JP2010012216A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収性物品の幅方向の中央において、後部吸収コアの開口近傍の部位の着用者に対する密着性を向上することにより、排泄物を後部ポケットに確実に収容する。
【解決手段】吸収性物品1では、後部吸収コア222とバックシート23との間に後部ポケット27が形成され、後部吸収コア222の幅方向の中央領域には、コアエッジ2221から長手方向に沿って伸びるおよそ平行な一対の弱化線241a、および、一対の弱化線241aの間にて幅方向に沿って伸びる補助弱化線242が設けられる。吸収性物品1の着用時に、後部吸収コア222が弱化線241aおよび補助弱化線242にて折れ曲がることにより凸部240が形成され、凸部240が着用者の臀部の凹部に密着することにより、吸収性物品1の幅方向の中央において、後部吸収コア222の開口25近傍の部位の着用者に対する密着性が向上され、排泄物が後部ポケット27に確実に収容される。
【選択図】図1

Description

本発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品に関する。
従来より、使い捨ておむつ等の吸収性物品では、水分を多く含む軟便等が排泄された場合に、大便が着用者と吸収性物品との間で広がって着用者の肌に広範囲に亘って付着することを防止するため、様々な提案が行われている。
例えば、特許文献1の使い捨ておむつでは、前胴回り域、股下域および後胴回り域を有する液吸収性第1パネルと、液吸収性第1パネル上にて前胴回り域および股下域を覆う液吸収性第2パネルとが設けられ、第1パネルと第2パネルとの間に形成された前ポケットに大便を収容することにより、着用者の肌への大便の付着が抑制される。特許文献1の使い捨ておむつでは、第1パネルと第2パネルとの間において幅方向に伸びる弾性部材が設けられており、当該弾性部材の収縮により前ポケットの幅方向の両側の部位を中央へと引っ張って前ポケットの開口を大きくすることにより、前ポケットにおける大便の収容性向上が図られている。
特許文献2の展開型紙おむつでは、綿状パルプ等により形成された第1吸収体が、バックシート上において着用者の背側から股下を経て腹側にかけて設けられ、第1吸収体と同じく綿状パルプ等により形成された第2吸収体が、第1吸収体上において着用者の背側から股下にかけて設けられている。特許文献2の展開型紙おむつでは、第2吸収体が、股下から背側に向かって第1吸収体から離間することにより、着用者の背側において第1吸収体と第2吸収体との間に排泄物を保持するポケットが形成され、当該ポケット内に軟便等を収容することにより着用者に対する軟便等の付着が抑制される。
一方、特許文献3の生理用ナプキンでは、上面シートと裏面シートとの間に設けられる砂時計型の吸収性コアの股領域に長手方向に伸びる成形線(例えば、エンボス加工によるエンボス線)を設け、吸収性コアの股領域を上向きに逆V字状に変形させることにより、着用者の排泄部に対する吸収性コアの股下領域の密着性向上が図られている。
特許第3816012号公報 特開2005−279004号公報 特表2002−538849号公報
ところで、特許文献1の使い捨ておむつでは、第2パネルが着用者の股間部に密着せず、軟便等の排泄物が前ポケットに収容されることなく第2パネル上に広がって着用者の肌に広範囲に亘って付着してしまうおそれがある。また、特許文献2の紙おむつでは、第2吸収体が着用者の股下から背側に密着せず、軟便等の排泄物がポケットに収容されることなく着用者の臀部中央の凹部等に沿って背側へと広がり、着用者の肌に付着してしまう可能性がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、吸収性物品の吸収性シート部材の開口近傍の部位を着用者に密着させることを目的としている。
請求項1に記載の発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、バックシートと、前記バックシート上に重ねられて前記バックシートに接合され、着用者の股間部に対向する開口を有する吸収性シート部材とを備え、前記吸収性シート部材が、前記着用者の腹側に配置される前部吸収コアと、前記着用者の背側に配置される後部吸収コアと、前記前部吸収コアおよび前記後部吸収コアを被覆するとともに前記前部吸収コアと前記後部吸収コアとの間に前記開口が形成された透液性のコア被覆シートとを備え、前記吸収性シート部材の前記前部吸収コアおよび前記後部吸収コアのうち一方の吸収コアの周囲が、前記開口およびその周辺部を除いて前記バックシートと接合されることにより、前記一方の吸収コアと前記バックシートとの間にポケットが形成され、前記一方の吸収コアが、前記吸収性シート部材の長手方向に垂直な幅方向における中央領域に、前記開口近傍または前記開口に接するコアエッジから前記長手方向におよそ沿って伸びる弱化線群を有し、着用時に前記一方の吸収コアが前記弱化線群にて折れ曲がることにより、前記一方の吸収コアの前記中央領域に前記バックシートから離れる方向に突出する凸部が形成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の吸収性物品であって、前記長手方向において前記前部吸収コアが前記後部吸収コアよりも長く、前記一方の吸収コアが前記前部吸収コアである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の吸収性物品であって、前記一方の吸収コアが前記後部吸収コアである。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記弱化線群が、前記一方の吸収コアにおいて長手方向に伸びるスリットである弱化線を含む。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の吸収性物品であって、前記長手方向において、前記弱化線が前記一方の吸収コアの長さの半分よりも長い。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記弱化線群が、およそ平行な一対の弱化線を含む。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の吸収性物品であって、前記開口から離れた位置において前記一対の弱化線の間にて前記幅方向におよそ沿って伸びる補助弱化線が前記一方の吸収コアに設けられる。
請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載の吸収性物品であって、前記一対の弱化線の間の前記幅方向の距離が、前記開口から離れるに従って漸次減少する。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記一方の吸収コアの前記開口近傍または前記開口に接する前記コアエッジが、前記幅方向の中央にて前記長手方向に凹状となる凹状部を有する。
請求項10に記載の発明は、請求項1ないし9のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記吸収性シート部材が、前記幅方向の両側にて前記長手方向に伸びるとともに前記コア被覆シートに接合される一対の弾性部材をさらに備え、前記一対の弾性部材が、少なくとも前記開口の前記幅方向の外側から前記一方の吸収コアに重なる位置まで設けられ、収縮することにより前記一方の吸収コアを他方の吸収コアに向かって引き寄せる。
請求項11に記載の発明は、請求項1ないし10のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記バックシートが、撥水性または不透液性の外装シートと、前記外装シートの上に積層された親水性シートとを備える。
