JP2018520152A - 免疫原性プレプロカルシトニンペプチド - Google Patents

免疫原性プレプロカルシトニンペプチド Download PDF

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Abstract

本発明は、MHCにより提示される抗原プレプロカルシトニンのT細胞エピトープを持つペプチドの組み合わせに関する。これらのペプチドは、抗腫瘍免疫療法において使用することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、プレプロカルシトニン(ppCT;preprocalcitonin)のエピトープの組み合わせおよび抗腫瘍免疫療法におけるそれらの使用に関する。
ワクチン接種またはペプチド免疫療法は現在、癌の予防または治療の領域において高い関心が集まる治療的アプローチである。その原理は、細胞障害性Tリンパ球(CTL;cytotoxic T lymphocytes)により認識される腫瘍抗原のT細胞エピトープを再生するペプチドによる免疫化に基づき、細胞障害性Tリンパ球(CTL)は、これらの抗原を表面で発現する癌細胞の排除に主要な役割を果たす。
CTLは、タンパク質抗原全体ではなく、様々な細胞の表面で発現される主要組織適合複合体(MHC;major histocompatibility complex)の分子により提示されるそのペプチド断片を認識することが思い出されよう。これらは、T細胞エピトープを構成するペプチド断片である。
これらのペプチドの提示は、以下の三つの主なステップを含む「抗原プロセシング」と呼ばれる複雑なプロセスの結果生じる:
− プロテアソームと呼ばれる多酵素複合体による抗原の細胞質ゾルでの分解、
− この分解の結果生じるペプチドの、TAP輸送体による小胞体(ER;endoplasmic reticulum)内への移動、
− これらペプチドとMHC分子との結合による、安定したペプチド/MHC複合体の形成と、その細胞表面への搬出。
クラスI主要組織適合複合体(MHC I)により提示されるエピトープは通常、8〜11個のアミノ酸(aa;amino acids)を有し、細胞障害性応答の主要な成分であるCD8+T細胞により認識される。クラスII主要組織適合複合体(MHC II)により提示されるエピトープは通常、13〜18個のアミノ酸を有し、CD4+T細胞により認識される。
これらのエピトープの同定は、抗腫瘍免疫療法組成物の開発に必須のステップである。
プレプロカルシトニンは、神経ペプチド「カルシトニン遺伝子関連ペプチド」のα型(α−CGRP;calcitonin gene−related peptide)もコードするCALCA遺伝子によりコードされる。この遺伝子は、5つのイントロンおよび6つのエキソンを含み、その転写一次産物は、選択的組織特異的スプライシングの対象である。エキソン1、2、3および4の連結は、甲状腺C細胞においてカルシトニンmRNAを生産するが、エキソン1、2、3、5および6の連結は、ニューロンにおいてα−CGRP mRNAを生産する(非特許文献1)。
カルシトニンmRNAは、141個のアミノ酸の前駆体であるプレプロカルシトニンをコードし、このプレプロカルシトニンは25残基のN末端シグナル配列を含み、このN−末端シグナル配列の切断により116aaプロカルシトニンが生じる。プロカルシトニンはN−末端領域の57aa、続いて成熟32aaカルシトニン、21aaC末端ペプチドのカタカルシンを含む(非特許文献2)。成熟形態のα−CGRPは、多数の組織に見られる血管拡張効果をもつ37aaペプチドである(非特許文献3)。プレプロカルシトニンのシグナル配列も、プレプロホルモンα−CGRP内にみられる。
カルシトニンの生理学的役割は主に、成長、妊娠および授乳等の「カルシウムストレス」の期間中に骨格を保護することである。カルシトニンは、甲状腺髄様癌腫(MTC;medullary thyroid carcinoma)細胞およびある特定の肺癌腫によっても大量に生産される(非特許文献4;非特許文献5)。高い血漿カルシトニン濃度は、これらの腫瘍における診断マーカおよび予後マーカである。
MTC免疫療法のために、成熟カルシトニンでパルスした樹状細胞の使用が提案されている(非特許文献6)。より最近では、本発明者らのチームが、プレプロカルシトニンシグナルペプチドから誘導される10アミノ酸の抗原ペプチドを同定している。このペプチドは、プロテアソームおよびTAP輸送体とは独立した機序により小胞体でプロセシングされるエピトープに対応する(特許文献1)。
国際公開第2009010874号
MORRIS et al.,Nature,308,746−8,1984 ROSENFELD et al.,Nature,304,129−35,1983 ZAIDI et al.,Crit Rev Clin Lab Sci,28,109−74,1990 COOMBES et al.,Lancet,1,1080−3,1974 MILHAUD et al.,Lancet,1,462−3,1974 SCHOTT et al.,Cancer Immunol Immunother,51,663−8,2002
本発明者らはこれまでに、抗腫瘍免疫応答の誘導に関与するプレプロカルシトニンの他の領域を同定し、異なるエピトープの組み合わせがより良好な抗腫瘍応答を可能にすることを明らかにした。
本発明は、以下より選択される少なくとも二つのペプチド配列を含む組成物に関する:
− 以下ではppCT1−15とも呼称されるMGFQKFSPFLALSIL(配列番号1);
− 以下ではppCT71−85とも呼称されるEREGSSLDSPRSKRC(配列番号2);
− 以下ではppCT86−100とも呼称されるGNLSTCMLGTYTQDF(配列番号3);
− 以下ではppCT9−17とも呼称されるFLALSILVL(配列番号4);
− 以下ではppCT16−25とも呼称されるVLLQAGSLHA(配列番号5);
− 以下ではppCT50−59とも呼称されるLLAALVQDYV(配列番号6);
