以下、乾燥機能付きの縦軸形の全自動洗濯機に適用した一実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、図1は、本実施形態に係る洗濯機(全自動洗濯機)1の構成を概略的に示している。ここで、洗濯機1は、例えば鋼板からなり全体として矩形状をなす外箱2を備えている。この外箱2内には、洗濯水を溜める水槽3が、弾性吊持機構4により弾性的に支持(吊り下げ支持)されて設けられている。一部のみ示すように、前記弾性吊持機構4は、例えば前記外箱2の四隅部に設けられた4本の吊り棒4a、各吊り棒4aの下端部に配置されたスプリング4b等を有した周知構成を備えている。
前記水槽3の底部には、排水口5が形成されており、この排水口5には、電子制御式の排水弁6を備えた排水路7が接続されている。そして、水槽3内には、ほぼ有底円筒状をなす縦軸型の回転槽8が回転可能に設けられている。この回転槽8の上端部には、例えば液体封入形の回転バランサ9が取付けられている。また、この回転槽8の周壁部には、脱水孔8aが形成されている。この回転槽8の内底部には、撹拌体(パルセータ)10が配設されている。回転槽8内には、図示しない衣類(洗濯物)が収容され、回転槽8内において、衣類の洗い、すすぎ、脱水、乾燥といった各行程が行われるようになっている。
前記水槽6の上部には、水槽カバー11が装着されている。この水槽カバー11には、ほぼ中央部に洗濯物出し入れ用の開口部11aが設けられていると共に、その開口部11aを開閉する内蓋12が取付けられている。水槽カバー11の上面における後部には、給水用の給水口(図示せず)が設けられていると共に、後述する乾燥ユニット13から供給される温風を水槽3内に供給する温風吹出口14等が設けられている。詳しくは後述するように、本実施形態では、この水槽カバー11部分に、センサとしてのカメラ15及び光源16が設けられている。
一方、前記水槽3の下部(外底部)には、駆動機構部17が配設されている。詳しい説明は省略するが、この駆動機構部17は、アウタロータ形のDC三相ブラシレスモータからなる洗濯機モータ18(図2にのみ図示)、中空の槽軸19、該槽軸19を貫通する撹拌軸20、前記洗濯機モータの回転駆動力をそれら軸19,10に選択的に伝達するクラッチ機構等を備えている。前記槽軸19の上端には、前記回転槽8が連結されており、前記撹拌軸20の上端には、前記撹拌体10が連結されている。
前記クラッチ機構は、前記排水弁6に連動して動作し、洗い時及びすすぎ時(洗い行程)には回転槽8の固定(停止)状態で、洗濯機モータ18の駆動力を撹拌軸20を介して撹拌体10に伝達して撹拌体10を低速で直接正逆回転駆動する。また、脱水時(脱水行程)には、槽軸19と撹拌軸20との連結状態で、洗濯機モータ18の駆動力を槽軸19を介して回転槽8に伝達し、回転槽8(及び撹拌体10)を一方向に高速で直接回転駆動するようになっている。尚、駆動機構部17には、上記以外にも、排水弁6駆動用のモータ、洗濯機モータ18のロータの回転位置を検出する回転センサ21(図2参照)、クラッチの位置を検出するクラッチ位置センサ等の電装品が配設されている。
また、図1に示すように、前記外箱2の上部には薄形の中空箱状をなす合成樹脂製のトップカバー22が装着されている。このトップカバー22の上面中央には、前記回転槽8の上方に位置して、ほぼ円形の洗濯物出入口22aが形成され、その洗濯物出入口22aを開閉するための二つ折りタイプの蓋23が設けられている。このトップカバー22の前部上面部には、ユーザが洗濯運転のコースの選択や、運転開始を指示するための操作パネル24が設けられている。更に、操作パネル24の裏面側には、コンピュータを含んで構成され操作ユニット25が設けられている。図2に示すように、操作ユニット25には、前記操作パネル24の操作信号の処理を行う操作回路26、操作パネル24の表示の制御を行う表示回路27、報知用のブザー28等が設けられている。
