JP2004062156A - Exposure head and exposure apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データに応じて空間光変調素子により空間変調された光ビームにより感光材料等における露光面を露光するための露光ヘッド及び、この露光ヘッドを備えた露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等の空間光変調素子を利用して、画像データに応じて変調された光ビームで画像露光を行う露光装置が種々提案されている。
【0003】
例えば、DMDとしては、制御信号に応じて反射面の角度が変化する多数のマイクロミラーが、シリコン等の半導体基板上に2次元的に配列されたミラーデバイスが用いられ、このDMDを用いた露光装置は、図19に示すように、レーザビームを出射する光源1、光源1から出射されたレーザビームをコリメートするレンズ系2、レンズ系2の略焦点位置に配置されたDMD3、DMD3で反射されたレーザビームを露光面5上に結像するレンズ系4、6から構成されている。なお、DMD3は反射型の空間光変調素子であるが、なお、図19では、説明を簡単にするため、レーザビームが偏向されることなくDMD3から露光面5側へ出射されるように示されている。
【0004】
この露光装置では、画像データ等に応じて生成した制御信号によって、DMD3のマイクロミラーの各々を図示しない制御装置でオンオフ制御してレーザビームを変調(偏向)し、変調されたレーザビームにより露光面を露光している。ここで、レンズ系4、6は拡大光学系として構成されており、マイクロミラーが配置されたDMD3の表面部に対して露光面5での露光面積を拡大している。
【0005】
また、上記のような露光装置では、通常、DMDにおけるマイクロミラーと露光面56とが互いに共役とされ、レンズ系4、6によりマイクロミラーによる反射光像が露光面5へ結像され、この反射光像をビームスポットとして露光面5を露光する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、レンズ系4、6によりDMD3の表面部の面積に対して露光面5に対する露光エリアの面積を拡大すると、その拡大率に応じて露光面5におけるビームスポットの面積(スポット径)も拡大するため、露光面5におけるMTF(Modulation Transfer Function)特性が露光面積の拡大率に応じて低下する。
【0007】
そこで、上記のような露光装置には、DMD3とレンズ系4との間に所要のスポット径に対応する開口率を有する複数のアパーチャを設け、このアパーチャによりDMD3のマイクロミラーにより変調されたレーザビーム(光線束)の一部を遮蔽することにより、露光面5におけるスポット径を所望のサイズに調整すると共に、ビームスポットの形状(スポット形状)を所望の形状に整形するものがある。しかし、上記のような露光装置では、露光面5におけるスポット径をアパーチャにより調整した場合には、スポット径に対する縮小率が増加するに従って、光源1から出射されたレーザビームの光利用効率が低下し、またアパーチャによりスポット形状をマイクロミラーの反射光像と大きく異なるものに整形した場合にも、光源1から出射されたレーザビームの光利用効率が大幅に低下する。
【0008】
本発明の目的は、上記事実を考慮して、照明手段のレーザー出射部から出射されたレーザビームの利用効率の低下を抑制すると共に、露光面を所望のスポット径及びスポット形状のビームスポットにより露光できる露光ヘッド及び露光装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る請求項1記載の露光ヘッドは、露光面を複数本のレーザビームにより2次元的に露光するための露光ヘッドであって、レーザー出射部からレーザビームを出射する照明手段と、制御信号に応じて光変調状態がそれぞれ変化する複数個の画素部が2次元的に配列され、前記レーザー出射部から入射したレーザビームを前記画素部により露光状態及び非露光状態の何れかに変調する空間光変調素子と、前記空間光変調素子における各画素部の像をそれぞれ結像する第1の光学系と、前記複数個の画素部と対応するように2次元的に配列され、前記複数個の画素部の結像位置にそれぞれ支持される複数の第1のマイクロレンズとを有し、前記第1のマイクロレンズの後方焦点位置に形成される前記レーザー出射部の光源像を前記露光面へ投影し、該光源像をビームスポットとして前記露光面を露光することを特徴とする。
【0010】
上記請求項1記載の露光ヘッドでは、第1のマイクロレンズを空間光変調素子における複数個の画素部と対応するように2次元的に配列すると共に、複数個の画素部の結像位置にそれぞれ支持し、この第1のマイクロレンズの焦点面に形成される光源像を露光面へ投影して露光面を露光することにより、空間光変調素子の各画素部により露光状態に変調されたレーザビームのビーム径を第1のマイクロレンズにより縮小及び拡大できるので、例えば、第1の光学系を拡大光学系として、この第1の光学系により露光面に対する露光エリアの面積が空間光変調素子の表面部に対して拡大された場合でも、正のレンズパワーを有する第1のマイクロレンズを用いれば、露光面に投影されるビームスポットのビーム径を縮径することが可能になり、被露光領域におけるMTF特性の低下を防止できる。
【0011】
また請求項1記載の露光ヘッドでは、レーザー出射部の光源像を露光面へ投影し、この光源像をビームスポットとして露光面を露光することから、例えば、DMDを空間光変調素子として用いた場合には、DMDにおけるマイクロミラーの反射面中央部に形成される穴状の非反射部の影響により露光面に投影されるビームスポットの中央部の光量分布が低下することを防止でき、均一な光量分布を有するビームスポットにより露光面を露光できる。
【0012】
本発明に係る請求項2記載の露光ヘッドは、請求項1記載の露光ヘッドにおいて、前記複数の第1のマイクロレンズによりそれぞれ結像される光源像の集合である光源像群を前記露光面上に結像する第2の光学系を有することを特徴とする。
【0013】
本発明に係る請求項3記載の露光ヘッドは、請求項1又は2記載の露光ヘッドにおいて、前記第1のマイクロレンズの後方焦点位置付近に、前記露光面におけるビームスポットのスポット径及びスポット形状に対応する開口径及び開口形状を有するアパーチャを配置したことを特徴とする。
【0014】
上記請求項3記載の露光ヘッドによれば、後方焦点位置付近に配置されたアパーチャが露光面におけるビームスポットのスポット径及びスポット形状に対応する開口径及び開口形状を有することにより、第1のマイクロレンズから出射されたレーザビームにおける散乱光、回折光等のノイズ成分となる光をアパーチャにより遮断できるので、露光面に投影されるビームスポットを所要のスポット形状に精度良く整形でき、かつビームスポットの外側にノイズ成分となる光が投影されることを防止できる。
【0015】
本発明に係る請求項4記載の露光ヘッドは、請求項3記載の露光ヘッドにおいて、前記第1のマイクロレンズの後方焦点位置に、正のレンズパワーを有する第2のマイクロレンズを配置したことを特徴とする。
【0016】
上記請求項4記載の露光ヘッドによれば、後方焦点位置に配置された第2のマイクロレンズにより第1のマイクロレンズのアパーチャ(後方焦点位置)を通過した光線束の広がり角を減少できるので、第1のマイクロレンズのみを用いる場合と比較し、アパーチャを通過した光線束の広がり角の増加に従って増加する露光面におけるビームスポットの焦点深度劣化を効果的に抑制できる。
【0017】
本発明に係る請求項5記載の露光ヘッドは、請求項1、2、3又は4記載の露光ヘッドにおいて、前記レーザー出射部における光軸直角方向に沿った輪郭形状を、前記露光面におけるビームスポットの形状に対応する形状としたことを特徴とする。
【0018】
上記請求項5記載の露光ヘッドによれば、レーザー出射部の輪郭形状に略相似する輪郭形状を有するビームスポットとして露光面へ投影できるので、露光面を所望のスポット形状を有するビームスポットにより露光できる。
【0019】
本発明に係る請求項6記載の露光装置は、請求項1、2、3、4又は5記載の露光ヘッドと、前記露光ヘッドを前記複数個の画素部の配列方向が前記露光面に対する走査方向に対して傾くように支持すると共に、前記露光ヘッドを前記露光面に対する露光時に前記走査方向へ相対移動させる移動手段と、を有することを特徴とする。
【0020】
上記請求項6記載の露光装置によれば、走査方向に略直交する方向(行方向)に沿ってj個の画素部が空間光変調素子に配列され、走査方向に略対応する直交する方向(列方向)に沿ってk個の画素部が空間光変調素子に配列されている場合、空間光変調素子の画素部の配列方向が走査方向に対して傾くように露光ヘッドを支持しつつ、露光ヘッドを走査方向へ相対移動させることにより、走査方向に対する画素部の配列方向の傾き角に応じてjの整数倍、すなわち(j×N)本のレーザビームにより露光面における同一走査線上のそれぞれ異なる位置を露光できるようになるので、画素部の配列方向の傾き角を適宜調整することで、露光面に形成される露光パターンの画素密度を所要の密度へ増加でき、また同一走査線上の略同一の位置(ドット)を空間光変調素子の同一列に配置されたk/N個の画素部により変調されたレーザビームによりk/N回の露光(多重露光)できるので、露光面に形成される露光パターンの解像度も向上できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[露光装置の構成]
本発明の実施の形態に係る露光装置142は、図1に示すように、シート状の感光材料150を表面に吸着して保持する平板状のステージ152を備えている。4本の脚部154に支持された肉厚板状の設置台156の上面には、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド158が設置されている。ステージ152は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド158によって往復移動可能に支持されている。なお、この露光装置142には、ステージ152をガイド158に沿って駆動するための図示しない駆動装置が設けられている。
