JP3359336B2 - プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

プロセスカートリッジ及び画像形成装置

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JP3359336B2
JP3359336B2 JP2001265478A JP2001265478A JP3359336B2 JP 3359336 B2 JP3359336 B2 JP 3359336B2 JP 2001265478 A JP2001265478 A JP 2001265478A JP 2001265478 A JP2001265478 A JP 2001265478A JP 3359336 B2 JP3359336 B2 JP 3359336B2
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守一 水谷
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晋弥 野田
悦一 笹子
康史 清水
功 池本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプロセスカートリッ
ジ及び画像形成装置に関する。ここで画像形成装置とし
ては、例えば電子写真複写機、レーザービームプリン
タ、LEDプリンタ、ファクシミリ装置およびワードプ
ロセッサー等が含まれる。
【0002】
【背景の技術】前述画像形成装置は、一様に帯電させた
感光体ドラムに選択的に露光を施して潜像を形成し、こ
の潜像をトナーで現像して顕像化する。そしてこの感光
体ドラムに形成されたトナー像を記録媒体に転写して画
像記録を行う。
【0003】そこでこのような画像形成装置にあって
は、画像の品位を向上させるために、感光体ドラムを精
度良く回転させなければならない。そのために、感光体
ドラム側のギアと、画像形成装置本体側のギアとを噛合
させて、本体側の駆動力を確実に感光体ドラムに伝達し
て、感光体ドラムを精度良く回転させることが行われて
いる。
【0004】本願出願人は既に次のような発明を行い、
その明細書においてこのような技術に関連する構成を記
載している。
【0005】まず特公昭64-9631号公報(1989年2月17日
出願公告)において明らかにした発明は、はす歯ギアを
用いて、本体側の駆動力を像担持体に伝達するものであ
る。この発明によれば、像担持体をそのスラスト方向に
位置決めするとともに、精度良く像担持体を回転するこ
とができるものである。
【0006】また特開平03-240069号公報(1991年10月2
5日出願公開)において明らかにした発明は、像担持体
に第一、第二の駆動伝達部を設けたものである。この発
明によれば、例えば現像剤の種類に応じて、簡単に現像
剤担持体の回転速度を変更することができる。
【0007】これらいずれの公報においても、感光体ド
ラム側のギアと、画像形成装置本体側のギアとを噛合さ
せて、本体側の駆動力を確実に感光体ドラムに伝達する
構成が記載されている。
【0008】本願発明は、前述各構成をさらに発展させ
たものである。本願発明の目的は、良好な画像形成を行
うことのできるプロセスカートリッジ及び画像形成装置
を提供することである。
【0009】本願発明の他の目的は、駆動力の伝達を良
好に行うことのできるプロセスカートリッジ及び画像形
成装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明に係る代表的な構成は、像担持体と、前記像担
持体に作用するプロセス手段と、前記像担持体の端部に
設けられる第一ギヤと、前記第一ギヤと同軸で、かつ、
外側に設けられ、画像形成装置から駆動力を受ける第二
ギヤと、を有し、画像形成装置に着脱可能なプロセスカ
ートリッジにおいて、前記第一ギアと前記第二ギアとは
一体成型されたギア部を構成し、該ギア部には、該ギア
部より外側で固定された回転軸が貫通するための貫通孔
が設けられ、該貫通孔のうち前記第二ギアに対応する部
分は、前記回転軸の外径と略同じ径を有し、前記貫通孔
のうち前記第一ギアに対応する部分は、前記回転軸の外
径よりも大きい径を有する、ことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】次に本発明の一実施形態に係る感
光体ドラムを用いたプロセスカートリッジ及びプロセス
カートリッジを用いる画像形成装置について、図面を参
照して説明する。
【0012】{プロセスカートリッジ及びこれを装着し
た画像形成装置の全体説明}まず画像形成装置の全体構
成について概略説明する。尚、図1は画像形成装置の一
態様であるプロセスカートリッジを装着した複写機の断
面構成説明図、図2は複写機のトレイを開いた状態の外
観説明図、図3はトレイを閉じた状態の外観説明図、図
4はプロセスカートリッジの断面構成説明図、図5はプ
ロセスカートリッジの外観説明図、図6は前記プロセス
カートリッジを逆さにした状態の外観説明図である。
【0013】この画像形成装置Aは図1に示すように、
原稿読取手段1によって原稿2の画像情報を光学的に読
み取り、給送トレイ3に積載された、或いは給送トレイ
3から手差しした記録媒体4を搬送手段5によって搬送
し、プロセスカートリッジBとしてカートリッジ化され
た画像形成部に於いて前記画像情報に基づいて形成した
現像剤(以下トナー)像を転写手段6で記録媒体4に転
写し、該記録媒体4を定着手段7に搬送して前記トナー
像を定着して排出トレイ8へ排出するように構成してい
る。
【0014】前記画像形成部を構成するプロセスカート
リッジBは、像担持体である感光ドラム9を回転してそ
の表面を帯電手段10によって一様に帯電し、露光手段11
から前記読取手段1で読み取った光像を露光して感光ド
ラム9に潜像を形成し、現像手段12で前記潜像に応じた
トナー像を形成することにより可視像化する。そして前
記転写手段6でトナー像を記録媒体4に転写した後は、
クリーニング手段13によって感光ドラム9に残留したト
ナーを除去するように構成している。
【0015】尚、前記プロセスカートリッジBは感光ド
ラム9等を枠体内に収納してカートリッジ化しており、
その枠体は第一枠体である上枠体14と、第二枠体である
下枠体15とによって構成している。
【0016】次に前記画像形成装置A及びこれに装着す
るプロセスカートリッジBの各部の構成について詳細に
説明する。
【0017】{画像形成装置}まず前記画像形成装置A
の各部の構成について説明する。
【0018】(原稿読取手段)原稿読取手段1は原稿2
の記載情報を光学的に読み取るものであり、図1に示す
ように、装置本体16の上部に原稿2を載置するための原
稿ガラス1aを設け、内天面にスポンジ1b1を貼着した
原稿押さえ板1bを前記原稿ガラス1a上に開閉可能に
取り付けている。そして前記原稿ガラス1a及び原稿押
さえ板1bを装置本体16に対して図1の左右方向へスラ
イド可能に取り付けている。
【0019】一方、装置本体16の上部であって原稿ガラ
ス1aの下方にはレンズユニット1cが設けてあり、こ
のユニット1c内に光源1c1及び短焦点結像レンズアレ
イ1c2を設けている。
【0020】これにより、前記原稿ガラス1aに原稿記
載面を下にして原稿2を載置し、光源1c1を点灯すると
共に原稿ガラス1aを図1の左右方向へスライドさせ、
原稿2からの反射光をレンズアレイ1c2を介してプロセ
スカートリッジBの感光ドラム9へ露光するように構成
している。
【0021】(記録媒体搬送手段)搬送手段5は給送ト
レイ3に載置された記録媒体4を画像形成部へ搬送する
と砥用、定着手段7へ搬送するものである。即ち、複数
枚の記録媒体4を給送トレイ3に載置し、或いは1枚の
記録媒体4を給送トレイ3から手差しし、記録媒体4の
先端が給送ローラ5a及びこれに圧接する摩擦パッド5
bのニップ部に至るようにセットしてコピーボタンA3
を押すと、給送ローラ5aが回転して記録媒体4を分離
給送すると共に、レジストローラ対5c1,5c2で画像形
成動作に応じて搬送する。そして画像形成後の記録媒体
4を搬送ベルト5d及びガイド部材5eによって定着手
段7へと搬送し、且つ排出ローラ対5f1,5f2によって
排出トレイ8へ排出するように構成している。
【0022】(転写手段)転写手段6は画像形成部で感
光ドラム9に形成されたトナー像を記録媒体4に転写す
るものであり、本実施形態の転写手段6は図1に示すよ
うに、転写ローラ6によって構成している。即ち、装着
したプロセスカートリッジBの感光ドラム9に転写ロー
ラ6によって記録媒体4を押圧するように構成し、該転
写ローラ6に感光ドラム9に形成されたトナー像と逆極
性の電圧を印加することにより、感光ドラム9上のトナ
ーを記録媒体2に転写するように構成している。
【0023】(定着手段)次に定着手段7は前記転写ロ
ーラ6の電圧印加によって記録媒体4に転写したトナー
像を定着させるものであり、図1に示すように、駆動回
転する駆動ローラ7aとホルダ7bに保持された加熱体
7c及びテンション板7dに耐熱性の定着フィルム7e
が掛け渡されている。尚、前記テンション板7dは引張
バネ7fによって付勢され、定着フィルム7eにテンシ
ョンを付与している。また前記定着フィルム7eには加
熱体7c部分で加圧ローラ7gが圧接しており、定着に
必要な力で定着フィルム7eを加熱体7cに加圧してい
る。
【0024】前記加熱体7cはアルミナ等の耐熱性であ
り、且つ電気絶縁性のホルダ7bまたはそれを含む複合
部材よりなるホルダ7bの下面に、幅 160μm長さ(図
1の紙面の表裏面方向の長さ) 216mmで、例えばTa
2 N等よりなる線状若しくはみび上の発熱面を有し、更
にその表面に摺動保護層として、例えばTa2 Oが形成
してある。加熱体7cの下面は平滑であり、且つ前後端
部は丸みを帯びていて定着フィルム7eの摺動を可能に
している。前記定着フィルム7eはポリエステルを基材
とし、耐熱処理を施した例えば約9μm厚に形成してあ
り、駆動ローラ7aの回転によって時計回転方向へ回転
するようになっている。
【0025】そしてトナー像を転写した記録媒体4が前
記定着フィルム7eと加圧ローラ7gの間を通る際に、
熱及び圧力を印加して前記トナー像を記録媒体4に定着
させるように構成している。
【0026】尚、前記の如く定着手段7の加熱等により
装置本体内に熱がこもるのを防止するために、装置本体
16内には冷却ファン17を設けている。このファン17は例
えばコピーボタン(図示せず)をオンすると回転し、図
1の矢印aに示すように給送口から装置内に流入し、排
出口から流出する空気流を生じさせる。前記空気流によ
り装置内のカートリッジBを含めた各部材が冷却され、
装置内に熱がこもらないようにしている。
【0027】(記録媒体の給排トレイ)給送トレイ3及
び排出トレイ8は、図1乃至図3に示すように、それぞ
れ軸3a,8aによって装置本体16に図2の矢印b方向
へ回動するように取り付けてあり、且つ軸3b,8aに
よって矢印c方向へ回動するように構成してある。そし
てそれぞれのトレイ3,8の回動先端部両側には係止突
起3c,8cを設けてあり、この係止突起3c,8cを
原稿押さえ板1bの上面に形成した係止溝1b2に係止可
能に構成している。
【0028】従って、図3に示すように、それぞれのト
レイ3,8を折り曲げ、係止突起3c,8cを係止溝1
b2に係止すると、原稿ガラス1a及び原稿押さえ板1b
はスライド不能となる。このため把手16aを持って画像
形成装置Aを容易に持ち運ぶことが可能となるものであ
る。
【0029】(濃度等の設定ボタン)尚、画像形成装置
Aには濃度等の設定ボタンが設けてある。これを簡単に
説明すると、図2に於いて、まずA1は電源スイッチで
あり、このスイッチにより画像形成装置がオン,オフす
る。A2は濃度調整ダイヤルであり、画像形成装置の基
本的な濃度調整を行う場合に用いるものである。次にA
3はコピーボタンであり、これを押すと画像形成装置が
駆動してコピー動作を開始する。A4はコピークリアボ
タンであり、これを押すとコピーが中断されると共に、
コピー濃度等の各種設定が解除される。またA5は枚数
カウンタボタンであり、これを押すことによってコピー
枚数を設定するものである。A6は自動濃度設定ボタン
であり、これを押すとコピーに際して自動的に濃度設定
が行われる。更にA7は濃度設定ダイヤルであり、この
ダイヤルを操作者が適宜回すことによりコピー濃度の濃
淡を調整するものである。
【0030】{プロセスカートリッジ}次に前記画像形
成装置Aに装着されるプロセスカートリッジBの各部の
構成について説明する。
【0031】このプロセスカートリッジBは像担持体
と、少なくとも1つのプロセス手段を備えたものであ
る。ここでプロセス手段としては、例えば像担持体の表
面を帯電させる帯電手段、像担持体にトナー像を形成す
る現像手段、像担持体表面に残留したトナーを除去する
ためのクリーニング手段等がある。本実施形態のプロセ
スカートリッジBは図1及び図4に示すように、像担持
体である電子写真感光ドラム9の周囲に帯電手段10、ト
ナー(現像剤)を収納した現像手段12、及びクリーニン
グ手段13を配置し、これらを上下枠体14,15からなるハ
ウジングで覆って一体的にカートリッジ化し、装置本体
16に対して着脱可能に構成している。
【0032】そして上枠体14には帯電手段10、露光手段
11、現像手段12のトナー溜が設けてあり、下枠体15には
感光ドラム9、現像手段12の現像スリーブやクリーニン
グ手段13が設けてある。次にプロセスカートリッジBの
各部の構成を、感光ドラム9、帯電手段10、露光手段1
1、現像手段12、クリーニング手段13の順に詳細に説明
する。尚、図7は上下枠体を分割した状態のプロセスカ
ートリッジの断面説明図、図8は下枠体側の内部斜視説
明図、図9は上枠体側の内部斜視説明図である。
【0033】(感光ドラム)本実施形態に係る感光ドラ
ム9は肉厚約1mmの円筒状のアルミニウムからなるド
ラム基体9aの外周面に有機感光層9bを塗布し、外径
24mmの感光ドラム9として構成している。そして前記
ドラム9の一方端に固着したフランジギヤ9c(図8参
照)に図示しない駆動モータの駆動力を伝達することに
より、感光ドラム9を画像形成動作に応じて図1の矢印
方向へ回転させるように構成している。
【0034】画像形成に際しては前記感光ドラム9を回
転させるのに伴い、該ドラム9に接触した帯電ローラ10
に直流電圧と交流電圧を重畳させた振動電圧を印加して
感光ドラム9の表面を一様に帯電させる。このとき感光
ドラム表面を均一帯電するためには帯電ローラ10に印加
する交流電圧の周波数を高めなければならないが、周波
数が約 200Hzを越えると感光ドラム9と帯電ローラ10と
が振動することに起因する、いわゆる「帯電音」が大き
くなる。
【0035】即ち、帯電ローラ10に交流電圧を印加する
と、感光ドラム9と帯電ローラ10間に静電気力による引
力が作用し、交流電圧の最大値と最小値の部分で相互に
引き合う力が大きく、帯電ローラ10が弾性変形しつつ感
光ドラム9に引き付けられる。また交流電圧の中央部分
では相互に引き合う力が小さくなり、帯電ローラ10の弾
性変形の回復力によって感光ドラム9から離れようとす
る。このため感光ドラム9と帯電ローラ10とは印加され
た交流電圧の周波数の2倍の振動を生ずる。更に帯電ロ
ーラ10が感光ドラム9に引き付けられたときに相互の回
転にブレーキがかかり、あたかも濡れたガラス表面を指
で擦った時のようにスティックスリップによる振動も生
じ、これらが帯電音となって表れる。
【0036】そこで本実施形態では前記感光ドラム9の
