JP2010504326A - β−セクレターゼを阻害するためのインドリルアルキルピリジン−2−アミン - Google Patents

β−セクレターゼを阻害するためのインドリルアルキルピリジン−2−アミン Download PDF

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Abstract

本発明は、式I
Figure 2010504326

で示されるインドリルアルキルピリジン−2−アミン化合物を提供し、また、β−セクレターゼ(BACE)の阻害、およびβ−アミロイド沈着および神経原線維変化の治療におけるその使用方法を提供する。

Description

本発明は、インドリルアルキルピリジン−2−アミン化合物、ならびにβ−セクレターゼ(BACE)を阻害するため、なおよびβ−アミロイド沈着および神経原線維変化を治療させるための該化合物の使用方法に関する。
β−アミロイド沈着および神経原線維変化は、アルツハイマー病(AD)に関連する2つの主要な病理学上の特徴である。臨床上、ADは、記憶、認識力、推理力、判断力および見当識の喪失によって特徴付けられる。また、疾患が進行するにつれて、運動、感覚および言語能力が影響を受け、複数の認識機能の全体的な障害が起こる。これらの認識喪失は徐々に起こるが、典型的には、4〜12年で重篤な障害に至り、結果として死に至る。
アミロイド生成性プラークおよび管のアミロイド血管症はまた、トリソミー21(ダウン症候群)、オランダ型アミロイド症を伴う遺伝性脳出血(HCHWA−D)、および他の神経変性障害の患者の脳の特徴でもある。神経原線維変化はまた、認知症誘導性障害を包含する他の神経変性障害においても起こる(Varghese,J.ら、Journal of Medicinal Chemistry,2003,46,4625−4630)。
β−アミロイド沈着は、主にAβペプチドの凝集であり、言い換えると、アミロイド前駆体蛋白質(APP)の蛋白質分解産物である。より詳細には、Aβペプチドは、β−アミロイド生成経路の一部として、1以上のγ−セクレターゼによるC末端での、およびアスパルチルプロテアーゼとしても知られるβ−セクレターゼ酵素(ベータサイトAPP開裂酵素またはBACE)によるN末端でのAPPの切断によって生じる。
BACE活性は、APPからのAβペプチドの生成に直接相関し(Sinhaら、Nature,1999,402,537−540)、研究により、BACEの阻害がAβペプチドの産生を阻害することが示される(Roberds,S.L.ら、Human Molecular Genetics,2001,10,1317−1324)。
したがって、本発明の目的は、β−セクレターゼの阻害剤であり、患者においてβ−アミロイド沈着またはβ−アミロイドレベルの上昇によって特徴付けられる疾患または障害の治療、予防または改善における治療剤として有用である化合物を提供することにある。
本発明の別の目的は、患者においてβ−アミロイド沈着またはβ−アミロイドレベルの上昇によって特徴付けられる疾患または障害の治療、予防または改善に有用な治療法および医薬組成物を提供することにある。
本発明の特徴は、提供される化合物がさらに、β−セクレターゼ酵素を研究および解明するのにも有用でありうることである。
本発明のこれらおよび他の目的および特徴は、下記に示す詳細な記載によって、より明らかになるであろう。
本発明は、式I:
Figure 2010504326
[式中:
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、CN、OR、CO、COR、NR1112、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であり;
は、H、ハロゲン、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であり;
は、H、ハロゲン、NR1314、OR15、または各々置換されていてもよいC−Cアルキルもしくはアリール基であり;
は、Hまたは置換されていてもよいC−Cアルキル基であり;
は、H、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であり;
、RおよびR15は、各々独立して、H、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であり;
11、12、R13およびR14は、各々独立して、H、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であるか、あるいは、R1112またはR1314は、それらが結合している原子と一緒になって、O、NまたはSから選択されるさらなるヘテロ原子を含有していてもよい置換されていてもよい5〜7員環を形成してもよい]
で示される化合物もしくはその立体異性体またはその医薬上許容される塩を提供する。
本発明は、また、β−アミロイド沈着および神経原線維変化の治療のためのRがH以外であるかかる化合物の使用に関する。これらの式Iで示される化合物は、特に、アルツハイマー病、認識障害、ダウン症候群、HCHWA−D、認識低下、老人性認知症、脳アミロイド血管症、変性認知症または他の神経変性障害の治療において有用である。
アルツハイマー病(AD)は、臨床上、記憶、認識力、推理力、判断力および情緒的安定性の進行性喪失によって現れ、徐々に深刻な精神機能低下および死に至る、脳の主要な変性疾患である。ADの正確な原因は分かっていないが、アミロイドベータペプチド(A−ベータ)が該疾患の病因において中心的な役割を果たすことを示す証拠が増えている(D.B.Schenk;R.E.Rydelら、Journal of Medicinal Chemistry,1995,21,4141およびD.J.Selkoe,Physiology Review,2001,81,741)。AD患者は、老人斑(およびβ−アミロイド血管症において、脳血管における沈着)ならびに剖検で脳において検出される神経原線維変化などの特徴的な神経病理学的マーカーを示す。A−ベータは、AD脳における老人斑の主要成分である。さらに、β−アミロイド沈着および管β−アミロイド血管症は、また、ダウン症候群、オランダ型アミロイド症を伴う遺伝性脳出血、および他の神経変性障害および認知症誘導性障害を有する個体の特徴である。アミロイド前駆体蛋白質(APP)の過剰発現、APPのA−ベータへの改変された開裂または患者の脳由来のA−ベータのクリアランスの減少は、脳におけるA−ベータの不溶性または線維形態のレベルを上昇しうる。β−部位APP切断酵素BACE1は、また、メマプシン−2またはAsp−2とも呼ばれ、1999年に同定された(R.Vassar,B.D.Bennettら、Nature,1999,402,537)。BACE1は、β−セクレターゼの既知の機能的特性および特徴を全て有する膜結合型アスパラギン酸プロテアーゼである。BACE1またはβ−セクレターゼの低分子量の非ペプチド性非基質関連阻害剤は、β−セクレターゼ酵素の研究における補助として、および可能性のある治療剤としての両方で本気で調べられている。
意外にも、今回、RがH以外である式Iで示されるインドリルアルキルピリジン−2−アミン化合物が、β−セクレターゼの阻害を示すことが見出された。有利には、該ピリジン−2−アミン化合物は、患者におけるβ−アミロイド沈着またはβ−アミロイドレベルの上昇によって特徴付けられる疾患または障害の治療、予防または改善のための有効な治療剤として使用され得る。RがH以外である式Iで示される化合物は、該治療剤の製造における中間体として有用である。したがって、本発明は、式I:
Figure 2010504326
[式中:
およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、CN、OR、CO、COR、NR1112、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であり;
は、H、ハロゲン、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であり;
は、H、ハロゲン、NR1314、OR15、または各々置換されていてもよいC−Cアルキルもしくはアリール基であり;
は、Hまたは置換されていてもよいC−Cアルキル基であり;
は、H、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であり;
、RおよびR15は、各々独立して、H、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であり;
11、12、R13およびR14は、各々独立して、H、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であるか、あるいは、R1112またはR1314は、それらが結合している原子と一緒になって、O、NまたはSから選択されるさらなるヘテロ原子を含有していてもよい置換されていてもよい5〜7員環を形成してもよい]
で示されるインドリルアルキルピリジン−2−アミン化合物もしくはその立体異性体またはその医薬上許容される塩を提供する。
置換されていてもよい基は、1つまたはそれ以上の置換基により置換されていてもよい。存在していてもよい置換基は、医薬化合物の開発、またはかかる化合物の、その構造/活性、持続性、吸収性、安定性または他の有益な特性に影響を及ぼすような修飾において慣例上使用される1以上の置換基であればよい。かかる置換基の具体的な例としては、ハロゲン原子、ニトロ、シアノ、チオシアネート、シアネート、ヒドロキシル、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ホルミル、アルコキシカルボニル、カルボキシル、アルカノイル、アルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、カルバモイル、アルキルアミド、アリール(例えば、フェニル)、アリールオキシ(例えば、フェノキシ)、アリールアルキル(例えば、ベンジル)、アリールアルキルオキシ(例えば、ベンジルオキシ)、ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルまたはシクロアルキル基(ここに、上記の基におけるアリール(例えば、フェニル)は、さらに1つまたはそれ以上のハロ、シアノ、アルキル、ハロアルキルまたはアルコキシ基により置換されていてもよい)が挙げられる。特記しない限り、典型的には、0〜4個の置換基が存在し得る。上記の置換基のいずれかがアルキル置換基を示すか、または含有する場合、これは、直鎖または分枝鎖であってもよく、12個までの炭素原子、好ましくは6個までの炭素原子、より好ましくは4個までの炭素原子を含有していてもよい。好ましくは、置換されていてもよい基は、ハロ、シアノ、ヒドロキシル、C−Cアルキル、C−Cハロアルキル、C−Cアルコキシ、またはC−C14アリール(ここに、アリールはさらに、1個またはそれ以上のハロ、シアノ、C−Cアルキル、C−CハロアルキルまたはC−Cアルコキシ基により置換されていてもよい)からなる群から選択される1つまたはそれ以上の、例えば、1〜3個の置換基により置換されていてもよい。
