JP3427299B2 - トナー補給装置及びそのトナーカートリッジ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、静電複写機、レー
ザプリンタあるいはファクシミリ等の画像形成機に備え
られる現像装置にトナーを補給するためのトナー補給装
置及びそのトナーカートリッジに関する。

【０００２】

【従来の技術】画像形成機、例えば静電複写機において
は、感光体ドラム上に形成された静電潜像を現像するた
めの現像装置が配設されている。この現像装置は静電潜
像にトナーを施してトナー像に現像する。通常、現像の
遂行に従って消費されるトナーは、現像装置の所要位置
に配設された装着部に離脱自在に装着されるトナーカー
トリッジから供給され、トナーカートリッジ内のトナー
が完全に消費されると、トナーカートリッジが新しいト
ナーカートリッジに交換される。

【０００３】特開２０００−５６５５０号公報には、ト
ナーを収容したトナーカートリッジが離脱自在に装着さ
れるトナー補給装置が開示されている。同公報に開示さ
れたトナー補給装置は、複写機の機体ハウジングのトナ
ーカートリッジ装着部に配設されたトナーカートリッジ
受け機構と、トナーカートリッジ受け機構に着脱自在に
装着されるトナーカートリッジとを有している。トナー
カートリッジは、トナー排出口を備えた容器本体と、ト
ナー排出口を閉塞する閉位置とトナー排出口を開放する
開位置との間を移動可能に配設されたシャッタ部材とを
備えている。トナーカートリッジの容器本体の底壁には
トナー排出口を備えた口頸部が設けられ、口頸部の下端
には矩形状のフランジが形成されている。このフランジ
にシャッタ部材が配設されている。シャッタ部材は平板
部の両端に配設された案内部に案内溝が形成され、案内
溝の各々を介してフランジに摺動可能に装着されてい
る。案内部の一方には係止爪部が配設されている。係止
爪部はフランジの一側部から離れる方向に弾性変形可能
な支持部と、支持部の先端からフランジの一側部に向け
て形成された被案内部と、支持部の先端から外側に向か
うよう形成された係止部とから構成されている。フラン
ジの一側部の先端部には切欠き部が形成され、シャッタ
部材が閉位置に位置付けられている状態では、被案内部
が切欠き部に入り込み、支持部は変形されていない。な
おフランジの下面には、トナー排出口を封止するシール
部材が剥離可能に装着されている。トナーカートリッジ
装着部には、トナー受入開口を備えた接続機構が配設さ
れている。接続機構は、現像ハウジングの上壁と共用す
る底面部と、トナーカートリッジの着脱位置から装着位
置への移動方向に沿って底面部の両側端辺から上方に突
出して平行に延びる一対の側壁とを備えている。側壁の
一方には係合凸部が形成されている。底面部の所定位置
にはトナー受入開口が形成されている。トナー受入開口
の周囲には、容器本体の上記フランジが係合する係合部
が形成されている。係合部は、トナーカートリッジの着
脱位置から装着位置への移動方向に沿ってトナー受入開
口の両側縁部に形成された係合側壁部と、トナー受入開
口の奥側縁部に形成された規制部と、係合側壁部及び規
制部の上端に形成された載置部とを備えている。トナー
カートリッジがトナーカートリッジ受け機構の着脱位置
に載置され、装着位置に向かって移動させられると、シ
ャッタ部材の片側の案内部が係合側壁部の片側に当接し
て該移動が規制される。トナーカートリッジの更なる移
動によりフランジが係合部で区画される領域に挿入さ
れ、その先端が規制部に当接して該移動が規制される。
シャッタ部材はフランジに対し閉方向に相対移動させら
れ、シール部材が剥離されると共にトナー排出口が開口
され、このとき、トナー排出口は現像ハウジングのトナ
ー受入開口の上側に対向して位置付けられる。シャッタ
部材の被案内部は切欠き部から脱してフランジの一側面
に当接する。これにより支持部がフランジの一側部から
離れる方向に張り出すように弾性変形される。トナーカ
ートリッジは所定の装着位置に位置付けられ、容器本体
が上記載置部上に載置される。トナーカートリッジの交
換時に、装着位置から着脱位置に向けて移動させられる
と、上記張出し状態の支持部の係止部が上記係合凸部に
係合してその移動が規制される。シャッタ部材がフラン
ジに対し相対的に移動してトナー排出口を閉じる。トナ
ーカートリッジが更に移動すると、被案内部がフランジ
の一側面の切欠き部に入り込み、支持部の弾性変形が解
除されるので、係止部が上記係合凸部から外れて該移動
方向の干渉が開放される。トナーカートリッジは、シャ
ッタ部材がトナー排出口を閉じた状態でトナーカートリ
ッジ離脱位置に位置付けられる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述したとおりのトナ
ー補給装置において、トナーカートリッジが所定の装着
位置に位置付けられると、フランジは係合部内に位置付
けられ、トナー排出口は現像ハウジングのトナー受入開
口の上側に対向して位置付けられるよう構成されてい
る。しかしながら、このような構成においては、該装着
時において、容器本体のフランジと、係合部との間に隙
間が形成されてしまい、複写機の運転中にトナーが該隙
間から外部に漏出して飛散するおそれがある。またトナ
ーカートリッジを離脱させる際にも多量のトナーがシャ
ッタ部材に付着して外部に運ばれ、飛散を生ずるおそれ
がある。

【０００５】一方、トナー補給口を有するトナーカート
リッジ装着部と、該装着部に装着されるトナーカートリ
ッジとを備え、該カートリッジはトナー排出口を有する
容器本体を備え、容器本体にはシャッタ部材がトナー排
出口を覆う閉位置とトナー排出口を開く開位置との間を
往復移動自在に装着され、容器本体を該装着部に該往復
移動方向に対し直角な挿入方向に挿入位置まで挿入し、
次いで該往復移動方向における装着方向に装着位置まで
移動させることにより該カートリッジが該装着部に離脱
自在に装着される形態のトナー補給装置も開発されてい
る。シャッタ部材にはトナー通過口が形成され、このト
ナー通過口は、容器本体が挿入位置に位置付けられた状
態では現像装置側のトナー補給口と整合するよう位置付
けられる。容器本体が挿入位置から装着位置に移動され
ると、シャッタ部材は容器本体に対し相対的に開方向に
移動させられ、トナー排出口と、シャッタ部材のトナー
通過口と、トナー補給口とが整合するよう位置付けられ
る。このような形態のトナー補給装置においては、トナ
ー排出口と、シャッタ部材のトナー通過口と、トナー補
給口とが整合するよう、容器本体を該装着部に対し正確
に位置決めする必要がある。しかしながら従来の上記形
態のトナー補給装置は、トナー補給口が存在する位置か
ら離れた機体の部位に、容器本体の案内機構等を設置し
て上記位置決めを行なうよう構成されているので、各部
材の累積誤差の影響を受けて、トナー排出口と、シャッ
タ部材のトナー通過口と、トナー補給口との間に位置ず
れが生じ、比較的多くのトナーがそれらの周縁部に付着
するおそれがある。この場合、複写機の運転時における
トナーの補給は可能であるが、容器本体の離脱時には比
較的多くのトナーが飛散して周辺を汚染するおそれがあ
る。