振動を軽減するために、図10のドラム断面図に示すよう
に感光ドラム9内に剛体或いは弾性体からなる充填物9
dを設けている。この充填物9dの材料としては、アル
ミニウム、真鍮等の金属の他、セメント、石膏等のセラ
ミック、或いは天然ゴム等のゴム材料でも良い。これら
の中から生産性、加工性、重量の効果やコスト等を考慮
して適宜選択すれば良い。
【0037】充填物9dの形状としては円柱若しくは円
筒形状とし、例えば感光ドラム9の内径よりも約 100μ
m小さい外径の充填物9dを中空のドラム基体9a内に
挿入して取り付ける。即ち、ドラム基体9aと充填物9
dとのギャップを最大 100μm以下とし、充填物の外周
又はドラム基体9aの内周に接着剤(例えばシアノアク
リレート系、エポキシ樹脂系等)9eを塗布し、充填物
9dをドラム基体9a内に挿入して取り付ける。
【0038】ここで本件発明者が感光ドラム9内での充
填物9dの位置を変えて、充填物9dの位置と音圧との
関係を実験して調べた結果を示す。実験は図11に示すよ
うに暗騒音43dBの部屋でプロセスカートリッジBの正
面から30cm離れた位置にマイクMを置いて音圧を測定
した。その結果は、図12に示すように、80grの充填物
を感光ドラム9の回転軸方向中央での音圧は54.5〜54.8
dBであったものが、40grの充填物を感光ドラム9の
回転軸方向中央よりもギヤフランジ9c側へ30mm位置
へずらした位置で音圧が最小値になった。この結果か
ら、充填物9dは感光ドラム9内ではギヤフランジ9c
側へ偏位した位置に取り付けた方が効果的であることが
わかる。これは感光ドラム9の両端支持構成が一方側で
はギヤフランジ9cを介して支持されているのに対し、
他方側ではフランジがない軸受部材26を介して支持され
ているためであり、感光ドラム9の軸方向中心位置に対
して非対称の構成になっているためである。
【0039】そのため本実施形態に於いては図10に示す
ように、前記充填物9dを感光ドラム9の回転軸方向の
中心cよりもフランジギヤ9cより、即ち、感光ドラム
9への駆動伝達側にずれた位置に取り付けている。尚、
本実施形態では軸方向長さL 1 =257mmの感光ドラム
9の中心cからL2 =9mmフランジギヤ9cよりにず
れた位置に、長さL3 =40mmのアルミニウムの中実部
材よりなり、重量約20g〜60g、好ましくは35g〜45
g、最も好ましくは約40gの充填物9dを貼着してい
る。
【0040】前記のように感光ドラム9内に充填物9d
を設けることにより、感光ドラム9が安定して回転する
ようになり、画像形成時に於ける感光ドラム9の回転に
伴う振動が抑えられる。このため帯電ローラ10に印加す
る交流電圧の周波数を高くしても、帯電音の発生を低く
抑えることが出来る。
【0041】また本実施形態では図10に示すように、感
光ドラム9の内周面にアース用接点18aが接触するよう
にして、また、他端が装置本体側のドラムアース用接点
ピン35aと当接することによって、該ドラム9を電気的
にアースしているが、このアース用接点18aは感光ドラ
ム9に対してフランジギヤ9cが設けられている側と反
対側の端部内面に接触するように設けている。
【0042】前記アース用接点18aはバネ用ステンレス
鋼、バネ用リン青銅等によって構成され、これが軸受部
材26に取り付けられるものである。その構成を具体的に
説明すると、図13に示すように、基部18a1には軸受部材
26に設けられたボスに圧入係止するための係止孔18a2が
設けてあり、基部18a1に2本の腕部18a3が設けてあり、
更に前記それぞれの腕部18a3の先端には図13の裏面側へ
突出する半球状の凸部18a4が設けてある。
【0043】このアース用接点18aは軸受部材26を感光
ドラム9に取り付けると、腕部18a3の弾性力によって凸
部18a4が感光ドラム9の内面に圧接する。このとき感光
ドラム9に接触する箇所が複数箇所(2箇所)あるため
に、接点の信頼性が高まり、且つ接触部には半球状凸部
18a4が形成してあるために、感光ドラム9との接触が安
定する。
【0044】尚、図14に示すように、前記アース用接点
18aの腕部18a3の長さを異ならせるようにしても良い。
このようにすると、半球状凸部18a4が感光ドラム9に接
触する位置が、円周方向でずれることになり、例えば感
光ドラム9の内面に軸方向のキズ等があったとしても両
半球状凸部18a4が同時にキズの部分に乗り上げることが
なくなる。このため前記アース接触がより確実になる。
もっとも前記腕部18a3の長さを変えると、感光ドラム9
の内面に圧接するときの腕部18a3の変形量が異なるため
に、各腕部18a3の接点圧に差が生ずることがあるが、こ
れは腕部18a3の曲げ角度を変える等して容易に直すこと
が出来る。
【0045】また本実施形態にあっては前述したように
アース用接点18aが2個の腕部18a3をもつようにした
が、該腕部は3個以上に形成しても良く、或いは感光ド
ラム9の内面に確実に接触するものであれば図15及び図
16に示すように腕部18a3が1個であり(二股に分かれて
いないもの)、且つその先端に前述したような半球状凸
部を有しないものを用いても良い。
【0046】ここで前記感光ドラム9の内面に対するア
ース用接点18aの接触圧が弱過ぎると半球状凸部18a4が
感光ドラム内面の微小凹凸に追随出来ずに接触不良を起
こし易くなり、且つ腕部18a3の振動による音を発生す
る。この接触不良や振動音を防ぐためには前記接触圧を
強くする必要があるが、強くし過ぎると画像形成装置を
長時間使用した場合に半球状凸部18a4の圧接により、ド
ラム内面にキズが発生し、このキズ上を半球上凸部18a4
が擦ることによる振動が生じ、これに基づいて接触不良
や振動音を起こすことがある。
【0047】これらを考慮すると、感光ドラム内面に対
するドラムアース用接点18aの接触圧は約10g〜 200g
の範囲に設定することが好ましい。即ち、本件発明者が
実験したところによると、前記接触圧が約10g以下であ
ると感光ドラム9の回転に伴って接触不良が生じ易く、
他の電子機器に対する電波障害等を起こす可能性があっ
た。また前記接触圧が約 200g以上になると、長期間使
用したときにアース用接点18aとの接触摺動部に於いて
感光ドラム9の内面にキズを生じ、回転中の異音や接触
不良を生ずるおそれがあった。
【0048】尚、前記音等の発生は感光ドラム9の内面
状態等によるために完全に除去出来ない場合があるが、
感光ドラム9に前記充填物9dを取り付けることによ
り、ドラム9の振動を軽減することが出来、或いは前記
アース用接点18aとドラム内面との接触摺動部に導電性
グリスを介在させるようにすると、前記キズの発生や接
触不良の防止を一層確実にすることが出来る。
【0049】また前記アース用接点18aはフランジギヤ
9c寄りに設けた充填物9dとは逆側の軸受部材26に取
り付けるために、その取り付けも容易に行なえるもので
ある。
【0050】(帯電手段)帯電手段は前記感光ドラム9
の表面を帯電させるためのものであり、本実施形態では
特開昭63−149669号公報に示すような、所謂接触帯電方
法を用いている。即ち、図4に示すように、上枠体14の
内面に帯電ローラ10を摺動軸受10cを介して回動自在に
設けている。この帯電ローラ10は金属製のローラ軸10b
(例えば、鉄、SUS等の導電性芯金)にEPDM、N
BR等の弾性ゴム層を設け、更にその周面にカーボンを
分散したウレタンゴム層を設けたもの、或いは金属製の
ローラ軸にカーボンを分散した発泡ウレタンゴム層を被
覆したもの等で構成している。そして前記帯電ローラ10
のローラ軸10bは摺動軸受10cを介して上枠体14の軸受
スライドガイド爪10dによって脱落しないように取り付
けてあり、且つ感光ドラム9方向へ僅かにスライド可能
に取り付けてあり、該ローラ軸をスプリング10aによっ
て感光ドラム9方向へ付勢して帯電ローラ10が感光ドラ
ム9表面に接触するように構成している。この帯電手段
は帯電ローラ10が上枠体14に軸受10cを介して直接組み
込まれている。
【0051】画像形成に際しては、前記帯電ローラ10が
感光ドラム9の回転に従動回転し、このとき帯電ローラ
10に前述したように交流電圧を印加することにより感光
ドラム9の表面を均一に帯電させるものである。
【0052】尚、帯電ローラ10に印加する電圧について
詳述すると、帯電ローラ10に印加する電圧は直流電圧の
みでもよいが、帯電の均一化のためには前述した通り直
流電圧と交流電圧を重畳させた振動電圧を印加するのが
よい。好ましくは、直流電圧のみを印加したときの帯電
開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有する交流電圧と
直流電圧とを重畳した振動電圧を帯電ローラ10に印加す
ることで均一帯電性が向上する(特開昭63−149669号公
報等)。ここでいう振動電圧とは、時間と共に周期的に
電圧値が変化する電圧であり、直流電圧のみ印加時にお
ける感光ドラム表面の帯電開始電圧の2倍以上のピーク
間電圧を有することが好ましく、またその波形について
は正弦波に限らず、矩形波、三角波、パルス波でもよい
が、帯電音の観点からは、高調波成分を含まない正弦波
が好ましい。交流電圧には、例えば直流電源を周期的に
オン−オフすることによって形成された矩形波の電圧等
も含まれる。
【0053】前記帯電ローラ10への給電は、図17に示す
ように、帯電バイアス用接点18cの一端18c1が後述する
装置本体側の帯電バイアス用接点ピンと圧接することで
行われ、この帯電バイアス用接点18cの他端18c2が金属
製のローラ軸10bと圧接して帯電ローラ10に電圧を印加
する。尚、帯電ローラ10はバネ性を有する接点18cによ
って図17の右側へ加圧されるため、接点18cと反対側の
帯電ローラ軸受10cにはカギ状に屈曲したストッパー部
10c1が設けてある。またプロセスカートリッジBを落下
や振動させたときに、帯電ローラ10が軸方向に過大に移
動しないように、接点18c側には上枠体14から垂下した
ストッパー部10eが設けてある。
【0054】この帯電ローラ10を上枠体14に組み込む場
合には、まず上枠体14のガイド爪10dに軸受10cを支持
させ、帯電ローラ10のローラ軸10bを前記軸受10cに嵌
め込むだけでよく、この上枠体14を下枠体15と合体する
ことにより、図4に示すように、帯電ローラ10が感光ド
ラム9に圧接するようになる。
【0055】尚、帯電ローラ10の給電側軸受10cは、カ
ーボンフィラを多く含んだ導電性軸受材料を使用してお
り、帯電バイアス用接点18cから金属性のスプリング10
aを介して帯電ローラ10に給電する構成になっており、
安定した帯電バイアスを印加することが出来るようにな
っている。
【0056】(露光手段)露光手段11は前記帯電ローラ
10によって均一に帯電した感光ドラム9の表面に、読取
手段1からの光像を露光するものであり、図1及び図4
に示すように、上枠体14にはレンズアレイ1c2からの光
を感光ドラム9へ照射するための開口部11aが設けてあ
る。尚、プロセスカートリッジBを装置本体Aから取り
外したときに、前記開口部11aを介して感光ドラム9が
外光にさらされると劣化してしまう。そのため前記開口
部11aにはシャッタ部材11bが取り付けてあり、プロセ
スカートリッジBを装置本体Aから取り外すとシャッタ
部材11bが開口部11aを閉鎖し、装置本体Aに装着する
と前記開口部11aを開口するようにしている。
【0057】前記シャッタ部材11bは図18(a),
(b)に示すように断面「く」字状に屈曲した形状に構
成してあり、該屈曲部がカートリッジの外方へ凸になる
ようにして軸11b1によって上枠体14に対して回動可能に
取り付けてある。そして前記軸11b1には捩じりコイルバ
ネ11cが取り付けてあり、プロセスカートリッジBを画
像形成装置Aから取り外した状態にあっては前記バネ11
cの付勢によってシャッタ部材11bが開口部11aを閉じ
るように構成している。
【0058】前記シャッタ部材11bの外面には図18
(a)に示すように突当部11b2が形成してあり、プロセ
スカートリッジBを画像形成装置Aに装着するときに、
装置本体16に対して開閉可能に取り付けた上部開閉カバ
ー19(図1参照)を閉じると、該カバー19に設けた突起
部19aが突当部11b2に突き当たり、シャッタ部材11bが
図18(b)の矢印e方向に回転して開口部11aを開口す
る。
【0059】このシャッタ部材11bの開閉動作に際し、
該シャッタ部材11bの形状が断面「く」字状に屈曲して
形成してあり、突当部11b2がカートリッジBの外形より
も外方に、且つ回動軸11b1の近傍に設けてあるために、
図4及び図18(b)に示すように、シャッタ部材11bは
プロセスカートリッジBの外形よりも外で上部開閉カバ
ー19の突起部19aに突き当たる。このためシャッタ部材
11bの開閉角度が小さくてもシャッタ部材11bの回動先
部が確実に開き、上方にあるレンズアレイ1c2からの光
が確実に感光ドラム9へ照射され、感光ドラム9の表面
に静電潜像が形成されることになるシャッタ部材11bを
前記の如く構成することにより、プロセスカートリッジ
Bを装置本体に挿入する際に、カートリッジBを本体側
のシャッタ押し開き突起から退避させる必要がなく、突
起部のストロークを短くすることが出来、プロセスカー
トリッジBしいては本体Aの小型化を図ることが可能と
なる。
【0060】(現像手段)次に現像手段12について説明
すると、これは前記露光によって感光ドラム9に形成さ
れた静電潜像をトナーによって可視像化するものであ
る。尚、この画像形成装置Aは現像に使用するトナーと
して磁性及び非磁性の何れでも使用出来るが、この実施
形態では一成分磁性現像剤としての磁性トナーを収納し
たプロセスカートリッジBを装着する例を示している。
【0061】前記現像に使用される磁性トナーは、結着
樹脂として、ポリスチレン、ポリビニルトルエン等のス
チレン及びその置換体の単重合体、スチレン−プロピレ
ン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチ
レン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル
酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合
体等のスチレン系共重合体、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、ポ
リアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テンペル樹
脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、
芳香族系石油樹脂、パラフィンワックス、カルナバワッ
クス等が単独或いは混合して使用出来る。
【0062】磁性トナーに更に添加し得る着色材料とし
ては、従来公知のカーボンブラック、銅フタロシアニ
ン、鉄黒等が使用出来る。
【0063】磁性トナーに含有される磁性微粒子として
は、磁界の中に置かれて磁化される物質が用いられ、
鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性金属の粉末、若しく
はマグネタイト、フェライト等の合金や化合物が使用出
来る。
【0064】前記磁性トナーによってトナー像を形成す
る現像手段12は、図4に示すように、トナーを収納する
トナー溜12aを有し、且つトナー溜12a内部にはトナー
を送り出すためのトナー送り機構12bを設けてある。更
に送り出されたトナーを、内部に磁石12cを有する現像
スリーブ12dを回転させてその表面に薄いトナー層を形
