウム、トリウム、プロトアクチニウム、ウラン、チタニウム、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステンが挙げられる。これらのうち、4族のチタニウム、ジルコニウム、ハウニウムが好ましく用いられる。また、これらが混合したものであってもよい。
【0044】
Lは、電気的に中性な配位子を、mはその個数で0以上の整数を、示す。具体的には、(イ)エーテル類、就中、モノエーテル類、特にエーテル酸素に結合する炭化水素が炭素数1〜5程度のもの、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、(ロ)ニトリル類、就中、シアノ基が結合する炭化水素基が炭素数1〜6程度のもの、例えばアセトニトリル、(ハ)アミド類、就中、N,N−ジ低級アルキル低級脂肪酸アミド、例えばジメチルホルムアミド、(ニ)フォスフィン類、就中、トリ低級アルキルホスフィンまたはトリフェニルホスフィン、例えばトリメチルフォスフィン、(ホ)アミン類、就中、低級アルキルアミン類、例えばトリメチルアミン、を挙げることができる。特に好ましいものは、テトラヒドロフラン、トリメチルフォスフィン、トリメチルアミンである。
【0045】
[R4]は、カチオンを中和するアニオンであって、その数は、1個または2個以上である。具体的には、テトラフェニルボレート、テトラ(p−トリル)ボレート、カルバドデカボレート、ジカルバウンデカボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロフォスフェートである。すなわち、R4は炭素数1〜30程度の炭化水素ないしハロ炭化水素またはハロゲンを含むボレートおよびこのような基を含むフォスフェートであることが好ましい。
【0046】
aおよびbは、それぞれ独立して、0〜5の整数である。また、p、qおよびrは、Mの価数をVとしたときに、メタロセン系化合物が式[1]の場合には、p+q+r=Vを満たす負でない整数であり、メタロセン系化合物が式[2]の場合には、p+q+r=V−nを満たす負でない整数である。通常pおよびqは0〜3の整数、好ましくは0または1、である。rは0〜3の整数、好ましくは1または2、である。また、nは0≦n≦Vを満たす整数である。
【0047】
上述のメタロセン系遷移金属化合物のうち式[1]に相当するものを、ジルコニウム化合物についての好ましい具体例を示せば、下記の通りである。
【0048】
(1)ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(2)ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(3)ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
(4)ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
(5)ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム二水素化物、
(6)ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム二水素化物、
(7)ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(8)ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(9)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、
(10)ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
【0049】
(11)ビス(インデニル)ジルコニウムジメチル、
(12)ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
(13)ビス(トリフルオロメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(14)イソプロピリデン−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、
(15)イソプロピリデン−ビス(インデニル)ジルコニウム二水素化物、
(16)ペンタメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(17)ペンタメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
(18)イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、
(19)イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジメチル、
(20)ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
【0050】
(21)ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
(22)ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジエチル、
(23)メチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(24)メチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