【0022】
設置台156の中央部には、ステージ152の移動経路を跨ぐようにコ字状のゲート160が設けられている。ゲート160の端部の各々は、設置台156の両側面に固定されている。このゲート160を挟んで一方の側にはスキャナ162が設けられ、他方の側には感光材料150の先端及び後端を検知する複数(例えば、2個)の検知センサ164が設けられている。スキャナ162及び検知センサ164はゲート160に各々取り付けられて、ステージ152の移動経路の上方に固定配置されている。なお、スキャナ162及び検知センサ164は、これらを制御する図示しないコントローラに接続されている。
【0023】
スキャナ162は、図2及び図3(B)に示すように、m行n列(例えば、3行5列)の略マトリックス状に配列された複数(例えば、14個)の露光ヘッド166を備えている。この例では、感光材料150の幅との関係で、3行目には4個の露光ヘッド166を配置した。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光ヘッド166mnと表記する。
【0024】
露光ヘッド166による露光エリア168は、走査方向を短辺とする矩形状である。従って、ステージ152の移動に伴い、感光材料150には露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドによる露光エリアを示す場合は、露光エリア168mnと表記する。
【0025】
また、図3(A)及び(B)に示すように、帯状の露光済み領域170が走査方向と直交する方向に隙間無く並ぶように、ライン状に配列された各行の露光ヘッドの各々は、配列方向に所定間隔(露光エリアの長辺の自然数倍、本実施の形態では2倍)ずらして配置されている。このため、1行目の露光エリア16811と露光エリア16812との間の露光できない部分は、2行目の露光エリア16821と3行目の露光エリア16831とにより露光することができる。
【0026】
露光ヘッド16611〜166mn各々は、図4及び図5(A)に示すように、入射された光ビームを画像データに応じて各画素毎に変調する空間光変調素子として、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)50を備えている。このDMD50は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた図示しないコントローラに接続されている。このコントローラのデータ処理部では、入力された画像データに基づいて、各露光ヘッド166毎にDMD50の制御すべき領域内の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。なお、制御すべき領域については後述する。また、ミラー駆動制御部では、画像データ処理部で生成した制御信号に基づいて、各露光ヘッド166毎にDMD50における各マイクロミラーの反射面の角度を制御する。なお、この反射面の角度の制御に付いては後述する。
【0027】
露光ヘッド166には、図4に示すように、DMD50の光入射側に照明ユニット144が設けられている。この照明ユニット144には、光ファイバの出射端部(発光点)が露光エリア168の長辺方向と対応する方向に沿って一列に配列されたレーザー出射部を備えたファイバアレイ光源66、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光を補正してDMD上に集光させるレンズ系67、レンズ系67を透過したレーザ光をDMD50に向けて反射するミラー69がこの順に配置されている。
【0028】
DMD50は、図6に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、微小ミラー(マイクロミラー)62が支柱により支持されて配置されたものであり、画素(ピクセル)を構成する多数の(例えば、600個×800個)の微小ミラーを格子状に配列して構成されたミラーデバイスである。各ピクセルには、最上部に支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。
【0029】
なお、図7に示すように、各マイクロミラー62には、その反射面中央部に穴状の非反射部62Aが形成されている。これにより、マイクロミラー62により形成される反射光像は、その中央部付近での光量分布が低下して像全体の光量分布が均一にならない。このマイクロミラー62の反射率は90%以上である。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジ及びヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシック(一体型)に構成されている。
【0030】
DMD50のSRAMセル60にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイクロミラー62が、対角線を中心としてDMD50が配置された基板側に対して±α度(例えば±10度)の範囲で傾けられる。図7(A)は、マイクロミラー62がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図7(B)は、マイクロミラー62がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。従って、画像信号に応じて、DMD50の各ピクセルにおけるマイクロミラー62の傾きを、図6に示すように制御することによって、DMD50に入射された光はそれぞれのマイクロミラー62の傾き方向へ反射される。
【0031】
なお、図6には、DMD50の一部を拡大し、マイクロミラー62が+α度又は−α度に制御されている状態の一例を示す。それぞれのマイクロミラー62のオンオフ制御は、DMD50に接続された図示しないコントローラによって行われる。ここで、オン状態のマイクロミラー62により反射された光は露光状態に変調され、DMD50の光出射側に設けられた投影光学系146(図5参照)へ入射する。またオフ状態のマイクロミラー62により反射された光は非露光状態に変調され、光吸収体(図示省略)に入射する。
【0032】
また、DMD50は、その短辺方向が走査方向と所定角度θ(例えば、0.1°〜0.5°)を成すように僅かに傾斜させて配置するのが好ましい。図8(A)はDMD50を傾斜させない場合の各マイクロミラーによる反射光像(露光ビーム)53の走査軌跡を示し、図8(B)はDMD50を傾斜させた場合の露光ビーム53の走査軌跡を示している。
【0033】
DMD50には、長手方向(行方向)に沿ってマイクロミラーが多数個(例えば、800個)配列されたマイクロミラー列が、短手方向に多数組(例えば、600組)配列されているが、図8(B)に示すように、DMD50を傾斜させることにより、各マイクロミラーによる露光ビーム53の走査軌跡(走査線)のピッチP1が、DMD50を傾斜させない場合の走査線のピッチP2より狭くなり、解像度を大幅に向上させることができる。一方、DMD50の傾斜角は微小であるので、DMD50を傾斜させた場合の走査幅W2と、DMD50を傾斜させない場合の走査幅W1とは略同一である。
【0034】
また、異なるマイクロミラー列により同じ走査線上における略同一の位置(ドット)が重ねて露光(多重露光)されることになる。このように、多重露光されることで、露光位置の微少量をコントロールすることができ、高精細な露光を実現することができる。また、走査方向に配列された複数の露光ヘッド間のつなぎ目を微少量の露光位置制御により段差無くつなぐことができる。
【0035】
なお、DMD50を傾斜させる代わりに、各マイクロミラー列を走査方向と直交する方向に所定間隔ずらして千鳥状に配置しても、同様の効果を得ることができる。
【0036】
ファイバアレイ光源66は、例えば、図9(A)に示すように、複数(例えば、6個)のレーザモジュール64を備えており、各レーザモジュール64には、マルチモード光ファイバ30の一端が結合されている。マルチモード光ファイバ30の他端には、コア径がマルチモード光ファイバ30と同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバ30より小さい光ファイバ31が結合され、図9(C)に示すように、光ファイバ31の出射端部(発光点)が走査方向と直交する方向に沿って1列に配列されてレーザー出射部68が構成されている。なお、図9(D)に示すように、発光点を走査方向に直交する方向に沿って2列に配列することもできる。このような光ファイバ31の出射端部の配列は、後述するように、露光面56に投影するビームスポットのスポット形状に基づいて決められる。
【0037】
光ファイバ31の出射端部は、図9(B)に示すように、表面が平坦な2枚の支持板65に挟み込まれて固定されている。また、光ファイバ31の光出射側には、光ファイバ31の端面を保護するために、ガラス等の透明な保護板63が配置されている。保護板63は、光ファイバ31の端面と密着させて配置してもよく、光ファイバ31の端面が密封されるように配置してもよい。光ファイバ31の出射端部は、光密度が高く集塵し易いため劣化し易いが、保護板63を配置することにより端面への塵埃の付着を防止することができると共に劣化を遅らせることができる。
【0038】
図9(B)の例では、クラッド径が小さい光ファイバ31の出射端を隙間無く1列に配列するために、クラッド径が大きい部分で隣接する2本のマルチモード光ファイバ30の間にマルチモード光ファイバ30を積み重ね、積み重ねられたマルチモード光ファイバ30に結合された光ファイバ31の出射端が、クラッド径が大きい部分で隣接する2本のマルチモード光ファイバ30に結合された光ファイバ31の出射端の間に挟まれるように配列されている。
【0039】
