JP2017029022A - 水中油型乳化脂用乳化材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記の(1)〜(5)の全てを満たすことを特徴とする水中油型乳化脂用乳化材。(1)蛋白質と脂質との複合体を含有する。(2)上記蛋白質として乳蛋白質を含有する。(3)上記乳蛋白質中におけるカゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比が、前者:後者で、40:60〜95:5である。(4)上記カゼイン蛋白質としてミセル態カゼイン蛋白質を含有する。(5)上記複合体における上記蛋白質と上記脂質の質量比が、蛋白質100質量部に対し脂質が10〜1000質量部である。
【選択図】なし
Description
しかし近年、消費者の健康志向や食の安心・安全への意識の高まりを受けて、化学合成された食品添加物の使用を可能な限り控え、天然由来の素材で代替する動きが広がっている。とりわけ合成乳化剤は、使用する食品の種類や使用量によっては、食品にエグ味や苦味などの異味を与える場合がある。特に、ホイップクリームに代表される水中油型乳化脂では、外相が水相であることから呈味成分を特に感じやすいため、その影響が顕著であり、合成乳化剤の使用量を控えることが求められる場面が多い。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、下記の(1)〜(5)の全てを満たすことを特徴とする水中油型乳化脂用乳化材を提供するものである。
(1)蛋白質と脂質との複合体を含有する。
(2)上記蛋白質として乳蛋白質を含有する。
(3)上記乳蛋白質中におけるカゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比が、前者:後者で、40:60〜95:5である。
(4)上記カゼイン蛋白質としてミセル態カゼイン蛋白質を含有する。
(5)上記複合体における上記蛋白質と上記脂質の質量比が、蛋白質100質量部に対し脂質が10〜1000質量部である。
本発明の水中油型乳化脂用乳化材は、必須成分として蛋白質と脂質との複合体を含有する。更に、本発明の水中油型乳化脂用乳化材は、必要に応じ、後述するその他の成分を含有していてもよい。
まず、本発明の水中油型乳化脂用乳化材で使用する、蛋白質と脂質との複合体(以下、単に「複合体」ということがある)の構成成分について述べる。
ここで上記複合体における、蛋白質と脂質との質量比は、蛋白質100質量部に対し脂質が10〜1000質量部であることが必須であり、好ましくは蛋白質100質量部に対して10〜115質量部、より好ましくは蛋白質100質量部に対して10〜60質量部であり、さらに好ましくは蛋白質100質量部に対して10〜40質量部である。蛋白質100質量部にたいする脂質の質量比が10質量部より少ないと、水中油型乳化脂用乳化材を使用して得られた水中油型乳化脂の経時的な乳化安定性が大きく低下し、また115質量部よりも多いと、得られる水中油型乳化脂の風味が著しく損われることに加え、下述の製造方法で本発明の水中油型乳化脂用乳化材を製造する際に、予備乳化液の粘度が著しく高くなりゲル状になって製造が困難になってしまう。
また、上記操作の後、必要に応じて濃縮、乾燥などの操作を行ってもよい。
ただし、本発明では、上記その他の成分の添加量は、優れた水中油型乳化活性を得ることができ、そのため得られる水中油型乳化脂の乳化安定性が高いこと、及び、下述の好ましい性状とすることが容易である点で、蛋白質と脂質の合計量の60質量%以下であることが好ましく、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下、最も好ましくは10質量%以下とする。
本発明の水中油型乳化脂は、上記水中油型乳化脂用乳化材を使用した水中油型乳化脂であり、食用油脂、水、必要に応じてその他の成分を含有するものである。
本発明の水中油型乳化脂における上記水中油型乳化脂用乳化材の含有量は、固形分として好ましくは0.1〜5質量%、より好ましくは0.2〜4質量%、最も好ましくは0.3〜3質量%である。