− 以下ではppCT91−100とも呼称されるCMLGTYTQDF(配列番号7);
− 以下ではppCT45−60とも呼称されるEARLLLAALVQDYVQ(配列番号8);
− 以下ではppCT1−10とも呼称されるMGFQKFSPFL(配列番号9);
− 以下ではppCT3−12とも呼称されるFQKFPFLAL(配列番号10);
− 以下ではppCT5−14とも呼称されるKFSPFLALSI(配列番号11);
− 以下ではppCT6−15とも呼称されるFSPFLALSIL(配列番号12);
− 以下ではppCT87−96とも呼称されるNLSTCMLGTY(配列番号13);
− 以下ではppCT88−97とも呼称されるLSTCMLGTYT(配列番号14);
− 以下ではppCT96−105とも呼称されるYTQDFNKFHT(配列番号15);
− 以下ではppCT41−50とも呼称されるTLSEDEARLL(配列番号16);
− 以下ではppCT53−62とも呼称されるALVQDYVQMK(配列番号17);および
− 以下ではppCT58−66とも呼称されるYVQMKASEL(配列番号18)。
本発明による組成物においては、前記配列の各々が8〜15個のアミノ酸のペプチドの形態で存在するか、またはマルチエピトープキメラポリペプチドに含まれる。ここではキメラポリペプチドは、自然には存在しないアミノ酸の連なりと定義される。ここで理解されるキメラポリペプチドは、配列番号1〜18の配列より選択される少なくとも二つの配列を含むことができ、前記配列は、前記ポリペプチドにおいて、隣接するか、1〜5個のアミノ酸からなる連結要素により連結されるか、またはプレプロカルシトニン以外のタンパク質のエピトープを含む配列によって隔てられる。
したがって本発明による組成物は、マルチエピトープであり、好ましくは少なくとも一部の個人においてポリ特異的応答を生成できる。
本発明の好ましい実施形態によれば、本組成物は、プロテアソームおよびTAP輸送体とは独立した機序により小胞体でプロセシングされるエピトープに対応する配列番号4および5の配列等の少なくとも一つの配列を含む。本組成物は、プロテアソームおよびTAP輸送体に依存する機序により小胞体でプロセシングされるエピトープに対応する配列番号3および6の配列等の少なくとも一つの配列をさらに含むのがなお好ましい。本発明による組成物は、好ましくは配列番号6の配列を含み、この配列は上記のようにこの配列からなるペプチドの形態で含まれるか、またはキメラポリペプチドに含まれる。
本発明の特定の実施形態によれば、本組成物は9〜15個のアミノ酸のペプチドの混合物を含む。この混合物は、凍結乾燥されるか、医薬用途に適した溶液に懸濁されうる。
本発明のもう一つの好ましい実施形態によれば、本組成物は、配列番号1〜18の配列より選択される少なくとも二つの配列を含むキメラポリペプチドを含み、前記配列は、隣接するか、1〜5個のアミノ酸からなる連結要素により連結されるか、またはプレプロカルシトニン以外のタンパク質のエピトープを含む配列によって隔てられる。該当する場合には、キメラポリペプチドは同じ配列の複数のコピーを含みうる。また、本発明によるキメラポリペプチドにおいては、免疫原性配列の少なくとも一部が、百日咳菌(Bordetella pertussis)のアデニル酸シクラーゼ(AC;adenylate cyclase)に挿入されうる。AC受容体はCD11bの受容体と同じであり、樹状細胞はCD11b受容体を発現するため、このような構築物は、免疫原性エピトープを樹状細胞に直接導くことを可能にする。(DADAGLIO et al.,Int.Immunol,15,1423−1430,2003)。
本発明による組成物は、SPFLALSIL(配列番号19またはppCT7−15)、EARLLLAAL(配列番号20またはppCT46−54)、および/またはSPRSKRCGNL(配列番号21またはppCT79−88)の配列のうちの一つ等、前述の配列と異なる少なくとも一つの他のペプチド配列、特にHLA分子、例えばHLA−B7と結合できる配列を任意に含み、前記ペプチド配列は、単離ペプチドの形態であるか、または本発明によるマルチエピトープキメラペプチドに含まれる。
異なるHLAアレルをもつ個人からなる人口に広く使用できるように、本発明によるマルチエピトープ組成物は、異なるMHC分子により提示されるエピトープを含みうる。
本発明の好ましい実施形態によれば、本組成物は、少なくとも一つの免疫チェックポイント阻害剤、例えば限定はされないが分子PD−1、PDL−1またはCTLA4、好ましくはヒト分子hPD−1、hPDL−1またはhCTLA4に対する抗PD−1、抗PDL−1または抗CTLA4、特に抗体、好ましくはモノクローナル抗体も含む。本発明による組成物は、抗PD−1、特に抗PD−1モノクローナル抗体、好ましくは抗hPD−1を含むのが有利である。
本発明によるキメラポリペプチドは、それ自体公知の方法により、特に従来の組換えDNA技術により容易に得られる。
本発明による組成物は、配列番号1〜7の配列より選択される少なくとも二つのペプチド配列を含むのが好ましく、これらの配列のうち少なくとも3つを含むのがより好ましい。プレプロカルシトニンの完全な配列に対する配列番号1〜7のペプチドの位置が図1に示される。
本発明による組成物中に存在する配列の組み合わせの非限定的な例には、以下の組み合わせ:
− 配列番号1、2、3、5および6の配列の組み合わせ;
− 配列番号1、3、4、5および6の配列の組み合わせ;
− 配列番号1、2、5および6の配列の組み合わせ;
− 配列番号1、3、5および6の配列の組み合わせ;
− 配列番号3、4、5および6の配列の組み合わせ
が含まれ、これらの組み合わせは、前述の配列および上記のような少なくとも一つの免疫チェックポイント阻害剤、特に抗PD−1モノクローナル抗体、好ましくは抗hPD−1抗体、ならびに/または配列番号19、20および/もしくは21の配列のうちの一つを含む。