【０００６】本発明の目的は、トナー補給時及び容器本
体の、装着部への着脱時におけるトナーの漏出及び飛散
を著しく効果的に防止することを可能にする、新規なト
ナー補給装置及びそのトナーカートリッジを提供するこ
とである。

【０００７】本発明の他の目的は、容器本体のトナー排
出口、シャッタ部材のトナー通過口及び現像装置側のト
ナー補給口の位置ずれを大幅に低減することを可能にす
る、新規なトナー補給装置及びそのトナーカートリッジ
を提供することである。

【０００８】本発明の更に他の目的は、容器本体のトナ
ー排出口、シャッタ部材のトナー通過口及び現像装置側
のトナー補給口のシール性を著しく向上させることを可
能にする、新規なトナー補給装置及びそのトナーカート
リッジを提供することである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明の一局面によれ
ば、トナー補給口を有するトナーカートリッジ装着部
と、該装着部に装着されるトナーカートリッジとを備
え、該カートリッジはトナー排出口を有する容器本体を
備え、容器本体にはシャッタ部材がトナー排出口を覆う
閉位置とトナー排出口を開く開位置との間を往復移動自
在に装着され、容器本体を該装着部に該往復移動方向に
対し直角な挿入方向に挿入位置まで挿入し、次いで該往
復移動方向における装着方向に装着位置まで移動させる
ことにより該カートリッジが該装着部に離脱自在に装着
されるトナー補給装置において、容器本体には、トナー
排出口が開口する下面を有する支持壁部が備えられ、支
持壁部の下面にはトナー通過口が形成された柔軟なトナ
ー排出口シール部材が配設されると共に該トナー通過口
がトナー排出口に整合して位置付けられ、シャッタ部材
は、トナー通過口を備えかつその上面が該シール部材の
下面に圧接された状態で支持壁部に支持されて閉位置に
位置付けられると共に該往復移動方向の両端部が支持壁
部の両端部の外方に突出するよう位置付けられ、該装着
部は、トナー補給口が開口する受入上面と、受入上面に
配設されかつトナー通過口が形成された柔軟なトナー補
給口シール部材と、該シール部材を挟んで挿入方向に延
在するよう配設された一対の案内壁部と、案内壁部の各
々の挿入方向下流端において相互に接近する方向に延び
る停止壁とを備え、該シール部材のトナー通過口はトナ
ー補給口に整合して位置付けられ、容器本体を該装着部
に対し挿入方向に移動させてシャッタ部材の両端部を、
対応する案内壁部に挿入してそれに沿って移動させる
と、該両端部が、対応する停止壁に当接されて該移動が
阻止されることにより容器本体は挿入位置に挿入、位置
決めされ、シャッタ部材の下面はトナー補給口シール部
材の上面に圧接されてシールされると共にシャッタ部材
のトナー通過口はトナー補給口シール部材のトナー通過
口、及びトナー補給口に整合して位置付けられ、次い
で、容器本体を、該装着部に対し装着方向に移動させる
と、シャッタ部材は装着方向側の案内壁部に当接して該
移動が阻止されかつ支持壁部はシャッタ部材に対して所
定のストロークだけ装着方向に相対的に移動させられる
と、その一部が装着方向側の停止壁の先端に当接して該
移動が阻止されて容器本体は装着位置に位置付けられ、
容器本体が装着位置まで移動させられると、シャッタ部
材は相対的に閉位置から開位置に移動させられ、トナー
排出口、トナー排出口シール部材のトナー通過口、シャ
ッタ部材のトナー通過口、トナー補給口シール部材のト
ナー通過口及びトナー補給口が整合して位置付けられる
と共にシャッタ部材の上面及び下面は、それぞれ、トナ
ー排出口シール部材及びトナー補給口シール部材に圧接
されてシールされる、ことを特徴とするトナー補給装
置、が提供される。

【００１０】本発明の他の局面によれば、トナー補給口
を有するトナーカートリッジ装着部を備え、該装着部
は、トナー補給口が開口する受入上面と、受入上面に配
設されかつトナー通過口が形成された柔軟なトナー補給
口シール部材と、該シール部材を挟んで挿入方向に延在
するよう配設された一対の案内壁部と、案内壁部の各々
の挿入方向下流端に配設された停止壁とを備え、該シー
ル部材のトナー通過口はトナー補給口に整合して位置付
けられているトナー補給装置の該装着部に装着されるト
ナーカートリッジであって、トナー排出口を有する容器
本体を備え、容器本体にはシャッタ部材がトナー排出口
を覆う閉位置とトナー排出口を開く開位置との間を往復
移動自在に装着され、容器本体が該装着部に該往復移動
方向に対し直角な挿入方向に挿入位置まで挿入され、次
いで該往復移動方向における装着方向に装着位置まで移
動させられることにより該装着部に離脱自在に装着され
るトナーカートリッジにおいて、容器本体には、トナー
排出口が開口する下面を有する支持壁部が備えられ、支
持壁部の下面にはトナー通過口が形成された柔軟なトナ
ー排出口シール部材が配設されると共に該トナー通過口
がトナー排出口に整合されるよう位置付けられ、シャッ
タ部材は、トナー通過口を備えかつその上面が該シール
部材の下面に圧接された状態で支持壁部に支持されて閉
位置に位置付けられると共に、該往復移動方向の両端部
が支持壁部の両端部の外方に突出するよう位置付けら
れ、容器本体が該装着部に対し挿入方向に移動させられ
てシャッタ部材の両端部が、対応する案内壁部に挿入さ
れてそれに沿って移動させられると、該両端部が、対応
する停止壁に当接されて該移動が阻止されることにより
容器本体は挿入位置に挿入、位置決めされ、シャッタ部
材の下面はトナー補給口シール部材の上面に圧接されて
シールされると共にシャッタ部材のトナー通過口はトナ
ー補給口シール部材のトナー通過口、及びトナー補給口
に整合して位置付けられ、次いで、容器本体が、該装着
部に対し装着方向に移動させられると、シャッタ部材は
装着方向側の案内壁部に当接して該移動が阻止されかつ
支持壁部はシャッタ部材に対して所定のストロークだけ
装着方向に相対的に移動させられると、その一部が装着
方向側の停止壁の先端に当接して該移動が阻止されて容
器本体は装着位置に位置付けられ、容器本体が装着位置
まで移動させられると、シャッタ部材は相対的に閉位置
から開位置に移動させられ、トナー排出口、トナー排出
口シール部材のトナー通過口、シャッタ部材のトナー通
過口、トナー補給口シール部材のトナー通過口及びトナ
ー補給口が整合して位置付けられると共にシャッタ部材
の上面及び下面は、それぞれ、トナー排出口シール部材
及びトナー補給口シール部材に圧接されてシールされ
る、ことを特徴とするトナーカートリッジ、が提供され
る。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明に従って構成された
画像形成機のトナー補給装置及びそのトナーカートリッ
ジの好適実施例を図示している添付図面を参照して、更
に詳細に説明する。

