JP2805286B2 - 連通した空隙を有するポリオレフィン系樹脂発泡成形体及びその製造方法 - Google Patents
連通した空隙を有するポリオレフィン系樹脂発泡成形体及びその製造方法Info
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Description
水性や通気性及び吸音性を備え、特に排水資材、壁材、
芯材等に用いられるポリオレフィン系樹脂発泡成形体及
びその製造方法に関する。
た空隙を有する発泡成形体は、特開平4−153026
号公報及び特開平5−177723号公報において提案
されている。しかしながら前者の成形体はポリスチレン
製の発泡樹脂粒子同士が互いに接着されて形成されたも
のであって、成形体製造工程としては、まず発泡樹脂粒
子とポリオレフィン系樹脂水性分散液とを混合し、この
混合物を成形型内に充填して加熱し、その後冷却固化さ
せるというもので、発泡樹脂粒子をそのまま成形型内に
充填して成型できるものではなく製造工程が煩雑で、そ
のため成形時間が長くなり、生産性が悪いものであっ
た。また発泡粒子相互の接着を該発泡粒子の表面に皮膜
状に形成したポリオレフィン系樹脂相互の接着に委ねる
ものであるため、上記皮膜は破壊し易く充分に高い接着
強度は得られないという欠点もあった。
最長部分の長さが2cm以上である非球形の多数の発泡
成型チップが相互に融着されてなるものであって、発泡
成型チップがその最長部分の長さが2cm以上と長いた
め、チップ相互の間にできる空間の大きさにバラツキが
生じ易く従って型内の位置によってチップの充填密度が
異なり易く、また充填する度に充填密度が異なり易いと
いうようにチップの金型への充填が均一に行われ難いた
め、チップの充填率をコントロールするのが困難であ
り、そのため成型体の空隙率を特定の値にコントロール
することが困難であると共に成型体の空隙率をどの場所
においてもある程度一定の値にコントロールすることが
困難であり、そのため均一な透水性が得られなかった。
また同様の理由から、チップ相互の接触面積の割合が小
さいために、発泡成型体全体としては破壊し易く脆いも
のであった。
案に係る特開平3−224727号公報におけるポリオ
レフィン系樹脂発泡成形体は、L/D(L:最長部の長
さ、D:最大胴部の断面長さ)が2〜10である柱状ポ
リオレフィン系樹脂発泡粒子が不規則な方向を向いて相
互に融着してなるものであり、該発泡粒子に別途接着剤
としての樹脂皮膜を形成させる必要がなくそのため特開
平4−153026号公報に記載の成形体に比して製造
工程が単純で生産性に優れると共に、発泡粒子本体同士
が融着されているので融着界面付近が容易に破壊するよ
うなことがなく相互の融着強度が高い。また発泡粒子は
L/D(L:最長部の長さ、D:最大胴部の断面長さ)
が2〜10の柱状であって複雑な形状ではないため、特
開平5−177723号公報に記載の発泡粒子と比較し
て発泡粒子を金型内に充填する際に比較的均一な密度に
充填することができ、そのため得られた成形体の空隙率
は該成形体のどの場所においても比較的一定であると共
に成形体毎においても比較的一定であるというものであ
る。
号公報の成形体においては、充分な透水性を有する成形
体を得ようとした場合、成形条件の水蒸気圧力を低めに
設定し、二次発泡をおさえる必要があるが、そうすると
発泡粒子間の融着強度が弱くなり、圧縮強度も低下して
しまう。逆に発泡粒子間の融着強度を高くしようとした
場合は成形条件の水蒸気圧力を高く設定する必要がある
が、そうすると空隙となる筈の部分も埋まってしまって
充分な透水性が得られなくなるというように、透水性と
発泡粒子間の融着強度や圧縮強度との双方において同時
に満足できる良好な成形体を得ることが困難であった。
発泡成形体が特開平6−134877号公報によれば、
発泡体小片を金型内に充填して加熱することにより比較
的容易に得られている。
7号公報にて使用されている発泡体小片はポリスチレン
系樹脂でありポリオレフィン系樹脂からなる発泡体小片
とは以下のような相違点が挙げられる。第1の相違点と
してはポリスチレン系樹脂発泡体小片とポリオレフィン
系樹脂発泡体小片とは溶融接着可能な温度が異なり、後
者の方がより高い温度での加熱成形が必要である。第2
の相違点としては二次発泡性においてポリオレフィン系
樹脂発泡体小片はポリスチレン系樹脂発泡体小片よりも
劣る。第3の相違点としては加熱成形後の成形体収縮が
ポリオレフィン系樹脂発泡体小片は大きい。
泡体小片の金型充填による加熱一体成形を難しくしてお
り、発泡ポリオレフィン系樹脂成形体を得る場合におい
て発泡体小片の二次発泡性を高めるために加圧タンクに
入れる等の成形前の処理を行ったり、発泡体小片の溶融
接着性を改善するために金型を改造したり、加熱方法を
工夫したり、発泡体の収縮を回復させるために養生条件
を検討しなければならず、又、発泡体小片の基材樹脂に
