JP3227189B2 - フレキシブルケーブルを備えた装置及び該装置を具備するインクジェット記録装置 - Google Patents

フレキシブルケーブルを備えた装置及び該装置を具備するインクジェット記録装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、相対運動する部材を電
気的に接続するフレキシブルケーブルを備えた装置及び
該装置を具備するインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【0003】
【0004】
【0005】
【0006】
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【従来の技術】 今日、プリンタやスキャナー等の多くの
装置において記録ヘッドやセンサ等の移動側と本体固定
側の信号や電力の伝達にはフレキシブルケーブルが多く
用いられている。またこれらの装置の小型化は重要な
ポイントとなってきている。装置に必要なケーブルパタ
ーンの数および電流容量からフレキシブルケーブルのパ
ターンの厚みと幅すなわちフレキシブルケーブルの厚み
と幅が決められ、またフレキシブルケーブルの素材や
厚みから装置の耐久を保証するためのフレキシブルケー
ブルの折り返しに必要な高さが決められるためフレキ
シブルケーブルの配置に必要な空間が大きくなってい
た。従来においては図45に示すような、フレキシブ
ルケーブルを分割し重ね合わせて用いることによってフ
レキシブルケーブルの配置に必要な幅をらす方法があ
った。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながらこの方
法ではフレキシブルケーブルの屈曲部分において重ね合
わせたフレキシブルケーブルがお互いに力を及ぼしあっ
て曲げ剛さが増大し屈曲耐久性能が低下するため、フ
レキシブルケーブルの屈曲高さh”を重ね合わせない状
態より大きくとる必要がありフレキシブルケーブルの
配設スペースが小さくならないという問題があった。ま
た、図45(b)に示すようにフレキシブルケーブル
の重ね合わせの状態が悪く内側のフレキシブルケーブ
ルが局部的に屈曲する場所100”vが発生し、フレキ
シブルケーブルの屈曲耐久性能の低下をもたらす、とい
う問題があった。
【0013】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、フレキシブルケーブルの電
流容量および耐久性を保証し、その配置スペースを抑え
ることによって装置全体の小型化が図れるフレキシブル
ケーブルを備えた装置及び該装置を具備するインクジェ
ット記録装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の問題を解決するた
めの本発明は、相対運動する部材を屈曲部を形成しつつ
電気的に接続するためのフレキシブルケーブルを備えた
装置において、前記フレキシブルケーブルの両端を除く
位置のみで該両端を結ぶ方向に沿って分割された複数の
分割ケーブル部と、複数の前記分割ケーブル部の夫々
両端を除く位置に前記方向に関して互いに所定量の位置
をずらして設けられた被位置決め部と、前記屈曲部にお
ける前記分割ケーブル部の互いの接触を防止するため
に、前記分割ケーブル部夫々を重ねるとともに該分割ケ
ーブル部の対応する前記被位置決め部同士を重ねて前記
装置に位置決めするための位置決め部と、を有すること
を特徴とする。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を具体
的に説明する。
【0041】図1は、本発明の実施例に関する記録装置
を示す斜視図である。同図において、キャリア203に
は、記録手段を構成する記録ヘッド200とインクタン
ク201とが連結したヘッドカートリッジ202が搭載
されている。このキャリア203の記録ヘッド200側
の一端部は、シャーシ1に回動自在に取り付けられたリ
ードスクリュー213に、その軸方向に摺動可能に嵌合
され、キャリア203の他端部には、ガイドが配設され
ており、該ガイドがシャーシ1に形成されたガイドレー
ル2にリードスクリュー213の軸方向と平行に摺動自
在に嵌入されている。そしてキャリア203は、その姿
勢が常に一定に保たれながらリードスクリュー213の
回転に伴ってその軸方向に往復移動可能な構成となって
いる。
【0042】すなわち、前記リードスクリュー213
は、図に示すようにスクリュー左端に固着されたリード
スクリューギヤ257と、キャリアモータ255の出力
軸に固着されたピニオンギヤ256とが歯合し、かつリ
ードスクリュー213に螺旋状に所定のピッチで形成さ
れた案内条268(図4)に、キャリア203に取り付
けられたリードピン209(図5)が嵌入している。従
って、キャリアモータ255の正転、逆転駆動に伴って
リードスクリュー213が回動すると、キャリア203
が往復移動する。キャリア203の走査の詳細は後述す
る。
【0043】211はフレキシブルケーブルで後述の電
気回路から記録ヘッド200に印字信号を伝えるもので
あり、フレキシブルケーブルホルダ16によりピンチロ
ーラフレーム11に位置決めして保持されている。
【0044】前記キャリア203の往復移動に同期して
記録ヘッド200が駆動してインクを記録信号に応じて
吐出することにより、被記録材3に一行記録を行うもの
である。すなわち、この記録ヘッド200は微細な液体
吐出口(オリフィス)、液路およびこの液路の一部に設
けられるエネルギー作用部と、該作用部にある液体に作
用させる液滴形成エネルギーを発生するエネルギー発生
手段を備えている。
【0045】このようなエネルギーを発生するエネルギ
ー発生手段としてはピエゾ素子などの電気熱変換体を用
いた記録方法、レーザーなどの電磁波を照射して発熱さ
せ、該発熱による作用で液滴を吐出させるエネルギー発
生手段を用いた記録方法、あるいは発熱抵抗を有する発
熱素子等の電気熱変換体によって液体を加熱して液体を
吐出させるエネルギー発生手段を用いた記録方法などが
ある。
【0046】その中でも熱エネルギーによって液体を吐
出させるインクジェット記録方法に用いられる記録ヘッ
ドは、記録用の液体を吐出して吐出用液滴を形成するた
めの液体吐出口を高密度に配列することができるために
高解像度の記録をすることが可能である。その中でも電
気熱変換体をエネルギー発生手段として用いた記録ヘッ
ドは、コンパクト化も容易であり、かつ最近の半導体分
野における技術の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術
やマイクロ加工技術の長所を十二分に活用でき、高密度
実装化が容易で、製造コストも安価なことから有利であ
る。
【0047】前記キャリア203のスキャンによって一
行記録を行うと、被記録材3を搬送手段によって一行分
搬送して次行記録を行うものであるが、この被記録材3
の搬送は、搬送ローラ4とこれに圧接するピンチローラ
8の回転対と、排出ローラ7とこれに当接する拍車6と
の回転対とによって行われる。
【0048】これを具体的に説明すると、前記記録ヘッ
ド200の吐出口面に記録面が対向する被記録材3を、
ピンチローラ8によって搬送ローラ4に圧接し、前記搬
送ローラ4を紙送りモータ5によって適宜回転させるこ
とにより、記録位置へ必要なだけ搬送する。そして記録
後は、拍車6によって被記録材3を排出ローラ7に圧接
し、この排出ローラ7の回転によって装置外へと排出搬
送する。
【0049】前記搬送ローラ4および排紙ローラの駆動
は紙送りモータ5によって行われるが、その駆動力の伝
達は減速歯車列15により行われる。
【0050】前記被記録材3の記録面側に接触する拍車
6の回転軸の位置は固定され、被記録材3の厚さに関わ
らず、拍車6と被記録材3との接触位置は変化しないの
に対し、被記録材3の非記録面側に接触する排出ローラ
7は、被記録材3の厚さによって、排出ローラ7が変形
して被記録材3の厚さの変化に対応するようになってい
る。具体的には、排出ローラ7は薄肉のゴムより成り、
円錐状に形成され、径方向に復原力を持って変形する。
そこで、拍車6に対する圧接力と、被記録材3の厚さに
応じての変形が行われる。また、排出ローラ7を弾性的
変形の大きな材料、例えば多孔質のスポンジや硬度の非
常に低い樹脂やゴムなどの材料で構成することによって
同様の効果が得られる。さらには排出ローラ7全体をバ
ネ等で拍車6に圧接してもよい。したがって、被記録材
3の厚さに関わらず記録ヘッド200と被記録材3の間
隔を所定量に保つことができ安定した搬送を行うことが
出来る。
【0051】14はペーパーセンサであり、被記録材3
の有無を検出する。
【0052】次に駆動回転体である排出ローラ4に対
し、被記録材3を押圧する従動回転体であるピンチロー
ラ8の押圧構成を説明する。
【0053】図2において、ピンチローラ8はその両端
にモールドの軸受けが嵌入されており、そこへバネ部材
であるピンチローラバネ9の端部が折り曲げて入り込む
ことによって支持されている。前記ピンチローラバネ9
はピンチローラフレーム11にピンチローラホルダ10
を用いて図示の軸部9aを中心として回転自在に動くよ
うに支持されている。またピンチローラバネ9の軸部9
aは中央がU字状に折れ曲がっており、レバー部9bを
形成している。
【0054】前記ピンチローラバネ9によるピンチロー
ラ8の押圧力を変化させる操作手段の構成は、ピンチロ
ーラフレーム11にスライド可能リリースアングル12
を重ね、このアングルを操作してピンチローラバネ9を
押し上げることにより、軸部9aにねじれを発生させ、
その反発力でピンチローラ8を搬送ローラ4へ押しつけ
る。また前記ねじれを解消させることにより押圧力を解
除するものである。
【0055】すなわち、図3の状態にあってはリリース
アングル12に設けたカム部12aによってレバー部9
bが押し付けられて軸部にねじれ(弾性変形)が発生
し、ピンチローラ8が搬送ローラ4に押し付けられる。
一方、前記リリースアングル12を図3の矢印方向へス
ライドすると図2の状態となり、前記カム部12aが下
がるためピンチローラ8のレバーが下がり、軸部9aが
復元して前記ねじれが解消するために搬送ローラ4に対
するピンチローラ8の押圧力は小さくなる。
【0056】これによってピンチローラ8が搬送ローラ
4から完全に離隔しなくても、ジャムした被記録材3を
容易に引き抜くことができる。前記リリースアングル1
2を左右にスライドさせるには、リリースレバー13を
回動させることにより行われる。リリースレバー13は
ピンチローラフレームに軸支され回転軸に対してレバー
と反対側が長穴になっていてそこにリリースアングル1
2の取手部が入っている。そこでリリースレバー13を
回動させることにより、リリースアングル12が平行移
動する。
【0057】図4はキャリア203を被記録材3に対し
て送るためのリードスクリュー機構を示した図である。
機能上必要な部材のみ図示する。
【0058】キャリア203に設けられたキャリア軸受
A228とキャリア軸受B229に摺動可能に勘合して
いるリードスクリュー213において、リードスクリュ
ー213の右端は、調整バネ250を介してシャーシ1
に回転可能に結合される。
【0059】また左端は、軸受251を介して回復系プ
レート271に回転可能に結合される。キャリア203
はガイド部(図示せず)がガイドレール2と摺動可能に
係合し、キャリア203の回転を防止し案内する。
【0060】リードスクリュー213には複数条の案内
条268が形成されていて、その内の1条にリードピン
209が摺動可能に勘合し、キャリア203をリードス
クリュー213の軸方向と平行なA,B方向に駆動す
る。図5は図4のキャリア軸受A 228部拡大断面図
である。リードピン209は、一端が球状に加工された
ピンで、キャリア軸受A228とキャリア軸受B229
との間に、リードスクリュー213の軸方向と垂直にキ
ャリア203本体に形成された穴に摺動可能に勘合し、
球状部はリードスクリュー213と摺動可能に勘合し、
他端よりキャリア203本体に脱着可能に設けられたリ
ードピンバネ210によって、リードスクリュー213
方向へ付勢されている。
【0061】リードピン209摺動方向のリードピンバ
ネ210上部には、リードピン209の案内条268か
らの外れを防ぐため、リードピン209の動作範囲を規
制するストッパー269が形成されている。
【0062】図6はリードスクリュー端部拡大図であ
