JP2015218139A - ケイ素系化合物 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電デバイス材料の表面を処理することにより、正極活物質、負極活物質、セパレータ、導電材及び集電体と非水電解液との濡れ性を向上させ、低抵抗化が可能な表面処理材料を提供する。
【解決手段】正極材、負極材、セパレータ及び集電体など非水系蓄電デバイス材料の表面処理を行う表面処理剤が、非水電解液に対し濡れ性が高い特定の官能基を有するケイ素化合物である。前記ケイ素化合物の一つを例示すると下記式(1)で表されるケイ素系化合物である。R(OCHCHOCONH‐X‐Si(CH(OR3―m(1){Rは炭素数1〜20のアルキル基、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Xは炭素数1〜5のアルキレン基、kは1〜30の整数、mは0または1を表す。}
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン電池、キャパシタなどの非水系蓄電デバイス材料用の表面処理剤に係り、特に、正極、負極、セパレータおよび集電体などの非水系蓄電デバイス材料と非水電解液との濡れ性を向上させる表面処理剤の前駆体であるケイ素系化合物に関する 。
近年、二酸化炭素削減などの環境問題の観点から、ハイブリッド自動車や電気自動車に対する期待が高まり、一部実用化されている。ハイブリッド自動車等に搭載する電源として、リチウムイオン電池やキャパシタ等の非水系蓄電デバイス及びそれを用いた電源装置の開発が盛んに進められている。
ハイブリッド自動車のような車載用途の非水系蓄電デバイスでは、高入出力密度化が重要な課題となっている。すなわち、自動車の発進時等における加速性能を確保するために電源装置のより一層の高出力化が重要視されており、さらには、回生によるエネルギーの有効活用を図るために入力特性の向上も要求されている。また、ハイブリッド自動車では、電気だけの動力源により都市部での走行が可能な、いわゆるデュアルモード(プラグインハイブリッド)の要望も高まりつつある。従って、入出力特性を向上させる、すなわち、内部抵抗を低減される電池技術は、このようなハイブリッド自動車の分野のみならず、種々の分野での実用化を図る上で、極めて重要な課題である。
従来リチウム二次電池では、活物質を含む合剤を集電体に塗工することで正負極板が形成されており、正負極板がセパレータを介して捲回または積層された電極群が電池容器内に収容されている。車載用等の電源に用いられるリチウム二次電池では、入出力特性を向上させるために、活物質材料、活物質粒径、電極組成(導電材、バインダー)、活物質層-集電体界面の検討が進められている。また、これら、活物質レベル、電極設計からの改善のみならず、携帯電話機器に使用される電池と比較して、正負極板の膜厚が薄くされ、かつ、大面積化が図られ、更には、集電構造などの工夫も行われている。
しかし、これら蓄電デバイス材料、部材などの改良検討以外に、例えば、電極表面での非水電解液の分布を均一化することを目的とし、正極合剤、負極合剤およびセパレータのいずれかに耐熱多孔相を設けることで入出力のバランスのとれた電池を提供する技術が開示されている(特許文献1)。また、負極板やセパレータと非水電解液との濡れ性を向上させる技術として、例えば、負極合剤中に界面活性剤の添加する技術(特許文献2)、セパレータに界面活性剤を塗布する技術(特許文献3)、セパレータ表面をコロナ処理等することで電解液との濡れ性を向上させる技術(特許文献4)など、非水系蓄電デバイス用材料の表面に係る検討も進められている。
特開2007−200795号公報 特開2008−21415号公報 WO2006/123811公報 特開2007−179758号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、耐熱多孔層が発電に寄与しないため、耐熱多孔層を形成した分で体積や重量あたりの充放電量を低下させることとなる。また、特許文献2〜特許文献3の技術では、負極合剤やセパレータに添加された界面活性剤が短時間(初期サイクル)で溶出してしまう、添加された界面活性剤の電気化学的酸化や還元により、充放電効率が低下する、自己放電特性が低下するなどにより、十分な効果を得ることが難しくなる。特許文献4の技術では、コロナ処理等のために工程上煩雑な操作を要することとなる。従って、正負極板やセパレータの非水電解液に対する濡れ性を簡便な手法で確実に向上させることができれば、入出力特性を向上させることが期待される。
本発明は上記事案に鑑み、蓄電デバイス材料の表面を処理することにより、正極活物質、負極活物質、セパレータ、導電材及び集電体と非水電解液との濡れ性を向上させ、正極活物質、負極活物質、セパレータ、導電材及び集電体などと非水電解液との低抵抗化を図り、これら材料を用いることにより、入出力特性に優れたリチウムイオン電池、キャパシタなどの非水系蓄電デバイスを提供することが可能な蓄電デバイス材料を表面処理する表面処理材料で、非水電解液に対し濡れ性が高い表面処理材料を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の様な従来技術の問題点に留意しつつ研究を進めた結果、正極材、負極材、セパレータ及び集電体など非水系蓄電デバイス材料の表面処理を行う表面処理剤で、非水電解液に対し濡れ性が高い特定の官能基を有するケイ素化合物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、以下の構成からなることを特徴とし、上記課題を解決するものである。
