JP2004503318A - 装身具システムのための装飾要素および装飾要素を備える装身具システム - Google Patents
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Abstract
装身具システムのための装飾具(1、11、21)であって、細長い要素および装飾要素(4、14、24a、24b)を収容するための少なくとも1つのノッチ(3、23a、23b)が設けられた基台部(2、22)を備え、上記装飾要素(4、14、24a、24b)は上記ノッチの両端に延びることで上記細長い要素を覆い囲むようにして上記基台部に取り付けられることができる、装飾具(1、11、21)である。上記基台部(2、22)および装飾要素(4、14、24a、24b)は、上記装飾要素(4、14、24a、24b)が、上記ノッチ(3、23a、23b)に対しランダムに選択された向きで基台部(2、22)に着脱式に取り付けられることができるように構成される。さらに、装身具システムは、上述したような少なくとも1つの装飾具(1、11、21)および細長い要素を備える。
Description
【0001】
本発明は、細長い要素および装飾要素を収容するための少なくとも1つのノッチを設けた基台部を備える装身具用装飾具であって、該装飾要素がノッチの両端に延びることで細長い要素を覆い囲むようにして基台部に取り付けられることができる、装身具システムのための装飾具に関する。さらに、本発明は、細長い要素を備え、上述した少なくとも1つの装飾具をさらに備える、装身具システムに関する。
【0002】
かかる装飾具およびかかる装身具システムは、ドイツ特許公開第1,087,388号から知られており、この特許は、少なくとも1つの通し穴(貫通口)、および装身具用ビードの外側から通し穴にかけて延在するノッチを設けた装身具用ビードを示している。したがって、通し穴はノッチの底部をなし、ビードは、通し穴に配置されるまで、ノッチの底部に向けて下方に運ばれるストリング(string:細ひも)によって糸に取り付けられ得る。このノッチは楔形状であり、ノッチ中に下方に押し込まれることができ、バーブ(barbs)によりその中に固定されることができる楔形要素が備えられている。この楔形要素は、ビードの材料および色とは異なる材料および色からなり得るが、ビードを球状にさせる1つの方法でのみ取り付けられ得る。
【0003】
さらに、US−A−5,440,900も装身具チェーンに取り付けるための装飾具を教示しており、この装飾具は、チェーンのまわりにしっかり押し込められる(squeeze)ように構成されている。これらの装飾具のそれぞれは、開いている後部と閉じている前部とを有する皿形部分から構成され、そこに、装身具的要素が、たとえば宝石(gem)の形で取り付けられ得る。装身具チェーンに取り付ける際、このチェーンは、ノッチ、または装飾具の側壁にある開口を通して送られ、押さえ留め要素(clasping element)によって適所に押さえ留めされる。したがって、装飾具は、着脱式に固定され、チェーンでの互いに対する位置付けは変えることができる。しかしながら、個々の装飾具の装飾要素を変える可能性はない。
【0004】
最後に、FR−A1−2,747,277が装身具システムを開示しており、この特許では、装飾具は、接着または機械的変形によって、複数のチェーンに取り付けられた基台部を備える。この基台部に磁石を用い、かつ関連した装飾要素に磁気材料を用いることによって、装飾要素を基台部に着脱式に固定することができる。したがって、この装身具システムにより、個々の装飾要素の交換が可能となるが、チェーンにおける基台部の位置を変えるという選択は与えられていない。
【0005】
これらのタイプの装身具をさらに変形することができるようにするために、ストリング、チェーン、または任意の他の細長い要素に取り付けるための装飾具であって、従来技術の取り付け可能なビードまたは装飾具に比して、変形するという選択に関してより柔軟性が高い装飾具が必要とされる。
【0006】
したがって、本発明の目的は、変形のためのこれらのさらなる選択を与える装飾具および装身具システムを提供することである。
【0007】
これは、ノッチに対してランダムに選択された向きで基台部に装飾具を着脱式に取り付けることができるように基台部および装飾具が構成されるような上述した装飾具を構成することで達成される。
【0008】
これによって、ストリング、チェーン、バー(bar)などのような細長い要素に取り付け可能であることのほかに、上記装飾具は、不ぞろいであるように構成されることができ、かつ装飾具の基台部に所望とされるように向けることができる装飾要素も備える。
【0009】
基台部と装飾要素との相互連結は、種々の方法で構成され得るが、好適な実施形態によれば、基台部は、単純な円形凹部(circular recess)が設けられており、この凹部内に装飾要素を取り付けることができる。
