JP2017073344A - 車両用灯具 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動式のシェードを備えたプロジェクタ型の車両用灯具において、コンパクトな灯具構成によりハイビーム用配光パターンの上部領域を明るくかつ略均一に形成可能とする。
【解決手段】発光素子14を、投影レンズ12の光軸Axよりも下方側において発光面14aの向きを鉛直方向上方から後傾させた状態で配置する。その際、発光面14aの発光中心と投影レンズ12の後側焦点Fとを結ぶ直線L1が光軸Axとなす角度θ1に対して、発光面14aの延長平面P1が光軸Axとなす角度θ2を、θ2=2/6〜5/6×θ1の範囲内の値に設定する。これにより、従来に比して発光素子14の光軸Axからの下方変位量Aおよび後側焦点Fからの後方変位量Cを小さくしても、発光素子14からの出射光の利用効率を略同程度に維持し、かつ、リフレクタ16の下部反射領域16aAからの反射光が発光素子14や光源ホルダ18によって遮光されないようにする。
【選択図】図3

Description

本願発明は、可動式のシェードを備えたプロジェクタ型の車両用灯具に関するものである。
従来より、投影レンズの後側焦点よりも後方側に配置された発光素子からの光を、リフレクタにより投影レンズへ向けて反射させるように構成されたプロジェクタ型の車両用灯具として、その発光素子と投影レンズとの間にシェードが配置されたものが知られている。
「特許文献1」や「特許文献2」には、このような車両用灯具の構成として、発光素子が投影レンズの光軸よりも下方側においてその発光面の向きを鉛直上向きにした状態で配置されるとともに、リフレクタがその下端縁を上記光軸よりも下方側に位置させるようにして配置された構成が記載されている。
その際「特許文献1」に記載された車両用灯具においては、そのシェードが、リフレクタからの反射光の一部を遮光してロービーム用配光パターンを形成する遮光位置と、この遮光を解除してハイビーム用配光パターンを形成する遮光解除位置とを採り得る構成となっている。
一方「特許文献2」に記載された車両用灯具においては、その発光素子が、該発光素子の発光面の向きを鉛直方向上方に対して後方側へ傾斜させた状態で配置された構成となっている。
特開2015−82339号公報 特許第5212785号公報
上記「特許文献1」に記載された車両用灯具において、その発光素子として、上記「特許文献2」に記載された発光素子のように、発光面の向きが鉛直方向上方に対して後方側へ傾斜した構成とすれば、発光面が鉛直上向きに配置されている場合に比して、灯具をコンパクトに構成することが可能となる。
しかしながら、このような構成を採用した場合には、次のような問題がある。
すなわち、ハイビーム用配光パターンの上部領域は、シェードが遮光解除位置に移動したとき、リフレクタからの反射光のうち投影レンズの後側焦点を含む焦平面を光軸よりも下方側において通過する光によって形成されるが、この上部領域を明るくかつ略均一に形成するためにはリフレクタの下部反射領域からの反射光を利用することが好ましい。
ところが、上記「特許文献2」に記載された発光素子は、その発光面の延長平面が投影レンズの後側焦点を通るような後傾角度で配置されているので、リフレクタの下部反射領域で反射して投影レンズの後側焦点の下方を通過する光は、発光素子やその支持部材によって遮光されてしまう。このため、リフレクタの下部反射領域からの反射光を有効に利用することができず、したがってハイビーム用配光パターンの上部領域を明るくかつ略均一に形成することができない。
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、可動式のシェードを備えたプロジェクタ型の車両用灯具において、コンパクトな灯具構成によりハイビーム用配光パターンの上部領域を明るくかつ略均一に形成することができる車両用灯具を提供することを目的とするものである。
本願発明は、発光素子の配置に工夫を施すことにより、上記目的達成を図るようにしたものである。
すなわち、本願発明に係る車両用灯具は、
投影レンズと、この投影レンズの後側焦点よりも後方側に配置された発光素子と、この発光素子からの光を上記投影レンズへ向けて反射させるリフレクタと、上記発光素子と上記投影レンズとの間に配置されたシェードと、を備えてなる車両用灯具において、
