JP2861235B2 - 超伝導素子 - Google Patents
超伝導素子Info
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- JP2861235B2 JP2861235B2 JP2097117A JP9711790A JP2861235B2 JP 2861235 B2 JP2861235 B2 JP 2861235B2 JP 2097117 A JP2097117 A JP 2097117A JP 9711790 A JP9711790 A JP 9711790A JP 2861235 B2 JP2861235 B2 JP 2861235B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は超伝導応用技術の超伝導素子に関し、特にア
ルカリ土類金属を含むBi系酸化物超伝導体を一対の電極
とし、この両電極の間にバリア層を設けた構造を有す
る、超伝導素子に関するものである。
ルカリ土類金属を含むBi系酸化物超伝導体を一対の電極
とし、この両電極の間にバリア層を設けた構造を有す
る、超伝導素子に関するものである。
従来の技術 近年発見された酸化物超伝導体の中には、その超伝導
遷移温度が液体窒素温度(77.3K)を越えるものがあ
り、超伝導体の応用分野を大きく広げることとなった。
遷移温度が液体窒素温度(77.3K)を越えるものがあ
り、超伝導体の応用分野を大きく広げることとなった。
その実用化の一つである超伝導素子について、酸化物
超伝導体を二つに割り、再びわずかに接触させたジョセ
フソン素子、酸化物超伝導体を薄膜にし、小さなくびれ
をつけたブリッジ型ジョセフソン素子、酸化物超伝導体
間をAu、Ag等の貴金属で接続したジョセフソン素子が従
来試作されている。
超伝導体を二つに割り、再びわずかに接触させたジョセ
フソン素子、酸化物超伝導体を薄膜にし、小さなくびれ
をつけたブリッジ型ジョセフソン素子、酸化物超伝導体
間をAu、Ag等の貴金属で接続したジョセフソン素子が従
来試作されている。
発明が解決しようとする課題 従来試作されている素子のうち、ポイントコンタクト
型と呼ばれる酸化物超伝導体どうしを接触させるタイプ
では、再現性が得られず、また素子の特性が非常に不安
定であった。
型と呼ばれる酸化物超伝導体どうしを接触させるタイプ
では、再現性が得られず、また素子の特性が非常に不安
定であった。
さらに酸化物超伝導体にくびれをつけたり、貴金属で
接続したブリッジ型素子では、わずかな静電的ショック
で破損するという欠点があった。
接続したブリッジ型素子では、わずかな静電的ショック
で破損するという欠点があった。
そこで酸化物超伝導体を用いた接合型の構造を持つ超
伝導素子が望まれているが、酸化物超伝導体の成膜温度
が約600℃以上必要なため、上部に位置する超伝導電極
成膜時にバリア層が拡散する、あるいは超伝導電極層に
用いた材料とバリア層の材料の熱膨張係数が違うため、
室温に戻したときに膜にストレスが入り、上部に位置す
る超伝導電極の超伝導性が著しく損なわれたり、バリア
層にピンホールが存在する等の課題があった。
伝導素子が望まれているが、酸化物超伝導体の成膜温度
が約600℃以上必要なため、上部に位置する超伝導電極
成膜時にバリア層が拡散する、あるいは超伝導電極層に
用いた材料とバリア層の材料の熱膨張係数が違うため、
室温に戻したときに膜にストレスが入り、上部に位置す
る超伝導電極の超伝導性が著しく損なわれたり、バリア
層にピンホールが存在する等の課題があった。
また、超伝導電極層に用いた材料とバリア層の材料の
結晶構造の違いによる格子定数のミスマッチによって、
上部に位置する超伝導電極の結晶性が悪く、その超伝導
性が基板上の超伝導電極に比べ劣るなどの課題も指摘さ
れていた。
結晶構造の違いによる格子定数のミスマッチによって、
上部に位置する超伝導電極の結晶性が悪く、その超伝導
性が基板上の超伝導電極に比べ劣るなどの課題も指摘さ
れていた。
さらに、素子抵抗の大きいものが得られていないとい
う課題があった。
う課題があった。
本発明は、550℃以上で成膜した後室温に戻しても、
膜にストレスが入らず成膜時の結晶性を保ち、液体窒素
温度以上でも良好な超伝導性を有し、さらに大きな素子
抵抗を有するジョセフソン素子として応用できる超伝導
素子を提供することを目的とする。
膜にストレスが入らず成膜時の結晶性を保ち、液体窒素
温度以上でも良好な超伝導性を有し、さらに大きな素子
抵抗を有するジョセフソン素子として応用できる超伝導
素子を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明は、アルカリ土類金属を含むBi系酸化物超伝導
体からなるA電極、およびB電極と、Bi−Sr−O、Bi−
Ba−O、Bi−Ca−Oのうち1つからなり、前記A電極と
前記B電極とを隔てるバリア層と、前記B電極の一部に
接触して形成したコンタクト電極と、前記バリア層の端
面を取り囲み、かつ前記コンタクト電極と前記A電極の
間を隔てる電極間分離層とからなることを特徴とする超
伝導素子によって、あるいはバリア層とアルカリ土類金
属を含むBi系酸化物超伝導体からなる二つのA電極、あ
るいはB電極との間にBi−Sr−Cu−O、Bi−Ca−Cu−
