JP2023127312A - トルク測定装置 - Google Patents

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Masahiro Kobayashi
晃大 福田
Akihiro Fukuda
久芳 福井
Hisayoshi FUKUI
貴裕 大寺
Takahiro Odera
晃之 中村
Teruyuki Nakamura
尚樹 二口
Naoki Futakuchi
健 奥山
Takeshi Okuyama
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Abstract

【課題】温度変化に伴う出力電圧の補正を容易化することができるトルク測定装置を提供する。【解決手段】伝達するトルクに応じて透磁率が変化する磁歪効果部を有する回転軸2のうち、磁歪効果部の透磁率の変化に対応して電圧を変化させる検出コイルを有し、かつ、全体を円筒状に構成されたコイルユニット4と、円筒状に構成され、かつ、コイルユニット4の周囲に同軸に配置されたバックヨーク5と、コイルユニット4およびバックヨーク5を保持するホルダ6と、前記検出コイルを含み、かつ、前記検出コイルの電圧に応じた出力電圧を発生させる電子回路7とを備える。コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間に径方向のクリアランスCが設けられている。使用時の温度変化に伴うクリアランスCの変化範囲が、該クリアランスCの変化に対して前記出力電圧の変化が線形的な変化となる範囲に規制されている。【選択図】図1

Description

本発明は、回転軸により伝達しているトルクを測定することが可能なトルク測定装置に関する。
近年、自動車の分野では、パワートレインすなわち動力伝達機構を構成する回転軸により伝達しているトルクを測定し、その測定結果を利用して、動力源であるエンジンや電動モータの出力制御や、変速機の変速制御を実行するシステムの開発が進んでいる。
従来、回転軸により伝達しているトルクを測定する方法として、磁歪式のトルク測定方法が知られている。磁歪式のトルク測定方法では、回転軸の軸方向一部分に備えられた磁歪効果部の近傍に、磁歪効果部の透磁率の変化を検出するためのセンサを配置する。回転軸にトルクが加わり、磁歪効果部に弾性的な捩れ変形が生じると、逆磁歪効果に基づいて磁歪効果部の透磁率が変化する。これにより、センサの出力信号が、磁歪効果部の透磁率の変化に対応して変化するため、回転軸が伝達しているトルクを測定することができる。
たとえば、特開2016-200552号公報(特許文献1)、特開2017-049124号公報(特許文献2)には、磁歪式のトルク測定装置の具体的な構造が記載されている。これらの公報に記載されたトルク測定装置は、コイルユニットと、バックヨークと、電子回路とを備える。コイルユニットは、円筒状に構成され、トルクを伝達する回転軸の軸方向一部分に備えられた磁歪効果部の周囲に配置される。コイルユニットは、磁歪効果部の透磁率の変化に対応して電圧を変化させる検出コイルを有する。バックヨークは、検出コイルにより発生する磁界の磁路となる部材であって、磁性材により円筒状に構成され、かつ、コイルユニットに外嵌されている。電子回路は、検出コイルを含んで構成され、かつ、検出コイルの電圧に応じた出力電圧を発生させる。このような構成を有するトルク測定装置によれば、電子回路が発生する出力電圧に基づいて、回転軸が伝達しているトルクを測定することができる。また、コイルユニットにバックヨークが外嵌されているため、外部への磁束の漏れが抑制され、外乱の影響を受けにくくなり、トルクの測定精度を向上させることができる。
特開2016-200552号公報 特開2017-049124号公報
特開2016-200552号公報および特開2017-049124号公報に記載された従来のトルク測定装置では、温度変化により構成部品に膨張または収縮が生じることに伴って、検出コイルと回転軸およびバックヨークとの距離が変化すると、これらの距離の変化に伴って、電子回路の出力電圧に変化が生じる。
ここで、コイルユニットの内周面と回転軸の外周面との間には、もともと適度な大きさのクリアランスが設けられるため、温度変化により検出コイルと回転軸との距離が変化することに伴う出力電圧の変化は、一般的に線形的な変化となる。したがって、このような出力電圧の変化は、別途検出した温度を利用して、容易に補正することができる。
一方、バックヨークはコイルユニットに外嵌されており、換言すれば、バックヨークの内周面とコイルユニットの外周面との間にはクリアランスが設けられていないため、温度変化によりコイルユニットの外周面とバックヨークの内周面との間に隙間が生じることによって、検出コイルとバックヨークとの距離が変化すると、その影響が、出力電圧の非線形的な変化として現れる。したがって、このような出力電圧の変化を補正するために、複雑な構成の温度補正回路を用いなければならなくなるなどの問題を生じる。
本発明は、使用時の温度変化に伴う出力電圧の補正を容易化することができるトルク測定装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様のトルク測定装置は、コイルユニットと、バックヨークと、ホルダと、電子回路とを備える。
前記コイルユニットは、伝達するトルクに応じて透磁率が変化する磁歪効果部を有する回転軸のうち、前記磁歪効果部の透磁率の変化に対応して電圧を変化させる検出コイルを有し、かつ、全体を円筒状に構成されている。