【００１２】図１を参照して、全体を図示しない複写機
の複写機本体２００の前面には、トナーカートリッジ装
着部２が形成されている。装着部２は、後述するトナー
カートリッジ２５（図２及び図３参照）の容器本体２６
が挿入されて載置される平坦な載置面４と、トナーカー
トリッジ２５の、後述するトナー排出部３０を受け入れ
て位置決めする受入部５とを備えている。受入部５は受
入上面６を備えている。受入上面６は、載置面４の奥側
において載置面４よりも高い位置に形成された平坦な上
面からなり、実施形態においては、複写機本体２００に
装着された現像装置における現像ハウジング７の上壁７
ａ（図１９参照）の上面により形成されている。現像ハ
ウジング７の上壁７ａにはトナー補給口８が形成され、
トナー補給口８はほぼ正方形をなすように形成されると
共に受入上面６に開口するよう形成されている。トナー
カートリッジ装着部２の、図１において右方には駆動装
置収容ハウジング１０が配設されている。ハウジング１
０内には、図示しない電動モータ、動力伝達機構等を含
む駆動装置が配設されている。この駆動装置は、トナー
カートリッジ２５に備えられた撹拌汲み上げ機構及びト
ナーの搬送機構を駆動するための装置である。ハウジン
グ１０の、載置面４側には、上記動力伝達機構との駆動
連結部材１１及び１２、位置決め案内筒１３及び１４が
突出するよう配設されている。

【００１３】なお図１において、符号Ｘａは、トナーカ
ートリッジ２５の容器本体２６の、上記装着部２に対す
る実質上、水平な挿入方向（図１において複写機本体２
００の手前から後に向かう方向）、符号Ｘｂは、Ｘａと
は逆方向である離脱方向（図１において複写機本体２０
０の後から手前に向かう方向）、符号Ｙａは、装着部２
に挿入された容器本体２６の、装着部２における実質
上、水平な装着方向（図１において複写機本体２００の
左から右に向かう方向）、符号Ｙｂは、Ｙａとは逆方向
である装着解除方向（図１において複写機本体２００の
右から左に向かう方向）を示すものである。なお、上記
方向は以下の記載においても共通するものである。

【００１４】図１と共に図１８〜図２０を参照して、受
入部５の上記受入上面６には、柔軟なトナー補給口シー
ル部材１６がトナー補給口８の周縁を囲むよう配設され
ている。発泡ウレタンフォーム等の柔軟な材料から形成
することができるシール部材１６はほぼ一定の厚さを有
しかつ平面形状が矩形状をなすよう形成され、受入上面
６に接着されている。シール部材１６にはトナーを通過
させるためのトナー通過口１７が形成されている。トナ
ー通過口１７は、トナー補給口８と実質上、同形で同じ
大きさを有すると共にトナー補給口８と整合して配置さ
れている。

【００１５】受入上面６には、トナーカートリッジ２５
の容器本体２６のトナー排出部３０を受け入れて挿入方
向に案内する案内壁手段と、トナー排出部３０の挿入方
向の移動を規制して所定の挿入位置に位置決めする挿入
移動規制手段とが備えられている。案内壁手段は、シー
ル部材１６を挟んで、トナーカートリッジ２５の上記挿
入方向（図１８において下から上に向かう方向、図１９
において表から裏に向かう方向）に延在するよう配設さ
れた一対の案内壁部１８及び２０を備えている。案内壁
部１８及び２０の各々は、相互に間隔をおいて挿入方向
に平行に延在するよう受入上面６から直立する案内側壁
１８ａ及び２０ａと、案内側壁１８ａ及び２０ａの上端
から直角に相互に接近する方向に延び出す上壁１８ｂ及
び２０ｂとを備えている。案内側壁１８ａ及び２０ａ
は、挿入方向手前側が手前に向かって相互に離隔する方
向に末広がりとなるよう形成されているが、その他の領
域は該挿入方向に直線状に延びている。案内側壁１８の
上壁１８ｂは、挿入方向手前側が手前に向かって上方に
末広がりとなるよう形成されているが、その他の領域は
高さ（受入上面６から上壁１８ｂの下面までの高さ）が
一定に形成されている。案内壁部２０の上壁２０ｂは、
その高さが全領域にわたって一定に形成されると共にそ
の上面と先端面とが交わる角部はアール形状をなすよう
に形成されている。案内壁部１８及び２０のうち、トナ
ーカートリッジ２５の装着方向側（図１８及び図１９に
おいて右側）に配置された案内壁部２０の全高は、案内
壁部１８の全高よりも低く形成されている。上記説明か
ら明らかなように、受入上面６には、案内壁部１８及び
２０によって相互に開放端が向き合うチャンネル形の案
内溝１９及び２３が形成される。

【００１６】挿入移動規制手段は、案内壁部１８及び２
０の各々の挿入方向奥端において相互に接近する方向に
延びる停止壁２２及び２４から構成されている。停止壁
２２及び２４は案内側壁１８ａ及び２０ａの挿入方向下
流端から直角に相互に接近する方向に延び出すよう形成
され、各々の上端は上壁１８ｂ及び２０ｂの挿入方向後
端の下面に連結されている。案内壁部１８の上壁１８ｂ
と停止壁２２の各々の先端は共通の鉛直面上に位置付け
られ、案内壁部２０の上壁２０ｂと停止壁２４の各々の
先端は共通の鉛直面上に位置付けられ、両鉛直面は相互
に平行である。両鉛直面の内側にシール部材１６の、上
記装着及び装着解除方向の両端が位置付けられている。
停止壁２２及び２４とシール部材１６の各々の、上記挿
入方向後面は共通の鉛直面上に位置付けられ、案内壁部
１８の案内側壁１８ａと上壁１８ｂ、及び案内壁部２０
の案内側壁２０ａと上壁２０ｂの各々の、上記挿入方向
手前側端面は、共通の鉛直面上に位置付けられている。
相互に整合されて配置されている上記トナー補給口８及
びシール部材１６のトナー通過口１７は、案内壁部１８
と２０との間の、上記挿入及び離脱方向における中央部
に配置されているが、上記装着及び装着解除方向におい
ては、中央よりも、装着方向側の案内壁部２０に近寄っ
た位置に配置されている。