詳しく図示はしないが、このトップカバー22の後部には、水槽3内への給水を行うための給水機構が設けられている。この給水機構は、図2に示すように、電磁式の給水弁29、ソフター弁30、風呂水ポンプ31を含んでいる。給水弁29が開放されると、水道から供給される水が、図示しない注水ケースを通って給水口から回転槽8内及び水槽3内に供給される。ソフター弁30が開放されると、ソフターが水槽3(回転槽8)内に供給される。風呂水ポンプ31が駆動されることにより、風呂の残り湯を水槽3(回転槽8)内に供給することができる。
このトップカバー22の後部には、前記乾燥ユニット13が設けられている。この乾燥ユニット13は、ケーシング32に、送風ファン33及びヒータ34等を組付けて構成され、送風ファン33により後方の機外から空気を吸引して吐出し、その吐出した空気をヒータ34で加熱して温風を生成するようになっている。乾燥ユニット13により生成された温風は、接続ダクト35を通って前記温風吹出口14から水槽3(回転槽8)内に供給される。水槽3内に供給された温風が、回転槽8内の衣類の乾燥に寄与した後、水槽3の後部に形成された導風ダクト36を通って上部の排気ダクト37から排出される。
さて、本実施形態では、上記したように、水槽カバー11部分に、センサとしてのカメラ15及び光源16が設けられている。前記カメラ15は、例えば、ハイパースペクトルカメラからなり、回転槽8内の衣類を撮影可能なように、水槽カバー11のやや後ろ寄りに位置して、下向きに取付けられている。このカメラ15(ハイパースペクトルカメラ)は、対象物のスペクトル情報を測定できるものであり、回転槽8内の衣類における特定波長の光(この場合、波長が0.9μm以上の赤外領域)の反射率を測定するようになっている。
また、前記光源16は、例えば赤外線ランプ等からなり、前記水槽カバー11のやや前寄り位置(カメラ15に対し回転槽8の回転軸に関して対象的な位置)に下向きに設けられ手いる。この光源16は、回転槽8内の衣類に対して、波長が0.9μm以上の赤外線領域を含む光を照射するように構成されている。ここで、全ての物質は、その物性に応じた光の反射特性を備えているので、カメラ15(ハイパースペクトルカメラ)によりスペクトルを調べることで物質の特性を捉えることが可能となる。このとき、水の場合には赤外領域の波長の反射率が0になるので、衣類におけるその領域の波長の反射率を調べることにより、衣類の水分含有量を推定することができる。
そして、図示はしないが、外箱2内の背壁側の下部には、電子ユニットが設けられている。この電子ユニットは、ケース内に、電源回路、洗濯機モータ18駆動用のインバータ回路、洗濯機1全体を制御する制御装置38(図2参照)等を備えている。図2に示すように、制御装置38は、マイクロコンピュータ39を含んで構成されている。この制御装置38には、不揮発性メモリ(EEPROM)40が接続されている。この不揮発性メモリ40には、運転制御プログラムや、必要なデータ等が記憶されている。
図2は、洗濯機1における制御装置38を中心とした電気的構成を示している。この制御装置38には、前記操作回路26からの操作信号が入力されると共に、水槽3内の水位を検出する水位センサ42や、前記回転センサ21からの信号が入力される。また、前記カメラ15からの信号も入力されるようになっている。また、制御装置38は、駆動回路44を介して、上記した洗濯機モータ18、給水弁29、ソフター弁30、風呂水ポンプ31、排水弁6、ヒータ34、送風ファン33、光源16、表示回路27、ブザー28、蓋ロック機構43等を制御するように構成されている。
このとき、制御装置38は、操作回路26からの操作信号やセンサからの信号等に基づいて、運転制御プログラムに従って上記各機構を制御し、洗い、すすぎ、脱水といった洗濯の各行程及び乾燥の行程を自動的に実行する。洗濯運転のコースにおいては、例えば、周知の衣類の重量検知が行われた後、給水及び洗いの行程が実行され、排水後、中間脱水及びシャワーすすぎの行程が実行される。その後、給水及びためすすぎの行程が実行され、排水後脱水の行程が実行される。洗濯運転後の乾燥の行程では、送風ファン33及びヒータ34がオンされた状態で、回転槽8の回転及び撹拌体10による撹拌が交互に複数回実行される。