前記バックヨークは、円筒状に構成され、かつ、前記コイルユニットの周囲に同軸に配置されている。
前記ホルダは、前記コイルユニットおよび前記バックヨークを保持する。
前記電子回路は、前記検出コイルを含み、かつ、前記検出コイルの電圧に応じた出力電圧を発生させる。
本発明の一態様のトルク測定装置では、前記コイルユニットの外周面と前記バックヨークの内周面との間に径方向のクリアランスが設けられており、使用時の温度変化に伴う前記クリアランスの変化範囲が、該クリアランスの変化に対して前記出力電圧の変化が線形的な変化となる範囲に規制されている。
本発明の一態様のトルク測定装置では、前記コイルユニットの外周面と前記バックヨークの内周面との間に挟持されたスペーサを備え、該スペーサにより前記クリアランスが構成されている。
本発明の一態様のトルク測定装置では、前記ホルダは、円筒状のホルダ円筒部を有し、該ホルダ円筒部が前記スペーサを構成し、前記コイルユニットは、前記ホルダ円筒部に内嵌されており、前記バックヨークは、前記ホルダ円筒部に外嵌されている。
本発明の一態様のトルク測定装置では、前記ホルダは、円筒状のホルダ円筒部を有し、
前記バックヨークは、前記ホルダ円筒部に包埋されており、
前記バックヨークの内周面と前記コイルユニットの外周面との間に存在する前記ホルダ円筒部の一部分が前記スペーサを構成する。
本発明の一態様のトルク測定装置では、前記ホルダは、前記コイルユニットの内周面よりも径方向内側に位置する内側保護部を有する。
本発明の一態様のトルク測定装置では、前記ホルダは、前記コイルユニットの径方向内側に配置された円筒状の内側円筒部を有し、該内側円筒部が前記内側保護部を構成する。
本発明の一態様のトルク測定装置では、前記ホルダは、前記ホルダ円筒部の軸方向両側の端部のうちの少なくともいずれか一方から径方向内側に向けて突出し、かつ、径方向内端部が前記コイルユニットの内周面よりも径方向内側に位置する内向鍔部を有し、該内向鍔部の前記径方向内端部が前記内側保護部を構成する。
本発明の一態様のトルク測定装置では、前記ホルダは、円筒状のホルダ円筒部を有し、前記コイルユニットは、前記ホルダ円筒部に包埋されており、前記バックヨークは、前記ホルダ円筒部に外嵌されており、前記コイルユニットの外周面と前記バックヨークの内周面との間に存在する前記ホルダ円筒部の一部分が前記スペーサを構成し、前記ホルダ円筒部のうちで前記コイルユニットの内周面よりも径方向内側に位置する部分が前記内側保護部を構成する。
本発明の一態様のトルク測定装置では、前記コイルユニットが、フレキシブル基板により構成されている。
本発明の一態様のトルク測定装置では、前記コイルユニットが、フレキシブル基板により構成されており、前記フレキシブル基板に固定された帯板状部材が、前記コイルユニットの外周面と前記バックヨークの内周面との間に挟持されており、該帯板状部材が前記スペーサを構成する。
本発明の一態様のトルク測定装置によれば、使用時の温度変化に伴う出力電圧の補正を容易化することができる。
図1は、本発明の実施の形態の第1例のトルク測定装置の断面図である。 図2(a)は、第1例のコイルユニットを構成するフレキシブル基板の展開図であり、図2(b)は、該フレキシブル基板を図2(a)の下方から見た図である。 図3は、第1例のコイルユニットの検出コイルを径方向外側から見た展開図である。 図4(a)~図4(d)は、第1例のコイルユニットの検出コイルを構成する第1分割コイル、第2分割コイル、第3分割コイル、および第4分割コイルを、それぞれ単体の状態で径方向外側から見た展開図である。 図5は、第1例の電子回路を示す図である。 図6は、第1例のトルク測定装置に関して、コイルユニットの外周面とバックヨークの内周面との間の径方向のクリアランスCと、電子回路の出力電圧Vとの関係を概念的に示す線図である。 図7は、本発明の実施の形態の第2例のトルク測定装置の断面図である。 図8は、本発明の実施の形態の第3例のトルク測定装置の断面図である。 図9は、本発明の実施の形態の第4例のトルク測定装置の断面図である。 図10は、本発明の実施の形態の第5例のトルク測定装置の断面図である。 図11は、本発明の実施の形態の第6例のトルク測定装置の断面図である。 図12は、本発明の実施の形態の第7例のトルク測定装置の断面図である。 図13は、本発明の実施の形態の第8例のトルク測定装置の断面図である。 図14は、本発明の実施の形態の第9例のトルク測定装置の断面図である。 図15(a)は、第9例のコイルユニットを構成するフレキシブル基板の展開図であり、図15(b)は、該フレキシブル基板を図15(a)の下方から見た図である。 図16(a)は、本発明の実施の形態の第10例のトルク測定装置の断面図であり、図16(b)は、該トルク測定装置を図16(a)の右側から見た図である。 図17(a)は、第10例のコイルユニットを構成するフレキシブル基板の展開図であり、図17(b)は、該フレキシブル基板を図17(a)の下方から見た図である。
[第1例]
本発明の実施の形態の第1例について、図1~図6を用いて説明する。