本発明は、免疫原性ペプチドの混合物、または上記のようなキメラポリペプチドをコードする核酸分子、ならびにそれを含む組成物にも関する。これらのポリヌクレオチドは、細胞または宿主生物における免疫原性ペプチドまたは本発明のキメラポリペプチドの発現を可能にするために、転写調節または適切なプロモータの下で発現ベクターに挿入されうる。発現ベクターの選択は、特に発現が求められる細胞または生物(原核生物または真核生物)に依存する。治療される患者に直接ポリヌクレオチドを投与することが計画される場合には、裸のDNAプラスミド、または一時的発現を可能にするベクター、例えばアデノウィルスまたはワクシニアウィルス由来のベクターが使用されるのが好ましい。したがって本発明は、配列番号1〜18の配列より選択される9〜15個のアミノ酸の少なくとも二つのペプチドをコードするか、または上述のキメラポリペプチドをコードする少なくとも一つの核酸分子を含む組成物にも関する。
本発明による他の組成物は、本発明のペプチドまたはマルチエピトープ組成物をロードしたか、または適切な発現ベクターに挿入された本発明のポリヌクレオチドで形質転換された樹状細胞を含むこともできる。本発明のペプチドまたはマルチエピトープ組成物をロードした人工抗原提示細胞を含むこともできる。人工抗原提示細胞は、特に、国際特許出願公開第1999/003499号に記載される腫瘍細胞由来のベシクル(テキソソーム)、またはVIAUD et al.の出版物(J Immunother,34,65−75,2011)に記載される樹状細胞由来のエキソソームでありうる。
本発明のもう一つの態様は、薬物として、具体的には抗腫瘍免疫療法を対象とした薬物としての、より具体的にはカルシトニンおよび/またはα−CGRPを発現する腫瘍の治療における、上述の組成物の使用である。これには、特に小細胞または非小細胞肺癌腫のほか、甲状腺髄様癌腫が含まれる。本発明による組成物は、以下の癌病変等のカルシトニンもしくはプロカルシトニンまたはプロαCGRPの高い血清中濃度を伴う病変の治療にも使用されうる:腎癌、乳癌、消化器癌(TABOLLI et al,Tumori,69,227−230,1983)、膵臓癌、前立腺癌(SIM et al,Ann Clin Lab Sci.,26,487−95,1996)、肝臓癌(CONTE et al,Acta Endocrinol,106,109−11,1984)または慢性骨髄性白血病(TAKUBO et al,Haematologia,31,177−9,2001)、急性未分化型骨髄芽球性白血病(KIEFER et al,Leuk Lymphoma.13,501−507,1994)、神経内分泌系腫瘍および肝臓癌(GHILLIANI et al,Cancer Res,49,6845−6851,1989)。
本発明による組成物は、細胞がTAPペプチド輸送体を発現しない腫瘍の免疫療法のために特に有利な様式で使用できる。
上述の組成物は、HLA−A0201の患者の治療に特に適する。
本発明は、薬物、特に抗腫瘍免疫療法、特にカルシトニンおよび/またはα−CGRPを発現する腫瘍の治療を対象とした薬物を得るための、本発明による少なくとも二つの免疫原性ペプチドエピトープのマルチエピトープ組成物または核酸分子の使用にも関する。これには、特に小細胞または非小細胞肺癌腫のほか、甲状腺髄様癌腫が含まれる。前記薬物は、以下の癌病変等のカルシトニンもしくはプレカルシトニンまたはプレプロαCGRPの高い血清中濃度を伴う病変の治療にも使用されうる:腎癌、乳癌、消化器癌(TABOLLI et al,Tumori,69,227−230,1983)、膵臓癌、前立腺癌(SIM et al,Ann Clin Lab Sci.,26,487−95,1996)、肝臓癌(CONTE et al,Acta Endocrinol,106,109−11,1984)または慢性骨髄性白血病(TAKUBO et al,Haematologia,31,177−9,2001)、急性未分化型骨髄芽球性白血病(KIEFER et al,Leuk Lymphoma.13,501−507,1994)、神経内分泌系腫瘍および肝臓癌(GHILLIANI et al,Cancer Res,49,6845−6851,1989)。
本発明は、本発明による少なくとも一つの免疫原性ペプチド、組成物または核酸分子を活性物質として含む薬物も含む。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記薬物はワクチンであり、特に治療ワクチンである。
本発明による薬物は、免疫療法において通常使用され、例えば活性物質の投与、その安定化、その免疫原性の増加などを促進する一般的な賦形剤およびアジュバントをさらに含みうる。使用可能なアジュバントの例には、CpGオリゴデオキシヌクレオチド、アポトーシス誘導因子(AIF;apotosis−inducing factor)、熱ショックタンパク質(HSP;heat shock proteins)、TLR3アゴニスト(ポリI:C)等のtoll様受容体(TLR;toll−like receptors)、IL−7、IL−12、IL−15およびGM−CSFならびにCCL5(RANTES)等のサイトカインおよびケモカインが含まれる。
本発明は、本発明による免疫原性ペプチドの混合物の同定を示した非限定的な例に言及する以下のさらなる説明の助けを借りてよりよく理解されよう。
プレプロカルシトニンの完全な配列に対する配列番号1〜7のペプチドの位置を示す。 配列番号4〜7のペプチドを用いた患者のPBMCのin vitro刺激を示す。A〜C:9人の肺非小細胞癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)患者のPBMCをそれぞれ4つのペプチドで刺激した後、CD8/IFNγ細胞の数をフローサイトメトリで分析した。各ポイント(n)は、8つの独立した刺激ウェルに対応する。各患者および各ペプチドのこれらのポイント(n=12)の中央値を表す。統計的に有意な増加を示す(p<0.05;**p<0.01;***p<0.005)。 配列番号4〜7のペプチドを用いた患者のPBMCのin vitro刺激を示す。A〜C:9人の肺非小細胞癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)患者のPBMCをそれぞれ4つのペプチドで刺激した後、CD8/IFNγ細胞の数をフローサイトメトリで分析した。