そして、本実施形態では、制御装置38は、カメラ15及び光源16を制御し、回転槽8内の衣類の赤外線領域(波長が0.9μm以上の領域)の光の反射率を測定することにより、衣類の水分含有量を検出するようになっている。ここで、図3に示すように、赤外線領域(波長が0.9μm以上の領域)では、衣類(布製品)の水分量(重量換算)と反射率との間の明確な相間関係を見ることができる。具体的には、波長が0.9μm付近では、水は反射率がほぼ0になり、水分保持量が60%の場合には約20%、水分保持量が40%では約40%になるというように、衣類の水分量が少なくなるほど、反射率が大きくなっていく。
これにより、カメラ15によって衣類におけるその波長の光の反射率を測定することに基づき、制御装置38が衣類の水分保持量の判定を行うことができる。ひいては、衣類は、その布質によって水分保持量が相違するため、水分保持量から、衣類の布質を判定することが可能となる。そして、衣類の布質判定に基づき、ためすすぎ行程における水位を調整したり、すすぎ時間、脱水時間を調整したり、乾燥時間を調整したりすることができる等、衣類の布質に適した制御を行うことができる。
このとき、次の作用説明(フローチャート説明)で述べるように、本実施形態では、制御装置38は、中間脱水行程の終了時に、衣類の水分保持量を判定して布質判定を行う。また、乾燥行程中においても衣類の水分保持量を判定して布質判定を行う。更に、乾燥行程の終盤における衣類の水分保持量を判定して乾燥検知を行う。従って、制御装置38が、カメラ15による測定結果から衣類の水分保持量を判定する判定手段、及び、その判定を利用しながら運転の制御を行う運転制御手段として機能するようになっている。
次に、上記構成の作用について、図4から図7も参照して述べる。まず、図4のフローチャートは、制御装置38が実行する、中間脱水の行程終了時における布質判定の処理手順を示している。即ち、ステップS1にて中間脱水行程が終了すると、次のステップS2にて、カメラ15による、回転槽8内の衣類の赤外線領域における光の反射率の測定が行なわれる。ステップS3では、衣類の水分保持量が60%未満であるかどうかが判断される。衣類の水分保持量が、60%以上であった場合には(ステップS3にてNo)、次のステップS4にて、衣類の水分保持量が70%未満であるかどうかが判断される。
ここで、図3に示したように、波長が0.9μm付近では、衣類の水分保持量と反射率との間に明確な相間関係を見ることができ、反射率から水分保持量を求めることができる。またこのとき、脱水行程では、衣類の布質により、化繊の方が綿よりも水分がより抜けやすいといったように、脱水運転時間に対する水分の抜け方が異なってくる事情がある。従って、水分保持量が小さい場合には、布質が化繊であると判断でき、水分保持量が比較的大きい場合には、布質が綿であると判断できるのである。
本実施形態では、衣類の水分保持量が、60%未満であった場合には(ステップS3にてYes)、ステップS5にて、布質が「化繊」であると判断される。衣類の水分保持量が、70%以上であった場合には(ステップS4にてNo)、ステップS6にて、布質が「綿」であると判断される。衣類の水分保持量が、60%以上で、70%未満であった場合には(ステップS4にてYes)、ステップS7にて、布質が「混合」であると判断される。この布質判断の結果は、この後、ためすすぎ行程における水位や実行時間、脱水行程の実行時間の制御(調整)等に用いられる。
次に、図5のフローチャートは、制御装置38が実行する、乾燥行程の全体的な制御手順を示している。また、図6のフローチャートは、制御装置38が実行する、乾燥行程における布質判定の処理(図5のステップS17)の具体的な手順を示すものである。更に、図7のフローチャートは、制御装置38が実行する、乾燥検知の処理(図5のステップS14)の具体的な手順を示すものである。以下、順に説明する。
即ち、図5において、乾燥行程が開始されると、まずステップS11にて、周知の処理により、衣類の重量検知が行われる。次いで、ステップS12にて、ヒータ34及び送風ファン33がオンされ、ステップS13にて、回転層8の回転動作が例えば5分間実行される。次のステップS14では、乾燥検知処理が行われる。この乾燥検知処理の詳細については後述する。ステップS15では、乾燥検知による乾燥が確定したかどうかが判断される。