このような光ファイバは、例えば、図10に示すように、クラッド径が大きいマルチモード光ファイバ30のレーザ光出射側の先端部分に、長さ1〜30cmのクラッド径が小さい光ファイバ31を同軸的に結合することにより得ることができる。2本の光ファイバ30、31は、光ファイバ31の入射端面が、マルチモード光ファイバ30の出射端面に、両光ファイバの中心軸が一致するように融着されて結合されている。上述した通り、光ファイバ31のコア31aの径は、マルチモード光ファイバ30のコア30aの径と同じ大きさである。
【0040】
また、長さが短くクラッド径が大きい光ファイバにクラッド径が小さい光ファイバを融着させた短尺光ファイバを、フェルールや光コネクタ等を介してマルチモード光ファイバ30の出射端に結合してもよい。コネクタ等を用いて着脱可能に結合することで、クラッド径が小さい光ファイバが破損した場合等に先端部分の交換が容易になり、露光ヘッドのメンテナンスに要するコストを低減できる。なお、以下では、光ファイバ31を、マルチモード光ファイバ30の出射端部と称する場合がある。
【0041】
マルチモード光ファイバ30及び光ファイバ31としては、ステップインデックス型光ファイバ、グレーテッドインデックス型光ファイバ、及び複合型光ファイバの何れでもよい。例えば、三菱電線工業株式会社製のステップインデックス型光ファイバを用いることができる。本実施の形態では、マルチモード光ファイバ30及び光ファイバ31は、ステップインデックス型光ファイバであり、マルチモード光ファイバ30は、クラッド径=125μm、コア径=25μm、NA=0.2、入射端面コートの透過率=99.5%以上であり、光ファイバ31は、クラッド径=60μm、コア径=25μm、NA=0.2である。
【0042】
一般に、赤外領域のレーザ光では、光ファイバのクラッド径を小さくすると伝搬損失が増加する。このため、レーザ光の波長帯域に応じて好適なクラッド径が決定されている。しかしながら、波長が短いほど伝搬損失は少なくなり、GaN系半導体レーザから出射された波長405nmのレーザ光では、クラッドの厚み{(クラッド径−コア径)/2}を800nmの波長帯域の赤外光を伝搬させる場合の1/2程度、通信用の1.5μmの波長帯域の赤外光を伝搬させる場合の約1/4にしても、伝搬損失は殆ど増加しない。従って、クラッド径を60μmと小さくすることができる。
【0043】
但し、光ファイバ31のクラッド径は60μmには限定されない。従来のファイバ光源に使用されている光ファイバのクラッド径は125μmであるが、クラッド径が小さくなるほど焦点深度がより深くなるので、マルチモード光ファイバのクラッド径は80μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましく、40μm以下が更に好ましい。一方、コア径は少なくとも3〜4μm必要であることから、光ファイバ31のクラッド径は10μm以上が好ましい。
【0044】
レーザモジュール64は、図11に示す合波レーザ光源(ファイバ光源)によって構成されている。この合波レーザ光源は、ヒートブロック10上に配列固定された複数(例えば、7個)のチップ状の横マルチモード又はシングルモードのGaN系半導体レーザLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6,及びLD7と、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々に対応して設けられたコリメータレンズ11,12,13,14,15,16,及び17と、1つの集光レンズ20と、1本のマルチモード光ファイバ30と、から構成されている。なお、半導体レーザの個数は7個には限定されない。
【0045】
GaN系半導体レーザLD1〜LD7は、発振波長が総て共通(例えば、405nm)であり、最大出力も総て共通(例えば、マルチモードレーザでは100mW、シングルモードレーザでは30mW)である。なお、GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、350nm〜450nmの波長範囲で、上記の405nm以外の発振波長を備えるレーザを用いてもよい。
【0046】
上記の合波レーザ光源は、図12及び図13に示すように、他の光学要素と共に、上方が開口した箱状のパッケージ40内に収納されている。パッケージ40は、その開口を閉じるように作成されたパッケージ蓋41を備えており、脱気処理後に封止ガスを導入し、パッケージ40の開口をパッケージ蓋41で閉じることにより、パッケージ40とパッケージ蓋41とにより形成される密閉空間内に上記合波レーザ光源が気密封止されている。
【0047】
パッケージ40の底面にはベース板42が固定されており、このベース板42の上面には、前記ヒートブロック10と、集光レンズ20を保持する集光レンズホルダー45と、マルチモード光ファイバ30の入射端部を保持するファイバホルダー46とが取り付けられている。マルチモード光ファイバ30の出射端部は、パッケージ40の壁面に形成された開口からパッケージ外に引き出されている。
【0048】
また、ヒートブロック10の側面にはコリメータレンズホルダー44が取り付けられており、コリメータレンズ11〜17が保持されている。パッケージ40の横壁面には開口が形成され、この開口を通してGaN系半導体レーザLD1〜LD7に駆動電流を供給する配線47がパッケージ外に引き出されている。
【0049】
なお、図13においては、図の煩雑化を避けるために、複数のGaN系半導体レーザのうちGaN系半導体レーザLD7にのみ番号を付し、複数のコリメータレンズのうちコリメータレンズ17にのみ番号を付している。
【0050】
図14は、上記コリメータレンズ11〜17及びその取付部を正面から見たものである。コリメータレンズ11〜17の各々は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取った形状に形成されている。この細長形状のコリメータレンズは、例えば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することによって形成することができる。コリメータレンズ11〜17は、長さ方向がGaN系半導体レーザLD1〜LD7の発光点の配列方向(図14の左右方向)と直交するように、上記発光点の配列方向に密接配置されている。
【0051】
一方、GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、発光幅が2μmの活性層を備え、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が各々例えば10°、30°の状態で各々レーザビームB1〜B7を発するレーザが用いられている。これらGaN系半導体レーザLD1〜LD7は、活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設されている。
【0052】
従って、各発光点から発せられたレーザビームB1〜B7は、上述のように細長形状の各コリメータレンズ11〜17に対して、拡がり角度が大きい方向が長さ方向と一致し、拡がり角度が小さい方向が幅方向(長さ方向と直交する方向)と一致する状態で入射することになる。つまり、各コリメータレンズ11〜17の幅が1.1mm、長さが4.6mmであり、それらに入射するレーザビームB1〜B7の水平方向、垂直方向のビーム径は各々0.9mm、2.6mmである。また、コリメータレンズ11〜17の各々は、焦点距離f=3mm、NA=0.6、レンズ配置ピッチ=1.25mmである。
【0053】
集光レンズ20は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取って、コリメータレンズ11〜17の配列方向、つまり水平方向に長く、それと直角な方向に短い形状に形成されている。この集光レンズ20は、焦点距離f2=23mm、NA=0.2である。この集光レンズ20も、例えば、樹脂又は光学ガラスをモールド成形することにより形成される。
【0054】
次に、露光ヘッド166におけるDMD50光反射側に設けられた投影光学系146について説明する。図5に示されるように、露光ヘッド166には、DMD50の光反射側に露光面56上に光源像を投影するための投影光学系146が設けられている。投影光学系146には、DMD50の側から露光面56へ向って順に、一対のレンズ系54,58、マイクロレンズアレイ72、アパーチャアレイ76、一対のレンズ系80,82が配置されている。
【0055】
ここで、レンズ系54,58は拡大光学系(第1の光学系)として構成されており、DMD50により反射される光線束の断面積を拡大することで、露光面56におけるDMD50により反射された光線束による露光エリア168の面積を所要の大きさに拡大している。マイクロレンズアレイ72は、照明ユニット144からの光を反射するDMD50の各マイクロミラー62に1対1で対応する複数の第1マイクロレンズ74が一体的に成形されたものであり、第1マイクロレンズ74は、レンズ系54,58を透過したレーザビームの光軸上にそれぞれ配置されている。またアパーチャアレイ76には、マイクロレンズアレイ72における複数の第1マイクロレンズ74に1対1で対応する複数のアパーチャ(制限開口)76が設けられている。
【0056】
投影光学系146では、レンズ系54の焦点距離がf1とされ、レンズ系58の焦点距離がf2とされている。DMD50の各マイクロミラー62はレンズ系54の前方焦点位置に配置されている。レンズ系54,58は、それぞれ後、前方焦点位置を共有する共焦点位置に配置され、またマイクロレンズアレイ72はレンズ系58の後方焦点位置に配置されている。従って、各マイクロミラー62と第1マイクロレンズ74とは互いに共役になっている。また第1マイクロレンズ74の焦点距離はf3とされており、アパーチャアレイ76は第1マイクロレンズ74の後方焦点位置に配置されている。これにより、第1マイクロレンズ74及びアパーチャ78はテレセントリック光学系を構成し、各アパーチャ78の中心を通る光線は像側(露光面56側)でもレンズ系54,58及び第1マイクロレンズ74の光軸と平行となる。レンズ系80,82は、例えば、等倍光学系として構成されており、複数個の第1マイクロレンズ74によりそれぞれ結像される光源68の実像の集合である実像群を露光面56上に結像する。ここで、レンズ系80の焦点距離はf4とされ、レンズ系82の焦点距離はf5とされている。アパーチャアレイ76における各アパーチャ78はレンズ系80の前方焦点位置に配置され、レンズ系80,82は、それぞれ後、前方焦点位置を共有する共焦点位置に配置されている。また露光面56はレンズ系82の後方焦点位置に位置調整される。従って、各アパーチャ78と露光面56とは互いに共役になっている。なお、投影光学系146における各レンズ系54,58,レンズ系80,82は、図5において、それぞれ1枚のレンズとして示されているが、複数枚のレンズ(例えば、凸レンズと凹レンズ)を組み合せたものであっても良い。
