JP2950308B2 - スターリング冷凍機 - Google Patents
スターリング冷凍機Info
- Publication number
- JP2950308B2 JP2950308B2 JP9335306A JP33530697A JP2950308B2 JP 2950308 B2 JP2950308 B2 JP 2950308B2 JP 9335306 A JP9335306 A JP 9335306A JP 33530697 A JP33530697 A JP 33530697A JP 2950308 B2 JP2950308 B2 JP 2950308B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stirling refrigerator
- movable
- neutral position
- cylinder
- linear motor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
- F25B2309/00—Gas cycle refrigeration machines
- F25B2309/001—Gas cycle refrigeration machines with a linear configuration or a linear motor
Landscapes
- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スターリング冷凍
機に関し、特に、ガスを圧縮するための圧縮ピストンや
ガスを膨張させるためのディスプレーサを板ばねによっ
て弾性支持するようにしたものの改良に関する。
機に関し、特に、ガスを圧縮するための圧縮ピストンや
ガスを膨張させるためのディスプレーサを板ばねによっ
て弾性支持するようにしたものの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、この種の冷凍機は、ディスプレ
ーサの往復動により極低温レベルの寒冷を発生させる膨
張機と、この膨張機に供給する冷媒を圧縮する圧縮機と
を備えて成る。また、膨張機のシリンダ内に膨張室を区
画形成するディスプレーサや圧縮機のシリンダ内に圧縮
室を区画形成するピストンがその各シリンダ内で往復動
するように構成されている。
ーサの往復動により極低温レベルの寒冷を発生させる膨
張機と、この膨張機に供給する冷媒を圧縮する圧縮機と
を備えて成る。また、膨張機のシリンダ内に膨張室を区
画形成するディスプレーサや圧縮機のシリンダ内に圧縮
室を区画形成するピストンがその各シリンダ内で往復動
するように構成されている。
【0003】また、この冷凍機では、ディスプレーサや
ピストンの摩耗を減らして冷凍機の長寿命化を図るため
に、ディスプレーサやピストンの往復動方向に対して垂
直な方向のぶれをできる限り小さくすることが要求され
ている。
ピストンの摩耗を減らして冷凍機の長寿命化を図るため
に、ディスプレーサやピストンの往復動方向に対して垂
直な方向のぶれをできる限り小さくすることが要求され
ている。
【0004】そこで、従来、例えば特開平4−2637
51号公報に示されているように、圧縮機においてピス
トン軸方向に往復動可能に且つその往復動方向に対して
垂直な方向(ピストン径方向)に移動不能に該ピストン
を弾性支持する板ばねを使用し、これによって、ピスト
ン径方向のぶれを低減させるようにすることが知られて
いる。この板ばねは、一般にフレクチャースプリングと
呼ばれており、外周縁が圧縮機のハウジング内面に、中
心部がピストンにそれぞれ接続された円形の板状体で成
る。また、このスプリングは、複数の渦巻き状のスリッ
ト孔が形成されていて、ピストン往復動方向の変形は容
易である一方、径方向には変形し難い構成とされ、これ
によって上記ぶれを低減している。また、このフレクチ
ャースプリングを膨張機に適用することも行われてお
り、この際には、ディスプレーサを弾性支持しながら往
復動方向に対して垂直な方向のぶれを低減することが可
能となる。
51号公報に示されているように、圧縮機においてピス
トン軸方向に往復動可能に且つその往復動方向に対して
垂直な方向(ピストン径方向)に移動不能に該ピストン
を弾性支持する板ばねを使用し、これによって、ピスト
ン径方向のぶれを低減させるようにすることが知られて
いる。この板ばねは、一般にフレクチャースプリングと
呼ばれており、外周縁が圧縮機のハウジング内面に、中
心部がピストンにそれぞれ接続された円形の板状体で成
る。また、このスプリングは、複数の渦巻き状のスリッ
ト孔が形成されていて、ピストン往復動方向の変形は容
易である一方、径方向には変形し難い構成とされ、これ
によって上記ぶれを低減している。また、このフレクチ
ャースプリングを膨張機に適用することも行われてお
り、この際には、ディスプレーサを弾性支持しながら往
復動方向に対して垂直な方向のぶれを低減することが可
能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記板ばね
は、スターリング冷凍機のピストンやディスプレーサの
共振運動の維持や、適切な中立位置の設定のために軸方
向の剛性もある程度必要である。
は、スターリング冷凍機のピストンやディスプレーサの
共振運動の維持や、適切な中立位置の設定のために軸方
向の剛性もある程度必要である。
【0006】ところが、軸方向の剛性が高い板ばねを用
いた場合には、板ばねに局部的に応力が集中する。特
に、上述したフレクチャースプリングではスリット孔の
長手方向の端部に応力が集中することになる。この応力
集中のために板ばねに割れが生じることがあり、このよ
うな割れが発生すると、板ばね本来の機能が損なわれて
しまい、圧縮機や膨張機の駆動に支障を来すことにな
る。
いた場合には、板ばねに局部的に応力が集中する。特
に、上述したフレクチャースプリングではスリット孔の
長手方向の端部に応力が集中することになる。この応力
集中のために板ばねに割れが生じることがあり、このよ
うな割れが発生すると、板ばね本来の機能が損なわれて
しまい、圧縮機や膨張機の駆動に支障を来すことにな
る。
【0007】また、この板ばねの割れを回避するため
に、軸方向の剛性の低い板ばねを複数枚重ね合わせて配
設することで、個々の板ばねにおける局部的な応力集中
を防止すると共に、全体としての軸方向の剛性を高く確
保することも考えられる。ところが、これでは、板ばね
の配設枚数の増加によるコストの上昇や組み付け作業の
煩雑化を招くため実用的ではない。
に、軸方向の剛性の低い板ばねを複数枚重ね合わせて配
設することで、個々の板ばねにおける局部的な応力集中
を防止すると共に、全体としての軸方向の剛性を高く確
保することも考えられる。ところが、これでは、板ばね
の配設枚数の増加によるコストの上昇や組み付け作業の
煩雑化を招くため実用的ではない。
【0008】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、圧縮ピストンやディ
スプレーサを板ばねによって弾性支持するようにしたス
ターリング冷凍機に対し、板ばねの配設枚数の削減と局
部的な応力集中による割れの発生の回避とを両立するこ
とにある。
であり、その目的とするところは、圧縮ピストンやディ
スプレーサを板ばねによって弾性支持するようにしたス
ターリング冷凍機に対し、板ばねの配設枚数の削減と局
部的な応力集中による割れの発生の回避とを両立するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、圧縮ピストンやディスプレーサを板ばね
によって弾性支持するようにしたスターリング冷凍機に
対し、可動部を固定部に対し、従来の如き弾性部材のみ
により弾性支持するのではなく、電磁力によって中立位
置を基準に往復動させるようにした。
に、本発明は、圧縮ピストンやディスプレーサを板ばね
によって弾性支持するようにしたスターリング冷凍機に
対し、可動部を固定部に対し、従来の如き弾性部材のみ
により弾性支持するのではなく、電磁力によって中立位
置を基準に往復動させるようにした。
【0010】具体的に請求項1記載の発明は、図1〜図
4に示すように、シリンダ(3),(40),(50)と、該シリン