(25)ジメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(26)インデニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(27)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(28)インデニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
(29)トリメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
(30)トリフルオロメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
【0051】
(31)トリフルオロメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
(32)ビス(シクロペンタジエニル)(トリメチルシリル)(メチル)ジルコニウム、
(33)メチレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(34)エチレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、
(35)ジメチルシリル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジメチル、
(36)ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(メタンスルホナト)、
(37)ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムトリフルオロメタンスルホナトクロライド、
(38)ビス(インデニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、
(39)エチレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、
(40)(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シランジベンジルジルコニウム(第3級ブチルアミド)ジメチル(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)シランジベンジルジルコニウム、
【0052】
(41)インデニルジルコニウムトリス(ジメチルアミド)、
(42)(第3級ブチルアミド)(テトラメチルシクロペンタジエニル)−1,2−エタンジルコニウムジクロライド、
(43)(第3級ブチルアミド)ジメチル−(テトラメチルシクロペンタジエニル)シランジルコニウムジクロライド、
(44)(フェニルフォスフィド)ジメチル(テトラメチルシクロペンタジエニル)シランジルコニウムジクロライド。
【0053】
また、一般式[2]に相当するもののうち、ジルコニウム化合物についての好ましい具体例を示せば、下記の通りである。
【0054】
(1)ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(クロライド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(2)ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(クロライド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(3)ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(4)ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(5)ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒドリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(6)ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(クロライド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(7)ビス(インデニル)ジルコニウム(クロライド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(8)ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(9)ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒドリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(10)イソプロピリデン−ビス(インデニル)ジルコニウム(クロライド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
【0055】