請求項12に記載の発明は、請求項1ないし10のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記バックシートが、撥水性または不透液性の外装シートと、前記外装シートの上に設けられた高吸収性樹脂層とを備える。
請求項13に記載の発明は、請求項1ないし12のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記吸収性シート部材の前記幅方向の両側において前記長手方向のほぼ全長に亘って設けられた一対の側壁部をさらに備える。
請求項14に記載の発明は、請求項1ないし13のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記吸収性シート部材の前記前部吸収コアおよび前記後部吸収コアのうち他方の吸収コアの周囲が、前記開口およびその周辺部を除いて前記バックシートと接合されることにより、前記他方の吸収コアと前記バックシートとの間にもう1つのポケットが形成され、前記他方の吸収コアが、前記吸収性シート部材の前記幅方向における前記中央領域に、前記開口近傍または前記開口に接するコアエッジから前記長手方向におよそ沿って伸びる弱化線群を有し、着用時に前記他方の吸収コアが前記弱化線群にて折れ曲がることにより、前記他方の吸収コアの前記中央領域に前記バックシートから離れる方向に突出する凸部が形成される。
請求項15に記載の発明は、請求項1ないし14のいずれかに記載の吸収性物品であって、着用者が着用する外装物品の内側に取り付けられる補助吸収具である。
本発明では、吸収性シート部材の開口近傍の部位を着用者に密着させることができる。また、請求項4および5の発明では、弱化線群を容易に形成することができ、請求項5の発明では、さらに、吸収性シート部材の開口近傍の部位を着用者により密着させることができる。
請求項6ないし8、並びに、請求項10の発明では、凸部を容易に形成することができる。また、請求項9および10の発明では、排泄物をポケットに確実に収容することができる。
請求項11の発明では、排泄物の水分をバックシート上にて迅速に拡散させて後部ポケットへと容易に導くことができる。また、請求項12の発明では、排泄物の水分をバックシート上にて固定することにより着用者への排泄物の付着を抑制することができる。さらに、請求項13の発明では、排泄物が脚周りから漏出することを防止することができる。
請求項14の発明では、排泄物の収容力を向上することができるとともに吸収性シート部材の開口近傍の部位の着用者に対する密着性を向上することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る吸収性物品1を広げた状態にて示す平面図である。吸収性物品1は、着用者が着用する外装物品である使い捨ておむつ等の内側に取り付けられ、着用者からの軟便等の排泄物を受ける補助吸収具である。図1では、着用者に接する面(すなわち、着用者側)を手前側にして吸収性物品1を描いている。
図1に示すように、吸収性物品1は、平面視において略矩形状である略シート状の本体部2、および、本体部2の幅方向の両側(すなわち、図1中の左右方向の両側であり、後述する吸収性シート部材20およびバックシート23の幅方向の両側でもある。)において幅方向に垂直な長手方向のほぼ全長に亘って設けられた一対のサイドシート3を備える。
本体部2の図1中における上側の部位201および下側の部位203はそれぞれ、着用者の腹側および背側の肌に接する部位であり、以下の説明では、「前方部201」および「後方部203」と呼ぶ。また、前方部201と後方部203との間において前方部201および後方部203から連続するとともに着用者の股間部に対向する部位202を「中間部202」と呼ぶ。
図2ないし図4はそれぞれ、吸収性物品1を、図1中に示す後方部203のA−Aの位置、中間部202のB−Bの位置、および、前方部201のC−Cの位置にて、吸収性物品1の長手方向(すなわち、図1中の上下方向)に垂直な面で切断した断面図であり、図5は、吸収性物品1を図1中に示すD−Dの位置にて吸収性物品1の幅方向に垂直な面で切断した断面図である。
図2ないし図4に示すように、一対のサイドシート3はそれぞれ、本体部2に接合される帯状の部位である接合部33、接合部33の幅方向における内側エッジから少なくとも一部が起立する側壁部34、および、側壁部34の着用者側の端部に長手方向に接合される(すなわち、長手方向を向いて配置されるとともに接合される)弾性部材32を備える。吸収性物品1では、側壁部34に設けられた弾性部材32が収縮することにより、本体部2の側方において側壁部34が着用者側に向かって起立し、着用時に着用者の足の付け根近傍に当接する立体ギャザーが形成される。
接合部33および側壁部34としては、疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS不織布)が利用される。また、弾性部材32としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状または帯状の天然ゴム等が用いられる。
図1ないし図5に示すように、本体部2は、バックシート23、および、バックシート23上(すなわち、バックシート23の着用者側)に重ねられて周縁部においてバックシート23に接合される吸収性シート部材20を備える。吸収性シート部材20の長手方向のおよそ中央には、図1、図3および図5に示すように、着用者の股間部に対向する開口25が形成されており、開口25の幅は、吸収性物品1の幅よりも小さくされる。バックシート23は、吸収性シート部材20の開口25から露出して着用者の股間部に直接対向する中央露出領域235を有する。
図1および図5に示すように、吸収性シート部材20は、吸収性物品1の着用時に着用者の腹側に配置される前部吸収コア212、前部吸収コア212と長手方向において離間するとともに着用者の背側に配置される後部吸収コア222、並びに、前部吸収コアおよび後部吸収コア222のそれぞれの上面および下面(すなわち、前部吸収コアおよび後部吸収コア222のそれぞれの着用者側およびバックシート23側)を被覆する透液性のコア被覆シート22を備える。図1中では、前部吸収コア212および後部吸収コア222の輪郭を太い破線にて描いている(図6、図7、並びに、図11ないし図13においても同様)。
図1に示すように、後部吸収コア222の開口25近傍のコアエッジ2221、および、開口25の後部吸収コア222側のエッジは長手方向に関して凹状となっており、前部吸収コア212の開口25近傍のコアエッジ2121、および、開口25の前部吸収コア212側のエッジも長手方向に関して凹状となっている。また、後部吸収コア222の開口25近傍のコアエッジ2221は、幅方向の中央にて両側の部位よりも長手方向に大きく凹状となる(好ましくは、略U字状または略V字状となる)凹状部2222を有する。換言すれば、後部吸収コア222の開口25近傍のコアエッジ2221では、幅方向の中央における曲率半径が他の部位の曲率半径よりも小さくされる。なお、後部吸収コア222の開口25側のコアエッジ2221と開口25の後部吸収コア222側のエッジとが一致している場合には、後部吸収コア222の開口25に接するコアエッジ2221が凹状部2222を有することとなる。
図2、図4および図5に示すように、コア被覆シート22は、前部吸収コア212および後部吸収コア222のそれぞれの上面を覆う第1被覆シート2201、並びに、前部吸収コア212および後部吸収コア222のそれぞれの下面を覆う第2被覆シート2202を備える。コア被覆シート22では、前部吸収コア212と後部吸収コア222との間に上述の開口25が形成され、コア被覆シート22(すなわち、第1被覆シート2201および第2被覆シート2202)の前部吸収コア212を覆う部位と後部吸収コア222を覆う部位とは、図3に示すように、開口25の幅方向の両側にて連続している。
