JP2015021656A - 空気調和機 - Google Patents
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Abstract
【課題】空調負荷が小さい場合や、サーモオフ復帰時において、被空調室内が必要としている能力に対して、室温と設定温度との偏差から定められるゾーンによって決定される運転周波数に対応するエアコンの能力が必要能力より大きかった場合、室温変化により運転周波数も低下するものの、供給熱量のオーバーシュートが大きく、一気に設定室温に達し、運転周波数が低下する前に再びサーモオフ状態となる。その後、室温が戻ると、圧縮機が再び起動する現象を繰り返し、快適性を著しく損ねていた。
【解決手段】空気調和機の運転時、差温設定装置の算出値が所定の温度に達し、その状態が第1の所定時間継続すると、圧縮機を停止しサーモオフ状態になる空気調和機において、第1の所定時間内のうち第2の所定時間、圧縮機の運転周波数を空気調和機が運転可能な最低周波数で運転を行う。
【選択図】図3
【解決手段】空気調和機の運転時、差温設定装置の算出値が所定の温度に達し、その状態が第1の所定時間継続すると、圧縮機を停止しサーモオフ状態になる空気調和機において、第1の所定時間内のうち第2の所定時間、圧縮機の運転周波数を空気調和機が運転可能な最低周波数で運転を行う。
【選択図】図3
Description
本発明は、運転可能な最低周波数まで周波数を落として運転を行う空気調和機に関するものである。
従来の空気調和機の運転制御装置では、室温と設定温度との差温からゾーンを定め、各ゾーンと運転周波数とを対応付けるテーブルを持っているものもあれば、周波数の変化値(現在の周波数からの周波数の変化値)のテーブルを持っているものもある。例えば立ち上り時、偏差が大きいゾーンでは高周波数で運転を行い、室温が安定してきたら、つまり偏差の小さいゾーンでは低周波数で運転を行うというものであった(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の装置にあっては空調負荷が小さい場合や、サーモオフ復帰時において、被空調室内が必要としている能力に対して、室温と設定温度との偏差から定められるゾーンによって決定される運転周波数に対応するエアコンの能力が必要能力より大きかった場合、室温変化により運転周波数も低下するものの、供給熱量のオーバーシュートが大きく、一気に設定室温に達し、運転周波数が低下する前に再びサーモオフ状態となる。その後、室温が戻ると圧縮機が再び起動するが、前述の現象を繰り返し、快適性を著しく損ねるという課題があった。
本発明の空気調和機は、室内の空気を吸い込むことにより室内温度を検知する室内吸込温度検知装置と、リモコンで設定した室内温度を記憶する運転モード記憶装置と、室内吸込温度検知装置、及び運転モード記憶装置の出力からその差温を算出する差温設定装置と、差温設定装置の出力に基いて圧縮機の運転周波数を決定する出力リレー回路と、を具備し、空気調和機の運転時、差温設定装置の算出値が所定の温度に達し、その状態が第1の所定時間継続すると、圧縮機を停止しサーモオフ状態になる空気調和機において、第1の所定時間内のうち第2の所定時間、圧縮機の運転周波数を空気調和機が運転可能な最低周波数で運転を行うことを特徴とする。
本発明は、サーモオン、オフを頻繁に繰り返すような空調負荷が小さい環境条件の場合、室内吸込み温度とリモコンの設定温度との差温が小さくなると通常より早めに空気調和機が運転可能な最低周波数まで周波数を落として運転を行うことにより、サーモオン、オフの回数が減り、機器の快適性が向上する。
本発明は、室内の空気を吸い込むことにより室内温度を検知する室内吸込温度検知装置と、リモコンで設定した室内温度を記憶する運転モード記憶装置と、室内吸込温度検知装置、及び運転モード記憶装置の出力からその差温を算出する差温設定装置と、差温設定装置の出力に基いて圧縮機の運転周波数を決定する出力リレー回路と、を具備し、空気調和機の運転時、差温設定装置の算出値が所定の温度に達し、その状態が第1の所定時間継続すると、圧縮機を停止しサーモオフ状態になる空気調和機において、第1の所定時間内のうち第2の所定時間、圧縮機の運転周波数を空気調和機が運転可能な最低周波数で運転を行うことにより、サーモオン、オフを頻繁に繰り返すような環境条件の場合、室内吸い込み温度とリモコンの設定温度との差温が小さくなると通常より早めに空気調和機が運転可能な最低周波数まで周波数を落として運転を行うことにより、サーモオン、オフの回数が減り、機器の快適性が向上する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における空気調和機の冷凍サイクル図であり、図2は、その制御ブロック図、図3は、本発明の実施の形態1におけるフローチャートである。