【００１７】図２及び図３を参照して、トナーカートリ
ッジ２５は容器本体２６を有している。容器本体２６の
開口上端は蓋２７により閉塞されている。蓋２７の上面
には、容器本体２６の、複写機本体２００の上記装着部
２への挿入方向を示す矢印が形成されている。適宜の合
成樹脂から一体に形成することができる容器本体２６
は、ほぼ半円形状の底壁２６ａと、底壁２６ａの両端か
ら開口上端に向かって平行にほぼ鉛直に延びる前側壁
（上記装着部２への挿入方向側の前側壁）２６ｂと後側
壁２６ｃと、長手方向一端及び他端を規定する一端壁２
６ｄ及び他端壁２６ｅとを備えている。前側壁２６ｂの
上端部にはほぼ半円形状の底壁２６ｆと、底壁２６ｆの
前端から開口上端に向かってほぼ鉛直に延びる上前側壁
２６ｇとが形成されている。底壁２６ｆは底壁２６ａよ
りも小さな半径を有している。底壁２６ｆ内には、上前
側壁２６ｇに沿って容器本体２６の長手方向に延在する
図示しないトナー搬送路が形成されている。容器本体２
６内の底壁２６ａの上方位置にはトナーの撹拌汲み上げ
機構（例えばパドル機構）が配設され、容器本体２６内
の底壁２６ｆの上方位置にはトナーの搬送機構（例えば
スパイラル機構）が配置されている。図２において、番
号２８は撹拌汲み上げ機構の回転軸の被駆動連結部を示
し、番号２９は搬送機構の回転軸の被駆動連結部を示
し、それぞれ他端壁２６ｅから突出するよう支持されて
いる。回転軸２８及び２９は、相互に間隔をおいて容器
本体２６の長手方向に平行に延在するよう配置されてい
る。番号２６ｈ及び２６ｉは位置決めピンを示し、それ
ぞれ他端壁２６ｅから突出するよう他端壁２６ｅに一体
に形成されている。底壁２６ａの下方位置には載置フラ
ンジ部２６ｊが形成されている。載置フランジ部２６ｊ
の下面は同一平面上に位置付けられている。

【００１８】図４〜図６を参照して、トナーカートリッ
ジ２５の容器本体２６には、トナー排出部３０が配設さ
れている。トナー排出部３０は、容器本体２６の長手方
向の一端部でありかつ上記トナー搬送路の一端部におい
て、前側壁２６ｂの上端部から前方に水平に延び出しか
つ上記底壁２６ｆの下面に沿って延在するように一体に
形成されて、後述するシャッタ部材４０（図２１〜図２
４参照）を支持することができる支持壁部３２を有して
いる。下方から見て実質上、矩形状をなすよう形成され
ている支持壁部３２は、所定の幅（容器本体２６の上記
前後方向の幅でありかつ上記挿入及び離脱方向の幅）及
び所定の長手方向長さ（容器本体２６の長手方向長さで
ありかつ上記装着及び装着解除方向の長さ）を有するよ
う形成されている。支持壁部３０の下面は実質上、水平
に延在する平坦面に形成され、該下面には底壁２６ｆに
形成されたトナー排出口３４が開口している。トナー排
出口３４は、ほぼ正方形をなすように形成されると共
に、支持壁部３２の幅方向中央部であって、長手方向の
中央よりも、長手方向他端（上記装着方向側の他端）に
近寄った所定位置に開口するよう位置付けられている。
支持壁部３２の幅方向両端には、シャッタ部材４０を支
持案内するための支持案内手段が形成されている。支持
案内手段は、支持壁部３２の幅方向両端に、支持壁部３
２における長手方向の一端（上記装着解除方向側の一
端）から他端（上記装着方向側の他端）に向かって、支
持壁部３２の長手方向の全長より短い所定位置、実施形
態においてはほぼ中央位置（中央よりも若干、該他端寄
りの位置）まで延びるよう形成されている。支持案内手
段は、支持壁部３２の幅方向の両端から同じ長さだけ下
面に対し直角に下方に延びる案内側壁３６と、案内側壁
３６の下端から相互に接近する方向に直角に延び出す支
持フランジ３７とから構成されている。このような構成
により、支持壁部３２の幅方向の両端には相互に開放端
が向き合うチャンネル形の案内溝３３が形成され、支持
案内手段はこれら一対の案内溝３３から構成されるとい
える。支持壁部３２の、容器本体２６と一体の部分を除
く張出し部分（支持案内手段を除く部分）は、実質上、
一定の厚さをもって水平に延在する板形状をなすように
形成されている。支持案内手段を構成する案内側壁３６
及び支持フランジ３７においても、容器本体２６と一体
の部分を除く張出し部分は板形状をなすように形成され
ている。支持壁部３２の、案内側壁３６の各々の形成部
を除く下面は、実質上同一平面上に位置付けられ、ま
た、支持フランジ３７の各々の下面は実質上、同一平面
上に位置付けられる。

【００１９】支持壁部３２の下面には、トナー排出口シ
ール部材３８がトナー排出口３４の周縁を囲むよう配設
されている。発泡ウレタンフォーム等の柔軟な材料から
形成することができるシール部材３８はほぼ一定の厚さ
を有しかつ平面形状が矩形状をなすよう形成され、支持
壁部３２の下面に接着されている。シール部材３８の幅
方向両端は、支持フランジ３７の先端間の若干内側に位
置付けられ、シール部材３８の下面は、支持フランジ３
７の下面よりも若干上方に位置付けられている。シール
部材３８にはトナーを通過させるためのトナー通過口３
９が形成されている。トナー通過口３９は、トナー排出
口３４と実質上、同形で同じ大きさを有すると共にトナ
ー排出口３４と整合して配置されている。トナー排出部
３０の長手方向の長さ、すなわち実質上、支持壁部３２
の長手方向の長さは、上記受入部５における停止壁２２
と２４及び上壁１８ｂと２０ｂの先端間の間隔よりも若
干短く規定されている。

【００２０】上記のように構成された支持壁部３２に
は、シャッタ部材４０が上記装着及び装着解除方向と一
致する長手方向に往復移動自在に支持されている。図２
１〜図２４を参照して、適宜の合成樹脂により一体に形
成することができるシャッタ部材４０は、実質上、矩形
状の平板形状をなしかつトナー通過口４１が形成された
本体部４２と、本体部４２の幅方向両端に形成された被
支持手段と、本体部４２の長手方向一端から上方に直角
に延び出す突出壁４４とを備えている。