本例のトルク測定装置1は、回転軸2により伝達しているトルクを測定する装置であり、各種の機械装置に組み込んで用いることができる。本例のトルク測定装置1を組み込む機械装置の具体例として、自動車のパワートレインを構成する機械装置、たとえば、オートマチックトランスミッション(AT)、ベルト式無段変速機、トロイダル型無段変速機、オートマチックマニュアルトランスミッション(AMT)、デュアルクラッチトランスミッション(DCT)などの車側の制御で変速を行うトランスミッション、またはトランスファー、マニュアルトランスミッション(MT)などが挙げられる。対象となる車両の駆動方式、すなわち、FF、FR、MR、RR、4WDなどの方式は、特に問わない。本例のトルク測定装置1を組み込む機械装置の具体例として、さらに、風車、鉄道車両、鉄鋼の圧延機などを構成する減速機、増速機などの、歯車で動力軸の回転数を変化させる装置が挙げられる。
本例では、回転軸2は、上述したようなパワートレインを構成する機械装置に組み込まれる回転軸であり、使用時にも回転しない不図示のケーシングに対し、不図示の転がり軸受により回転可能に支持されており、伝達するトルクに応じて透磁率が変化する磁歪効果部を有する。
回転軸2は、軸方向中間部に、図1に示された中間軸部3を有する。中間軸部3の外周面は、円筒面により構成されている。本例では、回転軸2の中間軸部3を磁歪効果部として機能させる。このために、回転軸2を磁性金属により構成している。回転軸2を構成する磁性金属としては、たとえば、JISに規定されている、SCr420、SCM420などの浸炭鋼、S45Cなどの炭素鋼といった、各種磁性鋼を用いることができる。
回転軸2にトルクが加わり、中間軸部3に捩れ変形が生じると、中間軸部3にトルクに応じた応力、すなわち、軸方向に対して+45 ゜方向の引っ張り応力、および、軸方向に対して-45゜方向の圧縮応力が作用する。これに伴い、逆磁歪効果によって、中間軸部3の各方向の透磁率が変化する。
本発明を実施する場合には、中間軸部3の外周面のうち、トルク測定装置1の検出コイル8を対向させる部分に、ショットピーニング処理を施すことによって圧縮加工硬化層を形成し、該部分の機械的特性および磁気的特性を改善することもできる。このようにすれば、トルク測定装置1によるトルク測定の感度およびヒステリシスを改善することができる。
本発明を実施する場合には、中間軸部3を磁歪効果部として機能させる代わりに、中間軸部3の外周面に、磁歪効果部として機能する磁歪材を固定することもできる。具体的には、円環状に構成された磁歪材を中間軸部3に外嵌固定したり、めっきなどの被膜により構成された磁歪材やフィルム状の磁歪材を中間軸部3の外周面に固定したりすることができる。
本例のトルク測定装置1は、コイルユニット4と、バックヨーク5と、ホルダ6と、電子回路7とを備える。本例のトルク測定装置1は、全体を円環状に構成されており、中間軸部3の周囲に同軸に配置された状態で、前記ケーシングに支持固定されている。
コイルユニット4は、中間軸部3の透磁率の変化に対応して電圧を変化させる検出コイル8を有し、かつ、全体を円筒状に構成されている。コイルユニット4は、中間軸部3の周囲に同軸に配置されている。
本例では、コイルユニット4は、ベースフィルムおよび該ベースフィルムに保持されたプリント配線(導体)を備える、フレキシブル基板(FPC)により構成されている。具体的には、図2に示すような帯板状のフレキシブル基板9を円筒状に丸め、かつ、該フレキシブル基板9の長さ方向の両端部をたとえば接着して接合することにより構成されている。本例では、検出コイル8は、フレキシブル基板9に備えられた第1分割コイル10、第2分割コイル11、第3分割コイル12、および第4分割コイル13からなる。すなわち、フレキシブル基板9は、板厚方向に積層された4つの配線層を有し、これらの配線層に、それぞれがプリント配線により構成された、第1分割コイル10、第2分割コイル11、第3分割コイル12、および第4分割コイル13が配置されている。これらの分割コイル10~13は、帯板状のフレキシブル基板9を円筒状に丸めた状態、すなわち、円筒状のコイルユニット4を構成した状態で、径方向内側から、第1分割コイル10、第2分割コイル11、第3分割コイル12、および第4分割コイル13の順番で配置されている。
図3は、検出コイル8を、コイルユニット4の径方向外側から見た展開図を示している。図4(a)~図4(d)は、検出コイル8を構成する第1分割コイル10、第2分割コイル11、第3分割コイル12、および第4分割コイル13のそれぞれを、コイルユニット4の径方向外側から見た展開図を示している。
第1分割コイル10は、図4(a)に示すように、円周方向に関して等ピッチに並べて配置された複数個のコイル片14を備える。これらのコイル片14は、径方向から見て平行四辺形の形状を有しており、かつ、中間軸部3の軸方向に対して+45゜傾斜した配線を含んで構成されている。円周方向に隣り合うコイル片14は、不図示のプリント配線などの導体により直列に接続されている。すなわち、図4(a)において、コイル片14は、模式的に示されており、全周がつながっているように図示されているが、実際には、コイル片14の周方向の一部に、不連続部が存在する。コイル片14は、この不連続部を挟んで離隔した2つの端部を有する。円周方向に隣り合うコイル片14は、互いの1つの端部同士を不図示のプリント配線などの導体により接続することで、直列に接続されている。これらの点については、以下の第2分割コイル11~第4分割コイル13でも同様である。
第2分割コイル11は、図4(b)に示すように、円周方向に関して等ピッチに並べて配置された複数個のコイル片15を備える。これらのコイル片15は、径方向から見て平行四辺形の形状を有しており、かつ、中間軸部3の軸方向に対して-45゜傾斜した配線を含んで構成されている。円周方向に隣り合うコイル片15は、不図示のプリント配線などの導体により直列に接続されている。
