JP2005195604A - 組電池の異常判定装置および異常判定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】充放電のパターンや温度の変化に拘わらず簡易な計算により正確に組電池の異常を判定する。
【解決手段】組電池を構成する各単位電池の電圧のうちの最大値と最小値との偏差ΔVを求め(S120,S130)、これを組電池に流れる電流Iと対の値として複数記憶する(S140)。電圧の偏差ΔVと電流Iとの関係を直線関係として捉えると、その傾きΔRが内部抵抗の偏差に相当することから、傾きΔRを最小二乗法により求め(S170)、この傾きΔRの大きさによって組電池の異常を判定する(S200)。充放電のパターンによる起電圧の変動、温度変化による起電圧の変動は電圧の偏差ΔVを求める際に相殺されることにより考慮されているから、より正確に組電池の異常を判定することができる。
【選択図】図2
【解決手段】組電池を構成する各単位電池の電圧のうちの最大値と最小値との偏差ΔVを求め(S120,S130)、これを組電池に流れる電流Iと対の値として複数記憶する(S140)。電圧の偏差ΔVと電流Iとの関係を直線関係として捉えると、その傾きΔRが内部抵抗の偏差に相当することから、傾きΔRを最小二乗法により求め(S170)、この傾きΔRの大きさによって組電池の異常を判定する(S200)。充放電のパターンによる起電圧の変動、温度変化による起電圧の変動は電圧の偏差ΔVを求める際に相殺されることにより考慮されているから、より正確に組電池の異常を判定することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、組電池の異常判定装置に関し、詳しくは、複数の電池を直列に接続してなる組電池の異常を判定する異常判定装置に関する。
従来、この種の組電池の異常判定装置としては、単位電池毎にあるいは複数の単位電池からなるブロック毎に電池の内部抵抗を算出し、その値の大きさに基づいて異常を判定するものが提案されている。単位電池は、その構成に依存する内部抵抗が存在するから、その内部抵抗を計算し、その値に基づいて異常を判定することができる。
しかしながら、こうした内部抵抗を算出しその値の大きさに基づいて異常を判定する装置では、充放電のパターンによっては正確に判定することが困難であるという問題があった。充放電のパターンによっては組電池の起電力が変動する。内部抵抗は電池の起電圧が変動しなければ正確に算出できるが、ある内部抵抗値が充放電のパターンによって正常な値となったり、異常な値となってしまう。また、電池の起電圧は、電池の温度によっても変化するから、上述の問題は更にクローズアップされる。さらに、単位電池毎やブロック毎に内部抵抗を算出すると、その計算処理が膨大なものとなるため、その計算に高性能なコンピュータを必要とする。
本発明の異常判定装置は、こうした問題を解決し、充放電のパターンや温度が変化したときでも正確に組電池の異常を判定することを目的の一つとする。また、本発明の異常判定装置は、こうした異常の判定を簡易な計算で行なうことを目的の一つとする。
本発明の異常判定装置は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の組電池の異常判定装置は、複数の電池を直列に接続してなる組電池の異常を判定する異常判定装置であって、前記複数の電池の各々の電圧を所定のタイミングで計測する電圧計測手段と、前記組電池を流れる電流を該タイミングで計測する電流計測手段と、前記電圧計測手段により計測された前記各々の電圧を入力し、該入力した各々の電圧のうちの最大値と最小値との偏差を演算する偏差演算手段と、前記電流計測手段により計測された電流と、前記偏差演算手段により演算された偏差と、を対の値として複数記憶する記憶手段と、該タイミングで計測され、記憶された複数の対の値に基づいて前記組電池の異常を判定する異常判定手段と、を備えることを要旨とする。さらに、前記偏差演算手段は、前記組電池が充電状態であるか、放電状態であるかに分けて偏差を演算する。
ここで、各々の電圧の最大値と最小値との偏差と組電池を流れる電流とからなる対の値を複数用いることによって組電池の異常を判定できる原理について説明する。電池の電圧(V)は、電池が正常であるか否かに拘わらず、次式(1)に示すように、起電力(V0)から電池を流れる電流(I)と内部抵抗(R)との積を減じたものとして表わされる。
