JP2007122672A - 自動販売機 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動販売機が故障する虞れを低減し、且つ扉体を開いて作業を行う際の作業効率が低下する虞れを低減した自動販売機を提供することにある。
【解決手段】自動販売機1は、本体キャビネットに開閉自在に取り付けた扉体を備え、且つ電圧制御手段4から印加する電圧で作動する電気機器19,34を備えている。そのような自動販売機には、扉体が開いている場合には電圧制御手段から電気機器への電圧の印加を遮断する一方、扉体が閉じている場合には電圧制御手段から電気機器への電圧の印加を許容するスイッチ手段40を、扉体と本体キャビネットとの間に設けてある。動作電圧の低い硬貨処理装置24にはスイッチ手段40が接続されていないので、硬貨処理装置24の硬貨の回収を実行することができ、扉体開放時にベンドメック19に接続されたスイッチ手段40を手動で操作することにより動作可能とすることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、自動販売機に関するものである。
例えば缶入り飲料、ビン入り飲料、ブリックパック入り飲料、又はペットボトル入り飲料等の容器入り飲料を商品として販売する自動販売機が広く知られている。このような自動販売機は、本体キャビネットに開閉可能に取り付けた扉体、本体キャビネットの内部に設けた電圧制御手段およびベンドメック(電気機器)、ならびに扉体の内部に設けた照明手段(電気機器)を備えている。
電圧制御手段は、商用電源の電圧および周波数を、所定の電圧および周波数に変換して、各電気機器に電圧をそれぞれ印加するものである。
ベンドメックは、導線を絶縁材料で被覆したケーブルを介して電圧制御手段に接続してあり、利用者の押釦スイッチの操作に応じて電圧制御手段から印加する電圧で作動し、本体キャビネットの内部に収容してある商品を1つずつ搬出するものである。
照明手段は、扉体に設けてある商品展示室に配置してあって、ケーブルを介して電圧制御手段に接続してあり、電圧制御手段から印加する電圧で点灯(作動)して、商品展示室の内部に配置してある商品見本を照らし出すものである。
このような自動販売機では、商品見本を照明手段によって利用者に照らし出し、利用者が商品見本に対応する押釦スイッチを操作することによって、対応するベンドメックが作動し、利用者が選択した商品が払い出されることとなる。
ところで、このような自動販売機には、設置環境に応じて、漏電遮断器を設けているものと漏電遮断器を設けていないものとがある。漏電遮断器は、自動販売機から電気が漏れることを防止するものであって、電圧制御手段とベンドメックとの間であり、且つ電圧制御手段と照明手段との間に設けてあるものである。
漏電遮断器を設けていない自動販売機において、例えば扉体を開いてメンテナンスを行う際、電圧制御手段と電気機器との間であって、例えばケーブルの絶縁材料がはがれた個所の導線にドライバー等の異物が接触して漏電が発生した場合には、導線が溶断して自動販売機が故障する虞れがある。
一方、漏電遮断器を設けている自動販売機において、例えば扉体を開いてメンテナンスを行う際、電圧制御手段と電気機器との間であって、例えばケーブルの絶縁材料がはがれた個所の導線に例えばドライバー等の異物が接触して漏電が発生した場合には、漏電遮断器が作動することによって漏電を防止することができるものの、漏電遮断器が作動してしまうと、作業者は、作業を一旦中断し、再度の漏電の発生に備えるため、漏電遮断器の作動解除操作を行ってから、再び作業にとりかかならければならない。よって、作業が中断されるので、作業効率が低下する問題があった。