O、Bi−Ba−Cu−Oの内何れか一種よりなる緩衝層を入
れたことを特徴とする超伝導素子によって、かかる従来
の課題を解決した。
体からなるA電極、およびB電極と、Bi−Sr−O、Bi−
Ba−O、Bi−Ca−Oのうち1つからなり、前記A電極と
前記B電極とを隔てるバリア層と、前記B電極の一部に
接触して形成したコンタクト電極と、前記バリア層の端
面を取り囲み、かつ前記コンタクト電極と前記A電極の
間を隔てる電極間分離層とからなることを特徴とする超
伝導素子によって、あるいはバリア層とアルカリ土類金
属を含むBi系酸化物超伝導体からなる二つのA電極、あ
るいはB電極との間にBi−Sr−Cu−O、Bi−Ca−Cu−
O、Bi−Ba−Cu−Oの内何れか一種よりなる緩衝層を入
れたことを特徴とする超伝導素子によって、かかる従来
の課題を解決した。
作用 発明者らは、超伝導素子の構成要素である超伝導素子
のA、B両電極、緩衝層、およびバリア層をすべて、ア
ルカリ土類金属を含むBi系酸化物とすることで、これら
各層の同一真空中での連続的な成膜が可能であるばかり
でなく、各層とも550℃以上で結晶性の薄膜が成長する
ことを見いだした。
のA、B両電極、緩衝層、およびバリア層をすべて、ア
ルカリ土類金属を含むBi系酸化物とすることで、これら
各層の同一真空中での連続的な成膜が可能であるばかり
でなく、各層とも550℃以上で結晶性の薄膜が成長する
ことを見いだした。
また上部に位置する超伝導電極の超伝導性も、基板上
に成膜した超伝導電極に近いものが得られることを見い
だした。
に成膜した超伝導電極に近いものが得られることを見い
だした。
さらにバリア層の材料としてBi−Sr−O、Bi−Ca−
O、Bi−Ba−Oの内、1種を用いると、素子抵抗が大き
くできることを見いだした。
O、Bi−Ba−Oの内、1種を用いると、素子抵抗が大き
くできることを見いだした。
また超伝導電極とバリア層の間にBi−Sr−Cu−O、Bi
−Ca−Cu−O、Bi−Ba−Cu−Oの内1種よりなる緩衝層
を設けることにより、バリア層の結晶性が向上しピンホ
ールの存在確立が減少すると共に、バリア層作製条件の
マージンが大きくなることを見いだした。
−Ca−Cu−O、Bi−Ba−Cu−Oの内1種よりなる緩衝層
を設けることにより、バリア層の結晶性が向上しピンホ
ールの存在確立が減少すると共に、バリア層作製条件の
マージンが大きくなることを見いだした。
実施例 本発明はアルカリ土類金属を含むBi系酸化物超伝導体
を一対の電極とし、この両電極の間にバリア層を設けた
構造を有する超伝導素子と、超伝導電極とバリア層の間
に緩衝層を設けた構造を有する超伝導素子に関する。
を一対の電極とし、この両電極の間にバリア層を設けた
構造を有する超伝導素子と、超伝導電極とバリア層の間
に緩衝層を設けた構造を有する超伝導素子に関する。
本発明の超伝導素子は、特に薄膜形成プロセスおよび
層状構造を有する材料を用いた薄膜型素子によって、そ
の効果をより顕著に示すものである。
層状構造を有する材料を用いた薄膜型素子によって、そ
の効果をより顕著に示すものである。
ここでいう、アルカリ土類金属を含むBi系酸化物と
は、A、B両超伝導電極としては、Bi−Sr−Ca−Cu−
O、Bi−Sr−Ba−Cu−O、Bi−Ca−Ba−Cu−Oのうち1
つ、あるいは、少なくともPbを含むBi−Sr−Ca−Cu−
O、Bi−Sr−Ba−Cu−O、Bi−Ca−Ba−Cu−Oのうち1
つが供される。
は、A、B両超伝導電極としては、Bi−Sr−Ca−Cu−
O、Bi−Sr−Ba−Cu−O、Bi−Ca−Ba−Cu−Oのうち1
つ、あるいは、少なくともPbを含むBi−Sr−Ca−Cu−
O、Bi−Sr−Ba−Cu−O、Bi−Ca−Ba−Cu−Oのうち1
つが供される。
このPbを混入すると、結晶化温度の範囲が拡がりる効
果がある。
果がある。
特に下記2212相構造のBi系酸化物超伝導体では、結晶
構造が安定に得られる。
構造が安定に得られる。
(Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) また下記2223相構造のBi系酸化物超伝導体では、より
高温の超伝導遷移温度を有する超伝導体が得られるた
め、超伝導素子の動作温度のマージンが拡がるため好ま
しい。
高温の超伝導遷移温度を有する超伝導体が得られるた
め、超伝導素子の動作温度のマージンが拡がるため好ま
しい。
(Bi1-yPby)2−Sr2−Ca2−Cu3−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) またバリア層の材料としてはBi−Sr−O、Bi−Ca−
O、Bi−Ba−Oの内1つが供される。
O、Bi−Ba−Oの内1つが供される。
これらのバリア層材料は、高温で連続成膜可能な層状
構造化合物であり、しかもこれらの材料は、大きな抵抗
率を有し、素子抵抗が大きいバリア層となるため好まし
い。
構造化合物であり、しかもこれらの材料は、大きな抵抗
率を有し、素子抵抗が大きいバリア層となるため好まし
い。
特に下記2100相構造のBi系酸化物では、結晶構造が安
定に得られる。
定に得られる。
Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) バリア層とA電極あるいはB電極の間の緩衝層として
