JP2006324041A - 電池パックおよび車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】 剛性の向上を図りつつ、排出される冷却風の温度を十分に低減させる電池パックおよびその電池パックを搭載した車両を提供する。
【解決手段】 ハイブリッド自動車に搭載される電池パック10は、積層された複数の電池モジュール24からなる組電池21と、組電池21と略水平方向に隣接して設けられ、複数の電池モジュール24の間を流れて組電池21を冷却した冷却風を排気口に向けて流す排気ダクト31とを備える。排気ダクト31の少なくとも一部は、アルミニウムから形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 ハイブリッド自動車に搭載される電池パック10は、積層された複数の電池モジュール24からなる組電池21と、組電池21と略水平方向に隣接して設けられ、複数の電池モジュール24の間を流れて組電池21を冷却した冷却風を排気口に向けて流す排気ダクト31とを備える。排気ダクト31の少なくとも一部は、アルミニウムから形成されている。
【選択図】 図1
Description
この発明は、一般的には、電池パックおよび車両に関し、より特定的には、リチウムイオン電池を収容する電池パックおよびその電池パックを搭載した車両に関する。
従来の電池パックに関して、たとえば、特開2004−47426号公報には、組電池の高さを抑制しつつ、個々の2次電池を効率的にかつ均一に冷却することを目的とした組電池の冷却装置が開示されている(特許文献1)。特許文献1に開示された冷却装置は、車両内から取り入れた冷却風を、組電池を構成する複数の2次電池間に送給する冷却媒体送給手段を備える。その冷却媒体送給手段は、組電池の左右両側に形成された一対の冷却媒体導入ダクトと、これらの冷却媒体導入ダクトに対して冷却風を送給する送風ファンとから構成されている。
また、特開2003−346759号公報には、安全性の向上を目的とした電池システムが開示されている(特許文献2)。特許文献2に開示された電池システムでは、メインバッテリケーブルおよびハーネスと向い合うように、モジュール集合体の両側面に緩衝部が設けられている。緩衝部は、プラスチックを発砲成形することによって形成されている。また、特開2004−111309号公報には、組み付け工数の低減、設置スペースのコンパクト化およびコストの低減等を目的とした組電池が開示されている(特許文献3)。
特開2004−47426号公報
特開2003−346759号公報
特開2004−111309号公報
近年、電動機を駆動源とした電気自動車や、電動機とガソリンエンジンなど複数種類の駆動源を有する、いわゆるハイブリッド自動車が実用化されている。このような電気自動車などでは、電動機に電気エネルギを供給するために、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などからなる2次電池が用いられている。しかし、2次電池を収容した電池パックを車両に搭載する場合、後突や側突等の衝突によって生じた衝撃が電池パックに加わる事態が想定される。したがって、車両に搭載される電池パックには、このような事態に対応するため高い剛性が要求される。
また、電池出力や充放電効率等の電池性能を十分に発揮させ、また電池寿命が低下することを防ぐために、電池パックには冷却風が供給される。この冷却風が2次電池の冷却によって温度上昇した後、車両室内に戻される場合、室内に流れ込む冷却風の温度によっては、搭乗者が違和感を覚える可能性がある。
そこでこの発明の目的は、上記の課題を解決することであり、剛性の向上を図りつつ、排出される冷却風の温度を十分に低減させる電池パックおよびその電池パックを搭載した車両を提供することである。
この発明に従った電池パックは、車両に搭載される電池パックである。電池パックは、積層された複数の電池モジュールからなる2次電池と、2次電池と略水平方向に隣接して設けられ、複数の電池モジュール間を流れて2次電池を冷却した冷却風を排気口に向けて流す排気ダクトとを備える。排気ダクトの少なくとも一部は、金属から形成されている。
