JP2011023153A - 光源装置およびプロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】発光管を効率良く冷却できる光源装置を提供する。
【解決手段】光源装置21は、光束を射出する発光部51、および発光部51から延出する後段側封止部53を有する発光管5と、発光部51の一部を発光部間隙51Gを有して覆い、発光部51から射出された光束を反射する副反射部6と、発光部51から射出された光束、および副反射部6で反射した光束を一方向に反射する反射面71A、反射面71Aにて反射した光束が通過する開口部、および後段側封止部53が固着される保持部714を有する主反射部71と、発光管5と副反射部6との周囲であって、前記開口部以外の主反射部71で覆われない部分に配置されたベース部72と、後段側封止部53近傍に設けられ、発光部間隙51Gと光源装置21の外部とを連通する流出口9と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、発光管を有する光源装置、およびこの光源装置を備えたプロジェクターに関する。
超高圧水銀ランプ等の放電型ランプと、このランプから射出された光束を反射させるリフレクターとを備えた光源装置が知られている。この光源装置は、画像光を投写するプロジェクター等に用いられている。そして、プロジェクターがより明るい画像光を投写するために、ランプから射出された光束の利用効率を高める光源装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のプロジェクターは、リフレクターである主反射鏡(楕円リフレクター)とは別に、ランプの発光部近傍に副反射鏡を設けている。副反射鏡は、ランプから射出された光束を反射して主反射鏡に射出する。主反射鏡は、ランプから射出された光束、および副反射鏡で反射した光束を一方向に反射する。これにより、光源装置は、ランプから射出された光束の利用効率を高めてこの光束を利用する光学系へ射出することが可能となる。
特開2005−148293号公報
ランプは、供給された電気エネルギーの多くが熱となり高温となることから、冷却風などによる冷却が必要となる。
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、発光管表面のうち副反射鏡により覆われる部分について、冷却が困難となるため、発光管を適切に冷却することができない恐れがある。発光管は、適切に冷却されないと、発光管を構成する透明部材や発光管内部の部材が熱により結晶化し、白濁する場合が生じ得る。発光管が白濁すると発光管から射出される光束の輝度が低下するという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る光源装置は、光束を射出する発光部、および前記発光部から延出する延出部を有する発光管と、前記発光部の一部を間隙を有して覆い、前記発光部から射出された光束を反射する副反射部と、前記発光部から射出された光束、および前記副反射部で反射した光束を一方向に反射する反射面、前記反射面にて反射した光束が通過する開口部、および前記延出部が固着される保持部を有する主反射部と、前記発光管と前記副反射部との周囲であって、前記開口部以外の前記主反射部で覆われない部分に配置されたベース部と、前記延出部近傍に設けられ、前記間隙と当該光源装置の外部とを連通する流出口と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、発光管は、発光部の一部が間隙(以下、「発光部間隙」という)を有して副反射部によって覆われ、延出部が主反射部の保持部に固着されている。そして、発光管および副反射部は、主反射部の開口部以外が主反射部とベース部とで囲まれている。そして、延出部近傍には、発光部間隙と光源装置の外部とを連通する流出口が設けられている。これによって、発光管に送風された空気は、流出口から排出され易くなり、流出口に連通する発光部間隙にこの空気を効率よく流通されることが可能となる。発光部間隙は、発光部の発熱に伴って高温になった空気が留まり易くなっているので、この発光部間隙に空気を流通させることで発光管を効率よく冷却することが可能となる。よって、光源装置は、発光管の劣化が抑制され、適正な輝度を有する光束を長期に亘って射出することが可能となる。
[適用例2]上記適用例に係る光源装置において、前記流出口は、前記ベース部に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、主反射部の反射面に影響を与えることなく流出口を形成できる。よって、発光部から射出された光束、および副反射部で反射した光束を反射する光量を低減させることなく流出口を形成し、効率よく発光管を冷却することが可能となる。