各ポイント(n)は、8つの独立した刺激ウェルに対応する。各患者および各ペプチドのこれらのポイント(n=12)の中央値を表す。統計的に有意な増加を示す(p<0.05;**p<0.01;***p<0.005)。 配列番号4〜7のペプチドを用いた患者のPBMCのin vitro刺激を示す。A〜C:9人の肺非小細胞癌(NSCLC;non−small cell lung cancer)患者のPBMCをそれぞれ4つのペプチドで刺激した後、CD8/IFNγ細胞の数をフローサイトメトリで分析した。各ポイント(n)は、8つの独立した刺激ウェルに対応する。各患者および各ペプチドのこれらのポイント(n=12)の中央値を表す。統計的に有意な増加を示す(p<0.05;**p<0.01;***p<0.005)。 HLA−A2分子のトランスジェニックマウスモデルにおいてin vitroおよびin vivoで試験した異なるペプチドの組み合わせのまとめを示す。 9〜10個のアミノ酸の短鎖ペプチドまたは異なるペプチドの組み合わせによる患者のPBMCのin vitro刺激を示す。A〜C:患者3(A)、10(B)および11(C)のPBMCを、配列番号4〜6のペプチドのうちの一つだけにより、または図3に記載の組み合わせ1〜6のうちの一つにより刺激し、その後IFNγ分泌細胞の数をELISPOTにより分析した。統計的に有意な増加を示す(p<0.05;**p<0.01;***p<0.005)。 9〜10個のアミノ酸の短鎖ペプチドまたは異なるペプチドの組み合わせによる患者のPBMCのin vitro刺激を示す。A〜C:患者3(A)、10(B)および11(C)のPBMCを、配列番号4〜6のペプチドのうちの一つだけにより、または図3に記載の組み合わせ1〜6のうちの一つにより刺激し、その後IFNγ分泌細胞の数をELISPOTにより分析した。統計的に有意な増加を示す(p<0.05;**p<0.01;***p<0.005)。 9〜10個のアミノ酸の短鎖ペプチドまたは異なるペプチドの組み合わせによる患者のPBMCのin vitro刺激を示す。A〜C:患者3(A)、10(B)および11(C)のPBMCを、配列番号4〜6のペプチドのうちの一つだけにより、または図3に記載の組み合わせ1〜6のうちの一つにより刺激し、その後IFNγ分泌細胞の数をELISPOTにより分析した。統計的に有意な増加を示す(p<0.05;**p<0.01;***p<0.005)。 異なるペプチドの組み合わせを使用したHLA−A2分子のトランスジェニックマウスの免疫化を示す。A.単独または組み合わせでの各ペプチドによる脾細胞のex vivo再刺激後のCD8/IFNγTリンパ球の割合。B’、B’’およびB’’’.異なるペプチドの組み合わせ(C1〜C6)によるマウスの免疫化後のCD8 Tリンパ球の細胞障害性応答。 異なるペプチドの組み合わせを使用したHLA−A2分子のトランスジェニックマウスの免疫化を示す。A.単独または組み合わせでの各ペプチドによる脾細胞のex vivo再刺激後のCD8/IFNγTリンパ球の割合。B’、B’’およびB’’’.異なるペプチドの組み合わせ(C1〜C6)によるマウスの免疫化後のCD8 Tリンパ球の細胞障害性応答。 異なるペプチドの組み合わせを使用したHLA−A2分子のトランスジェニックマウスの免疫化を示す。A.単独または組み合わせでの各ペプチドによる脾細胞のex vivo再刺激後のCD8/IFNγTリンパ球の割合。B’、B’’およびB’’’.異なるペプチドの組み合わせ(C1〜C6)によるマウスの免疫化後のCD8 Tリンパ球の細胞障害性応答。 異なるペプチドの組み合わせを使用したHLA−A2分子のトランスジェニックマウスの免疫化を示す。A.単独または組み合わせでの各ペプチドによる脾細胞のex vivo再刺激後のCD8/IFNγTリンパ球の割合。B’、B’’およびB’’’.異なるペプチドの組み合わせ(C1〜C6)によるマウスの免疫化後のCD8 Tリンパ球の細胞障害性応答。 HLA−A2分子のトランスジェニックマウスモデルにおけるペプチドの組み合わせC6の抗腫瘍効果を示す。1×10個のD122−ppCT腫瘍細胞を、0日目(D0)にトランスジェニックマウスの側腹部皮下に移植した。その後、D0、D3、D4およびD14に、組み合わせC6に含まれる各ペプチド100μMおよびアジュバント25μgを用いてマウスの皮下にワクチン接種した。腫瘍のサイズは、長さ深さの式により定義する。腫瘍成長の統計的に有意な差を示す(p<0.05)。 組み合わせ免疫療法による抗腫瘍応答および腫瘍成長制御の強化を示す。A.組み合わせ療法が腫瘍成長の制御を最適化する。NOD−scid Il2rγnull(NSG)マウスの側腹部にHeu−nIR腫瘍断片を移植した後、10日目に健常ドナーからのヒトPBMCを養子移入し、その後11日目にペプチド混合物C6に基づくワクチンを用いた静脈内ワクチン接種を、12日目からの抗PD1モノクローナル抗体と組み合わせて、または組み合わせずに行った。実験の終わりまで、二日ごとに腫瘍成長を記録した。 B.組み合わせ療法(ワクチン+抗PD−1)で処置したマウスは、ワクチンのみ(p<0.04)または抗PD−1のみ(p<0.03)で処置したマウスと比較して、腫瘍重量の最も強い減少がみられた。 C.in vivo組み合わせ療法により誘導されるサイトカイン産生。実験の終了前に処置または無処置マウスの血清中のヒトIFN−γプラスミド濃度をELISAにより決定した(p<0.01)。 D.処置および無処置マウスの脾細胞によるIFN−γ、グランザイムB(GrmB)およびパーフォリン(Perf)の産生IFN−γ、グランザイムB(GrmB)およびパーフォリン(Perf)を産生するCD8T細胞を、細胞内蛍光分析により評価した。値は、平均蛍光強度(MFI;mean fluorescence intensity)に対応する。p<0.05;**p<0.001。 組み合わせ免疫療法による腫瘍成長制御の強化を示す。A.組み合わせ療法が腫瘍成長の制御を最適化する。NOD−scid Il2rγnull(NSG)マウスの側腹部にHeu−nIR腫瘍断片を移植した後、10日目に健常ドナーからのヒトPBMCを養子移入し、その後11日目にペプチド混合物C6aに基づくワクチンを用いた静脈内ワクチン接種を、12日目からの抗PD1モノクローナル抗体と組み合わせて、または組み合わせずに行った。実験の終わりまで、二日ごとに腫瘍成長を記録した。 B.組み合わせ療法(ワクチン+抗PD−1)で処置したマウスは、抗PD−1のみで処置したマウスと比較して腫瘍重量の最も強い減少がみられた。