る。キャリア203上の記録ヘッド200と被記録材3
との距離は、キャリア203を支えるリードスクリュー
213の被記録材3からの距離で決まるが、リードスク
リュー213は、左端が回復系プレート271によって
位置が決まり、右端は左端を基準として、リードスクリ
ュー213が被記録材3に対して平行になるよう調整で
きるように、シャーシ1に被記録材3に対して垂直な第
一の長穴252が形成される。
【0063】調整バネ250には、調整バネ250をシ
ャーシ1に取り付けた状態で、被記録材3に対して平行
になり、リードスクリュー213右端の被記録材3に対
する垂直方向の動作を規制する第二の長穴253が形成
されている。
【0064】リードスクリュー213右端は第一の長穴
252及び第二の長穴253で支えられ、第二の長穴2
53が形成される調整バネ250の被記録材3に垂直な
移動(図中矢印方向)で、リードスクリュー213を被
記録材3に対して平行に調整される。
【0065】調整バネ250にはリードスクリュー21
3右端を左端側へ付勢するためのバネ250aも一体で
形成されている。調整バネ250はビス254でシャー
シ1に固定される。
【0066】図7に、リードスクリュー213を介して
キャリアモータ255の駆動力を回復系に伝えるクラッ
チ機構が形成されるリードスクリュー213左端を示
す。
【0067】回復系プレート271にはキャリアモータ
255が結合されている。キャリアモータ255のシャ
フトにはピニオンギア256(図1)が固定されていて
リードスクリュー213に固定されているリードスクリ
ューギア257と噛み合い、キャリアモータ255の正
逆回転により、リードスクリュー213を正逆回転さ
せ、リードスクリュー213の案内条268に摺動可能
に当接しているリードピン209が案内条268に沿っ
てキャリア203を移動させる。回復系プレート271
には、コントロールギア102が組み込まれている。
【0068】リードスクリュー213左端にはイニシャ
ルロック258、クラッチプレート260、クラッチギ
ア259、戻りバネ261、が配設されている。
【0069】イニシャルロック258はリードスクリュ
ー213に固定されている。クラッチギア259はリー
ドスクリュー213に対し軸方向摺動可能に勘合し、一
部がイニシャルロック258の内部へ入り込むようにな
っている。
【0070】すなわちクラッチギア259には円周上に
非対称位置で2カ所に突起262が形成され、この突起
262はイニシャルロック258に突起262と同じ位
相で形成された凹部263へ軸方向のみ動作可能に勘合
している。
【0071】クラッチギア259のリードスクリューギ
ア257側端面にはフランジ267があり、フランジ2
67上にはコントロールギア102への回転トリガを与
えるためのトリガ歯259aが形成されている。
【0072】コントロールギア102は外周上にギアが
形成されていて、リードスクリュー213を回復系プレ
ート271に組み込んだときに、リードスクリュー21
3上のクラッチギア259と噛み合う位置にある。しか
し記録動作中はコントロールギア102は外周上のギア
の一部が切りかかれた部分がクラッチギア259と対面
していてコントロールギア102がクラッチギア259
と噛み合うことは無い。
【0073】そのギアの切り欠かれた部分の側面に、数
歯の側面ギア102hが形成されている。この側面ギア
102hは、後述する動作によってクラッチギア259
のトリガ歯259aと噛み合い、コントロールギア10
2に回転トリガを与える。
【0074】イニシャルロック258とクラッチギア2
59との間には、クラッチプレート260が挿入されて
いる。更に、リードスクリューギア257がリードスク
リュー213に固定されている。戻りバネ261はクラ
ッチギア259とリードスクリューギア257との間に
位置し、クラッチギア259を常にイニシャルロック2
58側に押している。
【0075】イニシャルロック258の周上にはリード
スクリュー213の条と同型状な空転溝264が形成さ
れていて、リードピン209を案内する条のみと連絡溝
265でつながっている。
【0076】キャリアモータ255を正回転させるとキ
ャリア203は図4の矢印A方向へ進み、逆回転させる
と、矢印B方向へ進む。
【0077】回復系プレート271にはHPセンサー2
70(図1)が取り付けてあり、キャリアモータ255
の回転によりキャリア203を走査し、キャリア203
に形成された遮蔽板230(図1)がHPセンサーを通
過するポイントを検出する事により、記録動作及び後述
する回復動作の基準点とすることが出来る。
【0078】図8はキャリアモータ255の駆動力を回
復系に伝えるクラッチ機構の動作を説明する図である。
【0079】図8aの状態からキャリアモータ255を
逆回転させてゆくと、キャリア203を移動させている
リードピン209は、リードスクリュー213の案内条
268から連絡溝265を経由してイニシャルロック2
58の空転溝264へ入る。
【0080】この時、図8bのようにキャリア軸受A
228端部がクラッチプレート260を押し、クラッチ
プレート260はクラッチギア259を押して、コント
ロールギア102と噛み合う位置まで押される。この
時、クラッチギア259の歯車部に対応するコントロー
ルギア102側のギア歯は切り欠いてあって、コントロ
ールギア102は回らない。
【0081】更にキャリアモータ255を逆回転してゆ
くと、図9のようにクラッチギア259のトリガ歯25
9aがコントロールギア102の側面ギア102hと噛
み合い、コントロールギア102を回転させ、コントロ
ールギア102歯部がクラッチギア259と噛み合う。
【0082】クラッチギア259にはフランジ267が
形成されていて、クラッチギア259とコントロールギ
ア102が噛み合った時点でクラッチギア259のフラ
ンジ267がコントロールギア102の側面に掛かり、
コントロールギア102と噛み合い続ける。更にキャリ
アモータ255を逆回転させると、回復動作を開始す
る。
【0083】回復動作終了後、キャリアモータ255を
正回転させ、コントロールギア102とクラッチギア2
59の噛み合い開始位置まで戻った時点で、コントロー
ルギア102とクラッチギア259のフランジ267の
掛かりが外れ、戻りバネ261の付勢によりクラッチギ
ア259は元の位置へ戻ろうとする。クラッチギア25
9に勘合しているクラッチプレート260も同様に押さ
れ、クラッチプレート260と当接しているキャリア2
03のキャリア軸受A 228部も同様に押される。
【0084】さらに正回転させると、キャリア203を
ガイドするリードピン209はイニシャルロック258
周上空転溝264から、連絡溝265を経由して、リー
ドスクリュー213の案内条268側へ押し出される。
【0085】すなわち、キャリア203はキャリアモー
タ255の回転によって、走査可能な状態にとなる。
【0086】図10は、本発明の実施例に関する記録装
置の回復機構を示す斜視図である。
【0087】同図において記録ヘッド200の吐出口面
をキャッピングするキャップ101と、その内部を負圧
にし、吐出口面からインクをキャップ101を通して吸
引して、排インク吸収体に送り出すポンプユニット15
0と、更には前記キャップ101を吐出口面に対して前
後移動させ、且つ前記ポンプユニット150に駆動力を
伝動し、更に吐出口面に付着したインクを拭き取るワイ
ピング機構を動作させるための公知のカム、歯車機構か
らなる伝動機構部のコントロールギア102が構成され
ている。そして前記コントロールギア102には、前述
のクラッチギア259を介して、キャリアモータ255
の回転駆動力が伝えられる。
【0088】次に前記コントロールギア102の回転に
より回復手段が駆動する構成について説明する。
【0089】コントロールギア102には、キャップ開
閉用カム102aとワイピング動作用カム(不図示)が
備わっている。そしてこのコントロールギア102は、
図10及び図P11に示すように、後述のプランジャ1
15を往復移動させるストロークギア103と噛合して
おり、コントロールギア102が回転することにより、
ストロークギア103が回転し、プランジャ115が往
復運動するようになっている。
【0090】また図10において、104はブレードで
あり、記録ヘッド200のインク吐出口面をワイピング
してインク吐出口面をクリーニングするものである。こ
のブレード104はHNBR、ウレタン等のゴムででき
ており、ブレードスライダ105のブレード取付溝10
5aに一端をスライドさせるように挿入して取り付けて
ある。尚、図12に示すようにブレード取付溝105a
は、ブレード突出方向の一部にブレード抜け防止用の先
端が鋭角な突起105bが設けてある。このため、ワイ
ピング中にブレード104を引き抜こうとする力が加わ
る場合にでも、この突起105bにじゃまされて引き抜
かれることはない。
【0091】ブレードスライダ105は、記録ヘッドの
吐出口面に平行なスライド軸106に沿って可動となる
ように貫通穴105cが設けられており、このスライド
軸106に沿って往復運動するため、ブレード104は
常に記録ヘッド200の吐出口面に対する侵入量が、吐
出口面のどの位置においても常に一定であり、吐出口面
を均一にワイピングする。
【0092】前記ブレードスライダ105の往復運動
は、ブレードリンク107によって行われるものであ
り、ブレードリンク107の突起107aがブレードス
ライダ105の壁105aを押すことによって往復運動
する。ブレードリンク107はコントロールギア102
に形成されたワイピング動作用カム(不図示)によっ
て、その動きが制御さている。
【0093】前記ブレードスライダ105の運動により
記録ヘッド200の吐出口面をワイピングした際に、ブ
レード104に付着したインクはブレードクリーナ10
8に転写され、ブレード104は常に清浄な状態に維持
される。即ちワイピング動作により、図10の矢印A方
向に動いてきたブレード104は吐出口面をすべて拭き
終わった後、このブレードクリーナ108にも同様に触
れる。その際にブレード104上のインクは、ブレード
クリーナ108に吸収される。
【0094】尚、ブレード104がブレードクリーナ1
08に常に触れていると、ゴムのクリープ現象により、
ブレード104は変形してしまい、本来の性能を発揮で
きなくなる。そこで、コントロールギア102のワイピ
ング動作用カムによって、ブレード104がブレードク
リーナ108に接触した後に、図中矢印A方向とは逆方
向に移動させて、ブレード104をブレードクリーナ1
08から離して、ブレード104に外力が加わらないよ
うにしている。
【0095】更にブレードリンク107が、キャリアモ
ータ255の正転、逆転両方共に、常にコントロールギ
ア102のワイピング動作用カムに追従しながら制御さ
れていると、コントロールギア102の回転角によっ
て、ブレードリンク107の動きは一意的に決まる。即
ちブレード104の位置がコントロールギア102の角
度によってのみ制御されることになる。この場合、キャ
リアモータ255の逆転によって、回復手段に入ってき
た際にワイピング動作を実施すると、次には、キャリア
モータ255の正転によって、回復手段から抜け出す際
にもワイピング動作を行うことになる。したがってブレ
ード104の両面で吐出口面をワイピングすることにな
る。しかしながら、ブレード104はその先端をカット
する場合に裏表ができため、本質的には片面でしかワイ
ピングはできず、ワイピングに使用できる面とは逆の面
でワイピングを行うと、印字不良となってしまう。
【0096】そこで、本実施例では、以下のようにして
この問題を解決している。
【0097】まず図1に示すように遮蔽板230の一部
に傾斜を設けて、キャリア203が回復手段に入ってき
た際に、遮蔽板230がブレードストッパ109を図1
0の矢印B方向に回転させる。以降の一連の動作は図1
3を用いて説明する。
【0098】キャリア203のリードピン209が完全
に空転溝264に入ったときに、ブレードストッパ10
9は図13(a)の位置まで回転し停止する。
【0099】次にコントロールギア102が回転を始め
て、前述のようにそれに伴って、図13(b)のように
ブレードリンク107が図中C方向に回転しはじめる。
【0100】図13(c)の位置までブレードリンク1
07が回転し、更に回転を続けると、ブレードリンク1
07のバネ掛け部107bはブレードストッパ109を
矢印D方向に回転させ始める。
