JP3395339B2 - 定点検出装置 - Google Patents
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- G01D5/00—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable
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Description
格子による回折光を検出することによって定点を求める
定点検出装置に関し、より詳細には、集積回路の多重露
光における基板の位置ずれ検出や、エンコーダ等の原点
検出に使用して好適な定点検出装置に関する。
装置や精密機械工作に使用される測長器では、正確な位
置又は距離を測定するために基準点又は原点が設定され
る。斯かる基準点又は原点を設定するために定点検出装
置が使用されている。
示された従来の位置検出装置の例を示す。図21に示す
ように、この位置検出装置はガイド101と斯かるガイ
ド101に対して移動可能な移動部材102と装置本体
105とを有する。移動部材102の上面には被検物体
103とマーク104が装着されている。装置本体10
5は被検物体103を観察する観察装置とマーク104
によって定点を検出する定点検出装置とを有する。
ズ107を含む。定点検出装置はレーザ発生装置108
とポジションセンサ110と演算回路111と表示装置
112とを有する。
の部分104A、104Bを有する。図22Aのマーク
104では、第1の部分104Aは回折格子を含み、そ
の格子間隔又はピッチdが測定方向(X方向)に沿って
連続的に変化している。図22Bのマーク104では、
2つの部分104A、104Bは格子間隔又はピッチd
1 、d2 がそれぞれ異なる回折格子を有する。
9Aはマーク104の回折格子によって回折され、1次
回折光109B、109B’がポジションセンサ110
によって検出される。ガイド101に対して移動部材1
02が測定方向(X方向)に移動するとき、ポジション
センサ110は回折光の強度が最大となる回折角θを検
出する。
は、レーザ光109Aのビームスポットがマーク104
の2つの部分104A、104Bの境界を通過すると
き、変化する。即ち、マーク104の2つの部分104
A、104Bの境界の前後で、回折光109B、109
B’の強度が最大となる回折角θが変化する。斯かる回
折角θの変化によって定点が検出される。
示す。この例は図21及び図22に示した第1の例を改
良したものである。この例では、回折格子として透過型
の体積型ホログラフィック回折格子104A、104B
が使用され、また、受光装置として2つのフォトディテ
クタ110A、110Bが使用されている。
104A、104Bでは、回折光は回折格子104A、
104Bに関して入射光と反対側に出射される。従っ
て、フォトディテクタ110A、110Bは回折格子1
04A、104Bに関してレーザ発生装置108と反対
側に配置されている。
A、104Bは互いに異なる格子間隔又は格子ピッチd
1 、d2 を有する。2つのホログラフィック回折格子1
04A、104Bによって、0次回折光、+1次回折光
1A、1B、−1次回折光1A、1B、高次回折光が得
られるが、フォトディテクタ110A、110Bは+1
次回折光1A、1Bを検出する。
フォトディテクタ110A、110Bによって検出され
た回折光の強度曲線である。第1のフォトディテクタ1
10Aによって得られた光強度曲線C1と第2のフォト
ディテクタ110Bによって得られた光強度曲線C2の
交点Pが、この定点検出装置によって得られる定点であ
る。
る特開平4−324316号に開示された従来の定点検
出装置の例を示す。この定点検出装置は、固定部10と
測定方向(X方向)に沿って可動な可動部30とを有
し、固定部10は光学系11と検出系21とを含み、可
動部30は基板31とその上面に配置された2つの体積
型ホログラフィック回折格子32、33とを有する。
出力する光源12とコリメータレンズ13と集光レンズ
14と有する。検出系21は2つの受光器22、23と
電気処理回路29とを有する。
ック回折格子32、33を示す。ホログラフィック回折
格子32、33は透過型の体積型ホログラムによって形
成されている。以下に、ホログラフィック回折格子3
2、33を、随時単にホログラムと称する。図示のよう
に、各ホログラム32、33の格子間隔又は格子ピッチ
dは測定方向に順次連続的に変化している。また、各ホ
ログラム32、33の格子間隔又は格子ピッチdを形成
する分布面42、43はホログラム32、33の上面に
対して傾斜しており、斯かる傾斜角は測定方向に順次連
続的に変化している。各ホログラム32、33によって
入射光を回折させると、回折効率が測定方向に連続的に
変化する。
示す。図示のように、基板31の上面31Aに2つのホ
ログラム32、33が横方向に互いに隣接して配置され
ている。斯かる2つのホログラム32、33は、中心面
35に対して互いに対称的に構成されている。即ち、各
ホログラム32、33の分布面42、43の傾斜角は中
心面35に対して対称的に両側に順次連続的に変化して
おり、その格子間隔又は格子ピッチdは中心面35に対
して対称的に両側に順次連続的に変化している。2つの
ホログラム32、33は各々の回折効率が最大になる点
が測定方向に互いに異なるように配置されている。
移動するとき、即ち、図27にて、静止している受光器
22、23及び光源12に対して可動部30が移動する
とき、第1のホログラム32によって回折された光は第
1の受光器22によって検出され、第2のホログラム3
3によって回折された光は第2の受光器23によって検
出される。
最大になる点が互いに異なるから、第1の受光器22に
よって検出される回折光の光強度曲線のピーク位置と第
2の受光器23によって検出される回折光の光強度曲線
のピーク位置は異なる。従って、2つの光強度曲線の交
差点、即ち、2つの光強度が等しくなる点が存在する。
斯かる点が本例の定点検出装置によって得られる定点で
ある。
気処理回路29は第1及び第2の受光器22、23より
出力された電流信号をそれぞれ電圧信号に変換する電流
電圧変換器29−1A、29−1Bと斯かる電流電圧変
換器29−1A、29−1Bの出力信号の差を演算する