実施例1 プレプロカルシトニンの9または10アミノ酸ペプチドによる患者のPBMCのin vitro刺激
材料および方法
ペプチド
以下のペプチドを選択した:
ppCT9−17 FLALSILVL(配列番号4);
ppCT16−25 VLLQAGSLHA(配列番号5);
ppCT50−59 LLAALVQDYV(配列番号6);
ppCT91−100 CMLGTYTQDF(配列番号7)。
使用した細胞および刺激
Ficollにより11人の肺非小細胞癌(NSCLC)患者の末梢血単核細胞(PBMC;peripheral blood mononuclear cells)を末梢血から分離した。ペプチドごとに、20μMのペプチドによりPBMCを二回(D0およびD7)刺激した。PBMCを96ウェルプレートで2週間、2,000万細胞/プレートの割合で、完全培地(RPMI1640、10%SAB、1%ピルビン酸ナトリウム、0.1%ペニシリン/ストレプトアビジン)でIL−2(20IU/ml)+IL−4(10ng/ml)+IL−7(10ng/ml)の存在下で培養した。
サイトメトリによる分析
15日後に、PBMCを、100μg/mlのブレフェルジンAの存在下で、第一刺激ステップの間に使用したペプチド2.5μMで再び刺激し、37℃、5%COで6時間インキュベートした。その後、細胞を抗CD8−APC抗体で20分間インキュベートし、その後PBS中で洗浄し、PBS−ホルムアルデヒド2%で固定し、BSA/サポニンにより透過処理する。その後、細胞を抗IFN−γ−PE抗体でインキュベートする。フローサイトメトリにより分析を行う。マン−ホイットニー検定を用いて統計研究を行い、統計的に有意な増加を示す(p<0.05;**p<0.01;***p<0.005)。
結果
結果を図2に示す。
様々な9または10アミノ酸ペプチドによる刺激に対する応答のフローサイトメトリによる分析により、pCT9−17、ppCT16−25、ppCT50−59およびppCT91−100ペプチドによる刺激が被験患者のCD8/INFγTリンパ球のベースレベルの1〜4.5倍の増加をもたらすことが示された。異なる刺激ウェルの分析により、このCD8応答の増加が統計学に有意であることが示された(p<0.05;**p<0.01;***p<0.005)。しかしながら、異なる患者が各ペプチドに同じように応答するわけではない。患者1、2、6、8および9は、試験した全てのペプチドによる刺激の後にCD8 Tリンパ球によるIFNγの分泌を誘発するが、患者4、5および7は、ペプチドppCT9−17およびppCT50−59による刺激の後にのみリンパ球応答を誘発し、患者3はペプチドppCT50−59およびppCT91−100で応答を誘発する。
結論として、ペプチドは被験患者によっては免疫原性であり、CD8 Tリンパ球を介した免疫応答を可能にするようである。異なるペプチドに対する応答のばらつき故に、ペプチドの組み合わせは、含まれる患者の大多数において抗ppCT応答を誘導する可能性がより高いと考えられる。
実施例2 短鎖9AAまたは10AAペプチドまたは異なるペプチドの組み合わせによる患者のIN VITRO刺激
材料および方法
ペプチド
以下のペプチドを選択した:
ppCT1−15:MGFQKFSPFLALSIL(配列番号1);
ppCT71−85:EREGSSLDSPRSKRC(配列番号2);
ppCT86−100:GNLSTCMLGTYTQDF(配列番号3);
ppCT9−17 FLALSILVL(配列番号4);
ppCT16−25 VLLQAGSLHA(配列番号5);
ppCT50−59 LLAALVQDYV(配列番号6);
ppCT91−100 CMLGTYTQDF(配列番号7)。
使用した細胞および刺激
Ficollにより3人の肺非小細胞癌患者の末梢血単核細胞(PBMC)を末梢血から分離し、その後、図3に記載の各ペプチド20μMで、または等モル濃度の20μMの各ペプチドで、二回(D0およびD7)刺激した。PBMCを96ウェルプレートで2週間、2,000万細胞/プレートの割合で、完全培地(RPMI1640、10%SAB、1%ピルビン酸ナトリウム、0.1%ペニシリン/ストレプトアビジン)でIL−2(20IU/ml)+IL−4(10ng/ml)+IL−7(10ng/ml)の存在下で培養する。
ELISPOTによる分析
15日後にPBMCを回収し、ELISPOTプレートで100,000細胞/ウェルの割合で、2.5μMの各ペプチドまたは刺激のために使用した2.5μMの各ペプチドの等モルの組み合わせを含む培地の存在下でインキュベートする。プレートを、37℃および5%COで15〜18時間インキュベートする。製造業者の指示(Gen−Probe Diaclone)にしたがってIFNγスポットを明らかにする。C.T.L Immunospotシステム(Cellular Technology Ltd)を使用して、IFNγ分泌細胞により形成されるスポットを計数および分析する。マン−ホイットニー検定を用いて統計研究を行い、統計的に有意な増加を示す(p<0.05;**p<0.01;***p<0.005)。
結果
結果は図4に示される。
図3に記載の組み合わせを使用した3人の患者のPBMCの刺激後のIFNγ分泌細胞の数の分析により、異なる組み合わせがこれらのペプチドによる特定のリンパ球の刺激ひいては増幅を可能にすることが示された。実際、患者11では3つの組み合わせで、患者10では4つの組み合わせで、患者3では6つの組み合わせで、IFNγ分泌細胞の数の有意な増加が観察される。
