JP2007144058A - 体脂肪測定装置および上肢ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】簡便にかつ精度良く内臓脂肪量を測定することのできる体脂肪測定装置および上肢ユニットを提供すること。
【解決手段】被験者の手で保持可能な保持部121,122と本体部110とを含む上肢ユニット1、および、被験者の下肢に接触させるための下肢電極F1,F2を備える。保持部は、上肢電極H1,H2を含み、本体部は、被験者の腹部の表面に接触させるための第1の面130と、第1の面に配置される1対の第1電極B,Cおよび1対の第2電極A,Dを有する。上肢電極および下肢電極の対を介して電流を印加する場合および第2電極の対を介して電流を印加する場合のそれぞれにおいて検出される2種類の電位差と、被験者の体格情報とに基づいて、被験者の内臓脂肪量を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、体脂肪測定装置および上肢ユニットに関し、特に、インピーダンス法を用いて内臓脂肪量を測定可能な体脂肪測定装置および上肢ユニットに関する。
従来より、内臓脂肪量の測定は、X線CT(Computed Tomography)による腹部断層画像より実測を行なっている。そのため、X線CTの設備を保有している医療機関でしか内臓脂肪量の測定ができないという問題点がある。MRI(Magnetic Resonance Imaging)においてもX線CTと同様の腹部断層画像の撮影は可能であるが、大型の設備が必要であることには変わりがない。したがって、被験者自身が家庭で簡便に内臓脂肪量を測定することはできない。
そこで、簡便に内臓脂肪量を測定するための方法として、近年ではインピーダンス法が提唱されている。
たとえば、特許文献1には、被験者の身体特定化情報と四肢のインピーダンスとに基づいて、内臓脂肪量を算出することが開示されている。特許文献2には、手と腹に導電接触して手と腹の間に電流を供給し、人体インピーダンスを求めることで、上半身の体脂肪率を測定することが開示されている。これにより、皮下脂肪肥満型か内臓脂肪肥満型かを把握することが可能となる。特許文献3には、測定者の身体情報(ウエスト長や性別など)と腹部の電圧値とに基づいて、内臓脂肪量を算出する技術が開示されている。
また、腹部用の電極を設けて腹部のインピーダンスを測定する場合、被験者が簡便に自身の腹部に腹部用の電極をあてやすくするための提案もなされている。
上記特許文献3には、被験者が、複数の電極が予め配置されたベルトを腹部に巻くことで、腹部に電極を接触可能なことが開示されている。
さらに、位置合わせの技術として、特許文献4には、手で保持され装置の基礎となる基体に、被測定者の臍を基準位置として合わせるための臍位置設定部が設けられることが開示されている。臍位置設定部としては、基体の正面から裏面に貫通する孔に嵌入され立設する棒状体であることが示されている。
特開平7−79938号公報 特開2000−152919号公報 特開2002−369806号公報 特開2002−282241号公報
しかしながら、特許文献1〜3には、積極的に皮下脂肪量の情報を得ることで内臓脂肪量が算出されることについては開示されていない。したがって、腹部の皮下脂肪の影響をさけられず、必ずしも正確に測定できないという問題点があった。また、特許文献4には、内臓脂肪量を求めることについて記載されていない。
また、特許文献4に開示された装置では、被測定者は、感覚をもちいて、棒状体の臍位置設定部を自身の臍にあわせる必要がある。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、その目的は、内臓脂肪量を簡便にかつ精度良く測定することのできる体脂肪測定装置および上肢ユニットを提供することである。
この発明のある局面に従う体脂肪測定装置は、被験者の手で保持可能な保持部と、本体部とを含む上肢ユニットを備える。保持部は、被験者の手掌部に接触させるための上肢電極を含み、本体部は、被験者の腹部の表面に接触させるための第1の面と、第1の面に配置される腹部電極群とを含む。腹部電極群は、1対の第1電極および1対の第2電極を有する。上記体脂肪測定装置は、被験者の下肢に接触させるための下肢電極と、上肢電極および下肢電極の対と第2電極の対とのうちいずれか一方を介して、被験者に電流を印加するための印加手段と、上肢電極および下肢電極の対を介して電流を印加する第1の場合および第2電極の対を介して電流を印加する第2の場合のそれぞれにおいて、2種類の電位差を検出するための検出手段とをさらに備え、検出手段は、第1の場合に、腹部電極群のうちの所定の1対の電極間における第1の電位差を検出し、第2の場合には、第1電極間における第2の電位差を検出し、検出された第1の電位差および第2の電位差と、被験者の体格情報とに基づいて、被験者の内臓脂肪量を算出するための内臓脂肪量算出手段をさらに備える。
ここで、「腹部」とは、体幹部のうちの胸部を除く部分である。また、「内臓脂肪量」とは、内臓脂肪に関する量をいい、たとえば、内臓脂肪重量、内臓脂肪面積および内臓脂肪体積のうち少なくとも1つを含む。
好ましくは、第1電極および第2電極は、被験者が測定姿勢において保持部を保持した場合の鉛直方向を整列方向として、第1の面に配置される。
好ましくは、第2電極は、整列方向において第1電極を挟む位置にそれぞれ配置される。
好ましくは、所定の1対の電極は、第1電極である。
あるいは、所定の1対の電極は、第1腹部電極のうちの、第1電極からなる対以外の対の電極であってもよい。
好ましくは、第2電極は、整列方向において第1電極を挟む位置にそれぞれ配置され、所定の1対の電極は、第2電極である。
好ましくは、第1の電位差および第2の電位差のそれぞれに基づいて、2種類のインピーダンスを算出するためのインピーダンス算出手段をさらに備え、内臓脂肪量算出手段は、算出された2種類のインピーダンスと、被験者の体格情報とに基づいて、内臓脂肪量を算出する。
好ましくは、内臓脂肪量算出手段は、2種類のインピーダンスと内臓脂肪量との関係の所定の相関式によって、内臓脂肪量を算出する。
好ましくは、算出された内臓脂肪量を表示するための表示手段をさらに備える。
好ましくは、検出された第2の電位差と、被験者の体格情報とに基づいて、被験者の皮下脂肪量を算出するための皮下脂肪量算出手段をさらに備える。
「皮下脂肪量」とは、皮下脂肪に関する量をいい、たとえば、皮下脂肪重量、皮下脂肪面積および皮下脂肪体積のうち少なくとも1つを含む。
好ましくは、体格情報は、被験者の腹部周長、腹部横幅、腹部厚み、身長および体重のうち少なくとも1つを含む。
なお、「腹部周長」とは、腹部における横断面の外周の長さを表わし、好ましくは、中腹部(臍部付近)における横断面の外周の長さを表わす。ウエスト長ともいう。「腹部横幅」とは、腹部における左右の幅(長さ)を表わし、好ましくは、中腹部における左右の幅を表わす。「腹部厚み」とは、腹部における前後の厚み(長さ)を表わし、好ましくは、中腹部における前後の厚みを表わす。
好ましくは、被験者の足を載置可能な下肢ユニットをさらに備え、下肢電極は、下肢ユニットに配置される。
好ましくは、本体部は、被験者の臍位置に対応する位置決め手段をさらに含む。
好ましくは、位置決め手段は、第1の面の上端部に設けられた窪みからなる。あるいは、位置決め手段は、第1の面に設けられたカメラと、本体部に設けられ、カメラによる撮像対象を表示するための表示手段とを含むことが好ましい。あるいは、位置決め手段は、第1の面に設けられた鏡からなることが好ましい。あるいは、位置決め手段は、第1の面に設けられた、レーザ光を照射するための照射装置からなることが好ましい。
また、本体部は、第1の面と対向する第2の面をさらに含み、位置決め手段は、第1の面から第2の面に向かって貫通する穴であってもよい。あるいは、位置決め手段は、第2の面側から第1の面側に向かって視認可能な窓であってもよい。
この発明の他の局面に従う上肢ユニットは、被験者の体脂肪を測定するための上肢ユニットであって、被験者の手掌部に接触させるための上肢電極を含む、被験者の手で保持可能な保持部と、本体部とを備える。本体部は、被験者の腹部の表面に接触させるための面と、面に配置される腹部電極群とを含み、1対の第1電極および1対の第2電極を有する。本体部は、被験者の下肢に接触された下肢電極および上肢電極の対と第2電極の対とのうちいずれか一方を介して、被験者に電流を印加するための印加手段と、上肢電極および下肢電極の対を介して電流を印加する第1の場合および第2電極の対を介して電流を印加する第2の場合のそれぞれにおいて、2種類の電位差を検出するための検出手段とをさらに含み、検出手段は、第1の場合に、腹部電極群のうちの所定の1対の電極間における第1の電位差を検出し、第2の場合には、第1電極間における第2の電位差を検出し、本体部は、検出された第1の電位差および第2の電位差と、被験者の体格情報とに基づいて、被験者の内臓脂肪量を算出するための内臓脂肪量算出手段をさらに含む。
本発明によると、簡便にかつ精度良く内臓脂肪量を測定することができる。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
<体脂肪測定装置の外観および構成>
(外観について)
図1は、本発明の実施の形態1における体脂肪測定装置100の外観の一例を示す図である。
図1を参照して、体脂肪測定装置100は、上肢ユニット1、下肢ユニット2、および上肢ユニット1と下肢ユニット2とを電気的に接続するためのケーブル3を備える。
上肢ユニット1は、本体部110と、被験者の両手で保持可能なグリップ121,122とを含む。グリップ121は、左手用のグリップであり、被験者の左の手掌部に接触させるための電極H1,H3を有する。グリップ122は、右手用のグリップであり、被験者の右の手掌部に接触させるための電極H2,H4を有する。電極H1,H2は、電流印加用の電極であり、電極H3,H4は、電圧検出用の電極である。
本体部110は、被験者の腹部の表面に接触させるための面130と、面130に配置された電極A,B,C,Dとを有する。本実施の形態において、面130は、平面状に形成されているものとするが、腹部の表面に沿うように湾曲状に形成されていてもよい。
電極A,B,C,Dは、被験者が測定姿勢においてグリップ121,122を保持した場合の、鉛直方向を整列方向として配置されていることが好ましい。電極A,B,C,Dの形状、サイズおよび配置間隔は、特に限定されるものではない。これらの電極のいずれもが、被験者の腹部の表面に接触できるように配置されていればよい。
本実施の形態において、本体部110は、第1の筐体111と第2の筐体112とで構成されている。上記した面130は、第2の筐体112に設けられている。また、第1の筐体111には、少なくとも表示部21が設けられる。
下肢ユニット2は、被験者の下肢に接触させるための電極F1,F2,F3,F4を有する。電極F1,F2は、電流印加用の電極であり、電極F3,F4は、電圧検出用の電極である。
本実施の形態において、上肢ユニット1は、下肢ユニット2に接続されたケーブル3と着脱可能に構成されている。たとえば、ケーブル3の端部には、上肢ユニット1に内蔵されたコネクタ16aへの装着を可能とするためのコネクタ16bが設けられる。
以下の説明において、電極H1,…,H4を総称して「上肢電極」、電極A,…,Dを総称して「腹部電極」、電極F1,…,F4を総称して「下肢電極」と呼ぶ。また、上肢電極、腹部電極および下肢電極を総称して「電極群」と呼ぶ。
ここで、体脂肪測定装置100を用いた場合の被験者の測定姿勢について説明する。図2(A)は、体脂肪測定装置100を用いて体脂肪が測定される様子を、被験者の前方側から見た図である。図2(B)は、体脂肪測定装置100を用いて体脂肪が測定される様子を、被験者の側方側から見た図である。
図2(A)を参照して、グリップ121は、被験者300の左手301によって握られ、グリップ122は、被験者300の右手302によって握られる。これにより、電極H1,H3および電極H2,H4が、被験者300の左手301および右手302にそれぞれ接触される。下肢ユニット2の上面に、被験者300の両足304,305が載せられる。これにより、電極F1,F3および電極F2,F4が、被験者300の左足304および右足305にそれぞれ接触される。
また、図2(B)を参照して、本体部110の面130が、被験者300の腹部303の表面に押し当てられる。これにより、腹部電極が腹部303の表面に接触される。上記したように、本実施の形態において、腹部電極は、面130に、被験者300が測定姿勢においてグリップ121,122を保持した場合の鉛直方向を整列方向として配置されている。したがって、腹部電極は、被験者300の腹部303の横断面に対し略垂直の方向(以下「縦方向」という)を整列方向として、腹部303の表面に接触されることになる。
(構成について)
図3は、本発明の実施の形態1における体脂肪測定装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
体脂肪測定装置100における上肢ユニット1は、上記した上肢電極、腹部電極およびコネクタ16aに加え、高周波の定電流(たとえば、50kHz,500μA)を発生するための定電流発生部12と、通電されている1対の電極間における電位差を検出するための電圧検出部13と、電極群の中から電流用電極および電圧用電極を選択するための端子切替部14と、体脂肪測定装置100の全体的な制御を行なう制御部20と、測定結果などを表示するための表示部21と、後述する被験者情報などを入力するための入力部22と、記録媒体23bに記録されたデータの読出および書込が可能な駆動装置23aと、制御部20と定電流発生部12、電圧検出部13および端子切替部14との間で通信を行なうためのI/F15とを備える。
ここで、「被験者情報」とは、少なくとも体格情報を含む、被験者の身体に関する情報であり、たとえば、ウエスト長(腹部周長)、腹部横幅、腹部厚み、身長、体重、年齢、性別などの情報のうち、少なくとも1つを含む。本実施の形態において、体格情報は、ウエスト長に相当する情報であるものとして説明する。
なお、体格情報は、ウエスト長に限定されるものではなく、腹部に関連する他の情報(たとえば、腹部横幅、腹部厚み)や、全身に関連する情報(たとえば、身長、体重)などであってもよい。また、体格情報は、1つの情報に限定されるものではなく、2以上の情報を含んでいてもよい。
端子切替部14は、定電流発生部12および電圧検出部13と接続され、かつ、電極群に含まれる各電極と接続される。端子切替部14は、制御部20により制御され、電極群のうち少なくとも1対の電流用電極を切替えて選択する。これにより、定電流発生部12で発生された定電流が、選択された電極を介して被験者に印加される。また、端子切替部14は、制御部20により制御され、電極群のうち1対の電圧用電極を切替えて選択する。これにより、電圧検出部13は、選択された電極ごとの電位差を検出することができる。検出された電位差の情報は、I/F15を介して、制御部20に与えられる。端子切替部14は、たとえば、複数のスイッチにより構成される。
ここでは、定電流発生部12および端子切替部14によって、2対の電極H1,H2,F1,F2,1対の電極A,Dのいずれか一方を介して、被験者に電流が印加される。また、被験者の電流が印加された状態において、いずれの場合も、電圧検出部13および端子切替部14により1対の電極B,C間の電位差が検出される。
制御部20は、各種演算を行なうための演算処理部26と、プログラムおよびデータを記憶するための記憶部27とを含む。なお、記録媒体23bに記録された体脂肪測定プログラムが、駆動装置23aにより読み出されて、以下に説明するような体脂肪測定処理が実行されてもよい。
表示部21は、たとえば液晶等により構成される。入力部22は、たとえば、ユーザが押下可能な複数のキーにより構成される。これらの具体的な配置例については後述する。
なお、本実施の形態において、端子切替部14は、定電流発生部12および電圧検出部13の両方と接続され、電流用電極および電圧用電極の両方を選択するものとしたが、このような構成に限定されるものではない。たとえば、端子切替部14に代えて、定電流発生部12と接続され、電流用電極のみを選択する第1の切替部と、電圧検出部13と接続され、電圧用電極のみを選択する第2の切替部とを設けることとしてもよい。
あるいは、本実施の形態においては、端子切替部14を介して、電流用電極および電圧用電極を選択することとしたが、端子切替部14を設けない構成としてもよい。この場合、たとえば、電流用電極として機能する対の電極ごとに電流発生器を設けて、制御部20により各電流発生器が制御されてもよい。これにより、端子切替部14を介すことなく、順次、電流用電極を切替えることができる。また、同様に、電圧用電極として機能する対の電極ごとに電圧検出器を設けて、制御部20により各電圧検出器が制御されてもよい。これにより、端子切替部14を介すことなく、順次、電圧用電極を切替えることができる。
また、上肢ユニット1に含まれる制御部20、表示部21、入力部22および駆動装置23aのうち少なくとも1つは、下肢ユニット2に設けられてもよい。
次に、演算処理部26の機能構成を、図4に示す。
図4を参照して、本実施の形態において、演算処理部26は、被験者の全身に関するインピーダンスと、被験者の腹部に関する2種類のインピーダンスとを算出するためのインピーダンス算出部261、および、被験者の体脂肪を算出するための体脂肪算出部262を含む。本実施の形態において、体脂肪は、少なくとも内臓脂肪量を含み、好ましくは、内臓脂肪量に加え、皮下脂肪量および体脂肪量を含む。「体脂肪量」とは、体脂肪に関する量をいい、たとえば、体脂肪重量、体脂肪体積および体脂肪率のうちの少なくとも1つを含む。なお、体脂肪量は、内臓脂肪量および皮下脂肪量を含んでいるものとする。
インピーダンス算出部261は、定電流発生部12により発生される電流値と、電圧検出部13よりI/F15を介して得られる電位差とに基づいて、各インピーダンスを算出する。腹部に関する2種類のインピーダンスのうちの1つは、被験者の腹部の横断面における全体の脂肪量(すなわち、内臓脂肪量と皮下脂肪量との和)を反映するインピーダンスである。もう1つは、被験者の腹部の横断面における皮下脂肪量を反映するインピーダンスである。以下の説明において、全身に関するインピーダンスを「Zw」、腹部の横断面における全体の脂肪量を反映するインピーダンスを「Zt」、腹部の横断面における皮下脂肪量を反映するインピーダンスを「Zs」と表わす。
体脂肪算出部262は、内臓脂肪量を算出するための内臓脂肪量算出部262A、皮下脂肪量を算出するための皮下脂肪量算出部262B、および、体脂肪量を算出するための体脂肪量算出部262Cを有する。
内臓脂肪量算出部262Aは、算出された腹部に関する2種類のインピーダンスZt,Zsと、被験者の体格情報(ウエスト長)とに基づいて、被験者の内臓脂肪量、たとえば内臓脂肪面積(単位:cm)を算出する。具体的には、たとえば、2種類のインピーダンスZt,Zsおよび被験者のウエスト長と内臓脂肪量との関係を表わす以下のような式(1)によって、内臓脂肪面積Svが算出される。
Sv=a*W−b*(1/Zt)−c*W*Zs−d …(1)
(ただし、a,b,c,d:係数、W:ウエスト長)。
皮下脂肪量算出部262Bは、算出された腹部に関するインピーダンスZsと、被験者の体格情報(ウエスト長)とに基づいて、被験者の皮下脂肪量、たとえば皮下脂肪面積(単位:cm)を算出する。具体的には、たとえば、インピーダンスZsおよび被験者のウエスト長と皮下脂肪量との関係を表わす以下のような式(2)によって、皮下脂肪面積Ssが算出される。
Ss=e*W*Zs+f …(2)
(ただし、e,f:係数、W:ウエスト長)。
体脂肪量算出部262Cは、算出された全身に関するインピーダンスZwと、被験者情報に含まれる少なくとも1つの情報(たとえば体重)とに基づいて、被験者の体脂肪量、たとえば体脂肪率(%)を算出する。具体的には、たとえば、体脂肪率は、除脂肪量FFMと被験者の体重とに基づいて、以下のような式(3)により算出される。
体脂肪率=(Wt−FFM)/Wt*100 …(3)
(ただし、Wt:体重)。
除脂肪量FFM(単位:kg)は、インピーダンスZwおよび被験者情報に含まれる少なくとも1つの情報(たとえば身長および体重)と除脂肪量との関係を表わす以下のような式(4)によって、算出される。
FFM=i*H/Zw+j*Wt+k …(4)
(ただし、i,j,k:係数、H:身長)。
上記のような相関式(1),(2),(4)は、たとえばMRIなどで測定されたリファレンスとの相関により定められるものとする。また、このような相関式は、年齢および/または性別ごとに予め定められてもよい。
図5は、本発明の実施の形態1の体脂肪測定装置100における上肢ユニット1の概略斜視図である。
図5を参照して、表示部21および入力部22は、第1の筐体111の前面(第2の筐体112の面130と同じ側に位置する面)に配置される。
入力部22は、たとえば、表示部21の下部に配置され、テンキー、決定キー、バックスペースキー、および、画面上のカーソルを上下左右に移動するためのカーソルキーなどを含む。また、入力部22は、測定開始を指示するための測定開始キー31、および、測定中止を指示するための測定中止キー32をさらに含む。
第1の筐体111と第2の筐体112との間には、ヒンジ33が設けられる。ヒンジ33の位置や形状は、特に限定されるものではない。被験者が、測定姿勢のままで測定結果を確認できるように、第1の筐体111が傾けばよい。
また、面130の上端部(被験者が測定姿勢をとった場合に被験者の頭部側に位置する端部)には、臍位置に対応する位置決め手段(以下「位置決め指標」という)としての窪み201が設けられることが好ましい。より具体的には、窪み201は、腹部電極の整列方向の延長線上に設けられる。そうすることで、被験者は、腹部の表面上の適切な位置に、容易に、腹部電極を接触させることが可能となる。また、これに伴ない、測定精度を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、面130の形状は、略方形であるものとするが、このような形状に限定されるものではない。たとえば、略円形であってもよい。
また、ここでは、本体部110が第1の筐体111と第2の筐体112とに分かれているものとして説明したが、このような形態に限定されるものではない。すなわち、本体部110を1つの筐体にして、腹部電極が配置される面130と同一面上に、表示部21および入力部22が設けられてもよい。
あるいは、表示部21が設けられる面が、ヒンジ33を設けることなく、被験者が測定姿勢のままで測定結果が確認できるように、予め、傾斜させておいてもよい。
あるいは、表示部21および/または入力部22が、本体部110の裏面(面130と対向する面)に配置されてもよい。そうすることで、上肢ユニット1を小型化することができる。
<体脂肪測定装置の動作>
図6は、本発明の実施の形態1における体脂肪測定処理を示すフローチャートである。図6のフローチャートに示す処理は、予めプログラムとして記憶部27に格納されており、演算処理部26がこのプログラムを読み出して実行することにより、体脂肪測定処理の機能が実現される。
図6を参照して、演算処理部26は、体格情報(ウエスト長)を含む被験者情報の入力を受付ける(ステップS2)。ここで受け付けた被験者情報は、たとえば記憶部27に一時的に記録される。
次に、測定開始の指示があったか否かを判断する(ステップS4)。演算処理部26は、測定開始の指示があるまで待機する(ステップS4においてNO)。測定開始の指示を検知した場合(ステップS4においてYES)、演算処理部26は、電極の設定を行なう(ステップS6)。より具体的には、端子切替部14を制御して、2対の電極H1,H2,F1,F2を電流用電極として、定電流発生部12と接続させる。また、電極H1と電極H2とを短絡させ、電極F1と電極F2とを短絡させる。さらに、演算処理部26は、端子切替部14を制御して、2対の電極H3,H4,F3,F4を電圧用電極として、電圧検出部13と接続させる。また、電極H3と電極H4とを短絡させ、電極F3と電極F4とを短絡させる。
続いて、演算処理部26は、定電流発生部12を制御して、電極H1および電極H2から、電極F1および電極F2に定電流を印加する(ステップS8)。その状態において、演算処理部26は、電圧検出部13に、電極H3,H4と電極F3,F4との間の電位差を検出させる(ステップS10)。
インピーダンス算出部261は、ステップS10で検出した電位差に基づき、インピーダンスZwを算出する(ステップS12)。ここで算出されたインピーダンスZwの値は、たとえば記憶部27に一時的に記録される。
次に、演算処理部26は、電圧用電極の切替を行なう(ステップS14)。より具体的には、端子切替部14を制御して、電圧用電極を、電極H3,H4,F3,F4から、電極B,Cに切替える。これにより、端子切替部14において、電極H3,H4,F3,F4と、電圧検出部13との接続が切断され、電極B,Cが、電圧検出部13と接続される。
続いて、電極H1および電極H2から、電極F1および電極F2に定電流を印加した状態において、演算処理部26は、電圧検出部13に、電極B,C間の電位差を検出させる(ステップS16)。なお、四肢に電流を流した状態で腹部電極の電位差を検出する場合には、たとえば、電極H1,H2のうちの1つから電極F1,F2のうちの1つに対し電流が印加されてもかまわない。
インピーダンス算出部261は、ステップS16で検出された電位差に基づき、インピーダンスZtを算出する(ステップS17)。ここで算出されたインピーダンスZtの値は、たとえば記憶部27に一時的に記録される。
次に、演算処理部26は、電流用電極の切替を行なう(ステップS19)。より具体的には、端子切替部14を制御して、電流用電極を、電極H1,H2,F1,F2から、電極A,Dに切替える。これにより、端子切替部14において、電極H1,H2,F1,F2と定電流発生部12との接続が切断され、電極Aおよび電極Dと定電流発生部12とが接続される。
続いて、演算処理部26は、定電流発生部12を制御して、電極Aと電極Dとの間に電流を印加する(ステップS20)。その状態において、演算処理部26は、電圧検出部13に、電極Bと電極Cとの間の電位差を検出させる(ステップS22)。インピーダンス算出部261は、ステップS22で検出した電位差に基づき、インピーダンスZsを算出する(ステップS24)。ここで算出されたインピーダンスZsの値は、たとえば記憶部27に一時的に記録される。
次に、内臓脂肪量算出部262Aは、ステップS2で入力された体格情報(ウエスト長)と、インピーダンスZtと、インピーダンスZsとから内臓脂肪面積Svを算出する(ステップS26)。内臓脂肪面積Svは、上述の式(1)により算出される。
同時に、皮下脂肪量算出部262Bは、ステップS2で入力された体格情報(ウエスト長)と、インピーダンスZsとから皮下脂肪面積Ssを算出する(ステップS28)。皮下脂肪面積Ssは、上述の式(2)により算出される。
さらに、体脂肪量算出部262Cは、ステップS2で入力された被験者情報(身長、体重)とインピーダンスZwとに基づいて、体脂肪率を算出する(ステップS30)。体脂肪率は、上述の式(3)および(4)により算出される。
最後に、演算処理部26は、測定結果を表示部21に表示する処理を行なう(ステップS32)。
以上で本発明の実施の形態1における体脂肪測定処理を終了する。
なお、インピーダンスZtの典型的な値は、約5Ω程度であり、インピーダンスZsの典型的な値は、約80Ω程度となる。また、インピーダンスZwの典型的な値は、約250Ω程度である。
上述のように、2種類のインピーダンスZt,Zsともに、被験者の腹部の縦方向に配置された電極B,C間の電位差に基づいて算出されるため、精度良く内臓脂肪量を算出することができる。また、腹部電極が上肢ユニット1の面130に配置されているため、家庭でも簡便にかつ精度良く内臓脂肪量を算出することができる。
なお、上記フローチャートでは、電位差が検出されるごとに、インピーダンスを算出することとしたが、全ての電位差が検出されてから、一括して算出するものであってもよい。また、電極の設定・切替および電位差の検出の順序は、上述の順序に限定されるものではない。
また、本実施の形態では、被験者の体脂肪として、内臓脂肪量(内臓脂肪面積)、皮下脂肪量(皮下脂肪面積)および体脂肪量(体脂肪率)が算出されたが、少なくとも内臓脂肪量が算出されるものであればよい。この場合、ステップS2において、体格情報(ウエスト長)のみが入力されてもよい。
また、本実施の形態において、体脂肪量が、全身のインピーダンスZwに基づき算出されることとしたが、腹部のインピーダンスZtに基づいて算出(推定)されるものであってもよい。その場合、体脂肪測定装置100に、上肢電極のうちの電圧用の電極H3,H4および下肢電極のうちの電圧用の電極F3,F4を設けない構成であってもよい。さらに、電流用の電極H1,H2のうちの一方および、電流用の電極F1,F2のうちの一方を設けない構成であってもよい。すなわち、体脂肪測定装置100には、少なくとも4つの電極を含む腹部電極、および、電極H1および電極H2のうちの1つと電極F1および電極F2のうちの1つとからなる1対が含まれていればよい。
また、ここでは、上肢ユニット1がハンドル状に形成された左右のグリップ121,122を含むものとするが、被験者が少なくとも片手で保持可能であれば、このような形態に限らない。この場合、片手で保持される位置に、少なくとも1つの電流用の電極が配置されているものとする。
また、以上説明した実施の形態1では、腹部電極列に含まれる電極A,B,C,Dのうち、四肢から電流を流す場合と、腹部で電流を流す場合とのいずれも、電極A,Dの対に挟まれた電極B、Cの対を、電圧用電極として共通に用いたが、このように、いずれの場合も共通に用いるものでなくてもよい。たとえば、四肢から電流を流す場合には、電極B,Cの対以外の対を、電圧用電極として用いてもよい。たとえば、外側に位置する電極A,Dの対を電圧用電極として用いると、測定される値が大きくなるため、正確な値の測定という観点からは望ましい。なお、電極A,Bの対や、電極B,Dの対などであってもよい。
あるいは、本実施の形態では、4つの電極A,B,C,Dのうち、外側に位置する電極A,Dの対を電流用電極として機能させ、内側に位置する電極B,Cの対を電圧用電極として機能させることとしたが、これらが逆であってもよい。すなわち、電極A,Dの対を電圧用電極として機能させ、電極B,Cの対を電流用電極として機能させてもよい。
また、本実施の形態では、検出された電位差よりインピーダンスを算出し、算出されたインピーダンスに基づいて内臓脂肪量等を算出することとしたが、検出された電位差より直接、内臓脂肪量等が算出されてもよい。すなわち、たとえば上記した相関式(1)は、2種類のインピーダンスZt,Zsを用いた式であったが、2種類の電位差を用いた式であってもよい。
(表示例について)
図7は、図6のステップS32における、測定結果の表示例を示す図である。図7を参照して、表示部21には、それぞれ所定の領域に、「内臓脂肪面積 110cm2」、「皮下脂肪面積 90cm2」、および「体脂肪率 30%」と表示され、算出された各々の量が数値として表示される。これにより、被験者は、自身の内臓脂肪面積、皮下脂肪面積および体脂肪率の具体的な数値を把握することができる。また、これらが同時に表示されることにより、被験者の脂肪のバランスを、さらに把握することができる。
なお、図7のような表示例に限定されるものではなく、以下のように、測定結果が表示されるものであってもよい。
図8(A)は、内臓脂肪面積のみが表示された例を示す図であり、図8(B)は、内臓脂肪面積および皮下脂肪面積が表示された例を示す図である。
また、測定結果に加え、被験者情報がさらに表示されてもよい。
図9(A)は、測定結果に加え、被験者情報がさらに表示された例を示す第1の図である。ここでは、被験者情報として、たとえば、体格情報であるウエスト長の他、患者ID、年齢、性別、身長および体重の情報が表示されている。また、測定結果としては、内臓脂肪面積、皮下脂肪面積および体脂肪率が表示されている。
図9(B)は、測定結果に加え、被験者情報がさらに表示された例を示す第2の図である。ここでも、被験者情報として、たとえば、体格情報であるウエスト長の他、患者ID、年齢、性別、身長および体重の情報が表示されている。また、測定結果としては、内臓脂肪面積および皮下脂肪面積が表示されている。
また、測定結果を表示する際に、少なくとも内臓脂肪面積の基準値または標準値がさらに表示されてもよい。「内臓脂肪面積の基準値」とは、日本肥満学会が内臓脂肪型肥満の判定基準とする値であり、具体的には、100cm2に相当する。
図10(A)は、内臓脂肪面積の基準値がさらに表示される例を示す図である。図10(A)を参照して、表示部21には、図7と同様の測定結果が表示され、さらに、内臓脂肪面積の基準値(100cm2)が、内臓脂肪面積の測定値(110cm2)と並べて表示されている。このように、内臓脂肪面積の測定値と併せてその基準値を表示することにより、被験者は、生活習慣病につながるリスクが高いとされる内臓脂肪型肥満かどうかを、容易に把握することができる。また、図10(A)に示されるように、体脂肪率の測定値(30%)と並べてその標準値(たとえば10〜20%)がさらに表示されてもよい。
図10(B)は、測定結果に加え、同年代の同性の標準値がさらに表示される例を示す図である。図10(B)に示すように、表示部21には、図7と同様の測定結果が表示され、さらに、それぞれの測定結果と並べて、同年代の同性(男性/女性)の標準値が表示されてもよい。これにより、被験者は、自分の測定結果が、標準的か否かを判断することができる。
また、測定結果とともに、過去の測定値をグラフで表示することとしてもよい。図11は、測定結果とともに、過去の測定値がグラフ表示される場合の一例を示す図である。図11を参照して、表示部21には、面積(単位:cm2)を縦軸に、時間を横軸にとった、測定値の軌跡(推移)を表わすグラフが表示される。また、この際、内臓脂肪面積の基準値(100cm2)の位置を併せて表示してもよい。この図において、折れ線L1は、内臓脂肪面積の過去の測定値の軌跡を示しており、折れ線L2は皮下脂肪面積の過去の測定値の軌跡を示している。また、横軸と平行な直線L3は、内臓脂肪面積の基準値を示す基準線である。なお、ここでは、内臓脂肪面積および皮下脂肪面積についての情報が表示されることとしたが、内臓脂肪面積についての情報のみが表示されることとしてもよい。また、内臓脂肪面積に関する折れ線L1のグラフと、皮下脂肪面積に関する折れ線L2のグラフとが別々に表示されてもよい。
以上説明した実施の形態1では、位置決め指標として、窪み201を本体部110に設けることとしたが、これに限定されるものではない。図12(A)は、位置決め指標の他の例を示す図であり、図12(B)は、位置決め指標のさらに他の例を示す図である。
図12(A)に示すように、位置決め指標として、映像を撮影することのできるカメラ203が面130に設けられてもよい。この図において、カメラ203は、たとえば、電極Bと電極Cとの間であって、電極Bの中心点と電極Cの中心点とを結ぶ線上に、配置されている。
この場合、たとえば表示部21の所定の領域21Aに、カメラ203によって撮影された映像が表示されるものとする。これにより、被験者は、自身の臍を確認しながら、面130を腹部表面に接触させることができる。
さらに、たとえばライト204などの照明装置が、面130のカメラ203付近に設けられることが好ましい。これにより、面130を腹部に接近させたときに暗くて臍の位置が確認できないという不都合を防止することができる。
なお、カメラ203によって撮影された映像を表示するための映像表示部を、表示部21とは別の領域に設けてもよい。
あるいは、図12(B)に示すように、位置決め指標のさらに他の例として、臍位置を直接的に照らすためのレーザ光を照射する照射装置、たとえばレーザLED(Light Emitting diode)206が面130に配置されてもよい。この図において、レーザLED206は、電極Bと電極Cとの間であって、かつ、腹部電極の整列方向に対して略平行となるように、2つ設けられている。なお、レーザLED206が設置される位置は、このような位置に限定されるものではない。
以上説明したような実施の形態1における上肢ユニット1は、コネクタ16aを内蔵しているため、既に市販されている体脂肪計(体脂肪測定装置100と同様に、上肢ユニット、下肢ユニット、およびこれらを電気的に接続するためのケーブルにより構成される体脂肪計)における上肢ユニットとの交換が可能である。したがって、既に、このような体組成計を所有している被験者は、上肢ユニット1を購入するだけで、従来よりも精度良く内臓脂肪量を測定することができる。
<実施の形態2>
実施の形態1における体脂肪測定装置100では、上肢ユニット1の面130に、腹部電極が1列だけ配置されたものであったが、実施の形態2では、上肢ユニットに複数列の腹部電極が配置される。以下に、実施の形態1との主な相違点について述べる。
図13は、本発明の実施の形態2の体脂肪測定装置100Aにおける上肢ユニット1Aの概略正面図である。図13を参照して、上肢ユニット1Aは、本体部110Aを構成する第2の筐体112Aの面130Aに、2列の腹部電極E1,E2が配置されている。腹部電極E1は、4つの電極A11,B11,C11,D11を含み、腹部電極E2は、4つの電極A12,B12,C12,D12を含む。このような2列の腹部電極E1,E2は、互いに、所定の距離だけ離れた位置に配置される。また、腹部電極E1,E2を構成する各電極は、行列状に配置されることが望ましい。
図14は、本発明の実施の形態2における体脂肪測定装置100Aのハードウェア構成を示すブロック図である。
図14を参照して、上肢ユニット1Aには、図3に示した電極A,…,Dに代えて、電極A11,…,D11(腹部電極E1)および電極A12,…,D12(腹部電極E2)が設けられる。これに伴ない、腹部電極E1,E2の各電極と端子切替部14Aとが接続される。
図15および図16は、本発明の実施の形態2における体脂肪測定処理を示すフローチャートである。図15および図16のフローチャートに示す処理は、予めプログラムとして記憶部27に格納されており、演算処理部26Aがこのプログラムを読み出して実行することにより、体脂肪測定処理の機能が実現される。なお、実施の形態1における体脂肪測定処理と同様の処理については、同じステップ番号を付してある。したがって、それらについての説明は繰返さない。
図15を参照して、演算処理部26Aは、ステップS2〜S12の処理が終わると、電圧用電極の切替を行なう(ステップS14A)。より具体的には、端子切替部14Aを制御して、電圧用電極を、電極H3,H4,F3,F4から、電極B11,C11に切替える。これにより、端子切替部14Aにおいて、電極H3,H4,F3,F4と、電圧検出部13との接続が切断され、電極B11,C11が、電圧検出部13と接続される。
続いて、電極H1および電極H2から、電極F1および電極F2に定電流を印加した状態において、演算処理部26Aは、電圧検出部13に、電極B11,C11間の電位差を検出させる(ステップS16A)。
インピーダンス算出部261は、ステップS16Aで検出された電位差に基づき、インピーダンスZt1を算出する(ステップS17A)。ここで算出されたインピーダンスZt1の値は、たとえば記憶部27に一時的に記録される。
さらに、演算処理部26Aは、電圧用電極の切替を行なう(ステップS181)。より具体的には、端子切替部14Aを制御して、電圧用電極を、電極B11,C11から、電極B12,C12に切替える。これにより、端子切替部14Aにおいて、電極B11,C11と、電圧検出部13との接続が切断され、電極B12,C12が、電圧検出部13と接続される。
続いて、電極H1および電極H2から、電極F1および電極F2に定電流を印加した状態において、演算処理部26Aは、電圧検出部13に、電極B12,C12間の電位差を検出させる(ステップS182)。
インピーダンス算出部261は、ステップS182で検出された電位差に基づき、インピーダンスZt2を算出する(ステップS183)。ここで算出されたインピーダンスZt2の値は、たとえば記憶部27に一時的に記録される。
次に、図16を参照して、演算処理部26Aは、電流用電極および電圧用電極の切替を行なう(ステップS19A)。より具体的には、端子切替部14Aを制御して、電流用電極を、電極H1,H2,F1,F2から、電極A11,D11に切替える。これにより、端子切替部14Aにおいて、電極H1,H2,F1,F2と定電流発生部12との接続が切断され、電極A11および電極D11と定電流発生部12とが接続される。また、端子切替部14Aを制御して、電圧用電極を、電極B12,C12から、電極B11,C11に切替える。これにより、端子切替部14Aにおいて、電極B12,C12と電圧検出部13との接続が切断され、電極B11,C11が、電圧検出部13と接続される。
続いて、演算処理部26Aは、定電流発生部12を制御して、電極A11と電極D11との間に電流を印加する(ステップS20A)。その状態において、演算処理部26Aは、電圧検出部13に、電極B11と電極C11との間の電位差を検出させる(ステップS22A)。インピーダンス算出部261は、ステップS22Aで検出した電位差に基づき、インピーダンスZs1を算出する(ステップS24A)。ここで算出されたインピーダンスZs1の値は、たとえば記憶部27に一時的に記録される。
さらに、演算処理部26Aは、電流用電極および電圧用電極の切替を行なう(ステップS251)。より具体的には、端子切替部14Aを制御して、電流用電極を、電極A11,D11から、電極A12,D12に切替える。これにより、端子切替部14Aにおいて、電極A11および電極D11と定電流発生部12との接続が切断され、電極A12および電極D12と定電流発生部12とが接続される。また、端子切替部14Aを制御して、電圧用電極を、電極B11,C11から、電極B12,C12に切替える。これにより、端子切替部14Aにおいて、電極B11,C11と電圧検出部13との接続が切断され、電極B12,C12が、電圧検出部13と接続される。
続いて、演算処理部26Aは、定電流発生部12を制御して、電極A12と電極D12との間に電流を印加する(ステップS252)。その状態において、演算処理部26Aは、電圧検出部13に、電極B12と電極C12との間の電位差を検出させる(ステップS253)。インピーダンス算出部261は、ステップS253で検出した電位差に基づき、インピーダンスZs2を算出する(ステップS254)。ここで算出されたインピーダンスZs2の値は、たとえば記憶部27に一時的に記録される。
ステップS254の処理が終わると、内臓脂肪量算出部262Aは、ステップS2で入力された体格情報(ウエスト長)と、インピーダンスZt1,Zt2と、インピーダンスZs1,Zs2とから内臓脂肪面積Svを算出する(ステップS26A)。内臓脂肪面積Svは、上述の式(1)により算出される。なお、実施の形態2のように、2列の腹部電極E1,E2が設けられる場合には、2つのインピーダンスZt1,Zt2の平均値が、相関式(1)におけるインピーダンスZtに代入され、2つのインピーダンスZs1,Zs2の平均値が、相関式(1)におけるインピーダンスZsに代入されることとしてもよい。
同時に、皮下脂肪量算出部262Bは、ステップS2で入力された体格情報(ウエスト長)と、インピーダンスZs1,Zs2とから皮下脂肪面積Ssを算出する(ステップS28A)。皮下脂肪面積Ssは、上述の式(2)により算出される。なお、この場合にも、2つのインピーダンスZs1,Zs2の平均値が、相関式(2)におけるインピーダンスZsに代入されることとしてもよい。
ステップS28Aの処理が終わると、実施の形態1と同様の体脂肪算出処理(ステップS30)および測定結果表示処理(ステップS32)が行なわれる。以上で本発明の実施の形態2における体脂肪測定処理は、終了する。
このように、複数の腹部電極E1,E2を設けて、複数の電位差を平均処理することで、脂肪の分布や脂肪の厚みの影響を削減することができる。
なお、体脂肪算出の際に、インピーダンスZt1,Zt2、インピーダンスZs1,Zs2をそれぞれ平均処理することとしたが、このような方法に限定されるものではない。四肢より電流を流すことで検出された複数の電位差の平均値に基づいて、インピーダンスZtを算出し、腹部より電流を流すことで検出された複数の電位差の平均値に基づいて、インピーダンスZsを算出しておいてもよい。
また、ここでは、インピーダンスZt1,Zt2、インピーダンスZs1,Zs2は、それぞれ平均処理されて内臓脂肪量や皮下脂肪量の算出に用いられたが、平均処理以外の処理が施されてもよい。たとえば、インピーダンスごとに相関式を設けて、内臓脂肪量や皮下脂肪量が算出されてもよい。
ところで、実施の形態2における上肢ユニット1Aにも、測定精度の向上という観点から、位置決め指標が設けられることが好ましい。図17(A)は、本発明の実施の形態2における位置決め指標の一例を示す図であり、図17(B)は、本発明の実施の形態2における位置決め指標の他の例を示す図である。
図17(A)を参照して、上肢ユニット1Aの面130Aに、位置決め指標として、たとえば溝211が設けられてもよい。溝211は、腹部電極E1,E2の間であって、かつ、第2の筐体112Aの上端部から下端部にわたって腹部電極E1,E2の整列方向と平行に、設けられる。なお、溝211は、必ずしも、第2の筐体112Aの上端部から下端部にわたって設けられるものでなくてもよい。実施の形態1の窪み201と同様に、少なくとも上端部に設けられていればよい。
あるいは、図17(B)を参照して、上肢ユニット1Aの面130Aに、位置決め指標の他の例として、たとえば鏡212が設けられてもよい。鏡212は、電極B11と電極B12とを結ぶ線と、電極C11と電極C12とを結ぶ線との間に設けられる。また、鏡212は、溝211内に設けられる。鏡212は、被験者がグリップ121,122を握って測定姿勢をとる段階において、自身の臍が視認可能となるように、傾斜して設けられることが好ましい。すなわち、鏡212は、面130に対して垂直に入射される像が、第1の筐体111側で、かつ、入射側に折り返して反射するように、傾斜して設けられることが好ましい。なお、鏡212は、第2の筐体112Aに埋め込まれていてもよい。
このように、上肢ユニット1Aに溝211あるいは鏡212を設けることにより、被験者は、測定の際に、上肢ユニット1Aの上面側から、自身の臍を確認しながら面130Aを腹部の表面に接触させることができる。
<実施の形態3>
実施の形態1における体脂肪測定装置100では、上肢ユニット1の面130に、1列の腹部電極が4つの電極(2対の電極)を含んで構成されたものであった。実施の形態3では、腹部電極が、3対以上の電極あるいは5つ以上の電極を含んで構成される。以下に、実施の形態1との主な相違点について述べる。
図18は、本発明の実施の形態3の体脂肪測定装置100Bにおける上肢ユニット1Bの概略正面図である。図18を参照して、上肢ユニット1Bは、本体部110Bを構成する第2の筐体112Bの面130Bに、上部側から順に、略円弧状の電極A21,B21,C21,D21,D22,C22,B22,A22が配置される。電極A21,B21,C21,D21は、各々、面130Bの上端方向が円弧側になるように配置されている。また、電極D22,C22,B22,A22は、各々、面130Bの下端方向が円弧側になるように配置されている。また、より具体的には、電極A21,A22の対の内側に、電極B21,B22の対が配置され、電極B21,B22の対の内側に電極C21,C22の対が配置される。また、電極C21,C22の対の内側に電極D21,D22の対が配置される。
ここでは、大きさ(半径または直径)の異なる円弧状の電極を4対設けることとしたが、このような形態に限定されるものではない。たとえば、大きさの異なる円弧状の電極を3対または5対以上設けてもよい。あるいは、大きさの等しい円弧状の電極を複数対設けてもよい。なお、円弧状の電極を2対設けた場合には、上記した実施の形態1と同様の処理を行なうことができる。
図19は、本発明の実施の形態3における体脂肪測定装置100Bのハードウェア構成を示すブロック図である。
図19を参照して、上肢ユニット1Bには、図3に示した電極A,…,Dに代えて、電極A21,…,D21および電極A22,…,D22が設けられる。これに伴ない、腹部電極を構成するこれらの各電極と端子切替部14Bとが接続される。
図20は、本発明の実施の形態3における体脂肪測定処理を示すフローチャートである。図20のフローチャートに示す処理は、予めプログラムとして記憶部27に格納されており、演算処理部26Bがこのプログラムを読み出して実行することにより、体脂肪測定処理の機能が実現される。なお、実施の形態1における体脂肪測定処理と同様の処理については、同じステップ番号を付してある。したがって、それらについての説明は繰返さない。
図20を参照して、演算処理部26Bは、ステップS2〜S12の処理が終わると、電圧用電極の切替を行なう(ステップS14B)。より具体的には、端子切替部14Bを制御して、電圧用電極を、電極H3,H4,F3,F4から、電極A21,A22に切替える。これにより、端子切替部14Bにおいて、電極H3,H4,F3,F4と、電圧検出部13との接続が切断され、電極A21,A22が、電圧検出部13と接続される。
続いて、電極H1および電極H2から、電極F1および電極F2に定電流を印加した状態において、演算処理部26Bは、電圧検出部13に、電極A21,A22間の電位差を検出させる(ステップS16B)。インピーダンス算出部261は、ステップS16Bで検出された電位差に基づき、インピーダンスZtを算出する(ステップS17)。
次に、演算処理部26Bは、電流用電極および電圧用電極の切替を行なう(ステップS19B)。より具体的には、端子切替部14Bを制御して、電流用電極を、電極H1,H2,F1,F2から、電極A21,D21,A22,D22に切替える。これにより、端子切替部14Bにおいて、電極H1,H2,F1,F2と定電流発生部12との接続が切断され、電極A21,D21,A22,D22と定電流発生部12とが接続される。さらに、演算処理部26Bは、端子切替部14Bを制御して、電圧用電極を、電極A21,A22から、電極B21,C21,B22,C22に切替える。これにより、端子切替部14Bにおいて、電極A21,A22と電圧検出部13との接続が切断され、電極B21,C21,B22,C22が、電圧検出部13と接続される。また、この場合、演算処理部26Bは、電極A21と電極A22とを短絡させ、電極D21と電極D22とを短絡させるものとする。また、同様に、電極B21と電極B22とを短絡させ、電極C21と電極C22とを短絡させるものとする。
続いて、演算処理部26Bは、定電流発生部12を制御して、電極A21および電極A22から、電極D21および電極D22に電流を印加する(ステップS20B)。その状態において、演算処理部26Bは、電圧検出部13に、電極B21,B22と電極C21,C22との間の電位差を検出させる(ステップS22B)。
ステップS22Bの処理が終わると、実施の形態1と同様に、ステップS24〜S32の処理が実行される。以上で本発明の実施の形態3における体脂肪測定処理は、終了する。
このように、略円弧状の電極を設けて、腹部の臍位置を中心とした腹部の表面全体のインピーダンスを計測することで、電極間の距離および電極面積を大きくすることができるので、より精度の高いインピーダンス計測を安定して行うことができる。
なお、上記フローチャートにおいて、腹部電極のうちから選択される電流印加用の電極および電圧検出用の電極は、それぞれ例示であり、上記した電極に限定されるものではない。
たとえば、四肢に電流を印加した状態における電圧検出用の電極を、最も外側に位置する1対の電極A21,A22としたが、他の1対の電極としてもよい。または、腹部電極のうち2対の電極を電圧検出用の電極としてもよい。この場合、ステップS22Bのように、2対の電極を各々短絡させた状態で電圧が検出されてもよいし、短絡させることなく2対の電極の電位差がそれぞれ検出されてもよい。2対の電極の電位差がそれぞれ検出される場合には、たとえば、検出された2つの電位差を平均処理することで、インピーダンスZtが算出されてもよい。
あるいは、腹部に電流を印加する場合、たとえば、単に電極A21から電極A22に電流を流すこととしてもよい。また、腹部に電流が印加された状態における電圧検出用の2対の電極を、各々短絡させることとしたが、短絡させることなくそれぞれの電位差が検出されてもよい。この場合も、検出された2つの電位差を平均処理することで、インピーダンスZsが算出されてもよい。
また、実施の形態3における腹部電極が2列設けられて、実施の形態2における体脂肪測定処理と組み合わせてもよい。
なお、実施の形態3における上肢ユニット1Bにも、測定精度の向上という観点から、位置決め指標が設けられることが好ましい。図21は、本発明の実施の形態3における位置決め指標の一例を示す図である。
図21を参照して、上肢ユニット1Bの第2の筐体112Bに、位置決め指標として、たとえば、背面側から前面(面130B)側に向かって視認可能な窓221が設けられる。窓221は、最も内側(中心部付近)の電極D21,D22の対に囲まれる位置に設けられる。このように、背面側から前面側に向かって視認できるため、介助者(測定を介助する者)は、被験者の臍を窓221を通して確認することができる。したがって、窓221を、臍に対応する位置に形成しておくことで、容易にかつ適切な位置に、腹部電極を被験者の腹部の表面に配置することができる。
なお、ここでは、位置決め指標を窓221としたが、第2の筐体112Bの背面側から前面側に向かって視認できるものであればよい。したがって、窓221に代えて、前面側から背面側へと貫通する穴(図示せず)を設けてもよい。
また、実施の形態1に示した位置決め指標(たとえば窪み)または実施の形態2に示した位置決め指標(たとえば鏡)を第2の筐体112Bに設けてもよい。
同様に、実施の形態1における第2の筐体112に、実施の形態2または3に示した位置決め指標を設けてもよい。あるいは、実施の形態2における第2の筐体112Aに、実施の形態1または実施の形態3に示した位置決め指標を設けてもよい。
また、本発明の体脂肪測定装置あるいは上肢ユニットが行なう、体脂肪測定方法を、プログラムとして提供することもできる。このようなプログラムは、CD−ROM(Compact Disc-ROM)などの光学媒体や、メモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態1における体脂肪測定装置の外観の一例を示す図である。 (A)は、本発明の実施の形態1における体脂肪測定装置を用いて体脂肪が測定される様子を、被験者の前方側から見た図であり、(B)は、体脂肪測定装置を用いて体脂肪が測定される様子を、被験者の側方側から見た図である。 本発明の実施の形態1における体脂肪測定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 演算処理部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1の体脂肪測定装置における上肢ユニットの概略斜視図である。 本発明の実施の形態1における体脂肪測定処理を示すフローチャートである。 測定結果の表示例を示す図である。 (A)は、内臓脂肪面積のみが表示された例を示す図であり、(B)は、内臓脂肪面積および皮下脂肪面積が表示された例を示す図である。 (A)および(B)は、測定結果に加え、被験者情報がさらに表示された例を示す第1および第2の図である。 (A)は、測定結果とともに、内臓脂肪面積の基準値がさらに表示される例を示す図であり、(B)は、測定結果に加え、同年代の同性の標準値がさらに表示される例を示す図である。 測定結果とともに、過去の測定値がグラフ表示される場合の一例を示す図である。 (A)は、実施の形態1における位置決め指標の他の例を示す図であり、(B)は、実施の形態1における位置決め指標のさらに他の例を示す図である。 本発明の実施の形態2の体脂肪測定装置における上肢ユニットの概略正面図である。 本発明の実施の形態2における体脂肪測定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2における体脂肪測定処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2における体脂肪測定処理を示すフローチャートである。 (A)は、本発明の実施の形態2における位置決め指標の一例を示す図であり、(B)は、本発明の実施の形態2における位置決め指標の他の例を示す図である。 本発明の実施の形態3の体脂肪測定装置における上肢ユニット1Bの概略正面図である。 本発明の実施の形態3における体脂肪測定装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3における体脂肪測定処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3における位置決め指標の一例を示す図である。
符号の説明
1,1A,1B 上肢ユニット、2 下肢ユニット、3 ケーブル、12 定電流発生部、13 電圧検出部、14,14A,14B 端子切替部、16a,16b コネクタ、20 制御部、21 表示部、22 入力部、23b 記録媒体、23a 駆動装置、26,26A,26B 演算処理部、27 記憶部、31 測定開始キー、32 測定中止キー、33 ヒンジ、100,100A,100B 体脂肪測定装置、110,110A,110B 本体部、111 第1の筐体、112,112A,112B 第2の筐体、121,122 グリップ、130,130A,130B 面、203 カメラ、204 ライト、206 レーザLED、211 溝、212 鏡、221 窓、261 インピーダンス算出部、262 体脂肪算出部、262C 体脂肪量算出部、262A 内臓脂肪量算出部、262B 皮下脂肪量算出部、A,B,C,D,A11,B11,C11,D11,A12,B12,C12,D12,A21,B21,C21,D21,A22,B22,C22,D22,F1,F2,F3,F4,H1,H2,H3,H4 電極。

Claims (20)

  1. 被験者の手で保持可能な保持部と、本体部とを含む上肢ユニットを備え、
    前記保持部は、前記被験者の手掌部に接触させるための上肢電極を含み、
    前記本体部は、
    前記被験者の腹部の表面に接触させるための第1の面と、
    前記第1の面に配置される腹部電極群とを含み、
    前記腹部電極群は、1対の第1電極および1対の第2電極を有し、
    前記被験者の下肢に接触させるための下肢電極と、
    前記上肢電極および前記下肢電極の対と前記第2電極の対とのうちいずれか一方を介して、前記被験者に電流を印加するための印加手段と、
    前記上肢電極および前記下肢電極の対を介して電流を印加する第1の場合および前記第2電極の対を介して電流を印加する第2の場合のそれぞれにおいて、2種類の電位差を検出するための検出手段とをさらに備え、
    前記検出手段は、前記第1の場合に、前記腹部電極群のうちの所定の1対の電極間における第1の電位差を検出し、前記第2の場合には、前記第1電極間における第2の電位差を検出し、
    検出された前記第1の電位差および前記第2の電位差と、前記被験者の体格情報とに基づいて、前記被験者の内臓脂肪量を算出するための内臓脂肪量算出手段をさらに備える、体脂肪測定装置。
  2. 前記第1電極および前記第2電極は、前記被験者が測定姿勢において前記保持部を保持した場合の鉛直方向を整列方向として、前記第1の面に配置される、請求項1に記載の体脂肪測定装置。
  3. 前記第2電極は、前記整列方向において前記第1電極を挟む位置にそれぞれ配置される、請求項2に記載の体脂肪測定装置。
  4. 前記所定の1対の電極は、前記第1電極である、請求項2に記載の体脂肪測定装置。
  5. 前記所定の1対の電極は、前記腹部電極群のうちの、前記第1電極からなる対以外の対の電極である、請求項2に記載の体脂肪測定装置。
  6. 前記第2電極は、前記整列方向において前記第1電極を挟む位置にそれぞれ配置され、
    前記所定の1対の電極は、前記第2電極である、請求項5に記載の体脂肪測定装置。
  7. 前記第1の電位差および前記第2の電位差のそれぞれに基づいて、2種類のインピーダンスを算出するためのインピーダンス算出手段をさらに備え、
    前記内臓脂肪量算出手段は、算出された前記2種類のインピーダンスと、前記被験者の前記体格情報とに基づいて、前記内臓脂肪量を算出する、請求項1に記載の体脂肪測定装置。
  8. 前記内臓脂肪量算出手段は、前記2種類のインピーダンスと内臓脂肪量との関係の所定の相関式によって、前記内臓脂肪量を算出する、請求項7に記載の体脂肪測定装置。
  9. 算出された前記内臓脂肪量を表示するための表示手段をさらに備える、請求項1に記載の体脂肪測定装置。
  10. 検出された前記第2の電位差と、前記被験者の前記体格情報とに基づいて、前記被験者の皮下脂肪量を算出するための皮下脂肪量算出手段をさらに備える、請求項1に記載の体脂肪測定装置。
  11. 前記体格情報は、前記被験者の腹部周長、腹部横幅、腹部厚み、身長および体重のうち少なくとも1つを含む、請求項1に記載の体脂肪測定装置。
  12. 前記被験者の足を載置可能な下肢ユニットをさらに備え、
    前記下肢電極は、前記下肢ユニットに配置される、請求項1に記載の体脂肪測定装置。
  13. 前記本体部は、前記被験者の臍位置に対応する位置決め手段をさらに含む、請求項1に記載の体脂肪測定装置。
  14. 前記位置決め手段は、前記第1の面の上端部に設けられた窪みからなる、請求項13に記載の体脂肪測定装置。
  15. 前記位置決め手段は、
    前記第1の面に設けられたカメラと、
    前記本体部に設けられ、前記カメラによる撮像対象を表示するための表示手段とを含む、請求項13に記載の体脂肪測定装置。
  16. 前記位置決め手段は、前記第1の面に設けられた鏡からなる、請求項13に記載の体脂肪測定装置。
  17. 前記位置決め手段は、前記第1の面に設けられた、レーザ光を照射するための照射装置からなる、請求項13に記載の体脂肪測定装置。
  18. 前記本体部は、前記第1の面と対向する第2の面をさらに含み、
    前記位置決め手段は、前記第1の面から前記第2の面に向かって貫通する穴からなる、請求項13に記載の体脂肪測定装置。
  19. 前記本体部は、前記第1の面と対向する第2の面をさらに含み、
    前記位置決め手段は、前記第2の面側から前記第1の面側に向かって視認可能な窓からなる、請求項13に記載の体脂肪測定装置。
  20. 被験者の体脂肪を測定するための上肢ユニットであって、
    前記被験者の手掌部に接触させるための上肢電極を含む、前記被験者の手で保持可能な保持部と、
    本体部とを備え、
    前記本体部は、
    前記被験者の腹部の表面に接触させるための面と、
    前記面に配置される腹部電極群とを含み、
    前記腹部電極群は、1対の第1電極および1対の第2電極を有し、
    前記本体部は、
    前記被験者の下肢に接触された下肢電極および前記上肢電極の対と前記第2電極の対とのうちいずれか一方を介して、前記被験者に電流を印加するための印加手段と、
    前記上肢電極および前記下肢電極の対を介して電流を印加する第1の場合および前記第2電極の対を介して電流を印加する第2の場合のそれぞれにおいて、2種類の電位差を検出するための検出手段とをさらに含み、
    前記検出手段は、前記第1の場合に、前記腹部電極群のうちの所定の1対の電極間における第1の電位差を検出し、前記第2の場合には、前記第1電極間における第2の電位差を検出し、
    前記本体部は、検出された前記第1の電位差および前記第2の電位差と、前記被験者の体格情報とに基づいて、前記被験者の内臓脂肪量を算出するための内臓脂肪量算出手段をさらに含む、上肢ユニット。
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