(11)イソプロピリデン−ビス(インデニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(12)イソプロピリデン−ビス(インデニル)ジルコニウム(ヒドリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(13)ペンタメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(クロライド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(14)イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウム(クロライド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(15)ビス(シクロペンタジエニル)(メチル)ジルコニウム(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(16)メチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(クロライド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(17)ジメチルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(クロライド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(18)インデニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(クロライド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(19)トリメチルシリルシクロペンタジエニル(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(20)ビス(シクロペンタジエニル)(トリメチルシリル)ジルコニウム(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
【0056】
(21)ビス(シクロペンタジエニル)(トリメチルシリルメチル)ジルコニウム(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(22)エチレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(クロライド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(23)ジメチルシリル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(クロライド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(24)エチレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(25)ジメチルシリル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(メチル)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(26)エチレン−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(ヒドリド)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体、
(27)ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム(メタンスルホナト)(テトラフェニルボレート)テトラヒドロフラン錯体。
【0057】
また、第3、4、5、6族金属化合物、例えばチタニウム化合物、ハウニウム化合物等についても、上記と同様の化合物が挙げることができる。これらの各群内および(または)各群間の化合物の混合物を用いてもよいことは言うまでもない。
【0058】
上記のようなメタロセン系遷移金属化合物(およびこれと前記の本発明による層状珪酸塩粒子との組合わせ物)は、そのままでもオレフインの重合活性を示すものであることが普通であるが、場合により、有機アルミニウム化合物をさらに組合わせることによって、より好適なオレフイン重合用触媒とすることができる。従って、本発明は、また、このようなメタロセン系遷移金属化合物および有機アルミニウム化合物と前記の層状珪酸塩粒子とを組み合わせてなるオレフィン重合用触媒にも関するものである。ここで、「組み合わせてなる」とは、上記の三成分以外の合目的的な他の成分との組み合わせ物をも包含する。
<有機アルミニウム化合物>
本発明において用いられる有機アルミニウム化合物は、重合系に存在する水分等による触媒活性の低下を抑制し、この添加により触媒活性の向上にも寄与しているものと思われる。したがって、有機アルミニウム化合物の添加は望ましい態様の一つである。
【0059】
本発明において用いられる有機アルミニウム化合物の例は、
AlR6 jX3-j
(式中、R6は炭素数1〜20、好ましくは1〜10、の炭化水素基を示し、Xは水素、ハロゲンまたはアルコキシ基を示す、jは0<j≦3の数)で示されるものである。特にトリアルキルアルミニウム、例えばトリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等、ハロゲンもしくはアルコキシ含有アルキルアルミニウム、例えばジエチルアルミニウムモノクロライド、ジエチルアルミニウムメトキシド等、が好ましい。またこの他、メチルアルミノキサン等のアルミノキサン等も使用できる。これらのうちでも特にトリアルキルアルミニウムが好ましい。
【0060】