このように構成された電池パックによれば、電池パックを搭載した車両への衝突が発生した場合であっても、そのとき生じる衝撃を、少なくとも一部が金属から形成された排気ダクトで受けることができる。これにより、2次電池を衝撃から適切に保護し、2次電池が損傷することを防止できる。本発明では、電池パックの剛性を向上させる部材として、冷却風を排気口に向けて流す排気ダクトを利用しているため、電池パックの大型化を抑制できる。また、排気ダクトを形成する金属は、一般的に熱伝導率が高く、放熱性に優れている。このため、排気ダクトで、冷却風の熱を積極的に奪うことができ、排気口から排出される冷却風の温度を低減させることができる。
また好ましくは、排気ダクトには、冷却風から受けた熱を放出する放熱部が設けられている。このように構成された電池パックによれば、排気口から排出される冷却風の温度を、さらに効果的に低減させることができる。
また好ましくは、放熱部は、排気ダクト内に形成されたリブ状部材である。このように構成された電池パックによれば、冷却風の温度を効果的に低減させると同時に、電池パックの剛性をさらに向上させることができる。
また、排気口は、車両室内に開口している。このように構成された電池パックによれば、排気口から車両室内に排出される冷却風の温度を低減させることにより、搭乗者が違和感(もやつき感)を覚えることを防止できる。
この発明の1つの局面に従った車両は、上述のいずれかに記載の電池パックを搭載した車両である。電池パックは、車両のリヤシートよりも、車両進行方向の後方に設けられている。排気ダクトは、2次電池に対して、車両進行方向の後方または側方に配置されている。このように構成された車両によれば、車両が後突されたり、リヤシートよりも後方で側突されたりした場合に、排気ダクトによって2次電池を適切に保護することができる。
この発明の別の局面に従った車両は、上述のいずれかに記載の電池パックを搭載した車両である。電池パックは、車両のフロント助手席シートの下に設けられている。排気ダクトは、2次電池と、フロント助手席シートに隣接する助手席ドアとの間に配置されている。このように構成された車両によれば、車両が側突された場合に、排気ダクトによって2次電池を適切に保護することができる。
以上説明したように、この発明に従えば、剛性の向上を図りつつ、排出される冷却風の温度を十分に低減させる電池パックおよびその電池パックを搭載した車両を提供することができる。
この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面では、同一またはそれに相当する部材には、同じ番号が付されている。
(実施の形態1)
図1は、この発明の実施の形態1における電池パックを示す分解組み立て図である。図中に示す電池パックは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関と、充放電可能な2次電池とを動力源とするハイブリッド自動車に搭載されている。
図1は、この発明の実施の形態1における電池パックを示す分解組み立て図である。図中に示す電池パックは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関と、充放電可能な2次電池とを動力源とするハイブリッド自動車に搭載されている。
図1を参照して、電池パック10は、ロアケース11と、ロアケース11に取り付けられたアッパケース12とによって覆われた筐体形状を有し、ケース内に、リチウムイオン電池である組電池21と、組電池21の両側に配置された吸気ダクト41および排気ダクト31とを収容している。組電池21は、矢印102に示す一方向に積層され、互いに電気的に直列に接続された複数の電池モジュール24によって構成されている。複数の電池モジュール24は、図示しない電池保持枠によって一体に保持されている。
電池モジュール24は、電池モジュール24の積層方向に直交する矢印101に示す一方向に積層され、互いに電気的に直列に接続された複数の電池セル22から構成されている。電池セル22は、セパレータを介して積層された正極シートおよび負極シートと、正極シートおよび負極シートを巻回した状態で収容するラミネート外装体とを備える。
正極シートおよび負極シートの表面には、それぞれ、正極活物質および負極活物質を含むペーストが塗布されている。正極活物質としては、LiMn2O4、LiCoO2、LiNiO3等、リチウムイオン電池に用いられる正極活物質の1種もしくは2種以上を特に限定することなく使用できる。負極活物質としては、アモルファスカーボン、グラファイトカーボン等、リチウムイオン電池に用いられる負極活物質の1種もしくは2種以上を特に限定することなく使用できる。正極シートおよび負極シートには、リチウム塩を有機溶媒に溶かした有機電解質が含浸させられている。
ラミネート外装体は、たとえば、アルミニウム等の金属からなる基材にポリエチレンテレフタラート樹脂(PET:poly ethylene terephthalate)等の樹脂材料が被膜されて形成されている。ラミネート外装体の厚みは、たとえば、1mm以下である。このように構成されたラミネート型の電池セル22は、金属製のケース体によって覆われた角型と比較して、セル単体での強度が劣る。
電池モジュール24は、略直方体形状を有し、その外形をなす側面のうち最も広い面積を有する側面24bが、隣り合う電池モジュール24間で向い合うように積層されている。隣り合う電池モジュール24間には、表面に溝やドット状に凸部が形成された図示しないスペーサが配置されており、このスペーサによって冷却風通路25が形成されている。冷却風通路25は、電池セル22の積層方向に沿って、組電池21の一方端から他方端まで延びている。
吸気ダクト41および排気ダクト31は、組電池21に略水平方向に隣り合って設けられている。吸気ダクト41および排気ダクト31は、電池セル22の積層方向に沿った組電池21の両端にそれぞれ配置されている。吸気ダクト41および排気ダクト31は、アルミニウム、鉄、銅、タングステンまたはモリブデンなどの金属やこれらの金属を主成分とする合金から形成されている。本実施の形態では、吸気ダクト41および排気ダクト31は、アルミニウムから形成されている。アルミニウムを用いることによって、車両重量の増大を抑制することができる。
排気ダクト31は、電池モジュール24の積層方向に筒状に延びており、その内部に、冷却風通路35を形成している。排気ダクト31には、電池モジュール24の積層方向の両端に位置して開口33および34が形成されている。排気ダクト31は、組電池21に向い合って面する側面31bを有する。側面31bには、冷却風通路25と冷却風通路35との間を連通させる孔32が複数、形成されている。なお、孔32に替えて、側面31bの全面に開口を形成しても良い。
本実施の形態では、排気ダクト31は、アルミニウムの押し出し成形により一体に形成されている。排気ダクト31は、電池モジュール24の積層方向に直交する平面で切断された場合に、電池モジュール24の積層方向に沿って一定の断面形状を有する。アルミニウムは優れた伸展性を有するため、押し出し成形により所望の形状を容易に得ることができる。なお、排気ダクト31は、押し出し成形以外の加工方法によって形成されても良く、たとえば、排気ダクト31が鉄から形成されている場合には、折り曲げ加工によって形成されても良い。
排気ダクト31には、開口33を塞ぐようにプレート36が取り付けられている。排気ダクト31には、さらに、開口34に接続され、その開口34に接続された位置から図示しない排気口まで筒状に延びる排気ダクト13が取り付けられている。排気ダクト13およびプレート36は、ポリプロピレン(polypropylene)等の樹脂材料から形成されていても良く、また金属から形成されていても良い。
吸気ダクト41は、排気ダクト31とほぼ同様の形状を有する。吸気ダクト41には、排気ダクト31の開口33、開口34および冷却風通路35に対応して、開口43、開口44および冷却風通路45が形成されている。吸気ダクト41には、排気ダクト31に取り付けられたプレート36および排気ダクト13に対応して、プレート46および吸気ダクト14が取り付けられている。吸気ダクト14は、開口44に接続された位置から図示しない吸気口まで筒状に延びており、その経路上には電動ファンが配置されている。吸気ダクト41には、冷却風通路25と冷却風通路45との間を連通させる孔42が複数、形成されている。
図2は、図1中の電池パックを搭載したハイブリッド自動車を模式的に表わす側面図である。図2を参照して、ハイブリッド自動車の車両室内には、フロントシート51およびリヤシート52が、車両進行方向の前後に並んで設けられている。リヤシート52の後方には、ラゲージスペース54が形成されている。