【0101】更に図13(d)までブレードリンク10
7が回転すると、ブレードストッパ109はブレードリ
ンク107のバネ掛け部107bから外れて、図中矢印
E方向に回転する。しかし遮蔽板230によってその回
転は止められるために、図13(e)の位置まで回転し
て、ブレードストッパ109は停止する。
【0102】その後キャリアモータ255が正転してブ
レードリンク107がコントロールギア102のワイピ
ング用カムから外れてブレードバネ110の引張り力に
よって、図中矢印F方向に回転しても図13(e)に示
すようにブレードストッパ109によってその回転は止
められる。
【0103】最後にキャリア203が完全に回復手段か
ら抜け出した場合に、図13(f)のようにブレードス
トッパ109による拘束がなくなるため、ブレードリン
ク107が回転し、ブレード104は図P1の矢印Aと
は逆方向最上点まで達し待機する。
【0104】このようにしてキャリア203が回復手段
に入る場合と出る場合とで、ブレード104のワイピン
グ軌跡を変えて、ブレード104の逆面でワイピングを
行わないようにしている。
【0105】また111はキャリアストッパであり、落
下、振動によりキャリア203が記録位置へ抜け出るの
を防止するために設けられている。キャリアストッパ1
11はキャリアフックバネ112によって常に図10の
矢印G方向に回転力を与えられており、記録中はコント
ロールギア102の突起102cによって、キャリアフ
ック231から待避している。
【0106】ここで、その動作の説明をすると、キャリ
ア203のリードピン209が空転溝264位置に入
り、コントロールギア102が回転を始めると、コント
ロールギア102の突起102cがキャリアストッパ1
11から離れて、キャリアストッパ111は図10の矢
印G方向に回転しキャリアフック231に引掛かる。し
たがって記録を行っていない待機状態では、キャリアス
トッパ111はキャリアフック231に引掛っており、
キャリア203が記録位置へ抜け出るのを防止してい
る。
【0107】更にこのキャリアストッパ111は、Eリ
ングのようにコントロールギア102の軸からの抜け止
めの役目もなしている。
【0108】次にポンプユニット150は、図11に示
すようなプランジャポンプの構成になっている。
【0109】図11において、113はシリンダであ
り、円筒状のシリンダ部113aと、後述するプランジ
ャ115をガイドする部(不図示)を有しており、軸方
向に一部を切欠いて、インク流路を形成している。11
3bはキャップレバー受けで後述するキャップレバーシ
ールが嵌入するように形成される。また、113cはイ
ンク吸引口で、所定の位置に開口している。113dは
排インク管で一体に形成され先端部を排インク吸収体に
挿入してある。また、113eはキャップ開閉用の平行
ピンでコントロールギア102のキャップ開閉用カム1
02aによって平行ピン113eが押されると、シリン
ダ113が回転してキャップ101が記録ヘッド200
の吐出口面に密着及び離隔する開閉動作を行う。
【0110】ここでコントロールギア102のキャップ
開閉用カム102aとキャップ開閉動作の関連を図14
を用いて説明する。
【0111】キャップ開閉用カム102aには切換えシ
ート102dが取り付けられており、これによってキャ
ップ開閉動作は、キャリアモータ255の正転、逆転で
その動きを変えることが可能である。
【0112】本実施例では、後述するようにキャップ1
01内に予備吐出をするようになっているために、記録
中にキャップ101内に溜まったインクを、キャリア2
03が回復手段に入りキャッピングする前に、一度キャ
ップ101内のインクをシリンダ113内に吸引する必
要がある。
【0113】そこでキャリアモータ255の逆転によっ
てコントロールギア102が回転しはじめると、シリン
ダ113に挿入された平行ピン113eはまずカム10
2e面を通る。図ではコントロールギア102の中心に
近いカムほどキャップ101が開いている状態である。
したがって、この場合はキャップ101が開いたまま吸
引ができる(この吸引を予備吐出吸引と呼ぶ。)。
【0114】次にコントロールギア102が回転し終え
て、吸引動作を終了し、正転を始めると、今度は平行ピ
ン113eはカム102f面を通り、コントロールギア
102が回転開始から初めてキャップ101が閉じるこ
とになる。通常はこのキャップ閉の状態で待機してい
る。
【0115】その後記録を始める場合には、キャリアモ
ータ255は正転しコントロールギア102は図中矢印
H方向に回転する。
【0116】しかし吸引を始める場合には、キャリアモ
ータ255は逆転しコントロールギア102は矢印Hと
は逆方向に回転する。この場合平行ピン113eがカム
102f面を通るため、本来のキャップ101を閉じた
ままの吸引が行える。
【0117】このように切換えシート102dを設ける
ことによって、コントロールギア1つで本来の吸引と予
備吐出吸引の2つの吸引動作を実現している。
【0118】また記録中は平行ピン113eがカム面に
設けられた切り欠き102gに入り込んでおり、キャッ
プバネ114の力による摩擦力でコントロールギア10
2が回転しないようにしている。もし記録中にコントロ
ールギア102が回転すると、不正な場合に回復動作が
開始することになり、正常な記録が不可能になる。
【0119】プランジャ115は動作軸115a、ピス
トン受け115b、ピストン押さえ115c、ポンプシ
ール押さえ115dが形成されており、インク流路とな
る溝115eが前記動作軸115aに連続して形成され
ている。この溝は前述のシリンダ113のガイド部(不
図示)に一部が嵌入しており、プランジャ115の回転
を止めている。動作軸115aにはプランジャ115の
往復運動を制御するリード溝115fが形成されてお
り、ストロークギア103の内面に形成された不図示の
突起部がこのリード溝115bに嵌入されている。この
ため、キャリアモータ255の逆転駆動によりストロー
クギア103を一方向へ回転させると、プランジャ11
5が図11の矢印I方向へストロークし、キャリアモー
タ255の正転駆動によりストロークギア103を他方
向へ回転させると、プランジャ115が図11の矢印J
方向へストロークする。
【0120】前記プランジャ115にはNBR等のゴム
材で構成されたピストン116が取り付けられている。
このピストン116の外径は前記シリンダ113の内径
より所定量大きく構成されており、前記シリンダ113
に挿入されたときは適度に圧縮するようになっている。
これによりプランジャ115が図11の矢印I方向へス
トロークすると負圧を発生して記録ヘッド200内の排
インクを吸引し、矢印J方向へストロークすると前記吸
引した排インクを排インク管113dから排インク吸収
体へと排出する。
【0121】前記プランジャ115にはポンプシール1
17が取り付けられている。このポンプシール117は
シリコンやNBR等のゴム材で構成され、前記プランジ
ャ115と所定の圧接力が得られるように、その内径は
プランジャ115の外径より若干小さく設定されてお
り、且つシリンダ113内をプランジャ115のポンプ
シール押さえ115d及びピストン受け115bに押さ
れて、往復運動することが可能である。尚、表面に潤滑
塗装を施して、シリンダ113およびプランジャ115
との摺動力を低減してもよい。またシリンダ内のグリス
を廃止する目的で、自己潤滑性のあるゴムを使用しても
よい。
【0122】また図11において、118はキャップレ
バーで、インクガイド(不図示)が、キャップレバーシ
ール119に付勢して、他方の回転軸118aがシリン
ダ113の穴113fにスナップフイットで取り付けら
れており、回動自在になっている。キャップレバーシー
ル119は前記のキャップレバー118のインクガイド
が圧入され、更にシリンダ113のキャップレバー受け
113bに圧入される。
【0123】キャップ101は断面がおむすび状の環状
の塩素化ブチルゴム等の弾性部材であり、前記キャップ
レバー118のキャップ取付部118bに取り付けられ
ている。この取付方法は図15に示すように、ゴムの弾
性を有効に利用したもので、キャップ101のおむすび
の傾斜に倣った形状をしているキャップレバーの取付部
118bに、環を拡げて装着する。一度装着したキャッ
プ101は、通常の使用では取れないようになってい
る。
【0124】120は予備吐出パッドであり、前述のブ
レードクリーナ108と同様に高分子吸収体でできてお
り、前述のキャップレバー118に装着されている。該
予備吐出パッドは、吐出口面のインク乾燥を防止するた
めに記録中に、通常の記録作業とは別にインクを吐出さ
せる予備吐出のインクを吸収するためのものである。
【0125】121はポンプ吸収体であり、シリンダ内
の排インクを確実に排インク吸収体に転写する役目をな
している高分子の吸収体である。
【0126】ここで、キャリアモータ255の回転駆動
力による回復手段のタイミングチャートを図16に示
す。この図はキャリア203が回復手段に入り、クラッ
チギア259のトリガ歯259aがコントロールギア1
02に噛合して、コントロールギア102が回転を開始
する時点を、キャリアモータ255の0パルスとしてい
る。
【0127】本実施例ではキャリアモータ255が24
0ステップ(5回転)を正転、逆転することによって、
すべての回復動作を行うようになっており、キャリアモ
ータ255の回転と同時に、クラッチギア259、コン
トロールギア102そしてストロークギア103が回転
しはじめる。プランジャ115はストロークギア103
によってその往復運動が制御されているため、キャリア
モータ255の回転と同時に移動を始め、その往復運動
はキャリアモータ255の回転とー対ーの対応となって
いる。
【0128】ブレード104の動きは前述のようにキャ
リアモータ255の正転、逆転で一部その経路が変わる
ようになっている。
【0129】またキャップ101は前述のように、切換
えシート102dによって、予備吐出吸引ができるよう
に、キャリアモータ255の0パルスからの逆転で回復
動作が開始した場合には、キャップ101は開いたまま
プランジャ115が動く。
【0130】図17は本発明の実施例に関する記録装置
のヘッドカートリッジ部およびキャリア部を示す模式的
斜視図である。同図において、200は電気信号により
インクを吐出させる記録ヘッド、201はインクを収納
しておき記録ヘッド200に供給するインクタンク、2
03は記録ヘッド200およびインクタンク201を保
持・走査する記録装置本体に設けられたキャリア、20
4は記録ヘッドの保持・解除を行うヘッドレバー、20
5はインクタンク201の着脱を行うインクタンクレバ
ー、207はキャリア203に記録ヘッド200を固定
しておくためのヘッドホルダバネ、208はインクタン
ク201を保持しているタンクケース、でありこれらの
各部によって記録装置のヘッドカートリッジ部およびキ
ャリア部が構成される。
【0131】図18は本発明の実施例に関する記録装置
の記録ヘッド200およびインクタンク201を示した
模式的斜視図である。同図において、220はインクタ
ンク201から記録ヘッドにインクを供給する通路とな
るインク被供給孔、221はインクタンク201から記
録ヘッド200にインクを供給するインク供給孔、22
2は記録ヘッド200とインクタンク201を一体化す
る場合に両者をガイドして保持するための結合爪、22
3は結合爪222と係合する結合爪ガイド溝、224は
インクタンク201と記録ヘッド200を着脱する場合
にインクタンク201を保持するためのインクタンクガ
イド溝、でありこれらの各部によってヘッドカートリッ
ジ202が構成される。
【0132】記録ヘッド200は、インク吐出に利用さ
れる熱エネルギを発生する複数の電気熱変換素子および
これを駆動するための駆動回路が形成された基板と、こ
の基板上に上記複数の電気熱変換素子の各々に対応した
吐出口および液路、さらには各液路に連通する共通液室
を構成するための天板が積層されており、さらには前記
駆動回路に記録装置本体から信号を与える為の電気的接
点が設けられている。さらに、ヘッドの状態を記録装置
本体から検知するためのセンサを記録ヘッド200内に
配することもでき、具体的には、前記電気熱変換素子近
傍の温度を検知する為の温度検知センサ、インクの供給
がなくなり前述の共通液室内からインクがなくなった場
合にこれを検知するインク残量検知センサ、あるいは、