上記発光素子は、上記投影レンズの光軸よりも下方側において該発光素子の発光面の向きを鉛直方向上方に対して後方側へ傾斜させた状態で配置されており、
上記リフレクタは、該リフレクタの下端縁が上記光軸よりも下方側に位置するようにして配置されており、
上記シェードは、上記リフレクタからの反射光の一部を遮光してロービーム用配光パターンを形成する遮光位置と、この遮光を解除してハイビーム用配光パターンを形成する遮光解除位置とを採り得るように構成されており、
上記発光素子は、上記発光面の発光中心と上記投影レンズの後側焦点とを結ぶ直線が上記光軸となす角度θ1に対して、上記発光面の延長平面が上記光軸となす角度θ2が、θ2=2/6〜5/6×θ1の範囲内の値となる後傾角度で配置されている、ことを特徴とするものである。
上記「発光素子」の種類は特に限定されるものではなく、例えば発光ダイオードやレーザダイオード等が採用可能である。
上記「リフレクタ」は、その下端縁が投影レンズの光軸よりも下方側に位置するようにして配置されていれば、その具体的な配置や反射面形状等は特に限定されるものではない。
上記「シェード」は、遮光位置と遮光解除位置とを採り得るように構成されていれば、その具体的な構成については特に限定されるものではない。
本願発明に係る車両用灯具は、可動式のシェードを備えたプロジェクタ型の灯具として構成されているが、その発光素子は、投影レンズの光軸よりも下方側において該発光素子の発光面の向きを鉛直方向上方に対して後方側へ傾斜させた状態で配置されており、その発光面の発光中心と投影レンズの後側焦点とを結ぶ直線が上記光軸となす角度θ1に対して、その発光面の延長平面が上記光軸となす角度θ2が、θ2=2/6〜5/6×θ1の範囲内の値となる後傾角度で配置されているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、発光素子は、角度θ1に対して角度θ2が2/6以上となる後傾角度で配置されているので、発光面が鉛直上向きに配置されている場合に比して、発光素子の上記光軸からの下方変位量および上記後側焦点からの後方変位量を小さくしても、発光素子からの出射光の利用効率を略同程度に維持することができる。そしてこれにより灯具をコンパクトに構成することができる。
一方、発光素子は、角度θ1に対して角度θ2が5/6以下となる後傾角度で配置されているので、リフレクタの下部反射領域で反射して投影レンズの後側焦点の下方を通過する光が、発光素子やその支持部材によって遮光されてしまうのを防止または効果的に抑制することができる。したがって、リフレクタの下部反射領域からの反射光を有効に利用することができ、これによりハイビーム用配光パターンの上部領域を明るくかつ略均一に形成することができる。
このように本願発明によれば、可動式のシェードを備えたプロジェクタ型の車両用灯具において、コンパクトな灯具構成によりハイビーム用配光パターンの上部領域を明るくかつ略均一に形成することができる。
上記構成において、角度θ1に対して角度θ2がθ2=3/8〜6/8×θ1の範囲内の値に設定された構成とすれば、灯具をコンパクトに構成することとハイビーム用配光パターンの上部領域を明るくかつ略均一に形成することとの両立を図ることが一層容易に可能となる。
上記構成において、発光素子の構成として、その発光面の発光中心が上記光軸の下方10〜15mmに位置するとともにその発光面の延長平面が投影レンズの後側焦点を含む焦平面に対して上記光軸の下方4〜10mmの位置で交差するようにして配置された構成とすれば、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、車両用灯具においてはφ60〜70程度の有効径を有する投影レンズが多く用いられるが、このような投影レンズを用いた場合において発光素子を上記のように配置すれば、灯具をコンパクトに構成することとハイビーム用配光パターンの上部領域を明るくかつ略均一に形成することとの両立を図ることが容易に可能となる。