図1は、本発明の実施の形態1における空気調和機の冷凍サイクル図であり、図2は、その制御ブロック図、図3は、本発明の実施の形態1におけるフローチャートである。
図1において、室外機1にはインバータ駆動の容量(周波数)可変形圧縮機2(以下単に圧縮機と称す)と、室外熱交換器3と室外送風機4と、冷暖房切換用の四方弁5とが設けられる。
一方、室内機7には室内送風機8と、室内熱交換器9がそれぞれ設けられていて、室外機1と室内機7は接続配管(冷媒液管12、冷媒ガス管13)により液側接続部14とガス側接続部15で接続されている。
また、液側接続部14の冷媒液管12には、例えばステッピングモータ等により弁開度をパルス制御可能な電動膨張弁6が介装されている。
また、室内機7には、居住者が希望する運転モード(冷房、除湿または暖房)を選択する運転モード切替スイッチ17、室温と運転あるいは停止を設定できる運転設定装置10が設けられている。
上記構成の冷凍サイクルにおいて、冷房あるいは除湿運転時は、圧縮機2から吐出された冷媒は四方弁5を介して室外熱交換器3へと流れ、室外送風機4の駆動により室外熱交換器3で室外空気と熱交換して凝縮液化し、冷媒液管12を通り電動膨張弁6で冷媒を流量制御して室内機7で蒸発した後に、冷媒ガス管13、四方弁5を介して再び圧縮機2に吸入される。この電動膨張弁6は室内の負荷に見合った開度となるようにステッピングモータ等によりパルス制御されるため、冷媒も室内負荷に応じた流量で制御される。
一方、暖房運転時は、圧縮機2から吐出された冷媒は四方弁5を介して室内熱交換器9へと流れ、室内送風機8の駆動により室内熱交換器9で室内空気と熱交換して凝縮液化し、電動膨張弁6で流量制御され、室外熱交換器3で蒸発した後に四方弁5を介して再び圧縮機2に吸入される。
次に、本発明の実施の形態1における制御について図2、3を用いて説明する。
なお、表1は、本発明の空気調和機が設置された室内の温度と設定温度との差温と差温信号との関係を示す表、表2は、同空気調和機のサーモオフ点を示す表である。
本発明の空気調和機の制御装置21には、居住者が希望する運転モード切替スイッチ17(冷房、ドライ、送風または暖房)と室内温度設定スイッチ18と運転停止スイッチ16と室内風量設定スイッチ19と室内風向設定スイッチ20で構成されている運転設定装置10の信号を記憶する運転モード記憶装置22と、室内の吸い込み温度と室内温度設定値の差温により、空気調和機の運転停止を行う差温設定装置23と、室内吸込温度検知装置11の信号をサンプリング時間毎受けて運転状況を判断する判定装置24と、圧縮機の
運転時間を設定する時間設定装置26とそれらの信号により圧縮機2の運転周波数や送風機の回転数を決定し、圧縮機2、室内送風機8、室外送風機4等の制御を行う出力リレー回路25等を有している。
運転時間を設定する時間設定装置26とそれらの信号により圧縮機2の運転周波数や送風機の回転数を決定し、圧縮機2、室内送風機8、室外送風機4等の制御を行う出力リレー回路25等を有している。
居住者が運転設定装置10で例えば暖房を選択し温度設定Ta(ここでは例えば32℃)で運転を開始する(S1,S2)と、室内機7は室内吸い込み温度Thinを検出し(S3)、室内温度設定スイッチ18の値Taと室内吸込温度検知装置11の値Thinの差温TXを計算し(S4)、差温に応じた運転周波数で圧縮機2の運転を行う(S5)が、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より低い場合は圧縮機2の運転を継続し(S6)、高い場合はその状態が、t1時間(ここでは例えば2分)継続すると(S6)、圧縮機2の運転周波数を最小周波数(ここでは例えば10Hz)に落とし(S7)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より、高い状態がさらにt2時間(ここでは例えば1分)継続した場合(S8)は、圧縮機を停止(S9)し、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より低い状態に変化した場合は差温に応じた運転周波数で圧縮機2の運転を継続する(S5)。
そしてこの構成によれば、室内吸込み温度とリモコンの設定温度との差温が小さくなりサーモオフ領域まで差温が下がると、空気調和機が運転可能な最低周波数まで周波数を落として運転を行い、空気調和機の性能を最小まで落とし、室温をサーモオフ領域から外やすくなるように制御を行うことにより、サーモオン、オフの回数が減り、機器の快適性が向上する。
(実施の形態2)
図4は実施の形態2におけるフローチャートである。以下、実施の形態2における制御について、図4を用いて説明する。
