JP2004202965A - ブロー成形容器とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】外殻を形成する外層と、この外層と剥離自在に積層され、減容変形自在な内袋を形成する内層とから形成され、ブロー割り金型のピンチオフ部により偏平に押し潰されて,パーティングラインに沿って形成された底シール部を有する容器において、底シール部の先端に、この底シール部の両側に位置する外層同士の押圧状の熱溶着による熱溶着部を形成する。
【選択図】 図1
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、外殻を形成する外層内に、変形自在な内袋を形成する内層を剥離自在に積層形成した所謂デラミボトル、特にデラミボトルの容器底部に形成された底シール部の構造とその形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
外殻を形成する外層内に、変形自在な内袋を形成する内層を剥離自在に積層して構成した、一般にデラミボトルと称されるブロー成形容器が知られているが、このブロー成形容器は、相溶性の殆どない外層と内層とを共押出しで多層パリソンに押出し成形し、この多層パリソンをブロー成形して得られる。図4にブロー割り金型のピンチオフ部で押し潰し成形される底シール突条12を有した底シール部11の一例を示すが、基本的には相溶性の殆どない外層2部分と内層3部分との積層構造となるため(図4(a)参照)、容易に外層2と内層3が剥離して間隙16ができ(図4(b)参照)、底割れ状態となると云う不満があった。
【0003】
この不満を解消する従来技術として、特許文献1にはブロー金型のピンチオフ部により偏平に押し潰されて成形される底シール部を、一対のリブ片を重合圧着してパーティングラインに沿った突条状に成形し、この突条状物に、一対のリブ片の一方から他方に食い込む食い込み部を複数設けて構成した技術についての記載がある。
【0004】
この従来技術は、底シール部を高さ幅を有する突条状とすることにより、底シール部における外層と内層との圧着面積を大きくし、また複数の食い込み部を設けることにより、外層と内層との圧着面積をさらに増大させるばかりでなく、圧着面に平行する剪断力に対する抗力を飛躍的に高め、これにより底割れの発生し難い、機械的強度の高い底シール部を得ることを可能としている。
【0005】
また、特許文献4にはデラミボトルの容器底部の底シール部を樹脂層で被覆密閉する方法についての記載があり、底シール部からの大気の導入をなくすことができ、容器口部に設けた大気導入孔より効率的に大気を導入することができるとしている。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−216238号公報
【特許文献2】
特開2000−6975号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年に到り製造コストの低減の面から益々高い生産速度が要求されるようになってきているが、成形品である容器の金型内での冷却時間を短くすると、他の部分に比較して肉厚である底シール部近傍は十分冷却固化していないので金型から取り出した後の冷却による収縮変形により、外部からの負荷をかけるまでもなく底割れ状態となるという問題がある。
【0008】
特許文献1に記載の従来技術では、底シール部は大きな高さ幅と厚みとを有するので、その体積が大きなものとなり、このため冷却に長時間を要し、容器の生産効率をさらに、きわめて低いものとしてしまう。
【0009】
特許文献2の従来技術ではブロー成形とは別工程で底シール部を溶融樹脂で被覆密着するが、一端底割れ状態となった底シール部を単に溶融樹脂で被覆密着しても底シール部の強度を十分確保することは困難であり、また底シール部を溶融樹脂に挿入あるいは溶融フィルムで被覆して、冷却固化する等別工程自体が複雑であり時間を要するものとなってしまう。
【0010】
そこで、本発明は、上記した問題点を解消すべく創案されたもので、デラミボトルにおける底シール部の強度を充分に高くする新規な構造、その製造方法を技術課題とし、生産性が高く、底シール部の強度の高いデラミボトルタイプのブロー成形容器を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決する本発明の手段の内、請求項1記載の発明の手段は、外殻を形成する外層と、この外層と剥離自在に積層され、減容変形自在な内袋を形成する内層とから形成され、ブロー割り金型のピンチオフ部により偏平に押し潰されて,パーティングラインに沿って形成された底シール部を有する容器において、底シール部の先端に、この底シール部の両側に位置する外層同士の押圧状の熱溶着による熱溶着部を形成すること、にある。