差動増幅器29−2と差動増幅器29−2の出力信号が
ゼロとなる位置を求める比較器29−3とを有する。
された回折光の強さの変化を表す光強度曲線を示し、横
軸は固定部10に対する可動部30の移動距離x、縦軸
は受光器22、23より出力された電流信号Iの大きさ
である。第1の光強度曲線C1は第1の受光器22によ
って検出された光の強さを表し、第2の光強度曲線C2
は第2の受光器23によって検出された光の強さを表
す。
によって得られた光強度差曲線である。光強度差曲線C
3は図29Aの第1の光強度曲線C1と第2の光強度曲
線C2の差を示す。従って、光強度差曲線C3は、2つ
の曲線C1、C2の交点Pに相当する位置にて、ゼロと
なる。斯かるゼロとなる位置がこの定点検出装置によっ
て得られた定点である。
照して説明した第1の従来例では受光装置としてポジシ
ョンセンサ110を使用していた。ポジションセンサ1
10は回折光の強度が最大となる回折角θを検出するよ
うに構成されており、分解能が低い欠点があった。ま
た、正確な回折角θを検出することができるポジション
センサ110は高価である欠点があった。
の従来例では、反射型の回折格子の代わりに2つの透過
型のホログラフィック回折格子104A、104Bを使
用する。また、1つのポジションセンサ110を使用す
る代わりに2つのフォトディテクタ110A、110B
を使用する。
格子104A、104Bは互いに異なる格子間隔又は格
子ピッチd1 、d2 を有し、+1次回折光1A、1Bと
−1次回折光1a、1bは入射光の方向に対して両側に
出射される。従って、2つの+1次回折光1A、1Bを
検出するために2つのフォトディテクタ110A、11
0Bを近接して配置しなければならない。
全に分離させて、各フォトディテクタ110A、110
Bで検出する必要があった。2つの+1次回折光1A、
1Bを完全に分離させるためには、第1のホログラム1
04Aの格子間隔d1 と第2のホログラム104Bの格
子間隔d2 の差を大きくすればよい。しかしながら、2
つのホログラム104A、104Bの格子間隔d1 、d
2 の差を大きくすると、光源12からの光の波長λが変
動すると、誤差が大きくなる欠点があった。
する。一般に、格子間隔dと入射光の波長λの関係は次
の式(ブラッグの式)によって表される。
1 =d、第2のホログラム104Bの格子間隔をd2 =
2d、入射光の波長をλ=500nm、光源108の波
長λの変動をΔλ=0.5nmとする。斯かる波長の変
動Δλによる第1のホログラム104Aの回折角θ1 の
変動Δθ1 及び第2のホログラム104Bの回折角θ 2
の変動Δθ2 を求めると次のようになる。
て得られる1次回折光1Aの光路の長さをS1 =100
mmとすると、第1のフォトディテクタ110Aの受光
面のビームスポットの変動量はΔL1 =0.15mmと
なる。同様に、第2のホログラム104Bによって得ら
れる1次回折光1Bの光路の長さをS2 =100mmと
すると、第2のフォトディテクタ110Bの受光面のビ
ームスポットの変動量はΔL2 =0.05mmとなる。
有する。従って、第1及び第2のフォトディテクタ11
0A、110Bによって受光される回折光も光量分布を
有する。光源108の波長λが変動し、第1及び第2の
フォトディテクタ110A、110Bの受光面のビーム
スポットが変動すると、第1及び第2のフォトディテク
タ110A、110Bによって受光される光量分布も変
化する。
は光源108の波長λが変動した場合に、第1及び第2
のフォトディテクタ110A、110Bによって受光さ
れる回折光1A、1Bの強度の変化を示す。光源108
の波長λが変動すると、強度曲線C1’、C2’も変化
することがわかる。従って、定点Pの位置もP’に変化
する。尚、回折光1Bの光強度曲線の変化は小さく、C
2’≒C2である。
び第2のフォトディテクタ110A、110Bによって
得られる光強度曲線C1、C2を一定にするためには、
フォトディテクタ110A、110Bの受光面の(測定
方向の)長さ又は面積を充分大きくすればよい。しかし
ながら、一般に、フォトディテクタ110A、110B
の受光面の面積は小さいほうが分解能が高い。従って、
所定の分解能を得るためには、フォトディテクタ110
A、110Bの受光面の面積を所定値より大きくするこ
とができない。
従来例では、2つのホログラム32、33は中心面35
に対して互いに対称的な構成を有するため、光源108
の波長λが変動しても、定点は変化しない利点があっ
た。これは、2つの受光器22、23によって得られる
光強度曲線C1、C2は変化するが、両者の変化は対称
的であり、2つの光強度曲線C1、C2の交点Pの位置
は変化しないためである。
受光器22、23の位置を正確に配置しなければならな
い欠点があった。即ち、2つの受光器22、23を2つ
のホログラム32、33に対して正確な位置に配置しな
ければ、分解能が低下する欠点があった。
つのホログラム32、33の格子ベクトルの傾斜角は中
心面35より外方に行くに従って変化する。可動部30
が測定方向(x方向)に移動すると、第1のホログラム
32からの回折光1Aはα方向に移動し、第2のホログ
ラム33からの回折光1Bはβ方向に移動する。
2つの受光器22、23の受光面までの距離tが変化す
ると、図30に示すように光強度曲線及び光強度差曲線
が変化する。図30Aの破線は正常な光強度曲線C1又
はC2であり実線は距離tが変化した場合の光強度曲線
C1’又はC2’である。光強度曲線C1’又はC2’
のピーク位置は正常な光強度曲線C1又はC2のピーク
位置より移動する。
P’はピーク位置付近であり、交点P’の位置の精度が
低下する。図30Bの破線は正常な光強度差曲線C3で
あり実線は距離tが変化した場合の光強度差曲線C3’
である。光強度差曲線C3’のゼロクロス点Pの分解能
が低下する。
23の位置合わせ即ち2つの受光器22、23の間の距
離Lの調節が困難であるという欠点があった。
のホログラムを使用する場合には、製造中にゼラチン層
が膨張し又は収縮し、格子ベクトルの傾斜が一定しない
ため、2つの受光器22、23の間の距離Lの調節が困
難であるという欠点があった。
図1に示すように、互いに隣接して配置された2つのホ
ログラム32、33と該2つのホログラム32、33に