本発明は、上記実情に鑑み、自動販売機が故障する虞れを低減し、且つ扉体を開いて作業を行う際の作業効率が低下する虞れを低減した自動販売機を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る自動販売機が備える発明は、本体キャビネットに開閉自在に取り付けた扉体を備え、且つ電圧制御手段から印加する電圧で作動する電気機器を備える自動販売機において、前記扉体が開いている場合には前記電圧制御手段から前記電気機器への電圧の印加を遮断する一方、前記扉体が閉じている場合には前記電圧制御手段から前記電気機器への電圧の印加を許容するスイッチ手段を、前記扉体と前記本体キャビネットとの間に設けたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明の自動販売機においては、前記請求項1記載の自動販売機において、電気機器はベンドメック、照明手段であることを特徴とする。
さらに、請求項3に係る発明の自動販売機においては、請求項1記載の自動販売機において、スイッチ手段は本体キャビネットの前面に取り付けたスイッチ取付台と、扉体の背面に取り付けた押圧部材からなり、扉体が開いている場合にもスイッチ取付台に予め用意された押圧部材を差し込むことにより該当する電気機器に通電可能としたことを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、扉体が開いている場合には電圧制御手段から電気機器への電圧の印加を遮断する一方、扉体が閉じている場合には電圧制御手段から電気機器への電圧の印加を許容するスイッチ手段を、扉体と本体キャビネットとの間に設けたので、電圧制御手段と電気機器との間で漏電が発生する虞れを低減することができる。よって、漏電が発生する虞れを低減することができるため、漏電遮断器を設けていない自動販売機では故障する虞れを低減することができ、漏電遮断器を設けている自動販売機では、扉体を開いて作業を行う際の作業効率が低下することを防止することができる。
また、請求項2に係る発明によれば、所定電圧以下、例えば35V以下の直流電圧により作動する硬貨処理装置には電圧制御手段から電圧が供給されているので、売上げ計算のために硬貨処理装置内に貯蔵された釣銭硬貨を、硬貨処理装置を作動(釣銭払出し動作の実行)させて回収することができる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、扉体を開いて商品の入れ替えを行う場合にはベンドメックを作動させて商品収納通路に収納された商品を搬出する必要があるが、その際に電圧制御手段からベンドメックへの電圧の印加を遮断しているスイッチ手段のスイッチ取付台に予め用意された押圧部材を差し込むことによりベンドメックに電圧制御手段からの電圧を印加させてベンドメックを作動させることができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る自動販売機の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明にかかる自動販売機1を示したものである。ここで例示する自動販売機1は、缶入り飲料、瓶入り飲料、ペットボトル入り飲料、またはブリックパック入り飲料等の容器入り飲料を商品として販売するもので、本体キャビネット2の前面に扉体(外扉)3を備えている。
本体キャビネット2は、複数の鋼板を適宜組み合わせることによって構成したものであり、前面が開口した直方体状を成している。
本体キャビネット2の内部には、図4に示すように電圧制御手段4を設けてある。電圧制御手段4は、商用電源5の電圧および周波数を、所定の電圧および周波数に変換して、後述する各電気機器19,34等に電圧を印加するものである。
上記本体キャビネット2の内部には、断熱部材を自動販売機1の左右方向に複数設けてあり、それらの断熱部材によって、図2および図3に示すように、本体キャビネット2の内部に4つの独立した収容室9を並べて設けてある。それらの収容室9の下方となる位置には、唯一の機械室10を設けてある。
各収容室9の内部には、商品収納ラック11をそれぞれ設けてある。商品収納ラック11は、複数種の商品を個別に収納することができるもので、商品収納通路13とトップトレイ17とベンドメック(電気機器)19とを対応するよう備えている。
商品収納通路13は、一対の側板(図3では一方のみを示す)14の間に、湾曲形状のセグメント15を上下方向に連ねて設けることで構成してあり、上下方向に蛇行する態様で形成してあるものであって、複数の商品を収納するものである。
商品収納通路13の上端部および下端部はそれぞれ開放しており、上端部が商品の投入口となっている一方、下端部が商品の払出口となっている。
このような構成を有する商品収納通路13を、自動販売機1の内部には、収容室9の奥行方向(図3において左右方向)に沿って複数(図示例では5列)設けてある。
トップトレイ17は、収容室9の上端部において、自動販売機1の正面側(図3において左方)から背面側(図3において右方)に向けて漸次低くなる態様で傾斜配置した板状部材で構成してある。各トップトレイ17の背面側端部は、対応する商品収納通路13の上記投入口において終端している。このようなトップトレイ17を、図2および図3に示すように、自動販売機1の内部に、上下方向に並べて設けてある。
ベンドメック19は、商品収納通路13の下端部において一対の側板14の間に位置する部位に設けてある。ベンドメック19は、図4に示すように、導線を絶縁材料で被覆したケーブル19aを介して電圧制御手段4に接続してあり、利用者の図1に示す押釦スイッチ33の操作に応じて電圧制御手段4から印加する電圧で図3に示す上ペダル19bと下ペダル19cとを適宜作動させることにより、商品収納通路13に収納された最下位置の商品を1つ払出口から搬出するものである。なお、ベンドメック19と機械室10との間には、商品収納通路13の払出口から搬出された商品を商品取出口28へ案内する商品シュータ20を設けてある。また、ベンドメック19は扉体3の背面に設置された一括払い出しスイッチ(不図示)が操作された際に作動して商品収納通路13に収納された商品をすべて搬出するように構成されている。これは商品収納通路13に収納された商品の入れ替え、例えば、販売する商品を缶入り飲料からペットボトル入り飲料に変更する場合、商品収納通路13に収納されている缶入り飲料をすべて搬出した後、空になった商品収納通路13にペットボトル入り飲料を補充する必要があるので、商品収納通路13に収納された商品の入れ替えを行う際には商品収納通路13に収納されている商品をすべて搬出してしまわねばならないためである。
一方、扉体3は、図2に示す本体キャビネット2の前面開口2aを開閉する態様で揺動することが可能なよう本体キャビネット2の一側縁部にヒンジを介して取り付けてある。
そのような扉体3には、図1に示すように、その表面の他側縁部に紙幣挿入口21、硬貨投入口23、返却レバー25、硬貨返却口26、表示器27が設けてあるとともに、その表面の下方中央部に商品取出口28が、その表面の上部から中央にかけて商品展示室30が設けてある。
紙幣挿入口21は、利用者が紙幣を挿入するための開口である。紙幣挿入口21を通じて挿入された紙幣は、図2に示す紙幣処理装置22において適宜処理されることとなる。なお、図1に示す紙幣挿入口21は、利用者に対して紙幣を返却する際の紙幣返却口としても機能する。紙幣処理装置22は、図4に示すように、導線を絶縁材料で被覆したケーブル22aを介して電圧制御手段4に接続してあり、電圧制御手段4から印加する電圧で、紙幣挿入口21から挿入された紙幣の真偽、種類を判別するものである。なお、本体キャビネット2に対して扉体3が閉じている場合、電圧制御手段4は紙幣処理装置22に24Vの直流電圧を印加する。
図1に示す硬貨投入口23は、利用者が硬貨を投入するための開口である。硬貨投入口23を通じて投入された硬貨は、図2に示す硬貨処理装置24において処理されることになる。硬貨処理装置24は、図4に示すように、導線を絶縁材料で被覆したケーブル24aを介して電圧制御手段4に接続してあり、電圧制御手段4から印加する電圧で、硬貨投入口23から投入された硬貨の真偽、種類を判別するものである。なお、本体キャビネット2に対して扉体3が閉じている場合、電圧制御手段4は硬貨処理装置24に24Vの直流電圧を印加する。
図1に示す返却レバー25は、紙幣挿入口21から挿入した紙幣、あるいは硬貨投入口23から投入した硬貨を返却するための操作部であり、硬貨投入口23の近傍に配置してある。
硬貨返却口26は、利用者に対して硬貨を返却するための開口であり、硬貨投入口23よりも下方となる位置に配置してある。