成するように構成している。この現像スリーブ12dにト
ナー層が形成されるときに、トナーと現像スリーブ12d
との摩擦によって感光ドラム9上の静電潜像を現像可能
な摩擦帯電電荷を得ている。またトナーの層厚を規制す
るために現像ブレード12eが、現像スリーブ12dの表面
に圧接し、現像スリーブ12dは、感光ドラム9の表面か
ら、約 100〜 400μmのギャップ幅をもって臨むように
取り付けてある。
【0065】前記磁性トナーの送り機構12bは、図4に
示すように、ポリプロピレン(PP)、アクリロブタジ
エンスチロール(ABS)、ハイ・インパクトスチロー
ル(HIPS)等の材質からなる送り部材12b1をトナー
溜12aの底面に沿って矢印f方向へ往復移動可能に構成
している。この送り部材12b1は断面形状が略三角形状に
なるように形成してあり、且つトナー溜12aの底面全体
のトナーを掻くように、感光ドラムの回転軸方向(図4
の表裏面方向)に長い複数本の棒状部材で構成してあ
り、この棒状部材の長手方向両端部を連結して一体部材
として構成している。さらに、送り部材12b1は3本より
なり、往復移動幅は、略三角の底辺幅と比べ同等より大
きくすることによって、底面のトナー掻残りをなくすよ
うに構成している。又、アーム部材の一端に、突起12b6
を形成し、送り部材12b1の組込み時の浮き、あばれを防
止する構成にしている。
【0066】そして前記送り部材12b1は長手方向一方端
部に係止突起12b4が形成してあり、この係止突起12b4が
アーム部材12b2に設けた長孔12b5に回動可能に係止して
おり、該アーム部材12b2は上枠体14に対して軸12b3を中
心にして回動可能に取り付けてあると共に、トナー溜12
aの外部に設けられた図示しないアームと連結してい
る。更にプロセスカートリッジBを画像形成装置Aに装
着したときに、前記軸12b3を中心にしてアーム部材12b2
を一定角度で揺動するように駆動力を伝達するための駆
動伝達手段が連結する如く構成している。尚、図7等に
示すように、前記送り部材12b1とアーム部材12b2とをポ
リプロピレン、ポリアミド等の樹脂によって一体的に、
且つ連結部で折り曲げ可能にした構成でも良い。
【0067】従って、画像形成に際しては前記アーム部
材12b2を一定角度で揺動すると、送り部材12b1が図4の
実線の状態と破線の状態に示すようにトナー溜12aの底
面に沿って矢印f方向に往復移動する。これによりトナ
ー溜12aの底部付近にあるトナーが送り部材12b1によっ
て現像スリーブ12d方向へ送られる。このとき前記送り
部材12b1は断面形状が略三角形状であるために、トナー
は送り部材12b1の傾斜面に沿って掻くようにして緩やか
に送られる。
【0068】このため現像スリーブ12d近傍の磁性トナ
ーは攪拌され難く、現像スリーブ12dの表面に形成され
るトナー層が劣化し難くなる。
【0069】またトナー溜12aの蓋部材12fの内天面に
は図4に示すように垂下部材12f1が設けてある。この垂
下部材12f1の下端とトナー溜底面との間隔は、トナー送
り部材12b1の三角断面高さよりも多少広く設定してあ
る。従って、トナー送り部材12b1はトナー溜底面と垂下
部材12f1の間を往復移動し、このとき送り部材12b1がト
ナー溜底面から浮き上がろうとしても前記垂下部材12f1
によって規制され、該送り部材12b1の浮き上がりが防止
される。
【0070】尚、本実施形態に係る画像形成装置Aは非
磁性トナーを収納したプロセスカートリッジも装着可能
であり、この場合には現像スリーブ12d近傍の非磁性ト
ナーを攪拌するようにトナー送り機構を駆動する如く構
成している。
【0071】即ち、非磁性トナーを使用する場合、図19
に示すように、現像スリーブ12dと同方向へ回転する弾
性ローラ12gがトナー送り機構12hによって送られたト
ナー溜め12a内の非磁性トナーを現像スリーブ12dへと
搬送する。このとき現像スリーブ12dと弾性ローラ12g
とが当接する当接部において、弾性ローラ12g上のトナ
ーが現像スリーブ12dと摺擦されることによって摩擦帯
電し、現像スリーブ12d上に静電的に付着する。その後
現像スリーブ12dの回転に伴い、該スリーブ12d上に付
着した非磁性トナーは、薄層を形成するための現像ブレ
ード12eと現像スリーブ12dとの当接部に侵入し、ここ
を通過する際に両者の摺擦によって静電潜像を現像する
ための極性に充分な摩擦帯電を受ける。しかし、現像ス
リーブ12d上にトナーが滞留すると、該トナーは現像ス
リーブ12d上に新たに供給されたトナーと混在して現像
ブレード12eとの当接部に送られ、そこで新たなトナー
と共に現像スリーブ12dとの間で摩擦帯電を受けるが、
新たなトナーは帯電を受けて適正な電荷を付与されるの
に対し、残留していたトナーは元々適正な電荷を有して
いた状態から再度摩擦帯電を受けるので、過剰に帯電さ
れてしまう。この過剰に帯電されたトナーは、適正な電
荷を付与されたトナーに比べて現像スリーブ12dに対す
る付着力が強くなり、現像に使用し難い状態になってし
まう。
【0072】そのため本実施形態では前記非磁性トナー
を収納したプロセスカートリッジには図19に示すように
非磁性トナー送り機構12hはトナー溜12a内に回転部材
12h1を設け、該部材12h1に弾性シートからなる攪拌羽根
12h2を取り付けて構成している。そして、この非磁性ト
ナーカートリッジを画像形成装置Aに装着すると、画像
形成時に装置本体16が前記回転部材12h1を回転するよう
に駆動力を伝達する駆動伝達手段が連結する如く構成し
ている。
【0073】これにより、非磁性トナーを収納したカー
トリッジを装着して画像形成する場合には、前記攪拌羽
根12h2がトナー溜12a内のトナーを大きく攪拌する。こ
のため現像スリーブ12d近傍のトナーも攪拌されてトナ
ー溜12a内のトナーと混ざり合い、現像スリーブ12dか
ら剥ぎ取られたトナーの帯電電荷が分散され、トナーの
劣化が防止されるものである。
【0074】次に前記トナー層が形成される現像スリー
ブ12dと感光ドラムは9とは微小間隔(前記磁性トナー
を収納したプロセスカートリッジでは約 300μm程度、
前記非磁性トナーを収納したプロセスカートリッジでは
約 200μm程度)をもって対向するように位置決めされ
ている。そのため本実施形態では現像スリーブ12dの軸
方向両端部近傍であってトナー層形成領域外に現像スリ
ーブ外径よりも前記間隔分だけ外径が大きい当接リング
部を設け、該リング部が感光ドラム9の潜像形成領域外
に当接するようにしている。
【0075】ここで感光ドラム9と現像スリーブ12dと
の位置関係について説明する。図20は感光ドラム9と現
像スリーブ12dの位置関係と、現像スリーブ12dの加圧
方法を示す横断面説明図であり、図21(a)は図20のA
−A断面を示す縦断面図、図21(b)は図20のB−B断
面を示す縦断面図である。
【0076】図20に示すように、トナー層が形成される
現像スリーブ12dと感光ドラム9とは微小間隔( 200μ
m〜 300μm程度)を持って対向するように位置決めら
れる。このとき、感光ドラム9は、その一端に設けられ
たフランジギヤ9cの回転軸を回転軸9fによって下部
枠体15に回転可能に固定され、他端は同じく下部枠体15
に嵌入固定された軸受部材26の軸受部26aによって回転
可能に固定されている。現像スリーブ12dは、軸方向両
端部近傍にあってトナー層形成領域外にあり、現像スリ
ーブ12dの外径よりも前記間隔分だけ外径の大きい当接
リング部12d1を嵌めて、そのリング部12d1が感光ドラム
9の潜像形成領域外に当接するようにする。
【0077】また、現像スリーブ12dは、その軸方向両
端部近傍にある当接リング部12d1より内側にあり、現像
スリーブ12dのトナー層形成領域外でスリーブ軸受12i
によって回転自在に支持され、スリーブ軸受12iは図中
矢印g方向へ多少スライド可能となるように下部枠体15
に取り付けられている。スリーブ軸受12iは、その後方
に伸びた突起部に押圧スプリング12jが付いており、こ
れが下部枠体15の壁に押されて現像スリーブ12cを常に
感光ドラム9側へ付勢している。これにより、当接リン
グ部12d1が感光ドラム9と常に当接し、現像スリーブ12
dと感光ドラム9との間隔は常に保証され、感光ドラム
9のフランジギヤ9c及び該ギヤ9cと噛合する現像ス
リーブ12dのスリーブギヤ12kに駆動力を伝達すること
ができる。
【0078】ここで、前述したスリーブ軸受12iのスラ
イド可能方向について図22を参照して説明する。まず、
現像スリーブ12dの駆動側から述べると、装置本体16の
駆動源からフランジギヤ9cに駆動力が伝達されると、
そのフランジギヤ9cからスリーブギヤ12kに駆動力が
伝達されるとき、その噛み合い力はフランジギヤ9cの
噛み合いピッチ円と、スリーブギヤ12kの噛み合いピッ
チ円との接線方向から圧力角(本実施形態では20°)分
傾いた方向に向かう。このため、図22に示す矢印P方向
(θ≒20°)に噛み合い力は向かう。このとき、感光ド
ラム9の回転中心と現像スリーブ12dの回転中心を結ぶ
直線と平行な方向にスリーブ軸受12iをスライドさせよ
うとすると、噛み合い力Pをスライド方向と水平方向の
分力Psとスライド方向と垂直方向の分力Phに分解す
ると、スライド方向と水平方向の分力Psは、図22に示
すように、感光ドラム9から離れる方向に向いてしま
う。このため、現像スリーブ12dの駆動側では、感光ド
ラム9と現像スリーブ12dとの間隔がフランジギヤ9c
とスリーブギヤ12kの噛み合い力によって変化しやすく
なり、現像スリーブ12d上のトナーが感光ドラム9へ的
確に移動しなくなり、現像性の悪化を招き易くなってし
まう。
【0079】そこで、本実施形態では、フランジギヤ9
cからスリーブギヤ12kへの駆動力の伝達を加味し、図
21(a)に示すように、駆動側(スリーブギヤ12kが取
り付けられている側)のスリーブ軸受12iのスライド可
能方向を矢印Q方向にする。即ち、フランジギヤ9cと
スリーブギヤ12kの噛み合い力Pと駆動側スリーブ軸受
12iのスライド可能方向のなす角ψは約90°(本実施形
態では92°)に設定する。このように構成することで、
前記噛み合い力Pのスライド方向と水平方向の分力Ps
は殆どなくなり、本実施形態の場合では前記分力Psは
若干現像スリーブ12dを感光ドラム9側へ付与する方向
へ作用する。こうした場合、現像スリーブ12dは略押圧
スプリング12jのバネ圧α分だけ加圧され、感光ドラム
9と現像スリーブ12dとの間隔は一定に保たれ、的確な
現像を行うことができる。
【0080】次に、非駆動側(スリーブギヤ12kが取り
付けられていない側)のスリーブ軸受12iのスライド方
向について述べる。
【0081】非駆動側では前述した駆動側と違い、他か
ら力を受けるわけでけないので、スリーブ軸受12iのス
ライド方向は、図21(b)に示すように、感光ドラム9
の中心と現像スリーブ12dの中心を結ぶ直線に対して略
水平にしておく。
【0082】このように、現像スリーブ12dを単独で感
光ドラム9に加圧する場合、駆動側と非駆動側とで現像
スリーブ12dを加圧する角度を変えることにより、現像
スリーブ12dと感光ドラム9との位置関係が常に適正に
保持されるため、的確な現像を行うことが可能となる。
【0083】尚、駆動側のスリーブ軸受12iのスライド
可能方向を非駆動側と同様に感光ドラム9の中心と現像
スリーブ12dの中心を結ぶ直線と略平行方向に設定して
も良い。即ち、前述した実施形態で述べたように、駆動
側ではフランジギヤ9cとスリーブギヤ12kの噛み合い
力のスリーブ軸受12iのスライド方向への分力Psによ
って現像スリーブ12dが感光ドラム9から離れる方向に
力が作用するため、本実施形態ではこの分力Psに対向
して現像スリーブ12dを加圧できるように、駆動側の押
圧スプリング12jによる加圧力を非駆動側より分力Ps
分だけ大きく設定してやれば良い。つまり、非駆動側の
押圧スプリング12jの現像スリーブ12dへの加圧力をP
1 とすると、駆動側の押圧スプリング12jのその加圧力
2 は、P2=P1 +Psに設定しておくと、現像スリ
ーブ12dは常に適正な加圧力を受けて感光ドラム9との
一定の間隔を保証される。
【0084】(クリーニング手段)次にクリーニング手
段13は、感光ドラム9のトナー像を転写手段6によって
記録媒体4に転写した後に、感光ドラム9に残留したト
ナーを除去するためのものである。このクリーニング手
段13は図4に示すように、感光ドラム9の表面に接触
し、該ドラム9に残留したトナーを掻き落とすためのク
リーニングブレード13aと、前記掻き落としたトナーを
掬い取るために前記ブレード13aの下方に位置し、且つ
感光ドラム9の表面に接触したスクイシート13bと、前
記掬い取った廃トナーを溜めるための廃トナー溜め13c
とで構成している。
【0085】ここで前記スクイシート13bの取り付け方
法について説明すると、このシート13bはトナー溜め13
cの取付面13dに対して両面テープによって貼り付けて
いる。このとき前記廃トナー溜め13cは樹脂材料からな
り、若干の凹凸や小さな変形がある。そのため図23に示
すように、単に取付面13dに両面テープ13eを貼り付
け、このテープ13eにスクイシート13bを貼り付けただ
けでは該シート13bの先端(感光ドラム9との接触部)
にうねりxが生ずることがある。このようにスクイシー
ト13bの先端にうねりxがあると、該シート13bが感光
ドラム9の表面に密着せず、クリーニングブレード13a
で掻き落としたトナーを確実に掬い取れなくなる。
【0086】そのためスクイシート13bを貼り付けると
きは、図24(a)に示すように引張工具20によってトナ
ー溜め下部の取付面13dを下方へ引っ張って弾性変形に
より湾曲させ、この状態でスクイシート13bを貼り付け
た後に前記湾曲を解放することにより、スクイシート13
bの先端にテンションを与え、前記うねりを防ぐことが
考えられる。
【0087】しかしながら、近年の小型化が図られてい
るプロセスカートリッジBにあっては、スクイシート13
bの取付面13dの寸法も小さくなることから取付面13d
を湾曲させた状態でスクイシート13bを貼り付けると、
図24(a)に示すように、スクイシート13bの下端両側
13b1が取付面13dからはみ出し、下方へ突出するように
なる。そしてスクイシート13bが取付面13dよりも下方
へ突出すると、図1の断面図からも明らかなように、突
出したスクイシート13bに記録媒体4が引っ掛かるおそ
れがある。
【0088】また前記取付面13dを湾曲させた状態でス
クイシート13bを貼り付ける場合、図24(a)に示すよ
うに、スクイシート13bの下から両面テープ13eがはみ
出してしまう。従って、この状態で図24(b)に示すよ
うに、貼付工具21でスクイシート13bを両面テープ13e
に押し付けると、はみ出たテープ13eが貼付工具21に貼
り付いてしまい、図24(c)に示すように、貼付工具21
を外す際に両面テープ13eが取付面13dから剥がれてし
まい、スクイシート13bの取り付け不良が生ずるおそれ
がある。
【0089】そこで本実施形態ではスクイシート13bの
下端形状を、図25(a)に示すように、引張工具20によ
って取付面13dを引っ張って湾曲させた形状と略同じに
なるようにしている。即ち、シート幅がシート長手方向
の中央部が両端部よりも幅広になるように形成してい
る。これにより、スクイシート13bを貼り付ける際に、
湾曲した両面テープ13eがスクイシート13bからはみ出
すことがなくなる。また引張工具20による引っ張りを外
し、図25(b)に示すように、取付面13dの湾曲を解放