これらのうち、大豆油、ナタネ油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、これらに水素添加、分別及びエステル交換から選択される一又は二以上の処理を施した加工油脂を用いるのが好ましい。これらの油脂は、単独で用いることもでき、又は二種以上を組み合わせて用いることもできる。
上記乳化剤の含有量は、上記本発明の水中油型乳化脂用乳化材を使用することから従来の使用量よりも低減することが可能であるため、本発明の水中油型乳化脂中、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下、さらに好ましくは0.5質量%以下である。
上記安定剤の含有量は、本発明の水中油型乳化脂中、好ましくは0.1質量%以下、さらに好ましくは0.05質量%以下である。
上記糖類の含有量は、本発明の水中油型乳化脂中、好ましくは0〜30質量%、さらに好ましくは0〜10質量%である。
先ず、上記本発明の水中油型乳化脂用乳化材、水及び必要に応じてその他の水溶性成分を含む水相と、食用油脂及び必要に応じてその他の油溶性成分を含む油相をそれぞれ個別に調製し、該水相と該油相とを混合乳化し、水中油型に乳化することにより、本発明の水中油型乳化脂を得ることができる。
得られた水中油型乳化脂を、必要に応じ、バルブ式ホモジナイザー、ホモミキサー、コロイドミル等の均質化装置により、圧力0〜100MPaの範囲で均質化してもよい。また、必要に応じ、インジェクション式、インフージョン式等の直接加熱方式、あるいはプレート式、チューブラー式、掻き取り式等の間接加熱方式を用いたUHT・HTST・低温殺菌、バッチ式、レトルト、マイクロ波加熱等の加熱滅菌もしくは加熱殺菌処理を施してもよく、あるいは直火等の加熱調理により加熱してもよい。また、加熱後に必要に応じて再度均質化してもよい。また、必要により急速冷却、徐冷却等の冷却操作を施してもよい。
〔実施例1〕
ミセルカゼインアイソレート(MCI)(蛋白質含量78.4質量%、カゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比=90:10)7.8質量部と、ホエイプロテインコンセントレート(WPC)(蛋白質含量76.0質量%、カゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比=0:100)4.1質量部を、60℃に加温した水84.8質量部に加え、スリーワンモーターを使用して撹拌して十分に分散させた。ここに粉末状大豆レシチン(脂質含量100質量%、リン脂質含量90質量%)を3.3質量部添加し、よく撹拌して十分に分散・乳化させ、予備乳化液を得た。この予備乳化液をバルブ式ホモジナイザー(アルファラバル社製:ホモジナイザー)を用いて、30MPaの圧力で均質化した後、VTIS殺菌機(アルファラバル社製UHT殺菌機)で139℃・4秒間殺菌し、再度5MPaの圧力で均質化後5℃まで冷却し、本発明の水中油型乳化脂用乳化材Aを得た。得られた水中油型乳化脂用乳化材Aの、水中油型乳化脂用乳化材中の複合体の含有量、水中油型乳化脂用乳化材の固形分中における複合体含量、蛋白質中の乳蛋白質の含有量、乳蛋白質中におけるカゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比、カゼイン蛋白質中のミセル態カゼインの含有量、複合体における蛋白質と脂質との質量比については〔表1〕に記載した。
