JP2019014343A - 車両のステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動テレスコピック機構又は電動チルト機構に供され、簡単且つ安価な構成で適切にウォーム軸の調芯を行い得る軸継手を備えた車両のステアリング装置を提供する。
【解決手段】電動モータ(1)と減速機構(2)との間に軸継手(3)が介装され、軸継手は第1の継手(30)及び第2の継手(40)から成る。第1の継手は、軸方向に延在し円周方向に等間隔で配設される複数の係合凸部(33)を一端部に有し、他端部(円柱部31)が電動モータの出力軸(10)に連結される。第2の継手は、軸方向に延在し円周方向に等間隔で配設され、複数の係合凸部に係合可能な複数の係合凹部(43)を一端部に有し、他端部(円筒部41)が減速機構のウォーム軸(20)に連結され、第1の継手と第2の継手との間にウェーブワッシャ(50)が介装される。
【選択図】図1
【解決手段】電動モータ(1)と減速機構(2)との間に軸継手(3)が介装され、軸継手は第1の継手(30)及び第2の継手(40)から成る。第1の継手は、軸方向に延在し円周方向に等間隔で配設される複数の係合凸部(33)を一端部に有し、他端部(円柱部31)が電動モータの出力軸(10)に連結される。第2の継手は、軸方向に延在し円周方向に等間隔で配設され、複数の係合凸部に係合可能な複数の係合凹部(43)を一端部に有し、他端部(円筒部41)が減速機構のウォーム軸(20)に連結され、第1の継手と第2の継手との間にウェーブワッシャ(50)が介装される。
【選択図】図1
Description
本発明は、車両のステアリング装置に関し、特に、電動テレスコピック機構及び電動チルト機構の少なくとも一方の機構を備えたステアリング装置に係る。
近時の車両のステアリング装置には、ステアリングホイールの操作位置を調整し得る電動テレスコピック機構や電動チルト機構が装着されており、例えば下記の特許文献1の図1に開示されている。電動テレスコピック機構及び電動チルト機構の何れも、電動モータと、その出力軸に連結されウォーム軸を中心に回転するウォームギヤ、及びこれに噛合するホイールギヤを有する減速機構を備えている。
そして、例えば下記の特許文献2には、「安価な構成でウォーム軸の調芯と軸方向調整を同時且つ適切に行い得るウォーム軸調芯機構を提供すること」を目的とし、「ハウジングに電動モータの本体を支持すると共に、当該電動モータの出力軸に連結するウォーム軸を、支持部材を介して前記ハウジングに支持する電動モータのウォーム軸調芯機構において、前記ウォーム軸及び前記支持部材の一方側の先端面に凹部を形成すると共に、前記ウォーム軸及び前記支持部材の他方側に、前記凹部の内面に当接する突起部を形成し、該突起部を前記凹部に当接した状態で、前記支持部材を前記ハウジングに固定して、前記ウォーム軸の先端部を回転可能に支持すると共に軸方向移動を規制するように構成する」ことが提案されている(特許文献2の段落〔0005〕及び〔0006〕に記載)。
また、下記の特許文献3には、「従動軸の汎用性を高めることができるモータを提供すること」を目的とし、「回転駆動される駆動軸を有するモータ本体と、前記駆動軸と同軸上に配置され前記駆動軸の回転駆動力により回転される従動軸を有し前記駆動軸の回転を減速して出力する減速機構と、前記駆動軸と前記従動軸との間に配置され前記駆動軸の先端部と前記従動軸の基端部とを連結し前記駆動軸の回転駆動力を前記従動軸に伝達するカップリング装置とを備え、前記カップリング装置は、前記駆動軸及び前記従動軸の何れか一方に軸方向から当接してスラスト荷重を受けるボールと、前記駆動軸及び前記従動軸の何れか他方と前記ボールとの間に介在されるとともに前記駆動軸及び前記従動軸の何れか他方に軸方向から当接しスラスト荷重を受ける中間スラスト部材と、前記中間スラスト部材を保持するとともに前記従動軸の基端部に一体回転可能に連結され前記駆動軸と前記従動軸との間の回転の伝達を行う回転伝達部材とを有する」モータが提案されている(特許文献3の段落〔0005〕及び〔0006〕に記載)。