おいて二次発泡性、収縮を考慮して調整が必要であり、
ポリスチレン系樹脂発泡体小片をポリオレフィン系樹脂
発泡体小片に容易に転用できるものではない。
空隙を確保して且つ発泡体小片の融着性を保つためには
尚更上記相違点が成形の際の問題となり、発泡体小片形
状、加熱条件、二次発泡性、融着性等、あらゆる面から
の再考が必要であり、やはりポリオレフィン系樹脂発泡
成形体において空隙率と発泡体小片の融着性が良好なも
のを金型による加熱一体成形により得ることは困難であ
った。
のであって、発泡粒子を型内に充填し加熱一体化しても
成形体収縮が小さく、十分な空隙と発泡粒子相互の融着
強度の双方において良好な物性を有する、連通した空隙
を有するポリオレフィン系樹脂発泡成形体及びその製造
方法を提供することを目的とする。
隙を有するポリオレフィン系樹脂発泡成形体は、ポリオ
レフィン系樹脂発泡粒子を金型内に充填し加熱して粒子
相互を融着一体化することにより得られる連通した空隙
を有する発泡成形体であって、上記発泡粒子が、dMIN
が1.5mm以上で且つdMIN /DMIN の値が0.25
〜0.85の筒形形状であることを特徴とする(但し、
dMIN は筒形形状発泡粒子の穴の方向に垂直な断面の中
で最小の穴径、DMIN はdMIN を得た断面の最小の外径
である。)。本発明の成形体において透水係数が4.0
×10-2(cm/sec)以上であることが好ましい。
レフィン系樹脂発泡成形体の製造方法は、dMIN が1.
5mm以上で且つdMIN /DMIN の値が0.25〜0.
85である筒形形状のポリオレフィン系樹脂発泡粒子を
金型内に充填し、上記発泡粒子を加熱して一体化し、下
記数2を満足する発泡成形体を得ることを特徴とする
(但し、dMIN は筒形形状発泡粒子の穴の方向に垂直な
断面の中で最小の穴径、DMIN はdMIN を得た断面の最
小の外径である。)。
る。本発明の連通した空隙を有するポリオレフィン系樹
脂発泡成形体は、形状が筒形であるポリオレフィン系樹
脂発泡粒子が相互に融着した成形体であって連通した空
隙部を有している。
オレフィン系樹脂発泡成形体に用いられる発泡粒子の形
状について説明するための図である。本発明において、
発泡粒子の形状が筒形であるとは、図1に示すように、
全体として中空構造であり且つ該中空部分(以下、中空
部分を穴という)が発泡粒子を貫通していることをい
う。
図1に示すように、穴Pの方向に垂直な、どの断面に
おいても常に一定の穴径dMIN 及び外径DMIN を有する
真直状形態を有するもの(図1)、穴Pの方向に垂
直などの断面においても常に一定の穴径dMIN 及び外径
DMIN を有する屈曲状形態を有するもの(図1)、
穴Pの方向に垂直なあらゆる断面の中で最小の穴径をd
MIN 、穴径dMIN を得た断面の最小の外径をDMIN とす
る異径筒形形状を有するもの(図1)等である。図中
dMIN は発泡粒子の穴の方向に垂直な断面の中で最小の
穴径、DMIN は発泡粒子の穴径dMIN を得た断面の最小
の外径を表す。尚、発泡粒子の外周面に突起eがある場
合は該突起eを含まない外径をDMIN とする。またHは
図1〜に示すように穴Pの方向を略上下方向とした
時の発泡粒子の高さを表す。
には、発泡粒子の穴Pの方向に垂直な断面形状がそれぞ
れ、(a)外周形状、穴の形状が共に円形であるもの、
(b)外周形状、穴の形状共に多角形であるもの、
(c)外周形状が円形で穴の形状が多角形であるもの、
(d)外周形状が多角形で穴の形状が円形であるもの、
(e)上記(a)〜(d)をその外周において互いに接
合させた形状であるもの等があり、本発明においては上
記したいずれの断面形状を有する発泡粒子も適用でき
る。
穴Pの方向に垂直な、どの断面においても上記(a)〜
(e)の外周に突起が設けられた断面形状を有する発泡
粒子も適用可能であり、また(g)発泡粒子の穴Pの方
向に垂直な、ある断面において上記(a)〜(e)の形
状を有し且つ別の断面においては上記(a)〜(e)の
外周に突起が設けられた断面形状を有する発泡粒子も適
用可能である。
には例えば図2に示すように、上記と(a)とを組み
合わせた場合の一例としては(ア)の円筒形状が挙げら
れ、と(b)とを組み合わせた場合の例としては
(イ)に示す正三角筒形、(ウ)に示す四角形筒形、
(エ)六角形筒形が挙げられる。またと(c)とを組
み合わせた場合の例としては(オ)が挙げられ、と
(d)とを組み合わせた場合の例としては(カ)が挙げ
られる。
を組み合わせた場合の例としては、と(e)との組み
合わせとして(キ)、(ク)等の、円筒を並列一体化し
た形状等が挙げられ、と(f)との組み合わせとして
(ケ)、(コ)、(サ)、(シ)、(ス)等の、多角筒
又は円筒の外周面、或いは多角筒又は円筒を並列一体化
したものの外周面に、穴Pの方向に沿う帯状の突起eが
設けられた形状等が挙げられる。またと(g)との組
み合わせの例としては(セ)、(ソ)等の、多角筒又は
