JP2007202417A - 冷菓用水中油型乳化物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明は、油脂、無脂乳固形分及び水を含む水中油型乳化物において、油脂中にS2L型トリグリセリド(但し、式中のSはステアリン酸及びパルミチン酸、Lはリノール酸)を含有することを特徴とする冷菓用水中油型乳化物であり、油脂分が2〜20重量%であって、油脂が非乳脂(Aタイプ)又は、非乳脂及び乳脂(Bタイプ)であって、Aタイプの場合は油脂中のS2L型トリグリセリドが1〜20重量%の範囲であり、Bタイプの場合は2〜30重量%の範囲である冷菓用水中油型乳化物である。
【選択図】なし
Description
特許文献2では脂肪源としてヤシ油60〜80%とパーム油40〜20%との混合油を冷菓に使用することが提案されている。しかしながらヤシ油が多いとシャープな融解性状を示すものの食感及び風味の点でコクがない。また、パーム油あるいは菜種油は安価であるが口溶けの点で好ましくなく、かつ冷菓としてのキメや組織が不良となる。
特許文献3では対称型トリグリセリド(SUS)を40%以上含有する油脂95〜40%とラウリン系油脂5〜60%を含有する冷菓用油脂が提案されている。これは口溶けのシャープさ、キレに効果を発揮するものであった。本発明のような特定の油脂の使用による食感、口溶け、乳味の持続性等の改良を図った例を見ることは出来ない。
アイスクリーム類は、わが国の乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)によると、乳固形分15%以上うち乳脂肪8%以上のものをアイスクリームと称し、アイスミルクは乳固形分10%以上うち乳脂肪3%以上のもの、ラクトアイスは乳固形分3%以上のものと規定されている。
本発明において「冷菓」とは、「アイスクリーム」「アイスミルク」及び「ラクトアイス」を包含するものであって、これらに類するものである。
そして、S2L型トリグリセリドの量Yは、Y=Ys+Ypで表わせれ、YsはSt2L型トリグリセリドの量を表わし、YpはP2L型トリグリセリドの量を表わす。
S2L型トリグリセリドはリノール酸を多く含む油脂、例えばサフラワー油、ひまわり油、コーン油、菜種油、大豆油とりわけ前2者の油脂を飽和脂肪酸(ステアリン酸、パルミチン酸)に富むエステル又は脂肪酸と公知の方法でエステル交換し、必要に応じて分別を行うことにより得られる。
又、S2L型トリグリセリドを多く含む油脂例えば綿実油等から分別し高濃度に含有するS2L含有油脂を使用するのが好ましく、濃度としては40%以上含有するのが好ましい。
本発明での乳脂は、牛乳、生クリーム、バター等の乳由来の乳脂はもちろんのこと、これらの原料を加工処理して得られるバターオイルも含むのもである。
油脂分は2〜20重量%が好ましく、さらに好ましくは3〜18重量%、最も好ましくは3〜16重量%である。
油脂分が少ないと、冷菓用水中油型乳化物の風味、コク味が乏しいものとなってしまう。油脂分が多いと口溶けが悪くなったり、食感が重たくなったり、ミックス液の乳化安定性が悪くなる。
冷菓用油脂としては段落番号〔0009〕に挙げた油脂から適宜選択して使用するのであるが非乳脂の場合は、ヤシ油、パーム油、パーム核油、菜種油、米ぬか油、大豆油、綿実油、コーン油等の各種の油脂及びそれらの硬化油、分別油、エステル交換油等の油脂を使用するのが好ましい。これらの油脂を使用した場合口溶け、冷感に優れているがコク味、乳味の持続性は不充分であった。S2L型トリグリセリドを含有することにより、コク味、乳味の持続性を得ることができる。
本発明におけるS2L型トリグリセリドの含有量は非乳脂(Aタイプ)の場合は、油脂中の1〜20重量%であり、さらに好ましくは2〜20重量%であり、最も好ましくは3〜20重量%である。
S2L型トリグリセリドの含有量が少ないと滑らかな食感が得難くなり、乳味の持続性が乏しいものとなる。多すぎるとより滑らかにはなるが、甘味とのバランスが悪くなり好ましくない。。
S2L型トリグリセリドのこのような効果は他の油脂では見られないS2L型トリグリセリドの特異な結晶性癖によると推察している。
本発明におけるS2L型トリグリセリドの含有量は非乳脂及び乳脂(Bタイプ)の場合は、油脂中の2〜30重量%であり、さらに好ましくは3〜30重量%であり、最も好ましくは4〜30重量%である。
S2L型トリグリセリドの含有量が少ないと乳味の持続性が乏しいものとなる。多すぎると甘味とのバランスが悪くなり好ましくない。
無脂乳固形分はアイスクリームの組織改善およびオーバーランの増加とともにアイスクリーム類へ乳味感を付与するという効果を有する。この乳固形分としては、脱脂乳、脱脂粉乳、全脂粉乳などが例示できる。
甘味料はアイスクリーム類に甘味を与えるほかミックスの粘性を増し組織を改良するという効果を有する。甘味料としてはショ糖がもっとも普通に使用されるが、他に転化糖、混合液糖、水飴等が使用され、通常全量に対し13〜17重量%程度使用される。
