以下に、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
以下、本発明の実施形態に係る現像装置を用いる画像形成装置の一例として、複数の感光体が並行配設されたタンデム型のカラーレーザー複写機(以下、単に「複写機」という)の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る複写機の概略構成図である。この複写機はプリンタ部100、これを載せる給紙装置200、プリンタ部100の上に固定されたスキャナ300などを備えている。また、このスキャナ300の上に固定された原稿自動搬送装置400なども備えている。
上記プリンタ部100は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像を形成するための4組のプロセスカートリッジ18Y,M,C,Kからなる画像形成ユニット20を備えている。各符号の数字の後に付されたY,M,C,Kは、イエロー、シアン、マゼンダ、ブラック用の部材であることを示している(以下同様)。プロセスカートリッジ18Y,M,C,Kの他には、光書込ユニット21、中間転写ユニット17、二次転写装置22、レジストローラ対49、ベルト定着方式の定着装置25などが配設されている。
光書込ユニット21は、図示しない光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザ光を照射する。
プロセスカートリッジ18Y,M,C,Kは、ドラム状の感光体1、帯電器、現像装置4、ドラムクリーニング装置、除電器などを有している。
以下、イエロー用のプロセスカートリッジ18Yについて説明する。帯電手段たる帯電器によって、感光体1Yの表面は一様帯電される。帯電処理が施された感光体1Yの表面には、光書込ユニット21によって変調及び偏向されたレーザ光が照射される。すると、照射部(露光部)の電位が減衰する。この減衰により、感光体1Y表面にY用の静電潜像が形成される。形成されたY用の静電潜像は現像手段たる現像装置4Yによって現像されてYトナー像となる。Y用の感光体1Y上に形成されたYトナー像は、後述の中間転写ベルト110に一次転写される。一次転写後の感光体1Yの表面は、ドラムクリーニング装置によって転写残トナーがクリーニングされる。Y用のプロセスカートリッジ18Yにおいて、ドラムクリーニング装置によってクリーニングされた感光体1Yは、除電器によって除電される。そして、帯電器によって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。以上のような一連のプロセスは、他のプロセスカートリッジ(18M,C,K)についても同様である。
次に、中間転写ユニットについて説明する。中間転写ユニット17は、中間転写ベルト110やベルトクリーニング装置90などを有している。また、張架ローラ14、駆動ローラ15、二次転写バックアップローラ16、4つの一次転写バイアスローラ62Y,M,C,Kなども有している。中間転写ベルト110は、張架ローラ14を含む複数のローラによってテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ15の回転によって図中時計回りに無端移動せしめられる。4つの一次転写バイアスローラ62Y,M,C,Kは、それぞれ中間転写ベルト110の内周面側に接触するように配設され、図示しない電源から一次転写バイアスの印加を受ける。
また、中間転写ベルト110をその内周面側から感光体1Y,M,C,Kに向けて押圧してそれぞれ一次転写ニップを形成する。各一次転写ニップには、一次転写バイアスの影響により、感光体と一次転写バイアスローラとの間に一次転写電界が形成される。Y用の感光体1Y上に形成された上述のYトナー像は、この一次転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト110上に一次転写される。このYトナー像の上には、M,C,K用の感光体1M,C,K上に形成されたM,C,Kトナー像が順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト110上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の二次転写ニップで図示しない記録シートたる転写紙に二次転写される。二次転写ニップ通過後の中間転写ベルト110の表面に残留する転写残トナーは、図中左側の駆動ローラ15との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置90によってクリーニングされる。
次に、二次転写装置22について説明する。中間転写ユニット17の図中下方には、2本の張架ローラ23によって紙搬送ベルト24を張架している二次転写装置22が配設されている。紙搬送ベルト24は、少なくとも何れか一方の張架ローラ23の回転駆動に伴って、図中反時計回りに無端移動せしめられる。