円筒、或いは多角筒又は円筒を並列一体化したものの外
周の所定箇所に、突起eが設けられた形状等が挙げられ
る。
Pの方向に垂直な断面形状の外周形状が楕円であるもの
や、該断面の穴形状が楕円のもの、該断面の穴の中心が
ずれているもの、筒形の発泡粒子がねじれた形態のもの
等、本発明における発泡粒子は図に示したものに限られ
るものではない。
発泡粒子のうち、図2に示される(ア)、(キ)、
(ク)のように特に、発泡粒子が突起eを有しないもの
で、外周形状、穴の形状共に円形である場合は、発泡粒
子の製造が比較的容易であり、金型内に該粒子を充填す
る際のフィーダー詰まりがなくしかも金型内のどの位置
においても均一な密度に充填され、充填率のコントロー
ルがし易く好ましい。
に充填した時の発泡粒子の占める真の体積(cm3 )を
金型内(キャビティー)体積(cm3 )で割って百分率
で示した値であり、該充填率のコントロールは、発泡粒
子の真密度や発泡粒子の形状等に応じて充填空気圧を適
宜調節する方法、発泡粒子を金型内に充填する際にクラ
ッキングの開き幅を調節する方法等によって行うことが
できる。このクラッキングとは、発泡粒子を金型に充填
する際に金型内の空気を金型内から排気したり、発泡粒
子の金型内への充填を効率を良く行うために、金型を完
全に閉鎖させないようにする金型の開き部分であり、ク
ラッキングは金型内に充填後、発泡粒子を成形する際に
は閉じられる。
dMIN が1.5mm以上で且つdMIN /DMIN の値が
0.25〜0.85であるものを使用する。このように
構成された発泡粒子を用いることにより、収縮が小さく
十分な空隙を有し、且つ融着性良好な発泡成形体を、金
型による発泡粒子加熱一体成形により容易に得ることが
できる。
に関する条件は、1つの発泡粒子に穴が複数個存在する
場合にはその全ての穴について適用される。即ち、図2
(キ)に一例として示したような、(1)円筒形、
(2)外形形状、穴Pの形状共に多角柱形である多角筒
形、(3)外形が円柱形で穴Pが多角柱形、(4)外形
が多角柱形で穴Pが円柱形、の上記(1)〜(4)を並
列一体化した形状等の場合は、dMIN 、dMIN 1 、d
MIN 2 ・・・・の全てが1.5mm以上で且つdMIN/
DMIN 、dMIN 1 /DMIN 1 、dMIN 2 /DMIN 2 ・・
・・の全ての値が0.25〜0.85であるものを使用
すればよい。また図2(ソ)に一例として示した、
(ク)の周囲に突起eを設けた形状の場合は、突起eを
除いた形状において、dMIN 及びdMIN /DMIN の条件
を満足するものであればよい。
もの及び/又はdMIN /DMIN が0.25未満のもので
は金型による加熱一体成形により空隙を十分に確保する
ことが困難である。またdMIN /DMIN が0.85を超
えるものは発泡粒子の製造が難しく、該粒子を金型で加
熱一体成形すると、該粒子の融着が充分であっても金型
成形後、発泡粒子の強度不足等により成形体の収縮が発
生し、寸法安定性に欠けたものしか得られない。
成されていると、発泡粒子を金型内に空送にて充填する
際の充填空気の流入口に対する空気の流出口の位置を調
整することによって筒形形状発泡粒子に方向性を与えて
金型内に充填することが可能となり、発泡成形体の空隙
率、特に連通した空隙の方向性を制御することができる
ので好ましい。
2.5mm以上であり、またdMIN/DMIN は好ましく
は0.45〜0.80である。またより好ましくは穴径
dMIN が3.0mm以上であり且つdMIN /DMIN が
0.55〜0.80である。尚、穴径dMIN は10mm
以下が好ましく、更に5mm以下が好ましい。
は、透水係数が4.0×10-2〜8.0×10-1(cm
/sec)であるのが好ましい。このようにするには、
上記した如く、発泡粒子の穴Pの穴径dMIN が1.5m
m以上で且つdMIN /DMINの値が0.45〜0.80
である発泡粒子を用いて金型による発泡粒子加熱一体成
形によって容易に実現できる。本発明において、更に好
ましい透水係数は、9.0×10-2〜8.0×10
-1(cm/sec)であり、穴径dMIN が2.5mm以
上で、且つdMIN /DMIN の値が0.45〜0.80で
ある発泡粒子にて容易に実現できる。尚、本発明におけ
る発泡成形体は該成形体を構成する発泡粒子の75重量
%以上を上記筒形形状の発泡粒子にて構成していればよ
い。
としては、例えば、基材樹脂を押出機で溶融混練した後
ストランド状に押し出して、冷却後適宜長さに切断する
か、或いは適宜長さに切断後冷却する等の手段で先ずペ
レット状の樹脂粒子を製造する。尚、その際、筒形形状
の樹脂粒子を得る方法としては、押出機ダイスの溶融樹
脂出口に所望の樹脂粒子の筒形断面形状と同様のスリッ
トを有するものを選択すること、更にそれだけではせっ
かく筒形に押出されたストランドの穴Pが潰れてしま
い、筒形が保てないことから前記スリットの内側に筒形