は、Bi−Sr−Cu−O、Bi−Ca−Cu−O、Bi−Ba−Cu−O
の内何れか一種が供される。
は、Bi−Sr−Cu−O、Bi−Ca−Cu−O、Bi−Ba−Cu−O
の内何れか一種が供される。
これら材料は常伝導体であり、これら緩衝層を設ける
ことにより、厚いバリア層においても超伝導素子が構成
できる。
ことにより、厚いバリア層においても超伝導素子が構成
できる。
このことは、ピンホールの存在確立を低下させ、さら
に素子抵抗を大きくできるため好ましい。
に素子抵抗を大きくできるため好ましい。
特に主として2201相の下記酸化物 Bi2−Sr2−Cu1−Ox(但しxは任意) は、結晶性よく得られるため、その上に堆積させるバリ
ア層あるいは電極の結晶性を向上させることができ好ま
しい。
ア層あるいは電極の結晶性を向上させることができ好ま
しい。
本発明者らは、これらの材料がすべて同様な層状ペロ
ブスカイト構造をとり、そのa、b各結晶方位の格子定
数がほぼ一致し、また熱膨張係数もほとんど一致するた
めに、基板を適当に選択し基板の格子定数、熱膨張係数
を近いものとすることによって、基板温度550℃以上で
成膜し室温に戻しても、ストレスが入らず成膜時の結晶
性を保て、しかも上部に位置する超伝導電極の超伝導性
も、基板上に成膜した超伝導電極の超伝導性と同程度の
ものが得られることを見いだした。
ブスカイト構造をとり、そのa、b各結晶方位の格子定
数がほぼ一致し、また熱膨張係数もほとんど一致するた
めに、基板を適当に選択し基板の格子定数、熱膨張係数
を近いものとすることによって、基板温度550℃以上で
成膜し室温に戻しても、ストレスが入らず成膜時の結晶
性を保て、しかも上部に位置する超伝導電極の超伝導性
も、基板上に成膜した超伝導電極の超伝導性と同程度の
ものが得られることを見いだした。
特にA、B両電極及びバリア層とするBi系酸化物を、
基板表面に対してその結晶のc軸が垂直に配向するよう
に成膜することにより、良好な結晶性を有し、A、B両
電極においては、より良好な超伝導特性をもつ薄膜を実
現することが可能となることを本発明者らは見いだし
た。
基板表面に対してその結晶のc軸が垂直に配向するよう
に成膜することにより、良好な結晶性を有し、A、B両
電極においては、より良好な超伝導特性をもつ薄膜を実
現することが可能となることを本発明者らは見いだし
た。
さらに基板として(100)SrTiO3、または(100)MgO
基板を用い、A電極、B電極に主として2212相の下記Bi
系酸化物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物を用い
るか、 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) またはA電極、B電極に主として2223相の下記Bi系酸化
物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca2−Cu3−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物を用い
ると、 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) 基板温度を600℃から850℃とした場合、各相とも基板に
対し連続的にエピタキシャル成長し、また700℃以下の
酸素中でのアニール処理をしても結晶性を保ったまま、
A及びB両電極の超伝導性が向上することを見いだし
た。
基板を用い、A電極、B電極に主として2212相の下記Bi
系酸化物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物を用い
るか、 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) またはA電極、B電極に主として2223相の下記Bi系酸化
物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca2−Cu3−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物を用い
ると、 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) 基板温度を600℃から850℃とした場合、各相とも基板に
対し連続的にエピタキシャル成長し、また700℃以下の
酸素中でのアニール処理をしても結晶性を保ったまま、
A及びB両電極の超伝導性が向上することを見いだし
た。
また基板として(100)SrTiO3、または(100)MgO基
板を用い、A電極、B電極に主として2212相の下記Bi系
酸化物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) 緩衝層の材料として、主として2201相の下記酸化物を用
い、 Bi2−Sr2−Cu1−Ox(但しxは任意) さらにバリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物
を用いるか、 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) またはA電極、B電極に主として2223相の下記Bi系酸化
