JP3066186B2 - 押圧印刷装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、押圧印刷装置に関し、
特に平面状の孔版原紙を用いて行う押圧印刷装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】平面状の孔版原紙を用いて行う押圧印刷
装置としては、基台上に印刷用紙載置台を有し、前記基
台にヒンジにより上下方向に枢動可能に取り付けられた
枢動押圧板に平面状の孔版原紙が取り付けられるよう構
成され、前記枢動押圧板の枢動により当該枢動押圧板に
取り付けられた孔版原紙を前記印刷用紙載置台上の印刷
用紙に押し付けることにより孔版印刷を行う一般家庭お
よび一般事務所向けの簡易方式の押圧印刷装置がよく知
られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述の如き簡易方式の
押圧印刷装置に於いては、印刷用紙載置台に対する印刷
用紙の位置決め供給、および印刷後の印刷用紙の印刷用
紙載置台よりの取り除きは手作業により行われており、
これを自動化するためには相当複雑な用紙供給機構、用
紙取り除き機構が必要になる。このことは、印刷装置を
相当大掛かりなものとし、一般家庭向け、或いは一般事
務所向けとしての簡易方式の押圧印刷装置の簡易性を無
くすことになる。

【０００４】本発明は、従来の押圧印刷装置に於ける上
述の如き問題点に着目してなされたものであり、複雑な
用紙供給機構および用紙取り除き機構を必要することな
く、印刷用紙載置台に対する印刷用紙の位置決め供給、
および印刷後の印刷用紙の印刷用紙載置台よりの取り除
きを簡単な構成により自動化することができる押圧印刷
装置、さらにはカラー印刷等のための重ね刷りを印刷用
紙載置台に対する印刷用紙の位置決め供給および印刷後
の印刷用紙の印刷用紙載置台よりの取り除きの自動化の
もとに簡便に行うことができる押圧印刷装置を提供する
ことを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本発
明によれば、印刷用紙を貼着保持する粘着性を備え上下
方向に傾斜した印刷用紙載置面を有する印刷用紙載置台
と、前記印刷用紙載置面より上方へ選択的に突出して前
記印刷用紙載置面に貼着した印刷用紙を前記印刷用紙載
置面より剥離させる剥離手段と、前記印刷用紙載置面の
傾斜下縁側に配置され前記印刷用紙載置面より上方へ選
択的に突出して印刷用紙の落下を阻止するゲート手段
と、前記印刷用紙載置面の上方に対向配置され平面状の
孔版原紙を支持する孔版原紙支持手段と、前記印刷用紙
載置台の前記印刷用紙載置面を前記孔版原紙支持手段に
よる孔版原紙支持部に対して押圧する押圧手段とを有し
ていることを特徴とする押圧印刷装置によって達成され
る。

【０００６】また本発明による押圧印刷装置に於いて
は、前記印刷用紙載置面より傾斜上流側に配置され、印
刷用紙を一枚ずつ前記印刷用紙載置面上に傾斜落下供給
する自動給紙手段が設けられてよい。

【０００７】また上述の如き目的を達成するために、本
発明による押圧印刷装置は、印刷用紙を貼着保持する粘
着性を備え上下方向に傾斜した印刷用紙載置面を有する
印刷用紙載置台が傾斜方向に一列に複数個配置され、各
印刷用紙載置台間には一つ下位の印刷用紙載置面への印
刷用紙の傾斜落下を案内する印刷用紙ガイド部材が設け
られ、前記印刷用紙載置台の各々には前記印刷用紙載置
面より上方へ選択的に突出して前記印刷用紙載置面に貼
着した印刷用紙を前記印刷用紙載置面より剥離させる剥
離手段と前記印刷用紙載置面の傾斜下縁側に配置され前
記印刷用紙載置面より上方へ選択的に突出して印刷用紙
の落下を阻止するゲート手段とが設けられ、前記印刷用
紙載置面の各々の上方部には各印刷用紙載置面に対して
対向配置され平面状の孔版原紙を支持する孔版原紙支持
手段が設けられ、前記印刷用紙載置台の前記印刷用紙載
置面の各々を前記孔版原紙支持手段による孔版原紙支持
部に対して押圧する押圧手段が設けられていることを特
徴している。