【0057】
投影光学系146では、露光面56に投影されるビームスポットのスポット径及びスポット形状が、露光済み領域170に形成される露光パターンの解像度、露光ヘッド166の走査速度、DMD50の走査方向に対する傾き角の大きさ、感光材料150の特性等の設計事項に応じて決められる。一方、アパーチャ78の開口径及び開口形状は、露光面56に投影されるビームスポットのスポット径及びスポット形状に応じて設定される。また第1マイクロレンズ74の焦点距離f3は、アパーチャ78の開口径に応じて設定される。
【0058】
図5を参照して、投影光学系146における第1マイクロレンズ74の作用を説明する。拡大光学系を構成するレンズ系54,58は、DMD50により反射される光線束の断面積を拡大することで、露光面56における露光エリア168の面積を所要の大きさに拡大している。このとき、DMD50のマイクロミラー62により反射されたレーザビームも、レンズ系54,58を透過することで、そのビーム径がレンズ系54,58の拡大率に応じて拡大される。このことから、投影光学系146にマイクロレンズアレイ72及びアパーチャアレイ76が配置されていない場合、図5(B)に示すように、露光面56に投影される各ビームスポットBSのスポット径が露光エリア168のサイズに応じて大きなものになる。このため、図8(A)に示すように走査露光しても、露光エリア168のMTF(Modulation Transfer Function)特性がレンズ系54,58の拡大率に応じて低下する。
【0059】
上記のようなMTF特性の低下を防止するため、投影光学系146には、レンズ系58の後方焦点位置に正のレンズパワーを有する第1マイクロレンズ74がDMD50のマイクロミラー62に1対1で対応するように配置されている。この第1マイクロレンズ74は、レンズ系54,58により拡大されたレーザビームのビーム径を縮小する。これにより、図5(C)に示すように、露光エリア168がレンズ系54,58により高倍率で拡大された場合でも、ビームスポットBSのスポット径を要求されるサイズに縮小できると共に、露光面56におけるMTF特性の低下を防止できる。
【0060】
次に、第1マイクロレンズ74の焦点距離f3を設定する方法を具体的に説明する。図15に示すように、レンズ系58の後方焦点位置に結像されるマイクロミラー62の反射光像のサイズ(直径)が2Rである場合、第1マイクロレンズ74の開口径を2Rに、アパーチャ78の開口径を(2R/n)に設定する。このとき、nは第1マイクロレンズ74の開口径に対するアパーチャ78の開口径の縮小率であり、このnはビームスポットBSのスポット径に基づいて決定される。
【0061】
第1マイクロレンズ74を透過した全ての光線束が理論的にアパーチャ78を通過する条件を考える。このとき、第1マイクロレンズ74から光源側へ向う光線束の広がり角をαsとすると、この広がり角αsは下記(1)式により求められる。
【0062】
αs=(R/n)/f3・・・(1)
(1)式からマイクロレンズ74の焦点距離f3は下記(2)式により求められる。
【0063】
f3=(R/n)/αs・・・(2)
第1マイクロレンズ74の焦点距離f3を上記(2)式による算出値に設定した場合、図15に示されるように、第1マイクロレンズ74を透過した光は、理論的には、アパーチャ78により遮蔽されること無く、すなわち光量損失を生じさせること無く、アパーチャ78から露光面56側へ出射される。但し、第1マイクロレンズ74を透過した光には、第1マイクロレンズ74の収差による回折光、散乱による散乱光等のノイズ成分となる光が含まれ、このようなノイズ成分となる光がアパーチャ78により効果的に遮蔽されるため、実際にはアパーチャ78により僅かな光量損失が生じる。但し、(2)式により得られる焦点距離f3は、光量損失を最小化するための理論的な最適値である。このため、露光ヘッド166では、アパーチャ78によるビームスポットBSの整形性、ノイズ光の除去性等を考慮し、アパーチャ78を第1マイクロレンズ74の後方焦点位置から微小距離前後へ配置することは許容される。
【0064】
上記のようにマイクロレンズ74の焦点距離f3を(2)式に従って設定した場合のアパーチャ78から出射される光の広がり角について説明する。アパーチャ78の中心を通過する光の広がり角αbについて着目すると、下記(3)式が得られる。
【0065】
αb=R/f3
=R/{(R/n)/αs}
=n×αs・・・(3)
上記(3)式から明らかなように、マイクロレンズ74により光線束を縮小してアパーチャ78に対する照明領域を縮小するに従って、広がり角αbが増加する。またアパーチャ78の開口端での光の広がり角は、アパーチャ78の中心での光の広がり角αbよりも大きくなり、この広がり角の増加分をαcとすると、αc=αsの関係が成立する。従って、アパーチャ78を通過した光の最大広がり角αmは下記(4)式により求められる。
【0066】
αm=αb+αc=(1+n)αs・・・(4)
次に、ビームスポットBSのスポット形状とファイバアレイ光源66におけるレーザー出射部68の輪郭形状との関係について説明する。前述したように、投影光学系146では、第1マイクロレンズ74がレンズ系54,58を介してマイクロミラー62と共役とされ、かつアパーチャ78が第1マイクロレンズ74の後方焦点位置に配置されている。これにより、図16に示すように、レンズ系54の後方焦点位置及びアパーチャ78には、それぞれレーザー出射部68の光源像LIが形成される。従って、投影光学系146では、アパーチャ78に形成された光源像をレンズ系80,82を介して露光面56上に投影し、この光源像をビームスポットBSとして露光面56を露光する。
【0067】
上記のようにレーザー出射部68の光源像をビームスポットBSとして露光面56に投影した場合には、ビームスポットBSの輪郭形状とレーザー出射部68の光軸直角方向に沿った輪郭形状とは概略的に近似したものとになる。従って、レーザー出射部68の光軸直角方向に沿った輪郭形状を要求されるビームスポットBSのスポット形状に近似させ、かつアパーチャの開口形状をビームスポットBSのスポット形状に略相似したものにすれば、レーザー出射部68から出射されたレーザビームがアパーチャ78を通過する際の光量損失を効果的に抑制できることになる。
【0068】
図17(A)〜(C)には、それぞれビームスポットBSのスポット形状を考慮して、複数本の光ファイバ31を束ねて構成されたレーザー出射部の構成例が示されている。例えば、ビームスポットBSとして円形乃至六角形の形状のものが要求される場合には、図17(A)に示されるように、複数本(6本)の光ファイバ31の出射端部を六方細密充填状に束ねて構成されたレーザー出射部68がてきしている。また、ファイバアレイ光源66が多数本の光ファイバ31により構成されている場合には、これらの光ファイバ31の出射端部を図17(B)に示すように略六角形や、図17(C)に示すように略矩形等の任意の形状に束ねることが可能になる。
【0069】
ところで、マイクロレンズ74により光線束を縮小した場合、アパーチャ78を通過した光線束の広がり角(最大広がり角αm)が大きくなる。ここで、アパーチャ78を通過した光線束の広がり角が増加するに従って露光面56におけるビームスポットBSの焦点深度が浅くなることから、アパーチャ78を通過した光線束の最大広がり角は小さい方が好ましい。
【0070】
図18(A)及び(B)には、アパーチャアレイ76に第2マイクロレンズ84を設けてアパーチャ78を通過した光線束の広がり角を小さくした構成例が示されている。このアパーチャアレイ76には、図18(B)に示すように、各アパーチャ78の内部に、すなわち第1マイクロレンズ74の後方焦点位置に第2マイクロレンズ84が配置されている。第2マイクロレンズ84のレンズ径はアパーチャ78の開口径(=2R/n)と一致しており、また第2マイクロレンズ84の焦点距離f6は第1マイクロレンズ74の焦点距離f3と同一の(R/n)/αsとされている。
【0071】
アパーチャアレイ76の各アパーチャ78に第2マイクロレンズ84を配置することにより、アパーチャ78を通過した各光線束の主光線が光軸と平行となって、アパーチャ78を通過した光線束の広がり角の増加を抑制できる。すなわち、第2マイクロレンズ84を追加した場合には、アパーチャ78の開口端を通過する光線束の傾きの増加分αcが0°となることから、光線束の最大広がり角αm´は下記(5)式により求められる。
【0072】
αm´=αb+αc
=αb
=R/f3=R/{(R/n)/αs}
=n×αs・・・(5)
(4)式により求められる最大広がり角αmと比較すれば明らかなように、第2マイクロレンズ84をアパーチャ78に配置した場合には、最大広がり角αm´は十分に小さいものなる。これにより、光源像をビームスポットBSとして露光面56上に投影した際に、ビームスポットBSの焦点深度を深くすることができる。
[露光装置の動作]
次に、上記露光装置142の動作について説明する。
【0073】
スキャナ162の各露光ヘッド166において、ファイバアレイ光源66の合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々から発散光状態で出射したレーザビームB1,B2,B3,B4,B5,B6,及びB7の各々は、図11に示すように、コリメータレンズ11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザビームB1〜B7は、集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバ30のコア30aの入射端面に収束する。