【００２１】被支持手段は、本体部４２の幅方向両端の
上面から側外方に水平に延び出す被支持フランジ４５に
より構成されている。被支持フランジ４５の各々の下面
は本体部４２の上面と実質上、同一面上に位置付けられ
ており、被支持フランジ４５の各々は、相互に同じ一定
の幅をもって、本体部４２の長手方向一端から他端近傍
まで本体部４２の両端に沿って直線状に延在するよう形
成されている。被支持フランジ４５の各々の上面は実質
上、同一面上に位置付けられている。本体部４２の他端
部は、被支持フランジ４５の各々の他端から所定の長さ
だけ突出するよう構成されており、該他端部の、本体部
４２における幅方向一端部は、幅方向の外方に下方に向
かって傾斜して延びるような爪部４３をなすよう構成さ
れている。爪部４３の先端は僅かに本体部４２の下面か
ら下方に突出するよう形成されている。突出壁４４は、
平面から見て、細長い矩形状をなし、本体部４２の長手
方向一端から所定の長さだけ突出するよう形成されてい
る。突出壁４４は、本体部４２の該一端に沿って実質
上、一定の幅及び高さで、本体部４２の幅方向一端から
幅方向他端における被支持フランジ４５の先端まで延在
するよう形成されている。突出壁４４の、長手方向一端
部であって、本体部４２の幅方向一端側の一端部の上面
には、長手方向一端に向かって下方に傾斜する傾斜面４
４ａが形成されている。突出壁４４の、上記傾斜面以外
の上面は平坦な水平面をなす。突出壁４４の最下面は本
体部４２の下面と同一面上に位置付けられている。トナ
ー通過口４１は、ほぼ正方形をなすように形成されると
共に、本体部４２の幅方向中央部であって、長手方向の
中央よりも、長手方向他端に近寄った所定位置に開口す
るよう位置付けられている。なお、この実施形態におい
ては、トナー排出口３４、トナー通過口３９及びトナー
通過口４１は、それぞれ実質上、同形で同じ大きさを有
するよう形成されているが、トナー通過口１７及びトナ
ー補給口８は、それらと同形で若干大き目に形成されて
いる。もちろん全て同形で同じ大きさを有するよう形成
する実施形態もある。

【００２２】図７〜図９から容易に理解されるように、
被支持フランジ４５の先端間によって規定されるシャッ
タ部材４０の全幅は、上記支持壁部３２の案内側壁３６
の各々の相互に対向する内側面間の幅よりも小さく規定
され、また本体部４２の幅は支持壁部３２の支持フラン
ジ３７の各々の先端間の幅よりも若干小さく規定されて
いる。本体部４２の下面から被支持フランジ４５の各々
の上面までの高さは、支持壁部３２の支持フランジ３７
の各々の下面から支持壁部３２の下面までの高さ寸法よ
りも所定の長さだけ短く規定されている。また本体部４
２の下面から突出壁４４の上面までの高さは、支持壁部
３２の支持フランジ３７の各々の下面から支持壁部３２
の上面までの高さ寸法と同じに規定されている。

【００２３】図７〜図１１を参照して、上記のように構
成されたシャッタ部材４０は、被支持フランジ４５の各
々が、容器本体２６の支持壁部３２の対応する案内溝３
３に、支持壁部３２の一端から挿入されて他端に向かっ
て移動させられることにより支持壁部３２に離脱自在に
装着される。シャッタ部材４０の上面、具体的には、本
体部４２の上面及び被支持フランジ４５の各々の幅方向
内側部の上面は、トナー排出口シール部材３８の下面を
支持壁部３２の下面に向かって弾性変形させた状態で案
内溝３３の各々に支持されかつ長手方向に相対移動可能
に支持される。シャッタ部材４０の本体部４２の上記爪
部４３は、シャッタ部材４０をシール部材３８を弾性変
形させながら案内溝３３の各々へ挿入する最初の挿入操
作を容易かつ円滑に行なうために有用である。シャッタ
部材４０は、突出壁４４が支持壁部３２の一端に当接さ
れて該移動が阻止されることにより、その上記上面がシ
ール部材３８の下面に圧接された状態で支持壁部３２に
装着、支持される。シャッタ部材４０の被支持フランジ
４５の各々は、シール部材３８により対応する案内溝３
３の支持フランジ３７の上面に押圧されるので、支持壁
部３２にしっかりと支持される。

【００２４】シャッタ部材４０の本体部４２に形成され
たトナー通過口４１はシール部材３８のトナー通過口３
９を通過して、トナー通過口３９よりも支持壁部３２の
他端側に位置付けられる。本体部４２の上面におけるト
ナー通過口４１は、その周縁部がシール部材３８に圧接
されて閉塞される。その結果、シール部材３８のトナー
通過口３９及びトナー排出口３４は、シャッタ部材４０
の本体部４２によって十分確実なシール性をもって閉塞
される。シャッタ部材４０はトナー排出口３４を覆う閉
位置に位置付けられる。シャッタ部材４０を支持壁部３
２に対し該閉位置から逆方向に所定のストローク移動さ
せると、本体部４２のトナー通過口４１がシール部材３
８のトナー通過口３９及びトナー排出口３４に整合する
開位置（図示せず）に位置付けられる。したがって、シ
ャッタ部材４０は、容器本体２６の支持壁部３２に、ト
ナー排出口３４を覆う閉位置と、トナー排出口３４を開
く開位置との間を往復移動自在に装着される。シャッタ
部材４０が支持壁部３２に装着された状態において、シ
ャッタ部材４０の一端部である突出壁４４は、支持壁部
３２の一端から長手方向外方（上記装着解除方向）に突
出して位置付けられ、また、シャッタ部材４０の他端部
である本体部４２の他端部は、支持壁部３２の他端から
長手方向外方（上記装着方向）に突出して位置付けられ
る。