【０００８】この押圧印刷装置に於いては、最上位の前
記印刷用紙載置台の前記印刷用紙載置面より傾斜上流側
に配置され、印刷用紙を一枚ずつ最上位の前記印刷用紙
載置台の前記印刷用紙載置面上に傾斜落下供給する自動
給紙手段が設けられてよい。

【０００９】

【作用】上述の如き構成によれば、重力により印刷用紙
が印刷用紙載置台の印刷用紙載置面上に傾斜落下し、こ
の傾斜落下がケード部材により阻止されて印刷用紙が印
刷用紙載置面上に受け止められることにより、印刷用紙
載置台に対する印刷用紙の位置決め供給が行われる。

【００１０】押圧印刷により印刷用紙載置面に貼着した
印刷用紙は、剥離手段により印刷用紙載置面より剥離さ
れ、ゲート部材が開くことにより重力によって印刷用紙
載置面より傾斜落下し、印刷用紙載置台より取り除かれ
る。

【００１１】

【実施例】以下に添付の図を参照して本発明を実施例に
ついて詳細に説明する。

【００１２】図１〜図３は本発明による押圧印刷装置の
一実施例を示している。これらの図に於いて、符号１は
基台を示しており、基台１は架台３により上下方向に傾
斜配置されている。基台１にはこれの傾斜上面より当該
傾斜上面に対して垂直に案内柱５が立設されている。

【００１３】案内柱５の先端、即ち上端には基台１の傾
斜上面と平行に孔版原紙支持部材７が固定装着されてい
る。孔版原紙支持部材７は基台１の傾斜上面と平行に平
面状の孔版原紙ホルダ９を交換可能に支持するようにな
っている。孔版原紙ホルダ９は、例えば実開昭５１−１
３２００７号公報に示されている如く、枠体と、当該枠
体より張着支持された孔版原紙とにより構成されたもの
であってよい。

【００１４】案内柱５には可動台１１が案内柱５の軸線
方向に平行移動可能に係合しており、可動台１１は圧縮
コイルばね１３により案内柱５の軸線方向に沿った上
方、即ち図１にて矢印Ａにより示されている方向（以
下、この方向を単に上方に云い、またこの方向の側を上
側に云い、本願明細書に於ける「上方」とは、明細書全
体と通してこの矢印Ａにより示されている方向を意味す
る）へ付勢されている。

【００１５】可動台１１には印刷用紙載置台１５が固定
装着されている。印刷用紙載置台１５は上側に印刷用紙
載置面１７を有しており、印刷用紙載置面１７は基台１
の傾斜上面と平行に上下方向に傾斜している。これによ
り孔版原紙支持部材７、換言すれば孔版原紙支持部材７
より支持された孔版原紙ホルダ９の孔版原紙面と印刷用
紙載置面１７とは互いに平行に対向することになる。こ
の印刷用紙載置面１７の傾斜角は印刷用紙Ｐが重力によ
り印刷用紙載置面１７に沿って傾斜落下する角度に設定
されており、この傾斜角は印刷用紙載置面１７が水平面
となす角度で見て３０〜６０度程度であってよい。

【００１６】印刷用紙載置面１７は印刷用紙Ｐを貼着保
持する粘着性を備えた粘着層１９により構成されてい
る。この粘着層１９は、粘着性を有するポリウレタン樹
脂等等の粘着性樹脂材料、粘着性ゴム材料等により構成
されており、これについて詳細な説明が必要ならば、実
開昭６２−１５７２５号公報を参照されたい。

