JP2008108291A - ディスク・ドライブ装置及びそのヘッド退避方法 - Google Patents

ディスク・ドライブ装置及びそのヘッド退避方法 Download PDF

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Abstract

【課題】落下状態に応じてヘッドを退避位置に退避させるディスク・ドライブ装置において、落下誤判定によるパフォーマンスの低下を抑制すると共に、ヘッド・ディスク衝突による破損の発生を抑制する。
【解決手段】本発明の一実施形態のHDD1において、落下判定部223が落下と判定し、アンロード制御部222がアンロード処理を開始する前の所定タイミングで、サーボ制御部221がヘッド・スライダ12をランプ15側のシリンダにシークさせる。これにより、落下判定部223が落下と判定した後、ヘッド・スライダ12を退避位置へ退避させるまでの時間を短縮する。また、安全性のために落下判定条件を緩めることによる誤判定の増加を避けることができる。また、落下と判定されなかった場合には、ヘッド・スライダ12をシーク前の初期位置に戻す時間を短縮することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ディスク・ドライブ装置及びそのヘッド退避方法に関し、特に、ディスク・ドライブ装置の落下状態に応じたヘッドの退避手法に関する。
ハードディスク・ドライブ(HDD)を搭載した携帯可能な電子機器においては、電子機器を誤って地面等に落下させた際の衝撃から電子機器を保護することが重要な課題である。HDDは、回転する磁気ディスク上を浮上するヘッド・スライダによって、磁気ディスク装置に対するデータの書き込み及び読み出しを行う。このため、HDDの動作中に落下による衝撃が発生すると、ヘッド・スライダと磁気ディスクが衝突することによって磁気ディスクあるいはヘッド・スライダ上のヘッド素子部を破損するおそれがある。
上述のようなHDDの破損を防止する保護機構として、HDD又はこれを搭載した電子機器が落下状態にあることを検出し、ヘッド・スライダを退避位置に退避させるものが知られている。あるいは、HDDに加えられた衝撃量を検出し、検出された衝撃量が臨界値を超える場合にヘッド・スライダを退避させる技術が、例えば特許文献1に開示されている。さらに、特許文献1は、ヘッド・スライダの位置に応じてヘッド・スライダの退避位置を内周側と外周側とで変更する技術を開示する。
具体的には、特許文献1において、HDDは、印加される衝撃量を検出し、検出された衝撃量が臨界値を超えているか否かを判断する。さらに、検出された衝撃量が臨界値を超える場合にヘッド・スライダ上のヘッド素子部が位置したシリンダの位置情報を読み込み、実行中である命令を停止させる。HDDは、読み込まれたシリンダ番号が基準シリンダ番号を超えているか否かを判断し、読み込まれたシリンダ番号が上記基準シリンダ番号を超える場合にはヘッド・スライダをディスクの最内周方向に移動させ、そうではない場合にはヘッド・スライダをディスクの最外周方向に移動させる。
特開2005−235382号公報
落下による衝撃から磁気ディスクあるいはヘッド素子部を保護するためには、落下による衝撃が発生する前にヘッド・スライダを速やかに退避位置に退避させることが好ましい。このため、落下判定後にヘッド・スライダを退避位置まで退避する時間を短縮することが重要である。
上記の特許文献1は、ヘッド・スライダの現在位置に従って退避させる位置を変更することで、退避する時間の短縮を図っている。しかし、上記特許文献1の技術は衝撃を受けてから退避を開始するため、退避が間に合わないことが考えられる。また、退避時間はヘッド・スライダの初期位置に依存するため、その退避時間の短縮には限界がある。さらに、磁気ディスク上の外周端部及び内周端部の双方に退避位置を形成する必要があることから、ディスクの記憶容量を減少させる。
ここで、落下による衝撃から磁気ディスク及びヘッド素子部を保護することを優先するため、落下の判定基準を緩めることが考えられる。しかし、落下判定基準を緩めすぎると、実際には落下していないにもかかわらず落下と判定する誤判定が多発するという問題がある。ヘッド・スライダが退避位置にある間は磁気ディスクに対するアクセスが出来ないため、また、退避位置から退避前の初期位置までの移動には多くの時間を必要とするため、誤判定が増えるとHDDのパフォーマンスが大きく低下する。これは、ロード・アンロード方式のHDDにおいて特に顕著となる。従って、HDDにおける落下誤判定を抑制することが要求される。
本発明の一態様に係るディスク・ドライブ装置は、ディスクのデータ領域にアクセスするヘッドと、前記ヘッドを支持しそのヘッドを移動する移動機構と、コントローラとを有する。前記コントローラは、加速度を検出する検出器の検出結果が第1の基準に達したことに応じて、前記移動機構を制御して前記ヘッドを前記データ領域外にある退避位置へ移動する。前記コントローラは、さらに、前記検出器の検出結果が前記第1の基準に達する前の第2の基準に達したことに応じて、前記移動機構を制御して前記ヘッドの現在位置よりも前記退避位置に近い半径位置をターゲットとして前記ヘッドのシークを行う。ヘッドを退避位置へ退避する前に、予めシークにより退避位置近くに移動しておくことで、第1基準に達してからの退避位置への移動時間を短縮することができる。
好ましい一例において、前記コントローラは、前記シークを開始するときの前記ヘッドの位置に従って、前記第2基準を変化させる。これによって、退避前のシークによるパフォーマンス低下を抑制することができる。