してスクイシート13bの上端にテンションを付与したと
きに、シート下端が取付面13dから下方へ突出してしま
うことがなくなる。従って、前述したようなスクイシー
ト13dによる記録媒体4の引っ掛かりやスクイシート13
dの取り付け不良をなくすことが出来る。
【0090】尚、スクイシート13dの加工の簡略化や加
工具の寿命等を考慮した場合、スクイシート13dの下端
形状は直線的な形状にすることが望ましい。このため図
26に示すように、取付面13dの湾曲量に応じてシート長
手方向中央部が両端部よりも幅広となるように、シート
下端を直線的に構成しても良い。
【0091】また本実施形態では前記スクイシート取付
面13dを湾曲させるときに、引張工具20によって引っ張
るようにしたが、図27に示すように、スクイシート取付
面13dと一体的なトナー溜め仕切板13c1の上部を押圧工
具20aによって押圧することにより、スクイシート取付
面13dを湾曲させるようにしても良いことは当然であ
る。
【0092】更に本実施形態では廃トナー溜め13cの下
部にスクイシート取付面13dを構成しているが、スクイ
シート13bを廃トナー溜め13cとは別部材の板金等の取
付面に貼り付け、この板金を廃トナー溜め13cに組み込
むようにした構成でも同様の効果を得ることが出来る。
【0093】(上下枠体)次にプロセスカートリッジB
のハウジングを構成する上下枠体14,15について説明す
ると、下枠体15側には図7及び図8に示すように感光ド
ラム9の他に、現像手段12を構成する現像スリーブ12
d、現像ブレード12e、更にはクリーニング手段13が設
けてある。一方、上枠体14側には図7及び図9に示すよ
うに、帯電ローラ10、現像手段12を構成するトナー溜め
12a及びトナー送り機構12bが設けてある。
【0094】そして前記上下枠体14,15を結合するため
に、上枠体14には長手方向に4対の係止爪14aが略等間
隔で上枠体14と一体成型されており、下枠体15には前記
係止爪14aが係止するための係止開口15a及び係止突部
15bが下枠体15と一体成型されている。従って、前記上
下枠体14,15を強制嵌合して係止爪14aを係止開口15a
及び係止突部15bに係止すると、上下枠体14,15が結合
される。尚、この結合状態をより確実にするために、下
枠体15の長手方向両端近傍には図8に示すように係止爪
15c及び係止開口15dが設けてあり、上枠体14の長手方
向両端近傍には図9に示すように前記係止爪15c及び係
止開口15dと係止するための係止開口14b及び係止爪14
cが設けてある。
【0095】前記のようにプロセスカートリッジBを構
成する各部材を上下枠体14,15に分けて構成するに際
し、感光ドラム9に対して位置決めする必要がある部
材、例えば現像スリーブ12dや現像ブレード12e及びク
リーニングブレード13a等を同一枠体(本実施形態では
下枠体15)側に設けることにより、各部材の位置出しを
精度良く行うことが出来、プロセスカートリッジBの組
立を容易に行うことが出来る。
【0096】また本実施形態の下枠体15には、図8に示
すように、枠体の一方側端部近傍に嵌合凹部15nが設け
てある。また上枠体14には、図9に示すように、枠体の
一方側端部近傍には係止爪14a間の略中間位置で、係止
爪14aの近傍に前記嵌合凹部15nに嵌合する嵌合凸部14
hが設けてある。
【0097】更に本実施形態の下枠体15には、図8に示
すように、枠体の略二隅近傍に嵌合凸部15e及び他の略
二隅近傍に嵌合凹部15fが設けてある。また上枠体14に
は、図9に示すように、枠体の略二隅近傍に前記嵌合凸
部15eが嵌合するするための嵌合凹部14dが設けてあ
り、また他の略二隅近傍には前記嵌合凹部15fが嵌合す
るための嵌合凸部14eが設けてある。
【0098】従って、上下枠体14,15を結合するときに
前記上下枠体14,15に設けた嵌合凸部14h,14e,15e
を嵌合凹部に15n,15f,14dに嵌合することにより、
両枠体14,15の結合が強固なものとなり、結合状態で上
下枠体14,15に捩じれ力が加わったとしても結合状態が
ずれてしまうことがない。
【0099】尚、前記嵌合凸部を嵌合凹部の位置は前記
以外にも、結合した上下枠体14,15に対する捩じれ力に
対してずれないようにし得る位置であれば、他の位置に
設けても良い。
【0100】また上枠体14には、図9に示すように、軸
22aを中心に回動可能な保護カバー22が取り付けてあ
る。この保護カバー22は軸22aに取り付けた捩じりコイ
ルバネ(図示せず)によって図9の矢印h方向へ付勢さ
れており、プロセスカートリッジBを画像形成装置Aか
ら取り外した状態にあっては、図4に示すように、感光
ドラム9を被蓋するように構成している。
【0101】即ち、感光ドラム9は現像トナーを記録媒
体4に転写するために、図1に示すように、下枠体15に
形成された開口15gから露出して転写ローラ6と対向す
るように構成している。しかし、プロセスカートリッジ
Bを画像形成装置Aから取り外した状態にあっては感光
ドラム9が露出していると、感光ドラム9が外光にさら
されて劣化してしまうと共に、該ドラム9に塵等が付着
してしまう。そのためプロセスカートリッジBを画像形
成装置Aから取り外したときに保護カバー22が前記開口
15gを閉じることによって感光ドラム9を外光及び塵等
から保護するものである。尚、前記保護カバー22はプロ
セスカートリッジBを画像形成装置Aに装着すると、図
示しない回動機構によって回転し、図1に示すように感
光ドラム9を開口15gから露出するように構成してあ
る。
【0102】また図1から明らかなように下枠体15の下
面は記録媒体4を搬送するためのガイドを兼用するもの
であるが、この下面は両側ガイド部15h1に対して中央ガ
イド部15h2が段差をもつように形成してある(図6)。
この中央ガイド部15h2の段差はハガキサイズ幅(約 100
mm)よりも僅かに幅広である約 102mm〜 120mmで
あって(本実施形態では約 107mm程度に設定)、深さ
約 0.8mm〜2mm程度に構成している。これにより前
記中央ガイド部15h2部分は記録媒体4の搬送空間が広く
なり、厚手で腰の強いハガキ、名刺或いは封筒等を記録
媒体4として使用した場合、これらの厚手の記録媒体4
が下枠体15のガイド面に突っ掛かってジャムするおそれ
がなくなる。またハガキサイズ幅以上で薄手の普通紙等
を記録媒体4として使用した場合には、該記録媒体4は
下枠体15の両側ガイド部15h1でガイドされるため、浮き
上がることなく搬送されるようになる。
【0103】ここで記録媒体の搬送ガイドとして機能す
る前記下枠体15の下面について、より具体的に説明す
る。両側ガイド部15h1は図28に示すように、感光ドラム
9と転写ローラ6とのニップ位置Nでの接線方向Xに対
してLa =5〜7mm程度の寸法分だけたわむ状態にあ
る。この両側ガイド部15h1は現像スリーブ12d及びトナ
ーをスリーブ12dに供給するのに必要な空間をもつよう
に構成された下枠体15の下面であるために、適切な現像
条件を得るために決められた現像スリーブ12dの位置等
によって決定され、これをニップ接線方向Xに近づける
と下枠体15が肉薄になり、プロセスカートリッジBの強
度上問題がある。
【0104】またクリーニング手段13の下端位13fは後
述するクリーニングブレード13aやスクイシート13b等
のクリーニング手段13を構成するのに必要な配置で決定
され、搬送される記録媒体4と干渉しない距離Lb =3
〜5mm程度をもつように構成している。尚、本実施形
態では図28に示す感光ドラム9の回転中心からの垂線
と、感光ドラム9及び転写ローラ6の回転中心を結ぶ線
との角度β=5〜20°に設定している。
【0105】このため中央ガイド部15h2のみに深さLc
=1〜2mm程度の段差を設け、該部分をニップ接線方
向Xに近づけることにより、下枠体15の強度を損なうこ
となく、ハガキ等の厚手で腰の強い記録媒体4の搬送を
スムーズに行うようにしている。尚、厚手で腰の強い記
録媒体4は画像形成装置の一般的な仕様条件としても名
刺や封筒等であってハガキサイズよりも幅狭であること
が殆どであるため、段差を設けた中央ガイド部15h2の幅
はハガキサイズよりも僅かに幅広に構成しておけば実用
上問題はない。
【0106】また下枠体15の外面には長手方向両側であ
って記録媒体4のガイド領域外に、下方へ突出した規制
突起15iが設けてある。この突起15iは記録媒体4のガ
イド面に対する突出量が約1mm程度に設定してある。
このため画像形成中に何らかの原因によってプロセスカ
ートリッジBが若干下降しても、規制突起15iが装置本
体16の下ガイド部材23(図1参照)に当接し、それ以上
の下降が規制される。従って、記録媒体4の搬送経路と
して下ガイド部材23と下枠体15の外面ガイド部との間は
少なくとも1mmの空間が確保され、記録媒体4はジャ
ムすることなく搬送されることになる。
【0107】更に下枠体15の外面は図1に示すようにレ
ジストローラ5c2の逃げ凹部15jが形成してある。この
ためプロセスカートリッジBを画像形成装置Aに装着す
るに際し、レジストローラ5c2に近接して装着すること
が可能となり、装置全体の小型化を図ることが出来る。
【0108】(プロセスカートリッジの組立構成)次に
前記構成のプロセスカートリッジBの組み立てについて
説明する。図29に於いて、まず下枠体15には現像手段12
の端部及びクリーニング手段13の端部にトナー漏れを防
止するための定形のモルトプレーン(商品名)ゴムから
なるトナー漏れ防止シールSを両面テープで貼着する。
尚、このトナー漏れ防止シールSは定形のものでなくて
も、前記シールを取り付ける部分に凹部を形成し、該凹
部に固化してエラストマーとなる液状物質を注入してト
ナー漏れ防止シールを取り付けるようにしても良い。
【0109】前記下枠体15に現像ブレード12eを取り付
けたブレード支持部材12e1及びクリーニングブレード13
aを取り付けたブレード支持部材13a1をそれぞれビス24
a,24bによって取り付ける。このとき本実施形態にあ
っては図29の破線に示すように、前記ビス24a,24bの
ビス止めを同一方向から行うことが出来るように、ブレ
ード支持部材12e1、13a1のブレード取付面を平行又は略
平行に構成している。そのためプロセスカートリッジB
を量産する場合に、現像ブレード12e及びクリーニング
ブレード13aのビス止めを自動機等によって連続的に行
うことが出来る。これによりネジ回転用ドライバー等の
スペースを確保して両ブレード12e,13aの組立性を向
上させると共に、ハウジングの型抜き方向をそろえるこ
とによって型構造を簡略化してコストダウンを図ること
が出来る。
【0110】尚、前記現像ブレード12e及びクリーニン
グブレード13aはビス止めする以外にも、例えば図30に
示すように、下枠体15に対して接着剤24c,24dによっ
て接着して取り付けるようにしても良い。この場合も、
前記接着を同一方向から行うことが出来るようにすれ
ば、ビス止めの場合と同様に現像ブレード12e及びクリ
ーニングブレード13aの取り付けを自動機等によって連
続的に行うことが出来る。
【0111】前記のようにブレード12e,13aを取り付
けた後に、現像スリーブ12dを下枠体15に取り付ける。
次いで感光ドラム9を下枠体15に取り付ける。そのため
本実施形態では現像ブレード支持部材12e1及びクリーニ
ングブレード支持部材13a1の感光ドラム対向面側であっ
て、感光ドラム9の長手方向画像形成領域(図32の領域
C)外にガイド部材25a,25bを取り付けてある(尚、
本実施形態では、ガイド部材25a,25bは下枠体15と一
体成形している)。そして前記両ガイド部材25a,25b
の間隔Lを感光ドラム9の外径Dよりも大きく設定して
いる。
【0112】このため感光ドラム9は下枠体15に取り付
けるブレード12e,13a等の各部材を取り付けた後、図
31に示すように、ガイド部材25a,25bによって長手方
向両端部近傍(画像形成領域外)をガイドしながら最後
に取り付けることが出来る。即ち、感光ドラム9はブレ
ード13aを少し撓ませながら、また現像スリーブ12dを
少し逃がし、また回転させながら下枠体15に取付られ
る。
【0113】これを下枠体15に感光ドラム9を最初に取
り付けた後にブレード12e,13a等の各部材を取り付け
る構成にすると、ブレード12e,13a等を取り付ける際
に感光ドラム9の表面を傷つけたりすることがある。ま
た組立時に現像ブレード12eやクリーニングブレード13
aの取り付け位置や感光ドラム9に対する接触圧の測定
等の検査が出来ない不都合がある。更に両ブレード12
e,13aにトナーがない初期状態での感光ドラム9や現
像スリーブ12dへの密着によるトルクアップやブレード
めくれを防止するための潤滑剤の塗布を、両ブレード12
e,13aを下枠体15に取り付ける前に行わなければなら
ないが、このとき組み込み時の潤滑剤の脱落等の不都合
が生じ易い等の問題がある。この点、本実施形態のよう
に感光ドラム9を最後に組み込むようにすることにより
前記不都合を解消することが出来るものである。
【0114】前述した通り本実施形態によれば、現像手
段12及びクリーニング手段13を枠体に取付た状態で取り
付け位置の測定等の検査を行うことが出来、更には感光
ドラム組付時の画像形成領域での傷や打痕等を防止出来
る。また現像手段12及びクリーニング手段13を枠体に取
り付けた状態で、これらへの潤滑剤の塗布が可能とな
り、このために潤滑剤の脱落等が防止出来、現像ブレー
ド12eと現像スリーブ12d、クリーニングブレード13a
と感光ドラム9との密着によるトルクアップやブレード
めくれ等を防止する効果がある。
【0115】尚、本実施形態では下枠体15にドラムガイ
ド部材25a,25bを一体成形しているが、図33に示すよ
うに、ブレード支持部材12e1,13a1の長手方向両端であ
って感光ドラム9の画像形成領域外に、ブレード支持部
材12e1,13a1と一体的な突出部12e2,13a2を設け、又は
別のガイド部材を取り付けるようにして、これを感光ド
ラム9を組み込む場合のガイド部材として機能させるよ
うにしても良い。
【0116】前記のようにして現像スリーブ12d、現像
ブレード12e、クリーニングブレード13a、感光ドラム
9を下枠体15に組み込んだ後、図34の斜視図及び図35の
断面図に示すように軸受部材26を取り付けて感光ドラム
9及び現像スリーブ12dの一方端を軸支する。この軸受
部材26はポリアセタール等の耐摺動性材質からなり、感
光ドラム9に嵌入するドラム軸受部26aと、現像スリー
ブ12dの外表面に嵌入するスリーブ軸受部26b及びDカ
ットされた磁石12cの端部が嵌入するDカット穴部26c
とが一体成型されている。又は、スリーブ軸受部26b
は、現像スリーブ12dの外表面に摺動するスリーブ軸受
12iの外面に嵌入するか、又はスリーブ軸受12iの外面
に嵌入する下枠体15のスライド面15Qに嵌入する構成に
しても良い。
【0117】従って、軸受部26aを筒状の感光ドラム9
の端部に嵌入し、且つ磁石12cの端部をDカット穴部26
cに嵌入すると共に、現像スリーブ12dを軸受部26bに
嵌入し、該軸受部材26を下枠体15の側面に嵌め込み、前
述したようにドラム方向にスライド可能に設けることに
よって感光ドラム9及び現像スリーブ12dを軸支する。
尚、前記軸受部材26には図34に示すようにアース用接点
18aが取り付けてあり、軸受部材26を感光ドラム9に嵌
入するとアース用接点18aが感光ドラム9のアルミ製ド
ラム基体9aに接触するようになっている(図10参