第3分割コイル12は、図4(c)に示すように、円周方向に関して等ピッチに並べて配置された複数個のコイル片16を備える。これらのコイル片16は、径方向から見て平行四辺形の形状を有しており、かつ、中間軸部3の軸方向に対して-45゜傾斜した配線を含んで構成されている。円周方向に隣り合うコイル片16は、不図示のプリント配線などの導体により直列に接続されている。
第4分割コイル13は、図4(d)に示すように、円周方向に関して等ピッチに並べて配置された複数個のコイル片17を備える。これらのコイル片17は、径方向から見て平行四辺形の形状を有しており、かつ、中間軸部3の軸方向に対して+45゜傾斜した配線を含んで構成されている。円周方向に隣り合うコイル片17は、不図示のプリント配線などの導体により直列に接続されている。
本発明を実施する場合、第1分割コイル10、第2分割コイル11、第3分割コイル12、および第4分割コイル13を、円筒状に構成されたボビンなどの支持部材に配線を巻き付けることにより構成することもできる。また、本発明を実施する場合、検出コイルを構成する第1分割コイル、第2分割コイル、第3分割コイル、および第4分割コイルの具体的な形状および配置に関する構成は、本例の構成に限らず、従来から知られている各種の構成を採用することができる。
バックヨーク5は、検出コイル8により発生する磁束の磁路となる部材である。バックヨーク5は、軟鋼などの磁性材により、全体を円筒状に構成されている。バックヨーク5は、コイルユニット4の周囲に同軸に配置されている。
本例では、この状態で、コイルユニット4とバックヨーク5との間には、図1に示すように、軸方向にわたって、径方向のクリアランスCが設けられている。すなわち、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面とが、クリアランスCの分だけ、径方向に離隔している。径方向のクリアランスCについては、さらに後述する。本例では、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間に、何も配置されておらず、円筒状の空間が存在している。すなわち、本例では、径方向のクリアランスCは、この円筒状の空間により構成される。
ホルダ6は、コイルユニット4およびバックヨーク5を保持する部材である。本例では、ホルダ6は、合成樹脂により全体を円環状に構成されており、L字形の断面形状を有する。ホルダ6は、コイルユニット4の径方向内側に配置された円筒状の内側円筒部20と、内側円筒部20の軸方向一方側(図1における左側)の端部から径方向外側に向けて伸長する円輪状のホルダ円輪部21とを有する。本例では、内側円筒部20が、コイルユニット4の内周面よりも径方向内側に位置する内側保護部を構成する。本例では、ホルダ円輪部21は、径方向内側の半部を構成する厚肉部22と、径方向外側の半部を構成する薄肉部23とを有する。ホルダ6は、厚肉部22の軸方向他方側(図1における右側)の側面と薄肉部23の軸方向他方側の側面とを接続する、径方向外側を向いた円筒面状の段部24を有する。ホルダ6は、回転軸2の中間軸部3の周囲に同軸に配置された状態で、前記ケーシングに支持固定されている。
本例では、コイルユニット4は、接着などによって、内側円筒部20に径方向のがたつきなく外嵌固定されている。バックヨーク5は、軸方向一方側(図1における左側)の端部を段部24に締り嵌め、接着などによって、径方向のがたつきなく外嵌固定されている。
電子回路7は、検出コイル8を含み、かつ、検出コイル8の電圧に応じた出力電圧を発生させる。
本例では、電子回路7は、図5に示すように、第1分割コイル10、第2分割コイル11、第3分割コイル12、および第4分割コイル13を4辺に配置したブリッジ回路により構成されている。電子回路7は、第1分割コイル10、第2分割コイル11、第3分割コイル12、および第4分割コイル13のほか、A点とB点との間に交流電圧を印加するための発振器18と、C点とD点との間の電位差である中点電圧(差動電圧)を検出および増幅するためのロックイン増幅器19とを含んで構成されている。電子回路7を構成する各部品のうち、検出コイル8以外の部品は、たとえば、フレキシブル基板9に固定したり、図示しない別の基板に固定したりすることができる。
本例のトルク測定装置1の使用時には、発振器18により、電子回路7のA点とB点との間に交流電圧を印加し、第1分割コイル10、第2分割コイル11、第3分割コイル12、および第4分割コイル13に交流電流を流す。すると、第1分割コイル10、第2分割コイル11、第3分割コイル12、および第4分割コイル13には、図4(a)~図4(d)に矢印α1、α2、α3、α4で示すように、円周方向に隣り合うコイル片14、15、16、17同士で互いに逆向きの電流が流れる。言い換えれば、このような向きの電流が流れるように、円周方向に隣り合うコイル片14、15、16、17同士が接続されている。この結果、第1分割コイル10、第2分割コイル11、第3分割コイル12、および第4分割コイル13の周囲に交流磁界が発生し、この交流磁界の磁束の一部が、中間軸部3の表層部を通過する。
この状態で、中間軸部3に、図1に矢印CWで示す方向のトルクTが加わると、回転軸2には、軸方向に対して+45゜方向の引っ張り応力(+σ)と、軸方向に対して-45゜方向の圧縮応力(-σ)とが作用する。そして、逆磁歪効果により、引っ張り応力(+σ)が作用する方向である+45゜方向では、中間軸部3の透磁率が増加し、圧縮応力(-σ)が作用する方向である-45゜方向では、中間軸部3の透磁率が減少する。