[適用例3]上記適用例に係る光源装置において、前記副反射部は、前記延出部と共に前記保持部に固着される支持部を備え、前記流出口は、前記支持部および前記ベース部に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、副反射部は、支持部が延出部と共に保持部に固着され、支持部およびベース部には、流出口が設けられている。これによって、副反射部を発光部に対して精度よく配置すると共に、発光部間隙に流通する空気を滑らかに流出口に導くことが可能となる。
[適用例4]上記適用例に係る光源装置において、前記副反射部は、前記延出部と共に前記保持部に固着される支持部を備え、前記流出口は、前記支持部と前記延出部との間に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、流出口は、支持部と延出部との間に設けられている。これによって、発光部間隙から流出する空気を支持部によって滑らかに導くことが可能となり、さらに効率的な発光管の冷却が可能となる。
[適用例5]上記適用例に係る光源装置において、前記流出口に対向する前記発光部と前記保持部との間には、空気の流通を阻止する遮蔽部材が設けられていることが好ましい。
流出口は、延出部近傍に形成され、発光部間隙と連通しているので、流出口および発光部間隙は、発光管に対して同一側に形成されることとなる。
この構成によれば、流出口に対向する発光部と保持部との間には、遮蔽部材が設けられている。これによって、流出口に対向する側から発光管に送風された空気は、発光部と保持部との間から流出口に直接流れる空気の量が抑制され、発光部の外面に沿って流れる空気の量を増加させることが可能となる。よって、発光部間隙に流通する空気の量を増加させることが可能となり、発光管をさらに効率よく冷却することが可能となる。また、発光部間隙を狭く設定しても発光部間隙に空気を流通させることが可能なので、発光部から射出される光束の利用効率が向上し、光源装置が射出する光束の高輝度化が図れる。
[適用例6]上記適用例に係る光源装置において、前記遮蔽部材は、前記主反射部にて反射可能な光束の入射領域の外部に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、発光部が射出する光束、および副反射部で反射した光束は、遮蔽部材によって遮られることなく主反射部にて反射されるので、光源装置は、高輝度を維持しつつ発光管の効率的な冷却が可能となる。
[適用例7]上記適用例に係る光源装置において、前記主反射部の前記開口部を覆うカバー部を備え、前記主反射部および前記カバー部の少なくともいずれか一方には、当該光源装置の内部に外部の空気を流入するための流入口が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、主反射部の反射した光束が通過する開口部(以下、「本体開口部」という)には、カバー部が配置され、主反射部およびカバー部の少なくともいずれか一方には、流入口が設けられている。つまり、光源装置は、装置の内部と外部とに連通する開口部として、流入口および流出口が設けられている。これによって、ファン等からこの流入口に空気を送風すると、光源装置内部の気圧は、外部より高くなり、流入された空気は、流出口から気圧の低い外部に排出される。流出口は、発光部間隙に連通しているので、流入口から流入された空気を発光部間隙に効率よく流通させることが可能となる。よって、発光管のより効率的な冷却が可能となる。
[適用例8]上記適用例に係る光源装置において、前記流入口は、前記発光管を挟んで前記流出口に対向する位置に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、流入口は、発光管を挟んで流出口に対向する位置に形成されている。つまり、流入口、発光管、および流出口は、略直線上に配置されている。これによって、流入口から流入された空気を迂回させることなく直接的に発光管に向けて送風することが可能となる。よって、流入口から流入された空気の風速や風量を効率よく利用して発光管を冷却することが可能となる。
[適用例9]上記適用例に係る光源装置において、前記流入口は、前記発光管に対して、前記流出口と同一側に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、流入口は、発光管に対して、流出口と同一側に形成されているので、この光源装置を搭載するプロジェクター等の製品において、流入口にファン等から送風される空気を導くダクト、および流出口から排出された空気を製品外部に導く排気ダクトを光源装置の同一側に配置することができる。よって、製品内部のスペースを有効に活用し、製品の小型化や薄型化が図れる。
