JP2007298065A - Diaphragm valve - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、各種流体(水、純水、腐食性のある薬液など)の輸送配管ラインに使用されるダイヤフラムバルブに関するものであり、さらに詳しくは、シール性を向上させ、連続開閉を行ってもダイヤフラムが破損することなく長期間使用することができるダイヤフラムバルブに関するものである。 The present invention relates to a diaphragm valve used in a transportation piping line for various fluids (water, pure water, corrosive chemicals, etc.). More specifically, the present invention can improve sealing performance and perform continuous opening and closing. The present invention relates to a diaphragm valve that can be used for a long time without damaging the diaphragm.
従来のダイヤフラム弁およびそのシール構造は図11、図12に示すようなものがあった(例えば、特許文献1参照)。この構成は、開口部101及びこの開口部101に臨む弁座102を有する弁本体103と、開口部101を封止するダイヤフラム104と、ダイヤフラム104を弁本体103と挟着するボンネット105と、ダイヤフラム104に連結しボンネット105に設けた案内溝に沿ってダイヤフラム104を上下動させてこのダイヤフラム104を弁座102に対して離間又は着座させるコンプレッサ106とを備え、ダイヤフラム104の挟着部分に環状突条107を形成したものであり、環状突条107はダイヤフラム104の接液面における挟着部分に形成し、かつ環状突条107とほぼ同一の高さのシ−ルゾ−ン108を環状突条107の外側に形成したものであった。このダイヤフラム弁の弁座102は、開口部101より低く設けられた底面部110と、底面部110から開口部101に向かって立ち上がる円弧状の斜面部111から形成され、この弁座102にダイヤフラム104の線状突条109が圧接されるものであった。その効果は、圧力流体の全閉時における管路内漏出のみならず管路外漏出が解消されるものであった。
Conventional diaphragm valves and their seal structures are as shown in FIGS. 11 and 12 (see, for example, Patent Document 1). This configuration includes an
しかしながら、図11に示す前記従来のダイヤフラム弁のシール構造は、線状突条109を弁座102に圧接させる構成上、連続開閉を行いながら長期間使用すると線状突条109が劣化して、特に線状突条109の弁座102の底面部110および底面部110と斜面部111の間の湾曲面部112に圧接される箇所は、弁座102に強く押し潰すように圧接されるため劣化し易く、線状突条109が破損する恐れがあるという問題があった。また、ダイヤフラム弁の弁座102は安定したシールを行うために弁座102の面を平滑にするための後加工が行われるが、通常はダイヤフラム弁の弁本体103をスピンドル軸線方向を中心に回転させて旋盤加工されるため、湾曲面部112は旋盤加工の性質上、平面ではなく凹面形状に形成され、弁座102の立ち上がり面と湾曲面との交差部がわずかに突起した形状となる(図5の湾曲面部参照)。このとき、ダイヤフラム104の線状突条109が弁座102に強く押し潰れるように圧接されると、湾曲面部112の交差部がダイヤフラム104の線状突条109周辺の面に当接し、連続開閉により交差部と線状突条109周辺の面の当接部分から破損し、流体漏れを起こす恐れがあるという問題があった。これは交差部に丸みを設けることで改善されるが、マシニングセンタで加工しなければならなくなり、手間と時間がかかり加工コストが高くなるという問題があった。なお、上記問題は、弁本体103の上面部と弁座102の底面部110との高さを大きくして弁座102を深く設けた場合により発生し易い。
However, the seal structure of the conventional diaphragm valve shown in FIG. 11 has a configuration in which the
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、シール性を向上させ、連続開閉を行ってもダイヤフラムが破損することなく長期間使用することができるダイヤフラムバルブを提供することを目的とする。 The present invention has been made in view of the above-described problems of the prior art, and provides a diaphragm valve that improves sealing performance and can be used for a long period of time without being damaged even when continuously opened and closed. The purpose is to do.