下記式(1)〜(20)で表されるケイ素系化合物である。
{式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のエーテル結合を含むアルキル基又はテトラハイドロフルフリル基、Rは炭素数1〜6のアルキル基、Xは炭素数1〜5のアルキレン基、kは1〜30の整数、m及びnは0または1を表す。}

本発明のケイ素系化合物から誘導される表面処理剤で表面処理された非水系蓄電デバイス用材料を用いることで、非水電解液との濡れ性が向上して、低抵抗、かつ、信頼性の高い非水系蓄電デバイスを構築可能できる効果を奏する。
本発明のケイ素系化合物は下記式(1)〜(20)で表されるケイ素系化合物である。
{式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のエーテル結合を含むアルキル基又はテトラハイドロフルフリル基、Rは炭素数1〜6のアルキル基、Xは炭素数1〜5のアルキレン基、kは1〜30の整数、m及びnは0または1を表す。}

式(1)中、Rの炭素数1〜20のアルキル基としては、メチル基、エチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基などが挙げられる。
式(1)中、kは1〜30の整数である。
式(1)及び(2)中、Xは炭素数1〜5のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基が挙げられる。これらのうち、原料の入手のし易さを考慮するとトリメチレン基が好ましい。
式(1)及び(2)中、mは0または1である。
式(1)で表される化合物の原料である水酸基を持つ化合物の具体的な例としては、例えば、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールイソプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル及びテトラエチレングリコールモノメチルエーテルなどが挙げられる。
また、三洋化成工業株式会社製の以下の商品:エマルミンCC−100、エマルミンCC−130、エマルミンCC−150、エマルミンCC−200、エマルミンCC−290、エマルミンCO−50、エマルミンCO−100、エマルミンCC−200、エマルミン40、エマルミン50、エマルミン110、エマルミン140、エマルミン180、エマルミン200、エマルミン240、エマルミンL−90−S、エマルミンL−380、エマルミンNL−70、エマルミンLS−80、エマルミンLS−90、エマルミンLS−100、エマルミンLS−110、サンノニックSS−70、サンノニックSS−90及びサンノニックSS−120なども挙げられる。
式(2)中、Rの炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基など、炭素数1〜10のエーテル結合を含むアルキル基としては、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基などが挙げられる。
式(2)中、nは0または1である。
式(2)で表される化合物の原料である二重結合を持つ化合物の具体的な例としては、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアクリレート、エチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート、エチレングリコールモノエチルメタクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート、テトラハイドロフルフリルアクリレート、テトラハイドロフルフリルメタクリレートなどが挙げられる。
式(3)〜(20)で表される化合物の原料である水酸基やアミノ基あるいは二重結合を持つ化合物としては、例えば、グリセロール1,2−カーボネート、ビニレンカーボネート、4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、α−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン、3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン、テトラヒドロ−3−フランメタノール、2,3−ジヒドロフラン、2,5−ジヒドロフラン、テトラハイドロピラン−2−メタノール、テトラハイドロフルフリルアミン、フルフリルアルコール、フルフリルアミン、フラン−3−メタノール、1−メチル−2−ピペリジンメタノール、1−メチル−3−ピペリジンメタノール、3−ヒドロキシ−1−メチルピペリジン、1−エチル−3−ヒドロキシピペリジン、4−ヒドロキシ−1−メチルピペリジンなどが挙げられる。
式(3)〜(20)中、Xは炭素数1〜5のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基が挙げられる。これらのうち、原料の入手のし易さを考慮するとトリメチレン基が好ましい。
式(3)〜(20)中、Rの炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基などが挙げられる。