図4は実施の形態2におけるフローチャートである。以下、実施の形態2における制御について、図4を用いて説明する。
居住者が運転設定装置10で例えば暖房を選択し温度設定Ta(ここでは例えば32℃)で運転を開始する(S1,S2)と、室内機7は室内吸い込み温度Thinを検出し(S3)、室内温度設定スイッチ18の値Taと室内吸込温度検知装置11の値Thinの差温TXを計算し(S4)、差温に応じた運転周波数で圧縮機2の運転を行う(S5)が、運転開始からサーモオフを一度でも経験していない場合(S10)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より低いときは圧縮機2の運転を継続(S11)、高いときはその状態が、t1時間(ここでは例えば2分)継続すると(S11)、圧縮機2の運転周波数を最小周波数(ここでは例えば10Hz)に落とし(S12)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より、高い状態がさらにt2時間(ここでは例えば1分)継続した場合は(S13)、圧縮機を停止し(S14)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より低い状態に変化した場合は差温に応じた運転周波数で圧縮機2の運転を継続する(S5)。
運転開始からサーモオフを一度でも経験している場合は(S10)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より低いときは圧縮機2の運転を継続(S15)、高いときはその状態が、t3時間(ここでは例えば1分)継続すると(S15)、圧縮機2の運転周波数を最小周波数(ここでは例えば10Hz)に落とし(S16)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より、高い状態がさらにt4時間(ここでは例えば2分)継続した場合は(S17)、圧縮機を停止し(S18)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より低い状態に変化した場合は差温に応じた運転周波数で圧縮機2の運転を継続する(S5)。
そしてこの構成によれば、空気調和機がサーモオフ、オン後のような空調負荷が低い環境の場合、室内吸込み温度とリモコンの設定温度との差温が小さくなり再びサーモオフ領
域まで差温が下がると、通常より早めに空気調和機が運転可能な最低周波数まで周波数を落として運転を行い、空気調和機の性能を最小まで落とし、室温をサーモオフ領域から外れやすくなるように制御を行うことによりサーモオン、オフの回数が減り、機器の快適性が向上する。
域まで差温が下がると、通常より早めに空気調和機が運転可能な最低周波数まで周波数を落として運転を行い、空気調和機の性能を最小まで落とし、室温をサーモオフ領域から外れやすくなるように制御を行うことによりサーモオン、オフの回数が減り、機器の快適性が向上する。
(実施の形態3)
図5は、実施の形態3におけるフローチャートである。以下、実施の形態3における制御について、図5を用いて説明する。
図5は、実施の形態3におけるフローチャートである。以下、実施の形態3における制御について、図5を用いて説明する。
居住者が運転設定装置10で例えば暖房を選択し温度設定Ta(ここでは例えば32℃)で運転を開始する(S1,S2)と、室内機7は室内吸い込み温度Thinを検出し(S3)、室内温度設定スイッチ18の値Taと室内吸込温度検知装置11の値Thinの差温TXを計算し(S4)、差温に応じた運転周波数で圧縮機2の運転を行う(S5)が、運転開始からサーモオフを一度でも経験していない場合(S19)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より低いときは圧縮機2の運転を継続(S20)、高いときはその状態が、t1時間(ここでは例えば2分)継続すると(S20)、圧縮機2の運転周波数を最小周波数(ここでは例えば10Hz)に落とし(S21)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より、高い状態がさらにt2時間(ここでは例えば1分)継続した場合は(S22)、圧縮機を停止し(S23)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より低い状態に変化した場合は差温に応じた運転周波数で圧縮機2の運転を継続する(S5)。