好ましい例において、前記コントローラは、前記第1基準及び第2基準を外部からのコマンドに従って変更する。あるいは、前記コントローラは、前記第1基準を外部からのコマンドに従って変更し、さらに、前記第1基準に従って前記第2基準を変化させる。これによって、ユーザの使用状況に応じた制御を行うことができる。前記検出結果が前記第1の基準の達しなかった場合、前記ヘッドを前記退避位置に移動することなく前記シーク前の処理に復帰する。これによって、復帰処理時間が大きく短縮される。
好ましい例において、前記コントローラは、前記シークにおいてエラーが発生した場合に、前記検出器の検出結果が前記第1基準を越える前に、前記退避位置への前記ヘッドの移動を開始する。これによって、シーク・エラーに対応することで退避が遅れ、ヘッド・ディスク衝突による破損が生じることを防ぐことができる。例えば、前記コントローラは、前記エラーに対するエラー回復処理の途中において前記検出器の検出結果が前記第1基準に達した場合、そのエラー回復処理を中止して前記退避位置への前記ヘッドの移動を開始する。これによって、退避遅延時間を抑制することができる。あるいは、前記コントローラは、前記エラーの発生に応答して、前記退避位置への前記ヘッドの移動を開始する。これよって、より確実に退避遅延を防ぐことができる。
本発明の他の態様は、ディスク・ドライブ装置においてヘッドを退避させる方法である。この方法は、加速度を検出する検出器の検出結果を取得し、前記検出結果が第1の基準に達したことに応じて落下状態にあると判定する。その後、前記落下状態にあると判定したことに応答して、前記ヘッドをディスクのデータ領域外にある退避位置へ移動する。さらに、本方法は、前記検出結果が前記第1の基準に達する前の第2の基準に達したことに応じて、前記ヘッドの現在位置よりも前記退避位置に近い半径位置をターゲットとして前記ヘッドのシークを行う。ヘッドを退避位置へ退避する前に、予めシークにより退避位置近くへ移動しておくことで、第1基準に達してからの退避位置への移動時間を短縮することができる。上記方法において、前記検出結果が前記第1の基準の達しなかった場合、前記ヘッドを前記退避位置に移動することなく前記シーク前の処理に復帰する。これによって、復帰処理時間が大きく短縮される。
前記シークにおいてエラーが発生した場合に、前記検出器の検出結果が前記第1基準を越える前に、前記退避位置への前記ヘッドの移動を開始することが好ましい。例えば、前記エラーに対するエラー回復処理の途中において前記検出器の検出結果が前記第1基準に達した場合、そのエラー回復処理を中止して前記退避位置への前記ヘッドの移動を開始する。あるいは、前記エラーの発生に応答して、前記退避位置への前記ヘッドの移動を開始する。
本発明により、落下状態に応じてヘッドを退避位置に退避させるディスク・ドライブ装置において、落下誤判定によるパフォーマンスの低下を抑制すると共に、ヘッド・ディスク衝突による破損の発生を抑制することができる。
以下では、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図面において、同一要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略する。なお、以下に説明する実施の形態は、ディスク・ドライブ装置の一例であるハードディスク・ドライブ(HDD)に対して本発明を適用したものである。
本実施形態のHDDは、落下判定に応じたヘッド・スライダの退避処理にその特徴を有している。本形態のHDDは、落下していると判定するとヘッド・スライダを退避位置へ退避させる。さらに、落下との判定の前に、所定のタイミングにおいて、ヘッド・スライダが、退避位置側のターゲット・シリンダにシークを行い、退避準備を行う。これによって、落下との判定の後、ヘッド・スライダが迅速に退避位置に退避することができる。また、落下と判定されなかった場合には、退避位置にあるよりも迅速に初期位置にヘッド・スライダを戻すことができるため、パフォーマンスの向上につながる。
本形態のHDDの特徴についての理解を容易とするため、まず、本形態のHDDの全体構成を説明する。本実施の形態にかかるHDD1の全体構成を図1に示す。図1において、HDD1は、データを記憶するディスクの一例としての磁気ディスク10を備えている。磁気ディスク10は、磁性層が磁化されることによってデータを記録する不揮発性メモリである。磁気ディスク10は、SPM11のハブに固定されている。SPM11は所定の角速度で磁気ディスク10を回転する。
ヘッドの一例であるヘッド・スライダ12は、磁気ディスク10上を浮上するスライダと、スライダ上に形成されたヘッド素子部とを有している。ヘッド素子部は、磁気ディスク10への記憶データに応じて電気信号を磁界に変換する記録素子及び/もしくは磁気ディスク10からの磁界を電気信号に変換する再生素子を有している。ヘッド・スライダ12は、キャリッジ13の先端部分に支持されている。より詳細に述べると、キャリッジ23は先端に延出するサスペンション(不図示)を有し、そのサスペンションがヘッド・スライダ12を支持している。
キャリッジ13は、ボイス・コイル・モータ(VCM)14に固定されている。VCM14及びキャリッジ13のアセンブリは、ヘッド移動機構の一例である。VCM14の駆動力によって、キャリッジ13は回動軸18を中心として回動し、ヘッド・スライダ12を磁気ディスク10上で半径方向において移動し、磁気ディスク10の任意のシリンダ上に移動する。
本実施の形態のHDD1は、ランプ・ロード方式を採用している。従って、磁気ディスク10の回転を停止して非動作状態に移行する場合等には、キャリッジ13は、磁気ディスク10の記録面上からヘッド・スライダ12をランプ15に退避させる。退避したヘッド・スライダ12は、磁気ディスク10の外周端近傍に配置されたランプ15に乗り上げた状態で静止する。この停止位置が、ヘッド・スライダ12の退避位置となる。