本発明のケイ素系化合物は以下の製造方法により得られる。
すなわち、水酸基やアミノ基を有する化合物とイソシアネート基を有するシランカップリング剤{例えば化合物(A)〜(B)}とを反応させることにより得ることが出来る。
3−イソシアナトプロピルトリエトキシシラン (A)
3−イソシアナトプロピルトリメトキシシラン (B)
あるいは二重結合を有する化合物とチオール基を有するシランカップリング剤{例えば化合 物(C)〜(E)}と反応させることにより得ることが出来る。
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン (C)
3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン (D)
3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン (E)
イソシアネート基を有するシランカップリング剤と水酸基やアミノ基を反応させる場合の溶媒としては、芳香族系溶媒:トルエン、キシレン等、エーテル系溶媒:ジエチルエーテル、テトラハイドロフラン及びジオキサン等、ケトン系溶媒:アセトン及びメチルエチルケトン等、エステル系溶媒:酢酸エチル、酢酸ブチル等、非プロトン溶媒:ジメチルスルホキサイド、N,N−ジメチルホルムアミド等及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、エステル系溶媒であり、これらの溶媒は1種又は2種以上で使用できる。また無溶媒でも良い。
チオール基を有するシランカップリング剤と二重結合を有する化合物を反応させる場合の溶媒としては、アルコール系溶媒:メタノール、エタノール、イソプロパンール、n−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール及び1,4−ブタンジオール等、芳香族系溶媒:トルエン、キシレン等、エーテル系溶媒:ジエチルエーテル、テトラハイドロフラン及びジオキサン等、ケトン系溶媒:アセトン及びメチルエチルケトン等、エステル系溶媒:酢酸エチル、酢酸ブチル等、非プロトン溶媒:ジメチルスルホキサイド、N,N−ジメチルホルムアミド等及びこれらの混合溶媒等が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、エステル系溶媒、エーテル系溶媒であり、これらの溶媒は1種又は2種以上で使用できる。また無溶媒でも良い。
式(1)〜(20)で表される化合物の具体例としては、以下のものが挙げられる。
CH(OCHCHOCONHCHCHCHSi(OC (1−1)
(OCHCHOCONHCHCHCHSi(OC (1−2)
CH(OCHCHOCONHCHCHCHSi(OC (1−3)
CH(OCHCHOCONHCHCHCHSi(OC (1−4)
1225(OCHCHOCONHCHCHCHSi(OC (1−5)
1225(OCHCH11OCONHCHCHCHSi(OC (1−6)
1633(OCHCH15OCONHCHCHCHSi(OC (1−7)
1633(OCHCH29OCONHCHCHCHSi(OC (1−8)
1835(OCHCH10OCONHCHCHCHSi(OC (1−9)
1835(OCHCH20OCONHCHCHCHSi(OC (1−10)
CHOCOCH(CH)CHSCHCHCHSi(OCH (2−1)
CHOCOCHCHSCHCHCHSi(OCH (2−2)
CHOCHCHOCOCHCHSCHCHCHSi(OCH (2−3)
CHOCHCHOCOCH(CH)CHSCHCHCHSi(OCH (2−4)
CH(OCHCHOCOCH(CH)CHSCHCHCHSi(OCH (2−5)
CH(OCHCHOCOCHCHSCHCHCHSi(OCH (2−6)
CH(OCHCH3OCOCH(CH)CHSCHCHCHSi(OCH (2−7)

これらの化合物を水溶性溶媒:例えばアルコール系溶媒:メタノール、エタノール、イソプロパンール、n−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール及び1,4−ブタンジオール等、エーテル系溶媒:テトラハイドロフラン及びジオキサン等、ケトン系溶媒:アセトン及びメチルエチルケトン等、非プロトン溶媒:ジメチルスルホキサイド、N,N−ジメチルホルムアミド等及びこれらの混合溶媒等中で水あるいは水及び過酸化水素水で加水分解あるいは加水分解及び酸化した後、蓄電デバイス用材料(例えば、正極活物質、負極活物質、セパレータ、導電材及び集電体等)に処理することにより、非水電解液との濡れ性を向上させることが可能である。
また、これらの化合物と金属酸化物ナノ粒子とを反応させて得た物質(修飾金属酸化物ナノ粒子)も蓄電デバイス用材料の非水電解液に対する濡れ性を向上させる材料として有用である。
これらの化合物を水溶性溶媒中で加水分解あるいは加水分解及び酸化して蓄電デバイス用材料(例えば、正極活物質、負極活物質、セパレータ、導電材及び集電体等)に処理した時に蓄電デバイス用材料の表面に存在する具体的な官能基としては、以下の構造が挙げられる。
CH(OCHCHOCONHCHCHCHSi(−O−) (1−1’)
(OCHCHOCONHCHCHCHSi(−O−) (1−2’)
CH(OCHCHOCONHCHCHCHSi(−O−) (1−3’)