吸収性シート部材20は、また、図1ないし図4に示すように、開口25の幅方向の両側にて長手方向に伸びる(すなわち、開口25の幅方向の外側にて前部吸収コア212および後部吸収コア222が並ぶ方向を向いて配置される)一対の弾性部材29を備える。弾性部材29としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状または帯状の天然ゴム等が用いられ、本実施の形態では、各弾性部材29は2本のポリウレタン糸を有する。弾性部材29は、少なくとも開口25の幅方向の外側から後部吸収コア222に重なる位置まで設けられ、本実施の形態では、図1に示すように、後部吸収コア222に重なる位置から前部吸収コア212に重なる位置まで長手方向に伸びている。
図1および図2に示すように、弾性部材29の後部吸収コア222と重なる部位は、後部吸収コア222のバックシート23側にて後部吸収コア222とコア被覆シート22の第2被覆シート2202との間に配置され、伸張状態にて第2被覆シート2202および後部吸収コア222に接合される。また、図1および図4に示すように、弾性部材29の前部吸収コア212と重なる部位は、弾性部材29の後部吸収コア222と重なる部位と同様に、前部吸収コア212のバックシート23側にて前部吸収コア212と第2被覆シート2202との間に配置され、第2被覆シート2202および前部吸収コア212に伸張状態にて接合される。
弾性部材29の前部吸収コア212と後部吸収コア222との間の部位は、図3に示すように、コア被覆シート22の第1被覆シート2201と第2被覆シート2202との間において開口25近傍に配置され、第1被覆シート2201および第2被覆シート2202に伸張状態にて接合される。図1に示す吸収性物品1では、一対の弾性部材29が収縮することにより、前部吸収コア212および後部吸収コア222が互いに他方に向かって引き寄せられることにより、前方部201および後方部203が着用者に沿うように変形する。
上述のように、前部吸収コア212および後部吸収コア222は長手方向に関して離間しているため、開口25の幅方向の両側の領域(一対の弾性部材29の幅方向の外側の領域を含む。)には、前部吸収コア212および後部吸収コア222は存在しない。
図1に示すように、本体部2の長手方向の両端部近傍では、後部吸収コア222の幅は本体部2の幅にほぼ等しくされ、前部吸収コア212の幅も本体部2の幅にほぼ等しくされる。また、吸収性シート部材20では、後部吸収コア222の開口25近傍の部位において、後部吸収コア222の幅が開口25および前部吸収コア212に近づくに従って漸次減少し、前部吸収コア212の開口25近傍の部位において、前部吸収コア212の幅が開口25および後部吸収コア222に近づくに従って漸次減少する。開口25近傍では、一対の弾性部材29が、前部吸収コア212および後部吸収コア222の外側に位置する。
前部吸収コア212および後部吸収コア222はそれぞれ、親水性繊維(例えば、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維)に粒状の吸水性ポリマー(例えば、SAP(Super Absorbent Polymer))を混合したものをティッシュペーパーや透液性不織布等により包み込んで形成され、コア被覆シート22を透過した水分を吸収して迅速に固定する。親水性繊維を包むティッシュペーパーや透液性不織布等は、親水性繊維および吸水性ポリマーとホットメルト接着剤により接合されて、親水性繊維の型崩れ、および、吸水性ポリマーの脱落(特に、吸水後における脱落)を防止する。
コア被覆シート22の第1被覆シート2201および第2被覆シート2202は透液性のシート材料、例えば、親水性繊維により形成された不織布であり、着用者からの排泄物の水分を速やかに捕捉して前部吸収コア212および後部吸収コア222へと移動させる。コア被覆シート22として利用される不織布は、例えば、ポイントボンド不織布やエアスルー不織布、スパンレース不織布であり、これらの不織布を形成する親水性繊維としては通常、セルロースやレーヨン、コットン等が用いられる。なお、コア被覆シート22として、表面を界面活性剤により親水処理した疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された透液性の不織布が利用されてもよい。
バックシート23は、図2ないし図4に示すように、本体部2の幅方向の両側において着用者側へと折り返され、前部吸収コア212および後部吸収コア222のそれぞれの幅方向の端部を覆いつつ、コア被覆シート22の着用者側にてコア被覆シート22の幅方向の端部にホットメルト接着剤等により接合される。また、一対のサイドシート3は、バックシート23の幅方向の両側にホットメルト接着剤等により接合される。
吸収性物品1では、図3に示すように、開口25の幅方向の両側かつ一対の弾性部材29の幅方向の外側において、コア被覆シート22のバックシート23に直接的に対向する面(すなわち、間に介在物が存在しない状態で対向する面)がバックシート23と非接合とされる。これにより、開口25の幅方向の両側において、コア被覆シート22とバックシート23との間に一対の側部ポケット28が形成される。
バックシート23は、図2ないし図5に示すように、撥水性または不透液性の外装シート231、外装シート231上(すなわち、外装シート231の着用者側)に設けられた非常に薄い吸収シート233、並びに、外装シート231および吸収シート233上(すなわち、外装シート231および吸収シート233の着用者側)に積層された親水性シート232を備える。
外装シート231としては、疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS不織布)や、撥水性または不透液性のプラスチックフィルム、あるいは、これらの不織布とプラスチックフィルムとが積層された積層シートが利用され、バックシート23に到達した排泄物の水分等が、本体部2の外側にしみ出すのを防止する。外装シート231にプラスチックフィルムが利用される場合、吸収性物品1のムレを防止して着用者の快適性を向上するという観点からは、透湿性(通気性)を有するプラスチックフィルムが利用されることが好ましい。
吸収シート233は、2枚のシート、および、当該2枚のシートの間に設けられた高吸収性樹脂層を備え、高吸収性樹脂層は、SAP等の粒状の吸水性ポリマーをホットメルト接着剤により2枚のシートに固定することにより形成される。2枚のシートとしては、親水性繊維より形成される不織布、親水処理した疎水性繊維より形成される不織布、あるいは、ティッシュ等が利用される。高吸収性樹脂層(すなわち、粒状の吸水性ポリマー)は、上記2枚のシートの間で長手方向に伸びるストライプ状に配置される。換言すれば、長手方向に伸びる複数の高吸収性樹脂層のそれぞれの間に、吸水性ポリマーが存在しない領域が設けられる。そして、吸水性ポリマーが存在しない領域において2枚のシートが接合されることにより、複数の高吸収性樹脂層がそれぞれ封止される。
なお、吸収シート233に代えて、SAP等の粒状の吸水性ポリマーを外装シート231上に散布し、ホットメルト接着剤等により外装シート231に接着することにより、高吸収性樹脂層が外装シート231上に直接形成されてもよい。また、親水性シート232としては、好ましくは、セルロースやレーヨン、コットン等の親水性繊維により形成された不織布(例えば、スパンレース不織布)、あるいは、表面を界面活性剤により親水処理した疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された親水性の不織布が利用される。
