JP2020094436A - 車両用ドアのアウトハンドル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長手方向一端部に被支持部を有するアウトハンドルと、被支持部を両側から挟む一対の脚部を有する支持部材と、脚部を両側から挟む一対の支持側壁を有するベースとを備え、脚部が支持側壁に係合されることでベースに組み付けられる支持部材に被支持部が回動可能に支持される車両用ドアのアウトハンドル装置において、アウトハンドルの無理引きによっても支持部材のベースへの組み付け状態が維持されるようにする。【解決手段】アウトハンドル14の被支持部および支持部材15間に、少なくともアウトハンドル14の引き操作時に支持部材15のベース16との係合を解除する側への変位を規制する規制手段26が設けられる。【選択図】 図11

Description

本発明は、長手方向一端部に被支持部を有して車両の前後方向に長く延びるアウトハンドルと、前記被支持部を両側から挟む一対の脚部を有する支持部材と、前記一対の脚部を両側から挟む一対の支持側壁を有してドアのアウターパネルの内側に取付けられるベースとを備え、前記脚部が前記支持側壁に係合されることで前記ベースに組み付けられる前記支持部材に、前記被支持部が回動可能に支持される車両用ドアのアウトハンドル装置に関する。
このような車両用ドアのアウトハンドル装置は、特許文献1で既に知られている。
特許第5153742号公報
ところでアウトハンドルの被支持部を回動可能に支持する支持部材は、ベースが有する一対の支持側壁への係合によってベースに組み付けられており、上記特許文献1で開示されたものでは、アウトハンドルを通常の操作位置よりもさらに引くように無理引き操作すると、ベースの支持側壁への支持部材の係合部に大きな力が加わり、支持部材が有する一対の脚部が内側に撓んで支持側壁との係合が解除されてしまう可能性がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、アウトハンドルの無理引きによっても支持部材のベースへの組み付け状態が維持されるようにした車両用ドアのアウトハンドル装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、長手方向一端部に被支持部を有して車両の前後方向に長く延びるアウトハンドルと、前記被支持部を両側から挟む一対の脚部を有する支持部材と、前記一対の脚部を両側から挟む一対の支持側壁を有してドアのアウターパネルの内側に取付けられるベースとを備え、前記脚部が前記支持側壁に係合されることで前記ベースに組み付けられる前記支持部材に、前記被支持部が回動可能に支持される車両用ドアのアウトハンドル装置において、前記アウトハンドルの前記被支持部および前記支持部材間に、少なくとも前記アウトハンドルの引き操作時に前記支持部材の前記ベースとの係合を解除する側への変位を規制する規制手段が設けられることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記規制手段が、前記支持部材が有する前記一対の脚部にそれぞれ突設される規制突部と、前記アウトハンドルの引き操作時に一対の前記規制突部間に介在するようにして前記被支持部に設けられる介挿部とから成ることを第2の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、少なくともアウトハンドルの引き操作時には、規制手段の働きによって支持部材がベースとの係合を解除する側に変位することは規制されるので、アウトハンドルの無理引きによって支持部材およびベースの係合部に大きな力が加わったとしても支持部材のベースへの係合状態が解除されてしまうことはなく、支持部材のベースへの組み付け状態を維持することができる。
また本発明の第2の特徴によれば、支持部材の脚部に突設される一対の規制突部と、アウトハンドルの引き操作時に一対の規制突部間に介在するようにして被支持部に設けられる介挿部とで規制手段が構成され、アウトハンドルの引き操作時だけに規制手段がその機能を発揮するので、ベースへの支持部材を介してのアウトハンドルの組み付け時やメンテナンス時に規制手段が邪魔になることはなく、アウトハンドルの着脱を容易に行なうことができる。