前記の層状珪酸塩粒子およびメタロセン等遷移金属化合物および有機アルミニウム化合物等の各触媒成分の接触方法は特に限定されない。また、この触媒各成分の接触に際し、前記以外の触媒成分、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の重合体、シリカ、アルミナ等の無機酸化物の固体を共存させ、あるいは接触させることもできる。
【0061】
接触は、窒素ガス等の不活性ガス中、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性炭化水素溶媒中で行うことができる。接触温度は、−20℃から溶媒の沸点の間、特に室温から溶媒の沸点の間、で行うのが好ましい。
触媒成分の使用量は、触媒担体1g当たり、メタロセン系化合物成分が0.0001〜10mmol、好ましくは0.001〜1mmolであり、必要に応じて使用される有機アルミニウム成分が使用されるときは、その使用量は10000mmol以下、好ましくは0.0001〜100mmol、である。また、配合量をメタロセン系化合物中の遷移金属と有機アルミニウム中のアルミニウムの原子比で示すと、1:1,000,000以下、好ましくは1:0.1〜10000、である。
このようにして得られた触媒は、洗浄せずに用いてもよく、また洗浄した後に用いてもよい。
【0062】
このようにしてなる本発明によるオレフィン重合用触媒は、それに炭素数2〜20、好ましくは2〜10、のオレフィンを少量触媒させることからなる予備重合工程に付したもの(予備重合処理済触媒)としてオレフィンの重合に使用することができる。予備重合工程におけるオレフィンとしては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロアルカン、スチレン等がある。
【0063】
この予備重合工程では、必要に応じて、有機アルミニウム成分化合物(好ましくは前記したもの)を組み合わせて用いることができる。この際に用いられる有機アルミニウム成分の量は、メタロセン系化合物中の遷移金属に対する有機アルミニウム化合物中のアルミニウム原子比で1:0〜10000になるように選ばれる。
【0064】
この予備重合は、不活性溶媒中で緩和な条件で行うことが好ましく、固体触媒1g当たり、0.01〜1000g、好ましくは0.1〜100g、の重合体が生成するように行うことが望ましい。予備重合処理済触媒は、必要に応じて、洗浄することができる。
【0065】
<オレフィン重合用触媒の使用/オレフィンの重合>
上記の本発明による層状珪酸塩粒子とメタロセン系遷移金属化合物と(および必要に応じてさらに有機アルミニウム化合物と)を組合わせてなる触媒、あるいは必要に応じて他の適当な処理(例えば予備重合処理あるいは洗浄処理)を経て得られた本発明によるオレフィン重合用触媒は、炭素数2〜20、好ましくは2〜10、のα‐オレフィン、あるいはこれと共重合可能な他の単量体と接触させることによって、上記単量体を重合(単独重合および共重合(ランダムおよびブロック、重合法によってはランダム共重合)を含む)させることができる。
【0066】
重合に用いられるオレフィンの特に好ましい具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロアルカン、スチレンあるいはこれらの誘導体等がある。
【0067】
重合反応は、ブタン、ペンテン、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、シクロヘキサン等の不活性炭化水素や液化α−オレフィン等の溶媒存在下、あるいは不活性下に行われる。温度は、−50℃〜250℃,好ましくは0〜200℃、であり、圧力は特に制限されないが、好ましくは常圧〜2000kgf/cm2 の範囲である。
また、重合系内に分子量調節剤として水素を存在させることもできる。
【0068】
【実施例】
次の実施例は、本発明をさらに具体的に説明するためのものである。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない限りこれら実施例によって制約を受けるものではない。実施例および比較例においてのメルト・フロー・インデックス(以下「MFI」という)は、JIS−6758にもとづき、温度が190℃、荷重2.16kgの条件で測定したときのものである。
【0069】
<実施例1>
市販の膨潤性合成雲母(「ソマシフME−100」、コープケミカル社製、平均粒径7μm)400gと市販の親水性スメクタイト(「SWN」、コープケミカル社製、平均粒径5μm)100gとを混合し、これを2.0重量%硝酸クロム水溶液2.8リットル中に分散させ、常温で2時間撹拌した。これを脱塩水にて濾過・洗浄した。得られた固体部に水を添加して、20.0重量%水スラリーを調製し、噴霧乾燥処理を行った。この結果、平均粒径54μmの粒子が450g得られた。粒径10μm以下の粒子の数は全粒子の4%であり、圧壊強度は2.0MPa、嵩密度は0.75g/ccであった。
【0070】
<実施例2>
市販の膨潤性合成雲母(「ソマシフME−100」、コープケミカル社製、平均粒径7μm)250gと市販の親水性スメクタイト(「SWN」、コープケミカル社製、平均粒径5μm)250gとを混合し、これを4.0重量%硝酸クロム水溶液3.0リットル中に分散させ、常温で2時間撹拌した。これを脱塩水にて濾過・洗浄した。得られた固体部に水を添加して、20.0重量%水スラリーを調製し、噴霧乾燥処理を行った。この結果、平均粒径50μmの粒子が420g得られた。粒径10μm以下の粒子の数は全粒子の2%であり、圧壊強度は9.4MPa、嵩密度は0.85g/ccであった。
【0071】
<実施例3>