光を出力する光源12と上記2つのホログラム32、3
3によって回折された光をそれぞれ検出する受光器2
2、23とを有し、上記2つのホログラム32、33を
上記光源12及受光器22、23に対して相対的に測定
軸方向に沿って移動させるとき、上記2つの受光器2
2、23によって検出される信号の大きさが等しくなる
点を求めることによって定点を得るように構成された定
点検出装置において、上記一方のホログラム32による
回折光の回折角と上記他方のホログラム33による回折
光の回折角は互いに符号が反対で絶対値が等しく且つ測
定軸方向に沿って一定であり、上記2つのホログラム3
2、33による正負の同次回折光の間の光強度差が大き
いように構成されている。
に、定点検出装置において、上記2つのホログラム3
2、33は中心面の両側に互いに対称的に構成され、上
記2つのホログラム32、33の格子ベクトルは上記中
心面に対して互いに対称的に傾斜しており、上記2つの
ホログラム32、33の各格子間隔は同一である。
に、定点検出装置において、上記2つのホログラム3
2、33は透過型ホログラム32、33であり、上記受
光器22、23は上記2つのホログラム32、33に関
して上記光源12と同一側に配置され、上記2つのホロ
グラム32、33からの回折光は上記2つのホログラム
32、33に関して上記光源12と反対側に配置された
反射面にて反射されてから上記受光器22、23によっ
て検出されるように構成されている。
に、定点検出装置において、上記反射面は上記2つのホ
ログラム32、33が形成された基板の面に装着された
反射膜によって構成されている。
に、定点検出装置において、上記回折光を臨界角より大
きい角度で上記反射面に入射させることによって上記回
折光を反射させることを特徴とする。
すように、定点検出装置において、上記反射面にて反射
した回折光は上記2つのホログラム32、33によって
再度回折され、それによって入射光と平行な出射光を得
るように構成されている。
に、定点検出装置において、上記2つのホログラム3
2、33の各々は上記中心面に隣接した内側部分と上記
中心面より隔置された外側部分とを有し、上記内側部分
と上記外側部分は上記中心面に対して互いに異なる傾斜
角度にて傾斜した格子ベクトルを有し、上記光源12よ
り出力された光は上記2つのホログラム32、33の各
々の上記内側部分によって1回目の回折がなされ、上記
2つのホログラム32、33の各々の上記外側部分によ
って2回目の回折がなされるように構成されている。
に、定点検出装置において、上記2つのホログラム3
2、33は、互いに隣接する2つのホログラム32、3
3を接続することによって形成されている。
に、検出すべき定点の両側に対象的に配置された2つの
ホログラム板とそれに対応した2つの定点検出部とを有
し、上記2つのホログラム板の各々は基板の1面に互い
に隣接して配置された1対のホログラム32、33を有
し、上記定点検出部の各々は上記1対のホログラム3
2、33に光を出力する光源12と上記1対のホログラ
ム32、33によって回折された光をそれぞれ検出する
1対の受光器22、23とを有し、上記2つのホログラ
ム板を上記2つの定点検出部に対して相対的に移動させ
るとき、上記2つの定点検出部の受光器22、23によ
って検出される光強度信号によって定点を検出するよう
に構成された定点検出装置において、上記1対のホログ
ラムは一方のホログラム32による回折光の回折角と上
記他方のホログラム33による回折光の回折角が互いに
符号が反対で絶対値が等しく且つ測定軸方向に沿って一
定であり、上記2つのホログラム32、33による正負
の同時回折光の間の光強度差が大きいように構成され、
上記2つの定点検出部の各々は上記1対の受光器22、
23の出力信号をそれぞれ入力する1対の電流電圧変換
器と該電流電圧変換器の出力信号を入力してその差を演
算する差動増幅器とを有し、上記2つの定点検出部の差
動増幅器の出力信号を加算して上記2つのホログラム板
の光強度差信号を求めるように構成されている。
すように、透明な基板の1面に沿って形成された2つホ
ログラム32、33を有するホログラムにおいて、上記
2つのホログラム32、33は上記基板の1面に垂直な
中心面に対して互いに対称的に構成され、上記2つのホ
ログラム32、33の格子ベクトルは上記中心面に対し
て互いに対称的に傾斜しており、その格子間隔は互いに
等しいように構成されている。
に、ホログラム形成方法において、感光剤が塗布された
感光面を有する基板と先端が尖った細長い楔形断面を有
するマスクと用意することと、上記マスクを上記基板の
上方に該先端が上記感光面に向くように上記感光面に垂
直な中心面に沿って配置することと、上記中心面の両側
より上記感光面に対して2つの異なる入射角にて平面波
を照射し、それによって上記感光面にホログラム32、
33を形成することと、を含み、それによって上記基板
の面に沿って2つのホログラム32、33を形成し該2
つのホログラム32、33は上記基板の感光面に垂直な
中心面の両側に互いに対称的に構成され、上記2つのホ
ログラム32、33は上記中心面に対して互いに対称的
に傾斜した格子ベクトルを有し、その格子間隔は互いに
等しいように構成されている。
グラム32、33は、中心面35に関して互いに対称的
な構成を有する。即ち、2つのホログラム32、33は
中心面35に関してに互いに対称的に傾斜した格子ベク
トルを有し、また各格子間隔又は格子ピッチdは等し
い。
いに符号が反対且つ絶対値が等しい回折角を有する2つ
の回折光が得られる。斯かる回折光の回折角は測定軸に
沿って変化しない。また、斯かるホログラム32、33
によって、正負の同次回折光の間の光強度の差が大きい
回折光が得られる。例えば、+1次回折光1A、1Bの
光強度は−1次光回折光1a、1bの光強度に比べて極
めて大きい。
折光1A、1Bを検出し、それによって光強度曲線及び
光強度差曲線を求めるため、一定の且つ正確な定点が得
られる。
例について説明する。尚図1〜図20において図21〜
図30の対応する部分には同一の参照符号を付してその
詳細な説明は省略する。
例の主要部を示す。本例の定点検出装置は透明な基板3
1とその上面31Aに形成された2つのホログラフィッ
ク回折格子32、33とを有する。基板31の上側には