具体的には、キャリッジ13の一部を構成し、ヘッド・スライダ12を支持するサスペンションの先端に形成されたタブ(不図示)が、ランプ15のパーキング面に乗り上げた状態で静止する。以下では、ランプ・ロード方式のHDDにおいて、ヘッド・スライダ12を磁気ディスク10からランプ15に退避させる動作をアンロードと呼び、ヘッド・スライダ12をランプ15から磁気ディスク10面上に移動させることをロードと呼ぶ。
ヘッド・アンプ16は、ヘッド・スライダ12上のヘッド素子部が磁気ディスク10から読み出した再生信号を増幅して後述するRWチャネル21に出力するリード・アンプと、RWチャネル12から入力された書き込み信号を磁気ディスク10に記録するために増幅するライト・ドライバを備えている。RWチャネル21は、磁気ディスク10への書き込みデータに対する変調処理及び変換処理等を行って、書き込み信号をヘッド・アンプ16に送出する。また、RWチャネル21は、ヘッド・スライダ12が磁気ディスク10から読み出した再生信号に対する復調処理を行って、復調後のデータをHDC/MPU22に出力する。
HDC/MPU22は、HDD1の全体を制御するコントローラであり、論理回路であるハードディスク・コントローラ(HDC)と、ファームウェアに従って動作するMPUとを有している。HDC/MPU22は、HDCとMPUとが協働することによって、ヘッド・スライダ12の位置決め制御、RWチャネル12に対するデータ書き込み/データ読み出しの制御、外部ホストとのインタフェース制御、ディフェクト管理等を行う。
特に、本実施形態のHDC/MPU22は、加速度センサ28の出力を取得してHDD1が落下している状態(自由落下)にあるか否かを判定する。落下していると判定すると、これに応じてヘッド・スライダ12をアンロードする処理を実行する。また、ランプ15にアンローする前の所定タイミングにおいて、HDC/MPU22は、ヘッド・スライダ12をランプ15側にあるシリンダにシークさせる。さらに、HDC/MPU22は、ショック・センサ26の検出結果に基づいて、落下状態にあることを検出してアンロードしたヘッド・スライダ12を、落下状態ではなくなった後に再びロード可能とするタイミングを判定する。これらの処理の詳細は後述する。
RAM23は、データ・バッファのほか、HDC/MPU22が演算処理を行う際のワーク領域として使用される。ROM24は、本発明にかかる制御を実現するためのファームウェア・プログラム等を格納する不揮発性メモリである。モータ・ドライバ25は、HDC/MPU22からの制御信号に従って、SPM11及びVCM14を駆動する。
ショック・センサ26は、地面への落下等によってHDD1に加わる機械的な衝撃を検出するセンサである。ショック・センサ26は、加速度の変動を検出し、加速度に比例した電圧信号を出力する。HDC/MPU22は、ショック・センサ26が出力する信号から衝撃に相当する周波数帯域を抽出し、所定の大きさを超える衝撃が印加されたか否かを判定する。
加速度センサ28は、加速度の大きさと向きの変動を検出可能なセンサである。加速度センサ28の構成の具体例を図2に示す。図2の加速度センサ28は、3方向の加速度を検出するものであり、検出した3方向の加速度の絶対値を所定の閾値と比較し、3方向全ての加速度検出値が閾値を越えた場合に落下検出信号を出力するものである。例えば0.2G以上0.5G以下のいずれかの値に相当する電圧値を閾値に設定し、3方向それぞれの加速度が閾値以下となった場合に落下検出信号を出力する。
つまり、加速度センサ28は、落下状態、つまり無重力状態を検出しており、加速度センサ28を無重力センサあるいは0Gセンサと呼ぶこともある。ここで、1Gは、重力加速度(約9.8m/s)に相当する。なお、厳密にゼロGに対応する閾値とするのではなく、落下中の回転に伴う遠心力やセンサのゼロGオフセットを考慮して、上記のような0.2G以上0.5G以下の有限の値を閾値とすることが好ましい。
図2に示すように、加速度センサ28はX軸センサ281、Y軸センサ282及びZ軸センサ283を有しており、これらは互いに直交する3軸(X軸、Y軸及びZ軸とする)方向の加速度の大きさを検出するセンサである。X軸センサ281は、検出した加速度に比例する電圧をコンパレータ284に出力する。同様に、Y軸センサ282及びZ軸センサ283は、それぞれコンパレータ285又は286に検出した加速度に比例する電圧を出力する。
コンパレータ284乃至286は、X軸センサ281、Y軸センサ282又はZ軸センサ283の出力電圧を、例えば加速度0.4Gに相当する閾値電圧と比較し、センサの出力電圧が閾値電圧以下、つまり加速度が0.4G以下(無重力状態に対応)となる場合に"High"を出力し、加速度が0.4Gより大きい場合に"Low"を出力する。AND回路287は、コンパレータ284乃至286の出力の論理積を演算して出力する。
以下では、HDD1の置かれた状態と加速度センサ28が検出する加速度の関係を説明する。加速度センサは様々な方式によるものが製品化されているが、一例として、MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術によって製造される加速度センサについて説明する。この加速度センサは、支持部と、支持部に対して可動する錘と、錘と支持部を接続するビーム(梁)とを有する基板を有しており、錘が支持部に対して変位した際に応力が集中するビーム上にピエゾ素子等の圧電素子が設けてある。このような構造の加速度センサの出力は、支持部から見た錘の相対加速度を表すものとなる。
加速度センサ28が上述したMEMS技術によって製造される加速度センサである場合は、加速度センサ28のX軸及びY軸を含むXY平面と平行なテーブル上にHDD1が静止している状態では、X軸センサ281及びY軸センサ282が検出する加速度は0Gであり、Z軸センサ283が検出する加速度は1Gとなる。なお、説明簡略化のため、0Gオフセット等の検出誤差を除いた理想的な条件を想定している。