表示器27は、貨幣の入金額、商品の販売中であるか否か、釣り銭があるか否か等々、商品を販売する上で必要となる各種情報を利用者に表示するためのものであり、例えば液晶によって構成してある。
商品取出口28は、利用者が購入した商品を受け取るための開口であり、扉体3の下部に横長に形成してある。
商品展示室30は、内部に上記商品に対応した商品見本31を配置してあるものであって、利用者が外部から商品見本31を視認することができるよう前面に透明板32を設けてある。
透明板32の前面には、上記商品見本31に対応する押釦スイッチ33を備えるとともに、電圧制御手段4から印加する電圧で点灯(作動)して、下方の商品見本31を照らし出す照明手段(電気機器)34を備える押釦ユニット35を配設してある。上記照明手段34は、例えば光源としての蛍光灯あるいは発光ダイオード若しくは白熱電球などを備えており、光源の光を利用者が直視することを防止するよう板材で覆ってある。照明手段34は、図4に示すように、ケーブル34aを介して電圧制御手段4に接続してある。
このような構成を有する扉体3と、本体キャビネット2との間には、図2に示すように、内扉37を設けてある。内扉37は、本体キャビネット2の一側縁部にヒンジを介して取り付けたもので、上方に配置するものと、下方に配置するものとで構成してある。下方に配置する内扉37には、扉体3が閉じた状態において、商品シュータ20の前方域となり、且つ商品取出口28に通じる部位に、商品搬出口38が設けてある。
また、扉体3と本体キャビネット2との間には、図4に示すスイッチ手段40を設けてある。スイッチ手段40は、図2に示すように、本体キャビネット2の前面側に取り付けてあるスイッチ取付台41と、扉体3の背面側に取り付けてある押圧部材44とで構成してある。
スイッチ取付台41は、図5および図6に示すように、本体キャビネット2の前面側に爪挿入溝42a,42bをそれぞれ有する複数(図示例では2つ)のスイッチ本体43a,43bを備えている。
スイッチ本体43aは、図4に示すように、電圧制御手段4とベンドメック19との間に配置してあるもので、爪挿入溝42aに押圧爪46aが挿入され、押圧爪46aの先端で押圧された場合には、電圧制御手段4からベンドメック19への電圧の印加を許容する一方、爪挿入溝42aから押圧爪46aを抜き出し、押圧爪46aによる押圧が解除された場合には電圧制御手段4からベンドメック19への電圧の印加を遮断するものである。
スイッチ本体43bは、図4に示すように、電圧制御手段4と照明手段34との間に配置してあるもので、爪挿入溝42bに押圧爪46bが挿入され、押圧爪46bの先端で押圧された場合には、電圧制御手段4から照明手段34への電圧の印加を許容する一方、爪挿入溝42bから押圧爪46bを抜き出し、押圧爪46bによる押圧が解除された場合には電圧制御手段4から照明手段34への電圧の印加を遮断するものである。
このようなスイッチ本体43a,43bには、本体キャビネット2に対して扉体3を閉じた状態で、扉体3の前方側から本体キャビネット2の内部に浸入してくる雨水等の液体が、スイッチ本体43a,43bにかかることを防止する例えば絶縁性を有する樹脂材料で直方体状に形成したカバー48を設けてある。カバー48には、本体キャビネット2の前方域であって、爪挿入溝42a,42bに通じる部位に、爪挿脱口49a,49bを設けてある。
押圧部材44は、図7に示すように、基部45を扉体3に取り付けた場合に押圧爪46a,46bが扉体3の裏面から突出するよう基部45と2つの押圧爪46a,46bとを側面視がコ字状となる態様で金属材料で形成してあり、押圧爪46a,46bが、対応する爪挿入溝42a,42bに挿入できる部位であって、且つ扉体3の裏面に取り付けてある。基部45は、例えば押圧部材44を扉体3に取り付けるためのネジ孔を有する部分であって、ネジ孔に挿入したネジによって扉体3に取り付けてある。
押圧爪46a,46bは、爪挿脱口49a,49bおよび爪挿入溝42a,42bに挿入することができる大きさに形成してあり、爪挿入溝42a,42bから挿脱する際に折れ曲がらないようリブ47a,47bを両側に沿って設けてある。
次に、このような構成を有する自動販売機1の作用を説明する。図8に示すように、本体キャビネット2に対して扉体3を閉じている場合には、爪挿脱口49aを通して爪挿入溝42aに押圧爪46aが挿入され、押圧爪46aの先端でスイッチ本体43aを押圧した状態となる。この状態では、電圧制御手段4からベンドメック19への電圧の印加が許容される。従って、利用者が押釦スイッチ33を操作した場合、ベンドメック19は、電圧制御手段4から印加する電圧で上ペダル19bと下ペダル19cとを適宜作動させることにより、商品収納通路13に収納された最下位置の商品を1つ払出口から搬出する。
しかも、本体キャビネット2に対して扉体3を閉じている場合には、爪挿脱口49bを通して爪挿入溝42bに押圧爪46bが挿入され、押圧爪46bの先端でスイッチ本体43bを押圧した状態となる。この状態では、電圧制御手段4から照明手段34への電圧の印加が許容される。従って、照明手段34は、電圧制御手段4から印加する電圧で点灯(作動)することにより、商品見本31を照らし出す。
本体キャビネット2に対して扉体3を閉じている状態では、紙幣処理装置22には電圧制御手段4から電圧が印加され、紙幣挿入口21から紙幣が挿入された場合には、紙幣処理装置22で紙幣の真偽・種類を判別するとともに、硬貨処理装置24には電圧制御手段4から電圧が印加され、硬貨投入口23から硬貨が投入された場合には、硬貨処理装置24で硬貨の真偽・種類を判別する。
一方、このような状態からメンテナンス等を行うため扉体3を開くと、押圧爪46aが爪挿入溝42aから抜き出され、押圧爪46aによるスイッチ本体43aへの押圧が解除された状態となる。この状態では、電圧制御手段4からベンドメック19への電圧の印加が遮断される。従って、電圧制御手段4とベンドメック19との間であってもスイッチ手段40の下流側では、ケーブル19aの絶縁材料がはがれた個所に導線に例えばドライバー等の異物が触れても漏電が発生することはない。
しかも、扉体3を開くと、押圧爪46bが爪挿入溝42bから抜き出され、押圧爪46bによるスイッチ本体43bへの押圧が解除された状態となる。この状態では、電圧制御手段4から照明手段34への電圧の印加が遮断される。従って、電圧制御手段4と照明手段34との間であってもスイッチ手段40の下流側では、ケーブル34aの絶縁材料がはがれた個所に導線に例えばドライバー等の異物が触れても漏電が発生することはない。
この自動販売機1によれば、漏電が発生する虞れを低減することができるので、漏電遮断器を設けていなくとも、ケーブル19a,43aの絶縁材料がはがれた個所の導線にトライバー等の異物が接触しても導線が溶断して故障が発生する虞れを低減することができる。しかも、漏電遮断器を設けていた場合には、漏電が発生する虞れを低減することができるから、漏電遮断器が作動する虞れを低減し、扉体3を開いて作業を行う際、作業効率が低下することを防止することができる。
なお、上述した自動販売機1では、所定電圧以下、例えば35V以下の直流電圧を印加する紙幣処理装置22と電圧制御手段4との間、および硬貨処理装置24と電圧制御手段4との間には、スイッチ手段40を設けていない。しかし、この発明はそれに限られず、所定電圧以下の機器22,24と電圧制御手段4との間にスイッチ手段を設けても良い。ただし、硬貨処理装置24と電圧制御手段4との間にスイッチ手段40を設けていない場合には、次のような利点を有する。すなわち、硬貨処理装置24は釣銭の払出しのために釣銭チューブを内蔵しており、この釣銭チューブには投入硬貨のうち釣銭として使用される硬貨が自動補給されて釣銭切れを防止するように構成され、この自動補給の際、釣銭チューブが満杯の場合にはオーバーフロー硬貨として金庫に収納されるように構成されている。一方、自動販売機の売上げを計算する場合には釣銭チューブに貯留された残留硬貨を払出さねばならない。このため、売上げ計算を行う場合には硬貨処理装置24に釣銭払出し動作を実行させ、釣銭チューブの残留硬貨を払出して金庫に回収するように構成されている。この売上げ計算のために硬貨処理装置24に釣銭払出し動作を実行させる回収スイッチ(不図示)は扉体3の背面に設置されており、扉体3を開けた状態で操作される。したがって、硬貨処理装置24と電圧制御手段4との間にスイッチ手段40を設けていない場合には売上げ計算等のために硬貨処理装置24に釣銭払出し動作を不図示のスイッチ操作により直ちに実行させることができる。

ここで、上述した自動販売機では、ベンドメック19と電圧制御手段4との間にスイッチ手段40を設けているので、前述した商品収納通路13に収納された商品の入れ替えの際にベンドメック19を作動させて商品収納通路13に収納されている商品を搬出することができない。
そこで、本発明に係る自動販売機の変形例として次に説明する方法を提供することができる。すなわち、上述した自動販売機では、ベンドメック19と電圧制御手段4との間、および照明手段34と電圧制御手段4との間にスイッチ手段40を設けるものに対し、図7に示した押圧部材44の押圧爪46aと同一形状の押圧片を用意しておく。そして、商品の入れ替えを行うため扉体3を開くと、押圧爪46aが爪挿入溝42aから抜き出され、押圧爪46aによるスイッチ本体43aへの押圧が解除された状態となる。この状態では、電圧制御手段4からベンドメック19への電圧の印加が遮断されるのでベンドメック19は作動しない。そこで、予め用意した前記押圧片を爪挿脱口49aを通して爪挿入溝42aに挿入し、押圧片の先端でスイッチ本体43aを押圧する。これにより、電圧制御手段4からベンドメック19への電圧の印加が許容される。この状態で扉体3の背面に設置された一括払い出しスイッチ(不図示)を操作することにより、ベンドメック19は電圧制御手段4から印加する電圧で上ペダル19bと下ペダル19cとを適宜作動させて商品収納通路13に収納された商品を順次搬出するように動作する。ベンドメック19の動作により商品収納通路13に収納された商品の搬出が完了した後、爪挿脱口49aを通して爪挿入溝42aに挿入した前記押圧片を引き抜くことによって商品の入れ替え準備を完了する。
さらに、上述した自動販売機では、ベンドメック19と電圧制御手段4との間、および照明手段34と電圧制御手段4との間にスイッチ手段40を設けるもので説明した、しかし、この発明はそれに限られず、他の機器と電圧制御手段4との間にスイッチ手段を設けても良い。この場合、前述した変形例で説明した押圧片を準備しておき、機器を作動させる必要がある場合には、対応するスイッチ本体を押圧片により作動させるように構成するのが良い。
本発明の実施の形態である自動販売機を示す正面図である。 図1に示した自動販売機において、外扉(扉体)と内扉とを開いた状態を示す斜視図である。 図1に示した自動販売機の内部構成を概念的に示す断面側面図である。 図1に示した自動販売機において、電圧制御手段と電気機器との接続を示す説明図である。 図1に示した自動販売機において、スイッチ手段が備えるスイッチ取付台の側面図である。 図2に示す矢視Aの拡大図である。 図2に示す矢視Bの拡大図である。 外扉を閉じている場合のスイッチ手段を示す説明図である。
符号の説明
1 自動販売機
2 本体キャビネット
3 扉体
4 電圧制御手段
19 ベンドメック(電気機器)
34 照明手段(電気機器)

40 スイッチ手段

Claims (3)

  1. 本体キャビネットに開閉自在に取り付けた扉体を備え、且つ電圧制御手段から印加する電圧で作動する電気機器を備える自動販売機において、前記扉体が開いている場合には前記電圧制御手段から前記電気機器への電圧の印加を遮断する一方、前記扉体が閉じている場合には前記電圧制御手段から前記電気機器への電圧の印加を許容するスイッチ手段を、前記扉体と前記本体キャビネットとの間に設けたことを特徴とする自動販売機。
  2. 請求項1記載の自動販売機において、電気機器はベンドメック、照明手段であることを特徴とする自動販売機。
  3. 請求項1記載の自動販売機において、スイッチ手段は本体キャビネットの前面に取り付けたスイッチ取付台と、扉体の背面に取り付けた押圧部材からなり、扉体が開いている場合にもスイッチ取付台に予め用意された押圧部材を差し込むことにより該当する電気機器に通電可能としたことを特徴とする自動販売機。
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