ダ(3),(40),(50)内に圧縮空間(8)または膨張空間(52)を
区画形成するピストン部材(7),(51)とを備え、上記シリ
ンダ(3),(40),(50)またはピストン部材(7),(51)の一方
が固定部(6)とされている一方、他方はリニアモータ(1
5)の駆動部(17)に連結されていて該駆動部(17)と共に上
記固定部(6)に対し相対移動可能な可動部(20)を構成し
ており、上記可動部(20)は、該可動部(20)の移動方向に
変形可能であり且つ該移動方向に対して垂直な方向に変
形不能な板ばね(35)により固定部(6)に弾性支持されて
おり、上記リニアモータ(15)の駆動により、板ばね(35)
を弾性変形させながら可動部(20)を固定部(6)に対して
往復動させて圧縮空間(8)のガスを圧縮しまたは膨張空
間(52)のガスを膨張させるようにしたスターリング冷凍
機を前提としている。この冷凍機に対し、上記可動部(2
0)が往復動の中立位置に付勢されるように電磁力からな
る付勢力を可動部(20)に与える中立位置付勢手段(27)を
設けた構成としている。
4に示すように、シリンダ(3),(40),(50)と、該シリン
ダ(3),(40),(50)内に圧縮空間(8)または膨張空間(52)を
区画形成するピストン部材(7),(51)とを備え、上記シリ
ンダ(3),(40),(50)またはピストン部材(7),(51)の一方
が固定部(6)とされている一方、他方はリニアモータ(1
5)の駆動部(17)に連結されていて該駆動部(17)と共に上
記固定部(6)に対し相対移動可能な可動部(20)を構成し
ており、上記可動部(20)は、該可動部(20)の移動方向に
変形可能であり且つ該移動方向に対して垂直な方向に変
形不能な板ばね(35)により固定部(6)に弾性支持されて
おり、上記リニアモータ(15)の駆動により、板ばね(35)
を弾性変形させながら可動部(20)を固定部(6)に対して
往復動させて圧縮空間(8)のガスを圧縮しまたは膨張空
間(52)のガスを膨張させるようにしたスターリング冷凍
機を前提としている。この冷凍機に対し、上記可動部(2
0)が往復動の中立位置に付勢されるように電磁力からな
る付勢力を可動部(20)に与える中立位置付勢手段(27)を
設けた構成としている。
【0011】この特定事項により、リニアモータ(15)が
駆動すると、可動部(20)が固定部(6)に対し所定の周期
で往復動し、板ばね(35)が弾性変形しながら圧縮空間
(8)のガスを圧縮しまたは膨張空間(52)のガスを膨張さ
せる。そして、中立位置付勢手段(27)により可動部(20)
に、該可動部(20)が中立位置を基準に往復動するように
電磁力からなる付勢力が与えられ、この中立位置付勢手
段(27)による付勢力によって可動部(20)は、この中立位
置が往復動中心位置となるように往復動可能に固定部
(6)に保持される。このように可動部(20)を電磁力によ
って往復動可能に保持することで、板ばね(35)は往復動
方向の剛性は必要なくなり、局部的に応力が集中して割
れが発生するといった状況が回避される。
駆動すると、可動部(20)が固定部(6)に対し所定の周期
で往復動し、板ばね(35)が弾性変形しながら圧縮空間
(8)のガスを圧縮しまたは膨張空間(52)のガスを膨張さ
せる。そして、中立位置付勢手段(27)により可動部(20)
に、該可動部(20)が中立位置を基準に往復動するように
電磁力からなる付勢力が与えられ、この中立位置付勢手
段(27)による付勢力によって可動部(20)は、この中立位
置が往復動中心位置となるように往復動可能に固定部
(6)に保持される。このように可動部(20)を電磁力によ
って往復動可能に保持することで、板ばね(35)は往復動
方向の剛性は必要なくなり、局部的に応力が集中して割
れが発生するといった状況が回避される。
【0012】請求項2記載の発明は、中立位置付勢手段
(27)の構成要素を具体化したものである。つまり、上記
請求項1記載のスターリング冷凍機において、中立位置
付勢手段(27)に、固定部(6)または可動部(20)の一方に
設けられた磁石(16)と、固定部(6)または可動部(20)の
他方に設けられた1対の補助コイル(28,28)と、該各補
助コイル(28,28)に対し、電流が上記磁石(16)による磁
界と作用して可動部(20)が所定の往復動中立位置で往復
動するように電流を供給する電源手段(30)とを備えさせ
た構成としている。
(27)の構成要素を具体化したものである。つまり、上記
請求項1記載のスターリング冷凍機において、中立位置
付勢手段(27)に、固定部(6)または可動部(20)の一方に
設けられた磁石(16)と、固定部(6)または可動部(20)の
他方に設けられた1対の補助コイル(28,28)と、該各補
助コイル(28,28)に対し、電流が上記磁石(16)による磁
界と作用して可動部(20)が所定の往復動中立位置で往復
動するように電流を供給する電源手段(30)とを備えさせ
た構成としている。
【0013】この特定事項により、中立位置付勢手段(2
7)の各補助コイル(28,28)に電源手段(30)から電流が供
給されると、この補助コイル(28,28)に流れる電流が磁
石(16)による磁界と作用し、この双方の作用により可動
部(20)がこの中立位置を往復動中心位置として駆動され
る。これにより、中立位置付勢手段(27)の構成を容易に
具体化することができる。
7)の各補助コイル(28,28)に電源手段(30)から電流が供
給されると、この補助コイル(28,28)に流れる電流が磁
石(16)による磁界と作用し、この双方の作用により可動
部(20)がこの中立位置を往復動中心位置として駆動され
る。これにより、中立位置付勢手段(27)の構成を容易に
具体化することができる。
【0014】請求項3記載の発明は、上記請求項2記載
のスターリング冷凍機において、リニアモータ(15)に、
固定部(6)側に設けられた駆動磁石(16)と、可動部(20)
側に設けられ、給電による電流を上記駆動磁石(16)によ
る磁界と作用させて可動部(20)を往復駆動させる駆動コ
イル(18)とを備えさせる。また、中立位置付勢手段(27)
の磁石を上記リニアモータ(15)の駆動磁石(16)で構成す
る。更に、補助コイル(28,28)を上記駆動コイル(18)の
近傍に設けた構成としている。
のスターリング冷凍機において、リニアモータ(15)に、
固定部(6)側に設けられた駆動磁石(16)と、可動部(20)
側に設けられ、給電による電流を上記駆動磁石(16)によ
る磁界と作用させて可動部(20)を往復駆動させる駆動コ
イル(18)とを備えさせる。また、中立位置付勢手段(27)
の磁石を上記リニアモータ(15)の駆動磁石(16)で構成す
る。更に、補助コイル(28,28)を上記駆動コイル(18)の
近傍に設けた構成としている。
【0015】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載
のスターリング冷凍機において、補助コイル(28,28)
を、駆動コイル(18)の両側部に並設させた構成としてい
る。
のスターリング冷凍機において、補助コイル(28,28)
を、駆動コイル(18)の両側部に並設させた構成としてい
る。
【0016】これら特定事項により、中立位置付勢手段
(27)の磁石をリニアモータ(15)の駆動磁石(16)で兼用さ
せることができ、既存のリニアモータ(15)の一部を利用
して中立位置付勢手段(27)を構成でき、冷凍機のコスト
ダウンを図ることができる。
(27)の磁石をリニアモータ(15)の駆動磁石(16)で兼用さ
せることができ、既存のリニアモータ(15)の一部を利用
して中立位置付勢手段(27)を構成でき、冷凍機のコスト
ダウンを図ることができる。
【0017】請求項5記載の発明は、上記請求項1〜4
のいずれか1つに記載のスターリング冷凍機において、
1対の可動部(20,20)を対向した状態で設け、リニアモ
ータ(15,15)が、両可動部(20,20)を互いに同期して接離
させるように駆動する構成としている。
のいずれか1つに記載のスターリング冷凍機において、
1対の可動部(20,20)を対向した状態で設け、リニアモ
ータ(15,15)が、両可動部(20,20)を互いに同期して接離
させるように駆動する構成としている。