また、HDD1が落下している場合は、X軸センサ281、Y軸センサ282及びZ軸センサ283が検出する加速度は全て0Gとなる。上述した支持部と錘に対して一定の重力加速度が働いているため、これらの間の相対化速度は、3軸全てにおいて0Gであるためである。したがって、AND回路287は、例えば、3方向の加速度の絶対値が全て所定の閾値(例えば0.4G)以下になったことにより落下状態(無重力状態)を検出し、落下検出をHighレベル、非検出をLowレベルとする2値信号として落下検出信号を出力すればよい。
図2に示した加速度センサ28の構成は一例である。落下を検出するためには静的加速度の変動を検出できれば良く、例えば、無重力状態の場合に開放状態となるメカニカル・スイッチによって無重力状態であることを検出するセンサ等を適用することも可能である。また、上記のようなコンパレータとAND回路のような論理回路ではなく、3方向の加速度センサの出力の二乗和の平方根を演算し、演算結果がゼロ近傍となる場合に落下検出信号を出力するようにすることもできる。また、この演算及び判定をHDC/MPU22で行うこととしてもよい。さらにまた、ショック・センサ26と加速度センサ28を1つの加速度センサとして構成し、衝撃による加速度変動と落下による加速度変動とを変動周波数帯域の違いによって分離することにより、個別に検出することも可能である。
HDC/MPU22が、加速度センサ28の検出結果に基づいて、落下判定を行う処理について、図3を参照して説明する。図3は、HDD1のヘッド退避処理に関する主要部の構成を示したものである。HDC/MPU22は、サーボ制御部221、アンロード制御部222、落下判定部223、落下カウンタ224、そしてリセット・カウンタ225として機能する。ファームウェアに従って動作するMPU及びHDCの論理回路が協働することで、各機能を実現する。
落下判定部223は、加速度センサ28の検出結果に基づいて、HDD1の落下状態の判定を行う。落下判定部223は、加速度センサ28が出力する落下検出信号を定期的(例えば2ms毎)にサンプリングする。落下判定部223は落下カウンタ224を有しており、落下検出信号を取得すると、そのカウンタ値をディクリメントする。落下判定部223は、落下カウンタ224を所定の初期値に予め設定しておく。落下カウンタ224が0になると、HDD1が落下していると判定する。初期値は、例えば、50カウントとすればよい。なお、落下判定部223は、加速度センサ28が出力する落下検出信号に従って落下カウンタ224をインクリメントし、その値が基準値(例えば50カウント)に達した場合に落下と判定してもよい。
落下判定部223は、さらに、リセット・カウンタ225を有している。落下判定部223は、落下検出信号のサンプリング・タイミングにおいて落下検出信号を取得しない場合、リセット・カウンタ225をディクリメントする。落下判定部223は、リセット・カウンタ225を所定の初期値に予め設定しておく。また、落下判定部223は、落下検出信号を取得した場合、リセット・カウンタ225を初期化する(初期値を設定する)。リセット・カウンタ225の値が0となると、落下判定部223は落下カウンタ224を初期値にリセットする。リセット・カウンタ225の初期値は、例えば20とすればよい。なお、落下カウンタ224及びリセット・カウンタ225のカウント動作については、後に詳述する。
加速度センサ28は加速度を検出するため、実際には落下していない状態においても落下検出信号を出力する。また、ノイズによって加速度センサ28が落下検出信号を出力することがある。従って、このように、リセット・カウンタに従って落下カウンタ224をリセットすることによって、加速度センサ28が所定の頻度以上で落下を検出した場合に落下と判定することになり、落下の誤判定を抑制することができる。
なお、各サンプリング・タイミングにおいて、加速度センサ28が連続して基準回数(例えば20回)落下を検出した場合に、落下していると判定するようにしてもよい。しかし、実際の使用状況においては、落下の開始直後は加速度センサ28による落下の検出が連続せず、検出と非検出とが繰り返される。このため、誤判定を抑制すると共に落下の早期判定を行う観点から、上述のように二つのカウンタを使用することが好ましい。
次に、アンロード制御部222によるアンロード処理について説明する。アンロード制御部222は、落下判定部223が落下と判定すると、ヘッド・スライダ12のアンロードを行う。具体的には、加速度センサ28の検出結果に応じて落下状態にあると判定すると、落下判定部223は、アンロード制御部222にそれを通知する。落下判定部223から落下判定の通知を受けたアンロード制御部222は、モータ・ドライバ25にVCM14に流す電流値を指示する。モータ・ドライバ25は、アンロード制御部222からの指示に従ってVCM14を駆動して、キャリッジ13をランプ15に向けて移動する。
アンロード制御部222は、VCM14の逆起電力から速度を測定し、速度制御によってヘッド・スライダ12を退避位置にアンロードする。VCM14の逆起電力はヘッド・スライダ12(キャリッジ13)の移動速度に比例しているので、これによってキャリッジ13の回動速度を知ることができる。モータ・ドライバ25は、VCM14の逆起電力を測定し、アンロード制御部222に報告する。アンロード制御部222は、逆起電力をモニタしながらキャリッジ13が等速で回動するよう制御する。
その後、キャリッジ13は、その回動範囲を規制するクラッシュ・ストップ(不図示)に衝突し、ランプ15上の停止位置で停止する。つまり、ヘッド・スライダ12が退避位置において停止する。このような速度制御によって、アンロード時にヘッド速度が速すぎることによってヘッド・スライダ12上のヘッド素子部を損傷したり、キャリッジ13がクラッシュ・ストップに跳ね返されて、ヘッド・スライダ12が磁気ディスク11の上に落下したりすることを防止することができる。