乾燥検知による乾燥が確定していない場合には(ステップS15にてNo)、ステップS16にて、布質判定の処理が既に行われているかどうかが判断される。未だ布質判定処理が行われていない場合には(ステップS16にてNo)、ステップS17にて布質判定処理が実行される。ステップS17の布質判定処理が終了する、或いは、既に布質判定処理済みの場合(ステップS16にてYes)には、ステップS18に進み、撹拌体10の駆動による撹拌動作が、例えば10分間行われる。この後、ステップS12に戻る。
ここで、図6を参照して、上記ステップS17の布質判定処理の詳細について述べる。ステップS31では、槽回転動作(図5のステップS13)が1回目であるかどうかが判断される。1回目の槽回転動作が終った時点である場合には(ステップS31にてYes)、ステップS32にて、カメラ15による衣類の水分量測定動作1が実行され、その水分保持量1が記憶された上で、乾燥行程(図5のステップS18)に戻る(この時点では未だ布質判定処理は完了していない)。
2回目の槽回転動作以降(図5のステップS13を2回以上通った)であった場合には(ステップS31にてNo)、次のステップS33にて、槽回転動作が5回目であるかどうかが判断される。槽回転動作が未だ5回に至らない場合には(ステップS33にてNo)、やはり乾燥行程(図5のステップS18)に戻るようになる。
このような処理が繰返され、5回目の槽回転動作が終った時点である場合には(ステップS33にてYes)、ステップS34にて、カメラ15による衣類の水分量測定動作2が実行され、その水分保持量2が記憶される。ステップS35では、上記水分保持量1と、水分保持量2との差分が計算される。次のステップS36では、水分保持量1と水分保持量2との差分が、3%以上であるかどうかが判断される。差分が3%未満であった場合には(ステップS36にてNo)、次のステップS37にて、上記差分が2%以上であるかどうかが判断される。
この場合、乾燥行程が進むに従って、衣類の水分保持量は次第に減少していくのであるが、衣類の布質により、化繊の方が綿よりも乾燥の進行(水分の蒸発)が早い事情がある。従って、水分保持量の差分が3%以上であった場合には(ステップS36にてYes)、ステップS38にて布質が化繊であると判断される。水分保持量の差分が2%未満であった場合には(ステップS37にてNo)、ステップS39にて、布質が「綿」であると判断される。水分保持量の差分が3%未満で2%以上であった場合には(ステップS37にてYes)、ステップS40にて、布質が「混合」であると判断される。これにて布質判定処理が終了し(ステップS41)、乾燥行程(ステップS18)に戻る。
次に、図7を参照して、上記ステップS14の乾燥検知処理の詳細について述べる。ステップS51では、槽回転動作後に、カメラ15による衣類の水分保持量の測定が行われる。次のステップS52では、前回に測定した衣類の水分保持量との差分が計算され、ステップS53では、その差分値が0.2%よりも小さいかどうかが判断される。ここで、差分値が比較的大きい場合には、未だ乾燥(水分の蒸発)が頻繁に行われていることを表し、乾燥が進んで行って乾燥終了に近付くと、その差分値は極めて小さく(0.2%よりも小さく)なる。
そこで、差分値が0.2%よりも小さい場合には(ステップS53にてYes)、次のステップS54にて、乾燥検知カウントが+1だけインクリメントされた上で、ステップS56に進む。一方、差分値が0.2%以上であった場合には(ステップS53にてNo)、次のステップS55にて、乾燥検知カウントが0にクリアされた上で、ステップS56に進む。
ステップS56では、乾燥検知カウントが5以上になったかどうかが判断される。乾燥検知カウントが5になった場合には(ステップS56にてYes)、ステップS57にて乾燥が確定され、乾燥行程(図5のステップS15)に戻る。乾燥検知カウントが5未満の場合には(ステップS56にてNo)、そのまま乾燥行程に戻る。
図5に戻って、乾燥検知により乾燥が確定した場合には(ステップS15にてYes)、ステップS19にてヒータ34がオフされる(送風ファン33は継続して駆動される)。その後は、所定の送風時間が終了するまでは(ステップS20にてNo)、槽回転動作及び撹拌動作が交互に繰返される。送風時間が終了すると(ステップS20にてYes)、送風ファン33等が停止され、乾燥行程が終了する。