物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca2−Cu3−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) 緩衝層の材料が、主として2201相の下記酸化物を用い、 Bi2−Sr2−Cu1−Ox(但しxは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物を用い
ると、 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) 基板温度を600℃から850℃とした場合、各層とも基板に
対し連続的にエピタキシャル成長し、バリア層の厚みを
厚くしても超伝導素子が作製でき、さらに素子抵抗も大
きくできることを見いだした。
板を用い、A電極、B電極に主として2212相の下記Bi系
酸化物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) 緩衝層の材料として、主として2201相の下記酸化物を用
い、 Bi2−Sr2−Cu1−Ox(但しxは任意) さらにバリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物
を用いるか、 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) またはA電極、B電極に主として2223相の下記Bi系酸化
物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca2−Cu3−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) 緩衝層の材料が、主として2201相の下記酸化物を用い、 Bi2−Sr2−Cu1−Ox(但しxは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物を用い
ると、 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) 基板温度を600℃から850℃とした場合、各層とも基板に
対し連続的にエピタキシャル成長し、バリア層の厚みを
厚くしても超伝導素子が作製でき、さらに素子抵抗も大
きくできることを見いだした。
また700℃以下の酸素中でのアニール処理をしても、
結晶性を保ったままA及びB両電極の超伝導性が向上す
ることを見いだした。
結晶性を保ったままA及びB両電極の超伝導性が向上す
ることを見いだした。
さらに以上述べたこれらの多層膜を用い接合型の超伝
導素子を作製したところ、液体窒素温度以上でも良好な
超伝導特性を示し、ジョセフソン効果を示すことを見い
だした。
導素子を作製したところ、液体窒素温度以上でも良好な
超伝導特性を示し、ジョセフソン効果を示すことを見い
だした。
以下に具体的実施例を挙げて、本発明をより詳細に説
明する。
明する。
具体的実施例 第1図は本発明の実施例を示すプロセス図である。
まず、(100)MgO基板を基体6に用い、rfマグネトロ
ンスパッタリング法によって、主として2212相の酸化物
超伝導体を含むBi系酸化物超伝導体 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) が堆積するように調整した酸化物粉末のターゲットを用
い、厚さ300nmのA電極1を堆積させた。ひき続き同一
真空中において、主として2201相のBi系酸化物 Bi2−Sr2−Cu1−Ox(但しxは任意) が堆積するように調整した酸化物粉末のターゲットを用
い、厚さ10nmの緩衝層8を堆積させた。
ンスパッタリング法によって、主として2212相の酸化物
超伝導体を含むBi系酸化物超伝導体 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) が堆積するように調整した酸化物粉末のターゲットを用
い、厚さ300nmのA電極1を堆積させた。ひき続き同一
真空中において、主として2201相のBi系酸化物 Bi2−Sr2−Cu1−Ox(但しxは任意) が堆積するように調整した酸化物粉末のターゲットを用
い、厚さ10nmの緩衝層8を堆積させた。
次に主として2100相のBi系酸化物 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) が堆積するように調整した酸化物粉末のターゲットよ
り、バリア層3を厚さ3nm堆積させた(第1図(a)参
照)。
り、バリア層3を厚さ3nm堆積させた(第1図(a)参
照)。
次に再び主として2201相のBi系酸化物 Bi2−Sr2−Cu1−Ox(但しxは任意) が、堆積するように調整した酸化物粉末のターゲットを
用い、厚さ10nmの緩衝層9を堆積させ、さらにB電極2
となる2212相の酸化物超伝導体を含むBi系酸化物超伝導
体、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) が、堆積するように調整した酸化物粉末のターゲットを
用いて、Bi系酸化物超伝導体を200nm堆積させ、最後に
表面保護層10としてのPtを60nm堆積させた(第1図
(b)参照)。
用い、厚さ10nmの緩衝層9を堆積させ、さらにB電極2