ヘッドカートリッジ内のインクの種類やヘッドの種類が
違う物を交換しながら使用する場合にヘッドカートリッ
ジの種類を特定するヘッド種類判別センサ、等である。
これらのセンサからの信号を記録装置本体で判断し、前
期電気熱変換素子に印加する信号を制御して印字状態を
最適にすることが出来る。そして、このようにして構成
された記録ヘッドの吐出口を配列した吐出口面が記録媒
体に対向するように記録装置に搭載される。
【0133】インクタンク201は、インクを保持しな
がら記録により消費されたインクを補うために適宜記録
ヘッド200にインクを供給するためのタンクであり、
インクタンク201単体で存在するときにはインク供給
孔221からインクがもれないように図示せざる封止手
段によって封止されている。この封止手段は記録ヘッド
200と一体化された時点で自動的あるいは手動で開放
され、インク流路が形成される。封止手段は、たとえば
金属球をゴム栓にバネで押圧しておく機構で実現するこ
とが出来る。また、インクの消費により減少するインク
体積に応じて外部から大気を導入するような機構を備え
ていてもよい。さらには、記録ヘッドに供給するインク
の圧力をわずかに負圧に保つ機構を内部に持つことで、
印字品位を向上させインク漏れを防止することも出来
る。本実施例に於いては、インクタンク201内部に図
示せざる可撓性の袋を持っており、その中にインクが収
められ、インク供給孔221につながるように構成され
ている。インクタンク201内の残りの空間は空気で満
たされているが、空気圧は記録動作状態に於いて図示せ
ざる圧力調節弁により調節されており、さらに具体的に
は、所定範囲の負圧状態が発生・保持されるようになっ
ている。
【0134】記録ヘッド200とインクタンク201は
一体化したヘッドカートリッジ202の状態で記録動作
中の記録装置上で使用されるが、次に両者を一体化する
方法を説明する。基本的に記録ヘッド200とインクタ
ンク201はインク被供給孔220とインク供給孔22
1を結合することによって一体化されるため、この部分
はインクの漏れ、あるいはインク流路への気体の侵入を
防止する形になっている。本実施例においては図21に
示されるように、剛体のパイプと弾性体の栓を利用する
方式を採っている。すなわち、インク被供給孔220は
モールド部材で筒状に成形されており、これに対向する
インク供給孔221はゴム材により成型された円筒穴の
開いた部材である。インク被供給孔220の外径はイン
ク供給孔221の内径よりもわずかに大きく作られてい
る。そこでインク被供給孔220をインク供給孔221
に圧入すると、インク供給孔221は半径方向にわずか
に変形しながらインク被供給孔220に密着して一体化
される。なお、結合部は剛体と弾性体の組合わせには限
定されず、シール機能を持ったものであれば良いので、
例えば、モールドのパイプとモールドの穴の組合わせで
モールドの微少変形による弾性を利用してシールしても
よいし、あるいは穴の開いていないゴム製のシール部材
と注射針状のパイプで構成してもよい。
【0135】記録ヘッド200とインクタンク201の
一体化においては、上述のインク被供給孔220とイン
ク供給孔221の結合だけでもよいのであるが、ヘッド
カートリッジ202の取扱時において予期せざる外力が
加わった場合に簡単に外れないようにするため、あるい
は一体化する場合に容易に一体化できるガイドとなるよ
うに、本実施例においては結合爪222と結合爪ガイド
溝223によって結合をより強固なものとしている。す
なわち、インク被供給孔220と一体にモールドで成形
され、弾性的に変形することが出来る結合爪222は、
先端に突起が設けられており、この突起の高さの分だけ
弾性的に変形しながら結合爪ガイド溝223に係合して
いき、結合爪ガイド溝223の奥に設けられた溝が深く
なった部分に結合爪222の突起が到達した時点で係合
が完了するものである。さらに結合爪222は記録ヘッ
ド200とインクタンク201の結合時にインク被供給
孔220とインク供給孔221が容易に位置合せされる
ように、ガイドとしての役割も持っている。すなわち結
合爪222はインク被供給孔220よりも長くなってお
り、インク被供給孔220がインク供給孔221に接す
る前に結合爪222がインクタンク201に接触するよ
うになっている。ここで結合爪222の先端は斜めに切
り取られており、斜めの部分が結合爪ガイド溝に図18
矢印a方向のガイドとなって容易に係合されうる。ま
た、結合爪222の先端に設けられた突起も斜めに切り
取られており図18矢印b方向のガイドとなって容易な
係合を助けている。なお、本実施例においては結合爪を
記録ヘッド側に設けたが、これには拘束されず、インク
タンク201側、あるいは記録ヘッド200とインクタ
ンク201の両方に設けることも出来る。
【0136】次に、記録ヘッド200をキャリア203
に機械的、電気的に接続する方法を説明する。図19に
キャリア203への記録ヘッド200の接続部分を示す
図17a方向から見た断面図を、図20に取り付け順序
を示した模式的斜視図を示す。同図において225はキ
ャリア203に固定され記録ヘッド200に設けられた
穴に係合して図20矢印a、矢印b方向の位置決めをす
る位置決めピン、226はキャリア203に固定され、
図19a方向に押し付けられる記録ヘッド200を受け
止めるストッパ、211は記録装置本体と記録ヘッド2
00とを電気的に接続するためのフレキシブルケーブ
ル、211aはフレキシブルケーブル211に設けられ
た位置決め穴a、211bはフレキシブルケーブル21
1に設けられた位置決め穴b、212はフレキシブルケ
ーブル211とキャリア203の間に挟まれフレキシブ
ルケーブル211を弾性的に支持するフレキシブルケー
ブルパッド、212aはフレキシブルケーブルパッド2
12に設けられた位置決め穴a、212bはフレキシブ
ルケーブルパッド212に設けられた位置決め穴b、2
12cはコンタクト部へのインクの侵入を防ぐインクバ
リア、227は記録ヘッド200に設けられ記録ヘッド
200内のヒーター部と電気的に接続されたヘッドコン
タクト部、227aはヘッドコンタクト部227に設け
られた位置決め穴a、227bはヘッドコンタクト部2
27に設けられた位置決め穴b、227cはストッパ2
26の端面が当たるストッパ当接場所、である。記録ヘ
ッド200はヘッドホルダバネ207から図示せざるレ
バーを介してa方向に押し付けられており、その位置は
記録ヘッド200に設けられた穴と位置決めピン225
との係合、およびストッパ226との干渉により一意に
決まる。このようにして記録ヘッド200とキャリア2
03は機械的に接続される。また、記録ヘッド200に
設けられたヘッドコンタクト部227とフレキシブルケ
ーブル211の端面には相対する位置に複数の電気的な
接点が設けられており、これらを所定の圧力をもって押
圧することにより記録装置本体と記録ヘッド200が電
気的に接続される。この際に複数の電気的接点を一度に
圧接する必要があるので、これらを均一に圧接するため
に弾性材料で出来たフレキシブルケーブルパッド212
を押圧部に入れている。フレキシブルケーブルパッド2
12の材質は例えばシリコンゴムなどを用いており、前
述の電気的接点に対応した位置に複数の突起を持って、
押圧の応力が接点に集中するように構成している。さら
に、フレキシブルケーブル211に設けられた前述の電
気的接点は、押圧された際の応力をさらに集中させて接
続を確実なものにするために突起状に構成してもよい。
また、押圧された時に発生する反力は記録ヘッド200
を押さえつけているヘッドホルダバネ207の力よりは
るかに小さくなるように構成されている為、フレキシブ
ルケーブルパッド212からの反力により記録ヘッド2
00の位置がずれてしまうことはない。
【0137】また、キャリア203、フレキシブルケー
ブルパッド212、フレキシブルケーブル211、ヘッ
ドコンタクト部227およびヘッドカートリッジ203
は確実な電気的接続や良好な記録品位を得るために互い
に正確に位置決めされている必要があるが、その為に以
下のように構成している。すなわち、キャリア203の
2本の位置決めピン225を基準として、片方の位置決
めピン225が位置決め穴a212a、位置決め穴a2
11aおよび位置決め穴a227aに共通に嵌合し、ま
たもう一方の位置決めピン225が位置決め穴b212
b、位置決め穴b211bおよび位置決め穴b227b
に共通に嵌合して図20a方向および図20b方向の位
置を決定している。さらにストッパ226の端面がヘッ
ドコンタクト部227のストッパ当接場所227cに当
接するまで図19a方向から押圧してやることにより、
記録ヘッド200の図20c方向の位置も正確に決定す
ることが出来る。
【0138】さらには、電気的な接触面すなわちフレキ
シブルケーブル211とヘッドコンタクト部227の間
に、なんらかの原因でインクが侵入すると電気的に短絡
してしまう可能性があるので、これを防止する必要があ
る。そのために本実施例ではフレキシブルケーブルパッ
ド212の一部を突起状にしてインクバリア212cと
し、記録ヘッド200の端面に押圧するようにしてヘッ
ド200の吐出口から出たインクの侵入を防止してい
る。
【0139】なお、本実施例においては電気的あるいは
機械的な結合部を記録ヘッド側に設けたが、これには拘
束されず、インクタンク201側、あるいは記録ヘッド
200側とインクタンク201側の両方に設けるように
するか、また、どちらかに電気的結合部と機械的結合部
を分けて設けるようにしてもよい。
【0140】次に記録ヘッド200およびインクタンク
201の取扱方法、すなわちインクが無くなったインク
タンク201を新しいインクタンク201に交換する場
合や、何らかの原因によって使用不能となった記録ヘッ
ド200を交換する場合の方法について説明する。
【0141】第1の形態として、記録ヘッド200とキ
ャリア203の固定を解除して、キャリア203から記
録ヘッド200とインクタンク201を一体化したまま
の状態で取り出し、キャリア203から外れた状態(以
下、オフキャリア状態と呼ぶ)で記録ヘッド200とイ
ンクタンク201を分離したり一体化したりする方法が
ある。図22にキャリア203から記録ヘッド200と
インクタンク201を一体としたままで取り出す場合の
模式的斜視図を示す。この場合、ヘッドレバー204を
図17の状態から図22a方向に回転させこのような位
置まで引き起こすことにより、ヘッドレバー204に設
けられたカムが、記録ヘッド200を押圧していたレバ
ーに設けられた軸を移動させることによってヘッドホル
ダバネ207による記録ヘッド200への押圧力を解除
している。この際にキャリア203内のタンクケース2
08が、その突起をインクタンクガイド溝224に係合
したまま移動するので、記録ヘッド200とインクタン
ク201は一体化したままで図22b方向に移動する。
これにより位置決めピン225と記録ヘッド200の穴
との係合も外れるので、記録ヘッド200とインクタン
ク201は一体のまま図22c方向に移動させることが
でき、キャリアから取り出せ、オフキャリア状態とする
ことが出来る。オフキャリア状態にした後は、記録ヘッ
ド200とインクタンク201を一体化した際の結合方
向とは反対方向に力を加えることにより両者を分離する
ことが出来る。そして、交換したい方を新しいものと
し、前述の一体化の方法により両者を一体化して逆の手
順でキャリア203に収納することにより交換作業が終
了する。なお、本実施例においてはヘッドレバー204
を用いて記録ヘッド200の押圧力を解除しているが、
これには拘束されず、記録ヘッド200を押圧するレバ
ーを直接移動するように構成してもよい。また、記録ヘ
ッドの固定方法にヘッドホルダバネ207を用いて押圧
しているがこれには拘束されず、バネ性を持ったラッチ
フックなどを用いて固定するように構成してもよい。
【0142】第1の形態を採った場合、以下のような効
果がある。すなわち、記録ヘッドあるいはインクタンク
のどちらか一方に交換が必要となった場合、交換が必要
な方だけ交換すればよいので、経済性が向上する。
【0143】第2の形態として、記録ヘッド200とキ
ャリア203の固定をしたままで、記録ヘッド200と
インクタンク201の分離をキャリア上で行い(以下、
オンキャリア状態)、インクタンク201のみを取り外
す方法がある。図23にキャリア203上で記録ヘッド
200からインクタンク201を分離した状態の模式的