上記課題を解決するための本願第一発明のダイヤフラムバルブの構成を図に基づいて説明すると、入口流路3と出口流路4とこれら両流路3、4の間に位置し、且つ流路を湾曲させる仕切壁5とを有する弁本体1と、弁本体1に取付けられたボンネット15と、ボンネット15に支承され、駆動部と係合するステム18の下端に固定されたコンプレッサ14と、コンプレッサ14に固定されるとともに弁本体1とボンネット15との間に挟持され、仕切壁5上面に圧接及び離間される線状突条部10と弁本体1上面の開口部2周辺に圧接される環状突条部11とが形成されたダイヤフラム9とを具備するダイヤフラムバルブにおいて、線状突条部10に、線状突条部10より幅の小さい突条部12が少なくとも一段設けられたことを第一の特徴とする。
The configuration of the diaphragm valve of the first invention of the present application for solving the above-described problems will be described with reference to the drawings. The
前記突条部12が、前記線状突条部10における全体または流路軸線を基準にして左右対称の位置に設けられたことを第二の特徴とする。
A second feature is that the protruding
前記弁本体1の仕切壁5上面が、前記開口部2より低く設けられた平面状の底面部6と、底面部6から開口部2に向かって立ち上がるテーパ状または円弧状の斜面部7と、底面部6と斜面部7との間の湾曲面部8とで形成され、前記線状突条部10の、仕切壁5の底面部6および/または湾曲面部8に相対する位置に、前記突条部12が設けられたことを第三の特徴とする。
The upper surface of the
前記線状突状部10および前記突条部12の断面形状が略半円弧状であり、突条部12の高さが前記仕切壁5上面の最小幅Wに対して0.05W〜0.15Wの範囲であり、且つ突条部12の幅が線状突条部10の幅の0.2倍〜0.9倍であることを第四の特徴とする。
The cross-sectional shapes of the
前記弁本体1の開口部2の直径Dと、弁本体1上面と前記仕切壁5の底部の間の高さHとが、H=0.18D〜0.31Dの範囲で設けられることを第五の特徴とする。
The diameter D of the
前記線状突条部10に厚肉部31が設けられたことを第六の特徴とする。
A sixth feature is that a
前記駆動部が、手動式、空気駆動式または電気駆動式であることを第七の特徴とする。 A seventh feature is that the driving unit is a manual type, an air driven type or an electric driven type.
また、本願第二発明の構成は、前記同様に説明すると、入口流路3と出口流路4とこれら両流路3、4の間に位置し、且つ流路を湾曲させる仕切壁5とを有する弁本体1と、弁本体1に取付けられたボンネット15と、ボンネット15に支承され、駆動部と係合するステム18の下端に固定されたコンプレッサ14と、コンプレッサ14に固定されるとともに弁本体1とボンネット15との間に挟持され、仕切壁5上面に圧接及び離間される線状突条部10と弁本体1上面の開口部2周辺に圧接される環状突条部11とが形成されたダイヤフラム9とを具備するダイヤフラムバルブにおいて、線状突条部10の両側に位置する接液面に線状突条部10と平行に溝部36が設けられ、弁閉塞時に仕切壁5における上面と立ち上がり面21の交差部22が溝部底面37に当接しないことを第一の特徴とする。
Further, the configuration of the second invention of the present application will be described in the same manner as described above. The
前記弁本体1の開口部2の直径Dと、弁本体1上面と前記仕切壁5の底部の間の高さHとが、H=0.18D〜0.31Dの範囲で設けられることを第二の特徴とする。
The diameter D of the
前記線状突条部10に厚肉部31が設けられたことを第三の特徴とする。
A third feature is that a
前記駆動部が、手動式、空気駆動式または電気駆動式であることを第四の特徴とする。 A fourth feature is that the driving unit is a manual type, an air driving type, or an electric driving type.
本願第一発明において、突条部12とは、ダイヤフラム9の線状突条部10より幅が小さく形成され、線状突条部10の頂点部より段を重ねて突出して設けられた部分である。突条部12は、線状突条部10の頂点部に対して一定の高さで設けるか、徐々に高さを変えて山なりに設けることが望ましい。また、突条部12は線状突条部10に対して少なくとも一段設けられていれば良く、多段設けられても良いが、破損しにくい強度を保持するためには、突条部12を一段設けることが好適である。また、突条部12は線状突条部10の全体に設けても良く、線状突条部10の一部に流路軸線を基準にして左右対称の位置に設けても良い。これは弁座面が左右対称で設けられているため、安定したシール性が得られるので好適である。
In the first invention of the present application, the
また突条部12は、線状突条部10の、仕切壁5上面の底面部6および/または湾曲面部8に相対する位置に設けられることが望ましい。これは弁座面のシールが最も要求される底面部6や湾曲面部8に対して突条部12で線接触させることによりシール性を向上させるため好適である。特に湾曲面部8は、図5に示すように旋盤加工の都合により平面ではなく凹面形状に形成され、仕切壁5の立ち上がり面21と湾曲面部8との交差部22がわずかに突起した形状となるが、ダイヤフラム9の線状突条部10が弁座面に強く押し潰すように圧接されても、線状突条部10の頂点部から突出した突条部12が設けられていることにより、交差部22と線状突条部周辺の接液面23とは圧接により潰れた状態の突条部12分の距離が保たれるので、湾曲面部8や底面部6では交差部22が線状突条部周辺の接液面23に当接することがない。よって連続開閉を行うとき全閉時に交差部22が線状突条部周辺の接液面23に当接しないため、従来のように毎回当接することでダイヤフラム9が劣化して破損することを防止することができるので好適である。