光源12が配置され、基板31の下側には回折光を受光
する1対の受光器22、23が配置されている。
2、33とは可動部を構成し、光源12と受光器22、
23は固定部を構成する。尚、集光レンズ14と電気処
理回路29は省略されている。
2、33の詳細な構成を示す。ホログラフィック回折格
子32、33は体積型ホログラムによって構成されてい
る。斯かるホログラムは所定のピッチdにて屈折率がn
1 〜n2 に変化している。斯かる屈折率の変化によって
回折格子が構成される。図1の太い線42、43は体積
型ホログラムの屈折率の分布面を表す。この面42、4
3の間隔を格子間隔又は格子ピッチdと称する。
に垂直である。2つのホログラム32、33の間にホロ
グラム32、33の上面に垂直な中心面35を想定す
る。中心面35に対する分布面42、43の傾斜角をφ
とする。格子ベクトルVの分布面42、43に対する傾
斜角は90°−φである。ホログラフィック回折格子を
以下随時単にホログラムと称する。
3は中心面35に対して対称的に構成されている。2つ
のホログラム32、33の各々の格子ベクトルVは中心
面35に対して互いに対称的に同一の傾斜角度にて傾斜
している。また、2つのホログラム32、33の各々の
格子間隔又は格子ピッチdは同一である。
て得られる回折光は次のような特徴を有する。 (1)入射光をホログラム32、32の上面に対して垂
直に、即ち、中心面35に平行に入射すると、2つの
(+1次)回折光1A、1Bの回折角(回折光が中心面
35となす角θ)は符号が反対で且つその絶対値は等し
い。即ち、2つの(+1次)回折光1A、1Bは入射光
に対して対称的に出射される。 (2)2つの(+1次)回折光1A、1Bの回折角±θ
は測定軸に沿って変化しない。即ち、2つのホログラム
32、33を測定軸に沿って移動させるとき、2つの
(+1次)回折光1A、1Bの回折角±θは一定であ
る。 (3)正負の同次回折光間の光強度差が大きくなる。例
えば、+1次回折光1Aの光強度は−1次回折光1aの
光強度に比べて充分大きい。
ような利点がある。 (1)2つのホログラム32、33に対する各受光器2
2、23の位置が基板31の厚さ方向に沿って変化して
も、各受光器22、23におけるビームスポット位置の
偏倚量は等しくなり、受光器22、23によって得られ
る2つの光強度曲線の変化量は等しくなり、従って、2
つの光強度曲線の交点は変化しない。 (2)光源12からの光の波長が変化しても各受光器2
2、23におけるビームスポット位置の偏倚量は等しく
なり、受光器22、23によって得られる2つの光強度
曲線の変化量は等しくなり、従って、2つの光強度曲線
の交点は変化しない。 (3)各受光器22、23は不要な高次の回折光を受光
しない。
33の上面の照射点又は照射領域(ビームスポット)の
径Dが10〜100μmの場合、ホログラフィック回折
格子32、33の格子間隔又はピッチdは0.1〜10
0μmである。
d=1μmのホログラム32、33に対してブラックの
条件(数1の式)を満たすように、光源12より波長λ
=780nmの光を入射させて回折光を生成した。その
結果90%以上の高い回折効率が得られた。
0μmであっても、定点の検出精度は0.01μm程度
が可能であった。ビームスポットの径Dを更に小さくす
ることによって検出精度を更に高くすることができる。
ラフィック回折格子32、33は透過型の体積型ホログ
ラムである。従って、+1次回折光1A、1Bは透明な
基板31を透過して入射光と反対側に出射される。受光
器22、23はホログラム32、33に対して光源12
と反対側に配置されている。
は、ホログラム32、33の上面に対して垂直に、即
ち、中心面35に対して平行に入射される。可動部30
即ち基板31が固定部即ち光源12及び受光器22、2
3に対して相対的に移動し、光源12からの光によるビ
ームスポットがホログラム32、33の上面を走査され
るとき、斯かるビームスポットが中心面35を横断す
る。このとき、図13Aの光強度曲線及び図13Bの光
強度差曲線が得られる。図1は、光が丁度中心面35の
部分に入射されている状態を示す。
例の主要部を示す。この第2の例は図1の第1の例の変
形例である。この第2の例では、ホログラフィック回折
格子32、33は反射型の体積型ホログラムである。従
って、+1次回折光1A、1Bは入射光と同じ側に出射
される。受光器22、23はホログラム32、33に対
して光源12と同一側に配置されている。
例の主要部を示す。この第3の例は図1の第1の例の変
形例である。この第3の例では、ホログラフィック回折
格子32、33は透過型の体積型ホログラムである。ま
た透明な基板31の下面31Bに反射膜37が設けられ
ている。受光器22、23は基板31に対して光源12
と同一側に配置されている。光源12より出力された光
はホログラム32、33によって回折され、+1次回折
光1A、1Bは透明な基板31を透過して反射膜37に
到達し、斯かる反射膜37によって反射されて再び基板
31を透過して受光器22、23によって受光される。
3を使用しているが、受光器22、23を光源12と同
じ側に配置することができるから、装置を小型化するこ
とができる。
例の主要部を示す。この第4の例は図4の第3の例の変
形例である。この第4の例では、透明な基板31の下面
31Bに反射膜37を設ける代わりに、基板31の下側
に、別個の反射板39が配置されている。図4と同様
に、受光器22、23は基板31に対して光源12と同
一側に配置されている。光源12より出力された光はホ
ログラム32、33によって回折され、+1次回折光1
A、1Bは透明な基板31を透過して反射板39に到達
し、斯かる反射板39によって反射されて再び基板31
を透過して受光器22、23によって受光される。
例の主要部を示す。この第5の例は図1の第1の例の変
形例である。この第5の例では、2つの受光器22、2
3に加えて更に0次回折光0を検出するための第3の受
光器24が設けられている。斯かる3つの受光器22、
23、24は基板31に対して光源12と反対側に配置
されている。光源12より出力された光はホログラム3
2、33によって回折され、+1次回折光1A、1Bは
2つの受光器22、23によって検出され、0次回折光
は第3の受光器24によって検出される。
