JP2969977B2 - 多連チップ部品 - Google Patents

多連チップ部品

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JP2969977B2
JP2969977B2 JP1064191A JP1064191A JP2969977B2 JP 2969977 B2 JP2969977 B2 JP 2969977B2 JP 1064191 A JP1064191 A JP 1064191A JP 1064191 A JP1064191 A JP 1064191A JP 2969977 B2 JP2969977 B2 JP 2969977B2
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健 井関
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多連チップ抵抗器等の
多連チップ部品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の軽薄短小化に伴い、回
路素子の小型化,薄型化が要求され、抵抗素子において
も小型化,薄型化を実現でき、さらに面実装できるチッ
プ抵抗器の需要が高まっている。また、複数のチップ抵
抗器を同一チップ内に形成した多連チップ抵抗器につい
ても、チップ抵抗器よりも実装時間の短縮ができるとい
う点で需要が高まりつつある。
【0003】以下に従来の多連チップ抵抗器について説
明する。
【0004】図4(a),(b)は従来の多連チップ抵
抗器の表面の平面図、裏面の平面図を示すものである。
図において、この多連チップ抵抗器は、アルミナ等から
なる方形の絶縁基板1の対向する長辺側の両端縁に形成
した複数個のスルーホール部に端子電極2,3を形成す
るとともに、その端子電極2,3に接続されるように
数個の抵抗膜4を形成したものである。
【0005】この端子電極2,3は、図示はしていない
が、それぞれ絶縁基板1のスルーホールの側面にも連続
して形成されている。また、図示はしていないが、絶縁
基板1の上面には抵抗膜4を覆うようにグレーズ材料か
らなる保護膜が設けられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図4の
ように構成された多連チップ抵抗器は、同様の抵抗集合
体ディスクリート部品であるSIP抵抗ネットワークに
比べ遥かに薄型で面実装が可能であるが、あくまでもチ
ップ抵抗器の単なる集合体であり、例えば、従来からデ
ィジタル回路に多用されているプルアップ・プルダウン
用の並列型SIP抵抗ネットワーク等の代用とすること
はできない。
【0007】以下、図面を参照しながら並列型SIP抵
抗ネットワークについて説明する。
【0008】図5はディジタル回路用のプルアップ抵抗
回路の一例を示すもので、I/Oコネクタより入力され
た8ビットのパラレル信号線がそれぞれICに接続され
ており、それぞれの信号線に対して同一抵抗値の抵抗素
子が接続され、他端は電源側(Vcc)に共通接続され
る。図5に示す抵抗回路を同一パッケージ内に形成した
ものが並列型SIP抵抗ネットワークであり、図6はこ
の並列型SIP抵抗ネットワークの一例を示す斜視図で
ある。図6において、41は絶縁基板、42は端子電
極、43はコモン電極、44は前記端子電極42とコモ
ン電極43の間に形成された複数の抵抗膜、45は複数
のクリップ形取り出し電極、46は保護膜である。
【0009】ここで、図5のディジタル回路用のプルア
ップ抵抗回路を、図4の多連チップ抵抗器で構成しよう
とすれば、実装するプリント基板側に配線のクロス部分
が発生するため、プリント基板に両面配線又はジャンパ
ー線が必要となり、回路基板にコストアップを生じると
ともに、配線パターン設計が煩雑になるという問題点を
有していた。
【0010】本発明は上記の問題点を解決するもので、
プリント基板に両面配線又はジャンパー線の付加を必要
とせず、SIP抵抗ネットワーク等のSIP回路素子ネ
ットワークの代用として使用することができる多連チッ
プ部品を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の多連チップ部品は、方形の絶縁基板と、この
絶縁基板の表面から絶縁基板の対向する両端面を介して
絶縁基板の裏面にかけて形成された複数の端子電極と、
前記絶縁基板の表面に対向するように設けられた複数の
端子電極間に位置して前記絶縁基板の表面に形成された
コモン端子電極となる上部電極と、前記複数の端子電極
のうち、絶縁基板の一方の端面側に位置する複数の端子
電極と前記上部電極間に接続された抵抗膜等の複数の膜
状回路素子とを備えたものである。
【0012】
【作用】本発明の構成によれば、複数の端子電極が絶縁
基板の表面から絶縁基板の対向する両端面を介して絶縁
基板の裏面にかけて形成されているため、SIP抵抗ネ
ットワーク等のSIP回路素子ネットワークにおける端
子ピンと同じ役割を果たすものとなり、また前記複数の
端子電極のうち、絶縁基板の一方の端面側に位置する複
数の端子電極と上部電極間に抵抗膜等の複数の膜状回路
素子を接続しているため、上部電極をコモン端子電極と
する回路素子ネットワークを形成することができ、これ
により、多連チップ部品の形状を有しながら、プリント
基板に両面配線又はジャンパー線の付加を必要とせず、
SIP抵抗ネットワーク等のSIP回路素子ネットワー
クの代用として使用することができるSIP回路素子ネ
ットワークと回路基板配線上の互換性を持つ多連チップ
部品を提供できる。
【0013】
【実施例】(実施例1) 以下、本発明の一実施例の多連チップ部品について、多
連チップ抵抗器を用いて、図面を参照しながら説明す
る。図1(a),(b)はそれぞれ本発明の第1の実施
例における多連チップ抵抗器の表面の平面図、裏面の平
面図を示すものである。図において、11はアルミナ等
の絶縁基板、12は絶縁基板11の表面から絶縁基板1
1の対向する両端面を介して絶縁基板11の裏面にかけ
て形成された複数の端子電極、13は絶縁基板11の表
面に対向するように設けられた複数の端子電極12間に
位置して絶縁基板11の表面に形成された上部電極、1
4はこの上部電極13と電気的に接続され、かつ絶縁基
板11の対向する両端面のうち、一方の端面側に形成さ
れた外部回路との接続用のコモン端子電極、15は前記
複数の端子電極12のうち、絶縁基板11の一方の端面
側に位置する複数の端子電極12と前記上部電極13
の間に形成された複数の抵抗膜である。また、端子電極
12、コモン端子電極14は、図示はしていないが、そ
れぞれ絶縁基板11のスルーホールの側面にも連続して
形成されている。また、図示はしていないが、絶縁基板
11の上面には抵抗膜15を覆うようにグレーズ材料か
らなる保護膜が設けられている。
【0014】以上のように構成された多連チップ抵抗器
は、複数の端子電極12が絶縁基板11の表面から絶縁
基板11の対向する両端面を介して絶縁基板11の裏面
にかけて形成されているため、SIP抵抗ネットワーク
等のSIP回路素子ネットワークにおける端子ピンと同
じ役割を果たすものとなり、また前記複数の端子電極1
2のうち、絶縁基板11の一方の端面側に位置する複数
の端子電極12は抵抗膜15と上部電極13とを介して
のみコモン端子電極14に接続されているため、図5の
ディジタル回路用のプルアップ抵抗回路を、各信号線に
並列型SIP抵抗ネットワークを接続して形成するのと
同様に、各信号線にこの多連チップ抵抗器の各端子電極
12を面実装することにより、形成することができる。
従って、多連チップ部品の形状を有しながら、プリント
基板に両面配線又はジャンパー線の付加を必要とせず、
SIP抵抗ネットワーク等のSIP回路素子ネットワー
クの代用として使用することができるSIP回路素子ネ
ットワークと回路基板配線上の互換性を持つ多連チップ
抵抗器を提供できるものである。
【0015】(実施例2)以下、本発明の 第2の実施例について図面を参照しなが
ら説明する。図2は本発明の第2の実施例を示す多連チ
ップ抵抗器の表面の平面図である。図において、第1の
実施例と同一の箇所については説明を省略する。図1と
異なるのは、上部電極13aとコモン端子電極14aを
複数個設けた点であり、複数の端子電極12の一方の端
は1つおきにコモン端子電極14aとして働くように複
数の上部電極13aが形成されている。以上のように構
成された多連チップ抵抗器は、上部電極13aとコモン
端子電極14aを複数個設けることにより、独立型SI
Pネットワークと同じ機能が得られる。
【0016】このように上部電極13aと抵抗膜15を
所定の回路配線になるようにパターン設計すれば、各種
SIP抵抗ネットワークの代用ができる多連チップ抵抗
器を形成することができる。
【0017】なお、第1,第2の実施例において端子電
極12、コモン端子電極14,14aはスルーホール印
刷による凹端子電極としたが、凸端子電極、および平面
端子電極としても何ら問題ない。また、第1,第2の実
施例において上部電極13,13aは端子電極と接続し
てコモン端子電極14,14aを形成しているが、接続
せずにコモン端子電極を形成しなくてもかまわない。
【0018】(実施例3)以下、本発明の 第3の実施例について図面を参照しなが
ら説明する。図3は本発明の第3の実施例を示す多連チ
ップ抵抗器の裏面の平面図であり、図3において、16
は裏面絶縁膜であり、この裏面絶縁膜16は絶縁基板1
1の裏面側の端子電極12の両端部面を除いて絶縁基板
11の裏面に形成したもので、他の箇所は図1と同じ構
成である。
【0019】以上のように構成された多連チップ抵抗器
では、実施例1,2の多連チップ抵抗器と同様にSIP
抵抗ネットワークと回路基板配線上の互換性を持つとい
う特徴以外に、回路基板へハンダリフロー等によりハン
ダ付けする際に、ハンダが多連チップ抵抗器の裏面に回
り込まず安定してハンダ付けできるという利点がある。
【0020】なお、本発明は、端子電極12と上部電極
13間に抵抗素子を形成する多連チップ抵抗器だけでな
く、端子電極12と上部電極13間に膜状コンデンサー
素子等を形成する他の多連チップ部品にも適用できる。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明は、多連チップ部品
の形状を有しながら、プリント基板に両面配線又はジャ
ンパー線の付加を必要とせずに、SIP抵抗ネットワー
ク等のSIP回路素子ネットワークの代用として使用す
ることができるSIP回路素子ネットワークと回路基板
配線上の互換性を持つ多連チップ部品を実現できるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の第1の実施例における多連チップ抵抗
器の表面の平面図 (b)は同実施例における多連チップ抵抗器の裏面の平
面図
【図2】本発明の第2の実施例における多連チップ抵抗
器の表面の平面図
【図3】本発明の第3の実施例における多連チップ抵抗
器の裏面の平面図
【図4】 (a)は従来の多連チップ抵抗器の表面の平面図 (b)は従来の多連チップ抵抗器の裏面の平面図
【図5】ディジタル回路用のプルアップ抵抗回路の一例
を示す模式図
【図6】並列型SIP抵抗ネットワークの斜視図
【符号の説明】
11 絶縁基板 12 端子電極 13,13a 上部電極 14,14a コモン端子電極 15 抵抗膜 16 裏面絶縁膜
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01C 1/14,13/00,13/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】方形の絶縁基板と、この絶縁基板の表面か
    ら絶縁基板の対向する両端面を介して絶縁基板の裏面に
    かけて形成された複数の端子電極と、前記絶縁基板の表
    面に対向するように設けられた複数の端子電極間に位置
    して前記絶縁基板の表面に形成されたコモン端子電極と
    なる上部電極と、前記複数の端子電極のうち、絶縁基板
    の一方の端面側に位置する複数の端子電極と前記上部電
    極間に接続された抵抗膜等の複数の膜状回路素子とを備
    えた多連チップ部品。
  2. 【請求項2】絶縁基板の裏面側の端子電極の両端部面を
    除いて絶縁基板の裏面に絶縁膜を形成した請求項1記載
    の多連チップ部品。
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