JP2996461B2 - 軟白植物の栽培用資材及びこれを用いた植物育成床 - Google Patents

軟白植物の栽培用資材及びこれを用いた植物育成床

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JP2996461B2 JP7310009A JP31000995A JP2996461B2 JP 2996461 B2 JP2996461 B2 JP 2996461B2 JP 7310009 A JP7310009 A JP 7310009A JP 31000995 A JP31000995 A JP 31000995A JP 2996461 B2 JP2996461 B2 JP 2996461B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は軟白を必要とする部
分を遮光して軟白化する軟白植物の栽培用資材及びこれ
を用いた植物育成床に関し、詳しくは植物の成育を阻害
することなく軟白化できる軟白植物の栽培用資材及びこ
れを用いた植物育成床に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ネギ等の植物を軟白化する方法と
しては、軟白を必要とする部分を土寄せしてその土の遮
光性を利用して軟白化する方法が知られている。しか
し、ネギの葉鞘頂部より上に土を被せると成育が停滞す
ることもあり、このためネギの成育に合わせて土寄せを
行っていたが、土寄せ用の土を確保するためにネギの条
間を1m程度必要とする。またネギの栽培には土寄せし
易い土が適している反面、土寄せした土が崩れやすい欠
点がある。
【0003】かかる土寄せの欠点を解消するために、遮
光フィルムを用いる方法も提案されている。例えば特開
平6-22642号公報には、軟白を必要とする高さの位置に
テープを張り、ネギの両側面に軟白を必要とする高さま
で遮光率96%以上の白色/シルバー色の遮光フィルムを
被覆し、ネギ間において係止手段によって前記遮光フィ
ルムを前記テープに係止するようにした技術が開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この技術で
は、可視光線の反射率と遮光率しか考慮しておらず、遮
光フィルムの通気性がないため、栽培土壌の温度とフィ
ルム被覆内部気温が季節の影響を受け易く、夏場で特に
気温が高い日が続くと土壌の温度が上がり、またフィル
ム被覆内部が蒸れてしまい、軟白化に支障をきたし、成
育を阻害するおそれがあった。
【0005】また遮光フィルムは、ネギの根域の土壌全
体を被覆し隔離していないため、土壌中の病害虫によっ
て影響を受け易い問題があった。作物の病害を防止する
には蒸気消毒や土壌の燻蒸等が必要となるが、従来の栽
培法では圃場全体の土壌を処理する必要があり、手数が
かかると共に薬剤使用量が多くなる問題があった。
【0006】そこで、本発明は、栽培土壌の温度とフィ
ルム被覆内部気温が季節の影響を受けず、夏場で特に気
温が高い日が続いても土壌自体及びフィルム被覆内部の
温度と湿度を適度に調節でき、手数がかからず且つたく
さんの薬剤を使用しなくても土壌中の病害虫を防止でき
る軟白植物の栽培用資材及びこれを用いた植物育成床を
提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の軟白植物の栽培用資材は、第1に樹脂製品を用いて
袋状又は筒状に形成した植物育成床に軟白植物を栽培す
る栽培用資材において、該樹脂製品が、坪量20〜100g/m
2、可視光線の反射率60%以上、可視光線の透過率10%
以下であり、通気性を有するが不透水性であることを特
徴とする。
【0008】また本発明の軟白植物の栽培用資材は、第
2に樹脂製品を用いて袋状又は筒状に形成した植物育成
床に軟白植物を栽培する栽培用資材において、該樹脂製
品が、坪量20〜100g/m2、可視光線の反射率60%以上、
可視光線の透過率10%以下であり、スパンボンド法によ
り形成した透水性及び防根性を有することを特徴とす