Further, it is desirable that the
ここで突条部12の高さhとは、図4に示すように線状突条部10の頂点部を基準とした突条部12の頂点部までの高さのことであり、線状突条部10の高さとは、ダイヤフラム9の接液面から線状突条部10の頂点部までの高さのことである。また突条部12の幅aとは、図4に示すように突条部12と線状突条部10の境目間の幅のことであり、線状突条部10の幅bとは、ダイヤフラム9の接液面と線状突条部10の境目間の幅のことである。
Here, the height h of the
線状突条部10と突条部12の断面形状は、略半円弧状であることが望ましい。また、図4に示されている突条部12の高さhは、仕切壁5上面の最小幅(以下、弁座幅と記す)Wに対して0.05W〜0.15Wの範囲であることが望ましく、0.08W〜0.14Wの範囲であることがより望ましい。ある程度の高さを設けることでシール性を向上させると共に、突条部12を設けて交差部22と線条突条部周辺の接液面23とが一定の距離を保って当接させないようにすることで、連続開閉を行ってもダイヤフラム9を破損させないようにするために、突条部12の高さhが交差部22間の距離である弁座幅Wに対して0.05W以上である必要があり、突条部12を高くさせすぎて突条部12の圧縮強度が低下しないようにすると共に、突条部12に応力が集中してダイヤフラム9の耐久性が低下するのを防止するために、突条部12の高さhが弁座幅Wに対して0.15W以下である必要がある。また、同様に突条部12の幅aは線状突条部10の幅bの0.2倍〜0.9倍の範囲であることが望ましく、0.28倍〜0.84倍の範囲であることがより望ましい。弁座面と圧接してシールするのに十分な強度を得るために突条部12の幅aが線状突条部10の幅bの0.2倍以上である必要があり、突条部12の幅aを線状突条部10の幅bより狭くさせて弁座面と突条部12の接触面の面積を小さくすることでシール性を向上させるために突条部12の幅aが線状突条部10の幅bの0.9倍以下である必要がある。なお、上記範囲内であれば、例えば一定の高さと幅で形成された線状突条部10に対して突条部12の高さや幅の比率を徐々に変化させて設けても良く、逆に高さや幅の比率を徐々に変化させて形成された線状突条部10に一定の高さと幅の突条部12を設けても良い。
The cross-sectional shapes of the
図8に示すように、本願第二発明における溝部36とは、仕切壁5における上面と立ち上がり面21の交差部22がダイヤフラム33の接液面に弁閉塞時に当接しないように、ダイヤフラム33の線状突条部34の両側に平行に設けられた凹み部分である。溝部36は、その底面37が弁閉塞時に交差部22と当接しないのであれば、その深さや幅や形状は特に限定されないが、必要以上に深く設けず、緩やかな丸みをつけた形状に形成することが望ましい。これは、ダイヤフラム33の肉厚に急激に変化をつけた箇所に応力が集中することを防止するため好適である。また、湾曲面部8の交差部22は、加工の都合で僅かに突起した形状となり、ダイヤフラム33の接液面に最も当接し易いので、溝部36は湾曲面部8に相対する位置が最も深く設けられ他の部分はそれより浅く設けられることが望ましい。このときダイヤフラム33の、非接液面の溝部36に相対する位置(裏側)を厚肉に設けても良く、ダイヤフラム33全体を厚肉に設けても良い。
As shown in FIG. 8, the
また、本願第一発明と第二発明(以下まとめて本発明と記す。)の弁本体1上面と仕切壁5の底面部6の間の高さ(以下弁座深さと記す)Hは弁本体1の開口部2の直径Dとの関係において、H=0.18D〜0.31Dの範囲に設定されることが望ましい(図2参照)。Hを0.18Dより小さくすると受圧面積が小さくなるので、バルブのシール性が向上すると共にバルブをコンパクトに設けることができる反面、流量が小さくなってCV値が低下し、一方、Hを0.31より大きくすると流量が大きくなってCV値が向上する反面、ダイヤフラム9の変形量が大きくなりダイヤフラム9に負荷がかかるからである。従って、開口部2の直径Dを小さくしてシール性を向上させると共にバルブをコンパクトに設けると同時に流量が確保され十分なCV値を維持するためには、Hは0.18D〜0.31Dの範囲に設定されることが望ましい。
The height (hereinafter referred to as the valve seat depth) H between the upper surface of the
図7に示すように、本願第一発明におけるダイヤフラムの線状突条部29に厚肉部31が設けられても良い。厚肉部31とは、ダイヤフラム28の線状突条部29において他より膨らんで見える形状の部分のことであり、高さ方向および/または幅方向に膨隆した形状であることが望ましい。厚肉部31を設けることにより、厚肉部31の弾性力により線状突条部29が弁座面と強く圧接されて高いシール性を得ることができるので好適である。また、ダイヤフラムバルブを閉状態にする場合にダイヤフラム28が上から強く圧縮しない時でも線状突条部29が弁座面と隙間がない状態で接触することができるように厚肉部31を設けることで線状突条部10の高さを調節しても良い。
As shown in FIG. 7, a
また厚肉部31は、線状突条部29の、仕切壁5の底面部6および/または湾曲面部8に相対する位置に設けられることが望ましい。これは弁座面のシールが最も要求される底面部6や湾曲面部8におけるシール性を向上させ、バルブが閉状態のときに最も応力のかかる部分の線状突条部29の強度を向上させて連続開閉を行っても破損を防止して長期間使用できるため好適である。特に湾曲面部8は、仕切壁5の立ち上がり面21と湾曲面部8との交差部22が加工の都合で僅かに突起した形状となるが、ダイヤフラム28の線状突条部29が弁座面に強く押し潰されるように圧接されても厚肉部31の部分はあまり潰れることがないため、交差部22と線状突条部周辺の接液面23とは一定の距離が保たれるので、湾曲面部8や底面部6では交差部22が線状突条部周辺の接液面23に当接することがない。よって、連続開閉を行うとき全閉時に交差部22が線状突条部周辺の接液面23に毎回当接することがないので、従来のように当接によってダイヤフラム9が劣化して破損することを防止することができるので好適である。