市販の膨潤性合成雲母(「ソマシフME−100」、コープケミカル社製、平均粒径7μm)350gと市販の親水性スメクタイト(「SWN」、コープケミカル社製、平均粒径5μm)150gとを混合し、これを3.0重量%硫酸4.0リットル中に分散させ、常温で2時間撹拌した。これを脱塩水にて濾過・洗浄した。得られた固体部に水を添加して、15.0重量%水スラリーを調製し、噴霧乾燥処理を行った。この結果、平均粒径40μmの粒子が410g得られた。粒径10μm以下の粒子の数は全粒子の3%であり、圧壊強度は2.7MPa、嵩密度は0.76g/ccであった。
【0072】
<実施例4>
市販の膨潤性合成雲母(「ソマシフME−100」、コープケミカル社製、平均粒径7μm)350gと市販のモンモリロナイト(「クニピア−F」、クニミネ工業社製、平均粒径40μm)150gとを混合し、これを3.0重量%塩酸4.0リットル中に分散させ、常温で2時間撹拌した。これを脱塩水にて濾過・洗浄した。得られた固体部に水を添加して、15.0重量%水スラリーを調製し、噴霧乾燥処理を行った。この結果、平均粒径52μmの粒子が400g得られた。粒径10μm以下の粒子の数は5%であり、圧壊強度は3.0MPa、嵩密度は0.70g/ccであった。
【0073】
<実施例5>
市販の膨潤性合成雲母(「Na−テニオライト」、トピー工業社製、平均粒径10μm)200gを4.0重量%硝酸クロム水溶液1.0リットル中に分散させ、常温で2時間撹拌した。これを脱塩水にて濾過・洗浄した。得られた固体部に水を添加して、30.0重量%水スラリーを調製した。そのスラリーに市販の親水性スメクタイト(「SWN」、コープケミカル社製、平均粒径12μm)の1.5重量%水スラリーを400ml添加し、噴霧乾燥処理を行った。このとき親水性スメクタイトの含量は3重量%であった。この結果、平均粒径65μmの粒子が150g得られた。粒径10μm以下の粒子の数は0%であり、圧壊強度は3.5MPa、嵩密度は0.88g/ccであった。
【0074】
<比較例1>
市販の膨潤性合成雲母(「ソマシフME−100」、コープケミカル社製、平均粒径7μm)500gを2.0重量%硝酸クロム水溶液2.5リットル中に分散させ、常温で2時間撹拌した。これを脱塩水にて濾過・洗浄した。得られた固体部に水を添加して、20.0重量%水スラリーを調製し、噴霧乾燥処理を行った。この結果、平均粒径60μmの粒子が400g得られた。粒径10μm以下の粒子の数は全粒子の10%であり、圧壊強度は0.1MPa、嵩密度は0.55g/ccであった。
【0075】
<比較例2>
市販の膨潤性合成雲母(「ソマシフME−100」、コープケミカル社製、平均粒径7μm)500gを3.0%硫酸4.0リットル中に分散させ、常温で2時間撹拌した。これを脱塩水にて濾過・洗浄した。得られた固体部に水を添加して、15.0重量%水スラリーを調製し、噴霧乾燥処理を行った。この結果、平均粒径60μmの粒子が370g得られた。粒径10μm以下の粒子の数は全粒子の12%であり、圧壊強度は0.5MPa、嵩密度は0.40g/ccであった。
【0076】
<比較例3>
市販の膨潤性合成雲母(「Na−テニオライト」、トピー工業社製、平均粒径10μm)200gを4.0重量%硝酸クロム水溶液1.0リットル中に分散させ、常温で2時間撹拌した。これを脱塩水にて濾過・洗浄した。得られた固体部に水を添加して、30.0重量%水スラリーを調製した。そのスラリーに市販のシリカゾル(「Cataloid−S S−20L」、触媒化成工業社製、平均粒径0.02μm、SiO2 20〜21重量%)を300g添加し、噴霧乾燥処理を行った。このときスラリー濃度は27重量%、シリカの含量は23重量%であった。この結果、平均粒径70μmの粒子が180g得られた。粒径10μm以下の粒子の数は10%であり、圧壊強度は0.8MPa、嵩密度は0.57g/ccであった。
【0077】
<比較例4>
市販の膨潤性合成雲母(「Na−テニオライト」、トピー工業社製、平均粒径10μm)200gを4.0重量%硫酸亜鉛水溶液1.0リットル中に分散させ、常温で2時間撹拌した。これを脱塩水にて濾過・洗浄した。得られた固体部に水を添加して、30.0重量%水スラリーを調製した。そのスラリーに市販のセラミックス用バインダー「SMR」(SMR−10M、信越化学工業社製、PVA系バインダー)の5.0重量%水溶液を400g添加し、噴霧乾燥処理を行った。このときバインダー含量は9重量%であった。この結果、平均粒径58μmの粒子が170g得られた。粒径10μm以下の粒子の数は25%であり、圧壊強度は0.6MPa、嵩密度は0.48g/ccであった。
【0078】
<実施例6>
(1)オレフィン重合用触媒成分の製造
実施例1で得られた触媒担体50gをフラスコに入れ、減圧下(1〜2mmHg)200℃で2時間の減圧加熱乾燥を行った。
【0079】
加熱乾燥担体を、窒素雰囲気下で、内容積200mlフラスコに2.0g取り、そこにトルエン62ml入れ撹拌した。あらかじめ調製しておいたビス(ノルマルブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライドのトルエン溶液(20μmol/ml)を8ml添加し、室温で10分間撹拌し、オレフィン重合用触媒成分を得た。
(2)エチレン重合
窒素置換した1リットルのオートクレーブにヘプタン500ml、トリエチルアルミニウム0.5mmlを順次仕込み、65℃に昇温した。ここに、エチレンを導入して圧力を7kg/cm2 に保ち、(1)で得られた触媒成分を80mg仕込み、重合反応を開始させた。90分間重合操作を続けた。その後、気相中のガスをパージして重合を停止させた。得られたエチレン重合体の量は30gであり、嵩密度は0.35g/cc、105μm以下の微粉は0.5%であった。
【0080】