る。
【0009】上記課題を解決する本発明の軟白植物の植
物育成床は、第1に樹脂製品からなる収納体の内部に培
養土を収納してなる袋状又は筒状の植物育成床におい
て、該樹脂製品が、坪量20〜100g/m2、可視光線の反射
率60%以上、可視光線の透過率10%以下であり、通気性
を有するが不透水性であり、該樹脂製品を帯状体と成
し、該帯状体の長手方向の中心に沿って前記培養土を載
置し、前記帯状体の両端縁を軟白植物の軟白を必要とす
る高さまで持ち上げて袋状又は筒状に形成すると共に該
両端縁又はその近傍を該培養土の上部で係止してなるこ
とを特徴とする。
【0010】好ましい態様としては、植物育成床の収納
体の下部又は下部に近い側面に透水孔を設けると共に、
該植物育成床の下部を皿状の保水体に挿着ないし載置
し、該保水体の側面であって前記透水孔と実質的に同じ
高さ位置に水抜き孔を設けることである。
【0011】他の好ましい態様としては、植物育成床の
収納体の下部又は下部に近い側面に透水孔を設けると共
に、該植物育成床の下部を皿状の保水体に挿着ないし載
置し、該保水体の上部から越流可能に構成することであ
る。
【0012】上記課題を解決する本発明の軟白植物の植
物育成床は、第2に樹脂製品からなる収納体の内部に培
養土を収納してなる袋状又は筒状の植物育成床におい
て、該樹脂製品が、坪量20〜100g/m2、可視光線の反射
率60%以上、可視光線の透過率10%以下であり、スパン
ボンド法により形成した透水性及び防根性を有する樹脂
製品であり、該樹脂製品を帯状体と成し、該帯状体の長
手方向の中心に沿って前記培養土を載置し、前記帯状体
の両端縁を軟白植物の軟白を必要とする高さまで持ち上
げて袋状又は筒状に形成すると共に該両端縁又はその近
傍を該培養土の上部で係止してなることを特徴とする。
【0013】好ましい態様としては、植物育成床の下部
を皿状の保水体に挿着ないし載置すると共に、該保水体
の上部から越流可能に構成することである。
【0014】上記の軟白植物の植物育成床において、培
養土の上部に位置する帯状体の両端縁の各々に棒体を巻
き付け、該棒体を上方から高さ調整可能に係止すること
が好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明は、ネギ、セロリ、チコ
リ、ミツバ等のような軟白植物に適用され、かかる軟白
植物の植物育成床は内部に植物育成用の培養土を収納可
能な、袋状又は筒状をなす樹脂製品が用いられ、袋状又
は筒状であれば種々の形態を採り得る。
【0016】本発明に用いられる植物育成用の培養土と
しては、ピートモス、稲ワラ、もみがらくん炭、腐葉
土、ヒノキ、スギ等の樹皮、おがくず、木炭末、水苔等
の植物性培地の1種又は数種を混合し、更に必要により
礫、砂、ゼオライト、バーミキュライト、赤土、鹿沼土
等の鉱物性培地の少なくとも1種を混合し醸成したもの
が好ましい。
【0017】また培地原料には地方的特産を生かしてカ
キ殻、甲殻類カラ、骨粉、魚粕等を加えることもでき
る。また培地には肥料、殺虫剤、保温剤等を配合しても
よい。特に緩効性肥料及び固形有機複合肥料を入れてお
くことが好ましい。
【0018】培地は充填前に作物の病気を防ぐために燻
蒸等を行なうことが好ましく、本発明では従来の露地栽
培等のように圃場全体の土壌を処理する必要がなく、手
数がかからず燻蒸が容易である。また殺虫剤の使用量も
少なくて済む。また培地をあらかじめ加熱殺菌すること
も好ましいことである。加熱殺菌には化石エネルギーを
回避する観点から太陽熱を利用することが好ましい。
【0019】本発明では、植物育成床の下部を保水体に
挿着ないし載置することが好ましく、該保水体は皿状体
であることが好ましく、該皿状体に一定の高さまで水が
保水される。該保水体に水を供給するには外部から供給
してもよいが、植物育成床の内部に水を供給し、該植物
育成床の下部又は下部に近い側面に設けられた透水孔か
ら水を排出して保水体に水を供給することができる。保
水体の水面を一定に保つには保水体の上面からオーバー
フローするようにしてもよいし、または該保水体の側面