本願発明の一実施形態に係る車両用灯具を示す側断面図 図1のII−II線断面図 図1と同様の図であって、上記車両用灯具の諸元を説明するための図 (a)は図3の要部詳細図、(b)は従来の車両用灯具を(a)と対比して示す図 上記車両用灯具からの照射光により形成される配光パターンを透視的に示す図であって、(a)はロービーム用配光パターン(b)はハイビーム用配光パターンを示す図
以下、図面を用いて、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の一実施形態に係る車両用灯具10を示す側断面図である。また、図2は、そのII−II線断面図である。
これらの図に示すように、本実施形態に係る車両用灯具10は、投影レンズ12と、この投影レンズ12の後側焦点Fよりも後方側に配置された発光素子14と、この発光素子14からの光を投影レンズ12へ向けて反射させるリフレクタ16と、発光素子14と投影レンズ12との間に配置されたシェード20とを備えた構成となっている。
投影レンズ12は、前面12aが凸面で後面12bが平面の平凸非球面レンズであって、その後側焦点Fを含む焦点面上に形成される発光素子像を、反転像として灯具前方の仮想鉛直スクリーン上に投影するようになっている。この投影レンズ12は、φ60〜70程度の有効径を有しており、その外周フランジ部12cにおいてレンズホルダ22に支持されている。そして、このレンズホルダ22は、ヒートシンクとしての機能を有するベース部材24に支持されている。
発光素子14は白色発光ダイオードであって、横長矩形状の発光面14aを有している。この発光素子14は、投影レンズ12の光軸Axの下方において該発光素子14の発光面14aの向きを鉛直方向上方に対して後方側へ傾斜させた状態で配置されている。
この発光素子14は、光源ホルダ18を介してベース部材24に支持されている。光源ホルダ18は、発光素子14を囲むようにして配置されており、この状態で発光素子14を位置決めしている。この光源ホルダ18の上面は、発光面14aと略面一で延びるように形成されている。
リフレクタ16は、発光素子14を上方側から覆うようにして配置されている。このリフレクタ16の下端縁16bは、光軸Axよりも下方側に位置しており、発光面14aと略面一で延びるように形成されている。そして、このリフレクタ16は、その下端縁16bにおいてベース部材24に支持されている。
このリフレクタ16の反射面16aは、発光素子14の発光中心を第1焦点とする略楕円面状の曲面で構成されている。この反射面16aは、光軸Axに沿った鉛直断面形状が後側焦点Fのやや前方に位置する点を第2焦点とする楕円形状に設定されており、その離心率が鉛直断面から水平断面へ向けて徐々に大きくなるように設定されている。これにより、リフレクタ16は、発光素子14からの光を、鉛直面内においては後側焦点Fのやや前方に位置する点に略収束させるとともに水平面内においてはその収束位置をかなり前方へ移動させるようになっている。
ただし、このリフレクタ16の反射面16aにおいて光軸Axよりも下方側に位置する下部反射領域16aAは、該下部反射領域16aAからの反射光の収束位置をそれ以外の反射領域からの反射光の収束位置よりも後側焦点Fに近づけるような表面形状で形成されている。
シェード20は、回動ピン26を介してシェードホルダ28に回動可能に支持された可動式のシェードとして構成されている。その際、回動ピン26は、光軸Axの下方でかつ後側焦点Fよりも前方において左右方向に延びるように配置されており、その両端部においてシェードホルダ28を介してベース部材24に支持されている。
このシェード20は、回動ピン26が貫通する軸部20Aと、この軸部20Aから後方へ向けて斜め上方へ延びる斜面部20Bと、この斜面部20Bの後端縁から上方へ延びる後端壁面部20Cと、軸部20Aから下方へ延びる前端壁面部20Dとを備えている。
後端壁面部20Cは、平面視において後側焦点Fから左右両側へ向けて前方側に湾曲して延びるように形成されている。この後端壁面部20Cの上端縁20Caは、左右段違いで水平方向に延びるように形成されている。
シェード20は、ベース部材24に支持されたアクチュエータ30の駆動により、遮光位置(図1において実線で示す位置)と、この遮光位置から後方側に所定角度回動した遮光解除位置(図1において2点鎖線で示す位置)とを採り得るようになっている。このアクチュエータ30は、図示しないビーム切換えスイッチの操作が行われたときに駆動するようになっている。