車両用ドアの部分斜視図である。 支持部材を介してアウトハンドルがベースに支持された状態を示す斜視図である。 アウトハンドルの要部斜視図である。 ベースの要部斜視図である。 図2の5矢視図である。 支持部材の斜視図である。 図5の7−7線断面図である。 支持部材が組付け前保持位置にある状態での図2に対応した斜視図である。 支持部材が組付け前保持位置にある状態での図7に対応した断面図である。 図7の10−10線断面図である。 アウトハンドルを引き操作したときの図10に対応した断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
先ず図1および図2において、乗用車両が備えるサイドドアである車両用ドア12のアウターパネル13には、本発明に従うアウトハンドル装置が設けられており、このアウトハンドル装置は、車両の前後方向に長く延びるアウトハンドル14と、当該アウトハンドル14を回動可能に支持する支持部材15と、前記アウターパネル13の内側に取付けられるベース16とを備え、前記支持部材15は前記ベース16に組み付けられる。
図3を併せて参照して、前記アウトハンドル14は、前記アウターパネル13の外側に配置されて車両前後方向に延びる操作部14aと、この操作部14aの長手方向一端側に連設されて略L字状に屈曲した支持腕部14bとを有して合成樹脂によって形成され、前記支持腕部14bは、前記アウターパネル13内に突入される。
前記支持腕部14bの先端寄り中間部には嵌合孔17が設けられており、この支持腕部14bのうち前記嵌合孔17よりも先端側の端部が、前記支持部材15で回動可能に支持される被支持部14cとして形成される。すなわち前記アウトハンドル14は、その長手方向一端部に、被支持部14cを有するように形成される。
図4および図5を併せて参照して、前記ベース16は、前記被支持部14cを含む前記支持腕部14bを両側から挟んで前記アウトハンドル14の長手方向に沿って延びる一対の支持側壁16aと、車両前後方向で一対の前記支持側壁16aの前端部の前記アウターパネル13とは反対側の端部間を連結する第1の連結壁16bと、当該第1の連結壁16bから後方に間隔をあけた位置で一対の前記支持側壁16aの前記アウターパネル13とは反対側の端部間を連結する第2の連結壁16cとを一体に有し、第1および第2の連結壁16b,16cと、一対の前記支持側壁16aとで矩形の開口部18が形成される。
前記第1の連結壁16bの前端部には第1の補強壁16dが前記アウターパネル13とは反対側に突出するようにして一体に設けられ、前記開口部18を跨いで前記第1の連結壁16bおよび前記第2の連結壁16cを結ぶ第2の補強壁16eが、前記第1の補強壁16dの中央部に略T字状をなすように連なりつつ前記第1および前記第2の連結壁16b,16cに一体に連設され、当該第2の補強壁16eは、前記第1および前記第2の連結壁16b,16cに対応する部分ではそれらの連結壁16b,16cから前記アウターパネル13とは反対側に突出する。
また車両前後方向で前記第1の連結壁16bの後端部には、一対の前記支持側壁16aの長手方向と直交する平面に沿うとともにそれらの支持側壁16a間の中央部に配置される弾性壁16fの基端部が一体に連設され、当該弾性壁16fは、前記ベース16の前記アウターパネル13への取付け状態で前記第1の連結壁16bから前記アウターパネル13に近接する側に延出される。
図6および図7を併せて参照して、前記支持部材15は、一対の前記支持側壁16aで回動可能に支持される一対の支軸15bが両側方に突出するように設けられる回動基部15aと、先端部が相互に近接するように撓むことを可能としつつ基端部が前記回動基部15aに連設されて前記両支持側壁16aの内側に配置される一対の脚部15cと、前記アウトハンドル14における前記支持腕部14bの一端すなわち前記被支持部14cを当接させることを可能としつつ前記両脚部15cの中間部に車両前後方向に沿う後方に向けて突出するようにそれぞれ形成される当接受け部15dと、前記回動基部15aから前記脚部15cの延出方向とほぼ直交しつつ前記当接受け部15dに連なりつつ車両前後方向に沿う後方側に延出する連結腕部15eと、前記アウトハンドル14における前記支持腕部14bの前記嵌合孔17に嵌合されるとともに前記当接受け部15dとの間で前記被支持部14cを抱持するようにして前記連結腕部15eの先端部に連設される嵌合部15fと、前記連結腕部15eの先端部から前記ベース16の前記支持側壁16a側に突出する一対の第1係合突部15gと、前記脚部15cの先端寄り中間部から前記ベース16の前記支持側壁16a側にそれぞれ突出する第2係合突部15hと、前記回動基部15aから車両前後方向に沿う前方に向けて突出する姿勢保持突部15iとを一体に有する。