【0074】
本実施形態では、コリメータレンズ11〜17及び集光レンズ20によって集光光学系が構成され、その集光光学系とマルチモード光ファイバ30とによって合波光学系が構成されている。即ち、集光レンズ20によって上述のように集光されたレーザビームB1〜B7が、このマルチモード光ファイバ30のコア30aに入射して光ファイバ内を伝搬し、1本のレーザビームBに合波されてマルチモード光ファイバ30の出射端部に結合された光ファイバ31から出射する。
【0075】
各レーザモジュール64において、レーザビームB1〜B7のマルチモード光ファイバ30への結合効率が0.85で、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各出力が30mWの場合には、図9に示すように、アレイ状に配列された光ファイバ31の各々について、出力180mW(=30mW×0.85×7)の合波レーザビームBを得ることができる。従って、6本の光ファイバ31がアレイ状に配列されたレーザー出射部68での出力は約1W(=180mW×6)である。
【0076】
例えば、半導体レーザと光ファイバを1対1で結合させた従来のファイバ光源では、通常、半導体レーザとしては出力30mW(ミリワット)程度のレーザが使用され、光ファイバとしてはコア径50μm、クラッド径125μm、NA(開口数)0.2のマルチモード光ファイバが使用されているので、約1W(ワット)の出力を得ようとすれば、マルチモード光ファイバを48本(8×6)束ねなければならず、発光領域の面積は0.62mm2(0.675mm×0.925mm)であるから、レーザー出射部68での輝度は1.6×106(W/m2)、光ファイバ1本当りの輝度は3.2×106(W/m2)である。
【0077】
これに対し、本実施の形態では、上述した通り、マルチモード光ファイバ6本で約1Wの出力を得ることができ、レーザー出射部68での発光領域の面積は0.0081mm2(0.325mm×0.025mm)であるから、レーザー出射部68での輝度は123×106(W/m2)となり、従来に比べ約80倍の高輝度化を図ることができる。また、光ファイバ1本当りの輝度は90×106(W/m2)であり、従来に比べ約28倍の高輝度化を図ることができる。これにより、DMD50へ入射する光束の角度が小さくなり、結果として露光面56へ入射する光束の角度も小さくなるので、ビームスポットの焦点深度を深くできる。
【0078】
露光パターンに応じた画像データが、DMD50に接続された図示しないコントローラに入力され、コントローラ内のフレームメモリに一旦記憶される。この画像データは、画像を構成する各画素の濃度を2値(ドットの記録の有無)で表したデータである。
【0079】
感光材料150を表面に吸着したステージ152は、図示しない駆動装置により、ガイド158に沿ってゲート160の上流側から下流側に一定速度で移動される。ステージ152がゲート160下を通過する際に、ゲート160に取り付けられた検知センサ164により感光材料150の先端が検出されると、フレームメモリに記憶された画像データが複数ライン分ずつ順次読み出され、データ処理部で読み出された画像データに基づいて各露光ヘッド166毎に制御信号が生成される。そして、ミラー駆動制御部により、生成された制御信号に基づいて各露光ヘッド166毎にDMD50のマイクロミラーの各々がオンオフ制御される。
【0080】
ファイバアレイ光源66からDMD50にレーザ光が照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系54、58により感光材料150の露光面56上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光が画素毎にオンオフされて、感光材料150がDMD50の使用画素数と略同数の画素単位(露光エリア168)で露光される。また、感光材料150がステージ152と共に一定速度で移動されることにより、感光材料150がスキャナ162によりステージ移動方向と反対の方向に走査され、各露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。
【0081】
スキャナ162による感光材料150の走査が終了し、検知センサ164で感光材料150の後端が検出されると、ステージ152は、図示しない駆動装置により、ガイド158に沿ってゲート160の最上流側にある原点に復帰し、再度、ガイド158に沿ってゲート160の上流側から下流側に一定速度で移動される。
【0082】
以上説明した露光装置142では、第1マイクロレンズ74をDMD50における各マイクロミラー62と1対1に対応するように2次元的に配列すると共に、これらのマイクロレンズ74をマイクロミラー62により露光状態に変調されたレーザビームの光路上に支持し、第1マイクロレンズ74の後方焦点位置に形成される光源像を露光面56へ投影し、この光源像をビームスポットBSとして露光面56を露光することにより、DMD50の各マイクロミラー62により露光状態に変調されたレーザビームのビーム径を第1マイクロレンズ74によりできるので、レンズ系50,54により露光エリア168の面積がDMD50の表面部に対して拡大された場合でも、露光面56に投影されるビームスポットBSのビーム径を縮径することが可能になり、露光エリア168におけるMTF特性下の低下を防止できる。
【0083】
また露光装置142では、レーザー出射部68の光源像を露光面56へ投影し、この光源像をビームスポットBSとして露光面56を露光することから、DMD50におけるマイクロミラー62の非反射部62Aの影響によりビームスポットの中央部の光量分布が低下することを防止でき、均一な光量分布を有するビームスポットBSにより露光面56を露光できる。
【0084】
なお、以上説明した露光ヘッド146では、DMD50からビームスポットBSの形成位置までの距離を調整するために、拡大光学系を構成したレンズ系54,58及び等倍光学系を構成してレンズ系80,82をそれぞれ用いているが、DMD50から露光面56までの距離が短い場合には、図20(A)に示すように、レンズ系80,82を省略し、各第1マイクロレンズ74により縮小されたレーザー出射部68の光源像を、直接ビームスポットBSとして露光面56を露光するようにしても良い。この場合には、露光装置142では、露光面56が各第1マイクロレンズ72の後方焦点位置付近に位置調整される。
【0085】
但し、図20(A)に示すように、第1マイクロレンズ72により形成された光源像を、直接ビームスポットBSとした場合には、ビームスポットBSの輪郭形状の整形、及び回折光、フレア光等のノイズ成分となる光の遮断ができない。このような問題を解決するため、図20(B)に示すように、第1マイクロレンズ72の後方焦点位置付近にアパーチャアレイ90を配置し、露光面56をアパーチャアレイ90から所定距離だけ離れた位置へ位置調整することが考えられる。このアパーチャアレイ90には、マイクロレンズアレイ72における各第1マイクロレンズ72に正対するように複数のアパーチャ92が設けられている。また各アパーチャ92の開口径及び開口形状は、露光面56上において必要となるビームスポットBSのスポット径及びスポット形状に応じて適宜設定される。
【0086】
ここで、アパーチャアレイ90と露光面56との距離Dは、アパーチャ92を通過した光の回折を考慮した場合、レーザ光の波長及びアパーチャ92の開口径に応じて最適な距離範囲が存在する。例えば、レーザ光の波長が波長405nm、アパーチャ92の開口径が13μmの場合には、距離Dは概ね50〜200μmの範囲内で設定される。
【0087】
また感光材料150の特性等によりビームスポットBSの輪郭形状、及び回折光、フレア光等のノイズ成分があまり問題とならない場合には、図21に示すように、アパーチャアレイ76を投影光学系146から省略しても良い。この場合でも、露光領域156におけるMTF特性の低下を防止でき、かつビームスポットBSの光量分布を均一化できるという基本的な効果については確保できる。
【0088】
また、本実施形態に係る露光装置142では、空間変調素子としてDMDを用いたが、例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間変調素子(SLM;Spacial Light Modulator)や、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)や液晶光シャッタ(FLC)等、MEMSタイプ以外の空間変調素子をDMD50に代えて用いた場合にも、投影光学系146として図5又は図18に示すものを用いれば、アパーチャ78による光量損失を抑制しつつ、露光エリア168におけるMTF特性下の低下を防止できる。
【0089】
なお、MEMSとは、IC製造プロセスを基盤としたマイクロマシニング技術によるマイクロサイズのセンサ、アクチュエータ、そして制御回路を集積化した微細システムの総称であり、MEMSタイプの空間変調素子とは、静電気力を利用した電気機械動作により駆動される空間変調素子を意味している。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の露光ヘッド及び露光装置によれば、照明手段のレーザー出射部から出射されたレーザビームの利用効率の低下を抑制すると共に、露光面を所望のスポット径及びスポット形状のビームスポットにより露光できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る露光装置の外観を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係る露光装置のスキャナの構成を示す斜視図である。
【図3】(A)は感光材料に形成される露光済み領域を示す平面図であり、(B)は各露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す図である。