【0012】
従来のブロー成形においては、ブロー割り金型のピンチオフ部により偏平に押し潰されて形成された底シール部は、底部底面のパーティングライン上に直線状に形成されており、熱収縮あるいは外力によるシール面を剥がすような引っ張り力、曲げ力により外層と内層が容易に剥離して底シール部が底割れ状態となる。
【0013】
ここで請求項1記載の構成により、底シール部の先端に、底シール部の両側に位置する外層同士の熱溶着による熱溶着部が形成されていることにより、この溶着部分により底シール部が両側から固定される状態となり、外層と内層の剥離による底シール部の底割れの発生、進展を確実に防止することが可能となる。
【0014】
また、たとえ生産速度を上げるために金型内での冷却時間を短くして、その結果、熱収縮により底シール部に外層と内層の剥離による底割れが発生したとしても、外層同士の押圧状の熱溶着により底シール部の両側から押圧状の力を及ぼすことにより外層と内層と隙間を無くした状態で底シール部を固定することができる。
【0015】
すなわち金型から取り出した後の熱収縮による割れの発生を考慮しないで、金型内での冷却時間を短かくしても、熱収縮による底割れは、熱溶着工程で回復させながら熱溶着部で底シール部を外部から固定する製造方法を採用することができ、容器製造の全体として生産効率を向上させることが可能となる。
【0016】
また、熱溶着部形成に容器底部を形成する外層の一部を使用する構成であり、別途熱溶着用の樹脂を供給する必要も無く、生産性の高い熱溶着工程とすることが可能となる。
【0017】
なお、ここで熱溶着部は、底シール部のパーティングライン方向に沿った全長さ範囲に亘って形成される必要は無く、形成範囲は要求される底シール部強度、熱溶着部の形成のし易さ、底部の接地性等を考慮して適宜決められるものであり、たとえば中央部に1箇所、あるいは底シール部を3等分する位置に2箇所等の配置も考えられる。
【0018】
たとえば、少なくとも底部の中央部に1箇所熱溶着部を形成することにより、この熱溶着部と底シ−ル部の左右端部の計3ヶ所が、外層と内層からなる積層体の底シール部における変形に対して結節点の機能を果たし、底シール部の、熱溶着部が形成されていない部分においても、外層および内層単独での変形は抑制され、その結果、底シール部になんらかの力が負荷された状態でも、この力に対抗することができ、底シール部の底割れの発生の抑制が可能となる。
【0019】
請求項2記載の発明の手段は、請求項1記載の発明において、ブロー成形時に底シール部の両側に平行に垂下状に形成された一対の突条片の外層同士の押圧状の熱溶着により熱溶着部を形成したこと、による。
【0020】
請求項2記載の上記構成は、底シール部の両側に平行に垂下状に形成された一対の突条片を利用して熱溶着部を形成するものであり、一対の突条片の両側から押し付けるようにして容易にかつ確実に熱溶着部を形成することができるので、底シール部の強度の十分高い容器を高い生産性で得ることができる。
【0021】
請求項3記載の発明の発明の手段は、
金型キャビティの底部底面のパーティングラインを挟んで、平行に一対の溝条状の凹部を形成したブロー成形用割金型を用いて、筒状の外層と筒状の内層を有する多層パリソンから、底部底面に前記ブロー成形用割金型のピンチオフ部により偏平に押し潰されて形成される底シール部の両側に前記溝状の凹部により形成される一対の突条片を有する容器をブロー成形する工程(以下、ブロー成形工程と記す。)と、
底シール部を挟んだ状態で、一対の突条片の側面を押圧状に合わせて、底シール部の先端に一対の突条片の外層同士の熱溶着による熱溶着部を形成する工程(以下、熱溶着工程と記す。)とから製造工程を構成すること、
にある。
【0022】
請求項3記載の上記製造方法により、一対の突条片をブロー成形工程で形成するので、突条片形成のための別工程が不要であり、また溶融樹脂等を別途供給する必要もないので、高い生産性を維持することが可能である。
【0023】
また、底シール部の両側に平行に垂下状に形成された一対の突条片を利用して熱溶着部を形成するものであり、一対の突条片の両側から押し付けるようにして底シール部にも押圧力を作用させながら、熱収縮等で一端形成された底割れ状態における外層と内層との間隙を無くしながら、容易にかつ確実に底シール部先端に熱溶着部を形成することができるので、底シール部の強度の十分高い容器を高い生産性で得ることができる。