22、23によって検出された+1次回折光1A、1B
の2つの光強度曲線より光強度差曲線が得られ、更に、
第3の受光器24によって検出された0次回折光0によ
ってゲート信号が得られる。斯かるゲート信号は、図1
3Bの点線の曲線G1によって表される。
めに使用することができる。例えば、図13Bの実線に
よって示される曲線C3が得られた場合、斯かる曲線C
3が第1及び第2の受光器22、23によって得られた
ものであるか又は他の原因例えばノイズによるものであ
るか判別する必要がある。斯かる曲線C3と同時にゲー
ト信号G1が得られた場合には、斯かる曲線C3は光強
度差曲線であることが確認される。
出力された光は受光器22、23、24によって検出さ
れるまでに、ホログラム32、33によって1回だけ回
折される。以下の図7〜図12に示す例では、2回回折
される。即ち、ホログラム32、33によって回折され
た光は、基板31の反対側にて反射され、再びホログラ
ム32、33によって回折される。
例の主要部を示す。この第6の例は図4の第3の例の変
形例である。この第6の例では、ホログラム32、33
は、図4の第3の例の場合と比較して、より大きい領域
に形成されている。ホログラム32、33が形成された
領域の寸法は、基板31の反対側の反射面37を反射し
た回折光が再びホログラム32、33によって回折され
ることができるために充分大きい必要がある。即ち、斯
かるホログラム32、33領域の寸法は、図13Aの光
強度曲線及び図13Bの光強度差曲線を得るために、光
の照射点又は照射領域(ビームスポット)が中心面35
を横断するとき、2回の回折が可能となるように充分な
大きさを有する。
折とは異なるホログラムによってなされる。光源12よ
り出力された光が中心面35の付近を照射するとき、第
1のホログラム32によって回折された光1Aは反射膜
37によって反射され、次に第2のホログラム33によ
って回折される。第2のホログラム33によって得られ
た回折光1A’は第1の受光器22によって検出され
る。
折された光1Bは反射膜37によって反射され、次に第
1のホログラム32によって回折される。第1のホログ
ラム32によって得られた回折光1B’は第2の受光器
23によって検出される。
ず第1の利点として、光源12からの光がホログラム3
2、33の上面に垂直に、即ち、中心面35に平行に入
射された場合、出射光1A’、1B’は入射光と平行と
なる。即ち、入射光がホログラム32、33の上面に垂
直、即ち、中心面35に平行な場合には、2回目の回折
によって得られた回折光1A’、1B’はホログラム3
2、33の上面に垂直、即ち、中心面35に平行であ
る。
源12からの光をホログラム32、33の上面に垂直に
入射させた場合には、光源12より出力される光の波長
が変動しても出射光は常に平行となる。数1の式に示さ
れるように、一般に、光の波長λが変化すると、回折角
θは変化する。従って、光の波長λが変化すると、ホロ
グラム32、33による1回目の回折による回折角θは
変化するが、2回目の回折による回折角も変化する。こ
の2回目の回折による回折角の変化によって、1回目の
回折による回折角θの変化が補正される。
2、33の回折効率に多少の差が存在してもそれが補償
される。上述のように、2回目の回折は1回目の回折と
は異なるホログラムによってなされる。
33の回折効率をそれぞれη1 、η 2 とする。1回目の
回折が第1のホログラム32によってなされ2回目の回
折が第2のホログラム33によってなされる場合の総括
効率はη1 ×η2 である。一方、1回目の回折が第2の
ホログラム33によってなされ2回目の回折が第1のホ
ログラム32によってなされる場合の総括効率はη2 ×
η1 である。
折効率に多少の差が存在しても、総括効率は各効率の積
だから等しくη1 ×η2 =η2 ×η1 、2つの受光器2
2、23によって検出される回折光の光量は常に等し
い。
例の主要部を示す。この第7の例は図7の第6の例の変
形例である。本例によると、2つの受光器22、23に
加えて更に0次回折光を検出するための第3及び第4の
受光器24、25が設けられている。斯かる4つの受光
器22、23、24、25は基板31に対して光源12
と同一側に配置されている。光源12より出力された光
はホログラム32、33によって回折され、+1次回折
光1A’、1B’は2つの受光器22、23によって検
出され、0次回折光0A、0Bは第3及び第4の受光器
24、25によって検出される。
って検出された+1次回折光1A’と第3の受光器24
によって検出された0次回折光0Aとを加算して第1の
光強度曲線が得られ、第2の受光器23によって検出さ
れた+1次回折光1B’と第4の受光器25によって検
出された0次回折光0Bとを加算して第1の光強度曲線
が得られ、斯かる2つの光強度曲線より1つの光強度差
曲線が得られる。
折効率に多少の差が存在しても、0次回折光と1次回折
光を加算して検出するから、常に安定した光強度差曲線
が得られる。
例の主要部を示す。この第8の例は図7の第6の例の変
形例である。本例によると、基板31の下面31Bに反
射膜が設けられていない。しかしながら、この例では、
基板31の下面31Bに対する回折光の入射角θを適当
に設定することによって、回折光は斯かる基板31の下
面31Bにて全反射するように構成されている。
空気の屈折率をn0 とすると、ホログラム32、33を
通って基板31の下面31Bに入射される光の臨界角θ
C は、θC =n0 /nB となる。基板31を屈折率nB
=1.5のガラスによって製造し、空気の屈折率をn0
=1とすると、臨界角θC は、θC =41.8度とな
る。
大きい入射角θによって、基板31の下面31Bに入射
させると、回折光は基板31の下面31Bにて全反射す
るから、基板31の下面31Bに反射膜を設ける必要が
ない。基板31の下面31Bに対する回折光の入射角θ
を所望の値にするために、ホログラム32、33の格子
ベクトルの傾斜角は適当な値に設定される。
の矢印で示すように、光源12から基板31の下面31
Bに垂直に入射した光は下面31Bを透過して外方に達
する。従って、基板31の下面31Bにて反射する戻り
光が減少し、光源12より出力される光のノイズ成分を
減少させることができる。
の例の主要部を示す。この第9の例は図9の第8の例の