【0018】この特定事項により、両可動部(20,20)が
互いに同期して接離するので、一方の可動部(20)の往復
動に伴う振動は、それとは逆方向に同期して移動する他
方の可動部(20)の往復動によって相殺され振動を低減す
ることができる。
互いに同期して接離するので、一方の可動部(20)の往復
動に伴う振動は、それとは逆方向に同期して移動する他
方の可動部(20)の往復動によって相殺され振動を低減す
ることができる。
【0019】請求項6記載の発明は、上記請求項1〜5
のいずれか1つに記載のスターリング冷凍機において、
ピストン部材(7)を、圧縮機(A)においてシリンダ(3),(4
0)内に圧縮空間(8)を区画形成するものとしている。
のいずれか1つに記載のスターリング冷凍機において、
ピストン部材(7)を、圧縮機(A)においてシリンダ(3),(4
0)内に圧縮空間(8)を区画形成するものとしている。
【0020】請求項7記載の発明は、上記請求項1〜5
のいずれか1つに記載のスターリング冷凍機において、
ピストン部材を、膨張機(B)においてシリンダ(50)内に
膨張空間(52)を区画形成するディスプレーサ(51)とした
構成としている。
のいずれか1つに記載のスターリング冷凍機において、
ピストン部材を、膨張機(B)においてシリンダ(50)内に
膨張空間(52)を区画形成するディスプレーサ(51)とした
構成としている。
【0021】これら特定事項により、本発明を適用する
機器が特定され、本発明の実用化が図れる。
機器が特定され、本発明の実用化が図れる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
に基づいて説明する。
【0023】(実施形態1)先ず、本発明をスターリン
グ冷凍機用の振動型圧縮機に適用した実施形態1につい
て説明する。図1は本形態に係るスターリング冷凍機用
の振動型圧縮機(A)を示し、この圧縮機(A)は図示しない
従来公知のフリーディスプレーサ型膨張機と組み合わさ
れて冷凍機を構成する。
グ冷凍機用の振動型圧縮機に適用した実施形態1につい
て説明する。図1は本形態に係るスターリング冷凍機用
の振動型圧縮機(A)を示し、この圧縮機(A)は図示しない
従来公知のフリーディスプレーサ型膨張機と組み合わさ
れて冷凍機を構成する。
【0024】−圧縮機全体構成の説明− 上記圧縮機(A)は水平左右方向に延びる密閉円筒状のハ
ウジング(1)を有する。このハウジング(1)は、左右方向
の中心線を有する円筒壁部(1a)と、この円筒壁部(1a)の
両端開口部を気密状に閉塞する円板壁部(1b,1b)とから
なる。ハウジング(1)内には、両端が開放された左右方
向に延びる1つの円筒状のシリンダ(3)がハウジング(1)
の円筒壁部(1a)と同心状に配置されて収容されている。
このシリンダ(3)の長さ方向中央の外周にはシリンダ(3)
の中心線と直交する方向に延びる円板状のフランジ(4)
が一体に形成され、このフランジ(4)の外周端には、シ
リンダ(3)と同心に左右方向に延びる円筒状の嵌合部(5)
が一体に形成されており、このシリンダ(3)、フランジ
(4)及び嵌合部(5)は純鉄等の磁性材料からなっていてヨ
ーク(継鉄)を構成している。上記嵌合部(5)はハウジ
ング(1)の円筒壁部(1a)内周に移動不能に嵌合されて固
定されており、よってシリンダ(3)、フランジ(4)及び嵌
合部(5)はハウジング(1)に一体的に固定された固定部
(6)とされている。
ウジング(1)を有する。このハウジング(1)は、左右方向
の中心線を有する円筒壁部(1a)と、この円筒壁部(1a)の
両端開口部を気密状に閉塞する円板壁部(1b,1b)とから
なる。ハウジング(1)内には、両端が開放された左右方
向に延びる1つの円筒状のシリンダ(3)がハウジング(1)
の円筒壁部(1a)と同心状に配置されて収容されている。
このシリンダ(3)の長さ方向中央の外周にはシリンダ(3)
の中心線と直交する方向に延びる円板状のフランジ(4)
が一体に形成され、このフランジ(4)の外周端には、シ
リンダ(3)と同心に左右方向に延びる円筒状の嵌合部(5)
が一体に形成されており、このシリンダ(3)、フランジ
(4)及び嵌合部(5)は純鉄等の磁性材料からなっていてヨ
ーク(継鉄)を構成している。上記嵌合部(5)はハウジ
ング(1)の円筒壁部(1a)内周に移動不能に嵌合されて固
定されており、よってシリンダ(3)、フランジ(4)及び嵌
合部(5)はハウジング(1)に一体的に固定された固定部
(6)とされている。
【0025】上記シリンダ(3)内には円柱状の左右1対
のピストン(7,7)がそれぞれ先端側を対向させた状態で
摺動可能に嵌装され、この両ピストン(7,7)間のシリン
ダ(3)により囲まれた部分が圧縮空間(8)とされている。
上記シリンダ(3)、フランジ(4)及び嵌合部(5)にはシリ
ンダ(3)内周面から嵌合部(5)外周面まで半径方向に貫通
するガス通路(9)が形成されている。このガス通路(9)の
内端は圧縮空間(8)に常時連通されている一方、外端は
ハウジング(1)の円筒壁部(1a)に開口した貫通孔(10)、
及び該貫通孔(10)から挿通された連結管(11)を介して図
外の膨張機に接続されている。
のピストン(7,7)がそれぞれ先端側を対向させた状態で
摺動可能に嵌装され、この両ピストン(7,7)間のシリン
ダ(3)により囲まれた部分が圧縮空間(8)とされている。
上記シリンダ(3)、フランジ(4)及び嵌合部(5)にはシリ
ンダ(3)内周面から嵌合部(5)外周面まで半径方向に貫通
するガス通路(9)が形成されている。このガス通路(9)の
内端は圧縮空間(8)に常時連通されている一方、外端は
ハウジング(1)の円筒壁部(1a)に開口した貫通孔(10)、
及び該貫通孔(10)から挿通された連結管(11)を介して図
外の膨張機に接続されている。
【0026】また、各ピストン(7,7)は板ばね(35,35)に
より弾性支持されている。以下、この弾性支持構造につ
いて説明する。ピストン(7)の背面の中心部には円板壁
部(1b)に向かって延びる支持軸(7b)が突設されている。
一方、上記嵌合部(5)の背面には円筒状のばね支持部材
(5a)が設けられている。板ばね(35)は、図2に示すよう
な円板状で成り、その外周縁がばね支持部材(5a)に、中
心部が支持軸(7b)にそれぞれ固定されている。つまり、
ピストン(7)は、支持軸(7b)、板ばね(35)、ばね支持部
材(5a)を介して嵌合部(5)に弾性支持されている。
より弾性支持されている。以下、この弾性支持構造につ
いて説明する。ピストン(7)の背面の中心部には円板壁
部(1b)に向かって延びる支持軸(7b)が突設されている。
一方、上記嵌合部(5)の背面には円筒状のばね支持部材
(5a)が設けられている。板ばね(35)は、図2に示すよう
な円板状で成り、その外周縁がばね支持部材(5a)に、中
心部が支持軸(7b)にそれぞれ固定されている。つまり、
ピストン(7)は、支持軸(7b)、板ばね(35)、ばね支持部
材(5a)を介して嵌合部(5)に弾性支持されている。
【0027】また、この板ばね(35)は、3つの略渦巻状
のスリット孔(35a,35a,35a)が円周方向に略等間隔に形
成されている。このことで、この板ばね(35)は、径方向
の剛性が高くて、該径方向の変形が殆どない一方、中心
部における中心軸方向(図2の紙面鉛直方向)の変形が
大きくなるようになされており、ピストン(7)を略水平
方向に往復動可能に且つこの往復動方向とは垂直な方向
に移動不能に弾性支持するようになっている。尚、板ば
ね(35)の各スリット孔(35a,35a,35a)の両端部は、応力
集中を緩和させるためにそれぞれ円形に切り欠かれた切
欠き部(35b,35b,…)を備えている。また、図2中の(35
c)は上記支持軸(7b)を挿入固定するための貫通孔であ
る。
のスリット孔(35a,35a,35a)が円周方向に略等間隔に形
成されている。このことで、この板ばね(35)は、径方向
の剛性が高くて、該径方向の変形が殆どない一方、中心
部における中心軸方向(図2の紙面鉛直方向)の変形が
大きくなるようになされており、ピストン(7)を略水平
方向に往復動可能に且つこの往復動方向とは垂直な方向
に移動不能に弾性支持するようになっている。尚、板ば