[適用例10]本適用例に係るプロジェクターは、上記記載の光源装置と、前記光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調し、画像光を形成する電気光学装置と、前記画像光を投写する投写光学装置と、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、プロジェクターは、上述した光源装置を備えているので、発光管の効率的な冷却が可能となり、輝度の低下を抑制して良好な画像光を長期に亘って投写することが可能となる。よって、プロジェクターの長寿命化が図れる。
第1実施形態のプロジェクターの概略構成を示す模式図。 第1実施形態の光源装置の斜視図。 第1実施形態の光源装置の断面図。 第1実施形態の光源装置の斜視図。 第2実施形態の光源装置の断面図。 第3実施形態の光源装置の断面図。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態に係るプロジェクターについて、図面を参照して説明する。
本実施形態のプロジェクターは、光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調して画像光を形成し、その画像光をスクリーン等に拡大投写する。
図1は、本実施形態のプロジェクターの概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、プロジェクター1は、光源装置21を有し、略L字状に形成された光学ユニット2、光源装置21を冷却する冷却ファン3、外装を構成する外装筐体4、図示しない制御部、および光源装置21や制御部等に電力を供給する電源装置等を備えている。
制御部は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備え、コンピューターとして機能するものであり、プロジェクター1の動作の制御、例えば、画像の投写に関わる制御等を行う。
光学ユニット2は、制御部による制御の下、光源装置21から射出された光束を光学的に処理し、画像情報に応じた画像光を形成して投写する。
図1に示すように、光学ユニット2は、光源装置21に加え、照明光学装置22、色分離光学装置23、リレー光学装置24、電気光学装置25、投写光学装置としての投写レンズ26、およびこれらの光学部品を所定位置に配置する光学部品用筐体27を備える。
光源装置21は、超高圧水銀ランプやメタルハライドランプ等として構成される放電型の発光管5、副反射部6、および主反射部71等を備える。副反射部6は、発光管5から射出された光束を主反射部71に向かって反射する。主反射部71は、発光管5から射出された光束、および副反射部6で反射した光束を照明光学装置22に向けて反射する。光源装置21については、あとで詳細に説明する。
照明光学装置22は、第1レンズアレイ221、第2レンズアレイ222、偏光変換素子223、および重畳レンズ224を備える。
第1レンズアレイ221は、光源装置21から射出された光束の光軸L方向から見て略矩形の輪郭を有する小レンズがマトリックス状に配列された構成を有しており、光源装置21から射出された光束を複数の部分光束に分割する。第2レンズアレイ222は、第1レンズアレイ221と略同様の構成を有しており、重畳レンズ224とともに、部分光束を後述する液晶パネル252の表面に略重畳させる。偏光変換素子223は、第2レンズアレイ222から射出されたランダム偏光光を液晶パネル252で利用可能な略1種類の偏光光に揃える機能を有する。
色分離光学装置23は、2枚のダイクロイックミラー231,232、および反射ミラー233を備え、照明光学装置22から射出された光束を赤色光(以下「R光」という)、緑色光(以下「G光」という)、青色光(以下「B光」という)の3色の色光に分離する機能を有する。
リレー光学装置24は、入射側レンズ241、リレーレンズ243、および反射ミラー242,244を備え、色分離光学装置23で分離されたB光をB光用の液晶パネル252Bまで導く機能を有する。なお、光学ユニット2は、リレー光学装置24がB光を導く構成としているが、これに限らず、例えば、R光を導く構成としてもよい。
電気光学装置25は、入射側偏光板251、光変調素子としての液晶パネル252、射出側偏光板254、色合成光学装置としてクロスダイクロイックプリズム255を備え、色分離光学装置23で分離された各色光を画像情報に応じて変調し、画像光を形成する。