【００１７】図３によく示されている如く、印刷用紙載
置台１５には印刷用紙載置面１７を傾斜方向に延在する
スリット状溝２１が複数個、傾斜方向に直交する方向に
所定間隔をおいて形成されている。スリット状溝２１の
各々には剥離板２３が上下動可能に係合している。剥離
板２３は、図１および図３に示されている如く、印刷用
紙載置面１７より上方へ突出して上昇位置と、図２に示
されている如く、スリット状溝２１内に没入して印刷用
紙載置面１７より上方へ突出しない降下位置との間に移
動可能であり、全体を脚部２５にて連結棒２７により相
互に連結され、全体が一斉に前記上昇位置と前記降下位
置との間に移動するようになっており、脚部２５に設け
られた圧縮コイルばね２９により前記降下位置へ向けて
付勢されている。

【００１８】印刷用紙載置台１５には枢軸３１によりゲ
ート部材３３が上下方向に回動可能に設けられている。
ゲート部材３３は、ステープル状に形成され、印刷用紙
載置面１７の両側縁部に沿って延在する一対の側片部３
５と印刷用紙載置面１７の傾斜下縁側に沿って延在する
下片部３７とを有し、図示されている如く、前記上昇位
置にある剥離板２３より上方に位置して印刷用紙Ｐの落
下を阻止する閉位置と前記上昇位置にある剥離板２３よ
り上方に位置して印刷用紙の落下を自由に許す開位置と
の間に回動移動可能になっている。

【００１９】ゲート部材３３は、ばね３４により前記閉
位置へ向けて付勢され、また可動台１１に取り付けられ
たソレノイド装置３９とリンク部材４１によって駆動連
結され、ソレノイド装置３９により前記開位置へ駆動さ
れるようになっている。

【００２０】基台１には印刷用紙載置台１１の上下駆動
ユニット４３が設けられている。上下駆動ユニット４３
は、モータ４５と、モータ４５と歯車列４７により駆動
連列されてモータ４５により回転駆動される駆動レバー
４９とを有し、駆動レバー４９がリンク部材５１により
可動台１１と駆動連結されている。

【００２１】これにより可動台１１は、モータ４５によ
り案内柱５の軸線方向、即ちこの明細書で云う上下方向
に、印刷用紙載置台１５の印刷用紙載置面１７を孔版原
紙支持部材７より下方へ引き離した降下位置と印刷用紙
載置面１７を孔版原紙支持部材７より支持された孔版原
紙ホルダ９の孔版原紙面に対して押し付ける上昇位置と
に間に駆動されるようになっている。

【００２２】基台１には剥離板当接部材５３が固定され
ている。剥離板当接部材５３は、可動台１１が前記降下
位置近くに位置することにより剥離板２３の脚部２５と
当接し、可動台１１の降下による相対変位により圧縮コ
イルばね２９のばね力に抗して剥離板２３を前記上昇位
置に位置せしめるようになっている。

【００２３】これにより剥離板２３は、可動台１１が前
記降下位置にある時には必ず前記上昇位置に位置し、可
動台１１が前記降下位置より所定量以上、上昇すること
により圧縮コイルばね２９のばね力により前記降下位置
に位置することになる。

【００２４】印刷用紙載置台１５より傾斜上流側には自
動給紙装置５５が配置されている。自動給紙装置５５
は、印刷用紙Ｐを積層載置される印刷用紙載置台５７
と、紙捌きローラ５９と、送り出しローラ６１とを含む
周知の構造のものであってよく、印刷用紙Ｐを一枚ずつ
印刷用紙載置面１７へ向けて傾斜落下式に送出するよう
になっている。

【００２５】自動給紙装置５５の送り出しローラ６１に
よる印刷用紙送出口と印刷用紙載置台１５との間には、
一端を前記印刷用紙送出口に接続され、他端を印刷用紙
載置台１５の傾斜上縁部に接続されたマイラフィルム等
による可撓性ガイド部材６３が設けられている。また可
撓性ガイド部材６３の上方部にもマイラフィルム等によ
る可撓性ガイド部材６５が設けられている。

【００２６】印刷用紙載置台１５より傾斜下流側には印
刷済みの印刷用紙を受け止める排紙台６７が設けられて
いる。印刷用紙載置台１５と排紙台６７の間には一端を
ゲート部材３３の下片部３７に接続され、他端が排紙台
６７の上方に位置するように延在するマイラフィルム等
による可撓性ガイド部材６９が設けられている。