本形態のHDD1は、落下判定部223が落下と判定し、アンロード制御部222がアンロード処理を開始する前の所定タイミングで、ヘッド・スライダ12をランプ15側のシリンダにシークさせる。このように、ランプ15へアンロードする前に退避準備を行うことで、落下判定部223が落下と判定した後、ヘッド・スライダ12を退避位置へ退避させるまでの時間を短縮することができる。これにより、ヘッド・スライダ12と磁気ディスク11との衝突の可能性が低減される。
また、予めシークしておくことで落下と判定されてから退避するまでの時間が短縮されるので、落下判定時間(本例において落下カウンタ224の初期値)を短くしなくとも、落下によるヘッド・ディスク衝突の可能性を小さくすることができる。このため、安全性のために落下判定条件を緩めることによる誤判定の増加を避けることができる。また、落下と判定されなかった場合には、ランプ15からヘッド・スライダ12を磁気ディスク11上にロードする場合に比較して、ヘッド・スライダ12をシーク前の初期位置に戻す時間を短縮し、復帰処理時間を短縮することでパフォーマンスを向上することができる。また、シーク動作は、逆起電力を使用したヘッド移動よりも高速であるため、外周までの移動をシークにより行うことによって、最初から逆起電力を使用したヘッド移動を行う場合よりも退避のための処理時間を短縮することができる。これにより、予め退避準備を行う場合においても、リード/ライト処理を行うことができない時間の増加を抑えることができる。
以下において、ヘッド・スライダ12の退避準備を含む落下対応処理について説明する。図3において、ヘッド・スライダ12のシーク制御は、サーボ制御部221が行う。ここで、シーク制御は、磁気ディスク10に対するデータの読み書きを行う際のヘッド・スライダ12の位置決め制御において使用される制御である。具体的には、サーボ制御部221は、RWチャネル21からサーボ・データを取得する。サーボ・データは磁気ディスク11上に記録されており、ヘッド・スライダ12がそれを読み出し、ヘッド・アンプ16を介してRWチャネル21に送られる。
サーボ制御部221は、RWチャネル21から取得したサーボ・データから、ヘッド・スライダ12の現在位置と移動速度を特定することができる。サーボ・データは、ヘッド・スライダの位置情報を示しており、具体的には、シリンダ番号、セクタ番号、シリンダ中心に対するヘッド・スライダの相対位置を表す。サーボ制御部221は、いわゆる速度制御及び位置制御によって、ヘッド・スライダ12をターゲットとなるシリンダに移動する。シーク速度は、VCM14の逆起電力を使用した制御よりも高速であり、その点においても、落下対応処理におけるヘッド・スライダの移動方法として好ましいものである。なお、シーク制御は広く知られた技術であり、ここでは詳細な説明を省略する。
続いて、図4のフローチャートを参照しながら、退避準備、落下判定及びアンロードの各工程を含む落下対応処理について説明する。加速度センサ28が無重力状態(0G)を検出すると、落下対応処理が開始する(START)。落下判定部223は、予め定められたサンプリング周期(例えば2ms)で加速度センサ28の出力信号を取得する。加速度センサ28が無重力状態を検出し、加速度センサ28から落下検出信号を取得すると(S11におけるY)、落下判定部223は落下カウンタ224をディクリメントする(S12)。なお、処理の開始時には、落下カウンタ224は、所定の初期値(例えば50)にセットされている。落下判定部223は、さらに、リセット・カウンタ225に初期値をセットして初期化する(S13)。なお、リセット・カウンタ225の初期化は0G検出に応答して行えばよいので、リセット・カウンタ225の初期化(S13)と落下カウンタ224をディクリメント(S12)の実行順序を入れ替えてもよい。
サンプリング・タイミングにおいて、加速度センサ28から落下検出信号を取得しない場合(S11におけるN)、落下判定部223はリセット・カウンタ225をディクリメントする(S18)。リセット・カウンタ225も、落下カウンタ224と同様に、処理の開始時には、予め所定の初期値(例えば20)にセットされている。リセット・カウンタが0となると(S19におけるY)、落下判定部223は落下カウンタ224をリセットし(S20)、さらに、HDC/MPU23は、すでに退避準備としてのシークを行っている(S17)場合には(S21におけるY)ヘッド・スライダ12を初期位置のシリンダに戻して(S22)、中断していた処理を再開する(S23)。シークを行っていない場合(S21におけるN)には落下退避処理は終了となる。
上記落下カウンタ223をディクリメントする(S12)し、さらにリセット・カウンタ225を初期化する(S13)と、落下判定部223は、ディクリメントされた落下カウンタ223の値を参照し(S14)、そのカウンタ値Cに従った処理を行う。具体的には、落下カウンタ223のカウンタ値CがPより大きい場合(S14におけるC>P)、処理は0G検出判定ステップ(S11)に戻る。なお、なお、リセット・カウンタ225の初期化は0G検出に応答して行えばよいので、落下判定部223は、リセット・カウンタ225の初期化(S13)を、落下カウンタ223のカウンタ値CがPより大きいと判定した後に行ってもよい。
落下判定部223がディクリメント(S12)を繰り返し、落下カウンタ223のカウンタ値CがPまで減少すると(S14における0<C≦P)、落下判定部223は、サーボ制御部221にシークを指示する。サーボ制御部221は、落下判定部223からの指示に応じて、ヘッド・スライダ12のシークを開始する(S17)。S17における具体的処理は以下のようになる。落下判定部223は、S14において「C=P」の場合に、サーボ制御部221にシークを指示する。落下カウンタ223が0を除くP以下の値である場合、落下判定部223は既にシークを行っているかを判定する。シークを行っていない場合にはサーボ制御部221にシークを指示し、既にシークを行っている場合にはシーク命令を繰り返さない。