ストランド穴部の圧力を常圧もしくはそれ以上に保つた
めの圧力調整孔を設けたものを使用する。尚、圧力調整
孔は気体圧入装置に連結されて空気等を筒形ストランド
穴部に供給したり、単に常圧部と連通させることにより
筒形ストランド穴部を常圧又はそれ以上の圧力に保つこ
とができる。
筒形形状の樹脂粒子を得ることができる。
存在下で分散媒に分散させて、該樹脂粒子の軟化温度以
上の温度に加熱して樹脂粒子内に発泡剤を含浸させ、し
かる後容器の一旦を開放し、容器内圧力を発泡剤の蒸気
圧以上の圧力に保持しながら樹脂粒子と分散媒とを同時
に容器内よりも低圧の雰囲気下(通常は大気圧下)に放
出して樹脂粒子を発泡せしめる等の手段が通常採られ
る。
ポリオレフィン系樹脂としては、例えばエチレン−ブテ
ンランダムコポリマー、エチレン−ブテンブロックコポ
リマー、エチレン−プロピレンブロックコポリマー、エ
チレン−プロピレンランダムコポリマー、エチレン−プ
ロピレン−ブテンターポリマー、ホモポリプロピレンな
どのポリプロピレン系樹脂、低密度ポリエチレン、中密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポ
リエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン、エチレン−
酢酸ビニルコポリマー、エチレン−メチルメタクリレー
トコポリマー、エチレン−メタクリル酸コポリマーの分
子間を金属イオンで架橋したアイオノマー系樹脂などの
ポリエチレン系樹脂やポリブテン−1、ポリペンテン、
エチレン−アクリル酸−無水マレイン酸ターポリマーな
どが挙げられる。
いてもよいが、パーオキサイドや放射線などにより架橋
させて用いてもよい。しかしながら、生産工程数、リサ
イクル性の面で無架橋のものが好ましい。
後の回復性が良好である点で、低密度ポリエチレン、中
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度
ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレンコポリマ
ー、プロピレン−ブテンコポリマー、エチレン−ブテン
−プロピレンターポリマー等が好ましい。
は、エチレン−プロピレンランダムコポリマー、プロピ
レン−ブテンランダムコポリマー、エチレン−ブテン−
プロピレンランダムターポリマーであり、このことによ
り発泡成形体の5%圧縮時の圧縮強度は1.1kg/c
m2 よりも更に高いものとすることができ、充分な圧縮
強度を有するものに容易にできる。ここにおいて、発泡
成形体の5%圧縮時の圧縮強度が1.1kg/cm2 以
上であるということは、該発泡粒子成形体を、後述する
排水施設等の用途に用いたとき、該発泡成形体への重量
負荷や衝撃負荷に充分に耐える性質を有するということ
である。
は通常どおり単独で用いてもよく、或いは2種以上を混
合する等併用して用いてもよい。又、上記基材樹脂にポ
リカプロラクトン、ポリβ−ヒドロキシ酪酸及び/又は
そのコポリマー、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、変
性デンプン等の生分解性プラスチックを混合して用いる
こともできる。前述した基材樹脂に生分解性プラスチッ
クを混合して用いるような場合は、上記両者を発泡前に
混合しておいてもよく、また上記両者を発泡させた発泡
粒子同士を混合してもよく、また生分解性プラスチック
の非発泡樹脂粒子を、前記した基材樹脂からなる発泡粒
子と混合してもよい。また、発泡成形体に更なる柔軟性
を付与するためにエチレン−プロピレンラバー等の熱可
塑性エラストマーを上記した基材樹脂に5〜40wt%
添加することが好ましい。
材樹脂に添加する無機物等のマスターバッチと共に押出
機内で溶融混練し、所望の断面形状を有するダイス先端
のスリットから押し出し、冷却した後所定の長さに切断
することによって得ることができる。この方法によって
基材樹脂粒子を得る場合、該樹脂粒子の長さは該樹脂粒
子を所定の発泡倍率で発泡させた時の形状が、L/Dで
0.3〜10の条件を満足できるような長さに切断す
る。ここにおいて発泡粒子のL/Dの値とは、筒形や柱
形の発泡粒子において、その胴部断面の最大外径(D)
で(但し、突起eを除く。)、該(D)に対して垂直方
向の最大長さ(L)を除した値である。例えば発泡粒子
が円筒形である場合は、Lは円筒の高さ、Dは円筒の最
大外径に相当し、図1で説明された本発明の発泡粒子に
関する発泡粒子の高さH、外径Dにそれぞれ該当する。
子のL/D、dMIN /DMIN に対応するL´/D´、d
´MIN /D´MIN の値が前記条件を満足していれば、発
泡倍率の如何に関わらず該基材樹脂粒子を発泡して得た
発泡粒子も概ね前記条件を満足している。これは発泡に
よって全体の寸法が大きくなっても、発泡前のL´/D
´、d´MIN /D´MIN と、発泡後のL/D、dMIN /