本明細書で用いられる場合、「アルキル」なる用語は、例えば1〜12個の炭素原子、好ましくは1〜6個の炭素原子、より好ましくは1〜4個の炭素原子の、直鎖および分枝鎖の1価の飽和炭化水素基を含む。飽和炭化水素アルキル基の例としては、限定するものではないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、tert−ブチル、イソブチル、sec−ブチル;より大きなホモログ、例えばn−ペンチル、n−ヘキシル等が挙げられる。
「アルケニル」なる用語は、本明細書で用いられる場合、1個またはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含有する上記と同意義のアルキル基を意味する。アルケニル基は、好ましくは、2〜6個の炭素原子を含有する。かかるアルケニル基は、一または多不飽和であってもよく、EまたはZの立体配置で存在し得る。本発明の化合物は、すべての可能性あるEおよびZ立体配置を含む。一または多不飽和アルケニル基の例としては、限定するものではないが、ビニル、2−プロペニル、イソプロペニル、クロチル、2−イソペンテニル、ブタジエニル、2−(ブタジエニル)、2,4−ペンタジエニル、3−(1,4−ペンタジエニル)、およびより大きなホモログ、異性体等が挙げられる。ある具体例において、アルケニル基は、上記したような1〜3個の置換基により置換されていてもよい。
「アルキニル」なる用語は、本明細書で用いられる場合、1個またはそれ以上の炭素−炭素三重結合を含有する上記と同意義のアルキル基を意味する。アルキニル基は、好ましくは、2〜6個の炭素原子を含有する。かかるアルキニル基の例としては、限定するものではないが、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル等が挙げられる。ある具体例において、アルキニル基は、上記したような1〜3個の置換基により置換されていてもよい。
「シクロアルキル」なる用語は、本明細書で用いられる場合、3〜10個の炭素原子、好ましくは、3〜8個の炭素原子の単環式、二環式、三環式、縮合環、架橋環またはスピロ環の飽和炭化水素基を意味する。シクロアルキル基のいずれもの適当な位置において、所定の化学構造に供給結合することができる。シクロアルキル基の例としては、限定するものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボルニル、アダマンチル、スピロ[4.5]デカニルおよびホモログ、異性体等が挙げられる。ある具体例において、シクロアルキル基は、上記したような3個までの置換基により置換されていてもよい。
「シクロヘテロアルキル」なる用語は、本明細書で用いられる場合、1、2または3個の炭素原子がN、OおよびSから選択される同一または異なっていてもよいヘテロ原子に置換されており、かつ、1個の二重結合を含有していてもよい、3〜8員のシクロアルキル環系、例えば、5〜7員環系を意味する。本明細書中で示される該用語に包含されるシクロヘテロアルキル環の例としては
Figure 2010504326
[式中、XはNR、OまたはSであり、RはHまたは下記の任意の置換基である]
で示される環が挙げられる。
「アリール」なる用語は、本明細書で用いられる場合、20個までの炭素原子、例えば6〜20個の炭素原子、好ましくは6〜14個の炭素原子の芳香族炭化水素基を意味し、これは、一つの環(単環式)または、少なくとも1つの環が芳香族である、縮合または共有結合した複数の環(例えば、二環式または三環式)であってもよい。アリール基のいずれもの適当な位置で、所定の化学構造に共有結合することができる。アリール基の例としては、限定するものではないが、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、アントリル、フェナントリル、フルオレニル、インダニル等が挙げられる。ある具体例において、「アリール」基は、上記した3個までの置換基により置換されていてもよい。
「ヘテロアリール」なる用語は、本明細書で用いられる場合、少なくとも1つの環が芳香族である、例えば5〜20個の環原子を有する、一つの環(単環式)または縮合または共有結合した多環(例えば、二環式、三環式)であってもよい芳香族複素環系を示す。好ましくは、ヘテロアリールは、5または6員環である。環は、窒素、酸素および硫黄から選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてもよく、ここに、該窒素または硫黄原子は酸化されていてもよく、または該窒素原子は四級化されていてもよい。ヘテロアリール基のいずれもの適当な位置で、所定の化学構造に共有結合することができる。ヘテロアリール基の例としては、限定するものではないが、フラン、チオフェン、ピロール、N−メチルピロール、ピラゾール、N−メチルピラゾール、イミダゾール、N−メチルイミダゾール、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、1H−テトラゾール、1−メチルテトラゾール、1,3,4−オキサジアゾール、1H−1,2,4−トリアゾール、1−メチル−1,2,4−トリアゾール、1,3,4−トリアゾール、1−メチル−1,3,4−トリアゾール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、ピリダジン、ベンゾキサゾール、ベンズイソキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、チアントレン、ジベンゾ[b,d]フラン、ジベンゾ[b,d]チオフェン、ベンズイミダゾール、N−メチルベンズイミダゾール、インドール、インダゾール、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、プリン、プテリジン、9H−カルバゾール、α−カルボリン等が挙げられる。
「ハロゲン」なる語は、本明細書で用いられる場合、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を示す。
本発明の化合物は、塩、特に当該分野において用いられる医薬上許容される塩に変換することができる。適当な塩基との塩は、例えば、金属塩、例えばアルカリ金属またはアルカリ土類金属、例えば、ナトリウム、カリウムまたはマグネシウム塩、あるいは、アンモニアまたは有機アミンとの塩、例えばモルホリン、チオモルホリン、ピペリジン、ピロリジン、モノ−、ジ−またはトリ−低級アルキルアミン、例えばエチル−tert−ブチル−、ジエチル−、ジイソプロピル−、トリエチル−、トリブチル−もしくはジメチルプロピルアミン、またはモノ−、ジ−、もしくはトリヒドロキシ低級アルキルアミン、例えばモノ−、ジ−もしくはトリエタノールアミンとの塩を含む。さらに、内部塩を形成してもよい。医薬的用途に適さないが、例えば遊離化合物またはその医薬上許容される塩の単離または調製に利用できる塩もまた包含される。「医薬上許容される塩」なる用語は、本明細書で用いられる場合、本発明の化合物が塩基性基を含有する場合、有機および無機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、マンデル酸、リンゴ酸、フタル酸、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硝酸、硫酸、メタンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、および同様に許容されることが知られている酸から誘導される塩を意味する。また、本発明の化合物はカルボキシレートまたはフェノール酸基を含有する場合、塩は、有機および無機塩基、好ましくはアルカリ金属塩、例えばナトリウム、リチウム、またはカリウム塩、または塩基付加塩を同様に形成することが可能な基から形成することができる。
本発明の化合物は、不斉炭素原子を含有していてもよく、本発明の化合物のいくつかは、1以上の不斉中心を含有していてもよく、故に、光学異性体およびジアステレオマーを生じうる。式Iの立体化学を考慮せずに示すが、本発明は、かかる光学異性体およびジアステレオマー、ならびにラセミ体および分割したエナンチオマー的に純粋なRおよびS立体異性体、ならびにRおよびS立体異性体の他の混合物およびその医薬上許容される塩を包含する。立体異性体が好ましい場合、いくつかの具体例において、対応するエナンチオマーを実質的に含まずに提供されうる。かくして、対応するエナンチオマーを実質的に含まないエナンチオマーは、分離技術によって単離または分離されたか、または対応するエナンチオマーを含まないように調製された化合物をいう。「実質的に〜を含まない」とは、本明細書中で使用される場合、1の立体異性体を有意に大きい割合で、好ましくは約50%未満、より好ましくは約75%未満、さらに好ましくは約90%未満の割合で含む化合物を生成することを意味する。
本発明の一の具体例において、RはHである。
他の具体例において、RはHである。
さらなる具体例において、Rは、Hまたはハロゲンである。好ましくは、Rは、フェニル環の2位にあるハロゲンである。
一の具体例において、RはHである。