V=V0−R・I (1)
いま、正常な電池と異常な電池とを直列に接続した組電池を考える。正常な電池が示す電圧も異常な電池が示す電圧も上式(1)によって表わされ、それぞれ次式(2)および(3)となる。正常な電池と異常な電池を直列に接続して組電池を構成している場合を考えているから各電池に流れる電流(I)は同じ値となる。
いま、正常な電池と異常な電池とを直列に接続した組電池を考える。正常な電池が示す電圧も異常な電池が示す電圧も上式(1)によって表わされ、それぞれ次式(2)および(3)となる。正常な電池と異常な電池を直列に接続して組電池を構成している場合を考えているから各電池に流れる電流(I)は同じ値となる。
V1=V01−R1・I (2)
V2=V02−R2・I (3)
上式(3)から上式(2)を減じれば、次式(4)となり、左辺は電圧の偏差(ΔV)となる。
V2=V02−R2・I (3)
上式(3)から上式(2)を減じれば、次式(4)となり、左辺は電圧の偏差(ΔV)となる。
ΔV=V2−V1=(V02−V01)−(R2−R1)・I (4)
各電池の電圧と組電池を電流が計測できるものであれば、電圧の偏差(ΔV)と電流(I)とは既知のものとして取り扱うことができるから、未知数は起電力の偏差と内部抵抗の偏差の二つとなる。したがって、電圧の偏差と電流とを対の値としたとき2以上の対の値を用いれば起電力の偏差と内部抵抗の偏差とを求めることができる。一般に、電池の異常は内部抵抗に現われるから、内部抵抗の偏差によって電池の異常は判定できるのである。すなわち一方の電池が正常であれば、複数の対の値に基づいて、すなわち複数の対の値から内部抵抗の偏差に相当するものを求めることにより他方の電池が正常であるか否かを判定できるのである。
各電池の電圧と組電池を電流が計測できるものであれば、電圧の偏差(ΔV)と電流(I)とは既知のものとして取り扱うことができるから、未知数は起電力の偏差と内部抵抗の偏差の二つとなる。したがって、電圧の偏差と電流とを対の値としたとき2以上の対の値を用いれば起電力の偏差と内部抵抗の偏差とを求めることができる。一般に、電池の異常は内部抵抗に現われるから、内部抵抗の偏差によって電池の異常は判定できるのである。すなわち一方の電池が正常であれば、複数の対の値に基づいて、すなわち複数の対の値から内部抵抗の偏差に相当するものを求めることにより他方の電池が正常であるか否かを判定できるのである。
上述の原理の説明では、一方の電池が正常であるものとして他方の電池の異常を判定している。本発明の組電池の異常判定装置では、各々の電池の電圧の最大値と最小値との偏差を演算することにより、電圧が最大の電池を正常な電池と仮定すると共に電圧が最小の電池を異常のおそれがある電池と仮定し、電圧が最小の電池を判定することによって組電池の異常を判定するのである。
こうした本発明の組電池の異常判定装置によれば、各々の電池の電圧の最大値と最小値との偏差と組電池を流れる電流とに基づいて組電池の異常を判定することができる。しかも、起電圧の変動は差を算出することにより打ち消されるから、充放電のパターンや温度の変化に異常の判定が左右されることがない。
こうした本発明の組電池の異常判定装置において、前記異常判定手段は前記記憶手段により記憶された複数の対の値が所定対数となったときに異常を判定する手段であるものとしたり、前記異常判定手段は前記記憶手段により記憶された複数の対の値のうちの前記電流の値が所定範囲を越えて分布したときに異常を判定する手段であるものとすることもできる。このように複数の対の値を所定対数のものを使ったり、所定範囲を越えた分布のものを使って異常を判定することにより、より正確に組電池の異常を判定することができる。