照)。また前記軸受部材26にはバイアス用接点18bが取
り付けてあり、軸受部材26を現像スリーブ12dに取り付
けると前記接点18bが現像スリーブ12dの内面に接触し
た導電性部材18dに接触するようになっている。
【0118】このように感光ドラム9と現像スリーブ12
dとを一部品である軸受部材26によって軸支することに
より、両部材9,12dの取付位置精度を高めることが出
来、且つ部品点数を減少して組立てを容易にすると共
に、コストダウンを図ることが出来る。
【0119】また感光ドラム9の位置決めと現像スリー
ブ12d、或いは磁石12cの位置決めを1つの部材で行う
ことで、感光ドラム9と磁石12cの位置決めを精度よく
行うことが可能となるため、感光ドラム9表面における
磁力を一定に保つことが出来、高精彩な画像を得ること
が可能となる。
【0120】またこの軸受部材26に感光ドラム9のアー
スを行うドラムアース用接点18a、現像スリーブ12dに
バイアスを印加するための現像バイアス用接点18bを設
けることで、部品の小型化が効果的に行われ、プロセス
カートリッジBの小型化も効果的に行うことが可能とな
る。
【0121】更に前記軸受部材26にプロセスカートリッ
ジBを画像形成装置本体に装着する際のプロセスカート
リッジBの装置本体内における位置決めを行わせる被支
持部を設けることで、装置本体内におけるプロセスカー
トリッジBの位置を正確に行わせることが出来る。
【0122】更に前記軸受部材26は図5及び図6で明ら
かなように、外方へ突出するU字型の凸部であるドラム
軸部26dが形成してあり、後述するように前記軸部26d
がプロセスカートリッジBを装置本体16に装着した際
に、軸支持部材34に支持され、プロセスカートリッジB
の位置決めを行う。このように、感光ドラム9を直接軸
支する軸受部材26がプロセスカートリッジBを装置本体
16に装着する際の位置決めを行うために、他の部材の加
工精度や組立誤差を拾うことなく精度良く位置決めされ
るようになる。
【0123】また図35に示すように、磁石12cの他端は
スリーブギヤ12kの内部の凹部で受けてあり、磁石12c
の外径を前記凹部の内径よりも僅かに小さく形成してあ
る。このためスリーブギヤ12k側では磁石12cが遊びを
もって保持されており、磁石12cの自重で下側に保持さ
れ、或いはジンコート等の磁性板金からなるブレード支
持部材12e1に磁石12cの磁力によってブレード支持部材
12e1側に付勢保持されている。
【0124】このようにスリーブギヤ12kと磁石12cに
遊びをもたせて構成することにより、磁石12cと回転摺
動するスリーブギヤ12kの間での摩擦トルクを軽減し、
プロセスカートリッジ自体のトルクを低く抑えることが
出来る。
【0125】一方、上枠体14には図31に示すように帯電
ローラ10を回動自在に取り付けると共に、シャッタ部材
11b及び保護カバー22を取り付け、更にトナー送り機構
12bを取り付ける。そしてトナー溜め12aから現像スリ
ーブ12dへトナーを送り出すための開口12a1に、図36に
示すティアテープ27を有するカバーフィルム28を貼着し
て前記開口12a1を閉鎖し、蓋部材12fを溶着してトナー
溜め12a内にトナーを収納してトナー溜め12aを閉鎖す
る。
【0126】尚、前記開口12a1に貼着したカバーフィル
ム28に設けたティアテープ27は、図36に示すように、開
口12a1の長手方向一方端部(図36の左側端部)から他方
端部(図36の右側端部)へ至り、該他方端部で折り返し
て上枠体14の側端部に形成された把手部14fに沿わせて
外方へ突出させる。
【0127】次に前記上枠体14と下枠体15とを前述した
係止爪と係止開口等を相互に係止して両枠体14,15を結
合してプロセスカートリッジBを組み立てる。このとき
前記ティアテープ27は、図37に示すように、上枠体14の
把手部14fと下枠体15の把手部15kの間から露出する。
従って、新しいプロセスカートリッジBを使用する場合
には前記把手部14f,15kから露出したティアテープ27
を引っ張ってカバーフィルム28からティアテープ27を剥
ぎ取って開口12a1を開口し、トナー溜め12a内のトナー
が現像スリーブ12d方向へ移動可能としてから画像形成
装置Aに装着する。
【0128】前記の如くティアテープ27を上下枠体14,
15の把手部14f,15kの間から露出するように構成する
ことにより、上下枠体14,15を組み立てる際に容易に前
記テープ27を容易に露出することが出来る。またこの把
手部14f,15kは、プロセスカートリッジBを装置本体
に着脱する際に用いるものであって、操作者がティアテ
ープ27の除去を忘れていたとしても、カートリッジを装
着する際に、この把手を持つことによって、そのテープ
27の存在に気付き易くなる。更に前記ティアテープ27の
色を枠体14,15の色に対して目立ち易い色、例えば枠体
が黒である場合にはティアテープ27を白又は黄色等にす
ることによって視認性を向上し、引抜き操作のし忘れを
軽減するようにしても良い。
【0129】また上枠体14の把手部14fに、例えば
「コ」字状のガイドリブ等を設け、ティアテープ27を仮
止め出来るようにすれば、上下枠体14,15を結合する際
に、確実且つ容易にティアテープ27を所定の位置に露出
させることが出来る。
【0130】尚、上下枠体14,15を結合したプロセスカ
ートリッジBには前述したように下枠体15の外面にレジ
ストローラ5c2の逃げ凹部15jが形成してあるために、
図38に示すように、前記凹部15jに指を掛けることによ
ってプロセスカートリッジBを容易に持つことが出来
る。更に本実施形態では図6に示すように、プロセスカ
ートリッジBを手で持った場合に指の掛かる部分に滑り
止め用リブ14iを設けてプロセスカートリッジBを持ち
易くしている。またこのようにプロセスカートリッジB
の下枠体15にレジストローラ5c2の逃げを設けているた
めに、装置本体16をより一層薄型に出来る利点もある。
【0131】また前記凹部15jは、図6に示すように、
両枠体14,15の結合部分である係止爪14aと係止開口15
bの近傍に沿って設けてあるために、前記凹部15jに指
を掛けてプロセスカートリッジBを持つと、把持力が係
止を行う方向に作用して前記係止爪14aと係止開口15b
の係止が確実になる。
【0132】ここで前記プロセスカートリッジBの組
立、出荷ラインは図39(a)を参照して説明すると、下
枠体15に各部品を組み込み、組み込んだ下枠体15の検査
(例えば感光ドラム9と現像スリーブ12dの位置関係
等)を行う。そしてこの下枠体15と帯電ローラ10等の部
品を組み込んだ上枠体14とを結合させてプロセスカート
リッジBを組立て、このカートリッジB全体の総合検査
を行った後に出荷する、という簡単なラインになる。
【0133】(カートリッジの装着構成)次に前記プロ
セスカートリッジBを画像形成装置Aに装着するための
構成について説明する。
【0134】図40に示すように、画像形成装置Aの上部
開閉カバー19にはプロセスカートリッジBの外形状に合
った嵌合窓29aを有する装填部材29が設けてあり、プロ
セスカートリッジBの把手部14f,15kをもって前記嵌
合窓29aに挿入して装着する。このときプロセスカート
リッジBに形成したガイド突条31が開閉カバー19に形成
されたガイド溝条(図示せず)にガイドされ、且つカー
トリッジ下部は先部がカギ状に屈曲したガイド板32にガ
イドされて挿入される。
【0135】尚、前記プロセスカートリッジBには、図
40に示すように、誤装着防止用の突部30が設けてあり、
嵌合窓29aは前記突部30が挿入し得る凹部29bを有する
形状に形成してある。ここで、前記突部30の形状、或い
は突部30が設けられている位置は、図40及び図41に示す
ように、例えば画像形成装置Aに合った現像感度等を有
するトナーを充填したプロセスカートリッジ毎に異なる
ようにしてあり、現像感度が異なるプロセスカートリッ
ジを装着しようとしても前記突部30が嵌合窓29aに引っ
掛かって装着出来ないようになっている。このため、プ
ロセスカートリッジBの誤装着が防止され、現像感度が
異なるトナーによる不鮮明な画像形成が防止される。
尚、現像感度に限られずに、例えば異種類の感光ドラム
を用いたプロセスカートリッジの装着を防止するように
することも出来る。
【0136】また前記凹部29b及び突部30はプロセスカ
ートリッジ装着の際に、手前側にくる位置に設けてある
ために、操作者が誤って装着しようとした際に、突部30
が装填部材29に引っ掛かっていることを容易に視認出来
る。このため従来のように操作者が無理矢理にプロセス
カートリッジBを押し込もうとして画像形成装置Aやプ
ロセスカートリッジBを破損させる等の事態が防止され
る。
【0137】次に前記開閉カバー19の嵌合窓29aにプロ
セスカートリッジBを挿入した後に、開閉カバー19を閉
じると上下枠体14,15の一方側から突出した感光ドラム
9の回転軸9fが軸受46aを介し、また現像スリーブ12
dの回転軸12d2がスライド軸受46b及び軸受46cを介し
(図35参照)、それぞれ図40に示す軸支持部材33に支持
される。一方、感光ドラム9の他方側に取り付けた軸受
部材26のドラム軸部26d(図35参照)が、図42に示す軸
支持部材34に支持される。
【0138】このとき保護カバー22が回転して感光ドラ
ム9を露出し、該ドラム9が画像形成装置Aの転写ロー
ラ6と接触する。またプロセスカートリッジBには感光
ドラム9に接触したドラムアース用接点18a及び現像ス
リーブ12dに接触した現像バイアス用接点18b更には帯
電ローラ10と接触した帯電バイアス用接点18cが下枠体
15の下面から露出するように設けられており、前記各接
点18a,18b,18cが図42に示す装置本体16側のドラム
アース用接点ピン35a,現像バイアス用接点ピン35b,
帯電バイアス用接点ピン35cに圧接する。
【0139】前記接点ピン35a,35b,35cは図42に示
すように転写ローラ6を挟んで記録媒体4の搬送下流側
にドラムアース用接点ピン35a及び帯電バイアス用接点
ピン35cを配置し、前記転写ローラ6よりも記録媒体4
の搬送方向上流側に現像バイアス接点用ピン35bを配置
している。従って、プロセスカートリッジBに設けられ
た接点18a,18b,18cもこれに合わせて、図43に示す
ように、感光ドラム9よりも記録媒体搬送方向下流側に
ドラムアース用接点18a及び帯電バイアス用接点18cを
配置し、感光ドラム9よりも記録媒体搬送方向上流側に
現像バイアス用接点18bを配置している。
【0140】ここで図51を用いて、プロセスカートリッ
ジBの各電気接点の配置について説明する。尚、図51は
感光体ドラム9と各電気接点18a,18b,18cとの配置
関係を模式的に示した下視平面図である。
【0141】さて、図51に示す通り、感光体ドラム9の
長手方向に対して同じ側であって、フランジギヤ9cの
設けられている側とは反対側に前記接点18a,18b,18
cが配置されており、また前記感光体ドラム9の位置す
る一方側(現像手段12側)に現像バイアス用接点18bが
配置されており、他方側(クリーニング手段13側)にド
ラムアース用接点18a及び帯電バイアス用接点18cが配
置されている。そして前記ドラムアース用接点18aと前
記帯電バイアス用接点18cは略直線上に並んで配置され
ている。また現像バイアス用接点18bは、前記ドラムア
ース用接点18aと前記帯電バイアス用接点18cの設けら
れた位置よりも僅かに前記感光ドラム9の長手方向外側
に配置されている。また前記ドラムアース用接点18a、
前記現像バイアス用接点18b,及び前記帯電バイアス用
接点18cはこの順に前記感光ドラム9の外周面から遠ざ
かって配置されている。更に前記現像バイアス用接点18
bの面積が前記ドラムアース用接点18aの面積、前記帯
電バイアス用接点18cの面積よりも大きい。また前記感
光ドラム9の長手方向に対して前記感光ドラム9の内周
面に前記ドラムアース用接点18aのと一体のドラム内面
接点である腕部18a3が接触している位置よりも外側に、
前記現像バイアス用接点18b、前記ドラムアース用接点
18a及び前記帯電バイアス用接点18cが配置されてい
る。
【0142】前述したように、画像形成装置に着脱可能
なプロセスカートリッジと、装置本体との電気接点を、
プロセスカートリッジ本体への位置決め・突き当て側と
することにより、装置本体接点部とプロセスカートリッ
ジ接点部との位置精度を向上させ、接点不良の防止を行
うことが出来、また接点をプロセスカートリッジの長手
方向非駆動側に設けることにより、装置本体側接点部の
形状の容易化や小型化が実現できる。
【0143】更にはプロセスカートリッジの接点位置を
プロセスカートリッジ外形よりも内側に設けることによ
り、接点部への異物の付着や、これによる接点の錆、或
いは外力による接点の変形を防止できる。
【0144】また電気接点のうち、現像バイアス用接点
を感光体よりも現像器側の位置へ、感光体のアース用接
点と帯電バイアス用接点とをクリーニング手段側の位置
へ設けることにより、プロセスカートリッジ内の電極形
状を簡易化することが出来、プロセスカートリッジの小
型化を実現することが出来る。
【0145】尚、本実施形態の各サイズを例示するが、
本発明はこれに限定されるものでなく、適宜選択出来る
ものである。
【0146】(1)感光ドラム9とドラムアース用接点
18aとの距離(X1)→約 6.0mm
【0147】(2)感光ドラム9と帯電バイアス用接点
18cとの距離(X2)→約18.9mm
【0148】(3)感光ドラム9と現像バイアス用接点
18bとの距離(X3)→約13.5mm
【0149】(4)帯電バイアス用接点18cの横長さ
(Y1) →約 4.9mm
【0150】(5)帯電バイアス用接点18cの縦長さ
(Y2) →約 6.5mm
【0151】(6)ドラムアース用接点18aの横長さ
(Y3) →約 5.2mm
【0152】(7)ドラムアース用接点18aの縦長さ
(Y4) →約 5.0mm
【0153】(8)現像バイアス用接点18bの横長さ
(Y5) →約 7.2mm
【0154】(9)現像バイアス用接点18bの縦長さ
(Y6) →約 8.0mm
【0155】(10)フランジギヤ9cの直径(Z1)
→約28.6mm
【0156】(11)ギヤ9iの直径(Z2) →約26.1
mm
【0157】(12)フランジギヤ9cの幅(Z3) →
約 6.7mm
【0158】(13)ギヤ9iの幅(Z4) →約 4.3m
【0159】(14)フランジギヤ9cの歯数 →33歯
【0160】(15)ギヤ9iの歯数 →30歯
【0161】尚、ここでフランジギヤ9cとギヤ9iと
について説明する。ギヤ9c,9iはハス歯ギヤであっ
て、ギヤ9cが本体側から駆動力を受けると、下枠体15
に遊びを有して取り付けられている感光ドラム9はギヤ
9c方向へスラスト力を受ける。
【0162】ギヤ9cは磁性トナーを用いる黒色画像用
のカートリッジの際に用いられるものである。この黒色
画像用カートリッジが装置本体に装着されるとギヤ9c
は装置本体側のギヤと噛合して、感光ドラム9を回転す
るための駆動力の伝達を受けると共に、現像スリーブ12
dに設けられたギヤと噛合して現像スリーブ12dを回転
する。そしてギヤ9iは、本体側の転写ローラ6と連結
するギヤと噛合して転写ローラを回転する。尚、このと
き転写ローラ6への回転負荷はあまりかからない。
【0163】またギヤ9iは非磁性トナーを用いる色画
像用のカートリッジの際に用いられるものである。この
色画像用のカートリッジが装置本体に装着されると、ギ
ヤ9cが装置本体側のギヤと噛合して感光ドラム9を回
転するための駆動力の伝達を受ける。そしてギヤ9i