一方、第1分割コイル10および第4分割コイル13は、中間軸部3の軸方向に対して+45゜傾斜した配線を含んで構成されており、該配線の周囲に発生する交流磁界の磁束の一部は、中間軸部3の表層部を、透磁率が減少した方向である-45゜方向に通過する。このため、第1分割コイル10および第4分割コイル13のインダクタンスは、それぞれ減少する。また、第2分割コイル11および第3分割コイル12は、中間軸部3の軸方向に対して-45゜傾斜した配線を含んで構成されており、該配線の周囲に発生する交流磁界の磁束の一部は、中間軸部3の表層部を、透磁率が増加した方向である+45゜方向に通過する。このため、第3分割コイル12および第4分割コイル13のインダクタンスは、それぞれ増大する。
これに対し、中間軸部3に、図1に矢印CCWで示す方向のトルクTが加わると、上述した場合とは逆の作用により、第1分割コイル10および第4分割コイル13のインダクタンスが増大し、第2分割コイル11および第3分割コイル12のインダクタンスが減少する。
いずれにしても、電子回路7では、C点とD点との間の電位差である中点電圧をロックイン増幅器19により検出および増幅することによって、回転軸2に負荷されるトルクTの方向および大きさに応じた出力電圧Vが得られるようになっている。
本例のトルク測定装置1では、使用時の温度変化により、トルク測定装置1を構成する各部品に膨張または収縮が生じる。これに伴い、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間に存在する径方向のクリアランスCが変化し、これに伴って、電子回路7の出力電圧Vが変化する。
図6は、本例のトルク測定装置1に関して、径方向のクリアランスCと電子回路7の出力電圧Vとの関係を概念的に示す線図である。なお、図6に示した線図は、横軸の数値を含めて、例示である。図6に示す線図は、シミュレーションによる解析、または、実験に基づいて取得することができる。この線図に示されるように、径方向のクリアランスCの範囲には、径方向のクリアランスCの変化と電子回路7の出力電圧Vの変化との間に線形性が示される範囲X1が存在し、該範囲X1の両側には、径方向のクリアランスCの変化と電子回路7の出力電圧Vの変化との間に非線形性が示される範囲X2、X3が存在する。
すなわち、径方向のクリアランスCが所定値よりも小さい範囲X2、または、径方向のクリアランスCが所定値よりも大きい範囲X3では、使用時の温度変化に伴う径方向のクリアランスCの変化に対して、電子回路7の出力電圧Vの変化が、非線形的、すなわち非直線的な変化になる。これに対して、径方向のクリアランスCが、範囲X2と範囲X3との間に挟まれた中間の範囲X1では、使用時の温度変化に伴う径方向のクリアランスCの変化に対して、電子回路7の出力電圧Vの変化が、線形的、すなわち直線的な変化になる。このため、クリアランスCの変化に対する出力電圧Vの補正値も線形的な変化となり、補正を容易かつ正確に行いやすくなる。
そこで、本例のトルク測定装置1では、使用時の温度変化に伴う径方向のクリアランスCの変化範囲△Xが、径方向のクリアランスCの変化に対して電子回路7の出力電圧Vの変化が線形的な変化となる範囲X1に収まるように規制されている。具体的には、変化範囲△Xが、範囲X1(図示の例では、0.2mm~0.8mm)内に収まるように、常温での径方向のクリアランスCが設定されている。
以上のように、本例のトルク測定装置1では、使用時の温度変化に伴う径方向のクリアランスCの変化範囲△Xが、径方向のクリアランスCの変化に対する電子回路7の出力電圧Vの変化が線形的な変化となる範囲X1に収まるように規制されている。このため、使用時の温度変化に伴う電子回路7の出力電圧Vの変化を、別途検出した温度を利用して、容易に補正することができる。すなわち、たとえば温度変化によるクリアランスCを算出して、当該クリアランスCに該当する出力電圧Vを基準にしてトルクTを測定することができる。
本例では、コイルユニット4の径方向内側に内側円筒部20が配置されている。このため、トルク測定装置1を回転軸2の周囲に組み付ける際に、コイルユニット4の内周面が回転軸2の外周面にぶつかることを、内側円筒部20により防ぐことができる。
[第2例]
本発明の実施の形態の第2例について、図7を用いて説明する。
本例のトルク測定装置1aでは、ホルダ6aは、円筒状のホルダ円筒部25と、ホルダ円筒部25の軸方向一方側(図7における左側)の端部から径方向外側に向けて伸長する円輪状のホルダ円輪部21aとを有する。ホルダ円輪部21aは、全体的に均一な板厚を有する。コイルユニット4は、ホルダ円筒部25に径方向のがたつきなく内嵌固定されている。バックヨーク5は、ホルダ円筒部25に径方向のがたつきなく外嵌固定されている。すなわち、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間に、スペーサに相当するホルダ円筒部25が挟持されており、ホルダ円筒部25により径方向のクリアランスCが構成されている。