カゼインカルシウム(蛋白質含量90.3質量%、カゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比=100:0)4.86質量部、ミセルカゼインアイソレート(MCI)1.57質量部、ホエイプロテインコンセントレート(WPC)4.71質量部を、60℃に加温した水85.56質量部に加え、スリーワンモーターを使用して撹拌して十分に分散させた。ここに粉末状大豆レシチン(脂質含量100質量%、リン脂質含量90質量%)を3.3質量部添加し、よく撹拌して十分に分散・乳化させ、予備乳化液を得た。この予備乳化液をバルブ式ホモジナイザー(アルファラバル社製:ホモジナイザー)を用いて、30MPaの圧力で均質化した後、VTIS殺菌機(アルファラバル社製UHT殺菌機)で139℃・4秒間殺菌し、再度5MPaの圧力で均質化後5℃まで冷却し、本発明の水中油型乳化脂用乳化材Bを得た。得られた水中油型乳化脂用乳化材Bの、水中油型乳化脂用乳化材中の複合体の含有量、水中油型乳化脂用乳化材の固形分中における複合体含量、蛋白質中の乳蛋白質の含有量、乳蛋白質中におけるカゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比、カゼイン蛋白質中のミセル態カゼインの含有量、複合体における蛋白質と脂質との質量比については〔表1〕に記載した。
カゼインカルシウム3.63質量部、ミセルカゼインアイソレート(MCI)3.15質量部、ホエイプロテインコンセントレート(WPC)4.54質量部を、60℃に加温した水85.38質量部に加え、スリーワンモーターを使用して撹拌して十分に分散させた。ここに粉末状大豆レシチン(脂質含量100質量%、リン脂質含量90質量%)を3.3質量部添加し、よく撹拌して十分に分散・乳化させ、予備乳化液を得た。この予備乳化液をバルブ式ホモジナイザー(アルファラバル社製:ホモジナイザー)を用いて、30MPaの圧力で均質化した後、VTIS殺菌機(アルファラバル社製UHT殺菌機)で139℃・4秒間殺菌し、再度5MPaの圧力で均質化後5℃まで冷却し、本発明の水中油型乳化脂用乳化材Cを得た。得られた水中油型乳化脂用乳化材Cの、水中油型乳化脂用乳化材中の複合体の含有量、水中油型乳化脂用乳化材の固形分中における複合体含量、蛋白質中の乳蛋白質の含有量、乳蛋白質中におけるカゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比、カゼイン蛋白質中のミセル態カゼインの含有量、複合体における蛋白質と脂質との質量比については〔表1〕に記載した。
実施例1で使用した粉末状大豆レシチン(脂質含量100質量%、リン脂質含量90質量%)に代えて大豆レシチン(脂質含量93.8質量%、リン脂質含量60質量%、脂質中のリン脂質含量64%)を実施例1のリン脂質量合わせで添加した以外は実施例1と同様の配合及び製法で、本発明の水中油型乳化脂用乳化材Dを得た。得られた水中油型乳化脂用乳化材Dの、水中油型乳化脂用乳化材中の複合体の含有量、水中油型乳化脂用乳化材の固形分中における複合体含量、蛋白質中の乳蛋白質の含有量、乳蛋白質中におけるカゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比、カゼイン蛋白質中のミセル態カゼインの含有量、複合体における蛋白質と脂質との質量比については〔表1〕に記載した。
実施例1で使用した粉末状大豆レシチン(脂質含量100質量%、リン脂質含量90質量%)に代えて卵黄レシチン(脂質含量100質量%、リン脂質含量30質量%)を実施例1のリン脂質量合わせで添加した以外は実施例1と同様の配合及び製法で、本発明の水中油型乳化脂用乳化材Eを得た。得られた水中油型乳化脂用乳化材Eの、水中油型乳化脂用乳化材中の複合体の含有量、水中油型乳化脂用乳化材の固形分中における複合体含量、蛋白質中の乳蛋白質の含有量、乳蛋白質中におけるカゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比、カゼイン蛋白質中のミセル態カゼインの含有量、複合体における蛋白質と脂質との質量比については〔表1〕に記載した。