は、本体側の転写ローラ6と連結するギヤと噛合して転
写ローラ6を回転すると共に、非磁性トナー用の現像ス
リーブ12dに設けられたギヤと噛合して、現像スリーブ
12dを回転する。
【0164】そしてギヤ9cの方がギヤ9iよりも径が
大きく、幅広であって歯数も多くしてあり、ギヤ9cに
かかる負荷が大きくても、駆動力の伝達を受けて感光ド
ラム9をより確実に回転すると共に、大きな駆動力を伝
達して磁性トナー用の現像スリーブ12dをより確実に回
転することが出来る。
【0165】尚、前記接点ピン35a〜35cの構成は、図
43に示すように、各接点ピン35a〜35cをホルダカバー
36内に脱落不能且つ突出可能に取り付け、ホルダカバー
36を取り付ける電気基板37の配線パターンと各接点ピン
35a〜35cとを導電性圧縮バネ38で電気的に接続してな
る。また前記接点ピン35a〜35cに圧接する各接点18a
〜18cのうち、帯電バイアス用接点18cは上部開閉カバ
ー19の回動支点19b側が曲率をもつように弧状に形成し
ている。これはプロセスカートリッジBを装着した開閉
カバー19を回動支点19bを中心にして矢印R方向へ閉じ
るときに、該支点19bに最も近く開閉カバー19の回転に
伴う回転半径が最も小さい帯電バイアス用接点18cと、
接点ピン35cとの接触が良好に行われる。
【0166】(位置決め構成)前記プロセスカートリッ
ジBを装着して開閉カバー19を閉じたときに、感光ドラ
ム9とレンズユニット1cとの距離及び感光ドラム9と
原稿ガラス1aとの距離が常に一定となるように位置決
めされるが、次にその位置決め構成について説明する。
【0167】感光ドラム9が取り付けられている下枠体
15の長手方向両端部近傍には、図8に示すよう、位置決
め突起15mが突出形成してあり、この突起15mは図5に
示すように上枠体14を連結したときに、該上枠体14に形
成した貫通孔14gを貫通して上方へ突出するように構成
してある。
【0168】また原稿2を読み取るためのレンズアレイ
1c2等を収容したレンズユニット1cは、図44に示すよ
うに、プロセスカートリッジBを装着する上部開閉カバ
ー19に軸1c3を中心にして若干回動可能に取り付けてあ
り、且つ押圧スプリング39によって図44の下方へ付勢す
るように取り付けてある。従って、前記プロセスカート
リッジBを上部開閉カバー19に装着し、該カバー19を閉
じると、図44に示すように、レンズユニット1cの下面
がプロセスカートリッジBの位置決め突起15mに当接す
る。これによりプロセスカートリッジBを画像形成装置
Aに装着したときに、レンズユニット1cに設けたレン
ズアレイ1c2と、下枠体15に設けた感光ドラム9との距
離が高精度で位置決めされ、原稿2を光学的に読み取っ
た光像がレンズアレイ1c2を介して感光ドラム9の表面
に正確に照射する。
【0169】また前記レンズユニット1c内には、図45
に示すように、位置決めコマ40が設けてあり、該コマ40
が上部開閉カバー19の貫通孔19cからカバー上部へ僅か
に突出するように構成している。この位置決めコマ40は
図46に示すように、原稿読取スリットの両側に僅かに突
出するように設けてある。従って、開閉カバー19へプロ
セスカートリッジBを装着して該カバー19を閉じて画像
形成を行うと、前述したように下枠体15の位置決め突起
15mがレンズユニット1cの下面に当接し、原稿ガラス
1aが移動する際に原稿ガラス1aが前記位置決めコマ
40に乗り上げるようにして移動する。これにより、原稿
ガラス1aに載置した原稿2と、下枠体15に設けた感光
ドラム9との距離が常に一定になり、原稿2からの反射
光が正確に感光ドラム9に照射するようになる。
【0170】このため原稿2の記載情報を光学的に読み
取り、感光ドラム9への露光が的確に行われるために、
高品位の画像形成が可能となるものである。
【0171】(駆動伝達構成)次に前記画像形成装置A
に装着したプロセスカートリッジBの感光ドラム9への
駆動力伝達について説明する。
【0172】プロセスカートリッジBを画像形成装置A
に装着すると、感光ドラム9の回転軸9fが装置本体16
側の軸支持部材33に支持されることは前述した。この軸
支持部材33は、図47に示すように、ドラム回転軸9fの
支持部33aとスリーブ回転軸12d2の突当部33bとが一体
的に形成してある。そして前記前記ドラム支持部33aの
上部にはオーバーラップ部(本実施形態ではLD = 1.8
mm)33cが形成してあり、装着したドラム回転軸9f
が上方へ浮き上がるのを防止するように構成している。
【0173】また前記ドラム回転軸9fが支持部33aで
支持されたときに、スリーブ回転軸12d2はスリーブ突当
部33bに突き当たり、スリーブ回転軸12d2が下方へ落ち
込むのを防止している。更に上部開閉カバー19を閉じた
ときにプロセスカートリッジBの上枠体14から突出した
下枠体15の位置決め突起15pが開閉カバー19に設けた突
当部19cに当接するように構成している。
【0174】従って、装置本体16側の駆動ギヤ41を駆動
して該ギヤ41と噛合した感光ドラム9のフランジギヤ9
cに駆動力を伝達した場合、プロセスカートリッジBは
ドラム回転軸9fを中心にして図47の矢印i方向へ回転
しようとする反力が生ずる。しかし、スリーブ回転軸12
d2がスリーブ突当部33bに突き当たり、且つ上枠体14か
ら突出した下枠体15の位置決め突起15pが突当部19cに
当接するため、プロセスカートリッジBの回転が規制さ
れる。
【0175】この下枠体15の下面は前述したように記録
媒体4のガイドとして機能するものであるが、下枠体15
が前記の如く装置本体に突き当たって位置決めされる為
に、感光ドラム9、転写ローラ6、記録媒体4のガイド
部15h1,15h2の位置関係が精度良く保たれ、記録媒体4
の搬送及び像転写が精度良く行われる。
【0176】また前記駆動力伝達の際はプロセスカート
リッジBの回転反力のみならず、フランジギヤ9cから
スリーブギヤ12jへ駆動力が伝達される際の反力によっ
ても現像スリーブ12dは下方へ付勢される。このときス
リーブ回転軸12d2が突当部33bに突き当たらないと、画
像形成に際して現像スリーブ12dは常に下方へ付勢され
るようになるために、現像スリーブ12dの位置が下方へ
ズレてしまうことがあり、且つ現像スリーブ12dを取り
付けている下枠体15が変形してしまうことがある。この
点で本実施形態にあっては、画像形成に際して前記スリ
ーブ軸受12d2が突当部33bに突き当たるために前述した
不都合は生じない。
【0177】尚、現像スリーブ12dは図20に示すよう
に、スリーブ軸受12iを介してスプリング12jによって
感光ドラム9に付勢されている。このとき前記スリーブ
軸受12iがスライドし易いように、図48に示すように構
成しても良い。これは回転軸12d2を受ける軸受12mを軸
受ホルダ12nで保持し、この軸受ホルダ12nに前記軸受
12mがスライドし得る長孔12n1を設け構成している。こ
のようにすると、図49に示すように、軸受ホルダ12nが
軸支持部材33のスリーブ突当部33bに突き当たって支持
され、この状態で軸受12mが長孔12n1の範囲で矢印方向
にスライドし得るものである。尚、本実施形態では、突
当部33bの傾斜角度(図47にθで示す)を約40°として
いる。
【0178】また現像スリーブ12dの支持はスリーブ軸
の先端でなくても、図52(a),(b)に示すように、
スリーブ軸受52の下端及びスリーブ軸受52の下端に当接
する下枠体15の下部を装置本体に設けた受け部53で受け
るようにしても良い。
【0179】また本実施形態では前記感光ドラム9のフ
ランジギヤ9cと、これに駆動力を伝達する駆動ギヤ41
との噛合は、図47に示すように、フランジギヤ9cの回
転中心からの鉛直線に対して前記中心からフランジギヤ
9cの回転中心を結んだ線が僅かな角度α(本実施形態
では約1°)だけ反時計回転方向へずれるように構成し
ている。そして駆動ギヤ41からフランジギヤ9cへの駆
動力伝達方向Fが上向きになるように構成している。本
来、前記角度αは、20°以上に設定することにより下向
きの力で浮き上がり防止を行うことが出来るが、本実施
形態では約1°に設定している。
【0180】このように角度αを約1°に設定すること
により、プロセスカートリッジBを画像形成装置Aから
取り外すために上部開閉カバー19を矢印j方向へ回転し
て開くとき、フランジギヤ9cが駆動ギヤ41に引っ掛か
ることなくスムーズに噛合解除できるようになる。また
前記のように駆動伝達方向Fを上向きにすると、ドラム
回転軸9fが上方へ押され、ドラム支持部33aから外れ
ようとするが、本実施形態では前記支持部33aにオーバ
ーラップ部33cが形成してあるために、ドラム回転軸9
fがドラム支持部33aから外れることはない。
【0181】(リサイクル構成)前記構成のプロセスカ
ートリッジBはリサイクル可能に構成してあるが、次に
そのリサイクル構成について説明する。一般的にこれま
でのプロセスカートリッジはトナーを使い終わると廃棄
していた。しかし本実施形態に係るプロセスカートリッ
ジBは地球資源及び自然環境を保護するために、トナー
溜め12a内のトナーを使い終わると上下枠体14,15を分
解し、前記トナー溜め12a内に再度トナーを収容して再
利用出来るように構成している。
【0182】即ち、図4、図8及び図9に示す上下枠体
14,15を結合している係止爪14aと係止開口15a、係止
爪14aと係止突部15b、係止爪14cと係止開口15d、及
び係止爪15cと係止開口14bのそれぞれの係止状態を解
除することにより上下枠体14,15を分解することが出来
る。この係止解除は例えば図50に示すように、使用済み
のプロセスカートリッジBを分解工具42にセットし、ロ
ッド42aを突き出して係止爪14aを押すことにより簡単
に行うことが出来る。また前記分解工具42を使用しなく
ても前記各係止爪14a,14c,15cを押すことにより分
解することが出来る。
【0183】前記のようにして図8及び図9に示すよう
に上下枠体14,15に分解した後に、エアーを吹きつける
等してカートリッジ内部に付着した廃トナーを除去して
クリーニングする。このとき感光ドラム9や現像スリー
ブ12d或いはクリーニング手段13はトナーと直接接触す
る部材であるために廃トナーが多く付着している。これ
に対して帯電ローラ10はトナーとは直接接触しない部材
であるために廃トナーが付着している度合いが少ない。
従って、帯電ローラ10のクリーニングは感光ドラム9や
クリーニング手段13等のクリーニングに比べて容易にな
し得るが、本実施形態では前記帯電ローラ10は、下枠体
15に設けられた感光ドラム9、現像スリーブ12d、クリ
ーニング手段13とは別体の上枠体14に設けてあるため
に、下枠体15と分割した上枠体14のクリーニングを容易
に行うことが出来るものである。
【0184】この分解ラインは図39(b)に示すよう
に、前述の如くして上下枠体14,15を分割し、上下枠体
14,15ごとに分解クリーニングし、上枠体14にあっては
帯電ローラ10等、下枠体15にあっては感光ドラム9や現
像スリーブ12d、現像ブレード12eやクリーニングブレ
ード13a等の各部品レベルに分解クリーニングする簡単
なものとなる。
【0185】前記廃トナー等のクリーニングを行った後
は、図9に示すように、開口12a1にカバーフィルム28を
貼り付けて前記開口12a1を封鎖し、トナー溜め12aの側
面に設けたトナー充填口から新しいトナーを充填して該
充填口を蓋12a2で被蓋する。そして上下枠体14,15を前
述した係止爪14aと係止開口15a、係止爪14aと係止突
部15b、係止爪14cと係止開口15d、及び係止爪15cと
係止開口14bのそれぞれを係止して両枠体14,15を連結
することにより、プロセスカートリッジBが再度使用し
得るようになる。
【0186】尚、前記上下枠体14,15を再度連結する際
に、係止爪14aと係止開口15a、係止爪14aと係止突起
15b等を係止するが、プロセスカートリッジBの再利用
の回数が多くなってくると、前記係止爪と係止開口との
係止がきかなくなることが考えられる。そのため本実施
形態では枠体の4隅近傍にネジ溝を設けている。即ち、
図8及び図9に示す上枠体14の嵌合凹部14dと嵌合凸部
14e及びこれらと嵌合する下枠体15の嵌合凸部15eと嵌
合凹部15fに貫通したネジ溝を設けている。これにより
前記係止爪による係止がきかなくなっても、上下枠体1
4,15を結合して前記嵌合凸部と嵌合凹部をそれぞれ嵌
合させ、前記ネジ溝にネジを螺合することによって両枠
体14,15を強固に結合することが可能となる。
【0187】{画像形成動作}次に前記プロセスカート
リッジBを画像形成装置Aに装着して画像形成を行う場
合の動作について説明する。
【0188】図1に示す原稿ガラス1aに原稿2をセッ
トし、且つ給送トレイ3に記録媒体4をセットする。次
に図示しないコピーボタンを押すと、光源1c1が点灯す
ると共に原稿ガラス1aが画像形成装置上部を図1の左
右に移動して原稿記載情報を光学的に読み取る。
【0189】一方、前記読み取りと同期するようにして
給送ローラ5a及びレジストローラ対5c1,5c2が回転
して記録媒体4を画像形成部へ搬送する。そして前記レ
ジストローラ対5c1,5c2の搬送タイミングと同期して
感光ドラム9が図1の矢印d方向へ回転し、このドラム
9に対して帯電手段10によってドラム表面を均一に帯電
すると共に、前記読取手段1によって読み取った光像を
露光手段11を介して感光ドラム9上に露光して潜像を形
成する。
【0190】前記潜像形成と同時にプロセスカートリッ
ジBの現像手段12が駆動し、トナー送り機構12bが駆動
してトナー溜め12a内のトナーを現像スリーブ12d方向
へ送り出すと共に、回転する現像スリーブ12dにトナー
層が形成される。この現像スリーブ12dに感光ドラム9
の帯電極性と同極性で略同電位の電圧を印加して感光ド
ラム9の潜像をトナー現像する。前記感光ドラム9と転
写ローラ6の間に記録媒体4を搬送し、且つ転写ローラ
6に前記トナーと逆極性の電圧を印加することにより、
感光ドラム9上のトナー像を記録媒体4に転写する。
【0191】前記トナー像を転写した感光ドラム9は矢
印d方向へ回転し、クリーニングブレード13aによって
感光ドラム上に残ったトナーを掻き落として除去すると
共に、スクイシート13bによって廃トナー溜め13cへ集
める。
【0192】一方、前記の如くしてトナー画像を形成し
た記録媒体4を搬送ベルト5dによって定着手段7へ搬
送し、該定着手段7において熱及び圧力を印加して記録
媒体4にトナー定着を行った後、排出ローラ5f1,5f2
によって記録媒体4を排出トレイ8へ排出する。このよ
うにして原稿記載情報が記録媒体4に記録されるもので
ある。
【0193】前述した実施形態では部品としての現像ブ
レード12e及びクリーニングブレード13aをビス24a,
24bによってビス止めするようにした例を示したが、図
53に示すように、現像ブレード12e及びクリーニングブ
レード13aの長手方向両端部に形成した嵌入突起43a,
43bを装置本体16の嵌入部44a,44bに強制嵌入して現
像ブレード12e及びクリーニングブレード13aを下枠体
15に取り付ける構成にした場合には、前記嵌入突起43
a,43bの近傍に前記ブレード12e,13aをビス止めす
るためのビス孔45を設け、装置本体16側に前記ビス孔に
対応するビス孔45を設けておくと良い。(尚、前記嵌入
突起43a,43bの代わりにハーフパンチや円ボス等の突
起をブレード12e,13aの長手方向両端部付近に設ける
構成にしても良い)。