本例では、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間に、ホルダ円筒部25が挟持されているため、コイルユニット4とバックヨーク5との同軸性を確保しやすく、かつ、該同軸性を維持しやすい。なお、本例の変形例として、ホルダがホルダ円輪部を有しない構成、すなわち、ホルダがホルダ円筒部のみを有する構成を採用することも可能であり、かかる変形例も本発明の範囲にある。その他の構成および作用効果は、第1例と同様である。
[第3例]
本発明の実施の形態の第3例について、図8を用いて説明する。
本例のトルク測定装置1bでは、ホルダ6bは、ホルダ円筒部25の軸方向両側の端部から径方向内側に向けて突出した2つの内向鍔部26を全周にわたり有する。本例では、コイルユニット4は、軸方向に関して2つの内向鍔部26の間に配置されている。2つの内向鍔部26のそれぞれの内径は、コイルユニット4の内径よりも小さい。すなわち、これらの内向鍔部26の径方向内端部は、コイルユニット4の内周面よりも径方向内側に位置する。本例では、これらの内向鍔部26の径方向内端部が、内側保護部を構成する。
本例では、2つの内向鍔部26のそれぞれの径方向内端部がコイルユニット4の内周面よりも径方向内側に位置するため、トルク測定装置1bを回転軸2の周囲に組み付ける際に、コイルユニット4の内周面が回転軸2の外周面にぶつかることを、2つの内向鍔部26の径方向内端部により防ぐことができる。ただし、本例の変形例として、2つの内向鍔部のうちのいずれか一方を省略した構成、すなわち、ホルダをT字形あるいはクランク形の断面形状を有するように構成し、ホルダ円筒部の軸方向一方側の端部(基端部)あるいは軸方向他方側の端部(先端部)のいずれかから、径方向内側に向けて突出した内向鍔部を設けることも可能であり、かかる変形例も本発明の範囲にある。その他の構成および作用効果は、第1例および第2例と同様である。
[第4例]
本発明の実施の形態の第4例について、図9を用いて説明する。
本例のトルク測定装置1cでは、ホルダ6cを構成するホルダ円筒部25は、ホルダ円輪部21aの径方向中間部から軸方向に伸長している。ホルダ6cは、ホルダ円筒部25の径方向内側に、ホルダ円輪部21aの径方向内端部から軸方向に伸長し、かつ、ホルダ円筒部25と同軸に配置された円筒状の内側円筒部20を有する。
本例では、コイルユニット4は、ホルダ円筒部25の内周面と内側円筒部20の外周面との間に、径方向のがたつきなく挿入されている。
本例では、ホルダ6cに対するコイルユニット4の組み付け作業を、ホルダ円筒部25の内周面と内側円筒部20の外周面との間にコイルユニット4を軸方向から挿入することにより行えるため、該組み付け作業を容易に行うことができる。なお、本例の変形例として、ホルダ円筒部25の径方向外側に、ホルダ円輪部21aの径方向中間部から軸方向に伸長し、かつ、ホルダ円筒部25と同軸に配置された円筒状の外側円筒部を設けて、バックヨーク5をホルダ円筒部25の外周面と外側円筒部の内周面との間に、径方向のがたつきなく挿入することも可能である。その他の構成および作用効果は、第1例および第2例と同様である。
[第5例]
本発明の実施の形態の第5例について、図10を用いて説明する。
本例のトルク測定装置1dでは、ホルダ6dは、ゴムを含むエラストマー、合成樹脂などの非導電材により構成されており、円筒状のホルダ円筒部25aを有し、具体的には、ホルダ円筒部25aのみからなる。本例では、バックヨーク5は、ホルダ円筒部25aと同軸に配置された状態で、ホルダ円筒部25aに包埋されている。これにより、バックヨーク5の表面全体がホルダ円筒部25aにより覆われている。コイルユニット4は、ホルダ円筒部25aの内周面に径方向のがたつきなく内嵌固定されている。本例では、ホルダ円筒部25aのうち、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間に挟持された部分である円筒状の被挟持部27が、スペーサに相当し、クリアランスCを構成している。
本例では、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間に、被挟持部27が挟持されているため、コイルユニット4とバックヨーク5との同軸性を確保しやすく、かつ、該同軸性を維持しやすい。なお、本例の変形例として、ホルダ円筒部の軸方向両側の一方または両方の端部から径方向内側に向けて突出した内向鍔部を備え、この内向鍔部の径方向内端部を、コイルユニットの内周面よりも径方向内側に位置させる構成を採用することもできる。その他の構成および作用効果は、第1例と同様である。
[第6例]
本発明の実施の形態の第6例について、図11を用いて説明する。
本例のトルク測定装置1eでは、ホルダ6eは、ホルダ円筒部25aに加えて、ホルダ円筒部25aの軸方向一方側(図11における左側)の端部から径方向外側に向けて突出した外向鍔部28を全周にわたり有する。
本例では、たとえば、ケーシング29の内周面にホルダ円筒部25aを内嵌し、かつ、ケーシング29の軸方向側面30に外向鍔部28を突き当てることで、ケーシング29に対してトルク測定装置1eを軸方向に位置決めすることができる。その他の構成および作用効果は、第5例と同様である。
[第7例]
本発明の実施の形態の第7例について、図12を用いて説明する。
本例のトルク測定装置1fでは、ホルダ6fは、ゴムを含むエラストマー製であり、ホルダ円筒部25aに加えて、ホルダ円筒部25aの軸方向両側の端部から径方向外側に向けて突出した2つの外向鍔部28を全周にわたり有する。