前記ベース16を前記アウターパネル13に取付けた状態での前記支持側壁16aの前部の前記アウターパネル13側端部には、支持孔20と、当該支持孔20に連なって前記アウターパネル13側に開放する進入路21とが形成され、前記支持孔20および前記進入路21よりも後方で前記支持側壁16aの前記アウターパネル13側端部に第1係止凹部22が形成される。
ところで前記支持部材15は、図8および図9で示す組付け前保持位置と、図2、図5および図7で示す組付け完了位置との間で回動することを可能として前記ベース16の前記支持側壁16aに支持されるものであり、前記支持部材15は、当該支持部材15の前記支軸15bを前記進入路21から前記支持孔20に嵌合するようにして一対の前記支持側壁16a間に挿入され、前記支持孔20内で前記支軸15bが回動するようにして前記支持部材15の姿勢を変化させることができる。この際、前記支持部材15の前記第2係合突部15hの移動をガイドするガイド段部23が、前記支持孔20の中心を中心とした仮想円に沿う円弧状に延びるようにして、前記支持側壁16aの内面に形成される。
また前記支持部材15の前記支持側壁16a間への挿入時に前記姿勢保持突部15iが前記弾性壁16fの先端部に接触し、当該弾性壁16fの弾発力が前記支持部材15にその回動を阻止する側に向けて作用するが、その弾発力を上回る外力を前記支持部材15に加えることで、前記支持部材15は前記弾性壁16fを撓ませながら回動し、図9で示すように、前記姿勢保持突起15iが前記弾性壁16fを乗り越えることで前記支持部材15が前記組み付け前保持位置に保持される。
前記支持部材15が前記組み付け前保持位置に在る状態で、前記ベース16の一対の前記支持側壁16a間に前記アウトハンドル14の前記支持腕部14bを挿入し、その支持腕部14bの先端部を前記支持部材15の前記当接受け部15dに当接させ、前記アウトハンドル14を車両前後方向前方に押圧すると、前記支持部材15は前記組み付け前保持位置から前記組付け完了位置まで回動することになる。この組み付け完了位置を保持するために、前記ベース16の一対の前記支持側壁16aにおいて、前記開口部18の前端部に対応する部分の内面には、第2係止凹部24がそれぞれ形成されるとともに、前記ガイド段部23および前記第2係止凹部24間に配置される係止爪部25が設けられており、前記組付け前保持位置から前記組付け完了位置までへの回動時に、前記第2係合突部15hはそれらの係合突部15hが設けられている一対の脚部15cを相互に近接する側に撓ませながら前記係止爪部25を乗り越えて前記第2係止凹部24に弾発的に係合する。またこの組み付け完了位置で前記支持部材15の第1係合突部15gは、前記支持側壁16aの第1係止凹部22に係合し、第1係合突部15gの第1係止凹部22への係合ならびに第2係合突部15hの第2係止凹部24への係合によって、前記アウトハンドル14の前記被支持部14cを回動可能に抱持する前記支持部材15の前記ベース16への位置決め取付けが完了する。
ところで前記アウトハンドル14を非操作状態から引き操作すると、アウトハンドル14は図7の鎖線で示す位置まで回動し、前記支持部材15には前記ベース16が有する一対の支持側壁16a間から離脱する方向の力が加わることになり、前記アウトハンドル14の無理引きによって、ベース16の支持側壁16aへの支持部材15の係合部すなわち第2係合突部15hの第2係止凹部24への係合部に大きな力が加わり、支持部材15が有する一対の脚部15cが内側に撓んで前記支持側壁16aとの係合が解除されてしまう可能性がある。
そこで本発明に従えば、前記アウトハンドル14の前記被支持部14cおよび前記支持部材15間に、少なくとも前記アウトハンドル14の引き操作時に前記支持部材15の前記ベース16との係合を解除する側への変位を規制する規制手段26が設けられる。