【0024】
請求項4記載の発明の手段は、請求項3記載の発明において、容器の底部が周縁部に接地部分となる環状接地部と、中央部に環状接地部から内方に窪んだ位置に形成された平坦部を有する形状とすること、突条片の形成範囲を平坦部内の範囲とすること、にある。
【0025】
突状片の熱溶着工程には生産効率の観点から各種シール機を使用するのが好ましいが、請求項4記載の上記構成により、シール機のシールバーの形状、配置等を容易に設定することができ、押圧力を十分に作用させながらの熱溶着が可能であると共に、熱溶着工程の影響が環状接地部まで及ばないので、良好な接地性を維持確保することができる。
【0026】
なお、ここで熱溶着部は必ずしも平坦部内の底シール部全範囲に亘って形成する必要はなく、要求される底シール部強度、熱溶着部の形成のし易さ、底部の接地性等を考慮して適宜決めることができる。
【0027】
請求項5記載の発明の手段は、請求項3または4記載の発明において、ヒートシーラー用いて一対の突条片を押圧状に合わせて熱溶着すること、にある。
【0028】
請求項5の上記方法によりヒートシーラーにより突条片に押圧力を十分に作用させながら短時間に確実に熱溶着することができる。
【0029】
請求項6記載の発明の手段は、請求項3または4記載の発明において、超音波シーラーを用いて一対の突条片を押圧状に合わせて熱溶着すること、にある。
【0030】
請求項6の上記方法により超音波シーラーにより突条片に押圧力を十分に作用させながら短時間に確実に熱溶着することができる。
【0031】
請求項7記載の発明の手段は、請求項3または4記載の発明において、一対の突条片の一部を加熱溶融後、該一対の突条片を押圧状に合わせて熱溶着すること、にある。
【0032】
請求項7記載の上記方法により、突条片を予め加熱してから押圧状に合わせて熱溶着するので、突条片が比較的に肉厚となっても、突条片の一部すなわち熱溶着する部分等の必要部分を確実に加熱溶融することができると共に、シールバー等による押圧によって突条片を容易に変形させることができるので、底シール部の先端で熱溶着部をスムーズにまた確実に形成することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。
図1ないし図3は、本発明によるブロー成形容器の一実施例を示すもので、この容器1は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂材料で、必要とする自己形状保持能力を持たせた外殻体として成形された外層2と、この外層2に対して相溶性の低い、ナイロン、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂材料で、減容変形が自在な袋状に成形された内層3と、を積層させたブロー成形容器である。
【0034】
この容器1の胴部6は円筒形状をしており、胴部6の上端に、螺条を刻設した口筒部7が起立連設され、胴部6の下端には、陥没した底壁を有する底部8が連設されている。なお、胴部6の形状は円筒形状に限定されるものでなく、たとえば楕円筒形状等、目的に応じて選択することができる。
【0035】
口筒部7の外層2に、外層2と内層3との間に外気を進入させる吸気孔7aが形成されており、主としてキャップにディスペンサーポンプを組み合わせて使用される。なおスクイズ変形可能で、復元自在な可撓性を有する外層を用い、注出口および逆止弁等を有したキャップを螺合させてスクイズタイプのデラミボトルとして使用することもできる。。
【0036】
底部8は、周縁に接地部となる環状接地部9と、中央部にこの環状接地部9から内方に窪んだ位置に形成された平坦部10を有する形状であり、またパーティングライン5上には、ブロー割り金型のピンチオフ部により偏平に押し潰されて形成された底シール部11を有する。またこの底シール部11の先端部は突条状の底シール突条12となっている。
【0037】
また、底部底面の中央部においては、底シール部11の両側に底シール部11に平行に垂下設された一対の突条片13を両側から押圧状に熱溶着して、熱溶着部14が底シール部11(底シール突条12)の先端に形成されており、この先端では突条片13の外層2同士が熱溶着して、底シール突条12の両側面から押圧した状態で底シール部11を固定している。(図3参照)
【0038】