入射側偏光板251は、3色の色光毎に備えられており、色分離光学装置23で分離された各色光のうち、偏光変換素子223で揃えられた偏光光を透過し、その偏光光と異なる偏光光を吸収して液晶パネル252に射出する。
液晶パネル252は、3色の色光毎に備えられており(R光用の液晶パネルを252R、G光用の液晶パネルを252G、B光用の液晶パネルを252Bとする)、入射側偏光板251から射出された偏光光束の偏光方向を変調する。
射出側偏光板254は、入射側偏光板251と略同様の機能を有し、液晶パネル252から射出された光束のうち一定方向の偏光光を透過し、その他の光束を吸収する。
クロスダイクロイックプリズム255は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、2つの誘電体多層膜が形成されている。誘電体多層膜は、液晶パネル252R,252Bから射出され、射出側偏光板254を介して射出された色光を反射し、液晶パネル252Gから射出され、射出側偏光板254を介して射出された色光を透過する。このようにして、クロスダイクロイックプリズム255は、各液晶パネル252R,252G,252Bにて変調された各色光を合成して画像光を形成する。
投写レンズ26は、複数のレンズを組み合わせた組レンズとして構成され、電気光学装置25にて形成された画像光をスクリーン上に拡大投写する。
冷却ファン3は、図示しないダクトを介して光源装置21に冷却空気を送風し、光源装置21を冷却する。
ここで、光源装置21について詳細に説明する。
図2は、光源装置21の斜視図であり、図3は、光源装置21の断面図である。
図2、図3に示すように、光源装置21は、発光管5、副反射部6、主反射部71を有する包囲部7、およびカバー部10を備えている。なお、以下において、説明の便宜上、主反射部71が光束を反射する方向を前方向(+X方向)、X方向に直交し、図2の図面視における上側を上方向(+Z方向)、X方向およびZ方向に直交し、図2の図面視における右側を右方向(+Y方向)として記載する。
発光管5は、耐熱ガラスで形成されており、放電空間が形成された球状の発光部51、発光部51を挟み、互いに離間する方向に延出する一対の封止部(前段側封止部52、後段側封止部53)を有して構成されている。後段側封止部53は、延出部に相当する。
発光部51は、内部に水銀、希ガス等が封入されており、一対の電極(図示せず)が先端を近接対向して配置され、それぞれの電極の他端が金属箔(図示せず)等に接続されて前段側封止部52、後段側封止部53にそれぞれ支持されている。発光部51は、この電極に電力が供給されることによって、近接対向している電極間で放電が発生して光束を射出する。
前段側封止部52および後段側封止部53は、それぞれ円柱状に形成されており、発光管5は、一対の封止部のうち光路後段側に位置する後段側封止部53が包囲部7に固着される。
副反射部6は、発光部51から射出された光束を発光部51へ向けて反射する。
図4は、光源装置21の斜視図であり、カバー部10および後述する主反射部71を省略した図である。
副反射部6は、例えば、石英やアルミナセラミックス等で形成され、図3、図4に示すように、発光部51から射出された光束を反射する副反射本体部61、および筒状の支持部62を有して構成されている。
副反射本体部61は、光束を反射する球面状の反射面6Aを有し、発光部51の一部を覆うように形成され、発光部51の下方(−Z方向)に配置されている。具体的に、副反射本体部61は、発光部51に対して間隙(発光部間隙51G)を有し、発光部51の略半分を覆うように形成されている。そして、副反射本体部61には、X−Y平面と略平行となる端面6B,6Cが形成されている。反射面6Aには、蒸着によって、高反射性部材、例えば、誘電体多層膜や金属部材が形成されている。高反射性部材は、可視領域の波長の光について高い反射率を有する部材が用いられている。
支持部62は、図4に示すように、発光管5の後段側封止部53が挿通可能に形成され、一方の端面が副反射本体部61に接続されている。そして、支持部62には、図3に示すように、副反射本体部61近傍に貫通孔621が形成されている。貫通孔621は、後述するベース部72の貫通孔721とで流出口9を形成する。
包囲部7は、図2〜図4に示すように、主反射部71、およびベース部72を有して構成されている。
主反射部71は、発光部51から射出された光束、および副反射部6で反射した光束を一方向に反射する。主反射部71は、耐熱ガラス製であり、発光管5を覆うように形成された放物面状の反射面71Aを有し、前側(+X側)には、反射した光束が通過する開口部(本体開口部711)が設けられている。また、主反射部71は、下側(−Z側)に開口部712が設けられ、後側(−X側)に支持部62の上方および側方を覆うように形成された半筒状の保持部714が形成されている。