DMIN の寸法比率には、特に樹脂粒子が延伸されたもの
でない限り殆ど変化がないからである。
としては、通常、プロパン、イソブタン、ブタン、イソ
ペンタン、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、シク
ロブタン、シクロヘキサン、クロロフルオロメタン、ト
リフルオロメタン、1,2,2,2−テトラフルオロエ
タン、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン、1,1
−ジフルオロエタン、1−クロロ−1,2,2,2−テ
トラフルオロエタン等の揮発性発泡剤や、窒素、二酸化
炭素、アルゴン、空気等の無機ガス系発泡剤が挙げられ
るが、なかでもオゾン層の破壊がなく且つ安価な無機ガ
ス系発泡剤が好ましく、特に窒素、空気、二酸化炭素が
好ましい。又、上記発泡剤の二種以上の混合系にて使用
することもでき、発泡倍率向上効果を考慮すると、二酸
化炭素とブタンとの混合発泡剤が好ましい。
常樹脂粒子100重量部当り2〜50重量部である。ま
た窒素、空気は20〜70kgf/cm2 Gの圧力範囲
内で密閉容器内に圧入されて使用される。発泡剤の使用
量は得ようとする発泡粒子の嵩密度と発泡温度との関係
に応じて適宜に選択される。
させるための分散媒としては、樹脂粒子を溶解しないも
のであればよく、このような分散媒としては例えば、
水、エチレングリコール、グリセリン、メタノール、エ
タノール等が挙げられるが、通常は水が使用される。
に分散せしめて発泡温度に加熱するに際し、樹脂粒子相
互の融着を防止するために融着防止剤を用いることもで
きる。融着防止剤としては水等に溶解せず、加熱によっ
ても溶融しないものであれば、無機系、有機系を問わず
いずれも使用可能であるが、一般的には無機系のものが
好ましい。
タルク、マイカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、水酸
化アルミニウム等の粉体が好適である。また分散助剤と
してドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、オレイ
ン酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤が好適に使用
される。上記融着防止剤としては平均粒径0.001〜
100μm、特に0.001〜30μmのものが好まし
い。また融着防止剤の添加量は樹脂粒子100重量部に
対し、通常は0.01〜10重量部が好ましい。また界
面活性剤は樹脂粒子100重量部当たり、通常0.00
1〜5重量部添加することが好ましい。
樹脂に例えば透水性土壌形成用途には黒、灰色、茶色等
の着色顔料又は染料を添加して着色したものであっても
よい。着色した基材樹脂より得られた着色発泡粒子を用
いれば、着色された発泡成形体を得ることができる。着
色顔料又は染料の色は、上記に例示したものの他に黄
色、赤色、桃色、緑色、青色等、成形体の用途に応じて
選択され得る。
添加剤を添加する場合は、添加剤をそのまま基材樹脂に
練り込むこともできるが、通常は分散性等を考慮して添
加剤のマスターバッチを作り、それと基材樹脂とを混練
することが好ましい。着色顔料、染料の添加量は着色の
色によっても異なるが、通常基材樹脂100重量部に対
して0.01〜15重量部が好ましく、またタルク、炭
酸カルシウム、ホウ砂、水酸化アルミニウム等の無機物
を添加する場合はその添加量は基材樹脂100重量部に
対して0.001〜5重量部とするのが好ましい。無機
物を基材樹脂に上記の量添加することにより、発泡倍率
の向上効果、気泡径を50〜500μmに調整できる効
果が期待できる。
定の穴径及び外径を有する筒形形状のポリオレフィン系
樹脂発泡粒子を使用することが、金型による加熱一体成
形により連通した空隙が均一に分布し十分な空隙も確保
され成形体の収縮もない発泡成形体を得ることが可能と
なる必要条件であり、更に発泡粒子の空隙率x及び成形
体の空隙率yとの間に、下記数3で示される関係を満足
するように加熱条件、充填条件等の金型加熱一体成形条
件を選択することにより、良好な発泡成形体を得ること
ができる。
基材樹脂の(融点−15℃)〜(融点+10℃)の加熱
媒体を金型に導入することにより、高温ピークを有する
無架橋ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を使用することが
好ましく、更に、高温ピーク熱量13〜30J/gの無
架橋ポリプロピレン系樹脂発泡粒子又は、高温ピーク熱
量10〜50J/gの無架橋ポリエチレン系樹脂発泡粒
子を加熱一体化することが好ましい。又、特にポリオレ
フィン系樹脂発泡粒子の高温ピーク熱量が上記値未満の
場合は、該発泡粒子を加圧タンクに入れ発泡粒子内圧を
高めたものを使用することが好ましい。
れるy=0.63xの直線よりも下方で且つ、y=0.