ここで、熱溶着部14の形成範囲は必ずしも底シール部11の全長さにおよぶ必要は無く、本一実施例では熱溶着部14の形成範囲は底シール部11の長さの略1/4としているが、この程度の範囲で実用的に十分な底シール部11の強度を得ることができると共に、後述する熱溶着工程もスムーズに実施することができる。
【0039】
つぎに前述したブロー成形容器の一実施例の容器1を得るための製造工程の一実施例を説明する。この製造工程は底部8底面に一対の突条片13を形成するブロー成形工程と、この一対の突条片13の側面を押圧状に合わせて熱溶着する熱溶着工程から構成される。
【0040】
ブロー成形工程は金型キャビティの底部底面のパーティングラインを挟んで、平行に一対の溝条状の凹部を形成したブロー成形用割金型を用いて、筒状の外層と筒状の内層を有する多層パリソンを、ブロー成形用割金型のピンチオフ部でピンチオフ後エアブローするという通常の方法でブロー成形される。
【0041】
ブロー成形により金型キャビティの底部底面に形成された溝条状の凹部にパリソンの壁の一部が流れ込み、突条片13を容易に形成することができる。なおここで生産速度を大きくするために金型内における冷却固化時間を短くするため、突条片13がまだかなり高温で柔らかい状態で型開きを行なうので、この型開きをスムーズに実施できるが、本一実施例ではこの突条片13を傾斜状に形成することにより型開き性をさらに向上させている。(図5(a)参照)
【0042】
本一実施例では熱溶着工程はヒートシーラー21を用いて実施している。ヒートシーラー21を用いることにより、シールバー22で一対の突条片13に押圧力(図5(b)中の白抜き矢印の方向)を作用させながら短時間に熱溶着して熱溶着部14を形成することができ、熱溶着工程を生産性の高い工程とすることができる。(図5(b)参照)
【0043】
また、押圧力を作用させながら底シール突条12の先端で熱溶着部14を形成するので、この先端では突条片13の外層2同士が熱溶着して、底シール突条12の両側面から押圧した状態で底シール部11を固定する。
【0044】
このため、生産速度を上げるために金型内での冷却時間を短くし、金型から取り出した後の熱収縮により底シール部11に外層2と内層3の剥離による底割れが発生したとしても、熱溶着工程で外層2と内層3の間隙を無くし、底割れを回復させた状態で底シール部11を固定することができる。
【0045】
ここで、溶着工程におけるシールバー22の底部8への配置、シールバー22に確実に押圧力を作用させるようにすること等を考慮すると、熱溶着部14の形成範囲は底部8の平坦部10内の範囲が好ましい。
【0046】
また、さらに狭い範囲とすることにより、溶着部に押圧力を安定して十分に作用させることができるようになるので、底シール部11の固定を確実に達成することができると共に、熱溶着工程の速度をさらに高くすることができるので、底シール部11の強度とのバランスを考慮して適切にこの範囲を設定することが好ましい。
【0047】
また、本製造方法の一実施例ではヒートシーラー21を用いたが、他にも超音波シーラー等も同様に使用することができ、また予め突条片の一部を加熱溶融後、シールバー等で押圧状に合わせて熱溶着する方法も採用することができる。
【0048】
【発明の効果】
本発明は、上記した構成としたので、以下に示す効果を奏する。
請求項1記載の発明にあっては、底シール部の先端に、底シール部の両側に位置する外層同士の熱溶着による熱溶着部が形成されていることにより、この熱溶着部により底シール部が両側から固定される状態となり、外層と内層の剥離による底シール部の底割れの発生、およびその進展を確実に防止することができる。
【0049】
また、熱溶着部形成に容器底部を形成する外層の一部を使用する構成であり、別途溶着用の樹脂を供給する必要も無く、生産性の高い熱溶着工程とすることが可能となる。
【0050】
また底割れ状態を熱溶着工程で回復させることができるので、金型内での冷却時間を短くすることができ、ブロー成形のサイクルを上げることができ、熱溶着工程も含めた容器製造の生産効率を向上させることができる。
【0051】
請求項2記載の発明にあっては、一対の突条片を利用して熱溶着部を形成するものであり、一対の突条片の両側から押し付けるようにして容易にかつ確実に熱溶着部を形成することができるので、底シール部の強度の十分高い容器を高い生産性で得ることができる。
【0052】
請求項3記載の発明の製造方法にあっては、突条片をブロー成形工程で形成するので、突条片形成のための工程が不要であり、また溶融樹脂等を別途供給する必要もなく、高い生産性を維持することが可能である。
【0053】