反射面71Aには、蒸着によって、高反射性部材、例えば誘電体多層膜や金属部材が形成されており、反射面71Aは、図3に示すように、後方端部に入射する光束L1から前方端部に入射する光束L2までの間の入射領域の光束を、前方に反射可能に形成されている。また、高反射性部材は、可視領域の波長の光について高い反射率を有する部材が用いられている。なお、反射面71Aの形状は、放物面状に限らず、楕円面状となるように形成してもよい。
図2、図3に示すように、本体開口部711の端面71B、および開口部712の端面71Cは、平坦に形成されている。主反射部71は、端面71Bに板状の光透過部材で形成されたカバー部10が配置される。主反射部71は、上端部がX−Y平面と略平行となるように切断された形状を有しており、上端面の前側中央部には、切欠きが設けられている。この切欠きと端面71Bに配置されたカバー部10によって、光源装置21には、外部の空気を内部に流入するための流入口713が形成される。
ベース部72は、板状の耐熱ガラス製であり、主反射部71の開口部712を閉塞するように形成されている。ベース部72は、図3、図4に示すように、後段側封止部53近傍に貫通孔721が形成されている。具体的に、貫通孔721は、副反射部6の貫通孔621の下方(−Z方向)に設けられており、前述したように、貫通孔621とで流出口9を形成する。流出口9は、光源装置21内の空気が外部に流出可能に形成され、発光部間隙51Gと光源装置21の外部とを連通している。
また、ベース部72には、副反射本体部61の反射面6Aと反対側の面が当接して配置される凹部722が形成され、後側(−X側)には、支持部62の下方を覆うように形成され保持部723が設けられている。
図3に示すように、発光管5は、後段側封止部53が支持部62に挿通され、支持部62と共に保持部714,723に接着剤8によって固着される。支持部62および接着剤8は、空気の流通を阻止する遮蔽部材に相当する。
具体的に、支持部62は、図3に示すように、右側(+X側)の端面が保持部714より突出し、発光部51に近接するように配置される。
接着剤8は、セメント等の無機系接着剤で形成され、図3に示すように、後段側封止部53と支持部62との間、および支持部62と保持部714,723との間に注入される。
より具体的に、後段側封止部53と支持部62との間に注入された接着剤8は、図3に示すように、後段側封止部53の上方(+Z方向)が支持部62より右方(+X方向)に突出し、発光部51の外面に近接するように形成されている。また、発光部51の外面に近接するように形成された接着剤8は、図4に示すように、端面6B近傍から端面6C近傍の間に設けられている。
また、接着剤8は、流出口9を塞ぐことなく後段側封止部53と支持部62との間、および支持部62と保持部714,723との間に注入される。
このように、流出口9に対向する発光部51と保持部714との間には、空気の流通を阻止する支持部62および接着剤8が設けられている。
また、支持部62および接着剤8は、主反射部71にて反射可能な光束の入射領域の外部に設けられている。具体的に、支持部62および接着剤8は、図3に示すように、反射面71Aの後側端部に入射する光束L1の後方に位置するように形成されている。
カバー部10は、主反射部71が反射した光束が透過する高耐熱性のガラスで形成され、前述したように、端面71Bに配置され、本体開口部711を覆う。カバー部10は、発光管5が破裂した際に、発光管5の破片や封入物が光源装置21の外部に飛散することを抑制する機能を有している。なお、カバー部10は、主反射部71が反射した光束を光学的に処理するレンズの機能を有するように形成してもよい。
このように、光源装置21は、副反射部6および主反射部71を備えることにより、発光部51から射出された光束を照明光学装置22へ効率良く進行させることが可能となり、プロジェクター1が投写する画像光の高輝度化に寄与する。そして、光源装置21は、発光部51の下方(−Z方向)に副反射部6が配置されることによって、発光管5の下方の小型化が可能となり上下方向(±Z方向)における薄型化が図られている。
また、光源装置21は、開口部として、流入口713、および流出口9が設けられており、流入口713は、光源装置21の上部右側に形成され、流出口9は、光源装置21の下部左側に形成されている。つまり、流入口713は、発光管5を挟んで流出口9に対向する位置に形成されている。
ここで、冷却ファン3から送風され、光源装置21に吹き付けられた空気の流れについて、図3を用いて説明する。