<実施例7>
エチレン−ブテン共重合
窒素置換した1リットルのオートクレーブにヘプタン470ml、1−ブテン30mlおよびトリエチルアルミニウム0.5mmolを順次仕込み、65℃に昇温した。ここに、エチレンを導入して圧力を7kg/cm3 に保ち、実施例6で得られた触媒成分を30mg仕込み、重合反応を開始させた。90分間重合操作を続けた。その後、気相中のガスをパージして重合を停止させた。得られたエチレン−ブテン共重合体の量は45gであり、嵩密度は0.34g/cc、105μm以下の微粉は1.2%であった。また、得られたエチレン−ブテン共重合体は、MFI=1.5、密度0.921g/ccのものであった。
【0081】
<実施例8>
(1)オレフィン重合用触媒成分の製造
実施例2で得られた触媒担体50gを、フラスコに入れ、減圧下(1〜2mmHg)200℃で2時間の減圧加熱乾燥を行った。
この加熱処理担体を、窒素雰囲気下で、内容積200mlフラスコに2.0g取り、そこにトルエン62ml入れ撹拌した。そこへ、あらかじめ調製しておいたジメチルシリル−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライドのトルエン溶液(20μmol/ml)を8ml添加し、室温で10分間撹拌して、オレフィン重合用触媒成分とを得た。
【0082】
(2)エチレン−ブテン共重合
上記触媒成分を用いる以外は実施例7と同様にして、エチレン−ブテン共重合体の製造を行った。得られたエチレン−ブテン共重合体の量は35gであり、嵩密度は0.37g/cc、105μm以下の微粉は0.5%であった。また、得られたエチレン−ブテン共重合体は、MFI=0.8、密度0.923g/ccのものであった。
【0083】
<実施例9>
実施例5で得られた触媒担体を用いる以外は、実施例6と同様の方法で触媒成分を製造し、その触媒成分を用いて実施例7と同様にしてエチレン−ブテン共重合体の製造を行った。その結果、得られたエチレン−ブテン共重合体の量は28gであり、嵩密度は0.36g/cc、105μm以下の微粉は0.2%であった。また、得られたエチレン−ブテン共重合体は、MFI=1.2、密度0.928g/ccのものであった。
【0084】
<比較例5>
比較例1で得られた触媒担体を用いる以外は、実施例6と同様の方法で触媒成分を製造し、その触媒成分を用いて実施例6と同様にしてエチレン重合体の製造を行った。その結果、得られたエチレン重合体の量は30gであり、嵩密度は0.14g/cc、105μm以下の微粉は15%であった。
【0085】
<比較例6>
比較例5で得られた触媒成分を用いる以外は、実施例7と同様の方法でエチレン−ブテン共重合体の製造を行った。その結果、得られたエチレン−ブテン共重合体の量は40gであり、嵩密度は0.12g/cc、105μm以下の微粉は23%であった。反応後の反応器壁には微粉が付着していた。得られた重合体は、MFI=1.5、密度0.921g/ccのものであった。
【0086】
<比較例7>
比較例3で得られた触媒担体を用いる以外は、実施例6と同様の方法で触媒成分の製造を行い、その触媒成分を用いて実施例7と同様にしてエチレン−ブテン共重合体の製造を行った。その結果、得られたエチレン−ブテン共重合体の量は10gであった。嵩密度の測定は、触媒の重合活性が低く重合体の回収量が少ないため不可能であった。105μm以下の微粉は35%存在し、また、反応後の反応器壁には微粉が付着していた。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、粒径の整った、強度が高く、嵩密度が高く、微粉や粗粒が少ない等の粒子性状に優れた層状珪酸塩粒子を得ることができる。この層状珪酸塩粒子は、種々の用途があって、例えば化学反応、代表的にはオレフィン類の重合反応等における触媒成分として、特に工業的に使用される場合に、特に有用なものである。このような本発明によれば、流動性が良好な触媒が得られ、そして微粉や粗粒が少なくかつ嵩密度が高いオレフィン重合体が得られ、そし反応生成物もしくは熱の移動が良好なオレフィン重合体の製造法が得られることは、「発明の概要」の項において前記したところである。
Claims (7)
- スメクタイト族の層状珪酸塩および雲母族の層状珪酸塩からなる混合物であって、このスメクタイト族の層状珪酸塩を0.1〜50重量%含有し、かつ、下記の条件(A)〜(C)を同時に充足することを特徴とする、層状珪酸塩粒子。
(A):平均粒径が20μm以上1000μm以下であり、かつ粒径が10μm以下の 粒子の数が全粒子数の20%以下であること、
(B):微小圧縮試験器で測定した粒子の圧壊強度が0.5MPa以上であること、
(C):粒子の嵩密度が0.6g/cm3 以上であること。 - 層状珪酸塩粒子が、その交換性陽イオンの30%以上が周期律表の第2族から第14族の陽イオンまたはH+ に交換されたものである、請求項1に記載の層状珪酸塩粒子。
- 交換性陽イオンが、雲母族の層状珪酸塩の交換性陽イオンである、請求項2に記載の層状珪酸塩粒子。
- スメクタイト族の層状珪酸塩の平均粒径が、0.01μmから50μmである、請求項1から3のいずれか1項に記載の層状珪酸塩粒子。
- 雲母族の層状珪酸塩が、イオン交換性である、請求項1から4のいずれか1項に記載の層状珪酸塩粒子。
- スメクタイト族の層状珪酸塩が、モンモリロナイトである、請求項1から5のいずれか1項に記載の層状珪酸塩粒子。
- スメクタイト族の層状珪酸塩が、ヘクトライトである請求項1から5のいずれか1項に記載の層状珪酸塩粒子。
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