【００２７】尚、上側の可撓性ガイド部材６５は、図３
に示されいる如く、印刷用紙載置台１５上に於ける印刷
を阻害しないように、印刷用紙載置台１５の両側部にの
み帯状にこれの傾斜方向に沿って設けられて可撓性ガイ
ド部材６９の終端近くにまで連続して延在してもよい。

【００２８】上述の如き構成によれば、自動給紙装置５
５により印刷用紙Ｐが一枚ずつ印刷用紙載置台１５上へ
向けて送出される。この印刷用紙Ｐは可撓性ガイド部材
６３と６５より案内されて重力により落下傾斜して印刷
用紙載置台１５上に到達する。

【００２９】この印刷用紙受取時には印刷用紙載置台１
５は可動台１１と共に図１に示されている如き降下位置
にあり、またこれに応じて剥離板２３は上昇位置にあ
り、このため印刷用紙Ｐは、傾斜方向に延在する剥離板
２３の上端面上を低抵抗にて滑ってゲート部材３３の両
側片部３５より案内されつつ印刷用紙載置台１５上を傾
斜落下し、この時に閉位置にあるゲート部材３３の下片
部３７に突き当たってこれより下方へ傾斜落下すること
を阻止される。

【００３０】これにより印刷用紙Ｐは剥離板２３上にあ
って傾斜方向の位置をゲート部材３３の下片部３７との
突き当りにより規定され、また傾斜方向に直交する方向
の位置をゲート部材３３の両側片部３５との当接により
規定され、正規の印刷位置に位置決め配置される。

【００３１】次にモータ４７の駆動により可動台１１が
上昇駆動され、これに応じて剥離板２３の脚部２５が図
２に示されている如く、剥離板当接部材５３との当接よ
り離間し、圧縮コイルばね２９のばね力により剥離板２
３が降下位置へ向けて印刷用紙載置台１５に対して相対
的に降下移動する。この剥離板２３の降下移動により剥
離板２３上の印刷用紙Ｐは印刷用紙載置面１７上に着地
し、これによりさらに可動台１１が上昇駆動されること
により、可動台１１は最上昇位置に位置するようにな
り、印刷用紙載置面１７上の印刷用紙Ｐは、孔版原紙支
持部材７より支持された孔版原紙ホルダ９の孔版原紙面
に当接し、これに押し付けるようになる。

【００３２】この押圧により印刷用紙Ｐに孔版印刷が行
われ、またこの押圧により印刷用紙Ｐは印刷用紙載置面
１７の粘着層１９に対して押し付けられ、これより粘着
保持されるようになる。

【００３３】尚、この時にはゲート部材３３は孔版原紙
ホルダ９の枠部等に当接してばね３４のばね力に抗して
押し下げられるようにして開位置へ移動するが、この時
には印刷用紙Ｐは、孔版原紙ホルダ９の孔版原紙面に当
接し、また粘着層１９により粘着保持しているから、配
置位置が変動したり、落下することはない。

【００３４】これよりさらにモータ４７が駆動されるこ
とにより、印刷用紙載置台１５と共に可動台１１が上昇
移動より降下移動へ遷移し、これにより印刷用紙載置面
１７上の印刷用紙Ｐの前記孔版原紙面に対する押圧が解
除され、印刷用紙Ｐは粘着層１９による粘着保持により
印刷用紙載置面１７に貼り付いた状態にて前記孔版原紙
面より離間し、印刷用紙載置台１５の降下移動と共に降
下する。またこの降下移動に伴いゲート部材３３は孔版
原紙ホルダ９の枠部等との当接より離間してばね３４の
ばね力により閉位置に自動的に戻るようになる。

【００３５】可動台１１が降下位置近くまで降下する
と、剥離板２３の脚部２５が剥離板当接部材５３と当接
するようになり、圧縮コイルばね２９のばね力に抗して
剥離板２３が印刷用紙載置台１５に対して相対的に上昇
移動するようになる。この剥離板２３の上昇移動により
剥離板２３は印刷用紙載置面１７より上方へ突出するよ
うになり、印刷用紙載置面１７に貼り付いた印刷済みの
印刷用紙Ｐがこれにより持ち上げられるようして粘着層
１９より剥離される。