CH(OCHCHOCONHCHCHCHSi(−O−) (1−4’)
1225(OCHCHOCONHCHCHCHSi(−O−) (1−5’)
1225(OCHCH11OCONHCHCHCHSi(−O−) (1−6’)
1633(OCHCH15OCONHCHCHCHSi(−O−) (1−7’)
1633(OCHCH29OCONHCHCHCHSi(−O−) (1−8’)
1835(OCHCH10OCONHCHCHCHSi(−O−) (1−9’)
1835(OCHCH20OCONHCHCHCHSi(−O−) (1−10’)
CHOCOCH(CH)CHSCHCHCHSi(−O−) (2−1’)
CHOCOCHCHSCHCHCHSi(−O−) (2−2’)
CHOCHCHOCOCHCHSCHCHCHSi(−O−) (2−3’)
CHOCHCHOCOCH(CH)CHSCHCHCHSi(−O−) (2−4’)
CH(OCHCHOCOCH(CH)CHSCHCHCHSi(−O−) (2−5’)
CH(OCHCHOCOCHCHSCHCHCHSi(−O−) (2−6’)
CH(OCHCH3OCOCH(CH)CHSCHCHCHSi(−O−) (2−7’)
CHOCOCH(CH)CHSOCHCHCHSi(−O−) (2−1”)
CHOCOCHCHSOCHCHCHSi(−O−) (2−2”)
CHOCHCHOCOCHCHSOCHCHCHSi(−O−) (2−3”)
CHOCHCHOCOCH(CH)CHSOCHCHCHSi(−O−) (2−4”)
CH(OCHCHOCOCH(CH)CHSOCHCHCHSi(−O−) (2−5”)
CH(OCHCHOCOCHCHSOCHCHCHSi(−O−) (2−6”)
CH(OCHCH3OCOCH(CH)CHSOCHCHCHSi(−O−) (2−7”)

以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明する。実施例は、本発明を説明するものであり、制限を加えるものではない。
〔実施例1〕
アルゴン雰囲気下、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(東京化成工業株式会社製)16.4g(100ミリモル)と3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(信越化学工業株式会社製)24.7g(100ミリモル)を脱水酢酸エチル150mlに溶解させた後、48時間加熱還流した。反応終了後酢酸エチルを除去することにより、本発明の化合物であるNo1−3の化合物を41.1g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[4,21(t、2H、−OCH OCONH−)、3.81{q、6H,−Si(OC CH}、3.70〜3,63(m、8H、−OC −)、3.57〜3.53(m、2H、−OC CHOCONH−)、3.39(s、3H、C 0−)、3.17(q、2H、−OCONHC −),1.67〜1,58(m、2H、−SiCH CH−}、1.22{t、9H、−Si(OCH }、0.62(t、2H、−SiC CHCH−)]。
〔実施例2〕
アルゴン雰囲気下、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(三洋化成工業株式会社製、商品名:エマルミンL90−S、ラウリルアルコールにエチレンオキサイドが約9分子付加し、水酸基価が98.3の物)10.0gに3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(信越化学工業株式会社製)4.33g(17.5ミリモル)を加え、90℃で48時間反応させることのより、本発明の化合物であるNo1−5の化合物を14.3g得た。
H−NMRより、3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネートのイソシアネート基のα位のメチレン基のケミカルシフトが、3.29ppmから3.16ppmにシフトしたことから、ポリオキシエチレンラウリルエーテルの水酸基と3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネートのイソシアネート基が反応してNo1−5が生成したと判断した。
〔実施例3〕
アルゴン雰囲気下、メチルメタクリレート(東京化成工業株式会社製)10.0g(100ミリモル)と3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製)19.6g(100ミリモル)及びアゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク社製)821mg(5ミリモル)を脱水エタノール150mlに溶解させた後、24時間加熱還流した。反応終了後エタノールを除去することにより、本発明の化合物であるNo2−1の化合物を28.1g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[3.70(s、3H、C OCO−)、3.58{s、9H,−Si(OC }、2.86〜2.64(m、2H、−SC CHCH−)、2.55(t、2H、−SiCHCH SCH−)、1.79〜1,62(m、2H、−SiCH CHSCH−)、1.25{d、3H、−SCHCH(C )−}、0.79〜0.72(m、2H、−SiC CHCHSCH−)]。
〔実施例4〕