【0194】このようにすると、プロセスカートリッジ
Bをリサイクルして繰り返し使用し、前記ブレード12
e,13aの嵌入部がガタつくようになった場合、両ブレ
ード12e,13aをビスによって強固に固定することが出
来る。
【0195】また前述した実施形態では図29で示したよ
うに、下枠体15に感光ドラム9を最後に組み込むため
に、ドラムガイド部材25a,25bの間隔Lよりも感光ド
ラム9の外径Dを小さくした例を示したが、この構成は
図54に示すように感光ドラム9を上枠体14に感光ドラム
9を組み込む場合でもドラムガイド部材25a,25bの間
隔Lよりも感光ドラム9の外径Dを小さくし、感光ドラ
ム9を最後に組み込むようにすれば、前述した実施形態
と同様に感光ドラム9の表面に傷を付けるおそれがなく
なる。尚、図54に於いて前述した実施形態と同様の機能
を有する部分は同一符号を付しており、上枠体14と下枠
体15は係止突起47aと係止孔47bとを係止し、且つビス
48によって結合するものである。
【0196】また前述した実施形態では図35に示したよ
うに、感光ドラム9及び現像スリーブ12dを軸受部材26
で支持するようにしたが、感光ドラム9の回転軸方向一
端にフランジギヤ9cを設け、他端に転写ローラギヤ49
を設けた場合には図55に示すように構成しても良い。
尚、この場合も前述した実施形態と同様の機能を有する
部分は同一符号を付している。
【0197】図55に於いては、感光ドラム9の両端にフ
ランジギヤ9cと転写ローラギヤ49が接着、カシメ等で
固定してあり、軸受部材26のドラム位置決めは転写ロー
ラギヤ49の突部49aを軸受部26aで軸支している。この
場合、感光ドラム9のアースを行うために、感光ドラム
9内には中心部に「く」字状に曲げた接点部をもつドラ
ムアース板50が内接固定されており、転写ローラギヤ49
の中心にあいた孔に嵌入するドラムアース軸51が、その
先端でドラムアース板50と常に接するようになってい
る。このドラムアース軸51はステンレス鋼等の導電性金
属からなり、ドラムアース板49もリン青銅、ステンレス
鋼板等の導電性金属からなる。プロセスカートリッジB
が画像形成装置Aに装着される際には、ドラムアース軸
51の頭部分51aが装置本体の軸支持部材26に支持され
る。このときドラムアース軸51の頭部分51aは装置本体
側のドラムアース用接点ピンと接触してドラムアースと
なる。この場合でも、感光ドラム9と現像スリーブ12d
の双方を1部品である軸受部材26によって前述した実施
形態と同様に感光ドラム9と現像スリーブ12d等との位
置精度を高めることが出来る。
【0198】また本発明に係るプロセスカートリッジB
は前述のように単色の画像を形成する場合のみならず、
現像手段12を複数設け、複数色の画像(例えば2色画
像、3色画像或いはフルカラー等)を形成するカートリ
ッジにも好適に適用することが出来る。
【0199】また現像方法としても、公知の2成分磁気
ブラシ現像法、カスケード現像法、タッチダウン現像
法、クラウド現像法等の種々の現像法を用いることが可
能である。
【0200】また帯電手段の構成も、前述した実施形態
では所謂接触帯電方法を用いたが、他の構成として従来
から用いられているタングステンワイヤーの三方周囲に
アルミ等の金属シールドを施し、前記タングステンワイ
ヤーに高電圧を印加することによって生じた正又は負の
イオンを感光ドラム9の表面に移動させ、該ドラム9の
表面を一様に帯電する構成を用いても良いことは当然で
ある。
【0201】尚、前記接触帯電手段としては前記ローラ
型以外にも、ブレード型(帯電ブレード)、パッド型、
ブロック型、ロッド型、ワイヤ型等のものでも良い。
【0202】また感光ドラム9に残存するトナーのクリ
ーニング方法としても、ブレード、ファーブラシ、磁気
ブラシ等を用いてクリーニング手段を構成しても良い。
【0203】また前述したプロセスカートリッジBと
は、像担持体としての例えば電子写真感光体等と、少な
くともプロセス手段の1つを備えたものである。従っ
て、そのプロセスカートリッジの態様としては、前述し
た実施形態のもの以外にも、例えば像担持体と帯電手段
とを一体的にカートリッジ化し、装置本体に着脱可能に
するもの。像担持体と現像手段とを一体化的にカートリ
ッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの。像担持体と
クリーニング手段とを一体的にカートリッジ化し、装置
本体に着脱可能にするもの。更には像担持体と、前記プ
ロセス手段の2つ以上のものを組み合わせて一体的にカ
ートリッジ化し、装置本体に着脱可能にするもの等があ
る。
【0204】また前述した実施形態では画像形成装置と
して電子写真複写機を例示したが、本発明はこれに限定
する必要はなく、例えばレーザービームプリンタ、ファ
クシミリ装置、或いはワードプロセッサ等の他の画像形
成装置に使用することも当然可能である。
【0205】尚、ここで前述した感光ドラム9への駆動
力の伝達について更に具体的に説明する。駆動力の伝達
は図56に示すように、装置本体16に取り付けた駆動モー
タ54からギヤ列G1 〜G5 を介して駆動ギヤG6 へ駆動
力を伝達し、該駆動ギヤG6とプロセスカートリッジB
のフランジギヤ9cとが噛合して感光ドラム9へ回転力
が付与される。また前記モータ54の駆動力は前記ギヤG
4 からギヤ列G7 〜G 11へ駆動力が伝達され、給送ロー
ラ5aに回転力が伝達される。更に前記モータ54の駆動
力はギヤG1 からギヤG12及びG13を介して定着手段7
の駆動ローラ7aへと伝達される。
【0206】また図57及び図58に示すように、第二ギヤ
であるフランジギヤ9cと第一ギヤであるギヤ9iとは
一体的に構成され、両ギヤ9c,9iの一部が下枠体15
の開口部15qから露出している。そしてプロセスカート
リッジBを画像形成装置Aに装着すると、図59に示すよ
うに駆動ギヤG6 が感光ドラム9のギヤフランジ9cと
噛合し、該ギヤ9cと一体的なギヤ9iが転写ローラ6
のギヤ55と噛合する。尚、図59は実線の部分は装置本体
側の部品を示し、二点鎖線の部分はカートリッジ側の部
品を示している。
【0207】前記ギヤ9cとギヤ9iとは歯数が異な
り、前述したように磁性トナーによって黒画像を記録す
るためのカートリッジを装着した場合と、非磁性トナー
によって黒以外の色画像を記録するためのカートリッジ
を装着した場合とで、現像スリーブ12dの回転速度を異
ならせるようにしている。即ち、磁性トナーを用いて黒
画像を記録するためのカートリッジを装着した場合に
は、図60(a)に示すように、ギヤ9cに現像スリーブ
12dのギヤ12kが噛合する。また、非磁性トナーを用い
て黒以外の色画像を記録するためのカートリッジを装着
した場合には図60(b)に示すように、ギヤ9iに現像
スリーブ12dのギヤ12kが噛合し、現像スリーブ12dに
回転力を伝達する。
【0208】そして前述したようにギヤ9cの方がギヤ
9iよりも径が大きく、幅広であって歯数も多くしてあ
り、ギヤ9cにかかる負荷が大きくても、駆動力の伝達
を受けて感光ドラム9をより確実に回転すると共に、大
きな駆動力を伝達して磁性トナー用の現像スリーブ12d
をより確実に回転するものである。
【0209】ここで本願発明の実施形態を適用した感光
体ドラムについて、図61、図62、図63および図64を用い
て、更に詳述する。
【0210】なおいずれの実施形態においても、感光体
ドラムをプロセスカートリッジに組み込んだ例を示す
が、本願発明はこれに限定されるものではなく、感光体
ドラムが直接画像形成装置に組み込まれる構成にも適用
されることは勿論である。
【0211】図61は本願発明の実施形態を適用した感光
体ドラムの斜視図、図62および図63は感光体ドラムを載
置面に載置した状態を示すものであって、図62は感光体
ドラムを載置面に垂直に立てた場合、図63は感光体ドラ
ムを横にして載置面に載置した場合である。
【0212】さて図に示す様に、本願発明の実施形態を
適用した感光体ドラム9は、肉厚約1mmの円筒状のア
ルミニウム製ドラム基体(シリンダー)9aの外周面に
有機感光層を例えばディッピング(dipping)等の方法に
より塗布したものである。そしてアルミニウム製ドラム
基体9aの一端には、前述したフランジギヤ9cおよび
ギヤ9iがかしめ9j等によって固設されている。
【0213】ここでフランジギヤ9cおよびギヤ9iは
ドラムフランジ部分共々一体成型されたものであって、
その材質は例えばポリアセタール・ポリカーボネイト等
である。そしてギヤ9cおよびギヤ9iは共にねじれ角
が約16度のはす歯ギヤであって、駆動力の伝達を受けた
際に、ギヤ9c・ギヤ9i側方向へスラスト力が加わる
方向に歯が傾斜して設けられている。
【0214】またアルミニウム製ドラム基体9aの他端
には、何も設けられてはおらず、アルミニウム製ドラム
基体9aの端面が露出している。更にこのアルミニウム
製ドラム基体9aの周面には、前述有機感光層が設けら
れている。なお例えば、A4サイズの画像を形成するた
めの感光体ドラムの場合、ドラム基体9aの全長は約25
6.5mmであって、前述有機感光層が塗布されている領
域の全長(X1)は約253mm、ギヤ側非塗布領域の全
長(X2)は約 3.5mmである。即ち、前述有機感光層
はドラム基体9aの全長全面にわたって塗布されている
わけではなく、ギヤ側に非塗布領域を設けている。これ
によって、かしめ時の感光層の剥離防止の効果を得てい
る。
【0215】さて本実施形態では、前述した通り、アル
ミニウム製ドラム基体9aの側端にフランジギヤ9cお
よびギヤ9iが並んで設けられており、外側に設けられ
たフランジギヤ9cは内側に設けられたギヤ9iよりも
径が大きい(例えば本実施形態では、フランジギヤ9c
の直径が約28.6mm、ギヤ9iの直径が約26.1mm)。
そこで本実施形態では、少なくとも次の(1)、(2)
の効果を得ている。
【0216】(1)図62に示すように、組み立てやある
いは部品交換等のメンテナンス作業を行う際に、作業机
あるいは床等の載置面60に感光体ドラム9を立てて置い
た場合の安定性が増す。そこでドラムを不用意に倒し
て、感光体表面に傷を付けてしまう虞を減少させること
ができる。
【0217】(2)図63に示すように、作業机あるいは
床等の載置面60に感光体ドラム9を横にして置いた場合
においても、載置面60と接するのはフランジギヤ9cの
ギヤ9i側端部である。そこでドラム9は、ギヤの設け
られていない側を載置面60に付けて、斜めに持ち上がっ
た状態で載置される。したがって、感光体9bはその大
部分が載置面60と接することはなく、やはり感光体表面
に傷を付けてしまう虞を減少させることができる。
【0218】さらに本実施形態においては、フランジギ
ヤ9cが載置面60に接触する際にフランジギヤ9cが荷
重負荷を特に受ける部分は、フランジギヤ9cの歯先で
あってギヤ9iがわ端部である。そこで相手ギヤと噛み
合う際に、通常相手ギヤは相互に干渉するのを避けるた
めに間隔をあけて設けられるものであって、この部分は
通常相手ギヤとの噛み合いには使用しない。したがって
万が一この部分が荷重負荷によって損傷(打痕等が付
く)したとしても、画像形成に支障をきたさない程度の
駆動伝達を行うことができ、感光体ドラムが回転ムラを
生じることはない。
【0219】更に図64を用いて、前述実施形態について
さらに詳述する。図64は感光体ドラムを軸に支持した状
態を示す側断面図である。図に示す通り、感光体ドラム
9の一端は前述ドラムフランジを兼ねるフランジギヤ9
c(ギヤ9i)を介して軸9fによって軸支持部材34に
支持されている。またその他端は軸受部材26によって軸
支持部材33に支持されている。そこで感光体ドラム9
は、フランジギヤ9cが本体側のギヤG6と噛合して駆
動力の伝達を受けて回転する際に、精度良く良好に回転
することができる。
【0220】ここでフランジギヤ9cおよびギヤ9iが
一体成型されたギヤ部9kには、軸9fが貫通するため
の貫通孔9lが設けられている。本実施形態では図64に
示す通り、貫通孔9lのうち外側に設けられたフランジ
ギヤ9cに対応する部分の径(g2 )を軸9fの外径
(本実施形態では約8mm)と略同じにして(本実施形
態では約8mm)、一方内側に設けられたギヤ9iに対
応する部分の径(g3 )を軸9fの外径よりも大きくし
てある(本実施形態では約9mm)。そこで本実施形態
によれば、貫通孔9lは、外側に設けられたフランジギ
ヤ9cに対応する部分9mで軸9fと嵌合することにな
る。したがってフランジギヤ9cが装置本体側から駆動
を受ける際に、軸9fの根元の部分に駆動による力9n
が掛かることになり、軸9fの倒れを小さくすることが
できる。よって本実施形態によれば、感光体ドラム9は
ドラム9の回転時に軸9fとの間で振れることがないの
で、これによっても感光体ドラム9は精度良く良好に回
転することができる。
【0221】
【発明の効果】本発明は前述したように、貫通孔のうち
前記第二ギアに対応する部分は、前記回転軸の外径と略
同じ径を有し、前記貫通孔のうち前記第一ギアに対応す
る部分は、前記回転軸の外径よりも大きい径を有するよ
う構成した。これにより、貫通孔の径を、第2ギアに対
応する部分では回転軸と略同じ径として嵌合させ、第1
ギアに対応する部分では回転軸より大きい径にすること
で嵌合させないようにすることで、回転軸からの駆動伝
達は貫通孔のうち前記第二ギアに対応する部分のみで行
われることとなり、大きな負荷を受けている第2ギアに
対応する貫通孔の部分についての精度のみが、一体成型
されたギア部の回転精度を支配することとなり、少なく
ともこの第2ギアに対応する貫通孔の部分さえ適切に嵌
合していれば、十分な回転精度が確保できる。また、貫
通孔のうち前記第二ギアに対応する部分は、前記回転軸
の外径と略同じ径を有し、前記貫通孔のうち前記第一ギ
アに対応する部分は、前記回転軸の外径よりも大きい径
を有するよう構成したことに加え、第二ギヤは、前記第
一ギヤと同軸で、かつ、外側に設けられ、画像形成装置
から駆動力を受けるよう構成した。これにより、回転軸
の固定側に近い位置で負荷を受けることができ、回転軸
の倒れを小さくし、回転精度を確保する事ができる。こ
のため、簡易で加工容易な部品構成で、ギアの回転精度
を確保することが可能になり、像担持体の回転時に軸の
振れを防止して像担持体を精度良く回転させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プロセスカートリッジを装着した複写機の全体
断面説明図である。
【図2】トレイを開いた状態の複写機の外観説明図であ
る。
【図3】トレイを閉じた状態の複写機の外観説明図であ
る。
【図4】プロセスカートリッジの断面説明図である。
【図5】プロセスカートリッジの外観説明図である。
【図6】プロセスカートリッジを逆さにした外観説明図
である。
【図7】プロセスカートリッジの上下枠体を分割した断
面説明図である。
【図8】プロセスカートリッジの下枠側の内部斜視説明
図である。
【図9】プロセスカートリッジの上枠側の内部斜視説明
図である。
【図10】感光ドラムの断面説明図である。
【図11】帯電音の測定状態の説明図である。
【図12】充填物の位置に対する帯電音の測定結果の説
明図である。
【図13】ドラムアース用接点の説明図である。
【図14】ドラムアース用接点の他の実施形態の説明図
である。
【図15】二股に分かれていないドラムアースを用いた
実施形態の断面説明図である。
【図16】二股に分かれていないドラムアースを用いた
実施形態の斜視説明図である。
【図17】帯電ローラの取り付け構成を示す説明図であ
る。
【図18】(a)は露光シャッタの斜視説明図、(b)