となる2212相の酸化物超伝導体を含むBi系酸化物超伝導
体、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) が、堆積するように調整した酸化物粉末のターゲットを
用いて、Bi系酸化物超伝導体を200nm堆積させ、最後に
表面保護層10としてのPtを60nm堆積させた(第1図
(b)参照)。
但し基板温度は表面保護層10のPtの堆積を除き、いず
れの場合も650℃である。表面保護層10は、室温で堆積
した。
れの場合も650℃である。表面保護層10は、室温で堆積
した。
その後、ネガレジストを用いたフォトリソグラフィー
およびイオンミリングにより、緩衝層8、バリア層3、
緩衝層9、B電極2、及び表面保護層10を接合形状にパ
ターニングした(第1図(c)参照)。
およびイオンミリングにより、緩衝層8、バリア層3、
緩衝層9、B電極2、及び表面保護層10を接合形状にパ
ターニングした(第1図(c)参照)。
その後、ネガレジスト7を除去せずに、電極間分離層
4として250nmのCaF2を真空蒸着により堆積後(第1図
(d)参照)、トリクロロエタンによる超音波洗浄、お
よびO2ガスプラズマ処理(1Torr、13.56MHz、400W)に
よるリフトオフ法で、表面保護層10を露出させた(第1
図(e)参照)。
4として250nmのCaF2を真空蒸着により堆積後(第1図
(d)参照)、トリクロロエタンによる超音波洗浄、お
よびO2ガスプラズマ処理(1Torr、13.56MHz、400W)に
よるリフトオフ法で、表面保護層10を露出させた(第1
図(e)参照)。
最後に、全面にPt150nmを堆積させ、ネガレジストを
用いたフォトリソグラフィーおよびイオンミリングによ
り、B電極の一部に接触させたコンタクト電極を形成
し、超伝導素子を完成させた(第1図(f)参照)。
用いたフォトリソグラフィーおよびイオンミリングによ
り、B電極の一部に接触させたコンタクト電極を形成
し、超伝導素子を完成させた(第1図(f)参照)。
この製造方法による超伝導素子は、液体窒素温度にお
いて良好な超伝導特性およびジョセフソン効果を示すこ
とを確認した。
いて良好な超伝導特性およびジョセフソン効果を示すこ
とを確認した。
第2図は、本実施例の超伝導素子作製に用いた多層膜
のX線回折パターンである。
のX線回折パターンである。
これによると、650℃の成膜温度において各層はc軸
配向を示しており、また高速電子線回折(RHEED)観察
などよりエピタキシャル成長していることが確認され
た。
配向を示しており、また高速電子線回折(RHEED)観察
などよりエピタキシャル成長していることが確認され
た。
この超伝導素子の特性は、200μAの超伝導電流が流
れ(直接ジョセフソン効果)、高周波に応答して、電流
電圧特性上に周期的な電流ステップが生じることを確認
した(交流ジョセフソン効果)。
れ(直接ジョセフソン効果)、高周波に応答して、電流
電圧特性上に周期的な電流ステップが生じることを確認
した(交流ジョセフソン効果)。
また素子抵抗も大きなものであり、ピンホールの存在
確立も低くなった。
確立も低くなった。
一方本実施例に用いたものと同様な多層膜に対し、70
0℃以下の酸素中でのアニール処理をしても結晶性を保
ったままであり、かつA及びB両電極の超伝導性が向上
し、この多層膜を用いた接合型の超伝導素子の特性の向
上ができることを確認した。
0℃以下の酸素中でのアニール処理をしても結晶性を保
ったままであり、かつA及びB両電極の超伝導性が向上
し、この多層膜を用いた接合型の超伝導素子の特性の向
上ができることを確認した。
なお、本実施例では、超伝導素子の構成要素である超
伝導素子のA電極及びB電極に、主として2212相の下記
酸化物超伝導体を含むBi系酸化物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) 緩衝層の材料として、主として2201相の下記酸化物、 Bi2−Sr2−Cu1−Ox(但しxは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) を用いたが、他にA電極及びB電極に主として2223相の
下記酸化物超伝導体を含むBi系酸化物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca2−Cu3−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) 緩衝層の材料が、主として2201相の下記酸化物、 Bi2−Sr2−Cu1−Ox(但しxは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) を用いても同様に良好な結晶性を有する積層膜が製造で
き、さらにそれから良好な超伝導接合を作製できること
を確認した。
伝導素子のA電極及びB電極に、主として2212相の下記
酸化物超伝導体を含むBi系酸化物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) 緩衝層の材料として、主として2201相の下記酸化物、 Bi2−Sr2−Cu1−Ox(但しxは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) を用いたが、他にA電極及びB電極に主として2223相の