【００２５】図１２〜図１４及び図１６を参照して、ト
ナーカートリッジ２５を複写機本体２００の装着部２に
装着するに際しては、容器本体２６を装着部２の載置面
４上に載置し、容器本体２６のトナー排出部３０を装着
部２の受入部５に対し位置合わせしてから上記挿入方向
に移動させる。支持壁部３２の一端部から突出したシャ
ッタ部材４０の突出壁４４が案内壁部１８により構成さ
れる案内溝１９に挿入され、また支持壁部３２の他端部
から突出したシャッタ部材４０の他端部（本体部４２の
他端部）が案内壁部２０により構成される案内溝２３に
挿入され、それらに案内されて移動させられる。支持壁
部３２の支持フランジ３７及びシャッタ部材４０の下面
はシール部材１６を圧縮して弾性変形させながら移動さ
せられる。シャッタ部材４０の突出壁４４及び他端部
が、対応する停止壁２２及び２４に当接されて該移動が
規制（阻止）される。支持壁部３２は、案内壁部１８及
び２０の間に位置付けられる。シャッタ部材４０の、ト
ナー通過口４１の周縁部を含む下面はシール部材１６の
上面が圧接されてシールされ、またシャッタ部材４０
の、トナー通過口４１の周縁部を含む上面はシール部材
３８の下面が圧接されてシールされる（図１６参照）。
支持壁部３２のトナー排出口３４及びシール部材３８の
トナー通過口３９は、トナー補給口８及びシール部材１
６のトナー通過口１７に対し、上記装着方向とは反対方
向である装着解除方向に所定の間隔（軸心間の間隔）を
おいて位置付けられる。シャッタ部材４０のトナー通過
口４１は、シール部材１６のトナー通過口１７、及びト
ナー補給口８に整合して位置付けられる。支持壁部３２
の案内溝３３であって、上記挿入方向の下流側（図１３
において左側、図１４において上側）の支持フランジ３
７の、上記装着方向側の端面は、案内壁部２０の停止壁
２４の先端に対して所定の間隔をおいて位置付けられ
る。該所定の間隔は上記軸心間の間隔と実質上、同じに
規定されている。容器本体２６が所定の挿入位置に位置
決めされた状態において、支持壁部３２の下面は、案内
壁部２０の上壁２０ｂの上面よりも所定の距離だけ高い
位置に位置付けられる。

【００２６】以上のようにして、容器本体２６は所定の
挿入位置に挿入、位置決めされる（図１３、図１４及び
図１６参照）。上記説明から明らかなように、容器本体
２６を挿入方向に移動させるだけで、容器本体２６のト
ナー排出部３０は、受入部５と協働して、所定の挿入位
置に容易かつ円滑に、しかも十分正確に位置付けられ
る。この位置決めは、トナー排出部３０と受入部５との
協働により遂行されるので、従来装置における如く、ト
ナー排出部３０及び受入部５から離れた別の箇所である
装着部２における他の部位と、容器本体２６の下端部と
の間に案内機構あるいは位置決め機構を設置する必要が
なく、簡単な構成により低コストで精度の高い位置決め
を行なうことが可能になる。

【００２７】容器本体２６が、上記装着部２において、
上記挿入位置から装着方向に移動させられると、シャッ
タ部材４０は装着方向側の案内壁部２０の案内側壁２０
ａに当接して該移動が阻止される。このため、支持壁部
３２はシャッタ部材４０を挿入位置に残して、シャッタ
部材４０に対して装着方向に相対的に移動させられる。
支持壁部３２が所定のストロークだけ装着方向に移動さ
せられると、支持壁部３２の挿入方向側の支持フランジ
３７の装着方向側の端面が、装着方向側の案内壁部２０
の停止壁２４の先端に当接して該移動が阻止される。容
器本体２６は、装着方向への移動が停止させられて所定
の装着位置に移動させられる（図１５及び図１７参
照）。容器本体２６の他端壁２６ｅから突出するよう形
成されている上記位置決めピン２６ｈ及び２６ｉ（図２
参照）がそれぞれ、装着部２の駆動装置収容ハウジング
１０から突出するよう形成されている上記位置決め案内
筒１３及び１４（図１参照）に離脱自在に係止され、容
器本体２６は所定の装着位置にしっかりと位置付けられ
る。また容器本体２６の他端壁２６ｅから突出するよう
形成されている上記被駆動連結部２８及び２９が、ハウ
ジング１０から突出するよう形成されている上記駆動連
結部材１２及び１１に離脱自在に駆動連結させられて、
容器本体２６内の撹拌汲み上げ機構及びトナーの搬送機
構の駆動が可能になる。

【００２８】図１５及び図１７に示されているように、
容器本体２６が装着位置まで移動させられると、シャッ
タ部材４０は閉位置から相対的に移動させられて開位置
に位置付けられる。トナー排出口３４、シール部材３８
のトナー通過口３９、シャッタ部材４０のトナー通過口
４１、シール部材１６のトナー通過口１７及びトナー補
給口８は相互に実質上、同軸上に整合して位置付けられ
る。シャッタ部材４０の、トナー通過口４１の周縁部を
含む下面はシール部材１６の上面が圧接されてシールさ
れ、またシャッタ部材４０の、トナー通過口４１の周縁
部を含む上面はシール部材３８の下面が圧接されてシー
ルされる。その結果、容器本体２６のトナー排出口３４
の下面側の周縁部及びシャッタ部材４０のトナー通過口
４１の上面側の周縁部はシール部材３８によってシール
されて隙間が生ずることはなく、またシャッタ部材４０
のトナー通過口４１の下面側の周縁部及び現像ハウジン
グ７のトナー補給口８の上面側の周縁部はシール部材１
６によってシールされて隙間が生ずることはないので、
容器本体２６を装着方向に移動させる過程におけるトナ
ーの漏れは完璧に防止され、また、トナー補給時及び複
写機の運転中におけるトナーの漏れも完璧に防止される
ので、外部へのトナー飛散の問題は完全に解消される。

【００２９】また、上記説明から明らかなように、容器
本体２６を挿入位置から装着方向に移動させるだけで、
容器本体２６のトナー排出部３０は、受入部５と協働し
て、所定の装着位置に容易かつ円滑に、しかも高い精度
をもって位置付けられる。具体的には、静止された受入
部５に対して可動側である、トナー排出部３０側のトナ
ー排出口３４、シール部材３８のトナー通過口３９及び
シャッタ部材４０のトナー通過口４１を、シール部材１
６のトナー通過口１７及びトナー補給口８に対して位置
ずれを生ずることなく、十分正確に同軸上に整合して位
置付けることを可能にする。その結果、トナーの補給時
にトナーが好ましくない部位、例えば、シャッタ部材４
０の上面側のトナー通過口４１の周縁部、あるいは、シ
ール部材１６の上面側のトナー通過口１７の周縁部等に
付着することが防止され、容器本体２６を装着部２から
離脱させるときにトナーを飛散させることも解消され
る。また、所定の装着位置への位置決めは、トナー排出
部３０と受入部５との協働により遂行されるので、従来
装置における如く、トナー排出部３０及び受入部５から
離れた別の箇所である装着部２における他の部位と、容
器本体２６の下端部との間に案内機構あるいは位置決め
機構を設置する必要がなく、簡単な構成により低コスト
で精度の高い位置決めを行なうことが可能になる。

【００３０】先に述べたように、容器本体２６が所定の
挿入位置に位置決めされた状態において、支持壁部３２
の下面は、案内壁部２０の上壁２０ｂの上面よりも所定
の距離だけ高い位置に位置付けられる。この構成によ
り、支持壁部３２が図１４及び図１６に示す挿入位置か
ら図１５及び図１７に示す装着位置に移動させられる過
程において、支持壁部３２の下面と上壁２０ｂの上面と
の間には所定の隙間が形成される。支持壁部３２の下面
に配設されたシール部材３８は、該隙間において圧縮さ
れて弾性変形され、該隙間を通過することが許容される
ので、支持壁部３２の装着方向への移動が許容されるの
である。該所定の距離は少なくとも上記作用を許容する
程度に規定される。また、先に述べたように、上壁２０
ｂの上面と先端面とが交わる角部はアール形状をなすよ
うに形成されているので、シール部材３８の、上記隙間
の弾性変形移動が円滑かつ容易に遂行されるのに寄与す
るものである。

【００３１】トナーカートリッジ２５内のトナーが完全
に消費され、交換のために容器本体２６を装着部２から
離脱させる場合には、容器本体２６を装着部２におい
て、装着解除方向に移動させる。シャッタ部材４０はそ
の突出壁４４が装着解除側の案内壁部１８の案内側壁１
８ａに当接して該移動が阻止される。このため、支持壁
部３２は挿入位置に存在するシャッタ部材４０に対して
装着解除方向に相対的に移動させられる。支持壁部３２
が上記所定のストロークだけ装着解除方向に移動させら
れると、支持壁部３２の装着解除側の一端がシャッタ部
材４０の突出壁４４に当接して該移動が阻止される。容
器本体２６及び支持壁部３２は挿入位置に復帰させられ
る。容器本体２６及び支持壁部３２が挿入位置に復帰さ
せられると、シャッタ部材４０は開位置から相対的に移
動させられて元の閉位置に位置付けられる（図１４及び
図１６参照）。上記案内壁部２０の上壁２０ｂと案内側
壁２０ａとが交わる角部はアール形状をなしているの
で、シール部材３８の弾性変形移動が円滑かつ容易に遂
行されるのに寄与する。次いで容器本体２６を受入部５
に対し離脱方向に移動させることにより、トナー排出部
３０は受入部５から離脱させられ、容器本体２６は装着
部２から離脱させられる。先に述べたと同じ作用によ
り、容器本体２６のトナー排出口３４の下面側の周縁部
及びシャッタ部材４０のトナー通過口４１の上面側の周
縁部はシール部材３８によってシールされて隙間が生ず
ることはなく、またシャッタ部材４０のトナー通過口４
１の下面側の周縁部及び現像ハウジング７のトナー補給
口８の上面側の周縁部はシール部材１６によってシール
されて隙間が生ずることはないので、容器本体２６を装
着解除方向に移動させる過程におけるトナーの漏れは完
璧に防止され、外部へのトナー飛散の問題は完全に解消
される。更にはまた、容器本体２６を装着位置から挿入
位置に移動させる過程において、シャッタ部材４０の上
面は、相対的に移動させられる支持壁部３２のシール部
材３８の下面によって拭き取られることにより清掃さ
れ、また、容器本体２６を挿入位置から離脱させる過程
において、シャッタ部材４０の下面は、相対的に移動さ
せられる受入上面６のシール部材１６の上面によって拭
き取られることにより清掃され、トナーの付着は著しく
効果的に低減される。その結果、容器本体２６を装着部
２から離脱させた場合においても、トナーの飛散は著し
く効果的に低減される。本発明によれば、容器本体２６
のトナー排出部３０の支持壁部３２、シャッタ部材４０
及び受入上面６との間に隙間が生ずることを完璧に防止
し、かつトナーカートリッジ２５の容器本体２６を、装
着部２に装着したときに生ずる、トナー排出口３４とト
ナー補給口８との間の位置ずれを高い精度で最小限に抑
えることができるので、複写機の運転時におけるトナー
補給時及び容器本体２６の、装着部２への着脱時におけ
るトナーの漏出及び飛散を著しく効果的に防止すること
を可能にする。

【００３２】

【発明の効果】本発明によるトナー補給装置及びそのト
ナーカートリッジによれば、トナー補給時及び容器本体
の、装着部への着脱時におけるトナーの漏出及び飛散を
著しく効果的に防止することを可能にする。また、容器
本体のトナー排出口、シャッタ部材のトナー通過口及び
現像装置側のトナー補給口の位置ずれを大幅に低減する
ことを可能にする。更にはまた、容器本体のトナー排出
口、シャッタ部材のトナー通過口及び現像装置側のトナ
ー補給口のシール性を著しく向上させることを可能にす
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるトナー補給装置の一部を備えた複
写機本体のトナーカートリッジ装着部を示す斜視概略
図。

【図２】図１に示す装着部に装着されるトナーカートリ
ッジの斜視図。

【図３】図２に示すトナーカートリッジを別の方向から
見た斜視図。

【図４】図２及び図３に示すトナーカートリッジのトナ
ー排出部の正面図であって、シャッタ部材が装着されて
いない状態を示す正面図。

【図５】図４に示すトナーカートリッジを図４において
右方から見た側面図。

【図６】図４に示すトナーカートリッジの下面図。

【図７】図４に示すトナーカートリッジのトナー排出部
にシャッタ部材が装着された状態を示す部分正面図。

【図８】図５に示すトナーカートリッジのトナー排出部
にシャッタ部材が装着された状態を示す部分側面図。

【図９】図８に示すトナーカートリッジのトナー排出部
において、シャッタ部材を横断面にして示す図。

【図１０】図６に示すトナーカートリッジのトナー排出
部にシャッタ部材が装着された状態を示す部分下面図。

【図１１】図８に示すトナーカートリッジのトナー排出
部を切断して示す部分上面図。

【図１２】トナーカートリッジを装着部に挿入する状態
を示す部分側面図。

【図１３】トナーカートリッジが装着部の挿入位置に挿
入された状態を示す部分側面図であって、一部を破断し
て示す部分側面図。

【図１４】図１３の一部を破断して示す上面図。

【図１５】トナーカートリッジが装着部の装着位置に位
置付けられた状態を示す部分上面図。

【図１６】図１４のＢ−Ｂ矢視断面図。

【図１７】図１５のＣ−Ｃ矢視断面図。

【図１８】トナーカートリッジ装着部に備えられた受入
部の上面図。

【図１９】図１８に示す受入部の正面図。

【図２０】図１８に示す受入部の右側面図。

【図２１】シャッタ部材の斜視図。

【図２２】図２１に示すシャッタ部材の上面図。

【図２３】図２２に示すシャッタ部材の右側面図。

【図２４】図２２に示すシャッタ部材の他の側面図。

【符号の説明】

２ 装着部 ５ 受入部 ６ 受入上面 ８ トナー補給口 １６ トナー補給口シール部材 １７ トナー通過口 １８、２０ 案内壁部 ２２、２４ 停止壁 ２５ トナーカートリッジ ２６ 容器本体 ３０ トナー排出部 ３２ 支持壁部 ３４ トナー排出口 ３８ トナー排出口シール部材 ３９ トナー通過口 ４０ シャッタ部材 ４１ トナー通過口

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 トナー補給口を有するトナーカートリッ
   ジ装着部と、該装着部に装着されるトナーカートリッジ
   とを備え、該カートリッジはトナー排出口を有する容器
   本体を備え、容器本体にはシャッタ部材がトナー排出口
   を覆う閉位置とトナー排出口を開く開位置との間を往復
   移動自在に装着され、容器本体を該装着部に該往復移動
   方向に対し直角な挿入方向に挿入位置まで挿入し、次い
   で該往復移動方向における装着方向に装着位置まで移動
   させることにより該カートリッジが該装着部に離脱自在
   に装着されるトナー補給装置において、 容器本体には、トナー排出口が開口する下面を有する支
   持壁部が備えられ、支持壁部の下面にはトナー通過口が
   形成された柔軟なトナー排出口シール部材が配設される
   と共に該トナー通過口がトナー排出口に整合して位置付
   けられ、シャッタ部材は、トナー通過口を備えかつその
   上面が該シール部材の下面に圧接された状態で支持壁部
   に支持されて閉位置に位置付けられると共に該往復移動
   方向の両端部が支持壁部の両端部の外方に突出するよう
   位置付けられ、 該装着部は、トナー補給口が開口する受入上面と、受入
   上面に配設されかつトナー通過口が形成された柔軟なト
   ナー補給口シール部材と、該シール部材を挟んで挿入方
   向に延在するよう配設された一対の案内壁部と、案内壁
   部の各々の挿入方向下流端において相互に接近する方向
   に延びる停止壁とを備え、該シール部材のトナー通過口
   はトナー補給口に整合して位置付けられ、 容器本体を該装着部に対し挿入方向に移動させてシャッ
   タ部材の両端部を、対応する案内壁部に挿入してそれに
   沿って移動させると、該両端部が、対応する停止壁に当
   接されて該移動が阻止されることにより容器本体は挿入
   位置に挿入、位置決めされ、シャッタ部材の下面はトナ
   ー補給口シール部材の上面に圧接されてシールされると
   共にシャッタ部材のトナー通過口はトナー補給口シール
   部材のトナー通過口、及びトナー補給口に整合して位置
   付けられ、次いで、容器本体を、該装着部に対し装着方
   向に移動させると、シャッタ部材は装着方向側の案内壁
   部に当接して該移動が阻止されかつ支持壁部はシャッタ
   部材に対して所定のストロークだけ装着方向に相対的に
   移動させられると、その一部が装着方向側の停止壁の先
   端に当接して該移動が阻止されて容器本体は装着位置に
   位置付けられ、容器本体が装着位置まで移動させられる
   と、シャッタ部材は相対的に閉位置から開位置に移動さ
   せられ、トナー排出口、トナー排出口シール部材のトナ
   ー通過口、シャッタ部材のトナー通過口、トナー補給口
   シール部材のトナー通過口及びトナー補給口が整合して
   位置付けられると共にシャッタ部材の上面及び下面は、
   それぞれ、トナー排出口シール部材及びトナー補給口シ
   ール部材に圧接されてシールされる、 ことを特徴とするトナー補給装置。
2. 【請求項２】 トナー補給口を有するトナーカートリッ
   ジ装着部を備え、該装着部は、トナー補給口が開口する
   受入上面と、受入上面に配設されかつトナー通過口が形
   成された柔軟なトナー補給口シール部材と、該シール部
   材を挟んで挿入方向に延在するよう配設された一対の案
   内壁部と、案内壁部の各々の挿入方向下流端に配設され
   た停止壁とを備え、該シール部材のトナー通過口はトナ
   ー補給口に整合して位置付けられているトナー補給装置
   の該装着部に装着されるトナーカートリッジであって、
   トナー排出口を有する容器本体を備え、容器本体にはシ
   ャッタ部材がトナー排出口を覆う閉位置とトナー排出口
   を開く開位置との間を往復移動自在に装着され、容器本
   体が該装着部に該往復移動方向に対し直角な挿入方向に
   挿入位置まで挿入され、次いで該往復移動方向における
   装着方向に装着位置まで移動させられることにより該装
   着部に離脱自在に装着されるトナーカートリッジにおい
   て、 容器本体には、トナー排出口が開口する下面を有する支
   持壁部が備えられ、支持壁部の下面にはトナー通過口が
   形成された柔軟なトナー排出口シール部材が配設される
   と共に該トナー通過口がトナー排出口に整合されるよう
   位置付けられ、シャッタ部材は、トナー通過口を備えか
   つその上面が該シール部材の下面に圧接された状態で支
   持壁部に支持されて閉位置に位置付けられると共に、該
   往復移動方向の両端部が支持壁部の両端部の外方に突出
   するよう位置付けられ、 容器本体が該装着部に対し挿入方向に移動させられてシ
   ャッタ部材の両端部が、対応する案内壁部に挿入されて
   それに沿って移動させられると、該両端部が、対応する
   停止壁に当接されて該移動が阻止されることにより容器
   本体は挿入位置に挿入、位置決めされ、シャッタ部材の
   下面はトナー補給口シール部材の上面に圧接されてシー
   ルされると共にシャッタ部材のトナー通過口はトナー補
   給口シール部材のトナー通過口、及びトナー補給口に整
   合して位置付けられ、次いで、容器本体が、該装着部に
   対し装着方向に移動させられると、シャッタ部材は装着
   方向側の案内壁部に当接して該移動が阻止されかつ支持
   壁部はシャッタ部材に対して所定のストロークだけ装着
   方向に相対的に移動させられると、その一部が装着方向
   側の停止壁の先端に当接して該移動が阻止されて容器本
   体は装着位置に位置付けられ、容器本体が装着位置まで
   移動させられると、シャッタ部材は相対的に閉位置から
   開位置に移動させられ、トナー排出口、トナー排出口シ
   ール部材のトナー通過口、シャッタ部材のトナー通過
   口、トナー補給口シール部材のトナー通過口及びトナー
   補給口が整合して位置付けられると共にシャッタ部材の
   上面及び下面は、それぞれ、トナー排出口シール部材及
   びトナー補給口シール部材に圧接されてシールされる、 ことを特徴とするトナーカートリッジ。