ね(35)の各スリット孔(35a,35a,35a)の両端部は、応力
集中を緩和させるためにそれぞれ円形に切り欠かれた切
欠き部(35b,35b,…)を備えている。また、図2中の(35
c)は上記支持軸(7b)を挿入固定するための貫通孔であ
る。
【0028】上記左右のピストン(7,7)はそれぞれ各ピ
ストン(7,7)を往復駆動する駆動源としてのリニアモー
タ(15,15)に駆動連結されている。この各リニアモータ
(15)は、シリンダ(3)の外周に嵌合部(5)内周面と円環状
の空間をあけた状態で嵌合固定された環状の永久磁石か
らなる駆動磁石(16)を有し、この駆動磁石(16)により、
シリンダ(3)、フランジ(4)及び嵌合部(5)をヨークとし
て駆動磁石(16)外周面と嵌合部(5)内周面との間の空間
からなる磁気ギャップに所定強度の磁界(静止磁場)を
発生させる。
ストン(7,7)を往復駆動する駆動源としてのリニアモー
タ(15,15)に駆動連結されている。この各リニアモータ
(15)は、シリンダ(3)の外周に嵌合部(5)内周面と円環状
の空間をあけた状態で嵌合固定された環状の永久磁石か
らなる駆動磁石(16)を有し、この駆動磁石(16)により、
シリンダ(3)、フランジ(4)及び嵌合部(5)をヨークとし
て駆動磁石(16)外周面と嵌合部(5)内周面との間の空間
からなる磁気ギャップに所定強度の磁界(静止磁場)を
発生させる。
【0029】上記各ピストン(7)はその背面側つまりシ
リンダ(3)中央と反対側端部から半径方向外側に延びる
フランジ部(7a)を有する。このフランジ部(7a)の外周に
は、リニアモータ(15)の駆動部としての円筒状ボビン(1
7)が移動一体に設けられている。このボビン(17)は、ピ
ストン(7)と同心状にシリンダ(3)中央側に延び且つ先端
部が上記駆動磁石(16)外周面と嵌合部(5)内周面との間
の磁気ギャップに左右方向に往復動可能に配置されてい
る。ボビン(17)の先端寄り外周には上記駆動磁石(16)と
対応した位置に電磁コイルからなる駆動コイル(18)が巻
回されている。そして、上記ボビン(17)及びピストン
(7)(詳細には駆動コイル(18)や後述の補助コイル(28)
等の可動部分全体を含む)で可動部(20)が構成され、こ
の可動部(20)はシリンダ(3)に対し相対移動可能とされ
ている。また、各駆動コイル(18)はそれぞれハウジング
(1)の各円板壁部(1b)に絶縁状態で貫通支持した1対の
駆動電流導入端子(22)を介して駆動電源(23)に接続され
ており、この駆動電源(23)から両リニアモータ(15,15)
の駆動コイル(18,18)に同期して所定周波数の交流電流
を各々の駆動電流導入端子(22,22)を経て供給すること
により、両ピストン(7,7)を共振周波数で互いに接離す
るように逆方向に往復動させて、圧縮空間(8)で所定周
期のガス圧を発生させるように構成されている(駆動コ
イル(18,18)に接続するリード線は図示省略してい
る)。
リンダ(3)中央と反対側端部から半径方向外側に延びる
フランジ部(7a)を有する。このフランジ部(7a)の外周に
は、リニアモータ(15)の駆動部としての円筒状ボビン(1
7)が移動一体に設けられている。このボビン(17)は、ピ
ストン(7)と同心状にシリンダ(3)中央側に延び且つ先端
部が上記駆動磁石(16)外周面と嵌合部(5)内周面との間
の磁気ギャップに左右方向に往復動可能に配置されてい
る。ボビン(17)の先端寄り外周には上記駆動磁石(16)と
対応した位置に電磁コイルからなる駆動コイル(18)が巻
回されている。そして、上記ボビン(17)及びピストン
(7)(詳細には駆動コイル(18)や後述の補助コイル(28)
等の可動部分全体を含む)で可動部(20)が構成され、こ
の可動部(20)はシリンダ(3)に対し相対移動可能とされ
ている。また、各駆動コイル(18)はそれぞれハウジング
(1)の各円板壁部(1b)に絶縁状態で貫通支持した1対の
駆動電流導入端子(22)を介して駆動電源(23)に接続され
ており、この駆動電源(23)から両リニアモータ(15,15)
の駆動コイル(18,18)に同期して所定周波数の交流電流
を各々の駆動電流導入端子(22,22)を経て供給すること
により、両ピストン(7,7)を共振周波数で互いに接離す
るように逆方向に往復動させて、圧縮空間(8)で所定周
期のガス圧を発生させるように構成されている(駆動コ
イル(18,18)に接続するリード線は図示省略してい
る)。
【0030】また、上記各可動部(20)がシリンダ(3)に
対し所定の中立位置を基準に往復動するように電磁力か
らなる付勢力を可動部(20)に与える中立位置付勢手段と
しての中立位置付勢機構(27)が設けられている。この各
中立位置付勢機構(27)は、上記各リニアモータ(15)にお
けるボビン(17)外周の所定位置に上記駆動コイル(1
8)と左右に隣接して巻き付けられた電磁コイルからな
る1対の補助コイル(28,28)を有する。左側の各
補助コイル(28,28)はハウジング(1)の左側円板壁部(1b)
に絶縁状態で貫通支持した1対の付勢電流導入端子(29,
29)を介して、また右側の各補助コイル(28,28)は右側円
板壁部(1b)に同様に貫通支持した付勢電流導入端子(29,
29)を介してそれぞれ電源手段としての直流電源(30)に
接続されている。そして、直流電源(30)から各リニアモ
ータ(15)のボビン(17)上における補助コイル(28,28)に
直流電流を供給し(補助コイル(28,28)に接続するリー
ド線は図示省略している)、その各補助コイル(28)によ
る電流とリニアモータ(15)の駆動磁石(16)による磁界と
の間で作用する電磁力からなる付勢力を可動部(20)に与
え、この付勢力によって各可動部(20)をシリンダ(3)に
対し所定の中立位置を基準に往復動させるようにしてい
る。
対し所定の中立位置を基準に往復動するように電磁力か
らなる付勢力を可動部(20)に与える中立位置付勢手段と
しての中立位置付勢機構(27)が設けられている。この各
中立位置付勢機構(27)は、上記各リニアモータ(15)にお
けるボビン(17)外周の所定位置に上記駆動コイル(1
8)と左右に隣接して巻き付けられた電磁コイルからな
る1対の補助コイル(28,28)を有する。左側の各
補助コイル(28,28)はハウジング(1)の左側円板壁部(1b)
に絶縁状態で貫通支持した1対の付勢電流導入端子(29,
29)を介して、また右側の各補助コイル(28,28)は右側円
板壁部(1b)に同様に貫通支持した付勢電流導入端子(29,
29)を介してそれぞれ電源手段としての直流電源(30)に
接続されている。そして、直流電源(30)から各リニアモ
ータ(15)のボビン(17)上における補助コイル(28,28)に
直流電流を供給し(補助コイル(28,28)に接続するリー
ド線は図示省略している)、その各補助コイル(28)によ
る電流とリニアモータ(15)の駆動磁石(16)による磁界と
の間で作用する電磁力からなる付勢力を可動部(20)に与
え、この付勢力によって各可動部(20)をシリンダ(3)に
対し所定の中立位置を基準に往復動させるようにしてい
る。
【0031】−運転動作の説明− 次に、上記実施形態の作動について説明する。冷凍機の
運転開始に伴い、圧縮機(A)における両リニアモータ(1
5,15)の駆動コイル(18,18)に駆動電源(23)から所定周波
数の交流電流が同期して通電される。この通電に伴い、
駆動コイル(18)及び駆動磁石(16)による磁界間の作用に
より、ボビン(17)及びピストン(7)からなる両可動部(2
0,20)が、板ばね(35)を弾性変形させながら、各々の中
立位置から互いに接離するように逆向きに往復動し、両
ピストン(7,7)の接離により圧縮空間(8)の容積が増減変
化し、この圧縮空間(8)内に所定周期の圧力波が生じ
る。この圧縮空間(8)は連結管(11)を介して膨張機に連
通しているため、膨張機ではディスプレーサが上記圧縮
空間(8)の圧力波と同じ周期で往復動してその膨張空間
でのガスの膨張により寒冷が生じ、このディスプレーサ
の往復動の繰返しによりシリンダ先端のコールドヘッド
が極低温レベルに冷却される。
運転開始に伴い、圧縮機(A)における両リニアモータ(1
5,15)の駆動コイル(18,18)に駆動電源(23)から所定周波