【００３６】可動台１１が降下位置に戻ると、ソレノイ
ド装置３９によりゲート部材３３が強制的に開位置へ駆
動される。これにより印刷用紙載置面１７上の印刷済み
の印刷用紙Ｐは重力により剥離板２３の上端面上を低抵
抗にて滑って傾斜落下し、印刷用紙載置台１５上より直
ちに取り除かれる。この印刷用紙Ｐは更に可撓性ガイド
部材６９上を滑って排紙台６７上に落下し、排紙台６７
上に集積される。

【００３７】またこの後に、自動給紙装置５５による印
刷用紙Ｐの印刷用紙載置台１５に対する送出が行われ、
上述の如き動作が繰り返されることにより、印刷用紙載
置台５７上の複数枚の印刷用紙Ｐの印刷が自動給紙、自
動排紙のもとに連続的に行われる。

【００３８】上述の如き連続印刷に於いては、印刷済み
の印刷用紙Ｐは印刷面を上面して排紙台６７上に積み重
ねられることになり、この場合、印刷用紙Ｐの印刷画像
を形成する印刷インキが未乾燥のために、この上に重ね
られる印刷用紙Ｐの裏面に付着する裏写りの虞れがある
場合は、図４に示されている如く、排紙台６７の上方部
に印刷インキ乾燥用のヒータ７１が設けられればよい。

【００３９】図５は本発明による押圧印刷装置の他の実
施例を示している。尚。図５に於いて、図１に対応する
部分は、図１に付した符号と同一の符号により示されて
いる。

【００４０】この実施例に於いては、印刷用紙載置台１
５より傾斜下流側に排紙台６７に代えて印刷用紙スタン
ド装置７３が設けられている。

【００４１】印刷用紙スタンド装置７３は図５にて左右
方向に移動可能な可動スタンド部材７５を有しており、
可動スタンド部材７５は可撓性カイド部材６９に案内さ
れて印刷用紙載置台１５より傾斜落下してくる印刷済み
の印刷用紙Ｐを一枚ずつ受け止める凹部７７を等間隔ピ
ッチにて複数個有している。

【００４２】可動スタンド部材７５にはラック７９が設
けられており、ラック７９にはモータ８１により回転駆
動されるピニオン８３が噛合している。ピニオン８３
は、一枚の印刷用紙Ｐの印刷の度に、モータ８１により
割出し回転駆動されてラック７９との噛合により、可動
スタンド部材７５を凹部７７のピッチに応じて分割前進
駆動するようになっている。

【００４３】これにより印刷済みの印刷用紙Ｐは、一枚
ずつ可動スタンド部材７５の各凹部７７に落下し、これ
より一枚ずつ分離支持され、裏写りを回避される。

【００４４】裏写り防止のためには、自動給紙装置５５
の印刷用紙載置台５７上に印刷用紙Ｐと印刷を行わない
間紙とを予め交互に積層載置し、印刷用紙Ｐの送出時に
は上述の如き動作により印刷を行い、これに対し間紙の
送出時にはゲート部材３３を開位置に移動させることに
より間紙を、印刷部に於ける印刷用紙載置台１５上を通
過させて排紙台６７に対して排紙するようにしてもよ
い。

【００４５】この場合は、印刷用紙載置台１５上に供給
された用紙が印刷用紙Ｐであるか、間紙であるかを自動
識別するために、図６に示されている如く、印刷用紙載
置台１５の一つの隅角部に光電センサ８５を設け、これ
に応じて図７に示されている如く、光電センサ８５の配
置位置に対応する一つの隅角部を切除された間紙Ｋが用
いられればよい。

【００４６】図８は本発明による押圧印刷装置の他の実
施例を示している。尚。図８に於いて、図１に対応する
部分は、図１に付した符号と同一の符号により示されて
いる。