下記酸化物超伝導体を含むBi系酸化物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca2−Cu3−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) 緩衝層の材料が、主として2201相の下記酸化物、 Bi2−Sr2−Cu1−Ox(但しxは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) を用いても同様に良好な結晶性を有する積層膜が製造で
き、さらにそれから良好な超伝導接合を作製できること
を確認した。
また、A、B両電極、緩衝層およびバリア層をすべ
て、少なくともBiとアルカリ土類金属を含むc軸配向し
たBi系酸化物とすることで、各層とも550℃以上で基板
に対しc軸配向した膜が成長することを確認し、その多
層膜を用いて作製した接合型の素子が超伝導素子として
動作することを確認した。
て、少なくともBiとアルカリ土類金属を含むc軸配向し
たBi系酸化物とすることで、各層とも550℃以上で基板
に対しc軸配向した膜が成長することを確認し、その多
層膜を用いて作製した接合型の素子が超伝導素子として
動作することを確認した。
但し本発明で言う、アルカリ土類金属を含むBi系酸化
物とは、A及びB両超伝導電極としては、Bi−Sr−Ca−
Cu−O、Bi−Sr−Ba−Cu−O、Bi−Ca−Ba−Cu−Oのう
ち1つ、あるいは、少なくともPbを含むBi−Sr−Ca−Cu
−O、Bi−Sr−Ba−Cu−O、Bi−Ca−Ba−Cu−Oの内1
種の何れかであり、緩衝層の材料としては、Bi−Sr−Cu
−O、Bi−Ca−Cu−O、Bi−Ba−Cu−Oの内1種であ
り、またバリア層の材料としてはBi−Sr−O、Bi−Ca−
O、Bi−Ba−Oの内1種である。
物とは、A及びB両超伝導電極としては、Bi−Sr−Ca−
Cu−O、Bi−Sr−Ba−Cu−O、Bi−Ca−Ba−Cu−Oのう
ち1つ、あるいは、少なくともPbを含むBi−Sr−Ca−Cu
−O、Bi−Sr−Ba−Cu−O、Bi−Ca−Ba−Cu−Oの内1
種の何れかであり、緩衝層の材料としては、Bi−Sr−Cu
−O、Bi−Ca−Cu−O、Bi−Ba−Cu−Oの内1種であ
り、またバリア層の材料としてはBi−Sr−O、Bi−Ca−
O、Bi−Ba−Oの内1種である。
また700℃以下の酸素中でのアニール処理をしても、
結晶性を保ったままA及びB両電極の超伝導性が向上す
ることを確認している。
結晶性を保ったままA及びB両電極の超伝導性が向上す
ることを確認している。
さらにコンタクト電極として本実施例ではPtを用いた
が、Au、Ag、Pd、Cuなどの金属でもよい。
が、Au、Ag、Pd、Cuなどの金属でもよい。
本実施例においては緩衝層を設けた場合について説明
したが、緩衝層を設けない場合についても、同様に超伝
導素子が作製でき、動作することを確認した。
したが、緩衝層を設けない場合についても、同様に超伝
導素子が作製でき、動作することを確認した。
なお現在超伝導応用のひとつとしてジョセフソン素子
を構成要素とする超伝導量子干渉計があげられる。
を構成要素とする超伝導量子干渉計があげられる。
本発明の超伝導素子は液体窒素温度でジョセフソン素
子として動作しており、この素子を用いると液体窒素温
度で動作する超伝導量子干渉計を構成することが可能と
なった。
子として動作しており、この素子を用いると液体窒素温
度で動作する超伝導量子干渉計を構成することが可能と
なった。
この超伝導量子干渉計は磁場に対して非常に高感度に
応答し、生体磁気測定、地磁気測定等の磁気測定や、ま
た低消費電力のスイッチング素子を用いた計算機メモリ
ー、計算機ロジック等に応用できる。特に生体磁気測定
の分野では、従来非侵襲で測定できなかった脳の神経活
動を、磁気的信号として非侵襲で取り出せるため、基礎
医学分野のみならず臨床医学の分野で注目されている。
応答し、生体磁気測定、地磁気測定等の磁気測定や、ま
た低消費電力のスイッチング素子を用いた計算機メモリ
ー、計算機ロジック等に応用できる。特に生体磁気測定
の分野では、従来非侵襲で測定できなかった脳の神経活
動を、磁気的信号として非侵襲で取り出せるため、基礎
医学分野のみならず臨床医学の分野で注目されている。
これらの点で本発明の実用的効果は、基礎医学分野お
よび臨床医学分野での生体磁気計測応用、低消費電力の
スイッチング素子を用いた計算機応用、電子機器応用な
どの分野で大である。
よび臨床医学分野での生体磁気計測応用、低消費電力の
スイッチング素子を用いた計算機応用、電子機器応用な
どの分野で大である。
発明の効果 以上説明したように、超伝導素子の構成要素である超
伝導素子のA及びB両電極、緩衝層、およびバリア層を
すべて、アルカリ土類金属を含むBi系酸化物とすること
で、熱膨張係数がほとんど一致するために、基板温度55
0℃以上で成膜し室温に戻しても、ストレスが入らず成
膜時の結晶性を保ち、しかも上部に位置する超伝導電極
の超伝導性も基板上に成膜した超伝導電極の超伝導性と
同程度のものが得られる効果がある。
伝導素子のA及びB両電極、緩衝層、およびバリア層を
すべて、アルカリ土類金属を含むBi系酸化物とすること
で、熱膨張係数がほとんど一致するために、基板温度55