63x−30の直線よりも上方の範囲内にxとyが存在
するということを意味する。xとyとの関係が、y>
0.63xの場合、成形体は融着不良のものとなってし
まい、一方、y<0.63x−30の場合は、成形体が
収縮してしまい良好なものが得られない。
泡粒子の生産性が良く好ましい。一方、yの範囲はy>
10のものの方が透水性等の面で実用的であるため好ま
しい。
形形状の発泡粒子を金型内に充填して金型加熱一体成形
により得る場合、加熱媒体を金型内に導入する際に、金
型内に充填された発泡粒子の形状はもとより、基材樹脂
の融点、該粒子の金型内での二次発泡性、成形体の収縮
等を十分考慮して加熱温度、加熱時間等の加熱条件を適
宜決定すればよい。筒形形状の発泡粒子の選択は、目的
とする発泡成形体の空隙率yから使用できる発泡粒子の
空隙率xの範囲を図5より求め、その範囲のものを使用
する。このことにより本発明の目的とするものが得られ
る。
橋ポリオレフィン系樹脂発泡粒子の二次発泡性や成形体
の収縮は該発泡粒子の高温ピーク熱量に、より大きく依
存することが解明され、発泡粒子の金型による成形温度
で従来の連通孔を有せず良好な発泡成形体を得る場合に
行われていた加熱温度の範囲の広さと同等以上の、発泡
粒子の基材樹脂の(融点−15℃)〜(融点+10℃)
の温度範囲の加熱媒体を導入し、本発明の目的を満足す
るものを得ることが、上記の通り該発泡粒子の高温ピー
ク熱量を調整することによって容易に行うことが可能と
なり、発泡粒子の成形条件範囲が広がることにより歩留
りも良好となるため好ましい。高温ピーク熱量が本発明
で定める値よりも小さい場合は、二次発泡性が大きくな
りすぎ空隙が埋まってしまう虞れや、成形体の収縮の問
題も発生する可能性がある。
よりも大きい場合は、成形体の融着不良が発生する可能
性があり、更に融着性を良好にするために加熱条件を高
くしたり、発泡粒子を加圧タンク内に入れ該粒子内圧を
高くしたものを使用して調整する必要がある。
を得る際の熱履歴の影響が最も大きいため、発泡工程に
おける発泡温度への昇温速度を0.5℃/min.以下
にしたり、発泡剤の種類によって異なるが、一般に基材
樹脂の融点−10℃以上、融解終了温度未満の発泡温度
以下での数分〜数十分間の保持(好ましくは5〜40
分)により適宜調整することができる。
粒子の基材樹脂の融点は示差走査熱量測定によって得ら
れるDSC曲線により以下の手順で求めることができ
る。
って10℃/min.の昇温速度で220℃まで昇温
し、1回目のDSC曲線を得る。この1回目のDSC曲
線には固有ピークa及び高温ピークbが得られる(図
3、図4参照)。尚、発泡粒子の製造方法の熱履歴の関
係で高温ピークbが得られないものもある。DSC曲線
に現れる高温ピークbの存在は次の方法で確かめること
ができる。1回目のDSC曲線を得るための220℃ま
での昇温後、降温速度10℃/min.で40℃付近ま
で降温し、再度10℃/min.で220℃まで昇温
し、2回目のDSC曲線を得る(図示せず)。
とを比較すると、1回目、2回目のDSC曲線共に現れ
る吸熱ピークが固有ピークaであり、2回目のDSC曲
線には高温ピークbは現れない。このことにより、発泡
粒子の高温ピークbと固有ピークaとを区別することが
できる。尚、1回目、2回目のDSC曲線共に現れる固
有ピークaの頂点の温度は多少異なる場合があり、本発
明において発泡粒子の基材樹脂の融点は、2回目のDS
C曲線により求められる固有ピークの頂点の温度を採用
することとする。
曲線との比較により確認された高温ピークbの熱量は、
以下の手順により求められる。まず図3、図4に示すよ
うにDSC曲線上80℃の点I と、DSC曲線上の該樹
脂の融解終了温度を示す点IIとを結ぶ直線を引く。次に
固有ピークaと高温ピークbとの間の谷部にあたるDS
C曲線上の点III から点I と点IIとを結んだ直線へ垂線
を引き、その交点を点IVとする。このようにして求めた
点IVと点IIとを結ぶ直線、点III と点IVを結ぶ直線及び
点III と点IIを結ぶDSC曲線によって囲まれる部分
(図3、図4の斜線部分)の熱量として求められる。
尚、上記発泡粒子における高温ピークの熱量bは、発泡
粒子を成形して得た発泡成形体を、同様の方法で測定し
て得た発泡成形体における高温ピークの熱量と略同じ値
を示す。
体は、特に限定されるものではないが、通常スチームが
使用される。
しては前述の方法以外に、押出機を用いて所望の断面形
状を有するダイスから直接押出発泡法により押出発泡体
を得、該発泡体を適当な長さにカットすることにより発
泡粒子を得る等、発泡体を製造する従来公知の方法を適
用することができる。
しては通常嵩倍率で5〜120倍のものを用いることが
できるが、特に成形体の圧縮強度を高くできることから
5〜30倍のものを用いるのが好ましい。尚、嵩倍率の