【0010】
基台部への装飾要素の適切な取り付けを確実に行うために、基台部の円形凹部は、切り込みを入れることができ、同時に、装飾要素は、切り込みを入れた凹部と係合することができる外向きの突起カラーを有する少なくとも1つのホルダーフラップが設けられる。基台部および装飾要素のこの構成により、この2つの部分間にスナップ結合(snap−coupling)を確立することができる。このような連結は、装飾要素が容易に取り付けられ、かつ取り外されることを意味する。
【0011】
好適な実施形態によれば、基台部は、円形リングとして構成され、少なくとも1つのノッチは、基台部の一方の側に対角線上に配置されており、円形凹部は、基台部を通って通し口をなしている。この実施形態により、基台部は、ノッチの他に、回転対称要素として概して構成され、通し口として構成される凹部により、基台部の両側に装飾要素を取り付けることが可能になる。
【0012】
好ましくは、基台部のノッチは、円形開口の中心面に及び、取り付けられた細長い要素がこの面を通って実質的に延出し、それによって十分に均衡の取れた取り付けが達成されるようになっている。
【0013】
耐久性があるが可撓性である要素を提供するために、基台部ならびに装飾要素は、好ましくはプラスチック製である。
【0014】
本発明による装身具システムは、細長い要素と、上記に特徴付けられるように構成された少なくとも1つの装飾具とを備える。したがって、この装身具システムにより、細長い要素に取り付けられた装飾要素を備える複数の種々の装身具を構成することができる。
【0015】
好ましくは、基台部に設けられた少なくとも1つの溝(groove)は、押し込むことによって細長い要素がノッチに固定されることができるような幅を有する。これによって、細長い要素への装飾具の簡単な取り付けが達成され、基台部の、ノッチが設けられている側に、装飾要素を取り付けることによってさらなる取り付けが達成され得り、これにより、細長い要素が、装飾要素によりノッチの底部に留められる(confine)。
【0016】
細長い要素は、任意選択で成形されてネックレスまたはブレスレットを形成する可撓性でないロッドとして構成されることができる。しかしながら、好適な実施形態では、細長い要素は、可撓性であるように構成され、その両端に連結手段が設けられる。したがって、この細長い可撓性要素は、非常に融通性のある用途のために、および種々の構造の構成のために用いることができる。
【0017】
一実施形態によれば、細長い可撓性要素の端にある少なくとも1つの連結手段は、装飾具の基台部に対応する基台部として構成される。これにより、一方では、基台部に装飾要素を取り付けることが可能であり、他方では、ノッチを介して基台部が細長い可撓性要素の別の部分と係合することが可能であるため、変形のさらなる選択が得られる。
【0018】
代替的な実施形態によれば、細長い可撓性要素の端にある少なくとも1つの連結手段は、細長い可撓性要素の全厚を上回る直径を有する球状要素として構成される。細長い可撓性要素の端にあるこのような球状要素は、一方では、細長い可撓性要素の端に対して、装飾具が取り付けられる距離のための止め具として作用し、他方では、種々の装飾具の取り付け後、その端が自由に空いている状態のままである場合、細長い可撓性要素のエレガントな装飾(finishing)として作用する。
【0019】
好ましくは、細長い可撓性の要素は、装飾具の基台部に設けたノッチとの係合のために固定基礎部(secure basis)を提供する金属チェーンとして構成される。
【0020】
次に、本発明を、図面を参照してさらに詳細に説明する。
【0021】
図1は、チェーン、ストリング、ロッド、髪束などのような細長い要素に取り付けるための少なくとも1つのノッチ3が設けられた基台部2を備える、装身具システムのための装飾具1を示す。この装飾具は、基台部2に着脱式に取り付けられる装飾要素4も備える。図示の実施形態では、装飾要素4は、蝶形として構成されているが、この装飾要素は、以下の説明から明らかとなるように、他の形状を有してもよい。
【0022】
図2では、装飾具1は、2つの部分、すなわち基台部2と装飾要素4とに分かれて示されており、これらは、下記に説明するように、スナップ結合により組立ておよび分離することができる。
【0023】
図示の実施形態では、基台部2は、通し口を備えた円形リングとして構成されている。通し口に垂直な上側および下側は平面であるが、その外面は、湾曲して構成されている。上側には、チェーン、ストリング、ロッド、髪束などのような細長い要素を収容することができるように構成されたノッチ3が対角線上に設けられている。ノッチ3の底部は、基台部2の中心面の高さと略同じところに位置付けられ、ノッチに配置された細長い要素が基台部2のこの中心面に実質的に位置付けられるようにする。