【図4】第1の実施の形態に係る露光装置の露光ヘッドの概略構成を示す斜視図である。
【図5】(A)は図4に示す露光ヘッドの構成を示す側面図、(B)及び(C)は露光ヘッドによる露光エリアの平面図である。
【図6】デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図である。
【図7】(A)及び(B)はDMDの動作を説明するための説明図である。
【図8】(A)及び(B)は、DMDを傾斜配置しない場合と傾斜配置する場合とで、露光ビームの配置及び走査線を比較して示す平面図である。
【図9】(A)はファイバアレイ光源の構成を示す斜視図であり、(B)は(Aの部分拡大図であり、(C)及び(D)はレーザー出射部における発光点の配列を示す平面図である。
【図10】マルチモード光ファイバの構成を示す図である。
【図11】合波レーザ光源の構成を示す平面図である。
【図12】レーザモジュールの構成を示す平面図である。
【図13】図12に示すレーザモジュールの構成を示す側面図である。
【図14】図12に示すレーザモジュールの構成を示す部分側面図である。
【図15】図5に示す露光ヘッドにおける第1マイクロレンズ及びアパーチャの構成を示す側面図である。
【図16】図5に示す投影光学系における第1マイクロレンズ付近の拡大図である。
【図17】(A)、(B)及び(C)はそれぞれ第1の実施の形態に係る露光装置におけるレーザー出射部の構成例を示す正面図である。
【図18】第1の実施の形態に係る露光装置におけるアパーチャアレイに第2マイクロレンズを配置した構成例を示す側面図である。
【図19】従来の露光ヘッドの構成を示す光軸に沿った側面図である。
【図20】本発明の実施の形態に係る露光ヘッドの変形例の構成を示す側面図である。
【図21】図5に示す投影光学系からアパーチャアレイを省略した場合の露光ヘッドの構成を示す側面図である。
【符号の説明】
30 マルチモード光ファイバ
50 DMD(空間光変調素子)
54、58 レンズ系(第1の光学系)
56 露光面
62 マイクロミラー(画素部)
68 レーザー出射部
72 マイクロレンズアレイ
74 第1マイクロレンズ
76 アパーチャアレイ
78 アパーチャ
80、82 レンズ系(第2の光学系)
84 第2マイクロレンズ
142 露光装置
144 照明ユニット(照明手段)
146 投影光学系
166 露光ヘッド[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an exposure head for exposing an exposure surface of a photosensitive material or the like with a light beam spatially modulated by a spatial light modulation element in accordance with image data, and an exposure apparatus including the exposure head.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various exposure apparatuses that perform image exposure with a light beam modulated in accordance with image data using a spatial light modulation element such as a digital micromirror device (DMD) have been proposed.
[0003]
For example, as the DMD, a mirror device in which a number of micromirrors whose reflection surfaces change in response to a control signal are two-dimensionally arranged on a semiconductor substrate such as silicon is used, and exposure using the DMD is performed. As shown in FIG. 19, the apparatus is reflected by a
[0004]
In this exposure apparatus, each of the micromirrors of the DMD 3 is on / off controlled by a control device (not shown) by a control signal generated according to image data or the like to modulate (deflect) the laser beam, and the exposure surface is modulated by the modulated laser beam. Is exposed. Here, the lens systems 4 and 6 are configured as a magnifying optical system, and the exposure area on the
[0005]
In the exposure apparatus as described above, the micromirror in DMD and the
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the area of the exposure area with respect to the
[0007]
Therefore, the exposure apparatus as described above is provided with a plurality of apertures having an aperture ratio corresponding to a required spot diameter between the DMD 3 and the lens system 4, and the laser beam modulated by the micromirrors of the DMD 3 by this aperture. There is one that adjusts the spot diameter on the
[0008]
The object of the present invention is to reduce the use efficiency of the laser beam emitted from the laser emitting portion of the illumination means in consideration of the above fact, and to expose the exposure surface with a beam spot having a desired spot diameter and spot shape. It is an object of the present invention to provide an exposure head and an exposure apparatus that can be used.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an exposure head according to a first aspect of the present invention is an exposure head for two-dimensionally exposing an exposure surface with a plurality of laser beams, wherein the laser beam is emitted from a laser emitting portion. The illuminating means that emits and a plurality of pixel portions whose light modulation states change according to the control signal are two-dimensionally arranged, and the laser beam incident from the laser emitting portion is exposed and non-exposed by the pixel portion. A spatial light modulation element that modulates any of the states; a first optical system that forms an image of each pixel portion in the spatial light modulation element; and a two-dimensional correspondence to the plurality of pixel portions And a plurality of first microlenses that are respectively supported at the imaging positions of the plurality of pixel portions, and the laser output formed at the rear focal position of the first microlens. A light source image parts projected to the exposure surface, characterized by exposing the exposure surface of the light source image as a beam spot.