2本の張架ローラ23のうち、図中右側に配設された一方のローラは、中間転写ユニット17の二次転写バックアップローラ16との間に、中間転写ベルト110及び紙搬送ベルト24を挟み込んでいる。この挟み込みにより、中間転写ユニット17の中間転写ベルト110と、二次転写装置22の紙搬送ベルト24とが接触する二次転写ニップが形成されている。
そして、この一方の張架ローラ23には、トナーと逆極性の二次転写バイアスが図示しない電源によって印加される。この二次転写バイアスの印加により、二次転写ニップには中間転写ユニット17の中間転写ベルト110上の4色トナー像をベルト側からこの一方の張架ローラ23側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。
後述のレジストローラ対49によって中間転写ベルト110上の4色トナー像に同期するように二次転写ニップに送り込まれた転写紙には、この二次転写電界やニップ圧の影響を受けた4色トナー像が二次転写せしめられる。なお、このように一方の張架ローラ23に二次転写バイアスを印加する二次転写方式に代えて、転写紙を非接触でチャージさせるチャージャを設けてもよい。
複写機本体の下部に設けられた給紙装置200には、内部に複数の転写紙を紙束の状態で複数枚重ねて収容可能な給紙カセット44が、鉛直方向に複数重なるように配設されている。それぞれの給紙カセット44は、紙束の一番上の転写紙に給紙ローラ42を押し当てている。そして、給紙ローラ42を回転させることにより、一番上の転写紙を給紙路46に向けて送り出される。
給紙カセット44から送り出された転写紙を受け入れる給紙路46は、複数の搬送ローラ対47と、その路内の末端付近に設けられたレジストローラ対49とを有している。そして、転写紙をレジストローラ対49に向けて搬送する。レジストローラ対49に向けて搬送された転写紙は、レジストローラ対49のローラ間に挟まれる。
一方、上記中間転写ユニット17において、中間転写ベルト110上に形成された4色トナー像は、ベルトの無端移動に伴って上記二次転写ニップに進入する。レジストローラ対49は、ローラ間に挟み込んだ転写紙を二次転写ニップにて4色トナー像に密着させ得るタイミングで送り出す。これにより、二次転写ニップでは、中間転写ベルト110上の4色トナー像が転写紙に密着する。そして、転写紙上に二次転写されて、白色の転写紙上でフルカラー画像となる。このようにしてフルカラー画像が形成された転写紙は、紙搬送ベルト24の無端移動に伴って二次転写ニップを出た後、紙搬送ベルト24上から定着装置25に送られる。
定着装置25は、定着ベルト26を2本のローラによって張架しながら無端移動せしめるベルトユニットと、このベルトユニットの一方のローラに向けて押圧される加圧ローラ27とを備えている。これら定着ベルト26と加圧ローラ27とは互いに当接して定着ニップを形成しており、紙搬送ベルト24から受け取った転写紙をここに挟み込む。ベルトユニットにおける2本のローラのうち、加圧ローラ27から押圧される方のローラは、内部に図示しない熱源を有しており、これの発熱によって定着ベルト26を加圧する。加圧された定着ベルト26は、定着ニップに挟み込まれた転写紙を加熱する。この加熱やニップ圧の影響により、フルカラー画像が転写紙に定着せしめられる。
定着装置25内で定着処理が施された転写紙は、プリンタ筐体の図中左側板に突設せしめられたスタック部57上にスタックされるか、もう一方の面にもトナー像を形成するために上述の二次転写ニップに戻されるかする。
図示しない原稿のコピーがとられる際には、例えばシート原稿の束が原稿自動搬送装置400の原稿台30上セットされる。但し、その原稿が本状に閉じられている片綴じ原稿である場合には、コンタクトガラス32上にセットされる。このセットに先立ち、複写機本体に対して原稿自動搬送装置400が開かれ、スキャナ300のコンタクトガラス32が露出される。この後、閉じられた原稿自動搬送装置400によって片綴じ原稿が押さえられる。
このようにして原稿がセットされた後、図示しないコピースタートスイッチが押下されると、スキャナ300による原稿読取動作がスタートする。但し、原稿自動搬送装置400にシート原稿がセットされた場合には、この原稿読取動作に先立って、原稿自動搬送装置400がシート原稿をコンタクトガラス32まで自動移動させる。原稿読取動作では、まず、第1走行体33と第2走行体34とがともに走行を開始し、第1走行体33に設けられた光源から光が発射される。そして、原稿面からの反射光が第2走行体34内に設けられたミラーによって反射せしめられ、結像レンズ35を通過した後、読取センサ36に入射される。読取センサ36は、入射光に基づいて画像情報を構築する。
このような原稿読取動作と並行して、各プロセスカートリッジ(18Y,M,C,K)内の各機器や、中間転写ユニット17、二次転写装置22、定着装置25がそれぞれ駆動を開始する。そして、読取センサ36によって構築された画像情報に基づいて、光書込ユニット21が駆動制御されて、各感光体(40Y,M,C,K)上に、Y,M,C,Kトナー像が形成される。これらトナー像は、中間転写ベルト110上に重ね合わせ転写された4色トナー像となる。
また、原稿読取動作の開始とほぼ同時に、給紙装置200内では給紙動作が開始される。この給紙動作では、給紙ローラ42の1つが選択回転せしめられ、ペーパーバンク43内に多段に収容される給紙カセット44の1つから転写紙が送り出される。送り出された転写紙は、分離ローラ45で1枚ずつ分離されて反転給紙路46に進入した後、搬送ローラ対47によって二次転写ニップに向けて搬送される。このような給紙カセット44からの給紙に代えて、手差しトレイ51からの給紙が行われる場合もある。この場合、手差し給紙ローラ50が選択回転せしめられて手差しトレイ51上の転写紙を送り出した後、分離ローラ52が転写紙を1枚ずつ分離してプリンタ部100の手差し給紙路53に給紙する。
本複写機は、2色以上のトナーからなる他色画像を形成する場合には、中間転写ベルト110をその上部張架面がほぼ水平になる姿勢で張架して、上部張架面に全ての感光体(1Y,M,C,K)を接触させる。これに対し、Kトナーのみからなるモノクロ画像を形成する場合には、図示しない機構により、中間転写ベルト110を図中左下に傾けるような姿勢にして、その上部張架面をY,M,C用の感光体1Y,M,Cから離間させる。そして、4つの感光体1Y,M,C,Kのうち、K用の感光体1Kだけを図中反時計回りに回転させて、Kトナー像だけを作像する。この際、Y,M,Cについては、感光体だけでなく、現像器も駆動を停止させて、感光体や現像剤の不要な消耗を防止する。
本複写機は、複写機内の下記機器の制御を司るCPU等から構成される図示しない制御部と、液晶ディスプレイや各種キーボタン等などから構成される図示しない操作表示部とを備えている。操作者は、この操作表示部に対するキー入力操作により、制御部に対して命令を送ることで、転写紙の片面だけに画像を形成するモードである片面プリントモードについて、3つのモードの中から1つを選択することができる。この3つの片面プリントモードとは、ダイレクト排出モードと、反転排出モードと、反転デカール排出モードとからなる。
図2は、4つプロセスカートリッジ18(Y,M,C,K)のうちの1つが備える現像装置4及び感光体1を示す拡大構成図である。4つのプロセスカートリッジ18(Y,M,C,K)は、それぞれ扱うトナーの色が異なる点の他がほぼ同様の構成になっているので、同図では「4」に付すY,M,C,Kという添字を省略している。
図2に示すように感光体1は図中矢印G方向に回転しながら、その表面を不図示の帯電装置により帯電される。帯電された感光体1の表面は不図示の露光装置より照射されたレーザ光により静電潜像を形成された潜像に現像装置4からトナーを供給され、トナー像を形成する。
現像装置4は、図中矢印I方向に表面移動しながら感光体1の表面の潜像にトナーを供給し、現像する現像剤担持体としての現像ローラ5を有している。また、現像ローラ5に現像剤を供給しながら図2の手前方向に現像剤を搬送する現像剤供給搬送部材としての供給スクリュ8を有している。
現像ローラ5の供給スクリュ8との対向部から表面移動方向下流側には、現像ローラ5に供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制部材としての現像ドクタ12を備えている。
現像ローラ5の感光体1との対向部である現像部から表面移動方向下流側には、現像部を通過した現像済みの現像剤を回収し、回収した回収現像剤を供給スクリュ8と同方向に搬送する現像剤回収搬送部材としての回収スクリュ6を備えている。供給スクリュ8を備えた現像剤供給搬送路である供給搬送路9は現像ローラ5の横方向に、回収スクリュ6を備えた現像剤回収搬送路としての回収搬送路7は現像ローラ5の下方に並設されている。
現像装置4は、供給搬送路9の下方で回収搬送路7に並列して、現像剤攪拌搬送路である攪拌搬送路10を設けている。攪拌搬送路10は、現像剤を攪拌しながら供給スクリュ8とは逆方向である図中奥側に搬送する現像剤攪拌搬送部材としての攪拌スクリュ11を備えている。
供給搬送路9と攪拌搬送路10とは仕切り部材としての第一仕切り壁133によって仕切られている。第一仕切り壁133の供給搬送路9と攪拌搬送路10とを仕切る箇所は図中手前側と奥側との両端は開口部となっており、供給搬送路9と攪拌搬送路10とが連通している。
なお、供給搬送路9と回収搬送路7とも第一仕切り壁133によって仕切られているが、第一仕切り壁133の供給搬送路9と回収搬送路7とを仕切る箇所には開口部を設けていない。
また、攪拌搬送路10と回収搬送路7との2つの搬送路は仕切り部材としての第二仕切り壁134によって仕切られている。第二仕切り壁134は、図中手前側が開口部となっており、攪拌搬送路10と回収搬送路7とが連通している。
現像剤搬送部材である供給スクリュ8、回収スクリュ6及び攪拌スクリュ11は樹脂もしくは金属のスクリュからなっており各スクリュ径は全てφ22[mm]でスクリュピッチは供給スクリュが50[mm]の2条巻き、回収スクリュ6及び攪拌スクリュ11が25[mm]の1条巻き、回転数は全て約600[rpm]に設定している。
現像ローラ5上にステンレスからなる現像ドクタ12によって薄層化された現像剤を感光体1との対抗部である現像領域まで搬送し現像を行う。現像ローラ5の表面はV溝あるいはサンドブラスト処理されておりφ25[mm]のAlもしくはSUS素管からなり、現像ドクタ12及び感光体1とのギャップは0.3[mm]程度となっている。
現像後の現像剤は回収搬送路7にて回収を行い、図2中の断面手前側に搬送され、非画像領域部に設けられた第二仕切り壁134の開口部で、攪拌搬送路10へ現像剤が移送される。なお、攪拌搬送路10における現像剤搬送方向上流側の第一仕切り壁133の開口部の付近で攪拌搬送路10の上側に設けられたトナー補給口から攪拌搬送路10にトナーが供給される。
次に、3つの現像剤搬送路内での現像剤の循環について説明する。図3は現像剤搬送路内の現像剤の流れを説明する現像装置4の斜視断面図である。図中の各矢印は現像剤の移動方向を示している。また、図4は、現像装置4内の現像剤の流れを示す模式図であり、図3と同様、図中の各矢印は現像剤の移動方向を示している。
攪拌搬送路10から現像剤の供給を受けた供給搬送路9では、現像ローラ5に現像剤を供給しながら、供給スクリュ8の搬送方向下流側に現像剤を搬送する。そして、現像ローラ5に供給され現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された余剰現像剤は第一仕切り壁133の余剰開口部92より攪拌搬送路10に供給される(図4中矢印E)。
現像ローラ5から回収搬送路7に送られ、回収スクリュ6によって回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤は第二仕切り壁134の回収開口部93より攪拌搬送路10に供給される(図4中矢印F)。
そして、攪拌搬送路10は、供給された余剰現像剤と回収現像剤とを攪拌し、攪拌スクリュ11の搬送方向下流側であり、供給スクリュ8の搬送方向上流側に搬送し、第一仕切り壁133の供給開口部91より供給搬送路9に供給される(図4中矢印D)。
攪拌搬送路10では攪拌スクリュ11によって、回収現像剤、余剰現像剤及び移送部で必要に応じて補給されるトナーを、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤と逆方向に攪拌搬送する。そして、搬送方向下流側で連通している供給搬送路9の搬送方向上流側に攪拌された現像剤を移送する。なお、攪拌搬送路10の下方には、不図示のトナー濃度センサが設けられ、センサ出力により不図示のトナー補給制御装置を作動し、不図示のトナー収容部からトナー補給を行っている。
図4に示す現像装置4では、供給搬送路9と回収搬送路7とを備え、現像剤の供給と回収とを異なる現像剤搬送路で行うので、現像済みの現像剤が供給搬送路9に混入することがない。よって、供給搬送路9の搬送方向下流側ほど現像ローラ5に供給される現像剤のトナー濃度が低下することを防止することができる。
また、回収搬送路7と攪拌搬送路10とを備え、現像剤の回収と攪拌とを異なる現像剤搬送路で行うので、現像済みの現像剤が攪拌の途中に落ちることがない。よって、十分に攪拌がなされた現像剤が供給搬送路9に供給されるため、剤供給搬送路9に供給される現像剤が攪拌不足となることを防止することができる。
このように、供給搬送路9内の現像剤のトナー濃度が低下することを防止し、供給搬送路9内の現像剤が攪拌不足となることを防止することができるので現像時の画像濃度を一定にすることができる。
なお、図4に示すように、現像装置4の下部から上部への現像剤の移動は矢印Dのみである。矢印Dで示す現像剤の移動は、攪拌スクリュ11の回転で現像剤を押し込むことにより、現像剤を盛り上がらせて供給搬送路9に現像剤を供給するものである。
このような現像剤の移動は、現像剤に対してストレスを与えることになり、現像剤の寿命低下の一因となる。すなわち、現像剤を下方から上方に持ち上げる際に現像剤にストレスがかかり現像剤中のキャリアの膜削れやトナーのスペント化がその個所で発生し、それに伴い画像品質の安定性が保たれなくなってしまう。
よって、矢印Dで示す現像剤の移動における現像剤のストレスを軽減することで現像剤の長寿命化を図ることが出来る。現像剤の長寿命化を図ることにより、現像剤の劣化を防止して常に画像濃度ムラの無い画像品質の安定した現像装置を提供することができる。
本実施形態の現像装置4では、図2に示すように、供給搬送路9を攪拌搬送路10の斜め上方になるように配置している。斜め上方に配置することにより、供給搬送路9を攪拌搬送路10の垂直上方に設け現像剤を持ち上げるものに比べて、矢印Dで示す現像剤の移動における現像剤のストレスを軽減することができる。
さらに、現像装置4では、供給搬送路9と攪拌搬送路10とを斜めに配置することで、図2に示すように、攪拌搬送路10の上部壁面が供給搬送路9の下部壁面よりも高い位置となるように配置している。
供給搬送路9を攪拌搬送路10に対して垂直上方に持ち上げることは、重力に逆らって現像剤を攪拌スクリュ11の圧によって持ち上げるので現像剤にストレスがかかる。一方、攪拌搬送路10の上部壁面が供給搬送路9の下部壁面よりも高い位置となるように配置することで、攪拌搬送路10の最高点に存在する現像剤が供給搬送路9の最下点に重力に逆らわず流れ込むことができるので、現像剤にかかるストレスを低減することができる。
なお、攪拌搬送路10の現像剤搬送路下流側の、攪拌搬送路10と供給搬送路9とが連通している部分の攪拌スクリュ11の軸にフィン部材を設けても良い。このフィン部材は攪拌スクリュ11の軸方向に平行な辺と、攪拌スクリュの軸方向とは垂直な辺とから構成される板状の部材である。このフィン部材で現像剤を掻き上げることにより、攪拌搬送路10から供給搬送路9へ、より効率的な現像剤の受渡しを行うことができる。
また、現像装置4では、現像ローラ5と供給搬送路9との中心間距離Aが、現像ローラ5と攪拌搬送路10との中心間距離Bよりも短くなるように、供給搬送路9と攪拌搬送路10とを配置している。これにより供給搬送路9から現像ローラ5に現像剤を無理なく供給することができ、装置の小型化を図ることもできる。
また、攪拌スクリュ11は、図2中の手前側から見て反時計回り方向(図中矢印C方向)に回転しており、現像剤は攪拌スクリュ11の形状に沿って現像剤を持ち上げて供給搬送路9に移送させている。これにより、現像剤を効率良く持ち上げることが可能となり現像剤にかかるストレスもより低減することができる。
次に、現像装置4の特徴部について説明する。図5は、現像装置4の供給スクリュ8の回転中心における断面を図3中の矢印J方向から見た断面図である。図中Hは、現像剤担持体である現像ローラ5が、潜像担持体である感光体1にトナーを供給する現像領域を示している。この現像領域Hの現像ローラ5の回転軸の軸線方向の幅が現像領域幅αである。
図5に示すように、現像装置4は攪拌搬送路10から供給搬送路9に現像剤を持ち上げる箇所である供給開口部91と、供給搬送路9から攪拌搬送路10に現像剤を落下させる余剰開口部92とがともに現像領域幅α内に設けられている。
図6は、従来の現像装置4内の現像剤の流れの模式図である。従来の現像装置4は図6に示すように供給開口部91と余剰開口部92とを現像領域幅αの外側に設けている。供給開口部91を現像領域幅αの外側に設けているため、供給搬送路9の搬送方向上流側は現像ローラ5よりも供給搬送路上流側領域β分長くなっている。また、余剰開口部92を現像領域幅αの外側に設けているため、供給搬送路9の搬送方向下流側は現像ローラ5よりも供給搬送路下流側領域γ分長くなっている。
一方、図4に示す本実施形態の現像装置4では、供給開口部91を現像領域幅α内に設けているため、供給搬送路9の搬送方向上流側は従来の現像装置4よりも供給搬送路上流側領域β分短くすることができる。また、余剰開口部92を現像領域幅α内に設けているため、供給搬送路9の搬送方向下流側は従来の現像装置4よりも供給搬送路下流側領域γ分短くすることができる。
このように、本実施形態の現像装置4は供給開口部91と余剰開口部92とを現像領域幅α内に設けているため、従来の現像装置4に比べて、現像装置4の上部の省スペース化を図ることが出来る。
次に、現像装置4の供給搬送路9、攪拌搬送路10及び回収搬送路7からなる現像剤搬送路へのトナーを補給する位置について説明する。図7は、現像装置4の外観斜視図である。
図7に示すように、トナーを補給するトナー補給口95を、攪拌スクリュ11を備える攪拌搬送路10の搬送方向上流側端部の上方に設けている。このトナー補給口95は現像ローラ5の幅方向端部よりも外側に設けてあるので、現像領域幅αよりも外側となっている。
この、トナー補給口95を設けた箇所は供給搬送路9の搬送方向の延長線上であり、図6における供給搬送路下流側領域γの空いたスペースに該当する。余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースにトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることが出来る。
また、トナー補給口95としては、攪拌搬送路10の搬送方向上流側端部の上方に限らず、回収搬送路7の下流側端部の上方に設けても良い。
さらに、回収搬送路7から攪拌搬送路10へ現像剤の受渡しを行う箇所である回収開口部93の真上にトナー補給口95を設けるようにしても良い。回収開口部93の真上のスペースも余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースであるので、この位置にトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることができる。さらに、受渡し部である回収開口部93では現像剤が混ざりやすいため、この位置で補給を行うことによりより効率よく現像剤の攪拌を行うことができる。
なお、本実施形態の現像装置4は、供給搬送路9を攪拌搬送路10及び回収搬送路7よりも上方に設けた構成である。本実施形態の特徴部を適用可能な現像装置4はこの構成に限るものではない。以下、変形例として、供給搬送路9、攪拌搬送路10及び回収搬送路7からなる3つの現像剤搬送路を略同じ高さに設けた現像装置について説明する。なお、現像装置4の形状以外は上記実施形態と共通するので、相違点である現像装置4についてのみ説明する。
図8は変形例にかかる現像装置4の概略構成図である。図8に示すように感光体1は図中矢印G方向に回転しながら、その表面を帯電器により帯電される。帯電された感光体1の表面は不図示の露光装置より照射されたレーザ光Lにより静電潜像を形成された潜像に現像装置4からトナーを供給され、トナー像を形成する。
現像装置4は、図中矢印I方向に表面移動しながら感光体1の表面の潜像にトナーを供給し、現像する現像剤担持体としての現像ローラ5を有している。また、現像ローラ5に現像剤を供給しながら図8の奥方向に現像剤を搬送する現像剤供給搬送部材としての供給スクリュ8を有している。
現像ローラ5の供給スクリュ8との対向部から表面移動方向下流側には、現像ローラ5に供給された現像剤を現像に適した厚さに規制する現像剤規制部材としての現像ドクタ12を備えている。
現像ローラ5の感光体1との対向部である現像部から表面移動方向下流側には、現像部を通過した現像済みの現像剤を回収し、回収した回収現像剤を供給スクリュ8と同方向に搬送する現像剤回収搬送部材としての回収スクリュ6を備えている。供給スクリュ8を備えた現像剤供給搬送路である供給搬送路9と回収スクリュ6を備えた現像剤回収搬送路としての回収搬送路7とは現像ローラ5の下方に並設されている。供給搬送路9と回収搬送路7との2つの搬送路は仕切り部材としての第二仕切り壁134によって仕切られている。
現像装置4は、供給搬送路9の回収搬送路7の反対側に並列して、現像剤攪拌搬送路である攪拌搬送路10を設けている。攪拌搬送路10は、現像剤を攪拌しながら供給スクリュ8とは逆方向である図中手前側に搬送する現像剤攪拌搬送部材としての攪拌スクリュ11を備えている。供給搬送路9と攪拌搬送路10とは仕切り部材としての第一仕切り壁133によって仕切られている。第一仕切り壁133の図中手前側と奥側との両端は開口部となっており、供給搬送路9と攪拌搬送路10とが連通している。供給搬送路9内に供給され現像に用いられず供給搬送路9の搬送方向下流端まで搬送された余剰現像剤と、回収スクリュ6によって回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤とは攪拌搬送路10に供給される。攪拌搬送路10は、供給された余剰現像剤と回収現像剤とを攪拌し、攪拌スクリュ11の搬送方向下流側に搬送する。そして、第一仕切り壁133に設けられた供給開口部より供給スクリュ8の搬送方向上流側の供給搬送路9内に現像剤を供給する。
第二仕切り壁134には回収スクリュ6の搬送方向最下流側である図中奥方向の端が開口部となっており、供給搬送路9と回収搬送路7とが連通している。回収スクリュ6の搬送方向下流端と、供給スクリュ8の搬送方向下流端と、攪拌スクリュ11の搬送方向上流端とで3つの搬送路が連通している。
そして、回収搬送路7の搬送方向下流端まで搬送された回収現像剤は供給搬送路9に移送される。また、回収現像剤と供給スクリュ8で搬送される現像ローラ5に供給されなかった現像剤は、連通している攪拌搬送路10に移送される。
攪拌搬送路10では攪拌スクリュ11によって、回収現像剤、余剰現像剤及び移送部で必要に応じて補給されるトナーを、回収搬送路7及び供給搬送路9の現像剤と逆方向に攪拌搬送する。そして、搬送方向下流側で連通している供給搬送路9の搬送方向上流側に攪拌された現像剤を移送する。なお、攪拌搬送路10の下方には、トナー濃度センサ127が設けられ、センサ出力によりトナー補給制御装置(図示せず)を作動し、不図示のトナーボトルから移送部へのトナー補給を行っている。
現像装置4のケーシングは3つの搬送スクリュの軸部で上下に分かれる一体成型された下ケーシング112及び上ケーシング113からなる。第一仕切り壁133は下ケーシング112の一部であり、第二仕切り壁134は、上ケーシング113に保持され、下ケーシング112と勘合する。
なお、上述のトナー補給制御装置として、公知のモーノポンプを用いる方式のものが採用できる。この方式によればトナーカートリッジの設置場所の制約が少ないため、画像形成装置内部のスペース配分に対し有利である。またトナーを適時補給できるため、現像装置4に大きなトナー貯留スペースを設けなくてすみ、現像装置4の小型化が図れる。
図8に示すように、現像剤供給部材の最上部である供給スクリュ8のスクリュ頂点114が現像ローラ5の回転中心115よりも下方になるように配置されている。現像装置4では現像ローラ5の回転中心115とスクリュ頂点114とを結んだ直線と、回転中心115を通る水平な直線との角度θ1を30[°]に設定した。この角度θ1は供給スクリュ8の直径にも左右されるが、現像装置4の小型化からレイアウト上10[°]〜40[°]が望ましい。
現像ローラ5への現像剤の供給は現像ローラ5内に設けられた磁極が現像剤中の磁性キャリアをひきつけることによって行われる。上述のように、スクリュ頂点114が現像ローラ5の回転中心115よりも下方となるように配置することにより、現像剤の自重が現像ローラ5への現像剤の供給量に影響せず、磁力の大きさが現像剤の供給量に寄与する。これにより、供給搬送路9で搬送される現像剤の上部から確実に供給されるため、供給スクリュ8の搬送方向で供給搬送路9内の現像剤の嵩が均一でなくても、現像ローラ5に適正な量の現像剤を供給することができる。
従来の3つの現像剤搬送路を同じ高さに設けた現像装置では、攪拌搬送路10から供給搬送路9に現像剤を受け渡す供給開口部を現像領域幅よりも外側に設けていた。これにより、攪拌搬送路10及び供給搬送路9が、現像ローラ5及び回収搬送路7に比べて供給搬送路9の搬送方向上流側端部が突き出した状態となっていた。
変形例の現像装置4では、供給開口部を現像領域幅内に設けているので、現像ローラ5及び回収搬送路7に比べて攪拌搬送路10及び供給搬送路9が突き出していた部分がなくなり、現像装置4の省スペース化を図ることが出来る。
なお、3つの現像剤搬送経路を同じ高さに設けることにより、現像剤搬送経路内で現像剤を上方に持ち上げる必要がないため、現像剤に与えるストレスを軽減することができる。これにより、現像剤の劣化を抑制し、安定した画像品質を維持することができるようになる。
また、攪拌搬送路10の搬送方向下流端から供給搬送路9の搬送方向上流端に現像剤を受け渡す供給開口部91と、供給搬送路9の下流端から攪拌搬送路10の搬送方向上流端に現像剤を受け渡す余剰開口部92とを現像領域幅α内に設けているため、従来の現像装置4に比べて、現像装置4の上部の省スペース化を図ることが出来、現像装置4全体の省スペース化を図ることが出来る。
また、余剰開口部92を現像領域幅α内に設けることで空いたスペースにトナー補給口95を設けることにより、現像装置4の小型化を図ることが出来る。
また、回収搬送路7から攪拌搬送路10への現像剤の受渡し部である回収開口部93の上方からトナー補給を行うことによりより効率よく現像剤の攪拌を行うことができる。
また、画像形成装置としての複写機のプリンタ部100の現像手段として、現像装置4を備えることにより、装置全体の省スペース化を図ることが出来る。
また、変形例の現像装置4のように、回収搬送路7、攪拌搬送路10、及び供給搬送路9を略同じ高さに設けることにより、現像剤にかかるストレスを軽減し、現像剤の長寿命化を図ることができる。
次に、本発明に係る他の実施形態について説明する。
<現像剤排出の流れ>
一方向循環現像方式では現像剤が現像装置に補給されると攪拌スクリュの上流もしくは供給スクリュの下流部で現像剤の嵩が上昇する。本実施形態では供給搬送路9内であって、供給スクリュの最下流部に現像剤の排出口94を設けている。供給スクリュによって搬送されてきた現像剤は供給スクリュ最下流部にある攪拌スクリュへの落下口92から落下するが、ある単位時間に落下できる現像剤量以上の現像剤が搬送されてくると余剰の現像剤が壁に突き当たり上方にせり上がっていき排出口94まで達した現像剤が排出される。排出される現像剤の量は現像装置内の現像剤の嵩に依存(比例)するのが好ましいがスクリュ8によって跳ね上げられた現像剤が排出されてしまうことがあるため、排出口94の両サイドに壁を設けている。
図9は、排出口94の両サイドに壁を設けていることを説明するための図である。図9に示すように、供給スクリュ搬送方向に対して垂直な壁3を設け、現像剤飛び跳ねて排出されてしまうのを抑制する。すなわち、図10(a)の断面図に示すように、壁が無い場合には供給スクリュの回転により現像剤が飛び跳ねて排出されてしまうが、図10(b)の断面図に示すように、供給スクリュ搬送方向に対して垂直な壁3を設けると、現像剤が飛び跳ねて排出されてしまうのを抑制することが出来る。
上記実施形態により、特許文献1に記載のような従来のオーバーフロー排出は、現像装置を傾斜すると必要以上に現像剤が排出されてしまうという欠点があったが、本実施形態の構成であれば、せり上がってきた現像剤のみを排出するため、傾斜によって現像剤が排出されてしまう虞が少ない。
また、特許文献1では傾斜をセンシングしてシャッターを開閉することにより余分に現像剤を排出してしまうことを防いでいるが、傾斜してからシャッターが閉じるまでの時間である程度の現像剤は排出されてしまう可能性があり、更に傾斜で大量に現像剤が排出されてしまう位置に排出口を設けてしまうと他の要因によっても排出量がばらつき易く現像剤の容量は安定しないため、本実施形態の方が優れている。但し、現像剤の嵩に変化があると瞬時に現像剤を大量に排出させてしまう可能性がある。これはトナー濃度が増え、嵩が急激に増加した場合であり、実際にトナー濃度は画像濃度を確保するために5〜9wt%の間で制御させている。この時の嵩密度の変化は1.75〜1.55g/ccである(図11参照)。
<排出された過剰の現像剤を現像装置内に戻す方法>
次に、現像装置内に現像剤を戻す手段について詳述する。補給トナー中にキャリアを10wt%程度混入させておきトナー補給が入ると同時にキャリアが現像装置内に補給される。最もキャリアの補給量が多くなるのは全ベタ100%の画像を連続通紙された際であり、現像剤の排出はこの補給量以上に多くなると現像剤量が減ってしまう。万一全ベタ100%時の補給量以上排出されてしまった場合には現像装置内に現像剤を戻した方が現像装置内の現像剤量は減らずに安定する。
図14は、排出された現像剤を現像装置に戻す戻し口(戻す機構)96を備えることを説明するための図である。排出口94から排出された現像剤は、現像剤排出経路内をスクリュによって図中の矢印方向に搬送される。現像剤排出経路と供給搬送路9内とが連通するように、現像剤の搬送方向下流側の現像剤排出経路内の壁に戻し口96が設けられている。排出経路内を搬送される現像剤は、戻し口96が設けられた位置を通過するが、過剰に排出搬送された現像剤は、かかる戻し口96により供給搬送路9内に戻される。戻し口96の高さ(壁の高さ)の設定によって、戻る現像剤の量を調整する。
全ベタ100%時の補給量以上排出搬送されてきた現像剤はオーバーフローにより現像装置内に戻すように戻し口の高さを設定する。
図12は、現像剤排出経路の壁を低く(戻し口の高さを低く)設定した場合を説明するための図である。この場合、排出経路の底部から戻し口までの高さが低いため、現像剤を搬送できる量は少ないので、余剰に排出されそうになった現像剤は、現像装置内に戻される。
図13は、現像剤排出経路の壁を高く(戻し口の高さを高く)設定した場合を説明するための図である。この場合、現像剤を搬送できる量は多いので、余剰に排出されそうになった現像剤はそのまま排出される。
このように、高速機で現像剤補給量が多い場合には戻し口の高さを高くすることにより最大排出量を多く設定することができる。このように、戻し口の高さを調整することによって、排出口から排出された現像剤量が予め定めた閾値以上の現像剤量に達した場合に、排出された現像剤を現像装置内に戻すようにすることができる。すなわち、現像剤の最大補給量よりも排出搬送している現像剤の量が多くなった場合にオーバーフローにより現像剤を戻し口から供給搬送路内に戻すことができる。
また、図12や図13で説明したように、戻し口の高さを調整する実施形態の他、排出経路を通過している現像量を検知する検知手段を有し、前記検知手段により検知された、排出経路を通過している現像量が、予め定めた閾値以上になった場合にシャッターが開き現像剤を現像装置内に戻す実施形態も考え得る。
戻し口96から現像装置内の現像剤が排出されずに、排出口から排出搬送された現像剤が現像装置に戻るように、戻り口96に一方向から開く蓋(現像装置内側のみに開く蓋)をつけることも考え得る(図15参照)。
また、戻し口の両サイドにも、排出口と同様に図10(b)に示したような供給スクリュ搬送方向に対して垂直な壁を設けることができる。こうすることによって、飛び跳ねてきた現像剤が戻し口から排出されてしまうのを抑制することができる。
なお、供給スクリュのスクリュ羽根の排出口に対向する部分は巻き方向が逆になっているため(図9参照)、現像剤の搬送がそこでストップし、現像剤がせり上がっていき、排出口から排出されるが、戻し口に対向する個所のスクリュ羽根は上記のようにはなっておらず、現像剤は適宜搬送されていくので、せり上がりにより戻し口から排出される虞は少ない。
以上説明したように、本実施形態に係る現像装置は、排出された現像剤量が予め定めた閾値以上の現像剤量に達した場合に一度排出された現像剤を現像装置内に戻すため、現像剤容量過少による異常画像等の不具合を低減することができる。
また、排出口から排出された現像剤を搬送し、その搬送過程において現像剤搬送方向の下流側に、現像装置内に現像剤を戻す手段を備え、現像剤容量過少による異常画像等の不具合を低減することができる。
また、現像装置内に現像剤を戻す手段は、現像剤を搬送する経路である現像剤排出経路の壁に設けられ、搬送されている現像剤の嵩が予め定めた閾値以上となった場合に、現像剤を現像装置内に戻すことにより、排出する現像剤の量が過剰な場合のみ現像装置内に現像剤を戻すことができる。
また、現像剤の最大補給量よりも排出搬送している現像剤の量が多くなった際にオーバーフローにより現像剤を現像装置内に戻すことにより、現像剤の補給量以上の現像剤が排出されることを防げ現像装置内の現像剤が減少することを防止できる。
また、上記現像装置内に現像剤を戻す手段を一方向の現像剤循環方式の現像装置に適用することで、現像装置内の現像剤量を安定化でき、一方向現像剤循環方式での現像剤搬送バランスが崩れることが無く異常画像の発生を抑制することができる。
また、上述した現像剤の戻し等ができる現像装置を用いることにより、画像形成装置の小型化を図ることができる。
以上、本発明を好適な実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。