冷却ファン3から送風された空気は、図示しないダクトを介して流入口713から流入する(流れF1)。流入口713から空気が流入されると、光源装置21の内部の気圧は、外部より高くなるので、流入された空気は、流出口9に向かって進み(流れF2)、発光管5の上側(+Z側)の外面に吹き付けられる。発光管5の上側の外面に吹き付けられた空気は、支持部62および接着剤8によって、発光部51の後方(−X方向)から流出口9に直接流れる量が抑制され、発光部51の外面に沿って流れて発光部間隙51Gに流通する(流れF3)。発光部間隙51Gに流通した空気は、貫通孔621を通過して流出口9から光源装置21の外部に排出される(流れF4)。
このように、流入口713から流入した空気は、発光部51の副反射本体部61に覆われていない外面と共に、発光部間隙51Gにも効率よく流通する。そして、光源装置21の外部に排出された空気は、図示しない排気ダクトを介してプロジェクター1の外部に排出される。
以上説明したように、本実施形態のプロジェクター1によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)後段側封止部53近傍に、発光部間隙51Gと光源装置21の外部とを連通する流出口9が設けられているので、光源装置21内に送風された空気を効率よく発光部間隙51Gに流通させて発光管5を効果的に冷却することが可能となる。よって、光源装置21は、発光管5の劣化が抑制され、適正な輝度を有する光束を長期に亘って射出することが可能となる。
(2)流出口9に対向する発光部51と保持部714との間には、遮蔽部材としての支持部62および接着剤8が設けられている。これによって、流出口9に対向する側から発光管5に送風された空気は、発光部51と保持部714との間から流出口9に直接流れる空気の量が抑制され、発光部51の外面に沿って流れる空気の量を増加させることが可能となる。よって、発光部間隙51Gに流通する空気の量を増加させることが可能となり、発光管5をさらに効率よく冷却することが可能となる。また、発光部間隙51Gを狭く設定しても発光部間隙51Gに空気を流通させることが可能なので発光部51から射出される光束の利用効率が向上し、光源装置21が射出する光束の高輝度化が図れる。
(3)遮蔽部材としての支持部62および接着剤8は、主反射部71にて反射可能な光束の入射領域の外部に設けられている。これによって、発光部51から射出された光束、および副反射部6で反射した光束は、支持部62および接着剤8によって遮られることなく主反射部71にて反射される。よって、光源装置21は、高輝度を維持しつつ発光管5の効率的な冷却が可能となる。
(4)流出口9は、支持部62およびベース部72に設けられているので、発光部51から射出された光束、および副反射部6で反射した光束を反射する光量を低減させることなく、効率よく発光管5を冷却することが可能となる。
(5)副反射部6は、支持部62が後段側封止部53と共に保持部714に固着され、支持部62およびベース部72には、流出口9が設けられている。これによって、副反射本体部61を発光部51に対して精度よく配置すると共に、発光部間隙51Gに流通する空気を滑らかに流出口9に導くことが可能となる。
(6)光源装置21は、装置の内部と外部とに連通する開口部として、流入口713および流出口9が設けられている。これによって、冷却ファン3から流入口713に空気を送風すると、光源装置21内部の気圧は、外部より高くなり、流入された空気は、流出口9から気圧の低い外部に排出される。流出口9は、発光部間隙51Gに連通しているので、流入口713から流入された空気を発光部間隙51Gに効率よく流通させることが可能となる。よって、発光管5のより効率的な冷却が可能となる。
(7)流入口713は、発光管5を挟んで流出口9に対向する位置に形成されている。つまり、流入口713、発光管5、および流出口9は、略直線上に配置されている。これによって、流入口713から流入された空気を迂回させることなく直接的に発光管5に向けて送風することが可能となる。よって、流入口713から流入された空気の風速や風量を効率よく利用して発光管5を冷却することが可能となる。
(8)プロジェクター1は、上述した光源装置21を備えているので、発光管5の効率的な冷却が可能となり、輝度の低下が抑制された画像光を長期に亘って投写することが可能となる。よって、プロジェクター1の長寿命化が図れる。
(9)冷却ファン3から吐出された空気は、効率良く発光管5を冷却するので、冷却ファン3の回転数を下げることが可能となり、プロジェクター1の低騒音化が図れる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係るプロジェクター1について、図面を参照して説明する。