斜視図を示す。この場合、タンクレバー205を図17
の状態から図23a方向に回転させこのような位置まで
引き起こすことにより、タンクレバー205に設けられ
た図示せざるカムによってタンクケース208が図23
b方向に移動する。タンクケース208に設けられた突
起がインクタンク201の側面に設けられたインクタン
クガイド溝224に係合してインクタンク201を図2
3b方向に移動させる。この時、記録ヘッド200の固
定は図17の状態と同様であり、インクタンク201と
共に移動することはないので、記録ヘッド200とイン
クタンク201の係合部がはずれ、分離することが出来
る。さらにインクタンク201を図23c方向に移動さ
せることによりキャリア203から外すことが出来る。
なお、このとき本実施例のように記録ヘッド200をヘ
ッドホルダバネ207によって弾性的に押圧している場
合には分離の際の力のかかりかたによってヘッドの固定
が外れてしまう可能性があるので以下のように構成する
とよい。図24に力のかかり方を示す模式的平面図を示
す。同図において記録ヘッド200はヘッドホルダバネ
207によってf1の力でキャリア203に押圧されて
いる。また、記録ヘッド200とインクタンク201を
分離するため、結合爪222と結合爪ガイド溝223の
係合およびインク被供給孔220とインク供給孔221
の係合を外すのにf2の力が必要であるとする。この
時、力の大きさをf1>f2としておくことで、分離作
業中に記録ヘッド200の固定が外れてしまうことを防
止することが出来る。なお、本実施例においてはタンク
レバー205を用いてf2に相当する力を出して分離し
ているが、これには拘束されず、直接インクタンク20
1を持って図23中のb方向に引っ張り記録ヘッド20
0とインクタンク201を分離するように構成してもよ
い。
【0144】第2の形態を採った場合には第1の形態の
場合に加えて以下のような効果がある。すなわち、タン
クレバー205のカム形状を適当に設計することによっ
て分離する際の引き抜き速度をコントロールすることが
出来、インク被供給孔220やインク供給孔221から
のインクの飛散を防止することが出来る。また、記録ヘ
ッド200を直接手で持つ必要がないので記録ヘッド2
00のインク吐出ノズル付近を手で触ることがなく、印
字に悪影響を及ぼす無用な汚染を防ぐことが出来る。ま
た、インクタンク201の力のかかる部分が特定される
ため、その部分だけ力に耐える構造にすれば良いので、
他の部分は薄肉にでき軽量化、内容積の増加、などの効
果がある。
【0145】図25は本発明になる、自動給紙部のイン
クジェット機録装置に対する位置関係を示した図であ
る。
【0146】ここで300は自動給紙部であり、前記イ
ンクジェット記録装置に対して図25の位置関係で固定
されている。
【0147】図26、図27および図28は本発明によ
る自動給し部の構成例を示す。図26は外観斜視図、図
27は平面図、図28は断面図である。
【0148】ここで、301はメインホルダで、自動給
紙部の部品をすべて支持し、更に自動給紙部を前記イン
クジェット記録装置へ固定している。
【0149】302は回転によって被記録材を一枚ずつ
分離し、インクジェット記録装置の給紙部へ送り込むた
めの分離ローラであり、303分離ギア、304分離ラ
チェットが固定されており、305分離軸を中心にして
回動自在に支持されている。分離軸305は分離ホルダ
306に固定されており、分離ホルダ306はメインホ
ルダシャフト307によりメインホルダ301に対して
回動自在に保持されている。308は分離スプリングで
あり分離ホルダ306の凸部306aとメインホルダ3
01の間にあり、図28において分離ホルダ306を時
計回りの方向へ回転させ、分離ローラ302を分離パッ
ト316へ押圧している。分離スプリング308による
押圧力は本実施例においては10〜50gfの間で設定
されている。以下の説明では仮に10gfとする。
【0150】309は積載された被記録材を、分離ロー
ラ302へ送り込むための予備ローラであり、予備ロー
ラ軸311に固定されており、予備ローラ軸311に固
定された予備ローラギア311aとともに予備ローラホ
ルダ310に回動自在に支持されている。予備ローラホ
ルダ310はメインホルダシャフト307によりメイン
ホルダ301にたいして回動自在に保持されている。
【0151】予備ローラ309はアイドラギア312に
より分離ローラ302と同一の周速で駆動される。
【0152】313は予備ローラスプリングであり、前
記分離ホルダ306と同様に、予備ローラホルダ310
を図28において時計回りの方向へ回転させており、予
備ローラ309を用紙ホルダ317側へ押圧している。
予備ローラスプリング313による押圧力は予備ローラ
309が確実に被記録材3を送ればよいので、上限はそ
れほど制約がないが、本実施例においては20gf以上
で良好な結果が得られている。以下の説明では仮に50
gfとする。
【0153】314は分離圧アームでありメインホルダ
シャフト307を中心にして分離圧アームスプリング3
15により分離ホルダ306の凸部306aを介して分
離ホルダ306を図28において時計回りに回転させ、
分離ローラ302を分離パット316へ押圧している。
分離圧アームスプリング315による分離ローラ302
の押圧力は、分離性能に影響するので、慎重に決定され
なければならないが、本実施例では20gf以上で良好
な結果が得られた。以下の説明では仮に100gfとす
る。
【0154】図28において、316は積載された被記
録材を分離保持するための、分離パット、317は被記
録材を積載保持するための用紙ホルダである。
【0155】318はカム軸であり、自動給紙モータ3
23から減速装置324およびギア318aを介して回
転駆動される。カム軸318には、前記ギア318aと
供にスイッチアーム319を介して給紙イニシャルセン
サ320aをon offさせるためのスイッチカム3
18b、カム軸318の回転を分離ローラ302に伝え
るためのギア318c,予備ローラホルダ310に設け
られた爪部310aに関係して予備ローラホルダ310
を上下させる、予備ローラホルダカム318d,分離圧
アーム314を上下させる分離圧カム318eが一体的
に設けられている。
【0156】駆動ギア321とクラッチディスク322
は一体で形成されていて、分離軸305に対して回動お
よび慴動自在に保持されていて、クラッチスプリング3
26により分離ラチェット304側に押圧されている。
また駆動ギア321には台形カム321a,分離ホルダ
306にも台形カム306bが一体的に形成されてお
り、駆動ギア321の回転により駆動ギア321および
クラッチディスク322が分離軸305の軸方向に移動
し、クラッチディスク322と分離ラチェット304の
かみ合いを制御し、自動給紙モータ323からの駆動の
分離ローラ302への伝達を制御している。またカム軸
318に設けられたギア318cと駆動ギア321のギ
ア比は1:1であり、カム軸318と駆動ギア321の
回転位相は一致している。
【0157】リリースレバー325はメインホルダ30
1に対して回動自在に保持されており、リリースレバー
325の一端はカム形状をしており、分離軸305の一
端と係合することにより分離ホルダ306の上下を行な
えると供に、給紙切り替えセンサ320bのon of
fを行なえる。
【0158】図25に戻り328は分離ローラ302お
よび予備ローラ309の分離軸305に対して直角の中
心線であり被記録材3の進行方向に一致している。左ガ
イド317aは用紙ホルダ317に設けられており、被
記録材3の左端面を記録位置に対して一定の位置でガイ
ドする。中心線328と左ガイド317aの距離Lは本
インクジェット記録装置に使用される被記録材3の最小
巾の1/2以下に設定固定されている。本実施例では、
最小被記録材3を葉書の縦方向とし、被記録材3の幅1
00mmに対して45mmに設定している。
【0159】以上の構成より成る自動給紙部の機構部の
動作に関連した詳細な説明を以下に記す。
【0160】図29、図30、および図31は本発明を
適用した自動給紙部の一実施例に係わる動作の説明図で
ある。図29および図30は動作の変化を、経時的に説
明したものであり、図31はリリース機構の動作を説明
したものである。
【0161】図29において(1)は被記録材が装填さ
れる前の状態を示す。 (A)クラッチディスク322と分離ラチェット304
は台形カム321aと台形カム306bにより離れてい
るため分離ローラ302は駆動源から切り放されてい
る。 (B)分離圧アーム314と分離圧カム318eは当接
していないため分離圧アームスプリング315の圧力
は、分離圧アーム314、凸部306aおよび分離ホル
ダ306を介して分離ローラ302を分離パット316
へ押しつけている。また分離スプリング308も同様な
ため分離ローラ302には分離圧アームスプリング31
5と分離スプリング308の圧力の和(10+100=
110gf)が加わっている。 (C)予備ローラホルダカム318dと予備ローラホル
ダ310の爪部310aは当接しているため予備ローラ
309は予備ローラホルダ310と共に予備ローラスプ
リング313の圧力に抗して用紙ホルダ317から離れ
た状態である。 (D)スイッチアーム319はスイッチカム318bの
凹部に入っているため給紙イニシャルセンサ320aは
offの状態である。
【0162】(2)は被記録材3が装填された状態であ
る。(1)と(2)の間では自動給紙部は動作していな
い。 (B)被記録材3は図の右から装填されるが分離ローラ
302は分離圧アームスプリング315と分離スプリン
グ308の圧力(11gf)で分離パット316に押圧
されているため被記録材3は分離ローラ302と分離パ
ット316の接触点で止まり、図に示す状態になる。
【0163】(3)は自動給紙モータ323が回転を開
始してカム軸318が反時計回りに20度回転した状態
である。 (A)台形カム321aと台形カム306bは回転によ
り外れ、クラッチスプリング326によりクラッチディ
スク322は分離ラチェット304に押圧されるため、
分離ローラ302は自動給紙モータ323の回転により
回動を始めている。 (B)分離圧カム318eと分離圧アーム314は当接
していないので分離ローラ302は分離圧アームスプリ
ング315と分離スプリング308で分離パット316
に押圧(110gf)された状態で時計回りに回転を始
める。従って被記録材3は分離パット316と分離ロー
ラ302の作用で最上部の1枚のみが、左方向へ分離、
給紙される。 (C)予備ローラホルダカム318dと予備ローラホル
ダ310の爪部310aは外れているため予備ローラ3
09は予備ローラホルダ310を介して予備ローラスプ
リング313により被記録材3に押圧(50gf)さ
れ、更には分離ギア303、アイドラギア312、予備
ローラギア311aにより時計回りに回転し、被記録材
3が分離ローラ302と分離パット316の接点に確実
に到達するように被記録材3を左方向へ搬送する。 (D)給紙イニシャルセンサ320aはスイッチアーム
319、スイッチカム318bによりon状態となる。
【0164】(4)は更にカム軸318が反時計回りに
回転した状態であり、ここで異なるのは(C)において
予備ローラホルダカム318dと爪部310aが当接
し、予備ローラ309が被記録材3から離れた状態で被
記録材3を搬送している。この時点では被記録材3は搬
送ローラ4とピンチローラ8の接点に到達し、搬送が妨
げられているが、予備ローラ309による搬送力が減じ
られているため、被記録材3は折れ曲がってしまわず、
被記録材3の腰により分離ローラ302と被記録材3が
滑っている状態が可能となる。
【0165】(5)は更にカム軸318が反時計回りに
回転した状態であり、この状態で自動給紙部は一時停止
をし、インクジェット記録装置側の記録状態となる。 (A)クラッチディスク322と分離ラチェット304
は離れているため、分離ローラ302は駆動側より完全
に切り放され、分離軸305に対して回動自在に保持さ
れているだけになっている。 (B)分離圧カム318eと314は当接しているため
分離圧アーム314と凸部306aは離れている。従っ
て分離圧アームスプリング315の押圧は分離ローラ3
02にかからないため、分離ローラ302は分離スプリ
ング308のみで分離パット316へ押圧(10gf)
されている。 (C)予備ローラ309は被記録材3と離れている。
【0166】この状態では分離ローラ302の押圧が小