上記特許文献2に記載の「ウォーム軸調芯機構」は「ウォーム軸の先端部」に設けられており、その段落〔0015〕には「電動モータの出力軸とウォーム軸とはカップリングを介して連結されている」(引用符合は省略)と記載されているが、出力軸との連結部の構造については詳細な記載はない。一方、上記特許文献3は「従動軸の汎用性を高めること」を目的とするものであり、同文献に記載のカップリング装置について、その段落〔0007〕に「回転伝達部材は、中間スラスト部材が駆動軸及び従動軸の何れか他方に軸方向から当接することによって、駆動軸及び従動軸に対する軸方向の位置決めがなされる」と記載されており、また、その段落〔0048〕には「中間スラスト部材は、回転軸に軸方向から当接したボールにも軸方向から当接しているため、これにより、回転軸に対する回転伝達部材の軸方向の位置決めがなされる」(引用符合は省略)と記載されているが、調芯機構としての構成は定かではない。しかも、特許文献3に記載のカップリング装置は部品点数が多く、組み付けも困難であるので、仮に同装置を、前述の電動テレスコピック機構や電動チルト機構に供される電動モータの出力軸と減速機構のウォーム軸の軸継手として用いればコストアップ要因となる。
そこで、本発明は、電動テレスコピック機構及び電動チルト機構の少なくとも一方の機構に供され、電動モータの出力軸と減速機構のウォーム軸を連結する軸継手であって、簡単且つ安価な構成で適切にウォーム軸の調芯を行い得る軸継手を備えたステアリング装置を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、車体に対しステアリングコラムを前後方向に駆動する電動テレスコピック機構及び前記ステアリングコラムを上下方向に駆動する電動チルト機構の少なくとも一方の機構を備えた車両のステアリング装置において、前記少なくとも一方の機構が、前記ステアリングコラムに支持される電動モータと、該電動モータの出力軸に連結され、ウォーム軸を中心に回転するウォームギヤ及び該ウォームギヤに噛合するホイールギヤを有する減速機構と、軸方向に延在し円周方向に等間隔で配設される複数の係合凸部を一端部に有し、他端部が前記出力軸及び前記ウォーム軸の一方に連結される第1の継手、及び、軸方向に延在し円周方向に等間隔で配設され、前記複数の係合凸部に係合可能な複数の係合凹部を一端部に有し、他端部が前記出力軸及び前記ウォーム軸の他方に連結される第2の継手を具備し、前記第1の継手及び前記第2の継手を介して前記出力軸及び前記ウォーム軸を連結する軸継手と、前記第1の継手と前記第2の継手との間に介装されるウェーブワッシャを備えることとしたものである。
上記車両のステアリング装置において、前記第1の継手は、前記一端部と前記他端部の間で径方向に延出する鍔部と、該鍔部の前記係合凸部回りに形成される第1の環状平面部を有し、前記第2の継手は、前記一端部から軸方向に延出し前記鍔部に係止される複数の係止爪部と、前記係合凹部回りの軸方向端面に形成される第2の環状平面部を有し、前記ウェーブワッシャは、前記第1の環状平面部と前記第2の環状平面部との間に配設され、前記複数の係止爪部が前記鍔部に係止された状態で、前記第1の継手と前記第2の継手との間に保持されるものとするとよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明の車両のステアリング装置においては、電動テレスコピック機構及び電動チルト機構の少なくとも一方の機構が、ステアリングコラムに支持される電動モータと、該電動モータの出力軸に連結され、ウォーム軸を中心に回転するウォームギヤ及び該ウォームギヤに噛合するホイールギヤを有する減速機構と、軸方向に延在し円周方向に等間隔で配設される複数の係合凸部を一端部に有し、他端部が出力軸及びウォーム軸の一方に連結される第1の継手、及び、軸方向に延在し円周方向に等間隔で配設され、複数の係合凸部に係合可能な複数の係合凹部を一端部に有し、他端部が出力軸及びウォーム軸の他方に連結される第2の継手を具備し、第1の継手及び第2の継手を介して出力軸及びウォーム軸を連結する軸継手と、第1の継手と第2の継手との間に介装されるウェーブワッシャを備えたものであるので、ウォーム軸を適切に調芯することができる。しかも、前述のカップリング装置に比し部品点数が少なく、組付作業が容易であり、軽量化及びコストダウンが可能となる。
