JP2007152716A - 画像形成装置、画像読取装置及び複合装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電源部に補助電源を備えた複合型画像形成装置において、主電源と補助電源間の電源切替時に不可避の電源変動によって起きる誤動作等の不具合を回避し且つ補助電源を有効利用する仕組みを設けること。
【解決手段】 主電源160と共通の商用電源から充電される蓄電装置175を持つ補助電源装置170を備え、例えば省電力状態からの急速立上時に、パワー系統負荷の一部に主電源Vp2から補助電源Vp3へ切替えて、主電源を補う。この切替え(Vp2⇔Vp3)により電源供給を受ける負荷は、切替時の電源変動により誤動作が生じる可能性の低い負荷(定着用ヒータ、原稿や記録紙の給紙・排紙用モータ等)とする。他方、誤動作が生じる可能性の高い負荷(ポリゴン、スキャナ、感光体副走査用の各サーボモータや原稿照明用光源、LD駆動部等)に対し、電源切替えをしないで主電源のみから電源Vp1を供給する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、例えば、複写機、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ、MFP(コピー、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ等の機能を複合して持つ装置)のように、画像記録媒体への画像書込みを行う画像形成装置、画像記録媒体からの画像読取を行う画像読取装置及びこれらを複合して持つ複合装置に関し、特に装置が消費する電力の変動(例えば、通常動作と省電力動作の間のモード変更による)に汎用の電源で対応するために補助電源を備えた電源部を持つ上記装置に関する。
近年、環境問題が重要となり、複写機やプリンタ装置等の画像形成処理を行う装置においても省エネルギ(省電力)化が進んでいる。
この種の装置の中でも、特に電子写真方式の画像形成処理を行う装置における省エネルギを考えるに当たって無視できないのは、トナーを記録媒体に定着する定着装置の省電力である。
省電力で待機するときの定着装置は、定着用加熱ローラの温度を定着温度よりやや低い一定の温度に保ち、使用時に直ちに使用可能温度まで立ち上げることにより消費電力を低減している。このとき、加熱ローラの立ち上げ時間は、使用者に長く待ったと感じさせない時間となるようにしている。従って、この方法によると、定着装置を使用していない待機時にも、ある程度の電力を供給して余分なエネルギを消費しており、この時の消費エネルギは、装置の消費エネルギの約7割から8割に上るといわれている。
このため、待機時の消費エネルギを削減してより省電力化を図ることが望まれ、未使用時には電力供給をゼロにすることが求められてきている。
しかしながら、待機時にエネルギ消費をゼロにすると、定着用加熱ローラは鉄やアルミなどの金属ローラを主に使用しており熱容量が大きいため、約180℃前後の使用可能温度にまで昇温するには数分から十数分など長い加熱時間が必要であり、この間画像形成ができないので、迅速な出力を望む使用者の要求を満たすことができない。
この要求に応えるには、速やかに定着用加熱ローラの温度を上昇させることが求められ、このためには、単位時間の投入エネルギ、即ち定格電力を大きくすることが必要になる。
実際に、プリント速度の速い高速機には電源電圧を200V にして対応している装置も多い。しかし、日本国内の一般的なオフィスでは、商用電源は100V・15A であり、200V に対応させるには、設置場所の電源関連に特別な工事を施す必要があり一般的な解決法とはいえない。また、100V・15Aの商用電源を2系統用いて全投入電力を上げる製品も実用化されているが、2系統のコンセントが近くにあるところでないと設置することができない。このため定着用加熱ローラを短時間で昇温させようとしても、投入エネルギの上限は上げられないのが実状である。
そこで、消費電力に余裕が生じた場合に、蓄電装置に電力を蓄え、その電力からDC電源を生成する補助電源を有し、画像形成装置として電力が不足するか、或いは更なる電力が必要となる場合に、画像形成動作時、待機時のいずれにあっても、蓄電装置の電力を使用する方式が提案されている(下記特許文献1、参照)。
特開2004−266984号公報
しかしながら、上記のような補助電源を備えた従来の画像形成装置においては、電力を供給する動作部の種類如何に係わらず、その時点で電力の供給が必要になる動作部に対し主電源と補助電源の間で電源の切替えを行っている。このとき、切替えられる主電源と補助電源の間の電圧は、個別に定電圧制御されるために、仕様上、同一の電圧に制御されるようになっていても、実際には電圧差の発生は避けられない。
このように、主電源と補助電源の間で電源を切替る瞬間に電源変動が生じることは不可避であり、この変動によって誤動作等の不具合を起す場合がある。例えば、複写機では、画像(原稿)読取や画像書込における走査機構を動作させるサーボモータ駆動系及び光源駆動系並びに画像(原稿)読取の画像信号の処理系等における不具合の発生を挙げることができる。
このような不具合については、上記特許文献1においても考慮されていないように、これまで対応策が提案されず、未解決となっている。
本発明は、補助電源を備えた電源部を持つ画像(原稿)読取や画像書込を行う装置において生じる上記した不具合を回避し、且つ補助電源を有効に利用する仕組みを設けることを解決すべき課題とする。
請求項1の発明は、入力された画像データによって駆動される光源からの光ビームを所定方向に周期走査させ、相対変位する感光体に該走査光ビームにより2次元の走査露光を行う手段、感光体上の潜像をトナーにより現像する手段、トナー像を記録媒体へ転写する手段及び記録紙へトナー像を定着する手段を備え、電子写真方式の処理プロセスを経て画像を形成する画像形成部と、主電源及び補助電源よりなり、DC電源を装置内の前記画像形成部を含む動作部に供給する電源部を有する画像形成装置において、前記電源部は、サーボモータ駆動系、光源駆動系の少なくとも一方への電源供給を主電源のみから行い、かつ主電源のみから電源供給が行われるサーボモータ駆動系、光源駆動系以外の系への電源供給を主電源と補助電源の間で切替える電源切替手段を備えたことを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項2の発明は、前記補助電源の出力段にDC/DCコンバータを設けた請求項1に記載された画像形成装置において、前記電源切替手段は、補助電源との間で切替えられる主電源の出力段に設けたON/OFFスイッチと、前記補助電源のDC/DCコンバータに対する動作のON/OFFを指示する手段を備えたことを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項3の発明は、前記主電源の一部として補助電源との間で切替えられる主電源部分を独立させ、前記補助電源の出力段にDC/DCコンバータを設けた請求項1に記載された画像形成装置において、前記電源切替手段は、前記補助電源との間で切替えられる独立させた主電源部分に対する動作のON/OFFと前記補助電源のDC/DCコンバータに対する動作のON/OFFをそれぞれ指示する手段を備えたことを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項4の発明は、前記走査露光手段の要素として、レーザ光源と該光源からのビーム光を定速で回転するポリゴンミラーによる走査機構を用いた請求項1乃至3のいずれかに記載された画像形成装置において、前記主電源のみから電源供給が行われる動作部が、ポリゴンミラーによる走査機構の駆動系、レーザ光源の駆動系の少なくとも一方であることを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載された画像形成装置において、前記補助電源が主電源とは別の商用電源からDC電源を生成する装置であることを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項6の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載された画像形成装置において、前記補助電源が主電源と共通の電源に接続した蓄電装置からDC電源を生成する装置であることを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項7の発明は、請求項6に記載された画像形成装置において、
前記蓄電装置に電気2重層コンデンサを用いることを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項8の発明は、請求項6に記載された画像形成装置において、前記蓄電装置にリチウムイオン電池を用いることを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項9の発明は、照明光源により照射される原稿とイメージセンサを走査機構によって相対変位させることにより、原稿画像を2次元で読取る画像読取部と、DC電源を装置内の前記画像読取部を含む動作部に供給する主電源及び補助電源よりなる電源部を有する画像読取装置において、前記電源部は、サーボモータ駆動系、照明光源駆動系、イメージセンサ駆動系の少なくとも1つへの電源供給を主電源のみから行い、かつ主電源のみから電源供給が行われるサーボモータ駆動系、照明光源駆動系、イメージセンサ駆動系以外の系への電源供給を主電源と補助電源の間で切替える電源切替手段を備えたことを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項10の発明は、前記補助電源の出力段にDC/DCコンバータを設けた請求項9に記載された画像読取装置において、前記電源切替手段は、補助電源との間で切替えられる主電源の出力段に設けたON/OFFスイッチと、前記補助電源のDC/DCコンバータに対する動作のON/OFFを指示する手段を備えたことを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項11の発明は、前記主電源の一部として補助電源との間で切替えられる主電源部分を独立させ、前記補助電源の出力段にDC/DCコンバータを設けた請求項9に記載された画像読取装置において、前記電源切替手段は、前記補助電源との間で切替えられる独立させた主電源部分に対する動作のON/OFFと前記補助電源のDC/DCコンバータに対する動作のON/OFFをそれぞれ指示する手段を備えたことを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項12発明は、請求項9乃至11のいずれかに記載された画像読取装置において、前記補助電源が主電源とは別の商用電源からDC電源を生成する装置であることを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項13の発明は、請求項9乃至11のいずれかに記載された画像読取装置において、前記補助電源が主電源と共通の電源に接続した蓄電装置からDC電源を生成する装置であることを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項14の発明は、請求項13に記載された画像読取装置において、前記蓄電装置に電気2重層コンデンサを用いることを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項15の発明は、請求項13に記載された画像読取装置において、前記蓄電装置にリチウムイオン電池を用いることを特徴とし、このようにすることによって上記課題を解決するものである。
請求項16の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載された画像形成装置における画像データの入力手段として、請求項9乃至15のいずれかに記載された画像読取装置を各々の装置の前記電源部を共通にして組込み、複合させることにより、複合装置において、上記課題を解決するものである。
本発明の画像形成装置では、画像書込動作に係わるサーボモータ駆動系、光源駆動系の少なくとも一方への電源供給を主電源のみから行い、動作中に補助電源との間で電源切替を行わないようにしたので、電源切替による電源変動により誤動作を生じる可能性の高いこれらの駆動系への電源変動の影響を回避することができ、しかも影響を受けないその他の系(定着加熱系や給紙系など)へは、主電源と補助電源の間で電源切替を行い、補助電源を有効利用することにより、最大消費電力時(例えば、省電力状態からジョブが処理できる状態に急速に立上げる時)に汎用の電源で対応することが可能になる(請求項1〜8,16)。
本発明の画像読取装置では、画像読取動作に係わるサーボモータ駆動系、照明光源駆動系、イメージセンサ駆動系の少なくとも1つへの電源供給を主電源のみから行い、動作中に補助電源との間で電源切替を行わないようにしたので、電源切替による電源変動により誤動作を生じる可能性の高いこれらの駆動系への電源変動の影響を回避することができ、しかも影響を受けないその他の系(ADFの原稿給紙・排紙系など)へは、主電源と補助電源の間で電源切替を行うことにより、補助電源を有効利用することにより、最大消費電力時(例えば、省電力状態からジョブが処理できる状態に急速に立上げる時)に汎用の電源で対応することが可能になる(請求項9〜16)。
また、主電源と補助電源の間の電源切替を各電源出力のON/OFF指示に従って行うことにより、切替動作を最適化することが可能になる(請求項2,10)。
また、主電源の一部として補助電源との間で切替えられる主電源部分を独立させたので、主電源のみから供給を受ける駆動系への電源が安定する(請求項3,11)。
以下に、本発明の画像形成装置、画像読取装置及び複合装置に係わる実施形態を説明する。
なお、以下に示す実施形態は、画像読取装置を装備した複合型の画像形成装置(MFP:複合機)として、本願の各発明をMFPに集約した形態で例示する。なお、画像読取のみを行うスキャナ装置のような単能の画像読取装置、或いは画像形成のみを行うプリンタ装置のような単能の画像形成装置の形態で実施しても良い。
また、本例に示すMFPは、此の種の装置として典型的な、電子写真方式のカラー複写機をベースにFAX(ファクシミリ)・プリンタ・スキャナ等の各機能を複合した装置とする。ただ、形成する画像はカラーである必要は無く、モノクロ画像であっても、本例と同様に実施可能である。
「MFP(複合型画像形成装置)の概要」
図1は、本発明の実施形態に係わる電子写真方式のカラー複写機をベースにしたMFPの概略構成を示す。
図1に示すMFPにおいて、装置の略中央に画像形成部1が配置され、画像形成部1の下方に給紙部2が配置されている。給紙部2は、各段に給紙トレイ21を備えており、必要に応じて別の給紙装置22を増設することができる。画像形成部1の上方には、原稿を読取る読取部3が配設されている。画像形成部1の左側には排紙収納部4が形成され、画像形成された記録紙が排紙収納される。
画像形成部1は、所謂タンデム方式と呼ばれる方式でカラー画像を作成するための仕組みを有し、無端ベルト状の中間転写ベルト5の上に、各色成分(通常、イエロー:Y、マゼンタ:M、シアン:C、ブラック:BK)の作像部6が並列配置され、各々、感光体ドラム61と、その周囲に、帯電装置62、レーザ光による走査露光装置7、トナーによる現像装置63及びトナーのクリーニング装置64とを備える。
この方式の作像プロセスでは、感光体ドラム61に形成された各色成分のトナー画像が、感光体ドラム61と同期回転する中間転写ベルト5に転写される過程で重ね合わされ、カラー画像として合成される。
また、中間転写ベルト5上に転写されたカラー画像は、給紙部2から供給される記録紙に転写装置51によって転写される。
給紙部2においては、給紙トレイ21に未使用の記録紙が収納されており、回動可能に支持された底板24が最上位の記録紙をピックアップローラ25に当接可能な位置まで上昇させる。底板24の上昇によりピックアップローラ25に当接した記録紙は、給紙ローラ26,27の回転により、最上紙は給紙トレイ21から送り出され、レジストローラ23へと搬送される。
レジストローラ23は、記録紙の搬送を一時止め、感光体ドラム61から転写された中間転写ベルト5上のトナー像と記録紙の先端との位置関係が所定の位置になるタイミングで、再び回転を開始するように制御される。
転写装置51によってトナー像が転写された記録紙は、排紙収納部4への処理経路に配置された定着装置8を通して、トナー像が記録紙に定着される。定着処理は、トナー像の載った記録紙をヒータにより高温に加熱されたローラ間を通すことで、記録紙にトナー像を圧着させる。
読取部3では、ブック読取りとシートスルー読取りの両方の読取り動作を可能とする。ブック読取りは、原稿台(コンタクトガラス)33上に載置される原稿(不図示)を読取光学系で走査し、結像面に置かれたイメージセンサとしてのCCD(Charge Coupled Device)で原稿画像を変換する。シートスルー読取りは、読取部3の上部に搭載されたADF(自動原稿搬送装置)36によってシート原稿を搬送しながら、読取り位置にクランプされた読取光学系を介してCCDで(ブック読取りと共用)原稿画像を変換する。なお、ADFは、原稿トレイに束ねてセットされた原稿を1枚づつ自動搬送する。
CCDにより読込まれた画像信号は、デジタル化され、画像形成出力用データを得るため、補正・変換等の画像処理が施される。
画像処理により得られた画像形成出力用データに基づいて、走査露光装置7内のLD:レーザダイオード(不図示)の発光を制御することにより、感光体ドラム61に光書込みを行い、感光体表面に静電潜像が形成される。なお、光書込みは、主・副2次元走査方式で行われ、LDからの走査光ビームは、主走査に係わる回転ポリゴンミラー、fθ等の補正レンズや伝達光学系を介して、副走査方向に回転する感光体ドラム61の感光体表面に投射される。
また、本例の画像形成装置は、MFPとして上述した複写機能の他に、FAX機能、プリンタ機能及びスキャナ機能を持つ。FAX機能は、FAX送信において、読取部3で原稿を読取った後、FAX信号に変換し、通信回線への送信を行い、又FAX受信において、通信回線から送られて来るFAX信号を受取った後、プリント出力用データへの処理を経て、画像形成部1で画像形成を行う。また、プリンタ機能は、PC等のホスト機からプリント出力を要求して送られて来る印刷データを受け取った後、プリント出力用データへの処理を経て、画像形成部1で画像形成を行う。また、プリンタ機能は、PC等のホスト機からのスキャナ配信要求に応えて、読取部3で原稿を読取った原稿画像データをホスト機で利用可能な形式のデータへ処理し、通信手段を介して送信する。なお、これらの機能自体は、既存の技術であるから、ここでは、詳細な説明を省略する。
上記MFP(複合型画像形成装置)では、装置の駆動エネルギーは電力であるから、複写、FAX、プリンタ、スキャナの各機能を利用する際、動作させる各種デバイスに電源から電力を供給する必要がある。
図2は、MFP(複合型画像形成装置)における各種デバイス及び電源装置よりなる電気回路部の基本構成を概略図として示す。なお、図2の構成は、本発明が前提とする既存の装置における一般的な構成を示すもので、本発明に係る回路構成については、後記にて詳述する。
図2に示す構成において、主制御部として動作するCPU110は、制御下においた、読取回路ユニット120、書込回路ユニット130及び各種モータ(MT)143、各種クラッチ(CL)145、各種ソレノイド(SOL)147等のアクチュエータを駆動するドライバ(DRIVER)(1)〜(3) 144,146,148との間で制御信号やデータを送受信するために、これらと接続されている。
読取回路ユニット120は、読取原稿を照明する光源(LAMP)125、LAMP125へ供給するための電圧を安定化するレギュレータ(REG)126、読取原稿の画像を電気信号に変換するイメージセンサ(CCD)124、CCD124からのアナログ入力をデジタル変換し画像データとするASIC (2) 128、CCD駆動回路(DRIVER)123及びASIC (2) 128とDRIVER123との間における動作タイミングを制御するASIC (1) 121を構成要素とする。
書込回路ユニット130は、読取回路ユニット120のASIC (2) 128からの画像データを印刷等の出力用データに処理するASIC (3) 131、LD(レーザダイオード)ボード133に設けた画像データによりLDの駆動タイミング制御するASIC (4) 135及びLDとそのドライバよりなるLDユニット(LD)136を構成要素とする。なお、書込みLDビームを走査させるためのポリゴンミラー(偏向器)を回転するポリゴンモータ(PM)141は、本例の回路構成では、書込回路ユニット130とは別系統で組込まれている。
本例では、主制御部のCPU110は、原稿読取系の信号処理の制御はASIC (1) 121に対し、又画像書込系のデータ処理はASIC (3) 131とASIC (4) 135に対し制御操作を行う。また、CPU110は、装置全体を制御するので、各種センサ(不図示)の入力の監視や図示しない他ユニットとの通信制御等も行う。
図2には、各種モータ143を一括して示しているが、その中には、ADF36における原稿の供給/排出、画像形成部1への記録紙の給紙、排紙動作、現像材としてのトナーの撹拌及び装置内の温度・湿度を調整するためのファン等を駆動するモータを含む。
また、各種モータ143には、上記以外に、定速に(或いは同期して)移動・搬送を行うことが求められる場合に用いられる駆動手段としてのサーボモータが含まれる。即ち、原稿読取時における原稿と読取光学系の相対移動(つまり、スキャナのキャリッジ移動或いは原稿の搬送により、原稿と読取光学系を相対変位させる)、並びに画像形成時における感光体の副走査(定速回転)や像転写に係る像担持体(感光体、転写ベルト、記録紙等)の搬送等を行うためのサーボモータである。
なお、図2に示した電気回路部を構成する個々のデバイスは、既存の手段であり、各々の動作自体は本発明と直接関係がないので、ここでは詳細な説明を省略する。
主電源装置(PSU:Power Supply Unit)160は、通常、商用電源150からAC/DC変換したDC電源をパワー系統と制御系統に分けて、電気回路部を構成する各種デバイスに供給する。
図2に示す電気回路部において、各種モータ(MT)143、各種クラッチ(CL)145、各種ソレノイド(SOL)147等のアクチュエータ、ポリゴンミラーを回転させるポリゴンモータ(PM)141、読取原稿を照明する光源(LAMP)125、定着装置8を加熱するヒータ(図2には示していない)等のパワー系統のデバイスに対し、図中にPSU160から伸びる電源線 Vp1で示すように、より大きな電力を供給する。
これに対し、主制御部のCPU110、読取回路ユニット120における照明(LAMP)125以外のCCD124の信号処理回路とその制御回路、書込回路ユニット130における画像データの処理回路とLDボード133等の制御系統のデバイスに対し、図中にPSU160から伸びる電源線 Vc1で示すように、より小さな電力を供給する。
「本発明の実施形態に係る電気回路部(実施形態1)」
上記した既存の電気回路部(図2)の構成によると、例えば、100V・15Aの商用電源を用いて、装置を駆動する場合、今日省電力化で求められている、未使用時の電力供給ゼロの状態からユーザが望む迅速な出力を満たす急速な立上げを行うようにするには、限界がある。即ち、省電力時にも、電源OFF時にほぼ等しい電力消費として、その状態からユーザに待ち時間を感じさせないように立上げるためには、定着装置を急激に昇温させ、同時に原稿読取を行うための電源(ランプ)を駆動するといった電力消費が必要になり、100V・15Aの商用電源では、容量が足りなくなる。
そこで、本発明においては、補助電源を用意し、電力消費が大きくなる時に、一部の負荷(デバイス)に対して、これまで供給していた主電源から補助電源に切替えることにより、全体の供給電力を大きくし、上記した既存の電気回路部(図2)で生じ得る容量不足をカバーし、汎用の商用電源でも大きくなる電力消費に対応可能として、所期の動作を保証する。
さらに、主電源から補助電源へ切替えられる一部の負荷(デバイス)には、切替時に不可避の電源変動が起きるので、電源変動により誤動作を生じる可能性の高い負荷を電源切替えの対象とせず、電源切替えにより誤動作を生じる可能性の低い負荷を補助電源が供給可能な対象負荷として切分け、電源変動により誤動作を生じる可能性の高い他方の負荷には、主電源からのみ電源を供給し、電源変動の影響を回避する。
図3は、補助電源を備えた本実施形態に係る電源回路部の構成を示す。
図3に示す電源回路部における電源装置は、主電源装置160と、主電源装置160と共通の商用電源150に接続され、蓄電装置を持つ補助電源装置170を有する。
主電源装置160は、パワー系統の電源Vp1(なお、電源Vp1は、後述するように、負荷の一部に供給される)と制御系統の電源Vc1を出力する。
補助電源装置170は、充放電可能な蓄電装置(BAT)174と、商用電源150からBAT174に充電するための充電装置(CHG)173と、BAT174の出力を安定化させるDC/DCコンバータ(DDC)175よりなる。
蓄電装置(BAT)174は、短時間で充放電か可能で、長寿命であることが求められ、電気2重層コンデンサよりなるキャパシタが、こうした条件に合う蓄電装置として採用できる。電気2重層コンデンサの特性は、放電に従い端子電圧が低下するので、DDC175を用いる必要がある。また、充放電特性や寿命を考慮すると、この蓄電装置として、リチウムイオン電池を適用しても良い。
主制御部のCPU110は、装置が休止(待機)状態等、ジョブの処理に影響しない適当なタイミングを選んで、BAT174に充電できるように、CHG173に対し充電のON/OFFを制御する。また、CPU110は、大電力の供給が必要な状況になり、補助電源装置170からも電力を供給するために、補助電源への切替の指示が出されたときに、BAT174から放電できるように、DDC175に対し放電のON/OFFを制御する。
DDC175は、パワー系統の一部の負荷(デバイス)へ電源Vp3を出力する。
補助電源装置170の出力電源Vp3が供給されるパワー系統の一部の負荷には、主電源と補助電源の間で電源が切替えられる。この切替えられる電源Vp1を出力する主電源装置160の出力端側に、例えば半導体スイッチのようなスイッチ(SW)165を設け、CPU110からの指令信号によりON/OFFを可能とする。ここに、SW165を介して出力される主電源装置160からの電源をVp2と区別する。
このように、パワー系統の一部の負荷に対して、CPU110からの制御により主電源装置160からの電源出力Vp2と補助電源装置170からの電源出力Vp3との間で切替えを可能としている。切替えられる電源Vp2とVp3の間の電圧は、仕様上、同一の電圧に制御されて出力されるようになっているが、実際には、個別に定電圧制御されるために電圧差が発生することは避けられない。また、どちらかの電源の出力が停止し、もう一方が出力している場合に電圧の回り込みが起きる。こうした電圧差により動作が不安定になることを防止のために、電源Vp2とVp3各々の出力に逆流防止用のダイオードD1、D2が挿入されている。
CPU110は、補助電源の電力を必要としない場合には、SW165をON制御し、負荷へ主電源装置160からの電源出力Vp2を供給する。このとき、DDC175をOFF制御することで出力を停止させて、負荷へ補助電源装置170からの電源出力Vp3を供給しない。
補助電源を必要とする場合には、CPU110は、補助電源装置170のDDC175をON制御し、負荷へ電源出力Vp3を供給し、これに合わせて、主電源装置160の出力側に設けたSW165をOFF制御し、電源出力Vp2の供給を停止させる。
再び、補助電源の電力が不要になった場合は、CPU110は、電源出力Vp3を停止させるためにDDC175をOFF制御し、SW165をON制御することで、負荷へ電源出力Vp2を供給する。
パワー系統の一部の負荷に対して切替えられる電源Vp2とVp3の間の電圧は、個別に定電圧制御されるために、仕様上、同一の電圧に制御されるようになっていても、実際には電圧差の発生は避けられない。
図4は、主電源Vp2と補助電源Vp3間の切替え時に起こり得る電源電圧の変動のバリエーション(A)〜(D)を示す図である。
図4において、(A)〜(D)は、それぞれ下記
(A) : 主電源Vp2>補助電源Vp3で、電源供給元を主電源→補助電源に切替える場合
(B) : 主電源Vp2<補助電源Vp3で、電源供給元を主電源→補助電源に切替える場合
(C) : 主電源Vp2>補助電源Vp3で、電源供給元を補助電源→主電源に切替える場合
(D) : 主電源Vp2<補助電源Vp3で、電源供給元を補助電源→主電源に切替える場合
を表している。
このような電圧変動が生じる電源が供給されると、負荷によっては、誤動作を生じる可能性があり、可能な限り電圧の変動を小さくしておきたいユニットやデバイスがある。
電源変動により誤動作を生じる可能性の高い負荷としては、先ず制御系統の負荷、即ち、図2に示した既存の回路において電源線 Vc1によって供給されるユニットやデバイスがある。従って、こうした負荷に対しては、本実施形態においても、補助電源Vp3を供給する対象としないので、主電源装置160からのみ電源 Vc1が供給される(図3、参照)。
さらに、パワー系統の負荷の中でも、照明光源駆動系、感光体の帯電装置、サーボモータ駆動系等は、電源変動により誤動作を生じる可能性の高い負荷に含まれる。従って、これらの負荷には、図3に示すように、主電源装置160からのみ電源 Vp1が供給され、上記したSW165を介して出力される主電源装置160から電源Vp2が供給される負荷と切り分けて電源供給がなされる。
図5は、上記した電源回路部(図3)を有した本実施形態に係るMFP(複合型画像形成装置)の電気回路部の概略構成を示す図である。
本実施形態の電気回路部は、先に示したMFPの電気回路部(図2)をベースに補助電源装置170に係る構成を加えた形態の実施例を示しており、電源に関連する構成以外の回路ユニットやデバイスについては、図2と変わらない。従って、以下には、追加した構成部分のみを説明することとして、他の部分については、先の説明を参照することとし、記載を省略する。
電源回路部は、基本的に図3に示したと同様の回路構成、即ち、主電源装置160に加え、主電源と共通の商用電源150から充電される蓄電装置(BAT)175を持つ補助電源装置170を備え、パワー系統の負荷の一部に供給する主電源装置160からの電源Vp2を蓄電装置(BAT)175の補助電源Vp3へ切替えることによって、主電源を補う。
主電源Vp2から切替えられ、BAT175から供給される補助電源Vp3を用いるパワー系統の負荷は、ここでは、各種モータ(MT)143’、各種クラッチ(CL)145、各種ソレノイド(SOL)147である。これらの負荷は、主電源Vp2と補助電源Vp3間の電源切替えにより変動する電源電圧により誤動作を生じる可能性の低い負荷であり、各種モータ(MT)143’としては、例えば、原稿の供給・排出動作用や記録紙の給紙・排紙動作用、トナーの撹拌用、装置内の温度・湿度調整ファンの駆動用の各種モータが対象になる。また、図示していないが定着用ヒータもこの負荷の対象もなる。
他方、パワー系統の負荷の中でも、電源変動により誤動作を生じる可能性の高い負荷である、例えば、ポリゴンミラーを回転させるポリゴンモータ(PM)141、原稿読取時における原稿と読取光学系の相対移動させるためのスキャンモータ及び画像形成時における感光体の副走査や像転写に係る転写ベルト、記録紙等の像担持体を移動・搬送するためのモータ(いずれも図示せず)等のサーボモータ駆動系の負荷、読取原稿を照明する光源駆動系のレギュレータ(REG)126及び感光体61の帯電装置62といった負荷には、主電源からのみ電源を供給する。つまり、主電源装置160がパワー系統の負荷に出力する電源 Vp1を上記した補助電源Vp3が供給可能な負荷と主電源装置160から電源 Vp1のみ供給する負荷とに切分けて供給する。
このようにして、主電源と補助電源の間で電源切替を行い、最大電力消費時(例えば、省電力状態からジョブが処理できる状態に急速に立上げる時)に蓄電装置からの補助電源を利用することによって、汎用の電源で必要な電力を確保することが可能になる。しかも、主電源と補助電源の間で電源を切替える時に不可避の電源変動に対して、電源切替えにより誤動作を生じる可能性の低い負荷を補助電源が供給可能な対象負荷として切分け、電源を供給することによって、電源変動による誤動作を回避することが可能になる。
「本発明の実施形態に係る電気回路部(実施形態2)」
上記実施形態1に示した補助電源を備えた電源回路部(図3及び図5)では、パワー系統の負荷を切り分け、一方は主電源装置160が出力する電源 Vp1のみを供給し、他方は電源 Vp1と補助電源装置170が出力する補助電源 Vp3との間で電源供給を切替え可能としている。
このような方法で電源を供給する際に、主電源装置160は、補助電源 Vp3へ切替え可能とした負荷を含め、パワー系統の各負荷への電源出力を1つの電源 Vp1で対応し、補助電源 Vp3への切替えが可能な負荷に対しては、切替え時に電源 Vp1の供給をSW167でON/OFFしている。このように、主電源装置160がパワー系統の各負荷への電源出力を1つの電源 Vp1で対応する構成によると、SW167でON/OFFによる電源切替え時に電源 Vp1を不安定にさせ、電源 Vp1のみが供給される負荷へ影響する可能性がある。
そこで、本実施形態では、主電源のみを供給する負荷と補助電源との間で切替えを可能にして電源を供給する負荷それぞれに独立に主電源装置からの電源を供給するようにし、上記した問題を起こすことのない回路構成にするものである。
図6は、補助電源が供給される負荷への主電源部を主電源の一部として独立させた本実施形態に係る電源回路部の構成を示す。
図6に示す電源回路部における電源装置は、主電源装置 (1)161と、主電源装置 (2)162と、主電源装置と共通の商用電源(図示せず)に接続され、蓄電装置を持つ補助電源装置170を有する。
主電源装置 (1)161は、パワー系統の負荷のうち、主電源のみを供給する負荷への電源 Vp1と制御系統の電源 Vc1を出力する。
主電源装置 (2)162は、パワー系統の負荷のうち、補助電源との間で電源切替えを可能にした負荷への電源 Vp2を出力する。
補助電源装置170は、充放電可能な蓄電装置(BAT)174と、商用電源150からBAT174に充電するための充電装置(CHG)173と、BAT174の出力を安定化させるDC/DCコンバータ(DDC)175よりなる。
主制御部のCPU110は、装置が休止状態等、ジョブの処理に影響しない適当なタイミングを選んで、BAT174に充電できるように、CHG173に対し充電のON/OFFを制御する。また、CPU110は、大電力の供給が必要な状況になり、補助電源装置170からも電力を供給するために、補助電源への切替の指示が出されたときに、BAT174から放電できるように、DDC175に対し放電のON/OFFを制御する。
DDC175は、パワー系統の一部の負荷(デバイス)へ電源Vp3を出力する。
補助電源装置170の出力電源Vp3が供給されるパワー系統の一部の負荷には、主電源と補助電源の間で電源が切替えられる。この切替えられる電源 Vp2を出力する主電源装置 (2)162に対し、CPU110からON/OFF指令信号が発せられ、この指令により電源 Vp2の出力が制御される。
このように、パワー系統の一部の負荷に対して、CPU110からの制御により主電源装置 (2)162からの電源出力Vp2と補助電源装置170からの電源出力Vp3との間で切替えを可能としている。切替えられる電源Vp2とVp3の間の電圧は、仕様上、同一の電圧に制御されて出力されるようになっているが、実際には、個別に定電圧制御されるために電圧差が発生することは避けられない。また、どちらかの電源の出力が停止し、もう一方が出力している場合に電圧の回り込みが起きる。こうした電圧差により動作が不安定になることを防止のために、電源Vp2とVp3各々の出力に逆流防止用のダイオードD1、D2が挿入されている。
CPU110は、補助電源の電力を必要としない場合には、主電源装置 (2)162をON制御し、負荷へ電源出力Vp2を供給する。このとき、DDC175をOFF制御することで出力を停止させて、負荷へ補助電源装置170からの電源出力Vp3を供給しない。
補助電源を必要とする場合には、CPU110は、補助電源装置170のDDC175をON制御し、負荷へ電源出力Vp3を供給し、これに合わせて、主電源装置 (2)162をOFF制御し、電源出力Vp2の供給を停止させる。
再び、補助電源の電力が不要になった場合は、CPU110は、電源出力Vp3を停止させるためにDDC175をOFF制御し、主電源装置 (2)162をON制御することで、負荷へ電源出力Vp2を供給する。
図7は、上記した電源回路部(図6)を有した本実施形態に係るMFP(複合型画像形成装置)の電気回路部の概略構成を示す図である。
本実施形態の電気回路部は、上記実施形態のMFPの電気回路部(図5)における主電源装置から、補助電源との間で電源切替えを可能に主電源装置 (2)162を独立させた形態の実施例を示しており、この主電源装置に関連する構成以外の回路ユニットやデバイスについては、図5と変わらない。従って、以下には、追加した構成部分のみを説明することとして、他の部分については、先の説明を参照することとし、記載を省略する。
図7の電気回路部における電源回路部は、基本的に図6に示したと同様の構成で、共通の商用電源150にそれぞれ接続された主電源装置 (1)161(主電源のみを供給する負荷への電源 Vp1と制御系統の電源 Vc1を出力)と、主電源装置 (2)162(補助電源との間で電源切替えを可能にした負荷への電源 Vp2を出力)と、蓄電装置を持つ補助電源装置170(主電源装置 (2)162との間で電源切替えを可能にした負荷への電源 Vp3を出力)よりなる。
また、パワー系統の負荷のうち、主電源装置 (1)161から主電源の電源 Vp1のみが供給される負荷と、BAT175からの補助電源 Vp3との間で電源切替えを可能に主電源装置 (2)162から電源 Vp2が供給される負荷の切り分けは、主電源と補助電源間の切替え時の電源変動により誤動作を生じる可能性の高い負荷であるか、否かによって定められ、上記実施形態(図5)の電気回路部におけると同様である(上記[0025][0026]の記載、参照)。
このようにして、主電源と補助電源の間で電源切替を行い、最大電力消費時(例えば、省電力状態からジョブが処理できる状態に急速に立上げる時)に蓄電装置からの補助電源を利用することによって、汎用の電源でも必要な電力を確保することが可能になる。しかも、主電源と補助電源の間で電源を切替える時に不可避の電源変動に対して、電源切替えにより誤動作を生じる可能性の低い負荷を補助電源が供給可能な対象負荷として切分け、電源を供給することによって、電源変動による誤動作を回避することが可能になる。
さらに、補助電源との間で切替えられる主電源部分を主電源の一部として、主電源のみから供給を受ける負荷へ供給する電源部分から独立させたので、主電源と補助電源との間の電源切替え時に、主電源のみを用いる負荷(電源変動により誤動作等を生じる可能性の高い負荷)へ供給する電源を不安定にさせるといった影響をなくすことができ、主電源のみから供給を受ける負荷への電源が安定し、負荷における誤動作等を防ぐことか可能になる。
「他の補助電源」
上記で示した実施形態(図3〜7)においては、補助電源装置として蓄電装置(BAT)174を用いたが、次に示す実施形態では、補助電源として商用電源を用いる。
ここでは、主電源として上記した電源回路部(図3、図6)におけると同様に、例えば、100V・15Aの商用電源を用いるようにし、この場合に、補助電源も100V・15Aの商用電源で対応する。ただし、補助電源に用いる電源は、商用電源でも、主電源とは別の電源を使用できることが条件となる。
補助電源は、上記した電源回路部(図3、図6)と同様に、パワー系統の負荷の一部に主電源から切替えて供給する電力、即ち、先の図3又は図6の回路例では、補助電源 Vp3をまかなう。
従って、この実施形態の補助電源装置は、汎用の商用電源を用いてパワー系統の負荷に供給する所定電圧のDC電源を出力する手段として、AC/DCコンバータ(主電源装置における電源 Vp1を出力する手段と同様の手段)を備える必要がある。
このように、主電源装置に用いるとは別の汎用の商用電源が使える、という条件が整っていれば、1つの商用電源では得られない最大電力消費時(例えば、省電力状態からジョブが処理できる状態に急速に立上げる時)に必要な電力を確保できるので、所期の動作が可能になる。また、蓄電装置(BAT)174を用いた上記電源回路部(図3、図6)よりも消費電力に余裕ができ、パフォーマンスをより向上させることが可能になる。
本発明の実施形態に係わる電子写真方式のカラー複写機をベースにしたMFP(複合型画像形成装置)の概略構成を示す。 MFP(図1)における各種デバイス及び電源装置よりなる電気回路部の基本構成を概略図として示す。 本発明の実施形態に係わる補助電源を備えた電源回路部の構成を示す。 主電源と補助電源間の切替え時に起こり得る電源電圧の変動のバリエーション(A)〜(D)を示す。 電源回路部(図3)を有した本発明の実施形態に係るMFP(複合型画像形成装置)の電気回路部の概略構成を示す図である。 補助電源を備え、補助電源が供給される負荷への主電源部を独立させた本実施形態に係る電源回路部の構成を示す。 電源回路部(図6)を有した本発明の他の実施形態に係るMFP(複合型画像形成装置)の電気回路部の概略構成を示す図である。
符号の説明
1・・画像形成部、 2・・給紙部、
3・・読取部、 4・・排紙収納部、
5・・中間転写ベルト、 6・・作像部、
7・・走査露光装置、 8・・定着装置、
36・・ADF(自動原稿搬送装置)、 51・・転写装置、
61・・感光体ドラム、 62・・帯電装置、
63・・現像装置、 110・・CPU、
120・・読取回路ユニット、 124・・CCD、
125・・照明光源(ランプ)、 130・・書込回路ユニット、
136・・LD(レーザダイオード)、 141・・ポリゴンモータ、
150・・商用電源、
160,161,162・・PSU(Power Supply Unit:主電源装置)、
165・・スイッチ、 170・・補助電源装置、 1173・・充電装置、 174・・蓄電装置(バッテリー)、 1175・・DDC(DC/DCコンバータ)。

Claims (16)

  1. 入力された画像データによって駆動される光源からの光ビームを所定方向に周期走査させ、相対変位する感光体に該走査光ビームにより2次元の走査露光を行う手段、感光体上の潜像をトナーにより現像する手段、トナー像を記録媒体へ転写する手段及び記録紙へトナー像を定着する手段を備え、電子写真方式の処理プロセスを経て画像を形成する画像形成部と、
    主電源及び補助電源よりなり、DC電源を装置内の前記画像形成部を含む動作部に供給する電源部を有する画像形成装置であって、
    前記電源部は、サーボモータ駆動系、光源駆動系の少なくとも一方への電源供給を主電源のみから行い、かつ主電源のみから電源供給が行われるサーボモータ駆動系、光源駆動系以外の系への電源供給を主電源と補助電源の間で切替える電源切替手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記補助電源の出力段にDC/DCコンバータを設けた請求項1に記載された画像形成装置において、
    前記電源切替手段は、補助電源との間で切替えられる主電源の出力段に設けたON/OFFスイッチと、前記補助電源のDC/DCコンバータに対する動作のON/OFFを指示する手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記主電源の一部として補助電源との間で切替えられる主電源部分を独立させ、前記補助電源の出力段にDC/DCコンバータを設けた請求項1に記載された画像形成装置において、
    前記電源切替手段は、前記補助電源との間で切替えられる独立させた主電源部分に対する動作のON/OFFと前記補助電源のDC/DCコンバータに対する動作のON/OFFをそれぞれ指示する手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記走査露光手段の要素として、レーザ光源と該光源からのビーム光を定速で回転するポリゴンミラーによる走査機構を用いた請求項1乃至3のいずれかに記載された画像形成装置において、
    前記主電源のみから電源供給が行われる動作部が、ポリゴンミラーによる走査機構の駆動系、レーザ光源の駆動系の少なくとも一方であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載された画像形成装置において、
    前記補助電源が主電源とは別の商用電源からDC電源を生成する装置であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載された画像形成装置において、
    前記補助電源が主電源と共通の電源に接続した蓄電装置からDC電源を生成する装置であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項6に記載された画像形成装置において、
    前記蓄電装置に電気2重層コンデンサを用いることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項6に記載された画像形成装置において、
    前記蓄電装置にリチウムイオン電池を用いることを特徴とする画像形成装置。
  9. 照明光源により照射される原稿とイメージセンサを走査機構によって相対変位させることにより、原稿画像を2次元で読取る画像読取部と、
    主電源及び補助電源よりなり、DC電源を装置内の前記画像読取部を含む動作部に供給する電源部を有する画像読取装置であって、
    前記電源部は、サーボモータ駆動系、照明光源駆動系、イメージセンサ駆動系の少なくとも1つへの電源供給を主電源のみから行い、かつ主電源のみから電源供給が行われるサーボモータ駆動系、照明光源駆動系、イメージセンサ駆動系以外の系への電源供給を主電源と補助電源の間で切替える電源切替手段を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  10. 前記補助電源の出力段にDC/DCコンバータを設けた請求項9に記載された画像読取装置において、
    前記電源切替手段は、補助電源との間で切替えられる主電源の出力段に設けたON/OFFスイッチと、前記補助電源のDC/DCコンバータに対する動作のON/OFFを指示する手段を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  11. 前記主電源の一部として補助電源との間で切替えられる主電源部分を独立させ、前記補助電源の出力段にDC/DCコンバータを設けた請求項9に記載された画像読取装置において、
    前記電源切替手段は、前記補助電源との間で切替えられる独立させた主電源部分に対する動作のON/OFFと前記補助電源のDC/DCコンバータに対する動作のON/OFFをそれぞれ指示する手段を備えたことを特徴とする画像読取装置。
  12. 請求項9乃至11のいずれかに記載された画像読取装置において、
    前記補助電源が主電源とは別の商用電源からDC電源を生成する装置であることを特徴とする画像読取装置。
  13. 請求項9乃至11のいずれかに記載された画像読取装置において、
    前記補助電源が主電源と共通の電源に接続した蓄電装置からDC電源を生成する装置であることを特徴とする画像読取装置。
  14. 請求項13に記載された画像読取装置において、
    前記蓄電装置に電気2重層コンデンサを用いることを特徴とする画像読取装置。
  15. 請求項13に記載された画像読取装置において、
    前記蓄電装置にリチウムイオン電池を用いることを特徴とする画像読取装置。
  16. 請求項1乃至8のいずれかに記載された画像形成装置における画像データの入力手段として、請求項9乃至15のいずれかに記載された画像読取装置を各々の装置の前記電源部を共通にして組込み、複合させたことを特徴とする複合装置。
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