サーボ制御部221は、ヘッド・スライダ12を、ランプ15に近い、磁気ディスク外周端近傍のターゲット・シリンダにシークする。具体的には、データ領域内の最外周端のシリンダを退避準備のターゲット・シリンダとすることができる。あるいは、データ領域よりも外周側であってユーザ・データが記録されない非データ領域において、サーボ・データが記録されているシリンダをターゲット・シリンダと設定することができる。サーボ・データが記録されていれば、ヘッド位置の検出が可能であり、シーク及びフォローイングを制御することができる。
上記のようなシリンダ(半径位置)をターゲット位置とすることで、落下判定からアンロード完了までの時間を大きく短縮することができる。なお、ターゲット・シリンダとはデータ・トラックと対応する必要はない。
落下判定部223がディクリメント(S12)を繰り返し、落下カウンタ223のカウンタ値Cが0まで減少すると(S14におけるC=0)、落下判定部223は、HDD1が落下状態にあると判定し(S15)、アンロード制御部222にヘッド・スライダ12のアンロードを指示する。アンロード制御部222は、落下判定部223からの指示に従ってアンロードを開始し、キャリッジ13をランプ15上に移動する(S16)。これによって、ヘッド・スライダ12が磁気ディスク上から外れた退避位置に退避される。
続いて、HDD1が落下状態を判定してアンロードしたヘッド・スライダ12を、再びロードする処理について説明する。HDC/MPU22が、加速度センサ28の出力信号を用いて、落下状態が解除されたこと、つまり、HDD1が落下していない状態となったか否かを判定する。この判定は、例えば、加速度センサ28が検出する3方向の加速度のいずれかの大きさが、落下検出閾値(例えば0.4G)を超えて大きくなったことを契機として行うことができる。
落下状態の解除を検出したHDC/MPU22は、落下状態の解除後の所定時間内にショック・センサ26が落下による衝撃を検出しているか否かを判定する。落下状態の解除後の所定時間内に衝撃を検出していない場合は、落下状態とした判定が誤判定であったものとして、速やかにヘッド・スライダ12をロードする。一方、落下状態の解除後の所定時間内にショック・センサ26が衝撃を検出した場合には、落下による衝撃があったものとして、落下状態及び衝撃検出が解除された後にさらに所定の保護時間の経過を待ち、その後ヘッド・スライダ12をロードする。
以上説明したように、無重力状態を検出してから落下判定を行うまでの間に、ヘッド・スライダ12を退避位置近くのシリンダに予め移動しておくことによって、落下判定を行ってから退避処理を完了するまでの時間を短縮することができ、落下衝撃によるヘッド・ディスク・コンタクトをより確実に防止することができる。アンロードにかかる時間はヘッド位置に依存するため、ヘッド・スライダ12が内周側のシリンダにおいて磁気ディスク12へのアクセス処理(リード/ライト処理)を行っていた場合に、退避準備を行う上記落下退避処理は特に有効である。
以下においては、上述の落下対応処理のいくつかのバリエーションについて説明する。好ましい一つの態様において、HDD1は、退避準備のシークを開始するタイミングを、ヘッド位置に応じて変化させる。データのリード/ライト処理をできるだけ行うためには、退避準備のシークの開始タイミングをできるだけ遅らせることが好ましい。その一方で、サーボ制御部落下判定部225が落下と判定するまでに、シークを完了しておくことが重要である。シークを開始してからシークを完了するまでの時間は、ヘッド・スライダ12の初期位置によって異なる。従って、ヘッド位置に応じてシーク開始タイミングを変化させることで、退避準備を確実に行うと共に、リード/ライト処理を妨げる度合いを小さくすることができる。
具体的には、例えば、落下判定部225は、シーク開始の基準値となる落下カウンタ224の値Pを、シーク開始前のヘッド初期位置(シリンダ)の関数として決定する。関数はHDD1に予め設定されている。また、落下判定部225は、サーボ制御部221からヘッド初期位置の情報を得ることができる。初期位置が内周側であるほどターゲットまでに多くの時間を必要とするため、内周側に行くほど、シーク開始カウンタ値Pは大きくなるように設定される。つまり、より早いタイミングでシークを開始する。
あるいは、磁気ディスク11上の領域を、半径方向において複数の領域に分割し、分割した各領域内のシリンダには同一のシーク開始カウンタ値Pを割り当てる。領域毎にシーク開始カウンタ値Pは異なり、内周側であるほど、その値を大きくする。落下判定部225は、サーボ制御部221から取得したヘッド初期位置を含む領域を特定し、その領域に対応した値を落下カウンタ224の初期値としてセットする。
他の好ましい態様において、HDD1は、落下カウンタ224の初期値及びシーク開始カウンタ値Pを変化させる機能を有する。具体的には、例えば、落下判定部225は、外部ホストからのコマンドに従って落下カウンタ224の初期値及びシーク開始カウンタ値Pを変化させる。例えば、デジタル・ビデオ・レコーダやデジタル・カメラなどにおいて、使用状況に応じてユーザが落下カウンタ224の初期値及びシーク開始カウンタ値Pを変化させることができる。なお、落下カウンタ224の初期値及びシーク開始カウンタ値Pの設定することができる値として、例えばそれぞれ3つの値を用意しておき、ユーザがその中から選択することができるようにすることが好ましいだろう。なお、落下カウンタ224の初期値の変化に従って、リセット・カウンタ225の初期値も変化させるのがよい。