【0024】
通し口は、アンダーカットされた縁を有して構成され、基台部2の上側および下側に、基台部2と装飾要素4との間にスナップ結合の一部を構成する内向きに向けられたカラーまたはビード5が提供される。
【0025】
装飾要素4の底面には、下向きに向けられた4つのホルダーフラップ7を備えたディスク6が設けられ、このホルダーフラップ7はそれぞれ、基台部2の通し口の直径に対応する直径を有する円を構成する。
【0026】
各ホルダーフラップ7は、外向きに向けられたカラーすなわちビード8が設けられており、このカラーすなわちビード8は、装飾要素4が基台部2に取り付けられると、通し口に提供されて、基台部2のカラーすなわちビード5と係合するように構成されている。連結手段のこの構成により、基台部2のノッチ3に対する装飾要素の向きを自由に選択することができる。
【0027】
装飾具1は、基台部2のノッチ3に配置されることによって細長い要素に取り付けられ得る。細長い要素がノッチ3内にしっかり嵌まる場合、すなわち、細長い要素がノッチ3の幅をわずかに上回る幅を有している場合、細長い要素は、溝3の両側と細長い要素との間の摩擦により限定的に固定され得る。好ましくは、ノッチ3は、基台部2が細長い要素に取り付けられた際、装飾要素4を基台部2になおも取り付けることができるような深さを有する。しかしながら、細長い要素がノッチ3内にしっかり嵌まっていない場合、ノッチ3がなおも用いられ得るため、そのような場合、装飾具1は、チェーンまたはストリング上に単に緩く取り付けられることになる、すなわち、取り付けられた装飾具は、細長い要素上を自由に変位し得る。
【0028】
上述したように、細長い要素は、チェーンまたはストリングであり得り、それによって、1つまたは複数の装飾具1が、ネックレス、ブレスレットなどに対し装身具システムを構成し得る。しかしながら、細長い要素は、1つまたは複数の装飾具1を取り付けることのできる剛性ロッドまたはリングのような形状にされてもよく、あるいは、基台部2のノッチ3に据える使用者の髪(すなわち多くの髪束)からなっていてもよく、この場合に従うと、装飾要素4は、ノッチ3内の適所に置かれ、髪を押さえ留める。
【0029】
次に、図3は、チェーン9の形態をした細長い要素、およびチェーン9に取り付けられた装飾具1、11、21を示している。チェーン9は、金属リングからなり、この金属リングは、互いに軸方向に連結されており、各金属リング間に小さな軸方向隙間(axial clearance)を有する。小型の細長い可撓性要素であるようなチェーン9が、図1および図2に示した装飾具と組み合わせての使用に非常に適していると思われるが、これは、横方向において寸法的に非常に安定性があり、したがって、適した方法で、基台部2のノッチ3中に下方に押し込まれることができ、押さえ留め作用により、ノッチ内に固定されることができるからである。
【0030】
チェーン9は、一端に、図1および図2に示した基台部2と略同じように構成された基台部32として構成される連結手段が設けられる。基台部32は、その側部に、輪(eye)33が設けられ、チェーン9は、第2の輪34を介して輪33に固定される。基台部32は、ノッチ35、ならびに通し口に内向きに延出したカラーまたはビード36が設けられる。したがって、基台部32は、ノッチ35に第2の細長い要素を収容することができ、図1および図2に示した基台部2と同じようにして装飾要素4と嵌合することができる。当然のことながら、チェーン9はまた、チェーン9の対向端がノッチ35に取り付けられる場合に閉リングを形成するように閉じられる。
【0031】
チェーン9は、第2の端に、直径がチェーン9の直径よりもわずかに上回っている球状要素40が設けられている。したがって、この球状要素は、緩くぶら下げられた端とともに使用される場合、装飾具1のための端の止め具として、およびチェーン9のエレガントな装飾として作用することができる。
【0032】
図1および図2に詳細に示した装飾具1は、ノッチ3中に押し込まれるチェーン9により、該チェーン9に取り付けられて固定され、この後、装飾要素4がホルダーフラップ7により取り付けられ、このホルダーフラップ7の外向きに延出したカラー8は、基台部2の通し口の内向きに向けられたビード5と協働する。基台部2の通し口および装飾要素4のホルダーフラップ7のこの構成により、上述したように、チェーン9に対してランダムに選択されるようにして装飾要素4を向けることができる。
【0033】
原理上、装飾具11は、基台部2および装飾要素14を備えるものとして装飾具1に対応する。基台部2は、ノッチ3中に下方に押し込まれるチェーン9により該チェーン9に取り付けられ、押さえ留め作用によってノッチ3に固定される。この場合、装飾要素14は、ドーム形状をしており、ノッチ3とは反対側の基台部2の側に取り付けら得る。
【0034】
原理上、装飾具21も、図1および図2に示した装飾具1に対応するが、各側に2つのノッチ23a、23bが設けられた基台部22を備える。2つのノッチ23a、23bは、基台部22にわたって対角線上に延在し、互いに垂直に配置されている。したがって、基台部22は、選択に応じて、一方の側または他方の側から、あるいは同時に両側から細長い要素に取り付けられて、2つの細長い要素間の架台(cross)を形成する。
【0035】
装飾具21に示した取り付けでは、チェーン9は、ノッチ23aに取り付けられ、基台部22の各側にそれぞれドーム形状の装飾要素24aおよびピラミッド形の装飾要素24bが取り付けられる。ドーム形状の装飾要素24aならびにピラミッド形の装飾要素24bは、好ましくは、透明の着色ガラスまたはプラスチック製である。
【0036】
図4および図5は、本発明による、装身具システムを構成し得る他の要素を示している。
【0037】
図4は、原理上、図3に示したチェーン9と同じようにして構成される、すなわち、基台部42、チェーン46、および球状要素50を含むチェーンの延長部41を示している。チェーンの延長部41を用いて図3に示したチェーン9を延長するか、あるいは、より多くのチェーン延長部41を連続的に取り付けて、より長いチェーンを形成することができる。このチェーン延長部41は、ネックレスまたはブレスレット用のペンダントまたはチャームとして用いることもでき、基台部42は、図3に示したチェーン9のようなチェーンに取り付けられ、チェーン49および球状要素50は、単に緩くぶら下げられる。チェーン延長部41についての他の用途も可能である。
【0038】
図5は、装飾具1がイアリング60と組み合わせて使用することができる方法を示している。イヤリング60は、耳の穿孔を通して取り付けるピン61と、ピン61で押さえ留めすることができるロック62とを備える。ピン61の第1の端は、図2に示した装飾要素4のホルダーフラップ7に対応する前方に向けられたホルダーフラップ67を備えた円形ディスク66が設けられている。したがって、図1および図2に示した基台部2に対応する基台部63は、イアリングに取り付けることができ、装飾要素64は、基台部63の反対側に取り付けることができる。
【0039】
本発明を、装飾具および装身具システムの好適な実施形態を参照して説明してきた。しかしながら、すべての構成部品は、それにより本発明の概念から逸脱することなく、他の方法で構成されることができる。
【0040】
たとえば、基本部品は、リングとして構成される必要はなく、基台部と装飾要素との間の連結手段により、装飾要素が、チェーン、ストリング、ロッド、髪束などのような細長い要素に基台部を取り付けるノッチに対してランダムに選択された向きで着脱式に取り付けられることが保証される限り、いずれの他の構成を有していてもよい。
【0041】
装身具システムを構成するチェーンまたはストリングの長さは、個々のチェーンまたはストリングの用途分野に応じて変えることができる。最後に、当然のことながら、図1ないし図5に示した方法以外の広範な種々の方法で装飾要素を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
第1の実施形態による装飾具を示す図である。
【図2】
基台部と装飾要素とに分離された装飾具を示す図である。
【図3】
装飾具が取り付けられたチェーンを示す図である。
【図4】
チェーンの延長部を示す図である。
【図5】
本発明による装飾具の、イヤリングの一部としての代替的な使用を示す図である。
本発明は、細長い要素および装飾要素を収容するための少なくとも1つのノッチを設けた基台部を備える装身具用装飾具であって、該装飾要素がノッチの両端に延びることで細長い要素を覆い囲むようにして基台部に取り付けられることができる、装身具システムのための装飾具に関する。さらに、本発明は、細長い要素を備え、上述した少なくとも1つの装飾具をさらに備える、装身具システムに関する。
【0002】
かかる装飾具およびかかる装身具システムは、ドイツ特許公開第1,087,388号から知られており、この特許は、少なくとも1つの通し穴(貫通口)、および装身具用ビードの外側から通し穴にかけて延在するノッチを設けた装身具用ビードを示している。したがって、通し穴はノッチの底部をなし、ビードは、通し穴に配置されるまで、ノッチの底部に向けて下方に運ばれるストリング(string:細ひも)によって糸に取り付けられ得る。このノッチは楔形状であり、ノッチ中に下方に押し込まれることができ、バーブ(barbs)によりその中に固定されることができる楔形要素が備えられている。この楔形要素は、ビードの材料および色とは異なる材料および色からなり得るが、ビードを球状にさせる1つの方法でのみ取り付けられ得る。
【0003】
さらに、US−A−5,440,900も装身具チェーンに取り付けるための装飾具を教示しており、この装飾具は、チェーンのまわりにしっかり押し込められる(squeeze)ように構成されている。これらの装飾具のそれぞれは、開いている後部と閉じている前部とを有する皿形部分から構成され、そこに、装身具的要素が、たとえば宝石(gem)の形で取り付けられ得る。装身具チェーンに取り付ける際、このチェーンは、ノッチ、または装飾具の側壁にある開口を通して送られ、押さえ留め要素(clasping element)によって適所に押さえ留めされる。したがって、装飾具は、着脱式に固定され、チェーンでの互いに対する位置付けは変えることができる。しかしながら、個々の装飾具の装飾要素を変える可能性はない。
【0004】
最後に、FR−A1−2,747,277が装身具システムを開示しており、この特許では、装飾具は、接着または機械的変形によって、複数のチェーンに取り付けられた基台部を備える。この基台部に磁石を用い、かつ関連した装飾要素に磁気材料を用いることによって、装飾要素を基台部に着脱式に固定することができる。したがって、この装身具システムにより、個々の装飾要素の交換が可能となるが、チェーンにおける基台部の位置を変えるという選択は与えられていない。
【0005】
これらのタイプの装身具をさらに変形することができるようにするために、ストリング、チェーン、または任意の他の細長い要素に取り付けるための装飾具であって、従来技術の取り付け可能なビードまたは装飾具に比して、変形するという選択に関してより柔軟性が高い装飾具が必要とされる。
【0006】
したがって、本発明の目的は、変形のためのこれらのさらなる選択を与える装飾具および装身具システムを提供することである。
【0007】
これは、ノッチに対してランダムに選択された向きで基台部に装飾具を着脱式に取り付けることができるように基台部および装飾具が構成されるような上述した装飾具を構成することで達成される。
【0008】
これによって、ストリング、チェーン、バー(bar)などのような細長い要素に取り付け可能であることのほかに、上記装飾具は、不ぞろいであるように構成されることができ、かつ装飾具の基台部に所望とされるように向けることができる装飾要素も備える。
【0009】
基台部と装飾要素との相互連結は、種々の方法で構成され得るが、好適な実施形態によれば、基台部は、単純な円形凹部(circular recess)が設けられており、この凹部内に装飾要素を取り付けることができる。
【0010】
基台部への装飾要素の適切な取り付けを確実に行うために、基台部の円形凹部は、切り込みを入れることができ、同時に、装飾要素は、切り込みを入れた凹部と係合することができる外向きの突起カラーを有する少なくとも1つのホルダーフラップが設けられる。基台部および装飾要素のこの構成により、この2つの部分間にスナップ結合(snap−coupling)を確立することができる。このような連結は、装飾要素が容易に取り付けられ、かつ取り外されることを意味する。
【0011】
好適な実施形態によれば、基台部は、円形リングとして構成され、少なくとも1つのノッチは、基台部の一方の側に対角線上に配置されており、円形凹部は、基台部を通って通し口をなしている。この実施形態により、基台部は、ノッチの他に、回転対称要素として概して構成され、通し口として構成される凹部により、基台部の両側に装飾要素を取り付けることが可能になる。
【0012】
好ましくは、基台部のノッチは、円形開口の中心面に及び、取り付けられた細長い要素がこの面を通って実質的に延出し、それによって十分に均衡の取れた取り付けが達成されるようになっている。
【0013】
耐久性があるが可撓性である要素を提供するために、基台部ならびに装飾要素は、好ましくはプラスチック製である。
【0014】
本発明による装身具システムは、細長い要素と、上記に特徴付けられるように構成された少なくとも1つの装飾具とを備える。したがって、この装身具システムにより、細長い要素に取り付けられた装飾要素を備える複数の種々の装身具を構成することができる。
【0015】
好ましくは、基台部に設けられた少なくとも1つの溝(groove)は、押し込むことによって細長い要素がノッチに固定されることができるような幅を有する。これによって、細長い要素への装飾具の簡単な取り付けが達成され、基台部の、ノッチが設けられている側に、装飾要素を取り付けることによってさらなる取り付けが達成され得り、これにより、細長い要素が、装飾要素によりノッチの底部に留められる(confine)。
【0016】
細長い要素は、任意選択で成形されてネックレスまたはブレスレットを形成する可撓性でないロッドとして構成されることができる。しかしながら、好適な実施形態では、細長い要素は、可撓性であるように構成され、その両端に連結手段が設けられる。したがって、この細長い可撓性要素は、非常に融通性のある用途のために、および種々の構造の構成のために用いることができる。
【0017】
一実施形態によれば、細長い可撓性要素の端にある少なくとも1つの連結手段は、装飾具の基台部に対応する基台部として構成される。これにより、一方では、基台部に装飾要素を取り付けることが可能であり、他方では、ノッチを介して基台部が細長い可撓性要素の別の部分と係合することが可能であるため、変形のさらなる選択が得られる。
【0018】
代替的な実施形態によれば、細長い可撓性要素の端にある少なくとも1つの連結手段は、細長い可撓性要素の全厚を上回る直径を有する球状要素として構成される。細長い可撓性要素の端にあるこのような球状要素は、一方では、細長い可撓性要素の端に対して、装飾具が取り付けられる距離のための止め具として作用し、他方では、種々の装飾具の取り付け後、その端が自由に空いている状態のままである場合、細長い可撓性要素のエレガントな装飾(finishing)として作用する。
【0019】
好ましくは、細長い可撓性の要素は、装飾具の基台部に設けたノッチとの係合のために固定基礎部(secure basis)を提供する金属チェーンとして構成される。
【0020】
次に、本発明を、図面を参照してさらに詳細に説明する。
【0021】
図1は、チェーン、ストリング、ロッド、髪束などのような細長い要素に取り付けるための少なくとも1つのノッチ3が設けられた基台部2を備える、装身具システムのための装飾具1を示す。この装飾具は、基台部2に着脱式に取り付けられる装飾要素4も備える。図示の実施形態では、装飾要素4は、蝶形として構成されているが、この装飾要素は、以下の説明から明らかとなるように、他の形状を有してもよい。
【0022】
図2では、装飾具1は、2つの部分、すなわち基台部2と装飾要素4とに分かれて示されており、これらは、下記に説明するように、スナップ結合により組立ておよび分離することができる。
【0023】
図示の実施形態では、基台部2は、通し口を備えた円形リングとして構成されている。通し口に垂直な上側および下側は平面であるが、その外面は、湾曲して構成されている。上側には、チェーン、ストリング、ロッド、髪束などのような細長い要素を収容することができるように構成されたノッチ3が対角線上に設けられている。ノッチ3の底部は、基台部2の中心面の高さと略同じところに位置付けられ、ノッチに配置された細長い要素が基台部2のこの中心面に実質的に位置付けられるようにする。
【0024】
通し口は、アンダーカットされた縁を有して構成され、基台部2の上側および下側に、基台部2と装飾要素4との間にスナップ結合の一部を構成する内向きに向けられたカラーまたはビード5が提供される。
【0025】
装飾要素4の底面には、下向きに向けられた4つのホルダーフラップ7を備えたディスク6が設けられ、このホルダーフラップ7はそれぞれ、基台部2の通し口の直径に対応する直径を有する円を構成する。
【0026】
各ホルダーフラップ7は、外向きに向けられたカラーすなわちビード8が設けられており、このカラーすなわちビード8は、装飾要素4が基台部2に取り付けられると、通し口に提供されて、基台部2のカラーすなわちビード5と係合するように構成されている。連結手段のこの構成により、基台部2のノッチ3に対する装飾要素の向きを自由に選択することができる。
【0027】
装飾具1は、基台部2のノッチ3に配置されることによって細長い要素に取り付けられ得る。細長い要素がノッチ3内にしっかり嵌まる場合、すなわち、細長い要素がノッチ3の幅をわずかに上回る幅を有している場合、細長い要素は、溝3の両側と細長い要素との間の摩擦により限定的に固定され得る。好ましくは、ノッチ3は、基台部2が細長い要素に取り付けられた際、装飾要素4を基台部2になおも取り付けることができるような深さを有する。しかしながら、細長い要素がノッチ3内にしっかり嵌まっていない場合、ノッチ3がなおも用いられ得るため、そのような場合、装飾具1は、チェーンまたはストリング上に単に緩く取り付けられることになる、すなわち、取り付けられた装飾具は、細長い要素上を自由に変位し得る。
【0028】
上述したように、細長い要素は、チェーンまたはストリングであり得り、それによって、1つまたは複数の装飾具1が、ネックレス、ブレスレットなどに対し装身具システムを構成し得る。しかしながら、細長い要素は、1つまたは複数の装飾具1を取り付けることのできる剛性ロッドまたはリングのような形状にされてもよく、あるいは、基台部2のノッチ3に据える使用者の髪(すなわち多くの髪束)からなっていてもよく、この場合に従うと、装飾要素4は、ノッチ3内の適所に置かれ、髪を押さえ留める。
【0029】
次に、図3は、チェーン9の形態をした細長い要素、およびチェーン9に取り付けられた装飾具1、11、21を示している。チェーン9は、金属リングからなり、この金属リングは、互いに軸方向に連結されており、各金属リング間に小さな軸方向隙間(axial clearance)を有する。小型の細長い可撓性要素であるようなチェーン9が、図1および図2に示した装飾具と組み合わせての使用に非常に適していると思われるが、これは、横方向において寸法的に非常に安定性があり、したがって、適した方法で、基台部2のノッチ3中に下方に押し込まれることができ、押さえ留め作用により、ノッチ内に固定されることができるからである。
【0030】
チェーン9は、一端に、図1および図2に示した基台部2と略同じように構成された基台部32として構成される連結手段が設けられる。基台部32は、その側部に、輪(eye)33が設けられ、チェーン9は、第2の輪34を介して輪33に固定される。基台部32は、ノッチ35、ならびに通し口に内向きに延出したカラーまたはビード36が設けられる。したがって、基台部32は、ノッチ35に第2の細長い要素を収容することができ、図1および図2に示した基台部2と同じようにして装飾要素4と嵌合することができる。当然のことながら、チェーン9はまた、チェーン9の対向端がノッチ35に取り付けられる場合に閉リングを形成するように閉じられる。
【0031】
チェーン9は、第2の端に、直径がチェーン9の直径よりもわずかに上回っている球状要素40が設けられている。したがって、この球状要素は、緩くぶら下げられた端とともに使用される場合、装飾具1のための端の止め具として、およびチェーン9のエレガントな装飾として作用することができる。
【0032】
図1および図2に詳細に示した装飾具1は、ノッチ3中に押し込まれるチェーン9により、該チェーン9に取り付けられて固定され、この後、装飾要素4がホルダーフラップ7により取り付けられ、このホルダーフラップ7の外向きに延出したカラー8は、基台部2の通し口の内向きに向けられたビード5と協働する。基台部2の通し口および装飾要素4のホルダーフラップ7のこの構成により、上述したように、チェーン9に対してランダムに選択されるようにして装飾要素4を向けることができる。
【0033】
原理上、装飾具11は、基台部2および装飾要素14を備えるものとして装飾具1に対応する。基台部2は、ノッチ3中に下方に押し込まれるチェーン9により該チェーン9に取り付けられ、押さえ留め作用によってノッチ3に固定される。この場合、装飾要素14は、ドーム形状をしており、ノッチ3とは反対側の基台部2の側に取り付けら得る。
【0034】
原理上、装飾具21も、図1および図2に示した装飾具1に対応するが、各側に2つのノッチ23a、23bが設けられた基台部22を備える。2つのノッチ23a、23bは、基台部22にわたって対角線上に延在し、互いに垂直に配置されている。したがって、基台部22は、選択に応じて、一方の側または他方の側から、あるいは同時に両側から細長い要素に取り付けられて、2つの細長い要素間の架台(cross)を形成する。
【0035】
装飾具21に示した取り付けでは、チェーン9は、ノッチ23aに取り付けられ、基台部22の各側にそれぞれドーム形状の装飾要素24aおよびピラミッド形の装飾要素24bが取り付けられる。ドーム形状の装飾要素24aならびにピラミッド形の装飾要素24bは、好ましくは、透明の着色ガラスまたはプラスチック製である。
【0036】
図4および図5は、本発明による、装身具システムを構成し得る他の要素を示している。
【0037】
図4は、原理上、図3に示したチェーン9と同じようにして構成される、すなわち、基台部42、チェーン46、および球状要素50を含むチェーンの延長部41を示している。チェーンの延長部41を用いて図3に示したチェーン9を延長するか、あるいは、より多くのチェーン延長部41を連続的に取り付けて、より長いチェーンを形成することができる。このチェーン延長部41は、ネックレスまたはブレスレット用のペンダントまたはチャームとして用いることもでき、基台部42は、図3に示したチェーン9のようなチェーンに取り付けられ、チェーン49および球状要素50は、単に緩くぶら下げられる。チェーン延長部41についての他の用途も可能である。
【0038】
図5は、装飾具1がイアリング60と組み合わせて使用することができる方法を示している。イヤリング60は、耳の穿孔を通して取り付けるピン61と、ピン61で押さえ留めすることができるロック62とを備える。ピン61の第1の端は、図2に示した装飾要素4のホルダーフラップ7に対応する前方に向けられたホルダーフラップ67を備えた円形ディスク66が設けられている。したがって、図1および図2に示した基台部2に対応する基台部63は、イアリングに取り付けることができ、装飾要素64は、基台部63の反対側に取り付けることができる。
【0039】
本発明を、装飾具および装身具システムの好適な実施形態を参照して説明してきた。しかしながら、すべての構成部品は、それにより本発明の概念から逸脱することなく、他の方法で構成されることができる。
【0040】
たとえば、基本部品は、リングとして構成される必要はなく、基台部と装飾要素との間の連結手段により、装飾要素が、チェーン、ストリング、ロッド、髪束などのような細長い要素に基台部を取り付けるノッチに対してランダムに選択された向きで着脱式に取り付けられることが保証される限り、いずれの他の構成を有していてもよい。
【0041】
装身具システムを構成するチェーンまたはストリングの長さは、個々のチェーンまたはストリングの用途分野に応じて変えることができる。最後に、当然のことながら、図1ないし図5に示した方法以外の広範な種々の方法で装飾要素を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
第1の実施形態による装飾具を示す図である。
【図2】
基台部と装飾要素とに分離された装飾具を示す図である。
【図3】
装飾具が取り付けられたチェーンを示す図である。
【図4】
チェーンの延長部を示す図である。
【図5】
本発明による装飾具の、イヤリングの一部としての代替的な使用を示す図である。
Claims (13)
- 細長い要素を収容するための少なくとも1つのノッチ(3、23a、23b)が設けられた基台部(2、22、63)と、前記ノッチ(3、23a、23b)の両端に延びることで前記細長い要素を覆い囲むようにして前記基台部(2、22、63)に取り付けられることができる装飾要素(4、14、24a、24b、64)とを備える、装身具システムのための装飾具(1、11、21)であって、前記基台部(2、22、63)および前記装飾要素(4、14、24a、24b、64)は、該装飾要素(4、14、24a、24b、64)が、前記ノッチ(3、23a、23b)に対しランダムに選択された向きで前記基台部(2、22、63)に着脱式に取り付けられることができるように構成されることを特徴とする装飾具。
- 前記基台部(2、22、63)は、前記装飾要素(4、14、24a、24b、64)を取り付けることができる円形凹部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の装飾具。
- 前記基台部(2、22、63)の前記円形凹部は、切り込みを入れられ、前記凹部の縁に少なくとも1つの内向きに延出したビード(5)が設けられていること、および前記装飾要素(4、14、24a、24b、64)は、前記切り込みを入れた凹部に係合可能な外向きに延出したカラー(8)を有する少なくとも1つのホルダーフラップ(7)が設けられていることを特徴とする、請求項2に記載の装飾具。
- 前記基台部(2、22、63)は、円形リングとして構成され、前記少なくとも1つのノッチ(3、23a、23b)は、前記基台部(2、22、63)の一方の側に対角線上に配置され、前記円形凹部は、前記基台部(2、22、63)の両端にわたって通し口を形成することを特徴とする、請求項3に記載の装飾具。
- 前記基台部(2、22、63)の前記ノッチ(3、23a、23b)は、前記円形リングの中心面まで及んでいることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の装飾具。
- 前記基台部(2、22、63)ならびに前記装飾要素(4、14、24a、24b、64)は、プラスチック製であることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の装飾具。
- 請求項1ないし6のいずれか一項に記載するように構成される少なくとも1つの装飾具(1、11、21)をさらに備えることを特徴とする、細長い要素を備える装身具システム。
- 前記基台部(2、22、63)に設けられた前記少なくとも1つのノッチ(3、23a、23b)は、前記細長い要素を押さえ留め作用によって前記ノッチ(3、23a、23b)に固定することができるような幅を有することを特徴とする、請求項7に記載の装身具用装置。
- 前記細長い要素は、可撓性であり、端に連結手段が設けられていることを特徴とする、請求項7または8に記載の装身具用装置。
- 前記細長い可撓性要素の端における前記少なくとも1つの連結手段は、前記装飾具(1、11、21)の前記基台部(2、22、63)に対応する基台部(32、42)として構成されることを特徴とする、請求項9に記載の装身具用装置。
- 前記細長い可撓性要素の端における前記少なくとも1つの連結手段は、前記細長い可撓性要素の全厚を上回る直径を有する球状要素(40、50)の形状を有することを特徴とする、請求項9に記載の装身具用装置。
- 前記細長い可撓性要素は、チェーン(9、49)として構成されることを特徴とする、請求項9ないし11のいずれか一項に記載の装身具用装置。
- 前記チェーン(9、49)は、金属製であることを特徴とする、請求項12に記載の装身具用装置。
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