Further, it is desirable that the
本発明において、ダイヤフラムバルブの駆動部は、手動式、空気圧による空気駆動式(図10参照)、モーターなどによる電気駆動式(図示せず)などがあり、いずれでも良く特に限定されない。空気駆動式の場合、ダイヤフラムバルブの手動式であるハンドル20の代わりに空動式駆動部38が、また電気駆動式の場合、電動式駆動部(モーターなど)がそれぞれステム39に係合され自動式ダイヤフラムバルブが形成される。
In the present invention, the drive part of the diaphragm valve includes a manual type, an air driven type by pneumatic pressure (see FIG. 10), an electric driven type by a motor or the like (not shown), and any of them may be used without any particular limitation. In the case of the air drive type, the
本発明において、ダイヤフラム9の材質はゴム状の弾性体であることが望ましく、エチレンプロピレンゴム(以下、EPDMと記す)、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ゴム、ニトリルゴム、スチレンブタジエンゴム、塩素化ポリエチレン、フッ素ゴムなどが好適なものとして挙げられる。またダイヤフラム9はポリプロピレン(以下、PPと記す)、ポリビニリデンフルオライド(以下、PVDFと記す)、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと記す)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(以下、PFAと記す)などの樹脂であっても良く、特に限定されない。また、ダイヤフラム9には強度の高い補強布がインサートされても良く、補強布はナイロン製(フッ素ゴムの場合はポリビニリデンフルオライド製)であることが望ましい。これは、バルブの閉止時にダイヤフラムに流体圧がかかった時にダイヤフラム9の変形や破損を防止するため好適である。
In the present invention, the material of the
本発明において、ダイヤフラムバルブの弁本体1やボンネット15の材質は、ポリ塩化ビニル(以下、PVCと記す)、ポリスチレン、ABS樹脂、PP、PVDF、PTFE、PFA、ポリクロロトリフルオロエチレンなどの樹脂、鉄、銅、銅合金、真鍮、アルミニウム、ステンレスなどの金属、または磁器などのセラミック、いずれでも良い。特に、薬液の配管ラインには耐食性に優れる樹脂製のダイヤフラムバルブが好適に使用される。また、コンプレッサ14の材質も、樹脂製または金属製など特に限定されないが、PVDFなどの樹脂製が好ましい。また、ステム18やスリーブ17の材質は、所期の強度を有する材質なら特に限定されないが、鉄、銅、銅合金、真鍮、アルミニウム、ステンレスなどの金属が好ましい。
In the present invention, the material of the
本発明は以上のように構成したので、以下の優れた効果が得られる。
(1)弁座面と突条部の接触面積が小さい状態で強く圧接してシールされるため、従来の突条部のない場合に比べて20%ほど高いシール性を得ることができる。
(2)ダイヤフラムの線状突条部が弁座面に強く押し潰すように圧接されても、突条部が形成されていることで仕切壁における上面と立ち上がり面の交差部がダイヤフラムの線状突条部周辺の接液面に当接することがないため、従来のような、連続開閉を行うとき全閉時に交差部が接液面に毎回当接することでダイヤフラムが劣化して破損することを防止することができる。
(3)ダイヤフラムの線状突条部が弁座面に強く押し潰すように圧接されても、溝部が形成されているため仕切壁における上面と立ち上がり面の交差部がダイヤフラムの線状突条部周辺の接液面に当接することがなく、連続開閉を行うとき全閉時に交差部が線状突条部周辺の接液面に毎回当接することでダイヤフラムが劣化して破損することを防止することができる。
(4)開口部の直径Dを小径にして、弁座深さHをH=0.18D〜0.31Dの範囲にすると、受圧面積が小さくてバルブのシール性を向上させると共にバルブをコンパクトに設けることができ、流量が確保でき十分なCV値を維持するとともに外部漏れ(管路外漏出)を防止することができる。
(5)線状突条部に厚肉部を設けると、厚肉部の弾性力により線状突条部が弁座面と強く圧接されて高いシール性を得ることができる。さらに厚肉部と突条部を併用することにより、より高いシール性を得ることができる。
Since the present invention is configured as described above, the following excellent effects can be obtained.
(1) Since the sealing surface is strongly pressed and sealed in a state where the contact area between the valve seat surface and the protruding portion is small, a sealing performance that is about 20% higher than that in the case where there is no conventional protruding portion can be obtained.