以下の説明では、第1実施形態と同様の構造および同様の部材には、同一符号を付し、その詳細な説明は、省略または簡略化する。
本実施形態のプロジェクター1は、第1実施形態の光源装置21に対して、空気が流入する流入口713の位置が異なる光源装置210を備えている。
図5は、光源装置210の断面図である。
図5に示すように、光源装置210は、第1実施形態の光源装置21と同様に、発光管5、副反射部6、包囲部70、およびカバー部100を備え、包囲部70は、主反射部710、およびベース部720を有して構成されている。そして、流出口9は、第1実施形態と同様に形成され、流入口713は、発光管5に対して、流出口9と同一側で、ベース部720の前側(+X側)の略中央部に設けられている。
ここで、冷却ファン3から送風され、光源装置210に吹き付けられた空気の流れについて、図5を用いて説明する。
冷却ファン3から送風された空気は、図示しないダクトを介して流入口713から流入する(流れF11)。流入口713から空気が流入されると、光源装置210の内部の気圧は、外部より高くなるので、流入された空気は、流出口9に向かって進み、前段側封止部52の外面に沿って流れる(流れF12)。前段側封止部52の外面に沿って流れた空気は、発光部51の上側の外面、および発光部間隙51Gに流通して(流れF13)、流出口9から光源装置210の外部に排出される(流れF4)。
以上説明したように、本実施形態のプロジェクター1によれば、第1実施形態の効果(1)〜(6)、(8)、(9)に加えて、以下の効果を得ることができる。
(1)流入口713から流入された空気は、前段側封止部52から発光部51に沿って流れるので、発光部間隙51Gに滑らかに流通することが可能となる。よって、効率よく発光管5を冷却することができる。
(2)流入口713は、発光管5に対して、流出口9と同一側に形成されているので、プロジェクター1は、流入口713に冷却ファン3から送風される空気を導くダクト、および流出口9から排出された空気をプロジェクター1外部に導く排気ダクトを光源装置210の同一側に配置することができる。よって、プロジェクター1内部のスペースを有効に活用し、製品の小型化や薄型化が図れる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係るプロジェクター1について、図面を参照して説明する。
以下の説明では、第1実施形態と同様の構造および同様の部材には、同一符号を付し、その詳細な説明は、省略または簡略化する。
本実施形態のプロジェクター1は、第1実施形態の光源装置21に対して、流出口9の位置が異なる光源装置220を備えている。
図6は、光源装置220の断面図である。
図6に示すように、流出口9は、後段側封止部53の下方、支持部62と後段側封止部53との間に設けられ、接着剤8が注入されずに発光部間隙51Gと連通するように形成されている。そして、流入口713から流入された空気(流れF21)は、第1実施形態と同様に、発光部間隙51Gに流通した後(流れF22)、流出口9から光源装置220の外部に排出される(流れF23)。
以上説明したように、本実施形態のプロジェクター1によれば、第1実施形態の効果(1)〜(3)、(5)〜(9)に加えて、以下の効果を得ることができる。
(1)流出口9は、支持部62と後段側封止部53との間に設けられ、支持部62は、副反射本体部61に接続しているので、発光部間隙51Gから流出する空気を支持部62によって滑らかに導くことが可能となり、さらに効率的な発光管5の冷却が可能となる。
(2)流出口9から排出された空気をプロジェクター1の外部に導く排気ダクトを光源装置220の後方に形成できるので、プロジェクター1は、上下方向のスペースの増加が抑制され、薄型化が可能となる。
(変形例)
なお、前記実施形態は、以下のように変更してもよい。
第1実施形態および第2実施形態の流出口9は、副反射部6の貫通孔621とベース部72の貫通孔721とで形成されているが、副反射部6の支持部62を廃止し、ベース部72のみで形成してもよい。
前記実施形態の包囲部7は、主反射部71とベース部72とが別体で構成されているが、主反射部71とベース部72とを一体的に形成しても良い。
また、支持部62を廃止して副反射部を構成し、この副反射部をベース部72に固定したり、この副反射部6とベース部72とを一体的に形成したりするように構成しても良い。
前記実施形態のカバー部10は、光透過部材で構成されているが、光透過部材に加えて合成樹脂等で形成されたハウジングを有して構成し、このハウジングに光透過部材を取り付け、ハウジングが包囲部7に当接して本体開口部711を覆うように構成してもよい。