カゼインカルシウム10.2質量部を、60℃に加温した水86.51質量部に加え、スリーワンモーターを使用して撹拌して十分に分散させた。ここに粉末状大豆レシチン(脂質含量100質量%、リン脂質含量90質量%)を3.3質量部添加し、よく撹拌して十分に分散・乳化させ、予備乳化液を得た。この予備乳化液をバルブ式ホモジナイザー(アルファラバル社製:ホモジナイザー)を用いて、30MPaの圧力で均質化した後、VTIS殺菌機(アルファラバル社製UHT殺菌機)で139℃・4秒間殺菌し、再度5MPaの圧力で均質化後5℃まで冷却し、ホエイ蛋白質及びミセル態カゼイン蛋白質を含有しない比較例の水中油型乳化脂用乳化材Fを得た。得られた水中油型乳化脂用乳化材Fの、水中油型乳化脂用乳化材中の複合体の含有量、水中油型乳化脂用乳化材の固形分中における複合体含量、蛋白質中の乳蛋白質の含有量、乳蛋白質中におけるカゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比、カゼイン蛋白質中のミセル態カゼインの含有量、複合体における蛋白質と脂質との質量比については〔表1〕に記載した。
ホエイプロテインコンセントレート(WPC)12.1質量部を、60℃に加温した水84.6質量部に加え、スリーワンモーターを使用して撹拌して十分に分散させた。ここに粉末状大豆レシチン(脂質含量100質量%、リン脂質含量90質量%)を3.3質量部添加し、よく撹拌して十分に分散・乳化させ、予備乳化液を得た。この予備乳化液をバルブ式ホモジナイザー(アルファラバル社製:ホモジナイザー)を用いて、30MPaの圧力で均質化した後、VTIS殺菌機(アルファラバル社製UHT殺菌機)で139℃・4秒間殺菌し、再度5MPaの圧力で均質化後5℃まで冷却し、カゼイン蛋白質を含有しない比較例の水中油型乳化脂用乳化材Gを得た。得られた水中油型乳化脂用乳化材Gの、水中油型乳化脂用乳化材中の複合体の含有量、水中油型乳化脂用乳化材の固形分中における複合体含量、蛋白質中の乳蛋白質の含有量、乳蛋白質中におけるカゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比、カゼイン蛋白質中のミセル態カゼインの含有量、複合体における蛋白質と脂質との質量比については〔表1〕に記載した。
粉末状大豆レシチン(脂質含量100質量%、リン脂質含量90質量%)3.3質量部を無添加に、水84.8質量部を88.1質量部に変更した以外は実施例1と同様の配合及び製法で、複合体における蛋白質と脂質との質量比が、蛋白質100質量部に対し脂質が10質量部未満である、比較例の水中油型乳化脂用乳化材Hを得た。得られた水中油型乳化脂用乳化材Hの、水中油型乳化脂用乳化材中の複合体の含有量、水中油型乳化脂用乳化材の固形分中における複合体含量、蛋白質中の乳蛋白質の含有量、乳蛋白質中におけるカゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比、カゼイン蛋白質中のミセル態カゼインの含有量、複合体における蛋白質と脂質との質量比については〔表1〕に記載した。
〔実施例6〜10、及び、比較例5〜8〕
〔表2〕の油相成分に記載された原料を混合し、65℃に加温し、溶解・分散させ油相とした。一方、〔表2〕の水相成分に記載された原料を混合し、65℃に加温し、溶解・分散させ水相とした。上記水相と上記油相を混合、乳化して、予備乳化物を調製し、バルブ式ホモジナイザー(アルファラバル社製:ホモジナイザー)を用いて3MPaの圧力で均質化した後、VTIS殺菌器(アルファラバル社製UHT殺菌器)で140℃・4秒間殺菌し、再度5MPaの圧力で均質化を行い、5℃まで冷却した。その後、冷蔵庫で24時間エージングを行い、本発明及び比較例の水中油型乳化脂(ホイップクリーム)A〜Iを得た。なお、〔表2〕中の数値は質量部である。
得られた水中油型乳化脂(ホイップクリーム)A〜Iの乳化安定性(ボテ)について、下記の評価1に記載の方法で評価を行ない、その結果について〔表3〕に記載した。また、該水中油型乳化脂(ホイップクリーム)をホイップして得られたホイップドクリームについて、下記の評価2〜5に記載の方法で評価を行ない、それらの結果について〔表3〕に記載した。
<パーム分別中部油>
ヨウ素価52のパーム油を2段分別して得られた中融点画分(融点33℃)。
<パーム核分別硬部油>
パーム核油を20〜25℃で分別して得られた高融点部(即ち溶融していない固形部分)(融点32℃)。
<エステル交換油脂I>
ヨウ素価65のパーム分別軟部油を、化学触媒を用いてランダムエステル交換したエステル交換油脂(融点28℃)。