【００４７】この実施例に於いては、符号１００、１１
０、１２０、１３０により示されいる如く、四つの印刷
ユニットが上下方向に一列に傾斜配置され、最上位の印
刷ユニット１００より傾斜上流側に自動給紙装置５５が
配置され、最下位の印刷ユニット１３０より傾斜下流側
に排紙台６７が設けられている。

【００４８】四つの印刷ユニット１００、１１０、１２
０、１３０は、その各々が図１に示されている如き押圧
印刷装置と同等に構成され、各々孔版印刷を行うように
なっいる。

【００４９】即ち、各印刷ユニット１００、１１０、１
２０、１３０の構成として、上下方向に傾斜した印刷用
紙載置面１７を有する印刷用紙載置台１５が傾斜方向に
一列に四個配置され、この印刷用紙載置台１５の各々に
は剥離板２３とゲート手段３３とが設けられ、印刷用紙
載置面１７の各々の上方部にはその各印刷用紙載置面１
７に対して孔版原紙支部材７が対向配置されている。

【００５０】印刷用紙載置台１５間には一つ下位の印刷
用紙載置面１７への印刷用紙Ｐの傾斜落下を案内するた
めに、一端をゲート部材３３の下片部３７に接続され、
他端を印刷用紙載置台１５の傾斜上縁部に接続されたマ
イラフィルム等による可撓性ガイド部材８７が設けられ
ている。また可撓性ガイド部材８７の上方部にもマイラ
フィルム等による可撓性ガイド部材８９が設けられてい
る。

【００５１】尚、可撓性ガイド部材８９は可撓性ガイド
部材６５と同様に、各印刷用紙載置台１５の両側部にの
み帯状にこれの傾斜方向に沿って連続して延在し、印刷
ユニット１００より１３０まで連続していてもよい。

【００５２】この場合、自動給紙装置５５と各印刷ユニ
ット１００、１１０、１２０、１３０が上述の実施例と
同様に動作することにより、印刷用紙Ｐが印刷ユニット
１００、１１０、１２０、１３０へ重力による傾斜落下
により次々と自動供給され、各印刷ユニット１００、１
１０、１２０、１３０による印刷により重ね刷りが行わ
れる。

【００５３】これにより、印刷ユニット１００、１１
０、１２０、１３０に於ける使用インキの色を黄、マゼ
ンタ、シアン、墨とすることにより、フルカラー印刷が
行われるようになる。

【００５４】この場合の各印刷ユニット１００、１１
０、１２０、１３０に於ける印刷用紙Ｐの位置決めはゲ
ート部材３３により上述の実施例と同様に行われる。

【００５５】この印刷用紙Ｐの位置決めに於いて、特に
ゲート部材３３の側片部３５による傾斜方向に直交する
方向の位置決めをより厳格に行う必要がある場合は、各
印刷ユニット１００、１１０、１２０、１３０に於ける
各印刷用紙載置台１７がこの方向にも傾斜すべく三次元
的に傾斜していればよい。

【００５６】

【発明の効果】以上の説明から理解される如く、本発明
による押圧印刷装置によれば、重力により印刷用紙が印
刷用紙載置台の印刷用紙載置面上に傾斜落下し、この傾
斜落下がケード部材により阻止されて印刷用紙が印刷用
紙載置面上に受け止められることにより、印刷用紙載置
台に対する印刷用紙の位置決め供給が行われ、押圧印刷
により印刷用紙載置面に貼着した印刷用紙は、剥離手段
により印刷用紙載置面より剥離され、ケード部材が開く
により重力により印刷用紙載置面より傾斜落下し、印刷
用紙載置台より取り除かれるから、複雑な用紙供給機構
および用紙取り除き機構を必要することなく、印刷用紙
載置台に対する印刷用紙の位置決め供給、および印刷後
の印刷用紙の印刷用紙載置台よりの取り除きが簡便に且
つ確実に行われ、またカラー印刷等のための重ね刷りに
於ける各印刷用紙載置台に対する印刷用紙の位置決め供
給および印刷後の印刷用紙の各印刷用紙載置台よりの取
り除きも簡便に行われるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による押圧印刷装置の一実施例を初期状
態について示す側面図。