高い発泡粒子を得るためには、発泡粒子を加圧タンクに
入れて発泡粒子内圧を0.3kg/cm2 (G)以上と
したものをスチーム加圧する等、従来公知の多段発泡法
を採用することが好ましく、更に金型成形の際、このよ
うな高嵩倍率の発泡粒子は、発泡粒子内圧を0.3kg
/cm2 (G)以上に前述の方法等により昇圧したもの
を使用することが好ましい。
を製造するにあたっては、上記発泡粒子を、閉鎖し得る
が密閉し得ない金型内に充填して加熱し、発泡粒子相互
を融着せしめる方法が採用される。加熱融着成形後、得
られた発泡粒子成形体を金型内において冷却するに当た
っては、水冷方式を採用しても或いはバキューム方式に
よって加熱媒体の気化熱を利用して冷却してもどちらの
方法を用いてもよいが、バキューム方式による冷却が好
ましい。水冷では発泡成形体の空隙部内に水を含んで重
くなり、金型からの取り出しに支障をきたす虞れがあ
る。
詳細に説明する。 実施例1〜6、比較例1〜4 表1(実施例1〜6、比較例1〜4)にそれぞれ示す各
基材樹脂と、顔料としてカーボンブラック、無機物とし
て水酸化アルミニウムを押出機内で溶融混練し、その
後、表1に示すような断面形状に対して略相似形のダイ
スからストランド状に押し出して水中で急冷した後、所
定の長さにカットしてペレット状に造粒した後、これら
のペレット100kgを発泡剤として炭酸ガス2.5〜
8kgを使用し、分散剤としてカオリン400g、界面
活性剤としてドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4
g、水220リットルとを配合して密閉容器(容積40
0リットル)内で攪拌しながら融解終了温度以上の温度
に昇温することなく、150〜155℃の発泡温度に昇
温し、10〜15分間保持した後に、密閉容器内の平衡
蒸気圧に等しい背圧をかけ、その圧力を保持したまま容
器の一端を解放して樹脂粒子と水とを同時に放出して樹
脂粒子を所定の発泡倍率に発泡せしめ、表1に示すよう
な形状を有する発泡粒子を得た。尚、水酸化アルミニウ
ムは配合量が0.2wt%となるように、またカーボン
ブラックは配合量が0.27wt%となるように各々マ
スターバッチで添加した。表1の形状を表す記号(ア)
は図2中に示した図に附した記号(ア)に対応し、
(+)の記号は高さHの方向に垂直などの断面において
も常に同様な十字形状を示すものを指す。
×厚さ6cmの平板金型を用い、表1に記載の成形条件
で成形して上記金型寸法に準じた形状のプロピレン系樹
脂発泡成形体を得た。成形に当たっては、実施例6は発
泡粒子を加圧タンクに入れて1.5kgf/cm2 Gの
内圧を付与し、それ以外は内圧付与の処理を行なわずに
成形した。また成形体の冷却は、移動側、固定側の金型
内に水を供給する水冷方式によって15秒間行なった。
得られた成形体の融着性、透水係数、収縮率をそれぞれ
表1に示した。尚、成形条件として発泡粒子の空隙率及
び該発泡粒子の金型内への充填率を表1に併せて示し、
また得られた成形体の物性として空隙率及び成形体の発
泡倍率も表1に併せて示した。成形条件のうちの発泡粒
子の空隙率と、成形体の上記諸物性の測定方法、及び
○、×で評価したものについてはその評価基準も併せて
以下に説明する通りである。
メスシリンダーに入れた時のメスシリンダーの目盛りが
示す見かけの体積A(cm3 )、この量の発泡粒子をア
ルコールの入ったメスシリンダーに沈めて増量した分の
メスシリンダーの目盛りが示す真の体積B(cm3 )を
求め、 x(%)=〔(A−B)/A〕×100 の関係よりxを求めた。
子の真の体積(cm3 ) を、クラッキングを閉じた状態
における成形時の金型内(キャビティー)体積(c
m3 ) で割って百分率で示した値である。
体の外形寸法から、見かけ体積B´(cm3 )を算出
し、また発泡成形体をアルコール中に沈めた時の増量分
から真の体積C´を求め、y(%)=〔(B´−C´)
/B´〕×100の関係より求めた。
m3 )は、メスシリンダー内に既知の重量M1 (g)の
発泡粒子又は成形体を入れ、その時のメスシリンダーの
目盛りが示す体積D1 (cm3 )で、上記重量M1 を除
した値(M1 /D1 )である。発泡粒子の真密度ρ
2 (g/cm3 )は、アルコールの入ったメスシリンダ
ー内に、既知の重量M2 (g)の発泡粒子を沈めた際の
メスシリンダーの目盛りの示す増加分に相当する体積D
2 (cm3 )で、上記重量M2 を除した値(M2 /
D2 )である。更に、発泡粒子の真倍率は、上記ρ
2 で、基材樹脂の密度ρを除した値(ρ/ρ2 )であ
り、嵩倍率は、上記ρ1 で、基材樹脂の密度ρを除した
値(ρ/ρ1 )である。また発泡成形体の倍率は、外形
寸法から見かけの体積B´を算出し、また発泡成形体の
重量Wを測定し、見かけの体積B´と基材樹脂の密度ρ