さく(10gf)、予備ローラ309も被記録材3より
離れているため、被記録材3は小さい力でインクジェッ
ト記録装置側へ引き込まれることが可能になっている。
【0167】(5)の状態から更に記録が進み、記録が
終了し、被記録材3が自動給紙部から抜けたら、自動給
紙モータ323を駆動し(2)の状態まで進めて、1回
の動作を終了し、次の給紙に備える。
【0168】図30は本発明に係わる動作のシーケンス
図であり、下段の(1)〜(5)のポイントが図29の
(1)〜(5)の状態に対応している。
【0169】図25に戻り、中心線328は被記録材3
の巾方向の中心よりも常に左側になるように設定されて
いるため、被記録材3が分離ローラ302、予備ローラ
309により搬送される場合は、被記録材3は常に時計
回りのモーメントMを受けながら搬送されている。従っ
て被記録材3の後端は常に左ガイド317aへ押しつけ
られる状態で搬送され、被記録材3は曲がることなく左
ガイド317aに沿って記録部へ導かれる。
【0170】図31は自動給紙部のリリース機構に係わ
る動作説明図であり、(A)は自動給紙部の使用状態を
示し、リリースレバー325の一端は給紙切り替えセン
サ320bをon状態としてまた分離軸305へは当接
していないため分離ローラ302は分離パット316へ
押圧されている。すなわち給紙切り替えセンサ320b
がon状態の時は自動給紙部は使用可能状態であること
を示す。
【0171】(B)は封筒などの自動給紙に適さない被
記録材を使用する場合の状態を示し、ユーザがリリース
レバー325を反時計回りに回動させることにより自動
給紙部を使用しない状態を作りだせる。その状態では、
分離軸305はリリースレバー325に設けられたカム
部に引上げられ、分離ローラ302は分離パット316
から離れて固定されている。そのため図31の右方向か
ら挿入された被記録材は、直接搬送ローラ4とピンチロ
ーラ8まで到達する。更にはこの状態では給紙切り替え
センサ320bはoff状態となっているため、自動給
紙部が不使用状態にあることを検出できる。
【0172】以上が本発明の一実施例に係わる機構部に
関する動作の説明である。
【0173】以下に本実施例の制御例を示す。
【0174】図32は自動給紙部のイニシャルシーケン
ス制御例を示すフローチャートである。
【0175】電源投入時をSTARTとする。先ずステ
ップS1で給紙イニシャルセンサ320aがonかof
fかを判定する。offであれば初期状態すなわち図2
9の(1)の状態であるのでシーケンスを終了し次の給
紙命令に備える。ステップS1において給紙イニシャル
センサ320aがonであればステップS2に進み、自
動給紙モータ323を逆転させ、ステップS1において
給紙イニシャルセンサ320aがoffになった時点
で、初期状態となるのでシーケンスを終了する。
【0176】次に図33は自動給紙を実行するための制
御例を示すフローチャートである。
【0177】給紙命令時をSTARTとする。先ずステ
ップS3において給紙切り替えセンサ320bがoff
であればステップS9に進み制御部は自動給紙部が不使
用状態にあると判断し、手指しモードとなる。
【0178】ステップS3において給紙切り替えセンサ
320bがonであれば、ステップS4に進み自動給紙
モータ323を正転させカム軸318の回転で320度
回転させたところで自動給紙モータ323を停止する。
すなわち図29の(5)の状態である。
【0179】次にステップS5に進み、インクジェット
記録装置側のPEセンサ14の状態を検出する。ここで
offであれば、給紙動作が正しく行なわれていないの
で、ステップS10へ進み制御部はエラー(給紙不良ま
たは紙なし)と判断する。onであればステップS6へ
進み、記録動作を開始する。
【0180】次にステップS7に進みPEセンサ14が
offになる状態を探し、offになれば、ステップS
8に進み自動給紙モータ323を正転させカム軸318
の回転で40度回転させて停止する。すなわち図29の
(2)の状態であり、ここでENDとなり、次の給紙命
令に備える。
【0181】次に本実施例に関する記録装置を組み込ん
だ情報処理装置に関して、その構成と電気回路について
説明する。
【0182】図34は本実施例に関する記録装置を組み
込んだ情報処理装置400の外観を表わす模式的斜視図
である。同図において、401は上述のプリンタ部、4
02は文字や数字およびその他のキャラクタを入力する
ためキーや、各種指令を与えるためのキーなどを備えた
キーボード部、403表示器を備える表示部である。
【0183】図35は本実施例に関する情報処理装置の
電気回路構成を表わすブロック図である。同図におい
て、501は主制御をなすコントローラであり、502
はある手順を実行する例えばマイクロコンピュータ形態
のCPU、503はテキストデータや画像データを展開
したりする領域や作業用の領域などを設けたRAM、5
04は前記手順に対応したプログラムやその他フォント
データなどの固定データを格納したROM、505はC
PU502の実行サイクルを作り出したりプリンタ部4
01による記録動作の際必要なタイミングを作り出した
りするタイマ、506はCPU502からの信号と周辺
装置を結ぶインターフェイス部、である。また、507
はプリンタ部401のコントローラであり、508は記
録ヘッド200ヘッドの有無、種類、記録ヘッド200
の温度を検出するセンサの出力値、インクタンク201
内のインクの有無を検出するセンサの出力等の記録ヘッ
ドの情報を検出するヘッド検出部、509は記録ヘッド
200の記録データを蓄えるためのラインバッファ、5
10は記録ヘッド200に記録信号や電力などを送出す
るヘッドドライバ、511a、b、cはそれぞれキャリ
アモータ255、紙送りモータ5、自動給紙モータ32
3、を駆動するのに必要な信号や電力などを送出するモ
ータドライバ、512はホームポジションセンサ27
0、ペーパーセンサ14、給紙イニシャルセンサ320
a、給紙切り替えセンサ320b、等のセンサの出力を
検出するセンサ検出部である。さらに、404は例えば
FDD、HDD、RAMカードなどの外部記憶装置、4
05は例えば他の情報処理装置と通信を行なったり、内
部のバスに直接接続して周辺機器を制御したりするため
の外部インターフェイスである。なお、図 のブロック
図には含まれていないが、他に上記の電気回路に電力を
供給するための電源部があり、これには例えば充電式の
バッテリーや、使い捨ての乾電池、あるいは情報処理装
置本体を固定して使用する場合のAC電源用変換器など
がある。
【0184】上述の電気回路構成により記録装置部で被
記録材(紙)3に記録を行う訳であるが、以下に記録動
作制御シーケンスの概略を図36以降のフローチャート
を用いて説明する。図36は、記録装置あるいは情報処
理装置の電源のオン、オフの際の処理を説明するフロー
チャートである。S1はパワーオフの状態であり、タイ
マ505(図35)の動作以外は機能が停止した状態で
ある。パワーオフの状態からパワーオンの信号、すなわ
ち電源スイッチのオンによって動作が開始され、記録装
置においてはまずS2のパワーオン処理が実行される。
S2が終了すると、次にS3に進みパワーオンの状態と
なる。記録動作等が行なわれるのはパワーオンの状態で
ある。パワーオンの状態においてパワーオフの信号が検
出されると、S4に進みパワーオフ処理が実行される。
S4が終了すると、S1にすすみパワーオフの状態とな
る。従って、電源のオン、オフの際には所定の処理をへ
て電源オン、オフの状態となる。また、S3の状態にお
いて一時停止信号が検出されると、S5にすすみ一時停
止処理が実行される。一時停止信号とは、例えば図34
に示す表示部403がパワーオンの状態においてキーボ
ード部403の上に畳まれた場合やバッテリーの交換を
行なった場合等、使用者が装置動作中にもかかわらず、
非動作中に行なうような行為を行なった場合にこれを検
出するための手段、例えば表示部403の開閉を検出す
るセンサやバッテリーの着脱を検出するセンサ等によっ
て出力される信号である。また、一時停止処理とは、基
本的使用と異なる使用をされた場合に装置の破損、不良
発生防止のために行なう処理であり、詳細は後述する。
S5において一時停止処理が終了すると、S6に進み一
時停止状態となる。一時停止状態においては、必要な部
分以外の機能を停止あるいは電源をオフした状態となっ
ている。一時停止状態において、一時停止解除信号が検
出されると、S7にすすみ一時停止解除処理が行なわれ
る。一時停止解除信号とは、前記一時停止信号と対にな
る信号であり、例えば表示部403が閉じた状態から開
いた状態に変化した時や、バッテリーが外された状態か
ら装着状態に変化した時等、装置が動作可能状態にもど
ったことを示す信号である。また、一時停止解除処理と
は、一時停止以前の状態に復帰するための処理であり、
詳細は後述する。これによって使用者が装置動作中に不
用意に表示部403を開閉したり、バッテリーを着脱し
た場合においても、もとの状態に復帰することが可能と
なる。S7において一時停止解除処理が終了するとS3
にすすみパワーオン状態へもどる。一時停止信号におい
ては、信号検出時に一時停止処理を行なうかどうかの選
択ができるようにしてもよい。例えば、記録装置が動作
中は紙の取り扱いがあるため、表示部403を閉じたほ
うが良い場合には、表示部403の開閉時に一時停止処
理を禁止するように、装置の設定を選択するようにする
ことができる。
【0185】図37は、S2パワーオン処理を説明する
フローチャートである。まず、S11においてホームポ
ジションイニシャライズすなわちキャリア203の位置
を確定させる。具体的にはキャリアモータ255を駆動
し、ホームポジションセンサ270の出力が切り替わる
位置をキャリア203の基準位置とした後、キャリアモ
ータを駆動して記録ヘッド200の吐出口をキャップ1
01によってふさぐキャッピング状態とする。次にS1
2にすすみ紙送り、自動給紙のイニシャライズを行な
う。具体的には、紙送り駆動機構のガタをとるため、紙
送りモータ5を逆方向および順方向にそれぞれ所定量駆
動し、給紙イニシャルセンサ320aがイニシャル位置
検出するまで自動給紙モータを駆動する。次にS13に
すすみタイマ505によって最後に記録ヘッド200の
吐出あるいは吸引が行なわれてから現在までの時間を計
測しそのインターバルが所定時間n以上であればS14
にすすみ記録ヘッドの回復処理を行ない、以下であれば
S15へ進む。S14においては記録ヘッド200の回
復処理として、記録ヘッド200のキャップ101内へ
の吐出、ブレード104による記録ヘッド200の吐出
口部の清掃、ポンプユニット150による記録ヘッド2
00からのインクの吸引等をおこなう。回復処理によっ
て、長時間記録ヘッド200が未使用で放置された結
果、記録ヘッド200の吐出口部インクの蒸発による粘
度上昇によるインク吐出不良等を未然に防ぐことができ
る。S14終了後S15にすすみペーパーセンサが紙有
りを検出しているかチェックし、紙ありならばS16に
すすみ紙なしならばS17へすすむ。S16においては
検出された紙を排出する。すなわちペーパーセンサ14
が紙なしを検出した後所定量まで紙送りモータ5を順方
向に駆動する。つぎにS17にすすみパワーオン処理を
終了する。
【0186】図38はS4パワーオフ処理を説明するフ
ローチャートである。まずS21において記録ヘッド2
00がキャッピング状態にあるかチェックし、キャッピ
ング状態になければS22へすすみキャッピング状態で
あればS23へすすむ。S22においてはキャリアモー
タ255を駆動し、記録ヘッド200をキャッピング状
態とする。次にS23において記録装置の電源をオフし
機能を停止する。本処理において記録ヘッド200がキ
ャッピング状態にない場合すなわち記録実行中等に電源
スイッチをオフ状態にされた場合においても確実に記録
ヘッド200をキャッピング状態にした後電源オフとす
るため、記録ヘッド200の吐出口部分が大気にさらさ
れインクの蒸発による粘度上昇によって吐出不良が発生
することを防止している。
【0187】図39はS5一時停止処理を説明するフロ
ーチャートである。まずS31において現在実行中の処
理の有無をチェックし、実行中処理があるならばS32
にすすみ、なければS33にすすむ。S32において現
在実行中の処理を所定分だけ実行する。具体的には、記
録実行中であれば実行中の行の記録が終了するまで、紙