シェード20は、遮光位置にあるとき、その上端縁20Caが投影レンズ12の後側焦点Fを通るように配置され、これによりリフレクタ16で反射した発光素子14からの光の一部(主として下部反射領域16aAからの反射光)を遮光する一方、遮光解除位置に移動したとき、その上端縁20Caが投影レンズ12の後側焦点Fよりもある程度下方に変位し、これによりリフレクタ16で反射した発光素子14からの光の遮光を解除するようになっている。
シェード20の前端壁面部20Dは、その下端縁がベース部材24の近傍まで延びるように形成されている。そしてこれにより、シェード20が遮光位置にあるとき、発光素子14からの出射光が迷光となって投影レンズ12の下部領域に不用意に到達してしまうのを、この前端壁面部20Dにおいて阻止するようになっている。
図3は、図1と同様の図であって、車両用灯具10の諸元を説明するための図である。なお、図3においては、車両用灯具10をシェード20が遮光解除位置にある状態で示している。
図3に示すように、発光素子14は、その発光面14aの発光中心と投影レンズ12の後側焦点Fとを結ぶ直線L1が光軸Axとなす角度θ1に対して、発光面14aの延長平面P1が光軸Axとなす角度θ2が、θ2=2/6〜5/6×θ1の範囲内の値となる後傾角度で配置されている。具体的には、角度θ1に対して角度θ2がθ2=3/8〜6/8×θ1の範囲内の値に設定されている、
その際、この発光素子14は、その発光面14aの発光中心が光軸Axの下方10〜15mm(すなわち図3においてA=10〜15mm)に位置するようにして配置されている。また、この発光素子14は、その発光面14aの延長平面P1が投影レンズ12の後側焦点Fを含む焦平面に対して光軸Axの下方4〜10mm(すなわち図3においてB=4〜10mm)の位置で交差するようにして配置されている。
なお、図3においては、従来の車両用灯具110を構成する発光素子114、リフレクタ116、光源ホルダ118およびベース部材124を2点鎖線で示している。この従来の車両用灯具110においては、発光素子114の発光面114aが鉛直上向きに配置されている。
図3に示すように、車両用灯具10は、従来の車両用灯具110に比して、発光素子14の光軸Axからの下方変位量Aおよび後側焦点Fからの後方変位量Cが小さい値に設定されているが、発光素子14が後傾しているため、該発光素子14からの出射光の利用効率は従来の車両用灯具110の場合と略同程度に維持されている。そしてこれにより、車両用灯具10は、その投影レンズ12の前端位置からリフレクタ16の後端位置までの距離Dが、従来の車両用灯具110の場合に比して小さい値に設定されている。
図4(a)は、図3の要部詳細図である。また、図4(b)は、従来の車両用灯具210を図4(a)と対比して示す図である。
図4(a)に示すように、車両用灯具10は、発光素子14の発光面14aがθ2=2/6〜5/6×θ1の範囲内の値となる後傾角度で配置されているので、リフレクタ16の下部反射領域16aAで反射して投影レンズ12の後側焦点Fの下方を通過する光が発光素子14や光源ホルダ18によって遮光されてしまうことはない。
一方、図4(b)に示すように、従来の車両用灯具210においても、発光素子214は光源ホルダ218を介してベース部材224に支持されているが、その発光面214aはθ2=θ1の後傾角度で配置されている。したがって、リフレクタ216の下部反射領域216aAにおける下端縁216bの近傍に位置する領域からの反射光は、発光素子214や光源ホルダ218によって遮光されてしまう。
図5は、車両用灯具10から車両前方へ照射される光により、車両前方25mの位置に配置された仮想鉛直スクリーン上に形成される配光パターンを透視的に示す図である。その際、同図(a)に示す配光パターンはロービーム用配光パターンPLであり、同図(b)に示す配光パターンはハイビーム用配光パターンPHである。
同図(a)に示すロービーム用配光パターンPLは、シェード20が遮光位置にあるときに形成される配光パターンであって、左配光のロービーム用配光パターンとして形成されている。