数の交流電流が同期して通電される。この通電に伴い、
駆動コイル(18)及び駆動磁石(16)による磁界間の作用に
より、ボビン(17)及びピストン(7)からなる両可動部(2
0,20)が、板ばね(35)を弾性変形させながら、各々の中
立位置から互いに接離するように逆向きに往復動し、両
ピストン(7,7)の接離により圧縮空間(8)の容積が増減変
化し、この圧縮空間(8)内に所定周期の圧力波が生じ
る。この圧縮空間(8)は連結管(11)を介して膨張機に連
通しているため、膨張機ではディスプレーサが上記圧縮
空間(8)の圧力波と同じ周期で往復動してその膨張空間
でのガスの膨張により寒冷が生じ、このディスプレーサ
の往復動の繰返しによりシリンダ先端のコールドヘッド
が極低温レベルに冷却される。
【0032】そのとき、上記各可動部(20)は中立位置付
勢機構(27)によって中立位置を基準に往復動可能に保持
される。すなわち、各リニアモータ(15)のボビン(17)に
1対の補助コイル(28,28)が巻き付けられ、この各補助
コイル(28,28)に直流電源(30)から直流電流が供給され
ることで、各補助コイル(28)に流れた電流とリニアモー
タ(15)の駆動磁石(16)の磁界との相互作用により、各補
助コイル(28,28)が駆動磁石(16)から磁気ギャップから
押し出される方向の力を受ける。つまり、各リニアモー
タ(15)の駆動により各可動部(20)が中立位置から往復動
して、その往動により一方の補助コイル(28)が磁気ギャ
ップ中に移動すると、この補助コイル(28)が受ける力に
より可動部(20)が復動方向に付勢され、逆に各可動部(2
0)が復動方向に移動して他方の補助コイル(28)が磁気ギ
ャップ中に移動すると、その補助コイル(28)の受ける力
により可動部(20)が往動方向に付勢される。このように
各補助コイル(28)の受ける力により可動部(20)が補助コ
イル(28)と共に磁気ギャップから押し出される方向に付
勢されるので、その可動部(20)は所定の往復動中立位置
に駆動される。従って、この各補助コイル(28)が受ける
力により可動部(20)は固定部(6)に対し中立位置を基準
に往復動可能に保持されることとなる。
勢機構(27)によって中立位置を基準に往復動可能に保持
される。すなわち、各リニアモータ(15)のボビン(17)に
1対の補助コイル(28,28)が巻き付けられ、この各補助
コイル(28,28)に直流電源(30)から直流電流が供給され
ることで、各補助コイル(28)に流れた電流とリニアモー
タ(15)の駆動磁石(16)の磁界との相互作用により、各補
助コイル(28,28)が駆動磁石(16)から磁気ギャップから
押し出される方向の力を受ける。つまり、各リニアモー
タ(15)の駆動により各可動部(20)が中立位置から往復動
して、その往動により一方の補助コイル(28)が磁気ギャ
ップ中に移動すると、この補助コイル(28)が受ける力に
より可動部(20)が復動方向に付勢され、逆に各可動部(2
0)が復動方向に移動して他方の補助コイル(28)が磁気ギ
ャップ中に移動すると、その補助コイル(28)の受ける力
により可動部(20)が往動方向に付勢される。このように
各補助コイル(28)の受ける力により可動部(20)が補助コ
イル(28)と共に磁気ギャップから押し出される方向に付
勢されるので、その可動部(20)は所定の往復動中立位置
に駆動される。従って、この各補助コイル(28)が受ける
力により可動部(20)は固定部(6)に対し中立位置を基準
に往復動可能に保持されることとなる。
【0033】このように、各可動部(20)は中立位置付勢
機構(27)によって中立位置を基準に往復動可能に保持さ
れるため、上記板ばね(35)には軸方向の剛性は殆ど必要
なくなる。つまり、従来では、可動部を所定の往復動中
立位置に駆動させるために、板ばねには軸方向の剛性が
ある程度必要とされていたが、本形態では、可動部(20)
は中立位置付勢機構(27)によって中立位置を基準に往復
動可能に保持されているため、板ばね(35)に可動部(20)
の往復動中立位置を設定するための機能は必要なくな
る。その結果、従来のように、軸方向の剛性がある程度
高い板ばねでは、スリット孔の長手方向の端部に応力が
集中して割れが生じ易かったが、この剛性を低く設定す
ることが可能となることで、板ばね(35)の割れが回避で
き圧縮機(A)の駆動に支障を来すことはなくなる。ま
た、軸方向の剛性の低い板ばねを複数枚組み合わせるこ
とで可動部の往復動中立位置を設定するといったことも
必要ないため、板ばね(35)の配設枚数を削減でき、コス
トの上昇や組み付け作業性の悪化を解消することもでき
る。
機構(27)によって中立位置を基準に往復動可能に保持さ
れるため、上記板ばね(35)には軸方向の剛性は殆ど必要
なくなる。つまり、従来では、可動部を所定の往復動中
立位置に駆動させるために、板ばねには軸方向の剛性が
ある程度必要とされていたが、本形態では、可動部(20)
は中立位置付勢機構(27)によって中立位置を基準に往復
動可能に保持されているため、板ばね(35)に可動部(20)
の往復動中立位置を設定するための機能は必要なくな
る。その結果、従来のように、軸方向の剛性がある程度
高い板ばねでは、スリット孔の長手方向の端部に応力が
集中して割れが生じ易かったが、この剛性を低く設定す
ることが可能となることで、板ばね(35)の割れが回避で
き圧縮機(A)の駆動に支障を来すことはなくなる。ま
た、軸方向の剛性の低い板ばねを複数枚組み合わせるこ
とで可動部の往復動中立位置を設定するといったことも
必要ないため、板ばね(35)の配設枚数を削減でき、コス
トの上昇や組み付け作業性の悪化を解消することもでき
る。
【0034】また、上記各補助コイル(28,28)はリニア
モータ(15)のボビン(17)に巻き付けられ、このリニアモ
ータ(15)の駆動磁石(16)による磁界との相互作用により
電磁力を受けるので、中立位置付勢機構(27)を構成する
磁石はリニアモータ(15)の駆動磁石(16)で兼用された構
造となり、既存のリニアモータ(15)の一部を利用して中
立位置付勢機構(27)を構成でき、圧縮機(A)のコストダ
ウンを図ることができる。
モータ(15)のボビン(17)に巻き付けられ、このリニアモ
ータ(15)の駆動磁石(16)による磁界との相互作用により
電磁力を受けるので、中立位置付勢機構(27)を構成する
磁石はリニアモータ(15)の駆動磁石(16)で兼用された構
造となり、既存のリニアモータ(15)の一部を利用して中
立位置付勢機構(27)を構成でき、圧縮機(A)のコストダ
ウンを図ることができる。
【0035】また、1対の可動部(20,20)が各々に連結
したリニアモータ(15,15)により互いに同期して接離す
るので、各可動部(20)の往復動に伴う振動は、それとは
逆方向に同期して移動する他方の可動部(20)の往復動に
よって相殺され、圧縮機(A)の振動の発生を低減するこ
とができる。
したリニアモータ(15,15)により互いに同期して接離す
るので、各可動部(20)の往復動に伴う振動は、それとは
逆方向に同期して移動する他方の可動部(20)の往復動に
よって相殺され、圧縮機(A)の振動の発生を低減するこ
とができる。
【0036】(実施形態2)本形態は、図3に示すよう
に、可動部(20)が水平方向に移動するシングルピストン
式の振動型圧縮機(A)に本発明を適用したものである。
に、可動部(20)が水平方向に移動するシングルピストン
式の振動型圧縮機(A)に本発明を適用したものである。
【0037】すなわち、本形態では、ハウジング(1)の
一方の側壁外面(図3における左側壁)に円筒状のシリ
ンダ(40)が同心円上に固定されている。ハウジング(1)
内には、上述した実施形態1と同様のリニアモータ(15)
が収容されている。つまり、駆動磁石(16)を支持した固
定部(6)と、この固定部(6)の磁気ギャップに配置される
駆動コイル(18)及び補助コイル(28,28)を備えたボビン
(17)とが収容されている。また、ボビン(17)の中央部に
は、先端側が上記シリンダ(40)に向かって延びる一方、
基端側が一方の円板壁部(1b)(図3における右側の円板
壁部)に向かって延びる連結ロッド(41)が配設されてい