電池パック10は、ラゲージスペース54の床下に配置されている。電池パック10は、吸気ダクト41、組電池21および排気ダクト31が、車両進行方向の前方から後方に順に並ぶように配置されている。電池パック10は、リヤバンパーと組電池21との間に排気ダクト31が位置するように配置されている。なお、電池パック10は、リヤシート52の下に配置されていても良いし、それ以外の位置に配置されていても良い。
このような構成により、ハイブリッド自動車が後突された場合に、ボディが変形したり衝突車がラゲージスペース54内に侵入するような事態が生じても、そのとき生じた衝撃をまず排気ダクト31で受けることができる。この際、アルミニウムから形成された排気ダクト31は高い剛性を備えるため、衝撃のエネルギを排気ダクト31によって効果的に吸収することができる。これにより、組電池21へのダメージを軽減することができる。
図3は、図1中の電池パックに供給される冷却風流れを示す平面図である。図4は、図3中の矢印IV−IV線上に沿った電池パックの断面図である。図2から図4を参照して、複数の電池モジュール24は、電池保持枠15によって一体に保持されている。吸気ダクト14の吸気口は、たとえば、リヤシート52の足元に開口しており、排気ダクト31の排気口は、たとえば、ラゲージスペース54内に開口している。
冷却風として車両室内から吸気ダクト14に取り込まれた空気は、冷却風通路45から孔42を通じて冷却風通路25に流れ込む。冷却風は、冷却風通路25を流れる間、側面24bと接触しながら電池モジュール24と熱交換を行ない、組電池21を冷却する。組電池21を冷却した後の冷却風の温度は、40℃から50℃ほどの温度になる。その後、冷却風は、孔32を通じて冷却風通路35に流れ込み、さらに、排気ダクト13を通ってラゲージスペース54内に排出される。
本実施の形態では、排気ダクト31が、樹脂材料等と比較して、熱伝導率の高いアルミニウムから形成されている。このため、冷却風が冷却風通路35を流れる間、冷却風の熱を、排気ダクト31を介してより積極的に外部に放出することができる。これにより、ラゲージスペース54内に排出される冷却風の温度を下げることができる。
なお、組電池21と排気ダクト31との間には、断熱部材が配置されていても良い。この場合、断熱部材は、排気ダクト31よりも熱伝導率が低い材料、たとえば樹脂から形成される。断熱部材には、冷却風通路25と冷却風通路35との間の冷却風流れを妨げないように、適当な位置に孔が形成される。断熱部材を配置することによって、排気ダクト31の熱が組電池21に伝わって電池モジュール24が温度上昇することを防止できる。また、組電池21の熱が排気ダクト31に伝わって排気ダクト31を介した冷却風の放熱が妨げられることを防止できる。
この発明の実施の形態1における電池パック10は、車両としてのハイブリッド自動車に搭載される。電池パック10は、積層された複数の電池モジュール24からなる2次電池としての組電池21と、組電池21と略水平方向に隣接して設けられ、複数の電池モジュール24の間を流れて組電池21を冷却した冷却風を排気口に向けて流す排気ダクト31とを備える。排気ダクト31の少なくとも一部は、金属としてのアルミニウムから形成されている。
排気ダクト31は、組電池21と、車両の外周に配置されるボディとしてのリヤバンパーとの間に位置決めされる。車両の外周に配置されるボディとは、車両のフロント、サイドもしくはリヤに配置されるボディを意味する。
このように構成された、この発明の実施の形態1における電池パック10によれば、ハイブリッド自動車が後突された場合に、排気ダクト31によって組電池21へのダメージを軽減することができる。
リチウムイオン電池が強い衝撃を受けた場合、内部短絡や外部短絡が発生するおそれがある。また、セダンなど車高が低い車種では、電池パックの配置位置の自由度が低い。このため、燃料タンクの容量の確保等を考慮して電池パックの配置を決定すると、本実施の形態のように、電池パックがリヤシート後方に配置されるレイアウトが多くなる。この場合、後突時の衝撃が電池パック10に達する可能性が高くなる。また、米国等、諸外国の法規は、衝突に対してより厳しい条件を課す傾向にある。これらに対して、本実施の形態における電池パック10によれば、組電池21を適切に保護し、後突に対する安全性を十分に確保することができる。
また、本実施の形態では、水や異物の浸入を防止する観点から、排気ダクト13の排気口が、車外に連通する位置ではなくラゲージスペース54内に開口している。ラゲージスペース54内に排出された冷却風は車両室内に流入するため、この場合、搭乗者が、生暖かい空気の流れに不快感や違和感を覚えるおそれがある。しかしながら、本実施の形態によれば、排気ダクト31により、ラゲージスペース54内に排出される冷却風の温度を効果的に低減させることができる。このため、搭乗者に快適な室内空間を提供することができる。
なお、本実施の形態では、吸気ダクト41および排気ダクト31の双方をアルミニウムから形成する構成としたが、排気ダクト31をアルミニウムから形成し、吸気ダクト41を樹脂材料から形成しても良い。このような構成では、電池パック10は、組電池21に対して排気ダクト31の反対側に設けられ、複数の電池モジュール24間に向けて冷却風を供給する吸気ダクト41をさらに備える。排気ダクト31は、組電池21と、車両の外周に配置されるリヤボディとしてのリヤバンパーとの間に位置決めされる。吸気ダクト41は、樹脂から形成されている。このような構成により、車両重量の増大を抑えることができる。
また、本実施の形態では、組電池21がリチウムイオン電池である場合について説明したが、組電池21は、これ以外の2次電池、たとえばニッケル水素電池であっても良い。
また、本実施の形態では、本発明における電池パックを、内燃機関と2次電池とを動力源とするハイブリッド自動車に適用したが、これに限定されず、たとえば、燃料電池と2次電池とを動力源とする燃料電池ハイブリッド自動車(FCHV:fuel cell hybrid vehicle)に適用しても良い。本実施の形態におけるハイブリッド自動車では、燃費最適動作点で内燃機関を駆動するのに対して、燃料電池ハイブリッド自動車では、発電効率最適動作点で燃料電池を駆動する。また、2次電池の使用に関しては、両方のハイブリッド自動車で基本的に変わらない。
(実施の形態2)
図5は、この発明の実施の形態2における電池パックを搭載したハイブリッド自動車を模式的に表わす平面図である。図5を参照して、電池パック10は、実施の形態1における電池パック10と同様の構造を有し、吸気ダクト41および排気ダクト31ともアルミニウムから形成されている。
図5は、この発明の実施の形態2における電池パックを搭載したハイブリッド自動車を模式的に表わす平面図である。図5を参照して、電池パック10は、実施の形態1における電池パック10と同様の構造を有し、吸気ダクト41および排気ダクト31ともアルミニウムから形成されている。
本実施の形態では、電池パック10が、フロントシート56、1列目リヤシート57および2列目リヤシート58が車両進行方向の前方から後方に並んで設けられたハイブリッド自動車に搭載されている。電池パック10は、第1列目リヤシート57の下に配置されている。電池パック10は、車両幅方向に吸気ダクト41、組電池21および排気ダクト31が並ぶように配置されている。電池パック10は、組電池21の車両幅方向に沿った両側に吸気ダクト41および排気ダクト31がそれぞれ位置決めされるように配置されている。電池パック10は、第2列目リヤシート58の下に配置されていても良い。
また、電池パック10は、フロントシート56の助手席56sの下に配置されていても良い。この際、排気ダクト31のみがアルミニウムから形成されている場合には、電池パック10は、排気ダクト31が、フロントシート56の助手席ドア56tと組電池21との間に位置決めされるように配置される。
この発明の実施の形態2における電池パックは、組電池21に対して排気ダクト31の反対側に設けられ、複数の電池モジュール24間に向けて冷却風を供給する吸気ダクト41をさらに備える。排気ダクト31および吸気ダクト41は、組電池21と、車両の外周に配置されるサイドボディとの間に位置決めされる。吸気ダクト41は、金属としてのアルミニウムから形成されている。
このように構成された、この発明の実施の形態2における電池パックによれば、ハイブリッド自動車が側突を受けた場合に、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図6は、この発明の実施の形態3における電池パックを示す断面図である。本実施の形態における電池パックは、実施の形態1における電池パック10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
図6は、この発明の実施の形態3における電池パックを示す断面図である。本実施の形態における電池パックは、実施の形態1における電池パック10と比較して、基本的には同様の構造を備える。以下、重複する構造については説明を繰り返さない。
図6を参照して、本実施の形態では、排気ダクト31は、側面31bの反対側に位置する側面31aを有する。排気ダクト31には、側面31aから突出し、電池モジュール24の積層方向に延びるフィン形状のヒートシンク61が形成されている。ヒートシンク61は、押し出し成形による排気ダクト31の一体成形時に、同時に形成される。図1中のアッパケース12に、ヒートシンク61をケース外に露出させる開口が形成されていても良い。
このように構成された、この発明の実施の形態3における電池パックによれば、実施の形態1に記載の効果と同様の効果を得ることができる。加えて、ヒートシンク61により、排気ダクト31の表面積を増大させることができる。これにより、排気ダクト31からの放熱を促進させ、ラゲージスペース54内に排出される冷却風の温度をさらに効果的に低減させることができる。また、ヒートシンク61により、排気ダクト31の曲げ剛性を向上させることができる。
図7は、図6中の電池パックの変形例を示す断面図である。図7を参照して、本変形例では、排気ダクト31にリブ66が形成されている。リブ66は、冷却風通路35内を複数の空間に分割するように、排気ダクト31の内壁31cから突出して形成されている。リブ66は、冷却風通路35を挟んで互いに向い合う内壁31c間で、略水平方向に延びて形成されている。このような構成によれば、リブ66によって、排気ダクト31と冷却風との接触面積を増大させることができる。これにより、冷却風から排気ダクト31への熱伝達を促進させ、ラゲージスペース54内に排出される冷却風の温度をさらに効果的に低減させることができる。また同時に、リブ66によって、排気ダクト31の剛性をさらに大きく向上させることができる。
なお、以上の実施の形態1から3で説明した電池パックの構造やハイブリッド自動車への電池パックの搭載位置を、適宜組み合わせても良い。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 電池パック、21 組電池、24 電池モジュール、31 排気ダクト、52 リヤシート、54 ラゲージスペース、61 ヒートシンク、66 リブ。
Claims (6)
- 車両に搭載される電池パックであって、
積層された複数の電池モジュールからなる2次電池と、
前記2次電池と略水平方向に隣接して設けられ、前記複数の電池モジュール間を流れて前記2次電池を冷却した冷却風を排気口に向けて流す排気ダクトとを備え、
前記排気ダクトの少なくとも一部は、金属から形成されている、電池パック。 - 前記排気ダクトには、冷却風から受けた熱を放出する放熱部が設けられている、請求項1に記載の電池パック。
- 前記放熱部は、前記排気ダクト内に形成されたリブ状部材である、請求項2に記載の電池パック。
- 前記排気口は、車両室内に開口している、請求項1から3のいずれか1項に記載の電池パック。
- 請求項1から4のいずれか1項に記載の電池パックを搭載した車両であって、
前記電池パックは、車両のリヤシートよりも、車両進行方向の後方に設けられており、
前記排気ダクトは、前記2次電池に対して、車両進行方向の後方または側方に配置されている、車両。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の電池パックを搭載した車両であって、
前記電池パックは、車両のフロント助手席シートの下に設けられており、
前記排気ダクトは、前記2次電池と、前記フロント助手席シートに隣接する助手席ドアとの間に配置されている、車両。
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