[0010]
In the exposure head according to the first aspect, the first microlenses are two-dimensionally arranged so as to correspond to the plurality of pixel portions in the spatial light modulator, and are respectively disposed at the imaging positions of the plurality of pixel portions. A laser beam that is modulated to an exposure state by each pixel unit of the spatial light modulator by projecting a light source image formed on the focal plane of the first microlens onto the exposure surface and exposing the exposure surface. Can be reduced and enlarged by the first microlens, for example, the first optical system is an enlargement optical system, and the area of the exposure area relative to the exposure surface by the first optical system is the surface of the spatial light modulator. Even when enlarged with respect to the portion, if the first microlens having positive lens power is used, the beam diameter of the beam spot projected on the exposure surface can be reduced, The reduction in MTF characteristics in exposed regions can be prevented.
[0011]
Further, in the exposure head according to
[0012]
An exposure head according to a second aspect of the present invention is the exposure head according to the first aspect, wherein a light source image group which is a set of light source images respectively formed by the plurality of first microlenses is formed on the exposure surface. And a second optical system that forms an image.
[0013]
An exposure head according to a third aspect of the present invention is the exposure head according to the first or second aspect, wherein the beam spot has a spot diameter and a spot shape on the exposure surface in the vicinity of a rear focal position of the first microlens. An aperture having a corresponding opening diameter and opening shape is arranged.
[0014]
According to the above-described exposure head, the aperture disposed in the vicinity of the back focal position has an aperture diameter and an aperture shape corresponding to the spot diameter and spot shape of the beam spot on the exposure surface, so that the first micro Light that becomes a noise component such as scattered light and diffracted light in the laser beam emitted from the lens can be blocked by the aperture, so that the beam spot projected on the exposure surface can be accurately shaped into the required spot shape, and the beam spot It is possible to prevent light that is a noise component from being projected outside.
[0015]
An exposure head according to a fourth aspect of the present invention is the exposure head according to the third aspect, wherein a second microlens having a positive lens power is disposed at a rear focal position of the first microlens. Features.
[0016]
According to the exposure head of the fourth aspect, the spread angle of the light beam that has passed through the aperture (rear focal position) of the first microlens can be reduced by the second microlens arranged at the rear focal position. Compared with the case where only the first microlens is used, it is possible to effectively suppress the deterioration of the focal depth of the beam spot on the exposure surface which increases as the spread angle of the light beam passing through the aperture increases.
[0017]
An exposure head according to a fifth aspect of the present invention is the exposure head according to the first, second, third, or fourth aspect, wherein a contour shape along a direction perpendicular to the optical axis of the laser emitting portion is a beam spot on the exposure surface. It is characterized by having a shape corresponding to this shape.
[0018]
According to the exposure head of the fifth aspect, since it is possible to project onto the exposure surface as a beam spot having a contour shape substantially similar to the contour shape of the laser emitting portion, the exposure surface can be exposed with a beam spot having a desired spot shape. .
[0019]
An exposure apparatus according to a sixth aspect of the present invention is the exposure head according to the first, second, third, fourth, or fifth aspect, and the exposure head is configured such that the arrangement direction of the plurality of pixel portions is a scanning direction with respect to the exposure surface. And moving means for relatively moving the exposure head in the scanning direction during exposure on the exposure surface.
[0020]
According to the above-described exposure apparatus, j pixel portions are arranged in the spatial light modulation element along a direction (row direction) substantially orthogonal to the scanning direction, and an orthogonal direction (corresponding to the scanning direction substantially) ( When k pixel portions are arrayed in the spatial light modulator along the column direction), exposure is performed while supporting the exposure head so that the array direction of the pixel portions of the spatial light modulator is inclined with respect to the scanning direction. By relatively moving the head in the scanning direction, an integral multiple of j, that is, (j × N) laser beams, which are different from each other on the same scanning line on the exposure surface, according to the inclination angle of the pixel portion in the arrangement direction with respect to the scanning direction. Since the position can be exposed, the pixel density of the exposure pattern formed on the exposure surface can be increased to the required density by appropriately adjusting the tilt angle in the arrangement direction of the pixel portions, and substantially the same on the same scanning line. Position of( Can be exposed k / N times (multiple exposure) with a laser beam modulated by k / N pixel units arranged in the same row of spatial light modulators, so that an exposure pattern formed on the exposure surface Can also improve the resolution.
[0021]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
[Configuration of exposure apparatus]
As shown in FIG. 1, the
[0022]
A U-shaped gate 160 is provided at the center of the installation table 156 so as to straddle the movement path of the
[0023]
As shown in FIGS. 2 and 3B, the
[0024]
An
[0025]
Also, as shown in FIGS. 3A and 3B, each of the exposure heads in each row arranged in a line so that the strip-shaped exposed
[0026]
As shown in FIGS. 4 and 5A, each of the exposure heads 16611 to 166mn is a digital micromirror device as a spatial light modulation element that modulates an incident light beam for each pixel in accordance with image data. (DMD) 50 is provided. The
[0027]
As shown in FIG. 4, the
[0028]
As shown in FIG. 6, the
[0029]
As shown in FIG. 7, each micromirror 62 has a hole-like
[0030]
When a digital signal is written in the
[0031]
FIG. 6 shows an example of a state in which a part of the
[0032]
Further, it is preferable that the
[0033]
In the
[0034]
Further, substantially the same position (dot) on the same scanning line is overlapped and exposed (multiple exposure) by different micromirror rows. In this way, by performing multiple exposure, it is possible to control a minute amount of the exposure position and to realize high-definition exposure. Further, the joints between the plurality of exposure heads arranged in the scanning direction can be connected without any step by controlling a very small amount of exposure position.
[0035]
Note that the same effect can be obtained by arranging the micromirror rows in a staggered manner by shifting the micromirror rows by a predetermined interval in a direction orthogonal to the scanning direction instead of inclining the
[0036]
For example, as shown in FIG. 9A, the fiber
[0037]
As shown in FIG. 9B, the emission end of the
[0038]
In the example of FIG. 9B, in order to arrange the emission ends of the
[0039]
For example, as shown in FIG. 10, an
[0040]
In addition, a short optical fiber in which an optical fiber having a short cladding diameter and a large cladding diameter is fused to an optical fiber having a short cladding diameter and a large cladding diameter may be coupled to the output end of the multimode
[0041]
The multimode
[0042]
In general, in laser light in the infrared region, propagation loss increases as the cladding diameter of the optical fiber is reduced. For this reason, a suitable cladding diameter is determined according to the wavelength band of the laser beam. However, the shorter the wavelength, the smaller the propagation loss. In the case of laser light having a wavelength of 405 nm emitted from a GaN-based semiconductor laser, the cladding thickness {(cladding diameter−core diameter) / 2} is set to infrared light in the wavelength band of 800 nm. The propagation loss hardly increases even if it is about ½ of the case of propagating infrared light and about ¼ of the case of propagating infrared light in the 1.5 μm wavelength band for communication. Therefore, the cladding diameter can be reduced to 60 μm.
[0043]
However, the cladding diameter of the
[0044]
The
[0045]
The GaN-based semiconductor lasers LD1 to LD7 all have the same oscillation wavelength (for example, 405 nm), and the maximum output is also all the same (for example, 100 mW for the multimode laser and 30 mW for the single mode laser). As the GaN-based semiconductor lasers LD1 to LD7, lasers having an oscillation wavelength other than the above 405 nm in a wavelength range of 350 nm to 450 nm may be used.
[0046]
As shown in FIGS. 12 and 13, the above-described combined laser light source is housed in a box-shaped
[0047]
A
[0048]
Further, a
[0049]
In FIG. 13, in order to avoid complication of the drawing, only the GaN semiconductor laser LD7 among the plurality of GaN semiconductor lasers is numbered, and only the
[0050]
FIG. 14 is a front view of the
[0051]
On the other hand, each of the GaN-based semiconductor lasers LD1 to LD7 includes an active layer having a light emission width of 2 μm, and each of the laser beams B1 in a state parallel to the active layer and a divergence angle in a direction perpendicular to the active layer, respectively, for example A laser emitting ~ B7 is used. These GaN-based semiconductor lasers LD1 to LD7 are arranged so that the light emitting points are arranged in a line in a direction parallel to the active layer.