<エステル交換油脂II>
パーム核油及びパーム極度硬化油を80:20(前者:後者)の質量比率で混合した油脂を、化学触媒を用いてランダムエステル交換したエステル交換油脂(融点43℃)。
得られた水中油型乳化脂(ホイップクリーム)を20℃で1時間調温した後、振動器を用い100回/37秒で水平方向に振動させた。水中油型乳化脂(ホイップクリーム)が流動性を失うまでの振動回数が10000回以上のものを◎、5000回以上〜10000回未満のものを○、5000回未満のものを×とした。
得られた水中油型乳化脂(ホイップクリーム)100質量部にグラニュー糖7.5質量部を添加し、卓上ミキサーを使用して、オーバーランが140〜150%になるまでホイップし、ホイップドクリームとした。このホイップドクリームを口に含んだときの溶け易さを、15人のパネラーにて官能試験した。評価は、「口溶け性が良好なもの」、「口溶け性が不良なもの」、及び「どちらともいえないもの」、の3段階で評価し、良好なものに2点、どちらともいえないものに1点、不良なものに0点を与え、合計点が26点以上のものを◎、23〜25点のものを○、20〜22点のものを△、15〜19点のものを×、14点以下のものを××とした。
上記ホイップドクリームについて、口に含んだときの風味を、15人のパネラーにて官能試験した。「風味が良好なもの」、「風味が不良なもの」、及び「どちらともいえないもの」の3段階で評価し、「風味が良好なもの」に2点、「どちらともいえないもの」に1点、「風味が不良なもの」に0点を与え、合計点が26点以上のものを◎、23〜25点のものを○、20〜22点のものを△、15〜19点のものを×、14点以下のものを××とした。
上記ホイップドクリームについて、絞り袋で星型口金を用いて造花した際のシマリの程度について、下記の3段階評価を行なった。
◎:絞り袋から抵抗なく絞り出すことができ、得られた造花は滑らかな表面で先端もきちんとツノがある状態であった。
○:絞り袋から抵抗なく絞り出すことができ、得られた造花はやや表面が荒れたが、きちんとツノがある状態であった。
×:絞り袋からの絞り出しが経時的に抵抗があるものとなり、得られた造花も徐々に表面が荒れツノの先端が切れた状態のものとなった。
上記ホイップドクリームについて、絞り袋で星型口金を用いて造花した際の20℃の恒温槽中で24時間放置した場合の離水の程度について、下記の4段階評価を行なった。
◎:離水も軟化も見られなかった。
○:やや離水が見られるが軟化せず原型を留めた。
△:離水と共に軟化も認められたが原型を留めた。
×:流動状となり、原型を留めなかった。
Claims (5)
- 下記の(1)〜(5)の全てを満たすことを特徴とする水中油型乳化脂用乳化材。
(1)蛋白質と脂質との複合体を含有する。
(2)上記蛋白質として乳蛋白質を含有する。
(3)上記乳蛋白質中におけるカゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との質量比が、前者:後者で、40:60〜95:5である。
(4)上記カゼイン蛋白質としてミセル態カゼイン蛋白質を含有する。
(5)上記複合体における上記蛋白質と上記脂質の質量比が、蛋白質100質量部に対し脂質が10〜1000質量部である。 - 上記カゼイン蛋白質中のミセル態カゼイン蛋白質の含有量が60〜100質量%であることを特徴とする請求項1記載の水中油型乳化脂用乳化材。
- 上記脂質の一部又は全部がリン脂質であることを特徴とする請求項1又は2記載の水中油型乳化脂用乳化材。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の水中油型乳化脂用乳化材を使用した水中油型乳化脂。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載の水中油型乳化脂用乳化材の製造方法であって、蛋白質と脂質とを含有する水溶液を均質化することを特徴とする水中油型乳化脂用乳化材の製造方法。
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