変形例である。第8の例では光源12に対する受光器2
2、23の位置は基板31の厚さtに依存する。基板3
1の厚さtが大きいと出射光1A’、1B’の位置が光
源12より隔置されるから受光器22、23を光源12
より隔置させて配置させる必要がある。逆に、基板31
の厚さtが小さいと出射光1A’、1B’の位置は光源
12に接近するから受光器22、23を光源12に接近
させる必要がある。
3の各々は2つの部分よりなる。即ち、第1のホログラ
ム32は中心面35に隣接した内側部分32Aと中心面
35より隔置された外側部分32Bとを有し、両者は互
いに異なる格子ベクトル及び格子ピッチdを有する。第
2のホログラム33は中心面35に隣接した内側部分3
3Aと中心面35より隔置された外側部分33Bとを有
し、両者は互いに異なる格子ベクトル及び格子ピッチd
を有する。
対して傾斜させ、それによって受光器22、23の位置
を光源12に対して隔置し又は接近させて配置すること
ができるように構成されている。図10は出射光1
A’、1B’を入射光に対して接近するように傾斜さ
せ、それによって受光器22、23を光源12に接近さ
せて配置するように構成された場合が示されている。
て外方に傾斜するように、ホログラム32、33の外側
部分32B、33Bを構成してもよい。斯かる場合に
は、受光器22、23を光源12に対してより隔置して
配置することができる。
0の例の主要部を示す。この第10の例は図9の第8の
例の変形例である。本例によると、ホログラム32、3
3の格子ベクトルは、図9に示した第8の例の格子ベク
トルの傾斜方向に対して反対方向に傾斜している。ま
た、基板31の下面31Bに反射膜が設けられいない。
回折光は基板31の下面31Bにて全反射するように構
成されている。2つの受光器22、23は光源12と反
対側に配置されている。
同一のホログラムによってなされる。光源12より出力
された光が中心面35の付近を照射するとき、第1のホ
ログラム32によって回折された光1Aは基板31の下
面31Bによって全反射され、次に第1のホログラム3
2によって回折される。第1のホログラム32によって
得られた回折光1A’は第1の受光器22によって検出
される。
折された光1Bは基板31の下面31Bによって全反射
され、次に第2のホログラム33によって回折される。
第2のホログラム33によって得られた回折光1B’は
第2の受光器23によって検出される。
ラム32、33の上面に垂直に、即ち、中心面35に平
行に入射された場合、受光器22、23によって受光さ
れる回折光はホログラム32、33への入射光に平行と
なる。
ラム32、33の上面に垂直に、即ち、中心面35に平
行に入射され、2回目の回折によって得られた回折光1
A’、1B’はホログラム32、33の下面に垂直に、
即ち、中心面35に平行に出射される。
の例の全体図を示す。尚、図12では、ホログラム3
2、33の上面には接着剤層49を介してカバーガラス
51が配置されている。電気処理回路29は、図28を
参照して説明した従来の電気処理回路29と同様な構成
であってよい。
22、23によって得られた2つの光強度曲線C1、C
2と、差動増幅器29−2によって得られた光強度差曲
線C3とを示す。
光の強度信号が増加した後、一定となる。これは、本例
による定点検出装置によって、回折効率が改善されるこ
とが示されている。本発明によると、受光器22、23
によって検出される+1次回折光1A、1Bの強度が極
めて大きいため、受光器22、23の検出部が飽和す
る。2つの光強度曲線C1、C2の平らな部分は斯かる
飽和を示す。従って、光強度差曲線C3も、ゼロクロス
点の前後にて、一定となる。
Aに体積型ホログラム32、33を形成する方法を説明
する。基板31の上面31Aに感光剤53を塗布し、そ
の上側にマスク55を垂直に配置する。斯かるマスク5
3の両側より、入射角±φA、±φB にて平面波61、
62、63、64を同時に入射し、それによって基板3
1の上面31Aの感光剤53を露光する。
によって、中心面35の右側に第1のホログラム32が
形成され、入射角−φA 、−φB の平面波63、64に
よって、中心面35の左側に第2のホログラム33が形
成される。こうして、本例の方法によって、中心面35
の両側に、互いに対称的な2つのホログラム32、33
が同時に形成される。
尖った先端部を有する。マスク55は、その先端部が基
板31の上面31Aに接触するように配置される。中心
面35におけるマスク55の影の生成をできるだけ回避
し、マスク55の先端によって生成される回折によって
不要な格子像が生成されることを防止することが好まし
い。
方法の他の例を示す。第1の基板31の上面31Aに体
積型ホログラム32を形成し、第2の基板51の上面5
1Aに体積型ホログラム33を形成する。斯かるホログ
ラムは既知の方法によって形成され、所定の傾斜角度に
て傾斜した格子ベクトルVを有する。
にして、他方と貼り合わせ、その間に接着剤41を塗布
する。このとき、右側の第1のホログラム32と左側の
第2のホログラム33は中心面35に関して互いに対称
的に傾斜した格子ベクトルVを有するように配置する。
33は、接着剤41の厚さ分だけ、互いに上下方向にず
れている。従って、この接着剤41の厚さを充分小さく
すれば、図9の第8の例と同様な構成が得られる。尚、
図示のように、2つの透明な基板31、51は互いにカ
バーガラスの役目をしている。
1の例の外観を示す。本例の定点検出装置は2つの定点
検出部を含むように構成されている。本例の定点検出装
置は例えばX線露光描画装置に使用されてよい。X線露
光描画装置は2本のレール71、71と斯かるレールの
上を測定方向(X方向)に可動なステージ73とを有す
る。
5例えば感光剤が装着されており、被検物体75は検出
すべき定点Pを有する。例えば感光剤に2重露光する場
合、定点検出装置によって定点Pが正確に検出される必
要がある。従来、斯かる定点の検出は1台の定点検出装
置によって検出されていた。従って、ステージ73が測
定方向(X方向)に対してヨーイング(矢印Yで示
す。)すると、定点を正確に検出することができなかっ
た。
検出するから、斯かるヨーイングに起因する誤差を排除
することができる。
検物体75の両側に、ホログラム77A、77Bを装着