(2) Even if the linear protrusion of the diaphragm is pressed against the valve seat surface so as to be strongly crushed, the protrusion is formed so that the intersection of the upper surface and the rising surface of the partition wall is the linear shape of the diaphragm. Since it does not come into contact with the liquid contact surface around the ridge, when the continuous opening and closing is performed as in the conventional case, the crossing portion contacts the liquid contact surface every time when it is fully closed, so that the diaphragm deteriorates and breaks. Can be prevented.
(3) Even if the linear protrusion of the diaphragm is pressed against the valve seat surface so as to be strongly crushed, a groove is formed so that the intersection of the upper surface and the rising surface of the partition wall is the linear protrusion of the diaphragm Prevents the diaphragm from deteriorating and damaging because the intersection does not contact the liquid contact surface around the linear ridges every time it is fully closed, without contact with the liquid contact surface around it. be able to.
(4) If the diameter D of the opening is made small and the valve seat depth H is in the range of H = 0.18D to 0.31D, the pressure receiving area is small and the valve sealing performance is improved and the valve is made compact. The flow rate can be secured, a sufficient CV value can be maintained, and external leakage (external leakage) can be prevented.
(5) When a thick portion is provided on the linear protrusion, the linear protrusion is strongly pressed against the valve seat surface by the elastic force of the thick portion, and high sealing performance can be obtained. Furthermore, a higher sealing performance can be obtained by using the thick part and the protrusion part together.
以下、本願第一発明の第一の実施形態について図面を参照して説明するが、本願第一発明が本実施形態に限定されないことは言うまでもない。図1は第一の実施形態のダイヤフラムバルブを示す縦断面図である。図2は図1のA−A線に沿う縦断面図である。図3は図1におけるダイヤフラムの接液面側の平面図である。図4は図1の要部拡大縦断面図である。図5は第一の実施形態の湾曲面部を示す要部拡大縦断面図である。図6は図1におけるダイヤフラムの第二の実施形態を示す接液面側の平面図である。図7は同ダイヤフラムの第三の実施形態を示す接液面側の平面図である。 Hereinafter, although 1st embodiment of this invention 1st invention is described with reference to drawings, it cannot be overemphasized that this invention 1st invention is not limited to this embodiment. FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing a diaphragm valve of the first embodiment. FIG. 2 is a longitudinal sectional view taken along line AA in FIG. FIG. 3 is a plan view of the liquid contact surface side of the diaphragm in FIG. FIG. 4 is an enlarged vertical sectional view of a main part of FIG. FIG. 5 is an enlarged vertical sectional view showing a main part of the curved surface portion of the first embodiment. FIG. 6 is a plan view on the wetted surface side showing a second embodiment of the diaphragm in FIG. FIG. 7 is a plan view on the liquid contact side showing a third embodiment of the diaphragm.