このロービーム用配光パターンPLは、リフレクタ16で反射した発光素子14からの光によって投影レンズ12の後側焦点Fを含む焦点面上に形成される発光素子14の像を、投影レンズ12によって上記仮想鉛直スクリーン上に反転投影像として投影することにより形成される配光パターンである。
このロービーム用配光パターンPLは、左配光のロービーム用配光パターンであって、その上端縁に左右段違いのカットオフラインCL1、CL2を有している。このカットオフラインCL1、CL2は、灯具正面方向の消点であるH−Vを鉛直方向に通るV−V線を境にして左右段違いで水平方向に延びており、V−V線よりも右側の対向車線側部分が下段カットオフラインCL1として形成されるとともに、V−V線よりも左側の自車線側部分が、この下段カットオフラインCL1から傾斜部を介して段上がりになった上段カットオフラインCL2として形成されている。
このロービーム用配光パターンPLにおいて、下段カットオフラインCL1とV−V線との交点であるエルボ点Eは、H−Vの0.5〜0.6°程度下方に位置している。また、このロービーム用配光パターンPLにおいて、その高光度領域(すなわちホットゾーン)HZLはエルボ点Eの周辺に位置している。
同図(b)に示すハイビーム用配光パターンPHは、シェード20が遮光解除位置にあるときに形成される配光パターンであって、ロービーム用配光パターンPLをそのカットオフラインCL1、CL2の上方側へ拡張した横長の配光パターンとして形成されている。
このハイビーム用配光パターンPHは、その上端縁がV−V線上においてH−Vの4〜6°程度上方に位置するように形成されている。また、このハイビーム用配光パターンPHにおいて、その高光度領域HZHはH−Vを略中心にして横長に形成されている。
同図(b)において2点鎖線で示すハイビーム用配光パターンPH´は、図4(b)に示す従来の車両用灯具210からの照射光によって形成されるハイビーム用配光パターンである。
このハイビーム用配光パターンPH´は、ハイビーム用配光パターンPHの上端縁近傍に位置する領域が欠けた配光パターンとなっている。これは、従来の車両用灯具210においては、図4(b)に示すように、リフレクタ216の下部反射領域216aAにおける下端縁216bの近傍に位置する領域からの反射光が、発光素子14や光源ホルダ218によって遮光されてしまうことによるものである。
次に本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態に係る車両用灯具10は、可動式のシェード20を備えたプロジェクタ型の灯具として構成されているが、その発光素子14は、投影レンズ12の光軸Axよりも下方側において該発光素子14の発光面14aの向きを鉛直方向上方に対して後方側へ傾斜させた状態で配置されており、その発光面14aの発光中心と投影レンズ12の後側焦点Fとを結ぶ直線L1が光軸Axとなす角度θ1に対して、その発光面14aの延長平面P1が光軸Axとなす角度θ2が、θ2=2/6〜5/6×θ1の範囲内の値となる後傾角度で配置されているので、次のような作用効果を得ることができる。
すなわち、発光素子14は、角度θ1に対して角度θ2が2/6以上となる後傾角度で配置されているので、図3において2点鎖線で示す従来の車両用灯具110のように発光面114aが鉛直上向きに配置されている場合に比して、発光素子14の光軸Axからの下方変位量Aおよび後側焦点Fからの後方変位量Cを小さくしても、発光素子14からの出射光の利用効率を略同程度に維持することができる。そしてこれにより灯具をコンパクトに構成することができる。
一方、発光素子14は、角度θ1に対して角度θ2が5/6以下となる後傾角度で配置されているので、リフレクタ16の下部反射領域16aAで反射して投影レンズ12の後側焦点Fの下方を通過する光が、発光素子14や光源ホルダ18によって遮光されてしまうのを防止または効果的に抑制することができる。したがって、リフレクタ16の下部反射領域16aAからの反射光を有効に利用することができ、これによりハイビーム用配光パターンPHの上部領域を明るくかつ略均一に形成することができる。
このように本実施形態によれば、可動式のシェード20を備えたプロジェクタ型の車両用灯具10において、コンパクトな灯具構成によりハイビーム用配光パターンPHの上部領域を明るくかつ略均一に形成することができる。