送りや自動給紙動作中であれば動作完了まで、処理を実
行する。また、紙排出処理中であれば即時に処理中断す
る。次にS33にすすみ現在の状態を記憶する。すなわ
ち、中断した処理があれば中断した状態、表示部403
や操作パネル(不図示)の状態、オンライン、オフライ
ンの状態、あるいはバッテリー電源のための省力モード
があればその状態等をメモリーに保存する。次にS34
にすすみ記録ヘッド200をキャッピング状態にする。
すでにキャッピング状態にあればなにもしない。次にS
35にすすみ一時停止状態において不必要な部分の電源
をオフする。次にS36にすすみS5一時停止処理を終
了する。本処理において記録実行中に一時停止信号が検
出されても記録ヘッド200のキャッピングが確実に行
なわれ、記録ヘッド200がキャッピングしないて放置
され吐出不良が発生することを防止している。
【0188】図40はS7一時停止処理を説明するフロ
ーチャートである。まずS41において所定部のイニシ
ャライズを行なう。具体的にはS11、S12に示した
キャリア203の位置確定、紙送りモータ5のガタと
り、自動給紙機構のイニシャル位置セット等を行なう。
次にS42にすすみS33において記憶された一時停止
前状態をチェックする。次にS43にすすみ一時停止前
の状態に復帰する処理を行なう。具体的には、中断した
処理があれば処理を完了し、表示部403や操作パネル
の状態を復帰させたりする。次S44にすすみS7一時
停止解除処理を終了する。従って、記録装置の処理実行
中に一時中断状態になっても復帰後一時停止前の処理を
継続して行なうことができる。
【0189】図41はS3パワーオンの状態における処
理を説明するフローチャートである。まずS51におい
て各種エラーのチェックおよびエラー処理を行なう具体
的には例えば記録装置に紙がない場合、記録ヘッド20
0やインクタンク201が装着されていない場合、イン
クタンク201内にインクがない場合、記録処理中に紙
ジャムを検出した場合、記録ヘッド200の温度が異常
に上昇した場合、各種モータの走査エラーを検出した場
合、等においてエラーを表示部403や操作パネルに表
示したりブザーを鳴らして警告したりする。次にS52
にすすみ、キーボード部402、操作パネル、外部イン
ターフェース部405等からのキー操作やコマンド受信
をチェックし、対応する処理を行なう。具体的には、紙
送りキーが押された場合には、紙の挿入、排出、所定量
の紙送り等を状況に応じて行なう。また、オンラインキ
ーが押された場合やオンライン、オフラインコマンドが
受信された場合にはエラー状態をチェックし、オンライ
ン状態、オフライン状態の処理を行なう。また、記録等
に関するコマンドを受信した場合には対応する処理を行
なう。さらには、記録ヘッド200あるいはインクタン
ク201の交換を行なうためのキー入力あるいはインク
タンク201内のインクなしを検出した場合には、キャ
リアモータ255を駆動しキャリア203を交換のやり
やすい位置に移動させ、交換が終了したのちキャリアモ
ータ255を駆動し記録ヘッド201をキャップ101
に移動し、ポンプユニット150によって記録ヘッド2
00の吐出口よりインクを吸引する。インクタンク20
1の交換時に記録ヘッド200およびインクタンク20
1の間のインク流路途中に空気が混入した場合において
もインクの吸引によって混入した空気を記録ヘッド20
0外に吸い出すことができ、記録ヘッド200の空気混
入による吐出不良の発生を未然に防ぐことができる。次
にS53にすすみ記録処理を行なう。詳細は後述する。
次にS54に進みパワーオフ信号をチェックしパワーオ
フ信号を検出した場合には前述のS4のパワーオフ処理
へすすみ、検出しない場合にはS51に戻る。
【0190】図42はS53記録処理を説明するフロー
チャートである。まずS61において記録を実行するコ
マンド例えば紙送りコマンドや記録すべきデータの受信
の有無をチェックする。記録命令がある場合にはS62
へすすみ、ない場合にはS69へ進み本処理を終了す
る。S62においてはオンライン状態のチェックを行な
い、オンライン状態ならばS63にすすみオフライン状
態ならばS69へ進み本処理を終了する。S63におい
ては記録開始のための処理を行なう。具体的には、記録
ヘッド200内のヒーターによる記録ヘッド200の温
度調整を行なったり、記録ヘッド200の記録領域外へ
の吐出による吐出調整を行なったり、キャリアモータ2
55の正逆走査時のズレ量をホームポジションセンサに
よって計測し、双方向記録時のズレ補正を行なったり、
する。次にS64にすすみ給紙のチェックを行なう、自
動給紙状態で記録位置に紙挿入がされていない場合に
は、自動給紙モータ323を駆動して給紙を行なう。次
にS65にすすみ1行単位の記録を実行する。具体的に
は、キャリアモータ255を駆動し、記録ヘッド200
によってインクを吐出し記録を行ない、1行の記録が終
了すると所定量紙を送り、S66へ進む。S66におい
てエラーのチェックを行ない、エラーがあればS68に
すすみ、エラーがなければS67へ進む。エラーのチェ
ックは例えば紙下端の検出、紙ジャムの検出、インクの
有無の検出、各種モータの走査エラー、等であり、検出
されたエラーは前述のS51において処理される。S6
7においては記録終了を示すコマンド、例えば紙排出コ
マンド、の受信のチェックを行なう。記録終了であれば
S68へ進み、記録終了でなければS65に戻り記録を
継続する。S68においては記録終了の処理を行なう。
具体的には、紙の排出、記録ヘッド200のキャッピン
グ等を行なう。次にS69にすすみS53記録処理を終
了する。
【0191】以下、図43〜45を参照して本発明フレ
キシブルケーブルの実施例を具体的に説明する。
【0192】図43(a)は本発明に係るフレキシブル
ケーブルを示す図である。図に於いて、1000はフレ
キシブルケーブルであり、装置に必要な導体パターンが
プリントされている。導体パターンの厚みおよび幅はそ
れぞれの導体パターンに必要な電流容量、許容電圧降下
値等より決定される、フレキシブルケーブルの折り返し
耐久特性向上のためには導体パターンの厚みは薄い方が
有利であるが導体パターン幅を広くとる必要がありフレ
キシブルケーブルの幅の増大となる。1001aはフレ
キシブルケーブル1000の移動側であり、1001b
は固定側であり、フレキシブルケーブル固定側1001
bにはコンタクト部1001cが設けられている。フレ
キシブルケーブル移動側1001aおよびフレキシブル
ケーブル固定側1001bの間は幅Wdの2つのフレキ
シブルケーブル分割部1001d、1001eに分割さ
れている。フレキシブルケーブル移動側1001aの折
り曲げ部1001fとフレキシブルケーブル固定側10
01bの折り曲げ部1001gでフレキシブルケーブル
1000を折り曲げ、重ね合わせることでフレキシブル
ケーブル1000の幅は分割部分では幅Wdとなりフレ
キシブルケーブル移動部1001aの幅Woよりも小さ
くすることができる。図では2つに分割した例を示して
いるがさらに多く分割することによってより小さい幅に
することができる。またフレキシブルケーブル分割部1
001d、1001eには位置決め穴1001h、10
01h’、1001i、1001i’が設けられおり、
位置決め穴1001h,1001h’と位置決め穴10
01i,1001i’は所定間隔dだけ離れて配置され
ている。
【0193】図43(b)はフレキシブルケーブル10
00を用いた装置を示す図である。図に於いて、100
2は移動部であり図矢印方向に移動可能に配設されてい
る。移動部1002にはプリンタの場合には記録ヘッ
ド、スキャナの場合にはセンサ等が搭載される。100
3は固定部であり、固定部には位置決めピン1003a
が設けてある。1001は図1001(a)のフレキシ
ブルケーブル1000を折り曲げ、重ね合わせた状態で
用いており、フレキシブルケーブル移動側1001a
(図43(a))は移動部2に接続されている。またフ
レキシブルケーブル位置決め穴1001h,1001
h’,1001i,1001i’は位置決めピン100
3aに挿入され固定部材4によって固定部3に固定され
ている。前述のごとく位置決め穴1001h,1001
h’および1001i,1001i’は距離dだけ離れ
ているためフレキシブルケーブル分割部1001dおよ
び1001eの屈曲位置は距離lだけずれることとな
る。フレキシブルケーブル1000の厚みが屈曲高さh
に比べて十分小さいときにはlはd/2にほぼ等しくな
る。従ってフレキシブルケーブル分割部1001dおよ
び1001eは屈曲位置が異なるため屈曲部分で他方の
フレキシブルケーブルからの力を受けることがなく、屈
曲耐久性能は折り曲げのない場合に近い性能となる。
【0194】しかしながら、屈曲位置の間隔lを必要以
上に大きくとることは装置の大型化につながる。屈曲位
置の間隔lは屈曲高さh以下、すなわちフレキシブルケ
ーブル位置決め穴間隔dは屈曲高さhの2倍以下が望ま
しい。
【0195】以上説明したようにフレキシブルケーブル
を複数に分割し、重ねて用い、分割したそれぞれのフレ
キシブルケーブルの屈曲位置が異なるように配設するこ
とによって、フレキシブルケーブルの導体パターンの電
流容量および電圧降下を適正にとり、屈曲耐久性能を低
下することなく、フレキシブルケーブルの幅および屈曲
高さを小さくとることが可能となり、装置の小型化が達
成できる。
【0196】図43ではフレキシブルケーブルを2つに
分割した例を示したが3つ以上でもよくフレキシブルケ
ーブルの位置決め穴は所定間隔をおいて分割数だけフレ
キシブルケーブルの長て方向に設けられる。
【0197】[他の実施例]図44(a)は本発明にか
かる他の実施例をしめす図である。図に於いて、101
0はフレキシブルケーブルである。1010aはフレキ
シブルケーブル1000の移動側であり、1010bは
固定側であり、フレキシブルケーブル固定側1010b
にはコンタクト部1010cが設けられている。フレキ
シブルケーブル移動側1010aおよびフレキシブルケ
ーブル固定側1010bの間は幅Wdの2つのフレキシ
ブルケーブル分割部1010d、1010eに分割され
ている。フレキシブルケーブル移動側1010aの折り
曲げ部1010fとフレキシブルケーブル固定側101
0bの折り曲げ部1010gでフレキシブルケーブル1
000を折り曲げ、重ね合わせることでフレキシブルケ
ーブル1000の幅は分割部分では幅Wd’となりフレ
キシブルケーブル移動部1010aの幅Wo’よりも小
さくすることができる。図では2つに分割した例を示し
ているがさらに多く分割することによってより小さい幅
にすることができる。また、フレキシブルケーブル分割
部1010d、1010eには位置決め切り欠き101
0h、1010h’、1010i、1010i’が設け
られおり、位置決め穴1010h,1010h’と位置
決め穴1010i,1010i’はフレキシブルケーブ
ルの幅方向に対して同じ位置に配置されている。
【0198】図44(b)はフレキシブルケーブル10
10を用いた装置を示す図である。図に於いて、102
0は移動部であり図矢印方向に移動可能に配設されてい
る。移動部1020にはプリンタの場合には記録ヘッ
ド、スキャナの場合にはセンサ等が搭載される。30は
固定部であり、固定部には位置決めピン1030a、1
030bが距離d’だけ離れて配設されている。101
0は図44(a)のフレキシブルケーブル1010を折
り曲げ、重ね合わせた状態で用いており、フレキシブル
ケーブル移動側1010a(図44(a))は移動部2
0に接続されている。またフレキシブルケーブル位置決
め切り欠き1100h,1100h’は位置決めピン1
030aに、フレキシブールケーブル位置決め切り欠き
1100i,1100i’は位置決めピン1030bに
挿入され固定部材1040によって固定部1030に固
定されている。前述のごとく位置決めピン1030a、
1030bは距離d’だけ離れているためフレキシブル
ケーブル分割部1100dおよび1100eの屈曲位置
は距離l’だけずれることとなる。フレキシブルケーブ
ル1100の厚みが屈曲高さh’に比べて十分小さいと
きにはl’はd’/2にほぼ等しくなる。従ってフレキ
シブルケーブル分割部1100dおよび1100eは屈
曲位置が異なるため屈曲部分で他方のフレキシブルケー
ブルからの力を受けることがなく、屈曲耐久性能は折り
曲げのない場合に近い性能となる。
【0199】図44においては、フレキシブルケーブル
を2つに分割する場合を述べたが3つ以上に分割しても