他の具体例において、Rは、H、ハロゲン、OR、または各々上記のように置換されていてもよいC−CアルキルまたはC−Cアルキニルからなる群から選択される。一の具体例において、Rは、各々上記のように置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニルまたはヘテロアリール基から選択される。他の具体例において、Rは、置換されていてもよいC−Cアルキルまたはヘテロアリールから選択される。
さらなる具体例において、RはORであり、ここに、Rは、各々上記のように置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニルまたはヘテロアリール基からなる群から選択される。
好ましい式Iで示される化合物は、RおよびRがHである化合物である。好ましい化合物の他の群は、RがHまたはハロゲンである式Iで示される化合物である。また、RがORであり、RがHである式Iで示される化合物が好ましい。
より好ましい本発明の化合物は、RおよびRがHであり、Rがハロゲンである式Iで示される化合物が好ましい。本発明のさらに好ましい化合物の他の群は、RがORであり;RがHであり;Rが置換されていてもよいC−Cアルキル基またはヘテロアリールである式Iで示される化合物である。本発明のさらに好ましい化合物のさらなる群は、RがORであり;RがHであり;Rがハロゲンであり;Rが2位にある式Iで示される化合物である。
本発明の好ましい化合物は:
4−{[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]オキシ}ブタンニトリル;
6−{[6−ブロモ−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
6−{[6−(ベンジルオキシ)−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
6−({2−(2−クロロフェニル)−6−[(3−フルオロベンジル)オキシ]−1H−インドール−1−イル}メチル)ピリジン−2−アミン;
3−({[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]オキシ}メチル)ベンゾニトリル;
6−({2−(2−クロロフェニル)−6−[(2,5−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−インドール−1−イル}メチル)ピリジン−2−アミン;
6−[(2−(2−クロロフェニル)−6−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}−1H−インドール−1−イル)メチル]ピリジン−2−アミン;
6−({2−(2−クロロフェニル)−6−[(3−メトキシベンジル)オキシ]−1H−インドール−1−イル}メチル)ピリジン−2−アミン;
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(ピリミジン−5−イルオキシ)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−プロポキシ−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−メトキシ−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
6−[(2−フェニル−1H−インドール−1−イル)メチル]ピリジン−2−アミン;
4−[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ブト−3−イン−1−オール;
5−[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ペント−4−イン−1−オール;
6−[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ヘキサ−5−イン−1−オール;
4−[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ブタン−1−オール;
5−[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ペンタン−1−オール;
6−[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ヘキサン−1−オール;
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−オール;
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(6−メトキシヘキサ−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(5−フルオロペント−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(6−フルオロヘキサ−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(5−メトキシペント−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(4−フルオロブト−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
もしくはその立体異性体またはその医薬上許容される塩を含む。
有利には、本発明は、RがHである式I(Ia)で示される化合物の製造方法であって、式IIで示される化合物を、式IIIで示される保護2−アミノピリジンと、塩基の存在下、所望により溶媒の存在下で反応させ、保護インドリルアルキルピリジン−2−アミン中間体を得、該中間体を酸と反応させて、所望の式Iaで示される化合物を得ることを含む方法を提供する。反応を下記フローダイアグラムI[式中、Halは、Cl、BrまたはIを意味し、Pは保護基を意味する]に示す。
フローダイアグラムI
Figure 2010504326
本発明の方法において用いるのに適当な塩基は、CsCO、KCO、NaCO、NaH、または塩基性環状アミン窒素原子のプロトンを除去することができるいずれもの慣用的な塩基を含む。
本発明の方法において用いるのに適当な溶媒は、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル等を含む。
本発明の方法において有用な保護基は、カルボン酸t−ブチル、ベンジル、アセチル、ベンジルオキシカルボニル、または標準的な合成プロシージャにおいて塩基性窒素を保護することで知られているいずれもの慣用的な基を含む。
本発明の方法において用いるのに適当な酸は、HCl、HSO、トリフルオロ酢酸、または慣用的な合成プロシージャにおいて保護アミンを脱保護するのに有用であることが知られているいずれもの酸を含む。
式IIで示される化合物は、慣用的な合成方法、および要すれば、標準的な分離または単離法を用いて調製することができる。例えば、式IIで示される化合物は、式IVのフェニルヒドラジンを式Vのアセトフェノンと反応させて、式VIのフェニルヒドラゾンを得、該式VIヒドラゾンをポリリン酸(PPA)と、Fisher条件下で反応させて、所望の式IIで示される化合物を得ることにより調製することができる。反応を下記フローダイアグラムIIに示す。
フローダイアグラムII
Figure 2010504326
有利には、RがHである式Iの化合物、(Ia)は、アルツハイマー病、トリソミー21(ダウン症候群)、オランダ型アミロイド症を伴う遺伝性脳出血(HCHWA−D)、および他の神経変性障害のような疾患に関連するβ−アミロイド沈着および神経原線維変化の治療のためのBACE阻害剤として作用する。したがって、本発明は、BACEを調節する方法、ならびにアルツハイマー病、トリソミー21(ダウン症候群)、オランダ型アミロイド症を伴う遺伝性脳出血(HCHWA−D)、または他の神経変性障害のような疾患に関連するβ−アミロイド沈着および神経原線維変化を治療、予防または改善する方法を提供する。かかる方法は、過剰なBACE活性に付随する該疾患または傷害に罹患しているか、または疑いのある患者に、有効量の式Iaの化合物を提供することを含む。また、本発明によると、ヒトまたは他の哺乳動物に有効量の式Iaの化合物を投与することを特徴とする、ヒトまたは他の哺乳動物においてアルツハイマー病および関連する老人性認知症を治療する方法が提供される。
本発明はまた、治療に有効な量の少なくとも1つの式Iaの化合物を患者に投与することを含む、治療を必要とする患者における過剰なBACE活性に関連するか、または付随する疾患の治療方法を提供する。代表的な障害は、アルツハイマー病、認識機能障害、ダウン症、HCHWA−D、認識低下、老年性認知症、脳アミロイド血管症、変性認知症、または他の神経変性障害を含む。ある種のこれらの疾患は、β−アミロイド沈着または神経原線維変化の産生により特徴付けられる。
本発明は、また、有効量の式Iaの少なくとも1つの化合物を患者に投与すること、またはその受容体と接触させることを特徴とする、BACEの活性を阻害する方法を提供する。ある特定の方法は、さらに、該接触工程の前または後に、BACE活性を測定することを含む。
本発明は、また、有効量の式Iaの少なくとも1つの化合物を哺乳動物に投与することを特徴とする、哺乳動物におけるβ−アミロイド沈着または神経原線維変化を改善する方法を提供する。
また、有効量の式Iaの少なくとも1つの化合物を哺乳動物に投与することを特徴とする、哺乳動物においてアルツハイマー病、認識障害、ダウン症候群、HCHWA−D、認識低下、老人性認知症、脳アミロイド血管症、変性認知症、または他の神経変性障害の症状を改善する方法を提供する。
さらに、本発明の方法は、疾患を患っているか、または罹患する危険が疑わしい哺乳動物における、アルツハイマー病、認識機能障害、ダウン症、HCHWA−D、認識低下、老年性認知症、脳アミロイド血管症、変性認知症または他の神経変性障害を予防する。これらの方法は、有効量の式Iaの少なくとも1つの化合物を哺乳動物に投与することを含む。
本発明にしたがって使用する場合、本発明に包含される化合物または物質を提供することに関して「提供」なる語は、かかる化合物または物質を直接的に投与すること、または該化合物または物質の有効量を体内で生成するプロドラッグ、誘導体または類似物を投与することを意味する。本発明は、また、本発明の化合物が治療に有用であると本明細書中に開示される病態を治療するために、本発明の化合物を提供することを包含する。