特に本実施形態においては、角度θ1に対して角度θ2がθ2=3/8〜6/8×θ1の範囲内の値に設定されているので、灯具をコンパクトに構成することとハイビーム用配光パターンPHの上部領域を明るくかつ略均一に形成することとの両立を図ることが一層容易に可能となる。
また、本実施形態の投影レンズ12はφ60〜70程度の有効径を有しているが、本実施形態の発光素子14は、その発光面14aの発光中心が光軸Axの下方10〜15mmに位置するとともに、その発光面14aの延長平面P1が投影レンズ12の後側焦点Fを含む焦平面に対して光軸Axの下方4〜10mmの位置で交差するようにして配置されているので、灯具をコンパクトに構成することとハイビーム用配光パターンPHの上部領域を明るくかつ略均一に形成することとの両立を図ることが容易に可能となる。
上記実施形態においては、シェード20の移動が回動により行われるものとして説明したが、往復動等により行われる構成とすることも可能である。
上記実施形態においては、車両用灯具10が、左配光のロービーム用配光パターンPLを形成するように構成されているが、右配光のロービーム用配光パターンを形成するように構成されている場合においても、上記実施形態と同様の構成を採用することにより同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記実施形態において諸元として示した数値は一例にすぎず、これらを適宜異なる値に設定してもよいことはもちろんである。
また、本願発明は、上記実施形態に記載された構成に限定されるものではなく、これ以外の種々の変更を加えた構成が採用可能である。
10 車両用灯具
12 投影レンズ
12a 前面
12b 後面
12c 外周フランジ部
14 発光素子
14a 発光面
16 リフレクタ
16a 反射面
16aA 下部反射領域
16b 下端縁
18 光源ホルダ
20 シェード
20A 軸部
20B 斜面部
20C 後端壁面部
20Ca 上端縁
20D 前端壁面部
22 レンズホルダ
24 ベース部材
26 回動ピン
28 シェードホルダ
30 アクチュエータ
110、210 従来の車両用灯具
114、214 発光素子
114a、214a 発光面
116、216 リフレクタ
118、218 光源ホルダ
124、224 ベース部材
216aA 下部反射領域
216b 下端縁
Ax 光軸
CL1 下段カットオフライン
CL2 上段カットオフライン
F 後側焦点
HZH、HZL 高光度領域
PL ロービーム用配光パターン
PH、PH´ ハイビーム用配光パターン

Claims (3)

  1. 投影レンズと、この投影レンズの後側焦点よりも後方側に配置された発光素子と、この発光素子からの光を上記投影レンズへ向けて反射させるリフレクタと、上記発光素子と上記投影レンズとの間に配置されたシェードと、を備えてなる車両用灯具において、
    上記発光素子は、上記投影レンズの光軸よりも下方側において該発光素子の発光面の向きを鉛直方向上方に対して後方側へ傾斜させた状態で配置されており、
    上記リフレクタは、該リフレクタの下端縁が上記光軸よりも下方側に位置するようにして配置されており、
    上記シェードは、上記リフレクタからの反射光の一部を遮光してロービーム用配光パターンを形成する遮光位置と、この遮光を解除してハイビーム用配光パターンを形成する遮光解除位置とを採り得るように構成されており、
    上記発光素子は、上記発光面の発光中心と上記投影レンズの後側焦点とを結ぶ直線が上記光軸となす角度θ1に対して、上記発光面の延長平面が上記光軸となす角度θ2が、θ2=2/6〜5/6×θ1の範囲内の値となる後傾角度で配置されている、ことを特徴とする車両用灯具。
  2. 上記角度θ1に対して上記角度θ2がθ2=3/8〜6/8×θ1の範囲内の値に設定されている、ことを特徴とする請求項1記載の車両用灯具。
  3. 上記発光素子は、上記発光面の発光中心が上記光軸の下方10〜15mmに位置するとともに上記発光面の延長平面が上記投影レンズの後側焦点を含む焦平面に対して上記光軸の下方4〜10mmの位置で交差するようにして配置されている、ことを特徴とする請求項1または2記載の車両用灯具。
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