アルゴン雰囲気下、テトラヒドロフルフリルアクリレート(東京化成工業株式会社製)10.0g(64ミリモル)に3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製)12.5g(64ミリモル)及びアゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク社製)210mg(1.2ミリモル)を脱水酢酸エチル60mlに溶解させ、24時間加熱還流させた。酢酸エチルを減圧除去することにより、本発明の化合物であるNo2−8の化合物を21.8g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[4.22〜4.01{m、3H、−OC(−C OCO−)(−CHCHCH−)}、3.90〜3.75{m、2H,−OCH(−CHOCO−)(−CHCH −)}、3.57{s、9H、−Si(OC }、2.81〜2.75(m、2H、−OCOCH S−)、2.68〜2.62(m、2H、−OCOC CHS−)、2.59〜2.51(m、2H、−OCOCHCHSC −)、2.05〜1.64{m、6H、−OCH(−CHOCO−)(−C CH−)、−SiCH CHSCH−}、0.79〜0.72(m、2H、−SiC CHCHSCH−)]。
〔実施例5〕
アルゴン雰囲気下、ビニレンカーボネート(東京化成工業株式会社製)8.61g(100ミリモル)と3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製)19.6g(100ミリモル)及びアゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク社製)821mg(5ミリモル)を脱水エタノール150mlに溶解させた後、24時間加熱還流した。反応終了後エタノールを除去することにより、本発明の化合物であるNo3−1の化合物を27.3g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[5.87〜5.79{m、1H、−OCH(−O−)(−SCHCHCH−)}、4.72〜4.65{m、1H,−OC CH(−O−)(−SCHCHCH−)}、4.20〜4.15{m、1H,−OC CH(−O−)(−SCHCHCH−)}、3.56{s、9H、−Si(OC }、2.55(q、2H、−SiCHCH −)、1.78〜1.67(m、2H、−SiCH CH−)、0.75(t、2H、−SiC CHCH−)]。
〔実施例6〕
アルゴン雰囲気下、4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン(東京化成工業株式会社製)11.4g(100ミリモル)と3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製)19.6g(100ミリモル)及びアゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク社製)821mg(5ミリモル)を脱水エタノール150mlに溶解させた後、24時間加熱還流した。反応終了後エタノールを除去することにより、本発明の化合物であるNo4−1の化合物を29.8g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[4.92〜4.85{m、1H、−OC CH(−O−)(−CHCHS−)}、4.58{t、1H,−OCH(−O−)(−CHCHS−)}、4.14〜4.08{m、1H、−OC CH(−O−)(−CHCHS−)}、3.58{s、9H、−Si(OC }、2.77〜2.61{m、2H、−OCHCH(−O−)(−CH S−)}、2.55(t、1H、−SC CHCHSi−)、2.20〜2.07{m、1H、−OCHCH(−O−)(−C CHS−)}、1.98〜1.85{m、1H、−OCHCH(−O−)(−C CHS−)}、1.76〜1.65(m、2H、−SCH CHSi−)、0.75(t、2H、−SCHCH Si−)]。
〔実施例7〕
アルゴン雰囲気下、グリセロール1,2−カーボネート(東京化成工業株式会社製)11.8g(100ミリモル)に3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(信越化学工業株式会社製)24.7g(100ミリモル)を加え、80℃で48時間反応させることのより、本発明の化合物であるNo5−1の化合物を35.5g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[4.95〜4.82{m、1H、−OCH(−O−)(−CHOCONH−)}、4.56〜4.29{m、4H、−OC CH(−O−)(−C OCONH−)}、3.83{q、6H、−Si(OC CH}、3.18(q、2H、−C CHCHSi−)、1.71〜1.54(m、2H、−CH CHSi−)、1.23{t、9H、−Si(OCH }、0.63(t、2H、−CHCH Si−)]。
〔実施例8〕