であって前記透水孔と実質的に同じ高さ位置に水抜き孔
を設けることによって実現できる。かかる保水体の存在
によって植物の根に水を常時供給できる。
【0020】本発明に使用する樹脂製品は、坪量20〜10
0g/m2、可視光線(波長400〜800mm)の反射率60%以上、
可視光線の透過率10%以下であり、通気性及び防根性を
有するものであることを充足する限り、樹脂の種類、該
製品の製造方法、該製品の形状等は限定されるものでは
ない。具体的な樹脂製品としては、樹脂製の織布、不織
布、微多孔性フィルム等が例示でき、これらは公知の方
法で製造される。
【0021】本発明に使用する樹脂製品は、上記の特徴
を有するものであるが、更に不透水性を有する樹脂製品
と透水性を有する樹脂製品があり、本発明の実施の態様
に従ってそれぞれ使用される。
【0022】本発明の第1の軟白植物の栽培用資材に用
いられる樹脂製品は、坪量20〜100g/m2、可視光線の反
射率60%以上、可視光線の透過率10%以下であり、水蒸
気は通過する、いわゆる通気性を有するが、水、液肥等
の液体は通過しない、いわゆる不透水性であるものであ
る。なおかかる特性のシートは根を通さない性質、即ち
防根性を有している。
【0023】本発明に使用する樹脂製品の坪量を20〜10
0g/m2とするのは、20g/m2 以上であれば、樹脂製品の強
度を保持でき、特に内部に培地を充填し筒体等として用
いる時の強度を保持でき、また反射率の低下を防止で
き、また100g/m2以下であれば、通気性を付与でき、コ
スト高とならないからである。特に好ましい坪量は30〜
70g/m2の範囲である。
【0024】また反射率を60%以上にするのは、育成床
内の土壌の温度を30℃以下に保つことができて好ましい
からである。好ましい反射率は75〜100%である。反射
率は、例えば日立分光光度計U-3210型(積分球式)を用
いて測定できる。
【0025】更に可視光線の透過率は、軟白植物の栽培
を可能にする上では、10%以下が適当であり、好ましく
は5%以下であり、より好ましくは2%以下である。
【0026】更に又、通気性はJIS P8117のガーレー法
による透気度として、10〜200秒/100ccであることが好
ましい。樹脂製品自体の強度を保持でき、高反射率を維
持する上では10秒/100cc以上がよく、また水分蒸発によ
る放熱効果を期待できる意味では200秒/100cc以下がよ
い。好ましい通気性は50〜150秒/100ccの範囲である。
【0027】樹脂製品に用いられる樹脂としては、ポリ
エチレン(特に高密度ポリエチレン)、ポリプロピレン、
ポリエステル、ポリアミド等およびこれらの共重合体等
の熱可塑性樹脂を用いることができる。これらの樹脂は
単独で、または混合して使用することができる。強度、
耐久性、価格の点では、高密度ポリエチレン、ポリエス
テル樹脂が望ましい。
【0028】上記の樹脂製品としては、地温を調節して
夏期の高温から保護するために、裏面を光吸収性の黒、
青、赤色等に着色し、表面が光反射性の白色又はシルバ
ー色とした不織布シートが好ましく用いられ、培地をこ
のシートで包み込むに際しては、培地に接する内面側に
シートの着色面、外面側を白色面となるように配置する
ことが好ましい。光吸収性、耐久性の点で黒色が好まし
い。
【0029】本発明に使用する樹脂製品の外面側を白色
面にすると、散乱光ではあるが可視光線を反射し、作物
育成床内温度を低め、作物の根部成長を阻害する程には
高温にならない効果がある。又、紫外線の反射率も高
く、有翅アブラムシ、ミナミキイロアザミウマ等の飛来
が少なく、ウイルス性病害発生等を最小限に抑止する。
【0030】一方、樹脂製品の内面を着色することによ
り、光をできるだけこの着色層(面)に吸収させ、培地に
届く光線を遮断し、培地と該製品の内面との間に苔や藻
類及び雑草が発生しないようにすると共に、根の発育を
促進することができる。
【0031】本発明に用いられる樹脂製品としての不織
布シートを製造する方法としては、例えば下記の方法が
挙げられる。