このように本実施形態によれば、衣類における含水率(水分保持量)と、特定波長の光(波長が0.9μm以上の赤外線領域)の反射率との間に、相関関係があることに着目し、回転槽8内の衣類における特定波長の光の反射率をカメラ15により測定することに基づき、衣類の水分保持量を判断するように構成した。これにより、衣類の水分保持量、ひいては、衣類の布質を判定することが可能となり、衣類の布質判定に基づき、布質に適した洗濯、乾燥運転の制御を行うことができるようになった。
この場合、カメラ15により反射率を測定するだけで、簡易に布質を判定することができ、しかも、洗濯機モータの負荷(トルク)測定を行う場合と異なり、環境に左右されることはないので、十分に精度の高いものとすることができる。特に本実施形態では、センサとして、ハイパースペクトルカメラ15を用いたので、より高精度の判定を行うことが可能となった。
また、特に本実施形態では、回転槽8内の衣類に対し、特定波長を含む光を照射する光源16を設けた。これにより、暗いところ(夜間や暗い室内)で洗濯機1を運転させる場合でも、光源16を動作させることにより、カメラ15による反射率の測定に基づき衣類の水分保持量ひいては布質を確実に判定することができる。
本実施形態では、制御装置38は、脱水行程における衣類の水分保持量を判定するように構成した。この場合、脱水行程では、衣類の布質により、化繊の方が綿よりも水分がより抜けやすいといったように、脱水運転時間に対する水分の抜け方が異なってくる。従って、脱水行程において、衣類の水分保持量の変動を調べることにより、衣類の布質を十分に高い精度で判定することができる。
本実施形態では、乾燥機能を備えるものにあって、制御装置38は、乾燥行程における衣類の水分保持量を判定するように構成した。この場合、乾燥行程では、衣類の布質により、化繊の方が綿よりも乾燥しやすいといったように、乾燥運転時間に対する乾燥度合が異なってくる。従って、乾燥行程において、衣類の水分保持量を調べることにより、衣類の布質を十分に高い精度で判定することができる。このとき、乾燥行程のみを実行する場合でも、乾燥行程において布質判定を行うことにより、判定結果を、運転制御(乾燥行程の実行時間の制御など)に利用することができる。
更に本実施形態では、制御装置38は、乾燥行程の終盤における衣類の水分保持量を判定するように構成した。これにより、乾燥検知(乾燥の完了の判断)を高い精度で行うことができ、適切な乾燥時間で乾燥行程を終了させることが可能となる。
尚、上記実施形態では、洗濯運転及び乾燥運転を連続して行う場合を例としたが、洗濯運転のみを行なう場合、乾燥運転のみを行う場合でも、同様にカメラ15を用いて衣類の水分保持量を判定することができる。乾燥行程においては、洗濯運転時に判定された布質をそのまま利用して制御を行うこともできる。上記実施形態では、乾燥行程において、行程中における衣類の布質判定、及び、行程終盤における乾燥完了検知の双方を行なうようにしたが、いずれか一方を行う構成としても良い。
上記実施形態では、洗濯運転において、中間脱水行程後に衣類の布質判定を行うように構成したが、洗い行程の開始時の給水後に、カメラ15を用いて水分保持量(衣類の濡れ方)を求めて布質を判定し、その後の行程の制御に利用する構成とすることもできる。また、上記実施形態では、槽内の衣類における特定波長の光の反射率を測定するセンサとして、ハイパースペクトルカメラ15を採用したが、赤外線領域の反射率を測定できるものであれば、それ以外の赤外線センサなどのデバイスを採用することもできる。
更には、縦軸型の洗濯機に限らず、いわゆるドラム式の洗濯機に適用することも可能である。乾燥ユニット(乾燥機能)としては、いわゆるヒートポンプ(冷凍サイクル)による除湿機能を備えるものであっても良い。その他、洗濯機全体の具体的構成や、センサや光源を設ける位置などについても、様々な変形が可能であるなど、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。