アルゴン雰囲気下、テトラハイドロ−3−フランメタノール(シグマ−アルドリッチ社製)1.02g(10ミリモル)に3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(信越化学工業株式会社製)2.27g(10ミリモル)を加え、80℃で48時間反応させることより、本発明の化合物であるNo6−1の化合物を3.0g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[4.11〜3.54{m、12H、−OC CHCH(−C OCONH−)(−CH −)、−Si(OC CH}、3.16{q、2H、(−C CHCHSi−)}、2.62〜2.40{m、1H、−OCHCH(−CHOCONH−)(−CHCH−)}、2.10〜1.91{m、1H、−OCH CH(−CHOCONH−)(−CHCH−)}、1.70〜1.54{m、3H、−OCH CH(−CHOCONH−)(−CHCH−)、−CH CHSi−}、1.23{t、9H、−Si(OCH }、0.63(t、2H、−CHCH Si−)]。
〔実施例9〕
アルゴン雰囲気下、2,5−ジヒドロフラン(東京化成工業株式会社製)7.7g(110ミリモル)に3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製)19.6g(100ミリモル)及びアゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク社製)328mg(2ミリモル)を加えアルゴン雰囲気下120℃で48時間反応させた。過剰の 2,5−ジヒドロフランを減圧除去することにより、本発明の化合物であるNo7−1の化合物を26.0g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[4.11〜4.08{m、1H、−OCHCHCH(−SCHCHCH−)(−C −)}、3.95〜3.79{m、3H,−OC CHCH(−SCHCHCH−)(−C −)}、3.57{s、9H、−Si(OC }、3.38〜3.27{m、1H、−OCHCH(−SCHCHCH−)(−CH−)}、2.59(t、2H、−SC CHCH−)、2.35〜2.20{m、1H、−OCH CH(−SCHCHCH−)(−CH−)}、1.89〜1.68{m、3H、−OCH CH(−SCH CH−)(−CH−)}、0.76(t、2H、−SCHCH −)]。
〔実施例10〕
アルゴン雰囲気下、テトラハイドロフルフリルアルコール6g(東京化成工業株式会社製)6.0g(59ミリモル)に3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(信越化学工業株式会社製)14.5g(59ミリモル)を加え、90℃で48時間反応させることより、本発明の化合物であるNo8−1の化合物を19.1g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[4.20〜4.02{m、2H、−OC(−CHCHCH−)(−C OCONH−)}、3.97〜3.71{m、9H、−OCH(−CHCH −)(−C OCONH−)−Si(OC CH}、3.18(q、2H、−C CHCHSi−)、2.04〜1.81{m、3H、−OCH(−C CH−)(−CHOCONH−)}、1.70〜1.52{m、3H、−OCH(−C CHCH−)(−CHOCONH−)、−CH CHSi−}、1.22{t、9H、−Si(OCH }、0.62(t、2H、−CHCH Si−)]。
〔実施例11〕
アルゴン雰囲気下、テトラハイドロフルフリルアミン(東京化成工業株式会社製)5.0g(49.5ミリモル)に3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(信越化学工業株式会社製)12.2g(49.4ミリモル)を室温で発熱が激しくならないようゆっくり滴下し、その後24時間反応させることにより、固体の本発明の化合物であるNo9−1の化合物を14.5g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[4.00〜3.90{m、1H、−OC(−CHCHCH−)(−CHNHCONH−)}、3.83〜3.71{m、8H、−OCH(−CHCH −)(−CHNHCONH−)、−Si(OC CH}、3.53〜3.44{m、1H、−OCH(−CHCHCH−)(−C NHCONH−)}、3.20〜3.03(m、3H、−OCH(−CHCHCH−)(−C NHCONH−)、−C CHCHSi−)、1.96〜1.87{m、3H、−OCH(−C CH−)(−CHNHCONH−)}、1.64〜1.55{m、3H、−OCH(−C CHCH−)(−CHNHCONH−)、−CH CHSi−}、1.23{t、9H、−Si(OCH }、0.64(t、2H、−CHCH Si−)]。
〔実施例12〕
アルゴン雰囲気下、2,3−ジヒドロフラン(東京化成工業株式会社製)7.7g(110ミリモル)に3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製)19.6g(100ミリモル)及びアゾビスイソブチロニトリル(ナカライテスク社製)328mg(2ミリモル)を加え120℃で48時間反応させた。過剰の 2,3−ジヒドロフランを減圧除去することにより、本発明の化合物であるNo10−1の化合物を26.6g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[4.11〜4.08{m、1H、−OCHCHCH(−SCHCHCH−)(−C −)}、3.95〜3.79{m、3H,−OC CHCH(−SCHCHCH−)(−C −)}、3.57{s、9H、−Si(OC }、3.38〜3.27{m、1H、−OCHCH(−SCHCHCH−)(−CH−)}、2.56(q、2H、−SC CHCH−)、2.35〜2.20{m、1H、−OCH CH(−SCHCHCH−)(−CH−)}、1.89〜1.68{m、3H、−OCH CH(−SCH CH−)(−CH−)}、0.76(t、2H、−SCHCH −)]。