[0052]
Accordingly, in the laser beams B1 to B7 emitted from the respective light emitting points, the direction in which the divergence angle is large coincides with the length direction and the divergence angle is small with respect to the
[0053]
The condensing
[0054]
Next, the projection
[0055]
Here, the
[0056]
In the projection
[0057]
In the projection
[0058]
The operation of the
[0059]
In order to prevent the above-described deterioration of the MTF characteristics, the projection
[0060]
Next, a method for setting the focal length f3 of the
[0061]
Consider a condition in which all light beams transmitted through the
[0062]
αs = (R / n) / f3 (1)
From the equation (1), the focal length f3 of the
[0063]
f3 = (R / n) / αs (2)
When the focal length f3 of the
[0064]
The spread angle of the light emitted from the
[0065]
αb = R / f3
= R / {(R / n) / αs}
= N × αs (3)
As is clear from the above equation (3), the spread angle αb increases as the light bundle is reduced by the
[0066]
αm = αb + αc = (1 + n) αs (4)
Next, the relationship between the spot shape of the beam spot BS and the contour shape of the
[0067]
When the light source image of the
[0068]
FIGS. 17A to 17C each show a configuration example of a laser emitting unit configured by bundling a plurality of
[0069]
By the way, when the light bundle is reduced by the
[0070]
18A and 18B show a configuration example in which the
[0071]
By disposing the
[0072]
αm ′ = αb + αc
= Αb
= R / f3 = R / {(R / n) / αs}
= N × αs (5)
As is clear from comparison with the maximum spread angle αm obtained by the equation (4), when the
[Operation of exposure apparatus]
Next, the operation of the
[0073]
In each
[0074]
In the present embodiment, a condensing optical system is configured by the
[0075]
In each
[0076]
For example, in a conventional fiber light source in which a semiconductor laser and an optical fiber are coupled on a one-to-one basis, a laser having an output of about 30 mW (milliwatt) is usually used as the semiconductor laser, and the core diameter is 50 μm and the cladding diameter is 125 μm. Since a multimode optical fiber having a numerical aperture (NA) of 0.2 is used, if an output of about 1 W (watt) is to be obtained, 48 multimode optical fibers (8 × 6) must be bundled. The area of the light emitting region is 0.62 mm 2 (0.675 mm × 0.925 mm), the luminance at the
[0077]
On the other hand, in this embodiment, as described above, an output of about 1 W can be obtained with six multimode optical fibers, and the area of the light emitting region at the
[0078]
Image data corresponding to the exposure pattern is input to a controller (not shown) connected to the
[0079]
The
[0080]
When the
[0081]
When the scanning of the
[0082]
In the
[0083]
Further, in the
[0084]
In the
[0085]
However, as shown in FIG. 20A, when the light source image formed by the
[0086]
Here, the distance D between the
[0087]
Further, when the contour shape of the beam spot BS and noise components such as diffracted light and flare light are not a serious problem due to the characteristics of the
[0088]
In addition, in the
[0089]
Note that MEMS is a general term for micro systems that integrate micro-sized sensors, actuators, and control circuits based on micro-machining technology based on the IC manufacturing process. It means a spatial modulation element that is driven by the electromechanical operation used.
[0090]
【The invention's effect】
As described above, according to the exposure head and the exposure apparatus of the present invention, it is possible to suppress a decrease in the utilization efficiency of the laser beam emitted from the laser emitting portion of the illumination means and to set the exposure surface to a desired spot diameter and spot shape. It can be exposed by the beam spot.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an external appearance of an exposure apparatus according to a first embodiment.
FIG. 2 is a perspective view showing a configuration of a scanner of the exposure apparatus according to the first embodiment.
FIG. 3A is a plan view showing an exposed area formed on a photosensitive material, and FIG. 3B is a view showing an arrangement of exposure areas by each exposure head.
FIG. 4 is a perspective view showing a schematic configuration of an exposure head of the exposure apparatus according to the first embodiment.
5A is a side view showing the configuration of the exposure head shown in FIG. 4, and FIGS. 5B and 5C are plan views of an exposure area by the exposure head.
FIG. 6 is a partially enlarged view showing a configuration of a digital micromirror device (DMD).
7A and 7B are explanatory diagrams for explaining the operation of the DMD. FIG.
FIGS. 8A and 8B are plan views showing the arrangement of exposure beams and scanning lines in a case where the DMD is not inclined and in a case where the DMD is inclined. FIG.
9A is a perspective view showing the configuration of a fiber array light source, FIG. 9B is a partially enlarged view of A, and FIGS. 9C and 9D show the arrangement of light emitting points in a laser emitting section. FIG.
FIG. 10 is a diagram showing a configuration of a multimode optical fiber.
FIG. 11 is a plan view showing a configuration of a combined laser light source.
FIG. 12 is a plan view showing the configuration of a laser module.
13 is a side view showing the configuration of the laser module shown in FIG. 12. FIG.
14 is a partial side view showing the configuration of the laser module shown in FIG. 12. FIG.
15 is a side view showing a configuration of a first microlens and an aperture in the exposure head shown in FIG. 5. FIG.
16 is an enlarged view of the vicinity of the first microlens in the projection optical system shown in FIG.
FIGS. 17A, 17B, and 17C are front views showing a configuration example of a laser emitting unit in the exposure apparatus according to the first embodiment, respectively.
FIG. 18 is a side view showing a configuration example in which the second microlens is arranged in the aperture array in the exposure apparatus according to the first embodiment.
FIG. 19 is a side view along the optical axis showing the configuration of a conventional exposure head.
FIG. 20 is a side view showing the configuration of a modification of the exposure head according to the embodiment of the present invention.
FIG. 21 is a side view showing a configuration of an exposure head when an aperture array is omitted from the projection optical system shown in FIG.
[Explanation of symbols]
30 Multimode optical fiber
50 DMD (Spatial Light Modulator)
54, 58 Lens system (first optical system)
56 Exposure surface
62 Micromirror (pixel part)
68 Laser emitting part
72 Micro lens array
74 First microlens
76 Aperture Array
78 Aperture
80, 82 Lens system (second optical system)
84 Second micro lens
142 Exposure equipment
144 Illumination unit (illumination means)
146 Projection optical system
166 Exposure head
Claims (6)
レーザー出射部からレーザビームを出射する照明手段と、
制御信号に応じて光変調状態がそれぞれ変化する複数個の画素部が2次元的に配列され、前記レーザー出射部から入射したレーザビームを前記画素部により露光状態及び非露光状態の何れかに変調する空間光変調素子と、
前記空間光変調素子における各画素部の像をそれぞれ結像する第1の光学系と、
前記複数個の画素部と対応するように2次元的に配列され、前記複数個の画素部の結像位置にそれぞれ支持される複数の第1のマイクロレンズとを有し、
前記第1のマイクロレンズの後方焦点位置に形成される前記レーザー出射部の光源像を前記露光面へ投影し、該光源像をビームスポットとして前記露光面を露光することを特徴とする露光ヘッド。An exposure head for two-dimensionally exposing an exposure surface with a plurality of laser beams,
An illumination means for emitting a laser beam from the laser emitting section;
A plurality of pixel portions whose light modulation states change according to the control signal are two-dimensionally arranged, and the laser beam incident from the laser emitting portion is modulated by the pixel portion into either an exposure state or a non-exposure state. A spatial light modulation element,
A first optical system that forms an image of each pixel portion in the spatial light modulator;
A plurality of first microlenses that are two-dimensionally arranged so as to correspond to the plurality of pixel portions, and are respectively supported at imaging positions of the plurality of pixel portions;
An exposure head, wherein a light source image of the laser emitting portion formed at a rear focal position of the first microlens is projected onto the exposure surface, and the exposure surface is exposed using the light source image as a beam spot.
前記露光ヘッドを前記複数の画素部の配列方向が前記露光面に対する走査方向に対して傾くように支持すると共に、前記露光ヘッドを前記露光面に対する露光時に前記走査方向へ相対移動させる移動手段と、
を有することを特徴とする露光装置。The exposure head according to claim 1, 2, 3, 4 or 5,
Moving means for supporting the exposure head so that an arrangement direction of the plurality of pixel portions is inclined with respect to a scanning direction with respect to the exposure surface, and relatively moving the exposure head in the scanning direction when exposing the exposure surface;
An exposure apparatus comprising:
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