は断面説明図である。
【図19】攪拌羽根による非磁性トナー送り構成の説明
図である。
【図20】感光ドラム9と現像スリーブ12dの位置関係
と、現像スリーブ12dの加圧方法を示す横断面説明図で
ある。
【図21】(a)は図12−1のA−A断面を示す縦断面
図、(b)は図12−1のB−B断面を示す縦断面図であ
る。
【図22】現像スリーブ軸受にかかる加圧力の説明図で
ある。
【図23】スクイシートの上端がうねった状態の説明図
である。
【図24】(a)はスクイシートの下端から両面テープ
がはみ出した状態の説明図、(b),(c)は前記はみ
出した両面テープに貼付工具が貼りついた状態説明図で
ある。
【図25】(a)は湾曲した取付面に対して下端が湾曲
したスクイシートを貼り付けた状態説明図、(b)は前
記取付面の湾曲を解放してスクイシートの上端にテンシ
ョンを付与した状態説明図である。
【図26】スクイシートの下端中央部を直線的な幅広に
形成した説明図である。
【図27】スクイシート取付面を押圧して湾曲させる実
施形態の説明図である。
【図28】下枠体の下面で記録媒体をガイドする説明図
である。
【図29】感光ドラムを最後に組み込む状態説明図であ
る。
【図30】現像ブレード及びクリーニングブレードを貼
着する実施形態の説明図である。
【図31】プロセスカートリッジを組み立てる断面説明
図である。
【図32】プロセスカートリッジの感光ドラムを組み入
れるときのガイド部材の取付位置を示す説明図である。
【図33】ブレード支持部材の端部にドラムガイドを設
けた構成説明図である。
【図34】感光ドラム及び現像スリーブの軸受部材の取
り付け説明図である。
【図35】軸受部材を取り付けた状態の感光ドラムと現
像スリーブの状態を示す断面説明図である。
【図36】カバーフィルム及びティアテープの説明図で
ある。
【図37】ティアテープが把手から露出している説明図
である。
【図38】プロセスカートリッジを手で持った状態説明
図である。
【図39】(a)はプロセスカートリッジの組立、出荷
ラインの説明図、(b)はプロセスカートリッジの分解
クリーニングラインの説明図である。
【図40】プロセスカートリッジを画像形成装置に装着
する状態説明図である。
【図41】図24に示す異なるプロセスカートリッジを装
着する例の説明図である。
【図42】装置本体に設けた3個の接点の配置説明図で
ある。
【図43】3個の接点の構成説明図である。
【図44】下枠体とレンズユニットの位置決め構成説明
図である。
【図45】下枠体と原稿ガラスの位置決め構成説明図で
ある。
【図46】位置決めコマの取り付け位置を示す説明図で
ある。
【図47】ドラム回転軸及びスリーブ回転軸とこれらの
軸支持部材の関係及び駆動ギヤによる感光ドラムのフラ
ンジギヤへの駆動力伝達方向の説明図である。
【図48】現像スリーブがスライドし易いようにした実
施形態の斜視図である。
【図49】現像スリーブがスライドし易いようにした実
施形態の斜視図である。
【図50】上枠体と下枠体の連結を解除する場合の説明
図である。
【図51】感光ドラムに取り付けたギヤ及び電気接点の
説明図である。
【図52】現像スリーブを受ける他の実施形態の説明図
である。
【図53】現像ブレード及びクリーニングブレードを装
置本体に嵌着する構成に於いて、各ブレードをビス止め
可能にした構成説明図である。
【図54】感光ドラムを最後に組み込む他の実施形態の
説明図である。
【図55】感光ドラム及び現像スリーブを支持する軸受
部材の他の実施形態の説明図である。
【図56】装置本体の駆動モータから、各部材への駆動
力伝達の構成説明図である。
【図57】感光ドラム取り付けたフランジギヤと一体的
なギヤとが下枠体から露出している状態説明図である。
【図58】感光ドラム取り付けたフランジギヤと一体的
なギヤとが下枠体から露出している状態説明図である。
【図59】装置本体側の駆動ギヤと感光ドラム及び転写
ローラへの駆動伝達を示すギヤ列の説明図である。
【図60】磁性トナーと非磁性トナーにより現像スリー
ブへの駆動伝達構成が異なることを示す説明図である。
【図61】本願発明の実施形態を適用した感光体ドラム
の斜視図である。
【図62】本願発明の実施形態を適用した感光体ドラム
を載置面に立てた場合を示す側面図である。
【図63】本願発明の実施形態を適用した感光体ドラム
を横にして載置面に載置した場合を示す側面図である。
【図64】本願発明の実施形態を適用した感光体ドラム
が装着された状態を示す側断面図である。
【符号の説明】 A…画像形成装置、B…プロセスカートリッジ、1…原
稿読取手段、1a…原稿ガラス、1b…原稿押さえ板、
1b1…スポンジ、1b2…係止溝、1c…レンズユニッ
ト、1c1…光源、1c2…短焦点結像レンズアレイ、1c3
…軸、2…原稿、3…給送トレイ、3a,3b…軸、3
c…係止突起、4…記録媒体、5…搬送手段、5a…給
送ローラ、5b…摩擦パッド、5c1,5c2…レジストロ
ーラ、5d…搬送ベルト、5e…ガイド部材、5f1,5
f2…排出ローラ、6…転写手段、7…定着手段、7a…
駆動ローラ、7b…ホルダ、7c…加熱体、7d…テン
ション板、7e…定着フィルム、7f…引張バネ、7g
…加圧ローラ、8…排出トレイ、8a,8b…軸、8c
…係止突起、9…感光ドラム、9a…ドラム基体、9b
…有機感光層、9c…フランジギヤ、9d…充填物、9
e…接着剤、9f…回転軸、9i…ギヤ、10…帯電手
段、10a…スプリング、10b…ローラ軸、10c…摺動軸
受、10c1…ストッパー部、10d…スライドガイド爪、10
e…ストッパー部、11…露光手段、11a…開口部、11b
…シャッタ部材、11b1…軸、11b2…突当部、11c…捩じ
りコイルバネ、12…現像手段、12a…トナー溜、12a1…
開口、12a2…充填口蓋、12b…トナー送り機構、12b1…
送り部材、12b2…アーム部材、12b3…軸、12b4…係止突
起、12b5…長孔、12c…磁石、12d…現像スリーブ、12
d1…リング当接部、12d2…回転軸、12e…現像ブレー
ド、12e1…ブレード支持部材、12e2…突出部、12f…蓋
部材、12f1…垂下部材、12g弾性ローラ、12h…非磁性
トナー送り機構、12i…スリーブ軸受、12j…スプリン
グ、12k…スリーブギヤ、12m…軸受、12n…軸受ホル
ダ、12n1…長孔、13…クリーニング手段、13a…クリー
ニングブレード、13a1…ブレード支持部材、13a2…突出
部、13b…スクイシート、13c…廃トナー溜め、13c1…
仕切板、13d…取付面、13e…両面テープ、13f…下
端、14…上枠体、14a…係止爪、14b…係止開口、14c
…係止爪、14d…嵌合凹部、14e…嵌合凸部、14f…把
手部、14g…貫通孔、14h…嵌合凸部、14i…滑り止め
用リブ、15…下枠体、15a…係止開口、15b…係止突
部、15c…係止爪、15d…係止開口、15e…嵌合凸部、
15f…嵌合凹部、15g…開口、15h1…両側ガイド部、15
h2…中央ガイド部、15i…規制突起、15j…逃げ凹部、
15k…把手部、15m…位置決め突起、15n…嵌合凹部、
15p…位置決め突起、15q…開口部、16…装置本体、16
a…把手、17…冷却ファン、18a…ドラムアース用接
点、18a1…基部、18a2…係止孔、18a3…腕部、18a4…半
球状凸部、18b…現像バイアス用接点、18c…帯電バイ
アス用接点、18c1…一端、18c2…他端、18d…導電性部
材、19…上部開閉カバー、19a…突起部、19b…回動支
点、19c…突当部、20…引張工具、20a…押圧工具、21
…貼付工具、22…保護カバー、22a…軸、23…下ガイド
部材、24a,24b…ビス、24c,24d…接着剤、25a,
25b…ドラムガイド部材、26…軸受部材、26a…軸受
部、26b…軸受部、26c…Dカット穴部、26d…ドラム
軸部、26a…ドラム軸部、27…ティアテープ、28カバー
フィルム、29…装填部材、29a…嵌合窓、29b…凹部、
30…誤装着防止用突部、31…ガイド突条、32…ガイド
板、33…軸支持部材、33a…ドラム支持部、33b…スリ
ーブ突当部、33c…オーバーラップ部、34…軸支持部
材、35a…ドラムアース用接点ピン、35b…現像バイア
ス用接点ピン、35c…帯電バイアス用接点ピン、36…ホ
ルダカバー、37…電気基板、38…導電性バネ、39…押圧
スプリング、40…位置決めコマ、41…駆動ギヤ、42…分
解工具、42a…ロッド、43a,43b…嵌入突起、44a,
44b…ブレード嵌入部、45…ビス孔、46a…軸受、46b
…スライド軸受、46c…軸受、47a…係止突起、47b…
係止孔、48…ビス、49…転写ローラギヤ、49a…突部、
50…ドラムアース板、51…ドラムアース軸、51a…頭部
分、52…スリーブ軸受、53…受け部、54…駆動モータ、
55…転写ローラギヤ、S…トナー漏れ防止シール、M…
マイク、G1 〜G13…ギヤ
フロントページの続き (72)発明者 関根 一美 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 渡辺 一史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 小林 和典 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 野田 晋弥 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 笹子 悦一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 清水 康史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 池本 功 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−240069(JP,A) 特開 平4−107343(JP,A) 特開 平2−166470(JP,A) 特開 平4−128849(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/00 550 G03G 21/16 - 21/18 G03G 21/00 350 G03G 15/08

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体と、 前記像担持体に作用するプロセス手段と、 前記像担持体の端部に設けられる第一ギヤと、 前記第一ギヤと同軸で、かつ、外側に設けられ、画像形
    成装置から駆動力を受ける第二ギヤと、 を有し、画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッ
    ジにおいて、 前記第一ギアと前記第二ギアとは一体成型されたギア部
    を構成し、 該ギア部には、該ギア部より外側で固定された回転軸が
    貫通するための貫通孔が設けられ、 該貫通孔のうち前記第二ギアに対応する部分は、前記回
    転軸の外径と略同じ径を有し、 前記貫通孔のうち前記第一ギアに対応する部分は、前記
    回転軸の外径よりも大きい径を有する、 ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記第二ギヤは前記第一ギヤよりも径が
    大きいことを特徴とする請求項1のプロセスカートリッ
    ジ。
  3. 【請求項3】 前記第一ギヤは前記第二ギヤを介して受
    けた駆動力を回転体に伝達することを特徴とする請求項
    2のプロセスカートリッジ。
  4. 【請求項4】 前記プロセス手段は前記像担持体上に形
    成された潜像を現像する現像手段を備え、前記回転体は
    前記現像手段の現像スリーブであることを特徴とする請
    求項3のプロセスカートリッジ。
  5. 【請求項5】 前記回転体は前記像担持体上に形成され
    た像を記録媒体に転写する転写ローラであることを特徴
    とする請求項3のプロセスカートリッジ。
  6. 【請求項6】 前記第一ギヤ及び前記第二ギヤは、はす
    歯ギヤであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    かのプロセスカートリッジ。
  7. 【請求項7】 前記像担持体は電子写真感光体であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至6のいずれかのプロセスカ
    ートリッジ。
  8. 【請求項8】 前記プロセス手段は前記像担持体を帯電
    する帯電手段を備えることを特徴とする請求項1乃至7
    のいずれかのプロセスカートリッジ。
  9. 【請求項9】 前記プロセス手段は前記像担持体をクリ
    ーニングするクリーニング手段を備えることを特徴とす
    る請求項1乃至8のいずれかのプロセスカートリッジ。
  10. 【請求項10】 像担持体と、 前記像担持体に作用するプロセス手段と、 前記像担持体の端部に設けられる第一ギヤと、 前記第一ギヤと同軸で、かつ、外側に設けられ、駆動モ
    ータからの駆動力を受ける第二ギヤと、 を有する画像形成装置において、 前記第一ギアと前記第二ギアとは一体成型されたギア部
    を構成し、 該ギア部には、該ギア部より外側で固定された回転軸が
    貫通するための貫通孔が設けられ、 該貫通孔のうち前記第二ギアに対応する部分は、前記回
    転軸の外径と略同じ径を有し、 前記貫通孔のうち前記第一ギアに対応する部分は、前記
    回転軸の外径よりも大きい径を有する、 ことを特徴とする画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記第二ギヤは前記第一ギヤよりも径
    が大きいことを特徴とする請求項1の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記第一ギヤは前記第二ギヤを介して
    受けた駆動力を回転体に伝達することを特徴とする請求
    項11の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記プロセス手段は前記像担持体上に
    形成された潜像を現像する現像手段を備え、前記回転体
    は前記現像手段の現像スリーブであることを特徴とする
    請求項12の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記回転体は前記像担持体上に形成さ
    れた像を記録媒体に転写する転写ローラであることを特
    徴とする請求項12の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記第一ギヤ及び前記第二ギヤは、は
    す歯ギヤであることを特徴とする請求項10乃至14の
    いずれかの画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記像担持体は電子写真感光体である
    ことを特徴とする請求項10乃至15のいずれかの画像
    形成装置。
  17. 【請求項17】 前記プロセス手段は前記像担持体を帯
    電する帯電手段を備えることを特徴とする請求項10乃
    至16のいずれかの画像形成装置。
  18. 【請求項18】 前記プロセス手段は前記像担持体をク
    リーニングするクリーニング手段を備えることを特徴と
    する請求項10乃至17のいずれかの画像形成装置。
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