特に、第1の継手は、一端部と他端部の間で径方向に延出する鍔部と、該鍔部の係合凸部回りに形成される第1の環状平面部を有し、第2の継手は、一端部から軸方向に延出し鍔部に係止される複数の係止爪部と、係合凹部回りの軸方向端面に形成される第2の環状平面部を有し、ウェーブワッシャは、第1の環状平面部と第2の環状平面部との間に配設され、複数の係止爪部が鍔部に係止された状態で、第1の継手と第2の継手との間に保持されるものとすれば、ウェーブワッシャにより回転方向及び軸方向のガタを吸収し、上記の軸継手の連結状態を適切に維持することができる。
以下、本発明の望ましい実施形態について図面を参照して説明する。図6は本発明の一実施形態に係るステアリング装置の全体構成を示すもので、電動テレスコピック機構TS及び電動チルト機構TLを備えており、これらの機構は何れもステアリングコラムSCに支持される電動モータ1によって駆動され、電動モータ1には減速機構2が連結されるが、本実施形態では、両者間に軸継手(カップリングとも呼ばれ、図1に3で示す)が介装されている。即ち、図1に一方の機構に供される駆動部の主要構造を示すように、減速機構2は、ウォーム軸20を中心に回転するウォームギヤ20a及びこれに噛合するホイールギヤ2aを有し、ウォーム軸20は軸継手3を介して電動モータ1に連結される。
本実施形態の軸継手3は、合成樹脂製の第1の継手30及び第2の継手40を備え、図1乃至図4に示すように、第1の継手30は、軸方向に延在し円周方向に等間隔で配設される複数の係合凸部(代表して33で表す)を一端部に有し、他端部(円柱部31)が出力軸10に連結される。一方、第2の継手40は、軸方向に延在し円周方向に等間隔で配設され、上記複数の係合凸部33に係合可能な複数の係合凹部(代表して43で表す)を一端部に有し、他端部(円筒部41)がウォーム軸20に連結される。そして、第1の継手30と第2の継手40との間にウェーブワッシャ50が介装され、両者間を拡開する方向に付勢される。
図2に軸継手3及びウォーム軸20の横断面を示し、図3に軸継手3の斜視図を示すように、第1の継手30は、両端部間で径方向に延出する鍔部32と、鍔部32の係合凸部33回りに形成される第1の環状平面部34を有する。第2の継手40は、一端部から軸方向に延出し鍔部32に係止される複数の係止爪部(代表して42で表す)と、係合凹部43回りの軸方向端面に形成される第2の環状平面部44を有する。図示は省略するが、出力軸10の端部は所謂二面幅に形成されており、この端部が第1の継手30の連結孔(符号省略)に嵌合され、ウォーム軸20の連結部20bは第2の継手40の連結孔(符号省略)にセレーション結合され、軸継手3を介して出力軸10とウォーム軸20が連結される。
ウェーブワッシャ50は図3及び図4に示すように配置され、第1の継手30と第2の継手40が組み付けられると、図2及び図5に示すように、第1の環状平面部34と第2の環状平面部44との間にウェーブワッシャ50が配設され、係止爪部42が鍔部32に係止された状態で、第1の継手30と第2の継手40との間に保持される。このとき、図2に示すように、第1の継手30と第2の継手40との間に間隙(s)が形成された状態で両者が連結され、ウェーブワッシャ50の付勢力によって回転方向及び軸方向のガタが吸収されるので、ウォーム軸20を適切に調芯することができると共に、出力軸10及びウォーム軸20間の適切な連結状態を維持することができる。
図6に示すステアリング装置におけるその他の構成は、特許文献1の図1に示すステアリング装置と実質的に同じであるので説明は省略する。尚、図示は省略するが、軸継手3における第1の継手30をウォーム軸20に連結し、第2の継手40を出力軸10に連結することとしてもよい。また、上記のウェーブワッシャ50に限らず、種々の態様のものを用いることができる。
1 電動モータ
2 減速機構
3 軸継手
10 出力軸
20 ウォーム軸
30 第1の継手
31 円柱部
32 鍔部
33 係合凸部
34 第1の環状平面部
40 第2の継手
41 円筒部
42 係止爪部
43 係合凹部
44 第2の環状平面部
50 ウェーブワッシャ
2 減速機構