〔実施例13〕
アルゴン雰囲気下、3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン(東京化成工業株式会社製)5.14g(50ミリモル)に3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(信越化学工業株式会社製)12.4g(50ミリモル)を加え、80℃で48時間反応させることのより、本発明の化合物であるNo11−1の化合物を16.8g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[4.51〜4.38{m、3H、−COOC (OCONH−)(−CH−)}、3.82{q、6H、−Si(OC CH}、3.19(q、2H、−C CHCHSi−)、2.87〜2.57{m、2H、−COOCHCH(OCONH−)(−C −)}、1.67〜1.59{m、2H、−CH CHSi−}、1.25{t、9H、−Si(OCH }、0.63(t、2H、−CHCH Si−)]。
〔実施例14〕
アルゴン雰囲気下、テトラハイドロピラン−2−メタノール(シグマ−アルドリッチ社製)6.26g(54ミリモル)に3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(信越化学工業株式会社製)13.3g(54ミリモル)を加え、90℃で48時間反応させることより、本発明の化合物であるNo12−1の化合物を18.9g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[4.14〜3.95{m、3H、−OCHCHCHCH−(−C OCONH−)}、3.82{q、6H、−Si(OC CH}、3.56〜3.35{m、2H、−OC CHCHCHCH−(−CHOCONH−)}、3.17(q、2H、−C CHCHSi−)、1.66〜1.40{m、8H、−OCH CH−(−CHOCONH−)、−CH CHSi−}、1.23{t、9H、−Si(OCH }、0.62(t、2H、−CHCH Si−)]。
〔実施例15〕
アルゴン雰囲気下、α−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン(東京化成工業株式会社製)10.0g(98ミリモル)に3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(信越化学工業株式会社製)24.2g(98ミリモル)を加え、80℃で48時間反応させることのより、本発明の化合物であるNo14−1の化合物を33.5g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[5.35{t、1H、−COOCHCH(−OCONH−)}、4.49〜4.40{m、1H、−COOC CHCH(−OCONH−)}、4.33〜4.23{m、1H、−COOC CHCH(−OCONH−)}、3.82{q、6H、−Si(OC CH}、3.21(q、2H、−C CHCHSi−)、2.78〜2.58{m、1H、−COOCH CH(−OCONH−)}、2.37〜2.17{m、1H、−COOCH CH(−OCONH−)}、1.70〜1.56{m、2H、−CH CHSi−}、1.23{t、9H、−Si(OCH }、0.64(t、2H、−CHCH Si−)]。
〔実施例16〕
アルゴン雰囲気下、1−エチル−3−ヒドロキシピペリジン(東京化成工業株式会社製)5.1g(39ミリモル)に3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(信越化学工業株式会社製)9.7g(39ミリモル)を加え、80℃で48時間反応させることのより、本発明の化合物であるNo16−2の化合物を13.8g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[4.13〜4.07{m、1H、−NCHCHCH(−OCONH−)(−CH−)}、3.82{q、6H、−Si(OC CH}、3.16(q、2H、−C CHCHSi−)、2.67〜2.57{m、1H、−NCHCHCHCH(−OCONH−)(−C −)}、2.50〜2.25{m、5H、−NC CHCHCH(−OCONH−)(−C −)、−NC CH}、1.85〜1.70{m、1H、−NCHCH CH(−OCONH−)(−CH−)}、1.65〜1.42{m、5H、−NCH CH(−OCONH−)(−CH−)、−CH CHSi−}1.22{t、9H、−Si(OCH }、1.06(t、3H、−NCH )0.62(t、2H、−CHCH Si−)]。
〔実施例17〕