る。この連結ロッド(41)の先端側でシリンダ(40)内に位
置する部分にはピストン(7)が取り付けられており、該
ピストン(7)とシリンダ(40)との間で圧縮空間(8)が形成
されている。シリンダ(40)の先端部にはガス通路(9)が
形成されており、図示しない連結管を介して圧縮空間
(8)を膨張機に連通させている。
一方の側壁外面(図3における左側壁)に円筒状のシリ
ンダ(40)が同心円上に固定されている。ハウジング(1)
内には、上述した実施形態1と同様のリニアモータ(15)
が収容されている。つまり、駆動磁石(16)を支持した固
定部(6)と、この固定部(6)の磁気ギャップに配置される
駆動コイル(18)及び補助コイル(28,28)を備えたボビン
(17)とが収容されている。また、ボビン(17)の中央部に
は、先端側が上記シリンダ(40)に向かって延びる一方、
基端側が一方の円板壁部(1b)(図3における右側の円板
壁部)に向かって延びる連結ロッド(41)が配設されてい
る。この連結ロッド(41)の先端側でシリンダ(40)内に位
置する部分にはピストン(7)が取り付けられており、該
ピストン(7)とシリンダ(40)との間で圧縮空間(8)が形成
されている。シリンダ(40)の先端部にはガス通路(9)が
形成されており、図示しない連結管を介して圧縮空間
(8)を膨張機に連通させている。
【0038】また、上記連結ロッド(41)の先端部近傍位
置及び基端部近傍位置は、上述した実施形態1のものと
同様の板ばね(35,35)によって弾性支持されている。つ
まり、固定部(6)の嵌合部(5)の各端面には円筒状のばね
支持部材(5a,5a)がそれぞれ設けられており、一方のば
ね支持部材(5a)と連結ロッド(41)の先端部近傍位置との
間、他方のばね支持部材(5a)と連結ロッド(41)の基端部
近傍位置との間に板ばね(35,35)がそれぞれ掛け渡され
ている。これにより、ピストン(7)は、連結ロッド(4
1)、板ばね(35,35)及びばね支持部材(5a,5a)を介して嵌
合部(5)に弾性支持されている。
置及び基端部近傍位置は、上述した実施形態1のものと
同様の板ばね(35,35)によって弾性支持されている。つ
まり、固定部(6)の嵌合部(5)の各端面には円筒状のばね
支持部材(5a,5a)がそれぞれ設けられており、一方のば
ね支持部材(5a)と連結ロッド(41)の先端部近傍位置との
間、他方のばね支持部材(5a)と連結ロッド(41)の基端部
近傍位置との間に板ばね(35,35)がそれぞれ掛け渡され
ている。これにより、ピストン(7)は、連結ロッド(4
1)、板ばね(35,35)及びばね支持部材(5a,5a)を介して嵌
合部(5)に弾性支持されている。
【0039】このような構成により、駆動コイル(18)に
交流電流を供給すると、リニアモータ(15)の駆動によ
り、連結ロッド(41)が軸心方向に往復移動し、これに伴
ってピストン(7)がシリンダ(40)内で往復移動して圧縮
空間(8)内のガスを圧縮する構成となっている。
交流電流を供給すると、リニアモータ(15)の駆動によ
り、連結ロッド(41)が軸心方向に往復移動し、これに伴
ってピストン(7)がシリンダ(40)内で往復移動して圧縮
空間(8)内のガスを圧縮する構成となっている。
【0040】また、ボビン(17)には補助コイル(28,28)
が設けられているので、上述した実施形態1の場合と同
様に、この補助コイル(28,28)に直流電流を供給するこ
とにより、可動部(20)は所定の往復動中立位置に駆動さ
れることになる。
が設けられているので、上述した実施形態1の場合と同
様に、この補助コイル(28,28)に直流電流を供給するこ
とにより、可動部(20)は所定の往復動中立位置に駆動さ
れることになる。
【0041】したがって、本実施形態にあっても、可動
部(20)は補助コイル(28,28)により構成される中立位置
付勢機構(27)によって中立位置を基準に往復動可能に保
持されるため、板ばね(35,35)に可動部(20)の往復動中
立位置を設定するための機能は必要なくなる。その結
果、軸方向の剛性が低い板ばね(35,35)を採用すること
が可能になって板ばね(35,35)に応力が集中して割れが
発生するといった状況を回避することができる。
部(20)は補助コイル(28,28)により構成される中立位置
付勢機構(27)によって中立位置を基準に往復動可能に保
持されるため、板ばね(35,35)に可動部(20)の往復動中
立位置を設定するための機能は必要なくなる。その結
果、軸方向の剛性が低い板ばね(35,35)を採用すること
が可能になって板ばね(35,35)に応力が集中して割れが
発生するといった状況を回避することができる。
【0042】(実施形態3)次に、本発明をスターリン
グ冷凍機用の膨張機に適用した実施形態3について説明
する。図4は本形態に係るスターリング冷凍機用の膨張
機(B)を示し、この膨張機(B)は上述した各実施形態のよ
うな振動型圧縮機(A)と組み合わされて冷凍機を構成す
る。
グ冷凍機用の膨張機に適用した実施形態3について説明
する。図4は本形態に係るスターリング冷凍機用の膨張
機(B)を示し、この膨張機(B)は上述した各実施形態のよ
うな振動型圧縮機(A)と組み合わされて冷凍機を構成す
る。
【0043】本形態に係る膨張機(B)は、ハウジング(1)
の一方の側壁外面(図4における左側壁面)に円筒状の
シリンダ(50)が同心円上に固定されている。このシリン
ダ(50)の内部には、ピストン部材としてのディスプレー
サ(51)が往復移動可能に配設され、このディスプレーサ
(51)によりシリンダ(50)内を膨張空間(52)と作動空間(5
3)とに区画している。ディスプレーサ(51)は、内部に金
属製蓄冷材(再生式熱交換器)を充填したものであり、
この蓄冷材が充填された空間は、上記膨張空間(52)及び
作動空間(53)にそれぞれ連通している。そして、膨張空
間(52)で膨張した低温の冷媒ガスが作動空間(53)に向か
うときには、該冷媒ガスにより上記蓄冷材を冷却してそ
の蓄冷材に冷熱を与え、逆に冷媒ガスが作動空間(53)か
ら膨張空間(52)に向かうときには、その蓄冷材により冷
媒ガスを冷却するようになっている。
の一方の側壁外面(図4における左側壁面)に円筒状の
シリンダ(50)が同心円上に固定されている。このシリン
ダ(50)の内部には、ピストン部材としてのディスプレー
サ(51)が往復移動可能に配設され、このディスプレーサ
(51)によりシリンダ(50)内を膨張空間(52)と作動空間(5
3)とに区画している。ディスプレーサ(51)は、内部に金
属製蓄冷材(再生式熱交換器)を充填したものであり、
この蓄冷材が充填された空間は、上記膨張空間(52)及び
作動空間(53)にそれぞれ連通している。そして、膨張空
間(52)で膨張した低温の冷媒ガスが作動空間(53)に向か
うときには、該冷媒ガスにより上記蓄冷材を冷却してそ
の蓄冷材に冷熱を与え、逆に冷媒ガスが作動空間(53)か
ら膨張空間(52)に向かうときには、その蓄冷材により冷
媒ガスを冷却するようになっている。
【0044】シリンダ(50)内の作動空間(53)は、図示し
ない連絡管により圧縮機の圧縮空間に接続され、圧縮機
からの冷媒ガス圧により上記ディスプレーサ(51)を往復
移動させて冷媒ガスを膨張空間(52)で膨張させることに
より、シリンダ(50)先端のコールドヘッド(54)に寒冷を
発生させるようになされている。
ない連絡管により圧縮機の圧縮空間に接続され、圧縮機
からの冷媒ガス圧により上記ディスプレーサ(51)を往復
移動させて冷媒ガスを膨張空間(52)で膨張させることに
より、シリンダ(50)先端のコールドヘッド(54)に寒冷を
発生させるようになされている。
【0045】尚、上記ディスプレーサ(51)を作動させる
機構は、上述した実施形態2の圧縮機の場合と同じく、
リニアモータ(15)及び板ばね(35,35)等によって構成さ
れている。このため図4では、上記実施形態2と同一の
構成部材には同一の符号を付して説明を省略する。
機構は、上述した実施形態2の圧縮機の場合と同じく、
リニアモータ(15)及び板ばね(35,35)等によって構成さ
れている。このため図4では、上記実施形態2と同一の
構成部材には同一の符号を付して説明を省略する。
【0046】本形態によれば、膨張機(B)に対しても圧