図において、1は口径50mmのPVC製の弁本体であり、弁本体1上面には開口部2が設けられ、内部に入口流路3、出口流路4及び両流路の中間に位置し、流路を湾曲させている仕切壁5が設けられている。仕切壁5の上面には、開口部2より低く設けられた平面状の底面部6と、底面部6から開口部2に向かって立ち上がるテーパ状の斜面部7と、底面部6と斜面部7との間に湾曲面部8とが形成されており、底面部6と斜面部7と湾曲面部8とで弁座面が形成されている。このとき弁座幅Wは10mmで設けられている。また、弁本体1の開口部2の直径Dと、弁座深さHは、H=0.21Dとなるように設けられている。なお、本発明の斜面部7はテーパ状であるが円弧状でも良く、円弧状の場合は曲率の大きな円弧状であることが好ましい。また、仕切壁5の弁座面の形状は、開口部2を小さく設けて後記ダイヤフラム9の受圧面積を小さくさせ、ダイヤフラムバルブが全開状態のときに弁座面と後記ダイヤフラム9から形成される流路の開口面積を大きく得ることができるように上記構成にしている。
In the figure, 1 is a valve body made of PVC having a diameter of 50 mm, an
9はEPDM製のダイヤフラムであり、ダイヤフラム9の接液面側には、弁本体1の仕切壁5上面の弁座面に圧接及び離間される線状突条部10と、弁本体1上面の開口部2周辺に圧接される環状突条部11とが形成されている。線状突条部10の頂点部には、線状突条部全体に一定の高の突条部12が設けられており、突条部12の高さh(図4参照)は弁座幅Wが10mmに対して0.12Wとなる1.2mmで設けられ、且つ突条部12の幅aは線状突条部10の幅bの0.6倍で設けられている。なお突条部12は、線状突条部10の両端部付近で徐々に高さが低くなり、環状突条部11に接する端部では線状突条部10とほぼ同じ高さになるように形成されている。また、ダイヤフラム9の非接液面側には埋め込み金具13が上部が突出した状態で埋設されており、埋め込み金具13を介して後記コンプレッサ14に係合固定されている。ダイヤフラム9の周縁部は弁本体1と後記ボンネット15の間で挟持され、ボンネット15の下面により環状突条部11が弁本体1上面の開口部2周辺に押し潰された状態で固定されている。
14はPVDF製のコンプレッサであり、上部は後記ステム18の下端部に係合固定されている。15は弁本体1の上部にボルト・ナット(図示せず)で固定されているPVC製のボンネットであり、ボンネット15上部中央の貫通孔16に銅合金製のスリーブ17が支承されている。18はスリーブ17の内部に設けられた雌ネジ部19と螺合している銅合金製のステムである。20はPP製のハンドルであり、スリーブ17の上部外周部に嵌合され、ボンネット15の上端部に配置されている。
次に、第一の実施形態のダイヤフラムバルブの作用を図1及び図2に基づいて説明する。 Next, the operation of the diaphragm valve of the first embodiment will be described with reference to FIGS.
図1の全開状態からハンドル20を閉方向に回転すると、ハンドル20の回転に従ってステム18とステム18下端部に設けられたコンプレッサ14が下降し、ダイヤフラム9は次第に下方に湾曲して行き、ついには線状突条部10が弁本体1の仕切壁5上面の弁座面に圧接され、入口流路3及び出口流路4が閉鎖されてダイヤフラムバルブは全閉状態となる。このとき、全閉状態で弁座面と突条部12が圧接されるが、突条部12の幅aは線状突条部の幅bの0.6倍と狭く設けられており、弁座面と突条部12の接触面の面積は小さくなるので強く圧接してシールされるため、従来の突条部12のない場合に比べて20%ほど高いシール性を得ることができる。また、突条部12と弁座面の湾曲面部8の当接部分は、図5に示すように、線状突条部10が弁座面に強く押し潰すように圧接されても、線状突条部10の頂点部から突出した突条部12が設けられていることにより、仕切壁5の立ち上がり面21と湾曲面部8の交差部22と、ダイヤフラム9の線状突条部周辺の接液面23とは、圧接により潰れた状態の突条部12分の距離が保たれるので交差部22が線状突条部周辺の接液面23に当接することがない。このとき、交差部22と線状突条部周辺の接液面23との距離は突条部12の高さhと交差部22間の弁座幅Wによって決まり、例えば一定の高さhの突条部12に対して弁座幅Wが狭いと交差部22と線状突条部周辺の接液面23との距離が広くなり、弁座幅Wが広いと交差部22と線状突条部周辺の接液面23との距離が狭くなる。そのため、突条部12の高さhを0.05W〜0.15Wの範囲内に設けることにより、交差部22と線状突条部周辺の接液面23とが確実に当接しないようにすることができる。よって、連続開閉を行うとき全閉時に交差部22が線状突条部周辺の接液面23に毎回当接しないため、従来のように当接することでダイヤフラム9が劣化して破損することを防止することができる。
When the
次にハンドル20を開方向に回転すると、ハンドル20の回転に従ってステム18とステム18下端部に設けられたコンプレッサ14が上昇し、ダイヤフラム9の線状突条部10は弁座面から離間し、ダイヤフラム9は次第に上方に湾曲して開限度位置まで上昇し入口流路3及び出口流路4が開放されダイヤフラムバルブは全開状態(図1の状態)となる。
Next, when the
また、本実施形態では開口部2の直径Dを小径にして、弁座深さHをH=0.18D〜0.31Dの範囲内に設けているため、受圧面積が小さくてバルブのシール性が向上される。また、バルブをコンパクトに設けることができ、流量が確保でき十分なCV値を維持することができる。
Further, in the present embodiment, the diameter D of the
次に、第二の実施形態のダイヤフラムについて図6に基づいて説明する。 Next, the diaphragm of the second embodiment will be described with reference to FIG.
24はEPDM製のダイヤフラムであり、ダイヤフラム24の接液面側には、線状突条部25と、環状突条部26とが形成されている。線状突条部25の、仕切壁5の湾曲面部8に相対する位置には突条部27が流路軸線を基準にして対称に、線状突条部25に対して徐々に高さを変えて山なりに形成されるように設けられており、突条部27の最も高くなる部分の高さhは1.2mmで設けられ、且つ突条部12の幅aは線状突条部10の幅bの0.6倍で設けられている。
次に、第二の実施形態のダイヤフラムの作用について図5を参照して説明する。 Next, the operation of the diaphragm of the second embodiment will be described with reference to FIG.
バルブが閉状態のとき、弁座面の湾曲面部8と線状突条部25の突条部27が接触面積が小さい状態で強く圧接してシールされるため、最もシール性が要求される湾曲面部8が高いシール性を得ることができる。また、突条部27と弁座面の湾曲面部8の当接部分は、ダイヤフラム24の線状突条部25が弁座面に強く押し潰すように圧接されても、湾曲面部8に相対した線状突条部25の頂点部から突出した突条部27が設けられていることにより、仕切壁5の交差部22とダイヤフラム24の線状突条部周辺の接液面23とは圧接により潰れた状態の突条部27分の距離が保たれるので、湾曲面部8では交差部22が線状突条部周辺の接液面23に当接することがない。よって、連続開閉を行うとき全閉時に交差部22が線状突条部周辺の接液面23に毎回当接しないため、従来のように当接することでダイヤフラム9が劣化して破損することを防止することができる。
When the valve is in the closed state, the
次に、第三の実施形態のダイヤフラムについて図7を参照して説明する。 Next, the diaphragm of the third embodiment will be described with reference to FIG.
28はEPDM製のダイヤフラムであり、ダイヤフラム28の接液面側には、線状突条部29と、環状突条部30とが形成されている。線状突条部29の、仕切壁5の湾曲面部8に相対する位置には線状突条部29を厚肉とした厚肉部31が流路軸線を基準にして対称に設けられており、厚肉部31の最も厚くなる部分の高さは非厚肉部の高さに対して3.8倍で設けられ、且つ断面半径が厚肉部31の断面半径は非厚肉部の断面半径の2.9倍で設けられている。この線状突条部29の頂点部全体には一定の高さの突条部32が設けられており、突条部32の高さhは1.2mmで設けられ、且つ線状突条部29の厚肉部31の最も肉厚の厚い箇所において突条部32の幅aは線状突条部29の幅bの0.4倍になるように設けられ、線状突条部29の中央において突条部32の幅aは線状突条部29の幅bの0.7倍になるように設けられている。なお、突条部32は、線状突条部29の両端部付近から徐々に高さが低くなり、環状突条部30に接する端部では線状突条部29とほぼ同じ高さになるように形成されている。
次に、第三の実施形態のダイヤフラムの作用について図5を参照して説明する。 Next, the operation of the diaphragm of the third embodiment will be described with reference to FIG.