アルゴン雰囲気下、フルフリルアルコール(東京化成工業株式会社製)4.9g(50ミリモル)に3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(信越化学工業株式会社製)12.35g(50ミリモル)を加え、80℃で48時間反応させることのより、本発明の化合物であるNo18−1の化合物を13.8g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[7.46〜7.41{m、1H、−OC=CH−CH=C(−CHOCONH−)}、6.40〜6.36{m、2H、−OCH=C−CH=C(−CHOCONH−)}、6.36〜6.34{m、2H、−OCH=CH−C=C(−CHOCONH−)}、5.04{s、2H、−OCH=CH−CH=C(−C OCONH−)}、3.81{q、3H、−Si(OC CH}、3.16(q、2H、−C CHCHSi−)、1.68〜1.50{m、2H、−CH CHSi−}、1.23{t、9H、−Si(OCH }、0.62(t、2H、−CHCH Si−)]。
〔実施例18〕
アルゴン雰囲気下、フラン−3−メタノール(シグマ−アルドリッチ社製))5.1g(52ミリモル)に3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(信越化学工業株式会社製)12.9g(52ミリモル)を加え、80℃で48時間反応させることのより、本発明の化合物であるNo19−1の化合物を17.0g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[7.46{s、1H、−OCH=CH−C(−CHOCONH−)(=C−)}、7.39{s、1H、−OC=CH−C(−CHOCONH−)(=CH−)}、6.43{s、1H、−OCH=C−C(−CHOCONH−)(=CH−)}、4.96{s、2H、−OCH=CH−C(−C OCONH−)(=CH−)}、3.81{q、3H、−Si(OC CH}、3.19(q、2H、−C CHCHSi−)、1.68〜1.56{m、2H、−CH CHSi−}、1.23{t、9H、−Si(OCH }、0.62(t、2H、−CHCH Si−)]。
〔実施例19〕
アルゴン雰囲気下、フルフリルアミン(東京化成工業株式会社製)5.0g(52ミリモル)に3−(トリエトキシシリル)プロピルイソシアネート(信越化学工業株式会社製)12.8g(52ミリモル)を加え、80℃で48時間反応させることのより、本発明の化合物であるNo20−1の化合物を17.0g得た。
化合物の構造は、H−NMRより確認した[7.34{t、1H、−OC=CH−CH=C(−CHNHCONH−)}、6.30{t、1H、−OCH=C−CH=C(−CHNHCONH−)}、6.21{d、1H、−OCH=CH−C=C(−CHNHCONH−)}、4.37{d、2H、−OCH=CH−CH=C(−C NHCONH−)}、3.81{q、3H、−Si(OC CH}、3.18(q、2H、−C CHCHSi−)、1.67〜1.56{m、2H、−CH CHSi−}、1.22{t、9H、−Si(OCH }、0.63(t、2H、−CHCH Si−)]。
[濡れ性評価]
(1)濡れ性向上液の調整:実施例1〜19で得た化合物0.5gをエタノール48.5gに溶解させ水1.0gを加え24時間加熱還流して加水分解させることにより、濡れ性向上液を得た。
またシランカップリング剤(C)を用いて得た化合物(実施例3、4、5、6、9、12)の場合、該化合物0.5gをエタノール47.0gに溶解させ水1.0g及び過酸化水素水(30%)1.5gを加えて加熱還流して加水分解及び酸化させることによっても、濡れ性向上液を得た。
(2)スライドガラス{76mm、26mm、1.2mm;水酸化ナトリウムの2−プロパノール飽和溶液に24時間浸漬した後、水洗し、乾燥(60℃、2時間)したもの}を実施例1〜119で得た溶液(濡れ性向上溶液)を塗布し、150℃、1間加熱処理した濡れ性向上スライドガラスを得た。
水の代わりに非水電解液(組成:1.4Mトリエチルメチルアンモニウムテトラフルオロボレート/プロピレンカーボネート)を用いた接触角測定装置{協和界面化学株式会社、DROP MASTER 500、液適量2μL、測定間隔1000ms、測定回数30回}で、濡れ性向上スライドガラス及び未処理スライドガラスの表面の任意の5箇所について、接触角(度)を測定し、平均値を算出した。結果を表1に示した。

電気自動車、瞬時停電バックアップ等の大電流負荷用途に向けた非水系蓄電デバイスに関し、本発明のケイ素系化合物による、非水系蓄電池用材料の表面処理効果により、非水電解液との濡れ性が向上(接触角が低下)することにより、低抵抗且つ信頼性の高い非水系二次電池を提供する。

Claims (1)

  1. 下記式(1)〜(20)で表されるケイ素系化合物。
    {式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、Rは炭素数1〜4のアルキル基、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のエーテル結合を含むアルキル基又はテトラハイドロフルフリル基、Rは炭素数1〜6のアルキル基、Xは炭素数1〜5のアルキレン基、kは1〜30の整数、m及びnは0または1を表す。}
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KR101629507B1 (ko) 보란 화합물을 포함하는 전해질 및 이를 구비한 전기화학소자

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