運転開始からサーモオフを一度でも経験している場合で(S19)、サーモON後圧縮機運転状態をt5時間以上継続している場合は(S24)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より低いときは圧縮機2の運転を継続(S20)、高いときはその状態が、t1時間(ここでは例えば2分)継続すると(S20)、圧縮機2の運転周波数を最小周波数(ここでは例えば10Hz)に落とし(S21)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より、高い状態がさらにt2時間(ここでは例えば1分)継続した場合は(S22)、圧縮機を停止し(S23)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より低い状態に変化した場合は差温に応じた運転周波数で圧縮機2の運転を継続する(S5)。
運転開始からサーモオフを一度でも経験している場合で(S19)、サーモON後圧縮機運転状態をt5時間以内の場合は(S24)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より低いときは圧縮機2の運転を継続(S25)、高いときはその状態が、t3時間(ここでは例えば1分)継続すると(S25)、圧縮機2の運転周波数を最小周波数(ここでは例えば10Hz)に落とし(S26)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より、高い状態がさらにt4時間(ここでは例えば2分)継続した場合は(S27)、圧縮機を停止し(S28)、差温TXが差温設定装置23の値(ここでは例えば表1のT7)より低い状態に変化した場合は差温に応じた運転周波数で圧縮機2の運転を継続する(S5)。
そしてこの構成によれば、空気調和機がサーモオフ、オンを短時間で繰り返すような空調負荷が低い環境の場合、室内吸込み温度とリモコンの設定温度との差温が小さくなり、再びサーモオフ領域まで差温が下がると、通常より早めに空気調和機が運転可能な最低周波数まで周波数を落として運転を行い、空気調和機の性能を最小まで落とし、室温をサーモオフ領域から外れやすくなるように制御を行うことによりサーモオン、オフの回数が減り、機器の快適性が向上する
以上のように、本発明にかかる空気調和機は、短時間でサーモオンオフを繰り返す空調負荷が低い環境の場合、通常より早めに空気調和機が運転可能な最低周波数まで周波数を落として運転を行うことにより、サーモオフを頻繁に繰り返すことなく室温のハンチングを防止し快適な状態を維持することが可能となるので、種々の空気調和機に適用できる。
1 室外機
2 圧縮機
3 室外熱交換器
4 室外送風機
5 四方弁
6 電動膨張弁
7 室内機
8 室内送風機
9 室内熱交換器
10 運転設定装置
11 室内吸込温度検知装置
12 冷媒液管
13 冷媒ガス管
14 液側接続部
15 ガス側接続部
16 運転停止スイッチ
17 運転モード切替スイッチ
18 室内温度設定スイッチ
19 室内風量設定スイッチ
20 室内風向設定スイッチ
21 制御装置
22 運転モード記憶装置
23 差温設定装置
24 判定装置
25 出力リレー回路
26 時間設定装置
2 圧縮機
3 室外熱交換器
4 室外送風機
5 四方弁
6 電動膨張弁
7 室内機
8 室内送風機
9 室内熱交換器
10 運転設定装置
11 室内吸込温度検知装置
12 冷媒液管
13 冷媒ガス管
14 液側接続部
15 ガス側接続部
16 運転停止スイッチ
17 運転モード切替スイッチ
18 室内温度設定スイッチ
19 室内風量設定スイッチ
20 室内風向設定スイッチ
21 制御装置
22 運転モード記憶装置
23 差温設定装置
24 判定装置
25 出力リレー回路
26 時間設定装置
Claims (3)
- 室内の空気を吸い込むことにより室内温度を検知する室内吸込温度検知装置と、リモコンで設定した室内温度を記憶する運転モード記憶装置と、前記室内吸込温度検知装置、及び前記運転モード記憶装置の出力からその差温を算出する差温設定装置と、前記差温設定装置の出力に基いて圧縮機の運転周波数を決定する出力リレー回路と、を具備し、空気調和機の運転時、前記差温設定装置の算出値が所定の温度に達し、その状態が第1の所定時間継続すると、圧縮機を停止しサーモオフ状態になる空気調和機において、第1の所定時間内のうち第2の所定時間、前記圧縮機の運転周波数を空気調和機が運転可能な最低周波数で運転を行うことを特徴とする空気調和機。
- サーモオフ状態から前記圧縮機が再び運転を開始する場合、前記第2の所定時間をのばすように変更することを特徴とする請求項1に記載の空気調和機。
- サーモオフ状態から前記圧縮機が再び運転を開始し第3の所定の時間経過した場合、前記第2の所定時間を元に戻すことを特徴とする請求項2に記載の空気調和機。
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