「患者」なる語は、本明細書中で使用される場合、哺乳動物、好ましくはヒトをいう。
「投与」なる語は、本明細書中で使用される場合、化合物または組成物を患者に直接投与すること、または患者の体内で等量の活性な化合物または物質を生成する該化合物のプロドラッグ、誘導体または類似物を患者に投与することをいう。
「有効量」、「治療上有効量」および「有効投与量」なる語は、本明細書中で使用される場合、患者への投与時に、患者が罹患している疑いのある病態を少なくとも部分的に改善(好ましい具体例において、治療)するのに有効な化合物の量をいう。本発明の活性な化合物の有効投与量は、使用される特定の化合物、投与様式、病態、およびその重篤度、治療している病態、ならびに治療している個体に関連する種々の物理的因子に依存して変化しうる。アルツハイマー病および他の関連する老人性認知症を治療するために、一般に、個体に1日に、体重1kgあたり約0.1mg〜約1mgの本発明の化合物を、好ましくは1日に2〜6回に分けて、または徐放性形態で投与する場合、満足のいく結果が得られうる。最も大きい哺乳動物の場合、1日の全投与量は、約3.5mg〜約140mg、好ましくは約3.5〜約5mgである。70kgのヒトの場合、1日の全投与量は、一般に、約7mg〜約70mgであり、最適な治療結果を提供するように調整すればよい。該投与計画は、最適な治療応答を提供するように調整すればよい。
一の態様において、本発明は、1またはそれ以上の式Iaの化合物および1またはレオ時用の医薬上許容される担体を含む組成物に関する。したがって、本発明は、医薬上許容される担体および式Iaの化合物を含む医薬組成物を提供する。
「担体」なる語は、本明細書中で使用される場合、担体、賦形剤および希釈剤を包含する。担体の例は、当業者によく知られており、許容される製薬手法、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,第17版 Alfonoso R. Gennaro,Mack Publishing Company,Easton,PA(1985)に記載される手法にしたがって調製される。医薬上許容される担体は、処方中の他の成分と適合性であり、かつ、生物学的に許容されるものである。
本発明の式Iaで示される化合物は、経口または非経口的に、そのまま、または通常の医薬担体と組み合わせて投与すればよい。適用可能な担体は、フレーバー剤、滑沢剤、可溶化剤、懸濁化剤、増量剤、潤滑剤、圧縮補助剤、結合剤または錠剤崩壊剤またはカプセル化材料としても作用しうる1以上の物質を包含することができる。それらは、通常の方法で、例えば、既知の抗高血圧剤、利尿剤およびβ−遮断剤に用いられるのと類似の方法で処方される。本発明の活性な化合物を含有する経口処方は、いずれかの通常使用される経口形態からなればよく、錠剤、カプセル、バッカル形態、トローチ、ロゼンジ、および経口液体、懸濁液または溶液を包含する。粉末において、担体は微粉化固体であり、それを微粉化活性成分と混合する。錠剤において、活性成分を必要な圧縮性を有する担体と適当な割合で混合し、所望の形状および大きさに圧縮する。粉末および錠剤は、好ましくは、99%までの活性成分を含有する。
カプセルは、活性化合物と不活性増量剤および/または希釈剤、例えば、医薬上許容されるデンプン(例えば、トウモロコシ、ジャガイモまたはタピオカデンプン)、糖、人工甘味料、粉末セルロース、例えば、結晶性および微結晶性セルロース、穀粉、ゼラチン、ゴムなどとの混合物を含有しうる。
有用な錠剤処方は、通常の圧縮、湿式造粒または乾式造粒法によって作成すればよく、医薬上許容される希釈剤、結合剤、滑沢剤、崩壊剤、表面修飾剤(界面活性剤を包含する)、懸濁化または安定化剤を利用し、それらは、限定するものではないが、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、糖、ラクトース、デキストリン、デンプン、ゼラチン、セルロース、メチルセルロース、微結晶セルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ポリビニルピロリドン、アルギン酸、アラビアゴム、キサンタンガム、クエン酸ナトリウム、複合ケイ酸塩、炭酸カルシウム、グリシン、シュークロース、ソルビトール、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、ラクトース、カオリン、マンニトール、塩化ナトリウム、低融点ワックスおよびイオン交換樹脂を包含する。好ましい表面修飾剤は、非イオン性およびアニオン性表面修飾剤を包含する。表面修飾剤の代表例は、限定するものではないが、ポロキサマー188、塩化ベンザルコニウム、ステアリン酸カルシウム、セトステアリルアルコール、セトマクロゴール乳化ワックス、ソルビタンエステル、コロイド状二酸化ケイ素、リン酸塩、ドデシル硫酸ナトリウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、およびトリエタノールアミンを包含する。本明細書の場合、経口処方は、活性化合物の吸収を改変するための標準的な放出遅延または徐放性処方を利用してもよい。経口処方は、また、必要に応じて適当な可溶化剤または乳化剤を含有する、水または果汁中の活性成分を投与することからなりうる。
液体担体は、溶液、懸濁液、エマルジョン、シロップおよびエリキシルの調製において使用されうる。本発明の活性成分は、医薬上許容される液体担体、例えば、水、有機溶媒、その混合物または医薬上許容される油脂中に溶解または懸濁することができる。液体担体は、他の適当な医薬添加剤、例えば、可溶化剤、乳化剤、緩衝化剤、保存料、甘味料、フレーバー剤、懸濁化剤、濃化剤、着色料、粘性調節剤、安定化剤または浸透圧調節剤を含有することができる。経口および非経口投与のための液体担体の適当な例は、水(特に、上記の添加剤、例えば、セルロース誘導体、好ましくは、ナトリウムカルボキシメチルセルロース溶液を含有する)、アルコール(一価アルコールおよび多価アルコール、例えば、グリコールを包含する)およびそれらの誘導体、および油(例えば、分別ココヤシ油および落花生油)を包含する。非経口投与の場合、担体は、また、油性エステル、例えば、オレイン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピルであることができる。滅菌液体担体は、非経口投与用滅菌液状組成物において使用される。加圧組成物のための液体担体は、ハロゲン化炭化水素または他の医薬上許容されるプロペラントであることができる。
滅菌溶液または懸濁液である液体医薬組成物は、例えば、筋内、腹腔内または皮下注射によって利用することができる。滅菌溶液は、また、静脈内投与することもできる。経口投与用組成物は、液体または固体形態であればよい。
好ましくは、医薬組成物は、単位投与形態、例えば、錠剤、カプセル、粉末、溶液、懸濁液、エマルジョン、顆粒または座剤である。かかる形態において、組成物は、適量の活性成分を含有する単位投与量に再分割し、単位投与形態は、パッケージ化した組成物、例えば、パックされた粉末、バイアル、アンプル、予め充填されたシリンジまたは液体を入れたサシェであることができる。単位投与形態は、例えば、カプセルまたは錠剤自体であることができ、またはそれは、パッケージ形態における適当な数のいずれかのかかる組成物であることができる。かかる単位投与形態は、約1mg/kg〜約250mg/kgを含有していてもよく、単回投与または2回以上の投与に分けて投与してもよい。かかる投与量は、経口投与、インプラントによる投与、非経口投与(静脈内、腹腔内および皮下注射を包含する)、直腸投与、膣内投与および経皮投与を包含する、本明細書における活性化合物を患者の血流に向かわせるのに有用ないずれかの方法で投与すればよい。かかる投与は、ローション、クリーム、泡沫、パッチ、懸濁液、溶液および座剤(直腸および膣用)中における本発明の化合物またはその医薬上許容される塩を用いて実施すればよい。
特定の病態または障害の治療または阻害のために投与する場合、有効投与量は、使用される特定の化合物、投与様式、病態、およびその重篤度、治療されている病態、ならびに治療している個体に関連した種々の物理的因子に依存して変化しうると理解される。治療的適用において、本発明の化合物は、すでに疾患に罹っている患者に、該疾患の症状およびその合併症を治療または少なくとも部分的に改善するのに十分な量で提供される。これを達成するのに十分な量は、「治療上有効量」として定義される。特定の場合の治療において使用されるべき投与量は、担当医師によって主観的に決定されなければならない。関連する変数は、特定の病態および患者の大きさ、年齢および応答パターンを包含する。
いくつかの場合、該化合物をエーロゾルの形態で気道に直接投与することが望ましい。鼻腔内または気管支内吸入による投与の場合、本発明の化合物は、水性または部分的に水性の溶液中に処方されうる。
本発明の活性化合物は、非経口または腹腔内投与してもよい。遊離塩基または医薬上許容される塩としてのこれらの活性化合物の溶液または懸濁液は、ヒドロキシル−プロピルセルロースなどの界面活性剤と適当に混合した水中で調製されうる。分散液もまた、グリセロール、液体ポリエチレングリコールおよび油中におけるその混合物中で調製されうる。通常の貯蔵および使用条件下では、これらの調製物は微生物の増殖を阻害するための保存料を含有する。
注射用途に適当な医薬形態は、滅菌水性溶液または分散液および滅菌注射溶液または分散液の即時調製のための滅菌粉末を包含する。全ての場合において、該形態は滅菌性でなければならず、容易な通針性が存在する程度に流動性でなければならない。それは製造および貯蔵条件下で安定でなければならず、細菌および真菌などの微生物の汚染作用に対して保護されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコールおよび液体ポリエチレングリコール)、適当なその混合物、および植物油を含有する溶媒または分散媒体であることができる。