0℃以上で成膜し室温に戻しても、ストレスが入らず成
膜時の結晶性を保ち、しかも上部に位置する超伝導電極
の超伝導性も基板上に成膜した超伝導電極の超伝導性と
同程度のものが得られる効果がある。
特にA及びB両電極、緩衝層及びバリア層とするBi系
酸化物を、基板表面に対してその結晶のc軸が垂直に配
向するように成膜することにより、そのa、b各結晶方
位の格子定数がほぼ一致するために良好な結晶性を有
し、A及びB両電極において、より良好な超伝導極性を
もつ薄膜を実現できる効果がある。
酸化物を、基板表面に対してその結晶のc軸が垂直に配
向するように成膜することにより、そのa、b各結晶方
位の格子定数がほぼ一致するために良好な結晶性を有
し、A及びB両電極において、より良好な超伝導極性を
もつ薄膜を実現できる効果がある。
また基板として(100)SrTiO3、(100)MgO基板を用
い、A電極とB電極とに主として2212相の下記酸化物超
伝導体を含むBi系酸化物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) を用いるか、またはA電極とB電極とに主として2223相
の下記酸化物超伝導体を含むBi系酸化物超伝導体を用
い、 (Bi1-yPby)a−Sr2−Ca2−Cu3−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) を用いると、基板温度を600℃から850℃とした場合、各
層とも基板に対し連続的にエピタキシャル成長し、また
700℃以下の酸素中でのアニール処理をしても結晶性を
保ったままA及びB両電極の超伝導性を向上させる効果
がある。
い、A電極とB電極とに主として2212相の下記酸化物超
伝導体を含むBi系酸化物超伝導体を用い、 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) を用いるか、またはA電極とB電極とに主として2223相
の下記酸化物超伝導体を含むBi系酸化物超伝導体を用
い、 (Bi1-yPby)a−Sr2−Ca2−Cu3−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意) バリア層の材料に、主として2100相の下記酸化物 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意) を用いると、基板温度を600℃から850℃とした場合、各
層とも基板に対し連続的にエピタキシャル成長し、また
700℃以下の酸素中でのアニール処理をしても結晶性を
保ったままA及びB両電極の超伝導性を向上させる効果
がある。
さらにバリア層の材料としてBi−Sr−O、Bi−Ca−
O、Bi−Ba−Oの内、1種を用いると、素子抵抗が大き
くでき、また超伝導電極とバリア層の間にBi−Sr−Cu−
O、Bi−Ca−Cu−O、Bi−Ba−Cu−Oの内1種よりなる
緩衝層を設けることにより、バリア層の結晶性が向上し
ピンホールの存在確立が減少すると共に、バリア層作製
条件のマージンが大きくなる効果がある。
O、Bi−Ba−Oの内、1種を用いると、素子抵抗が大き
くでき、また超伝導電極とバリア層の間にBi−Sr−Cu−
O、Bi−Ca−Cu−O、Bi−Ba−Cu−Oの内1種よりなる
緩衝層を設けることにより、バリア層の結晶性が向上し
ピンホールの存在確立が減少すると共に、バリア層作製
条件のマージンが大きくなる効果がある。
さらに以上述べたこれらの多層膜を用い接合型の超伝
導素子を作製したところ、液体窒素温度以上でも良好な
超伝導特性を示し、ジョセフソン効果が得られた。
導素子を作製したところ、液体窒素温度以上でも良好な
超伝導特性を示し、ジョセフソン効果が得られた。
第1図(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、及び
(f)は各々本発明の超伝導素子の製造の一方法を説明
するプロセス図、第2図は本発明の一実施例に用いた多
層膜のX線回折パターン図である。 1……A電極、2……B電極、3……バリア層、4……
電極間分離層、5……コンタクト電極、6……基体、7
……ネガレジスト、8……緩衝層、9……緩衝層、10…
…表面保護層
(f)は各々本発明の超伝導素子の製造の一方法を説明
するプロセス図、第2図は本発明の一実施例に用いた多
層膜のX線回折パターン図である。 1……A電極、2……B電極、3……バリア層、4……
電極間分離層、5……コンタクト電極、6……基体、7
……ネガレジスト、8……緩衝層、9……緩衝層、10…
…表面保護層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−97074(JP,A) 特開 平2−21677(JP,A) 特開 平2−87688(JP,A) 特開 平1−129481(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 39/00 H01L 39/22 H01L 39/24
Claims (4)
- 【請求項1】基体上にアルカリ土類金属を含むBi系酸化
物超伝導体からなるA電極を設け、前記A電極上にBi−
Sr−O、Bi−Ca−O、もしくはBi−Ba−Oの内何れか1
種からなるバリア層を設け、前記バリア層上に前記A電