する。各ホログラム77A、77Bは上述のように2つ
のホログラム32、33を含む。2つのホログラム3
2、33は測定方向に沿って配置され、両者は中心面に
関して互いに対称的な構成を有する。
それぞれ定点検出部が配置されている。各定点検出部は
光学系及び検出系を含む。各光学系は光源12を含み、
各検出系は1対の受光器22、23と電気処理回路80
を有する。
す。電気処理回路80は1対の電流電圧変換器80−1
A、80−2Bと差動増幅器80−2とを有する。
−2の出力信号を加算する加算器81と加算器81の出
力を入力する比較器83とを有する。
算器81の出力信号を示す。図18Aの実線の曲線C3
−1は第1の差動増幅器80−2の出力信号であり、図
18Bの実線の曲線C3−2は第2の差動増幅器80−
2の出力信号であり、図18Cの実線の曲線C4は加算
器81の出力信号である。
する誤差及びそれを補償する機能について説明する。図
示のように、被検物体75の定点Pを通り測定方向に沿
ってX軸をとる。X線露光描画装置のステージ73の上
面に装着されたホログラム77A、77Bは、X軸に対
して対称的に配置されていると仮定する。X軸からの距
離をtとする。各定点検出部は被検物体75の両側の各
ホログラム77A、77Bに対応して配置されている。
ングすると、ステージ73の上面に装着されたホログラ
ム77A、77Bも図示のようにヨーイングする。それ
によって、ホログラム77A、77Bは定点Pの周りを
回転運動する。即ち、2つのホログラム77A、77B
は互いに反対方向に同一距離だけ移動する。第1のホロ
グラム77AはX軸の負の方向にΔXだけ移動し、第2
のホログラム77BはX軸の正の方向にΔXだけ移動す
る。
の2つの差動増幅器80−2及び加算器81の出力信号
を示す。図18Aの破線の曲線C3−1’は第1の差動
増幅器80−2の出力信号であり、図18Bの破線の曲
線C3−2’は第2の差動増幅器80−2の出力信号で
あり、図18Cの破線の曲線C4’は加算器81の出力
信号である。
されてゼロクロス点が得られる。図18Cの破線の曲線
C4’に示されるように、ヨーイングによって加算器8
1の出力信号は変化するが、ゼロクロス点は変化しな
い。本例では、ヨーイングによって2つの差動増幅器8
0−2の出力信号は変化するが、斯かる差動増幅器80
−2の出力信号は加算器81にて加算され、その変化分
は相殺される。
アエンコーダに使用された例を示す。リニアエンコーダ
はスケール基板75−1を有し、その上面には測定軸
(X軸)に沿って変位検出用の回折格子75−2が配置
されている。斯かる回折格子75−2によって測定軸
(X軸)方向の変位が検出される。変位検出用の回折格
子75−2の両側に対称的にホログラム77A、77B
が装着されている。
ム77A、77Bに対応して2つの定点検出部が配置さ
れており、各定点検出部は光学系と検出系とを含む。尚
斯かる定点検出部の光学系及び検出系は図16の本発明
の第11の例のものと同様であってよい。こうして、本
例の定点検出装置によると第11の例のと同様にスケー
ル基板のヨーイングによる誤差を排除することができ
る。
てきたが、本発明は上述の実施例に限ることなく本発明
の要旨を逸脱することなく他の種々の構成が採り得るこ
とは当業者にとって容易に理解されよう。
2、33によって正負の同次回折光の光の強度の差が大
きい回折光が得られるから、光強度の大きい回折光を定
点検出に使用することができる。従って、不要な高次の
回折光による誤差を排除することができる利点がある。
33によって互いに符号が反対で絶対値が同一の且つ測
定軸に沿って一定の回折角を有する2つの(1次)回折
光が得られるから、2つのホログラム32、33に対す
る受光器22、23の位置が変化しても、各受光器2
2、23におけるビームスポット位置の偏倚量は等しく
なり、正確に定点検出に使用することができる利点があ
る。
33によって互いに符号が反対で絶対値が同一の且つ測
定軸に沿って一定の回折角を有する2つの(1次)回折
光が得られるから、光源12からの光の波長が変化して
も各受光器22、23におけるビームスポット位置の偏
倚量は等しくなり、正確に定点検出に使用することがで
きる利点がある。
33として透過型を使用し、基板31の下面31Bにて
回折光を反射させるように構成することによって、受光
器22、23を光源12と同じ側に配置することができ
るから、定点検出装置をコンパクトな構成にすることが
できる利点がある。
33として透過型を使用し、基板31の下面31Bに回
折光を反射させる反射膜を設けることによって、構造を
簡単化することができる利点がある。
て回折光を全反射させるように構成することによって、
反射膜又は反射板を使用しないようにすることができる
から、構造を簡単化することができる利点がある。
33による回折光を再度2つのホログラム32、33に
よって回折させるように構成することによって、光源1
2からの光の波長が変化しても、1回目の回折角の変化
は2回目の回折角の変化によって補正されるから、出射
光は入射光に平行となり、受光器22、23と2つのホ
ログラム32、33との間の距離が変化しても正確な定
点を得ることができる利点がある。
33の各々を2つの異なるホログラム部分を含むように
構成し、2回目の回折は1回目の回折と異なるホログラ
ム部分によってなすように構成することによって、出射
光を入射光に対して所定の角度にて傾斜させることがで
きるから、受光器22、23を所望の位置に配置するこ
とができる利点がある。
して一方を裏返して他方に貼り合わせることによって2
つのホログラム32、33を構成する場合、ホログラム
32、33の製造工程を簡単化することができる利点が
ある。
A、77Bとそれに対応した2つの定点検出部を有する
ように構成することによって、測定軸上より隔置された
位置に定点検出装置を配置することができるから、測定
軸上に被検物体を配置することができる利点がある。
A、77Bとそれに対応した2つの定点検出部を有する
ように構成することによって、より精度が高い定点検出
装置を提供することができる利点がある。
を示す図である。
を示す図である。
を示す図である。
を示す図である。
を示す図である。
を示す図である。
を示す図である。
を示す図である。
部を示す図である。
要部を示す図である。