よく固定側位置決めピンはフレキシブルケーブルの分割
数だけ所定間隔をおいてフレキシブルケーブル長手方向
に設けられる。
【0200】本実施例では、移動部と固定部の間を電気
的に接続するフレキシブルケーブルの場合を述べたが、
お互いに相対移動する部材間を電気的に接続するフレキ
シブルケーブルのばあいでも同様である。
【0201】本実施例は前述した如く、フレキシブルケ
ーブルを複数に分割し重ねて用い、分割したそれぞれの
フレキシブルケーブルの屈曲位置が異なるように配設す
ることによって、フレキシブルケーブルの導体パターン
の電流容量および電圧降下を適正にとり、屈曲耐久性能
を低下することなく、フレキシブルケーブルの幅および
屈曲高さを小さくとることが可能となり、装置の小型化
が達成できる。
【0202】
【発明の効果】本発明は、フレキシブルケーブルの両端
を除く位置のみで該両端を結ぶ方向に沿って分割された
複数の分割ケーブル部の夫々の両端を除く位置に、その
両端を結ぶ方向に関して互いに所定量の位置をずらして
被位置決め部を設け、更に屈曲部における分割ケーブル
部の互いの接触を防止するために、分割ケーブル部夫々
を重ねるとともに該分割ケーブル部の対応する被位置決
め部同士を重ねて装置に位置決めするための位置決め部
を該装置に設けたので、フレキシブルケーブルの電流容
量および耐久性を保証しつつも、その配置スペースを抑
えることによって装置全体の小型化が図れるフレキシブ
ルケーブルを備えた装置を提供することができる。
【0203】
【図面の簡単な説明】
【図1】本記録装置の第1実施例を示す模式的斜視図で
ある。
【図2】第1実施例のピンチローラ圧接解除状態を示す
模式的斜視図である。
【図3】第1実施例のピンチローラ圧接状態を示す模式
的斜視図である。
【図4】第1実施例のリードスクリュー機構図である。
【図5】第1実施例のキャリア軸受A 228部拡大断
面図である。
【図6】第1実施例のリードスクリュー端部拡大図であ
る。
【図7】第1実施例のクラッチ機構が形成されるリード
スクリュー213左端図である。
【図8】第1実施例のクラッチ機構の動作説明図であ
る。
【図9】第1実施例のクラッチギアとコントロールギア
の噛み合い図である。
【図10】第1実施例の回復装置の詳細図である。
【図11】第1実施例のポンプユニットの詳細図であ
る。
【図12】第1実施例のブレードの装着状態を示す模式
的斜視図である。
【図13】第1実施例のブレードストッパの動作説明図
である。
【図14】第1実施例のキャップ開閉用カムの説明図で
ある。
【図15】第1実施例のキャップの拡大断面図である。
【図16】第1実施例の回復手段のタイミングチャート
である。
【図17】第1実施例のキャリア部を示す模式的斜視図
である。
【図18】第1実施例のヘッドカートリッジ部を示す模
式的斜視図である。
【図19】第1実施例のキャリア部の部分的拡大図を示
す模式的断面図である。
【図20】第1実施例のキャリア部とヘッドカートリッ
ジ部の結合方法を示す模式的斜視図である。
【図21】第1実施例のヘッドカートリッジ結合部を示
す模式的断面図である。
【図22】第1実施例の第1形態の交換方式を示す模式
的斜視図である。
【図23】第1実施例の第2形態の交換方式を示す模式
的斜視図である。
【図24】第1実施例の力のかかり方を表わす模式的平
面図である。
【図25】第1実施例の自動給紙部を示す全体斜視図で
ある。
【図26】第1実施例の自動給紙部を示す拡大斜視図で
ある。
【図27】第1実施例の自動給紙部の平面図である。
【図28】第1実施例の自動給紙部の模式的断面図であ
る。
【図29】第1実施例の自動給紙部の機構説明図であ
る。
【図30】第1実施例の自動給紙部の動作シーケンス図
の一例である。
【図31】第1実施例の自動給紙部のリリース機構説明
断面図である。
【図32】第1実施例の自動給紙部の制御手順を示すフ
ローチャートである。
【図33】第1実施例の自動給紙部の制御手順を示すフ
ローチャートである。
【図34】第1実施例の記録装置を組込んだ情報処理装
置を示す模式的斜視図である。
【図35】第1実施例の記録装置を組込んだ情報処理装
置の電気回路構成を表すブロック図である。
【図36】第1実施例の記録装置を組込んだ情報処理装
置の電源オン、オフ処理を示すフローチャートである。
【図37】第1実施例の記録装置を組込んだ情報処理装
置のパワーオン処理を示すフローチャートである。
【図38】第1実施例の記録装置を組込んだ情報処理装
置のパワーオフ処理を示すフローチャートである。
【図39】第1実施例の記録装置を組込んだ情報処理装
置の一時停止処理を示すフローチャートである。
【図40】第1実施例の記録装置を組込んだ情報処理装
置の一時停止解除処理を示すフローチャートである。
【図41】第1実施例の記録装置を組込んだ情報処理装
置のパワーオン処理を示すフローチャートである。
【図42】第1実施例の記録装置を組込んだ情報処理装
置の記録処理を示すフローチャートである。
【図43】(a)・(b)は本発明フレキシブルケーブ
ルの実施例の説明図である。
【図44】(a)・(b)は図43の変形実施例であ
る。
【図45】従来フレキシブルケーブルの説明図である。
【図46】本発明クリーニングに関する従来説明図であ
る。
【符号の説明】
1 シャーシ 2 ガイドレール 3 被記録材 4 搬送ローラ 5 紙送りモータ 6 拍車 7 排出ローラ 8 ピンチローラ 9 ピンチローラバネ 10 ピンチローラホルダ 11 ピンチローラフレーム 12 リリースアングル 13 リリースレバー 14 ペーパーセンサ 15 減速歯車列 101 キャップ 102 コントロールギア 102a キャップ開閉用カム 102b ワイピング動作用カム 102c 突起 102d 切換えシート 102e キャップ開カム 102f キャップ閉カム 102g 切り欠き 102h 側面ギア 103 ストロークギア 104 ブレード 105 ブレードスライダ 105a ブレード取付溝 105b 突起 105c 貫通穴 105d 壁 106 スライド軸 107 ブレードリンク 107a 突起 107b バネ掛け部 108 ブレードクリーナ 109 ブレードストッパ 110 ブレードバネ 111 キャリアストッパ 112 キャリアフックバネ 113 シリンダ 113a シリンダ部 113b キャップレバー受け 113c インク吸引口 113d 排インク管 113e 平行ピン 114 キャップバネ 115 プランジャ 115a 動作軸 115b ピストン受け 115c ピストン押さえ 115d ポンプシール押さえ 115e 溝 115f リード溝 116 ピストン 117 ポンプシール 118 キャップレバー 119 キャップレバーシール 120 予備吐出パッド 121 ポンプ吸収体 122 軸受 150 ポンプユニット 200 記録ヘッド 201 インクタンク 202 ヘッドカートリッジ 203 キャリア 204 ヘッドレバー 205 タンクレバー 206 ヘッドホルダ 207 ヘッドホルダバネ 208 タンクケース 209 リードピン 210 リードピンバネ 211 フレキシブルケーブル 211a 位置決め穴a 211b 位置決め穴b 212 フレキシブルケーブルパッド 212a 位置決め穴a 212b 位置決め穴b 212c インクバリア 213 リードスクリュー 213a 位置決め穴a 213b 位置決め穴b 220 インク被供給孔 221 インク供給孔 222 結合爪 223 結合爪ガイド溝 224 インクタンクガイド溝 225 位置決めピン 226 ストッパ 227 ヘッドコンタクト部 227a 位置決め穴a 227b 位置決め穴b 227c ストッパ当接場所 228 キャリア軸受1 229 キャリア軸受2 230 遮蔽板 231 キャリアフック 250 調整バネ 251 軸受 252 第一の長穴 253 第二の長穴 254 ビス 255 キャリアモータ 256 ピニオンギア 257 リードスクリューギア 258 イニシャルロック 259 クラッチギア 260 クラッチプレート 261 戻りバネ 262 突起 263 凹部 264 空転溝 265 連絡溝 267 フランジ 268 案内条 269 ストッパ 270 HPセンサー 271 回復系プレート 301 メインホルダ 302 分離ローラ 303 分離ギア 304 分離ラチェット 305 分離軸 306 分離ホルダ 307 メインホルダシャフト 308 分離スプリング 309 予備ローラ 310 予備ローラホルダ 311 予備ローラ軸 312 アイドラギア 313 予備ローラスプリング 314 分離圧アーム 315 分離圧アームスプリング 316 分離パット 317 用紙ホルダ 318 カム軸 319 スイッチアーム 320a 給紙イニシャルセンサ 320b 給紙切り替えセンサ 321 駆動ギア 322 クラッチディスク 323 自動給紙モータ 324 減速装置 325 リリースレバー 326 クラッチスプリング 400 情報処理装置 401 プリンタ部 402 キーボード部 403 表示部 404 外部記憶装置 405 外部インターフェース 501 コントローラ 502 CPU 503 RAM 504 ROM 505 タイマ 506 インターフェイス部 507 コントローラ 508 ヘッド検出部 509 ラインバッファ 510 ヘッドドライバ 511 モータドライバ 512 センサ検出部
フロントページの続き (72)発明者 花房 端 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大橋 哲洋 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 戸次 俊彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 井門 正東 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−239676(JP,A) 特開 平2−265778(JP,A) 特開 昭62−82607(JP,A) 実開 平2−68626(JP,U) 実開 昭63−74032(JP,U) 実開 平4−111104(JP,U) 実開 昭60−182157(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/01 B41J 2/04 - 2/05 B41J 2/24 B41J 2/32 B41J 29/00 H05K 1/02 G03G 15/04 H04N 1/04 H04N 1/23 H01B 7/04 H01B 7/08 H01R 9/07 H01R 4/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対運動する部材を屈曲部を形成しつつ
    電気的に接続するためのフレキシブルケーブルを備えた
    装置において、 前記フレキシブルケーブルの両端を除く位置のみで該両
    端を結ぶ方向に沿って分割された複数の分割ケーブル部
    と、 複数の前記分割ケーブル部の夫々の両端を除く位置に前
    記方向に関して互いに所定量の位置をずらして設けられ
    た被位置決め部と、 前記屈曲部における前記分割ケーブル部の互いの接触を
    防止するために、前記分割ケーブル部夫々を重ねるとと
    もに該分割ケーブル部の対応する前記被位置決め部同士
    を重ねて前記装置に位置決めするための位置決め部と、 を有することを特徴とするフレキシブルケーブルを備え
    た装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の相対運動する部材は、
    スキャナ用のセンサを含むことを特徴とする読取装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の相対運動する部材は、
    記録媒体に記録を行う記録ヘッドを含むことを特徴とす
    る記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の記録ヘッドは、インク
    を吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録ヘ
    ッドであることを特徴とするインクジェット記録装置。
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