図10において、前記規制手段26は、この実施の形態では前記アウトハンドル14の引き操作時に機能を発揮するものであり、前記支持部材15が有する前記一対の脚部15cにそれぞれ突設される規制突部27と、前記アウトハンドル14の引き操作時に一対の前記規制部間に介在するようにして前記被支持部14cに設けられる介挿部28とから成る。
前記規制突部27は、前記支持部材15が有する脚部15cの相互に対向する面から相互に近接する側に突出するようにして前記脚部15cに一体に突設される。また前記介挿部28は、前記アウトハンドル14の前記被支持部14cに、当該被支持部14cから車両前後方向前方に突出するようにして一体に突設される。
前記規制手段26では、前記アウトハンドル14が非操作状態に在るときには、図10で示すように、前記介挿部28は一対の前記規制突部27間に介在しておらず、図11で示すように、前記アウトハンドル14を前記非操作状態から引き操作すると、前記介挿部28が一対の前記規制突部27間に介在し、前記支持部材15の前記ベース16との係合を解除する側への変位、すなわち前記支持部材15の一対の脚部15cが相互に近接するように撓むことが規制される。
次にこの実施の形態の作用について説明すると、アウトハンドル14の被支持部14cおよび支持部材15間に、少なくとも前記アウトハンドル14の引き操作時に前記支持部材15の前記ベース16との係合を解除する側への変位を規制する規制手段26が設けられるので、少なくともアウトハンドル14の引き操作時には、前記アウトハンドル14の無理引きによって支持部材15およびベース16の係合部に大きな力が加わったとしても支持部材15のベース16への係合状態が解除されてしまうことはなく、支持部材15のベース16への組み付け状態を維持することができる。
また前記規制手段26が、前記支持部材15が有する前記一対の脚部15cにそれぞれ突設される規制突部27と、前記アウトハンドル14の引き操作時に一対の前記規制突部27間に介在するようにして前記被支持部14cに設けられる介挿部28とから成るので、前記アウトハンドル14の引き操作時だけに規制手段26がその機能を発揮することになり、前記ベース16への支持部材15を介しての前記アウトハンドル14の組み付け時やメンテナンス時に規制手段26が邪魔になることはなく、前記アウトハンドル14の着脱を容易に行なうことができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
12・・・ドア
13・・・アウターパネル
14・・・アウトハンドル
14c・・・被支持部
15・・・支持部材
15c・・・脚部
16・・・ベース
16a・・・支持側壁
26・・・規制手段
27・・・規制突部
28・・・介挿部

Claims (2)

  1. 長手方向一端部に被支持部(14c)を有して車両の前後方向に長く延びるアウトハンドル(14)と、前記被支持部(14c)を両側から挟む一対の脚部(15c)を有する支持部材(15)と、前記一対の脚部(15c)を両側から挟む一対の支持側壁(16a)を有してドア(12)のアウターパネル(13)の内側に取付けられるベース(16)とを備え、前記脚部(15c)が前記支持側壁(16a)に係合されることで前記ベース(16)に組み付けられる前記支持部材(15)に、前記被支持部(14c)が回動可能に支持される車両用ドアのアウトハンドル装置において、前記アウトハンドル(14)の前記被支持部(14c)および前記支持部材(15)間に、少なくとも前記アウトハンドル(14)の引き操作時に前記支持部材(15)の前記ベース(16)との係合を解除する側への変位を規制する規制手段(26)が設けられることを特徴とする車両用ドアのアウトハンドル装置。
  2. 前記規制手段(26)が、前記支持部材(15)が有する前記一対の脚部(15c)にそれぞれ突設される規制突部(27)と、前記アウトハンドル(14)の引き操作時に一対の前記規制突部(27)間に介在するようにして前記被支持部(14c)に設けられる介挿部(28)とから成ることを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアのアウトハンドル装置。
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