ある。
光強度差曲線を示す図である。
造方法の例を示す図である。
図である。
観を示す図である。
気処理回路の構成例を示す図である。
線を示す図である。
能を説明する説明図である。
ダに使用した場合を説明する説明図である。
図である。
る。
す図である。
図である。
図である。
す図である。
す図である。
を示す図である。
強度差曲線を示す図である。
明図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 互いに隣接して配置された2つのホログ
ラムと該2つのホログラムに光を出力する光源と上記2
つのホログラムによって回折された光をそれぞれ検出す
る受光器とを有し、上記2つのホログラムを上記光源及
受光器に対して相対的に測定軸方向に沿って移動させる
とき、上記2つの受光器によって検出される信号の大き
さが等しくなる点を求めることによって定点を得るよう
に構成された定点検出装置において、 上記一方のホログラムによる回折光の回折角と上記他方
のホログラムによる回折光の回折角は互いに符号が反対
で絶対値が等しく且つ測定軸方向に沿って一定であり、
上記2つのホログラムによる正負の同次回折光の間の光
強度差が大きいように構成されていることを特徴とする
定点検出装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の定点検出装置において、 上記2つのホログラムは中心面の両側に互いに対称的に
構成され、上記2つのホログラムの格子ベクトルは上記
中心面に対して互いに対称的に傾斜しており、上記2つ
のホログラムの各格子間隔は同一であることを特徴とす
る定点検出装置。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の定点検出装置にお
いて、 上記2つのホログラムは透過型ホログラムであり、上記
受光器は上記2つのホログラムに関して上記光源と同一
側に配置され、上記2つのホログラムからの回折光は上
記2つのホログラムに関して上記光源と反対側に配置さ
れた反射面にて反射されてから上記受光器によって検出
されるように構成されていることを特徴とする定点検出
装置。 - 【請求項4】 請求項3記載の定点検出装置において、 上記反射面は上記2つのホログラムが形成された基板の
面に装着された反射膜によって構成されていることを特
徴とする定点検出装置。 - 【請求項5】 請求項3記載の定点検出装置において、 上記回折光を臨界角より大きい角度で上記反射面に入射
させることによって上記回折光を反射させることを特徴
とする定点検出装置。 - 【請求項6】 請求項3〜5のいずれか1項記載の定点
検出装置において、 上記反射面にて反射した回折光は上記2つのホログラム
によって再度回折され、それによって入射光と平行な出
射光を得るように構成されていることを特徴とする定点
検出装置。 - 【請求項7】 請求項6記載の定点検出装置において、 上記2つのホログラムの各々は上記中心面に隣接した内
側部分と上記中心面より隔置された外側部分とを有し、
上記内側部分と上記外側部分は上記中心面に対して互い
に異なる傾斜角度にて傾斜した格子ベクトルを有し、上
記光源より出力された光は上記2つのホログラムの各々
の上記内側部分によって1回目の回折がなされ、上記2
つのホログラムの各々の上記外側部分によって2回目の
回折がなされるように構成されていることを特徴とする
定点検出装置。 - 【請求項8】 請求項1〜6記載の定点検出装置におい
て、 上記2つのホログラムは、互いに隣接する2つのホログ
ラムを接続することによって形成されていることを特徴
とする定点検出装置。 - 【請求項9】 検出すべき定点の両側に対象的に配置さ
れた2つのホログラム板とそれに対応した2つの定点検
出部とを有し、上記2つのホログラム板の各々は基板の
1面に互いに隣接して配置された1対のホログラムを有
し、上記定点検出部の各々は上記1対のホログラムに光
を出力する光源と上記1対のホログラムによって回折さ
れた光をそれぞれ検出する1対の受光器とを有し、上記
2つのホログラム板を上記2つの定点検出部に対して相
対的に移動させるとき、上記2つの定点検出部の受光器
によって検出される光強度信号によって定点を検出する
ように構成された定点検出装置において、上記1対のホログラムは一方のホログラムによる回折光
の回折角と上記他方のホログラムによる回折光の回折角
が互いに符号が反対で絶対値が等しく且つ測定軸方向に
沿って一定であり、上記1対のホログラムによる正負の
同時回折光の間の光強度差が大きいように構成され、 上記2つの定点検出部の各々は上記1対の受光器の出力
信号をそれぞれ入力する1対の電流電圧変換器と該電流
電圧変換器の出力信号を入力してその差を演算する差動
増幅器とを有し、上記2つの定点検出部の差動増幅器の
出力信号を加算して上記2つのホログラム板の光強度差
信号を求めるように構成されていることを特徴とする定
点検出装置。 - 【請求項10】 透明な基板の1面に沿って形成された
2つホログラムを有するホログラムにおいて、上記2つ
のホログラムは上記基板の1面に垂直な中心面に対して
互いに対称的に構成され、上記2つのホログラムの格子
ベクトルは上記中心面に対して互いに対称的に傾斜して
おり、その格子間隔は互いに等しいように構成されてい
ることを特徴とするホログラム。 - 【請求項11】 ホログラム形成方法において、 感光剤が塗布された感光面を有する基板と先端が尖った
細長い楔形断面を有するマスクと用意することと、 上記マスクを上記基板の上方に該先端が上記感光面に向
くように上記感光面に垂直な中心面に沿って配置するこ
とと、 上記中心面の両側より上記感光面に対して2つの異なる
入射角にて平面波を照射し、それによって上記感光面に
ホログラムを形成することと、 を含み、それによって上記基板の面に沿って2つのホロ
グラムを形成し該2つのホログラムは上記基板の感光面
に垂直な中心面の両側に互いに対称的に構成され、上記
2つのホログラムは上記中心面に対して互いに対称的に
傾斜した格子ベクトルを有し、その格子間隔は互いに等
しいように構成されていることを特徴とするホログラム
形成方法。
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