本例では、たとえば、ケーシング29aの軸方向一部分から全周にわたり径方向内側に向けて突出した凸部31の内周面にホルダ円筒部25aを内嵌し、かつ、凸部31を2つの外向鍔部28により軸方向両側から挟持することで、ケーシング29aに対してトルク測定装置1fを軸方向に位置決めすることができる。なお、凸部31の内周面にホルダ円筒部25aを内嵌する作業を行う際には、2つの外向鍔部28のうちのいずれか一方を弾性的に縮径させながら凸部31の径方向内側を軸方向に通過させる。その他の構成および作用効果は、第5例と同様である。
[第8例]
本発明の実施の形態の第8例について、図13を用いて説明する。
本例のトルク測定装置1gでは、ホルダ6gは、ゴムを含むエラストマー、合成樹脂などの非導電材により全体を円筒状に構成されており、円筒状のホルダ円筒部25bを有し、具体的には、ホルダ円筒部25bのみからなる。本例では、コイルユニット4は、ホルダ円筒部25bと同軸に配置された状態で、ホルダ円筒部25bに包埋されている。これにより、コイルユニット4の表面全体がホルダ円筒部25bにより覆われている。ホルダ円筒部25bは、外周面の軸方向中間部に凹部32を全周にわたり有する。本例では、バックヨーク5は、径方向内側部分をホルダ6gの凹部32に係合させた状態で、ホルダ円筒部25bに外嵌されることで、ホルダ円筒部25bと同軸に配置されている。本例では、ホルダ円筒部25bのうち、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間に挟持された部分である円筒状の被挟持部27aが、スペーサに相当し、クリアランスCを構成する。また、ホルダ円筒部25bのうち、コイルユニット4の内周面よりも径方向内側に位置する部分である円筒状の径方向内端部33が内側保護部を構成する。
本例では、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間に、被挟持部27aが挟持されているため、コイルユニット4とバックヨーク5との同軸性を確保しやすく、かつ、該同軸性を維持しやすい。バックヨーク5の径方向内側部分をホルダ6gの凹部32に係合させているため、ホルダ6gに対してバックヨーク5を軸方向に位置決めすることが容易となる。本例では、トルク測定装置1gを回転軸2の周囲に組み付ける際に、コイルユニット4の内周面が回転軸2の外周面にぶつかることを、ホルダ円筒部25bの径方向内端部33により防ぐことができる。その他の構成および作用効果は、第1例と同様である。
[第9例]
本発明の実施の形態の第9例について、図14および図15を用いて説明する。
本例のトルク測定装置1hでは、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間に、ゴムを含むエラストマーにより円筒状に構成されたスペーサ34が挟持されている。本例では、スペーサ34は、図15(a)および図15(b)に示すように、コイルユニット4を構成する帯板状のフレキシブル基板9の板厚方向の両側面のうち、コイルユニット4の外周面となる側(図15(b)における上側)の側面である片側面に全長にわたり接着固定された帯板状部材35により構成されている。すなわち、スペーサ34は、フレキシブル基板9と一緒に円筒状に丸められた帯板状部材35により構成されている。
より具体的には、本例では、スペーサ34は、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間の軸方向一方側(図14における左側)の端部に配置されている。このため、本例では、スペーサ34を構成する帯板状部材35は、フレキシブル基板9の片側面のうち、幅方向に関して検出コイル8から外れた一方側(図15(a)における下側)の端部に接着固定されている。したがって、本例では、クリアランスCは、スペーサ34、および、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間にある円筒状の空間により構成される。ただし、本発明を実施する場合、スペーサは、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間のうち、軸方向中間部、軸方向他方側(図14における右側)の端部、あるいは軸方向の全範囲などの、本例と異なる軸方向位置や軸方向範囲に配置することもできる。なお、本例では、ホルダ6hを構成するホルダ円輪部21aは、全体的に均一な板厚を有する。
本例では、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間にスペーサ34が挟持されているため、コイルユニット4とバックヨーク5との同軸性を確保しやすく、かつ、該同軸性を維持しやすい。その他の構成および作用効果は、第1例と同様である。
[第10例]
本発明の実施の形態の第10例について、図16および図17を用いて説明する。
本例のトルク測定装置1iでは、ゴムを含むエラストマーにより円筒状に構成されたスペーサ34aは、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間のうち、軸方向の全範囲に配置されている。したがって、本例では、クリアランスCは、スペーサ34aにより構成されている。本例では、スペーサ34aは、図17(a)および図17(b)に示すような、帯板状部材35aにより構成されている。帯板状部材35aの長手方向の一方側(図17(a)および図17(b)の左側)の端部は、コイルユニット4を構成する帯板状のフレキシブル基板9の長手方向の一方側(図17(a)および図17(b)の右側)の端部に接着固定されている。