との積を、重量Wで除した値(B´ρ/W)である。
mmとなるように発泡成形体を切断した5個の試験片を
各々破断するまで長手方向に引っ張り、破断面を観察し
て以下の基準で評価した。 ○・・・全試験片において破断面の発泡粒子に破壊部分
が発生。 △・・・一部の試験片において破断面の発泡粒子に破壊
部分が発生。 ×・・・全試験片において破断面の発泡粒子が破壊され
ずに切断される。
し、試料として砂に代えて本発明の発泡成形体を用い、
試料を入れる円筒に代えて角筒を用いて、定水位式によ
る透水性測定を行なって測定した。
フィン系樹脂発泡成形体は、筒形形状の発泡粒子を相互
に融着してなるものであるので、発泡粒子間の融着強度
として充分に強く、しかも連通した空隙の空隙率として
大きく従って成形体の収縮もなく十分な空隙を有する発
泡成形体が、金型による加熱一体成形により容易に得ら
れるという効果を有する。そのため、重量負荷に対する
耐久性能と優れた透水効果の要求される地下排水施設等
の用途に好適に利用され得るという効果を有する。
-2(cm/sec)以上であっても、圧縮強度としては
地下排水施設等として地中に埋設されて用いられるに未
だ充分な強度を有しながら且つ透水性に更に優れるとい
う効果を有する。
1.1kg/cm2 以上である場合は、地下排水施設等
として地中に埋設されて用いられるにも充分な圧縮強度
であるため、上記地下排水施設等のみならず、壁材、芯
材等として用いられた場合においても耐久性、吸音性に
優れるという効果を有する。
MIN が1.5mm以上で且つdMIN/DMIN の値が0.
25〜0.85である場合は、透水係数が4.0×10
-2(cm/sec)以上の発泡成形体を容易に得ること
ができるという効果を有する。そしてこのように構成さ
れた発泡成形体は、重量負荷に対する耐久性能と優れた
透水効果の要求される排水施設等の用途に極めて好適に
利用され得る。また発泡粒子のdMIN が1.5mm以上
で且つdMIN /DMIN の値が0.25〜0.85であれ
ば、発泡粒子の金型内での加熱による一体化成形時の二
次発泡後の収縮力、スチーム圧力等の、発泡粒子に加わ
る力により発泡粒子が変形することも少なく、筒形形状
の発泡粒子の穴形状が維持されるため、上記透水係数が
確実に得られるという効果を奏する。
リプロピレン系樹脂を使用すると、本願の特定の構成と
あいまって、5%圧縮強度が1.1kg/cm2 以上の
ような優れたものが容易に得られる。
いられる発泡粒子の一般形状を示す図である。
示す図である。
子のDSC曲線の一例を示す図である。
線の一例を示す図である。
係を示す説明図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂発泡粒子を金型内
に充填し加熱して粒子相互を融着一体化することにより
得られる連通した空隙を有する発泡成形体であって、上
記発泡粒子が、dMIN が1.5mm以上で且つdMIN /
DMIN の値が0.25〜0.85の筒形形状であること
を特徴とする連通した空隙を有するポリオレフィン系樹
脂発泡成形体(但し、dMIN は筒形形状発泡粒子の穴の
方向に垂直な断面の中で最小の穴径、DMIN はdMIN を
得た断面の最小の外径である。)。 - 【請求項2】 透水係数が4.0×10-2(cm/se
c)以上である請求項1記載の連通した空隙を有するポ
リオレフィン系樹脂発泡成形体。 - 【請求項3】 dMIN が1.5mm以上で且つdMIN /
DMIN の値が0.25〜0.85である筒形形状のポリ
オレフィン系樹脂発泡粒子を金型内に充填し、上記発泡
粒子を加熱して一体化し、下記数1を満足する発泡成形
体を得ることを特徴とする、連通した空隙を有するポリ
オレフィン系樹脂発泡成形体の製造方法(但し、dMIN
は筒形形状発泡粒子の穴の方向に垂直な断面の中で最小
の穴径、DMIN はdMIN を得た断面の最小の外径であ
る。)。 【数1】 (但し、上記式中xは発泡粒子の空隙率、yは成形体の
空隙率) - 【請求項4】 ポリオレフィン系樹脂発泡粒子が高温ピ
ーク熱量13〜30J/gの無架橋ポリプロピレン系樹
脂発泡粒子又は高温ピーク熱量10〜50J/gの無架
橋ポリエチレン系樹脂発泡粒子(但し、高温ピーク熱量
とは、示差走査熱量計を用いて発泡粒子2〜8mgを1
0℃/min.で昇温する際に得られる吸熱ピークのう
ち、固有ピークの高温側に現れるピークの熱量であ
る。)であり、該発泡粒子の基材樹脂の(融点−15
℃)〜(融点+10℃)の加熱媒体を金型に導入するこ
とにより上記発泡粒子を加熱して一体化することを特徴
とする請求項3記載のポリオレフィン系樹脂発泡成形体
の製造方法。
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