縮機(A)に適用した上記各実施形態の場合と同様の効果
を奏することができる。つまり、可動部(20)は補助コイ
ル(28,28)により構成される中立位置付勢機構(27)によ
って中立位置を基準に往復動可能に保持されるため、板
ばね(35,35)に可動部(20)の往復動中立位置を設定する
ための機能は必要なくなる。その結果、軸方向の剛性が
低い板ばね(35,35)を採用することが可能になって板ば
ね(35,35)に応力が集中して割れが発生するといった状
況を回避することができる。
縮機(A)に適用した上記各実施形態の場合と同様の効果
を奏することができる。つまり、可動部(20)は補助コイ
ル(28,28)により構成される中立位置付勢機構(27)によ
って中立位置を基準に往復動可能に保持されるため、板
ばね(35,35)に可動部(20)の往復動中立位置を設定する
ための機能は必要なくなる。その結果、軸方向の剛性が
低い板ばね(35,35)を採用することが可能になって板ば
ね(35,35)に応力が集中して割れが発生するといった状
況を回避することができる。
【0047】尚、上述した各実施形態では、ピストン
(7,7)またはディスプレーサが水平方向に往復移動する
水平型のものに本発明を適用した場合について説明した
が、鉛直方向に往復移動する垂直型のものに適用するこ
とも可能である。
(7,7)またはディスプレーサが水平方向に往復移動する
水平型のものに本発明を適用した場合について説明した
が、鉛直方向に往復移動する垂直型のものに適用するこ
とも可能である。
【0048】また、ピストン(7)を可動部(20)とし、シ
リンダ(3)を固定部(6)としたが、逆に、ピストン(7)を
ハウジング(1)に固定して固定部(6)を成し、シリンダ
(3)にボビン(17)を接続することで可動部(20)を成す構
成としてもよい。
リンダ(3)を固定部(6)としたが、逆に、ピストン(7)を
ハウジング(1)に固定して固定部(6)を成し、シリンダ
(3)にボビン(17)を接続することで可動部(20)を成す構
成としてもよい。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、以下の
ような効果が発揮される。請求項1記載の発明は、シリ
ンダ(3,40,50)とピストン部材(7),(51)とを板ばね(35)
によって軸方向に相対移動可能に弾性連結したスターリ
ング冷凍機に対し、可動部(20)を固定部(6)に対し、電
磁力によって中立位置を基準に往復動させるようにし
た。このため、可動部(20)はこの中立位置を基準に往復
動可能に保持され、その結果、板ばね(35)には軸方向の
剛性は殆ど必要なくなる。つまり、従来では、可動部を
所定の往復動中立位置に駆動させるために、板ばねには
軸方向の剛性がある程度必要とされていたが、本発明で
は、板ばね(35)に可動部(20)の往復動中立位置を設定す
るための機能は必要なくなる。従って、従来のように軸
方向の剛性がある程度高い板ばねでは、局部的に応力が
集中して割れが生じ易かったが、本発明では、この剛性
を低く設定することが可能となることで、板ばね(35)の
割れが回避でき、冷凍機の駆動に支障を来すことはなく
なり、該冷凍機の信頼性の向上及び長寿命化を図ること
ができる。また、軸方向の剛性の低い板ばねを複数枚組
み合わせることで可動部の往復動中立位置を設定すると
いったことも必要ないため、板ばね(35)の配設枚数を削
減でき、コストの上昇や組み付け作業性の悪化を解消す
ることもできる。
ような効果が発揮される。請求項1記載の発明は、シリ
ンダ(3,40,50)とピストン部材(7),(51)とを板ばね(35)
によって軸方向に相対移動可能に弾性連結したスターリ
ング冷凍機に対し、可動部(20)を固定部(6)に対し、電
磁力によって中立位置を基準に往復動させるようにし
た。このため、可動部(20)はこの中立位置を基準に往復
動可能に保持され、その結果、板ばね(35)には軸方向の
剛性は殆ど必要なくなる。つまり、従来では、可動部を
所定の往復動中立位置に駆動させるために、板ばねには
軸方向の剛性がある程度必要とされていたが、本発明で
は、板ばね(35)に可動部(20)の往復動中立位置を設定す
るための機能は必要なくなる。従って、従来のように軸
方向の剛性がある程度高い板ばねでは、局部的に応力が
集中して割れが生じ易かったが、本発明では、この剛性
を低く設定することが可能となることで、板ばね(35)の
割れが回避でき、冷凍機の駆動に支障を来すことはなく
なり、該冷凍機の信頼性の向上及び長寿命化を図ること
ができる。また、軸方向の剛性の低い板ばねを複数枚組
み合わせることで可動部の往復動中立位置を設定すると
いったことも必要ないため、板ばね(35)の配設枚数を削
減でき、コストの上昇や組み付け作業性の悪化を解消す
ることもできる。
【0050】請求項2記載の発明では、中立位置付勢手
段(27)を、固定部(6)または可動部(20)の一方に設けら
れた磁石(16)と、他方に設けられた1対の補助コイル
(28,28)と、該各補助コイル(28,28)に電
流を供給する電源手段(30)とにより構成した。このた
め、中立位置付勢手段(27)の構成を容易に具体化するこ
とができ、冷凍機の実用性の向上を図ることができる。
段(27)を、固定部(6)または可動部(20)の一方に設けら
れた磁石(16)と、他方に設けられた1対の補助コイル
(28,28)と、該各補助コイル(28,28)に電
流を供給する電源手段(30)とにより構成した。このた
め、中立位置付勢手段(27)の構成を容易に具体化するこ
とができ、冷凍機の実用性の向上を図ることができる。
【0051】請求項3及び4記載の発明では、中立位置
付勢手段(27)の磁石をリニアモータ(15)の駆動磁石(16)
で兼用させるようにした。このため、既存のリニアモー
タ(15)の一部を利用して中立位置付勢手段(27)を構成で
き、冷凍機のコストダウンを図ることができる。
付勢手段(27)の磁石をリニアモータ(15)の駆動磁石(16)
で兼用させるようにした。このため、既存のリニアモー
タ(15)の一部を利用して中立位置付勢手段(27)を構成で
き、冷凍機のコストダウンを図ることができる。
【0052】請求項5記載の発明では、1対の可動部(2
0,20)同士を対向した状態で配置し、リニアモータ(15,1
5)は、両可動部(20,20)を互いに同期して接離させるよ
うに駆動するものとしたことにより、冷凍機の振動の低
減を図ることができる。
0,20)同士を対向した状態で配置し、リニアモータ(15,1
5)は、両可動部(20,20)を互いに同期して接離させるよ
うに駆動するものとしたことにより、冷凍機の振動の低
減を図ることができる。
【0053】請求項6記載の発明ではスターリング冷凍
機の圧縮機に対して上記発明を適用し、請求項7記載の
発明ではスターリング冷凍機の膨張機に対して上記発明
を適用している。このため、本発明を適用する機器が特
定され、本発明の実用化が図ることができる。
機の圧縮機に対して上記発明を適用し、請求項7記載の
発明ではスターリング冷凍機の膨張機に対して上記発明
を適用している。このため、本発明を適用する機器が特
定され、本発明の実用化が図ることができる。
【図1】本発明の実施形態1に係る振動型圧縮機を概略
的に示す断面図である。
的に示す断面図である。
【図2】板ばねを示す図である。
【図3】本発明の実施形態2に係る振動型圧縮機を概略
的に示す断面図である。
的に示す断面図である。
【図4】本発明の実施形態3に係る膨張機を概略的に示
す断面図である。
す断面図である。
(A) 振動型圧縮機 (B) 膨張機 (3,40,50) シリンダ (6) 固定部 (7) ピストン (8) 圧縮空間 (15) リニアモータ (16) 駆動磁石 (17) ボビン(駆動部) (18) 駆動コイル (20) 可動部 (27) 中立位置付勢機構(中立位置付勢手段) (28) 補助コイル (30) 直流電源(電源手段) (35) 板ばね (51) ディスプレーサ(ピストン部材) (52) 膨張空間
Claims (7)
- 【請求項1】 シリンダ(3),(40),(50)と、該シリンダ
(3),(40),(50)内に圧縮空間(8)または膨張空間(52)を区