バルブが閉状態のとき、線状突条部29の厚肉部31の弾性力により弁座面の湾曲面部8と強く圧接されるため、高いシール性を得ることができるに加えて、弁座面と突条部32が線接触により接触面積が小さい状態で強く圧接してシールされるため、より高いシール性を得ることができる。また、突条部32と弁座面の湾曲面部8の当接部分は、線状突条部29が弁座面に強く押し潰すように圧接されても、湾曲面部8に相対する位置に厚肉部31が設けられ、さらに線状突条部29の頂点部から突出した突条部32が設けられていることにより、仕切壁5の交差部22とダイヤフラム28の線状突条部周辺の接液面23とは、圧接されてもあまり潰れることのない厚肉部31と圧接により潰れた状態の突条部32分の距離が保たれるので、湾曲面部8では交差部22が線状突条部周辺の接液面23に当接することがない。よって連続開閉を行うとき全閉時に交差部22が線状突条部周辺の接液面23に毎回当接することでダイヤフラム9が劣化して破損することを防止することができる。また、厚肉部31は圧縮に対する強度が高くなるため線状突条部29が補強され、連続開閉によって最も劣化しやすい線状突条部29が破損することなく長期間使用することができる。
When the valve is in the closed state, it is strongly pressed against the
次に、本願第二発明について図面を参照して説明する。図8は第二発明におけるダイヤフラムの第一実施形態を示す接液面側の平面図である。図9は仕切壁の湾曲面部を示す要部拡大縦断面図である。なお、本願第二発明の実施形態においてダイヤフラムバルブの構成は、ダイヤフラムを除いて第一発明の第一の実施形態と同様であるので、同様の構成要素には同一の符号を付して説明している。 Next, the second invention of the present application will be described with reference to the drawings. FIG. 8 is a plan view on the wetted surface side showing the first embodiment of the diaphragm in the second invention. FIG. 9 is an enlarged vertical sectional view showing a main part of the curved surface portion of the partition wall. In the second embodiment of the present invention, the configuration of the diaphragm valve is the same as that of the first embodiment of the first invention except for the diaphragm. ing.
33はEPDM製のダイヤフラムであり、ダイヤフラム33の接液面側には、線状突条部34と、環状突条部34とが形成されている。線状突条部34の両側に位置する接液面には、線状突条部34と平行に溝部36が設けられている。溝部36は湾曲面部8の交差部22に相対する位置が最も深くなるように設けられており、弁閉塞時、仕切壁5における上面と立ち上がり面21の交差部22が溝部底面37に当接しないように形成されている(図9の状態)。
また、線状突条部34には図7に示す第一発明のダイヤフラムと同様に厚肉部が設けられても良い。その構成、作用については前記と同じであるので説明と図面は省略する。
Moreover, a thick part may be provided in the
次に、本ダイヤフラムの作用について図9を参照して説明する。 Next, the operation of this diaphragm will be described with reference to FIG.
バルブが閉状態のとき、線状突条部34と弁座面の湾曲面部8の当接部分は、図9に示すように湾曲面部8の交差部22に相対した位置は溝部36により交差部22と溝部底面37に一定の距離が保たれるため、線状突条部34が弁座面に強く押し潰すように圧接されたとしても仕切壁5の交差部22がダイヤフラム33の溝部底面37と線状突条部周辺の接液面23に当接することがない。よって、連続開閉を行うとき全閉時に交差部22が溝部底面37と線状突条部周辺の接液面23に毎回当接しないため、従来のように当接することでダイヤフラム9が劣化して破損することを防止することができる。本願第二発明の他の作用は第一発明の第一実施形態の作用と同様であるので説明は省略する。
When the valve is in the closed state, the contact portion between the
1…弁本体
2…開口部
3…入口流路
4…出口流路
5…仕切壁
6…底面部
7…斜面部
8…湾曲面部
9…ダイヤフラム
10…線状突条部
11…環状突条部
12…突条部
13…埋め込み金具
14…コンプレッサ
15…ボンネット
16…貫通孔
17…スリーブ
18…ステム
19…雌ネジ部
20…ハンドル
21…立ち上がり面
22…交差部
23…線状突条部周辺の接液面
24…ダイヤフラム
25…線状突条部
26…環状突条部
27…突条部
28…ダイヤフラム
29…線状突条部
30…環状突条部
31…厚肉部
32…突条部
33…ダイヤフラム
34…線状突条部
35…環状突条部
36…溝部
37…溝部底面
38…空気式駆動部
39…ステム
DESCRIPTION OF
Claims (11)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006124591A JP2007298065A (en) | 2006-04-28 | 2006-04-28 | Diaphragm valve |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006124591A JP2007298065A (en) | 2006-04-28 | 2006-04-28 | Diaphragm valve |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007298065A true JP2007298065A (en) | 2007-11-15 |
Family
ID=38767727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006124591A Pending JP2007298065A (en) | 2006-04-28 | 2006-04-28 | Diaphragm valve |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007298065A (en) |
-
2006
- 2006-04-28 JP JP2006124591A patent/JP2007298065A/en active Pending
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