さらに、組み合わせC2、C5およびC6による刺激は、ペプチド単独による刺激と比較してもIFNγ分泌細胞の数を増加させる。これらの応答は、患者に依存する。実際、組み合わせC2、C5およびC6による患者3のPBMCの刺激は、IFNγ分泌細胞の数をC2で6倍、C5で3倍、C6で2倍増加させる一方、患者10については、組み合わせC2によるPBMCの刺激のみがIFNγ分泌細胞の数を3倍増加させ、組み合わせC5およびC6による患者11のPBMCの刺激は、IFNγ分泌細胞の数をC5で3倍、C6で2倍増加させる。
この結果は、ppCT抗原に由来する複数のペプチドの組み合わせがCD8 Tリンパ球により進行する免疫応答を増加させることを示す。さらに、これらの結果は、大多数の患者において免疫応答を誘起するための、一つのペプチドと比較したペプチドの組み合わせを使用する利点も示す。
実施例3 異なるペプチドの組み合わせによるトランスジェニックマウスの免疫化
材料および方法
ペプチド
以下のペプチドを選択した:
ppCT1−15:MGFQKFSPFLALSIL(配列番号1);
ppCT71−85:EREGSSLDSPRSKRC(配列番号2);
ppCT86−100:GNLSTCMLGTYTQDF(配列番号3);
ppCT9−17 FLALSILVL(配列番号4);
ppCT16−25 VLLQAGSLHA(配列番号5);
ppCT50−59 LLAALVQDYV(配列番号6);
ppCT91−100 CMLGTYTQDF(配列番号7)。
使用した細胞
抗原ppCTを発現する(甲状腺髄様腫瘍からの)ヒトTT腫瘍細胞株および(患者HeuのNSCLC腫瘍から分離された)IGR−Heu腫瘍細胞株を標的細胞として使用する。(慢性骨髄性白血病の患者からの)K562細胞株を陰性対照として使用する。(患者HeuのBリンパ球からの)Heu−EBV株を溶解の特異性を決定するために使用する。51Crで標識後、Heu−EBV細胞を、(図4に記載される)20μMの各ペプチドを含む等モル混合物でインキュベートする。
マウスの免疫化
HLA−A2分子のトランスジェニックマウスに、100μMの各ペプチドの等モル混合物を含む100μlのペプチドの組み合わせとアジュバント(25μgのPoly(I:C))とを用いて、側腹部皮下に4回(D0、D7、D14およびD21)免疫化を行った(図4)。最初の注射の28日後に、マウスを屠殺して脾細胞を回収し、完全培地(RPMI1640、10%FBS、1%ピルビン酸ナトリウム、0.1%ペニシリン/ストレプトアビジン)でIL−2(20IU/ml)の存在下で一晩培養した。
サイトメトリによる分析および細胞障害性テストによる分析
翌日、10μg/mlのブレフェルジンAの存在下で、単独または組み合わせでの2.5μMの各ペプチドで脾細胞を刺激し、37℃、5%COで6時間インキュベートした。その後、細胞を抗CD8−PE抗体で20分間インキュベートし、その後PBS中で洗浄し、PBS−ホルムアルデヒド2%で固定し、BSA/サポニンで透過処理する。その後、細胞を抗IFNγ−APC抗体でインキュベートする。フローサイトメトリにより分析を行う。
細胞毒性活性の分析のために、ネガティブディプリーション(Miltenyi Biotech)により脾細胞からCD8 Tリンパ球を分離した。このように得られたCD8 Tリンパ球の細胞毒性活性を、クロム51(51Cr)溶出試験により評価した。標的細胞(上記の段落に記載)を、20μMの51Crの存在下で、37℃で1時間インキュベートする。その後、細胞をRPMIで洗浄した後、50:1、25:1および12:1のエフェクタ/標的比でCD8 Tリンパ球とともに37℃で共培養する。4時間のインキュベーションの後、共培養上清中に溶出した51Crの濃度を測定する。以下の式を用いて溶解率を計算する:
結果
ペプチドの組み合わせC1〜C6によるマウスの免疫化後に分離された脾細胞のフローサイトメトリ分析は、IFNγを発現するCD8 Tリンパ球の割合の増加を示す(図5A)。この増加は使用される組み合わせに依存し、3〜13倍(C1で4.8倍、C2で3倍、C3で3.4倍、C4で5.5倍、C5で4.3倍およびC6で13.6倍)の変化を含む。これらの結果は、異なるペプチドの組み合わせによるトランスジェニックマウスの免疫化が、CD8 Tリンパ球の誘導を通じて免疫応答の進行を可能にすることを示す。
さらに、組み合わせからの各ペプチドによるex vivo刺激により、組み合わせのさらなる効果が示される。組み合わせC1では、ex vivo刺激後の応答が、ペプチドppCT1−15、ppCT71−85およびppCT86−100によるex vivo刺激と比較してそれぞれ4.2倍、5.2倍および4.6倍に増加することが分かる。全ての組み合わせでCD8 Tリンパ球を介した免疫応答の有効性について同じ観察がなされうる。にもかかわらず、いずれの組み合わせもペプチドppCT50−59に対する効果は示さないが、これはペプチドppCT50−59が自然に誘導する強い応答に特に起因するものである。
最後に、ペプチドの組み合わせによるマウスの免疫化により生成されたCD8 Tリンパ球は、IGR−HeuおよびTT等の抗原ppCTを発現する細胞を特異的様式で認識および溶解することができる(図5B)。実際、図5Bは、非免疫化マウスの脾細胞からのCD8 Tリンパ球は、免疫化マウスの脾細胞からのCD8 Tリンパ球と異なり、IGR−Heu腫瘍株もTT腫瘍株も溶解できないことを示す。免疫化条件に応じて、リンパ球は、抗原ppCTを発現する細胞を7〜15%溶解する。K562細胞またはHeu−EBV細胞にペプチドの組み合わせがロードされた場合を除き、Tリンパ球はK562細胞またはHeu−EBV細胞を溶解しない。この結果は、抗原ppCTを発現する腫瘍細胞に対して得られた溶解の特異性を示す。
トランスジェニックマウスの免疫化により得られた全ての結果が、ペプチドの組み合わせの使用によりCD8 Tリンパ球が抗原ppCTを発現する細胞に対して及ぼす免疫応答が活性化および増加しうることを示す。
実施例4 組み合わせC6によるトランスジェニックマウスのワクチン接種
材料および方法
ペプチド
以下のペプチドを選択した:
ppCT1−15:MGFQKFSPFLALSIL(配列番号1);