【0032】(a)高密度ポリエチレンをフラッシュ紡
糸して製造した白色不織布の表面を黒(墨)色グラビア印
刷インキ、オフセット印刷インキ、スクリーン印刷イン
キ等の黒色インキを用いてベタ印刷する。 (b)酸化チタン、硫酸バリウム等の白色顔料、アルミ
ニウム粉末を3〜15重量%含有する高密度ポリエチレン
をフラッシュ紡糸法により製造した不織布と、カーボン
ブラックを 0.5〜5重量%含有する高密度ポリエチレン
をフラッシュ紡糸法により製造した不織布とを接着剤を
用いて貼合する。 (c)白色またはシルバー色の不織布の裏面を、黒(墨)
色のグラビア印刷インキ、オフセット印刷インキ、スク
リーン印刷インキ等の黒色インキを用いてベタ印刷す
る。 (d)黒色の不織布の表面にアンカーコート剤を塗布し
た後、アルミニウムを蒸着させる。 (e)黒色の不織布の裏面に、白色塗料またはアルミニ
ウム塗料を塗布し、乾燥させる。
【0033】なお上記の製法(a)、(b)において、
ポリエステルをスパンボンド法により紡糸した繊維を用
いる場合には、そのままでは通気性が大きくなりすぎる
ため、熱シールや樹脂コートで繊維間隔をつぶして調整
することが好ましい。
【0034】繊維の太さは、特に限定されないが、一般
的には0.1〜40μm程度、望ましくは0.1〜30μmである。
樹脂製品の厚さは、製品の前記坪量の範囲内であれば特
に限定されないが、作業性等を考慮すると、0.05〜1.0m
m程度が適当である。
【0035】次に本発明の第2の軟白植物の栽培用資材
においては、樹脂製品としては坪量20〜100g/m2、可視
光線の反射率60%以上、可視光線の透過率10%以下であ
り、スパンボンド法により形成した透水性及び防根性を
有する樹脂製品が用いられる。
【0036】かかる樹脂製品としては、上記の織布、不
織布、微多孔性フィルム等が使用できるが、透水性を有
するものである。このため、特に上記の(a)〜(e)
の製法において、フラッシュ紡糸法をスパンボンド法に
代えることによって製造された不織布シートが好まし
く、また樹脂をポリエステルに代えることも好ましいこ
とである。
【0037】上記の樹脂製品の透水性は、一定の断面と
厚さをもつ該製品の中を水が透過する速度であり、図4
及び図5に示す装置によって測定した値によって規定す
る。即ち、図4及び図5に示すように、内径20mmのガラ
ス管50の下端に、試料樹脂製品20を接着剤51を用いて張
付け固定する。垂直に立設したガラス管50に水柱高52が
100cm以上になるように水を入れ、下端の試料樹脂製品2
0を透過させて、受槽53に排出する。しかして、水柱高5
2が100cmの標線を通過したときに測定を開始して透水速
度を測定する。
【0038】本発明に用いる透水性の樹脂製品として
は、この手法による測定によって、水柱高52が90cmに達
するまでの時間が60分以内、好ましくは30分以内、更に
好ましくは10分以内の透水性を有する樹脂製品が用いら
れる。
【0039】上記の透水性の樹脂製品は防根性を有して
いるものが用いられ、防根性は透水性とは直接関係しな
いが、一般に上述の透水性の測定法で、水柱高が10cmに
なるまでの時間が1.5秒以上、好ましくは3秒以上の透水
速度のものが用いられる。
【0040】次に本発明の実施の形態を図面に基いて説
明する。
【0041】図1は本発明の一実施形態を示す斜視図で
ある。同図の実施形態は、栽培資材の樹脂製品として不
透水性の不織布シートを用いた例であり、同図におい
て、1は植物育成床であり、筒体を成す収納体2の内部
に植物育成用の培養土を構成する培地3が収納・充填さ
れている。
【0042】植物育成床1を形成するには、図2に示す
ように、両端に設けられた棒体4、4に各々不織布シー
ト5を巻き付けた状態で広げて敷設し、中央に培地3を
載置する。次いで、その培地3を両側から包み、培地3
の上部中央で棒体4と棒体4の間隙を介して平行に対峙
させる。この時、同時にあるいは前後して長手方向も折
り込む。この折り込みを容易にするために不織布シート
5の端部に切り込み6を設けて置くことも好ましい。
【0043】棒体4と4の固定手段は、特に限定されな
いが、図1に示すように、例えば係合金具7を用いて該
棒体4と4の両端近傍を固定する。該係合金具7は紐体
8で所定の高さに固定された支持部材9に軟白を必要と
する高さに固定される。係合金具7は図3に示すように
長孔10、11と図示しない二つの留め具(二つのボルトと
二つのナット)を利用して伸縮自在に形成することも好
ましいことである。植物の成長に合わせて棒体4と4の
間隙を調整できるからである。紐体8を支持部材9に高
さ調整自在に固定する手段は図示に限定されず、種々の
方法を採用できる。なお棒体4と4を固定した後、収納
体2の立ち上がり部の外側から押圧するための押圧棒4
A、4Aを設けることもできる。12は棒体4と4の間隙
に植生される軟白植物であり、本実施の形態ではネギを
示している。
【0044】13は収納体2の下部に設けられた皿状の保
水体であり、14は保水体13の上部に一定の高さの位置に
直線状に設けられる水抜き孔であり、保水体13内の水を
外部に排出できる。また該水抜き孔14と同じ高さとなる
ように収納体2の側面(下部であってもよい)に透水孔
15を直線状に設けることが好ましい。これによって保水
体13の水面を一定に保つことが可能となる。水抜き孔14
及び透水孔15は小孔であれば、形状は丸、角、線状等の
いずれでもよい。水抜き孔14及び透孔15の大きさは、丸
孔の場合直径0.5〜3mmが好ましい。
【0045】なお皿状の保水体の高さによっては、水抜
き孔14を設けずに皿状の保水体の上面からオーバーフロ
ーさせて保水体13の水面を一定に保つことが可能であ
る。かかる保水体13の存在によって、軟白植物12の根に
水を常時供給でき、また保水体の高さを規定することに
より根腐れを起こすこともない。
【0046】以上説明した植物育成床上面には、面積が
0.5〜50mm2の細孔(図示せず)を、0.01〜1.0個/cm2
密度で設けることにより、収納体2の上方からの散水、
液肥の施肥、降雨のスムーズな床内への浸透が可能とな
る。細孔の形状は、円形、楕円形、正方形、長方形、六
角形等任意のものを選択することができる。
【0047】次に栽培資材の樹脂製品として透水性の不
織布シートを用いる場合には、図1において、収納体2
に形成された透水孔15は不要であり、皿状の保水体を設
け、保水体の上面からオーバーフローさせて保水体の水
面を一定に保つことが可能である。
【0048】以上の実施の形態は、収納体を筒体とした
例であるが、本発明では収納体は袋体であってもよい。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、特定の坪量、可視光線
の反射率、可視光線の透過率を有し、かつ通気性は有す
るが不透水性の樹脂製品又は透水性防根樹脂製品を用い
ているため、軟白植物の栽培土壌の温度とフィルム被覆
内部気温が季節の影響を受けず、夏場で特に気温が高い
日が続いても土壌自体及びフィルム被覆内部の温度と湿
度を適度に調節でき、軟白植物の栽培環境を好適にでき
る。また袋状又は筒状の植物育成床を用いているため、
手数がかからず且つたくさんの薬剤を使用しなくても軟
白植物の栽培土壌中の病害を防止できる。
【0050】また本発明において、培養土の上部に位置
する帯状体の両端縁の各々に棒体を巻き付け、該棒体を
上方から高さ調整可能に係止する構成を採用した場合に
は、袋状又は筒状の植物育成床の形態の維持安定化をは
かることができる。
【0051】更に本発明において、保水体を用い、該保
水体の液面を調整するこによって、植物の根に水を常時
供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図
【図2】植物育成床の製造例を示す斜視図
【図3】棒体の固定用金具の一例を要部斜視図
【図4】透水性を規定する装置を示す斜視図
【図5】同上の要部拡大断面図
【符号の説明】
1:植物育成床 2:収納体 3:培地 4:棒体 5:不織布シート 6:切り込み 7:係合金具 8:紐体 9:支持部材 10、11:長孔 12:軟白植物 13:保水体 14:水抜き孔 15:透水孔 20:試料樹脂製品 50:ガラス管 51:接着剤 52:水柱高 53:受槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A01G 13/02 A01G 13/02 E F A01M 29/00 A01M 29/00 N (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01G 1/00 A01G 7/00 A01G 13/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂製品を用いて袋状又は筒状に形成した
    植物育成床に軟白植物を栽培する栽培用資材において、
    該樹脂製品が、坪量20〜100g/m2、可視光線の反射率60
    %以上、可視光線の透過率10%以下であり、通気性を有
    するが不透水性であることを特徴とする軟白植物の栽培
    用資材。
  2. 【請求項2】樹脂製品を用いて袋状又は筒状に形成した
    植物育成床に軟白植物を栽培する栽培用資材において、
    該樹脂製品が、坪量20〜100g/m2、可視光線の反射率60
    %以上、可視光線の透過率10%以下であり、スパンボン
    ド法により形成した透水性及び防根性を有するものであ
    ることを特徴とする軟白植物の栽培用資材。
  3. 【請求項3】樹脂製品からなる収納体の内部に培養土を
    収納してなる袋状又は筒状の植物育成床において、該樹
    脂製品が、坪量20〜100g/m2、可視光線の反射率60%以
    上、可視光線の透過率10%以下であり、通気性を有する
    が不透水性であり、該樹脂製品を帯状体と成し、該帯状
    体の長手方向の中心に沿って前記培養土を載置し、前記
    帯状体の両端縁を軟白植物の軟白を必要とする高さまで
    持ち上げて袋状又は筒状に形成すると共に該両端縁又は
    その近傍を該培養土の上部で係止してなることを特徴と
    する軟白植物の植物育成床。
  4. 【請求項4】植物育成床の収納体の下部又は下部に近い
    側面に透水孔を設けると共に、該植物育成床の下部を皿
    状の保水体に挿着ないし載置し、該保水体の側面であっ
    て前記透水孔と実質的に同じ高さ位置に水抜き孔を設け
    ることを特徴とする請求項3記載の軟白植物の植物育成
    床。
  5. 【請求項5】植物育成床の収納体の下部又は下部に近い
    側面に透水孔を設けると共に、該植物育成床の下部を皿
    状の保水体に挿着ないし載置し、該保水体の上部から越
    流可能に構成することを特徴とする請求項3記載の軟白
    植物の植物育成床。
  6. 【請求項6】樹脂製品からなる収納体の内部に培養土を
    収納してなる袋状又は筒状の植物育成床において、該樹
    脂製品が、坪量20〜100g/m2、可視光線の反射率60%以
    上、可視光線の透過率10%以下であり、スパンボンド法
    により形成した透水性及び防根性を有する樹脂製品であ
    り、該樹脂製品を帯状体と成し、該帯状体の長手方向の
    中心に沿って前記培養土を載置し、前記帯状体の両端縁
    を軟白植物の軟白を必要とする高さまで持ち上げて袋状
    又は筒状に形成すると共に該両端縁又はその近傍を該培
    養土の上部で係止してなることを特徴とする軟白植物の
    植物育成床。
  7. 【請求項7】植物育成床の下部を皿状の保水体に挿着な
    いし載置すると共に、該保水体の上部から越流可能に構
    成することを特徴とする請求項6記載の軟白植物の植物
    育成床。
  8. 【請求項8】培養土の上部に位置する帯状体の両端縁の
    各々に棒体を巻き付け、該棒体を上方から高さ調整可能
    に係止することを特徴とする請求項3、4、5、6又は
    7記載の軟白植物の植物育成床。
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