落下カウンタ224の初期値の変化に従って、落下判定の感度が変化する。初期値を大きくすれば、落下の誤判定が減少してパフォーマンスの向上させることができる。一方、初期値を小さくすれば、安全性を高めることができる。また、シーク開始カウンタ値Pを大きくしてシーク開始タイミングを早めることで安全性を高めることができ、一方、シーク開始カウンタ値Pを小さくしてシーク開始タイミングを遅らせることでパフォーマンスを高めることができる。
あるいは、落下判定部225は、落下カウンタ224の初期値を外部からのコマンドに従って設定すると共に、その設定された落下カウンタ224の初期値に応じて、シーク開始カウンタ値Pを決定してもよい。例えば、ユーザは高、中、低の三つの落下判定感度を選択できるとする。落下判定感度が高いほど、落下カウンタ224の初期値は小さく、短い無重力状態の検出期間で落下と判定することになる。落下判定部225は、各感度に応じたシーク開始カウンタ値Pを予め有しており、選択された感度に応じたシーク開始カウンタ値Pによってシーク開始タイミングを決定する。
好ましくは、落下判定感度が上がる(落下カウンタ224の初期値が小さくなる)につれて、シーク開始カウンタ値Pが大きくなる、つまり、より早いタイミングでシークを開始するように予め設定する。これによって、ユーザが安全性を優先して高い落下判定感度を選択した場合に、退避準備動作としてのシーク動作もより安全性を優先した設定となる。なお、この設定とは逆に、落下判定感度が上がるにつれて、シーク開始カウンタ値Pが小さくなるように予め設定してもよいだろう。
なお、上述のように落下カウンタ224の初期値を変更する方法の他、設計によっては、落下カウンタ224の値をディクリメントしている間に変更すること、あるいは、落下カウンタ224のディクリメント量を変化させるように構成することも可能である。
次に、退避準備処理としてのシークにおいて、シーク・エラーが発生した場合の処理について、図5のブロック図を参照して説明する。サーボ制御部221のシーク制御において、サーボ・データを正確に読み出すことができなくなると、シーク・エラーとなる。シーク・エラーが発生すると、ERP(Error Recovery Procedure)処理部226がERPテーブル231に従ってエラー回復処理を行う。ERPテーブル231は、複数のERPステップを有しており、ERP処理部226は、エラーが解消されるまで、上位のERPステップから、順次実行していく。
シーク・エラーが発生すると、サーボ制御部221は、シーク・エラーが起きたことをERP処理部226に通知し、エラー回復処理を行うことを指示する。ERP処理部226は、ERPテーブル231に従って処理を行う。エラー回復処理の間においても、落下判定部223は、落下判定処理を継続する。つまり、加速度センサ28の出力に従って、落下カウンタ224をディクリメントしていく。ここで、エラー回復処理中に落下判定部223が落下であると判定した場合、落下判定部223はその旨をERP処理部226に通知して、エラー回復処理の中止を指示する。落下判定部223は、さらに、アンロード制御部222に、ヘッド・スライダ12を退避位置へアンロードすることを指示する。
このように、シーク・エラーの回復処理の途中であっても、落下判定部223が落下の判定を行った場合には、シーク・エラーの回復処理を中止してアンロードする。これによって、エラー回復処理のために退避位置への退避が遅れることを避け、落下衝撃によるヘッド・スライダ12及び磁気ディスク11が回復不能なダメージを受けることを避けることができる。
あるいは、HDD1は、退避準備におけるシークにおいてシーク・エラーが起きた場合には、シーク・エラーのエラー回復処理を行うことなく、アンロードを開始してもよい。つまり、落下判定部225の判定結果を待つことなく、ヘッド・スライダ12を退避位置にアンロードする。具体的には、シーク・エラーが発生すると、サーボ制御部221は、シーク・エラーの発生を落下判定部225に通知し、さらに、アンロード制御部222に、ヘッド・スライダ12をアンロードすることを指示する。アンロード制御部222は、落下判定部225の最終的な判定を待たず、ヘッド・スライダ12を退避位置へアンロードする。
シーク・エラーが発生した場合に対応した二つの処理を説明したが、これらのように、シーク・エラーが起きた場合に、落下判定部223が最終的な落下判定を行うタイミングが過ぎないように、判定タイミングもしくはその前に退避位置へのアンロードを行うことで、これによって、エラー回復処理のために退避位置への退避が遅れることを避け、落下の衝撃によってヘッド・スライダ12及び磁気ディスク11が破損することを避けることができる。
以上、本発明を好ましい実施形態を例として説明したが、本発明が上記の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、上記の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能である。例えば、加速度センサ28をHDD1の外部、例えばHDD1が搭載される電子機器の筐体内に配置することとしても良い。このような場合には、ディスク・ドライブ装置は、電子機器内のHDD1以外の回路含むと捉えることができる。
また、本発明の落下対応処理は、CSS(Contact Start and Stop)方式のHDDに適用することも可能である。CSS方式においては、磁気ディスク上の最内周の領域に退避位置が設けられる。CSS方式あるいは、ロード・アンロード方式のいずれを採用するにしろ、ヘッド・スライダの退避位置はデータ記憶領域外に存在する。なお、衝撃による破損防止の点からは、ロード・アンロード方式が優れている。