ppCT86−100:GNLSTCMLGTYTQDF(配列番号3);
ppCT9−17 FLALSILVL(配列番号4);
ppCT16−25 VLLQAGSLHA(配列番号5);
ppCT50−59 LLAALVQDYV(配列番号6)。
使用した細胞
分子HLA−A2(株D122)のトランスジェニックマウス株LL2(ルイス肺癌種)に、GFPを発現しヒト抗原ppCTをコードするレンチウイルスに感染させた。その後、10個の細胞をマウスの側腹部の皮下に注入した。
マウスの免疫化
HLA−A2分子のトランスジェニックマウスに、100μMの各ペプチドの等モル混合物を含む100μlのペプチドの組み合わせC6とアジュバント(25μgのPoly(I:C))とを用いて、側腹部皮下に4回(D0、D4、D7およびD14)ワクチン接種を行った。
腫瘍成長のモニタリング
腫瘍細胞の移植後、マウスの体重を毎日モニタリングし、腫瘍を7日目から開始して2〜3日毎に測定した。サイズを次の方法でmmで計算する:長さ×幅×深さ。統計的に有意な腫瘍成長差をt検定により計算し示す(p<0.05)。
結果
ppCTを発現する腫瘍を有するHLA−A2分子のトランスジェニックマウスモデルにおいて、組み合わせC6によるワクチン接種は、ワクチン接種していないマウスと比較して有意な腫瘍成長の減少を誘導する。実際、21日の終わりには、ワクチン接種した三匹中一匹のマウスが190mmのサイズの腫瘍を有し、三匹の対照マウスは350mmの平均サイズの腫瘍ができていた(図6)。
この結果は、ppCTを発現する腫瘍に対して有効な免疫応答を生成する組み合わせC6によるワクチン接種の能力を示し、抗腫瘍免疫療法においてこれらの組み合わせを使用する利点を示す。
実施例5 組み合わせC6のみまたは抗PD−1と組み合わせた組み合わせC6によるヒト化マウスのワクチン接種
材料および方法
マウス、ヒト腫瘍移植およびヒトPBMCの移入。
生後3〜4週のNOD−scid Il2rγnullマウス(NSG;Jackson Laboratory)に、Tリンパ球による腫瘍の浸潤および標的細胞と相互作用する能力を最適化するために炎症性細胞遊走因子CCL5(RANTES)および接着分子ICAM−1で予めトランスフェクションし、ヌードマウス(Franciszkiewicz et al.,Cancer Res.2009,69,6249−6255)に維持したヒト腫瘍細胞株IGR−Heuの移植により生成されたヒト腫瘍Heu−nIRを皮下移植した。それから10日後に腫瘍が触知可能となったときに、抗原ペプチドppCTに対するCD8 T細胞の応答を誘導する能力をin vitroで予め試験した健常同種異系ヒトドナーからの2.10個の末梢血単核細胞(PBMC)をマウスの尾に静脈内注入した。その後、T細胞の生存を促進するために組換えIL−15(3μg/マウス/日)を腹腔内投与した。
ペプチド
使用したペプチドは、
− HLA−A拘束性エピトープを含むペプチドppCT9−17、ppCT16−25およびppCT50−59と長鎖ペプチドppCT1−15およびppCT86−100とからなる組み合わせC6、ならびに
− 組み合わせC6のペプチドを同様に含み、HLA−B7拘束性の三つのペプチド:ppCT7−15(配列番号19)、ppCT46−54(配列番号20)およびppCT79−88(配列番号21)を含む、組み合わせC6a
である。
マウスの免疫化および腫瘍成長のモニタリング
Heu−nIR腫瘍移植およびPBMCの養子移入を受けたNSGマウスに、PBMCの移入から一日後に、各ペプチドの等モル混合物とアジュバント(25μgのポリ(I:C))とを含む100μlのペプチドの組み合わせC6またはC6aを用いて、一週間間隔で2回ワクチン接種した。組み合わせ療法のために、ワクチン接種したマウスを、PBMCの移入の二日後から二日毎に、抗hPD−1抗体(220mg/注入)または同じアイソタイプの対照抗体(220mgの非関連hIgG4)で静脈内処置した。
移植片対宿主病(GVHD;graft−versus−host disease)を回避するために3または4週間だけマウスの体重を毎日モニタリングし、腫瘍を2日毎に測定した。実験の最終日にマウスの屠殺前に血漿サンプルをとり、使用まで−80℃で保存した。マウスを屠殺し、腫瘍を秤量した後、フローサイトメトリによる浸潤Tリンパ球(TIL;infiltrating T lymphocytes)の分析のために分離した。並行して脾臓のサンプルをとり、ペプチドの組み合わせでのex vivo刺激の後にガンマインターフェロン(IFN−γ)を分泌する脾細胞の能力を試験した。
ELISA試験
ワクチン接種したマウスおよびワクチン接種していないマウスの血漿中ヒトIFN−γ濃度を、市販のELISAキット(Human IFN−γ ELISA Set;BD OptEIA(商標),BD Biosciences)を使用して、製造業者の推奨にしたがって測定した。すべてのサンプルをデュプリケートで測定した。
抗体および免疫蛍光分析
使用した抗体は、ヒトモノクローナル抗体抗CD45、CD3、CD8、CD4、CD44、PD−1、パーフォリン、グランザイムBおよびIFN−γ、ならびにアイソタイプのマウスおよびウサギ対照(Miltenyi)ならびにヒトモノクローナル抗体抗CD69、CD62L、CD49a、CD45ROおよびCCR7(Invitrogen)である。ヒトモノクローナル抗体抗PD−1および同じいずれかのタイプの非関連対照抗体でブロッキング実験を行った。これらの表現型分析は、BD(商標)LSR IIフローサイトメータを用いて、直接免疫蛍光法によって行った。FlowJo(登録商標)ソフトウェアを使用してデータを分析した。
統計分析
Prism6.0ソフトウェア(GraphPad software)を使用して統計分析を行った。異なる群からの結果を、独立サンプルのt検定を用いて比較する。両側試験でP<0.05の値が統計的に有意であると考えられる。
結果