前記第1実施形態の流入口713は、主反射部71とカバー部10との間に形成されているが、主反射部71あるいはカバー部10に、発光管5を挟んで流出口9に対向する位置となるように形成してもよい。同様に、前記第2実施形態の流入口713は、ベース部720に形成されているが、ベース部720とカバー部100との間、あるいはカバー部100に、発光管5に対して、流出口9と同一側となるように形成してもよい。
前記実施形態の遮蔽部材として、支持部62および接着剤8を用いているが、支持部62を廃止し、接着剤8のみを遮蔽部材として構成してもよい。
前記実施形態のプロジェクター1は、光変調素子として透過型の液晶パネル252を用いているが、反射型液晶パネルを利用したものであってもよい。また、光変調素子は、マイクロミラーアレイを用いたデバイス等を使用したものであってもよい。
前記実施形態のプロジェクター1は、フロントタイプのプロジェクター1として構成されているが、投写対象面としてのスクリーンを一体で有するリアタイプのプロジェクターとしても構成できる。
1…プロジェクター、2…光学ユニット、3…冷却ファン、5…発光管、6…副反射部、7,70…包囲部、8…接着剤、9…流出口、10,100…カバー部、21,210,220…光源装置、25…電気光学装置、26…投写レンズ、51…発光部、51G…発光部間隙、52…前段側封止部、53…後段側封止部、61…副反射本体部、62…支持部、621…貫通孔、71,710…主反射部、71A…反射面、72,720…ベース部、252…液晶パネル、711…本体開口部、713…流入口、714,723…保持部、721…貫通孔。

Claims (10)

  1. 光源装置であって、
    光束を射出する発光部、および前記発光部から延出する延出部を有する発光管と、
    前記発光部の一部を間隙を有して覆い、前記発光部から射出された光束を反射する副反射部と、
    前記発光部から射出された光束、および前記副反射部で反射した光束を一方向に反射する反射面、前記反射面にて反射した光束が通過する開口部、および前記延出部が固着される保持部を有する主反射部と、
    前記発光管と前記副反射部との周囲であって、前記開口部以外の前記主反射部で覆われない部分に配置されたベース部と、
    前記延出部近傍に設けられ、前記間隙と当該光源装置の外部とを連通する流出口と、
    を備えることを特徴とする光源装置。
  2. 請求項1に記載の光源装置であって、
    前記流出口は、前記ベース部に設けられていることを特徴とする光源装置。
  3. 請求項1に記載の光源装置であって、
    前記副反射部は、前記延出部と共に前記保持部に固着される支持部を備え、
    前記流出口は、前記支持部および前記ベース部に設けられていることを特徴とする光源装置。
  4. 請求項1に記載の光源装置であって、
    前記副反射部は、前記延出部と共に前記保持部に固着される支持部を備え、
    前記流出口は、前記支持部と前記延出部との間に設けられていることを特徴とする光源装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の光源装置であって、
    前記流出口に対向する前記発光部と前記保持部との間には、空気の流通を阻止する遮蔽部材が設けられていることを特徴とする光源装置。
  6. 請求項5に記載の光源装置であって、
    前記遮蔽部材は、前記主反射部にて反射可能な光束の入射領域の外部に設けられていることを特徴とする光源装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の光源装置であって、
    前記主反射部の前記開口部を覆うカバー部を備え、
    前記主反射部および前記カバー部の少なくともいずれか一方には、当該光源装置の内部に外部の空気を流入するための流入口が設けられていることを特徴とする光源装置。
  8. 請求項7に記載の光源装置であって、
    前記流入口は、前記発光管を挟んで前記流出口に対向する位置に形成されていることを特徴とする光源装置。
  9. 請求項7に記載の光源装置であって、
    前記流入口は、前記発光管に対して、前記流出口と同一側に設けられていることを特徴とする光源装置。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の光源装置と、
    前記光源装置から射出された光束を画像情報に応じて変調し、画像光を形成する電気光学装置と、
    前記画像光を投写する投写光学装置と、
    を備えたことを特徴とするプロジェクター。
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