一対の突条片の両側から押し付けるようにして底シール部にも押圧力を作用させながら、熱収縮等で一端形成された底割れ間隙を無くしながら、容易にかつ確実に底シール部先端に熱溶着部を形成するので、底シール部の強度の十分高い容器を高い生産性で得ることができる。
【0054】
請求項4記載の発明の製造方法にあっては、突条片の形成範囲を平坦部内の範囲とすることにより、シール機のシールバーの形状、配置等を容易に設定することができ、押圧力を十分に作用させながらの熱溶着が可能であると共に、熱溶着工程の影響が環状接地部まで及ばないので、良好な接地性を維持確保することができる。
【0055】
請求項5記載の発明の製造方法にあっては、ヒートシーラーにより突条片に押圧力を十分に作用させながら短時間に確実に熱溶着することができる。
【0056】
請求項6記載の発明の製造方法にあっては、超音波シーラーにより突条片押圧力を十分に作用させながら短時間に確実に熱溶着することができる。
【0057】
請求項7記載の発明の製造方法にあっては、突条片を予め加熱してから押圧状に合わせて熱溶着するので、突条片が比較的に肉厚となっても、必要部分を確実に加熱溶融することができると共に、シールバー等による押圧によって突条片を容易に変形させることができるので、底シール部の先端で熱溶着部をスムーズにまた確実に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブロー成形容器の一実施例を示す、一部縦断正面図。
【図2】図1のブロー成形容器の底面図。
【図3】図2中のA−A線に沿って底シール部近傍を示す、要部拡大縦断正面図。
【図4】従来のブロー成形容器の底シール部近傍を図3同様に要部拡大縦断正面図で示す、説明図。
【図5】本発明の製造方法の一実施例を図3同様に要部拡大縦断正面図で示す、説明図。
【符号の説明】
1 ; 容器
2 : 外層
3 ; 内層
5 ; パーティングライン
6 ; 胴部
7 ; 口筒部
7a; 吸気孔
8 ; 底部
9 ; 環状接地部
10; 平坦部
11; 底シール部
12; 底シール突条
13; 突条片
14; 熱溶着部
16; 間隙
21; ヒートシーラー
22; シールバー
Claims (7)
- 外殻を形成する外層(2)と、該外層(2)と剥離自在に積層され、減容変形自在な内袋を形成する内層(3)とから形成され、ブロー割り金型のピンチオフ部により偏平に押し潰されて,パーティングライン(5)に沿って形成された底シール部(11)を有する容器において、該底シール部(11)の先端に、該底シール部(11)の両側に位置する外層(2)同士の押圧状の熱溶着による熱溶着部(14)を形成した構成とした、合成樹脂製ブロー成形容器。
- ブロー成形時に底シール部(11)の両側に平行に垂下状に形成された一対の突条片(13)の外層(2)同士の押圧状の熱溶着により熱溶着部(14)を形成した、請求項1記載の合成樹脂製ブロー成形容器。
- 金型キャビティの底部底面のパーティングラインを挟んで、平行に一対の溝条状の凹部を形成したブロー成形用割金型を用いて、筒状の外層と筒状の内層を有する多層パリソンから、底部(8)底面に前記ブロー成形用割金型のピンチオフ部により偏平に押し潰されて形成される底シール部(11)の両側に前記溝状の凹部により形成される一対の突条片(13)を有する容器(1)をブロー成形する工程と、前記底シール部(11)を挟んだ状態で、前記一対の突条片(13)の側面を押圧状に合わせて、前記底シール部(11)の先端に前記一対の突条片(13)の外層(2)同士の熱溶着による熱溶着部(14)を形成する工程とからなる合成樹脂製ブロー成形容器の製造方法。
- 容器(1)の底部(8)が周縁部に接地部分となる環状接地部(9)と、中央部に該環状接地部(9)から内方に窪んだ位置に形成された平坦部(10)を有する形状とし、突条片(13)の形成範囲を前記平坦部(10)内の範囲とした、請求項3記載の合成樹脂製ブロー成形容器の製造方法。
- ヒートシーラー(21)を用いて一対の突条片(13)を押圧状に合わせて熱溶着する、請求項3または4記載の合成樹脂製ブロー成形容器の製造方法。
- 超音波シーラーを用いて一対の突条片(13)を押圧状に合わせて熱溶着する、請求項3または4記載の合成樹脂製ブロー成形容器の製造方法。
- 一対の突条片(13)の一部を加熱溶融後、該一対の突条片(13)を押圧状に合わせて熱溶着する、請求項3または4記載の合成樹脂製ブロー成形容器の製造方法。
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