スペーサ34aは、図16(b)に示すように、フレキシブル基板9を円筒状に丸めることにより構成された円筒状のコイルユニット4の外周面上において、帯板状部材35aを円筒状に丸めることにより構成されている。換言すれば、本例では、ホルダ6aを構成するホルダ円筒部25の外周面にフレキシブル基板9を円筒状に巻き付けることにより円筒状のコイルユニット4を構成した後、コイルユニット4の外周面に帯板状部材35aを円筒状に巻き付けることより円筒状のスペーサ34aを構成している。
本例の場合も、コイルユニット4の外周面とバックヨーク5の内周面との間にスペーサ34aが挟持されているため、コイルユニット4とバックヨーク5との同軸性を確保しやすく、かつ、該同軸性を維持しやすい。その他の構成および作用効果は、第9例と同様である。
上述した各実施の形態の構造は、矛盾が生じない範囲で、適宜組み合わせて実施することができる。
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1i トルク測定装置
2 回転軸
3 中間軸部
4 コイルユニット
5 バックヨーク
6、6a、6b、6c、6d、6e、6f、6g、6h ホルダ
7 電子回路
8 検出コイル
9 フレキシブル基板
10 第1分割コイル
11 第2分割コイル
12 第3分割コイル
13 第4分割コイル
14 コイル片
15 コイル片
16 コイル片
17 コイル片
18 発振器
19 ロックイン増幅器
20 内側円筒部
21、21a ホルダ円輪部
22 厚肉部
23 薄肉部
24 段部
25、25a、25b ホルダ円筒部
26 内向鍔部
27、27a 被挟持部
28 外向鍔部
29 ケーシング
30 軸方向側面
31 凸部
32 凹部
33 径方向内端部
34、34a スペーサ
35、35a 帯板状部材

Claims (10)

  1. 伝達するトルクに応じて透磁率が変化する磁歪効果部を有する回転軸のうち、前記磁歪効果部の透磁率の変化に対応して電圧を変化させる検出コイルを有し、かつ、全体を円筒状に構成されたコイルユニットと、
    円筒状に構成され、かつ、前記コイルユニットの周囲に同軸に配置されたバックヨークと、
    前記コイルユニットおよび前記バックヨークを保持するホルダと、
    前記検出コイルを含み、かつ、前記検出コイルの電圧に応じた出力電圧を発生させる電子回路と、を備え、
    前記コイルユニットの外周面と前記バックヨークの内周面との間に径方向のクリアランスが設けられており、
    使用時の温度変化に伴う前記クリアランスの変化範囲が、該クリアランスの変化に対して前記出力電圧の変化が線形的な変化となる範囲に規制されている、
    トルク測定装置。
  2. 前記コイルユニットの外周面と前記バックヨークの内周面との間に挟持されたスペーサを備え、該スペーサにより前記クリアランスが構成されている、請求項1に記載のトルク測定装置。
  3. 前記ホルダは、円筒状のホルダ円筒部を有し、該ホルダ円筒部が前記スペーサを構成し、
    前記コイルユニットは、前記ホルダ円筒部に内嵌されており、
    前記バックヨークは、前記ホルダ円筒部に外嵌されている、
    請求項2に記載のトルク測定装置。
  4. 前記ホルダは、円筒状のホルダ円筒部を有し、
    前記バックヨークは、前記ホルダ円筒部に包埋されており、
    前記バックヨークの内周面と前記コイルユニットの外周面との間に存在する前記ホルダ円筒部の一部分が前記スペーサを構成する、
    請求項2に記載のトルク測定装置。
  5. 前記ホルダは、前記コイルユニットの内周面よりも径方向内側に位置する内側保護部を有する、請求項1~4のうちのいずれかに記載のトルク測定装置。
  6. 前記ホルダは、前記コイルユニットの径方向内側に配置された円筒状の内側円筒部を有し、該内側円筒部が前記内側保護部を構成する、請求項5に記載のトルク測定装置。
  7. 前記ホルダは、前記ホルダ円筒部の軸方向両側の端部のうちの少なくともいずれか一方から径方向内側に向けて突出し、かつ、径方向内端部が前記コイルユニットの内周面よりも径方向内側に位置する内向鍔部を有し、該内向鍔部の前記径方向内端部が前記内側保護部を構成する、請求項3または4を引用する請求項5に記載のトルク測定装置。
  8. 前記ホルダは、円筒状のホルダ円筒部を有し、
    前記コイルユニットは、前記ホルダ円筒部に包埋されており、
    前記バックヨークは、前記ホルダ円筒部に外嵌されており、
    前記コイルユニットの外周面と前記バックヨークの内周面との間に存在する前記ホルダ円筒部の一部分が前記スペーサを構成し、
    前記ホルダ円筒部のうちで前記コイルユニットの内周面よりも径方向内側に位置する部分が前記内側保護部を構成する、
    請求項3を引用する請求項5に記載のトルク測定装置。
  9. 前記コイルユニットが、フレキシブル基板により構成されている、請求項1~8のうちのいずれかに記載のトルク測定装置。
  10. 前記コイルユニットが、フレキシブル基板により構成されており、
    前記フレキシブル基板に固定された帯板状部材が、前記コイルユニットの外周面と前記バックヨークの内周面との間に挟持されており、該帯板状部材が前記スペーサを構成する、
    請求項2、または、請求項2を引用する請求項6に記載のトルク測定装置。
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