安定剤は組織を滑らかにし、適度の粘性を与え、オーバーランの調整に関与するという効果を有する。このような安定剤として、グアーガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、アラビアガムのようなガム類、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、CMC、水溶性ヘミセルロース、ゼラチン、寒天、ペクチン、コーンスターチの他、リン酸塩の如き種々の塩類が例示できる。これらの安定剤を通常製品全体に対し0.1〜1.0重量%程度添加するが、種類によっては口中で粘りを感じるようなことがあるので、そのときは添加量を減じるのがよい。
上記したように、油脂として特異なS2L型トリグリセリドを冷菓用水中油型乳化物に使用することによって、特異な結晶状態を形成することによって高い乳化安定性と良好なホイップ性状が得られ、ホイップされた起泡状態のものは、食感、口溶け、風味、乳味の持続性に優れたものとなると推察している。
次いで均質化処理を経た水中油型乳化物を殺菌ないし滅菌処理する。通常はUHT滅菌処理する。UHT滅菌には間接加熱方式と直接加熱方式とがあり、間接加熱処理する装置としてはAPVプレート式UHT処理装置(APV社製)、CP−UHT滅菌装置(クリマティ・パッケージ社製)、ストルク・チューブラー型滅菌装置(ストルク社製)、コンサーム掻き取り式UHT滅菌装置(テトラパック・アルファラバル社製)等が例示できるが、特にこれらにこだわるものではない。また、直接加熱滅菌装置としては、ユーペリゼーション滅菌装置(テトラパック・アルファラバル社製)、VTIS滅菌装置(テトラパック・アルファラバル社製)、ラギアーUHT滅菌装置(ラギアー社製)、パラリゼーター(パッシュ・アンド・シルケボーグ社製)、C.P.Vac−Heat・UHT滅菌装置(クリマティー・パッケージ社製)等のUHT滅菌処理装置が例示でき、これらの何れの装置を使用してもよい。
A 冷菓用水中油型乳化物を起泡させた場合の評価方法
日世株式会社の自動殺菌ソフトサーバー(NA6062WF型)を使用する。 冷菓用水中油型乳化物を4L用意し、そのうち1.7Lをフリージング機械のシリンダー内に入れる。ミックスバルブを「閉」の位置にしてミックス供給口に差し込む。始めに用意した冷菓用水中油型乳化物のうち、シリンダーに入れた後の水中油型乳化物(約2.3L)をミックスタンクに補給する。運転スイッチを押す。出来上がり後、フットペダルを踏んで、製品出口よりソフトクリームを取り出す。
(1)オーバーラン:[(一定容積の水中油型乳化物重量)ー(一定容積の起泡後の起泡物重量)]÷(一定容積の起泡後の起泡物重量)×100
(2)風味、食感、口溶け、冷感、乳味の持続性:専門パネラーに20名により、優れている順に「5」、「4」、「3」、「2」、「1」の5段階にて評価を行い、平均化した評価を結果とした。
サフラワー油20部、ステアリン酸80部を1,3位特異性を有するリパーゼを用いてエステル交換し、蒸留によりエチルエステル部を除去し、S2L含有油脂(1)を得た。
綿実油:アセトン=20:80の比率の混合物を混合溶解し、攪拌しながら混合物を−10℃まで冷却し、30分保持し結晶を析出させた。その後、減圧濾過して結晶部と液状部に分画した。
得られた結晶部は常法によりアセトンを除去し、更に常法により脱色、脱臭し、S2L含有油脂(2)を得た。
起泡性水中油型乳化物の調製に使用したS2L含有油脂(1)、S2L含有油脂(2)、パーム中融点部、大豆パーム混合硬化油、菜種パーム混合硬化油について、液体クロマトグラフィー法、ガスクロマトグラフィー法を用いてSt2L、P2L量を求め、結果を表1に纏めた。
パーム中融点部(融点34℃)3.5部、精製ヤシ油4部、S2L含有油脂(1)0.5部、にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水69.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけ、評価した。風味・食感・口溶け・冷感は良好であり、乳味を持続していた。
パーム中融点部(融点34℃)3部、精製ヤシ油4部、S2L含有油脂(1)1部、にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水69.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけ、評価した。風味・食感・口溶け・冷感は良好であり、乳味を持続していた。
パーム中融点部(融点34℃)3部、精製ヤシ油3部、S2L含有油脂(1)2部、にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水69.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけ、評価した。風味・食感・口溶け・冷感は良好であり、乳味を持続していた。
パーム中融点部(融点34℃)3部、精製ヤシ油3部、S2L含有油脂(1)4部、にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水67.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけ、評価した。風味・食感・口溶け・冷感は良好であり、乳味を持続していた。
S2L含有油脂(1)1.2部、バターオイル 10.8部にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水65.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけ、評価した。風味・食感・口溶け・冷感は良好であり、乳味を持続していた。
S2L含有油脂(1)2.4部、バターオイル 9.6部にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水65.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけ、評価した。風味・食感・口溶け・冷感は良好であり、乳味を持続していた。
S2L含有油脂(1)4.8部、バターオイル 7.2部にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水65.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけ、評価した。風味・食感・口溶け・冷感は良好であり、乳味を持続していた。
S2L含有油脂(1)7.2部、バターオイル 4.8部にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水65.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけ、評価した。風味・食感・口溶け・冷感は良好であり、乳味を持続していた。
パーム中融点部(融点34℃)4部、精製ヤシ油4部にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水69.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけ、評価した。風味・口溶け・冷感は良好であるが、滑らかな食感は得られず、乳味の持続性もなかった。
精製ヤシ油0.7部、S2L含有油脂(1)0.3部にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水76.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけ、評価した。風味は薄く、口溶け悪く、冷感もなく、滑らかな食感は得られず、乳味の持続性もなかった。
パーム中融点部(融点34℃)8部、精製ヤシ油8部、S2L含有油脂(1)6部にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水55.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけたが、良好な状態のものが得られなかった。
パーム中融点部(融点34℃)2部、精製ヤシ油2部、S2L含有油脂(1)4部にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水69.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけ、評価した。風味は良好で、乳味の持続性もあるが、食感は柔らかすぎ、口溶けは重たく、冷感がなかった。
バターオイル 12部にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水65.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけ、評価した。風味・食感は良好であるが、口溶けが悪く、冷感もなく、乳味の持続性もなかった。
S2L含有油脂(1)9.6部、バターオイル 2.4部にグリセリン脂肪酸エステル0.1%を添加混合溶解し油相とする。これとは別に水65.8部に脱脂粉乳10部、グラニュー糖12部、第2リン酸塩0.1部を溶解し水相を調整する。上記油相と水相を65℃で30分間ホモミキサーで攪拌し予備乳化した後、超高温滅菌装置(岩井機械工業(株)製)によって、145℃において4秒間の直接加熱方式による滅菌処理を行った後、100Kg/cm2 の均質化圧力で均質化して、直ちに5℃に冷却した。冷却後約24時間エージングして、水中油型乳化物を得た。この乳化物を上記の方法に従ってフリーザーにかけ、評価した。風味・食感良好で、乳味の持続性もあるものの、口溶け悪く、冷感もなかった。
Claims (3)
- 油脂、無脂乳固形分及び水を含む水中油型乳化物において、油脂中にS2L型トリグリセリド(但し、式中のSはステアリン酸及びパルミチン酸、Lはリノール酸)を含有することを特徴とする冷菓用水中油型乳化物。
- 油脂分が2〜20重量%である、請求項1記載の冷菓用水中油型乳化物。
- 油脂が非乳脂(Aタイプ)又は、非乳脂及び乳脂(Bタイプ)であって、Aタイプの場合は油脂中のS2L型トリグリセリドが1〜20重量%の範囲であり、Bタイプの場合は2〜30重量%の範囲である、請求項1記載の冷菓用水中油型乳化物。
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