また、本発明の組電池の異常判定装置において、前記異常判定手段は、前記複数の対の値を用いて最小二乗法により少なくとも傾きを演算し、該傾きに基づいて異常を判定するものとすることもできる。上式(4)は直線の式をなしており、内部抵抗の偏差はこの直線の傾きをなすから、直線近似の手法として最小二乗法を用いて傾きを求め、これにより組電池の異常を判定することができる。こうした傾きにより判定をする組電池の異常判定装置において、前記異常判定手段は、前記傾きの絶対値が所定値より大きいときに異常と判定する手段であるものとすることもできる。さらに、本発明に係る異常判定方法は、複数の電池を直列に接続してなる組電池の異常を判定する異常判定方法であって、前記複数の電池の各々の電圧を所定のタイミングで計測する電圧計測工程と、前記組電池を流れる電流を該タイミングで計測する電流計測工程と、前記電圧計測工程により計測された前記各々の電圧を入力し、該入力した各々の電圧のうちの最大値と最小値との偏差を演算する偏差演算工程と、前記電流計測工程により計測された電流と、前記偏差演算工程により読み込まれた前記各々の電圧から演算された偏差と、を対の値として複数記憶する記憶工程と、該タイミングで計測され、記憶された複数の対の値に基づいて前記組電池の異常を判定する異常判定工程と、を含んでいる。
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である組電池の異常判定装置40の構成の概略を例示する概略構成図である。図示するように、実施例の組電池の異常判定装置40は、n個の単位電池を直列に接続してなる組電池20に取り付けられており、組電池20には、組電池20の充放電により動作する負荷30が接続されている。
実施例の異常判定装置40は、組電池20の各単位電池の電圧V1〜Vnを計測する複数の電圧計からなる電圧計測器42、組電池20に流れる電流Iを計測する電流計44、異常判定装置40全体を制御すると共に組電池20の異常の判定処理を行なう電子処理装置50、所定タイミング毎(例えば、10ms毎)に電子処理装置50にクロック信号CLを出力するクロック発振回路60、異常判定装置40の各部に必要な電力を供給する図示しない電源回路などを備える。
電子処理装置50は、CPU52を中心として構成された1チップマイクロコンピュータであり、その内部には処理プログラムを予め記憶した内部ROM54と、データを一時的に記憶する内部RAM56と、各種入力ポートおよび出力ポートとが備えられている。入力ポートには、電圧計測器42により計測された組電池20の各単電池の電圧V1〜Vnや電流計44により計測された電流I,クロック発振回路60から出力されるクロック信号CLなどが入力されており、出力ポートからは、異常判定装置40による組電池20の異常の判定結果をLCD70や他の装置(例えば組電池20の運転を制御する図示しないコンピュータや負荷30の運転を制御する図示しないコンピュータなど)に出力する異常判定信号J,Kが出力されている。
こうして構成された実施例の異常判定装置40は、内部ROM54に予め記憶された図2に例示する異常判定ルーチンを所定時間毎(例えば、10ms毎)に繰り返し実行することによって組電池20に異常がないか否かを監視している。なお、図示する異常判定ルーチンを実行するタイミングは、クロック発振回路60から入力されるクロック信号CLをカウントすることによって計られている。以下、この異常判定ルーチンに基づいて異常判定装置40による組電池20の異常の判定について説明する。
異常判定ルーチンが実行されると、CPU52は、まず電流計44により計測される電流Iと電圧計測器42により計測される組電池20の各単位電池の電圧V1〜Vnを同タイミングで読み込む処理を実行する(ステップS100)。次に、読み込んだ電流Iが値0より大きいか否か判定し(ステップS110)、電流Iが値0より大きいときには読み込んだ電圧V1〜Vnのうちの最小値から最大値を減じて電圧偏差ΔVを算出し(ステップS120)、電流Iが値0以下のときには逆に電圧V1〜Vnのうちの最大値から最小値を減じて電圧偏差ΔVを算出する(ステップS130)。ここで、電流Iの値により電圧偏差ΔVの符号を変えるのは、電流Iが値0より大きいときの状態、即ち組電池20からの放電により負荷30で電力を消費している状態と、電流Iが値0以下のときの状態、即ち負荷30により供給される電力により組電池20を充電している状態とを考慮し、いずれの状態でも電圧偏差ΔVを同様に扱うためである。
次に、CPU52は、こうして算出された電圧偏差ΔVと電流Iとを対の値として内部RAM56に一時的に記憶する(ステップS140)。そして、カウンタNをインクリメントし(ステップS150)、カウンタNの値が閾値Nrefより大きいか否かを判定する(ステップS160)。カウンタNは、電圧偏差ΔVと電流Iとからなる対の値を幾つ内部RAM56に記憶したかをカウントするものであり、異常判定装置40の電源が投入されたときに実行される図示しない初期化ルーチンにより初期値として値0が設定されるものである。また、閾値Nrefは、組電池20を判定するのに十分な対の値の数として設定されるものであり、組電池20に要求される安定性の程度や組電池20を構成する単位電池の数あるいは単位電池の製品のばらつきなどにより定められる。カウンタNが閾値Nref以下のときには、組電池20の異常を判定するのに十分な数の対の値を記憶していないと判断し本ルーチンを終了する。
一方、カウンタNが閾値Nrefより大きいときには、記憶したN個の対の値を用いて最小二乗法による演算により傾きΔRを算出すると共に(ステップS170)、N個の電流Iよりその分散σIを算出する(ステップS180)。最小二乗法による傾きΔRの算出および電流Iの分散σIの算出の手法については一般的な数値計算法によるため、その計算手法についての説明は省略する。
次に、算出した電流Iの分散σIが閾値σrefより大きいか否かを判定する(ステップS190)。電流Iの分散σIを考慮するのは、カウンタNを閾値Nrefと比較することにより組電池20の異常を判定するのに十分な数の対の値を記憶していると判定されても、最小二乗法によって求められる傾きΔRの精度が電流Iの分散σIによって左右されるからである。電流Iの分散σIが閾値σref以下のときには、十分な精度の傾きΔRが得られず組電池20の異常を十分な精度で判定できないと判断して、本ルーチンを終了する。
電流Iの分散σIが閾値σrefより大きいときには、傾きΔRを閾値Rrefと比較する(ステップS200)。本発明の原理で説明したように、電池の異常はその内部抵抗に現われるから、実施例の組電池20の場合には、内部抵抗の偏差、即ち傾きΔRに基づいて組電池20の異常を判定することができる。実施例では、正常な単位電池の電圧と電流との関係および異常な単位電池の電圧と電流との関係は共に直線関係にあり、電圧偏差ΔVと電流Iとの関係も直線関係にあると考えることにより、内部抵抗の偏差を傾きΔRとして求めている。図3に正常な単位電池および異常な単位電池の電圧と電流との関係を例示する。図中直線状の線Aは正常な単位電池の電圧と電流との関係であり、直線状の線Bは異常な単位電池の電圧と電流との関係である。図示するように、それぞれの関係は上述した式(2)および式(3)に示したような直線状のものとなる。したがって、電圧偏差ΔVと電流Iとの関係も図4に例示するように直線状のものとなる。いま、組電池20を構成する単位電池のすべてが正常であれば、いずれの単位電池も図3中の線Aに近い特性を示すから、傾きΔRは値0に近いものとなる。組電池20を構成する単位電池のうちのいずれかが異常であれば、その単位電池の特性は起電力V02は異なるものの図3中の線Bのように線Aとは異なる傾きの直線状になるから、傾きΔRは値0に比して大きな値となる。このような理由から、傾きΔRを閾値Rrefと比較することによって組電池20の異常を判定できるのである。なお、閾値Rrefの値は、組電池20を構成する単位電池の特性やその製品のばらつきなどによって定められるものである。
こうして傾きΔRと閾値Rrefとを比較し、傾きΔRが閾値Rrefより大きいときには、組電池20を構成する単位電池のうちのいずれかが異常な状態となり組電池20に異常が発生したと判定して異常判定フラグFに値1をセットし(ステップS210)、カウンタNを値0にリセットして(ステップS230)、本ルーチンを終了する。一方、傾きΔRが閾値Rref以下のときには、組電池20を構成するいずれの単位電池も正常な状態にあると判定して異常判定フラグFに値0をセットし(ステップS220)、カウンタNを値0にリセットして(ステップS230)、本ルーチンを終了する。実施例の異常判定装置40では、このようにセットされた異常判定フラグFの値を異常判定信号J,KとしてLCD70や他の装置に出力する。
以上説明した実施例の組電池の異常判定装置40によれば、組電池20を構成する各単位電池の電圧V1〜Vnのうちの最大値と最小値との偏差である電圧偏差ΔVと組電池20に流れる電流Iとからなる対の値に基づいて組電池20の異常を判定することができる。しかも、電流Iの分散σIを考慮して種々の充放電のパターン等が含まれるようにするから、充放電のパターンに拘わらずより正確に組電池20の異常を判定することができる。また、組電池20に温度変化が生じることにより正常な単位電池も異常な単位電池もその特性を変化させるが、電圧の偏差である電圧偏差ΔVを用いて特性の変化を相殺するから、組電池20に温度変化が生じたときでも組電池20の異常を正確に判定することができる。さらに、最小二乗法による演算で傾きΔRを算出するだけで組電池20の異常を判定するから、組電池20を構成する各単位電池の内部抵抗をすべて計算して異常を判定するものや複数個の単位電池により構成される電池ブロックの各内部抵抗を計算して異常を判定するものに比して簡易な計算により異常を判定することができる。
実施例の組電池の異常判定装置40では、電圧偏差ΔVと電流Iとからなる対の値が閾値Nrefより多く、しかも電流Iの分散σIが閾値σrefより大きいときに組電池20の異常を判定するものとしたが、電流Iの分散σIは考慮せずに電圧偏差ΔVと電流Iとからなる対の値が閾値Nrefより大きいときに組電池20の異常を判定するものとしたり、カウンタNを用いずに単に電流Iの分散σIが閾値σIより大きくなったときに組電池20の異常を判定するものとしても差し支えない。
また、実施例の組電池の異常判定装置40では、正常な電池か否かに拘わらずその電圧と電流との関係を直線関係として捉え、最小二乗法による直線近似の手法で内部抵抗の偏差である傾きΔRを求めて組電池20の異常を判定したが、電池と電流との関係を直線以外の関係(例えば3次関数曲線やベゼー曲線など)として捉えると共に電圧偏差ΔVと電流Iとの関係も直線以外の関係として捉え、その関係における単位電池の内部抵抗に基づいて構成される項に着目し、これにより異常を判定するものとしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
20 組電池、30 負荷、40 異常判定装置、42 電圧計測器、44 電流計、50 電子処理装置、52 CPU、54 内部ROM、56 内部RAM、60 クロック発振回路。
Claims (7)
- 複数の電池を直列に接続してなる組電池の異常を判定する異常判定装置であって、
前記複数の電池の各々の電圧を所定のタイミングで計測する電圧計測手段と、
前記組電池を流れる電流を該タイミングで計測する電流計測手段と、
前記電圧計測手段により計測された前記各々の電圧を入力し、該入力した各々の電圧のうちの最大値と最小値との偏差を演算する偏差演算手段と、
前記電流計測手段により計測された電流と、前記偏差演算手段により演算された偏差と、を対の値として複数記憶する記憶手段と、
該タイミングで計測され、記憶された複数の対の値に基づいて前記組電池の異常を判定する異常判定手段と、
を備えることを特徴とする異常判定装置。 - 前記偏差演算手段は、前記組電池が充電状態であるか、放電状態であるかについて偏差を演算する請求項1に記載の異常判定装置。
- 前記異常判定手段は、前記記憶手段により記憶された複数の対の値が所定対数となったときに異常を判定する手段である請求項1又は2に記載の異常判定装置。
- 前記異常判定手段は、前記記憶手段により記憶された複数の対の値のうちの前記電流の値が所定範囲を越えて分布したときに異常を判定する手段である請求項1又は2に記載の異常判定装置。
- 前記異常判定手段は、前記複数の対の値を用いて最小二乗法により少なくとも傾きを演算し、該傾きに基づいて異常を判定する請求項1から4のいずれか1項に記載の異常判定装置。
- 前記異常判定手段は、前記傾きの絶対値が所定値より大きいときに異常と判定する手段である請求項5記載の異常判定装置。
- 複数の電池を直列に接続してなる組電池の異常を判定する異常判定方法であって、
前記複数の電池の各々の電圧を所定のタイミングで計測する電圧計測工程と、
前記組電池を流れる電流を該タイミングで計測する電流計測工程と、
前記電圧計測工程により計測された前記各々の電圧を入力し、該入力した各々の電圧のうちの最大値と最小値との偏差を演算する偏差演算工程と、
前記電流計測工程により計測された電流と、前記偏差演算工程により読み込まれた前記各々の電圧から演算された偏差と、を対の値として複数記憶する記憶工程と、
該タイミングで計測され、記憶された複数の対の値に基づいて前記組電池の異常を判定する異常判定工程と、
を含むことを特徴とする異常判定方法。
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