式Iaで示される化合物は、経皮パッチの使用を介して経皮的に投与することができる。該開示目的では、経皮投与は、体の表面ならびに表皮および粘膜組織を包含する身体通路の内壁を介する全ての投与を包含すると理解される。かかる投与は、ローション、クリーム、泡沫、パッチ、懸濁液、溶液および座剤(直腸および膣用)中における本発明の化合物、またはその医薬上許容される塩を用いて実施すればよい。
経皮投与は、活性化合物、および活性化合物に不活性で、皮膚に対して非毒性で、かつ、皮膚を介して血流中への全身吸収のために薬剤の送達を可能にする担体を含有する経皮パッチの使用によって達成されうる。該担体は、クリームおよび軟膏、ペースト、ゲルおよび閉塞性装置などのいくつかの形態を取りうる。クリームおよび軟膏は、粘性液体あるいは水中油型または油中水型のいずれかの半固体エマルジョンであってもよい。活性成分を含有するペトロリュームまたは親水性ペトロリューム中に分散させた吸収性粉末からなるペーストもまた、適当である。活性成分を担体と共に、または担体を伴わずに含有するリザーバーを覆っている半浸透膜、または活性成分を含有するマトリックスなどの種々の閉塞性装置を用いて活性成分を血流中に放出させてもよい。他の閉塞装置は、文献において知られている。
本発明の式Iaで示される化合物は、慣用的な坐剤の形態で直腸または膣に投与することができる。坐剤処方は、ココアバターおよびグリセリンを、坐剤の融点を変化させるためのワックスと一緒にまたはなしで含む慣用的な物質から製造することができる。水溶性坐剤基剤、例えば種々の分子量のポリエチレングリコールを用いることができる。
ある特定の具体例において、本発明は、プロドラッグに向けられている。種々の形態のプロドラッグが、例えば、Bundgaard(編),Design of Prodrugs,Elsevier(1985);Widderら(編),Methods in Enzymology, vol.4,Academic Press(1985);Krogsgaard−Larsenら(編),”Design and Application of Prodrugs”,Textbook of Drug Design and Development,Chapter 5,113−191(1991)、Bundgaardら、Journal of Drug Deliver reviews,8:1−38(1992)、Bundgaard, J. of Pharmaceutical Sciences,77:285(以下参照)(1988);およびHiguchiおよびStella(編) Prodrugs as Novel Drug Delivery Systems,American Chemical Society(1975)において考察されているように、当該分野で知られている。
これらの化合物の投与量、投与計画および投与様式は、治療されている疾患および個体によって変化し、関わっている医師の判断に委ねられると理解される。1以上の本発明の化合物の投与を低投与量で開始し、所望の効果が達成されるまで増加させることが好ましい。
より明らかな理解のために、および本発明をより明確に説明するために、具体例を下記に示す。下記の実施例は、単なる例示であって、如何なる方法においても本発明の範囲および基礎をなる原理を限定するものとして理解されるものではない。
別記しない限り、全ての「部」は、「重量部」である。DMSOおよびDMFなる用語は、ジそれぞれ、メチルスルホキシドおよびジメチルホルムアミドを意味する。EtOAcは酢酸エチルを意味する。HNMRは、プロトン核磁気共鳴を意味し、MSは、質量分析を意味し、(+)は、一般にM+1(またはM+H)吸収(ここに、M=分子量)を与える陽性モードを示す。すべての化合物は、少なくともMSおよびNMRにより分析した。
実施例1
(1E)−1−(2−クロロフェニル)エタノン(3−メトキシフェニル)ヒドラゾンの調製
Figure 2010504326
3−メトキシフェニルヒドラジン(2.4g、17.4mmol)および2−クロロアセトフェノン(2.68g、17.4mmol)のエタノール中溶液を、24時間加熱還流し、室温に冷却し、減圧下で蒸発させた。得られた残渣を、酢酸エチルでのシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーに付して、標題化合物を油として得た(3.2g、67%収率);NMR(400MHz,DMSO−d):δ3.66(s,3H),6.30(d,1H),6.71(m,2H),7.04(t,1H),7.30,−7.43(m,4H),9.21(s,1H)。
実施例2
2−(2−クロロフェニル)−6−メトキシ−1H−インドールの調製
Figure 2010504326
(1E)−1−(2−クロロフェニル)エタノン(3−メトキシフェニル)ヒドラゾン(2.8g、10mmol)のキシレン中溶液を、ポリリン酸(PPA)のキシレン中撹拌混合物に80℃で加えた。反応混合物を撹拌しながら110℃に2時間加熱し、室温に冷却した。相を分離した。有機相を水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル/ヘキサンを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色固体として得た(1.3g、50%収率);NMR(400MHz,DMSO−d):δ3.74(s,3H),6.66(d,1H),6.78(s,1H),6.86(s,1H),7.30(t,1H),7.40(t,1H),7.51(d,1H),7.66(d,1H),11.20(s,1H)。
実施例3
2,2−ジメチル−N−(6−メチルピリジン−2−イル)プロパンアミドの調製
Figure 2010504326
6−メチルピリジン−2−アミン(5.4g、50mmol)およびトリエチルアミン(5.05g、50mmol)の塩化メチレン中の溶液を、0〜5℃で、2,2−ジメチル−プロピオニルクロライド(6.0g、50mmol)で30分にわたって処理し、室温に加温し、16時間撹拌し、水で希釈した。相を分離した。有機相をMgSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(10:90)を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物7.6g(80%)を得た。
実施例4
N−[6−(ブロモメチル)ピリジン−2−イル]−2,2−ジメチルプロパンアミドの調製
Figure 2010504326
2,2−ジメチル−N−(6−メチル−ピリジン−2−イル)−プロピオンアミド(3.84g、20mmol)およびN−ブロモスクシンアミド(NBS)(3.56g、20mmol)のCCl中溶液を、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(192mg)で処理し、6時間加熱還流し、減圧下で蒸発させた。得られた残渣を、酢酸エチル/ヘキサン(10:90)を用いるシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーに付して、標題化合物油として得、これを静置して固体化した(2.8g、52%収率)。
実施例5
N−(6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−メトキシ−1H−インドール−1−イル]メチル}−ピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロパンアミドの調製
Figure 2010504326
2−(2−クロロフェニル)−6−メトキシ−1H−インドール(514mg、2mmol)、N−(6−ブロモメチルピリジン−2−イル)−2,2−ジメチル−プロピオンアミド(688mg、2.4mmol)およびCsCO(780mg、2.4mmol)のDMF中混合物を65℃で撹拌しながら6時間加熱し、室温に冷却し、水および酢酸エチル間で分配した。相を分離した。有機相をMgSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、フラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色固体として得た(600mg、68%収率);NMR(400MHz,DMSO−d):δ1.18(s,9H),3.71(s,3H),5.23(s,2H),6.00(d,1H),6.55(s,1H),6.78(d,1H),7.00(s,1H),7.36(t,1H),7.40(t,1H),7.51(m,2H),7.80(d,1H),9.60(s,1H)。
実施例6
N−(6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−ヒドロキシ−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロパンアミドの調製
Figure 2010504326
N−{6−[2−(2−クロロ−フェニル)−6−メトキシインドール−1−イルメチル]ピリジン−2イル}−2,2−ジメチル−プロピオンアミド(940mg、2mmol)のCHCl中溶液を、−78℃で、BBr(CHCl中1M溶液、12mL12mmol)を滴下して、30分にわたって処理し、室温に加温し、室温で1時間撹拌し、氷水に注いだ。相を分離した。水相をCHClで抽出した。有機相および抽出物を合し、MgSOで乾燥し、減圧下で濃縮して、標題化合物を白色固体として得た(500mg、53%収率);NMR(400MHz,DMSO−d):δ1.19(s,9H),5.23(s,2H),6.00(d,1H),6.50(s,1H),6.60(m,2H),7.36(t,1H),7.40(t,2H),7.51(m,2H),7.80(d,1H),9.21(s,1H),9.62(s,1H)。
実施例7
1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−オール塩酸塩の調製
Figure 2010504326
N−{6−[2−(2−クロロフェニル)−6−ヒドロキシインドール−1−イルメチル]ピリジン−2yl}−2,2−ジメチルプロパナミド(433mg、1mmol)および濃HClのエタノール中混合物を、16時間加熱還流し、室温に冷却し、減圧下で濃縮して乾燥して、標題化合物を黄褐色固体として得た(386mg(定量的収率);NMR(400MHz,DMSO−d):δ5.18(s,2H),5.66(d,1H),6.48(s,1H),6.65(d,1H),6.70(s,1H),7.00(s,1H),6.75(t,1H),7.30−7.50(m,4H),7.50−7.65(m,2H),7.80(b,2H),9.15(b,1H)。
CHCl中の黄褐色固体の溶液を、飽和NaHCOで洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧下で濃縮して、標題化合物の遊離塩基を得た;MS(+)ES:412(M+H)
実施例8
4−{[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]オキシ}ブタンニトリルの調製
Figure 2010504326
1−(6−アミノピリジン−2イルメチル)−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−オール塩酸塩(100mg、0.26mmol)、4−ブロモブチロニトリル(38mg、0.26Mmol)およびCsCO(253mg、0.78mmol)のDMF中混合物を、室温にて16時間撹拌し、水および酢酸エチル間で分配した。相を分離した。有機相をMgSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、EtOAc/ヘキサン(50:50)を用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物を白色固体として得た(52mg、48%収率);NMR(400MHz,DMSO−d):δ2.0(m,2H),2.6(t,2H),4.0(t,2H),5.0(s,2H),5.50(d,1H),5.78(s,2H),6.15(d,2H),6.48(s,1H),6.70(d,1H),6.93(s,1H),7.10(t,1H),7.30−7.50(m,4H),7.53(d,1H);MS(+)ES:417(M+H)
実施例9〜15
6−{[6−(置換アルコキシ)−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン化合物の調製
Figure 2010504326
実質的に、実施例8に記載の方法と同じ方法を用い、所望のアルキルハライドを用いて、表Iに示す化合物を得、NMRおよび質量スペクトル分析により同定した。
Figure 2010504326
実施例17
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(ピリミジン−5−イルオキシ)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミンの調製
Figure 2010504326
NaOH(8.0mg、0.2mmol)および1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−オール(70mg、0.20mmol)のエタノール中溶液を1時間撹拌し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、5−ブロモ−ピリミジン(31.6mg、0.20Mmol)およびHMPA(1mL)で処理し、マイクロ波オーブンにて150℃で4分間加熱し、冷却し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲルおよび酢酸エチルで溶出)に付して、標題化合物を白色固体として得(20mg、24%収率、mp115−117℃)、NMRおよび質量スペクトル分析により同定した。MS(+)ES:428(M+H)
実施例18
6−ブロモ−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール[A]および4−ブロモ−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール[B]の調製
Figure 2010504326
3−メトキシフェニルヒドラジン(1.84g、10mmol)および2−クロロアセトフェノン(1.54g、10mmol)のエタノール中溶液を、24時間加熱還流し、室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチルを用いるシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーに付して、(1E)−1−(2−クロロフェニル)エタノン(3−ブロモフェニル)ヒドラゾンを油として得た(3.0g、93%収率)。この油(3.0g、9.2mMol)を、24gのPPAと合し、140℃で30分間撹拌しながら加熱し、室温に冷却し、水で希釈し、塩化メチレンで希釈した。溶出液を合し、水で洗浄し、MgSOで乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチル/ヘキサンを用いるフラッシュクロマトグラフィーにより精製して、標題化合物の混合物を灰白色固体として得た。混合物を、フラッシュクロマトグラフィーを用いて分離して、標題生成物Aを白色固体として得(NMRおよび質量スペクトル分析により同定);および標題生成物Bを白色固体として得た(NMRおよび質量スペクトル分析により同定)。
実施例19
6−{[6−ブロモ−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミンの調製
Figure 2010504326
実質的に、実施例5に記載の方法と同様の方法を用い、6−ブロモ−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドールおよびN−(6−ブロモメチルピリジン−2−イル)−2,2−ジメチル−プロピオンアミドを用いて、N−(6−{[6−ブロモ−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−イル)−2,2−ジメチルプロパンアミド中間体を得た。
該中間体(170mg、0.33mmol)を、トリフルオロ酢酸(5mL)および塩化メチレンで処理し、室温にて4時間撹拌し、濃縮して乾燥し、標題化合物のトリフルオロ酢酸塩を黄褐色固体として得た(138mg、82%収率)。黄褐色固体を塩化メチレン中に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄し、減圧下で濃縮して、標題化合物を白色固体として得た(mp189−191℃、NMRおよび質量スペクトル分析により同定)。MS(+)ES:412(M+H)
実施例20
4−{1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル}ブト−3−イン−1−オールの調製
Figure 2010504326
6−{[6−ブロモ−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン塩酸塩(100mg、0.22mmol)、1−ブチン−4−オール(46mg、0.66mmol)およびPd(PPh(25mg、0.022mmol)のピロリジン中混合物を、窒素雰囲気下75℃で5時間加熱し、水で希釈し、CHClで2回抽出した。抽出物を合し、濃縮して乾燥し、残渣を得た。残渣を、シリカのクロマトグラフィーにより精製して、88mgの黄色油を得た。さらに、油を分取HPLCにより精製した。精製した物質を水で処理し、NaHCO水溶液で塩基性化し、CHClで抽出して、標題化合物(25mg、28%収率)を得た(NMRおよび質量スペクトル分析により同定)。NMR(400MHz,DMSO−d):δ7.64−7.34(m,6H);7.14(dd,1H);7.09(dd,1H);6.59(d,1H);6.22(d,1H);5.84(s,2H);5.62(d,1H);5.03(s,2H);4.83(t,1H);3.57(dt,2H);2.54(t,2H)
実施例21
6−{[6−(4−フルオロブチン−1−イル)−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミンの調製
Figure 2010504326
4−{1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル}ブト−3−イン−1−オール(393mg、0.98mmol)の乾燥CHCl中溶液、窒素雰囲気下で−70℃に冷却し、ジアミノスルフルトリフルオライド(DAST)(174mg、1.08mmol)で処理し、ゆっくりと3時間にわたって室温に加温し、一晩室温にて撹拌し、減圧下で濃縮した。残渣を、シリカカートリッジのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、ついで、分取HPLCにより精製して、標題化合物を白色固体として得た(34mg、9%収率、NMRおよび質量スペクトル分析により同定)。
実施例22
5−{1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル}ペント−4−イン−1−オールの調製
Figure 2010504326
実質的に、実施例20に記載の方法と同様の方法を用い、1−ペンチン−5−オールを用いて、標題化合物を得た(NMRおよび質量スペクトル分析により同定)。NMR(400MHz,DMSO−d):δ7.63−7.34(m,6H);7.14(dd,1H);7.08(dd,1H);6.59(d,1H);6.22(d,1H);5.83(s,2H);5.61(d,1H);5.03(s,2H);4.48(t,1H);3.51(dt,2H);2.44(t,2H);1.68(m,2H)
実施例23
6−{1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル}ヘキサ−5−イン−1−オールの調製
Figure 2010504326
実質的に、実施例20に記載の方法と同様の方法を用い、1−ヘキシン−6−オールを用いて、標題化合物を得た(NMRおよび質量スペクトル分析により同定)。NMR(400MHz,DMSO−d):δ7.61(dd,1H);7.57(dd,1H);7.54−7.36(m,4H);7.15(dd,1H);7.08(dd,1H);6.59(d,1H);6.22(dd,1H);5.83(s,2H);5.62(d,1H);5.04(s,2H);4.38(t,1H);3.44(m,2H);2.41(m,2H);1.57(m,4H)
実施例24
4−[1−(6−アミノピリジン−2−イルメチル)−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ブタン−1−オールの調製
Figure 2010504326
4−{1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル}ブト−3−イン−1−オール(98mg、0.244mmmol)およびPtO(15mg)のエタノール中混合物を、Parr水素化装置にて15psiで4時間水素化した。反応混合物をセライトのパッドで濾過した。濾液を減圧下で濃縮した。得られた残渣(定量的収率)を、分取HPLCを用いて精製した。精製した物質を水に溶解し、飽和NaHCOで塩基性化し、CHClで抽出した。抽出物を合し、蒸発させて乾燥して、標題化合物を得た(40.3mg、40%収率、NMRおよび質量スペクトル分析により同定)。NMR(400MHz,DMSO−d):δ7.59(dd,1H);7.54−7,32(m,4H);7.17(s,1H);7.12(dd,1H);6.93(dd,1H);6.51(d,1H);6.20(d,1H);5.81(s,2H);5.57(d,1H);5.00(s,2H);4.30(t,1H);3.39(m,
実施例25
5−[1−(6−アミノピリジン−2−イルメチル)−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ペンタン−1−オールの調製
Figure 2010504326
実質的に、実施例24に記載の方法と同様の方法を用い、基質として5−{1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル}ペント−4−イン−1−オールを用いて、標題化合物を得た(NMRおよび質量スペクトル分析により同定)。NMR(400MHz,DMSO−d):δ7.59(dd,1H);7.54−7,24(m,4H);7.16(s,1H);7.12(dd,1H);6.93(dd,1H);6.51(d,1H);6.20(d,1H);5.82(s,2H);5.58(d,1H);5.00(s,2H);4.28(m,1H);3,36(m,2H);2,63(m,2H);1.64−1.17(m,6H)
実施例26
6−[1−(6−アミノピリジン−2−イルメチル)−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ヘキサン−1−オールの調製
Figure 2010504326
実質的に、実施例24に記載の方法と同様の方法を用い、基質として6−{1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル}ヘキサ−5−イン−1−オールを用いて、標題化合物を得た(NMRおよび質量スペクトル分析により同定)。NMR(400MHz,DMSO−d):δ7.58(dd,1H);7.53−7,34(m,4H);7.16(s,1H);7.12(dd,1H);6.93(dd,1H);6.51(d,1H);6.20(d,1H);5.80(s,2H);5.58(d,1H);5.00(s,2H);4.27(t,1H);3.36(m,2H);2.62(t,2H);1.57(m,2H);1.44−1.18(m,6H)
実施例27
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミンの調製
Figure 2010504326
60%NaH(270mg、6.7mmol)のDMF中冷却混合物を、窒素雰囲気下、ブチノール(468mg、6.67mmol)で処理し、30分撹拌し、CHI(946mg、6.67mmol)で処理し、密封容器中で40℃で1.5時間加温した。
反応混合物を、6−{[6−ブロモ−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン塩酸塩(400mg、0.89mmol)、ピロリジン(6ml)、およびPd−テトラキス(102mg、0.089mmol)で処理し、窒素雰囲気下で3時間、70℃で加熱し、別のPd−テトラキス(102mg、0.089mmol)で処理し、16時間70℃で加熱した(LC−MSは、所望の生成物およびOH誘導体の約1:1混合物を示した)。反応混合物を減圧下で濃縮してピロリジンを除去した。得られた残渣を水で希釈し、CHClで抽出した。抽出物を合し、水およびブラインで連続して洗浄し、MgSOで乾燥し、蒸発させて乾燥した。この残渣を、シリカカートリッジのフラッシュクロマトグラフィーに、ついで、分取HPLCにより精製して、標題化合物を黄色固体として得た(52mg、収率:14%、NMRおよび質量スペクトル分析により同定)。NMR(400MHz,DMSO−d):δ7.67−7.34(m,6H);7.18(dd,1H);7.09(dd,1H);6.60(d,1H);6.26(d,1H);5.97(sbr,2H);5.63(d,1H);5.06(s,2H);3.51(t,2H);3.29(s,3H);2.65(t,2H)
実施例28
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(5−メトキシペント−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミンの調製
Figure 2010504326
実質的に、実施例27に記載の方法と同様の方法を用い、1−ペンチン−5−オールを用いて、標題化合物を得、NMRおよび質量スペクトル分析により同定により同定した。
実施例29
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(5−メトキシヘキサ−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミンの調製
Figure 2010504326
実質的に、実施例27に記載の方法と同様の方法を用い、1−ヘキシン−5−オールを用いて、標題化合物を得、NMRおよび質量スペクトル分析により同定により同定した。
実施例30
6−[(2−フェニル)−1H−インドール−1−イル)メチル]ピリジン−2−アミンの調製
Figure 2010504326
実質的に、実施例5および7に記載の方法と同様の方法を用い、基質として2−フェニル−1H−インドールを用いて、標題化合物を白色固体として得、NMRおよび質量スペクトル分析により同定により同定した(mp45−47℃)。MS(+)ES:300(M+H)
実施例31
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(5−フルオロペント−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミンの調製
Figure 2010504326
実質的に、実施例21に記載の方法と同様の方法を用い、5−{1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル}ペント−4−イン−1−オールを用いて、標題化合物を得、NMRおよび質量スペクトル分析により同定により同定した。
実施例32
6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(6−フルオロヘキサ−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミンの調製
Figure 2010504326
実質的に、実施例21に記載の方法と同様の方法を用い、6−{1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル}ヘキサ−5−イン−1−オールを用いて、標題化合物を得、NMRおよび質量スペクトル分析により同定により同定した。
実施例33
試験化合物のBACE−1結合アフィニティーの評価
蛍光キネティックアッセイ
最終アッセイ条件
10nMヒトBACE1(または10nMネズミBACE1、1.5nMヒトBACE2)、25μM基質(WABC−6,MW1549.6,AnaSpec製)、バッファー:50mM 酢酸Na,pH4.5、0.05%CHAPS、25%PBS、室温。酢酸NaはAldrich(Cat.#24,124−5)から入手し、CHAPSはResearch Organics(Cat.#1304C 1X)から入手し、PBSはMediatech(Cellgro)(Cat#21−031−CV)から入手し、ペプチド基質AbzSEVNLDAEFRDpaはAnaSpec(ペプチド名:WABC−6)から入手した。
ストック基質(AbzSEVNLDAEFRDpa)濃度の決定
〜25mMストック溶液をDMSO中で、ペプチド重量およびMWを用いて作製し、1X PBS中で〜25μM(1:1000)に希釈する。濃度は、354nmでの吸光度により、吸光係数ε 18172M−1cm−1を用いて決定し、ストック基質の濃度を補正し、基質ストックを少量のアリコートに分けて−80℃で保存する。
[基質ストック]=ABS354nm 10/18172(mM)
吸光係数ε354nmは、同じクエンチャー−フルオロフォア対を有するTACEペプチド基質から適用した。
ストック酵素濃度の決定
各酵素のストック濃度は、280nmの吸光度により、6Mグアニジニウム塩酸塩(Research Organics製,Cat.#5134G−2)中pH〜6におけるhBACE1およびMuBACE1について64150M−1cm−1、hBACE2をについて62870M−1cm−1のεを用いて決定される。各酵素に関する吸光係数ε280nmは、既知のアミノ酸組成および発表された吸光係数 Trp(5.69M−1cm−1)およびTyr(1.28M−1cm−1)残基(Anal.Biochem.182,319−326)に基づいて計算された。
希釈および混合工程
全反応容量:100μL
バッファーA(66.7mM酢酸Na,pH4.5,0.0667%CHAPS)中における2X阻害剤希釈を調製した。
バッファーA(66.7mM酢酸Na,pH4.5,0.0667%CHAPS)中における4X酵素希釈を調製した。
1X PBS中における100μM基質希釈を調製した。
50μL 2X阻害剤、25μL 100μM基質を96ウェルプレート(DYNEX Technologies製,VWR#:11311−046)の各ウェルに加えてすぐに、25μL 4X酵素を加え(阻害剤および基質ミックスに加える)、蛍光読み取りを開始する。
蛍光読み取り:
λex 320nmおよびλem 420nmでの読み取りを室温で30分間、40秒毎に行い、基質開裂速度に関する直線の傾斜(v)を決定する。
%阻害の計算:
%阻害=100(1−v/v
:阻害剤存在下の基質開裂速度
:阻害剤不在下の基質開裂速度
IC50の決定:
%阻害=((BIC50 )+(100 ))/(IC50 +I
(ExcelのLSW Tool Bar由来のモデル#39、ここに、Bは酵素対照に基づく%阻害であり、酵素対照は0に近付くはずである)。%阻害を阻害剤濃度(I)に対してプロットし、データを上記の等式に当て嵌めて、各化合物についてIC50値およびHill数(n)を求める。少なくとも10種の異なる阻害剤濃度を試験するのが好ましい。
得られたデータを表IIに示す。
Figure 2010504326

Claims (12)

  1. 式I:
    Figure 2010504326
    [式中:
    およびRは、各々独立して、H、ハロゲン、CN、OR、CO、COR、NR1112、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であり;
    は、H、ハロゲン、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であり;
    は、H、ハロゲン、NR1314、OR15、または各々置換されていてもよいC−Cアルキルもしくはアリール基であり;
    は、Hまたは置換されていてもよいC−Cアルキル基であり;
    は、H、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であり;
    、RおよびR15は、各々独立して、H、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であり;
    11、12、R13およびR14は、各々独立して、H、または各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cシクロアルキル、C−Cシクロヘテロアルキル、アリールもしくはヘテロアリール基であるか、あるいは、R1112またはR1314は、それらが結合している原子と一緒になって、O、NまたはSから選択されるさらなるヘテロ原子を含有していてもよい置換されていてもよい5〜7員環を形成してもよい]
    で示される化合物もしくはその立体異性体またはその医薬上許容される塩。
  2. およびRがHである、請求項1記載の化合物。
  3. がHまたはハロゲンである、請求項1または請求項2記載の化合物。
  4. がORであり、RがHである、請求項1〜3いずれか1項記載の化合物。
  5. がハロゲンであり、Rが2位にある、請求項2記載の化合物。
  6. がORであり、Rが、各々置換されていてもよいC−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニルまたはヘテロアリール基である、請求項1〜5いずれか1項記載の化合物。
  7. 4−{[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]オキシ}ブタンニトリル;
    6−{[6−ブロモ−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
    6−{[6−(ベンジルオキシ)−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
    6−({2−(2−クロロフェニル)−6−[(3−フルオロベンジル)オキシ]−1H−インドール−1−イル}メチル)ピリジン−2−アミン;
    3−({[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]オキシ}メチル)ベンゾニトリル;
    6−({2−(2−クロロフェニル)−6−[(2,5−ジフルオロベンジル)オキシ]−1H−インドール−1−イル}メチル)ピリジン−2−アミン;
    6−[(2−(2−クロロフェニル)−6−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]オキシ}−1H−インドール−1−イル)メチル]ピリジン−2−アミン;
    6−({2−(2−クロロフェニル)−6−[(3−メトキシベンジル)オキシ]−1H−インドール−1−イル}メチル)ピリジン−2−アミン;
    6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(ピリミジン−5−イルオキシ)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
    6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−プロポキシ−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
    6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−メトキシ−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
    6−[(2−フェニル−1H−インドール−1−イル)メチル]ピリジン−2−アミン;
    4−[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ブト−3−イン−1−オール;
    5−[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ペント−4−イン−1−オール;
    6−[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ヘキサ−5−イン−1−オール;
    4−[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ブタン−1−オール;
    5−[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ペンタン−1−オール;
    6−[1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−イル]ヘキサン−1−オール;
    6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(4−メトキシブト−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
    1−[(6−アミノピリジン−2−イル)メチル]−2−(2−クロロフェニル)−1H−インドール−6−オール;
    6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(6−メトキシヘキサ−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
    6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(5−フルオロペント−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
    6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(6−フルオロヘキサ−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
    6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(5−メトキシペント−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
    6−{[2−(2−クロロフェニル)−6−(4−フルオロブト−1−イン−1−イル)−1H−インドール−1−イル]メチル}ピリジン−2−アミン;
    からなる群から選択される請求項1記載の化合物もしくはその立体異性体またはその医薬上許容される塩。
  8. 過剰なBACE活性に付随する疾患または症状の治療方法であって、該患者に、治療的に有効な量のRがH以外である請求項1〜7いずれか1項記載の化合物を投与することを含む方法。
  9. 疾患または障害が、アルツハイマー病;認識機能障害;ダウン症;HCHWA−D;認識低下;老年性認知症;脳アミロイド血管症;および神経変性障害からなる群から選択される、請求項8記載の方法。
  10. BACEの活性をモジュレートする方法であって、ぞの受容体とRがH以外である請求項1〜7いずれか1項記載の化合物と接触させることを含む方法。
  11. 医薬上許容される担体および有効量の請求項1〜7いずれか1項記載のRがH以外である式Iで示される化合物を含有する、医薬組成物。
  12. 式Ia:
    Figure 2010504326
    [式中、R、R、RおよびRは、請求項1〜7いずれか1項の記載と同意義である]
    で示される化合物の製造方法であって、式II:
    Figure 2010504326
    [式中、R、RおよびRは、上記と同意義である]
    で示される化合物を、式III:
    Figure 2010504326
    [式中、Rは上記と同意義であり、;Halは、Cl、BrまたはIであり;Pは保護基である]
    で示される化合物と、塩基の存在下、任意に溶媒の存在下で反応させて、保護インドリルアルキルピリジン−2−アミン中間体を得ること;および、該中間体を酸と反応させて所望の式Iaで示される化合物を得ることを含む方法。
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