JP2921868B2 - カメラの露出制御装置 - Google Patents

カメラの露出制御装置

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JP2921868B2
JP2921868B2 JP1193765A JP19376589A JP2921868B2 JP 2921868 B2 JP2921868 B2 JP 2921868B2 JP 1193765 A JP1193765 A JP 1193765A JP 19376589 A JP19376589 A JP 19376589A JP 2921868 B2 JP2921868 B2 JP 2921868B2
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 「技術分野」 本発明は、カメラの露出制御装置に関する。
「従来技術およびその問題点」 近年のカメラは、自動焦点装置を備えたものが主流に
なっている。この種の自動焦点装置は、通常測距装置、
および合焦レンズを合焦位置に移動させる合焦レンズ駆
動装置を備えている。測距装置が所望の被写体距離を測
距し、合焦レンズ駆動装置が、その測距データに基づい
てその被写体距離の被写体に合焦する位置に合焦レンズ
を移動させるのである。
また、合焦するまでレリーズがされない、いわゆるピ
ント優先式の自動焦点装置において、置きピン撮影が可
能なものがある。置きピン撮影とは、合焦レンズを所望
の被写体距離に合焦させておいて、合焦レンズ駆動装置
を作動しない状態にしておいて、測距装置を起動して被
写体を測距し、その測距データから被写体が合焦位置に
来たことを検出したときに露出を行なうものをいう。
しかしながら、従来の置きピン撮影では、測距装置の
測距データと、合焦レンズの合焦距離とが一致したこと
を検出してから露出動作に入るので、実際には被写体が
合焦位置を過ぎてから露出されてしまう。つまり、カメ
ラに接近する被写体に対してはいわゆる後ピンになり、
カメラから遠ざかる被写体に対しては前ピンになってし
まう、という問題があった。
例えば、第2図に示したように、時間を横軸に、測距
装置の測距データ(ディフォーカス量)を縦軸にとった
ときに、カメラに接近する被写体の移動が、ディフォー
カス線Dに沿っているとする。本実施例の測距装置は、
被写体空中像を二分割してCCDラインセンサ上に結像さ
せ、この一対の像の間隔を検出することによりディフォ
ーカス量を求め、焦点検出を行なう構成である。厳密に
は被写体距離を求めていないが、本明細書では、このよ
うな焦点検出装置も含めて測距装置と呼ぶ。
測距装置は、所定の時間間隔で測距を繰り返して行な
う。この測距において、例えば、時刻a1に測距を開始す
ると、時刻a1におけるディフォーカス量d1は、積分およ
び演算に要する時間(以下この時間を「測距タイムラグ
x1」という。)時間経過後に得られる。同様に時刻a2に
おけるディフォーカス量d2は、測距タイムラグx1時間が
経過した後に得られる。つまり、測距開始時から測距デ
ータが得られるまでに、必ず測距タイムラグx1時間が経
過してしまう。
したがって、被写体のディフォーカス量が0、つま
り、被写体が合焦位置に来た時刻cにおける測距でディ
フォーカス量が0になったとすると、このことは、時刻
cから測距タイムラグx1時間経過後に検出される。
しかも、ディフォーカス量が0になったことを検出し
てからレリーズ信号を出力すると、レリーズ信号が出力
されてからミラーアップがなされ、このミラーアップが
完了してからシャッタの先幕が走行を始めるので、現実
に露出を開始するまでに所定の時間(以下この時間を
「レリーズタイムラグx2」という。」を要する。つま
り、従来の置きピン撮影においては、被写体が合焦位置
に来た時からX(x1+x2)時間経過後に実際の露出が開
始されるのである。
そのため、従来の置きピン撮影によると、移動する被
写体は、合焦位置を過ぎてから撮影されてしまい、ピン
ボケ写真となってしまう、という問題があった。
「発明の目的」 本発明は、従来の置きピン撮影が可能なカメラの前記
問題点に鑑みてなされたもので、置きピン撮影におい
て、移動する被写体であっても、合焦した位置において
撮影(露出)がなされる露出制御装置を提供することを
目的とする。
「発明の概要」 上記目的を達成する本発明は、撮影距離を任意に設定
可能な撮影レンズと、上記撮影レンズによって形成され
る、測距ゾーン内の被写体像に対するデイフォーカス量
を繰り返し測定する測距手段と、レリーズ信号を受けて
から露出動作を開始し、所定時間後に露出する露出手段
と、この測距手段によって得られた複数のデイフォーカ
ス量およびこれらの測定間隔に基づいて、上記測距ゾー
ン内の被写体像が合焦位置に達する合焦予測時刻、およ
びこの合焦予測時刻に前記露出手段が露出するようにレ
リーズ信号を出力するレリーズ信号出力時刻を求める予
測手段と、この予測手段が求めたレリーズ信号出力時刻
にレリーズ信号を出力する制御手段と、を備えたことに
特徴を有する。
この構成からなる露出装置によれば、いわゆる置きピ
ン撮影において、被写体像のディフォーカス量を繰り返
し測定して被写体像が合焦位置に達する合焦予測時刻を
求め、この合焦予測時刻に露出がされるように考慮した
レリーズ信号出力時刻にレリーズ信号を出力するので、
測距ゾーン内に入った被写体が撮影レンズの合焦位置に
移動したときに露出される。
「発明の実施例」 以下図示実施例に基づいて本発明を説明する。第1図
は、本発明の露出制御装置を適用した一眼レフカメラの
制御系の構成を示したブロック図である。測距センサ11
は、公知のいわゆる位相差検出型測距センサであって、
一列上に並べられた多数の光電変換素子からなるCCDイ
メージセンサ(図示せず)を有する。この測距センサ11
のCCDイメージセンサ上には、撮影レンズを通った測距
ゾーン内の被写体空中像が二分割して結像される。この
二分割像の位相差、つまり間隔を求めることにより、デ
ィフォーカス量を求めている。
測距センサ11の積分時間の制御、積分信号(画素デー
タ)の読出しなどは、測距センサ制御部13によって制御
されている。測距センサ11から測距センサ制御部13によ
って読出された積分信号は、CPU15に出力される。
CPU15は、測距センサ制御部13から入力された積分信
号を基に所定のプレディクタ演算を実行し、ディフォー
カス量を求める。そして、通常のAF撮影では、このディ
フォーカス量を基に、図示しない合焦レンズ駆動装置を
介して合焦レンズを合焦位置まで移動させる。なお、以
上の測距センサ11、測距センサ制御部13およびCPU15で
測距手段を構成している。
CPU15には、測光回路17、レリーズ制御部19、タイマ
ー21およびタイマーカウンタ23が接続され、さらに、置
きピン撮影を開始させるスイッチSWOが入力されてい
る。
測光回路17には、受光素子25の出力が入力されてい
て、受光素子25は、被写体輝度に応じた測光信号を測光
回路17に出力する。測光回路17は、この測光信号を対数
圧縮およびA/D変換して、輝度信号としてCPU15に出力す
る。
CPU15は、この輝度信号およびフィルム感度Sv情報な
どの露出情報を基に測光演算を実行し、シャッタ速度TV
および絞り値AVを算出する。そして、レリーズスイッチ
SWRがONしたときにレリーズ信号をレリーズ制御部19に
送り、レリーズマグネットRMgを作動させて、上記シャ
ッタ速度TVおよび絞り値AVに基づいて露出動作を行なわ
せる。
以上は、通常のカメラ動作と同一である。次に、本発
明の特徴である露出制御回路の構成について説明する。
CPU15には、置きピン露出動作時の基準時間を与える
タイマ21と、タイマ21の時間をカウントして予測時刻に
レリーズ信号を出すタイマカウンタ23とが接続されてい
る。
撮影レンズの焦点が所望距離にセットされ、置きピン
スイッチSWOがONされ、レリーズSWRがONされると、CPU1
5は測距および測光動作を開始する。この測距および測
光動作は、置きピンスイッチSWOがONされている間は、
繰り返し実行される。
この測距動作で得られるディフォーカス量を基にCPU1
5は、所定の演算処理により、被写体が合焦位置に達し
たときに現実に露出を開始させるためのレリーズ信号出
力時刻を求め、この時刻をタイマカウンタ23にセットす
る。そしてタイマ21をスタートし、タイマカウンタ23に
セットした時間が0になるのを待つ。
タイマカウンタ23にセットした時間が0になると、タ
イマカウンタ23からレリーズ信号がCPU15のポートINT1
に出力され、このレリーズ信号を受けたCPU15は、前述
のようにレリーズ制御部19を起動して露出を行なう。
次に、本発明の特徴である置きピン撮影動作につい
て、さらに第3A図および第3B図の置きピン撮影動作フロ
ーチャートを参照して説明する。
先ず、撮影者は、カメラを所定の構図にセットし、ピ
ントを所定の距離に合わせ、置きピンスイッチSWOをON
してからレリーズスイッチSWRをONする。このレリーズ
スイッチSWRのONにより、このフローチャートに入る。
先ず、置きピンスイッチSWOがONしているかどうかを
チェックする(S51)。OFFであれば置きピン撮影ではな
いので、通常モードのフローチャートに進み、ONであれ
ば置きピン撮影なので、S53に進む。
S53では、本カメラ固有のレリーズタイムラグx2をX
にセットする。なおこのレリーズタイムラグとは、レリ
ーズ信号が出てから実際にシャッタの先幕が走行を開始
して露出が開始されるまでの時間である。レリーズタイ
ムラグx2時間はカメラ固有の値であり、カメラの種類に
よって異なるので、CPU15にあらかじめ格納してある。
次に、測距動作を開始する。つまり、測距センサ11に
積分を開始させ、該積分データを測距センサ制御部13を
介して取り込み、積分データを基にディフォーカス量を
求める。そしてこのディフォーカス量をdkにセットし、
そのディフォーカス量を得た時間、つまり測距開始時の
基準時間をタイマ21から読み込み、akにセットする(S5