プレプロカルシトニンの抗原ペプチドに基づくペプチドワクチンの抗腫瘍効果を、ヒト化マウスモデルNOD−scid Il2rγnull(NSG)で評価した。活性Tリンパ球の枯渇を逆転させ、癌に対するワクチンの有益な治療効果を有利に強化するために、この能動免疫療法戦略を臨床的に使用される抗PD1モノクローナル抗体と組み合わせた。NSGマウスに、Heu−nIR腫瘍を移植後、健常HLA−A2+ドナーからのPBMCの養子移入を行い、それから組み合わせC6またはC6aに基づくワクチンを単独で、またはPD−1免疫チェックポイント阻害剤と組み合わせて用いて免疫化した。
結果は、組み合わせ免疫療法によるヒト化マウスの処置により、単独療法のそれぞれよりもはるかに強い腫瘍成長に対する応答が誘導されることを示す(図7A)。腫瘍成長の制御は、ワクチンまたは抗PDl単独で処置したマウスと比較して、組み合わせ療法で処置したマウスの腫瘍の重量の減少と相関する(図7B)。
それから三つのマウス群によるヒトIFN−γの産生を評価して、腫瘍成長の減少が免疫応答の増加に関連するか否かを分析した。組み合わせ免疫療法で処置したマウスの血清では、各療法単独で処置したマウスと比較して、血漿中ヒトIFN−γ濃度の2倍の増加が検出された(図7C)。加えて、組み合わせ療法で処置したマウスの脾細胞の細胞内染色は、CD8+T細胞がIFN−γ、グランザイムBおよびパーフォリンをより高いレベルで発現することを示す(図7D)。これらの結果は、二つの単独療法と比較して、組み合わせ療法は腫瘍の成長を制御するためにより有効であり、この効果がT細胞のより有効な機能と相関することを示す。
試験したペプチドの二つの組み合わせ、すなわちHLA−A2拘束性ペプチドと長鎖ペプチドとを含む組み合わせC6(図7Aおよび7B)、および組み合わせC6のペプチドに加えてHLA−B7拘束性ペプチドも含む組み合わせC6a(図8Aおよび8B)により、組み合わせ療法の抗腫瘍効果を観察する。
組み合わせアプローチは、腫瘍成長の減少と相関する、CD8 T細胞によるIFN−γの分泌および活性T細胞による腫瘍の浸潤の増加を誘導する。したがって、組み合わせ療法は、CD8 T細胞免疫または従来の免疫療法を逃れた腫瘍を治療するための興味深い戦略である。

Claims (17)

  1. 配列番号1〜18の配列より選択される少なくとも二つのペプチド配列を含む組成物であって、前記配列の各々は、8〜15個のアミノ酸のペプチドの形態で存在するか、またはマルチエピトープキメラポリペプチドに含まれることを特徴とする、組成物。
  2. 8〜15個のアミノ酸のペプチドの混合物を含むことを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
  3. 配列番号1〜18の配列より選択される少なくとも二つの配列を含むキメラポリペプチドを含む、請求項1または2に記載の組成物であって、前記配列は、隣接するか、1〜5個のアミノ酸からなる連結要素により連結されるか、またはプレプロカルシトニン以外のタンパク質のエピトープを含む配列によって隔てられることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 配列番号1〜7の配列より選択される少なくとも二つのペプチド配列を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 配列番号1〜7の配列より選択される少なくとも三つのペプチド配列を含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 配列番号4および5、ならびに配列番号6の配列より選択される少なくとも一つの配列を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 配列番号1、2、3、5および6の配列の組み合わせ、配列番号1、3、4、5および6の配列の組み合わせ、配列番号1、2、5および6の配列の組み合わせ、配列番号1、3、5および6の配列の組み合わせ、ならびに配列番号3、4、5および6の配列の組み合わせより選択されるペプチド配列の組み合わせを含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 配列番号1〜18の配列より選択される8〜15個のアミノ酸の少なくとも二つのペプチドをコードするか、または請求項3に記載のキメラポリペプチドをコードする少なくとも一つの核酸分子を含む、組成物。
  9. 前記ポリペプチド配列をロードした抗原提示細胞を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 少なくとも一つの免疫チェックポイント阻害剤をさらに含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 配列番号19、20および/または21のペプチド配列のうちの少なくとも一つをさらに含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 薬物として使用するための、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 抗腫瘍免疫療法における使用のための、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 前記組成物は、カルシトニンを発現する腫瘍、またはカルシトニン、プレカルシトニンもしくはプレプロ−α−CGRPの高い血清中濃度を伴う病変の免疫療法を対象とすることを特徴とする、請求項13と同じ使用のための、請求項13に記載の組成物。
  15. 前記組成物は、甲状腺髄様癌腫または肺癌腫の免疫療法を対象とすることを特徴とする、請求項13または14と同じ使用のための、請求項13に記載の組成物。
  16. 前記組成物は、TAPペプチド輸送体を発現しない細胞を有する腫瘍の免疫療法を対象とすることを特徴とする、請求項13〜15のいずれか一項と同じ使用のための、請求項13に記載の組成物。
  17. 前記組成物は、HLA−A0201患者の治療を対象とすることを特徴とする、請求項12〜16のいずれか一項と同じ使用のための、請求項12に記載の組成物。
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