画形成するピストン部材(7),(51)とを備え、 上記シリンダ(3),(40),(50)またはピストン部材(7),(5
1)の一方が固定部(6)とされている一方、他方はリニア
モータ(15)の駆動部(17)に連結されていて該駆動部(17)
と共に上記固定部(6)に対し相対移動可能な可動部(20)
を構成しており、 上記可動部(20)は、該可動部(20)の移動方向に変形可能
であり且つ該移動方向に対して垂直な方向に変形不能な
板ばね(35)により固定部(6)に弾性支持されていて、 上記リニアモータ(15)の駆動により、板ばね(35)を弾性
変形させながら可動部(20)を固定部(6)に対して往復動
させて圧縮空間(8)のガスを圧縮しまたは膨張空間(52)
のガスを膨張させるようにしたスターリング冷凍機にお
いて、 上記可動部(20)が往復動の中立位置に付勢されるように
電磁力からなる付勢力を可動部(20)に与える中立位置付
勢手段(27)を設けたことを特徴とするスターリング冷凍
機。 - 【請求項2】 請求項1記載のスターリング冷凍機にお
いて、 中立位置付勢手段(27)は、固定部(6)または可動部(20)
の一方に設けられた磁石(16)と、 固定部(6)または可動部(20)の他方に設けられた1対の
補助コイル(28,28)と、 該各補助コイル(28,28)に対し、電流が上記磁石(16)に
よる磁界と作用して可動部(20)が所定の往復動中立位置
で往復動するように電流を供給する電源手段(30)とを備
えていることを特徴とするスターリング冷凍機。 - 【請求項3】 請求項2記載のスターリング冷凍機にお
いて、 リニアモータ(15)は、固定部(6)側に設けられた駆動磁
石(16)と、可動部(20)側に設けられ、給電による電流を
上記駆動磁石(16)による磁界と作用させて可動部(20)を
往復駆動させる駆動コイル(18)とを備えており、 中立位置付勢手段(27)の磁石は上記リニアモータ(15)の
駆動磁石(16)で構成され、 補助コイル(28,28)は上記駆動コイル(18)の近傍に設け
られていることを特徴とするスターリング冷凍機。 - 【請求項4】 請求項3記載のスターリング冷凍機にお
いて、 補助コイル(28,28)は、駆動コイル(18)の両側部に並設
されていることを特徴とするスターリング冷凍機。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つに記載のス
ターリング冷凍機において、 1対の可動部(20,20)が対向した状態で設けられ、 リニアモータ(15,15)は、両可動部(20,20)を互いに同期
して接離させるように駆動するものとされていることを
特徴とするスターリング冷凍機。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つに記載のス
ターリング冷凍機において、 ピストン部材(7)は、圧縮機(A)においてシリンダ(3),(4
0)内に圧縮空間(8)を区画形成するものであることを特
徴とするスターリング冷凍機。 - 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1つに記載のス
ターリング冷凍機において、 ピストン部材は、膨張機(B)においてシリンダ(50)内に
膨張空間(52)を区画形成するディスプレーサ(51)である
ことを特徴とするスターリング冷凍機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9335306A JP2950308B2 (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | スターリング冷凍機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9335306A JP2950308B2 (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | スターリング冷凍機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11173694A JPH11173694A (ja) | 1999-07-02 |
JP2950308B2 true JP2950308B2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
ID=18287054
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9335306A Expired - Fee Related JP2950308B2 (ja) | 1997-12-05 | 1997-12-05 | スターリング冷凍機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2950308B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100420496B1 (ko) * | 2000-08-31 | 2004-03-02 | 대한민국(창원대학교) | 자석분할배치형 선형진동장치 |
US6868686B2 (en) | 2002-04-04 | 2005-03-22 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Refrigeration cycle apparatus |
KR102217339B1 (ko) * | 2014-07-16 | 2021-02-19 | 엘지전자 주식회사 | 리니어 압축기 및 이를 포함하는 냉장고 |
-
1997
- 1997-12-05 JP JP9335306A patent/JP2950308B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11173694A (ja) | 1999-07-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2008215440A (ja) | 板ばね及び冷凍機 | |
JP2950308B2 (ja) | スターリング冷凍機 | |
JP3540727B2 (ja) | リニアコンプレッサ | |
JPH05288419A (ja) | 冷凍機用サスペンションスプリングの保持構造 | |
JPH04347460A (ja) | リニアモ−タ圧縮機 | |
JP5098499B2 (ja) | 蓄冷型冷凍機用のリニア圧縮機 | |
JP3793961B2 (ja) | リニアモーター式駆動部のリード線取付け構造 | |
JP2950305B2 (ja) | 振動型圧縮機 | |
JPH04209978A (ja) | リニアモータ圧縮機 | |
JP2757820B2 (ja) | 振動式圧縮機 | |
JP2626364B2 (ja) | リニアモータ圧縮機 | |
JP2822954B2 (ja) | 振動式圧縮機 | |
JP2950303B2 (ja) | 振動型圧縮機 | |
JP2005037118A (ja) | スターリング機関 | |
JP3726234B2 (ja) | 冷凍機における板バネ支持構造 | |
JPH112468A (ja) | スターリング冷凍機 | |
JP2522424B2 (ja) | スタ―リング冷凍機用リニアモ―タ圧縮機 | |
JP3752573B2 (ja) | 冷凍機における駆動バネ部連結構造 | |
JP2546081B2 (ja) | リニアモ−タ圧縮機 | |
JPH116660A (ja) | 往復動式冷凍機 | |
JP3289483B2 (ja) | ガス圧縮機 | |
JPH112470A (ja) | スターリング冷凍機 | |
JP2002357369A (ja) | 冷凍機およびその組立て方法 | |
JP3794784B2 (ja) | 振動型圧縮機 | |
JPH0749328Y2 (ja) | スターリング冷凍機用の往復動圧縮機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19990608 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |