JP2004340007A - Bypass device in variable displacement compressor - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変容量型圧縮機におけるバイパス装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特許文献1に開示される空調装置に用いられる可変容量型圧縮機では、斜板を収容する駆動室(本願における制御圧室)内の圧力が電磁式の容量変更弁によって制御される。容量変更弁は、吐出圧領域の一部である吐出室と駆動室とを繋ぐ通路を開閉する。容量変更弁が前記通路を開くと、吐出室の冷媒が駆動室へ流れ、駆動室の圧力が高くなる。これにより斜板の傾角が小さくなって吐出容量が低減する。容量変更弁が前記通路を閉じると、吐出室から駆動室への冷媒の流入が阻止され、駆動室の圧力が低くなる。これにより斜板の傾角が大きくなって吐出容量が増大する。
【0003】
特許文献1に開示されるような可変容量型圧縮機では、吐出圧力が高くなり過ぎた場合には、吐出圧領域の冷媒を駆動室へ放出してやるバイパス装置を設ける対策が一般的に行われる。吐出圧領域と駆動室とは、前記の通路とは別の通路(以下、バイパス通路という)によっても繋がれており、このバイパス通路上には前記の容量変更弁とは別の容量変更弁(以下、バイパス弁という)が介在されている。
【0004】
特許文献1に開示のバイパス弁では、スプリングのばね力が差圧作動部材及び連結バーを介して弁体に作用するようになっており、弁体は、バルブシートに着座する方向へスプリングのばね力によって付勢される。吐出圧領域の吐出圧と吸入圧領域の吸入圧とは、差圧作動部材を介して対抗している。差圧作動部材に作用する吐出圧領域の吐出圧の全圧力が差圧作動部材に作用する吸入圧領域の吸入圧の全圧力とスプリングのばね力との総和を超えない状態では、バイパス弁は、弁体がバルブシートに着座した閉状態になる。これにより吐出圧領域の冷媒がバイパス通路を経由して駆動室へ流出することはない。差圧作動部材に作用する吐出圧領域の吐出圧の全圧力が差圧作動部材に作用する吸入圧領域の吸入圧の全圧力とスプリングのばね力との総和を超えると、バイパス弁は、弁体がバルブシートから離間した開状態になる。これにより吐出圧領域の冷媒がバイパス通路を経由して駆動室へ流出する。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−111177号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記したようなバイパス弁では、差圧作動部材を収容する区画室の周壁と差圧作動部材の周縁との間にシールリングを介在する必要がある。空調装置の冷媒回路内には潤滑油が入れられており、シールリングは、この潤滑油によって膨潤される。又、シールリングは、圧力変動する冷媒の圧力の影響によって発泡するおそれもある。特に、冷媒として二酸化炭素を用いた圧縮機では冷媒圧力が高く、シールリングの発泡現象が起きやすい。シールリングが膨潤したり、発泡したりすると、シールリングのシール機能が低下する。シールリングのシール機能が低下すると、吐出圧領域の冷媒が差圧作動部材の周縁から吸入圧領域へ洩れ、可変容量型圧縮機における円滑な容量制御が妨げられる。
【0007】
本発明は、冷媒洩れのおそれのないバイパス装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、供給通路を介して吐出圧領域の冷媒を制御圧室に供給すると共に、放出通路を介して前記制御圧室の冷媒を吸入圧領域に放出して前記制御圧室内の調圧を行い、前記制御圧室内の調圧によって容量を制御する可変容量型圧縮機を対象とし、請求項1の発明では、前記吐出圧領域から前記制御圧室へ冷媒を放出するためのバイパス通路と、前記バイパス通路を開閉する弁体と、前記バイパス通路から背圧領域を無摺接で隔離するための変形可能な隔離体とを備えたバイパス装置を構成し、前記背圧領域から前記隔離体に掛かる圧力によって、前記弁体が弁座から離間した開位置側から弁座に接する閉位置側へ前記弁体を付勢するようにし、前記隔離体の変形によって、前記弁体が前記閉位置から前記開位置に移動することを許容するようにした。
【0009】
ここにおける無摺接で隔離するとは、隔離体がその結合対象に対して摺接しない状態で結合してバイパス通路から背圧領域を遮断することを言う。隔離体は、摺接しないでバイパス通路から背圧領域を遮断しながら変形してバイパス通路を開閉する。従って、バイパス通路内の冷媒が背圧領域へ洩れるおそれはない。
【0010】
請求項2の発明では、請求項1において、前記吐出圧領域の圧力と前記背圧領域の圧力との差が異常な高圧差になったときには、前記隔離体が破断するようにした。
【0011】
吐出圧領域の圧力が異常な高圧に急激に上昇した等の場合には、隔離体が吐出圧領域の圧力と背圧領域の圧力との異常な高圧差によって破断するように隔離体の強度を設定しておき、隔離体の破断によって吐出圧領域の異常な高圧を解消することができる。隔離体が破断すると、吐出圧領域の冷媒は、背圧領域へ放出される。
【0012】
請求項3の発明では、請求項1及び請求項2のいずれか1項において、前記背圧領域を大気領域とした。
隔離体が破断して吐出圧領域の冷媒が背圧領域へ放出される場合には、背圧領域は、大気領域が望ましい。
【0013】
請求項4の発明では、請求項1乃至請求項3のいずれか1項において、前記弁体を前記開位置側から前記閉位置側へ付勢するように、前記隔離体を前記背圧領域側から弾性力で付勢する付勢手段と、前記付勢手段の付勢力を調整する付勢力調整手段とを設けた。
【0014】
このような付勢手段(例えば、コイル形状の圧縮ばね)及び付勢力調整手段(例えば、前記圧縮ばねの伸縮方向における通常状態の長さを調整する手段)は、吐出圧領域の冷媒をバイパス通路を経由して制御圧室へ放出する際の吐出圧領域の圧力を適正に設定するのに有効である。
【0015】
請求項5の発明では、請求項1乃至請求項4のいずれか1項において、前記隔離体は、ダイヤフラムとした。
ダイヤフラムは、隔離体として好適である。
【0016】
請求項6の発明では、請求項1乃至請求項4のいずれか1項において、前記隔離体は、ベローズとした。
ベローズは、隔離体として好適である。
【0017】
請求項7の発明では、請求項1乃至請求項6のいずれか1項において、前記弁体の中央部に吐出圧領域の圧力を作用させ、前記弁体の周縁部に制御圧室の圧力を作用させた。
【0018】
吐出圧に対する弁体の受圧部の周囲に制御圧に対する弁体の受圧部を設けた構成は、バイパス装置の小型化に寄与する。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した第1の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。
【0020】
図1に示すように、シリンダブロック11の前端にはフロントハウジング12が接合されている。シリンダブロック11の後端にはリヤハウジング13がバルブプレート14、弁形成プレート15,16及びリテーナ形成プレート17を介して接合固定されている。シリンダブロック11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、可変容量型圧縮機10の全体ハウジングを構成する。制御圧室121を形成するフロントハウジング12とシリンダブロック11とには回転軸18がラジアルベアリング25,26を介して回転可能に支持されている。制御圧室121から外部へ突出する回転軸18は、プーリ(図示略)及びベルト(図示略)を介して外部駆動源である車両エンジンEから駆動力を得る。
【0021】
回転軸18には回転支持体19が止着されていると共に、斜板20が回転軸18の軸方向へスライド可能かつ傾動可能に支持されている。図2に示すように、斜板20には連結片21,22が止着されており、各連結片21,22にはガイドピン23,24が止着されている。回転支持体19には一対のガイド孔191,192が形成されている。ガイドピン23,24の頭部は、ガイド孔191,192にスライド可能に嵌入されている。斜板20は、ガイド孔191,192と一対のガイドピン23,24との連係により回転軸18の軸方向へ傾動可能かつ回転軸18と一体的に回転可能である。斜板20の傾動は、ガイド孔191,192とガイドピン23,24とのスライドガイド関係、及び回転軸18のスライド支持作用により案内される。
【0022】
斜板20の半径中心部が回転支持体19側へ移動すると、斜板20の傾角が増大する。斜板20の最大傾角は回転支持体19と斜板20との当接によって規制される。図1の斜板20の実線位置は、斜板20の最大傾角状態を示す。斜板20の半径中心部がシリンダブロック11側へ移動すると、斜板20の傾角が減少する。図1の斜板20の鎖線位置は、斜板20の最小傾角状態を示す。
【0023】
シリンダブロック11に貫設された複数のシリンダボア111内にはピストン28が収容されている。斜板20の回転運動は、シュー29を介してピストン28の前後往復運動に変換され、ピストン28がシリンダボア111内を往復動する。
【0024】
図1及び図3に示すように、リヤハウジング13内には吸入室131及び吐出室132が区画形成されている。バルブプレート14及び弁形成プレート15,16には吸入ポート141及び吐出ポート142が形成されている。弁形成プレート15には吸入弁151が形成されており、弁形成プレート16には吐出弁161が形成されている。吸入圧領域である吸入室131内のガス状の冷媒は、ピストン28の復動動作(図1において右側から左側への移動)により吸入ポート141から吸入弁151を押し退けてシリンダボア111内へ流入する。シリンダボア111内へ流入したガス状の冷媒は、ピストン28の往動動作(図1において左側から右側への移動)により吐出ポート142から吐出弁161を押し退けて吐出圧領域である吐出室132へ吐出される。吐出弁161は、リテーナ形成プレート17上のリテーナ171に当接して開度規制される。
【0025】
本実施の形態では、冷媒として二酸化炭素が用いられている。
図1に示すように、回転支持体19とフロントハウジング12との間にはスラストベアリング30が介在されている。スラストベアリング30は、シリンダボア111からピストン28、シュー29、斜板20、連結片21,22及びガイドピン23,24を介して回転支持体19に作用する吐出反力を受け止める。
【0026】
吸入室131へガス状の冷媒を導入する吸入通路31と、吐出室132からガス状の冷媒を排出する吐出通路32とは、外部冷媒回路33で接続されている。外部冷媒回路33上には、冷媒から熱を奪うための熱交換器34、膨張弁35、及び周囲の熱を冷媒に移すための熱交換器36が介在されている。膨張弁35は、熱交換器36の出口側のガス温度の変動に応じて冷媒流量を制御する温度式自動膨張弁である。
【0027】
図1及び図4に示すように、リヤハウジング13にはバイパス弁27が組み込まれている。バイパス弁27は、吐出通路32から制御圧室121に至るバイパス通路37上に介在されている。バイパス弁27は、円筒状のハウジング38と、円筒状の弁座39と、弁座39に接離可能なダイヤフラム40と、円筒状のハウジング38の筒内に螺合されたばね座41と、ばね座41とダイヤフラム40との間に介在された付勢手段としての復帰ばね42とからなる。弾性変形可能なダイヤフラム40は、その周縁部がハウジング38と弁座39とによって挟まれている。
【0028】
弁座39の端壁には弁孔391が形成されており、弁座39の周壁には出口392が形成されている。弁孔391及び出口392は、円筒状の弁座39の筒内の内部通路393に接続されている。弁孔391、内部通路393及び出口392は、バイパス通路37の一部である。
【0029】
ダイヤフラム40の中央部には半球形状の凸部401が内部通路393側に向けて突設されている。凸部401は、弁座39に接して弁孔391を閉じる閉位置と、弁座39から離れて弁孔391を開く開位置とに配置可能である。ハウジング38の筒内の領域(以下、背圧室381という)に収容されている復帰ばね42は、凸部401が弁座39から離間した開位置側から弁座39に接する閉位置側へダイヤフラム40を付勢する。
【0030】
ハウジング38と弁座39との間に挟まれているダイヤフラム40は、バイパス通路37の一部である内部通路393内の冷媒がダイヤフラム40の周縁部を経由して背圧室381へ流出しないように、内部通路393と背圧室381とを遮断している。ダイヤフラム40は、バイパス通路37から背圧室381を無摺接で隔離する弾性変形可能な隔離体である。又、ダイヤフラム40の一部である凸部401は、バイパス通路37の一部である弁孔391を開閉する弁体である。凸部401が弁孔391を閉じている状態では、ダイヤフラム40がほとんど弾性変形していない状態で弁座39に接触している。つまり、ダイヤフラム40は、背圧室381からダイヤフラム40に作用する大気圧と復帰ばね42のばね力とによって弁座39に押接されている。
【0031】
凸部401が弁座39に接する閉位置にあるときには、吐出圧領域の一部である吐出通路32に連通している弁孔391内は、吐出圧領域となっている。又、凸部401が弁座39に接する閉位置にあるときには、出口392を介して制御圧室121に連通している内部通路393内は、制御圧室121内の圧力(制御圧)相当の圧力になっている。
【0032】
ハウジング38内の復帰ばね42を収容する背圧室381は、ばね座41の端壁に形成された通気口411を介して大気領域に通じている。従って、背圧室381は、大気領域であり、復帰ばね42のばね力及び大気圧は、背圧領域としての背圧室381から隔離体としてのダイヤフラム40に掛かる圧力となる。つまり、復帰ばね42のばね力と大気圧とは、ダイヤフラム40を介して内部通路393内の圧力と、弁孔391内の圧力(吐出圧)とに対抗する。
【0033】
図1に示すように、吐出室132と制御圧室121とは、供給通路43で接続されている。又、制御圧室121と吸入室131とは、放出通路44で接続されている。制御圧室121内の冷媒は、放出通路44を介して吸入室131へ流出する。
【0034】
供給通路43上には電磁式の容量制御弁45が介在されている。容量制御弁45は、制御コンピュータCの励消磁制御を受ける。制御コンピュータCは、空調装置作動スイッチ46のONによって容量制御弁45の励消磁制御を行う。制御コンピュータCには室温設定器47及び室温検出器48が信号接続されている。制御コンピュータCは、室温設定器47によって設定された目標室温情報及び室温検出器48によって検出された検出室温情報に基づいて容量制御弁45の励消磁を制御する。
【0035】
容量制御弁45は、消磁状態では冷媒が流通不能な弁閉状態になっており、吐出室132から供給通路43を経由した制御圧室121への冷媒供給は行われない。制御圧室121内の冷媒は、放出通路44を介して吸入室131へ流出しているため、制御圧室121内の圧力が下がる。従って、斜板20の傾角が増大して吐出容量が増える。容量制御弁45は、励磁によって冷媒が流通可能な弁開状態となり、吐出室132から供給通路43を経由した制御圧室121への冷媒供給が行われる。従って、制御圧室121内の圧力が上がり、斜板20の傾角が減少して吐出容量が減る。
【0036】
吐出通路32内の圧力(吐出圧)がダイヤフラム40に作用する際の全圧力と、制御圧室121内の圧力(制御圧)がダイヤフラム40に作用する際の全圧力との総和が、大気圧がダイヤフラム40に作用する全圧力と、ダイヤフラム40に作用する復帰ばね42のばね力との総和以下であるとする。この場合には、ダイヤフラム40の凸部401は、図4に実線で示す閉位置に保持される。この状態ではバイパス通路37が閉じており、吐出通路32内の冷媒がバイパス通路37を経由して制御圧室121へ流れることはない。
【0037】
吐出通路32内の圧力(吐出圧)がダイヤフラム40に作用する際の全圧力と、制御圧室121内の圧力(制御圧)がダイヤフラム40に作用する際の全圧力との総和が、大気圧がダイヤフラム40に作用する全圧力と、ダイヤフラム40に作用する復帰ばね42のばね力との総和を越えたとする。この場合には、図4に鎖線で示すように、ダイヤフラム40が弾性変形して凸部401が開位置に移動する。これによりバイパス通路37が開き、吐出通路32内の冷媒がバイパス通路37を経由して制御圧室121へ流れる。つまり、吐出圧領域の圧力が高くなりすぎたときには、吐出圧領域の冷媒がバイパス通路37を経由して制御圧室121へ逃がされる。吐出圧領域の冷媒がバイパス通路37を経由して制御圧室121へ逃がされると、制御圧室121内の圧力が上昇し、斜板20の傾角が減少する。これにより吐出容量が減り、吐出圧が下がる。そして、吐出圧が低くなると、ダイヤフラム40が弁座39に接してバイパス通路37が閉じられる。
【0038】
第1の実施の形態では以下の効果が得られる。
(1−1)隔離体としてのダイヤフラム40は、接触対象であるハウジング38及び弁座39に摺接しないでバイパス通路37から背圧領域としての背圧室381を常に遮断しながら、弾性変形してバイパス通路37を開閉する。従って、バイパス通路37内の冷媒が背圧室381へ洩れるおそれはない。
【0039】
(1−2)吐出圧領域の圧力が異常な高圧に急激に上昇し、吐出圧領域の圧力と背圧室381の圧力との差が異常な高圧差に急激に上昇することも考えられる。このような場合には、隔離体が前記した異常な高圧差によって破断するように隔離体の強度を設定しておき、隔離体の破断によって吐出圧領域の異常な高圧を解消することができる。図5では、吐出圧領域の圧力が異常な高圧に急激に上昇した結果、ダイヤフラム40が破断した状態を示している。ダイヤフラム40が破断すると、吐出圧領域である吐出通路32内の冷媒は、背圧室381へ放出される。背圧室381が吸入室131に通じているものとすると、吐出圧領域の異常な高圧が迅速に低下しない。背圧室381は大気領域になっているので、吐出圧領域の異常な高圧が迅速に低下する。つまり、吐出圧領域の異常な高圧を迅速に低下させようとすることを考慮した場合には、背圧室381は、大気領域にするのが望ましい。
【0040】
(1−3)ハウジング38に対するばね座41の螺合位置を変えると、復帰ばね42の伸縮方向の長さを変えることができる。つまり、ダイヤフラム40が弁座39に接している通常の状態における復帰ばね42の伸縮方向における長さを調整することができる。復帰ばね42の伸縮方向の長さを短くすると、復帰ばね42のばね力が強くなり、復帰ばね42の伸縮方向の長さを長くすると、復帰ばね42のばね力が弱くなる。互いに螺合するハウジング38とばね座41とは、付勢手段である復帰ばね42のばね力(付勢力)を調整する付勢力調整手段を構成する。
【0041】
復帰ばね42を用いないでダイヤフラム40を弾性変形させて弁孔391を閉じることもできる。しかし、ダイヤフラム40の弾性変形のみによって、吐出圧領域の冷媒をバイパス通路37を経由して制御圧室121へ放出する際の吐出圧領域の圧力を適正に設定することは難しい。
【0042】
本実施の形態における付勢力調整手段では、ハウジング38に対するばね座41の螺合位置を変えるだけで復帰ばね42のばね力を適正に調整することができる。つまり、本実施の形態における付勢力調整手段は、吐出圧領域の冷媒をバイパス通路37を経由して制御圧室121へ放出する際の吐出圧領域の圧力を適正に設定するのに有効な手段である。
【0043】
なお、ばね座41の螺合位置の変更は、例えば、通気口411を角孔にしてこの角孔に嵌るレンチを用いてばね座41を回動すればよい。
(1−4)ダイヤフラム40が弁孔391を閉じている状態では、吐出圧領域の圧力は、弁孔391側からダイヤフラム40の中央部(凸部401)にのみ作用しており、制御圧室121の圧力(制御圧)は、ダイヤフラム40の周縁部に作用している。つまり、吐出圧に対するダイヤフラム40の受圧面積は、制御圧に対するダイヤフラム40の受圧面積よりもかなり小さい。吐出圧に対するダイヤフラム40の受圧部の周囲に制御圧に対するダイヤフラム40の受圧部を設けた構成では、吐出圧に対するダイヤフラム40の受圧面積を小さくすることができる。その結果、制御圧よりも高圧の吐出圧のダイヤフラム40に対する全圧力を小さくすることができる。吐出圧のダイヤフラム40に対する全圧力を小さくすれば、背圧室381側における大気圧に対するダイヤフラム40の受圧面積を小さくしたり、小型の復帰ばね42を採用したりすることができる。つまり、吐出圧に対するダイヤフラム40(弁体)の受圧部の周囲に制御圧に対するダイヤフラム40の受圧部を設けた構成は、バイパス弁27の小型化に寄与する。
【0044】
(1−5)凸部401を弁体とするダイヤフラム40では、プレス加工によって凸部401を簡単に形成することができる。
次に、図6の第2の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が用いてある。
【0045】
第2の実施の形態におけるバイパス弁27Aでは、ダイヤフラム40の凸部401が弁孔391を閉じている状態では、弁孔391内が制御圧室121内の圧力(制御圧)相当になっている。弁座39の周壁に形成された入口394は、吐出通路32に連なっている。入口394、内部通路393及び弁孔391は、バイパス通路37の一部である。
【0046】
ダイヤフラム40の凸部401が弁孔391を閉じている状態では、制御圧室121の圧力(制御圧)は、弁孔391側からダイヤフラム40の中央部にのみ作用しており、吐出圧領域の圧力は、ダイヤフラム40の周縁部に作用している。
【0047】
第2の実施の形態では、第1の実施の形態における(1−1)〜(1−3)項及び(1−5)項と同じ効果が得られる。
次に、図7の第3の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が用いてある。
【0048】
第3の実施の形態におけるバイパス弁27Bでは、ボール状の弁体49が弁孔391を開閉するようになっている。弁体49は、ダイヤフラム40Bを介して復帰ばね42のばね力を受け、復帰ばね42は、弁孔391を閉じる方向へ弁体49を付勢する。ダイヤフラム40Bと弁体49とを別体とした第3の実施の形態では、第1の実施の形態における(1−1)〜(1−4)項と同じ効果が得られる。
【0049】
次に、図8の第4の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が用いてある。
第4の実施の形態におけるバイパス弁27Cの構成を説明する。リヤハウジング13に止着された円筒状の支持筒50の筒内には円筒状のハウジング51が螺入されている。ハウジング51の筒内には支持座52が止着されており、支持座52にはベローズ53が取り付けられている。ベローズ53の端部531の外面には弁体54が止着されており、ベローズ53内にはガイドロッド55及び付勢手段としての復帰ばね56が収容されている。復帰ばね56は、支持座52とガイドロッド55の頭部551との間に介在されている。支持座52には通気口521が形成されており、通気口521にはガイドロッド55が挿入されている。ハウジング51の端壁には通気口511が形成されている。通気口511は、通気口521を介してベローズ53内の領域(以下、背圧室532という)に連通している。
【0050】
ハウジング51の筒内には弁座57が螺入されており、弁座57には弁孔571が形成されている。弁孔571は、支持筒50の筒内を介して吐出通路32に連通している。支持筒50の周壁及びハウジング51の周壁には出口58が形成されている。出口58及び弁孔571は、ハウジング51の筒内の内部通路512に接続されており、弁孔571、内部通路512及び出口58は、バイパス通路37の一部となる。
【0051】
背圧室532に収容されている復帰ばね56は、ガイドロッド55の頭部551及びベローズ53の端部531を介して、弁体54を弁座57に向けて付勢する。弁孔571は、弁体54によって開閉される。つまり、弁体54はバイパス通路37を開閉する。
【0052】
ベローズ53及び弁体54は、バイパス通路37の一部である内部通路512内の冷媒が背圧室532へ流出しないように、内部通路512と背圧室532とを遮断している。ベローズ53及び弁体54は、バイパス通路37から背圧室532を無摺接で隔離する弾性変形可能な隔離体を構成する。弁体54は、背圧室532からベローズ53の端部531に作用する大気圧と復帰ばね56のばね力とによって弁座57に押接されている。
【0053】
弁体54が弁座57に接する閉位置にあるときには、吐出圧領域の一部である吐出通路32に連通している弁孔391内は、吐出圧領域となっている。又、弁体54が弁座57に接する閉位置にあるときには、出口58を介して制御圧室121に連通している内部通路512内は、制御圧室121内の圧力(制御圧)相当の圧力になっている。
【0054】
背圧室532は、通気口521,511を介して大気領域に通じている。従って、背圧室532は、大気領域であり、復帰ばね56のばね力及び大気圧は、背圧領域としての背圧室532からベローズ53の端部531に掛かる圧力となる。つまり、復帰ばね56のばね力と大気圧とは、ベローズ53を介して内部通路512内の圧力と、弁孔571内の圧力(吐出圧)とに対抗する。
【0055】
弁体54を弁座57Dから離間する方向へ弁体54に対して作用する弁孔571内の圧力(吐出圧)の全圧力と、弁体54を弁座57Dから離間する方向へ弁体54に対して作用する内部通路512内の圧力(制御圧)の全圧力との総和をF1とする。又、弁体54を弁座57Dに向けて付勢する方向へ弁体54に対して作用する背圧室532内の大気圧による全圧力と、復帰ばね42のばね力との総和をF2とする。F1がF2以下の場合には、ダイヤフラム40の凸部401は、図1に示す閉位置に保持される。この状態ではバイパス通路37が閉じており、吐出通路32内の冷媒がバイパス通路37を経由して制御圧室121へ流れることはない。
【0056】
F1がF2を越えた場合には、ベローズ53が弾性変形して弁体54が開位置に移動する。これによりバイパス通路37が開き、吐出通路32内の冷媒がバイパス通路37を経由して制御圧室121へ流れる。つまり、吐出圧領域の圧力が高くなりすぎたときには、吐出圧領域の冷媒がバイパス通路37を経由して制御圧室121へ逃がされる。吐出圧領域の冷媒がバイパス通路37を経由して制御圧室121へ逃がされると、制御圧室121内の圧力が上昇し、斜板20の傾角が減少する。これにより吐出容量が減り、吐出圧が下がる。そして、吐出圧が低くなると、弁体54が弁座57に接してバイパス通路37が閉じられる。
【0057】
第4の実施の形態では以下の効果が得られる。
(4−1)隔離体を構成するベローズ53及び弁体54は、接触対象である支持座52及び弁座57に摺接しないでバイパス通路37から背圧領域としての背圧室532を常に遮断しながら、バイパス通路37を開閉する。この場合、ベローズ53のみが弾性変形する。従って、バイパス通路37内の冷媒が背圧室532へ洩れるおそれはない。
【0058】
(4−2)吐出圧領域の圧力が異常な高圧に急激に上昇し、吐出圧領域の圧力と背圧室532の圧力との差が異常な高圧差に急激に上昇することも考えられる。このような場合には、ベローズ53が前記した異常な高圧差によって破断するようにベローズ53の強度を設定しておき、ベローズ53の破断によって吐出圧領域の異常な高圧を解消することができる。ベローズ53が破断すると、吐出圧領域である吐出通路32内の冷媒は、背圧室532へ放出される。背圧室532は大気領域になっているので、吐出圧領域の異常な高圧が迅速に低下する。つまり、吐出圧領域の異常な高圧を迅速に低下させようとすることを考慮した場合には、背圧室532は、大気領域にするのが望ましい。
【0059】
(4−3)ハウジング51に対する弁座57の螺合位置を変えると、復帰ばね56の伸縮方向の長さを変えることができる。つまり、弁体54が弁座57に接している通常の状態における復帰ばね56の伸縮方向における長さを調整することができる。復帰ばね56の伸縮方向の長さを短くすると、復帰ばね56のばね力が強くなり、復帰ばね56の伸縮方向の長さを長くすると、復帰ばね56のばね力が弱くなる。互いに螺合するハウジング51と弁座57とは、付勢手段である復帰ばね56のばね力(付勢力)を調整する付勢力調整手段を構成する。
【0060】
復帰ばね56を用いないでベローズ53を弾性変形させて弁孔571を閉じることもできる。しかし、ベローズ53の弾性変形のみによって、吐出圧領域の冷媒をバイパス通路37を経由して制御圧室121へ放出する際の吐出圧領域の圧力を適正に設定することは難しい。
【0061】
本実施の形態における付勢力調整手段では、ハウジング51に対する弁座57の螺合位置を変えるだけで復帰ばね56のばね力を適正に調整することができる。つまり、本実施の形態における付勢力調整手段は、吐出圧領域の冷媒をバイパス通路37を経由して制御圧室121へ放出する際の吐出圧領域の圧力を適正に設定するのに有効な手段である。
【0062】
なお、弁座57の螺合位置の変更は、例えば、弁孔571の一部を角孔にしてこの角孔に嵌るレンチを用いて弁座57を回動すればよい。
(4−4)吐出圧に対する弁体54の受圧面積は、制御圧に対する弁体54の受圧面積よりもかなり小さい。吐出圧に対する弁体54の受圧部の周囲に制御圧に対する弁体54の受圧部を設けた構成では、吐出圧に対する弁体54の受圧面積を小さくすることができる。その結果、制御圧よりも高圧の吐出圧の弁体54に対する全圧力を小さくすることができる。吐出圧の弁体54に対する全圧力を小さくすれば、背圧室532側における大気圧に対する弁体54の受圧面積を小さくしたり、小型の復帰ばね56を採用したりすることができる。つまり、吐出圧に対する弁体54の受圧部の周囲に制御圧に対する弁体54の受圧部を設けた構成は、バイパス弁27Cの小型化に寄与する。
【0063】
次に、図9の第5の実施の形態を説明する。第4の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が用いてある。
第5の実施の形態におけるバイパス弁27Dでは、円筒状のハウジング51Dに弁座57Dが一体形成されており、弁座57Dには弁孔571が形成されている。ハウジング51Dの筒内には支持座52がスライド可能に嵌入されており、ハウジング51Dの筒内にはねじ体59が螺入されている。支持座52は、復帰ばね56のばね力によってねじ体59に押接されている。ねじ体59には通気口591が形成されている。ベローズ53内の背圧室532は、通気口521,591を介して大気領域に通じている。
【0064】
第5の実施の形態では、第4の実施の形態における(4−1)項、(4−1)項及び(4−4)項と同じ効果が得られる。
ハウジング51に対するねじ体59の螺合位置を変えると、復帰ばね56の伸縮方向の長さを変えることができる。互いに螺合するハウジング51とねじ体59とは、付勢手段である復帰ばね56のばね力(付勢力)を調整する付勢力調整手段を構成する。本実施の形態における付勢力調整手段では、ハウジング51に対するねじ体59の螺合位置を変えるだけで復帰ばね56のばね力を適正に調整することができる。
【0065】
なお、ねじ体59の螺合位置の変更は、例えば、通気口591の一部を角孔にしてこの角孔に嵌るレンチを用いて弁座57を回動すればよい。
本発明では以下のような実施の形態も可能である。
【0066】
(1)第4及び第5の実施の形態において、弁体54が弁孔571を閉じている状態では、弁孔571を吐出圧領域とすると共に、内部通路512を制御圧領域としてもよい。
【0067】
(2)第4及び第5の実施の形態において、ベローズ53の端部531を弁体としてもよい。つまり、端部531を弁座に接離させて弁孔571を開閉するようにしてもよい。
【0068】
前記した実施の形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
〔1〕請求項1乃至請求項6のいずれか1項において、前記ダイヤフラムは、弁孔を開閉する凸部を弁体として備えている可変容量型圧縮機におけるバイパス装置。
【0069】
〔2〕請求項1乃至請求項6、及び前記〔1〕項のいずれか1項において、前記付勢手段は、ばねであり、前記付勢力調整手段は、前記ばねのばね座として機能するねじ部材であり、前記ねじ部材の螺合位置を変更して前記ばねのばね力を変更するようにした可変容量型圧縮機におけるバイパス装置。
【0070】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明では、冷媒洩れのおそれのないバイパス装置を提供できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す圧縮機全体の側断面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】要部拡大側断面図。
【図5】要部拡大側断面図。
【図6】第2の実施の形態を示す要部拡大側断面図。
【図7】第3の実施の形態を示す要部拡大側断面図。
【図8】第4の実施の形態を示す要部拡大側断面図。
【図9】第5の実施の形態を示す要部拡大側断面図。
【符号の説明】
10…可変容量型圧縮機。121…制御圧室。131…吸入圧領域としての吸入室。132…吐出圧領域としての吐出室。27,27A,27B,27C,27D…バイパス装置を構成するバイパス弁。32…吐出圧領域としての吐出通路。37…バイパス通路。381,532…背圧領域としての背圧室。39,57,57D…弁座。391,571…弁孔。40,40B…弁体及び隔離体としてのダイヤフラム。401…弁体としての凸部。41…付勢力調整手段を構成するばね座。42…付勢手段としての復帰ばね。43…供給通路。44…放出通路。49,54…弁体。53…ベローズ。56…付勢手段としての復帰ばね。57…付勢力調整手段を構成する弁座。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a bypass device in a variable displacement compressor.
[0002]
[Prior art]
In the variable displacement compressor used in the air conditioner disclosed in
[0003]
In a variable displacement compressor as disclosed in
[0004]
In the bypass valve disclosed in
[0005]
[Patent Document 1]
JP 2000-11177 A
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the bypass valve described above, it is necessary to interpose a seal ring between the peripheral wall of the compartment accommodating the differential pressure operating member and the peripheral edge of the differential pressure operating member. Lubricating oil is contained in the refrigerant circuit of the air conditioner, and the seal ring is swollen by the lubricating oil. Further, the seal ring may foam due to the influence of the pressure of the refrigerant that fluctuates. In particular, in a compressor using carbon dioxide as a refrigerant, the pressure of the refrigerant is high, and the bubbling phenomenon of the seal ring tends to occur. When the seal ring swells or foams, the sealing function of the seal ring deteriorates. If the sealing function of the seal ring deteriorates, the refrigerant in the discharge pressure region leaks from the peripheral edge of the differential pressure operating member to the suction pressure region, preventing smooth displacement control in the variable displacement compressor.
[0007]
An object of the present invention is to provide a bypass device that does not cause a possibility of refrigerant leakage.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The present invention supplies the refrigerant in the discharge pressure area to the control pressure chamber through a supply passage, and discharges the refrigerant in the control pressure chamber to the suction pressure area through a discharge passage to regulate the pressure in the control pressure chamber. The present invention is directed to a variable displacement compressor for controlling a capacity by regulating the pressure in the control pressure chamber. In the invention according to
[0009]
The term "isolation without sliding contact" as used herein means that the isolator is connected to the object to be joined without sliding contact and cuts off the back pressure region from the bypass passage. The isolator deforms and opens and closes the bypass passage while blocking the back pressure region from the bypass passage without sliding contact. Therefore, there is no possibility that the refrigerant in the bypass passage leaks to the back pressure region.
[0010]
In the invention of claim 2, in
[0011]
If the pressure in the discharge pressure area suddenly rises to an abnormally high pressure, etc., the strength of the isolator should be reduced so that the isolator breaks due to the abnormal high pressure difference between the pressure in the discharge pressure area and the pressure in the back pressure area. By setting, it is possible to eliminate abnormal high pressure in the discharge pressure region due to breakage of the separator. When the separator breaks, the refrigerant in the discharge pressure region is discharged to the back pressure region.
[0012]
According to a third aspect of the present invention, in any one of the first and second aspects, the back pressure region is an atmospheric region.
When the separator breaks and the refrigerant in the discharge pressure region is discharged to the back pressure region, the back pressure region is desirably the atmospheric region.
[0013]
According to a fourth aspect of the present invention, in accordance with any one of the first to third aspects, the isolator is biased from the open position side to the closed position side so as to bias the valve body toward the back pressure region. And an urging means for urging with an elastic force, and an urging force adjusting means for adjusting the urging force of the urging means.
[0014]
The urging means (for example, a coil-shaped compression spring) and the urging force adjusting means (for example, means for adjusting the length of the compression spring in the normal state in the expansion and contraction direction) pass the refrigerant in the discharge pressure region through the bypass passage. This is effective for appropriately setting the pressure in the discharge pressure region when discharging to the control pressure chamber via the control valve.
[0015]
According to a fifth aspect of the present invention, in any one of the first to fourth aspects, the separator is a diaphragm.
Diaphragms are suitable as separators.
[0016]
According to a sixth aspect of the present invention, in any one of the first to fourth aspects, the isolator is a bellows.
Bellows are suitable as an isolator.
[0017]
According to a seventh aspect of the present invention, in any one of the first to sixth aspects, the pressure in the discharge pressure region is applied to the central portion of the valve element, and the pressure of the control pressure chamber is applied to the peripheral portion of the valve element. Worked.
[0018]
The configuration in which the pressure receiving portion of the valve element for the control pressure is provided around the pressure receiving portion of the valve element for the discharge pressure contributes to downsizing of the bypass device.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, a first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0020]
As shown in FIG. 1, a
[0021]
A rotation support 19 is fixed to the
[0022]
When the center of the radius of the
[0023]
The
[0024]
As shown in FIGS. 1 and 3, a
[0025]
In the present embodiment, carbon dioxide is used as the refrigerant.
As shown in FIG. 1, a
[0026]
An external
[0027]
As shown in FIGS. 1 and 4, a
[0028]
A
[0029]
A
[0030]
The
[0031]
When the
[0032]
The
[0033]
As shown in FIG. 1, the
[0034]
An electromagnetic
[0035]
The
[0036]
The sum of the total pressure when the pressure (discharge pressure) in the
[0037]
The sum of the total pressure when the pressure (discharge pressure) in the
[0038]
In the first embodiment, the following effects can be obtained.
(1-1) The
[0039]
(1-2) It is conceivable that the pressure in the discharge pressure region rapidly increases to an abnormally high pressure, and the difference between the pressure in the discharge pressure region and the pressure in the
[0040]
(1-3) When the screwing position of the
[0041]
The
[0042]
In the urging force adjusting means in the present embodiment, the spring force of the
[0043]
The screwing position of the
(1-4) In the state where the
[0044]
(1-5) In the
Next, a second embodiment of FIG. 6 will be described. The same reference numerals are used for the same components as those in the first embodiment.
[0045]
In the
[0046]
In a state where the
[0047]
In the second embodiment, the same effects as (1-1) to (1-3) and (1-5) in the first embodiment can be obtained.
Next, a third embodiment of FIG. 7 will be described. The same reference numerals are used for the same components as those in the first embodiment.
[0048]
In a
[0049]
Next, a fourth embodiment of FIG. 8 will be described. The same reference numerals are used for the same components as those in the first embodiment.
A configuration of the
[0050]
A
[0051]
The
[0052]
The bellows 53 and the
[0053]
When the
[0054]
The
[0055]
The total pressure of the pressure (discharge pressure) in the
[0056]
When F1 exceeds F2, the
[0057]
The fourth embodiment has the following advantages.
(4-1) The
[0058]
(4-2) It is conceivable that the pressure in the discharge pressure region rapidly increases to an abnormally high pressure, and the difference between the pressure in the discharge pressure region and the pressure in the
[0059]
(4-3) When the screwing position of the
[0060]
The
[0061]
In the urging force adjusting means in the present embodiment, the spring force of the
[0062]
Note that the screwing position of the
(4-4) The pressure receiving area of the
[0063]
Next, a fifth embodiment of FIG. 9 will be described. The same components as those in the fourth embodiment are denoted by the same reference numerals.
In a bypass valve 27D according to the fifth embodiment, a
[0064]
In the fifth embodiment, the same effects as (4-1), (4-1), and (4-4) in the fourth embodiment can be obtained.
By changing the screwing position of the
[0065]
The screwing position of the
In the present invention, the following embodiments are also possible.
[0066]
(1) In the fourth and fifth embodiments, when the
[0067]
(2) In the fourth and fifth embodiments, the
[0068]
The technical ideas that can be grasped from the above-described embodiment will be described below.
[1] The bypass device according to any one of
[0069]
[2] In any one of
[0070]
【The invention's effect】
As described above in detail, the present invention has an excellent effect of providing a bypass device free from the possibility of refrigerant leakage.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side sectional view of an entire compressor according to a first embodiment.
FIG. 2 is a sectional view taken along line AA of FIG.
FIG. 3 is a sectional view taken along line BB of FIG. 1;
FIG. 4 is an enlarged side sectional view of a main part.
FIG. 5 is an enlarged side sectional view of a main part.
FIG. 6 is an enlarged side sectional view of a main part showing a second embodiment.
FIG. 7 is an enlarged side sectional view of a main part showing a third embodiment.
FIG. 8 is an enlarged side sectional view of a main part showing a fourth embodiment.
FIG. 9 is an enlarged side sectional view of a main part showing a fifth embodiment.
[Explanation of symbols]
10 ... Variable displacement compressor. 121 ... Control pressure chamber. 131: suction chamber as suction pressure area. 132: discharge chamber as discharge pressure area. 27, 27A, 27B, 27C, 27D: Bypass valves constituting a bypass device. 32 ... Discharge passage as discharge pressure area. 37 ... Bypass passage. 381, 532: Back pressure chambers as back pressure areas. 39, 57, 57D ... valve seat. 391,571 ... Valve hole. 40, 40B: Diaphragm as valve body and separator. 401 ... convex part as a valve element. 41 ... Spring seat constituting urging force adjusting means. 42 ... Return spring as urging means. 43 ... supply passage. 44 ... discharge passage. 49, 54 ... valve body. 53 ... Bellows. 56 ... Return spring as urging means. 57 ... valve seat constituting urging force adjusting means.
Claims (7)
前記吐出圧領域から前記制御圧室へ冷媒を放出するためのバイパス通路と、
前記バイパス通路を開閉する弁体と、
前記バイパス通路から背圧領域を無摺接で隔離するための変形可能な隔離体とを備え、
前記背圧領域から前記隔離体に掛かる圧力によって、前記弁体が弁座から離間した開位置側から弁座に接する閉位置側へ前記弁体を付勢するようにし、前記隔離体の変形によって、前記弁体が前記閉位置から前記開位置に移動することを許容するようにした可変容量型圧縮機におけるバイパス装置。The refrigerant in the discharge pressure region is supplied to the control pressure chamber through a supply passage, and the refrigerant in the control pressure chamber is discharged to the suction pressure region through a discharge passage to regulate the pressure in the control pressure chamber. In a variable displacement compressor whose capacity is controlled by regulating the pressure in the pressure chamber,
A bypass passage for discharging refrigerant from the discharge pressure region to the control pressure chamber,
A valve element for opening and closing the bypass passage;
A deformable isolator for isolating the back pressure region from the bypass passage without sliding contact,
By the pressure applied to the separator from the back pressure region, the valve body biases the valve body from the open position side separated from the valve seat to the closed position side in contact with the valve seat, and the deformation of the separator body And a bypass device in the variable displacement compressor configured to allow the valve body to move from the closed position to the open position.
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