5)。
再び置きピンスイッチンSWOがONしているかどうかを
チェックし、OFFであれば、通常撮影モードのフローチ
ャートに進み、ONであれば置きピン撮影なので、S59に
進む。
S59では、先に求めたディフォーカス量dkおよび基準
時間akの内容をそれぞれ、dk-1およびak-1に移す。そし
て、再度測距動作を行なって新たなディフォーカス量お
よび基準時間を求め、ディフォーカス量をdkに、基準時
間をakに入れる(S61)。
以上の2組のデータ(ak-1、dk-1およびak、dk)を基
に、合焦に要する時間である(c−ak)を、下記式に
より求める(S63)。
なおcは、ディフォーカス量が0となる合焦予測時刻
である(第2図参照)。
ディフォーカス量が0になる時刻cが分かると、次
に、レリーズ信号を出す時刻tを、下記式により求める
(S65)。
t=c−ak−X …… なおXは、このカメラ特有のタイムラグであって、測
光時間x1とレリーズタイムラグx2との和である。
レリーズ信号をONする時刻tが求まったら、この時刻
tをタイマカウンタ23にセットし、さらに入力ポートIN
T1による割込みを許可してからS57に戻る(S67)。
そして、上記S57〜S67のループ処理を繰り返し、各回
毎にレリーズ信号を出力する時刻tを更新する。
一方、タイマカウンタ23は、S67においてセットされ
たレリーズ信号出力時刻tが来るのをタイマ21の出力時
間をカウントして待つ。そして、時刻tが来ると、CPU1
5のインタラプトポートINT1に割込み信号を出力する。
インタラプトポートINT1に割込み信号が入力される
と、CPU15は現在実行中の処理を中断し、レリーズ信号
をONし、露出処理を行ない、露出処理が終了すると、中
断した処理にリターンする(S71、S72)。
以上の動作により、被写体が合焦位置に到る時刻c
に、実際の露出が行なわれ、主要被写体にピントの合っ
た写真を得ることができる。
以上の通り本実施例によれば、測距を繰り返し実行し
てディフォーカス量dkおよび時刻akを求め、測距毎に合
焦予測時刻cおよびこの合焦予測時刻cに応じたレリー
ズ信号出力時刻tを更新しているので、被写体の速度が
変わっても、被写体が合焦位置に来たときに確実に露出
がなされる。
また、本実施例の説明では、ディフォーカス量がプラ
ス側からマイナス側に、つまり被写体がカメラに近付く
方向に移動する場合について説明したが、被写体は、逆
にカメラから遠ざかる方向に移動する場合もある。そこ
で、式を、下記式のように変形すれば、両場合に対
応できる。
以上本発明について添付図面に示した実施例に基づい
て説明したが、本発明はこの実施例に限定されるもので
はない。
また、本実施例ではディフォーカス量の変化量を検出
できるので、この変化量を考慮して、例えば移動速度が
速くて変化量が大きい被写体に対しては、速いシャッタ
速度を選択し、像ぶれの少ない写真を得る構成とするこ
ともできる。
「発明の効果」 以上の説明から明らかなように本発明のカメラの露出
装置によれば、置きピン撮影において、測距ゾーン内に
入った被写体像のデイフォーカス量を繰り返し測定して
被写体像が合焦位置に達する合焦予測時刻を求め、この
合焦予測時刻に露出されるようにタイムラグを考慮して
レリーズ信号を出力するので、被写体の移動速度にかか
わらず、被写体が合焦位置に達した合焦状態で露出する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の露出装置を適用した一眼レフカメラ
の実施例の回路構成を示すブロック図、第2図は、本発
明の露出制御装置における、置きピン撮影時の露出動作
を示すグラフ、第3A図および第3B図は、本発明の置きピ
ン撮影のシーケンシャル動作の一実施例を示す動作フロ
ーチャートである。 11……測距センサ、13……測距センサ制御部、15……CP
U、19……レリーズ制御部、21……タイマ、23……タイ
マカウンタ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撮影距離を任意に設定可能な撮影レンズ
    と、 上記撮影レンズによって形成される、測距ゾーン内の被
    写体像に対するデイフォーカス量を繰り返し測定する測
    距手段と、 レリーズ信号を受けてから露出動作を開始し、所定時間
    後に露出する露出手段と、 この測距手段によって得られた複数のディフォーカス量
    およびこれらの測定間隔に基づいて、上記測距ゾーン内
    の被写体像が合焦位置に達する合焦予測時刻、およびこ
    の合焦予測時刻に前記露出手段が露出するようにレリー
    ズ信号を出力するレリーズ信号出力時刻を求める予測手
    段と、 この予測手段が求めたレリーズ信号出力時刻にレリーズ
    信号を出力する制御手段と、を備えたことを特徴とする
    カメラの露出制御装置。
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