【図２】本発明による押圧印刷装置の一実施例を動作途
中状態について示す側面図。

【図３】本発明による押圧印刷装置に用いられる印刷部
の印刷用紙載置台部分を示す斜視図。

【図４】本発明による押圧印刷装置の他の実施例を示す
側面図。

【図５】本発明による押圧印刷装置の他の実施例を示す
側面図。

【図６】本発明による押圧印刷装置に用いられる印刷部
の印刷用紙載置台部分の他の実施例を示す平面図。

【図７】本発明による押圧印刷装置にて使用する印刷用
紙と間紙との積層例を示す斜視図。

【図８】本発明による押圧印刷装置の他の実施例を示す
側面図。

【符号の説明】

１ 基台 ７ 孔版原紙支持部材 ９ 孔版原紙ホルダ １１ 可動台 １５ 印刷用紙載置台 １７ 印刷用紙載置面 １９ 粘着層 ２３ 剥離板 ３３ ゲート部材 ３９ ソレノイド装置 ４５ モータ ５５ 自動給紙装置 ６７ 排紙台 ６３ 可撓性ガイド部材 ６５ 可撓性ガイド部材 ６９ 可撓性ガイド部材 ８７ 可撓性ガイド部材 １００ 印刷ユニット １１０ 印刷ユニット １２０ 印刷ユニット １３０ 印刷ユニット

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印刷用紙を貼着保持する粘着性を備え上
   下方向に傾斜した印刷用紙載置面を有する印刷用紙載置
   台と、 前記印刷用紙載置面より上方へ選択的に突出して前記印
   刷用紙載置面に貼着した印刷用紙を前記印刷用紙載置面
   より剥離させる剥離手段と、 前記印刷用紙載置面の傾斜下縁側に配置され前記印刷用
   紙載置面より上方へ選択的に突出して印刷用紙の落下を
   阻止するゲート手段と、 前記印刷用紙載置面の上方に対向配置され平面状の孔版
   原紙を支持する孔版原紙支持手段と、 前記印刷用紙載置台の前記印刷用紙載置面を前記孔版原
   紙支持手段による孔版原紙支持部に対して押圧する押圧
   手段と、 を有していることを特徴とする押圧印刷装置。
2. 【請求項２】 前記印刷用紙載置面より傾斜上流側に配
   置され、印刷用紙を一枚ずつ前記印刷用紙載置面上に傾
   斜落下供給する自動給紙手段が設けられていることを特
   徴する請求項１の記載の押圧印刷装置。
3. 【請求項３】 印刷用紙を貼着保持する粘着性を備え上
   下方向に傾斜した印刷用紙載置面を有する印刷用紙載置
   台が傾斜方向に一列に複数個配置され、各印刷用紙載置
   台間には一つ下位の印刷用紙載置面への印刷用紙の傾斜
   落下を案内する印刷用紙ガイド部材が設けられ、前記印
   刷用紙載置台の各々には前記印刷用紙載置面より上方へ
   選択的に突出して前記印刷用紙載置面に貼着した印刷用
   紙を前記印刷用紙載置面より剥離させる剥離手段と前記
   印刷用紙載置面の傾斜下縁側に配置され前記印刷用紙載
   置面より上方へ選択的に突出して印刷用紙の落下を阻止
   するゲート手段とが設けられ、前記印刷用紙載置面の各
   々の上方部には各印刷用紙載置面に対して対向配置され
   平面状の孔版原紙を支持する孔版原紙支持手段が設けら
   れ、前記印刷用紙載置台の前記印刷用紙載置面の各々を
   前記孔版原紙支持手段による孔版原紙支持部に対して押
   圧する押圧手段が設けられていることを特徴とする押圧
   印刷装置。
4. 【請求項４】 最上位の前記印刷用紙載置台の前記印刷
   用紙載置面より傾斜上流側に配置され、印刷用紙を一枚
   ずつ最上位の前記印刷用紙載置台の前記印刷用紙載置面
   上に傾斜落下供給する自動給紙手段が設けられているこ
   とを特徴する請求項３の記載の押圧印刷装置。