3 軸継手
10 出力軸
20 ウォーム軸
30 第1の継手
31 円柱部
32 鍔部
33 係合凸部
34 第1の環状平面部
40 第2の継手
41 円筒部
42 係止爪部
43 係合凹部
44 第2の環状平面部
50 ウェーブワッシャ
Claims (2)
- 車体に対しステアリングコラムを前後方向に駆動する電動テレスコピック機構及び前記ステアリングコラムを上下方向に駆動する電動チルト機構の少なくとも一方の機構を備えた車両のステアリング装置であって、
前記少なくとも一方の機構が、
前記ステアリングコラムに支持される電動モータと、
該電動モータの出力軸に連結され、ウォーム軸を中心に回転するウォームギヤ及び該ウォームギヤに噛合するホイールギヤを有する減速機構と、
軸方向に延在し円周方向に等間隔で配設される複数の係合凸部を一端部に有し、他端部が前記出力軸及び前記ウォーム軸の一方に連結される第1の継手、及び、軸方向に延在し円周方向に等間隔で配設され、前記複数の係合凸部に係合可能な複数の係合凹部を一端部に有し、他端部が前記出力軸及び前記ウォーム軸の他方に連結される第2の継手を具備し、前記第1の継手及び前記第2の継手を介して前記出力軸及び前記ウォーム軸を連結する軸継手と、
前記第1の継手と前記第2の継手との間に介装されるウェーブワッシャを備えたことを特徴とする車両のステアリング装置。 - 前記第1の継手は、前記一端部と前記他端部の間で径方向に延出する鍔部と、該鍔部の前記係合凸部回りに形成される第1の環状平面部を有し、
前記第2の継手は、前記一端部から軸方向に延出し前記鍔部に係止される複数の係止爪部と、前記係合凹部回りの軸方向端面に形成される第2の環状平面部を有し、
前記ウェーブワッシャは、前記第1の環状平面部と前記第2の環状平面部との間に配設され、前記複数の係止爪部が前記鍔部に係止された状態で、前記第1の継手と前記第2の継手との間に保持されることを特徴とする請求項1記載の車両のステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017132066A JP2019014343A (ja) | 2017-07-05 | 2017-07-05 | 車両のステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017132066A JP2019014343A (ja) | 2017-07-05 | 2017-07-05 | 車両のステアリング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019014343A true JP2019014343A (ja) | 2019-01-31 |
Family
ID=65356921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017132066A Pending JP2019014343A (ja) | 2017-07-05 | 2017-07-05 | 車両のステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019014343A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210059982A (ko) * | 2019-11-18 | 2021-05-26 | 현대모비스 주식회사 | 전동 스티어링 컬럼 장치 |
-
2017
- 2017-07-05 JP JP2017132066A patent/JP2019014343A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20210059982A (ko) * | 2019-11-18 | 2021-05-26 | 현대모비스 주식회사 | 전동 스티어링 컬럼 장치 |
KR102667921B1 (ko) | 2019-11-18 | 2024-05-22 | 현대모비스 주식회사 | 전동 스티어링 컬럼 장치 |
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