上述のように、アンロードは、VCM14の逆起電力の監視による等速制御よって行うことが好ましいが、これと異なり、等速制御を行うことなくVCM14に予め設定された値の電流を供給してアンロードするように構成してもよい。また、上述のように、常に退避準備としてのシークを行うことが好ましいが、ヘッド初期位置によって予備退避を行わず、それを省略するようにしてもよい。例えば、HDC/MPU22は、所定のシリンダよりも外周側の領域でヘッド・スライダ12が磁気ディスク11にアクセスしている場合には、シーク処理をスキップし、落下判定後にアンロード処理を行う。なお、シークのターゲット位置は、常に同一であることが典型だが、条件によってそれを変化させることを排除するものではない。
本実施形態におけるHDDの全体構成を模式的に示すブロック図である。 本実施形態におけるHDDが備える加速度センサの構成例を模式的に示す図である。 本実施形態における落下判定及び退避処理に関するHDDの要部構成を模式的示すブロック図である。 本実施形態における落下対応処理の手順を模式的に示すフローチャートである。 本実施形態における落下対応処理においてシーク・エラーが発生に対処するHDDの要部構成を模式的示すブロック図である。
符号の説明
1 ハードディスク・ドライブ、10 磁気ディスク
11 スピンドル・モータ(SPM)、12 ヘッド・スライダ、13 キャリッジ
14 ボイス・コイル・モータ(VCM)、15 ランプ、16 ヘッド・アンプ
21 リード・ライト・チャネル(RWチャネル)
22 ハードディスク・コントローラ/MPU、23 RAM、24 ROM
25 モータ・ドライバ、26 ショック・センサ、28 加速度センサ
221 サーボ制御部、222 アンロード制御部、223 落下判定部
224 落下カウンタ、225 リセット・カウンタ、226 ERP処理部
231 ERPテーブル281 X軸センサ、282 Y軸センサ、283 Z軸センサ
284〜286 コンパレータ、287 AND回路

Claims (13)

  1. ディスクのデータ領域にアクセスするヘッドと、
    前記ヘッドを支持し、そのヘッドを移動する移動機構と、
    加速度を検出する検出器の検出結果が第1の基準に達したことに応じて、前記移動機構を制御して前記ヘッドを前記データ領域外にある退避位置へ移動し、さらに、前記検出器の検出結果が前記第1の基準に達する前の第2の基準に達したことに応じて、前記移動機構を制御して前記ヘッドの現在位置よりも前記退避位置に近い半径位置をターゲットとして前記ヘッドのシークを行う、コントローラと、
    を有するディスク・ドライブ装置。
  2. 前記コントローラは、前記シークを開始するときの前記ヘッドの位置に従って、前記第2基準を変化させる、
    請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  3. 前記コントローラは、前記第1基準及び第2基準を外部からのコマンドに従って変更する、
    請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  4. 前記コントローラは、前記第1基準を外部からのコマンドに従って変更し、さらに、前記第1基準に従って前記第2基準を変化させる、
    請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  5. 前記コントローラは、前記シークにおいてエラーが発生した場合に、前記検出器の検出結果が前記第1基準を越える前に、前記退避位置への前記ヘッドの移動を開始する、
    請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  6. 前記コントローラは、前記エラーに対するエラー回復処理の途中において前記検出器の検出結果が前記第1基準に達した場合、そのエラー回復処理を中止して前記退避位置への前記ヘッドの移動を開始する、
    請求項5に記載のディスク・ドライブ装置。
  7. 前記コントローラは、前記エラーの発生に応答して、前記退避位置への前記ヘッドの移動を開始する、
    請求項5に記載のディスク・ドライブ装置。
  8. 前記コントローラは、前記検出結果が前記第1の基準の達しなかった場合、前記ヘッドを前記退避位置に移動することなく、前記シーク前の処理に復帰する、
    請求項1に記載のディスク・ドライブ装置。
  9. ディスク・ドライブ装置においてヘッドを退避させる方法であって、
    加速度を検出する検出器の検出結果を取得し、
    前記検出結果が第1の基準に達したことに応じて落下状態にあると判定し、
    前記落下状態にあると判定したことに応答して、前記ヘッドをディスクのデータ領域外にある退避位置へ移動し、
    前記検出結果が前記第1の基準に達する前の第2の基準に達したことに応じて、前記ヘッドの現在位置よりも前記退避位置に近い半径位置をターゲットとして前記ヘッドのシークを行う、方法。
  10. 前記検出結果が前記第1の基準の達しなかった場合、前記ヘッドを前記退避位置に移動することなく、前記シーク前の処理に復帰する、
    請求項9に記載の方法。
  11. 前記シークにおいてエラーが発生した場合に、前記検出器の検出結果が前記第1基準を越える前に、前記退避位置への前記ヘッドの移動を開始する、
    請求項9に記載の方法。
  12. 前記エラーに対するエラー回復処理の途中において前記検出器の検出結果が前記第1基準に達した場合、そのエラー回復処理を中止して前記退避位置への前記ヘッドの移動を開始する、
    請求項11に記載の方法。
  13. 前記エラーの発生に応答して、前記退避位置への前記ヘッドの移動を開始する、
    請求項11に記載の方法。
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