本体部2では、図1に示す吸収性シート部材20の前部吸収コア212の周囲が、開口25およびその周辺部を除いてバックシート23の着用者側の面と接合されることにより、図4および図5に示すように、前部吸収コア212とバックシート23との間(すなわち、吸収性シート部材20の前部吸収コア212に対応する部位とバックシート23との間)に前部ポケット26が形成される。本体部2では、好ましくは、図1に示す前部吸収コア212の周囲のうち開口25から一対の弾性部材29の幅方向の外側までの部位がバックシート23と非接合とされ、本実施の形態では、前部吸収コア212の周囲のうち、開口25近傍のコアエッジ2121を含むとともにコアエッジ2121から本体部2の幅方向の両端部におよそ至る部位が、バックシート23と非接合とされる。
また、吸収性シート部材20の後部吸収コア222の周囲が、開口25およびその周辺部を除いてバックシート23の着用者側の面と接合されることにより、図2および図5に示すように、後部吸収コア222とバックシート23との間(すなわち、吸収性シート部材20の後部吸収コア222に対応する部位とバックシート23との間)に後部ポケット27が形成される。本体部2では、好ましくは、図1に示す後部吸収コア222の周囲のうち開口25から一対の弾性部材29の幅方向の外側までの部位がバックシート23と非接合とされ、本実施の形態では、後部吸収コア222の周囲のうち、開口25近傍のコアエッジ2221を含むとともにコアエッジ2221から本体部2の幅方向の両端部におよそ至る部位が、バックシート23と非接合とされる。吸収性物品1では、前部ポケット26および後部ポケット27は、一対の側部ポケット28と連続している。
図1および図2に示すように、後部吸収コア222は、吸収性シート部材20の幅方向における中央領域に、コアエッジ2221から長手方向におよそ沿って伸びる弱化線群241を有し、弱化線群241は、およそ平行な一対の弱化線241aを含む。また、図1および図5に示すように、後部吸収コア222には、開口25から長手方向に離れた位置において一対の弱化線241aの間にて幅方向におよそ沿って伸びる補助弱化線242が設けられる。図1では、弱化線241aおよび補助弱化線242の輪郭を破線にて示している(図6、図7、並びに、図11ないし図13においても同様)。弱化線241aおよび補助弱化線242は、例えば、エンボス加工や切り込み加工、あるいは、後部吸収コア222を形成する親水性繊維の量を部分的に減らして後部吸収コア222の厚さを薄くすることにより形成され、後部吸収コア222において、その周囲の部位よりも剛性が低くされる。
吸収性シート部材20では、吸収性物品1の着用時に、図1、図2および図5に示すように、後部吸収コア222が弱化線群241および補助弱化線242にて折れ曲がることにより、後部吸収コア222の幅方向の中央領域にバックシート23から離れる方向(すなわち、着用者側)に突出する凸部240が形成される。
吸収性物品1では、着用者から排泄された軟便等の排泄物が、開口25を介してバックシート23へと向かい、バックシート23の中央露出領域235にて受けられる。中央露出領域235にて受けられた排泄物は、後部ポケット27、側部ポケット28および前部ポケット26の内部空間へと移動して収容される。
吸収性物品1では、上述のように、後部吸収コア222の幅方向の中央領域に、着用者に向けて突出する凸部240が開口25から長手方向に沿って設けられており、当該凸部240が着用者の臀部の凹部に密着する。これにより、吸収性物品1の幅方向の中央において、吸収性シート部材20の後部吸収コア222の開口25近傍の部位を着用者に密着させることができ、排泄物が着用者の臀部の凹部等に沿って背側へと広がることが防止される。その結果、排泄物を後部ポケット27、側部ポケット28および前部ポケット26に確実に収容して保持することができ、排泄物が広がって着用者の肌に広範囲に亘って付着することが防止される。
また、凸部240は、吸収性物品1の着用時に後部吸収コア222が弱化線群241および補助弱化線242にて折れ曲がることにより形成され、着用前の状態の吸収性物品1においては凸部240は形成されていないため、着用前の吸収性物品1が嵩高になることが防止される。
このように、吸収性物品1は、後部吸収コア222の開口25近傍の部位が着用者に密着して排泄物を確実に収容することができるため、使い捨ておむつ等の外装物品の内側にて着用者の肌の比較的狭い範囲を覆うとともに容易に交換可能な補助吸収具に特に適している。
吸収性シート部材20では、弱化線群241がおよそ平行な一対の弱化線241aを含むことにより、後部吸収コア222の一対の弱化線241aの間の部位を着用者側へと容易に突出させることができ、凸部240を容易に形成することができる。また、一対の弱化線241aの間に補助弱化線242が設けられることにより、凸部240の形成をより容易とすることができる。
後部吸収コア222では、コアエッジ2221が幅方向の中央に凹状部2222を有することにより、開口25が背側において長手方向に拡大されるため、排泄物を後部ポケット27、側部ポケット28および前部ポケット26にさらに確実に収容することができる。
上述のように、吸収性物品1では、開口25の両側において伸張状態にてコア被覆シート22に接合される一対の弾性部材29が設けられており、弾性部材29が長手方向に収縮することにより、図3に示すように、一対の側部ポケット28のそれぞれにおいて、吸収性シート部材20のコア被覆シート22がバックシート23と共に着用者側へと大きく立ち上がる。また、弾性部材29の収縮により、図2および図5に示すように、後部吸収コア222がバックシート23から離れるように(すなわち、後部ポケット27における後部吸収コア222とバックシート23との厚さ方向の距離が大きくなるように)着用者側へと持ち上げられる。
これにより、開口25近傍における吸収性シート部材20とバックシート23との間の厚さ方向の距離を大きく維持することができるとともに吸収性シート部材20の開口25近傍の部位を着用者により密着させることもできる。その結果、排泄物を後部ポケット27および側部ポケット28により確実に収容することができる。さらに、弾性部材29の収縮により後部吸収コア222が着用者側に凸となるように撓むことにより、凸部240の形成がより容易とされる。
また、後部吸収コア222から前部吸収コア212に亘って設けられる一対の弾性部材29が収縮することにより、図4および図5に示すように、前部吸収コア212がバックシート23から離れるように(すなわち、前部ポケット26における前部吸収コア212とバックシート23との厚さ方向の距離が大きくなるように)着用者側へと持ち上げられる。これにより、開口25近傍における吸収性シート部材20とバックシート23との間の厚さ方向の距離をより大きくすることができるとともに吸収性シート部材20の開口25近傍の部位を着用者にさらに密着させることもできる。その結果、排泄物を前部ポケット26により確実に収容することができる。
吸収性物品1では、一対の弾性部材29が開口25の幅方向における近傍に配置されることにより、一対の側部ポケット28のそれぞれにおいて、吸収性シート部材20のコア被覆シート22がバックシート23と共に着用者側へとより大きく立ち上がる。これにより、開口25近傍における吸収性シート部材20とバックシート23との間の厚さ方向の距離をより大きくすることができるとともに吸収性シート部材20の開口25近傍の部位を着用者により一層密着させることもできる。
吸収性物品1のバックシート23では、撥水性または不透液性の外装シート231の着用者側に親水性シート232が積層されることにより、バックシート23の中央露出領域235にて受けた排泄物の水分をバックシート23上にて長手方向に迅速に拡散させ、後部ポケット27および前部ポケット26の内部空間へと容易に導くことができる。また、外装シート231の着用者側に吸収シート233(の高吸収性樹脂層)が設けられることにより、排泄物の水分をバックシート23上にて固定することができるため、着用者の肌への排泄物の付着がさらに抑制される。
吸収性物品1では、本体部2の幅方向の両側に一対の側壁部34が形成されることにより、後部ポケット27、側部ポケット28および前部ポケット26に収容されなかった排泄物が、着用者の脚周りから漏出することを防止することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る吸収性物品について説明する。図6は、第2の実施の形態に係る吸収性物品1aを広げた状態で示す平面図である。図6に示すように、吸収性物品1aでは、後部吸収コア222に図1に示す弱化線241aとは形状が異なるおよそ平行な一対の弱化線241bが、後部吸収コア222のコアエッジ2221から長手方向におよそ沿って伸びる弱化線群241として設けられる。図6に示す一対の弱化線241bの間の幅方向の距離は、開口25から長手方向に離れるに従って漸次減少する。後部吸収コア222では、また、図1に示す補助弱化線242とは形状が異なる補助弱化線242aにより、一対の弱化線241aの開口25とは反対側の端部が接続される。その他の構成は、図1ないし図5に示す吸収性物品1と同様であり、以下の説明において対応する構成に同符号を付す。
吸収性物品1aでは、第1の実施の形態と同様に、着用時に後部吸収コア222が弱化線群241(すなわち、一対の弱化線241b)および補助弱化線242aにて折れ曲がることにより、後部吸収コア222の幅方向の中央領域にバックシート23から離れる方向(すなわち、着用者側)に突出する凸部240aが形成される。そして、凸部240aが着用者の臀部の凹部に密着することにより、吸収性物品1aの幅方向の中央において、吸収性シート部材20の後部吸収コア222の開口25近傍の部位を着用者に密着させることができ、排泄物が着用者の臀部の凹部等に沿って背側へと広がることが防止される。その結果、排泄物を後部ポケット27、側部ポケット28および前部ポケット26に確実に収容して保持することができ、排泄物が広がって着用者の肌に広範囲に亘って付着することが防止される。
また、凸部240aは、吸収性物品1aの着用時に後部吸収コア222が弱化線群241および補助弱化線242aにて折れ曲がることにより形成され、着用前の状態の吸収性物品1aにおいては凸部240aは形成されていないため、着用前の吸収性物品1aが嵩高になることが防止される。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る吸収性物品について説明する。図7は、第3の実施の形態に係る吸収性物品1bを広げた状態で示す平面図である。図7に示すように、吸収性物品1bは、図1に示す吸収性物品1の吸収性シート部材20およびサイドシート3とは形状が異なる吸収性シート部材20aおよびサイドシート3aを備える。その他の構成は、図1ないし図5に示す吸収性物品1と同様であり、以下の説明において対応する構成に同符号を付す。
図8および図9はそれぞれ、吸収性物品1bを、図7中に示す前方部201のE−Eの位置、および、中間部202のF−Fの位置にて、吸収性物品1bの長手方向に垂直な面で切断した断面図であり、図10は、吸収性物品1bを図1中に示すG−Gの位置にて吸収性物品1bの幅方向に垂直な面で切断した断面図である。なお、吸収性物品1bでは、後方部203の構造は前方部201の構造とほぼ同様であり、後方部203の長手方向に垂直な断面図は図8と同様である。
図7に示すように、吸収性シート部材20aでは、長手方向の中央よりも後側(すなわち、図7中の下側)に開口25が形成されており、開口25の幅は、吸収性物品1bの幅よりも小さくされる。吸収性シート部材20aでは、長手方向において前部吸収コア212が後部吸収コア222よりも長く、本実施の形態では、前部吸収コア212の長さは後部吸収コア222の長さのおよそ2倍以上となっている。
前部吸収コア212の開口25側のコアエッジ2121、および、開口25の前部吸収コア212側の前部エッジ252は長手方向に関して凹状となっており、後部吸収コア222の開口25側のコアエッジ2221、および、開口25の後部吸収コア222側の後部エッジ253も長手方向に関して凹状となっている。
図7および図8に示すように、前部吸収コア212は、吸収性シート部材20aの幅方向における中央領域に、開口25近傍に位置するコアエッジ2121(図7のみに図示)から長手方向におよそ沿って伸びる弱化線群243を有し、本実施の形態では、弱化線群243は、前部吸収コア212においてコアエッジ2121から長手方向に伸びるスリットである1つの弱化線243aにより構成される。また、図7に示すように、後部吸収コア222も、前部吸収コア212と同様に、吸収性シート部材20aの幅方向における中央領域に、開口25近傍に位置するコアエッジ2221から長手方向におよそ沿って伸びる弱化線群244を有し、本実施の形態では、弱化線群244は、後部吸収コア222においてコアエッジ2221から長手方向に伸びるスリットである1つの弱化線244aにより構成される。弱化線243aおよび弱化線244aはそれぞれ、長手方向において前部吸収コア212および後部吸収コア222の長さの半分よりも長い。
なお、平面視において前部吸収コア212のコアエッジ2121と開口25の前部エッジ252とが一致している場合には、弱化線群243は、前部吸収コア212の開口25に接するコアエッジ2121から長手方向におよそ沿って伸び、平面視において後部吸収コア222のコアエッジ2221と開口25の後部エッジ253とが一致している場合には、弱化線群244は、後部吸収コア222の開口25に接するコアエッジ2221から長手方向におよそ沿って伸びることとなる。
図7ないし図9に示す一対のサイドシート3aはそれぞれ、1枚のシート部材を2つ折りにして2層構造とした帯状部材の当該2層の間に、長手方向に伸びる弾性部材を伸張状態にて接合することにより形成される。各サイドシート3aは、コア被覆シート22およびバックシート23に接合される帯状の部位である接合部33、接合部33の幅方向における内側エッジ331から少なくとも一部が起立する側壁部34、側壁部34の着用者側の端部に長手方向に接合される(すなわち、長手方向を向いて配置されるとともに接合される)弾性部材32、および、接合部33の内側エッジ331に長手方向に接合される弾性部材35を備える。
以下の説明では、図7ないし図9に示す吸収性シート部材20aに設けられる弾性部材29、および、これらの弾性部材32,35を区別するために、それぞれ「第1弾性部材29」、「第2弾性部材32」および「第3弾性部材35」という。第2弾性部材32および第3弾性部材35としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状または帯状の天然ゴム等が用いられる。本実施の形態では、第2弾性部材32は2本のポリウレタン糸を有し、第3弾性部材35は1本のポリウレタン糸を有する。
図8および図9に示すように、コア被覆シート22の着用者側に接合された接合部33は、コア被覆シート22の幅方向の外側において、バックシート23の吸収性シート部材20aの側端部を覆う部位を覆い、さらに、バックシート23の着用者とは反対側の側端部まで設けられてバックシート23にもホットメルト接着剤等により接合される。このように、本体部2の側部が撥水性または不透液性のサイドシート3aにより覆われることにより、万一、本体部2の側部において吸収性シート部材20aとバックシート23との接合不良が存在しても、前部ポケット26、側部ポケット28および後部ポケット27の内部空間に収容された排泄物が、接合不良箇所から外部にしみ出すことを確実に防止することができる。また、上述のように、サイドシート3aが2層構造とされるため、排泄物の外部へのしみ出しをより確実に防止することができる。
図7および図9に示すように、接合部33の内側エッジ331(すなわち、接合部33と側壁部34との境界)は、吸収性シート部材20aの開口25の側方エッジ251よりも幅方向の内側に位置し、開口25の側方エッジ251近傍の部位は接合部33により覆われる。これにより、接合部33の内側エッジ331に接合される第3弾性部材35は、開口25を跨いで長手方向に接合されることとなる。
図11は、図7と同様に、吸収性物品1bを広げた状態にて示す平面図であり、図11では、各サイドシート3aの接合部33のうち、ホットメルト接着剤等を介して吸収性シート部材20aに実際に接合される部位に平行斜線を付す。図11に示すように、接合部33のコア被覆シート22上に直接接合される部位のうち、開口25の前部エッジ252から前方に(すなわち、長手方向において開口25から離れる方向に)所定の距離(例えば、約2cm)内の部位、および、開口25の後部エッジ253から後方に所定の距離(例えば、約2cm)内の部位は、吸収性シート部材20aのコア被覆シート22と非接合とされる。換言すれば、各サイドシート3aの接合部33は、前部吸収コア212上の開口25の前部エッジ252近傍においてコア被覆シート22と非接合とされ、後部吸収コア222上の開口25の近傍においてコア被覆シート22と非接合とされる。
各サイドシート3aは、図8および図9に示すように、接合部33の内側エッジ331から着用者側かつ幅方向の外側へと折り返されており、折り返された部位である側壁部34の長手方向の両端部は、接合部33上にホットメルト接着剤等により固定される。吸収性物品1bでは、側壁部34に伸張状態にて接合された第2弾性部材32が収縮することにより、側壁部34の長手方向の両端部(すなわち、接合部33上に固定された部位)の間の部位が、接合部33の内側エッジ331から着用者側かつ幅方向の外側に向かって起立し、吸収性物品1bの着用時に着用者の足の付け根近傍に当接する立体ギャザーが形成される。
吸収性シート部材20aでは、上述のように、前部吸収コア212の幅方向における中央領域にコアエッジ2121から長手方向におよそ沿って伸びる弱化線群243が形成され、後部吸収コア222の幅方向における中央領域にコアエッジ2221から長手方向におよそ沿って伸びる弱化線群244が形成される。そして、前部吸収コア212は、吸収性物品1bの着用時に弱化線群243にて折れ曲がり、これにより、図8に示すように、前部吸収コア212の中央領域にバックシート23から離れる方向に突出する凸部240bが形成される。また、後部吸収コア222も、吸収性物品1bの着用時に弱化線群244にて折れ曲がり、これにより、後部吸収コア222の中央領域にバックシート23から離れる方向に突出する凸部が形成される。
その結果、吸収性シート部材20の開口25近傍の部位を着用者に密着させ、排泄物を前部ポケット26、側部ポケット28および後部ポケット27に確実に収容して保持することができ、排泄物が広がって着用者の肌に広範囲に亘って付着することが防止される。このように、吸収性物品1bは、排泄物が広い範囲に広がってしまうことを防止することができるため、上述の吸収性物品1,1aと同様に、使い捨ておむつ等の外装物品の内側にて着用者の肌の比較的狭い範囲を覆うとともに容易に交換可能な補助吸収具に特に適している。
吸収性シート部材20aでは、弱化線群243が、長手方向に伸びるスリットである弱化線243aとされることにより、弱化線群243を容易に形成することができる。また、弱化線群244が、長手方向に伸びるスリットである弱化線244aとされることにより、弱化線群244を容易に形成することができる。なお、吸収性物品1bでは、弱化線群243,244はそれぞれ、1本の弱化線243a,244aのみとされるが、上記弱化線群はそれぞれ、長手方向に伸びるスリットである弱化線を含んでいれば、複数の弱化線とされてもよい。これにより、弱化線群を容易に形成することができる。
上述のように、吸収性シート部材20aでは、弱化線243aが長手方向において前部吸収コア212の長さの半分よりも長くされることにより、前部吸収コア212の中央領域に凸部240bがより容易に形成される。また、弱化線244aが長手方向において後部吸収コア222の長さの半分よりも長くされることにより、後部吸収コア222の中央領域に凸部がより容易に形成される。その結果、前部吸収コア212および後部吸収コア222の開口近傍の部位(すなわち、吸収性シート部材20aの開口25近傍の部位)を着用者にさらに密着させることができる。
吸収性シート部材20aでは、開口25の両側(すなわち、幅方向の外側)において伸張状態にてコア被覆シート22に接合される一対の第1弾性部材29が設けられており、第1弾性部材29が長手方向に収縮することにより、図9に示すように、一対の側部ポケット28のそれぞれにおいて、吸収性シート部材20のコア被覆シート22がバックシート23と共に着用者側へと大きく立ち上がる。これにより、側部ポケット28の高さを大きくすることができる。
また、第1弾性部材29の収縮により、前部吸収コア212および後部吸収コア222が互いに他方に向かって引き寄せられ、図8および図10に示すように、前部吸収コア212および後部吸収コア222がバックシート23から離れるように着用者側へと持ち上げられる。これにより、開口25近傍における吸収性シート部材20aとバックシート23との間の厚さ方向の距離を大きくすることができるとともに吸収性シート部材20aの開口25近傍の部位を着用者により密着させることもできる。その結果、排泄物を前部ポケット26、側部ポケット28および後部ポケット27により確実に収容して保持することができ、排泄物が広がって着用者の肌に広範囲に亘って付着することが防止される。
吸収性物品1bでは、着用者側に向かって起立する一対の側壁部34が設けられることにより、開口25を介して前部ポケット26、側部ポケット28および後部ポケット27に収容されずに開口25の周囲に排出される尿等の排泄物が、吸収性物品1bの側方から外部に漏出すること(いわゆる、横漏れ)を防止することができる。また、各側壁部34が、接合部33の内側エッジ331から幅方向の外側に向かって起立することにより、側壁部34の形状安定性が向上して側壁部34が着用者の肌に密着しやすくなるため、排泄物の横漏れをより確実に防止することができる。
上述の吸収性物品1bでは、一対のサイドシート3aのそれぞれにおいて、接合部33の内側エッジ331に開口25を跨いで伸張状態にて接合された第3弾性部材35が収縮することにより、前部吸収コア212および後部吸収コア222が互いに他方に向かって引き寄せられる。このため、前部吸収コア212および後部吸収コア222がバックシート23から離れるように(すなわち、前部ポケット26における前部吸収コア212とバックシート23との厚さ方向の距離、および、後部ポケット27における後部吸収コア222とバックシート23との厚さ方向の距離が大きくなるように)着用者側へと持ち上げられる。
これにより、開口25近傍における吸収性シート部材20aとバックシート23との間の厚さ方向の距離を大きく維持することができるとともに吸収性シート部材20aの開口25近傍の部位を着用者に密着させることもできる。その結果、排泄物を前部ポケット26、側部ポケット28および後部ポケット27に確実に収容して保持することができ、排泄物が広がって着用者の肌に広範囲に亘って付着することが防止される。
上述のように、吸収性物品1bでは、各サイドシート3aの接合部33が、前部吸収コア212上の開口25の前部エッジ252近傍においてコア被覆シート22と非接合とされ、後部吸収コア222上の開口25の後部エッジ253近傍においてコア被覆シート22と非接合とされる。これにより、開口25近傍において前部吸収コア212および後部吸収コア222がサイドシート3aから独立して変形可能とされ、第3弾性部材35および第1弾性部材29の収縮により前部吸収コア212および後部吸収コア222がバックシート23から離れる方向に凸状に変形しやすくなる。その結果、開口25近傍における吸収性シート部材20aとバックシート23との間の厚さ方向の距離をさらに大きくすることができるとともに吸収性シート部材20aの開口25近傍の部位を着用者にさらに密着させることもできる。
吸収性物品1bでは、各サイドシート3aの第3弾性部材35は、接合部33と側壁部34との境界である接合部33の内側エッジ331上に接合されるが、第3弾性部材35は、接合部33の開口25の側方エッジ251よりも幅方向の内側、または、側壁部34の接合部33近傍(すなわち、内側エッジ331近傍)に接合されていればよい。このように接合された第3弾性部材35が収縮することにより、上記と同様に、前部吸収コア212および後部吸収コア222が互いに他方に向かって引き寄せられ、前部吸収コア212および後部吸収コア222がバックシート23から離れるように着用者側へと持ち上げられる。その結果、開口25近傍における吸収性シート部材20aとバックシート23との間の厚さ方向の距離をより大きくすることができるとともに吸収性シート部材20aの開口25近傍の部位を着用者に密着させることもできる。
吸収性物品1bでは、前部吸収コア212および後部吸収コア222をバックシート23からより大きく離れるように着用者側へと持ち上げるためには、第3弾性部材35が、接合部33または側壁部34において、接合部33の内側エッジ331近傍に接合されることが好ましい。このように、前部吸収コア212および後部吸収コア222のバックシート23に固定されている部位(すなわち、両吸収コアの側方エッジ)から幅方向に離れた位置にて両吸収コアを長手方向に互いに引き寄せることにより、開口25近傍における吸収性シート部材20aとバックシート23との間の厚さ方向の距離をより大きくし、吸収性シート部材20aの開口25近傍の部位を着用者により密着させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
第1の実施の形態に係る吸収性物品1では、後部吸収コア222に設けられる弱化線の形状は、必ずしも上記実施の形態にて示す形状には限定されず、例えば、図12に示す吸収性物品1cのように、一対の弱化線241cが弱化線群241として後部吸収コア222に設けられてもよい。吸収性物品1cでは、およそ平行な一対の弱化線241cの間の幅方向の距離が、開口25から離れるに従って漸次減少しており、一対の弱化線241cの開口25とは反対側の端部は接続されている。吸収性物品1cの着用時には、後部吸収コア222の一対の弱化線241cおよびコアエッジ2221に囲まれる部位が着用者側に突出する凸部240cとなる。また、図13に示す吸収性物品1dのように、幅方向の中央にて長手方向に伸びる1本の弱化線241dが弱化線群241として後部吸収コア222に設けられてもよい。吸収性物品1dの着用時には、後部吸収コア222の弱化線241d近傍の部位が着用者側に突出する凸部240dとなる。
第1の実施の形態に係る吸収性物品1では、弱化線群241が後部吸収コア222に設けられ、前部吸収コア212には弱化線群は設けられていないが、弱化線群は、前部吸収コア212のみに設けられてもよい。この場合、吸収性物品1の着用時に、前部吸収コア212の幅方向の中央領域に凸部が形成され、吸収性シート部材20の前部吸収コア212の開口25近傍の部位が着用者に密着する。また、吸収性物品1では、前部吸収コア212の開口25近傍または開口25に接するコアエッジ2121に、幅方向の中央にて両側の部位よりも長手方向に大きく凹状となる(好ましくは、略U字状または略V字状となる)凹状部が設けられてもよい。
吸収性物品では、排泄物が収容されるポケットの容積を大きくして排泄物が着用者の肌に広範囲に亘って付着することをより確実に防止するためには、吸収性シート部材とバックシート23との間に前部ポケット26および後部ポケット27の双方が設けられることが好ましい。また、前部ポケット26および後部ポケット27を形成する前部吸収コア212および後部吸収コア222の双方に、幅方向の中央領域においてコアエッジから長手方向におよそ沿って伸びる弱化線群が設けられることが好ましく、これにより、吸収性シート部材の開口25近傍の部位を着用者により密着させることが可能とされる。
ただし、前部吸収コア212および後部吸収コア222のうち一方の吸収コアとバックシート23との間にポケットが形成され、他方の吸収コアとバックシート23との間にはポケットが形成されない場合(この場合、吸収性シート部材の上記他方の吸収コアに対応する部位が、およそ全面に亘ってバックシート23に接合される。)であっても、当該一方の吸収コアの幅方向の中央領域に上述の弱化線群が設けられ、吸収性物品の着用時に一方の吸収コアが弱化線群にて折れ曲がってバックシートから離れる方向に突出する凸部が形成されることにより、吸収性シート部材の開口25近傍の部位を着用者に密着させることができる。その結果、排泄物が着用者の肌に広範囲に亘って付着することが防止される。
このように、一方の吸収コアとバックシート23との間にポケットが形成され、他方の吸収コアとバックシート23との間にはポケットが形成されない場合、前部吸収コア212が上記一方の吸収コアとされて前部ポケット26が形成されることにより、ベッド等で仰向けに寝ている状態の着用者からの排泄物を、前部ポケット26に確実に収容することができ、排泄物が着用者の肌に広範囲に亘って付着することを防止することができる。さらに、長手方向において前部吸収コア212が後部吸収コア222よりも長くされることにより、前部ポケット26の容積を増大させ、ベッド等で仰向けに寝ている状態の着用者からの排泄物をより確実に収容することができる。また、後部吸収コア222が上記一方の吸収コアとされて後部ポケット27が形成される場合には、着用者の背側に向かう排泄物を後部ポケット27に確実に収容することができる。
(第1)弾性部材29は、開口25近傍における吸収性シート部材とバックシート23との間の厚さ方向の距離を大きくし、吸収性シート部材の開口25近傍の部位を着用者に密着させるという観点からは、前部吸収コア212に重なる位置から後部吸収コア222に重なる位置まで設けられることが好ましいが、必ずしも、前部吸収コア212に重なる位置から後部吸収コア222に重なる位置まで設けられる必要はない。例えば、吸収性物品において前部ポケット26および後部ポケット27が設けられる場合、(第1)弾性部材29は、少なくとも開口25の側方エッジ251(図7ないし図9参照)よりも幅方向の外側の位置から前部吸収コア212および後部吸収コア222のうち一方の吸収コアに重なる位置まで設けられていればよい。また、前部吸収コア212および後部吸収コア222のうち一方の吸収コアとバックシート23との間にポケットが形成され、他方の吸収コアとバックシート23との間にはポケットが形成されない場合、(第1)弾性部材29は、開口25の側方エッジ251よりも幅方向の外側の位置から当該一方の吸収コアに重なる位置まで設けられる。(第1)弾性部材29は、コア被覆シート22に接合されていればよく、例えば、前部吸収コア212および後部吸収コア222の上側(着用者側)にて両吸収コアとコア被覆シート22の第1被覆シート2201との間に接合されてもよい。
吸収性シート部材では、コア被覆シート22は1枚のシート部材とされてもよく、この場合、当該シート部材の前部吸収コア212および後部吸収コア222の着用者側を覆う部位が第1被覆シート2201に相当し、前部吸収コア212および後部吸収コア222のバックシート23側を覆う部位が第2被覆シート2202に相当する。また、コア被覆シート22は、少なくとも前部吸収コア212および後部吸収コア222の着用者側を覆っていればよい。
バックシート23は、少なくとも撥水性または不透液性の外装シート231を備えていればよく、親水性シート232および吸収シート233のいずれか一方または両方が省略されてもよい。
上述の吸収性物品の構造は、外装物品の内側に取り付けられる補助吸収具以外にも、例えば、上端に胴部開口を有し、下部に一対の脚部開口を有するパンツタイプの使い捨ておむつや、着用者の腹側に当接する部位と背側に当接する部位とを腰回りで止着して着用するオープンタイプの使い捨ておむつに適用されてよい。
本発明の第1実施の形態に係る吸収性物品の平面図である。 吸収性物品の断面図である。 吸収性物品の断面図である。 吸収性物品の断面図である。 吸収性物品の断面図である。 本発明の第2実施の形態に係る吸収性物品の平面図である。 本発明の第3実施の形態に係る吸収性物品の平面図である。 吸収性物品の断面図である。 吸収性物品の断面図である。 吸収性物品の断面図である。 吸収性物品の平面図である。 吸収性物品の他の例を示す平面図である。 吸収性物品の他の例を示す平面図である。
符号の説明
1,1a〜1d 吸収性物品
20,20a 吸収性シート部材
22 コア被覆シート
23 バックシート
25 開口
26 前部ポケット
27 後部ポケット
29 (第1)弾性部材
34 側壁部
212 前部吸収コア
222 後部吸収コア
231 外装シート
232 親水性シート
233 吸収シート
240,240a〜240d 凸部
241,243,244 弱化線群
241a〜241d,243a,244a 弱化線
242,242a 補助弱化線
2121,2221 コアエッジ
2222 凹状部

Claims (15)

  1. 着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、
    バックシートと、
    前記バックシート上に重ねられて前記バックシートに接合され、着用者の股間部に対向する開口を有する吸収性シート部材と、
    を備え、
    前記吸収性シート部材が、
    前記着用者の腹側に配置される前部吸収コアと、
    前記着用者の背側に配置される後部吸収コアと、
    前記前部吸収コアおよび前記後部吸収コアを被覆するとともに前記前部吸収コアと前記後部吸収コアとの間に前記開口が形成された透液性のコア被覆シートと、
    を備え、
    前記吸収性シート部材の前記前部吸収コアおよび前記後部吸収コアのうち一方の吸収コアの周囲が、前記開口およびその周辺部を除いて前記バックシートと接合されることにより、前記一方の吸収コアと前記バックシートとの間にポケットが形成され、
    前記一方の吸収コアが、前記吸収性シート部材の長手方向に垂直な幅方向における中央領域に、前記開口近傍または前記開口に接するコアエッジから前記長手方向におよそ沿って伸びる弱化線群を有し、着用時に前記一方の吸収コアが前記弱化線群にて折れ曲がることにより、前記一方の吸収コアの前記中央領域に前記バックシートから離れる方向に突出する凸部が形成されることを特徴とする吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記長手方向において前記前部吸収コアが前記後部吸収コアよりも長く、
    前記一方の吸収コアが前記前部吸収コアであることを特徴とする吸収性物品。
  3. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記一方の吸収コアが前記後部吸収コアであることを特徴とする吸収性物品。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記弱化線群が、前記一方の吸収コアにおいて長手方向に伸びるスリットである弱化線を含むことを特徴とする吸収性物品。
  5. 請求項4に記載の吸収性物品であって、
    前記長手方向において、前記弱化線が前記一方の吸収コアの長さの半分よりも長いことを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項1ないし3のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記弱化線群が、およそ平行な一対の弱化線を含むことを特徴とする吸収性物品。
  7. 請求項6に記載の吸収性物品であって、
    前記開口から離れた位置において前記一対の弱化線の間にて前記幅方向におよそ沿って伸びる補助弱化線が前記一方の吸収コアに設けられることを特徴とする吸収性物品。
  8. 請求項6または7に記載の吸収性物品であって、
    前記一対の弱化線の間の前記幅方向の距離が、前記開口から離れるに従って漸次減少することを特徴とする吸収性物品。
  9. 請求項1ないし8のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記一方の吸収コアの前記開口近傍または前記開口に接する前記コアエッジが、前記幅方向の中央にて前記長手方向に凹状となる凹状部を有することを特徴とする吸収性物品。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記吸収性シート部材が、前記幅方向の両側にて前記長手方向に伸びるとともに前記コア被覆シートに接合される一対の弾性部材をさらに備え、
    前記一対の弾性部材が、少なくとも前記開口の前記幅方向の外側から前記一方の吸収コアに重なる位置まで設けられ、収縮することにより前記一方の吸収コアを他方の吸収コアに向かって引き寄せることを特徴とする吸収性物品。
  11. 請求項1ないし10のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記バックシートが、
    撥水性または不透液性の外装シートと、
    前記外装シートの上に積層された親水性シートと、
    を備えることを特徴とする吸収性物品。
  12. 請求項1ないし10のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記バックシートが、
    撥水性または不透液性の外装シートと、
    前記外装シートの上に設けられた高吸収性樹脂層と、
    を備えることを特徴とする吸収性物品。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記吸収性シート部材の前記幅方向の両側において前記長手方向のほぼ全長に亘って設けられた一対の側壁部をさらに備えることを特徴とする吸収性物品。
  14. 請求項1ないし13のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記吸収性シート部材の前記前部吸収コアおよび前記後部吸収コアのうち他方の吸収コアの周囲が、前記開口およびその周辺部を除いて前記バックシートと接合されることにより、前記他方の吸収コアと前記バックシートとの間にもう1つのポケットが形成され、
    前記他方の吸収コアが、前記吸収性シート部材の前記幅方向における前記中央領域に、前記開口近傍または前記開口に接するコアエッジから前記長手方向におよそ沿って伸びる弱化線群を有し、着用時に前記他方の吸収コアが前記弱化線群にて折れ曲がることにより、前記他方の吸収コアの前記中央領域に前記バックシートから離れる方向に突出する凸部が形成されることを特徴とする吸収性物品。
  15. 請求項1ないし14のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    着用者が着用する外装物品の内側に取り付けられる補助吸収具であることを特徴とする吸収性物品。
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