極と同一材料からなるB電極を設け、少なくとも前記B
電極の一部と接するコンタクト電極を設け、少なくとも
前記バリア層の端面と前記B電極の端面を取り囲み、か
つ前記コンタクト電極と前記A電極とを分離する電極間
分離層を具備することを特徴とする超伝導素子におい
て、前記A電極、前記バリア層、前記B電極が、前記基
体表面に対してc軸配向したことを特徴とする超伝導素
子。 - 【請求項2】バリア層と、それをはさむアルカリ土類金
属を含むBi系酸化物超伝導体よりなる二つのA電極とB
電極とよりなる超伝導体素子において、前記バリア層と
前記A電極あるいは前記B電極の少なくともどちらか一
方との間に、少なくともBi−Sr−Cu−O、Bi−Ca−Cu−
O、Bi−Ba−Cu−Oの内何れか一種よりなる緩衝層を設
けたことを特徴とする超伝導素子。 - 【請求項3】Bi系酸化物超伝導体の材料が、主として22
12相の下記酸化物超伝導体 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意)、 もしくは主として2223相の下記酸化物超伝導体 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca2−Cu3−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意)、 の内何れか1種であり、バリア層の材料が、主として21
00相の下記酸化物 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意)、 を用いることを特徴とする請求項1に記載の超伝導素
子。 - 【請求項4】Bi系酸化物超伝導体の材料が、主として22
12相の下記酸化物超伝導体 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca1−Cu2−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意)、 もしくは主として2223相の下記酸化物超伝導体 (Bi1-yPby)2−Sr2−Ca2−Cu3−Ox (但し0≦y<0.5、xは任意)、 の内何れか1種であり、緩衝層の材料が、主として2201
相の下記酸化物 Bi2−Sr2−Cu1−Ox(但しxは任意)、 であり、バリア相の材料が、主として2100相の下記酸化
物 Bi2−Sr1−Ox(但しxは任意)、 を用いることを特徴とする、請求項2に記載の超伝導素
子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2097117A JP2861235B2 (ja) | 1990-04-12 | 1990-04-12 | 超伝導素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2097117A JP2861235B2 (ja) | 1990-04-12 | 1990-04-12 | 超伝導素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03295282A JPH03295282A (ja) | 1991-12-26 |
JP2861235B2 true JP2861235B2 (ja) | 1999-02-24 |
Family
ID=14183631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2097117A Expired - Fee Related JP2861235B2 (ja) | 1990-04-12 | 1990-04-12 | 超伝導素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2861235B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107970923A (zh) * | 2016-10-25 | 2018-05-01 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 具有原子分散的铂族金属络合物和设置在络合物之间的障壁的催化剂 |
-
1990
- 1990-04-12 JP JP2097117A patent/JP2861235B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107970923A (zh) * | 2016-10-25 | 2018-05-01 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 具有原子分散的铂族金属络合物和设置在络合物之间的障壁的催化剂 |
CN107970923B (zh) * | 2016-10-25 | 2020-09-22 | 通用汽车环球科技运作有限责任公司 | 具有原子分散的铂族金属络合物和设置在络合物之间的障壁的催化剂 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03295282A (ja) | 1991-12-26 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |